JP4589280B2 - ガイド波を用いた配管検査方法及びその配管検査装置 - Google Patents
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Description
S11=(S1a−S1c)/2 ……(2)
S12=(S1a−S1b+S1c−S1d)/4 ……(3)
同様に、超音波探触子群2の探触子によって受信されるガイド波の受信信号受信0次モードS20は(4)式で算出される。例えば、その受信信号の受信1次モードS21は(5)式で、例えば、その受信信号の受信2次モードS22は(6)式でそれぞれ算出される。
S21=(S2a−S2c)/2 ……(5)
S22=(S2a−S2b+S2c−S2d)/4 ……(6)
ステップ24で行われる受信信号の合成処理の一例を、超音波探触子群1,2の各受信0次モードの合成を例に挙げて図6を用いて説明する。超音波探触子群1の探触子によって受信された受信信号の受信0次モードS10の波形データを図6(a)に示す。また、超音波探触子群2の探触子によって受信された受信信号の受信0次モードS20の波形データを図6(b)に示す。信号処理装置5Bは、受信0次モードS20を前述の遅延時間だけ遅らせる補正処理を行う。この補正処理によって図6(c)に示す受信0次モードS20pの波形データが得られる。信号処理装置5Bは、受信0次モードS10の波形データ(図6(a))と受信0次モードS20pの波形データ(図6(c))を加算して合成0次モードS0pの波形データ(図6(e))を生成する。なお、合成1次モード以上のモードの波形データについては、合成1次モードの波形データは例えば受信1次モードS11,S21の各波形データを用いて、さらには合成2次モードの波形データは例えば受信2次モードS12,S22の各波形データを用いて、合成0次モードS0pの波形データと同様に合成して得ることができる。
受信1次モードS11の波形と受信1次モードS11’の波形の振幅比を用いることによって、配管7の周方向における減肉部7bの位置を求めることができる。仮に、受信1次モードS11の波形の振幅が1であり、受信1次モードS11’の波形の振幅が0であれば、配管7の周方向における減肉部7bの位置は、探触子1aもしくは探触子1cが配置されているその周方向での位置となる。逆に、受信1次モードS11の波形の振幅が0であり、受信1次モードS11’の波形の振幅が1であれば、その周方向における減肉部7bの位置は、探触子1bもしくは探触子1dが配置されているその周方向での位置となる。また、受信1次モードS11,S11’の各波形の振幅が共に0.7で同位相であれば、その周方向における減肉部7bの位置は、その周方向において探触子1aと探触子1bの中間(もしくは探触子1cと探触子1dの中間)に位置している。
Claims (11)
- 少なくとも1つの超音波探触子群を用い、前記超音波探触子群に含まれる複数の超音波探触子をそれぞれ配管の周囲で前記配管の周方向に配置し、各前記超音波探触子から前記配管にガイド波をそれぞれ送信し、各前記超音波探触子にて受信した前記ガイド波のそれぞれの反射信号に基づいて、前記配管の周方向における、前記ガイド波の複数の周方向モードの波形を求め、0次の前記周方向モードの波形の振幅に基づいて前記配管に生じている減肉部の面積を求め、前記複数の周方向モードの波形の振幅に基づいて、前記減肉部の、前記周方向における長さを求め、前記減肉部の面積及び前記周方向における長さに基づいて、前記減肉部の深さを求めることを特徴とするガイド波を用いた配管検査方法。
- 使用する前記超音波探触子群は、一つであり、前記超音波探触子として斜角探触子を備えている請求項1に記載のガイド波を用いた配管検査方法。
- 複数の第1超音波探触子を有する第1超音波探触子群及び複数の第2超音波探触子を有する第2超音波探触子群を用い、前記第1超音波探触子を配管の軸方向において前記第2超音波探触子から離れた位置に配置し、複数の第1超音波探触子及び複数の第2超音波探触子をそれぞれ前記配管の周囲で前記配管の周方向に配置し、各前記第1超音波探触子及び各前記第2超音波探触子から前記配管にガイド波をそれぞれ送信し、各前記第1超音波探触子にて受信した前記ガイド波のそれぞれの第1反射信号及び各前記第2超音波探触子にて受信した前記ガイド波のそれぞれに基づいて、前記配管の周方向における、前記ガイド波の複数の合成された周方向モードの波形を求め、0次の前記合成周方向モードの波形の振幅に基づいて前記配管に生じている減肉部の面積を求め、前記複数の合成周方向モードの波形の振幅に基づいて、前記減肉部の、前記周方向における長さを求め、前記減肉部の面積及び前記周方向における長さに基づいて、前記減肉部の深さを求めることを特徴とするガイド波を用いた配管検査方法。
- 1つの前記超音波探触子群に含まれる前記複数の超音波探触子を実質的に同時に励起する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のガイド波を用いた配管検査方法。
- 1つの前記超音波探触子群に含まれる前記複数の超音波探触子を個別に励起する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のガイド波を用いた配管検査方法。
- 前記減肉部の前記周方向における位置を複数の前記周方向モードの振幅比に基づいて求める請求項1または請求項2に記載のガイド波を用いた配管検査方法。
- 配管の周囲で前記配管の周方向に配置される複数の超音波探触子を有する少なくとも1つの超音波探触子群と、各前記超音波探触子からガイド波を送信させるために各前記超音波探触子を励起させる励起手段と、信号処理装置とを備え、
前記信号処理装置は、各前記超音波探触子にて受信した前記ガイド波のそれぞれの反射信号に基づいて、前記配管の周方向における、前記ガイド波の複数の周方向モードの波形を求め、0次の前記周方向モードの波形の振幅に基づいて前記配管に生じている減肉部の面積を求め、前記複数の周方向モードの波形の振幅に基づいて、前記減肉部の、前記周方向における長さを求め、前記減肉部の面積及び前記周方向における長さに基づいて、前記減肉部の深さを求めることを特徴とする配管検査装置。 - 前記超音波探触子群は、一つであり、前記超音波探触子として斜角探触子を備えている請求項7に記載の配管検査装置。
- 前記超音波探触子群に含まれる各前記超音波探触子と前記励起手段とを接続する切替え装置と、前記切替え装置を制御し、各前記超音波探触子と前記励起手段との接続状態を切り替える制御手段とを備えた請求項7または請求項8に記載の配管検査装置。
- 配管の周囲で前記配管の周方向に配置される複数の第1超音波探触子を有する第1超音波探触子群と、前記配管の軸方向で前記第1超音波探触子群から離れた位置に配置され、前記周方向に配置される複数の第2超音波探触子を有する第2超音波探触子群と、各前記第1超音波探触子及び各前記第2超音波探触子からそれぞれガイド波を送信させるためにそれぞれの前記超音波探触子を励起させる励起手段と、信号処理装置とを備え、
前記信号処理装置は、各前記第1超音波探触子にて受信した前記ガイド波のそれぞれの第1反射信号及び各前記第2超音波探触子にて受信した前記ガイド波のそれぞれに基づいて、前記配管の周方向における、前記ガイド波の複数の合成された周方向モードの波形を求め、0次の前記合成周方向モードの波形の振幅に基づいて前記配管に生じている減肉部の面積を求め、前記複数の合成周方向モードの波形の振幅に基づいて、前記減肉部の、前記周方向における長さを求め、前記減肉部の面積及び前記周方向における長さに基づいて、前記減肉部の深さを求めることを特徴とする配管検査装置。 - 各前記第1超音波探触子と前記励起手段とを接続する第1切替え装置と、各前記第2超音波探触子と前記励起手段とを接続する第2切替え装置と、前記第1及び第2切替え装置をそれぞれ制御し、各前記第1超音波探触子と前記励起手段との接続状態、及び各前記第2超音波探触子と前記励起手段との接続状態を切り替える制御手段とを備えた請求項10に記載の配管検査装置。
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