JP4558185B2 - Refrigerator oil composition - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍機油組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、オゾン層破壊の問題から、従来冷凍機器の冷媒として使用されてきたCFC(クロロフルオロカーボン)及びHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)が規制の対象となり、これらに代わってHFC(ハイドロフルオロカーボン)が代替冷媒として使用されている。さらに、HFC冷媒においても、地球温暖化能が高いなどの問題があり、これらのフロン系冷媒に代わる代替冷媒として自然系冷媒の使用も検討されている。
【0003】
上記の代替冷媒は、CFCやHCFCなどの塩素含有冷媒と比較してそれ自体の極圧効果が低いものであり、また、高圧条件下で使用される場合もある。したがって、このような代替冷媒と共に用いられる冷凍機油には、塩素含有冷媒と共に用いられていたものに比べてより高水準の性能が要求される。特に、近年、冷凍機器の材料としてアルミニウム系部材が多用されており、従来の摩耗防止剤が配合された冷凍機油では、アルミニウム系部材を用いた冷凍機器において必ずしも十分な摩耗防止性を達成することはできない。
【0004】
そこで、アルミニウム系部材の摩耗防止性を向上させるための方法が検討されており、様々な冷凍機油が提案されている。例えば、特開2000−282076号公報には、N−オレオイルサルコシン等の有機酸類が配合された冷凍機油組成物が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開2000−282076号公報に開示されている冷凍機油組成物であっても、冷凍機油組成物中に含まれる有機酸類が基油や他の添加剤の酸化劣化や金属材料の腐食を促進するので、アルミニウム系部材の摩耗防止性と熱・化学的安定性とを十分に高水準で両立するためには未だ十分なものではなかった。特に、冷凍機器の使用に伴い冷媒循環システム内に発生する様々な劣化酸類を捕捉するために、冷凍機油に酸捕捉剤を添加する場合には、有機酸類と酸捕捉剤とが互いに反応してしまい、冷凍機油の熱・化学的安定性が著しく損なわれてしまう。
【0006】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、十分に高い潤滑性と十分に高い熱・化学安定性とを有し、アルミニウム系部材を備える冷凍機器に用いた場合に、基油や酸捕捉剤等の劣化を生じることなくアルミニウム系部材の摩耗を十分に抑制することを可能とする冷凍機油組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、鉱油及び/又は合成油を基油とし、特定の構造を有する化合物が配合された冷凍機油組成物を用いた場合に、アルミニウム系部材の摩耗が十分に抑制されると共に、十分に高い熱・化学的安定性が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の冷凍機油組成物は、鉱油及び/又は合成油を基油とし、且つ下記一般式(1)〜(3):
1−CO−NR2−(CH2l−COOX (1)
[式(1)中、R1は炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアルケニル基を表し、R2は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Xは炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数1〜30のアルケニル基を表し、lは1〜4の整数を表す]
[R3−CO−NR4−(CH2m−COO]m'Y (2)
[式(2)中、R3は炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアルケニル基を表し、R4は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Yはアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子を表し、mは1〜4の整数を表し、m’は1又は2の整数を表す]
[R5−CO−NR6−(CH2n−COO]n'−Z−(OH)n" (3)
[式(3)中、R5は炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアルケニル基を表し、R6は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Zは2価以上の多価アルコールから水酸基を除いた残基を表し、nは1〜4の整数を表し、n’は1以上の整数を表し、n”は0以上の整数を表し、n’+n”はZで表される基の価数である]
で表される化合物のうちの少なくとも1種を組成物全量基準で0.001〜5質量%含有することを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0010】
本発明の冷凍機油組成物は、鉱油及び/又は合成油を基油とし、且つ下記一般式(1)〜(3):
1−CO−NR2−(CH2l−COOX (1)
[式(1)中、R1は炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアルケニル基を表し、R2は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Xは炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数1〜30のアルケニル基を表し、lは1〜4の整数を表す]
[R3−CO−NR4−(CH2m−COO]m'Y (2)
[式(2)中、R3は炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアルケニル基を表し、R4は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Yはアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子を表し、mは1〜4の整数を表し、m’は1又は2の整数を表す]
[R5−CO−NR6−(CH2n−COO]n'−Z−(OH)n" (3)
[式(3)中、R5は炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアルケニル基を表し、R6は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Zは2価以上の多価アルコールから水酸基を除いた残基を表し、nは1〜4の整数を表し、n’は1以上の整数を表し、n”は0以上の整数を表し、n’+n”はZで表される基の価数である]
で表される化合物のうちの少なくとも1種を組成物全量基準で0.001〜5質量%含有することを特徴とするものである。
【0011】
上記一般式(1)〜(3)中、R1、R3及びR5はそれぞれ炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアルケニル基を表す。潤滑性等の点から、炭素数6以上のアルキル基又はアルケニル基であることが必要である。また、冷媒溶解性等の点から、炭素数30以下のアルキル基又はアルケニル基であることが必要である。なお、ここでいう冷媒溶解性とは、冷媒と冷凍機油とを混合したとき、冷凍機油中に含まれる成分(上記一般式(1)〜(3)で表される化合物等)が析出しない特性をいう。
【0012】
このようなアルキル基及びアルケニル基としては、具体的には、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等のアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い);ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基等のアルケニル基(これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状でも良く、また二重結合の位置も任意である)等が挙げられる。
【0013】
上記のアルキル基及びアルケニル基の中でも、潤滑性等の点から炭素数7以上(より好ましくは炭素数8以上)のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、また、冷媒溶解性の点から炭素数24以下(より好ましくは炭素数20以下)のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。
【0014】
上記一般式(1)〜(3)中、R2、R4及びR6はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。R2、R4及びR6がアルキル基である場合、冷媒溶解性等の点から、炭素数4以下のアルキル基であることが必要であり、炭素数3以下であることが好ましく、炭素数2以下であることがより好ましい。このようなアルキル基としては、具体的には、上記R1、R3及びR5の説明において例示されたアルキル基のうち炭素数が上記の条件を満たすものが挙げられる。
【0015】
一般式(1)〜(3)中、l、m及びnはそれぞれ1〜4の整数を表す。冷媒溶解性等の点から、l、m及びnはそれぞれ4以下の整数であることが必要であり、3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましい。
【0016】
一般式(1)中、Xは炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数1〜30のアルケニル基を表す。Xで表されるアルキル基及びアルケニル基の炭素数は、冷媒熔解性等の点から30以下であることが必要であり、20以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましい。
【0017】
このようなアルキル基又はアルケニル基としては、具体的には例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基(これらアルキル基は直鎖状でも分枝状でも良い);エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基等のアルケニル基(これらアルケニル基は直鎖状でも分枝状でも良く、また二重結合の位置も任意である)等が挙げられる。また、熱安定性に優れるなどの点から、アルキル基であることが好ましい。
【0018】
上記一般式(2)中、Yはアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子を表す。かかるアルカリ金属原子及びアルカリ土類金属原子としては、具体的には、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等が挙げられる。これらの中でも、潤滑性の向上の点から、アルカリ金属が好ましい。
【0019】
なお、一般式(2)中、m’は1又は2の整数を表すが、Yがアルカリ金属の場合はm’は1であり、Yがアルカリ土類金属の場合はm’は2である。
【0020】
上記一般式(3)中、Zは2価以上の多価アルコールの水酸基を除いた残基を表す。かかる多価アルコールとしては、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、イソプレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ソルバイト、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ダイマージオール等の2価のアルコール;グリセリン、2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、エリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン等の4価アルコール;アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン等の5価アルコール;ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等の6価アルコール;ショ糖等の8価アルコール;ポリグリセリン又はこれらの脱水縮合物等が挙げられ、Zで表される基としては、上記の多価アルコールから水酸基を除いた残基が挙げられる。
【0021】
上記一般式(3)中、n’は1以上の整数、n”は0以上の整数であり、且つn’+n”はZの価数(2価以上の多価アルコールが有する水酸基の数)である。すなわち、Zで表される基は、当該多価アルコールが有する全ての水酸基がR5−CO−NR6−(CH2n−COO−で表される基に置換されたものであってもよく、水酸基の一部のみが置換されたものであってもよい。
【0022】
本発明においては、上記一般式(1)〜(3)で表される化合物のうちの1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよいが、上記一般式(1)〜(3)で表される化合物の中でも、一般式(1)又は(2)で表される化合物のうちの少なくとも1種の化合物を含有することが好ましい。
【0023】
本発明の冷凍機油組成物における上記一般式(1)〜(3)で表される化合物の含有量は、組成物全量基準で5質量%以下であることが必要であり、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。上記一般式(1)〜(3)で表される化合物の含有量が5質量%を越えても、含有量に見合うだけの潤滑性のさらなる向上は見られず、また、冷媒溶解性が不十分となる。
【0024】
また、上記一般式(1)〜(3)で表される化合物の含有量は、組成物全量基準で0.001質量%以上であることが必要であり、好ましくは0.003質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上である。上記一般式(1)〜(3)で表される化合物の含有量が0.001質量%未満であると、潤滑性が不十分となる。
【0025】
本発明においては、上記一般式(1)〜(3)で表される化合物が、後述する鉱油及び/又は合成油からなる基油に配合される。
【0026】
ここで、鉱油としては、例えば、パラフィン基系原油、中間基系原油又はナフテン基系原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留分に対して、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理の1種もしくは2種以上の精製手段を適宜組み合わせて適用して得られるパラフィン系鉱油又はナフテン系鉱油が挙げられる。
【0027】
これらの鉱油の中でも、熱安定性により優れる点から、高度に精製された鉱油(以下、「高度精製鉱油」という)を用いることが好ましい。高度精製鉱油の具体例としては、パラフィン基系原油、中間基系原油又はナフテン基系原油を常圧蒸留するかあるいは常圧蒸留の残渣油を減圧蒸留して得られる留出油を常法に従って精製することによって得られる精製油;精製後さらに深脱ロウ処理することによって得られる深脱ろう油;水素化処理によって得られる水添処理油、等が挙げられる。
【0028】
なお、上記の精製工程における精製法は特に制限されず、従来より公知の方法を使用することができるが、例えば、(a)水素化処理、(b)脱ロウ処理(溶剤脱ロウ又は水添脱ロウ)、(c)溶剤抽出処理、(d)アルカリ洗浄又は硫酸洗浄処理、(e)白土処理のうちのいずれかの処理を単独で、あるいは2つ以上を適宜の順序で組み合わせて行う方法が挙げられる。また、上記処理(a)〜(e)のうちのいずれかの処理を複数段に分けて繰り返し行うことも有効である。
より具体的には、(i)留出油を水素化処理する方法、又は水素化処理した後、アルカリ洗浄又は硫酸洗浄処理を行う方法;(ii)留出油を水素化処理した後、脱ロウ処理する方法;(iii)留出油を溶剤抽出処理した後、水素化処理する方法;(iv)留出油に二段あるいは三段の水素化処理を行う、又はその後にアルカリ洗浄又は硫酸洗浄処理する方法;(v)上述した処理(i)〜(iv)の後、再度脱ロウ処理して深脱ロウ油とする方法、等が挙げられる。
【0029】
上記の精製方法により得られる高度精製鉱油の中でも、ナフテン系鉱油及び深脱ロウ処理することにより得られる鉱油が、低温流動性、低温時でのワックス析出がない等の点から好適である。この深脱ロウ処理は、通常、苛酷な条件下での溶剤脱ロウ処理法やゼオライト触媒を用いた接触脱ロウ処理法などによって行われる。
【0030】
また、かかる高度精製鉱油の非芳香族不飽和分(不飽和度)は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、特に好ましくは0.1質量%以下である。非芳香族不飽和分が10質量%を超えると、スラッジが発生しやすくなり、その結果、冷媒循環システムを構成するキャピラリー等の膨張機構が閉塞しやすくなる傾向にある。
【0031】
他方、本発明において用いられる合成油としては、オレフィン重合体、ナフタレン化合物、アルキルベンゼン等の炭化水素系油;エステル、ポリオキシアルキレングリコール、ポリビニルエーテル、ケトン、ポリフェニルエーテル、シリコーン、ポリシロキサン、パーフルオロエーテル等の含酸素合成油、などが挙げられる。
【0032】
本発明にかかるオレフィン重合体としては、炭素数2〜12のオレフィンを重合させて得られるもの、並びにその重合により得られる化合物を水素化処理したもの等が挙げられ、ポリブテン、ポリイソブテン、炭素数5〜12のα−オレフィンのオリゴマー(ポリαオレフィン)、エチレン−プロピレン共重合体及びこれらの水素化処理したものなどが好ましく用いられる。
【0033】
オレフィン重合体の製造方法は特に制限されず、種々の公知の方法で製造できる。例えば、ポリαオレフィンは、エチレンから製造されたαオレフィンを原料とし、これをチーグラー触媒法、ラジカル重合法、塩化アルミニウム法、フッ化ホウ素法等の公知の重合方法によって処理することにより製造される。
【0034】
本発明にかかるナフタレン化合物としては、ナフタレン骨格を有するものであれば特に限定はないが、冷媒に対する相溶性に優れる点から、炭素数1〜10のアルキル基を1〜4個有し、かつアルキル基の合計炭素数が1〜10であるものが好ましく、炭素数1〜8のアルキル基を1〜3個有し、かつアルキル基の合計炭素数が3〜8であるものがより好ましい。
【0035】
ナフタレン化合物が有する炭素数1〜10のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、直鎖状又は分枝状のブチル基、直鎖状又は分枝状のペンチル基、直鎖状又は分枝状のヘキシル基、直鎖状又は分枝状のヘプチル基、直鎖状又は分枝状のオクチル基、直鎖状又は分枝状のノニル基、直鎖状又は分枝状のデシル基等が挙げられる。
【0036】
なお、ナフタレン化合物を用いる場合は、単一の構造の化合物を単独で用いてもよく、構造の異なる化合物の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】
また、上記ナフタレン化合物の製造方法は特に制限されず、種々の公知の方法で製造できる。この例としては例えば、炭素数1〜10の炭化水素のハロゲン化物、炭素数2〜10のオレフィン類又は炭素数8〜10のスチレン類を硫酸、リン酸、ケイタングステン酸、フッ化水素酸等の鉱酸、酸性白土、活性白土等の固体酸性物質又は塩化アルミニウム、塩化亜鉛等のハロゲン化金属であるフリーデルクラフツ触媒等の酸触媒の存在下、ナフタレンへ付加する方法等が挙げられる。
【0038】
本発明にかかるアルキルベンゼンとしては、特に限定されないが、冷媒に対する相溶性に優れる点から、炭素数1〜40のアルキル基を1〜4個有し、かつアルキル基の合計炭素数が1〜40であるものが好ましく、炭素数1〜30のアルキル基を1〜4個有し、かつアルキル基の合計炭素数が3〜30であるものがより好ましい。
【0039】
アルキルベンゼンが有する炭素数1〜40のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、直鎖状又は分枝状のブチル基、直鎖状又は分枝状のペンチル基、直鎖状又は分枝状のヘキシル基、直鎖状又は分枝状のヘプチル基、直鎖状又は分枝状のオクチル基、直鎖状又は分枝状のノニル基、直鎖状又は分枝状のデシル基、直鎖状又は分枝状のウンデシル基、直鎖状又は分枝状のドデシル基、直鎖状又は分枝状のトリデシル基、直鎖状又は分枝状のテトラデシル基、直鎖状又は分枝状のペンタデシル基、直鎖状又は分枝状のヘキサデシル基、直鎖状又は分枝状のヘプタデシル基、直鎖状又は分枝状のオクタデシル基、直鎖状又は分枝状のノナデシル基、直鎖状又は分枝状のイコシル基、直鎖状又は分枝状のヘンイコシル基、直鎖状又は分枝状のドコシル基、直鎖状又は分枝状のトリコシル基、直鎖状又は分枝状のテトラコシル基、直鎖状又は分枝状のペンタコシル基、直鎖状又は分枝状のヘキサコシル基、直鎖状又は分枝状のヘプタコシル基、直鎖状又は分枝状のオクタコシル基、直鎖状又は分枝状のノナコシル基、直鎖状又は分枝状のトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のヘントリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のドトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のトリトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のテトラトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のペンタトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のヘキサトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のヘプタトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のオクタトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のノナトリアコンチル基、直鎖状又は分枝状のテトラコンチル基(すべての異性体を含む)等が挙げられる。
【0040】
上記のアルキル基は直鎖状、分枝状のいずれであってもよいが、冷媒循環システムに使用される有機材料との適合性の点では直鎖状アルキルベンゼンが好ましい。一方、冷媒相溶性、熱安定性、潤滑性等の点から分枝状アルキル基が好ましく、特に入手可能性の点から、プロピレン、ブテン、イソブチレンなどのオレフィンのオリゴマーから誘導される分枝状アルキル基がより好ましい。
【0041】
なお、アルキルベンゼンを用いる場合は、単一の構造の化合物を単独で用いてもよく、構造の異なる化合物の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0042】
上記アルキルベンゼンの製造方法は任意であり、何ら限定されるものでないが、例えば以下に示す合成法によって製造できる。
【0043】
原料となる芳香族化合物としては、具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、ジエチルベンゼン及びこれらの混合物等が用いられる。またアルキル化剤として、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン等の低級モノオレフィン(好ましくはプロピレン)の重合によって得られる炭素数6〜40の直鎖状又は分枝状のオレフィン;ワックス、重質油、石油留分、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱分解によって得られる炭素数6〜40の直鎖状又は分枝状のオレフィン;灯油、軽油等の石油留分からn−パラフィンを分離し、これを触媒によりオレフィン化することによって得られる炭素数9〜40の直鎖状オレフィン、並びにこれらの混合物等を使用することができる。
【0044】
また、上記の芳香族化合物とアルキル化剤とを反応させる際には、塩化アルミニウム、塩化亜鉛等のフリーデルクラフツ型触媒、硫酸、リン酸、ケイタングステン酸、フッ化水素酸、活性白土等の酸性触媒等の従来より公知のアルキル化触媒を用いることができる。
【0045】
本発明にかかるエステルとしては、例えば、芳香族エステル、二塩基酸エステル、ポリオールエステル、コンプレックスエステル、炭酸エステル及びこれらの混合物等が例示される。
【0046】
かかる芳香族エステルとしては、1〜6価、好ましくは1〜4価、より好ましくは1〜3価の芳香族カルボン酸と、炭素数1〜18、好ましくは1〜12の脂肪族アルコールとのエステル等が挙げられる。1〜6価の芳香族カルボン酸としては、具体的には、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸及びこれらの混合物等が挙げられる。また、炭素数1〜18の脂肪族アルコールとしては、直鎖状のものでも分枝状のものであってもよく、具体的には、メタノール、エタノール、直鎖状又は分枝状のプロパノール、直鎖状又は分枝状のブタノール、直鎖状又は分枝状のペンタノール、直鎖状又は分枝状のヘキサノール、直鎖状又は分枝状のヘプタノール、直鎖状又は分枝状のオクタノール、直鎖状又は分枝状のノナノール、直鎖状又は分枝状のデカノール、直鎖状又は分枝状のウンデカノール、直鎖状又は分枝状のドデカノール、直鎖状又は分枝状のトリデカノール、直鎖状又は分枝状のテトラデカノール、直鎖状又は分枝状のペンタデカノール、直鎖状又は分枝状のヘキサデカノール、直鎖状又は分枝状のヘプタデカノール、直鎖状又は分枝状のオクタデカノール及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0047】
上記の芳香族化合物と脂肪族アルコールとを用いて得られる芳香族エステルとしては、具体的には、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジノニル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジドデシル、フタル酸ジトリデシル、トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリノニル、トリメリット酸トリデシル、トリメリット酸トリドデシル、トリメリット酸トリトリデシル等が挙げられる。なお、当然のことながら、2価以上の芳香族カルボン酸を用いた場合、1種の脂肪族アルコールからなる単純エステルであってもよいし、2種以上の脂肪族アルコールからなる複合エステルであってもよい。
【0048】
本発明にかかる二塩基酸エステルとしては、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸等の炭素数5〜10の鎖状若しくは環状の脂肪族二塩基酸と、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール等の直鎖又は分枝の炭素数1〜15の一価アルコールとのエステル及びこれらの混合物が好ましく用いられ、より具体的には、ジトリデシルグルタレート、ジ2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ2−エチルヘキシルセバケート、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸と炭素数4〜9の1価アルコールとのジエステル、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸と炭素数4〜9の1価アルコールとのジエステル及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0049】
また、本発明にかかるポリオールエステルとしては、ジオールあるいは水酸基を3〜20個有するポリオールと、炭素数6〜20の脂肪酸とのエステルが好ましく用いられる。ここで、ジオールとしては、具体的には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2ーメチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等が挙げられる。ポリオールとしては、具体的には、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ジ−(トリメチロールプロパン)、トリ−(トリメチロールプロパン)、ペンタエリスリトール、ジ−(ペンタエリスリトール)、トリ−(ペンタエリスリトール)、グリセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2〜20量体)、1,3,5ーペンタントリオール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール等の多価アルコール、キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュクロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等の糖類及びこれらの部分エーテル化物、並びにメチルグルコシド(配糖体)並びにが挙げられる。これらの中でもポリオールとしては、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ジ−(トリメチロールプロパン)、トリ−(トリメチロールプロパン)、ペンタエリスリトール、ジ−(ペンタエリスリトール)、トリ−(ペンタエリスリトール)等のヒンダードアルコールが好ましい。
【0050】
本発明にかかるポリオールエステルに用いられる脂肪酸において、その炭素数は特に制限されないが、通常、炭素数1〜24のものが用いられる。炭素数1〜24の脂肪酸の中でも、潤滑性の点から炭素数3以上のものが好ましく、炭素数4以上のものがより好ましく、炭素数5以上のものがさらに好ましく、炭素数10以上のものが特に好ましい。また、冷媒との相溶性の点から、炭素数18以下のものが好ましく、炭素数12以下のものがより好ましく、炭素数9以下のものがさらに好ましい。
【0051】
また、かかる脂肪酸は直鎖状脂肪酸、分枝状脂肪酸のいずれであってもよいが、潤滑性の点からは直鎖状脂肪酸が好ましく、加水分解安定性の点からは分枝状脂肪酸が好ましい。さらに、かかる脂肪酸は飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。
【0052】
本発明において用いられる脂肪酸としては、具体的には、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、オレイン酸等が挙げられ、これらの脂肪酸は直鎖状脂肪酸、分枝状脂肪酸のいずれであってもよく、さらにはα炭素原子が4級炭素原子である脂肪酸(ネオ酸)であってもよい。これらの中でも、吉草酸(n−ペンタン酸)、カプロン酸(n−ヘキサン酸)、エナント酸(n−ヘプタン酸)、カプリル酸(n−オクタン酸)、ペラルゴン酸(n−ノナン酸)、カプリン酸(n−デカン酸)、オレイン酸(cis−9−オクタデセン酸)、イソペンタン酸(3−メチルブタン酸)、2−メチルヘキサン酸、2−エチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸及び3,5,5−トリメチルヘキサン酸が好ましく用いられる。
【0053】
なお、本発明にかかるポリオールエステルは、2個以上のエステル基を有する限りにおいて、ポリオールが有する水酸基のうちの一部がエステル化されずに残っている部分エステルであってもよく、全ての水酸基がエステル化された完全エステルであってもよく、さらには部分エステルと完全エステルの混合物であってもよいが、完全エステルであることが好ましい。
【0054】
本発明にかかるコンプレックスエステルとは、脂肪酸及び二塩基酸と、一価アルコール及びポリオールとのエステルのことであり、脂肪酸、二塩基酸、一価アルコール、ポリオールとしては、上記二塩基酸エステル及びポリオールエステルの説明において例示された脂肪酸、二塩基酸、一価アルコール及びポリオールが使用できる。
【0055】
また、本発明にかかる炭酸エステルとは、分子内に下記式(4):
−O−CO−O− (4)
で表される炭酸エステル結合を有する化合物である。なお、上記式(4)で表される炭酸エステル結合の個数は一分子当たり1個でもよく2個以上でもよい。
【0056】
炭酸エステルを構成するアルコールとしては、上記二塩基酸エステル及びポリオールエステルの説明において例示された1価アルコール、ポリオール等、並びにポリグリコールやポリオールにポリグリコールを付加させたものを使用することができる。また、炭酸と脂肪酸及び/又は二塩基酸とから得られる化合物を使用してもよい。
【0057】
また、当然のことながら、エステルを用いる場合は、単一の構造の化合物を単独で用いてもよく、構造の異なる化合物の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0058】
上記のエステルの中でも、冷媒との相溶性に優れることから、二塩基酸エステル、ポリオールエステル及び炭酸エステルが好ましい。
【0059】
さらには、二塩基酸エステルの中でも、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸エステルは、冷媒との相溶性及び熱・加水分解安定性の点からより好ましい。
【0060】
本発明において好ましく用いられる二塩基酸エステルの具体例としては、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール及びノナノールからなる群より選ばれる少なくとも1種の1価アルコールと、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の二塩基酸とから得られる二塩基酸エステル、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0061】
本発明にかかる二塩基酸エステルにおいては、冷凍機油組成物の低温特性や冷媒との相溶性が向上する傾向にあることから、当該二塩基酸エステルを構成する1価アルコールが2種以上であることが好ましい。なお、2種以上の1価アルコールから構成される二塩基酸エステルとは、二塩基酸と1種のアルコールとのエステルの2種以上の混合物、並びに二塩基酸と2種以上の混合アルコールとのエステルを包含するものである。
【0062】
また、ポリオールエステルの中でも、より加水分解安定性に優れることから、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ジ−(トリメチロールプロパン)、トリ−(トリメチロールプロパン)、ペンタエリスリトール、ジ−(ペンタエリスリトール)、トリ−(ペンタエリスリトール)等のヒンダードアルコールのエステルがより好ましく、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン及びペンタエリスリトールのエステルがさらに好ましく、冷媒との相溶性及び加水分解安定性に特に優れることからペンタエリスリトールのエステルが最も好ましい。
【0063】
本発明において好ましく用いられるポリオールエステルの具体例としては、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、オレイン酸、イソペンタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸及び3,5,5−トリメチルヘキサン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の脂肪酸と、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン及びペンタエリスリトールからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルコールとから得られるジエステル、トリエステル、テトラエステル及びこれらの混合物が挙げられる。
【0064】
本発明にかかるポリオールエステルにおいては、冷凍機油組成物の低温特性や冷媒との相溶性が向上する傾向にあることから、ポリオールエステルを構成する脂肪酸が2種以上であることが好ましい。なお、2種以上の脂肪酸で構成されるポリオールエステルとは、ポリオールと1種の脂肪酸とのエステルの2種以上の混合物、並びにポリオールと2種以上の混合脂肪酸とのエステルを包含するものである。
【0065】
また、炭酸エステルの中でも、下記一般式(5):
(X1O)b−B−[O−(A1O)c−CO−O−(A2O)d−Y1a (5)
[式(5)中、X1は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又は下記一般式(6):
2−(OA3e− (6)
(式(6)中、Y2は水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表し、A3は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、eは1〜50の整数を示す)
で表される基を表し、A1及びA2は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数2〜4のアルキレン基を表し、Y1は水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表し、Bは水酸基3〜20個を有する化合物の残基を表し、aは1〜20、bは0〜19で且つa+bが3〜20となる整数を表し、cは0〜50の整数を表し、dは1〜50の整数を表す]
で表される構造を有するものが好ましい。
【0066】
上記式(5)において、X1は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又は上記式(6)で表される基を表す。ここでいうアルキル基の炭素数は特に制限されないが、通常1〜24、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12である。また、当該アルキル基は直鎖状、分枝状のいずれであってもよい。
【0067】
炭素数1〜24のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖又は分枝ペンチル基、直鎖又は分枝ヘキシル基、直鎖又は分枝ヘプチル基、直鎖又は分枝オクチル基、直鎖又は分枝ノニル基、直鎖又は分枝デシル基、直鎖又は分枝ウンデシル基、直鎖又は分枝ドデシル基、直鎖又は分枝トリデシル基、直鎖又は分枝テトラデシル基、直鎖又は分枝ペンタデシル基、直鎖又は分枝ヘキサデシル基、直鎖又は分枝ヘプタデシル基、直鎖又は分枝オクタデシル基、直鎖又は分枝ノナデシル基、直鎖又は分枝イコシル基、直鎖又は分枝ヘンイコシル基、直鎖又は分枝ドコシル基、直鎖又は分枝トリコシル基、直鎖又は分枝テトラコシル基等が挙げられる。
【0068】
また、シクロアルキル基としては、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが挙げられる。
【0069】
上記式(5)においてA3で表される炭素数2〜4のアルキレン基としては、具体的には、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、テトラメチレン基、1-メチルトリメチレン基、2-メチルトリメチレン基、1,1-ジメチルエチレン基、1,2-ジメチルエチレン基等が挙げられる。
【0070】
上記式(2)におけるY2は、水素原子、アルキル基又はシクロアルキルキル基を表す。ここでいうアルキル基の炭素数は特に制限されないが、通常1〜24、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12である。また、当該アルキル基は直鎖状、分枝状のいずれであってもよい。炭素数1〜24のアルキル基としては、上記X1の説明において例示されたアルキル基が挙げられる。
【0071】
また、シクロアルキル基としては、具体的には例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが挙げられる。
【0072】
上記Y2で表される基の中でも、水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、n−ヘプチル基、iso−ヘプチル基、 n−オクチル基、iso−オクチル基、n−ノニル基、iso−ノニル基、 n−デシル基、iso−デシル基、n−ウンデシル基、iso−ウンデシル基、n−ドデシル基又はiso−ドデシル基のうちのいずれかであることがより好ましい。また、eは1〜50の整数を表す。
【0073】
また、X1で表される基としては、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基又は上記一般式(6)で表される基であることが好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、n−ヘプチル基、iso−ヘプチル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、n−ノニル基、iso−ノニル基、n−デシル基、iso−デシル基、n−ウンデシル基、iso−ウンデシル基、n−ドデシル基、iso−ドデシル基又は一般式(6)で表される基のうちのいずれかであることがより好ましい。
【0074】
Bを残基とする3〜20個の水酸基を有する化合物としては、具体的には、前述のポリオールが挙げられる。
【0075】
また、A1及びA2は同一でも異なっていても良く、それぞれ炭素数2〜4のアルキレン基を表す。当該アルキレン基としては、具体的には、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、1,1−ジメチルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基等が挙げられる。
【0076】
また、Y1は、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。ここでいうアルキル基の炭素数は特に制限されないが、通常1〜24、好ましくは1〜18、より好ましくは1〜12である。また、当該アルキル基は直鎖状、分枝状のいずれであってもよい。炭素数1〜24のアルキル基としては、具体的には、X1の説明において例示されたアルキル基が挙げられる。
【0077】
また、シクロアルキル基としては、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。
【0078】
これらの中でもY1で表される基としては、水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、n−ヘプチル基、iso−ヘプチル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、n−ノニル基、iso−ノニル基、 n−デシル基、iso−デシル基、n−ウンデシル基、iso−ウンデシル基、n−ドデシル基又はiso−ドデシル基のうちのいずれかであることがより好ましい。
【0079】
上記式(5)及び(6)において、c、d及びeはポリオキシアルキレン鎖の重合度を表すが、分子中のポリオキシアルキレン鎖は同一でも異なっていてもよい。また、上記式(5)で表される炭酸エステルが複数の異なるポリオキシアルキレン鎖を有する場合、オキシアルキレン基の重合形式に特に制限はなく、ランダム共重合していてもブロック共重合していてもよい。
【0080】
本発明に用いられる炭酸エステルの製造法は任意であるが、例えば、ポリオール化合物にアルキレンオキサイドを付加せしめてポリアルキレングリコールポリオールエーテルを製造し、これとクロロフォーメートとを、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、あるいは金属ナトリウム等のアルカリの存在下、0〜30℃で反応せしめることにより得られる。あるいはポリアルキレングリコールポリオールエーテルに、炭酸ジエステル、ホスゲン等の炭酸の供給源を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド又は金属ナトリウム等のアルカリの存在下、80〜150℃で反応せしめることにより得られる。この後、必要に応じて遊離の水酸基をエーテル化せしめる。
【0081】
上記の原料より得られた生成物を精製して副生成物や未反応物を除去してもよいが、少量の副生成物や未反応物は、本発明の潤滑油の優れた性能を損なわない限り、存在していても支障はない。
【0082】
本発明において炭酸エステルを用いる場合は、単一の構造の化合物を単独で用いてもよく、構造の異なる化合物の2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明にかかる炭酸エステルの分子量は特に限定されるものではないが、圧縮機の密閉性をより向上させる点から、数平均分子量が200〜4000であることが好ましく、300〜3000であることがより好ましい。さらに、本発明にかかる炭酸エステルの動粘度は、100℃において好ましくは2〜150mm2/s、より好ましくは4〜100mm2/sである。
【0083】
本発明の潤滑油に使用されるポリオキシアルキレングリコールとしては、例えば下記一般式(7):
7−〔(OR8f−OR9g (7)
[式(7)中、R7は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアシル基又は水酸基を2〜8個有する化合物の残基を表し、R8は炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R9は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアシル基を表し、fは1〜80の整数を表し、gは1〜8の整数を表す]
で表される化合物が挙げられる。
【0084】
上記一般式(7)において、R7、R9で表されるアルキル基は直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、直鎖状又は分枝状のブチル基、直鎖状又は分枝状のペンチル基、直鎖状又は分枝状のヘキシル基、直鎖状又は分枝状のヘプチル基、直鎖状又は分枝状のオクチル基、直鎖状又は分枝状のノニル基、直鎖状又は分枝状のデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。このアルキル基の炭素数が10を超えると冷媒との相溶性が低下し、相分離が起こりやすくなる傾向にある。好ましいアルキル基の炭素数は1〜6である。
【0085】
また、R7、R9で表されるアシル基のアルキル基部分は直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよい。アシル基のアルキル基部分の具体例としては、上記アルキル基の具体例として例示されたアルキル基のうち炭素数1〜9のものが挙げられる。このアシル基の炭素数が10を超えると冷媒との相溶性が低下し、相分離を生じる場合がある。好ましいアシル基の炭素数は2〜6である。
【0086】
7、R9で表される基が、ともにアルキル基である場合、あるいはともにアシル基である場合、R7、R9で表される基は同一でも異なっていてもよい。さらにgが2以上の場合は、同一分子中の複数のR7、R9で表される基は同一でも異なっていてもよい。
【0087】
7で表される基が水酸基を2〜8個有する化合物の残基である場合、この化合物は鎖状のものであってもよいし、環状のものであってもよい。水酸基を2個有する化合物としては、具体的には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2ーメチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等が挙げられる。
【0088】
また、水酸基を3〜8個有する化合物としては、具体的には、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ジ−(トリメチロールプロパン)、トリ−(トリメチロールプロパン)、ペンタエリスリトール、ジ−(ペンタエリスリトール)、トリ−(ペンタエリスリトール)、グリセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2〜6量体)、1,3,5ーペンタントリオール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール等の多価アルコール、キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュクロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等の糖類、並びにこれらの部分エーテル化物、及びメチルグルコシド(配糖体)等が挙げられる。
【0089】
上記一般式(7)で表されるポリオキシアルキレングリコールの中でも、R7、R9のうちの少なくとも1つがアルキル基(より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)であることが好ましく、特にメチル基であることが冷媒相溶性の点から好ましい。さらには、熱・化学安定性の点から、R7とR9との双方がアルキル基(より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)であることが好ましく、とりわけ双方がメチル基であることが好ましい。また、製造容易性及びコストの点から、R7又はR9のいずれか一方がアルキル基(より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)であり、他方が水素原子であることが好ましく、とりわけ一方がメチル基であり、他方が水素原子であることが好ましい。
【0090】
上記一般式(7)中のR8は炭素数2〜4のアルキレン基を表し、このようなアルキレン基としては、具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。また、OR8で表される繰り返し単位のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられる。同一分子中のオキシアルキレン基は同一であってもよく、また、2種以上のオキシアルキレン基が含まれていてもよい。
【0091】
上記一般式(7)で表されるポリオキシアルキレングリコールの中でも、冷媒相溶性及び粘度−温度特性の観点からは、オキシエチレン基(EO)とオキシプロピレン基(PO)とを含む共重合体が好ましく、このような場合、焼付荷重、粘度−温度特性の点から、オキシエチレン基とオキシプロピレン基との総和に占めるオキシエチレン基の割合(EO/(PO+EO))が0.1〜0.8の範囲にあることが好ましく、0.3〜0.6の範囲にあることがより好ましい。
【0092】
また、吸湿性や熱酸化安定性の点ではEO/(PO+EO)の値が0〜0.5の範囲にあることが好ましく、0〜0.2の範囲にあることがより好ましく、0(すなわちプロピレンオキサイド単独重合体)であることが最も好ましい。
【0093】
上記一般式(7)中のfは1〜80の整数、gは1〜8の整数である。例えばR7がアルキル基又はアシル基である場合、gは1である。また、R7が水酸基を2〜8個有する化合物の残基である場合、gは当該化合物が有する水酸基の数となる。
【0094】
また、fとgとの積(f×g)については特に制限されないが、前記した冷凍機用潤滑油としての要求性能をバランスよく満たすためには、f×gの平均値が6〜80となるようにすることが好ましい。
【0095】
上記の構成を有するポリオキシアルキレングリコールの中でも、下記一般式(8):
CH3O−(C36O)h−CH3 (8)
(式中、hは6〜80の数を表す)
で表されるポリオキシプロピレングリコールジメチルエーテル、並びに下記一般式(9):
CH3O−(C24O)i−(C36O)j−CH3 (9)
(式中、i及びjはそれぞれ1以上であり且つiとjとの合計が6〜80となる数を表す)
で表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジメチルエーテルが経済性及び前述の効果の点で好適であり、また、下記一般式(10):
49O−(C36O)k−H (10)
(式中、kは6〜80の数を示す)
で表されるポリオキシプロピレングリコールモノブチルエーテル、さらには下記一般式(11):
CH3O−(C36O)h'−H (11)
(式中、h’は6〜80の数を表す)
で表されるポリオキシプロピレングリコールモノメチルエーテル、下記一般式(12):
CH3O−(C24O)i'−(C36O)j'−H (12)
(式中、i’及びj’はそれぞれ1以上であり且つiとjとの合計が6〜80となる数を表す)
で表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールモノメチルエーテル、下記一般式(13):
49O−(C24O)i"−(C36O)j"−H (13)
(式中、i”及びj”はそれぞれ1以上であり且つiとjとの合計が6〜80となる数を表す)
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールモノブチルエーテル、下記一般式(14):
CH3COO−(C36O)k'−COCH3 (14)
(式中、k’は6〜80の数を表す)
で表されるポリオキシプロピレングリコールジアセテートが、経済性等の点で好適である。
【0096】
また、本発明においては、上記ポリオキシアルキレングリコールとして、一般式(15):
【化1】

Figure 0004558185
[式(15)中、R10〜R13は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基又は下記一般式(16):
【化2】
Figure 0004558185
(式(16)中、R14及びR15は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基又は炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を表し、R16は炭素数2〜5のアルキレン基、アルキル基を置換基として有する総炭素数2〜5の置換アルキレン基又はアルコキシアルキル基を置換基として有する総炭素数4〜10の置換アルキレン基を表し、pは0〜20の整数を表し、R17は炭素数1〜10の1価の炭化水素基を表す)
で表される基を表し、R10〜R13の少なくとも1つが一般式(16)で表される基である]
で表される構成単位を少なくとも1個有するポリオキシアルキレングリコール誘導体を使用することができる。
【0097】
上記式(15)中、R10〜R13はそれぞれ水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基又は上記一般式(16)で表わされる基を表すが、炭素数1〜10の1価の炭化水素基としては、具体的には、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状又は分枝状のアルケニル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又はアルキルシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基又はアルキルアリール基、炭素数7〜10のアリールアルキル基等があげられる。これらの1価の炭化水素基の中でも、炭素数6以下の1価の炭化水素基、特に炭素数3以下のアルキル基、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が好ましい。
【0098】
また、上記一般式(16)において、R14及びR15はそれぞれ水素原子、炭素数1〜10の1価の炭化水素基又は炭素数2〜20のアルコキシアルキル基を表すが、これらの中でも炭素数3以下のアルキル基又は炭素数6以下のアルコキシアルキル基が好ましい。炭素数3以下のアルキル基としては、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。また、炭素数2〜6のアルコキシアルキル基としては、具体的には、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、イソブトキシメチル基、sec−ブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基、ペントキシメチル基(すべての異性体を含む)、メトキシエチル基(すべての異性体を含む)、エトキシエチル基(すべての異性体を含む)、プロポキシエチル基(すべての異性体を含む)、ブトキシエチル基(すべての異性体を含む)、メトキシプロピル基(すべての異性体を含む)、エトキシプロピル基(すべての異性体を含む)、プロポキシプロピル基(すべての異性体を含む)、メトキシブチル基(すべての異性体を含む)、エトキシブチル基(すべての異性体を含む)、メトキシペンチル基(すべての異性体を含む)等が挙げられる。
【0099】
上記一般式(12)中、R16は炭素数2〜5のアルキレン基、アルキル基を置換基として有する総炭素数2〜5の置換アルキレン基又はアルコキシアルキル基を置換基として有する総炭素数4〜10の置換アルキレン基、好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基及び総炭素数6以下の置換エチレン基を表す。炭素数2〜4のアルキレン基としては、具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。また、総炭素数6以下の置換エチレン基としては、具体的には1−(メトキシメチル)エチレン基、2−(メトキシメチル)エチレン基、1−(メトキシエチル)エチレン基、2−(メトキシエチル)エチレン基、1−(エトキシメチル)エチレン基、2−(エトキシメチル)エチレン基、1−メトキシメチル−2−メチルエチレン基、1,1−ビス(メトキシメチル)エチレン基、2,2−ビス(メトキシメチル)エチレン基、1,2−ビス(メトキシメチル)エチレン基、1−メチル−2−メトキシメチルエチレン基、1−メトキシメチル−2−メチルエチレン基、1−エチル−2−メトキシメチルエチレン基、1−メトキシメチル−2−エチルエチレン基、1−メチル−2−エトキシメチルエチレン基、1−エトキシメチル−2−メチルエチレン基、1−メチル−2−メトキシエチルエチレン基、1−メトキシエチル−2−メチルエチレン基等が挙げられる。
【0100】
上記一般式(16)中、R17は炭素数の1〜10の1価の炭化水素基を表すが、当該炭化水素基としては、具体的には、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状又は分枝状のアルケニル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基又はアルキルシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基又はアルキルアリール基、炭素数7〜10のアリールアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数6以下の1価の炭化水素基が好ましく、特に炭素数3以下のアルキル基、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が好ましい。
【0101】
上記一般式(15)中、R10〜R13のうち少なくとも1つは上記一般式(16)で表される基である。特に、R10又はR12はのいずれか一つが上記一般式(16)で表される基であり、且つR10又はR12の残りの一つ及びR11、R13がそれぞれ水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基であることが好ましい。
【0102】
本発明において好ましく用いられる、上記一般式(15)で表される構成単位を有するポリオキシアルキレングリコールは、一般式(15)で表される構成単位のみからなる単独重合体;一般式(15)で表され且つ構造の異なる2種以上の構成単位からなる共重合体、並びに一般式(15)で表される構成単位と他の構成単位、例えば下記一般式(17):
【化3】
Figure 0004558185
[式(17)中、R18〜R21は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す]
で表される構成単位からなる共重合体の三種類に大別することができる。上記単独重合体の好適例は、一般式(15)で表される構成単位Aを1〜200個有するとともに、末端基がそれぞれ水酸基、炭素数1〜10のアシルオキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基あるいはアリーロキシ基からなるものを挙げることができる。一方、共重合体の好適例は、一般式(15)で表される二種類の構成単位A、Bをそれぞれ1〜200個有するか、あるいは一般式(15)で表される構成単位Aを1〜200個と一般式(15)で表される構成単位Cを1〜200個有するとともに、末端基がそれぞれ水酸基、炭素数1〜10のアシルオキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基あるいはアリーロキシ基からなるものを挙げることができる。これらの共重合体は、構成単位Aと構成単位B(あるいは構成単位C)との交互共重合、ランダム共重合、ブロック共重合体あるいは構成単位Aの主鎖に構成単位Bがグラフト結合したグラフト共重合体のいずれの重合形式であってもよい。
【0103】
また、本発明において用いられるポリビニルエーテルとしては、例えば下記一般式(18):
【化4】
Figure 0004558185
[式(18)中、R22〜R24は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を表し、R25は炭素数1〜10の2価の炭化水素基又は炭素数2〜20の2価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を表し、R26は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、qはその平均値が0〜10の数を表し、R22〜R26は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよく、また一般式(18)で表される構成単位が複数のR25Oを有するとき、複数のR25Oは同一でも異なっていてもよい]
で表される構成単位を有するポリビニルエーテル系化合物が挙げられる。
【0104】
また、上記一般式(18)で表される構成単位と、下記一般式(19):
【化5】
Figure 0004558185
[式(19)中、R27〜R30は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、R27〜R30は構成単位毎に同一でも異なっていてもよい]
で表される構成単位とを有するブロック共重合体又はランダム共重合体からなるポリビニルエーテル系化合物も使用することができる。
【0105】
上記一般式(18)中のR22〜R24はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基(好ましくは1〜4の炭化水素基)を表し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。かかる炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、各種メチルシクロヘキシル基、各種エチルシクロヘキシル基、各種ジメチルシクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基、各種メチルフェニル基、各種エチルフェニル基、各種ジメチルフェニル基等のアリール基;ベンジル基、各種フェニルエチル基、各種メチルベンジル基等のアリールアルキル基、等が挙げられるが、R22〜R24としては素原子が好ましい。
【0106】
一方、上記一般式(18)中のR25は、炭素数1〜10(好ましくは2〜10)の2価の炭化水素基又は炭素数2〜20の2価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を表す。炭素数1〜10の2価の炭化水素基としては、具体的には、メチレン基、エチレン基、フェニルエチレン基、1,2−プロピレン基、2−フェニル−1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、各種ブチレン基、各種ペンチレン基、各種ヘキシレン基、各種ヘプチレン基、各種オクチレン基、各種ノニレン基、各種デシレン基等の2価の脂肪族鎖式炭化水素基;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、プロピルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素に2個の結合部位を有する脂環式炭化水素基;各種フェニレン基、各種メチルフェニレン基、各種エチルフェニレン基、各種ジメチルフェニレン基、各種ナフチレン基等の2価の芳香族炭化水素基;トルエン、キシレン、エチルベンゼン等のアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分と芳香族部分にそれぞれ1価の結合部位を有するアルキル芳香族炭化水素基;キシレン、ジエチルベンゼン等のポリアルキル芳香族炭化水素のアルキル基部分に結合部位を有するアルキル芳香族炭化水素基、等が挙げられる。これらの中でも炭素数2〜4の脂肪族鎖式炭化水素基が特に好ましい。
【0107】
また、炭素数2〜20の2価のエーテル結合酸素含有炭化水素基の具体例としては、メトキシメチレン基、メトキシエチレン基、メトキシメチルエチレン基、1,1−ビスメトキシメチルエチレン基、1,2−ビスメトキシメチルエチレン基、エトキシメチルエチレン基、(2−メトキシエトキシ)メチルエチレン基、(1−メチル−2−メトキシ)メチルエチレン基等を好ましく挙げることができる。なお、上記一般式(18)中のqはR25Oの繰り返し数を表し、その平均値が0〜10、好ましくは0〜5の範囲の数である。同一の構成単位内にR25Oが複数ある場合には、複数のR25Oは同一でも異なっていてもよい。
【0108】
さらに、上記一般式(18)におけるR26は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基を表すが、かかる炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、各種メチルシクロヘキシル基、各種エチルシクロヘキシル基、各種プロピルシクロヘキシル基、各種ジメチルシクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、各種メチルフェニル基、各種エチルフェニル基、各種ジメチルフェニル基、各種プロピルフェニル基、各種トリメチルフェニル基、各種ブチルフェニル基、各種ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、各種フェニルエチル基、各種メチルベンジル基、各種フェニルプロピル基、各種フェニルブチル基等のアリールアルキル基、等が挙げられる。なお、R22〜R26は構成単位毎に同一であっても異なっていてもよい。
【0109】
本発明にかかるポリビニルエーテルが上記一般式(18)で表される構成単位のみからなる単独重合体である場合、その炭素/酸素モル比は4.2〜7.0の範囲にあるものが好ましい。当該モル比が4.2未満であると吸湿性が過剰に高くなり、また、7.0を超えると冷媒との相溶性が低下する傾向にある。
【0110】
上記一般式(19)において、R27〜R30は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。ここで、炭素数1〜20の炭化水素基としては、上記一般式(18)中のR26の説明において例示された炭化水素基が挙げられる。なお、R27〜R30は構成単位毎に同一であってもそれぞれ異なっていてもよい。
【0111】
本発明にかかるポリビニルエーテルが一般式(18)で表される構成単位と一般式(19)で表される構成単位とを有するブロック共重合体又はランダム共重合体である場合、その炭素/酸素モル比は4.2〜7.0の範囲にあることが好ましい。当該モル比が4.2未満であると吸湿性が過剰に高くなり、また、7.0を超えると冷媒との相溶性が低下する傾向にある。
【0112】
さらに本発明においては、上記一般式(18)で表される構成単位のみからなる単独重合体と、上記一般式(18)で表される構成単位と上記一般式(19)で表される構成単位とからなるブロック共重合体又はランダム共重合体と、の混合物も使用することができる。これらの単独重合体及び共重合体は、それぞれ対応するビニルエーテル系モノマーの重合、及び対応するオレフィン性二重結合を有する炭化水素モノマーと対応するビニルエーテル系モノマーとの共重合により製造することができる。
【0113】
本発明に用いられるポリビニルエーテルとしては、その末端構造のうちの一方が、下記一般式(20)又は(21):
【化6】
Figure 0004558185
[式(20)中、R31〜R33は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を表し、R34は炭素数1〜10の2価の炭化水素基又は炭素数2〜20の2価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を表し、R35は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、rはその平均値が0〜10の数を表し、上記一般式(20)で表される末端構造が複数のR34Oを有するとき、複数のR34Oはそれぞれ同一でも異なっていてもよい]
【0114】
【化7】
Figure 0004558185
[式(21)中、R36〜R39は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す]
で表されるものであり、且つ他方が下記一般式(22)又は(23):
【化8】
Figure 0004558185
[式(22)中、R40〜R42は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を表し、R43は炭素数1〜10の2価の炭化水素基又は炭素数2〜20の2価のエーテル結合酸素含有炭化水素基を表し、R44は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、sはその平均値が0〜10の数を表し、上記一般式(22)で表される末端構造が複数のR43Oを有するとき、複数のR43Oはそれぞれ同一でも異なっていてもよい]
【0115】
【化9】
Figure 0004558185
[式(23)中、R45〜R48は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す]
で表される構造を有するもの;及び
その末端の一方が、上記一般式(20)又は(21)で表され、且つ他方が下記一般式(24):
【化10】
Figure 0004558185
[式(24)中、R49〜R51は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を表す]
で表される構造を有するものが好ましい。このようなポリビニルエーテルの中でも、次に挙げるものが特に好適である。
(1)末端の一方が一般式(20)又は(21)で表され、他方が一般式(22)又は(23)で表される構造を有しており、一般式(18)におけるR22〜R24がいずれも水素原子であり、qが0〜4の数であり、R25が炭素数2〜4の2価の炭化水素基であり、且つR26が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの;
(2)一般式(18)で表される構成単位のみを有するものであって、その末端の一方が一般式(20)で表され、他方が一般式(21)で表される構造を有しており、一般式(18)におけるR22〜R24がいずれも水素原子であり、qが0〜4の数であり、R25が炭素数2〜4の2価の炭化水素基であり、且つR26が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの;
(3)末端の一方が一般式(20)又は(21)で表され、他方が一般式(22)で表される構造を有しており、一般式(18)におけるR22〜R24がいずれも水素原子であり、qが0〜4の数であり、R25が炭素数2〜4の2価の炭化水素基であり、且つR26が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの;
(4)一般式(18)で表される構成単位のみを有するものであって、その末端の一方が一般式(20)で表され、他方が一般式(23)で表される構造を有しており、一般式(18)におけるR22〜R24がいずれも水素原子であり、qが0〜4の数であり、R25が炭素数2〜4の2価の炭化水素基であり、且つR26が炭素数1〜20の炭化水素基であるもの。
【0116】
また、本発明においては、上記一般式(18)で表される構成単位を有し、その末端の一方が一般式(20)で表され、かつ他方が下記一般式(25):
【化11】
Figure 0004558185
[式(25)中、R52〜R54は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を表し、R55及びR57は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数2〜10の2価の炭化水素基を表し、R56及びR58は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜10の炭化水素基を表し、t及びuは同一でも異なっていてもよく、それぞれその平均値が0〜10の数を表し、上記一般式(25)で表される末端構造が複数のR55O又はR57Oを有するとき、複数のR55O又はR57Oは同一であっても異なっていてもよい]
で表される構造を有するポリビニルエーテル系化合物も使用することができる。
【0117】
さらに、本発明においては、下記一般式(26)又は(27):
【化12】
Figure 0004558185
[式(26)中、R59は炭素数1〜8の炭化水素基を示す]
【0118】
【化13】
Figure 0004558185
[式(27)中、R60は炭素数1〜8の炭化水素基を示す]
で表される構成単位からなり、かつ重量平均分子量が300〜5,000であって、末端の一方が下記一般式(28)又は(29):
【化14】
Figure 0004558185
[式(28)中、R61は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R62は炭素数1〜8の炭化水素基を示す]
【0119】
【化15】
Figure 0004558185
[式(29)中、R63は炭素数1〜8の炭化水素基を示す]
で表される構造を有するアルキルビニルエーテルの単独重合物又は共重合物からなるポリビニルエーテル系化合物も使用することができる。
【0120】
本発明においては、上記した鉱油及び合成油からなる群より選ばれる1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、上記の鉱油及び合成油の中でも、HFC系冷媒を使用する場合、カーエアコン等の開放型圧縮機用としてポリオキシアルキレングリコール、エステル、ポリビニルエーテル、冷蔵庫や空調機器等の密閉型圧縮機用としてアルキルベンゼン、エステル、ポリビニルエーテルが好ましく用いられる。
【0121】
本発明の冷凍機油の耐摩耗性、耐荷重性をさらに改良するために、リン酸エステル、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルのアミン塩、塩素化リン酸エステル、亜リン酸エステル及びフォスフォロチオネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のリン化合物を配合することが好ましい。これらのリン化合物は、リン酸、亜リン酸又はチオリン酸とアルカノール、ポリエーテル型アルコールとのエステルあるいはその誘導体である。
【0122】
かかるリン化合物のうち、リン酸エステルとしては、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリヘプチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリノニルホスフェート、トリデシルホスフェート、トリウンデシルホスフェート、トリドデシルホスフェート、トリトリデシルホスフェート、トリテトラデシルホスフェート、トリペンタデシルホスフェート、トリヘキサデシルホスフェート、トリヘプタデシルホスフェート、トリオクタデシルホスフェート、トリオレイルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等;
酸性リン酸エステルとしては、モノブチルアシッドホスフェート、モノペンチルアシッドホスフェート、モノヘキシルアシッドホスフェート、モノヘプチルアシッドホスフェート、モノオクチルアシッドホスフェート、モノノニルアシッドホスフェート、モノデシルアシッドホスフェート、モノウンデシルアシッドホスフェート、モノドデシルアシッドホスフェート、モノトリデシルアシッドホスフェート、モノテトラデシルアシッドホスフェート、モノペンタデシルアシッドホスフェート、モノヘキサデシルアシッドホスフェート、モノヘプタデシルアシッドホスフェート、モノオクタデシルアシッドホスフェート、モノオレイルアシッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジペンチルアシッドホスフェート、ジヘキシルアシッドホスフェート、ジヘプチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジノニルアシッドホスフェート、ジデシルアシッドホスフェート、ジウンデシルアシッドホスフェート、ジドデシルアシッドホスフェート、ジトリデシルアシッドホスフェート、ジテトラデシルアシッドホスフェート、ジペンタデシルアシッドホスフェート、ジヘキサデシルアシッドホスフェート、ジヘプタデシルアシッドホスフェート、ジオクタデシルアシッドホスフェート、ジオレイルアシッドホスフェート等;
酸性リン酸エステルのアミン塩としては、前記酸性リン酸エステルのメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン等のアミンとの塩等;
塩素化リン酸エステルとしては、トリス・ジクロロプロピルホスフェート、トリス・クロロエチルホスフェート、トリス・クロロフェニルホスフェート、ポリオキシアルキレン・ビス[ジ(クロロアルキル)]ホスフェート等;
亜リン酸エステルとしては、ジブチルホスファイト、ジペンチルホスファイト、ジヘキシルホスファイト、ジヘプチルホスファイト、ジオクチルホスファイト、ジノニルホスファイト、ジデシルホスファイト、ジウンデシルホスファイト、ジドデシルホスファイト、ジオレイルホスファイト、ジフェニルホスファイト、ジクレジルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリペンチルホスファイト、トリヘキシルホスファイト、トリヘプチルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリノニルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリウンデシルホスファイト、トリドデシルホスファイト、トリオレイルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト等;
フォスフォロチオネートとしては、トリブチルフォスフォロチオネート、トリペンチルフォスフォロチオネート、トリヘキシルフォスフォロチオネート、トリヘプチルフォスフォロチオネート、トリオクチルフォスフォロチオネート、トリノニルフォスフォロチオネート、トリデシルフォスフォロチオネート、トリウンデシルフォスフォロチオネート、トリドデシルフォスフォロチオネート、トリトリデシルフォスフォロチオネート、トリテトラデシルフォスフォロチオネート、トリペンタデシルフォスフォロチオネート、トリヘキサデシルフォスフォロチオネート、トリヘプタデシルフォスフォロチオネート、トリオクタデシルフォスフォロチオネート、トリオレイルフォスフォロチオネート、トリフェニルフォスフォロチオネート、トリクレジルフォスフォロチオネート、トリキシレニルフォスフォロチオネート、クレジルジフェニルフォスフォロチオネート、キシレニルジフェニルフォスフォロチオネート、トリス(n−プロピルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(イソプロピルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(n−ブチルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(イソブチルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(s−ブチルフェニル)フォスフォロチオネート、トリス(t−ブチルフェニル)フォスフォロチオネート等、が挙げられる。また、これらの混合物も使用できる。
【0123】
これらのリン化合物を本発明の冷凍機油組成物に配合する場合、その配合量は特に制限されないが、通常、冷凍機油組成物全量基準(基油と全配合添加剤の合計量基準)でその含有量が0.01〜5.0質量%、より好ましくは0.02〜3.0質量%となるような量のリン化合物を配合することが望ましい。
【0124】
また、本発明の冷凍機油において、その熱・加水分解安定性をさらに改良するために、
(1)フェニルグリシジルエーテル型エポキシ化合物
(2)アルキルグリシジルエーテル型エポキシ化合物
(3)グリシジルエステル型エポキシ化合物
(4)アリルオキシラン化合物
(5)アルキルオキシラン化合物
(6)脂環式エポキシ化合物
(7)エポキシ化脂肪酸モノエステル
(8)エポキシ化植物油
からなる群より選ばれる少なくとも1種のエポキシ化合物を配合することが好ましい。
【0125】
(1)フェニルグリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、具体的には、フェニルグリシジルエーテル又はアルキルフェニルグリシジルエーテルが例示できる。ここでいうアルキルフェニルグリシジルエーテルとは、炭素数1〜13のアルキル基を1〜3個有するものが挙げられ、中でも炭素数4〜10のアルキル基を1個有するもの、例えばn−ブチルフェニルグリシジルエーテル、i−ブチルフェニルグリシジルエーテル、sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ペンチルフェニルグリシジルエーテル、ヘキシルフェニルグリシジルエーテル、ヘプチルフェニルグリシジルエーテル、オクチルフェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、デシルフェニルグリシジルエーテル等が好ましいものとして例示できる。
【0126】
(2)アルキルグリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、具体的には、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールモノグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル等が例示できる。
【0127】
(3)グリシジルエステル型エポキシ化合物としては、具体的には下記一般式(30):
【化16】
Figure 0004558185
(上記式(30)中、Rは炭素数1〜18の炭化水素基を表す)
で表される化合物が挙げられる。
【0128】
上記式(30)中、Rは炭素数1〜18の炭化水素基を表すが、このような炭化水素基としては、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアルキルシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜18のアルキルアリール基、炭素数7〜18のアリールアルキル基等が挙げられる。この中でも、炭素数5〜15のアルキル基、炭素数2〜15のアルケニル基、フェニル基及び炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキルフェニル基が好ましい。
【0129】
グリシジルエステル型エポキシ化合物の中でも、好ましいものとしては、具体的には例えば、グリシジル−2,2−ジメチルオクタノエート、グリシジルベンゾエート、グリシジル−tert−ブチルベンゾエート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が例示できる。
【0130】
(4)アリルオキシラン化合物としては、具体的には、1,2−エポキシスチレン、アルキル−1,2−エポキシスチレン等が例示できる。
【0131】
(5)アルキルオキシラン化合物としては、具体的には、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシペンタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシヘプタン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシノナン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシウンデカン、1,2−エポキシドデカン、1,2−エポキシトリデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシペンタデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシヘプタデカン、1,1,2−エポキシオクタデカン、2−エポキシノナデカン、1,2−エポキシイコサン等が例示できる。
【0132】
(6)脂環式エポキシ化合物としては、下記一般式(31):
【化17】
Figure 0004558185
で表される化合物のように、エポキシ基を構成する炭素原子が直接脂環式環を構成している化合物が挙げられる。
【0133】
脂環式エポキシ化合物としては、具体的には、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロペンタン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、エキソ−2,3−エポキシノルボルナン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イル)−スピロ(1,3−ジオキサン−5,3’−[7]オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、4−(1’−メチルエポキシエチル)−1,2−エポキシ−2−メチルシクロヘキサン、4−エポキシエチル−1,2−エポキシシクロヘキサン等が例示できる。
【0134】
(7)エポキシ化脂肪酸モノエステルとしては、具体的には、エポキシ化された炭素数12〜20の脂肪酸と炭素数1〜8のアルコール又はフェノール、アルキルフェノールとのエステル等が例示できる。特にエポキシステアリン酸のブチル、ヘキシル、ベンジル、シクロヘキシル、メトキシエチル、オクチル、フェニル及びブチルフェニルエステルが好ましく用いられる。
【0135】
(8)エポキシ化植物油としては、具体的には、大豆油、アマニ油、綿実油等の植物油のエポキシ化合物等が例示できる。
【0136】
これらのエポキシ化合物の中でも、より熱・加水分解安定性を向上させることができることから、フェニルグリシジルエーテル型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、エポキシ化脂肪酸モノエステルが好ましく、グリシジルエステル型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物がより好ましい。
【0137】
これらのエポキシ化合物を本発明の冷凍機油組成物に配合する場合、その配合量は特に制限されないが、通常、冷凍機油組成物全量基準(基油と全配合添加剤の合計量基準)でその含有量が0.1〜5.0質量%、より好ましくは0.2〜2.0質量%となるような量のエポキシ化合物を配合することが望ましい。
【0138】
また、上記リン化合物及びエポキシ化合物を2種以上併用してもよいことは勿論である。
【0139】
さらに本発明における冷凍機油組成物に対して、その性能をさらに高めるため、必要に応じて従来より公知の冷凍機油添加剤、例えばジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ビスフェノールA等のフェノール系の酸化防止剤、フェニル−α−ナフチルアミン、N,N−ジ(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン等のアミン系の酸化防止剤、ジチオリン酸亜鉛等の摩耗防止剤、塩素化パラフィン、硫黄化合物等の極圧剤、脂肪酸等の油性剤、シリコーン系等の消泡剤、ベンゾトリアゾール等の金属不活性化剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、清浄分散剤等の添加剤を単独で、又は数種類組み合わせて配合することも可能である。これらの添加剤の合計配合量は特に制限されないが、冷凍機油組成物全量基準(基油と全配合添加剤の合計量基準)で好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
【0140】
本発明の冷凍機油組成物の体積抵抗率は特に限定されないが、1.0×109Ω・cm以上であることが好ましい。特に、密閉型冷凍機に用いる場合には高い電気絶縁性が必要となる傾向にある。なお、ここでいう体積抵抗率とは、JISC 2101「電気絶縁油試験方法」に準拠して測定した25℃での値[Ω・cm]を意味する。
【0141】
さらに、本発明の冷凍機油組成物の水分含有量は特に限定されないが、冷凍機油組成物全量基準で好ましくは200ppm以下、より好ましくは100ppm以下、最も好ましくは50ppm以下とすることができる。特に密閉型の冷凍機用に用いる場合には、油の熱・加水分解安定性や電気絶縁性への影響の観点から、水分含有量が少ないことが求められる。
【0142】
さらにまた、本発明の冷凍機油組成物の全酸価は特に限定されないが、冷凍機又は配管に用いられている金属への腐食を防止するため、好ましくは0.1mgKOH/g以下、より好ましくは0.05mgKOH/g以下とすることができる。なお、ここでいう全酸価とは、JIS K 2501「石油製品及び潤滑油−中和価試験方法」に準拠して測定した値[mgKOH/g]を意味する。
【0143】
さらにまた、本発明の冷凍機油組成物の灰分は特に限定されないが、本発明の冷凍機油組成物の熱・加水分解安定性を高めスラッジ等の発生を抑制するため、好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下とすることができる。なお、本発明において、灰分とは、JIS K 2272「原油及び石油製品の灰分並びに硫酸灰分試験方法」に準拠して測定した値[ppm]を意味する。
【0144】
本発明の冷凍機油組成物を用いる冷凍機に用いられる冷媒は、HFC冷媒、パーフルオロエーテル類等の含フッ素エーテル系冷媒、ジメチルエーテル等の非フッ素含有エーテル系冷媒及び二酸化炭素やアンモニア,炭化水素等の自然系冷媒であるが、これらは各々単独で用いてもよいし、2種以上の混合物として用いてもよい。
【0145】
HFC冷媒としては、炭素数1〜3、好ましくは1〜2のハイドロフルオロカーボンが挙げられる。具体的には例えば、ジフルオロメタン(HFC−32)、トリフルオロメタン(HFC−23)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)等のHFC、又はこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。これらの冷媒は用途や要求性能に応じて適宜選択されるが、例えばHFC−32単独;HFC−23単独;HFC−134a単独;HFC−125単独;HFC−134a/HFC−32=60〜80質量%/40〜20質量%の混合物;HFC−32/HFC−125=40〜70質量%/60〜30質量%の混合物;HFC−125/HFC−143a=40〜60質量%/60〜40質量%の混合物;HFC−134a/HFC−32/HFC−125=60質量%/30質量%/10質量%の混合物;HFC−134a/HFC−32/HFC−125=40〜70質量%/15〜35質量%/5〜40質量%の混合物;HFC−125/HFC−134a/HFC−143a=35〜55質量%/1〜15質量%/40〜60質量%の混合物等が好ましい例として挙げられる。さらに具体的には、HFC−134a/HFC−32=70/30質量%の混合物;HFC−32/HFC−125=60/40質量%の混合物;HFC−32/HFC−125=50/50質量%の混合物(R410A);HFC−32/HFC−125=45/55質量%の混合物(R410B);HFC−125/HFC−143a=50/50質量%の混合物(R507C);HFC−32/HFC−125/HFC−134a=30/10/60質量%の混合物;HFC−32/HFC−125/HFC−134a=23/25/52質量%の混合物(R407C);HFC−32/HFC−125/HFC−134a=25/15/60質量%の混合物(R407E);HFC−125/HFC−134a/HFC−143a=44/4/52質量%の混合物(R404A)等が挙げられる
また、自然系冷媒としては二酸化炭素やアンモニア、炭化水素等が挙げられる。ここで、炭化水素冷媒としては、25℃、1気圧で気体のものが好ましく用いられる。具体的には炭素数1〜5、好ましくは1〜4のアルカン、シクロアルカン、アルケン又はこれらの混合物である。具体的には例えば、メタン、エチレン、エタン、プロピレン、プロパン、シクロプロパン、ブタン、イソブタン、シクロブタン、メチルシクロプロパン又はこれらの2種以上の混合物等があげられる。これらの中でも、プロパン、ブタン、イソブタン又はこれらの混合物が好ましい。
【0146】
本発明の冷凍機油組成物は、通常、冷凍機中においては上述したような冷媒と混合された冷凍機用流体組成物の形で存在している。この流体組成物における冷凍機油と冷媒との配合割合は特に制限されないが、冷媒100重量部に対して冷凍機油が好ましくは1〜500重量部、より好ましくは2〜400重量部である。
【0147】
本発明の冷凍機油組成物は、潤滑性、冷媒相溶性、低温流動性、安定性などの要求性能全てをバランスよく十分に満足させるものであり、往復動式あるいは回転式の開放型や半密閉型又は密閉型圧縮機を有する冷凍機器あるいはヒートポンプなどに好適に使用することができる。特に、アルミニウム系部材を用いた冷凍機器に用いた場合には、アルミニウム系部材の摩耗防止性と熱・化学的安定性との双方を高水準で両立することが可能となる。かかる冷凍機器として、より具体的には、自動車用エアコン、除湿器、冷蔵庫、冷凍冷蔵倉庫、自動販売機、ショーケース、化学プラントなどの冷却装置、住宅用エアコン、給湯用ヒートポンプ等が挙げられる。
【0148】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
【0149】
実施例1〜12、比較例1〜8
実施例1〜12及び比較例1〜8においては、それぞれ以下に示す基油及び添加剤を用いて試料油を調製した。各試料油における基油の種類、サルコシン誘導体の種類及び含有量、酸捕捉剤の含有量、リン化合物の含有量、並びに得られた試料油の全酸価を表1に示す。
【0150】
(基油)
基油1:ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル(数平均分子量:1000、100℃における動粘度:10mm2/s)
基油2:ビニルエチルエーテルとビニルイソブチルエーテルとのランダム共重合体(ビニルエチルエーテルとビニルイソブチルエーテルとのモル比:7/1、数平均分子量:900、100℃における動粘度:8mm2/s)。
【0151】
(添加剤)
サルコシン誘導体1:N−オレオイルサルコシンメチルエステル
サルコシン誘導体2:N−オレオイルサルコシンカリウム塩
サルコシン誘導体3:N−オレオイルサルコシングリセリンモノエステル
サルコシン誘導体4:N−オレオイルサルコシン
エポキシ化合物:フェニルグリシジルエーテル
リン化合物:トリクレジルホスフェート。
【0152】
次に、実施例1〜12及び比較例1〜8の試料油を用いて以下に示す試験を行った。
【0153】
(冷媒雰囲気下での熱・化学的安定性試験)
オートクレーブ中に試料油70g、冷媒(HFC−134a)30g及び触媒(1.6mmφ×50mmの鉄線、銅線、アルミニウム線各3本)を封入して、175℃で2週間保持した。その後、試料油から冷媒を除去し、試料油の全酸価を測定した。また、エポキシ化合物を含有する実施例4〜12及び比較例3、4、7、8の試料油についてはエポキシ化合物の残存率を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0154】
(潤滑性試験)
ASTM D2670に準拠して、FALEX摩耗試験機を用いて、試料油温度80℃、荷重150lbの条件下、冷媒(HFC−134a)を試料油に吹き込みながら1時間の摩耗試験を行った。本試験においては、試験片として、アルミニウム製ピン(A390)と鋼製ブロック(AISI 1137)とを用い、試験後のピンとブロックとの合計の摩耗量を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0155】
【表1】
Figure 0004558185
【0156】
表1に示した結果から明らかなように、本発明の冷凍機油組成物である実施例1〜12の試料油においては、熱・化学的安定性試験での全酸価の増加が十分に抑制されていた。また、エポキシ化合物を含有する実施例4〜12の試料油においては、熱・化学的安定性試験後の酸捕捉剤の残存率が十分に高い値を示した。
さらに、これらの試料油においては、潤滑性試験でのピンとブロックとの摩耗が十分に抑制されていた。これらの結果は、本発明の冷凍機油組成物によって、基油や酸捕捉剤等の劣化を生じることなく、アルミニウム系部材の摩耗を十分に抑制することが可能となることを示唆するものである。
【0157】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の冷凍機油組成物は十分に高い潤滑性と十分に高い熱・化学安定性とを有するものである。したがって、本発明の冷凍機油組成物をアルミニウム系部材を備える冷凍機器に用いた場合に、基油や酸捕捉剤等の劣化を生じることなくアルミニウム系部材の摩耗を十分に抑制することが可能となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a refrigerator oil composition.
[0002]
[Prior art]
In recent years, due to the ozone depletion problem, CFC (chlorofluorocarbon) and HCFC (hydrochlorofluorocarbon), which have been used as refrigerants in conventional refrigeration equipment, are subject to regulation, and HFC (hydrofluorocarbon) as an alternative refrigerant instead. in use. Furthermore, HFC refrigerants also have problems such as high global warming ability, and the use of natural refrigerants as alternative refrigerants to replace these fluorocarbon refrigerants has been studied.
[0003]
The above-mentioned alternative refrigerant has a lower extreme pressure effect as compared with chlorine-containing refrigerants such as CFC and HCFC, and may be used under high-pressure conditions. Therefore, the refrigerating machine oil used with such an alternative refrigerant is required to have a higher level of performance than that used with a chlorine-containing refrigerant. In particular, in recent years, aluminum-based members have been widely used as materials for refrigeration equipment, and with refrigeration oils blended with conventional anti-wear agents, the refrigeration equipment using aluminum-based members always achieves sufficient wear resistance. I can't.
[0004]
Therefore, methods for improving the wear resistance of aluminum-based members have been studied, and various refrigeration oils have been proposed. For example, JP 2000-282076 A discloses a refrigerating machine oil composition in which organic acids such as N-oleoyl sarcosine are blended.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, even in the refrigerating machine oil composition disclosed in the above Japanese Patent Laid-Open No. 2000-282076, the organic acids contained in the refrigerating machine oil composition are subject to oxidative degradation of base oil and other additives and corrosion of metal materials. Therefore, it has not been sufficient to achieve both high wear resistance and thermal / chemical stability of the aluminum-based member at a sufficiently high level. In particular, when an acid scavenger is added to refrigeration oil in order to capture various degraded acids generated in the refrigerant circulation system with the use of refrigeration equipment, the organic acids and the acid scavenger react with each other. As a result, the thermal and chemical stability of the refrigerating machine oil is significantly impaired.
[0006]
The present invention has been made in view of the above-described problems of the prior art, and has a sufficiently high lubricity and a sufficiently high thermal / chemical stability, and is used in a refrigeration apparatus including an aluminum-based member. An object of the present invention is to provide a refrigerating machine oil composition that can sufficiently suppress wear of an aluminum-based member without causing deterioration of a base oil, an acid scavenger and the like.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have used a refrigerating machine oil composition containing a mineral oil and / or synthetic oil as a base oil and a compound having a specific structure. It has been found that wear of the aluminum-based member is sufficiently suppressed and sufficiently high thermal and chemical stability is achieved, and the present invention has been completed.
[0008]
That is, the refrigerating machine oil composition of the present invention uses mineral oil and / or synthetic oil as a base oil and has the following general formulas (1) to (3):
R1-CO-NR2-(CH2)l-COOX (1)
[In formula (1), R1Represents an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 6 to 30 carbon atoms;2Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, X represents an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 1 to 30 carbon atoms, and l represents an integer of 1 to 4].
[RThree-CO-NRFour-(CH2)m-COO]m 'Y (2)
[In formula (2), RThreeRepresents an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 6 to 30 carbon atoms;FourRepresents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, Y represents an alkali metal atom or an alkaline earth metal atom, m represents an integer of 1 to 4, and m 'represents an integer of 1 or 2.]
[RFive-CO-NR6-(CH2)n-COO]n '-Z- (OH)n "  (3)
[In formula (3), RFiveRepresents an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 6 to 30 carbon atoms;6Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, Z represents a residue obtained by removing a hydroxyl group from a dihydric or higher polyhydric alcohol, n represents an integer of 1 to 4, and n ′ represents 1 or more. Represents an integer, n ″ represents an integer of 0 or more, and n ′ + n ″ represents the valence of the group represented by Z]
Is contained in an amount of 0.001 to 5 mass% based on the total amount of the composition.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail.
[0010]
The refrigerating machine oil composition of the present invention is based on mineral oil and / or synthetic oil and has the following general formulas (1) to (3):
R1-CO-NR2-(CH2)l-COOX (1)
[In formula (1), R1Represents an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 6 to 30 carbon atoms;2Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, X represents an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 1 to 30 carbon atoms, and l represents an integer of 1 to 4].
[RThree-CO-NRFour-(CH2)m-COO]m 'Y (2)
[In formula (2), RThreeRepresents an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 6 to 30 carbon atoms;FourRepresents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, Y represents an alkali metal atom or an alkaline earth metal atom, m represents an integer of 1 to 4, and m 'represents an integer of 1 or 2.]
[RFive-CO-NR6-(CH2)n-COO]n '-Z- (OH)n "  (3)
[In formula (3), RFiveRepresents an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 6 to 30 carbon atoms;6Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, Z represents a residue obtained by removing a hydroxyl group from a dihydric or higher polyhydric alcohol, n represents an integer of 1 to 4, and n ′ represents 1 or more. Represents an integer, n ″ represents an integer of 0 or more, and n ′ + n ″ represents the valence of the group represented by Z]
Is contained in an amount of 0.001 to 5 mass% based on the total amount of the composition.
[0011]
In the general formulas (1) to (3), R1, RThreeAnd RFiveEach represents an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 6 to 30 carbon atoms. From the viewpoint of lubricity, the alkyl group or alkenyl group having 6 or more carbon atoms is required. Moreover, it is necessary that it is a C30 or less alkyl group or alkenyl group from points, such as refrigerant | coolant solubility. The refrigerant solubility referred to here is a property in which components (compounds represented by the above general formulas (1) to (3)) contained in the refrigeration oil do not precipitate when the refrigerant and the refrigeration oil are mixed. Say.
[0012]
Specific examples of such alkyl and alkenyl groups include hexyl, heptyl, octyl, nonyl, decyl, undecyl, dodecyl, tridecyl, tetradecyl, pentadecyl, hexadecyl, heptadecyl Group, octadecyl group, nonadecyl group, icosyl group, etc. (these alkyl groups may be linear or branched); hexenyl group, heptenyl group, octenyl group, nonenyl group, decenyl group, undecenyl group, dodecenyl group , Alkenyl groups such as tridecenyl group, tetradecenyl group, pentadecenyl group, hexadecenyl group, heptadecenyl group, octadecenyl group, nonadecenyl group, icocenyl group (these alkenyl groups may be linear or branched, and the position of the double bond Is optional).
[0013]
Among the above alkyl groups and alkenyl groups, an alkyl group or alkenyl group having 7 or more carbon atoms (more preferably 8 or more carbon atoms) is preferable from the viewpoint of lubricity and the like, and 24 or less carbon atoms from the viewpoint of refrigerant solubility. An alkyl group or an alkenyl group (more preferably having 20 or less carbon atoms) is preferred.
[0014]
In the general formulas (1) to (3), R2, RFourAnd R6Are each a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms. R2, RFourAnd R6Is an alkyl group, it is necessary that it is an alkyl group having 4 or less carbon atoms from the viewpoint of refrigerant solubility, etc., preferably 3 or less carbon atoms, more preferably 2 or less carbon atoms. . As such an alkyl group, specifically, the above R1, RThreeAnd RFiveAmong the alkyl groups exemplified in the above description, those having a carbon number satisfying the above-described conditions can be mentioned.
[0015]
In general formulas (1) to (3), l, m, and n each represent an integer of 1 to 4. From the viewpoint of refrigerant solubility and the like, each of l, m, and n needs to be an integer of 4 or less, preferably 3 or less, and more preferably 2 or less.
[0016]
In general formula (1), X represents a C1-C30 alkyl group or a C1-C30 alkenyl group. The number of carbon atoms of the alkyl group and alkenyl group represented by X is required to be 30 or less from the viewpoint of refrigerant meltability, etc., preferably 20 or less, and more preferably 10 or less.
[0017]
Specific examples of such an alkyl group or alkenyl group include alkyl groups such as a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a butyl group, a pentyl group, a hexyl group, a heptyl group, an octyl group, a nonyl group, and a decyl group. (These alkyl groups may be linear or branched); alkenyl groups such as ethenyl, propenyl, butenyl, pentenyl, hexenyl, heptenyl, octenyl, nonenyl, decenyl (these alkenyl groups) May be linear or branched, and the position of the double bond is arbitrary). Moreover, it is preferable that it is an alkyl group from points, such as being excellent in thermal stability.
[0018]
In the general formula (2), Y represents an alkali metal atom or an alkaline earth metal atom. Specific examples of the alkali metal atom and alkaline earth metal atom include sodium, potassium, magnesium, calcium and the like. Among these, alkali metals are preferable from the viewpoint of improving lubricity.
[0019]
In general formula (2), m ′ represents an integer of 1 or 2, m ′ is 1 when Y is an alkali metal, and m ′ is 2 when Y is an alkaline earth metal. .
[0020]
In the general formula (3), Z represents a residue excluding a hydroxyl group of a dihydric or higher polyhydric alcohol. Specific examples of the polyhydric alcohol include ethylene glycol, propylene glycol, 1,4-butanediol, 1,2-butanediol, neopentyl glycol, 1,6-hexanediol, 1,2-octanediol, 2 such as 1,8-octanediol, isoprene glycol, 3-methyl-1,5-pentanediol, sorbite, catechol, resorcin, hydroquinone, bisphenol A, bisphenol F, hydrogenated bisphenol A, hydrogenated bisphenol F, dimer diol, etc. Hydric alcohol; glycerin, 2- (hydroxymethyl) -1,3-propanediol, 1,2,3-butanetriol, 1,2,3-pentanetriol, 2-methyl-1,2,3-propanetriol 2-methyl-2,3,4-butanetri 2-ethyl-1,2,3-butanetriol, 2,3,4-pentanetriol, 2,3,4-hexanetriol, 4-propyl-3,4,5-heptanetriol, 2,4 -Trihydric alcohols such as dimethyl-2,3,4-pentanetriol, 1,2,4-butanetriol, 1,2,4-pentanetriol, trimethylolethane, trimethylolpropane; pentaerythritol, erythritol, 1, 2,3,4-pentanetetrol, 2,3,4,5-hexanetetrol, 1,2,4,5-pentanetetrol, 1,3,4,5-hexanetetrol, diglycerin, sorbitan Tetrahydric alcohols such as adonitol, arabitol, xylitol, triglycerin, etc .; dipentaerythritol, sol Examples include hexavalent alcohols such as tall, mannitol, iditol, inositol, dulcitol, talose, and allose; octavalent alcohols such as sucrose; polyglycerin or dehydration condensates thereof; and the group represented by Z And a residue obtained by removing a hydroxyl group from the polyhydric alcohol.
[0021]
In the general formula (3), n ′ is an integer of 1 or more, n ″ is an integer of 0 or more, and n ′ + n ″ is the valence of Z (the number of hydroxyl groups of a polyhydric alcohol having 2 or more valences). It is. That is, the group represented by Z is such that all the hydroxyl groups of the polyhydric alcohol are RFive-CO-NR6-(CH2)nIt may be substituted with a group represented by —COO—, or may be substituted with only a part of the hydroxyl group.
[0022]
In the present invention, one of the compounds represented by the general formulas (1) to (3) may be used alone, or two or more may be used in combination. Among the compounds represented by (1) to (3), it is preferable to contain at least one compound of the compounds represented by the general formula (1) or (2).
[0023]
The content of the compound represented by the general formulas (1) to (3) in the refrigerating machine oil composition of the present invention needs to be 5% by mass or less, preferably 2% by mass based on the total amount of the composition. Hereinafter, it is more preferably 1% by mass or less. Even if the content of the compounds represented by the above general formulas (1) to (3) exceeds 5% by mass, no further improvement in lubricity corresponding to the content is observed, and the refrigerant solubility is poor. It will be enough.
[0024]
The content of the compounds represented by the general formulas (1) to (3) needs to be 0.001% by mass or more based on the total amount of the composition, preferably 0.003% by mass or more, More preferably, it is 0.005 mass% or more. When the content of the compounds represented by the general formulas (1) to (3) is less than 0.001% by mass, the lubricity becomes insufficient.
[0025]
In the present invention, the compounds represented by the general formulas (1) to (3) are blended in a base oil composed of mineral oil and / or synthetic oil described later.
[0026]
Here, as the mineral oil, for example, with respect to the lubricating oil fraction obtained by atmospheric distillation and vacuum distillation of paraffin-based crude oil, intermediate-based crude oil or naphthenic-based crude oil, solvent removal, solvent extraction, Examples include paraffinic mineral oils or naphthenic mineral oils obtained by applying a suitable combination of one or two or more purification means of hydrocracking, solvent dewaxing, catalytic dewaxing, hydrorefining, sulfuric acid washing, and clay treatment. .
[0027]
Among these mineral oils, it is preferable to use highly refined mineral oil (hereinafter referred to as “highly refined mineral oil”) from the viewpoint of superior thermal stability. Specific examples of highly refined mineral oils include distillate oil obtained by atmospheric distillation of paraffinic crude oil, intermediate crude oil or naphthenic crude oil, or by distilling residual oil of atmospheric distillation under reduced pressure according to a conventional method. Refined oil obtained by refining; deep dewaxed oil obtained by further deep dewaxing after refining; hydrotreated oil obtained by hydrotreating, and the like.
[0028]
The purification method in the purification step is not particularly limited, and a conventionally known method can be used. For example, (a) hydrogenation treatment, (b) dewaxing treatment (solvent dewaxing or hydrogenation) Dewaxing), (c) Solvent extraction treatment, (d) Alkali washing or sulfuric acid washing treatment, (e) Clay clay treatment alone or in combination of two or more in an appropriate order Is mentioned. It is also effective to repeat any one of the processes (a) to (e) in a plurality of stages.
More specifically, (i) a method of hydrotreating the distillate, or a method of performing an alkali washing or sulfuric acid washing treatment after the hydrogenation treatment; (ii) dehydrating the distillate oil after the hydrogenation treatment. A method of wax treatment; (iii) a method of subjecting the distillate to solvent extraction and then hydrotreating; (iv) subjecting the distillate to a two-stage or three-stage hydrotreatment, or subsequent alkali washing or sulfuric acid (V) A method of dewaxing again to obtain a deep dewaxed oil after the above-described treatments (i) to (iv).
[0029]
Among highly refined mineral oils obtained by the above refining method, naphthenic mineral oils and mineral oils obtained by deep dewaxing are preferred from the viewpoints of low temperature fluidity and no wax precipitation at low temperatures. This deep dewaxing process is usually performed by a solvent dewaxing process under severe conditions, a catalytic dewaxing process using a zeolite catalyst, or the like.
[0030]
Further, the non-aromatic unsaturation (unsaturation) of such highly refined mineral oil is preferably 10% by mass or less, more preferably 5% by mass or less, still more preferably 1% by mass or less, and particularly preferably 0.1% by mass. % Or less. When the non-aromatic unsaturated content exceeds 10% by mass, sludge is likely to be generated, and as a result, the expansion mechanism such as a capillary constituting the refrigerant circulation system tends to be blocked.
[0031]
On the other hand, synthetic oils used in the present invention include hydrocarbon oils such as olefin polymers, naphthalene compounds, alkylbenzenes; esters, polyoxyalkylene glycols, polyvinyl ethers, ketones, polyphenyl ethers, silicones, polysiloxanes, perfluoros. Examples thereof include oxygen-containing synthetic oils such as ether.
[0032]
Examples of the olefin polymer according to the present invention include those obtained by polymerizing olefins having 2 to 12 carbon atoms and those obtained by hydrogenating a compound obtained by the polymerization, such as polybutene, polyisobutene, and carbon number 5 ˜12 α-olefin oligomers (polyα olefins), ethylene-propylene copolymers, and hydrogenated products thereof are preferably used.
[0033]
The production method of the olefin polymer is not particularly limited, and can be produced by various known methods. For example, poly α-olefin is produced by using α-olefin produced from ethylene as a raw material and treating it with a known polymerization method such as Ziegler catalyst method, radical polymerization method, aluminum chloride method, boron fluoride method and the like. .
[0034]
The naphthalene compound according to the present invention is not particularly limited as long as it has a naphthalene skeleton, but it has 1 to 4 alkyl groups having 1 to 10 carbon atoms and is alkylated from the viewpoint of excellent compatibility with the refrigerant. Those having 1 to 10 carbon atoms in total are preferred, those having 1 to 3 alkyl groups having 1 to 8 carbon atoms, and those having 3 to 8 carbon atoms in total are more preferred.
[0035]
Specific examples of the alkyl group having 1 to 10 carbon atoms that the naphthalene compound has include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, a linear or branched butyl group, a linear or branched group. A branched pentyl group, a linear or branched hexyl group, a linear or branched heptyl group, a linear or branched octyl group, a linear or branched nonyl group, Examples thereof include a linear or branched decyl group.
[0036]
In addition, when using a naphthalene compound, the compound of a single structure may be used independently, and 2 or more types of the compounds from which a structure differs may be used in combination.
[0037]
Moreover, the manufacturing method in particular of the said naphthalene compound is not restrict | limited, It can manufacture with a various well-known method. Examples of this include, for example, hydrocarbon halides having 1 to 10 carbon atoms, olefins having 2 to 10 carbon atoms, or styrenes having 8 to 10 carbon atoms, sulfuric acid, phosphoric acid, silicotungstic acid, hydrofluoric acid, etc. And a method of adding to naphthalene in the presence of an acid catalyst such as Friedel-Crafts catalyst which is a solid acidic substance such as mineral acid, acidic clay and activated clay, or a metal halide such as aluminum chloride and zinc chloride.
[0038]
Although it does not specifically limit as alkylbenzene concerning this invention, From the point which is excellent in compatibility with a refrigerant | coolant, it has 1-4 C1-C40 alkyl groups, and the total carbon number of an alkyl group is 1-40. Some are preferable, and those having 1 to 4 alkyl groups having 1 to 30 carbon atoms and having 3 to 30 carbon atoms in total are more preferable.
[0039]
Specific examples of the alkyl group having 1 to 40 carbon atoms that the alkylbenzene has include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, a linear or branched butyl group, a linear or branched group. Pentyl group, linear or branched hexyl group, linear or branched heptyl group, linear or branched octyl group, linear or branched nonyl group, straight Linear or branched decyl group, linear or branched undecyl group, linear or branched dodecyl group, linear or branched tridecyl group, linear or branched Tetradecyl group, linear or branched pentadecyl group, linear or branched hexadecyl group, linear or branched heptadecyl group, linear or branched octadecyl group, linear -Like or branched nonadecyl group, linear or branched icosyl group, linear or branched Straight chain or branched docosyl group, linear or branched tricosyl group, linear or branched tetracosyl group, linear or branched pentacosyl group, straight chain Linear or branched hexacosyl group, linear or branched heptacosyl group, linear or branched octacosyl group, linear or branched nonacosyl group, linear or branched Triacontyl group, linear or branched hentriacontyl group, linear or branched dotriacontyl group, linear or branched tritriacontyl group, linear or branched tetra Triacontyl group, linear or branched pentatriacontyl group, linear or branched hexatriacontyl group, linear or branched heptatriacontyl group, linear Or branched octatriacontyl group, linear or branched Nona triacontyl group, such as straight or branched tetracontyl group (including all isomers).
[0040]
The alkyl group may be linear or branched, but linear alkylbenzene is preferred from the viewpoint of compatibility with the organic material used in the refrigerant circulation system. On the other hand, branched alkyl groups are preferable from the viewpoint of refrigerant compatibility, thermal stability, lubricity, etc., and branched alkyls derived from oligomers of olefins such as propylene, butene and isobutylene are particularly preferable from the viewpoint of availability. Groups are more preferred.
[0041]
In addition, when using alkylbenzene, the compound of a single structure may be used independently, and 2 or more types of the compounds from which a structure differs may be used in combination.
[0042]
Although the manufacturing method of the said alkylbenzene is arbitrary and is not limited at all, For example, it can manufacture by the synthesis method shown below.
[0043]
Specific examples of the aromatic compound used as a raw material include benzene, toluene, xylene, ethylbenzene, methylethylbenzene, diethylbenzene, and mixtures thereof. Further, as the alkylating agent, a linear or branched olefin having 6 to 40 carbon atoms obtained by polymerization of lower monoolefin (preferably propylene) such as ethylene, propylene, butene, isobutylene; wax, heavy oil, C6-C40 linear or branched olefins obtained by pyrolysis of petroleum fractions, polyethylene, polypropylene, etc .; n-paraffins are separated from petroleum fractions such as kerosene, light oil, etc. It is possible to use a linear olefin having 9 to 40 carbon atoms, a mixture of these, and the like obtained by converting into a carbon atom.
[0044]
In addition, when the aromatic compound and the alkylating agent are reacted, Friedel-Crafts type catalysts such as aluminum chloride and zinc chloride, sulfuric acid, phosphoric acid, silicotungstic acid, hydrofluoric acid, activated clay, etc. Conventionally known alkylation catalysts such as acidic catalysts can be used.
[0045]
Examples of the ester according to the present invention include aromatic esters, dibasic acid esters, polyol esters, complex esters, carbonate esters, and mixtures thereof.
[0046]
As such aromatic ester, 1 to 6 valent, preferably 1 to 4 valent, more preferably 1 to 3 valent aromatic carboxylic acid, and C 1 to 18, preferably 1 to 12 aliphatic alcohol. Examples include esters. Specific examples of the monovalent to hexavalent aromatic carboxylic acid include benzoic acid, phthalic acid, isophthalic acid, terephthalic acid, trimellitic acid, pyromellitic acid, and mixtures thereof. Further, the aliphatic alcohol having 1 to 18 carbon atoms may be linear or branched, and specifically, methanol, ethanol, linear or branched propanol, Linear or branched butanol, linear or branched pentanol, linear or branched hexanol, linear or branched heptanol, linear or branched octanol , Linear or branched nonanol, linear or branched decanol, linear or branched undecanol, linear or branched dodecanol, linear or branched tridecanol Linear or branched tetradecanol, linear or branched pentadecanol, linear or branched hexadecanol, linear or branched heptadecanol, straight Chain or branched octadecanol and these Mixtures thereof, and the like.
[0047]
Specific examples of the aromatic ester obtained by using the aromatic compound and the aliphatic alcohol include dibutyl phthalate, di (2-ethylhexyl) phthalate, dinonyl phthalate, didecyl phthalate, and didodecyl phthalate. , Ditridecyl phthalate, tributyl trimellitic acid, tri (2-ethylhexyl) trimellitic acid, trinonyl trimellitic acid, tridecyl trimellitic acid, tridodecyl trimellitic acid, and tritridecyl trimellitic acid. Of course, when a divalent or higher valent aromatic carboxylic acid is used, it may be a simple ester composed of one kind of aliphatic alcohol, or a complex ester composed of two or more kinds of aliphatic alcohol. May be.
[0048]
Examples of the dibasic acid ester according to the present invention include carbon such as glutaric acid, adipic acid, pimelic acid, suberic acid, azelaic acid, sebacic acid, 1,2-cyclohexanedicarboxylic acid, and 4-cyclohexene-1,2-dicarboxylic acid. A chain or cyclic aliphatic dibasic acid of 5 to 10 and methanol, ethanol, propanol, butanol, pentanol, hexanol, heptanol, octanol, nonanol, decanol, undecanol, dodecanol, tridecanol, tetradecanol, pentadecane Ester with linear or branched monohydric alcohol having 1 to 15 carbon atoms, such as diol, and a mixture thereof are preferably used. More specifically, ditridecyl glutarate, di-2-ethylhexyl adipate, diisodecyl adipate, Ditridecylua Pete, di2-ethylhexyl sebacate, diester of 1,2-cyclohexanedicarboxylic acid and monohydric alcohol having 4 to 9 carbon atoms, 4-cyclohexene-1,2-dicarboxylic acid and monohydric alcohol having 4 to 9 carbon atoms And diesters thereof and mixtures thereof.
[0049]
Moreover, as a polyol ester concerning this invention, the ester of the polyol which has 3-20 diol or a hydroxyl group, and a C6-C20 fatty acid is used preferably. Specific examples of the diol include ethylene glycol, 1,3-propanediol, propylene glycol, 1,4-butanediol, 1,2-butanediol, 2-methyl-1,3-propanediol, , 5-pentanediol, neopentyl glycol, 1,6-hexanediol, 2-ethyl-2-methyl-1,3-propanediol, 1,7-heptanediol, 2-methyl-2-propyl-1,3 -Propanediol, 2,2-diethyl-1,3-propanediol, 1,8-octanediol, 1,9-nonanediol, 1,10-decanediol, 1,11-undecanediol, 1,12-dodecane Diol etc. are mentioned. Specific examples of the polyol include trimethylolethane, trimethylolpropane, trimethylolbutane, di- (trimethylolpropane), tri- (trimethylolpropane), pentaerythritol, di- (pentaerythritol), tri- ( Pentaerythritol), glycerin, polyglycerin (2-20 mer of glycerin), 1,3,5-pentanetriol, sorbitol, sorbitan, sorbitol glycerin condensate, polyvalent alcohols such as adonitol, arabitol, xylitol, mannitol, xylose Arabinose, ribose, rhamnose, glucose, fructose, galactose, mannose, sorbose, cellobiose, maltose, isomaltose, trehalose, sucrose, raffinose, gel Chianosu, sugars and their partial etherification such as melezitose, and methyl glucoside (glycosides) and the like. Among these, as the polyol, neopentyl glycol, trimethylol ethane, trimethylol propane, trimethylol butane, di- (trimethylol propane), tri- (trimethylol propane), pentaerythritol, di- (pentaerythritol), tri Hindered alcohols such as-(pentaerythritol) are preferred.
[0050]
In the fatty acid used in the polyol ester according to the present invention, the carbon number thereof is not particularly limited, but those having 1 to 24 carbon atoms are usually used. Among the fatty acids having 1 to 24 carbon atoms, those having 3 or more carbon atoms are preferable from the viewpoint of lubricity, those having 4 or more carbon atoms are more preferable, those having 5 or more carbon atoms are further preferable, and those having 10 or more carbon atoms. Is particularly preferred. Moreover, from a compatibility point with a refrigerant | coolant, a C18 or less thing is preferable, a C12 or less thing is more preferable, and a C9 or less thing is further more preferable.
[0051]
The fatty acid may be either a linear fatty acid or a branched fatty acid, but a linear fatty acid is preferable from the viewpoint of lubricity, and a branched fatty acid is preferable from the viewpoint of hydrolysis stability. . Furthermore, the fatty acid may be either a saturated fatty acid or an unsaturated fatty acid.
[0052]
As the fatty acid used in the present invention, specifically, pentanoic acid, hexanoic acid, heptanoic acid, octanoic acid, nonanoic acid, decanoic acid, undecanoic acid, dodecanoic acid, tridecanoic acid, tetradecanoic acid, pentadecanoic acid, hexadecanoic acid, Examples include heptadecanoic acid, octadecanoic acid, nonadecanoic acid, icosanoic acid, oleic acid, etc. These fatty acids may be either linear fatty acids or branched fatty acids, and the α carbon atom is a quaternary carbon atom. It may be a fatty acid (neo acid). Among these, valeric acid (n-pentanoic acid), caproic acid (n-hexanoic acid), enanthic acid (n-heptanoic acid), caprylic acid (n-octanoic acid), pelargonic acid (n-nonanoic acid), caprin Acid (n-decanoic acid), oleic acid (cis-9-octadecenoic acid), isopentanoic acid (3-methylbutanoic acid), 2-methylhexanoic acid, 2-ethylpentanoic acid, 2-ethylhexanoic acid and 3,5,5 5-Trimethylhexanoic acid is preferably used.
[0053]
In addition, as long as it has two or more ester groups, the polyol ester according to the present invention may be a partial ester in which some of the hydroxyl groups of the polyol remain without being esterified. May be an esterified complete ester, or a mixture of a partial ester and a complete ester, but is preferably a complete ester.
[0054]
The complex ester according to the present invention is an ester of a fatty acid and a dibasic acid, a monohydric alcohol and a polyol, and the fatty acid, dibasic acid, monohydric alcohol and polyol include the dibasic acid ester and polyol. The fatty acids, dibasic acids, monohydric alcohols and polyols exemplified in the ester description can be used.
[0055]
Further, the carbonate ester according to the present invention has the following formula (4):
-O-CO-O- (4)
It is a compound which has the carbonate ester bond represented by these. In addition, the number of carbonate ester bonds represented by the above formula (4) may be one per molecule or two or more.
[0056]
As alcohol which comprises carbonate ester, the monohydric alcohol illustrated by the description of the said dibasic acid ester and polyol ester, a polyol, etc., and what added polyglycol to polyglycol and a polyol can be used. Moreover, you may use the compound obtained from a carbonic acid and a fatty acid and / or a dibasic acid.
[0057]
As a matter of course, when an ester is used, a compound having a single structure may be used alone, or two or more compounds having different structures may be used in combination.
[0058]
Among the above esters, dibasic acid ester, polyol ester, and carbonate ester are preferable because of excellent compatibility with the refrigerant.
[0059]
Furthermore, among dibasic acid esters, alicyclic dicarboxylic acid esters such as 1,2-cyclohexanedicarboxylic acid and 4-cyclohexene-1,2-dicarboxylic acid are compatible with refrigerants, and are stable in heat and hydrolysis. From the point of view, it is more preferable.
[0060]
Specific examples of the dibasic acid ester preferably used in the present invention include at least one monohydric alcohol selected from the group consisting of butanol, pentanol, hexanol, heptanol, octanol and nonanol, and 1,2-cyclohexanedicarboxylic acid. , Dibasic acid esters obtained from at least one dibasic acid selected from the group consisting of 4-cyclohexene-1,2-dicarboxylic acid, and mixtures thereof.
[0061]
In the dibasic acid ester according to the present invention, the low-temperature characteristics of the refrigerating machine oil composition and the compatibility with the refrigerant tend to be improved, so that there are two or more monohydric alcohols constituting the dibasic acid ester. It is preferable. The dibasic acid ester composed of two or more monohydric alcohols is a mixture of two or more esters of a dibasic acid and one alcohol, and a dibasic acid and two or more mixed alcohols. These esters are included.
[0062]
Among polyol esters, since they are more excellent in hydrolytic stability, neopentyl glycol, trimethylol ethane, trimethylol propane, trimethylol butane, di- (trimethylol propane), tri- (trimethylol propane), penta More preferred are esters of hindered alcohols such as erythritol, di- (pentaerythritol), tri- (pentaerythritol), more preferred are esters of neopentyl glycol, trimethylol ethane, trimethylol propane, trimethylol butane and pentaerythritol, The ester of pentaerythritol is most preferred because it is particularly excellent in compatibility with the refrigerant and hydrolytic stability.
[0063]
Specific examples of the polyol ester preferably used in the present invention include valeric acid, caproic acid, enanthic acid, caprylic acid, pelargonic acid, capric acid, oleic acid, isopentanoic acid, 2-methylhexanoic acid, 2-ethylpentanoic acid, From the group consisting of at least one fatty acid selected from the group consisting of 2-ethylhexanoic acid and 3,5,5-trimethylhexanoic acid, and neopentyl glycol, trimethylolethane, trimethylolpropane, trimethylolbutane and pentaerythritol. Examples include diesters, triesters, tetraesters and mixtures thereof obtained from at least one selected alcohol.
[0064]
In the polyol ester concerning this invention, since the low temperature characteristic of a refrigerating machine oil composition and the compatibility with a refrigerant | coolant tend to improve, it is preferable that the fatty acid which comprises a polyol ester is 2 or more types. The polyol ester composed of two or more fatty acids includes a mixture of two or more esters of polyol and one fatty acid, and an ester of a polyol and two or more mixed fatty acids. .
[0065]
Among the carbonic acid esters, the following general formula (5):
(X1O)b-B- [O- (A1O)c-CO-O- (A2O)d-Y1]a  (5)
[In Formula (5), X1Is a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group or the following general formula (6):
Y2-(OAThree)e-(6)
(In formula (6), Y2Represents a hydrogen atom, an alkyl group or a cycloalkyl group, and AThreeRepresents an alkylene group having 2 to 4 carbon atoms, and e represents an integer of 1 to 50)
Represents a group represented by1And A2May be the same or different and each represents an alkylene group having 2 to 4 carbon atoms;1Represents a hydrogen atom, an alkyl group or a cycloalkyl group, B represents a residue of a compound having 3 to 20 hydroxyl groups, a is an integer of 1 to 20, b is 0 to 19 and a + b is 3 to 20 C represents an integer of 0 to 50, and d represents an integer of 1 to 50]
What has the structure represented by these is preferable.
[0066]
In the above formula (5), X1Represents a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group or a group represented by the above formula (6). Although carbon number of an alkyl group here is not restrict | limited in particular, Usually, 1-24, Preferably it is 1-18, More preferably, it is 1-12. The alkyl group may be linear or branched.
[0067]
Specific examples of the alkyl group having 1 to 24 carbon atoms include methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, linear chain Or a branched pentyl group, a linear or branched hexyl group, a linear or branched heptyl group, a linear or branched octyl group, a linear or branched nonyl group, a linear or branched decyl group, a linear or branched Branched undecyl group, linear or branched dodecyl group, linear or branched tridecyl group, linear or branched tetradecyl group, linear or branched pentadecyl group, linear or branched hexadecyl group, linear or branched heptadecyl Group, linear or branched octadecyl group, linear or branched nonadecyl group, linear or branched icosyl group, linear or branched heicosyl group, linear or branched docosyl group, linear or branched tricosyl group, Linear or branched tet Cosyl group, and the like.
[0068]
Specific examples of the cycloalkyl group include a cyclopentyl group, a cyclohexyl group, and a cycloheptyl group.
[0069]
In the above formula (5), AThreeSpecific examples of the alkylene group having 2 to 4 carbon atoms represented by: ethylene group, propylene group, trimethylene group, butylene group, tetramethylene group, 1-methyltrimethylene group, 2-methyltrimethylene group, Examples include 1,1-dimethylethylene group and 1,2-dimethylethylene group.
[0070]
Y in the above formula (2)2Represents a hydrogen atom, an alkyl group or a cycloalkylalkyl group. Although carbon number of an alkyl group here is not restrict | limited in particular, Usually, 1-24, Preferably it is 1-18, More preferably, it is 1-12. The alkyl group may be linear or branched. Examples of the alkyl group having 1 to 24 carbon atoms include the above X1Examples thereof include the alkyl groups exemplified in the description.
[0071]
Specific examples of the cycloalkyl group include a cyclopentyl group, a cyclohexyl group, and a cycloheptyl group.
[0072]
Y above2Among these groups, a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms is preferable, and a hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an iso-propyl group, an n-butyl group, or an iso-butyl group. , Sec-butyl group, tert-butyl group, n-pentyl group, iso-pentyl group, neo-pentyl group, n-hexyl group, iso-hexyl group, n-heptyl group, iso-heptyl group, n-octyl group , Iso-octyl group, n-nonyl group, iso-nonyl group, n-decyl group, iso-decyl group, n-undecyl group, iso-undecyl group, n-dodecyl group or iso-dodecyl group It is more preferable that E represents an integer of 1 to 50.
[0073]
X1Is preferably a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms or a group represented by the above general formula (6), a hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, or an n-propyl group. , Iso-propyl group, n-butyl group, iso-butyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, n-pentyl group, iso-pentyl group, neo-pentyl group, n-hexyl group, iso-hexyl group N-heptyl group, iso-heptyl group, n-octyl group, iso-octyl group, n-nonyl group, iso-nonyl group, n-decyl group, iso-decyl group, n-undecyl group, iso-undecyl group , N-dodecyl group, iso-dodecyl group or a group represented by formula (6) is more preferable.
[0074]
Specific examples of the compound having 3 to 20 hydroxyl groups with B as a residue include the aforementioned polyols.
[0075]
A1And A2May be the same or different and each represents an alkylene group having 2 to 4 carbon atoms. Specific examples of the alkylene group include ethylene, propylene, trimethylene, butylene, tetramethylene, 1-methyltrimethylene, 2-methyltrimethylene, 1,1-dimethylethylene, 1 , 2-dimethylethylene group and the like.
[0076]
Y1Represents a hydrogen atom, an alkyl group or a cycloalkyl group. Although carbon number of an alkyl group here is not restrict | limited in particular, Usually, 1-24, Preferably it is 1-18, More preferably, it is 1-12. The alkyl group may be linear or branched. Specific examples of the alkyl group having 1 to 24 carbon atoms include X1Examples thereof include the alkyl groups exemplified in the description.
[0077]
Specific examples of the cycloalkyl group include a cyclopentyl group, a cyclohexyl group, a cycloheptyl group, and the like.
[0078]
Among these, Y1Is preferably a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, a hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an iso-propyl group, an n-butyl group, an iso group. -Butyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, n-pentyl group, iso-pentyl group, neo-pentyl group, n-hexyl group, iso-hexyl group, n-heptyl group, iso-heptyl group, n -Of the octyl group, iso-octyl group, n-nonyl group, iso-nonyl group, n-decyl group, iso-decyl group, n-undecyl group, iso-undecyl group, n-dodecyl group or iso-dodecyl group It is more preferable that it is either.
[0079]
In the above formulas (5) and (6), c, d and e represent the degree of polymerization of the polyoxyalkylene chain, but the polyoxyalkylene chains in the molecule may be the same or different. In addition, when the carbonic acid ester represented by the above formula (5) has a plurality of different polyoxyalkylene chains, there is no particular limitation on the polymerization mode of the oxyalkylene group, and block copolymerization is performed even if random copolymerization is performed. Also good.
[0080]
The method for producing the carbonate ester used in the present invention is arbitrary. For example, a polyalkylene glycol polyol ether is produced by adding an alkylene oxide to a polyol compound, and this and chloroformate are mixed with sodium hydroxide, hydroxide. It can be obtained by reacting at 0 to 30 ° C. in the presence of an alkali metal hydroxide such as potassium, an alkali metal alkoxide such as sodium methoxide or sodium ethoxide, or an alkali such as metal sodium. Or polyalkylene glycol polyol ether, carbonic acid diester, carbon dioxide such as phosgene, alkali metal hydroxide such as sodium hydroxide and potassium hydroxide, alkali metal alkoxide such as sodium methoxide and sodium ethoxide or metal sodium It can be obtained by reacting at 80 to 150 ° C. in the presence of an alkali such as. Thereafter, the free hydroxyl group is etherified as necessary.
[0081]
By-products and unreacted materials may be removed by purifying the product obtained from the above raw materials, but a small amount of by-products and unreacted materials impairs the excellent performance of the lubricating oil of the present invention. Unless it exists, there is no problem even if it exists.
[0082]
In the present invention, when a carbonate ester is used, a compound having a single structure may be used alone, or two or more compounds having different structures may be used in combination. The molecular weight of the carbonate ester according to the present invention is not particularly limited, but the number average molecular weight is preferably 200 to 4000, more preferably 300 to 3000, from the viewpoint of further improving the hermeticity of the compressor. More preferred. Furthermore, the kinematic viscosity of the carbonate according to the present invention is preferably 2 to 150 mm at 100 ° C.2/ S, more preferably 4 to 100 mm2/ S.
[0083]
Examples of the polyoxyalkylene glycol used in the lubricating oil of the present invention include the following general formula (7):
R7-[(OR8)f-OR9]g   (7)
[In formula (7), R7Represents a residue of a compound having 2 to 8 hydrogen atoms, an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an acyl group having 2 to 10 carbon atoms, or a hydroxyl group, and R8Represents an alkylene group having 2 to 4 carbon atoms, and R9Represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, or an acyl group having 2 to 10 carbon atoms, f represents an integer of 1 to 80, and g represents an integer of 1 to 8]
The compound represented by these is mentioned.
[0084]
In the general formula (7), R7, R9The alkyl group represented by may be linear, branched or cyclic. Specific examples of the alkyl group include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, a linear or branched butyl group, a linear or branched pentyl group, a linear or branched group. Hexyl group, linear or branched heptyl group, linear or branched octyl group, linear or branched nonyl group, linear or branched decyl group, cyclopentyl Group, cyclohexyl group and the like. If the alkyl group has more than 10 carbon atoms, the compatibility with the refrigerant is lowered, and phase separation tends to occur. The carbon number of a preferable alkyl group is 1-6.
[0085]
R7, R9The alkyl group part of the acyl group represented by may be linear, branched or cyclic. Specific examples of the alkyl group portion of the acyl group include those having 1 to 9 carbon atoms among the alkyl groups exemplified as the specific examples of the alkyl group. When the number of carbon atoms in the acyl group exceeds 10, compatibility with the refrigerant may be reduced, and phase separation may occur. A preferable acyl group has 2 to 6 carbon atoms.
[0086]
R7, R9When both of the groups represented by the above are alkyl groups, or both are acyl groups, R7, R9The groups represented by may be the same or different. Furthermore, when g is 2 or more, a plurality of R in the same molecule7, R9The groups represented by may be the same or different.
[0087]
R7Is a residue of a compound having 2 to 8 hydroxyl groups, the compound may be a chain or a cyclic one. Specific examples of the compound having two hydroxyl groups include ethylene glycol, 1,3-propanediol, propylene glycol, 1,4-butanediol, 1,2-butanediol, and 2-methyl-1,3-propanediol. 1,5-pentanediol, neopentyl glycol, 1,6-hexanediol, 2-ethyl-2-methyl-1,3-propanediol, 1,7-heptanediol, 2-methyl-2-propyl-1 , 3-propanediol, 2,2-diethyl-1,3-propanediol, 1,8-octanediol, 1,9-nonanediol, 1,10-decanediol, 1,11-undecanediol, 1,12 -Dodecanediol etc. are mentioned.
[0088]
Specific examples of the compound having 3 to 8 hydroxyl groups include trimethylolethane, trimethylolpropane, trimethylolbutane, di- (trimethylolpropane), tri- (trimethylolpropane), pentaerythritol, -(Pentaerythritol), tri- (pentaerythritol), glycerol, polyglycerol (glycerin 2-6 mer), 1,3,5-pentanetriol, sorbitol, sorbitan, sorbitol glycerol condensate, adonitol, arabitol, xylitol , Polyhydric alcohols such as mannitol, xylose, arabinose, ribose, rhamnose, glucose, fructose, galactose, mannose, sorbose, cellobiose, maltose, isomaltose, trehalose, skull Scan, raffinose, gentianose, saccharides such as rhamnose, and their partially etherified products, and include methyl glucoside (glycoside) and the like.
[0089]
Among the polyoxyalkylene glycols represented by the general formula (7), R7, R9At least one of them is preferably an alkyl group (more preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms), and particularly preferably a methyl group from the viewpoint of refrigerant compatibility. Furthermore, from the viewpoint of thermal and chemical stability, R7And R9Are preferably alkyl groups (more preferably alkyl groups having 1 to 4 carbon atoms), and it is particularly preferable that both are methyl groups. Also, from the viewpoint of manufacturing ease and cost, R7Or R9Is preferably an alkyl group (more preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms), and the other is preferably a hydrogen atom, more preferably one is a methyl group and the other is a hydrogen atom. .
[0090]
R in the general formula (7)8Represents an alkylene group having 2 to 4 carbon atoms, and specific examples of such an alkylene group include an ethylene group, a propylene group, and a butylene group. OR8Examples of the oxyalkylene group of the repeating unit represented by the formula include an oxyethylene group, an oxypropylene group, and an oxybutylene group. The oxyalkylene groups in the same molecule may be the same, or two or more oxyalkylene groups may be included.
[0091]
Among the polyoxyalkylene glycols represented by the general formula (7), from the viewpoint of refrigerant compatibility and viscosity-temperature characteristics, a copolymer containing an oxyethylene group (EO) and an oxypropylene group (PO) is used. Preferably, in such a case, the ratio of the oxyethylene group to the total of the oxyethylene group and the oxypropylene group (EO / (PO + EO)) is 0.1 to 0.8 from the standpoint of baking load and viscosity-temperature characteristics. It is preferable that it exists in the range, and it is more preferable that it exists in the range of 0.3-0.6.
[0092]
In terms of hygroscopicity and thermal oxidation stability, the value of EO / (PO + EO) is preferably in the range of 0 to 0.5, more preferably in the range of 0 to 0.2, and 0 (that is, Most preferred is a propylene oxide homopolymer).
[0093]
F in the said General formula (7) is an integer of 1-80, g is an integer of 1-8. For example R7When is an alkyl group or an acyl group, g is 1. R7Is the residue of a compound having 2 to 8 hydroxyl groups, g is the number of hydroxyl groups of the compound.
[0094]
In addition, the product of f and g (f × g) is not particularly limited, but in order to satisfy the required performance as the above-described lubricating oil for a refrigerator in a balanced manner, the average value of f × g is 6 to 80. It is preferable to do so.
[0095]
Among the polyoxyalkylene glycols having the above structure, the following general formula (8):
CHThreeO- (CThreeH6O)h-CHThree  (8)
(In the formula, h represents a number of 6 to 80)
And polyoxypropylene glycol dimethyl ether represented by the following general formula (9):
CHThreeO- (C2HFourO)i-(CThreeH6O)j-CHThree  (9)
(In the formula, i and j are each 1 or more, and i and j represent a number of 6 to 80)
The polyoxyethylene polyoxypropylene glycol dimethyl ether represented by the formula is suitable from the viewpoint of economy and the above-mentioned effects, and the following general formula (10):
CFourH9O- (CThreeH6O)k-H (10)
(In the formula, k represents a number of 6 to 80)
In addition, polyoxypropylene glycol monobutyl ether represented by the following general formula (11):
CHThreeO- (CThreeH6O)h '-H (11)
(Wherein h 'represents a number of 6 to 80)
Polyoxypropylene glycol monomethyl ether represented by the following general formula (12):
CHThreeO- (C2HFourO)i '-(CThreeH6O)j '-H (12)
(In the formula, i 'and j' are each 1 or more, and the sum of i and j is 6 to 80)
Polyoxyethylene polyoxypropylene glycol monomethyl ether represented by the following general formula (13):
CFourH9O- (C2HFourO)i "-(CThreeH6O)j "-H (13)
(In the formula, i ″ and j ″ are each 1 or more, and the sum of i and j is 6 to 80)
Polyoxyethylene polyoxypropylene glycol monobutyl ether, the following general formula (14):
CHThreeCOO- (CThreeH6O)k '-COCHThree  (14)
(Wherein k 'represents a number of 6 to 80)
Is preferable in terms of economy and the like.
[0096]
In the present invention, the polyoxyalkylene glycol is represented by the general formula (15):
[Chemical 1]
Figure 0004558185
[In formula (15), RTen~ R13May be the same or different and each is a hydrogen atom, a monovalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, or the following general formula (16):
[Chemical 2]
Figure 0004558185
(In formula (16), R14And R15May be the same or different and each represents a hydrogen atom, a monovalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms or an alkoxyalkyl group having 2 to 20 carbon atoms, R16Represents an alkylene group having 2 to 5 carbon atoms, a substituted alkylene group having 2 to 5 carbon atoms having an alkyl group as a substituent, or a substituted alkylene group having 4 to 10 carbon atoms having an alkoxyalkyl group as a substituent, p Represents an integer of 0 to 20, R17Represents a monovalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms)
R represents a group represented byTen~ R13Is at least one group represented by the general formula (16)]
A polyoxyalkylene glycol derivative having at least one structural unit represented by can be used.
[0097]
In the above formula (15), RTen~ R13Each represents a hydrogen atom, a monovalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms or a group represented by the general formula (16). Specific examples of the monovalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms include Is a linear or branched alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, a linear or branched alkenyl group having 2 to 10 carbon atoms, a cycloalkyl group having 5 to 10 carbon atoms, or an alkylcycloalkyl group. , An aryl group having 6 to 10 carbon atoms or an alkylaryl group, an arylalkyl group having 7 to 10 carbon atoms, and the like. Among these monovalent hydrocarbon groups, a monovalent hydrocarbon group having 6 or less carbon atoms, particularly an alkyl group having 3 or less carbon atoms, specifically, a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, or an isopropyl group. preferable.
[0098]
In the general formula (16), R14And R15Each represents a hydrogen atom, a monovalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms or an alkoxyalkyl group having 2 to 20 carbon atoms, among which an alkyl group having 3 or less carbon atoms or an alkoxyalkyl group having 6 or less carbon atoms Is preferred. Specific examples of the alkyl group having 3 or less carbon atoms include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, and an isopropyl group. Specific examples of the alkoxyalkyl group having 2 to 6 carbon atoms include methoxymethyl group, ethoxymethyl group, n-propoxymethyl group, isopropoxymethyl group, n-butoxymethyl group, isobutoxymethyl group, sec -Butoxymethyl group, tert-butoxymethyl group, pentoxymethyl group (including all isomers), methoxyethyl group (including all isomers), ethoxyethyl group (including all isomers), propoxyethyl Groups (including all isomers), butoxyethyl groups (including all isomers), methoxypropyl groups (including all isomers), ethoxypropyl groups (including all isomers), propoxypropyl groups ( All isomers included), methoxybutyl group (including all isomers), ethoxybutyl group (all isomers) Including), etc. methoxybutyl group (including all isomers).
[0099]
In the general formula (12), R16Is an alkylene group having 2 to 5 carbon atoms, a substituted alkylene group having 2 to 5 carbon atoms having an alkyl group as a substituent, or a substituted alkylene group having 4 to 10 carbon atoms having an alkoxyalkyl group as a substituent, preferably carbon An alkylene group having 2 to 4 carbon atoms and a substituted ethylene group having 6 or less total carbon atoms are represented. Specific examples of the alkylene group having 2 to 4 carbon atoms include an ethylene group, a propylene group, and a butylene group. Specific examples of the substituted ethylene group having 6 or less total carbon atoms include 1- (methoxymethyl) ethylene group, 2- (methoxymethyl) ethylene group, 1- (methoxyethyl) ethylene group, and 2- (methoxyethyl). ) Ethylene group, 1- (ethoxymethyl) ethylene group, 2- (ethoxymethyl) ethylene group, 1-methoxymethyl-2-methylethylene group, 1,1-bis (methoxymethyl) ethylene group, 2,2-bis (Methoxymethyl) ethylene group, 1,2-bis (methoxymethyl) ethylene group, 1-methyl-2-methoxymethylethylene group, 1-methoxymethyl-2-methylethylene group, 1-ethyl-2-methoxymethylethylene Group, 1-methoxymethyl-2-ethylethylene group, 1-methyl-2-ethoxymethylethylene group, 1-ethoxymethyl-2-methyl Ethylene, 1-methyl-2-methoxyethyl ethylene group, 1-methoxyethyl-2-methylethylene group, and the like.
[0100]
In the general formula (16), R17Represents a monovalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms. Specific examples of the hydrocarbon group include straight-chain or branched alkyl groups having 1 to 10 carbon atoms and 2 carbon atoms. -10 linear or branched alkenyl group, C5-C10 cycloalkyl group or alkylcycloalkyl group, C6-C10 aryl group or alkylaryl group, C7-C10 arylalkyl Groups and the like. Among these, a monovalent hydrocarbon group having 6 or less carbon atoms is preferable, and an alkyl group having 3 or less carbon atoms, specifically, a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, or an isopropyl group is preferable.
[0101]
In the general formula (15), RTen~ R13At least one of them is a group represented by the general formula (16). In particular, RTenOr R12Is one of the groups represented by the general formula (16), and RTenOr R12The remaining one and R11, R13Are preferably a hydrogen atom or a monovalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms.
[0102]
The polyoxyalkylene glycol having a structural unit represented by the general formula (15), preferably used in the present invention, is a homopolymer consisting only of the structural unit represented by the general formula (15); And a copolymer composed of two or more structural units having different structures, and a structural unit represented by the general formula (15) and other structural units, for example, the following general formula (17):
[Chemical Formula 3]
Figure 0004558185
[In formula (17), R18~ Rtwenty oneMay be the same or different and each represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms]
Can be roughly divided into three types of copolymers consisting of structural units represented by: The preferred examples of the homopolymer have 1 to 200 structural units A represented by the general formula (15), and the terminal groups are each a hydroxyl group, an acyloxy group having 1 to 10 carbon atoms, and a carbon atom having 1 to 10 carbon atoms. The thing which consists of an alkoxy group or an aryloxy group can be mentioned. On the other hand, suitable examples of the copolymer have 1 to 200 of the two types of structural units A and B represented by the general formula (15), respectively, or the structural unit A represented by the general formula (15). 1 to 200 and 1 to 200 structural units C represented by the general formula (15), and each terminal group is a hydroxyl group, an acyloxy group having 1 to 10 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 10 carbon atoms, or aryloxy The thing which consists of groups can be mentioned. These copolymers include alternating copolymerization of the structural unit A and the structural unit B (or the structural unit C), a random copolymer, a block copolymer, or a graft in which the structural unit B is graft-bonded to the main chain of the structural unit A. Any polymerization form of the copolymer may be used.
[0103]
Examples of the polyvinyl ether used in the present invention include the following general formula (18):
[Formula 4]
Figure 0004558185
[In formula (18), Rtwenty two~ Rtwenty fourMay be the same or different and each represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms;twenty fiveRepresents a divalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms or a divalent ether-bonded oxygen-containing hydrocarbon group having 2 to 20 carbon atoms, and R26Represents a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, q represents a number having an average value of 0 to 10, Rtwenty two~ R26May be the same or different for each structural unit, and the structural unit represented by the general formula (18) is a plurality of Rtwenty fiveWhen having O, multiple Rtwenty fiveO may be the same or different.
The polyvinyl ether type compound which has a structural unit represented by these is mentioned.
[0104]
Moreover, the structural unit represented by the general formula (18) and the following general formula (19):
[Chemical formula 5]
Figure 0004558185
[In formula (19), R27~ R30May be the same or different and each represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms;27~ R30May be the same or different for each structural unit]
A polyvinyl ether compound comprising a block copolymer or a random copolymer having a structural unit represented by
[0105]
R in the general formula (18)twenty two~ Rtwenty fourEach represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms (preferably a hydrocarbon group having 1 to 4 carbon atoms), which may be the same as or different from each other. Specific examples of the hydrocarbon group include methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, various pentyl groups, and various hexyl groups. Group, various heptyl groups, various octyl groups and other alkyl groups; cyclopentyl group, cyclohexyl group, various methylcyclohexyl groups, various ethylcyclohexyl groups, various dimethylcyclohexyl groups and other cycloalkyl groups, phenyl groups, various methylphenyl groups, various ethyl groups Aryl groups such as phenyl group and various dimethylphenyl groups; arylalkyl groups such as benzyl group, various phenylethyl groups and various methylbenzyl groups, etc.twenty two~ Rtwenty fourIs preferably an elementary atom.
[0106]
On the other hand, R in the general formula (18)twenty fiveRepresents a divalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms (preferably 2 to 10 carbon atoms) or a divalent ether bond oxygen-containing hydrocarbon group having 2 to 20 carbon atoms. Specific examples of the divalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms include methylene group, ethylene group, phenylethylene group, 1,2-propylene group, 2-phenyl-1,2-propylene group, 1, Divalent aliphatic chain hydrocarbon groups such as 3-propylene group, various butylene groups, various pentylene groups, various hexylene groups, various heptylene groups, various octylene groups, various nonylene groups, and various decylene groups; cyclohexane, methylcyclohexane, Cycloaliphatic hydrocarbon groups having two bonding sites on cycloaliphatic hydrocarbons such as ethylcyclohexane, dimethylcyclohexane, propylcyclohexane; various phenylene groups, various methylphenylene groups, various ethylphenylene groups, various dimethylphenylene groups, various Divalent aromatic hydrocarbon groups such as naphthylene groups; toluene, xylene, ethylbenzene, etc. An alkyl aromatic hydrocarbon group having a monovalent bonding site on each of the alkyl group part and the aromatic part of the alkyl aromatic hydrocarbon; an alkyl having a binding site on the alkyl group part of a polyalkyl aromatic hydrocarbon such as xylene or diethylbenzene An aromatic hydrocarbon group, and the like. Among these, an aliphatic chain hydrocarbon group having 2 to 4 carbon atoms is particularly preferable.
[0107]
Specific examples of the divalent ether bond oxygen-containing hydrocarbon group having 2 to 20 carbon atoms include methoxymethylene group, methoxyethylene group, methoxymethylethylene group, 1,1-bismethoxymethylethylene group, 1,2 Preferred examples include -bismethoxymethylethylene group, ethoxymethylethylene group, (2-methoxyethoxy) methylethylene group, (1-methyl-2-methoxy) methylethylene group, and the like. In the general formula (18), q is Rtwenty fiveRepresents the number of repetitions of O, and the average value is a number in the range of 0 to 10, preferably 0 to 5. R in the same structural unittwenty fiveWhen there are a plurality of O, a plurality of Rtwenty fiveO may be the same or different.
[0108]
Further, R in the general formula (18)26Represents a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, preferably 1 to 10 carbon atoms. Specific examples of the hydrocarbon group include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, and an n-butyl group. , Isobutyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, various pentyl groups, various hexyl groups, various heptyl groups, various octyl groups, various nonyl groups, various decyl groups, etc. alkyl groups; cyclopentyl group, cyclohexyl groups, various methyls Cyclohexyl group, various ethylcyclohexyl groups, various propylcyclohexyl groups, various cycloalkyl groups such as dimethylcyclohexyl groups; phenyl group, various methylphenyl groups, various ethylphenyl groups, various dimethylphenyl groups, various propylphenyl groups, various trimethylphenyl groups , Various butylphenyl groups, various naphthyl groups, etc. Le group; a benzyl group, various phenylethyl groups, various methylbenzyl groups, various phenylpropyl groups, arylalkyl groups such as various phenylbutyl groups, and the like. Rtwenty two~ R26May be the same or different for each structural unit.
[0109]
When the polyvinyl ether according to the present invention is a homopolymer consisting only of the structural unit represented by the general formula (18), the carbon / oxygen molar ratio is preferably in the range of 4.2 to 7.0. . If the molar ratio is less than 4.2, the hygroscopicity becomes excessively high, and if it exceeds 7.0, the compatibility with the refrigerant tends to be reduced.
[0110]
In the general formula (19), R27~ R30May be the same or different and each represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. Here, as a C1-C20 hydrocarbon group, R in the said General formula (18)26The hydrocarbon group illustrated in the description of (1) is mentioned. R27~ R30May be the same or different for each structural unit.
[0111]
When the polyvinyl ether according to the present invention is a block copolymer or a random copolymer having a structural unit represented by the general formula (18) and a structural unit represented by the general formula (19), the carbon / oxygen thereof The molar ratio is preferably in the range of 4.2 to 7.0. If the molar ratio is less than 4.2, the hygroscopicity becomes excessively high, and if it exceeds 7.0, the compatibility with the refrigerant tends to be reduced.
[0112]
Furthermore, in this invention, the homopolymer which consists only of the structural unit represented by the said General formula (18), the structural unit represented by the said General formula (18), and the structure represented by the said General formula (19) Mixtures of block copolymers or random copolymers composed of units can also be used. These homopolymers and copolymers can be produced by polymerization of corresponding vinyl ether monomers and copolymerization of corresponding hydrocarbon monomers having olefinic double bonds and corresponding vinyl ether monomers.
[0113]
As the polyvinyl ether used in the present invention, one of the terminal structures has the following general formula (20) or (21):
[Chemical 6]
Figure 0004558185
[In formula (20), R31~ R33May be the same or different and each represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms;34Represents a divalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms or a divalent ether-bonded oxygen-containing hydrocarbon group having 2 to 20 carbon atoms, and R35Represents a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, r represents an average number of 0 to 10, and the terminal structure represented by the general formula (20) has a plurality of Rs.34When having O, multiple R34O may be the same or different.
[0114]
[Chemical 7]
Figure 0004558185
[In formula (21), R36~ R39May be the same or different and each represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms]
And the other is represented by the following general formula (22) or (23):
[Chemical 8]
Figure 0004558185
[In formula (22), R40~ R42May be the same or different and each represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms;43Represents a divalent hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms or a divalent ether-bonded oxygen-containing hydrocarbon group having 2 to 20 carbon atoms, and R44Represents a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, s represents an average number of 0 to 10, and the terminal structure represented by the general formula (22) has a plurality of Rs.43When having O, multiple R43O may be the same or different.
[0115]
[Chemical 9]
Figure 0004558185
[In formula (23), R45~ R48May be the same or different and each represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms]
Having a structure represented by: and
One of the terminals is represented by the general formula (20) or (21), and the other is represented by the following general formula (24):
Embedded image
Figure 0004558185
[In formula (24), R49~ R51May be the same or different and each represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms]
What has the structure represented by these is preferable. Among such polyvinyl ethers, the following are particularly suitable.
(1) One of the terminals has a structure represented by the general formula (20) or (21) and the other has the structure represented by the general formula (22) or (23), and R in the general formula (18)twenty two~ Rtwenty fourAre hydrogen atoms, q is a number from 0 to 4, and Rtwenty fiveIs a divalent hydrocarbon group having 2 to 4 carbon atoms, and R26Is a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms;
(2) It has only the structural unit represented by the general formula (18), and one end thereof is represented by the general formula (20) and the other has a structure represented by the general formula (21). R in the general formula (18)twenty two~ Rtwenty fourAre hydrogen atoms, q is a number from 0 to 4, and Rtwenty fiveIs a divalent hydrocarbon group having 2 to 4 carbon atoms, and R26Is a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms;
(3) One of the terminals has a structure represented by the general formula (20) or (21) and the other is represented by the general formula (22), and R in the general formula (18)twenty two~ Rtwenty fourAre hydrogen atoms, q is a number from 0 to 4, and Rtwenty fiveIs a divalent hydrocarbon group having 2 to 4 carbon atoms, and R26Is a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms;
(4) It has only the structural unit represented by the general formula (18), and one end of the structural unit is represented by the general formula (20) and the other has the structure represented by the general formula (23). R in the general formula (18)twenty two~ Rtwenty fourAre hydrogen atoms, q is a number from 0 to 4, and Rtwenty fiveIs a divalent hydrocarbon group having 2 to 4 carbon atoms, and R26Is a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms.
[0116]
Moreover, in this invention, it has a structural unit represented by the said General formula (18), One of the terminal is represented by General formula (20), and the other is following General formula (25):
Embedded image
Figure 0004558185
[In formula (25), R52~ R54May be the same or different and each represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms;55And R57May be the same or different and each represents a divalent hydrocarbon group having 2 to 10 carbon atoms;56And R58May be the same or different, each represents a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, t and u may be the same or different, and each of the average values represents a number of 0 to 10; The terminal structure represented by (25) has a plurality of R55O or R57When having O, multiple R55O or R57O may be the same or different.
A polyvinyl ether compound having a structure represented by the formula can also be used.
[0117]
Furthermore, in the present invention, the following general formula (26) or (27):
Embedded image
Figure 0004558185
[In formula (26), R59Represents a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms]
[0118]
Embedded image
Figure 0004558185
[In formula (27), R60Represents a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms]
And has a weight average molecular weight of 300 to 5,000, and one of the terminals is represented by the following general formula (28) or (29):
Embedded image
Figure 0004558185
[In formula (28), R61Represents an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, and R62Represents a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms]
[0119]
Embedded image
Figure 0004558185
[In formula (29), R63Represents a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms]
A polyvinyl ether compound comprising a homopolymer or copolymer of an alkyl vinyl ether having a structure represented by
[0120]
In the present invention, only one kind selected from the group consisting of the above-described mineral oil and synthetic oil may be used alone, or two or more kinds may be used in combination. When the system refrigerant is used, polyoxyalkylene glycol, ester, polyvinyl ether is preferably used for an open type compressor such as a car air conditioner, and alkylbenzene, ester, polyvinyl ether is preferably used for a closed type compressor such as a refrigerator or an air conditioner.
[0121]
In order to further improve the wear resistance and load resistance of the refrigerating machine oil of the present invention, phosphoric acid ester, acidic phosphoric acid ester, amine salt of acidic phosphoric acid ester, chlorinated phosphoric acid ester, phosphorous acid ester and phosphor It is preferable to blend at least one phosphorus compound selected from the group consisting of thionates. These phosphorus compounds are esters of phosphoric acid, phosphorous acid or thiophosphoric acid with alkanols and polyether-type alcohols or derivatives thereof.
[0122]
Among such phosphorus compounds, phosphate esters include tributyl phosphate, tripentyl phosphate, trihexyl phosphate, triheptyl phosphate, trioctyl phosphate, trinonyl phosphate, tridecyl phosphate, triundecyl phosphate, tridodecyl phosphate, tritridecyl Phosphate, tritetradecyl phosphate, tripentadecyl phosphate, trihexadecyl phosphate, triheptadecyl phosphate, trioctadecyl phosphate, trioleyl phosphate, triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, trixylenyl phosphate, cresyl diphenyl phosphate, xyl Renyl diphenyl phosphate and the like;
Examples of acidic phosphate esters include monobutyl acid phosphate, monopentyl acid phosphate, monohexyl acid phosphate, monoheptyl acid phosphate, monooctyl acid phosphate, monononyl acid phosphate, monodecyl acid phosphate, monoundecyl acid phosphate, monododecyl Acid phosphate, monotridecyl acid phosphate, monotetradecyl acid phosphate, monopentadecyl acid phosphate, monohexadecyl acid phosphate, monoheptadecyl acid phosphate, monooctadecyl acid phosphate, monooleyl acid phosphate, dibutyl acid phosphate, dipentyl acid , Dihexyl reed Dophosphate, diheptyl acid phosphate, dioctyl acid phosphate, dinonyl acid phosphate, didecyl acid phosphate, diundecyl acid phosphate, didodecyl acid phosphate, ditridecyl acid phosphate, ditetradecyl acid phosphate, dipentadecyl acid, dipentadecyl acid Hexadecyl acid phosphate, diheptadecyl acid phosphate, dioctadecyl acid phosphate, dioleyl acid phosphate, etc .;
Examples of the amine salt of acidic phosphate ester include methylamine, ethylamine, propylamine, butylamine, pentylamine, hexylamine, heptylamine, octylamine, dimethylamine, diethylamine, dipropylamine, dibutylamine, Salts with amines such as dipentylamine, dihexylamine, diheptylamine, dioctylamine, trimethylamine, triethylamine, tripropylamine, tributylamine, tripentylamine, trihexylamine, triheptylamine, trioctylamine, etc .;
Examples of the chlorinated phosphate ester include tris-dichloropropyl phosphate, tris-chloroethyl phosphate, tris-chlorophenyl phosphate, polyoxyalkylene bis [di (chloroalkyl)] phosphate, and the like;
As phosphites, dibutyl phosphite, dipentyl phosphite, dihexyl phosphite, diheptyl phosphite, dioctyl phosphite, dinonyl phosphite, didecyl phosphite, diundecyl phosphite, didodecyl phosphite, dioleyl Phosphite, diphenyl phosphite, dicresyl phosphite, tributyl phosphite, tripentyl phosphite, trihexyl phosphite, triheptyl phosphite, trioctyl phosphite, trinonyl phosphite, tridecyl phosphite, triundecyl phosphite Phyto, tridodecyl phosphite, trioleyl phosphite, triphenyl phosphite, tricresyl phosphite etc .;
The phosphorothioates include tributyl phosphorothioate, tripentyl phosphorothioate, trihexyl phosphorothioate, triheptyl phosphorothioate, trioctyl phosphorothionate, trinonyl phosphorothionate, tridecyl Phosphorothioate, triundecyl phosphorothionate, tridodecyl phosphorothioate, tritridecyl phosphorothioate, tritetradecyl phosphorothionate, tripentadecyl phosphorothionate, trihexadecyl phosphorothionate , Triheptadecyl phosphorothioate, trioctadecyl phosphorothioate, trioleyl phosphorothioate, triphenyl phosphorothioate, tri Resyl phosphorothioate, trixylenyl phosphorothioate, cresyl diphenyl phosphorothioate, xylenyl diphenyl phosphorothioate, tris (n-propylphenyl) phosphorothionate, tris (isopropylphenyl) phosphor Phosphorothionate, tris (n-butylphenyl) phosphothionate, tris (isobutylphenyl) phosphothionate, tris (s-butylphenyl) phosphothionate, tris (t-butylphenyl) phosphothionate, etc. . Mixtures of these can also be used.
[0123]
When these phosphorus compounds are blended in the refrigerating machine oil composition of the present invention, the blending amount is not particularly limited, but the content is usually based on the total amount of the refrigerating machine oil composition (based on the total amount of base oil and all blended additives). It is desirable to mix the phosphorus compound in such an amount that the amount is 0.01 to 5.0% by mass, more preferably 0.02 to 3.0% by mass.
[0124]
Further, in the refrigerating machine oil of the present invention, in order to further improve the heat and hydrolysis stability,
(1) Phenyl glycidyl ether type epoxy compound
(2) Alkyl glycidyl ether type epoxy compound
(3) Glycidyl ester type epoxy compound
(4) Allyloxirane compounds
(5) Alkyloxirane compounds
(6) Alicyclic epoxy compound
(7) Epoxidized fatty acid monoester
(8) Epoxidized vegetable oil
It is preferable to blend at least one epoxy compound selected from the group consisting of:
[0125]
(1) Specific examples of the phenyl glycidyl ether type epoxy compound include phenyl glycidyl ether and alkylphenyl glycidyl ether. Examples of the alkylphenyl glycidyl ether herein include those having 1 to 3 alkyl groups having 1 to 13 carbon atoms, and those having one alkyl group having 4 to 10 carbon atoms, such as n-butylphenyl glycidyl. Ether, i-butylphenyl glycidyl ether, sec-butylphenyl glycidyl ether, tert-butylphenyl glycidyl ether, pentylphenyl glycidyl ether, hexylphenyl glycidyl ether, heptylphenyl glycidyl ether, octylphenyl glycidyl ether, nonylphenyl glycidyl ether, decylphenyl A glycidyl ether etc. can be illustrated as a preferable thing.
[0126]
(2) As the alkyl glycidyl ether type epoxy compound, specifically, decyl glycidyl ether, undecyl glycidyl ether, dodecyl glycidyl ether, tridecyl glycidyl ether, tetradecyl glycidyl ether, 2-ethylhexyl glycidyl ether, neopentyl glycol di Examples thereof include glycidyl ether, trimethylolpropane triglycidyl ether, pentaerythritol tetraglycidyl ether, 1,6-hexanediol diglycidyl ether, sorbitol polyglycidyl ether, polyalkylene glycol monoglycidyl ether, polyalkylene glycol diglycidyl ether and the like.
[0127]
(3) As a glycidyl ester type epoxy compound, specifically, the following general formula (30):
Embedded image
Figure 0004558185
(In the above formula (30), R represents a hydrocarbon group having 1 to 18 carbon atoms)
The compound represented by these is mentioned.
[0128]
In said formula (30), R represents a C1-C18 hydrocarbon group, As such a hydrocarbon group, a C1-C18 alkyl group, a C2-C18 alkenyl group, carbon A cycloalkyl group having 5 to 7 carbon atoms, an alkylcycloalkyl group having 6 to 18 carbon atoms, an aryl group having 6 to 10 carbon atoms, an alkylaryl group having 7 to 18 carbon atoms, an arylalkyl group having 7 to 18 carbon atoms, and the like. Can be mentioned. Among these, an alkylphenyl group having an alkyl group having 5 to 15 carbon atoms, an alkenyl group having 2 to 15 carbon atoms, a phenyl group, and an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms is preferable.
[0129]
Among the glycidyl ester type epoxy compounds, preferred examples include glycidyl-2,2-dimethyloctanoate, glycidyl benzoate, glycidyl-tert-butyl benzoate, glycidyl acrylate, glycidyl methacrylate, and the like.
[0130]
(4) Specific examples of the allyloxirane compound include 1,2-epoxystyrene, alkyl-1,2-epoxystyrene, and the like.
[0131]
(5) Specific examples of the alkyloxirane compound include 1,2-epoxybutane, 1,2-epoxypentane, 1,2-epoxyhexane, 1,2-epoxyheptane, 1,2-epoxyoctane, 1 , 2-epoxynonane, 1,2-epoxydecane, 1,2-epoxyundecane, 1,2-epoxydodecane, 1,2-epoxytridecane, 1,2-epoxytetradecane, 1,2-epoxypentadecane, 1, 2,2-epoxyhexadecane, 1,2-epoxyheptadecane, 1,1,2-epoxyoctadecane, 2-epoxynonadecane, 1,2-epoxyicosane and the like.
[0132]
(6) As an alicyclic epoxy compound, the following general formula (31):
Embedded image
Figure 0004558185
And a compound in which the carbon atom constituting the epoxy group directly constitutes an alicyclic ring.
[0133]
Specific examples of the alicyclic epoxy compound include 1,2-epoxycyclohexane, 1,2-epoxycyclopentane, 3,4-epoxycyclohexylmethyl-3,4-epoxycyclohexanecarboxylate, and bis (3,4 -Epoxycyclohexylmethyl) adipate, exo-2,3-epoxynorbornane, bis (3,4-epoxy-6-methylcyclohexylmethyl) adipate, 2- (7-oxabicyclo [4.1.0] hept-3- Yl) -spiro (1,3-dioxane-5,3 ′-[7] oxabicyclo [4.1.0] heptane, 4- (1′-methylepoxyethyl) -1,2-epoxy-2-methyl Examples include cyclohexane and 4-epoxyethyl-1,2-epoxycyclohexane.
[0134]
(7) Specific examples of the epoxidized fatty acid monoester include esters of an epoxidized fatty acid having 12 to 20 carbon atoms with an alcohol or phenol having 1 to 8 carbon atoms or an alkylphenol. In particular, butyl, hexyl, benzyl, cyclohexyl, methoxyethyl, octyl, phenyl and butylphenyl esters of epoxy stearate are preferably used.
[0135]
(8) Specific examples of epoxidized vegetable oils include epoxy compounds of vegetable oils such as soybean oil, linseed oil, and cottonseed oil.
[0136]
Among these epoxy compounds, phenyl glycidyl ether type epoxy compounds, glycidyl ester type epoxy compounds, alicyclic epoxy compounds, and epoxidized fatty acid monoesters are preferable because glycidyl ether can be further improved in heat and hydrolysis stability. An ester type epoxy compound and an alicyclic epoxy compound are more preferable.
[0137]
When these epoxy compounds are blended in the refrigerating machine oil composition of the present invention, the blending amount is not particularly limited, but the content is usually based on the total amount of the refrigerating machine oil composition (based on the total amount of base oil and all blended additives). It is desirable to mix the epoxy compound in such an amount that the amount is 0.1 to 5.0% by mass, more preferably 0.2 to 2.0% by mass.
[0138]
Of course, two or more of the above phosphorus compounds and epoxy compounds may be used in combination.
[0139]
Furthermore, in order to further enhance the performance of the refrigerating machine oil composition according to the present invention, conventionally known refrigerating machine oil additives such as di-tert-butyl-p-cresol, bisphenol A and other phenol-based ones are used. Antioxidants, amine-based antioxidants such as phenyl-α-naphthylamine, N, N-di (2-naphthyl) -p-phenylenediamine, antiwear agents such as zinc dithiophosphate, chlorinated paraffin, sulfur compounds, etc. Alone, additives such as oil-based agents such as fatty acids, antifoaming agents such as silicones, metal deactivators such as benzotriazole, viscosity index improvers, pour point depressants, detergent dispersants, etc. Or it is also possible to mix | blend and combine several types. The total blending amount of these additives is not particularly limited, but is preferably 10% by mass or less, more preferably 5% by mass or less on the basis of the total amount of the refrigerating machine oil composition (based on the total amount of the base oil and all the blending additives). .
[0140]
The volume resistivity of the refrigerating machine oil composition of the present invention is not particularly limited, but 1.0 × 109It is preferable that it is Ω · cm or more. In particular, high electrical insulation tends to be required when used in a closed refrigerator. Here, the volume resistivity means a value [Ω · cm] at 25 ° C. measured in accordance with JISC 2101 “Electrical Insulating Oil Test Method”.
[0141]
Furthermore, although the water content of the refrigerating machine oil composition of the present invention is not particularly limited, it is preferably 200 ppm or less, more preferably 100 ppm or less, and most preferably 50 ppm or less, based on the total amount of the refrigerating machine oil composition. In particular, when used for a closed type refrigerator, the water content is required to be low from the viewpoint of the influence on the heat and hydrolysis stability of oil and electrical insulation.
[0142]
Furthermore, the total acid value of the refrigerating machine oil composition of the present invention is not particularly limited, but is preferably 0.1 mgKOH / g or less, more preferably, in order to prevent corrosion of the metal used in the refrigerating machine or piping. It can be 0.05 mgKOH / g or less. The total acid value referred to here means a value [mg KOH / g] measured in accordance with JIS K 2501 “Petroleum products and lubricating oils—neutralization number test method”.
[0143]
Furthermore, the ash content of the refrigerating machine oil composition of the present invention is not particularly limited, but is preferably 100 ppm or less, more preferably, in order to increase the heat / hydrolysis stability of the refrigerating machine oil composition of the present invention and suppress the generation of sludge and the like. Can be 50 ppm or less. In the present invention, ash means a value [ppm] measured in accordance with JIS K 2272 “Testing method for ash and sulfated ash of crude oil and petroleum products”.
[0144]
Refrigerants used in the refrigerator using the refrigerator oil composition of the present invention include HFC refrigerants, fluorine-containing ether refrigerants such as perfluoroethers, non-fluorine-containing ether refrigerants such as dimethyl ether, carbon dioxide, ammonia, hydrocarbons, etc. These natural refrigerants may be used alone or as a mixture of two or more.
[0145]
Examples of the HFC refrigerant include hydrofluorocarbons having 1 to 3 carbon atoms, preferably 1 to 2 carbon atoms. Specifically, for example, difluoromethane (HFC-32), trifluoromethane (HFC-23), pentafluoroethane (HFC-125), 1,1,2,2-tetrafluoroethane (HFC-134), 1, HFC such as 1,1,2-tetrafluoroethane (HFC-134a), 1,1,1-trifluoroethane (HFC-143a), 1,1-difluoroethane (HFC-152a), or two or more of these And the like. These refrigerants are appropriately selected depending on the application and required performance. For example, HFC-32 alone; HFC-23 alone; HFC-134a alone; HFC-125 alone; HFC-134a / HFC-32 = 60 to 80 mass % / 40-20 mass% mixture; HFC-32 / HFC-125 = 40-70 mass% / 60-30 mass% mixture; HFC-125 / HFC-143a = 40-60 mass% / 60-40 mass % Mixture; HFC-134a / HFC-32 / HFC-125 = 60 wt% / 30 wt% / 10 wt% mixture; HFC-134a / HFC-32 / HFC-125 = 40-70 wt% / 15- 35 mass% / 5 to 40 mass% mixture; HFC-125 / HFC-134a / HFC-143a = 35-55 mass% / 1-15 mass% / 40-60 mass Mixtures of preferred examples include. More specifically, a mixture of HFC-134a / HFC-32 = 70/30 mass%; a mixture of HFC-32 / HFC-125 = 60/40 mass%; HFC-32 / HFC-125 = 50/50 mass % Mixture (R410A); HFC-32 / HFC-125 = 45/55 wt% mixture (R410B); HFC-125 / HFC-143a = 50/50 wt% mixture (R507C); HFC-32 / HFC -125 / HFC-134a = 30/10/60 wt% mixture; HFC-32 / HFC-125 / HFC-134a = 23/25/52 wt% mixture (R407C); HFC-32 / HFC-125 / HFC-134a = 25/15/60 mass% mixture (R407E); HFC-125 / HFC-134a / HFC-143a = Include mixtures of 4/4/52 wt% (R404A) etc.
Examples of natural refrigerants include carbon dioxide, ammonia, and hydrocarbons. Here, as the hydrocarbon refrigerant, a gas refrigerant at 25 ° C. and 1 atm is preferably used. Specifically, it is an alkane, cycloalkane, alkene or a mixture thereof having 1 to 5 carbon atoms, preferably 1 to 4 carbon atoms. Specific examples include methane, ethylene, ethane, propylene, propane, cyclopropane, butane, isobutane, cyclobutane, methylcyclopropane, or a mixture of two or more thereof. Among these, propane, butane, isobutane or a mixture thereof is preferable.
[0146]
The refrigerating machine oil composition of the present invention is usually present in the form of a refrigerating machine fluid composition mixed with the refrigerant as described above in the refrigerating machine. The blending ratio of the refrigerating machine oil and the refrigerant in this fluid composition is not particularly limited, but the refrigerating machine oil is preferably 1 to 500 parts by weight, more preferably 2 to 400 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the refrigerant.
[0147]
The refrigerating machine oil composition of the present invention sufficiently satisfies all the required performance such as lubricity, refrigerant compatibility, low temperature fluidity, stability, etc., and is a reciprocating or rotating open type or semi-sealed type. It can be suitably used for refrigeration equipment or heat pumps having a mold or hermetic compressor. In particular, when it is used in a refrigeration apparatus using an aluminum-based member, it is possible to achieve both high wear resistance and thermal / chemical stability of the aluminum-based member at a high level. More specifically, examples of such refrigeration equipment include automobile air conditioners, dehumidifiers, refrigerators, refrigerator / freezer warehouses, vending machines, showcases, cooling equipment for chemical plants, residential air conditioners, hot water supply heat pumps, and the like.
[0148]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated further more concretely based on an Example and a comparative example, this invention is not limited to a following example at all.
[0149]
Examples 1-12, Comparative Examples 1-8
In Examples 1 to 12 and Comparative Examples 1 to 8, sample oils were prepared using the base oils and additives shown below. Table 1 shows the type of base oil, the type and content of sarcosine derivatives, the content of acid scavengers, the content of phosphorus compounds, and the total acid value of the obtained sample oil in each sample oil.
[0150]
(Base oil)
Base oil 1: Polypropylene glycol monomethyl ether (number average molecular weight: 1000, kinematic viscosity at 100 ° C .: 10 mm2/ S)
Base oil 2: Random copolymer of vinyl ethyl ether and vinyl isobutyl ether (molar ratio of vinyl ethyl ether to vinyl isobutyl ether: 7/1, number average molecular weight: 900, kinematic viscosity at 100 ° C .: 8 mm2/ S).
[0151]
(Additive)
Sarcosine derivative 1: N-oleoyl sarcosine methyl ester
Sarcosine derivative 2: N-oleoyl sarcosine potassium salt
Sarcosine derivative 3: N-oleoyl sarcosine glycerin monoester
Sarcosine derivative 4: N-oleoyl sarcosine
Epoxy compound: Phenyl glycidyl ether
Phosphorus compound: tricresyl phosphate.
[0152]
Next, the following tests were performed using the sample oils of Examples 1 to 12 and Comparative Examples 1 to 8.
[0153]
(Thermal and chemical stability tests under refrigerant atmosphere)
70 g of sample oil, 30 g of refrigerant (HFC-134a), and catalyst (1.6 mmφ × 50 mm iron wire, copper wire, and aluminum wire each) were sealed in an autoclave and held at 175 ° C. for 2 weeks. Thereafter, the refrigerant was removed from the sample oil, and the total acid value of the sample oil was measured. Moreover, the residual rate of the epoxy compound was measured about the sample oils of Examples 4 to 12 and Comparative Examples 3, 4, 7, and 8 containing the epoxy compound. The obtained results are shown in Table 1.
[0154]
(Lubricity test)
In accordance with ASTM D2670, a 1 hour wear test was conducted using a FALEX wear tester under conditions of a sample oil temperature of 80 ° C. and a load of 150 lb while blowing refrigerant (HFC-134a) into the sample oil. In this test, an aluminum pin (A390) and a steel block (AISI 1137) were used as test pieces, and the total wear amount of the pin and block after the test was measured. The obtained results are shown in Table 1.
[0155]
[Table 1]
Figure 0004558185
[0156]
As is clear from the results shown in Table 1, in the sample oils of Examples 1 to 12, which are the refrigerating machine oil compositions of the present invention, the increase in the total acid value in the thermal and chemical stability test is sufficiently suppressed. It had been. In addition, in the sample oils of Examples 4 to 12 containing the epoxy compound, the residual ratio of the acid scavenger after the thermal / chemical stability test showed a sufficiently high value.
Further, in these sample oils, wear of the pins and blocks in the lubricity test was sufficiently suppressed. These results suggest that the refrigerating machine oil composition of the present invention can sufficiently suppress the wear of the aluminum-based member without causing deterioration of the base oil, the acid scavenger and the like. .
[0157]
【The invention's effect】
As described above, the refrigerating machine oil composition of the present invention has sufficiently high lubricity and sufficiently high thermal / chemical stability. Therefore, when the refrigerating machine oil composition of the present invention is used in a refrigeration apparatus including an aluminum-based member, it is possible to sufficiently suppress wear of the aluminum-based member without causing deterioration of the base oil, the acid scavenger, etc. Become.

Claims (1)

鉱油及び/又は合成油を基油とし、且つ下記一般式(1)〜(3):
1−CO−NR2−(CH2l−COOX (1)
[式(1)中、R1は炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアルケニル基を表し、R2は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Xは炭素数1〜30のアルキル基又は炭素数1〜30のアルケニル基を表し、lは1〜4の整数を表す]
[R3−CO−NR4−(CH2m−COO]m'Y (2)
[式(2)中、R3は炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアルケニル基を表し、R4は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Yはアルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子を表し、mは1〜4の整数を表し、m’は1又は2の整数を表す]
[R5−CO−NR6−(CH2n−COO]n'−Z−(OH)n" (3)
[式(3)中、R5は炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアルケニル基を表し、R6は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Zは2価以上の多価アルコールから水酸基を除いた残基を表し、nは1〜4の整数を表し、n’は1以上の整数を表し、n”は0以上の整数を表し、n’+n”はZで表される基の価数である]
で表される化合物のうちの少なくとも1種を組成物全量基準で0.001〜5質量%含有することを特徴とする冷凍機油組成物。
Mineral oil and / or synthetic oil is used as a base oil, and the following general formulas (1) to (3):
R 1 —CO—NR 2 — (CH 2 ) 1 —COOX (1)
[In Formula (1), R 1 represents an alkyl or alkenyl group having 6 to 30 carbon atoms having from 6 to 30 carbon atoms, R 2 represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, X is carbon Represents an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 1 to 30 carbon atoms, and l represents an integer of 1 to 4]
[R 3 -CO-NR 4 - (CH 2) m -COO] m 'Y (2)
[In the formula (2), R 3 represents an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 6 to 30 carbon atoms, R 4 represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, and Y represents an alkali. A metal atom or an alkaline earth metal atom, m represents an integer of 1 to 4, and m ′ represents an integer of 1 or 2]
[R 5 -CO-NR 6 - (CH 2) n -COO] n '-Z- (OH) n "(3)
[In the formula (3), R 5 represents an alkyl group having 6 to 30 carbon atoms or an alkenyl group having 6 to 30 carbon atoms, R 6 represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, and Z represents 2 Represents a residue obtained by removing a hydroxyl group from a polyhydric alcohol having a valence of at least, n represents an integer of 1 to 4, n ′ represents an integer of 1 or more, n ″ represents an integer of 0 or more, and n ′ + n ″ Is the valence of the group represented by Z]
A refrigerating machine oil composition comprising 0.001 to 5% by mass of at least one of the compounds represented by formula (1) based on the total amount of the composition.
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