JP4524965B2 - 熱可塑性エラストマー組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱可塑性樹脂成分を連続相とし、これにゴム成分が分散相として微細分散した熱可塑性エラストマー組成物及びそれを空気透過防止層に用いた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂成分を連続相とし、エラストマー成分を分散相とし、かつエラストマー成分の少なくとも一部が架橋(加硫)されてなる熱可塑性エラストマー組成物は、従来より一般的に架橋されたエラストマー成分に起因してゴム弾性機能を有すると共に、連続相をなす熱可塑性樹脂成分のために、その溶融流動する高温時には熱可塑の成形が可能な組成物であることが知られている。即ち、このような分散構造を有する熱可塑性エラストマー組成物は、加硫ゴムの特性を維持しながら、熱可塑性樹脂と同様な加工技術で成形できるという特徴をもっている。
【0003】
前記エラストマー組成物は、加硫ゴムと比較して、加硫工程が不要であり、製品及び成形中に発生したスクラップのリサイクルが可能であり、そして軽量化が可能であるという利点があり、特に、分散相をなすエラストマー成分が連続相をなす熱可塑性樹脂と少なくともその一部又は全部が混練中に架橋(加硫)、即ち動的に架橋(加硫)した熱可塑性エラストマー組成物は、特にゴム弾性体としての機械的物理性状、耐圧縮永久歪特性及び耐油性などに優れた製品を得ることが出来、その用途も従来のゴム用途に加えて、自動車部品、建築資材、医療器具、一般産業資材等に応用可能である。
【0004】
前述の熱可塑性樹脂組成物は、これを空気入りタイヤの空気透過防止層として利用した場合には、その気体透過度が主に熱可塑性樹脂成分の気体透過度に支配されるので、十分な空気透過防止性を得ることが出来るが、柔軟性と屈曲疲労に対する耐久性は、必ずしも十分でなく、また空気透過防止層に隣接するカーカス層等のゴム層との接着性が十分でないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
熱可塑性樹脂の連続相にゴム成分を分散相として分散させ、場合によって動的に架橋(加硫)させて熱可塑性エラストマー組成物の耐疲労性を向上させる方法は前述の如く知られている。特に−20℃以下の低温域での耐屈曲疲労性を向上させるには、ゴムの微細分散と弾性率低減の両立が必要である。
【0006】
ゴム/樹脂混合系の混練時の粘度差とゴムの分散粒径に着目した例は、従来から知られているが、中でもゴム/樹脂の溶融粘度を1に近づけることでゴムの分散粒径が最も小さくなることが、S.Wu:Polym,Eng.Sci.27.vol5,1987に報告されている。しかしながら、ゴム/樹脂混合系で樹脂をマトリックスとするための粘度、体積率関係式φd/φm×ηm/ηd<1より、ηd/ηm=1の場合φd<0.5となるため、ゴム/樹脂組成物の弾性率低減は難しかった。一方、粘度差のあるゴムと樹脂とを混合すると、ゴムの配合量を増加し、弾性率を下げることができるが、ゴム分散粒径が大きくなるため耐疲労性は低下するという問題がある。特に−20℃以下の低温域では、熱可塑性樹脂の弾性率が高いため、耐疲労性の向上が難しいという問題があった。
【0007】
従って、本発明は、熱可塑性エラストマー組成物において熱可塑性樹脂の連続相中にゴム成分を分散相として微細分散させ乍ら、ゴムの配合量を増大させて弾性率を下げ、−20℃以下の低温域においても十分な耐疲労性を有するゴム組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に従えば、(i)ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)又は(ii)ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)及びこれと同一組成及び構造で粘度の低いポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の混合物を連続相とし、ゴム(C)又はゴム(C)とゴム用配合剤を含むゴム組成物(D)を分散相として成り、それらの粘度及び配合割合が下記式:
0.8 < ηd1/ηm1 < 1.2 (1)
1.2 ≦ ηd/ηm ≦ 1.9 (2)
0 ≦ φm2/(φm1+φm2)≦ 0.3 (3)
φd/φm × ηm/ηd < 1 (4)
(式中、ηd1:ゴム(C)の溶融粘度
ηm1:ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)の溶融粘度
φm1:ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)の体積分率
φm2:ポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の体積分率
ηd:ゴム(C)又はゴム組成物(D)の溶融粘度
φd:ゴム(C)又はゴム組成物(D)の体積分率
ηm:ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)の粘度ηm1又はポリアミド系熱可塑性 樹脂(A)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の混合物の粘度ηm3
ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の 混合物の粘度ηm3は下記式で定義される
ηm3=ηm1×φm1/(φm1+φm2)+ηm2×φm2/(φm 1+φm2)(ここで、ηm2はポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の溶融 粘度(但しηm1>ηm2)を示す。)
φm:ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)の体積分率φm1又はポリアミド系熱可 塑性樹脂(A)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の混合物の体積分率 φm3
ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の 混合物の体積分率φm3は下記式で定義される
φm3=φm1+φm2
(ここで、溶融粘度ηは本明細書の段落〔0031〕〜〔0033〕に記 載の方法で測定した値をいう。)
を満たし、かつ、ゴム(C)又はゴム組成物(D)とポリアミド系熱可塑性樹脂(A)又はポリアミド系熱可塑性樹脂(A)及び(B)の混合物の合計量に対するゴム(C)又はゴム組成物(D)の量が50〜70体積%である熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、ブチルゴムにフィラー等を適量加えて粘度を増加させ、また熱可塑性樹脂に低粘度成分を適量ブレンドすることでゴムの微細分散を維持しながら、ゴム配合量を増加させることが可能であることを見出した。本発明によれば、ゴム微細分散を維持しながらゴム配合量を増加させることが可能なため、−20℃以下の低温域においても十分な耐疲労性を持たせることが可能となる。
【0010】
本発明においては、(i)熱可塑性樹脂(A)又は(ii)熱可塑性樹脂(A)と同一組成及び構造であるが粘度の異なる熱可塑性樹脂(B)を連続相とし、この連続相(マトリックス)中に、ゴム成分としてゴム単体(C)又はゴム(C)に補強材、軟化剤(可塑剤、オイル)、架橋剤、老化防止剤などの汎用のゴム用配合剤を添加したゴム組成物(D)を均一に微細分散させる。分散ゴムの平均粒子径は、好ましくは0.1〜5μm、更に好ましくは0.1〜3μmである。
【0011】
本発明においては、熱可塑性樹脂(A)の粘度及び体積分率を、それぞれ、ηm1及びφm1、熱可塑性樹脂(B)の粘度及び体積分率を、それぞれ、ηm2及びφm2、原料ゴム(C)の粘度及び体積分率を、それぞれ、ηd1及びφd1、そしてゴム(C)を含むゴム組成物(D)の粘度及び体積分率を、それぞれ、ηd2及びφd2とした時に、前記式(1)、(2)、(3)及び(4)の関係を満たすことが必要である。
【0012】
上記式(1)は樹脂A/原料ゴムCの粘度比を1.0に近いものとする範囲であり、式(2)はゴム(C)又はゴム組成物(D)と熱可塑性樹脂(A)又は熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)の混合物の粘度比の限界範囲であり、式(3)は樹脂(A)の一部を樹脂(B)で置き換えた場合で樹脂Aの30%まで樹脂Bを配合できる。この(1)〜(3)の範囲を外れると、ゴム分散粒径が大きくなり、耐久性が低下する傾向にあるので好ましくない。
【0013】
一方、式(4)はゴム(C)又はゴム組成物(D)が分散相として、樹脂(A)(又は樹脂(A)及び(B))連続相中に分散した熱可塑性エラストマー組成物の構造をとるために必要な条件でこの式を満足しないとゴム又はゴム組成物が連続相(マトリックス)となって所望の熱可塑性を示さなくなるので好ましくない。
なお、本発明では元となるゴム(C)と熱可塑性樹脂(A)の粘度比を1に近くし、補強材その他の配合剤、低粘度樹脂(B)の配合量を適量に調整することによって、ゴムの微細分散を確保しながらゴム配合量を増加させることができるようになるというものである。
【0014】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に用いられる熱可塑性樹脂組成物(A)又は(B)としては、例えばポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体)、ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル)、ポリニトリル系樹脂(例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体)、ポリメタクリレート系樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体(ETFE))、イミド系樹脂(例えば芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることができる。
【0015】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の好ましい熱可塑性樹脂(A)又は(B)としては、融点150〜250℃のナイロン樹脂、例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン610(N610)およびナイロン612(N612)等が挙げられる。
【0016】
前記熱可塑性エラストマー組成物のゴム(C)又はゴム組成物(D)のゴム成分としては、ジエン系ゴムおよびその水添物(例えば、NR,IR、エポキシ化天然ゴム、SBR,BR(高シスBRおよび低シスBR)、NBR、水素化NBR、水素化SBR)、オレフィン系ゴム(例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM,EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、IIR、イソブチレンと芳香族ビニルまたはジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー)、含ハロゲンゴム(例えば、Br−IIR,Cl−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM)、シリコーンゴム(例えば、メチルビニルシリコーンゴム、ジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム)、含イオウゴム(例えば、ポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えば、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコーン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム)等が用いられ、特に、変性ポリイソブチレン系ゴムとしての、ハロゲン基を導入したイソブチレン−イソプレン共重合ゴム、および/またはハロゲン基を導入したイソブチレン−パラメチルスチレン共重合ゴムのようなイソモノオレフィンとp−アルキルスチレンのハロゲン含有共重合ゴムが有効に用いられる。後者には、エクソン社製の“Exxpro”が好適に用いられる。
【0017】
本発明に従って、熱可塑性樹脂成分の連続相中に分散相として分散させるゴムの量には特に限定はないが、得られる熱可塑性エラストマー組成物の弾性率を低減させるため多い方が好ましく、具体的にはゴム又はゴム組成物と樹脂との合計量に対しゴム又はゴム組成物が50体積%以上、好ましくは52.5体積%以上、更に好ましくは55〜70体積%である。
【0018】
前記熱可塑性エラストマー組成物のマトリックスを構成する熱可塑性樹脂中には、加工性、分散性又は耐熱・酸化防止性などの改善その他のために一般的に配合される可塑剤、軟化剤、充填剤、補強材、加工助剤、安定剤、酸化防止剤等を必要に応じ適宜配合してもよい。
【0019】
本発明において、マトリックス樹脂中にエラストマーが微細に分散している熱可塑性エラストマー組成物の製造方法には特に限定はないが、例えば以下の通りにして製造することができる。即ち、先ず、エラストマー成分と配合剤成分を予め一般のニーダー、バンバリーミキサー等を用いて均一混合状態が得られるまで混練してエラストマー組成物を製造する。この際エラストマー組成物には、カーボンブラック、オイル、その他炭酸カルシウム等の充填剤を適当量添加することも可能である。また、必要な場合には、エラストマーの加硫剤または架橋剤、加硫助剤、加硫促進剤等を加えてもよい。
このようにして製造したエラストマー組成物とマトリックス樹脂組成物を2軸混練機等に投入し、溶融混練を行う。エラストマー組成物に加硫系配合剤を除いたエラストマー組成物を用いた場合には、エラストマー組成物とマトリックス樹脂組成物を混練する段階で加硫系配合剤を添加して更に混練し、エラストマー組成物を動的架橋させ、目的の熱可塑性エラストマー組成物を得る。
【0020】
また、熱可塑性樹脂成分またはエラストマー成分への各種配合剤は、上記2軸混練前に予め混合してもよいが、上記2軸混練中に添加してもよい。これらエラストマー組成物、マトリックス樹脂組成物との混練およびエラストマー組成物の動的加硫の溶融混練条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は500〜7500sec -1であるのが好ましく、混練時間は、30秒から10分程度が好ましい。
【0021】
得られた熱可塑性エラストマー組成物を引き続き単軸押出機の先端のT型シーティングダイス、ストレートまたはクロスヘッド構造のチュービングダイス、インフレート成形用の円筒ダイス等を使用し、シート、フィルムまたはチューブ状に成形させれば、これを空気入りタイヤ、ホース等の空気透過防止層に供することができる。なお、得られた熱可塑性エラストマー組成物は、一度ストランド状に引き取りペレット化した後、前記樹脂用単軸押出機によって成形するようにしてもよい。
【0022】
このようにして得られるシート状又はチューブ状の成形体は、本発明のゴムエラストマー/マトリックス樹脂のブレンドのモルフォロジーを制御した熱可塑性エラストマー組成物で、マトリックス樹脂中に架橋(加硫)ゴムが微細に分散した状態の相構造を有する組成物から成っているため、樹脂に比べて非常に柔軟な特性を有する。マトリックス樹脂を耐気体透過性に優れるものとすることで、低温での耐久性を有し、かつ優れた耐気体透過性を有するようにできるので、これを空気入りタイヤの空気透過防止層または低ガス透過性ホースのホースチューブやホースカバーに有効に使用することができる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明を以下の実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
【0024】
実施例1〜10及び比較例1〜9
以下の例において使用した原材料は以下の通りである。
【0025】
【0026】
上記樹脂の溶融粘度は以下の通りである。
樹脂溶融粘度 単位( poise)
Ny11−1 2000
Ny11−2 400
Ny11−1(可塑剤10%) 1700
Ny11−2(可塑剤10%) 300
Ny666−1 1800
Ny666−2 500
Ny666−1(可塑剤7%) 1300
Ny666−2(可塑剤7%) 230
【0027】
ゴム成分(ゴム1〜ゴム8)の調製
表Iに示す原料ゴムおよびその配合剤(重量部)をバンバリーミキサーにて110℃で、4分間混合し、得られたゴム組成物はゴムペレタイザーにてペレット化した。補強材を配合したものについては良好な分散状態を得るため、まずゴムと補強材を180℃で5分間混合し、冷却した後、残りの配合剤を添加し、110℃で4分間混合した。
【0028】
【表1】
【0029】
熱可塑性エラストマー組成物の調製
表II及び表III に示すゴム組成物のペレットと樹脂成分のペレット(重量部)を2軸混練機(TEX44,日本製鋼所製)に投入し、溶融混練を行った。混練条件は240℃、3分で、剪断速度1200s-1であった。架橋は押出機内で動的に行われる。材料は押出機から連続してストランド状に排出され、水冷後カッターで切断することによりペレット状の熱可塑性エラストマー組成物を得た。物性試験用のシートを得るため、作成した熱可塑性エラストマー組成物のペレットをシーティングダイを付けた単軸押出機に投入し、シート状に加工した。
【0030】
生成熱可塑性エラストマーの評価方法
材料物性試験
JIS K 6251、JIS K 7161に準じて引張試験を行い、弾性率(ヤング率)を測定した。
【0031】
溶融粘度
ここで溶融粘度とは、混練加工時の任意の温度、成分の溶融粘度をいい、各ゴム、ポリマー材料の溶融粘度は、温度、剪断速度および剪断応力の依存性があるため、一般に細管中を流れる溶融状態にある任意に温度、特に混練時の温度領域でのゴム、ポリマー材料の応力と剪断速度を測定し、下記式より溶融粘度を測定する。
【0032】
【数1】
【0033】
なお、溶融粘度の測定には、東洋精機社製キャピラリーレオメーターキャピログラフ1Cを使用した。混練条件に合わせ、測定温度は240℃、剪断速度は1200sec-1 とした。
【0034】
透過度(空気透過係数)測定法
JIS K 7126「プラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法(A法)」に準じた(単位:cm3 ・cm/cm2 ・sec ・cmHg)。
試験片:各例で作成したフィルムサンプルを用いた。
試験気体:空気(N2 :O2 =8:2)
試験温度:30℃
熱可塑性エラストマー組成物を空気透過防止層(インナーライナー)に用いるには、気体透過性が低いほど良く、好ましくは50×10-12 cm3 ・cm/cm2 ・sec ・cmHg以下、更に好ましくは30×10-12 cm3 ・cm/cm2 ・sec ・cmHg以下が良い。
【0035】
分散ゴム粒径の測定法
前記フィルムをミクロトームを使用して超薄切片を作製した後、RuO4 等で染色し、透過電子顕微鏡(日立H−800型)を用いて直接観察を行なった。
【0036】
−20℃定歪み試験
シーティングダイでシート成形した熱可塑性エラストマー組成物を、下記のような接着層、ゴムシートと積層したサンプルを作製した。
【0037】
接着層配合
成分 重量部 メーカー、グレード
エポキシ変性SBS 50 ダイセル化学製、エポフレンドAT1020
SBS 50 クレイトンポリマー製、D1102JS
テルペン樹脂 50 ヤスハラケミカル製、YSレジンD105
ゴム層配合
成分 重量部 メーカー、グレード
天然ゴム 80 RSS#1
SBR1502 20 日本ゼオン製、ニポール1502
FEF カーボンブラック 50 中部カーボン製、HTC100
ステアリン酸 2 花王製、ルナックYA
酸化亜鉛 3 正同化学製、亜鉛華3号
硫黄 3 軽井沢精錬所製、粉末硫黄
加硫促進剤 1 大内新興化学工業製、ノクセラーNS-P
アロマオイル 2 日本石油製、コウモレックス300
【0038】
得られた試験用積層シートは、JISダンベル2号形(JIS K 6251)にて打ち抜いた後、ダンベル形状サンプルを疲労試験機に取りつけ、定歪み疲労試験を行った。チャック間距離54mm、引張り歪み率40%、繰り返し引張り周波数6.67Hz、試験温度−20℃の条件で行い、サンプル表面の熱可塑性エラストマー組成物に亀裂が発生した時点で試験終了とした。判定は、亀裂が入るまでの繰り返し回数が500万回以上の場合を○とし、500万回以下を×とした。また、繰り返し回数が1000万回以上で亀裂が入らなかった場合、打切りとした。
【0039】
−20℃タイヤ耐久試験
前記接着剤つきの積層シートを、熱可塑性エラストマー組成物が内側(接着層がゴム側)になるようにしてカーカス、ベルト、サイドトレッド、キャップトレッド等のタイヤ部材と通常のタイヤ成形方法にて成形、加硫して試験用タイヤを作製した。サイズは175/80R14とした。試験はリムに組んだタイヤに175kPa の内圧をかけ、荷重4.5kN、φ1707mmドラム上にて速度80km/h、雰囲気温度−20℃で行った。10000km走行後のタイヤ内面を検査し、亀裂の有無を目視観察して評価、亀裂のあるものを×、ないものを○とした。
【0040】
結果を表II及び表III に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【発明の効果】
表II及びIII の結果に示したように、本発明に従えば、低温における屈曲疲労性に優れ、低気体透過性を有する熱可塑性エラストマー組成物を得ることができ、これはタイヤ、ホース等の低気体透過層に好適に用いることができる。
Claims (7)
- (i)ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)又は(ii)ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)及びこれと同一組成及び構造で粘度の低いポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の混合物を連続相とし、ゴム(C)又はゴム(C)とゴム用配合剤を含むゴム組成物(D)を分散相として成り、それらの粘度及び配合割合が下記式:
0.8 < ηd1/ηm1 < 1.2 (1)
1.2 ≦ ηd/ηm ≦ 1.9 (2)
0 ≦ φm2/(φm1+φm2)≦ 0.3 (3)
φd/φm × ηm/ηd < 1 (4)
(式中、ηd1:ゴム(C)の溶融粘度
ηm1:ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)の溶融粘度
φm1:ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)の体積分率
φm2:ポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の体積分率
ηd:ゴム(C)又はゴム組成物(D)の溶融粘度
φd:ゴム(C)又はゴム組成物(D)の体積分率
ηm:ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)の粘度ηm1又はポリアミド系熱可塑性 樹脂(A)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の混合物の粘度ηm3
ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の 混合物の粘度ηm3は下記式で定義される
ηm3=ηm1×φm1/(φm1+φm2)+ηm2×φm2/(φm 1+φm2)(ここで、ηm2はポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の溶融 粘度(但しηm1>ηm2)を示す。)
φm:ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)の体積分率φm1又はポリアミド系熱可 塑性樹脂(A)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の混合物の体積分率 φm3
ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)及びポリアミド系熱可塑性樹脂(B)の 混合物の体積分率φm3は下記式で定義される
φm3=φm1+φm2
(ここで、溶融粘度ηは式:
を満たし、かつ、ゴム(C)又はゴム組成物(D)とポリアミド系熱可塑性樹脂(A)又はポリアミド系熱可塑性樹脂(A)及び(B)の混合物の合計量に対するゴム(C)又はゴム組成物(D)の量が50〜70体積%である熱可塑性エラストマー組成物。 - 前記ゴム用配合剤が補強材、可塑剤、オイル、架橋剤及び老化防止剤のうちの少なくとも1種である請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記ゴム(C)が含ハロゲンゴムである請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記ゴム(C)がイソモノオレフィン/パラアルキルスチレンのハロゲン含有共重合体である請求項3に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)又は前記ポリアミド系熱可塑性樹脂(A)及び(B)がナイロン6/66共重合体又はナイロン11である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- ナイロンにナイロン用可塑剤を添加し、式(2)及び(4)が
1.2 ≦ ηd/ηm4 ≦ 1.9 (5)
φd/φm4 × ηm4/ηd < 1 (6)
(式中、ηm4及びφm4はそれぞれポリアミド系熱可塑性樹脂(A)に可塑剤を添加した樹脂組成物(E)の溶融粘度及び体積分率)
である請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物をインナーライナーに用いた空気入りタイヤ。
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