JP4439101B2 - Attritor equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金属間化合物粉末、合金粉末或いはセラミック粉末などの製造に用いるアトライター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属間化合物は従来の合金では得られない高温特性、形状記憶特性、磁気特性などを有するため、各種機能性材料として注目されている。
金属間化合物粉末を製造する方法として、所定成分割合のインゴットを鋳造し、このインゴットを粉砕して粉末化する方法と、素粉末を所定量配合し、これを冷間静水圧プレスで固化し、次いでこれを溶融して更にガスアトマイズして金属間化合物粉末とする方法が知られている。
【0003】
インゴットを粉砕して粉末化する方法にあっては、酸素の吸着により常温での延性が低下し、また粉末の粒子が粗く形状が不規則なため焼結体密度が低い。また、ガスアトマイズ法では酸素吸着による延性低下と組織の不均一性が問題となる。
【0004】
上記の不具合を解消する方法として、セラミック製のミルに材料粉末と鋼球を入れ、ミルを回転せしめて混合・摩擦・拡散・粉砕を繰り返し、合金化するメカニカルアロイング法が知られている。しかしながら、このメカニカルアロイング法による金属間化合物粉末の製造は長時間(実験室などでは数週間)かかってしまう。そこで、このメカニカルアロイング法を改良して短時間(50〜100時間程度)で均一な金属間化合物粉末を製造する装置として特開平5−148513号公報などに開示されるアトライター装置が知られている。このアトライター装置は、鋼球を収納した密閉容器内に攪拌翼を取付けた軸を挿入し、この軸を回転せしめることで密閉容器内に入れた材料を鋼球との衝突・摩滅などにより合金化する構造になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
アトライター装置は、原料粉末を合金化するまでに通常50〜100時間かかる。この間に鋼球の衝突や原料粉末の反応熱により、容器、攪拌軸、攪拌翼などの温度が著しく上昇する。特にウォータジャケットなどを形成しにくい攪拌軸や攪拌翼はこの温度上昇により座屈したり変形することがある。また、攪拌軸が摺接しているシールも熱により劣化あるいは破損し、クリアランスが生じて大気(酸素)が容器内に入り込み、合金化を阻害したり、発生したクリアランスの部分から材料粉末が容器外に漏れることがある。
【0006】
特に、金属間化合物粉末などを製造する場合に、溶媒を用いると炭化物や窒化物を生成し、焼成後の機械的特性を劣化させてしまうため、真空雰囲気或いは不活性ガス雰囲気で混合を行う必要があり、このため冷却に対しては不利な条件となる。
【0007】
また、特開平5−148513号公報に開示されるアトライター装置にあっては、化合物の生成完了時を知るために、攪拌翼に温度センサを取付け、紛体の表面温度が急激に変化する時点を検知するようにしている。しかしながら、攪拌翼は高速で回転するとともに鋼球と衝突を繰り返すため、この攪拌翼に温度センサを設けてもセンサ及びコードが破損する可能性が高い。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明に係るアトライター装置は、密閉容器内において原料粉体を攪拌する攪拌翼を取付けた攪拌軸を、冷却機構により強制的に冷却せしめるようにした。
【0009】
攪拌軸の冷却を効果的に行うには、前記攪拌軸の密閉容器外に出た部分に冷却フィンを設け、この冷却フィンの外側に冷却フィンに冷却媒体を吹付ける冷却機構を配置することが好ましい。冷却媒体としては冷気あるいは冷却水などが挙げられる。また、前記攪拌軸を中空状にすることで更に効果的に冷却できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るアトマイザー装置の全体図、図2は図1のA−A線断面図であり、アトライター装置は密閉容器1と攪拌軸20を備えている。
【0012】
密閉容器1は容器本体2と蓋体3からなり、密閉容器1内には材料を摩滅せしめるための鋼球4が収納され、容器本体2の側壁内にはウォータジャケット5が形成され、このウォータジャケット5内に冷却水の供給管6及び排出管7を介して冷却水を循環することで、鋼球4の衝突により発生したエネルギーによって密閉容器1内の温度が極端に上昇しない構造にしている。
【0013】
また、密閉容器1の底部には開口8が形成され、この開口8には前記鋼球4の透過を阻止し製造した金属間化合物粉体などを通過させるフィルタ9が設けられ、更に開口8の下方にはフィルタ9を通過してきた金属間化合物粉体などを受け取る回収ポット10が取り付けられ、この回収ポット10にはポット内の空気を窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスに置換する吸排気管11が接続されている。
【0014】
また、密閉容器1の底部で開口8の側方には、温度センサ12を埋設し、この温度センサ12につながる信号線13を回収ポット10に沿って引き出している。このように本実施例では、破損されにくい個所に温度センサ12を設け、密閉容器1内の温度が異常高温になった場合にはそれを検知して直ちに運転を停止し、ウォータジャケットに最大流量の冷却水を流すようにしている。
【0015】
一方、前記蓋体3には攪拌軸20が摺接するシール部材14が設けられ、更に蓋体3内部にウォータジャケット15を形成し、このウォータジャケット15内に冷却水の供給管16及び排出管17を介して冷却水を循環することで、密閉容器1内のみならずシール部材14も冷却される。
【0016】
また、蓋体3には密閉容器1内を減圧する排気管18及び密閉容器1内に窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスを供給する供給管19が接続され、密閉容器1内を不活性ガスに置換する構造になっている。
【0017】
前記攪拌軸20は下端を閉じた中空状をなすとともに、その上端部がモータ21の回転軸22に交換可能に取り付けられ、モータ21はフレーム23に固定されている。
【0018】
攪拌軸20は下半部が密閉容器1内に挿入され、下端部には密閉容器1内で鋼球4を循環せしめるための掻きあげアーム24が設けられ、この掻きあげアーム24よりも上方には攪拌翼25が設けられている。
【0019】
また、攪拌軸20の密閉容器1から上方に突出した上半部には冷却フィン26が軸方向に沿って形成されている。冷却フィン26は軸方向に限らず周方向に沿って形成してもよい。
【0020】
そして、冷却フィン26を囲むように冷却機構30を配置している。この冷却機構30は前記フレーム23にアーム31を介して上下位置調製可能に取り付けられ、更に冷却機構30を貫通して温度センサ32が設けられている。
【0021】
冷却機構30は図2に示すように筒状をなすとともに内部を中空とし、図示しない冷気供給源から中空部内に極めて低温の冷気を供給するとともに、内周面に形成した噴出口33から攪拌軸20(冷却フィン26)に向かって冷気を吹き付け攪拌軸20の昇温を抑制し、攪拌軸20の変形およびシール部材14の熱による劣化・破損を防止している。
【0022】
ここで、冷気の代わりに冷却水を吹き付けることも考えられるが、水が落下して材料に付着することも考えられるので、冷気の方が望ましい。また、実施例では冷却フィン26を設け、且つ攪拌軸20を中空にして冷却効果を高めているが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】
例えば、図3に示すように、モータ21を中空状とし、このモータ21を貫通するように冷却エアの供給管40を前記攪拌軸20内に挿入し、供給管40に形成した冷気噴出口41から攪拌軸20内面に向けて冷気を当てて強制的に冷却する構成も可能である。
【0024】
以上において、例えば原料としてTiAl金属化合物粉末を製造する場合について説明すると、Ti粉末とAl粉末とが原子量比で51:49になるように混合した原料粉末を用意し、この原料粉末を蓋体3をあけて密閉容器1内に投入する。
またこれと同時に原料粉末との重量比が25〜75倍(例えば50倍)となるように鋼球4を密閉容器1内に投入する。
【0025】
この後、密閉容器1内をアルゴンガスで置換し、攪拌軸20を回転せしめ、鋼球4同士或いは鋼球4と容器内面との衝突により材料粉末に、破砕・圧縮・拡散・摩滅などを行い、TiAl金属間化合物を得る。
【0026】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、アトライター装置の攪拌軸を強制的に冷却する構造にしたので、密閉容器内の鋼球の衝突により、容器内の温度が高くなっても、攪拌軸の温度をある程度低く保つことができる。
【0027】
そして、攪拌軸の温度が低く保てればシール部材が攪拌軸の温度に起因して破損することもなく、したがって、密閉容器内の機密性を維持することができる。密閉容器内の機密性が維持できれば、大気(酸素)が容器内に侵入することなく材料表面に酸化被膜を形成することもなく、高品質の金属間化合物粉末、合金粉末あるいはセラミック粉末を安定した条件で得ることができる。
【0028】
また、攪拌軸の昇温抑制することができるので、長時間の運転が可能となり、従来では生産することができなかった難成形性金属間化合物の粉末も製造することが可能となる。
【0029】
また、密閉容器の蓋体にもウォータジャケットを設けることで、シール部材を直接冷却することができるので、更に金属間化合物粉末などの生産効率が向上する。
【0030】
更に、材料粉末の温度を測定する温度センサを密閉容器の底部に設けることで、異常昇温の際に直ちに運転を停止することができるとともに、センサ自身を攪拌翼に埋設する場合に比べ、破損する可能性が極めて低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアトマイザー装置の全体図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】別実施例を示す図1と同様の図
【符号の説明】
1…密閉容器、2…容器本体、3…蓋体、4…鋼球、5…ウォータジャケット、6…冷却水の供給管、7…冷却水の排出管、8…開口、9…フィルタ、10…回収ポット、11…吸排気管、12…温度センサ、13…信号線、14…シール部材、15…ウォータジャケット、16…冷却水の供給管、17…冷却水の排出管、18…排気管、19…不活性ガス供給管、20…攪拌軸、21…モータ、22…モータの回転軸、23…フレーム、24…掻きあげアーム、25…攪拌翼、26…冷却フィン、30…冷却機構、31…アーム、32…温度センサ、33…冷気の噴出口、40…冷却エアの供給管、41…冷気の噴出口。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an attritor apparatus used for producing intermetallic compound powder, alloy powder, ceramic powder or the like.
[0002]
[Prior art]
Intermetallic compounds are attracting attention as various functional materials because they have high temperature characteristics, shape memory characteristics, magnetic characteristics, and the like that cannot be obtained with conventional alloys.
As a method for producing an intermetallic compound powder, a method of casting an ingot of a predetermined component ratio, pulverizing the ingot, and powdering, a predetermined amount of the raw powder is blended, and this is solidified by a cold isostatic press, Next, a method is known in which this is melted and further gas atomized to form an intermetallic compound powder.
[0003]
In the method of pulverizing the ingot, the ductility at room temperature is reduced by the adsorption of oxygen, and the density of the sintered body is low because the powder particles are coarse and irregular in shape. Further, in the gas atomization method, there are problems of reduced ductility due to oxygen adsorption and non-uniform structure.
[0004]
As a method for solving the above problems, there is known a mechanical alloying method in which material powder and steel balls are put in a ceramic mill, and the mill is rotated to repeat mixing, friction, diffusion, and pulverization and alloying. However, the production of intermetallic compound powder by this mechanical alloying method takes a long time (several weeks in a laboratory or the like). Therefore, an attritor apparatus disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 5-148513 is known as an apparatus for improving the mechanical alloying method and producing a uniform intermetallic compound powder in a short time (about 50 to 100 hours). ing. This attritor device inserts a shaft with a stirring blade into a sealed container containing a steel ball and rotates the shaft to alloy the material contained in the sealed container by collision or abrasion with the steel ball. It has a structure that becomes.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The attritor device usually takes 50 to 100 hours to alloy the raw material powder. During this time, the temperature of the container, the stirring shaft, the stirring blade, etc. rises significantly due to the collision of the steel balls and the reaction heat of the raw material powder. In particular, a stirring shaft and a stirring blade that are difficult to form a water jacket or the like may be buckled or deformed by this temperature rise. In addition, the seal with which the stirring shaft is in sliding contact is also deteriorated or broken by heat, and a clearance is generated, so that air (oxygen) enters the container and hinders alloying, or material powder is removed from the part of the generated clearance from the container. May leak.
[0006]
In particular, when producing intermetallic compound powder, etc., if a solvent is used, carbides and nitrides are generated, and mechanical properties after firing are deteriorated. Therefore, mixing in a vacuum atmosphere or an inert gas atmosphere is necessary. Therefore, this is a disadvantageous condition for cooling.
[0007]
In addition, in the attritor device disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 5-148513, in order to know when the production of the compound is completed, a temperature sensor is attached to the stirring blade, and the time point when the surface temperature of the powder changes rapidly. I try to detect it. However, since the stirring blade rotates at high speed and repeatedly collides with the steel ball, even if a temperature sensor is provided on the stirring blade, there is a high possibility that the sensor and the cord are damaged.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the attritor apparatus according to the present invention is configured to forcibly cool the stirring shaft provided with the stirring blade for stirring the raw material powder in the sealed container by the cooling mechanism.
[0009]
In order to effectively cool the stirring shaft, a cooling fin is provided on a portion of the stirring shaft that is outside the sealed container, and a cooling mechanism that blows a cooling medium onto the cooling fin is disposed outside the cooling fin. preferable. Examples of the cooling medium include cold air or cooling water. Moreover, it can cool more effectively by making the said stirring shaft hollow.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings. FIG. 1 is an overall view of an atomizer device according to the present invention, FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. 1, and the attritor device includes a sealed
[0012]
The sealed
[0013]
An opening 8 is formed at the bottom of the
[0014]
Further, a
[0015]
On the other hand, the lid 3 is provided with a seal member 14 with which the
[0016]
The lid 3 is connected with an
[0017]
The stirring
[0018]
The lower half of the stirring
[0019]
A cooling
[0020]
And the
[0021]
As shown in FIG. 2, the
[0022]
Here, it is conceivable to spray cooling water instead of cold air, but cold air is preferable because water may fall and adhere to the material. In the embodiment, the cooling
[0023]
For example, as shown in FIG. 3, the
[0024]
In the above description, for example, a case where a TiAl metal compound powder is manufactured as a raw material will be described. A raw material powder prepared by mixing Ti powder and Al powder so as to have an atomic weight ratio of 51:49 is prepared. And put into the sealed
At the same time, the steel balls 4 are introduced into the sealed
[0025]
Thereafter, the inside of the sealed
[0026]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the agitator shaft of the attritor device is forcibly cooled, even if the temperature in the container rises due to the collision of the steel balls in the sealed container, the stirring is performed. The shaft temperature can be kept low to some extent.
[0027]
If the temperature of the agitation shaft is kept low, the seal member will not be damaged due to the temperature of the agitation shaft, and thus the confidentiality in the sealed container can be maintained. If confidentiality in the sealed container can be maintained, high quality intermetallic compound powder, alloy powder or ceramic powder can be stabilized without air (oxygen) entering the container and without forming an oxide film on the material surface. Can be obtained on condition.
[0028]
Further, since the temperature rise of the stirring shaft can be suppressed, it is possible to operate for a long time, and it is also possible to produce a powder of difficult-to-form intermetallic compounds that could not be produced conventionally.
[0029]
Moreover, since the sealing member can be directly cooled by providing the water jacket also on the lid of the sealed container, the production efficiency of intermetallic compound powder and the like is further improved.
[0030]
Furthermore, by providing a temperature sensor for measuring the temperature of the material powder at the bottom of the sealed container, the operation can be stopped immediately in the event of abnormal temperature rise, and the sensor itself is damaged compared to when it is embedded in the stirring blade. Very unlikely.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall view of an atomizer device according to the present invention. FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. 1. FIG. 3 is a view similar to FIG.
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記攪拌軸の密閉容器外に出た部分には冷却フィンが設けられ、前記冷却機構は筒状をなすとともに内部を中空とし、冷気供給源から中空部内に冷気を供給するとともに、内周面に噴出口が形成され、この噴出口から前記攪拌軸と冷却フィンに向かって冷気を吹き付けることを特徴とするアトライター装置。Via a sealing member in a sealed container and insert the stirring shaft rotatably, only setting the stirring blade at a portion facing the sealed container of the stirring shaft, before Symbol brought forcibly cooled through the cooling mechanism stirring shaft in Rua door writer device,
Cooling fins are provided on the part of the stirring shaft that protrudes from the sealed container. An attritor device characterized in that a jet port is formed, and cool air is blown from the jet port toward the stirring shaft and the cooling fin .
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