JP4361175B2 - Vibration isolator - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体が封入された主液室と複数の副液室とを有し、振動周波数等に応じて主液室と連通する副液室を切り換えることが可能な防振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両に適用される防振装置としては、振動発生部となる車両のエンジンと振動受部となる車体との間にエンジンマウントとしての防振装置を配設し、この防振装置によりエンジンが発生する振動を吸収するものが知られている。
【0003】
上記のような防振装置としては、例えば、筒状に形成された外筒の内側に内筒が配置されると共に、外筒と内筒との間に液体が封入された主液室及び複数の副液室が設けられ、この複数の副液室がそれぞれ複数の制限通路により主液室へ連通される構造のものがある。このような主液室及び副液室はそれぞれ隔壁の一部が弾性体により形成されており、また複数の制限通路はそれぞれオリフィスとして構成されており、その長さ及び内径が互いに相違している。また制限通路の途中にはバルブ収納室が形成されており、このバルブ収納室内には複数の制限通路を選択的に開閉するためのバルブが配置されている。このようなバルブは、例えば、モータから伝達されるトルクにより回転する円筒状のロータリバルブとして構成されており、回転方向における位置(位相)に応じて制限通路を選択的に開閉する。この防振装置では、吸収すべき振動周波数に応じてロータリバルブの位置を制御してロータリバルブにより1本又は2本以上の制限通路を選択的に開放する。これにより、弾性体、主液室及び副液室、これらの液室間を流通する液体等からなる防振装置の振動吸収部の動ばね定数を、吸収すべき振動周波数の減衰に適した大きさに調整できる。
【0004】
図10には上記のような防振装置に適用され、ロータリバルブを所定位置へ停止させるためのモータスイッチの一例が示されている。このモータスイッチ150は、ギヤ152の軸方向の一側面へ対向するように支持された3枚の板ばね154,156,158を備えている。ここで、ギヤ152は、モータ(図示省略)をロータリバルブに連結してモータからのトルクをロータリバルブへ伝達するギヤ列の一部を構成している。ギヤ152の一側面には、その回転軸160の周囲にリング状の凹部162が形成されている。この凹部162内には絶縁性材料により形成された薄肉リング状の絶縁板164が嵌め込まれている。絶縁板164の外側面上には、銅等の導電性材料により薄膜状の導電パターン166が形成されている。導電パターン166には、軸心Sに対する径方向及び周方向においてそれぞれ異なる2領域に形成された開口部168,170が形成されている。従って、絶縁板164は、開口部168,170を通して外側面の一部のみが外側ヘ露出している。一方の開口部168は、径方向へは他方の開口部170に対して外側に離間し、かつ周方向へは他方の開口部170と位相角が180°ずれるように配置されている。
【0005】
3枚の板ばね154,156,158はそれぞれ導電性及び弾性を有する金属材料からなり、その先端部のギヤ152側の面には半球状のブラシ部154A,156A,158Aがそれぞれ設けられている。板ばね154,156,158はプリント配線板(図示省略)上へ配設されるターミナルボックス172により片持ち状態に支持されており、このターミナルボックス172は、ブラシ部154A,156A,158Aが導電パターン166又は絶縁板164上へ圧接するように各板ばね154,156,158をギヤ152との間でたわみ変形させている。
【0006】
モータスイッチ150は、図10に示されるようにモータ停止時には内側及び外側の板ばね154,158の一方を必ず開口部168,170を通して絶縁板164へ接している。ここで、図10に示されるように開口部168を通して外側の板ばね154が絶縁板164と接しているときには、内側の板ばね158は導電パターン166へ圧接する。また中央の板ばね156は常に導電パターン166へ接している。従って、図10に示される状態では、導電パターン166へ接している板ばね156と板ばね158とは導電パターン166を介して導通状態となる。
【0007】
導電パターン166の開口部168,170はそれぞれロータリバルブを停止させる所定の2位置に対応している。すなわち、ロータリバルブが開口部168に対応する一方の位置に停止すると、この一方の位置に対応する制限通路(以下、第1の制限通路という)が開放されると共に他方の位置に対応する制限通路(以下、第1の制限通路という)が閉止され、開放された第1の制限通路により主液室と副液室とが連通される。またロータリバルブが開口部170に対応する他方の位置に停止すると、第1の制限通路とは長さ及び内径が異なる第2の制限通路が開放されると共に第1の制限通路が閉止され、第2の制限通路により主液室と副液室とが連通される。
【0008】
上記のような防振装置の制御部(図示省略)は、図10(A)に示される状態で外部からの切替信号を受けると、導電パターン158へ圧接している板ばね154へ駆動電流を供給する。この駆動電流は導電パターン166及び中央の板ばね156を通してモータへ供給される。これにより、モータが回転開始してモータからのトルクがギア152を含むギヤ列によりロータリバルブへ伝達され、ギヤ152が時計方向(矢印C方向)へ回転する。そして、図10(A)で2点鎖線により示されるように内周側の開口部170が板ばね158の位置まで移動して、内周側の板ばね158が絶縁板164へ接すると、ロータリバルブにより開口部170に対応する第2の制限通路が開放すると共にモータが停止する。この状態から、制御部は更に切替信号を受けると、外側の板ばね154へのみ駆動電流を供給し、この駆動電流を導電パターン166及び中央の板ばね156を通してモータへ供給する。これにより、モータは回転開始し、ギヤ152上の開口部168が板ばね154の位置まで移動すると停止する。この時、ロータリバルブにより開口部158に対応する第1の制限通路が開放される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなモータスイッチ150では、導電パターン166が板ばね154,156,158との接触により摩耗し、導電パターン166を形成した導電性材料の摩耗粉が発生する。制限通路の切替回数の増加に伴って絶縁板164上へ導電性を有する摩耗粉が堆積すると、例えば、図10(A)で実線により示されるように板ばね154が開口部168の内側へ移動しても、板ばね154と中央の板ばね156とが摩耗粉を通して短絡(導通)状態となるおそれがある。このように絶縁板164上の板ばね154と中央の板ばね156との間で短絡が生じると、第1の制限通路を正常に開放する位置でロータリバルブを停止できなくなる。
【0010】
本発明の目的は、上記事実を考慮し、モータによりバルブを作動させて液体通路の開閉状態を切り替える際に、モータスイッチによるモータ停止タイミングの精度低下及び誤動作が防止される防振装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の防振装置は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される外筒と、振動発生部及び振動受部の他方に連結され、前記外筒の内側に配置された内筒と、前記外筒と前記内筒との間に配置された弾性体と、前記弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、かつ弾性体の変形により内容積が変化する主液室と、隔壁の少なくも一部が弾性変形可能とされ、液体が封入される副液室と、前記主液室と前記副液室との間を繋ぐ複数の液体通路と、回転軸周りに回転することにより前記複数の液体通路をそれぞれ開閉するバルブと、前記バルブに連結され、前記複数の液体通路の開閉状態を切り替える際に回転してバルブを作動させるモータと、前記バルブと同軸となるように前記バルブと連結され、前記バルブと一体となって回転し、前記回転軸回りにおける前記複数の液体通路と対応する部位に凹状又は凸状のカム部が設けられた回転体と、可撓性を有するばね部材を前記カム部に沿って弾性変形又は復元するように支持し、該ばね部材がカム部に沿って弾性変形又は復元すると前記モータを停止させる停止制御用モータスイッチと、を有している。
【0012】
上記構成の防振装置によれば、バルブの作動に連動して回転する回転体の回転軸回りにおける複数の液体通路と対応する部位に凹状又は凸状のカム部が設けられ、かつばね部材がカム部に沿って弾性変形又は復元すると、モータスイッチがモータを停止することにより、モータスイッチが、ばね部材に機械的運動であるカム部に沿った弾性変形又は復元が生じると、バルブを作動させているモータを停止させるので、予め寸法精度及び位置精度が十分高くなるようにカム部を回転体に設けておけば、液体通路の開閉状態を切り替える際にバルブを所望の流体通路の開閉状態と対応する位置へ精度よく停止できる。またバルブによる液体通路の切替回数が増加しても、摩耗等によりカム部の外形形状が変化しないように十分な耐摩耗性及び強度を有する材料によってカム部を形成しておけば、モータスイッチによるモータ停止タイミングが経時的に変化することを防止できるので、バルブの停止位置の精度が経時的に低下することを防止できる。
【0013】
請求項2記載の防振装置は、請求項1記載の防振装置において、前記回転体に設けられたカム部は、位相角が互いに180°異なる2位置に設けられた第1カム部、及び、位相角が互いに180°異なる2位置に設けられた第2カム部を含み、前記第1カム部と前記第2カム部とは、互いに位相が90°異なる位置に配置されていること、を特徴とする
請求項3記載の防振装置は、請求項1または請求項2に記載の防振装置において、前記モータスイッチは、前記ばね部材と接触して導通状態となり、かつ前記ばね部材が前記カム部に沿って弾性変形又は復元すると共に該ばね部材に対して接触又は離間する接点部材を有するものである。
【0014】
上記構成の防振装置によれば、ばね部材と接触して導通状態となる接点部材が、ばね部材がカム部に沿って弾性変形又は復元すると共に該ばね部材に対して接触又は離間することにより、ばね部材にカム部に沿った弾性変形又は復元が生じると、ばね部材と接点部材との導通状態が変化するので、ばね部材のカム部に沿った弾性変形又は復元に同期してモータを停止させることが可能になる。
【0015】
請求項4記載の防振装置は、請求項1〜3記載の防振装置において、回転体は、前記モータを前記バルブにトルク伝達可能に連結するギヤ列を構成した少なくとも1枚の歯車からなるものである。
【0016】
上記構成の防振装置によれば、モータスイッチの回転体が、モータをバルブに連結する歯車からなることにより、モータスイッチとギヤ列との部品を一部共用化できるので、装置の部品点数を減少できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る防振装置について図面を参照して説明する。
【0018】
(実施形態の構成)
図1から図3には本発明の実施形態に係る防振装置が示されており、所謂ブッシュタイプの防振装置へ本発明が適用された形態であり、図中符号Oは中心線を示し、この中心線に沿った方向が軸方向である。この防振装置10は車体(図示省略)への連結用の取付フレーム11を備えており、この取付フレーム11の環状部12内には円筒状の外筒金具13が配設されている。
【0019】
外筒金具13の内周面には、薄肉状の第1ダイヤフラム14の延出端部が加硫接着されている。第1のダイヤフラム14は、図1に示されるように外筒金具13の上部に配置され、後述する第1副液室の弾性変形可能な隔壁を構成している。第1ダイヤフラム14の基端側には、第1ダイヤフラム14と一体的に形成された仕切壁15が設けられており、この仕切壁15を挟んで第1ダイヤフラム14と隣り合う部分には薄肉状で、第1ダイヤフラム14より高剛性とされた第2ダイヤフラム16が仕切壁17と一体的に形成されている。第2ダイヤフラム16の延出端部は外筒金具13の内周面に加硫接着されて、後述する第2副液室の弾性変形可能な隔壁を構成している。これらの第1ダイヤフラム14、仕切壁15及び第2ダイヤフラム16はゴムにより一体的に成形されている。ダイヤフラム14,16は、外筒金具13との間に空気室17,18を形成している。これらの空気室17,18は必要に応じて外部と連通される。
【0020】
外筒金具13内には中間筒20及び中間ブロック21が挿入されている。中間ブロック21は、外筒金具13の軸方向から見て略半円形のブロック状とされており、図1に示されるように中間ブロック21の外周面が外筒金具13の内周面に密着している。図3に示されるように、中間筒20の軸方向両端部には、それぞれ円形フランジ部22が半径方向へ突出するように形成され、これら一対のフランジ部22間に中間ブロック21が嵌入されている。一対のフランジ部22の外周面はそれぞれ外筒金具13の内周面へ密着されている。
【0021】
中間筒20における軸方向における中間部分は、図1に示されるように下方に向けて開いた略コ字形の板材23からなり、この板材23の軸方向両端部が一対のフランジ部22へそれぞれ固着されている。この板材23は、コ字形の開放部23Aを中間ブロック21の上面に形成された平面部21Aに対向させており、この開放部23A内を図示しないエンジンへ連結される内筒金具24が貫通している。この内筒金具24はエンジンの搭載状態で外筒金具13と同軸的になるように配置されており、従って、エンジンの非搭載状態では図1〜図3に示されるように非同軸的に配置されている。内筒金具24と中間筒20との間にはゴム材等で形成される弾性体25が掛け渡されており、この弾性体25により内筒金具24は外筒金具13に対して相対移動可能となっている。
【0022】
図1に示されるように、弾性体25は開放部23A内から中間筒20における板材23の外周面まで延設されて薄肉状の弾性膜26となり、板材23の外周面全体を覆っている。中間筒20の外周面は、弾性膜26を介して中間ブロック21の周方向両端部の内周円弧面21Bへ密着している。また弾性体25には、軸方向中間部であって内筒金具24の下側に内筒金具24の軸心に向かってV字状に凹んだ切欠部25Aが形成されており、この切欠部25Aと中間ブロック24の平面部21Aとの間の空間が主液室27とされている。一方、中間筒20の一対のフランジ部22間には、中間筒20と第1ダイヤフラム14によって空間が形成され、この空間が第1副液室28とされていると共に、中間筒20と第2ダイヤフラム18によって第1副液室28と隣り合う空間が形成され、この空間が第2副液室29とされている。なお、板材23の開放部23Aと弾性体25との間に形成される空洞部30は図3に示されるように軸方向へ貫通している。
【0023】
図3に示されるように、中間ブロック21の外周面には、それぞれ周方向へ延在し、かつ軸方向における幅が互いに異なる溝部31及び溝部32が形成され、これらの溝部31,32は、その外周側が外筒金具13により閉止されている。これらの溝部31,32のうち軸方向における幅が狭い溝部31の一端は、中間ブロック21の一方の端部21C(図1では左側端部)に開口し、第1副液室28へ連結されている。この溝部31の他端は、図1に示されるように中間ブロック21の底部から平面部21Aへ貫通した貫通穴33を介して主液室27に連結している。そして、溝部31及び外筒金具13からなる液体通路と貫通孔33とは主液室27と第1副液室28とを連通させ、シェイク振動吸収用の制限通路であるシェイクオリフィス34を構成している。また溝部31,32のうち軸方向における幅が広い溝部32の一端は、中間ブロック21の他方の端部21D(図1では右側端部)に開口し、第2副液室29へ連結されている。
【0024】
図1に示されるように、中間ブロック21の平面部21A側には円穴35が形成されており、この円穴35の底部には円穴35よりも小径とされると共に、中間ブロック21の外周面へ貫通した円形貫通穴36が円穴35と同軸的に形成されている。中間ブロック21の外周側には、座ぐり部37が円形貫通穴36と同軸的に形成されており、座ぐり部37の外側には環状の溝部38が設けられている。この溝部38内にはシール用のOリング39が嵌め込まれている。また外筒金具13には座ぐり部37と同軸的に座ぐり部37と同一内径とされた円形開口13Aが形成されている。さらに環状部12には、円形開口40と同軸的に円形開口40より大径とされたフランジ挿入口12Aが形成されている。
【0025】
中間ブロック21の円穴35及び円形貫通穴36にはロータリバルブ41が回転可能に挿入されている。このロータリバルブ41の上部には、上面が開口した大径の円筒部42が設けられ、この円筒部42と反対側には小径の軸部43が円筒部42と同軸的に、かつ一体的に設けられている。また中間ブロック21の平面部21Aには、円穴35の周縁部を方形凹状とする嵌挿部21Eが形成されており、この嵌挿部21E内には方形薄板状の蓋板44が嵌め込まれている。この蓋板44には円穴35と対応する位置へ円穴35より小径とされた円形開口44Aが形成され、蓋板44は、円形開口44Aを通してロータリバルブ41の円筒部42の内部と主液室27とを連通させると共に、ロータリバルブ41の円穴35からの脱落を防止している。また、ロータリバルブ41の軸部43の外周面には一対の環状溝が形成されており、この一対の環状溝には一対のOリング45がそれぞれ嵌め込まれている。このOリング45によって円形貫通穴36からの液漏れが防止されている。
【0026】
一方、図1に示されるように中間ブロック21の内部には、円穴35の内周面から半径方向に沿って一対の通路46,47が互いに反対方向に延出するように形成されている。一方の通路46は円穴35の内周面から中間ブロック21の端部21D側に向かって延出し、中間ブロック21の外周面に形成された溝部32へ連結されている。従って、通路46は溝部32を介して第2副液室29へ連通しており、この通路46と溝部32及び外筒金具13からなる液体通路とはアイドル振動吸収用の制限通路であるアイドルオリフィス47を構成している。
【0027】
また他方の通路47は円穴35の内周面から端部21C側に向かって延出し、中間ブロック21の外周面に設けられた凹部49内へ開口している。この凹部49は中間ブロック21の外周面に沿って円弧状に湾曲し、その周縁部には第3ダイヤフラム固定用の溝部49Aが形成されている。第3ダイヤフラム50は、その外周端部が溝部49Aの形状と対応するリブ形状とされており、この外周端部が全周に亘って溝部49A内へ嵌め込まれると共に、外周端部付近が中間ブロック21と外筒金具13とに挟持されて固定されている。第3ダイヤフラム50は、凹部49内へ向かって凸状となるように湾曲しており、凹部49との間に第3副液室51を形成すると共に、この第3副液室51の弾性変形可能な隔壁を形成している。さらに第3ダイヤフラム50は外筒金具13との間に空気室52を形成している。ここで、第3ダイヤフラム51は面積が第1ダイヤフラム14の面積より小さくされ、剛性が第1ダイヤフラム14の剛性より大きくされている。そして主液室27と第3副液室51とへ連結された通路47は、こもり音吸収用の制限通路であるこもり用オリフィス53を構成している。主液室27及び副液室28,29,51にはそれぞれエチレングリコール等の液体が充填封入され、主液室27と第2副液室29との間及び主液室27と第3副液51との間は、ロータリバルブ41を介してオリフィス48,53により繋がれている。
【0028】
ロータリバルブ41の円筒部42には、その外周面に貫通穴54が形成されており、この貫通穴54は円筒部42の内外を連通させている。これにより、ロータリバルブ41が貫通穴54を通路46へ対向させる位置へ回転すると、主液室27と第2副液室29との間がアイドルオリフィス48により連通し、またロータリバルブ41が貫通穴54を通路47へ対向させる位置へ回転すると、主液室27と第3副液室51との間がこもり用オリフィス53により連通する。
【0029】
一方、取付フレーム11の環状部12には、図1に示されるようにロータリバルブ41を作動させるためのモータ等を内蔵したモータユニット60が取り付けられている。モータユニット60は、図4に示されるように外郭部を構成したケーシング61を備えており、このケーシング61は、環状部12側に配置される上部ケース62及び、この上部ケース62の下側へ取り付けられる下部ケース63からなり、ケーシング61の内部は中空状の収納室64とされている。
上部ケース62には、その上面にフランジ挿入口41を塞ぐように環状部12に固定される外側フランジ部65が設けられており、この外側フランジ部65の上面には、環状部12の外周面と同一の曲率半径を有する凹状曲面65Aが形成されている。
【0030】
外側フランジ部65の上面中央部からは環状部12の厚さに対応する突出長を有する内側フランジ部66が突出し、この内側フランジ部66の上面には外筒金具13の外周面と同一の曲率半径を有する凹状曲面66Aが形成されている。内側フランジ部66の凹状曲面66Aには、その外周端に沿って環状の溝部66Bが形成されており、この溝部66B内には液漏れ防止用のOリング67が嵌め込まれている。
【0031】
内側フランジ部66の上面中央部からは円筒状の挿入部68が突出している。挿入部68内の中空部68Aは、底板部に開口した挿通穴68Bを通して収納室64内へ連通している。また挿入部68の先端側の開口には樹脂等からなる円板状の蓋部材69が嵌挿されて中空部68Aの上端を閉止している。この蓋部材69の中心部には貫通穴69Aが形成されている。挿入部68の中空部68Aにはバルブ駆動軸70が挿通している。バルブ駆動軸70の上端側は、図4に示されるように下端側より細い細軸71とされており、この細軸71は蓋部材69の貫通穴69Aを通して挿入部68内から上方へ突出している。細軸71の先端部には、バルブ作動軸70の軸心S1に沿って平板状とされた連結部71Aが形成されている。
【0032】
モータユニット60は、図1に示されるように外側フランジ部65の凹状曲面65Aを環状部13の外周面へ密着させると共に、内側フランジ部66をフランジ挿入口12Aを通して環状部12内へ挿入し、かつ外筒金具13の円形開口13Aを通して挿入部68を座ぐり部37内へ挿入している。この状態で、外側フランジ部65はボルト等の締結部材(図示省略)等により環状部12へ締結固定される。このとき、挿入部68から突出した細軸71の連結部71Aが、ロータリバルブ41の軸部43の下端面に形成されたスリット状の嵌挿溝43Aへ挿入される。これにより、バルブ駆動軸70がロータリバルブ41へ連結され、バルブ駆動軸70とロータリバルブ41とは一体となって回転する。
【0033】
ケーシング61の収納室64内には、バルブ駆動軸70と連結されるウォームホイール72が配置されている。ウォームホイール72の外周面には傾斜した歯(ハスバ)73が形成されている。ここで、ウォームホイール72は、樹脂材料等の非導電性材料により一体成形されたものであり、収納室64内に配置されているモータ74からのトルクをバルブ駆動軸70へ伝達するギヤ列の一部を構成している。
【0034】
ウォームホイール72の上面からは、軸心S1を中心として円筒状の軸結合部75が突出している。この軸結合部75には、図4に示されるように軸心S1に沿ってバルブ駆動軸70の外径に対応する結合穴75Aが形成されると共に、この結合穴75Aを挟んで径方向へ貫通した貫通穴75Bが形成されている。さらにウォームホイール72の上面には、軸結合部75の外周に沿って円環状のガイド溝76が形成されている。このガイド溝76には、上部ケース62の収納室64側の内面に形成されたガイド部77が相対的に摺動可能に挿入する。
【0035】
上部ケース62の内面には、ガイド部77の内周側に軸心S1を中心として円形の凹部78が形成されている。凹部78内にはウォームホイール72の軸結合部75が挿入されると共に、挿通穴68Bを通してバルブ駆動軸70が収納室64内から中空部68A内へ突出している。また凹部78の頂面と軸結合部75の上面との間には、弾性材料からなるシールリング79が挿入されており、シールリング79はバルブ駆動軸70の外周面及び凹部78の内周面へ密着している。このシールリング79はロータリバルブ41側から収納室64への液体の浸入を防止している。
【0036】
図4に示されるように、ウォームホイール72の下面からは軸心S1に沿って丸棒状の回転軸80が突出しており、この回転軸80の先端面は半球状に形成されている。一方、ケーシング61内には、ウォームホイール72の下面へ対向するように平板状のプリント配線板81が配置されており、このプリント配線板81のウォームホイール72へ対向する上面には略リング状のギヤカバー82が設置されている。ギヤカバー82には、軸心S1に沿って円形の軸受穴82Aが形成されている。この軸受穴82Aには、ウォームホイール72の回転軸80の先端部が挿入し、この軸受穴82Aを通して回転軸80の先端面はプリント配線板81へ接している。従って、ウォームホイール72は上部ケース62のガイド部77、プリント配線板81及びギヤカバー82により軸方向及び径方向へ位置決めされると共に、バルブ駆動軸70と同軸上へ回転可能に支持される。
【0037】
ウォームホイール72の軸結合部75の結合穴75Aには、図4に示されるようにバルブ駆動軸70の下端部が挿入されている。バルブ駆動軸70の下端部には軸心S1に対する径方向へ突出する丸棒状の連結ピン83が一体成形されている。連結ピン83はバルブ駆動軸70の直径より長くされており、バルブ駆動軸70の外周面から突出する両端部がそれぞれ軸結合部75の貫通穴75Bへ挿入される。これにより、バルブ駆動軸70はウォームホイール72へ連結されてウォームホイール72と一体となって回転する。
【0038】
ケーシング61の収納室84内には、図5に示されるようにウォームホイール72に隣接して中間ギヤ83が配置されている。中間ギヤ84の一端部側にはウォーム(ウォームギヤ)85が設けられており、このウォーム85の外周面にはウォームホイール72の歯72と対応する歯(ウォーム歯)85Aが形成されている。また中間ギヤ84の他端部側にはウォーム85より大径とされたギヤ86がウォーム85と同軸上に一体的に設けられており、このギヤ86の外周面には平歯86Aが形成されている。中間ギヤ84は、その両端部がそれぞれ上ケース62上に配置された一対の軸受87により回転可能に支持されている。一対の軸受87は、中間ギヤ84の軸心S2を軸心S1に沿ったウォームホイール72の軸方向と直交すると共に、ウォームホイール72の歯72Aとウォーム85の歯85Aとが互いに噛み合うように中間ギヤ84を支持している。
【0039】
プリント配線板81上には、図5に示されるようにロータリバルブ41を回転させるためのモータ88が設置されている。このモータ88の駆動軸の先端部には、ギヤ86より小径とされたピニオン89が同軸的に固定されている。ピニオン89の外周面には、ギヤ86の平歯86Aと対応する平歯89Aが形成されている。ここで、モータ88は、その駆動軸の軸心S3が中間ギヤ84の軸心S2と平行となり、かつピニオン89は平歯89Aがギヤ86の平歯86Aと互いに噛み合うように支持されている。
【0040】
本実施形態の防振装置10では、図4に示されるようにウォームホイール72、中間ギヤ84及びピニオン89がモータ88からのトルクをロータリバルブ41へ伝達するギヤ列90を構成しており、モータ88により発生されたトルクはギヤ列90によりロータリバルブ41と一体となって回転するバルブ駆動軸70へ伝達される。
【0041】
また本実施形態の防振装置10では、ロータリバルブ41を図1に示される主液室27と第2副液室29とをアイドルオリフィス48により互いに連通させる位置(以下、第1の位置という)及び図2に示される主液室27と第3副液室51とをこもり用オリフィス53により互いに連通させる位置(以下、第2の位置という)の何れかの位置へ精度よく回転停止させる必要がある。このため、収納室64内には、ロータリバルブ41が第1の位置及び第2の位置にあることをそれぞれ検出し、この検出タイミングに同期させてモータ88を停止させるモータスイッチ91が配置されている。
【0042】
モータスイッチ91は、図6及び図7に示されるようにウォームホイール72の下面(但し、図6及び図7ではウォームホイール72が上下反転されて示されている。)へ対向するように支持された2枚の薄板状の板ばね92,93を備えている。板ばね92,93は、それぞれ導電性及び弾性を有する材料、例えばリン青銅板等により形成されており、これらの板ばね92,93は、プリント配線板81上へ設置されるターミナルボックス94により片持ち状態に支持されている。板ばね92,93は、図6(A)に示されるように長手中心線が軸心S1を中心とする円軌跡の接線方向と略平行とされており、軸心S1に対する径方向に沿って一方の板ばね92は内周側に、他方の板ばね93は外周側にそれぞれ配置されている。
【0043】
また板ばね92,93は、図6(B)に示されるようにターミナルボックス94へ連結された基端側から自由端である先端側へ向かってウォームホイール72へ近づくように傾斜している。これらの板ばね92,93の先端部には、平板状の基端部92A,93Aに対して傾斜角が大きくなるよう屈曲されると共に、略J字状に湾曲して凸状曲面をウォームホイール72の下面へ近接させた摺動接触部92B,93Bが形成されている。
【0044】
ターミナルボックス94は、図6(B),(C)に示されるように板ばね92,93とウォームホイール72との間に、接点部材95,96を板ばね92,93へそれぞれ対向するように支持している。外周側の板ばね92へ対向する接点部材95は図6(A)に示されるように一対の接点板95Aを備えている。一対の接点板95Aはそれぞれ長尺板状に形成された導電性材料からなり、ターミナルボックス74内で互いに導通状態となるように連結されると共に、その長手中心線が板ばね92の長手方向と略平行となるようにターミナルボックス94により片持ち状態に支持されている。また一対の接点板95Aの先端部には、それぞれ板ばね92との対向面に半球状のブラシ部95Bが形成されている。これにより、接点板95Aはブラシ部95Bを介して板ばね92に対して接離する。一方、板ばね93へ対向する接点部材96も、先端部にブラシ部96Bがそれぞれ形成された一対の接点板96Aを備えており、接点部材95と同様の構造とされている。また接点部材95,96は一体のバネであり導通がある。
【0045】
本実施形態において、ウォームホイール72はギヤ列90の一部を構成すると共に、モータスイッチ91の一部である回転体を構成している。このウォームホイール72の下面には回転軸80の周囲にリング状の凹部97が回転軸80と同軸的に形成されている。凹部97の底面には、図6,図7に示されるように軸心S1に対する径方向において互いに異なる2領域に第1カム部98及び第2カム部99が形成されている。これらのカム部98,99は、非導電性材料からなるウォームホイール72と一体的に成形されており、平面状とされた凹部97の底面からプリント配線板81側へそれぞれ突出している。
【0046】
ここで、外周側に配置された第1カム部98は、図6(A)に示されるように軸心S1を中心として軸心S1から板ばね92までの距離を半径とする円軌跡に沿って設けられている。第1カム部98は周方向において位相角が互いに180°異なる2位置にそれぞれ設けられており、軸方向から見て径方向における幅が一定とされた帯状に形成されている。また図6(B)に示されるように、第1カム部98は軸心S1に沿った断面では略台形状に形成されており、周方向中央部が凹部97の底面と平行な平面からなる平坦面98Aとされ、周方向両端部がそれぞれ凹部97の底面と平坦面98Aとを繋ぐ傾斜面98Bとされている。
【0047】
一方、内周側に配置された第2カム部99は、図7(A)に示されるように軸心S1を中心として軸心S1から板ばね93のまでの距離を半径とする円軌跡に沿って設けられている。第2カム部99は周方向において位相角が互いに180°異なる2位置にそれぞれ設けられており、軸方向から見て径方向における幅が一定とされた帯状に形成されている。また図7(B)に示されるように、第2カム部99は軸心S1に沿った断面では略台形状に形成されており、周方向中央部が凹部97の底面と平行な平面からなる平坦面99Aとされ、周方向両端部が凹部97の底面と平坦面99Aとを繋ぐ傾斜面99Bとされている。そして、これら2個の第1カム部98と第2カム部99とは、周方向における位相角が互いに90°異なり、かつ凹部97の底面からの高さが互いに等しくなるように設けられている。
【0048】
板ばね92,93は、図6(C),図7(B)に示されるように摺動接触部92B,93Bが凹部97の底面から所定の距離L離れるようにターミナルボックス94により支持されている。ここで、距離Lは、カム部98,99の高さより短い距離とされている。
【0049】
モータスイッチ91は、モータ88の停止時には板ばね92,93の一方を必ずカム部98,99へ接している。ここで、図6(B)に示されるように、ウォームホイール72が、前述した第1の位置に停止し、外周側の板ばね92の摺動接触部92Bがカム部98の平坦部98Aに接しているときには、板ばね92はカム部98により押圧されてプリント配線板81側へ撓み変形する。そして、板ばね92がカム部98により撓み変形した状態では、板ばね92は接点部材95を構成した2枚の接点板95A,95Bから離間する。またウォームホイール72が第1の位置に対応する位置に停止しているときには、内周側の板ばね93は、図6(C)に示されるようにカム部98と接しない位置にあることから、撓み変形が生じていない状態(復元状態)となる。この復元状態では、板ばね93の基端部93Aは接点部材96を構成した2枚の接点板96A,96Bへ接触し、接点部材96と導通状態となる。
【0050】
また図7に示されるように、ウォームホイール72が、前述した第2の位置に停止しているときには、内周側の板ばね93の摺動接触部93Bがカム部99の平坦部99Aに接して撓み変形し、板ばね93が2枚の接点板96A,96Bから離間すると共に、外周側の板ばね92が、カム部98から離間して復元状態となり、板ばね92が2枚の接点板95A,95Bへ接触し、板ばね92と接点部材95とが導通状態となる。
【0051】
ここで、接点部材95を構成した2枚の接点板95A,95Bは復元状態にある板ばね92の幅方向両端部へそれぞれ圧接する。これにより、板ばね92の長手中心線回りの塑性的な捩じれ変形及び径方向への偏倚を抑制している。これと同様の理由で、接点部材96を構成した2枚の接点板96A,96Bも復元状態にある板ばね96の幅方向両端部へそれぞれ圧接する。
【0052】
モータ88は、図1に示されるようにコントローラ100に連結されており、コントローラ100によって駆動電流が供給されて一方向へ回転し、モータスイッチ91により駆動電流の供給が遮断されて回転停止するようになっている。ここで、モータ88は、ウォームホイール72をプリント配線板81側から見て時計方向(図6,7の矢印C方向)へ回転させるように回転方向が定められている。またコントローラ100は少なくとも車速センサ101及びエンジン回転数検出センサ101からの検出信号を受け、車速及びエンジン回転数をそれぞれ検出し、アイドル振動発生時かアイドル振動発生時かシェイク振動発生時るようになっている。
【0053】
収納室64内のプリント配線板81には、図5に示されるように3本の電源ケーブル103,104,105が接続されており、コモン線である電源ケーブル104はプリント配線板81及びターミナルボックス94を介して板ばね93,94とコントローラ100とを接続している。また電源ケーブル103,105はそれぞれプリント配線81及びターミナルボックス94を介して接点部材95,96とコントローラ100とを接続している。
【0054】
コントローラ100は、アイドル振動の発生時にはアイドル信号に対応する一方の電源ケーブル103にのみ駆動電流を供給し、またシェイク振動の発生時にはシェイク振動に対応する他方の電源ケーブル105にのみ駆動電流を供給する。
【0055】
(実施形態の作用)
次に、本実施形態に係る防振装置10の作用を説明する。
【0056】
内筒金具24に連結されたエンジンが作動すると、エンジンの振動が内筒金具24を介して弾性体25に伝達される。弾性体25は吸振主体として作用し、弾性体25の内部摩擦に基づく制振機能によって振動が吸収される。さらに弾性体25及び第1ダイヤフラム14の変形に伴って内容積が変化する主液室27及び第1副液室28の中の液体がシェイクオリフィス34を介して相互に流動し、弾性体25及び第2ダイヤフラム16の変形に伴って内容積が変化する主液室27及び第2副液室29の中の液体がアイドルオリフィス48を介して相互に流動し、弾性体25及び第3ダイヤフラム50の変形に伴って内容積が変化する主液室27及び第3副液室51の中の液体がこもり用オリフィス53を介して相互に流動し、これらオリフィス空間に生ずる液体流動の粘性抵抗及び液柱共振に基づく減衰作用等で防振効果を向上することができる。
【0057】
そして、常時開放されているシェイクオリフィス34に加え、アイドルオリフィス48及びこもり用オリフィス53を設けると共に、主液室27をオリフィス34,53のいずれかに連通させるようにコントローラ100及びモータスイッチ91により制御されるロータリバルブ41を設けた結果として、以下のような作用を奏する。
【0058】
車両が例えば、アイドリング状態(停止状態)から70〜80km/h以上の高速域まで加速するとき、アイドリング状態から5km/h以下の速度ではアイドル振動(20〜40Hz)が主体的に生じるアイドル振動発生状態となり、走行速度が70〜80km/h以上になるとシェイク振動(15Hz未満)が主体的に生じるシェイク振動発生状態となる。コントローラ100は、車速センサ101及びエンジン回転数検出センサ102からの信号により現在の振動状態がシェイク振動発生状態かアイドル振動発生状態かを判断する。
【0059】
ここで、コントローラ100は、車両の走行前、即ち制御開始時には現在の振動状態をアイドル振動発生状態であると判断し、電源ケーブル103にのみ駆動電流を供給している。このとき、モータスイッチ91は図6に示されるように外周側の板ばね92のみが第1カム部98により弾性変形して板ばね92と接点部材95とが離間し、かつ復元状態にある内周側の板ばね93が接点部材96と接触して板ばね93と接点部材96とが導通状態になっている。そして、ロータリバルブ42は、図1に示されるように主液室27をアイドルオリフィス48へ連通させる第1の位置に停止している。
【0060】
コントローラ100は、車両速度が低速域から高速域へ移行して振動状態がアイドル振動発生状態からシェイク振動発生状態に変化したと判断すると、駆動電流の供給先を電源ケーブル103から電源ケーブル105へ切り替える。これにより、駆動電流が電源ケーブル105と互いに導通状態とされた板ばね93及び接点部材96とを介してモータ88へ供給される。
【0061】
モータ88は電源ケーブル105からの駆動電流により回転し、モータ88に連結されたウォームホイール72が図6に示される位置から矢印C方向へ回転する。このとき、バルブ駆動軸70によりウォームホイール72に連結されたロータリバルブ41も、図1に示される第1の位置からウォームホイール72と一体となって回転する。そして、ウォームホイール72が図7に示される位置まで回転すると、第2カム部99により板ばね93が弾性変形して板ばね93と接点部材96とが離間する。これにより、モータ88への駆動電流が遮断されてモータ88が停止する。このとき、ロータリバルブ41は、図2に示される第2の位置に停止してアイドルオリフィス48を閉止すると共に主液室27をこもり用オリフィス53に連通させる。
【0062】
この結果、常時開放されているシェイクオリフィス34が主液室27と第1副液室28とを連通すると共に、こもり用オリフィス53が主液室27と第3副液室51とを連通する。これにより、主液室27内に生じるエンジン振動に基づく圧力変化がシェイクオリフィス34及びこもり用オリフィス53内の液体に伝達されると共に、この液体の抵抗等を受けシェイク振動が吸収される。さらに、シェイク振動と共に生じることがある高周波で小振幅の振動であるこもり音(50〜100Hz)に対しては、こもり用オリフィス53内で液柱共振して動ばね定数が低下し、こもり音が吸収される。
【0063】
またコントローラ100は、車両速度が高速域から低速域へ移行して振動状態がシェイク振動発生状態からアイドル振動発生状態に変化したと判断すると、駆動電流の供給先を電源ケーブル105から電源ケーブル103へ切り替える。これにより、駆動電流が電源ケーブル105と互いに導通状態とされた板ばね93及び接点部材96とを介してモータ88へ供給される。これにより、駆動電流が電源ケーブル103と互いに導通状態とされた板ばね92及び接点部材95とを介してモータ88へ供給される。
【0064】
モータ88は電源ケーブル103からの駆動電流により回転し、モータ88に連結されたウォームホイール72が図7に示される位置から矢印C方向へ回転する。このとき、バルブ駆動軸70によりウォームホイール72に連結されたロータリバルブ41も、図2に示される第2の位置からウォームホイール72と一体となって回転する。そして、ウォームホイール72が図6に示される位置まで回転すると、第1カム部98により板ばね92が弾性変形して板ばね92と接点部材95とが離間する。これにより、モータ88への駆動電流が遮断されてモータ88が停止する。このとき、ロータリバルブ41は、図1に示される第1の位置に停止してこもり用オリフィス53を閉止すると共に主液室27をアイドルオリフィス48に連通させる。
【0065】
この結果、常時開放されているシェイクオリフィス34が主液室27と第1副液室28とを連通すると共に、アイドルオリフィス48が主液室27と第2副液室29とを連通する。これにより、液体は通過抵抗の小さなアイドルオリフィス48を介して主液室27と第1副液室28との間で移動し、アイドルオリフィス48内で液柱共振して動ばね定数が低下して、振動が吸収される。さらに主液室27と第1副液室28との間を繋ぐシェイクオリフィス34は常時開放されているので、シェイクオリフィス34側にも液体が流動可能となる。これにより、アイドル振動の振動と共に発生することがあるシェイク振動と同様の低周波数域の振動により、第1ダイヤフラム14を変形させることが可能となる。従って、第1ダイヤフラム14が変形して、アイドル振動の振動と同時に発生することがある低周波数域の振動を、主液室27と第1副液室28との間を連通するシェイクオリフィス34により減衰できる。
【0066】
以上説明した本実施形態の防振装置10によれば、ロータリバルブ41と連結されたウォームホイール72にアイドルオリフィス48に対応する第1カム部98及びこもり用オリフィス53に対応する第2カム部99を設け、板ばね92,93が第1カム部98,99に沿って撓み変形し、接点部材95,96から離間すると、モータスイッチ91がモータ88を停止させることにより、板ばね92,93に機械的運動である撓み変形が生じると、ロータリバルブ41を回転させているモータ88を停止させるので、予め寸法精度及び位置精度が十分高くなるようにカム部98,99をウォームホイール72に設けておけば、アイドルオリフィス48とこもり用オリフィス53との一方のみが主液室27へ連通するようにオリフィス48,53の開閉状態を切り替える際に、ロータリバルブ41を所望のオリフィス48,53の開閉状態に対応する位置へ精度よく停止できる。
【0067】
またロータリバルブ41によるオリフィス48,53の切替回数が増加しても、摩耗等によりカム部98,99の外形形状が変化しないように十分な耐摩耗性及び強度を有する材料によってカム部98,99を形成しておけば、モータスイッチ91によるモータ88の停止タイミングが経時的に変化することを防止できるので、ロータリバルブ41の停止位置の精度が経時的に低下することを防止できる。
【0068】
次に、本実施形態の防振装置10におけるモータスイッチ110の変形例を図8及び図9に基づいて説明する。なお、図6及び図7に示されるモータスイッチ91に基づいて説明した部材と基本的に構成及び機能が共通の部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
図8及び図9に示されるモータスイッチ110は、図6及び図7に示されるモータスイッチ91と同様に収納室64内へ配置されている。モータスイッチ110は、図8及び図9に示されるようにウォームホイール72の下面に形成されたカム面111へ対向するように支持された2枚の薄板状の板ばね112,113備えている。板ばね112,113は、それぞれ導電性及び弾性を有する材料、例えばリン青銅板等により形成されており、これらの板ばね92,93は、プリント配線板81上へ設置されるターミナルボックス94により片持ち状態に支持されている。
【0070】
板ばね112,113は、図8(B),図9(B)に示されるようにターミナルボックス94へ連結された基端部112A,113Aがウォームホイール72の下面と平行となるように支持されている。これらの板ばね112,113の先端部には、基端部112A,113Aの先端から略V字状に屈曲されて、V字状の屈曲頂部をウォームホイール72のカム面111へ圧接させる摺動接触部112B,113Bが形成されている。
【0071】
ターミナルボックス94は、板ばね112,113とプリント配線板81との間に、接点部材95,96を板ばね112,113へそれぞれ対向するように支持している。これらの接点部材95,96はそれぞれ一対の接点板95A,96Aを備えている。
【0072】
ウォームホイール72のカム面111には、図8,図9に示されるように軸心S1に対する径方向において互いに異なる2領域に第1カム部114及び第2カム部115が形成されている。これらのカム部114,115は、非導電性材料からなるウォームホイール72と一体的に成形されており、平面状とされたカム面111から板ばね112,113から離間するように凹んでいる。
【0073】
ここで、外周側に配置された第1カム部114は、図8(A)に示されるように軸心S1を中心として軸心S1から板ばね112までの距離を半径とする円軌跡に沿って設けられている。第1カム部114は周方向において位相角が互いに180°異なる2位置にそれぞれ設けられており、軸方向から見て径方向における幅が一定とされた帯状に形成されている。また図8(B)に示されるように、第1カム部114は軸心S1に沿った断面では略台形状に形成されており、周方向中央部がカム面111と平行な平面からなる平坦面114Aとされ、周方向両端部がそれぞれカム面111と平坦面114Aとを繋ぐ傾斜面114Bとされている。
【0074】
一方、内周側に配置された第2カム部115は、図9(A)に示されるように軸心S1を中心として軸心S1から板ばね113のまでの距離を半径とする円軌跡に沿って設けられている。第2カム部115は周方向において位相角が互いに180°異なる2位置にそれぞれ設けられており、軸方向から見て径方向における幅が一定とされた帯状に形成されている。また図9(B)に示されるように、第2カム部115は軸心S1に沿った断面では略台形状に形成されており、周方向中央部がカム面111と平行な平面からなる平坦面115Aとされ、周方向両端部がカム面111と平坦面115Aとを繋ぐ傾斜面115Bとされている。そして、これら2個の第1カム部114と第2カム部115とは、周方向における位相角が互いに90°異なり、かつカム面111から平坦面115A,114Aまでの深さが互いに等しくなるように設けられている。
【0075】
板ばね112,113は、図8(C),図9(B)に示されるように摺動接触部112B,113Bがカム面111により押圧され、軸方向に沿って高さHだけ撓み変形する。ここで、高さHはカム部114,115の深さより短い距離とされている。
【0076】
上記のように構成されたモータスイッチ110では、モータ88の停止時には板ばね112,113の一方を必ずカム部114,115内へ挿入する。ここで、図8(B)に示されるように、ウォームホイール72が、前述した第1の位置に停止しており、外周側の板ばね112の摺動接触部112Bがカム部114内へ挿入され、平坦部114Aに対向しているときには、この板ばね112は復元状態となって接点部材95から離間する。またウォームホイール72が第1の位置に停止しているときには、内周側の板ばね113は、図8(C)に示されるようにカム面111により押圧されて撓み変形し、接点部材96へ接触する。
【0077】
一方、図9に示されるようにウォームホイール72が、前述した第2の位置に停止しているときには、内周側の板ばね113の摺動接触部113Bがカム部115内へ挿入され、平坦部115Aに対向する。これにより、板ばね113は復元状態となり、板ばね113が接点部材板96から離間する。このとき、外周側の板ばね112は、カム面111により押圧されて撓み変形する。これにより、板ばね112は接点部材95へ接触する。
【0078】
上記のように構成されたモータスイッチ110では、板ばね112,113に機械的運動である撓み変形からの復元が生じることにより、ロータリバルブ42が主液室27をアイドルオリフィス48に連通する第1の位置、又はロータリバルブ42が主液室27をこもり用オリフィス53に連通する第2の位置にあることを検出し、これに同期させてモータ88への駆動電流を遮断することができる。従って、予め寸法精度及び位置精度が十分高くなるようにカム部114,115をウォームホイール72に設けておけば、アイドルオリフィス48とこもり用オリフィス53との一方のみが主液室27へ連通するようにオリフィス48,53の開閉状態を切り替える際に、ロータリバルブ41を所望のオリフィス48,53の開閉状態に対応する位置へ精度よく停止できる。
【0079】
またロータリバルブ41によるオリフィス48,53の切替回数が増加しても、摩耗等によりカム部114,115の外形形状が変化しないように十分な耐摩耗性及び強度を有する材料によってカム部114,115を形成しておけば、モータスイッチ91によるモータ88の停止タイミングが経時的に変化することを防止できるので、ロータリバルブ41の停止位置の精度が経時的に低下することを防止できる。
【0080】
【発明の効果】
以上のように説明したように本発明の防振装置によれば、モータによりバルブを作動させて液体通路の開閉状態を切り替える際に、モータスイッチによるモータ停止タイミングの精度低下及び誤動作を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る防振装置のロータリバルブが主液室とアイドルオリフィスとを連通した状態を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る防振装置のロータリバルブが主液室とこもり用オリフィスとを連通した状態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る防振装置を示す分解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る防振装置のモータユニットの内部構造を示すバルブ駆動軸の軸心に沿った断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る防振装置のモータユニットの内部構造を示すバルブ駆動軸に対する軸直角方向の断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るモータスイッチの一例を示し、このモータスイッチがロータリバルブをアイドルオリフィスに対応する位置へ停止させている状態を示す平面図及び側面断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係るモータスイッチの一例を示し、このモータスイッチがロータリバルブをこもり用オリフィスに対応する位置へ停止させている状態を示す平面図及び側面断面図である。
【図8】本発明の実施形態に係るモータスイッチの変形例を示し、このモータスイッチがロータリバルブをアイドルオリフィスに対応する位置へ停止させている状態を示す平面図及び側面断面図である。
【図9】本発明の実施形態に係るモータスイッチの変形例を示し、このモータスイッチがロータリバルブをこもり用オリフィスに対応する位置へ停止させている状態を示す平面図及び側面断面図である。
【図10】従来の防振装置に用いられるロータリバルブに対する停止制御用のモータスイッチの一例を示す平面図及び側面断面図である。
【符号の説明】
10 防振装置
13 外筒金具(外筒)
42 内筒金具(内筒)
25 弾性体
27 主液室
28 第1副液室
29 第2副液室
34 シェイクオリフィス(液体通路)
41 ロータリバルブ(バルブ)
48 アイドルオリフィス(液体通路)
53 こもり用オリフィス
72 ウォームホイール(回転体)
88 モータ
91 モータスイッチ
92,93,112,113 板ばね(ばね部材)
95,96 接点部材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vibration isolator having a main liquid chamber in which a liquid is sealed and a plurality of sub liquid chambers and capable of switching a sub liquid chamber communicating with the main liquid chamber according to a vibration frequency or the like. is there.
[0002]
[Prior art]
As an anti-vibration device applied to a vehicle, an anti-vibration device as an engine mount is disposed between the vehicle engine as a vibration generating unit and the vehicle body as a vibration receiving unit, and the engine is generated by the anti-vibration device. Those that absorb vibrations are known.
[0003]
As the above-mentioned vibration isolator, for example, an inner cylinder is arranged inside an outer cylinder formed in a cylindrical shape, and a main liquid chamber and a plurality of liquids sealed between the outer cylinder and the inner cylinder There is a structure in which a plurality of sub liquid chambers are provided, and each of the plurality of sub liquid chambers communicates with the main liquid chamber through a plurality of restriction passages. In such a main liquid chamber and a sub liquid chamber, a part of the partition wall is formed of an elastic body, and the plurality of restricting passages are each configured as an orifice, and the length and the inner diameter thereof are different from each other. . A valve storage chamber is formed in the middle of the restriction passage, and valves for selectively opening and closing the plurality of restriction passages are arranged in the valve storage chamber. Such a valve is configured, for example, as a cylindrical rotary valve that rotates by torque transmitted from a motor, and selectively opens and closes the restriction passage according to the position (phase) in the rotation direction. In this vibration isolator, the position of the rotary valve is controlled according to the vibration frequency to be absorbed, and one or more restriction passages are selectively opened by the rotary valve. As a result, the dynamic spring constant of the vibration absorbing portion of the vibration isolator composed of the elastic body, the main liquid chamber and the sub liquid chamber, the liquid flowing between these liquid chambers, and the like is large enough to attenuate the vibration frequency to be absorbed. You can adjust it.
[0004]
FIG. 10 shows an example of a motor switch that is applied to the above-described vibration isolator and stops the rotary valve at a predetermined position. The
[0005]
The three
[0006]
As shown in FIG. 10, the
[0007]
The
[0008]
When the control unit (not shown) of the vibration isolator as described above receives a switching signal from the outside in the state shown in FIG. 10A, it supplies a drive current to the
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the
[0010]
An object of the present invention is to provide an anti-vibration device that takes into account the above facts and prevents a reduction in accuracy of a motor stop timing and a malfunction caused by a motor switch when a valve is operated by a motor to switch an open / close state of a liquid passage. There is.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The vibration isolator according to
[0012]
According to the vibration isolator having the above-described configuration, the concave or convex cam portion is provided in the portion corresponding to the plurality of liquid passages around the rotation axis of the rotating body that rotates in conjunction with the operation of the valve, and the spring member is If the elastic deformation or restoration along the cam portion causes the motor switch to stop the motor, the motor switch causes the valve to operate when elastic deformation or restoration along the cam portion, which is a mechanical movement, occurs in the spring member. If the cam portion is provided in the rotating body in advance so that the dimensional accuracy and the positional accuracy are sufficiently high, the valve is set to the desired fluid passage opening / closing state when switching the liquid passage opening / closing state. You can stop to the corresponding position with high accuracy. If the cam part is made of a material with sufficient wear resistance and strength so that the outer shape of the cam part does not change due to wear or the like even if the number of times the liquid passage is switched by the valve increases, Since the motor stop timing can be prevented from changing with time, the accuracy of the valve stop position can be prevented from decreasing with time.
[0013]
The vibration isolator according to
Claim 3The described
[0014]
According to the vibration isolator having the above-described configuration, the contact member that is brought into conduction when in contact with the spring member is elastically deformed or restored along the cam portion, and is brought into contact with or separated from the spring member. When the spring member undergoes elastic deformation or restoration along the cam portion, the conduction state between the spring member and the contact member changes, so the motor is stopped in synchronization with the elastic deformation or restoration along the cam portion of the spring member. It becomes possible to make it.
[0015]
Claim 4The vibration isolator described in the claims1-3In the vibration isolator described above, the rotating body includes at least one gear that forms a gear train that connects the motor to the valve so as to transmit torque.
[0016]
According to the vibration isolator having the above-described configuration, since the rotating body of the motor switch includes the gear that connects the motor to the valve, a part of the motor switch and the gear train can be partially shared. Can be reduced.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a vibration isolator according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0018]
(Configuration of the embodiment)
1 to 3 show an anti-vibration device according to an embodiment of the present invention, which is an embodiment in which the present invention is applied to a so-called bush type anti-vibration device. The direction along the center line is the axial direction. The
[0019]
The extending end portion of the thin
[0020]
An
[0021]
As shown in FIG. 1, the intermediate portion of the
[0022]
As shown in FIG. 1, the
[0023]
As shown in FIG. 3,
[0024]
As shown in FIG. 1, a circular hole 35 is formed on the
[0025]
A
[0026]
On the other hand, as shown in FIG. 1, a pair of
[0027]
The
[0028]
A through
[0029]
On the other hand, a
The
[0030]
An
[0031]
A
[0032]
As shown in FIG. 1, the
[0033]
A
[0034]
From the upper surface of the
[0035]
The inner surface of the
[0036]
As shown in FIG. 4, the shaft center S extends from the lower surface of the worm wheel 72.1A round bar-like
[0037]
The lower end portion of the
[0038]
An
[0039]
A
[0040]
In the
[0041]
In the
[0042]
The
[0043]
Further, as shown in FIG. 6B, the
[0044]
As shown in FIGS. 6B and 6C, the
[0045]
In the present embodiment, the
[0046]
Here, the
[0047]
On the other hand, the
[0048]
The leaf springs 92 and 93 are supported by the
[0049]
The
[0050]
As shown in FIG. 7, when the
[0051]
Here, the two
[0052]
The
[0053]
As shown in FIG. 5, three
[0054]
The
[0055]
(Operation of the embodiment)
Next, the operation of the
[0056]
When the engine connected to the inner cylinder fitting 24 operates, the vibration of the engine is transmitted to the
[0057]
In addition to the
[0058]
For example, when the vehicle accelerates from an idling state (stopped state) to a high speed range of 70 to 80 km / h or more, idle vibration generation (20 to 40 Hz) is mainly generated at a speed of 5 km / h or less from the idling state. When the traveling speed becomes 70 to 80 km / h or more, a shake vibration generation state in which shake vibration (less than 15 Hz) is mainly generated is obtained. The
[0059]
Here, the
[0060]
When the
[0061]
The
[0062]
As a result, the
[0063]
When the
[0064]
The
[0065]
As a result, the
[0066]
According to the
[0067]
Further, even if the number of switching of the
[0068]
Next, a modified example of the
[0069]
The
[0070]
The leaf springs 112 and 113 are supported so that the
[0071]
The
[0072]
The cam surface 111 of the
[0073]
Here, the
[0074]
On the other hand, the
[0075]
As shown in FIGS. 8C and 9B, the
[0076]
In the
[0077]
On the other hand, as shown in FIG. 9, when the
[0078]
In the
[0079]
Further, even if the number of switching of the
[0080]
【The invention's effect】
As described above, according to the vibration isolator of the present invention, when the valve is operated by the motor and the open / close state of the liquid passage is switched, it is possible to prevent a decrease in accuracy of the motor stop timing and a malfunction due to the motor switch.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a state where a rotary valve of a vibration isolator according to an embodiment of the present invention communicates a main liquid chamber and an idle orifice.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a state in which a rotary valve of a vibration isolator according to an embodiment of the present invention communicates a main liquid chamber and a bulking orifice.
FIG. 3 is an exploded perspective view showing a vibration isolator according to an embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view along the axis of a valve drive shaft showing the internal structure of the motor unit of the vibration isolator according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view perpendicular to the axis of the valve drive shaft showing the internal structure of the motor unit of the vibration isolator according to the embodiment of the present invention.
6A and 6B are a plan view and a side cross-sectional view showing an example of a motor switch according to an embodiment of the present invention, in which the motor switch stops a rotary valve at a position corresponding to an idle orifice.
FIGS. 7A and 7B are a plan view and a side cross-sectional view showing an example of a motor switch according to an embodiment of the present invention, in which the motor switch stops a rotary valve at a position corresponding to a squeezing orifice. FIGS.
FIGS. 8A and 8B are a plan view and a side cross-sectional view showing a modified example of the motor switch according to the embodiment of the invention, in which the motor switch stops the rotary valve at a position corresponding to the idle orifice.
FIGS. 9A and 9B are a plan view and a side cross-sectional view showing a modified example of the motor switch according to the embodiment of the present invention, in which the motor switch stops the rotary valve at a position corresponding to the orifice for the accumulation. FIGS.
FIGS. 10A and 10B are a plan view and a side sectional view showing an example of a motor switch for stop control for a rotary valve used in a conventional vibration isolator. FIGS.
[Explanation of symbols]
10 Vibration isolator
13 Outer tube bracket (outer tube)
42 Inner tube bracket (inner tube)
25 Elastic body
27 Main liquid chamber
28 1st sub liquid chamber
29 Second secondary liquid chamber
34 Shake orifice (liquid passage)
41 Rotary valve (valve)
48 Idle orifice (liquid passage)
53 Orifice for cedar
72 Worm wheel (rotating body)
88 motor
91 Motor switch
92, 93, 112, 113 Leaf spring (spring member)
95,96 Contact member
Claims (4)
振動発生部及び振動受部の他方に連結され、前記外筒の内側に配置された内筒と、
前記外筒と前記内筒との間に配置された弾性体と、
前記弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、かつ弾性体の変形により内容積が変化する主液室と、
隔壁の少なくも一部が弾性変形可能とされ、液体が封入される副液室と、
前記主液室と前記副液室との間を繋ぐ複数の液体通路と、
回転軸周りに回転することにより前記複数の液体通路をそれぞれ開閉するバルブと、
前記バルブに連結され、前記複数の液体通路の開閉状態を切り替える際に回転してバルブを作動させるモータと、
前記バルブと同軸となるように前記バルブと連結され、前記バルブと一体となって回転し、前記回転軸回りにおける前記複数の液体通路と対応する部位に凹状又は凸状のカム部が設けられた回転体と、
可撓性を有するばね部材を前記カム部に沿って弾性変形又は復元するように支持し、該ばね部材がカム部に沿って弾性変形又は復元すると前記モータを停止させる停止制御用モータスイッチと、
を有する防振装置。An outer cylinder connected to one of the vibration generator and the vibration receiver;
An inner cylinder connected to the other of the vibration generating part and the vibration receiving part and disposed inside the outer cylinder;
An elastic body disposed between the outer cylinder and the inner cylinder;
A main liquid chamber in which a liquid is sealed with the elastic body as a part of a partition wall, and an internal volume is changed by deformation of the elastic body;
A sub-liquid chamber in which at least a part of the partition wall is elastically deformable and in which a liquid is enclosed;
A plurality of liquid passages connecting between the main liquid chamber and the sub liquid chamber;
Valves that open and close each of the plurality of liquid passages by rotating around a rotation axis ;
A motor connected to the valve and rotating to switch the open / close state of the plurality of liquid passages to operate the valve;
The coupled to the valve such that the valve coaxially with said rotating in the valve and integral cam portion of the concave or convex is provided at positions corresponding to the plurality of liquid passages in the rotational axis A rotating body,
A motor switch for stop control that supports a flexible spring member so as to be elastically deformed or restored along the cam portion, and stops the motor when the spring member is elastically deformed or restored along the cam portion;
A vibration isolator.
を特徴とする請求項1に記載の防振装置。 The vibration isolator according to claim 1.
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