JP4358493B2 - 太陽電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、pin型又はnip型構造の複数のセルを多段に積層した太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、太陽電池としては例えば図3に示すものが知られている。
図中の付番1は、ガラス基板を示す。この基板1の片面には、透明導電膜2を介して第1のセル3、第2のセル4、ITOからなる酸化物膜5及び裏面電極6が順次形成されている。ここで、第1のセル3は、p型の非晶質Si発電膜3aと、i型の非晶質Si発電膜3bと、n型の非晶質Si発電膜3cとから構成されている。また、第2のセル4は、p型の非晶質Si発電膜4aと、i型の非晶質Si発電膜4bと、n型の非晶質Si発電膜4cとから構成されている。前記第1のセル3の非晶質Si発電膜3cと第2のセル4の非晶質Si発電膜4a間には、反射中間層としての導電性膜7が形成されている。
【0003】
こうした構成の太陽電池において、太陽光はガラス基板1側から入射して透明導電膜2を透過して各発電膜に入射する。太陽光は、第1のセル3,第2のセル4に吸収されて、透明導電膜2と裏面電極6との間に起電力が発生し、電力を外部に取り出すことができる。こうした太陽電池において、電池の発電効率を向上させるために、例えば前記発電膜3a〜3cをa−Si、前記発電膜4a〜4cを結晶質Siで構成するように、前記発電膜3a〜3c、4a〜4cを夫々光吸収帯域の異なる材質とすることで入射光を有効に利用することが広く行われている。
【0004】
また、変換効率の低下防止を図った薄膜光電変換装置として、図示しないが、ガラス基板と、該ガラス基板上に形成された,実質的に非晶質シリコンからなる光電変換層を含む非晶質型光電変換ユニットと、この非晶質型光電変換ユニットの上に形成された,抵抗率が1×10−4Ω・cm以上1×10−2Ωcm以下の透明導電層と、この透明導電層の上に形成された,実質的に多結晶シリコンからなる光電変換層を含む多結晶型光電変換ユニットを備えたものが知られている(特開2001−274430号公報)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−274430号公報(第4〜5頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記導電性膜7の材料としては、ITOやZnO、SnO2等の物質が検討されている。しかし、ITOやSnO2といった物質は製膜に用いられる水素プラズマに対する還元耐性が低く、また十分に高品質な膜を得るにはスパッタ法等の高度な製膜方法が必要であった。更に、これらの物質では、屈折率が1.9〜2.5と効果的な反射が得られる物質ではなかった。
【0007】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、n番目(n≧2の整数)のセルの第1導電型発電膜とn番目のセルのi型発電膜同士を、両発電膜間に形成された絶縁膜の開口部を介して部分的に接触させる構成とすることにより、従来のような還元耐性の問題がないとともに高度な製造方法を必要とすることなく、短波長光の反射、長波長光の透過を選択的に効率的に行うことができる太陽電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板の一主面に透明電極膜を介してアモルファスSi又は結晶質Siよりなる第1導電型発電膜、i型発電膜及びアモルファスSi又は結晶質Siよりなる第2導電型発電膜を順次形成してなるセルを多段に積層した太陽電池において、n番目(n≧2の整数)のセルの第1導電型発電膜とn番目のセルのi型発電膜同士を、両発電膜間に形成された絶縁膜の開口部を介して部分的に接触させることを特徴とする太陽電池である。
【0009】
本発明において、前記絶縁膜は、開口率1%〜30%の酸化物膜又は窒化物膜又は炭化物膜のいずれかであることが好ましい。ここで、開口率を上記のように規定したのは、開口率が1%未満では全開口部の断面積が小さくなってセルの膜厚方向の抵抗が上がり、セルの形状因子が落ちるからであり、開口率が30%を超えると前記絶縁膜の総面積が小さくなり基板側のトップ層での反射率が上がらないからである。
【0010】
なお、前記開口穴の形状は特に限定されず、丸穴、角穴、楕円穴、スリット形状等いずれの形状でもよい。なお、上記「開口率」とは、開口率(%)=(開口穴/セルの表面積)×100で表す。ここで、開口穴はセルの側面に位置しないように配置することが好ましい。この理由は、セル側面からの漏れ電流の経路になり、セルの形状因子劣化の原因になるためである。
【0011】
本発明において、前記酸化物膜又は窒化物膜又は炭化物膜は、CVD法、イオンプレーティング法、真空蒸着法のいずれかの方法で形成した後、イオンビーム照射又はレーザー照射によるエッチングにより前記膜の一部に開口穴を形成することができる。また、前記酸化物膜又は窒化物膜又は炭化物膜は、支持体側のセル表面又は表面近傍に設置したマスクを介してCVD法、イオンプレーティング法、真空蒸着法のいずれかの方法で形成することにより得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例に係る太陽電池について説明する。図1(A),(B)を参照する。ここで、図1(A)は本実施例に係る太陽電池の断面図、図1(B)は図1(A)の一構成である絶縁膜の平面図を示す。
【0013】
図中の付番11は、厚みが約1mmのガラス基板を示す。この基板11の片面には、ITO,SnO2等からなる膜厚0.01〜0.1μmの透明導電膜12を介して第1のセル13が形成されている。ここで、第1のセル13は、p型の非晶質Si発電膜13aと、i型の非晶質Si発電膜13bと、n型の非晶質Si発電膜13cとから構成されている。ここで、前記各発電膜の膜厚は、p型の非晶質Si発電膜13aが5〜50nm、i型の非晶質Si発電膜13bが100〜500nm、n型の非晶質Si発電膜13cが5〜50nmである。
【0014】
前記第1のセル13の片面側には、第2のセル14、ITOからなる導電酸化膜15及びAgからなる裏面電極16が順次形成されている。ここで、第2のセル14は、p型の結晶質Si発電膜14aと、i型の結晶質Si発電膜14bと、n型の結晶質Si発電膜14cとから構成されている。前記第2のセル14の結晶質Si発電膜14aと結晶質Si発電膜14b間には、SiO2(屈折率=1.5)からなる厚み300nmの絶縁膜17が形成されている。ここで、絶縁膜17は、図1(B)に示すように平面的にみると格子状の穴(開口部)18が多数形成されており、その開口率は約20%である。
【0015】
上記実施例によれば、第2のセル14の結晶質Si発電膜14aと結晶質Si発電膜14b間に、両者同士を点接触させる開口部18を有した絶縁膜17を配置した構成(点接触構造)となっているため、従来と比べ、従来のような還元耐性の問題がないとともに高度な製造方法を必要とすることなく、短波長光の反射、長波長光の透過を選択的に効率的に行うことができる。また、開口部を有した絶縁膜17を用いることにより、レーザエッチング等により露出した側面部での漏れ電流を防止することができ、側面への絶縁保護層を積層することを回避できる。更に、その結果として、トップ層(第1のセル13)を従来の0.3〜0.6μmから150nmまで薄くすることができ、劣化を押さえることにより劣化安定化後において11%を越える効率を得ることができた。
【0016】
事実、前記絶縁膜としてSiO2膜を用いた場合(曲線(イ))と従来のようにZnOを用いた場合(曲線(ロ))の波長と反射率との関係を調べたところ、図2に示す結果が得られた。図2より、本発明による太陽電池の場合の方が、従来の太陽電池と比べ、短波長光の反射、長波長光の透過を選択的に行うことができることが確認できた。なお、SiO2膜は屈折率(n)1.5,厚み290nm,ZnOの場合はn:2.0,厚み220nmである。
【0017】
波長500〜700nmの光反射率は約1.8倍に向上し、ボトム層(第2のセル14)では発電にあまり寄与しない波長域(500〜700nm)の光をトップ層で吸収促進させることが可能になり、トップ層の発電効率が良好になっため、入射太陽光の効率的利用が実現できた。
【0018】
なお、上記実施例では、絶縁膜としてSiO2膜を用いた場合について述べたが、これに限らず、SiC膜、あるいはSiN膜等を用いてもよい。また、上記実施例では、pin型構造の2段のセルの場合について述べたが、これに限らず、nip型構造が2段のセルの場合にも上記実施例と同様に適用できる。また、セル数も2段に限らず、3段以上のセルにも適用できる。
【0019】
上記実施例では、絶縁膜の開口部18が20%である場合について述べたが、これに限らず、開口率は1%〜30%の範囲であれば、上記実施例と同様な効果が期待できる。また、開口部は、できるだけ等間隔で形成されている方が、基板側から入射した長波長光を開口部より次のセルの結晶質Si発電膜14bに均等に透過させる点で好ましい。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、n番目(n≧2の整数)のセルの第1導電型発電膜とn番目のセルのi型発電膜同士を、両発電膜間に形成された絶縁膜の開口部を介して部分的に接触させる構成とすることにより、従来のような還元耐性の問題がないとともに高度な製造方法を必要とすることなく、短波長光の反射、長波長光の透過を選択的に効率的に行うことができる太陽電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る太陽電池の説明図。
【図2】本発明及び従来に係る太陽電池の中間反射層による波長と反射率との関係を示す特性図。
【図3】従来の太陽電池の断面図。
【符号の説明】
11…ガラス基板
12…導電酸化膜
13…第1のセル
13a,13b,13c…非晶質Si発電膜
14…第2のセル
14a,14b,14c…結晶質Si発電膜
15…導電酸化膜
16…裏面電極
17…絶縁膜
18…穴(開口部)
Claims (2)
- 基板の一主面に、透明電極膜を介してアモルファスSi又は結晶質Siよりなる第1導電型発電膜、i型発電膜、及びアモルファスSi又は結晶質Siよりなる第2導電型発電膜を順次形成してなるセルを多段に積層した太陽電池において、
n番目(n≧2)のセルの第1導電型発電膜とn番目のセルのi型発電膜同士を、両発電膜間に形成された絶縁膜の開口部を介して部分的に接触させることを特徴とする太陽電池。 - 前記絶縁膜は、開口率1%〜30%の酸化物膜又は窒化物膜又は炭化物膜のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の太陽電池。
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