JP4354730B2 - Method for forming front electrode for plasma display panel - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプラズマディスプレイパネル(PDP)の前面板におけるバス電極の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
PDPは、自己発光型で電力消費の低減を実現できること、薄型で大画面化が容易であること、液晶ディスプレイ(LCD)に比べて構造がシンプルであること、などの理由により、次世代の表示デバイスとして大きな需要が見込まれている。しかしながら、現状ではPDPの製造コストが極めて高く、家庭用向けの表示デバイスとして普及させる上での大きな障害となっている。
【0003】
PDPは、例えば図1に示すように、バス電極(前面電極)11、透明電極12、透明誘電層13および保護層14を備える前面板(フロント基板)10と、アドレス電極(背面電極)21、誘電層22、保護層23、リブ24および蛍光層25(R,G,B)を備える背面板(リア基板)20とを、双方の基板上に設けられた電極11,12,21が蛍光層25を介して向かい合うように配置されたものである(特許文献1参照)。このうち、前面板10のバス電極11には、導電性が優れていることのほかにも、黒色度が高いことが求められている。これは、例えばバス電極11が金属光沢を有していると、前面板10側への反射によってPDPのコントラストを低下させる要因となるからである。
【0004】
PDPの低価格化には、製造コストを下げることが急務であり、複数の製造工程の中でも、隔壁(リブ)の形成と並んで、とりわけ電極形成工程がコスト高の原因となっている。
従来、バス電極のパターンは、前面板の表面全面に黒色の感光性ペーストを塗布し、さらに感光性銀ペースト(例えばデュポン社製の製品名「フォーデル(R) 」)を塗布して所定の厚み(5〜10μm)となるように調整し、これを乾燥させた後、当該パターンの形状に応じて露光および現像することよりなる、フォトリソグラフィーによって形成されている。
【0005】
このように2種類のペーストの塗布を要する理由は、黒色の感光性ペーストではバス電極の黒色度を十分なものとすることができるものの、導電性が不十分となり、一方において感光性銀ペーストでは導電性を良好なものとすることができるものの、黒色度が不十分となるなど、導電性と黒色度との両立が困難なためである。
また、バス電極のパターンは、通常、その線幅が数十μmであり、ピッチが数百μm程度であることから、前面板の表面全面に塗布された黒色ペーストと銀ペーストの大半は露光・現像処理後に洗浄、除去されることとなって、パターン形成材料の無駄が多くなる。しかも、黒色の感光ペーストと感光性銀ペーストとのそれぞれにおいて塗布、露光、現像等の処理を繰り返す必要があることから、バス電極の製造に多大なコストを要することとなる。さらには、感光性の黒色ペーストや銀ペーストがいずれも高価であって、廃棄された銀ペーストから銀のみを回収する工程が提案されてはいるものの、回収にかかるコストも極めて大きいという問題がある。
【0006】
加えて、フォトリソグラフィー法によるパターンの形成に使用する製造設備には極めて高い精度やクリーン度が要求されることからコストがかかり、PDPの大型化(大画面化)に対応させるのが困難であるという問題がある。また、現像処理の際には有害な廃液が多量に発生することから、廃液の処理に多大なコストがかかるという問題もある。
【特許文献1】
特開2002−245931号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のバス電極の製造工程は、電極の形成材料、形成方法、形成設備等においてコスト的に極めて不利であって、これらはPDP全体の製造コストを引き上げる大きな要因の一つとなっている。
そこで、本発明は、黒色度(表示面のコントラスト)と導電性(電極の通電性)とのいずれをも高く維持しつつ、簡易に、安価に、しかも高い精度でもってバス電極のパターンを形成し得る方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者らは多方面から検討した結果、本発明のプラズマディスプレイパネル用前面板のバス電極の形成方法に到達したものである。
すなわち、本発明は以下のプラズマディスプレイパネル用前面板のバス電極の形成方法に関する。
【0009】
1)凹版オフセット印刷法により電極パターンを印刷するプラズマディスプレイパネル用前面電極の形成方法であって、
(1)パターン形成用凹版に供給された導電性金属インキを印刷用ブランケットに転移する工程、
(2)前記ブランケット上に転移した導電性金属インキ層上に、凹版オフセット印刷により黒色金属酸化物または/および黒色複合合金を含有する黒色インキを転移し積層する工程、
(3)前記の積層したインキを前記ブランケットから透明基板に転写する工程、および、
(4)上記の印刷形成されたインキパターンを焼成する工程、
を備え、かつ前記(1)工程における転移速度V1(mm/秒)と前記(2)工程における転移速度V2(mm/秒)との関係をV1≦V2とすることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用前面電極の形成方法。
【0010】
2)前記(1)工程の印刷パターン幅をW1(μm)とし、前記(2)工程の積層印刷パターン幅をW2(μm)とするとき、0.5×W2≦W1≦W2の条件でパターン形成することを特徴とする上記1)項記載のプラズマディスプレイパネル用前面電極の形成方法。
3)前記導電性金属粉末が銀、銅、金、白金、アルミニウム、ニッケル、鉄およびパラジウムからなる群から選択された1種または2種以上の金属粉末であり、前記黒色金属酸化物が酸化ルテニウム(RuO2)、酸化マンガン(MnO)、酸化モリブデン(MoO2)、酸化クロム(Cr23)、酸化銅(CuO)、酸化チタン(TiO)、酸化パラジウム(PdO)および酸化鉄(Fe23)からなる群から選択された1種または2種以上の金属酸化物であることを特徴とする上記1)項または2)項記載のプラズマディスプレイパネル用前面電極の形成方法。
【0011】
4)前記ブランケットの表面ゴム層が、シリコーンゴムよりなり、JIS−A硬度が20〜80°で、十点平均粗さ(Rz)で表される表面粗さが0.01〜3μmであることを特徴とする上記1)〜3)項のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用前面電極の形成方法。
本発明においては、上述のように、印刷用ブランケット上に前記(1)工程により導電性金属インキを転移させ(1色目)、その上に前記(2)工程により黒色金属酸化物を含有する黒色インキを積層し(2色目)、次いで前記(3)工程によって積層されたインキパターンをガラス基板などの透明基板に転写することが大きな特徴であり、これによって透明基板への転写工程が1回ですみ、かつ前記(1)工程と前記(2)工程における転移速度をV1≦V2の関係とすることによって電極パターンの印刷性を極めて良好なものとすることができる。
【0012】
すなわち、通常の凹版オフセット印刷法に従えば、黒色インキを1色目として印刷用ブランケットに転移し透明板に転写する工程と、導電性金属インキを2色目としてブランケットに転移しガラス板上の前記1色目に積層する工程、とを繰り返すことになるが、本発明ではこの形成方法に比べて透明板上への転写回数が少なくなっており、コンパクトな工程設計ができるとともに、生産性が高くなり製造コスト上極めて有利である。
【0013】
本発明において、転移速度をV1≦V2の関係とするのは、ブランケット上において1色目をまず着実に転移させ、その後に2色目を転移積層しやすくするためである。一色目の転移速度は、通常は5〜200mm/秒程度であり、好ましくは10〜100mm/秒程度である。この範囲を超えると導電性金属インキがブランケットの表面ゴム層へ転移し難くなり、この範囲に達しないときは非画線部分のインキの掻き取りの残り部分(汚れ)も転移し印刷不良の発生原因となる。次に、2色目の転移速度は、上記の範囲から選択した1色目の転移速度と同等もしくはそれ以上とする。この転移速度を逆にすると(V1>V2)、2色目を転移させようとするとき既にブランケット上に転移させた1色目が凹版の方へ逆転移を起こし、その結果ブランケット上に形成されたパターンに部分的な断線やピンホールが発生する。
【0014】
また、1色目インキは透明基板にパターン形成したときにはセル構造の内側に位置することから、できるだけ導電性を向上させるために導電性金属がリッチなインキを印刷する。この場合、導電性金属が主体となることから金属光沢がでてくるためにコントラストが低下する。そこで、2色目はできるだけ黒色化したインキを用い、1色目の上に積層して印刷する。このとき印刷機の精度と印刷パターン幅のバラツキを考慮すると1色目のインキの線幅を2色目の線幅よりも細くする方が有利となる。このためには、前記(1)工程の印刷パターン幅をW1(μm)とし、前記(2)工程の積層印刷パターン幅をW2(μm)とするとき、0.5×W2≦W1≦W2の条件によりパターン形成することが望ましい。この中でも、W2はできる限りW1に近くてかつ線幅が大きいことが望ましく、線幅があまりに小さいときは電気抵抗が高くなり導電性の低下をもたらし、PDPの消費電力が大きくなる。通常、W2は40〜150μmの範囲から選択するのが好ましい。
【0015】
本発明によると、電極パターンが印刷法によって形成されることから、フォトリソグラフィー法でパターンを形成する場合とは異なり、極めて簡易に、低コストで、しかも近年の印刷技術の向上に伴い高い精度でもって、パターンの形成を達成することができる。
本発明において、凹版オフセット印刷法により電極パターンが形成される。バス電極の微細なパターンを高い精度で形成するには、インキパターンの印刷精度も極めて高いことが必要となる。現在、印刷方法には種々のものが知られているが、上記印刷方式によると、40インチ基板(900mm×600mm)のエリア内で誤差が±20μm以内、好ましくは±10μm以内となるような極めて高い印刷精度でもって形成することができる。
【0016】
凹版オフセット印刷法において、使用する印刷用ブランケットは、硬さ(JIS A硬度)が20〜80°、表面粗さ(十点平均粗さRz)が0.01〜3μm、シリコーンよりなる表面ゴム層を備えるものが好ましく使用される。厚みは、通常1〜1500μmの範囲より選択される。
本発明に係るPDP用前面板のバス電極の形成方法において、印刷されたパターンを焼成する温度は、200〜700℃の範囲であることが好ましい。当該パターンを上記の温度で焼成させることにより、積層したインキ層間の結合および透明基板への結合を強固にすることができ、同時に導電性金属粉末同士を溶融結合させることができる。導電性金属粉末同士を溶融結合させることによって、バス電極の導電性をより一層向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明によるプラズマディスプレイパネル用前面板と、そのバス電極の形成に用いる部材、形成条件等について詳細に説明する。
〔パターン印刷用インキ〕
本発明において、前記(1)工程における導電性金属インキとしては、導電性金属粉末、樹脂および溶剤を混合・分散して作製したものが用いられる。
【0018】
前記導電性金属粉末は、従来、バス電極の形成に用いられる種々の導電性金属の粉末を用いることができるが、バス電極の導電性をより優れたものとするためには、前述のように、銀、銅、金、白金、アルミニウム、ニッケル、鉄およびパラジウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属の粉末を用いるのが好ましい。
導電性金属粉末の粒径は0.05〜20μmであるのが好ましい。粒径が20μmを超えると、導電性粉末の堆積物を圧着する際にその表面が平坦化される程度が小さくなり、バス電極の平坦性が低下するおそれがある。逆に、粒径が0.05μmを下回ると、最終的に得られるバス電極の導電性が低下するおそれがある。一般的には、導電性金属粉末の粒子径を小さくすることで金属同士の溶融温度を下げることが可能となってプロセスを簡素化することができ、さらには、導電性を著しく改善させることができる。
【0019】
導電性金属粉末の厚みは、焼成後に溶融結合して得られる金属膜の厚みが2〜15μmとなるように調整するのが好ましい。焼成後の金属膜の厚みが2μmを下回ると断線が発生し易く、バス電極の導電性も十分なものとならないおそれがある。一方、バス電極の導電性は、焼成後の金属膜の厚みを上記範囲に設定することによって十分なものとなる。焼成後の金属膜の厚みが15μmを超えてもバス電極の導電性の観点からは特段の効果は得られない。むしろ、バス電極の表面の平坦性が低下するなど、他の問題を引き起こすおそれがある。
【0020】
前記樹脂としては、熱硬化型、紫外線硬化型、熱可塑型等の各種の樹脂を使用することができる。熱硬化型樹脂としては、例えばポリエステル−メラミン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ−メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。紫外線硬化型樹脂としては、アクリル樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース樹脂(エチルセルロース等)、アクリル樹脂等が挙げられる。
【0021】
本発明においては、これらの樹脂の中でも特に、焼成によって(例えば400℃以上の高温での焼成によって)完全にCO2 とH2 Oとに分解するポリビニルブチラール樹脂、セルロース樹脂(特にエチルセルロース)、アクリル樹脂等を用いるのが好適である。これらの樹脂は単独で、または印刷適性に応じて2種以上を適宜混合して用いることができる。
前記溶剤はインキの印刷適性を考慮して選択される。凹版オフセット印刷に使用する場合において、インキの溶剤は印刷用ブランケットの表面ゴム層と直接に接触して、当該表面ゴム層を膨潤させてその表面の濡れ特性を変化させる。一般に、表面ゴム層を膨潤させる程度が小さい溶剤であれば印刷を繰り返した場合であっても印刷用ブランケットの表面濡れ性の変化は少なく、安定した印刷を行なうことができる。逆に、表面ゴム層を膨潤させる程度が大きい場合には、印刷を繰り返すことで表面濡れ性が大きく変化してしまい、印刷するパターンの線幅が広がったり、印刷版の表面の微小な汚れまでも転写したり、印刷用ブランケットから被印刷物への転写効率が低下したりする問題を生じるなど、印刷の安定性が著しく低下することとなる。従って、膨潤の程度は小さいのが好ましいが、印刷凹版から印刷用ブランケットへのインキの受理性を考慮すると、ある程度の膨潤を生じるのが好ましい。
【0022】
本発明において、前記(1)工程における導電性金属インキにおける配合割合は、印刷性を考慮して決定されるが、例えば樹脂100重量部と、金属粉末400〜2000重量部、溶剤100〜500重量部の割合であることが好ましい。これらの配合物を、例えば3本ロールを用いて、混合・分散することによって当該インキが作製される。
次に、前記(2)工程における黒色インキの組成は、黒色金属酸化物または/および黒色複合合金を含有し、当該インキの印刷適性と、インキを焼成した後の黒色度とを考慮して設定される。印刷適性が低いと、バス電極に適した微細かつ高精度のパターンを形成することができなくなる。また、黒色度が低いと、PDPのコントラストの低下を招くことになる。
【0023】
本発明における黒色金属酸化物および黒色複合合金は、常温で黒色であって、500〜650℃の温度で5〜60分焼成しても変色せず、また分解、昇華しない金属類であればよい。当該黒色金属酸化物としては、例えば酸化ルテニウム(RuO2)、酸化マンガン(MnO)、酸化モリブデン(MoO2)、酸化クロム(Cr23)、酸化銅(CuO)、酸化チタン(TiO)、酸化パラジウム(PdO)および酸化鉄(Fe23)よりなる群から選択された1種または2種以上の金属酸化物が挙げられる。また、当該黒色複合合金としては、例えばCr−Co−Mn−Fe、Cr−Cu、Cr−Cu−Mn、Mn−Fe−Cu、Cr−Co−Fe、Co−Mn−Fe、Co−Ni−Cr−FeおよびCu−Fe−Crよりなる群から選択された1種または2種以上を挙げることができる。
【0024】
前記黒色インキは、通常、前記の黒色金属酸化物または/および黒色複合合金に、適宜、黒色顔料を併用し、インキ(ペースト)を形成する樹脂と、これらを分散し、印刷に適した粘度に調整する溶剤とにより調製される。黒色顔料としては、例えばカーボンブラック、チタンブラック、黒鉛、その他黒色の顔料または染料等が挙げられる。黒色インキの印刷適性を考慮すると、黒色金属酸化物、複合合金、黒色顔料粉末の粒径は0.05〜20μmであるのが好ましい。黒色インキ用を調製するための樹脂および溶剤は、前記(1)工程における導電性金属インキにおけると同様のものを同様の割合で用いることができる。
【0025】
〔インキパターンの印刷方法〕
本発明においては、前記したように、凹版オフセット印刷により、印刷用ブランケット上に前記(1)工程により導電性金属インキを転移させ(1色目)、その上に前記(2)工程により黒色金属酸化物または/および黒色複合合金を含有する黒色インキを転移積層し(2色目)、次いで前記(3)工程によって積層されたインキパターンを透明基板に転写することとし、かつ前記(1)工程と前記(2)工程における転移速度をV1≦V2の関係とすることによって電極パターンが印刷される。
【0026】
凹版オフセット印刷にあたっては、前記(1)工程と前記(2)工程の転移毎に、ブランケット上のインキ表面を乾燥させ、次いで冷却する工程を設けることにより、印刷精度をより高めることができる。ここで、乾燥は、例えば80〜120℃の熱風を5〜30秒程度吹き付けることにより、また冷却は10〜15℃の冷風を0.3〜2分程度吹き付けることにより実施できる。
また、印刷を繰り返すときには、表面ゴム層中に吸収されたインキの溶剤を、表面ゴム層を加熱することによって蒸散、乾燥させるのが好ましい。加熱による蒸散、乾燥によって、表面ゴム層の状態をインキの溶剤によって膨潤する前の状態に戻すことができる。
【0027】
溶剤の蒸散、乾燥のし易さは加熱温度、インキの溶剤の沸点、表面ゴム層の厚さ等によって変動するものであるが、通常、加熱温度が40〜200℃であれば、十分効果的な蒸散、乾燥を達成することができる。加熱・乾燥の方法は特に限定されるものではなく、ブランケット胴を介して間接的に加熱してもよく、表面ゴム層に外部から熱風を吹き付けて直接に加熱してもよい。
加熱・乾燥処理後には印刷用ブランケットの表面温度が高くなっており、このままの状態で印刷を行なうと、表面ゴム層やこれと接触する印刷版が熱膨張することから、これに伴って印刷精度が低下するおそれがある。そこで、印刷版の表面温度の変化は±1℃以内に、印刷用ブランケット(表面ゴム層)の表面温度の変化は±5℃以内に、それぞれ収まるように、例えば印刷用ブランケットの表面に冷風を吹き付けたり、印刷用ブランケットの表面を金属等の熱容量の大きな部材に接触させたり、ブランケット胴を介して熱を放散させたりするなどの、冷却処理を行なうのが好ましい。
【0028】
本発明は、従来公知の印刷法のうちから、凹版オフセット印刷法を採用するものである。これ以外の印刷方法、例えばスクリーン印刷法は、パターンの線幅が100μmを下回ることによってその形状の忠実な再現が不可能となったり、断線等を発生したりする問題があり、薄膜のパターンを形成するのが難しいという問題もある。さらに、原理上、スクリーンの中央部分と周辺部分とでかかる力が異なり、伸び量に差異が生じることから、同一の背面基板上でパターンの印刷精度が異なるという結果を招いてしまう。それゆえ、バス電極に要求される印刷精度〔40インチ基板(900mm×600mm)のエリア内で誤差が±20μm以内、好ましくは±10μm以内〕を十分に満足することができない。
【0029】
また、凸版直刷り印刷法や凸版オフセット印刷法は、パターンの周辺にマージナルゾーンと呼ばれるインキのはみ出し部分を生じることから、印刷版自身の解像度が低く、パターンを忠実に再現することも極めて困難である。さらに、凹版直刷り印刷(グラビア印刷)の場合は、直刷り印刷に用いられる版が剛直な部材であることに起因して、剛直でしかも厚みムラのあるガラス基板等に均一な印圧をかけることが難しくなり、転写ムラが発生し易くなるという問題がある。
【0030】
これらの印刷法に対して、凹版オフセット印刷法は、凹版の凹部の深さを変えることでパターンの膜厚を自由に制御することが可能である。しかも、シリコーンゴム等の表面エネルギーの低い素材からなる表面ゴム層を備えた印刷用ブランケットを用いることによって、剛直な基板等に対しても、印刷版(凹版)から印刷用ブランケットに転移したインキを100%転写させることが可能になる。
特に、本発明においては、前記(1)工程と前記(2)工程により凹版オフセット印刷法を採用したことから、印刷されたパターンの形状を非常に良好なものとすることができる。さらに、凹版オフセット印刷法によってパターンを形成するのに要するコストは、フォトリソグラフィー法の場合の1/3〜1/10程度であることから、極めて低コストでもってPDP用前面板のバス電極を形成することができる。
【0031】
〔印刷用ブランケット〕
インキパターンを凹版オフセット印刷法によって形成する場合に用いられる印刷用ブランケットについては、インキパターンを高い精度でもって形成する目的上、前述のように、印刷用ブランケットとして、硬さ(JIS A硬度)が20〜80、表面粗さ(十点平均粗さRz)が0.01〜3μmの、表面ゴム層を備えるものであって、当該表面ゴム層はシリコーンゴムで構成されているものが好ましい。
【0032】
表面ゴム層の硬さが上記範囲を超えると、印刷時に表面ゴム層の変形が生じにくくなって、印刷版のインキの受理性が低下するおそれがある。逆に、表面ゴム層の硬さが上記範囲を下回ると、印刷時における表面ゴム層の変形の程度が大きくなって、印刷精度の低下を招くおそれがある。表面ゴム層の硬さは、上記範囲(JIS A硬度)の中でも特に20〜70°であるのが好ましく、30〜60°であるのがより好ましい。
【0033】
表面ゴム層の表面粗さは、印刷形成するパターンが微細なものとなるほど、印刷形状に大きな影響を及ぼす。PDP用前面板のバス電極を形成する場合には、インキパターンに求められる線幅は数十μm程度、より具体的には20μm程度であることから、表面ゴム層の表面粗さは、インキパターンの印刷形状を良好なものにするという観点から、10点平均粗さ(Rz)で0.01〜3μmであることが求められる。
【0034】
表面ゴム層の10点平均粗さ(Rz)が上記範囲を超えると、パターンのエッジ形状がシャープでなくなるなど、その印刷形状が低下するおそれがある。一方、表面ゴム層の10点平均粗さ(Rz)が上記範囲を下回る程度にまで小さくすることは困難であって、しかも表面粗さが極端に小さいとかえってインキの受理性が低下するおそれがある。表面ゴム層の10点平均粗さ(Rz)は、上記範囲の中でも特に0.01〜0.5μmであるのがより好ましい。
【0035】
表面ゴム層の厚みは、印刷時の変形の程度に応じて設定されるものであって、通常、1〜1500μmの範囲で設定される。表面ゴム層の厚みが1μmを下回ると、印刷時に表面ゴム層の変形が生じにくくなって、印刷版のインキの受理性が低下するおそれがある。逆に、表面ゴム層の厚みが1500μmを超えると、印刷時における表面ゴム層の変形の程度が大きくなって、印刷精度の低下を招くおそれがある。
【0036】
表面ゴム層を形成する材料としては、前記のように、シリコーンゴムが好ましいが、それ以外にもインキの溶剤によって膨潤しにくい材料であれば使用可能であって、例えばアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリルゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム(CR)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)等が挙げられる。
〔印刷凹版〕
本発明において、凹版オフセット印刷法に用いられる凹版としては特に限定されるものではなく、従来公知のものを採用することができる。凹版パターンは、所望のプラズマディスプレイパネル用前面電極パターンに応じたものが用いられる。
【0037】
〔インキパターンの焼成条件〕
インキパターンを焼成する際の条件は、従来の方法に準じて、黒色インキに使用する樹脂の種類(熱分解温度)、導電性金属粉末の種類(溶融点)等に応じて適宜設定されるものであるが、バス電極の導電性を優れたものにするという観点から、通常、焼成温度を200〜700℃の範囲で設定するのが好ましい。
インキパターンの焼成温度が上記範囲にあるときは、インキパターン中の樹脂分をほぼ完全に熱分解させることができ、かつ導電性金属粉末の溶融結合を達成することができる。それゆえ、前面板の全面側におけるバス電極表面の黒色度を維持しつつ、当該バス電極の導電性を優れたものとすることができる。インキパターンの焼成温度は、インキの樹脂を分解して導電性金属粉末を溶融させる温度であればよいが、上記範囲の中でも特に、400〜600℃であるのがより好ましい。
【0038】
〔透明基板〕
PDP用の前面板として用いられる透明基板は、透明性および耐熱性が高いことのほかには特に限定されるものではないが、例えばソーダライムガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等のガラス基板が好適に用いられる。透明基板の材質は、上記例示のガラス基板等の中から、その耐熱性、耐薬品性、透過性等の各種特性に応じて適宜選択される。
【0039】
〔他の部材等〕
本発明におけるPDP用前面板において、バス電極を形成するための黒色インキおよび導電性金属粉末、ならびにバス電極の基盤となる透明基板については前述のとおりであるが、その他の部材(例えば、透明電極、透明誘電体層、保護層等)や、その材料、形成方法等については本発明において特に限定されるものではなく、従来公知のPDP用前面板に準じて適宜設定、選択すればよい。
【0040】
【実施例】
次に、実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
凹版オフセット印刷方式を採用し、以下に述べる手順により、プラズマディスプレイパネル(PDP)前面板用の基板(対角42インチのガラス基板)の表面に、導電性金属インキ層とその上に黒色インキ(導電性ペーストインキ)を積層することにより、PDP用前面電極を形成した。
【0041】
(1) インキパターンの印刷形成
黒色インキとしては、アクリル樹脂100重量部と、平均粒径0.5μmの銀粉末40重量部と、平均粒径0.9μmの黒色金属酸化物[CI77428,pigment黒28、CuO、Cr23およびMnOを含む]150重量部と、平均粒径1μmのガラスフリット20重量部とを、溶剤としての酢酸ブチルカルビトール(BCA)50重量部中に添加し、3本ロールにて混合・分散し作製したものを用いた。
【0042】
導電性金属インキとしては、アクリル樹脂100重量部と、、平均粒径0.5μmの銀粉末1200重量部と、平均粒径1μmのガラスフリット20重量部とを、溶剤としての酢酸ブチルカルビトール(BCA)50重量部中に添加し、3本ロールにて混合・分散し作製したものを用いた。
印刷版としての凹版には、ガラス基板上に線幅70μm、線間隔(ピッチ)360μm、深さ30μmのストライプ状パターン(凹部)を形成したものを1色目用として使用した。また、2色目用としては、線幅85μm、線間隔(ピッチ)360μm、深さ30μmのストライプ状パターン(凹部)を形成したものを使用した。
【0043】
印刷用ブランケットには、シリコーンゴム[ゴム硬度JIS A:40°、厚さ:300μm、表面粗さ(十点平均粗さRz):0.1μm]を表面ゴム層として備えるものを使用した。上記のシリコーンゴムには、常温硬化型付加型のシリコーンゴム〔信越化学工業(株)製の製品名「KE1600」〕を使用した。電極パターンの印刷にあたっては、室温23℃±1℃に調整したクリーンルームにおいて、まず前記の1色目凹版に充填した導電性金属インキを、50mm/秒の速度でブランケット上に転移した(このときのブランケット上での線幅は60μmであった。)。次いで、その表面に100℃の熱風を20秒、吹きつけることにより乾燥し、その後強制的にブランケット表面に10℃の冷風を5分間吹き付けて、冷却処理を行った。冷却後のブランケットの表面温度は、室温+3℃の範囲におさまっていた。
【0044】
ブランケットの1色目の導電性金属インキのパターン上に、2色目用凹版に充填した黒色インキを80mm/秒の速度で転移した。その結果ブランケット上での線幅は75μmとなり、1色目の導電性インキのパターンが完全に被覆された状態で、2色目が積層されていた。その積層されたパターン表面を、前と同じ条件で、熱風乾燥と冷却処理を行なった。冷却処理後、ブランケット上の積層パターンを前記のガラス基板に転写することにより、目的とする電極パターンの印刷を行った。このとき、ブランケット上に転移したインキは、ガラス基板上に100%完全に転写され、印刷パターンは線幅80μm、厚み(未焼成)8μmであった。
【0045】
この方法によると、連続印刷性も良好でほとんど形状の変化もなく、印刷精度への悪影響も見られなかった。また、ガラス基板にインキを100%完全に転写されることから、印刷後のパターン形状は非常に良好で膜厚みも安定したものが得られた。なお、上記乾燥処理と冷却処理とを施した結果、連続的にインキパターンの印刷形成を繰り返し行なったにも拘わらず、印刷精度が低下するという問題は生じなかった。
【0046】
(2) 印刷パターンの焼成
上記の印刷パターンを、550℃で1時間焼成することによって、インキパターンの樹脂分を完全に分解させ、かつ導電性金属粉末を溶融結合させた。焼成により得られたバス電極(銀電極)の厚みは、5μmであった。
(3) 透明電極等の形成
ガラス基板にあらかじめITO(透明電極)をスパータ、フォトリソ法バスでパターン化(エッチング)して形成し、バス電極を形成した後、常法に従って透明電極、透明導電層および保護層を形成することにより、PDP用の前面板を得た。
(4) 総合評価
こうして得られたPDP用前面板において、バス電極の印刷精度は、上記基板(対角42インチ)のエリア内での誤差を±10μm以内に収めることができた。この誤差の範囲は、PDPを実装する上で全く問題のない程度であった。また、バス電極の導電性は極めて良好であった。
【0047】
PDP用前面板の製造に際して使用したインキの量は、例えば黒色の感光性ペーストを前面板の全面に塗布する場合と比べると、極めて少量であって、材料そのもののコストが低いことと併せて、大幅なコストの削減を実現することができた。しかも、フォトリソグラフィー法を採用する場合に生じる廃液の問題がなく、インキパターンの形成に用いる印刷設備自体も安価であることから、PDP用前面板の製造にかかるコストを極めて低く抑えることができた。また、得られたPDP用前面板は、インキパターンを形成したことによって、前面板の全面側におけるバス電極表面の黒色度が極めて高く、PDPに実装した場合に極めて高いコントラストを発揮することができた。
【0048】
比較例1
PDPの前面板(対角42インチ)に感光性ペーストインキ(Dupont社、「フォーデル」)を、スクリーン印刷により、全面厚み10μmで均一に塗布した。ここで、はじめに黒色の感光性ペーストを塗布、乾燥し、次いで導電性の感光性銀ペーストを塗布し2層形成した。次に、露光・現像によりストライプ状の電極パターンを形成し、最後に550℃で1時間、焼成し、銀電極を形成した。ここで、実施例1と同じく、パターンの線幅を80μm、ピッチを360μmとなるように設定した。バス電極を形成した後、常法に従って透明電極、透明導電層および保護層を形成することにより、PDP用の前面板を得た。
【0049】
こうして得られたPDP用前面板において、バス電極の印刷精度は、フォトリソグラフィー法を採用したこともあって、上記前面板用の基板(対角42インチ)のエリア内での誤差を±3μm以内に収めることができた。また、バス電極の導電性は、実施例1の場合と同様に極めて良好であった。しかしながら、バス電極の露光・現像に際して多量の銀廃液が発生したこと、バス電極に十分な黒色度を付与すべく、黒色ペーストと銀ペーストの2種類のペーストを印刷する必要があったこと、等の理由により、PDP用前面板の製造に際して、実施例1に比べて5〜10倍のコストを要した。
【0050】
比較例2
PDPの前面板(対角42インチ)に、実施例1と同一の導電性銀ペーストを用いて、スクリーン印刷により、線幅80μm、ピッチ360μmに設定してパターン印刷を行った。この方法によると、安定な線幅でパターン形成することができず、断線等が多く発生、印刷精度が非常に悪く、42インチ面内で印刷精度±50μmであった。この結果、PDP実装すると電極に位置ずれが発生し、実用化が困難であった。
【0051】
比較例3
実施例1において、印刷条件として1色目の導電性インキをブランケット上に50mm/秒で転移させ、2色目の黒色インキを20mm/秒で転移したこと以外は実施例1と同様にしてパターン印刷を行なった。その結果、1色目に転移したブランケット上のインキの一部が、2色目の転移時に凹版に移り、ピンホールが多数発生し、良好なパターン形成をすることができなかった。
【0052】
【発明の効果】
本発明によると、プラズマディスプレイパネル用前面電極のパターンを、凹版オフセット印刷方式により極めて精度よく、安定な抵抗で形成することができる。また、フォトリソグラフィー法におけるような廃液の発生がなく、製造設備も安価ですみ、製造コストの低減化が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】PDPの構造の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 前面板
11 前面電極/バス電極
12 ITO(透明電極)
30 インキパターン
32 導電性金属粉末
33 印刷用ブランケット
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for forming bus electrodes on a front plate of a plasma display panel (PDP).
[0002]
[Prior art]
PDP is a next-generation display because it is self-luminous, can reduce power consumption, is thin and easy to enlarge, and has a simpler structure than a liquid crystal display (LCD). There is great demand for devices. However, under the present circumstances, the manufacturing cost of PDP is extremely high, which is a major obstacle to popularization as a display device for home use.
[0003]
For example, as shown in FIG. 1, the PDP includes a front plate (front substrate) 10 including a bus electrode (front electrode) 11, a transparent electrode 12, a transparent dielectric layer 13, and a protective layer 14, an address electrode (back electrode) 21, A back plate (rear substrate) 20 having a dielectric layer 22, a protective layer 23, a rib 24 and a fluorescent layer 25 (R, G, B) and electrodes 11, 12, and 21 provided on both substrates are fluorescent layers. Is arranged so as to face each other through 25 (See Patent Document 1) . Among these, the bus electrode 11 of the front plate 10 is required to have high blackness in addition to excellent conductivity. This is because, for example, if the bus electrode 11 has a metallic luster, it causes a reduction in the contrast of the PDP due to reflection toward the front plate 10 side.
[0004]
In order to reduce the price of the PDP, it is an urgent task to reduce the manufacturing cost, and among the plurality of manufacturing processes, the electrode forming process is the cause of the high cost along with the formation of the partition walls (ribs).
Conventionally, the bus electrode pattern has a predetermined thickness by applying a black photosensitive paste to the entire surface of the front plate, and further applying a photosensitive silver paste (for example, “DuPont” product name “Fordel®”). It is formed by photolithography, which is adjusted to be (5 to 10 μm), dried, and then exposed and developed according to the shape of the pattern.
[0005]
The reason why the two types of pastes are required in this way is that the black photosensitive paste can make the bus electrode black enough, but the conductivity is insufficient, while the photosensitive silver paste This is because although it is possible to improve the conductivity, it is difficult to achieve both conductivity and blackness, such as insufficient blackness.
The bus electrode pattern usually has a line width of several tens of μm and a pitch of about several hundreds of μm. Therefore, most of the black paste and silver paste applied to the entire surface of the front plate are exposed and exposed. The pattern forming material is wasted because it is washed and removed after the development process. In addition, since it is necessary to repeat the processes such as coating, exposure, and development in each of the black photosensitive paste and the photosensitive silver paste, a large cost is required for manufacturing the bus electrode. Furthermore, although both the photosensitive black paste and the silver paste are expensive and a process for recovering only silver from the discarded silver paste has been proposed, there is a problem that the cost for recovery is extremely high. .
[0006]
In addition, the manufacturing equipment used for pattern formation by the photolithography method is required to have extremely high accuracy and cleanliness, which is expensive and difficult to cope with an increase in the size of the PDP (upsizing screen). There is a problem. In addition, since a large amount of harmful waste liquid is generated during the development process, there is a problem in that the waste liquid is expensive to process.
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-245931
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the conventional bus electrode manufacturing process is extremely disadvantageous in terms of cost in terms of electrode forming material, forming method, forming equipment, etc., and these are one of the major factors that raise the manufacturing cost of the entire PDP. Yes.
Therefore, the present invention forms a bus electrode pattern easily, inexpensively, and with high accuracy while maintaining high blackness (contrast of the display surface) and conductivity (electrode conductivity). It is an object to provide a method that can do this.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present inventors have studied from various aspects, and as a result, have reached the method for forming the bus electrode of the front panel for the plasma display panel of the present invention.
That is, the present invention relates to the following bus electrode forming method for a plasma display panel front panel.
[0009]
1) A method for forming a front electrode for a plasma display panel, in which an electrode pattern is printed by an intaglio offset printing method,
(1) a step of transferring the conductive metal ink supplied to the pattern forming intaglio to a printing blanket;
(2) A step of transferring and laminating black ink containing a black metal oxide or / and a black composite alloy by intaglio offset printing on the conductive metal ink layer transferred onto the blanket,
(3) transferring the laminated ink from the blanket to a transparent substrate; and
(4) a step of firing the printed ink pattern as described above;
And the transition speed V in the step (1) 1 (Mm / sec) and transition speed V in the step (2) 2 (Mm / sec) as V 1 ≦ V 2 A method for forming a front electrode for a plasma display panel.
[0010]
2) Set the print pattern width in step (1) to W 1 (Μm), and the laminated print pattern width in step (2) is W 2 (Μm), 0.5 × W 2 ≦ W 1 ≦ W 2 The method for forming a front electrode for a plasma display panel according to the above item 1), wherein the pattern is formed under the following conditions.
3) The conductive metal powder is one or more metal powders selected from the group consisting of silver, copper, gold, platinum, aluminum, nickel, iron and palladium, and the black metal oxide is ruthenium oxide. (RuO 2 ), Manganese oxide (MnO), molybdenum oxide (MoO) 2 ), Chromium oxide (Cr 2 O Three ), Copper oxide (CuO), titanium oxide (TiO), palladium oxide (PdO) and iron oxide (Fe 2 O Three 1) The method for forming a front electrode for a plasma display panel according to 1) or 2) above, which is one or more metal oxides selected from the group consisting of:
[0011]
4) The surface rubber layer of the blanket is made of silicone rubber, the JIS-A hardness is 20 to 80 °, and the surface roughness expressed by ten-point average roughness (Rz) is 0.01 to 3 μm. The method for forming a front electrode for a plasma display panel according to any one of items 1) to 3) above.
In the present invention, as described above, the conductive metal ink is transferred onto the printing blanket by the step (1) (first color), and then the black containing the black metal oxide by the step (2) thereon. The main feature is that the ink is layered (second color), and then the ink pattern that has been layered in the above step (3) is transferred to a transparent substrate such as a glass substrate. And the transition rate in steps (1) and (2) is V 1 ≦ V 2 With this relationship, the printability of the electrode pattern can be made extremely good.
[0012]
That is, according to the normal intaglio offset printing method, the black ink is transferred to the printing blanket as the first color and transferred to the transparent plate, and the conductive metal ink is transferred to the blanket as the second color and the 1 on the glass plate. However, in the present invention, the number of times of transfer onto the transparent plate is reduced compared to this forming method, so that a compact process design can be achieved and the productivity can be increased. This is extremely advantageous in terms of cost.
[0013]
In the present invention, the transition rate is V 1 ≦ V 2 This is because the first color is steadily transferred on the blanket first, and then the second color is easily transferred and laminated. The transition speed of the first color is usually about 5 to 200 mm / second, preferably about 10 to 100 mm / second. Exceeding this range makes it difficult for the conductive metal ink to transfer to the surface rubber layer of the blanket, and if it does not reach this range, the remaining part (dirt) of the non-painted area of the ink is also transferred, resulting in poor printing. Cause. Next, the transition speed of the second color is equal to or higher than the transition speed of the first color selected from the above range. If this transition rate is reversed (V 1 > V 2 ) When attempting to transfer the second color, the first color already transferred onto the blanket causes a reverse transition toward the intaglio, resulting in partial breaks and pinholes in the pattern formed on the blanket. .
[0014]
Further, since the first color ink is located inside the cell structure when the pattern is formed on the transparent substrate, an ink rich in conductive metal is printed in order to improve the conductivity as much as possible. In this case, the contrast is lowered because the metallic luster appears because the conductive metal is the main component. Therefore, the second color is printed as black as possible, and is laminated and printed on the first color. At this time, considering the accuracy of the printing press and the variation in the print pattern width, it is advantageous to make the line width of the first color ink narrower than the line width of the second color. For this purpose, the print pattern width in the step (1) is set to W. 1 (Μm), and the laminated print pattern width in step (2) is W 2 (Μm), 0.5 × W 2 ≦ W 1 ≦ W 2 It is desirable to form a pattern according to the above conditions. Among these, W 2 Is W as much as possible 1 It is desirable that the line width be close to and the line width is too large. When the line width is too small, the electric resistance becomes high, resulting in a decrease in conductivity, and the power consumption of the PDP becomes large. Usually W 2 Is preferably selected from the range of 40 to 150 μm.
[0015]
According to the present invention, since an electrode pattern is formed by a printing method, unlike the case of forming a pattern by a photolithography method, it is extremely simple, low-cost, and with high accuracy along with recent improvements in printing technology. Thus, pattern formation can be achieved.
In the present invention, an electrode pattern is formed by an intaglio offset printing method. In order to form a fine pattern of the bus electrode with high accuracy, it is necessary that the printing accuracy of the ink pattern is extremely high. Currently, various printing methods are known. However, according to the above printing method, the error is within ± 20 μm, preferably within ± 10 μm within an area of a 40-inch substrate (900 mm × 600 mm). It can be formed with high printing accuracy.
[0016]
In the intaglio offset printing method, the printing blanket used has a hardness (JIS A hardness) of 20 to 80 °, a surface roughness (10-point average roughness Rz) of 0.01 to 3 μm, and a surface rubber layer made of silicone Those provided with are preferably used. The thickness is usually selected from the range of 1 to 1500 μm.
In the method for forming a bus electrode of the front plate for PDP according to the present invention, the temperature for firing the printed pattern is preferably in the range of 200 to 700 ° C. By baking the said pattern at said temperature, the coupling | bonding between the laminated | stacked ink layers and the coupling | bonding to a transparent substrate can be strengthened, and electroconductive metal powder can be melt-bonded simultaneously. By electrically bonding the conductive metal powders, the conductivity of the bus electrode can be further improved.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a front panel for a plasma display panel according to the present invention, members used for forming the bus electrode, formation conditions, and the like will be described in detail.
[Ink for pattern printing]
In the present invention, the conductive metal ink used in the step (1) is prepared by mixing and dispersing conductive metal powder, resin and solvent.
[0018]
As the conductive metal powder, various conductive metal powders conventionally used for forming bus electrodes can be used, but in order to make the conductivity of the bus electrode more excellent, as described above. It is preferable to use a powder of at least one metal selected from the group consisting of silver, copper, gold, platinum, aluminum, nickel, iron and palladium.
The particle size of the conductive metal powder is preferably 0.05 to 20 μm. If the particle diameter exceeds 20 μm, the degree of flattening of the surface when the conductive powder deposit is pressure-bonded becomes small, and the flatness of the bus electrode may be lowered. Conversely, if the particle size is less than 0.05 μm, the conductivity of the finally obtained bus electrode may be reduced. Generally, by reducing the particle size of the conductive metal powder, it is possible to lower the melting temperature between metals, simplify the process, and further improve the conductivity significantly. it can.
[0019]
The thickness of the conductive metal powder is preferably adjusted so that the thickness of the metal film obtained by melt bonding after firing is 2 to 15 μm. When the thickness of the metal film after firing is less than 2 μm, disconnection is likely to occur, and the conductivity of the bus electrode may not be sufficient. On the other hand, the conductivity of the bus electrode is sufficient by setting the thickness of the fired metal film within the above range. Even if the thickness of the metal film after firing exceeds 15 μm, no particular effect is obtained from the viewpoint of the conductivity of the bus electrode. Rather, it may cause other problems such as a decrease in the flatness of the surface of the bus electrode.
[0020]
As the resin, various resins such as a thermosetting type, an ultraviolet curable type, and a thermoplastic type can be used. Examples of the thermosetting resin include polyester-melamine resin, melamine resin, epoxy-melamine resin, phenol resin, polyimide resin, and acrylic resin. Examples of the ultraviolet curable resin include acrylic resins. Examples of the thermoplastic resin include polyester resin, polyvinyl butyral resin, cellulose resin (such as ethyl cellulose), and acrylic resin.
[0021]
In the present invention, among these resins, in particular, it is completely CO2 by firing (for example, by firing at a high temperature of 400 ° C. or higher). 2 And H 2 It is preferable to use polyvinyl butyral resin that decomposes into O, cellulose resin (particularly ethyl cellulose), acrylic resin, or the like. These resins can be used alone or in a suitable mixture of two or more according to the printability.
The solvent is selected in consideration of the printability of the ink. When used for intaglio offset printing, the ink solvent directly contacts the surface rubber layer of the printing blanket, causing the surface rubber layer to swell and change its surface wetting characteristics. In general, if the solvent is small enough to swell the surface rubber layer, even if printing is repeated, the surface wettability of the printing blanket changes little and stable printing can be performed. Conversely, if the degree of swelling of the surface rubber layer is large, the surface wettability changes greatly by repeating printing, the line width of the pattern to be printed widens, and even fine stains on the surface of the printing plate The transfer stability and the transfer efficiency from the printing blanket to the substrate to be printed are reduced, resulting in a significant decrease in printing stability. Therefore, it is preferable that the degree of swelling is small, but considering the acceptability of the ink from the printing intaglio to the printing blanket, it is preferable that a certain degree of swelling occurs.
[0022]
In the present invention, the blending ratio in the conductive metal ink in the step (1) is determined in consideration of printability. For example, 100 parts by weight of resin, 400 to 2000 parts by weight of metal powder, and 100 to 500 parts by weight of solvent. The ratio of parts is preferred. The ink is produced by mixing and dispersing these blends using, for example, a three roll.
Next, the composition of the black ink in the step (2) contains a black metal oxide or / and a black composite alloy, and is set in consideration of the printability of the ink and the blackness after firing the ink. Is done. If the printability is low, it becomes impossible to form a fine and high-precision pattern suitable for the bus electrode. Further, when the blackness is low, the contrast of the PDP is lowered.
[0023]
The black metal oxide and the black composite alloy in the present invention may be any metal that is black at room temperature, does not change color even when fired at a temperature of 500 to 650 ° C. for 5 to 60 minutes, and does not decompose or sublime. . Examples of the black metal oxide include ruthenium oxide (RuO). 2 ), Manganese oxide (MnO), molybdenum oxide (MoO) 2 ), Chromium oxide (Cr 2 O Three ), Copper oxide (CuO), titanium oxide (TiO), palladium oxide (PdO) and iron oxide (Fe 2 O Three ) Or one or more metal oxides selected from the group consisting of: Examples of the black composite alloy include Cr—Co—Mn—Fe, Cr—Cu, Cr—Cu—Mn, Mn—Fe—Cu, Cr—Co—Fe, Co—Mn—Fe, and Co—Ni—. The 1 type (s) or 2 or more types selected from the group which consists of Cr-Fe and Cu-Fe-Cr can be mentioned.
[0024]
The black ink usually has a viscosity suitable for printing by dispersing the black metal oxide or / and the black composite alloy appropriately with a black pigment, dispersing the resin forming the ink (paste), and these. Prepared with the solvent to be adjusted. Examples of the black pigment include carbon black, titanium black, graphite, and other black pigments or dyes. Considering the printability of black ink, the particle diameter of the black metal oxide, composite alloy, and black pigment powder is preferably 0.05 to 20 μm. As the resin and the solvent for preparing the black ink, the same resin and solvent as in the conductive metal ink in the step (1) can be used at the same ratio.
[0025]
[Printing method of ink pattern]
In the present invention, as described above, by intaglio offset printing, the conductive metal ink is transferred onto the printing blanket by the step (1) (first color), and then the black metal oxide is oxidized by the step (2). And / or a black ink containing a black composite alloy is transferred and laminated (second color), and then the ink pattern laminated in the step (3) is transferred to a transparent substrate, and the step (1) and the step (2) The transition speed in the process is V 1 ≦ V 2 With this relationship, the electrode pattern is printed.
[0026]
In intaglio offset printing, printing accuracy can be further improved by providing a step of drying and then cooling the ink surface on the blanket for each transition between the steps (1) and (2). Here, the drying can be carried out, for example, by blowing hot air at 80 to 120 ° C. for about 5 to 30 seconds, and cooling can be carried out by blowing cold air at 10 to 15 ° C. for about 0.3 to 2 minutes.
When printing is repeated, it is preferable to evaporate and dry the solvent of the ink absorbed in the surface rubber layer by heating the surface rubber layer. The state of the surface rubber layer can be returned to the state before it is swollen with the solvent of the ink by transpiration and drying by heating.
[0027]
The transpiration of the solvent and the ease of drying vary depending on the heating temperature, the boiling point of the solvent of the ink, the thickness of the surface rubber layer, etc. However, it is usually effective if the heating temperature is 40 to 200 ° C. Transpiration and drying can be achieved. The heating / drying method is not particularly limited, and may be indirectly heated through a blanket cylinder, or may be directly heated by blowing hot air from the outside onto the surface rubber layer.
The surface temperature of the printing blanket is high after the heating / drying process. If printing is performed in this state, the surface rubber layer and the printing plate in contact with it will thermally expand. May decrease. Therefore, for example, cool air should be applied to the surface of the printing blanket so that the change in the surface temperature of the printing plate is within ± 1 ° C and the change in the surface temperature of the printing blanket (surface rubber layer) is within ± 5 ° C. It is preferable to perform a cooling process such as spraying, contacting the surface of the printing blanket with a member having a large heat capacity such as metal, or dissipating heat through the blanket cylinder.
[0028]
The present invention employs an intaglio offset printing method among conventionally known printing methods. Other printing methods, for example, screen printing methods, have a problem that when the line width of the pattern is less than 100 μm, it is impossible to faithfully reproduce the shape of the pattern, or disconnection occurs. There is also a problem that it is difficult to form. Further, in principle, the force applied to the central portion and the peripheral portion of the screen is different, and the amount of elongation is different, resulting in different pattern printing accuracy on the same back substrate. Therefore, the printing accuracy required for the bus electrode [error within ± 20 μm, preferably within ± 10 μm within the area of 40 inch substrate (900 mm × 600 mm)] cannot be sufficiently satisfied.
[0029]
Also, the direct printing method and the offset printing method produce a protruding portion of ink called a marginal zone around the pattern, so the resolution of the printing plate itself is low and it is extremely difficult to reproduce the pattern faithfully. is there. In addition, in the case of intaglio direct printing (gravure printing), a uniform printing pressure is applied to a glass substrate that is rigid and has uneven thickness due to the fact that the plate used for direct printing is a rigid member. There is a problem that transfer unevenness is likely to occur.
[0030]
In contrast to these printing methods, the intaglio offset printing method can freely control the film thickness of the pattern by changing the depth of the concave portion of the intaglio. In addition, by using a printing blanket with a surface rubber layer made of a material with low surface energy such as silicone rubber, the ink transferred from the printing plate (intaglio) to the printing blanket can be applied to rigid substrates. It is possible to transfer 100%.
In particular, in the present invention, since the intaglio offset printing method is adopted in the steps (1) and (2), the shape of the printed pattern can be made very good. Furthermore, since the cost required to form a pattern by the intaglio offset printing method is about 1/3 to 1/10 that of the photolithography method, the bus electrode of the front plate for PDP can be formed at a very low cost. can do.
[0031]
[Print blanket]
For the printing blanket used when the ink pattern is formed by the intaglio offset printing method, as described above, the hardness (JIS A hardness) is used as the printing blanket for the purpose of forming the ink pattern with high accuracy. A surface rubber layer having a surface roughness of 20 to 80 and a surface roughness (ten-point average roughness Rz) of 0.01 to 3 μm is provided, and the surface rubber layer is preferably made of silicone rubber.
[0032]
When the hardness of the surface rubber layer exceeds the above range, deformation of the surface rubber layer is difficult to occur during printing, and the acceptability of ink on the printing plate may be reduced. On the other hand, if the hardness of the surface rubber layer is below the above range, the degree of deformation of the surface rubber layer at the time of printing becomes large, which may cause a decrease in printing accuracy. The hardness of the surface rubber layer is particularly preferably 20 to 70 °, and more preferably 30 to 60 °, in the above range (JIS A hardness).
[0033]
The surface roughness of the surface rubber layer has a greater influence on the printed shape as the pattern to be printed is finer. When forming the bus electrode of the front plate for PDP, the line width required for the ink pattern is about several tens μm, more specifically about 20 μm. Therefore, the surface roughness of the surface rubber layer is the ink pattern. From the viewpoint of improving the printing shape of the ink, it is required that the 10-point average roughness (Rz) is 0.01 to 3 μm.
[0034]
If the 10-point average roughness (Rz) of the surface rubber layer exceeds the above range, the printed shape may be deteriorated, for example, the edge shape of the pattern may not be sharp. On the other hand, it is difficult to reduce the 10-point average roughness (Rz) of the surface rubber layer to be less than the above range, and the acceptability of the ink may be lowered if the surface roughness is extremely small. is there. The 10-point average roughness (Rz) of the surface rubber layer is more preferably 0.01 to 0.5 μm in the above range.
[0035]
The thickness of the surface rubber layer is set according to the degree of deformation during printing, and is usually set in the range of 1 to 1500 μm. When the thickness of the surface rubber layer is less than 1 μm, the surface rubber layer is hardly deformed during printing, and the ink acceptability of the printing plate may be lowered. On the other hand, if the thickness of the surface rubber layer exceeds 1500 μm, the degree of deformation of the surface rubber layer at the time of printing increases, which may cause a decrease in printing accuracy.
[0036]
As described above, silicone rubber is preferable as the material for forming the surface rubber layer, but any other material that does not easily swell with the solvent of the ink can be used. For example, acrylonitrile-butadiene rubber (NBR) can be used. , Acrylic rubber, fluororubber, chloroprene rubber (CR), polyvinyl chloride resin (PVC), and the like.
[Printing Intaglio]
In the present invention, the intaglio used in the intaglio offset printing method is not particularly limited, and conventionally known intaglio can be adopted. As the intaglio pattern, a pattern corresponding to a desired front electrode pattern for a plasma display panel is used.
[0037]
[Ink pattern firing conditions]
Conditions for firing the ink pattern are set appropriately according to the type of resin used in black ink (thermal decomposition temperature), type of conductive metal powder (melting point), etc., in accordance with conventional methods. However, from the viewpoint of improving the conductivity of the bus electrode, it is usually preferable to set the firing temperature in the range of 200 to 700 ° C.
When the firing temperature of the ink pattern is in the above range, the resin component in the ink pattern can be thermally decomposed almost completely, and fusion bonding of the conductive metal powder can be achieved. Therefore, the conductivity of the bus electrode can be made excellent while maintaining the blackness of the bus electrode surface on the entire surface of the front plate. The firing temperature of the ink pattern may be a temperature at which the resin of the ink is decomposed and the conductive metal powder is melted, but it is more preferably 400 to 600 ° C. in the above range.
[0038]
[Transparent substrate]
The transparent substrate used as the front plate for PDP is not particularly limited except that it has high transparency and heat resistance. For example, soda lime glass, low alkali glass, non-alkali glass, quartz glass, etc. A glass substrate is preferably used. The material of the transparent substrate is appropriately selected from the glass substrates and the like exemplified above according to various characteristics such as heat resistance, chemical resistance, and permeability.
[0039]
[Other members, etc.]
In the PDP front plate of the present invention, the black ink and conductive metal powder for forming the bus electrode and the transparent substrate serving as the base of the bus electrode are as described above, but other members (for example, transparent electrode) , Transparent dielectric layer, protective layer, etc.), its material, formation method and the like are not particularly limited in the present invention, and may be appropriately set and selected in accordance with a conventionally known PDP front plate.
[0040]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples.
Example 1
An intaglio offset printing method is adopted, and a conductive metal ink layer and black ink (on the surface thereof) are formed on the surface of a plasma display panel (PDP) front plate substrate (42-inch diagonal glass substrate) by the procedure described below. A front electrode for PDP was formed by laminating conductive paste ink).
[0041]
(1) Ink pattern printing
As black ink, 100 parts by weight of acrylic resin, 40 parts by weight of silver powder having an average particle size of 0.5 μm, black metal oxide having an average particle size of 0.9 μm [CI77428, pigment black 28, CuO, Cr 2 O Three 150 parts by weight and containing 20 parts by weight of glass frit having an average particle diameter of 1 μm are added to 50 parts by weight of butyl carbitol acetate (BCA) as a solvent, and mixed and dispersed by three rolls. What was produced was used.
[0042]
As the conductive metal ink, 100 parts by weight of acrylic resin, 1200 parts by weight of silver powder having an average particle diameter of 0.5 μm, and 20 parts by weight of glass frit having an average particle diameter of 1 μm were used as butyl carbitol acetate ( BCA) added to 50 parts by weight, mixed and dispersed with three rolls and used.
For the intaglio plate as a printing plate, a strip-shaped pattern (concave portion) having a line width of 70 μm, a line interval (pitch) of 360 μm, and a depth of 30 μm formed on a glass substrate was used for the first color. For the second color, a stripe-shaped pattern (concave portion) having a line width of 85 μm, a line interval (pitch) of 360 μm, and a depth of 30 μm was used.
[0043]
The printing blanket used was a silicone rubber [rubber hardness JIS A: 40 °, thickness: 300 μm, surface roughness (10-point average roughness Rz): 0.1 μm] as a surface rubber layer. As the silicone rubber, a room temperature curable addition type silicone rubber (product name “KE1600” manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) was used. When printing the electrode pattern, in a clean room adjusted to a room temperature of 23 ° C. ± 1 ° C., first, the conductive metal ink filled in the first color intaglio was transferred onto the blanket at a speed of 50 mm / second (the blanket at this time). The line width above was 60 μm). Next, the surface was dried by blowing hot air of 100 ° C. for 20 seconds, and then cold treatment was performed by forcibly blowing cold air of 10 ° C. over the blanket surface for 5 minutes. The surface temperature of the blanket after cooling was in the range of room temperature + 3 ° C.
[0044]
The black ink filled in the intaglio for the second color was transferred at a speed of 80 mm / second onto the pattern of the conductive metal ink for the first color of the blanket. As a result, the line width on the blanket was 75 μm, and the second color was laminated with the pattern of the first color conductive ink completely covered. The laminated pattern surface was subjected to hot air drying and cooling treatment under the same conditions as before. After the cooling treatment, the target electrode pattern was printed by transferring the laminated pattern on the blanket to the glass substrate. At this time, the ink transferred onto the blanket was 100% completely transferred onto the glass substrate, and the printed pattern had a line width of 80 μm and a thickness (unfired) of 8 μm.
[0045]
According to this method, continuous printability was good, there was almost no change in shape, and no adverse effect on printing accuracy was observed. Moreover, since 100% of the ink was completely transferred to the glass substrate, the pattern shape after printing was very good and the film thickness was stable. As a result of performing the drying process and the cooling process, there was no problem that the printing accuracy was lowered even though the printing of the ink pattern was continuously repeated.
[0046]
(2) Printing pattern firing
The printed pattern was baked at 550 ° C. for 1 hour to completely decompose the resin component of the ink pattern and to melt bond the conductive metal powder. The thickness of the bus electrode (silver electrode) obtained by firing was 5 μm.
(3) Formation of transparent electrodes
By forming (etching) ITO (transparent electrode) on a glass substrate in advance by patterning (etching) with a sputter and photolithographic bath, forming a bus electrode, and then forming a transparent electrode, a transparent conductive layer and a protective layer according to a conventional method A front plate for PDP was obtained.
(4) Overall evaluation
In the front plate for PDP thus obtained, the printing accuracy of the bus electrode was able to keep the error within ± 10 μm within the area of the substrate (diagonal 42 inches). The range of this error was such that there was no problem in mounting the PDP. Further, the conductivity of the bus electrode was very good.
[0047]
The amount of ink used in the production of the front plate for PDP is very small compared to the case where, for example, a black photosensitive paste is applied to the entire surface of the front plate, and the cost of the material itself is low, Significant cost savings were achieved. Moreover, since there is no problem of waste liquid that occurs when adopting the photolithography method, and the printing equipment itself used for forming the ink pattern is also inexpensive, the cost for manufacturing the front plate for PDP could be kept extremely low. . Moreover, the obtained front plate for PDP has an ink pattern, so that the blackness of the bus electrode surface on the entire surface of the front plate is extremely high, and can exhibit a very high contrast when mounted on the PDP. It was.
[0048]
Comparative Example 1
A photosensitive paste ink (Dupont, “Fodel”) was uniformly applied to the front panel (42 inches diagonal) of the PDP by screen printing to a thickness of 10 μm. Here, first, a black photosensitive paste was applied and dried, and then a conductive photosensitive silver paste was applied to form two layers. Next, a striped electrode pattern was formed by exposure and development, and finally baked at 550 ° C. for 1 hour to form a silver electrode. Here, as in Example 1, the line width of the pattern was set to 80 μm and the pitch was set to 360 μm. After forming the bus electrode, a front electrode plate for PDP was obtained by forming a transparent electrode, a transparent conductive layer and a protective layer according to a conventional method.
[0049]
In the PDP front plate obtained in this way, the printing accuracy of the bus electrode is less than ± 3 μm within the area of the substrate for the front plate (diagonal 42 inches) because the photolithographic method was adopted. I was able to fit in. Further, the conductivity of the bus electrode was very good as in the case of Example 1. However, a large amount of silver waste liquid was generated during exposure / development of the bus electrode, and it was necessary to print two types of pastes, a black paste and a silver paste, in order to impart sufficient blackness to the bus electrode, etc. For this reason, the manufacturing cost of the front plate for PDP was 5 to 10 times that of Example 1.
[0050]
Comparative Example 2
Using the same conductive silver paste as in Example 1 on the front plate (42 inches diagonal) of the PDP, pattern printing was performed by screen printing with a line width of 80 μm and a pitch of 360 μm. According to this method, it was impossible to form a pattern with a stable line width, many breaks occurred, the printing accuracy was very poor, and the printing accuracy was ± 50 μm within a 42 inch plane. As a result, when the PDP is mounted, the electrode is displaced and it is difficult to put it to practical use.
[0051]
Comparative Example 3
In Example 1, pattern printing was performed in the same manner as in Example 1 except that the conductive ink of the first color was transferred onto the blanket at 50 mm / second and the black ink of the second color was transferred at 20 mm / second as the printing conditions. I did it. As a result, a part of the ink on the blanket transferred to the first color moved to the intaglio when transferring the second color, and many pinholes were generated, so that a good pattern could not be formed.
[0052]
【The invention's effect】
According to the present invention, the pattern of the front electrode for the plasma display panel can be formed with a highly accurate and stable resistance by the intaglio offset printing method. In addition, there is no generation of waste liquid as in the photolithography method, and the manufacturing facilities are inexpensive, and the manufacturing cost can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an example of the structure of a PDP.
[Explanation of symbols]
10 Front plate
11 Front electrode / Bus electrode
12 ITO (transparent electrode)
30 Ink pattern
32 Conductive metal powder
33 Blanket for printing

Claims (4)

凹版オフセット印刷法により電極パターンを印刷するプラズマディスプレイパネル用前面電極の形成方法であって、
(1)パターン形成用凹版に供給された導電性金属インキを印刷用ブランケットに転移する工程、
(2)前記ブランケット上に転移した導電性金属インキ層上に、凹版オフセット印刷により黒色金属酸化物または/および黒色複合合金を含有する黒色インキを転移し積層する工程、
(3)前記の積層したインキを前記ブランケットから透明基板に転写する工程、および、
(4)上記の印刷形成されたインキパターンを焼成する工程、
を備え、かつ前記(1)工程における転移速度V1(mm/秒)と前記(2)工程における転移速度V2(mm/秒)との関係をV1≦V2とすることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用前面電極の形成方法。
A method of forming a front electrode for a plasma display panel that prints an electrode pattern by an intaglio offset printing method,
(1) a step of transferring the conductive metal ink supplied to the pattern forming intaglio to a printing blanket;
(2) A step of transferring and laminating black ink containing a black metal oxide or / and a black composite alloy by intaglio offset printing on the conductive metal ink layer transferred onto the blanket,
(3) transferring the laminated ink from the blanket to a transparent substrate; and
(4) a step of firing the printed ink pattern as described above;
And the relationship between the transition speed V 1 (mm / second) in the step (1) and the transition speed V 2 (mm / second) in the step (2) is V 1 ≦ V 2. A method for forming a front electrode for a plasma display panel.
前記(1)工程の印刷パターン幅をW1(μm)とし、前記(2)工程の積層印刷パターン幅をW2(μm)とするとき、0.5×W2≦W1≦W2の条件でパターン形成することを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネル用前面電極の形成方法。When the printing pattern width in the step (1) is W 1 (μm) and the laminated printing pattern width in the step (2) is W 2 (μm), 0.5 × W 2 ≦ W 1 ≦ W 2 2. The method of forming a front electrode for a plasma display panel according to claim 1, wherein the pattern is formed under conditions. 前記導電性金属粉末が銀、銅、金、白金、アルミニウム、ニッケル、鉄およびパラジウムからなる群から選択された1種または2種以上の金属粉末であり、前記黒色金属酸化物が酸化ルテニウム(RuO2)、酸化マンガン(MnO)、酸化モリブデン(MoO2)、酸化クロム(Cr23)、酸化銅(CuO)、酸化チタン(TiO)、酸化パラジウム(PdO)および酸化鉄(Fe23)からなる群から選択された1種または2種以上の金属酸化物であることを特徴とする請求項1または2記載のプラズマディスプレイパネル用前面電極の形成方法。The conductive metal powder is one or more metal powders selected from the group consisting of silver, copper, gold, platinum, aluminum, nickel, iron and palladium, and the black metal oxide is ruthenium oxide (RuO). 2 ), manganese oxide (MnO), molybdenum oxide (MoO 2 ), chromium oxide (Cr 2 O 3 ), copper oxide (CuO), titanium oxide (TiO), palladium oxide (PdO) and iron oxide (Fe 2 O 3) 3. The method of forming a front electrode for a plasma display panel according to claim 1, wherein the metal oxide is one or more metal oxides selected from the group consisting of: 前記ブランケットの表面ゴム層が、シリコーンゴムよりなり、JIS−A硬度が20〜80°で、十点平均粗さ(Rz)で表される表面粗さが0.01〜3μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用前面電極の形成方法。A surface rubber layer of the blanket is made of silicone rubber, has a JIS-A hardness of 20 to 80 °, and a surface roughness expressed by ten-point average roughness (Rz) of 0.01 to 3 μm. The method for forming a front electrode for a plasma display panel according to claim 1.
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