JP4338450B2 - Photosensitive composition for volume hologram recording - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は体積ホログラム記録用感光性組成物に関する。具体的には、各種被着体に体積ホログラムを付与する際に良好な箔切れ性である体積ホログラム転写箔を提供する体積ホログラム記録用感光性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホログラムは波長の等しい2つの光(物体光と参照光)を干渉させて物体光の波面を干渉縞として感光材料に記録したものである。このホログラムに元の参照光と同一条件の光を当てると干渉縞による回折現象が生じ、元の物体光と同一の波面が再生できる。ホログラムは、レーザー光またはコヒーレンス性の優れた光の干渉によって生じる干渉縞の記録形態により、いくつかの種類(表面レリーフ型ホログラム、体積ホログラムなど)に分類される。
【0003】
ホログラムは、その同一意匠の複製が困難である特性を利用してセキュリティー用途に多く使用されている。この用途において、ホログラム形成層表面に微細な凹凸が賦型されることにより干渉縞が記録される表面レリーフ型ホログラムが一般的に使用されている。しかし、近年、ホログラム技術の普及および偽造技術の高度化により、表面レリーフ型ホログラムの模倣複製が可能となり、セキュリティー用途への適用が困難となっている。
【0004】
一方、体積ホログラムは、光の干渉によって生じる干渉縞を、屈折率の異なる縞として感光材料の厚み方向に3次元的に記録することにより作製される。この体積ホログラムは、現在広く使用されている表面レリーフ型ホログラムとは製造方法が異なり、視覚効果も全く異なるため真偽判定が容易である。また、製造設備が高価であり、意匠の模倣に至っては高度な設計技術を要するため、偽造を目的としたホログラムの作製は極めて困難である。そのため、体積ホログラムの、セキュリティー用途での使用が求められている。
【0005】
ホログラムを被着体に付着させるには、通常、基材フィルム、ホログラム層および感熱性接着剤層を含むホログラム転写箔が用いられる。この場合、ホログラム転写箔を、その感熱性接着剤層の面が被着体と接するように被着体に重ね合わせて、ホログラム転写箔の上から加熱・加圧(熱転写)することにより、ホログラムが被着体に付着される。
【0006】
ホログラムの大量生産および付着を可能とするためには、ホログラムの熱転写時に、ホログラム層の切れ、すなわち箔切れ性が良好で、確実にホログラムが被着体に付与されることが必要である。しかしながら、体積ホログラムはその形成層中に干渉縞を記録する特徴から、明瞭な画像を得るために体積ホログラム形成層を厚くする必要があり、その結果箔切れ性が劣ることとなる。また、体積ホログラム転写箔の大量生産を行なうためには、ドライプロセスで処理が可能であるフォトポリマーを使用する必要がある。しかし、これらは屈折率変調能を向上させるために非反応性の可塑剤などが通常用いられるため、作製された体積ホログラム層は軟化し、それに伴い箔切れ性もさらに劣ることとなる。
【0007】
例えば、特許第2873126号明細書(特許文献1)には、皮膜強度に優れた体積ホログラム記録用感光性組成物について記載されている。また、特開平10−97173号公報(特許文献2)には、微粒子を添加した体積ホログラム積層体形成用ラベルについて記載されている。さらに特開2000−272295号公報(特許文献3)にはホログラム転写箔について記載されている。しかし、明瞭な画像を有し、かつ転写性に優れた体積ホログラム転写箔の大量生産を可能とするためには、ホログラム層自体にさらに脆性をもたせることが必要とされる。
【0008】
【特許文献1】
特許第2873126号明細書
【特許文献2】
特開平10−97173号公報
【特許文献3】
特開2000−272295号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、各種被着体に体積ホログラムを付与する際に良好な箔切れ性である体積ホログラム転写箔を提供する体積ホログラム記録用感光性組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a) カチオン重合性化合物、(b) ラジカル重合性化合物、(c) 特定波長のレーザー光またはコヒーレンス性の優れた光に感光して成分(b)を重合させる光ラジカル重合開始剤系、(d) 該特定波長の光に対しては低感光性であり、別の波長の光に感光して成分(a)を重合させる光カチオン重合開始剤系、および(e) 平均粒径100〜600nmの微粒子、を含有する体積ホログラム記録用感光性組成物であって、この組成物によって作製された体積ホログラム層の機械特性が、層厚20μmにおいて、25℃における破断強度10〜30MPa、破断点伸度0.1〜3%、かつ130℃における破断強度0.1〜1MPa、破断点伸度0.1〜5%である、体積ホログラム記録用感光性組成物を提供するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0011】
上記の微粒子(e)として、平均粒径100〜600nmのフッ素系微粒子が含まれるのが好ましい。
【0012】
本発明の組成物を使用することで、体積ホログラム表示体が破壊されたか否かを容易に判別できる偽造防止用の体積ホログラム転写箔を提供することが可能となる。
【0013】
本明細書において、レーザー光またはコヒーレンス性の優れた光に対して「低感光性」の光カチオン重合開始剤系とは、以下の条件で熱分析を行ったときの当該光カチオン重合開始剤系によって開始された光重合に起因するDSC値の最大値が測定試料1mg当たり500μW以下で0μWを含むものを言う。
測定装置:セイコー電子工業株式会社製SSC5200H熱分析システムにおいて示差走査熱計量DSC220と光源装置UV-1を使用。
測定試料:対象となる光カチオン重合開始剤系をユニオンカーバイド社製UVR-6110(カチオン重合性化合物)に対して3重量%溶解させることにより調製(有機溶剤を加えて溶解させた後に有機溶剤を蒸発させても良い。)。
照射光 :干渉フィルター(半値巾約10nm)を使用してレーザー光またはコヒーレンス性の優れた光と同程度の波長に調節した光を200mJ/m2照射。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物には、(a) カチオン重合性化合物、(b) ラジカル重合性化合物、(c) 特定波長のレーザー光またはコヒーレンス性の優れた光に感光して成分(b)を重合させる光ラジカル重合開始剤系、(d) 該特定波長の光に対しては低感光性であり、別の波長の光に感光して成分(a)を重合させる光カチオン重合開始剤系、および(e) 平均粒径100〜600nmの微粒子、が含有される。この体積ホログラム記録用感光性組成物には、必要に応じて更に(f) 高分子結合剤を含有させてもよい。
【0015】
本発明で用いられるカチオン重合性化合物(a)は、レーザー光またはコヒーレンス性の優れた光の照射(以下、第1露光という)によって後述のラジカル重合性化合物(b)を重合させた後のその次に行う全面露光(以下、後露光という)による組成物中の光カチオン重合開始剤系(d)の分解により発生したブレンステッド酸あるいはルイス酸によってカチオン重合する化合物である。カチオン重合性化合物(a)としては、ラジカル重合性化合物(b)の重合が終始比較的低粘度の組成物中で行なわれる様に常温で液状のものを用いるのが好ましい。そのようなカチオン重合性化合物(a)としては、例えば「ケムテク・オクト・(Chemtech.Oct.)」[J.V.クリベロ(J.V.Crivello)、第624頁、(1980)]、特開昭62−149784号公報、日本接着学会誌[第26巻、No.5,第179−187頁(1990)]などに記載されているような化合物が挙げられる。
【0016】
カチオン重合性化合物(a)の具体例としては、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、パラターシャリーブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,6−ジメチロールパーフルオロヘキサンジグリシジルエーテル、4,4'−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)ジフェニルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオキシラン、1,2,5,6−ジエポキシ−4,7−メタノペルヒドロインデン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3',4'−エポキシ−1,3−ジオキサン−5−スピロシクロヘキサン、1,2−エチレンジオキシ−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメタン)、4',5'−エポキシ−2'−メチルシクロヘキシルメチル−4,5−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレングリコール−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ジ−2,3−エポキシシクロペンチルエーテル、ビニル−2−クロロエチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、および式
【0017】
【化1】
〔式中、nは1〜5の整数である。〕
および、
【0018】
【化2】
【0019】
〔式中、mは3若しくは4の整数であり、Rはエチル若しくはヒドロキシメチル基であり、nは前記と同意義である。〕で表わされる脂環式化合物が挙げられる。カチオン重合性化合物として3官能以上のカチオン重合性化合物を使用するのが好ましい。脆性がより向上され得るからである。これらのカチオン重合性化合物を1種で使用してよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0020】
本発明に使用するラジカル重合性化合物(b)は、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するものが好ましい。またラジカル重合性化合物(b)の平均の屈折率は上記カチオン重合性化合物(a)のそれよりも大きいのが好ましく、より好ましくは0.02以上大きい。化合物(b)の平均の屈折率が化合物(a)のそれ以下の場合は、屈折率変調が不十分となり好ましくない。ここでいう平均の屈折率とは、カチオン重合性化合物またはラジカル重合性化合物を重合させた後の重合体について測定する屈折率の平均値をいう。重合体の屈折率の測定において、アッベ屈折計を用いる方法(JIS K7142)を使用することができる。
【0021】
ラジカル重合性化合物(b)の具体例としては、例えばメチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ラウリルアクリレート、N-アクリロイルモルホリン、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、イソボニルアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、2−ブロモスチレン、フェニルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2,3−ナフタレンジカルボン酸(アクリロキシエチル)モノエステル、メチルフェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、β−アクリロキシエチルハイドロゲンフタレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート、ジフェン酸(2−メタクリロキシエチル)モノエステル、ベンジルアクリレート、2,3−ジブロムプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、N−ビニルカルバゾール、2−(9−カルバゾリル)エチルアクリレート、トリフェニルメチルチオアクリレート、2−(トリシクロ[5,2,102 . 6]ジブロモデシルチオ)エチルアクリレート、S−(1−ナフチルメチル)チオアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジフェン酸(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル−2−ヒドロキシ)ジエステル、2,3−ナフタリンジカルボン酸(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル−2−ヒドロキシ)ジエステル、4,5−フェナントレンジカルボン酸(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル−2−ヒドロキシ)ジエステル、ジブロムネオペンチルグリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,3−ビス[2−アクリロキシ−3−(2,4,6−トリブロモフェノキシ)プロポキシ]ベンゼン、ジエチレンジチオグリコールジアクリレート、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)メタン、ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)スルホン、ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)スルホン、ビス(4−アクリロキシプロポキシフェニル)スルホン、ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)スルホン、および上記におけるアクリレートをメタクリレートに変えた化合物、更には特開平2−247205号公報や特開平2−261808号公報に記載されているような、分子内に少なくともS原子を2個以上含むエチレン性不飽和二重結合含有化合物が挙げられる。これらのラジカル重合性化合物を1種で使用してよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0022】
本発明に使用する光ラジカル重合開始剤系(c)は、体積ホログラムの作製のための第1露光によって活性ラジカルを生成し、その活性ラジカルが、本発明の構成成分の1つである上記ラジカル重合性化合物(b)を重合させるような開始剤系であればよい。そのような光ラジカル重合開始剤系(c)としては、例えば米国特許第4,766,055号、同第4,868,092号、同第4,965,171号、特開昭54−151024号公報、同58−15,503号公報、同58−29,803号公報、同59−189,340号公報、同60−76735号公報、特開平1−28715号公報、特願平3−5569号および「プロシーディングス・オブ・コンフェレンス・オン・ラジエーション・キュアリング・エイジア」 (PROCEEDINGS OF CONFERENCE ON RADIATIONCURING ASIA)」(P.461〜477、1988年)等に記載されている公知な開始剤系が使用出来るがこの限りでない。
【0023】
尚、本明細書中「開始剤系」とは、一般に光を吸収する成分である増感剤と活性ラジカル発生化合物や酸発生化合物とを組み合わせて用いることが出来る系を意味する。光ラジカル重合開始剤系における増感剤として、可視レーザー光を吸収させるために色素のような有色化合物が用いられる場合が多い。しかし、最終的な体積ホログラムに無色透明性が要求される場合(例えば、自動車等のヘッドアップディスプレーとして使用する場合)は、増感剤として、特開昭58−29803号公報、特開平1−287105号公報、特願平3−5569号に記載されているようなシアニン系色素を使用するのが好ましい。シアニン系色素は一般に光によって分解しやすいため、本発明における後露光、または室内光や太陽光の下に数時間から数日放置することで体積ホログラム中の色素が分解されて可視域に吸収を持たなくなり、無色透明な体積ホログラムを得ることができる。シアニン系色素の具体例としては、アンヒドロ−3,3'−ジカルボキシメチル−9−エチル−2,2'チアカルボシアニンベタイン、アンヒドロ−3−カルボキシメチル−3',9−ジエチル−2,2'チアカルボシアニンベタイン、3,3',9−トリエチル−2,2'−チアカルボシアニン・ヨウ素塩、3,9−ジエチル−3'−カルボキシメチル−2,2'−チアカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3',9−トリエチル−2,2'−(4,5,4',5'−ジベンゾ)チアカルボシアニン・ヨウ素塩、2−[3−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリデン)−1−プロペニル]−6−[2−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリデン)エチリデンイミノ]−3−エチル−1,3,5−チアジアゾリウム・ヨウ素塩、2−[[3−アリル−4−オキソ−5−(3−n−プロピル−5,6−ジメチル−2−ベンゾチアゾリリデン)−エチリデン−2−チアゾリニリデン]メチル]3−エチル−4,5−ジフェニルチアゾリニウム・ヨウ素塩、1,1',3,3,3',3'−ヘキサメチル−2,2'−インドトリカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3'−ジエチル−2,2'−チアトリカルボシアニン・過塩素酸塩、アンヒドロ−1−エチル−4−メトキシ−3'−カルボキシメチル−5'−クロロ−2,2'−キノチアシアニンベタイン、アンヒドロ−5,5'−ジフェニル−9−エチル−3,3'−ジスルホプロピルオキサカルボシアニンヒドロキシド・トリエチルアミン塩が挙げられ、これらの1種以上を使用してよい。
【0024】
シアニン系色素と組み合わせて用いてもよい活性ラジカル発生化合物としては、上記の特開昭58−29803号公報、特開平1−287105号公報、特願平3−5569号に記載されているようなジアリールヨードニウム塩類、あるいは2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン類が挙げられる。高い感光性が必要とされる場合は、ジアリールヨードニウム塩類の使用が特に好ましい。上記ジアリールヨードニウム塩類の具体例としては、ジフェニルヨードニウム、4,4'−ジクロロジフェニルヨードニウム、4,4'−ジメトキシジフェニルヨードニウム、4,4'−ジターシャリーブチルジフェニルヨードニウム、3,3'−ジニトロジフェニルヨードニウムなどのクロリド、ブロミド、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホネート、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホネートなどが例示される。又2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン類の具体例としては、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4'−メトキシ−1'−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが例示される。
【0025】
本発明で用いられる光カチオン重合開始剤系(d)は、第1露光に対しては低感光性であるが、第1露光とは異なる波長の光を照射する後露光に感光してブレンステッド酸あるいはルイス酸を発生し、これらが前記のカチオン重合性化合物(a)を重合させるような開始剤系であればよい。このような開始剤系である場合は、レーザー光またはコヒーレンス性の優れた光の照射でラジカル重合性化合物を重合する間はカチオン重合性化合物がほとんど反応しないまま存在することにより、体積ホログラムにおける大きい屈折率変調が得られると考えられるからである。したがって、光カチオン重合開始系としては第1露光の間はカチオン重合性化合物を実質的に重合させない系が特に好ましい。光カチオン重合開始剤系(d)としては、例えば「UV硬化;科学と技術(UV CURING;SCIENCE AND TECHNOLOGY)」[pp.23〜76、S.ピーター・パーパス(S.PETER PAPPAS)編集、ア・テクノロジー・マーケッティング・パブリケーション(A TECHNOLOGY MARKETING PUBLICATION)]および「コメンツ・インオーグ.ケム.(Comments Inorg.Chem.)」[B.クリンゲルト、M.リーディーカーおよびA.ロロフ(B.KLINGERT、M.RIEDIKER and A.ROLOFF)、第7巻、No.3、pp109−138(1988)]などに記載されているものが挙げられ、これらの1種以上を使用してよい。
【0026】
本発明で用いられる特に好ましい光カチオン重合開始剤系(d)としては、ジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類あるいは鉄アレン錯体類等を含む系を挙げることができる。
【0027】
光カチオン重合開始剤系(d)としてのジアリールヨードニウム塩類で好ましいものとしては、前記光ラジカル重合開始剤系(c)で示したヨードニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホネート、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホネート等が挙げられる。トリアリールスルホニウム塩類で好ましいものとしては、トリフェニルスルホニウム、4−ターシャリーブチルトリフェニルスルホニウム、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−チオフェニルトリフェニルスルホニウムなどのスルホニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホネート、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホネート等が挙げられ、これらの1種以上を使用してよい。
【0028】
本発明では、一定範囲の平均粒径を有する微粒子(e)を上記の組成物に加えることによって、この組成物から得られる体積ホログラム層に構造的な不均一性が付与される。この、体積ホログラム層中の構造的な不均一性が、体積ホログラム層に対して脆性を付与することとなる。本発明の微粒子を加えることによって、この組成物から得られる体積ホログラム層に、層中の構造的な不均一性に由来する意図的な欠陥を作ることができる。それにより、望ましい破断点伸度、破断強度を有する体積ホログラム層を得ることができる。この脆性の効果は、使用する微粒子の粒径、表面状態、形状等に依存する。特に、粒径は上記欠陥の表面積を定義する重要な特性であり、脆性の向上に大きく関与し得る。大粒径粒子を多量添加することによっても体積ホログラム層の脆性は向上するが、体積ホログラム層の白濁化が起こり体積ホログラムが記録できないため好ましくない。本発明において、微粒子の平均粒径が100〜600nmであることが好ましい。ここで「平均粒径」とは、一般に粒子の粒度(粒径が粗いか細かいか)を表わすために用いられるものであり、重量50%に相当するメジアン径や算術平均径、表面積平均径、体積面積平均径などが使用される。本明細書に示す平均粒径は、レーザー法によって測定された値で示している。レーザー法とは、粒子を溶媒に分散させ、その分散溶媒にレーザー光線を当て、得られた散乱光を捕捉、演算することにより、平均粒径、粒度分布等を測定する方法である。
【0029】
微粒子における平均粒径が100nmより小さいと、本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物の調製が困難となる。また微粒子の平均粒径が小さいことによりそれらがかさ高くなり、本発明の組成物に対する微粒子の添加量が制限されるため好ましくない。また、微粒子における平均粒径が600nmより大きいと、体積ホログラム記録に白濁などの悪影響が生じ、好ましくない。なお本明細書中、体積ホログラム転写箔の作製工程において露光等により体積ホログラム形成層を硬化させた層を「体積ホログラム層」という。
【0030】
本発明で用いることができる微粒子として、樹脂骨格として低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、(メタ)アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エポキシまたはウレタンなど、およびこれらのコポリマーを含む有機微粒子、およびシリカ、マイカ、タルク、クレー、グラファイト、炭酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、フェライト、チャイナクレー、カオリン、二酸化チタン、ガラスフレーク、アスベスト、ろう石粉、けい石粉、硫酸バリウム、シェルベン、シャモットなどの無機微粒子などが挙げられる。これらの微粒子を1種で使用してよく、また2種以上の微粒子を混合して使用してもよい。
【0031】
微粒子として有機微粒子を使用する場合、樹脂中の骨格または側鎖の水素の1部または全部をフッ素で置き換えた樹脂(フッ素樹脂)を含む有機微粒子(以下「フッ素系微粒子」という。)を使用するのが好ましい。フッ素系微粒子はその摩擦係数が小さいため、体積ホログラム記録用感光性組成物中に含まれる他の成分との相互作用が小さくなり、その結果少ない量の使用で脆性が現われ得るからである。フッ素系微粒子を使用する場合、平均粒径100〜600nmの微粒子を使用するのが好ましい。
【0032】
フッ素系微粒子として、好ましくは、特開平5−194322記載の含フッ素アクリル酸エステル、特開平9−104655記載の含フッ素(メタ)アクリル化合物、特開2001−72646記載の含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル化合物等で示されるフッ素モノマーを1種以上用いたモノマー共重合体、または他のフッ素を含まない1分子中に少なくとも1のエチレン性不飽和結合を持った化合物と共重合を行ったモノマー共重合体、特開平6−73137で示される含フッ素樹脂複合微粒子、特開平5−194668で示されるフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。これらの1種以上を使用してよい。
【0033】
平均粒径が100〜600nmの微粒子を、組成物全重量に対し、1〜30重量%、特に5〜20重量%で含有させるのが好ましい。微粒子の含有割合が、組成物全重量に対して1重量%未満であると本発明の目的が達成できず、また30重量%を超えると体積ホログラムの記録に悪影響を及ぼすこととなり好ましくない。
【0034】
本発明で必要に応じて用いられる高分子結合剤(f)は、体積ホログラム形成組成物の成層性、層厚の均一性を改善する場合や、レーザー光あるいはコヒーレンス性の優れた光の照射による重合で形成された干渉縞を、後露光までの間、安定に存在させるために使用される。高分子結合剤は、カチオン重合性化合物やラジカル重合性組成物と相溶性のよいものであれば良く、その具体例としては塩素化ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、塩化ビニルとアクリロニトリルとの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、アセチルセルロースなどの側鎖または主鎖にカチオン重合性基を有する高分子などが挙げられ、これらの1種以上を使用してよい。
【0035】
本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物には、必要に応じて熱重合防止剤、シランカップリング剤、可塑剤、着色剤、レベリング剤、消泡剤などを含めてもよい。
【0036】
本発明の感光性組成物の組成において、組成物全重量に対し、カチオン重合性化合物(a)1〜60重量%、特に20〜50重量%、ラジカル重合性化合物(b)1〜60重量%、特に20〜50重量%、光ラジカル重合開始剤系(c)0.3〜15重量%、特に1〜10重量%、光カチオン重合開始剤系(d)0.3〜15重量%、特に1〜10重量%、微粒子(e)1〜30重量%、特に5〜20重量%がそれぞれ好ましく、ここで(a)〜(e)は合計100重量%となる量で使用される。上記組成物に高分子結合剤(f)を含有させる場合は、高分子結合剤(f)を組成物全重量に対して20〜50重量%、特に30〜40重量%含有させるのが好ましく、ここで(a)〜(f)は合計100重量%となる量で使用される。
【0037】
本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物は通常の方法で調製されてよい。例えば上述の必須成分(a)〜(e)および任意成分(f)などを、そのままもしくは必要に応じて溶媒を加えて、冷暗所にて例えば高速撹拌機を使用して混合することにより調製できる。使用され得る溶媒として、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールジアセテートなどのエステル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒が挙げられる。
【0038】
本発明の体積ホログラムの製造に於いて体積ホログラム形成層は、上記感光性組成物を通常の方法によりガラス板、PETフィルム、ポリエチレンフィルム、アクリル板などの透明な支持体上に塗布し、必要に応じて乾燥することにより形成することができる。塗布量は適宜選択されるが、例えば乾燥塗布重量が1g/m2〜50g/m2であってよい。さらに通常は、この体積ホログラム形成層の上に保護層としてPETフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを設けて使用される。このように中間層が本発明組成物による体積ホログラム形成層である3層体を作製する別の方法として、例えば、どちらか一方に剥離しやすい処理が施されている2つのPETフィルムの間に体積ホログラム形成層を形成しておき、使用時に片方のフィルムを剥離してその面を適当な支持体上にラミネートしてもよい。また例えば2枚のガラス板の間に本発明組成物を注入することも出来る。
【0039】
このように作製された体積ホログラム形成層は、通常のホログラフィー露光装置を用いる、レーザー光やコヒーレンス性の優れた光(例えば波長300〜1200nmの光)による第1露光で前記ラジカル重合性化合物(b)を重合させ、その内部に干渉縞が記録される。本発明の組成物の場合、この段階で、記録された干渉縞による回折光が得られ体積ホログラム層とすることが出来る。しかし未反応のまま残っているカチオン重合性化合物(a)を更に重合させるために、後露光として光カチオン重合開始剤系(d)の感光する光(例えば波長200〜700nmの光)を体積ホログラムに全面照射して、本発明の体積ホログラム層が得られる。この際、未反応のまま残っているラジカル重合性化合物が同時に硬化してもよい。なお、後露光の前に体積ホログラム形成層を熱や赤外線で処理することで回折効率、回折光のピーク波長、半値巾などを変化させることも出来る。
【0040】
本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物を用いて、体積ホログラム層を有する体積ホログラム転写箔を製造することができる。製造できる体積ホログラム転写箔は、一般に、少なくとも基材フィルムと、該基材フィルム上に形成された体積ホログラム層と、該体積ホログラム層上に形成された感熱性接着剤層とを含む。
【0041】
図1は、本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物を用いて製造することができる体積ホログラム転写箔の概略断面図である。この体積ホログラム転写箔1は、基材フィルム2上に転写層3として、剥離層6、体積ホログラム層4、感熱性接着剤層5が順次積層されている。
【0042】
なお、本明細書中「基材フィルム」は、原則として、作製された体積ホログラム転写箔を構成するフィルムをいう。また、「支持体」は、体積ホログラム転写箔の作製で用いられるが、作製された体積ホログラムは構成しないフィルム等をいう。支持体としては、上記の基材フィルムとして例示したフィルム、並びに基材フィルムを構成する樹脂体、アクリル板およびガラス板などを使用することができる。
【0043】
基材フィルム2としては、通常使用される一般的なフィルムを使用することができる。例えば、PETフィルムなどが使用できる。
【0044】
体積ホログラム層4は、本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物を支持体上に塗布した後、物体からの光の波面に相当する干渉縞が、屈折率変調の形で該層内に記録されることで形成される。体積ホログラム記録用感光性組成物の塗布量は適宜選択されるが、例えば乾燥塗布重量が1g/m2〜50g/m2であってよい。作製された体積ホログラム層の厚さは、好ましくは0.1〜50μmであり、1〜30μmがより好ましい。
【0045】
本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物から作製される、体積ホログラム層の機械特性は、層厚20μmにおいて、25℃における破断強度10〜30MPa、破断点伸度0.1〜3%、好ましくは破断強度15〜30MPa、破断点伸度0.1〜1.0%であって、かつ130℃における破断強度0.1〜1MPa、破断点伸度0.1〜5%、好ましくは破断強度0.1〜1.0MPa、破断点伸度0.1〜1.5%である。かかる範囲の機械特性を有する体積ホログラム層は、体積ホログラムを体積ホログラム転写箔から被着体に付与する際の箔切れが容易且つ良好となるからである。
【0046】
尚、本発明における体積ホログラム層の破断強度、破断点伸度の測定は、自記録式試験機(INSTRON社製 テンシロン万能試験機INSTRON5565)を用い、引張速度2mm/分で測定した。
【0047】
さらに本発明においては、体積ホログラム層のガラス転移点が好ましくは60℃以上であり、特に好ましくは100℃以上である。ここでガラス転移点とは、tanδ(動的損失弾性率E”/動的貯蔵弾性率E’)の極大値である。体積ホログラム層の動的粘弾性測定による動的貯蔵弾性率(E’)及びtanδの極大値は以下の方法により測定することができる。
(動的粘弾性測定方法)
・測定機器:レオバイブロン(商品名、Orientec社製)
・測定モード:フィルム引張り法・測定温度:−50℃〜300℃・測定昇温速度:5℃/min-1・測定周波数:6.28rad/s・測定サンプル性状:測定サンプルとしては、基材フィルム上に測定を目的とする体積ホログラム記録用感光性組成物を特定の厚みで塗布し、所定の方法で硬化させ、基材フィルムから剥がし、幅5〜10mm、長さ20〜50mmの試験片とする。
・測定方法:作製した試料を引張り測定用治具にセットし、試料の動的粘弾性の温度依存性を測定する。そのデータから、動的損失弾性率E”/動的貯蔵弾性率E’=tanδを求め、その極大値の温度を求める。
【0048】
感熱性接着剤層(ヒートシール層)5を構成する樹脂として、通常使用される一般的な感熱性接着剤を使用することができる。また、剥離層6として、通常使用される一般的な樹脂、各種界面活性剤などを使用することができる。
【0049】
透明タイプの体積ホログラムを形成する薄膜は、体積ホログラム効果を発現できる光透過性のものであれば、いかなる材質のものも使用できる。例えば、体積ホログラム層の樹脂と屈折率の異なる透明材料がある。この場合の屈折率は体積ホログラム層の樹脂の屈折率より大きくても、小さくてもよいが、屈折率の差は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上であり、1.0以上が最適である。また、上記以外では20nm以下の金属性反射膜がある。好適に使用される透明タイプ反射層としては、酸価チタン(TiO2)、硫化亜鉛(ZnS)、Cu・Al複合金属酸化物等が挙げられる。
【0050】
図2は体積ホログラム転写箔を用いた、体積ホログラムの付着例を示す説明図である。本発明の体積ホログラム転写箔を用いて体積ホログラムの付着を行う場合、図2に示すように体積ホログラムを付着させようとする被着体8の表面に本発明の体積ホログラム転写箔1を該転写箔の感熱性接着剤層5が接するように重ね合せ、体積ホログラムを付着させようとする部分の転写箔1の上(基材フィルム2側)を加圧板9等で加熱・加圧して、所望部分の感熱性接着剤層を溶融接着させ、その後転写箔を剥離すると、所望部分の転写層のみが付着する。こうして、被着体表面に体積ホログラムを付着させることができる。
【0051】
次に、本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物の性能を試験するサンプル(体積ホログラム転写箔)の製造方法の例について説明する。
【0052】
本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物を含む体積ホログラム形成層を有する第1部材、感熱性接着剤層を有する第3部材、および剥離層を有する第2部材をそれぞれ独立の工程によって別々に用意し、第1部材の体積ホログラム形成層にホログラム画像を形成したのち、第2部材および第3部材を積層することにより、体積ホログラム転写箔を得ることができる。ここで、上記第1ないし第2部材の積層は、ドライプロセスによって行うことができ、溶剤を使用する必要がないので、工程上有利である。ここで「ドライプロセス」とは、積層工程前に溶剤処理を行なうために、積層工程において乾燥処理を行なう必要がないプロセスである。
【0053】
上述した第1部材としては、PET等の支持体上に体積ホログラム形成層を形成したもの(支持体/体積ホログラム形成層)を用いることができる。この第1部材は、体積ホログラム形成層上にさらに剥離性PETを積層したもの(支持体/体積ホログラム形成層/剥離性PET)を用いてもよい。第2部材としては、PET等の基材フィルム上に剥離層を形成したもの(基材フィルム/剥離層)を用いることができる。さらに、第3部材としては、剥離性PETなどの支持体上に感熱性接着層を形成したもの(支持体/感熱性接着剤層)を用いることができる。さらにこの感熱性接着層上に剥離性PETなどの支持体を形成したもの(支持体/感熱性接着剤層/支持体)を用いてもよい。
【0054】
上記のような第1〜第3部材を用いて体積ホログラム転写箔を製造する工程の概略図を図3に示す。
【0055】
本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物を用いて得られる転写箔から、体積ホログラムを被着体に付着させる。被着体である物品は、特に限定されるものではなく、プラスチックカード、携帯電話、金券、日用品またはCD−ROMのパッケージなどに適用可能である。本発明の組成物により得られる体積ホログラムは、例えばレンズ、回折格子、干渉フィルター、ヘッドアップディスプレイ装置、一般的な三次元ディスプレイ、光ファイバー用結合器、ファクシミリ用光偏光器、IDカードなどのメモリ材料、建築用窓ガラス、広告宣伝媒体等に使用することができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物により、各種被着体に体積ホログラムを付与する際に良好な箔切れ性である体積ホログラム転写箔を製造することができる。さらに、この組成物により、体積ホログラム表示体が破壊されたか否かを容易に判別できる偽造防止体積ホログラム転写箔を提供することが可能となる。
【0057】
【実施例】
次に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。実施例中の「部」および「%」は特に断りのない限り全て重量基準である。
【0058】
〔破断点伸度、破断強度測定方法〕
本発明における、体積ホログラム層の破断点伸度、破断強度は、JIS K7127-1989に従うINSTRON社製万能材料試験機「INSTRON5565」により下記の条件により測定する。
【0059】
【表1】
上記より、応力(Stress)−伸度(Strain)曲線(S−S曲線)を自記録させ、この曲線から破断点伸度を求めた。
【0060】
〔破断強度および破断点伸度測定用サンプルの作製〕
体積ホログラム記録用感光性組成物は:
【0061】
【表2】
【0062】
で調製した。この調製において、ラジカル重合性化合物(b)としてビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)メタンを、光ラジカル重合開始剤系(c)として3,9−ジエチル−3’−カルボキシメチル−2,2’−チアカルボシアニン・ヨウ素塩とジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートとの組み合わせを用いた。光カチオン重合開始剤系(d)はジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートを兼用させた。高分子結合剤(f)として、メチルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(共重合比90/10、Mw約50,000)を用いた。
【0063】
上記の体積ホログラム記録用感光性組成物40重量部に、メチルエチルケトン(MEK)30重量部およびメタノール30重量部を加え、体積ホログラム記録用感光性組成物の溶液を得た。この組成物の溶液を50μmのPETフィルム(デュポン社製 Myler200D)に乾燥後の層厚が20μmとなるようにグラビアコートで塗工し、さらに塗工面に50μmのPETフィルムをラミネートして、体積ホログラム形成層を有する第1部材を作製した。
【0064】
このフィルムを高圧水銀灯4J/cm2で硬化させた後、支持体から剥がし、幅20mm、長さ50mmのフィルム状試験片を作製した。尚、フィルム形成の際に、支持体表面が離型処理されていると、硬化ホログラム形成層の剥離が容易となる。
【0065】
〔箔切れ性評価用サンプルの作製〕
体積ホログラム形成層を有する第1部材(PETフィルム/体積ホログラム形成層/(剥離性)PETフィルム)、剥離層を有する第2部材(剥離層/PETフィルム)、および感熱性接着剤層を有する第3部材(感熱性接着剤層/剥離性PETフィルム)をそれぞれ独立の工程によって別々に用意した。
【0066】
〔第1部材の作製〕
上記〔破断強度および破断点伸度測定用サンプルの作製〕で調製した体積ホログラム記録用感光性組成物40重量部に対し、メチルエチルケトン(MEK)30重量部およびメタノール30重量部を加え、体積ホログラム記録用感光性組成物の溶液を得た。この組成物の溶液を50μmのPETフィルム(ルミラーT60(50μm);東レ株式会社製)に乾燥後の層厚が10μm となるようにグラビアコートで塗工し、さらに塗工面に表面離型処理PETフィルム(トーセロ株式会社製・SP-PET(38μm))をラミネートして、体積ホログラム形成層を有する第1部材を作製した。
【0067】
〔第2部材の作製〕
第2部材はPETフィルム(ルミラーT60(50μm);東レ株式会社製)上に剥離層(ハクリニス45−3)を、公知の塗工方法を利用して乾燥後の層厚が1μmとなるように均一にコートした。
【0068】
〔第3部材の作製〕
第3部材は表面離型処理PETフィルム(SP-PET(50μm);トーセロ株式会社製)上に感熱性接着剤(EC1200;中央理化株式会社製)を、公知の塗工方法を利用して乾燥後の層厚が2μmとなるよう塗布して作製した。
【0069】
〔評価サンプルの作製〕
上記の、体積ホログラム形成層を有する第1部材の一方のPETフィルムを剥離し、予め用意された体積ホログラム原版に、第1部材をラミネートした。次いで、波長514nmのアルゴンレーザー光を使用して干渉縞を記録し(第1露光)、100℃で10分加熱処理し、体積ホログラム形成層の面に対向するように第2部材の剥離層面を80℃にてラミネートした。これによりPETフィルム/剥離層/体積ホログラム形成層/PETフィルムからなる積層体を得た。その後、体積ホログラム形成層を高圧水銀灯にて2500mJ/cm2の照射による定着処理(後露光)を行ない、感材に接するPETフィルムを剥がし、剥がした面に第3部材の感熱性接着剤層面を100℃にてラミネートした。これによりPETフィルム/剥離層/体積ホログラム層/感熱性接着剤層/表面離型処理PETフィルムからなる体積ホログラム転写箔を得た。
【0070】
以上により、以下に示す実施例、比較例の全てにおいて十分実用範囲にある無色透明の体積ホログラム転写箔が得られた。
【0071】
〔体積ホログラム転写箔の転写試験方法〕
PETフィルム/剥離層/体積ホログラム層/感熱性接着剤層からなる体積ホログラム転写箔を作製した。体積ホログラムを転写させる被着体(塩化ビニルカード)の表面に、本発明の体積ホログラム転写箔を、該転写箔の感熱性接着剤層が接するように重ね合わせ、体積ホログラムを転写させる部分の転写箔の上から10mm×10mmの矩形金型を150℃で押しあてた。所望部分の感熱性接着剤層を溶融接着させて、転写層を付与させた(図2の説明図を参照。)。
【0072】
箔切れ性の評価は、転写部外縁に余分な転写箔が付着しているかを確認することにより行なった。評価基準として、転写部分と非転写部分が明瞭に破断した場合を○、特に再現良く明瞭に破断した場合を◎とした。また、転写部の4辺のうち、1辺もしくは2辺にわずかに非転写部が付着している場合を△、2以上の辺に大きな非転写部が付着している場合を×とした。ここでいう「非転写部」とは、体積ホログラム転写箔から体積ホログラムを付着させる際に、付着が望まれない部分をいう。
【0073】
実施例1〜16、比較例1〜8
ここでは、カチオン重合性化合物の種類、フッ素系粒子(FM108重合体)の粒径の組み合わせを変えて、体積ホログラム層の破断強度、破断点伸度、転写適性を評価した。結果を表1に示す。いずれの実施例においても十分実用範囲にある体積ホログラム転写箔が得られた。なお、表中「実」は実施例、「比」は比較例を示す。
【0074】
表1
【表3】
【0075】
実施例17〜32、比較例9〜16
ここでは、カチオン重合性化合物の種類、フッ素系粒子(PTFE粒子)の粒径の組み合わせを変えて、体積ホログラム層の破断強度、破断点伸度、転写適性を評価した。結果を表2に示す。いずれの実施例においても十分実用範囲にある体積ホログラム転写箔が得られた。
【0076】
表2
【表4】
【0077】
実施例33〜40、比較例17〜24
ここでは、カチオン重合性化合物の種類、粒子の種類(アクリル系粒子、無機系粒子)、粒径の組み合わせを変えて、体積ホログラム層の破断強度、破断点伸度、転写適性を評価した。結果を表3に示す。なお比較例17〜24における微粒子「h」は、日産化学社製、コロイダルシリカMIBK−ST(平均粒径:20nm)である。
【0078】
表3
【表5】
【0079】
比較例25〜32
ここでは、粒子を含まず、カチオン重合性化合物の種類を変えて、体積ホログラム層の破断強度、破断点伸度、転写適性を評価した。結果を表4に示す。いずれの比較例においても実用範囲にある体積ホログラム転写箔が得られなかった。
【0080】
表4
【表6】
【0081】
比較例33、34
ここでは、体積ホログラム記録材料として、下記表5に示す「組成物1」を調製した:
【0082】
表5:組成物1の調製
【表7】
【0083】
この「組成物1」450重量部に、フッ素系粒子であるFM108重合体(表9における微粒子「a」、平均粒径200nm)またはPTFE粒子(表9における微粒子「d」、平均粒径200nm)20重量部を加えた。こうして得られた組成物の溶液を用いて、体積ホログラム形成層を有する第1部材を上記と同様に作製した。この第1部材を用いて上記「評価サンプルの作製」と同様の操作を行ない、体積ホログラム転写箔を得た。得られた体積ホログラム転写箔の破断強度、破断点伸度、転写適性を上記と同様に評価した。結果を表6に示す。いずれの比較例においても実用範囲にある体積ホログラム転写箔が得られなかった。
【0084】
表6
【表8】
【0085】
比較例35、36
ここでは、上記の「組成物1」450重量部に、ガラスビーズ(平均粒径4μm)または反応性ミクロゲル(平均粒径50nm)20重量部を加えた。効して得られた組成物の溶液を用いて、比較例33、34と同様に第1部材、体積ホログラム転写箔を作製し、評価した。結果を表7に示す。いずれの比較例においても実用範囲にある体積ホログラム転写箔が得られなかった。
【0086】
表7
【表9】
【0087】
表1〜4で使用したカチオン重合性化合物(a)「CM」および微粒子(e)は以下のとおりである。
【0088】
表8
【表10】
ラジカル重合性化合物(b)の屈折率は1.54であり、上記カチオン重合性化合物(a)の屈折率よりも大きい。なお屈折率はアッベ屈折計を用いてJIS K7142に準拠して測定した。
【0089】
表9
【表11】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物を用いて製造できる、体積ホログラム転写箔を示す概略断面図である。
【図2】 本発明の体積ホログラム記録用感光性組成物を用いて製造できる体積ホログラム転写箔から、体積ホログラムを被着体に付着させる方法を説明する図である。
【図3】 第1〜第3部材を用いて体積ホログラム転写箔を製造する具体的方法を説明する図である。
【符号の説明】
1…体積ホログラム転写箔、
2…基材フィルム、
3…転写層、
4…体積ホログラム層、
5…接着剤層、
6…剥離層、
8…被着体、
9…加圧板。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a photosensitive composition for volume hologram recording. Specifically, the present invention relates to a photosensitive composition for volume hologram recording that provides a volume hologram transfer foil that has good foil breakability when applying volume holograms to various adherends.
[0002]
[Prior art]
The hologram is obtained by recording two light beams (object light and reference light) having the same wavelength on the photosensitive material as interference fringes as the wave front of the object light. When light of the same condition as the original reference light is applied to this hologram, a diffraction phenomenon due to interference fringes occurs, and the same wavefront as the original object light can be reproduced. Holograms are classified into several types (surface relief holograms, volume holograms, etc.) depending on the form of interference fringes generated by the interference of laser light or light with excellent coherence.
[0003]
Holograms are often used for security applications by utilizing the property that it is difficult to duplicate the same design. In this application, a surface relief hologram is generally used in which interference fringes are recorded by forming fine irregularities on the surface of the hologram forming layer. However, in recent years, with the spread of hologram technology and the advancement of counterfeit technology, imitation replication of surface relief holograms has become possible, making it difficult to apply to security applications.
[0004]
On the other hand, a volume hologram is produced by three-dimensionally recording interference fringes generated by light interference as fringes having different refractive indexes in the thickness direction of the photosensitive material. This volume hologram is easy to determine authenticity because the manufacturing method is different from the surface relief hologram currently widely used and the visual effect is also completely different. In addition, since manufacturing equipment is expensive and imitation of a design requires advanced design technology, it is extremely difficult to produce a hologram for the purpose of counterfeiting. For this reason, use of volume holograms for security purposes is required.
[0005]
In order to attach the hologram to the adherend, a hologram transfer foil including a substrate film, a hologram layer and a heat-sensitive adhesive layer is usually used. In this case, the hologram transfer foil is superposed on the adherend so that the surface of the heat-sensitive adhesive layer is in contact with the adherend, and then heated and pressurized (thermal transfer) from above the hologram transfer foil, whereby the hologram Is attached to the adherend.
[0006]
In order to enable mass production and adhesion of holograms, it is necessary that the hologram layer is cut well, that is, the foil breakage is good and the hologram is reliably applied to the adherend during thermal transfer of the hologram. However, since the volume hologram has a feature of recording interference fringes in the formation layer, it is necessary to make the volume hologram formation layer thick in order to obtain a clear image. As a result, the foil breakage is inferior. In addition, in order to mass-produce volume hologram transfer foil, it is necessary to use a photopolymer that can be processed by a dry process. However, since a non-reactive plasticizer or the like is usually used for improving the refractive index modulation ability, the produced volume hologram layer is softened, and accordingly, the foil breakability is further deteriorated.
[0007]
For example, Japanese Patent No. 2873126 (Patent Document 1) describes a photosensitive composition for volume hologram recording having excellent film strength. Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-97173 (Patent Document 2) describes a volume hologram laminate forming label to which fine particles are added. Furthermore, JP 2000-272295 A (Patent Document 3) describes a hologram transfer foil. However, in order to enable mass production of a volume hologram transfer foil having a clear image and excellent transferability, it is necessary to make the hologram layer itself more brittle.
[0008]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2873126
[Patent Document 2]
JP-A-10-97173
[Patent Document 3]
JP 2000-272295 A
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above-mentioned conventional problems, and an object of the present invention is to provide a volume hologram recording that provides a volume hologram transfer foil that has good foil breakability when applying volume holograms to various adherends. It is to provide a photosensitive composition for use.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present invention includes (a) a cationically polymerizable compound, (b) a radically polymerizable compound, (c) photoradical polymerization in which component (b) is polymerized by exposure to laser light having a specific wavelength or light having excellent coherence. An agent system, (d) a photocationic polymerization initiator system that is less sensitive to light of the specific wavelength, polymerizes the component (a) by being exposed to light of another wavelength, and (e) an average particle A volume hologram recording photosensitive composition containing fine particles having a diameter of 100 to 600 nm, the mechanical properties of the volume hologram layer produced by this composition having a breaking strength of 10 to 30 MPa at 25 ° C. at a layer thickness of 20 μm. The present invention provides a photosensitive composition for volume hologram recording, having an elongation at break of 0.1 to 3%, a breaking strength at 130 ° C. of 0.1 to 1 MPa, and an elongation at break of 0.1 to 5%. Yes, and the above objective is achieved It is.
[0011]
The fine particles (e) preferably include fluorine-based fine particles having an average particle size of 100 to 600 nm.
[0012]
By using the composition of the present invention, it is possible to provide a volume hologram transfer foil for preventing counterfeiting that can easily determine whether or not the volume hologram display has been destroyed.
[0013]
In the present specification, the “cationic polymerization initiator system having low photosensitivity” with respect to laser light or light having excellent coherence is the photocationic polymerization initiator system when thermal analysis is performed under the following conditions. The maximum value of the DSC value resulting from the photopolymerization initiated by 1 is 500 μW or less per 1 mg of a measurement sample and includes 0 μW.
Measuring device: SSC5200H thermal analysis system manufactured by Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd. uses differential scanning calorimetry DSC220 and light source device UV-1.
Measurement sample: Prepared by dissolving 3% by weight of the target cationic photopolymerization initiator system in Union Carbide UVR-6110 (cationic polymerizable compound). Evaporate.)
Irradiation light: 200 mJ / m of light adjusted to a wavelength comparable to that of laser light or light with excellent coherence using an interference filter (half width of about 10 nm)2Irradiation.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention includes (a) a cationic polymerizable compound, (b) a radical polymerizable compound, (c) a component that is sensitive to laser light of a specific wavelength or light having excellent coherence. (b) a photo-radical polymerization initiator system for polymerizing; (d) photocationic polymerization that is low in sensitivity to light of the specific wavelength and polymerizes the component (a) by being sensitive to light of another wavelength. An initiator system and (e) fine particles having an average particle size of 100 to 600 nm are contained. If necessary, the photosensitive composition for volume hologram recording may further contain (f) a polymer binder.
[0015]
The cationically polymerizable compound (a) used in the present invention is obtained by polymerizing the radically polymerizable compound (b) described later by irradiation with laser light or light having excellent coherence (hereinafter referred to as first exposure). It is a compound that is cationically polymerized by Bronsted acid or Lewis acid generated by the decomposition of the photocationic polymerization initiator system (d) in the composition by the entire surface exposure (hereinafter referred to as post-exposure) performed next. As the cationically polymerizable compound (a), it is preferable to use a liquid compound at room temperature so that the polymerization of the radically polymerizable compound (b) is carried out in a composition having a relatively low viscosity throughout. Examples of such a cationically polymerizable compound (a) include “Chemtech. Oct.” [J. V. J. V. Crivello, p. 624, (1980)], JP-A No. 62-149784, Journal of the Adhesion Society of Japan [Vol. 26, No. 5, pp. 179-187 (1990)] and the like.
[0016]
Specific examples of the cationically polymerizable compound (a) include diglycerol polyglycidyl ether, pentaerythritol polyglycidyl ether, 1,4-bis (2,3-epoxypropoxyperfluoroisopropyl) cyclohexane, sorbitol polyglycidyl ether, trimethylol. Propane polyglycidyl ether, resorcin diglycidyl ether, 1,6-hexanediol diglycidyl ether, polyethylene glycol diglycidyl ether, phenyl glycidyl ether, paratertiary butylphenyl glycidyl ether, adipic acid diglycidyl ester, orthophthalic acid diglycidyl ester, Dibromophenyl glycidyl ether, dibromoneopentyl glycol diglycidyl ether, 1,2,7,8-diepoxyoctane 1,6-dimethylol perfluorohexane diglycidyl ether, 4,4′-bis (2,3-epoxypropoxyperfluoroisopropyl) diphenyl ether, 3,4-epoxycyclohexylmethyl-3 ′, 4′-epoxycyclohexanecarboxylate 3,4-epoxycyclohexyloxirane, 1,2,5,6-diepoxy-4,7-methanoperhydroindene, 2- (3,4-epoxycyclohexyl) -3 ′, 4′-epoxy-1,3 -Dioxane-5-spirocyclohexane, 1,2-ethylenedioxy-bis (3,4-epoxycyclohexylmethane), 4 ', 5'-epoxy-2'-methylcyclohexylmethyl-4,5-epoxy-2- Methylcyclohexanecarboxylate, ethylene glycol-bis (3,4-epoxycyclohexanecarboxylate G), bis- (3,4-epoxycyclohexylmethyl) adipate, di-2,3-epoxycyclopentyl ether, vinyl-2-chloroethyl ether, vinyl-n-butyl ether, triethylene glycol divinyl ether, 1,4- Cyclohexanedimethanol divinyl ether, trimethylol ethane trivinyl ether, vinyl glycidyl ether, and formula
[0017]
[Chemical 1]
[In formula, n is an integer of 1-5. ]
and,
[0018]
[Chemical formula 2]
[0019]
[Wherein, m is an integer of 3 or 4, R is an ethyl or hydroxymethyl group, and n is as defined above]. ] The alicyclic compound represented by this is mentioned. It is preferable to use a tri- or higher functional cationic polymerizable compound as the cationic polymerizable compound. This is because brittleness can be further improved. These cationically polymerizable compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0020]
The radically polymerizable compound (b) used in the present invention preferably has at least one ethylenically unsaturated double bond in the molecule. The average refractive index of the radical polymerizable compound (b) is preferably larger than that of the cationic polymerizable compound (a), more preferably 0.02 or more. When the average refractive index of the compound (b) is lower than that of the compound (a), the refractive index modulation is insufficient, which is not preferable. The average refractive index here means the average value of the refractive index measured for the polymer after polymerizing the cationic polymerizable compound or the radical polymerizable compound. In measuring the refractive index of the polymer, a method using an Abbe refractometer (JIS K7142) can be used.
[0021]
Specific examples of the radically polymerizable compound (b) include, for example, methyl methacrylate, hydroxyethyl methacrylate, lauryl acrylate, N-acryloylmorpholine, 2-ethylhexyl carbitol acrylate, isobornyl acrylate, methoxypropylene glycol acrylate, and 1,6-hexane. Diol diacrylate, tetraethylene glycol diacrylate, trimethylolpropane triacrylate, pentaerythritol triacrylate, pentaerythritol tetraacrylate, acrylamide, methacrylamide, styrene, 2-bromostyrene, phenyl acrylate, 2-phenoxyethyl acrylate, 2,3 -Naphthalenedicarboxylic acid (acryloxyethyl) monoester, methylphenoxyethyl acrylate , Nonylphenoxyethyl acrylate, β-acryloxyethyl hydrogen phthalate, phenoxypolyethylene glycol acrylate, 2,4,6-tribromophenyl acrylate, diphenic acid (2-methacryloxyethyl) monoester, benzyl acrylate, 2,3 -Dibromopropyl acrylate, 2-hydroxy-3-phenoxypropyl acrylate, 2-naphthyl acrylate, N-vinylcarbazole, 2- (9-carbazolyl) ethyl acrylate, triphenylmethylthioacrylate, 2- (tricyclo [5,2, 102 . 6] Dibromodecylthio) ethyl acrylate, S- (1-naphthylmethyl) thioacrylate, dicyclopentanyl acrylate, methylene bisacrylamide, polyethylene glycol diacrylate, trimethylolpropane triacrylate, pentaerythritol triacrylate, diphenic acid (2- Acryloxyethyl) (3-acryloxypropyl-2-hydroxy) diester, 2,3-naphthalene dicarboxylic acid (2-acryloxyethyl) (3-acryloxypropyl-2-hydroxy) diester, 4,5-phenanthrene dicarboxylic Acid (2-acryloxyethyl) (3-acryloxypropyl-2-hydroxy) diester, dibromoneopentyl glycol diacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate, 1,3-bis [2-actyl Roxy-3- (2,4,6-tribromophenoxy) propoxy] benzene, diethylenedithioglycol diacrylate, 2,2-bis (4-acryloxyethoxyphenyl) propane, bis (4-acryloxydiethoxyphenyl) Methane, bis (4-acryloxyethoxy-3,5-dibromophenyl) methane, 2,2-bis (4-acryloxyethoxyphenyl) propane, 2,2-bis (4-acryloxydiethoxyphenyl) propane, 2,2-bis (4-acryloxyethoxy-3,5-dibromophenyl) propane, bis (4-acryloxyethoxyphenyl) sulfone, bis (4-acryloxydiethoxyphenyl) sulfone, bis (4-acryloxy) Propoxyphenyl) sulfone, bis (4-acryloxyethoxy-3,5-dibromophenyl) sulfone, and An ethylenically unsaturated compound containing at least two S atoms in the molecule as described in JP-A-2-247205 and JP-A-2-261808 A double bond containing compound is mentioned. These radically polymerizable compounds may be used alone or in combination of two or more.
[0022]
The radical photopolymerization initiator system (c) used in the present invention generates an active radical by the first exposure for producing a volume hologram, and the active radical is one of the constituents of the present invention. Any initiator system that polymerizes the polymerizable compound (b) may be used. Examples of such a radical photopolymerization initiator system (c) include, for example, U.S. Pat. Nos. 4,766,055, 4,868,092, 4,965,171, and JP-A-54-151024. Gazette, 58-15,503 gazette, 58-29,803 gazette, 59-189,340 gazette, 60-76735 gazette, Japanese Patent Laid-Open No. 1-28715, Japanese Patent Application No. 3- No. 5569 and “Proceedings of Conference on Radiation Curing Asia” (P.461-477, 1988), etc., known initiators described in No. 5569 and “Proceedings of Conference on Radiation Curing Asia” The system can be used but not limited to this.
[0023]
In the present specification, the “initiator system” means a system that can be used in combination with a sensitizer, which is a component that generally absorbs light, and an active radical generating compound or an acid generating compound. As a sensitizer in a radical photopolymerization initiator system, a colored compound such as a dye is often used to absorb visible laser light. However, when the final volume hologram is required to be colorless and transparent (for example, when used as a head-up display for an automobile or the like), as a sensitizer, JP-A-58-29803 and JP-A-1- It is preferable to use a cyanine dye as described in Japanese Patent Application No. 287105 and Japanese Patent Application No. 3-5569. Since cyanine dyes are generally easily decomposed by light, the dyes in the volume hologram are decomposed and absorbed in the visible region by being left exposed for several hours to several days under post-exposure or indoor light or sunlight in the present invention. A colorless and transparent volume hologram can be obtained. Specific examples of the cyanine dye include anhydro-3,3′-dicarboxymethyl-9-ethyl-2,2′thiacarbocyanine betaine, anhydro-3-carboxymethyl-3 ′, 9-diethyl-2,2 'Thiacarbocyanine betaine, 3,3', 9-triethyl-2,2'-thiacarbocyanine iodine salt, 3,9-diethyl-3'-carboxymethyl-2,2'-thiacarbocyanine iodine salt 3,3 ′, 9-triethyl-2,2 ′-(4,5,4 ′, 5′-dibenzo) thiacarbocyanine iodine salt, 2- [3- (3-ethyl-2-benzothiazoli) Den) -1-propenyl] -6- [2- (3-ethyl-2-benzothiazolidene) ethylideneimino] -3-ethyl-1,3,5-thiadiazolium iodine salt, 2-[[ 3-Allyl-4-oxo-5- (3-n-propyl-5,6-dimethyl-2- Benzothiazolylidene) -ethylidene-2-thiazolinylidene] methyl] 3-ethyl-4,5-diphenylthiazolinium-iodine salt, 1,1 ′, 3,3,3 ′, 3′-hexamethyl-2,2 '-Indotricarbocyanine iodine salt, 3,3'-diethyl-2,2'-thiatricarbocyanine perchlorate, anhydro-1-ethyl-4-methoxy-3'-carboxymethyl-5' -Chloro-2,2'-quinothiocyanine betaine, anhydro-5,5'-diphenyl-9-ethyl-3,3'-disulfopropyloxacarbocyanine hydroxide triethylamine salt, and one of these The above may be used.
[0024]
Examples of active radical generating compounds that may be used in combination with cyanine dyes are those described in JP-A-58-29803, JP-A-1-287105, and Japanese Patent Application No. 3-5569. Examples include diaryliodonium salts and 2,4,6-substituted-1,3,5-triazines. When high photosensitivity is required, the use of diaryliodonium salts is particularly preferred. Specific examples of the diaryl iodonium salts include diphenyl iodonium, 4,4′-dichlorodiphenyl iodonium, 4,4′-dimethoxydiphenyl iodonium, 4,4′-ditertiary butyl diphenyl iodonium, and 3,3′-dinitrodiphenyl iodonium. Such as chloride, bromide, tetrafluoroborate, hexafluorophosphate, hexafluoroarsenate, hexafluoroantimonate, trifluoromethanesulfonate, 9,10-dimethoxyanthracene-2-sulfonate, and the like. Specific examples of 2,4,6-substituted-1,3,5-triazines include 2-methyl-4,6-bis (trichloromethyl) -1,3,5-triazine, 2,4,6. -Tris (trichloromethyl) -1,3,5-triazine, 2-phenyl-4,6-bis (trichloromethyl) -1,3,5-triazine, 2,4-bis (trichloromethyl) -6- ( p-methoxyphenylvinyl) -1,3,5-triazine, 2- (4′-methoxy-1′-naphthyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -1,3,5-triazine and the like are exemplified. The
[0025]
The cationic photopolymerization initiator system (d) used in the present invention has low photosensitivity for the first exposure, but is exposed to post-exposure that irradiates light having a wavelength different from that of the first exposure and is Bronsted. Any initiator system may be used as long as it generates an acid or a Lewis acid and polymerizes the cationic polymerizable compound (a). In the case of such an initiator system, a large amount in a volume hologram is obtained by the presence of a cationically polymerizable compound that hardly reacts during polymerization of a radically polymerizable compound by irradiation with laser light or light with excellent coherence. This is because it is considered that refractive index modulation can be obtained. Accordingly, the photocationic polymerization initiation system is particularly preferably a system that does not substantially polymerize the cationically polymerizable compound during the first exposure. Examples of the photocationic polymerization initiator system (d) include “UV curing; science and technology (UV CURING; SCIENCE AND TECHNOLOGY)” [pp. 23-76, S.M. Edited by S. PETER PAPPAS, A TECHNOLOGY MARKING PUBLICATION] and "Comments Inorg. Chem." [B. Klingelt, M.M. Reedy Car and A. Rolov (B. KLINGERT, M. RIEDICER and A. ROLOFF), Volume 7, No. 3, pp 109-138 (1988)], etc., and one or more of these may be used.
[0026]
Particularly preferred photocationic polymerization initiator systems (d) used in the present invention include systems containing diaryliodonium salts, triarylsulfonium salts, iron allene complexes and the like.
[0027]
Preferred examples of the diaryliodonium salts as the photocationic polymerization initiator system (d) include tetrafluoroborate, hexafluorophosphate, hexafluoroarsenate, and hexafluoro of iodonium shown in the photoradical polymerization initiator system (c). Antimonate, trifluoromethanesulfonate, 9,10-dimethoxyanthracene-2-sulfonate and the like can be mentioned. Preferred triarylsulfonium salts include triphenylsulfonium, 4-tertiarybutyltriphenylsulfonium, tris (4-methylphenyl) sulfonium, tris (4-methoxyphenyl) sulfonium, 4-thiophenyltriphenylsulfonium, and the like. Examples include sulfonium tetrafluoroborate, hexafluorophosphate, hexafluoroarsenate, hexafluoroantimonate, trifluoromethanesulfonate, 9,10-dimethoxyanthracene-2-sulfonate, and one or more of these may be used.
[0028]
In the present invention, by adding the fine particles (e) having an average particle diameter in a certain range to the above composition, structural non-uniformity is imparted to the volume hologram layer obtained from the composition. This structural non-uniformity in the volume hologram layer imparts brittleness to the volume hologram layer. By adding the fine particles of the present invention, it is possible to create intentional defects in the volume hologram layer obtained from this composition resulting from structural non-uniformity in the layer. Thereby, a volume hologram layer having desirable elongation at break and breaking strength can be obtained. This brittle effect depends on the particle size, surface state, shape, etc. of the fine particles used. In particular, the particle size is an important characteristic that defines the surface area of the defect and can greatly contribute to the improvement of brittleness. Although the brittleness of the volume hologram layer is improved by adding a large amount of large particle diameter particles, it is not preferable because the volume hologram layer becomes clouded and the volume hologram cannot be recorded. In the present invention, the average particle size of the fine particles is preferably 100 to 600 nm. Here, the “average particle size” is generally used to represent the particle size of the particles (whether the particle size is coarse or fine), and the median diameter, arithmetic average diameter, surface area average diameter corresponding to 50% by weight, A volume area average diameter or the like is used. The average particle diameter shown in the present specification is a value measured by a laser method. The laser method is a method of measuring an average particle size, a particle size distribution, and the like by dispersing particles in a solvent, applying a laser beam to the dispersion solvent, and capturing and calculating the obtained scattered light.
[0029]
If the average particle size of the fine particles is smaller than 100 nm, it is difficult to prepare the photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention. Further, since the average particle size of the fine particles is small, they become bulky and the amount of fine particles added to the composition of the present invention is limited, which is not preferable. On the other hand, if the average particle size of the fine particles is larger than 600 nm, the volume hologram recording has an adverse effect such as white turbidity. In the present specification, a layer obtained by curing the volume hologram forming layer by exposure or the like in the production process of the volume hologram transfer foil is referred to as a “volume hologram layer”.
[0030]
Examples of the fine particles that can be used in the present invention include low-density polyethylene, high-density polyethylene, polypropylene, (meth) acryl, polyvinyl chloride, polyamide, polyimide, polycarbonate, epoxy or urethane, and copolymers thereof as resin skeletons. Fine particles, silica, mica, talc, clay, graphite, calcium carbonate, alumina, aluminum hydroxide, ferrite, china clay, kaolin, titanium dioxide, glass flakes, asbestos, wax stone powder, silica stone powder, barium sulfate, shelben, chamotte, etc. And inorganic fine particles. These fine particles may be used alone, or two or more fine particles may be mixed and used.
[0031]
When organic fine particles are used as the fine particles, organic fine particles (hereinafter referred to as “fluorine-based fine particles”) containing a resin (fluorine resin) in which one part or all of the skeleton or side chain hydrogen in the resin is replaced with fluorine are used. Is preferred. This is because the fluorine-based fine particles have a small friction coefficient, so that the interaction with other components contained in the photosensitive composition for volume hologram recording becomes small, and as a result, brittleness can appear even when a small amount is used. When using fluorine-based fine particles, it is preferable to use fine particles having an average particle diameter of 100 to 600 nm.
[0032]
As the fluorine-based fine particles, preferably a fluorine-containing acrylic ester described in JP-A-5-194322, a fluorine-containing (meth) acrylic compound described in JP-A-9-104655, or a fluorine-containing polyfunctional (meth) described in JP-A-2001-72646. Copolymerization was carried out with a monomer copolymer using one or more fluorine monomers represented by an acrylate compound or the like, or another compound having at least one ethylenically unsaturated bond in one molecule not containing fluorine. Examples thereof include monomer copolymers, fluorine-containing resin composite fine particles as disclosed in JP-A-6-73137, and fluorine-containing (meth) acrylic acid ester copolymers as described in JP-A-5-194668. One or more of these may be used.
[0033]
It is preferable to contain fine particles having an average particle size of 100 to 600 nm in an amount of 1 to 30% by weight, particularly 5 to 20% by weight, based on the total weight of the composition. If the content of the fine particles is less than 1% by weight with respect to the total weight of the composition, the object of the present invention cannot be achieved, and if it exceeds 30% by weight, the recording of the volume hologram is adversely affected.
[0034]
The polymer binder (f) used as necessary in the present invention is used for improving the stratification property and layer thickness uniformity of the volume hologram forming composition, or by irradiation with laser light or light with excellent coherence. The interference fringes formed by polymerization are used to stably exist until post-exposure. The polymer binder only needs to be compatible with the cationic polymerizable compound or the radical polymerizable composition. Specific examples thereof include chlorinated polyethylene, polymethyl methacrylate, methyl methacrylate and other (meth) acrylic acid. Copolymers with alkyl esters, copolymers of vinyl chloride and acrylonitrile, polyvinyl acetate, polyvinyl alcohol, polyvinyl formal, polyvinyl butyral, polyvinyl pyrrolidone, ethyl cellulose, acetyl cellulose, etc. One or more of these may be used.
[0035]
If necessary, the photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention may contain a thermal polymerization inhibitor, a silane coupling agent, a plasticizer, a colorant, a leveling agent, an antifoaming agent and the like.
[0036]
In the composition of the photosensitive composition of the present invention, the cationic polymerizable compound (a) is 1 to 60% by weight, particularly 20 to 50% by weight, and the radical polymerizable compound (b) is 1 to 60% by weight, based on the total weight of the composition. 20-50 wt%, radical photopolymerization initiator system (c) 0.3-15 wt%, especially 1-10 wt%, photocationic polymerization initiator system (d) 0.3-15 wt%, especially 1 to 10% by weight, fine particles (e) 1 to 30% by weight, particularly 5 to 20% by weight are preferred, respectively, and (a) to (e) are used in an amount of 100% by weight. When the polymer binder (f) is contained in the composition, the polymer binder (f) is preferably contained in an amount of 20 to 50% by weight, particularly 30 to 40% by weight, based on the total weight of the composition. Here, (a) to (f) are used in a total amount of 100% by weight.
[0037]
The photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention may be prepared by a usual method. For example, the above-mentioned essential components (a) to (e) and the optional component (f) can be prepared by mixing, for example, using a high-speed stirrer in a cool and dark place as is or after adding a solvent as necessary. Examples of solvents that can be used include ketone solvents such as methyl ethyl ketone, acetone, and cyclohexanone, ester solvents such as ethyl acetate, butyl acetate, and ethylene glycol diacetate, aromatic solvents such as toluene and xylene, methyl cellosolve, and ethyl cellosolve. And cellosolve solvents such as butyl cellosolve, alcohol solvents such as methanol, ethanol and propanol, ether solvents such as tetrahydrofuran and dioxane, and halogen solvents such as dichloromethane and chloroform.
[0038]
In the production of the volume hologram of the present invention, the volume hologram forming layer is formed by coating the photosensitive composition on a transparent support such as a glass plate, a PET film, a polyethylene film, and an acrylic plate by an ordinary method. Accordingly, it can be formed by drying. The coating amount is appropriately selected. For example, the dry coating weight is 1 g / m.2~ 50g / m2It may be. Further, usually, a PET film, a polyethylene film, a polypropylene film or the like is provided as a protective layer on the volume hologram forming layer. Thus, as another method for producing a three-layer body in which the intermediate layer is a volume hologram forming layer made of the composition of the present invention, for example, between two PET films that have been subjected to a treatment that is easy to peel off on either side A volume hologram forming layer may be formed, one film may be peeled off during use, and the surface thereof may be laminated on a suitable support. For example, the composition of the present invention can be injected between two glass plates.
[0039]
The thus produced volume hologram forming layer is formed by the above-mentioned radical polymerizable compound (b) in the first exposure using laser light or light having excellent coherence (for example, light having a wavelength of 300 to 1200 nm) using an ordinary holographic exposure apparatus. ) Is polymerized, and interference fringes are recorded inside. In the case of the composition of the present invention, at this stage, diffracted light due to the recorded interference fringes can be obtained to form a volume hologram layer. However, in order to further polymerize the cation polymerizable compound (a) remaining unreacted, the light (for example, light having a wavelength of 200 to 700 nm) exposed to the photocation polymerization initiator system (d) is used as a volume hologram as post-exposure. The whole surface is irradiated to obtain the volume hologram layer of the present invention. At this time, the radically polymerizable compound remaining unreacted may be cured simultaneously. Note that the diffraction efficiency, the peak wavelength of diffracted light, the half-value width, and the like can be changed by treating the volume hologram forming layer with heat or infrared rays before post-exposure.
[0040]
A volume hologram transfer foil having a volume hologram layer can be produced using the photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention. The volume hologram transfer foil that can be manufactured generally includes at least a base film, a volume hologram layer formed on the base film, and a heat-sensitive adhesive layer formed on the volume hologram layer.
[0041]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of a volume hologram transfer foil that can be produced using the photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention. In this volume hologram transfer foil 1, a
[0042]
In the present specification, the “base film” refers to a film constituting the produced volume hologram transfer foil in principle. The “support” refers to a film or the like that is used in the production of a volume hologram transfer foil but does not constitute the produced volume hologram. As a support, the film illustrated as said base film, the resin body which comprises a base film, an acrylic board, a glass plate, etc. can be used.
[0043]
As the
[0044]
After the volume hologram recording photosensitive composition of the present invention is applied onto a support, the volume hologram layer 4 records interference fringes corresponding to the wavefront of light from the object in the form of refractive index modulation. Is formed. The coating amount of the volume hologram recording photosensitive composition is appropriately selected. For example, the dry coating weight is 1 g / m.2~ 50g / m2It may be. The thickness of the produced volume hologram layer is preferably 0.1 to 50 μm, and more preferably 1 to 30 μm.
[0045]
The volume hologram layer produced from the photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention has a mechanical property of a volume hologram layer of 20 μm, a breaking strength at 25 ° C. of 10 to 30 MPa, and an elongation at break of 0.1 to 3%, preferably Has a breaking strength of 15 to 30 MPa, an elongation at break of 0.1 to 1.0%, and a breaking strength at 130 ° C. of 0.1 to 1 MPa, an elongation at break of 0.1 to 5%, preferably a breaking strength. 0.1 to 1.0 MPa, elongation at break 0.1 to 1.5%. This is because the volume hologram layer having the mechanical characteristics in such a range is easy and good when the volume hologram is applied from the volume hologram transfer foil to the adherend.
[0046]
In the present invention, the rupture strength and elongation at break of the volume hologram layer were measured using a self-recording tester (Tensilon universal tester INSTRON5565 manufactured by INSTRON) at a tensile speed of 2 mm / min.
[0047]
Furthermore, in the present invention, the glass transition point of the volume hologram layer is preferably 60 ° C. or higher, particularly preferably 100 ° C. or higher. Here, the glass transition point is a maximum value of tan δ (dynamic loss elastic modulus E ″ / dynamic storage elastic modulus E ′). Dynamic storage elastic modulus (E ′) by dynamic viscoelasticity measurement of the volume hologram layer. ) And tan δ can be measured by the following method.
(Dynamic viscoelasticity measurement method)
・ Measurement equipment: Leo vibron (trade name, manufactured by Orientec)
Measurement mode: Film tension method Measurement temperature: -50 ° C to 300 ° C Measurement heating rate: 5 ° C / min-1 Measurement frequency: 6.28 rad / s Measurement sample property: As a measurement sample, a substrate A photosensitive composition for volume hologram recording intended for measurement is applied on a film with a specific thickness, cured by a predetermined method, peeled off from a base film, and a test piece having a width of 5 to 10 mm and a length of 20 to 50 mm. And
Measurement method: The prepared sample is set on a tensile measurement jig, and the temperature dependence of the dynamic viscoelasticity of the sample is measured. From the data, the dynamic loss elastic modulus E ″ / dynamic storage elastic modulus E ′ = tan δ is obtained, and the temperature of the maximum value is obtained.
[0048]
As the resin constituting the heat-sensitive adhesive layer (heat seal layer) 5, a commonly used general heat-sensitive adhesive can be used. Further, as the
[0049]
As the thin film forming the transparent type volume hologram, any material can be used as long as it is light transmissive so as to exhibit the volume hologram effect. For example, there is a transparent material having a refractive index different from that of the resin of the volume hologram layer. The refractive index in this case may be larger or smaller than the refractive index of the resin of the volume hologram layer, but the difference in refractive index is preferably 0.1 or more, more preferably 0.5 or more, and 1.0 The above is optimal. In addition to the above, there is a metallic reflective film of 20 nm or less. As a transparent type reflective layer suitably used, acid value titanium (TiO2), Zinc sulfide (ZnS), Cu • Al composite metal oxide, and the like.
[0050]
FIG. 2 is an explanatory view showing an example of volume hologram attachment using a volume hologram transfer foil. When the volume hologram transfer foil is applied using the volume hologram transfer foil of the present invention, the volume hologram transfer foil 1 of the present invention is transferred onto the surface of the adherend 8 to which the volume hologram is to be attached as shown in FIG. The foil heat-
[0051]
Next, the example of the manufacturing method of the sample (volume hologram transfer foil) which tests the performance of the photosensitive composition for volume hologram recording of this invention is demonstrated.
[0052]
The first member having a volume hologram forming layer containing the photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention, the third member having a heat-sensitive adhesive layer, and the second member having a release layer are separated by independent processes. After preparing and forming a hologram image on the volume hologram forming layer of the first member, the volume hologram transfer foil can be obtained by laminating the second member and the third member. Here, the first and second members can be laminated by a dry process, and it is not necessary to use a solvent. Here, the “dry process” is a process that does not require a drying process in the laminating process because the solvent process is performed before the laminating process.
[0053]
As the first member described above, a material (support / volume hologram forming layer) in which a volume hologram forming layer is formed on a support such as PET can be used. As this first member, a laminate in which peelable PET is further laminated on a volume hologram forming layer (support / volume hologram forming layer / peelable PET) may be used. As a 2nd member, what formed the peeling layer on base film, such as PET, (base film / peeling layer) can be used. Furthermore, as a 3rd member, what formed the heat-sensitive adhesive layer on support bodies, such as peelable PET, (support body / heat-sensitive adhesive layer) can be used. Furthermore, you may use what formed support bodies, such as peelable PET, on this heat-sensitive adhesive layer (support body / heat-sensitive adhesive layer / support body).
[0054]
FIG. 3 shows a schematic diagram of a process for producing a volume hologram transfer foil using the first to third members as described above.
[0055]
A volume hologram is adhered to an adherend from a transfer foil obtained using the photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention. The article that is the adherend is not particularly limited, and can be applied to a plastic card, a mobile phone, a cash voucher, daily commodities, or a CD-ROM package. The volume hologram obtained by the composition of the present invention is a memory material such as a lens, diffraction grating, interference filter, head-up display device, general three-dimensional display, optical fiber coupler, facsimile optical polarizer, ID card, etc. It can be used for architectural window glass, advertising media, etc.
[0056]
【The invention's effect】
With the photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention, a volume hologram transfer foil having good foil breakability when a volume hologram is applied to various adherends can be produced. Furthermore, this composition makes it possible to provide a forgery-preventing volume hologram transfer foil that can easily determine whether or not the volume hologram display has been destroyed.
[0057]
【Example】
Next, the present invention will be specifically described with reference to examples and comparative examples. In the examples, “parts” and “%” are all based on weight unless otherwise specified.
[0058]
[Method of measuring elongation at break and strength at break]
In the present invention, the elongation at break and the breaking strength of the volume hologram layer are measured by the universal material testing machine “INSTRON5565” manufactured by INSTRON in accordance with JIS K7127-1989 under the following conditions.
[0059]
[Table 1]
From the above, a stress-strain curve (SS curve) was recorded, and the elongation at break was determined from this curve.
[0060]
[Preparation of a sample for measurement of breaking strength and elongation at break]
The photosensitive composition for volume hologram recording is:
[0061]
[Table 2]
[0062]
It was prepared with. In this preparation, bis (4-acryloxydiethoxyphenyl) methane was used as the radical polymerizable compound (b), and 3,9-diethyl-3′-carboxymethyl-2,2 as the photoradical polymerization initiator system (c). A combination of '-thiacarbocyanine / iodine salt and diphenyliodonium hexafluoroantimonate was used. The photocationic polymerization initiator system (d) was also combined with diphenyliodonium hexafluoroantimonate. As the polymer binder (f), a copolymer of methyl methacrylate / glycidyl methacrylate (copolymerization ratio 90/10, Mw about 50,000) was used.
[0063]
30 parts by weight of methyl ethyl ketone (MEK) and 30 parts by weight of methanol were added to 40 parts by weight of the above photosensitive composition for volume hologram recording to obtain a solution of the photosensitive composition for volume hologram recording. The solution of this composition was applied to a 50 μm PET film (Myler 200D manufactured by DuPont) with a gravure coat so that the layer thickness after drying was 20 μm, and a 50 μm PET film was laminated on the coated surface, followed by volume hologram A first member having a formation layer was produced.
[0064]
High pressure mercury lamp 4J / cm2Then, the film was peeled off from the support to prepare a film-like test piece having a width of 20 mm and a length of 50 mm. In addition, when the support surface is subjected to a release treatment during film formation, the cured hologram forming layer can be easily peeled off.
[0065]
[Fabrication evaluation sample preparation]
A first member having a volume hologram forming layer (PET film / volume hologram forming layer / (peelable) PET film), a second member having a peel layer (release layer / PET film), and a first member having a heat-sensitive adhesive layer. Three members (heat-sensitive adhesive layer / peelable PET film) were prepared separately by independent processes.
[0066]
[Production of first member]
Volume hologram recording was performed by adding 30 parts by weight of methyl ethyl ketone (MEK) and 30 parts by weight of methanol to 40 parts by weight of the photosensitive composition for volume hologram recording prepared in the above [Preparation of samples for measuring breaking strength and elongation at break]. A solution of the photosensitive composition for use was obtained. The solution of this composition was applied to a 50 μm PET film (Lumirror T60 (50 μm); manufactured by Toray Industries, Inc.) with a gravure coat so that the layer thickness after drying was 10 μm, and the surface release treatment PET was further applied to the coated surface. A film (SP-PET (38 μm) manufactured by Tosero Co., Ltd.) was laminated to produce a first member having a volume hologram forming layer.
[0067]
[Production of second member]
The second member is a PET film (Lumirror T60 (50 μm); manufactured by Toray Industries, Inc.) with a release layer (Haklinis 45-3), using a known coating method so that the layer thickness after drying is 1 μm. Coated uniformly.
[0068]
[Production of third member]
The third member is a surface release-treated PET film (SP-PET (50 μm); manufactured by Tosero Co., Ltd.) and a heat-sensitive adhesive (EC1200; manufactured by Chuo Rika Co., Ltd.) is dried using a known coating method. The subsequent layer thickness was applied to be 2 μm.
[0069]
[Production of evaluation samples]
One PET film of the first member having the volume hologram forming layer was peeled off, and the first member was laminated on a volume hologram master prepared in advance. Next, an interference fringe is recorded using an argon laser beam having a wavelength of 514 nm (first exposure), heat-treated at 100 ° C. for 10 minutes, and the release layer surface of the second member is placed so as to face the surface of the volume hologram forming layer. Lamination was performed at 80 ° C. This obtained the laminated body which consists of PET film / release layer / volume hologram formation layer / PET film. Then, the volume hologram forming layer is 2500 mJ / cm with a high pressure mercury lamp.2Fixing treatment (post-exposure) by irradiation was performed, the PET film in contact with the photosensitive material was peeled off, and the heat-sensitive adhesive layer surface of the third member was laminated at 100 ° C. on the peeled surface. As a result, a volume hologram transfer foil comprising PET film / release layer / volume hologram layer / thermosensitive adhesive layer / surface release treatment PET film was obtained.
[0070]
As described above, a colorless and transparent volume hologram transfer foil that is in a practical range in all of the following examples and comparative examples was obtained.
[0071]
[Transfer test method for volume hologram transfer foil]
A volume hologram transfer foil composed of PET film / release layer / volume hologram layer / thermosensitive adhesive layer was prepared. The volume hologram transfer foil of the present invention is superposed on the surface of an adherend (vinyl chloride card) to which the volume hologram is transferred so that the heat-sensitive adhesive layer of the transfer foil is in contact with the surface, and the portion of the volume hologram to be transferred is transferred. A 10 mm × 10 mm rectangular mold was pressed at 150 ° C. from the top of the foil. A desired portion of the heat-sensitive adhesive layer was melt-bonded to give a transfer layer (see the explanatory diagram of FIG. 2).
[0072]
The evaluation of foil breakage was performed by confirming whether or not extra transfer foil adhered to the outer edge of the transfer part. As the evaluation criteria, the case where the transfer portion and the non-transfer portion were clearly broken was marked with ◯, and the case where the transfer portion was clearly broken with good reproducibility was marked as ◎. Further, among the four sides of the transfer portion, a case where a non-transfer portion is slightly attached to one or two sides is indicated by Δ, and a case where a large non-transfer portion is attached to two or more sides is indicated by ×. The “non-transfer portion” here refers to a portion that is not desired to be attached when the volume hologram is attached from the volume hologram transfer foil.
[0073]
Examples 1-16, Comparative Examples 1-8
Here, the combination of the kind of the cationic polymerizable compound and the particle size of the fluorine-based particles (FM108 polymer) was changed to evaluate the breaking strength, breaking point elongation, and transferability of the volume hologram layer. The results are shown in Table 1. In any of the examples, a volume hologram transfer foil that is sufficiently within the practical range was obtained. In the table, “actual” indicates an example, and “ratio” indicates a comparative example.
[0074]
Table 1
[Table 3]
[0075]
Examples 17-32, Comparative Examples 9-16
Here, the combination of the kind of the cationic polymerizable compound and the particle size of the fluorine-based particles (PTFE particles) was changed to evaluate the breaking strength, breaking point elongation, and transferability of the volume hologram layer. The results are shown in Table 2. In any of the examples, a volume hologram transfer foil that is sufficiently within the practical range was obtained.
[0076]
Table 2
[Table 4]
[0077]
Examples 33 to 40, Comparative Examples 17 to 24
Here, the combination of the kind of cationically polymerizable compound, the kind of particles (acrylic particles, inorganic particles), and the particle size was changed to evaluate the breaking strength, breaking point elongation, and transferability of the volume hologram layer. The results are shown in Table 3. The fine particles “h” in Comparative Examples 17 to 24 are colloidal silica MIBK-ST (average particle diameter: 20 nm) manufactured by Nissan Chemical Industries.
[0078]
Table 3
[Table 5]
[0079]
Comparative Examples 25-32
Here, particles were not included and the type of the cationic polymerizable compound was changed to evaluate the breaking strength, breaking point elongation, and transferability of the volume hologram layer. The results are shown in Table 4. In any of the comparative examples, a volume hologram transfer foil in the practical range could not be obtained.
[0080]
Table 4
[Table 6]
[0081]
Comparative Examples 33 and 34
Here, “Composition 1” shown in Table 5 below was prepared as a volume hologram recording material:
[0082]
Table 5: Preparation of Composition 1
[Table 7]
[0083]
450 parts by weight of this “Composition 1” is an FM108 polymer (fine particles “a” in Table 9 having an average particle size of 200 nm) or PTFE particles (fine particles “d” in Table 9 having an average particle size of 200 nm) as fluorine-based particles. 20 parts by weight were added. Using the solution of the composition thus obtained, a first member having a volume hologram forming layer was produced in the same manner as described above. Using this first member, the same operation as in “Preparation of Evaluation Sample” was performed to obtain a volume hologram transfer foil. The volume hologram transfer foil obtained was evaluated in the same manner as described above for the breaking strength, elongation at break, and transfer suitability. The results are shown in Table 6. In any of the comparative examples, a volume hologram transfer foil in the practical range could not be obtained.
[0084]
Table 6
[Table 8]
[0085]
Comparative Examples 35 and 36
Here, 20 parts by weight of glass beads (average particle size 4 μm) or reactive microgel (average particle size 50 nm) was added to 450 parts by weight of the above “Composition 1”. A first member and a volume hologram transfer foil were prepared and evaluated in the same manner as in Comparative Examples 33 and 34 using the resulting solution of the composition. The results are shown in Table 7. In any of the comparative examples, a volume hologram transfer foil in the practical range could not be obtained.
[0086]
Table 7
[Table 9]
[0087]
The cationically polymerizable compound (a) “CM” and the fine particles (e) used in Tables 1 to 4 are as follows.
[0088]
Table 8
[Table 10]
The refractive index of the radical polymerizable compound (b) is 1.54, which is larger than the refractive index of the cationic polymerizable compound (a). The refractive index was measured according to JIS K7142 using an Abbe refractometer.
[0089]
Table 9
[Table 11]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a volume hologram transfer foil that can be produced using the photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention.
FIG. 2 is a view for explaining a method of attaching a volume hologram to an adherend from a volume hologram transfer foil that can be produced using the photosensitive composition for volume hologram recording of the present invention.
FIG. 3 is a diagram illustrating a specific method for producing a volume hologram transfer foil using first to third members.
[Explanation of symbols]
1 ... Volume hologram transfer foil,
2 ... Base film,
3 ... transfer layer,
4 ... Volume hologram layer,
5 ... Adhesive layer,
6 ... release layer,
8 ... Adherent,
9: Pressure plate.
Claims (5)
前記カチオン重合性化合物が3官能以上のカチオン重合性化合物であり、かつ
該組成物によって作製された体積ホログラム層の機械特性が、層厚20μmにおいて、25℃における破断強度10〜30MPa、破断点伸度0.1〜3%、かつ130℃における破断強度0.1〜1MPa、破断点伸度0.1〜5%である、
体積ホログラム記録用感光性組成物。(a) a cationically polymerizable compound, (b) a radically polymerizable compound, (c) a photoradical polymerization initiator system that polymerizes the component (b) in response to laser light of a specific wavelength or light having excellent coherence, ( d) a photocationic polymerization initiator system that is low-sensitivity to light of the specific wavelength and is sensitive to light of another wavelength to polymerize component (a), and (e) an average particle size of 100 to 600 nm. A photosensitive composition for volume hologram recording, comprising:
The cationic polymerizable compound is a tri- or higher functional cationic polymerizable compound, and the volume hologram layer made of the composition has a mechanical property of breaking strength of 10 to 30 MPa at 25 ° C., elongation at break at a layer thickness of 20 μm. Degree 0.1 to 3%, breaking strength at 130 ° C. 0.1 to 1 MPa, elongation at break 0.1 to 5%,
Photosensitive composition for volume hologram recording.
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