JP4288440B2 - Method for producing cross-linked polymer solid electrolyte - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一次電池、二次電池などの製造に用いられる高分子固体電解質、特に電気自動車用や夜間電力貯蔵用などの高温作動型二次電池に最適な高分子固体電解質の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より研究開発されている固体電解質としては、β−アルミナ、Li2TiO3、RbAg45、ヨウ化銀、或いはリンタングステン酸といった、いわゆる無機系材料が広く知られている。しかしながら、無機系材料は、(1)比重が重い、(2)任意の形状に成形できない、(3)柔軟で薄いフィルムが得られない、(4)室温でのイオン伝導性が低い等の欠点があり、実用上の問題となっている。
【0003】
近年、上記の欠点を改良する材料として有機系材料が注目されている。有機系材料の一般的な組成は、ポリアルキレンオキサイド、シリコーンゴム、フッ素樹脂或いはポリホスファゼン等のマトリックスとなる高分子にLiClO4、LiBF4などのキャリアーとなる電解質を混合、溶解させた高分子固体電解質(SPE)から構成されている。このようなSPEは無機系材料に比較して軽量で柔軟性があり、フィルムヘの成形・加工が容易であるという特徴を有しているが、ここ数年これらの特徴を維持しつつ、より実用的なSPEを構築するための研究開発が活発に行われている。
【0004】
SPEの応用分野としては、大別して、(1)常温で作動する低出力の民生用小型二次電池、(2)高温作動型の高出力な大型二次電池が挙げられる。ここで、(1)は、低沸点の非プロトン系有機電解液を高分子材料に吸収・保持させることによりイオン伝導性を向上させた、いわゆるゲル状SPEを隔膜として用いた二次電池であるが、電池の構成がリチウムイオン電池とほとんど同じであるため、低出力ながらも小型・超薄型電池としてすでに実用化の域に達している。
【0005】
一方、(2)は、負極にリチウム金属を用いることを想定したリチウムポリマー電池で、近い将来、電気自動車や夜間電力貯蔵用の大型二次電池への応用が期待されている。ところが、これらの大型電池では、充放電時における発熱量が膨大となり、電池自体の温度もかなり上昇するため、(1)のようなゲル系SPEを用いると電解液の蒸気圧により電池の外装缶が膨らんだり、最悪の場合には爆発したりする危険性が指摘されていた。そこでこれらの問題を解決するために、SPE単体(ドライ系)を60〜80℃に昇温することでイオン伝導性を高めた、いわゆる高温作動型の大型二次電池が提案され、欧米を中心に長期に渡る研究・開発が行われてきた。しかしながら、このような高温領域においても安全性が高く、優れたフィルム強度を有し、しかも電池系内で蒸気圧を全く発生させることのないSPEは、未だに得られていないのが実状である、
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記(2)の研究例としては、例えばM.Watanabe et al,So1id State Ionics 79,(1995)306−312.やS.Kohjiya et al,Second InternationalSymposium on Polymer Electorolytes,ed.by B.Scrosati,Elsevier,Appl.Sci.,London(1990),pp.187−196.などが挙げられるが、いずれのSPEも室温付近のイオン伝導度は10-4S/cm台に達するものの、フィルム強度は十分とはいえず、実用化には至っていない。
【0007】
一方、本出願人らは、先に特許第1842047号(特公平5−51612号公報)とMakromol.Chem.Macromol.Symp.25(1989)249,Reactive and Functional Polymers,37(1998)169−182.及びJ.Polym.Sci.,Part A:Polym.Chem.,36,(1998)3021−3034等において、本発明のモデルとなるブロック−グラフト共重合体の合成方法について提案した。
【0008】
また、特許第1842048号(特公平5−51632号公報)では、このブロック−グラフト共重合体をイオン伝導性固体として利用するために、そのアルキレンオキサイドユニットに対して0.05〜80モル%のLi,Na,K、Cs,Ag,Cu及びMgから選ばれる少なくとも一種の元素を含む無機塩を混合させたブロック−グラフト共重合体組成物をSPEとして提案し、特公平5−74195号公報では、同様のブロック−グラフト共重合体のLiイオン塩との複合物を電解質として内蔵したLi電池を提案した。しかしながら、上記の提案は、いずれも常温におけるイオン伝導性が低かったため、実用化には至らなかった。
【0009】
そこで、本出願人は、室温におけるイオン伝導性の向上を目的として、特開平3−188151号公報において、ブロック−グラフト共重合体の無機イオン塩複合物にポリアルキレンオキサイドを添加してなるブロック−グラフト共重合体組成物を提案したが、ブロック−グラフト共重合体にポリアルキレンオキサイドを多量に添加しすぎると、機械的強度を維持しているポリスチレンドメインが一部溶解し、フィルム強度が脆弱化してしまうことが判明した。
【0010】
本出願人は、新たに派生したこの問題を解決するために、特開平10−237143号公報において、種々のポリアルキレンオキサイドに溶解性を持たない、シリル基で置換したポリスチレンをブロック鎖とするブロック−グラフト共重合体を開発し、これにポリアルキレンオキサイドを添加したブロック−グラフト共重合体組成物を提案した。また、特開平10−208545号公報では、ブロック−グラフト共重合体に多量に添加したポリアルキレンオキサイドの溶解性からポリスチレンドメインを保護するために、架橋剤を用いてポリスチレンドメインを化学的に架橋し、綱目構造とした架橋型SPEを提案した。更に、特開平10−223042号公報と特開平10−245427号公報では、架橋剤を添加しなくても、高エネルギー線を照射するだけでポリスチレンドメインを容易に架橋することが可能な、自己架橋型ブロック−グラフト共重合体を提案した。
【0011】
その結果、室温付近のみならず、高温時(60〜80℃)においてもイオン伝導性やフィルム強度が大きく改善されたSPEが完成し、実用化レベルの高温電池を容易に、かつ大量に作製できるようになった。
【0012】
しかしながら、ブロック−グラフト共重合体に添加するポリアルキレンオキサイドの種類によっては、60〜80℃の温度領域において多少の蒸気圧を示すものがある。また、本SPEを高温作動型の大型電池に適用した場合、電池の操作条件によっては、想定した温度領域より数十度も昇温してしまうことが多々あったことから、高温側に温度マージンの広い、より安全な電池が要求されるようになってきた。
【0013】
従って、本発明の目的は、高分子系の固体電解質に関して、自己架橋型ブロック−グラフト共重合体と添加した反応性のポリアルキレンオキサイドを同時に架橋して三次元の網目状構造とすることにより、100℃以上の高温時でも蒸気圧が発生することなく、高イオン伝導性で高いフィルム強度を有し、しかも成形・加工性等に優れた架橋型高分子固体電解質の製造方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
このような課題を解決するために、本発明は、下記一般式Iで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖Aと、下記一般式IIで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖B及び/又は下記一般式IIIで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖Cから構成される自己架橋型ブロック−グラフト共重合体に、下記一般式IVで表わされる反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機塩を添加し、上記自己架橋型ブロック−グラフト共重合体及び上記反応性ポリアルキレンオキサイドを架橋反応させることを特徴とする架橋型高分子固体電解質の製造方法を提供する。
【0015】
この場合、特には、一般式Iで表わされる繰り返し単位からなる少なくとも1種の重合度10以上のブロック鎖Aと、一般式IIで表わされる繰返し単位からなる少なくとも1種の重合度300以上のブロック鎖Bとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖Bの構成比(重合度比)が1:30〜30:1である重合度310以上の自己架橋型ブロック−グラフト共重合体、或いは一般式Iで表わされる繰り返し単位からなる少なくとも1種の重合度10以上のブロック鎖Aと、一般式IIIで表わされる繰返し単位からなる少なくとも1種の重合度200以上のブロック鎖Cとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖Cの構成比(重合度比)が1:20〜20:1である重合度210以上の自己架橋型ブロック−グラフト共重合体に、一般式IVで表わされる反応性ポリアルキレンオキサイド、好ましくは1官能性と2官能性のポリアルキレンオキサイドを併用して添加すると共に、リチウム系無機塩を添加し、好ましくは電子線を照射することにより、上記自己架橋型ブロック−グラフト共重合体及び上記反応性ポリアルキレンオキサイドを架橋反応させることが好ましい。
【0016】
【化5】

Figure 0004288440
(ここに、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2は水素原子又はメチル基、R3はアルキル基、アリール基、アシル基、シリル基又はシアノアルキル基、nは1〜100の整数である。また、式中下記I−aで表わされるグラフト鎖の数平均分子量は45〜4,400である。)
【0017】
【化6】
Figure 0004288440
(ここに、R4は水素原子、メチル基又はエチル基、yは2又は3である。)
【0018】
【化7】
Figure 0004288440
(ここに、R4及びR5は水素原子、メチル基又はエチル基、yは2又は3である。kとmの総計は200以上で、kとmの構成比は95:5〜50:50である。またその配列方式は、ランダムもしくは交互である。)
【0019】
【化8】
Figure 0004288440
(ここに、R6とR7は水素原子又はメチル基、R8はH2C=CHCO−、H2C=C(CH3)CO−、ビニル基、アリル基、エポキシド、炭素数25以下のアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基、R9はエチレンオキサイド又はテトラメチレンオキサイドである。eとfは共に0〜25の整数であるが、同時に0になることはなく、一方が0の場合には必ず他方が1以上の整数になる。Xは−PhC(CH32PhO−又は単結合を示す。なお、Phはフェニレン基を示す。)
【0020】
この方法は、自己架橋型ブロック−グラフト共重合体のグラフト成分に反応性ポリアルキレンオキサイドが相溶化し、ミクロ相分離構造が形成された状態で両者を同時に架橋できるため、共有結合で連結された幹分子がフィルムの機械的強度を高め、グラフト成分と架橋されたポリアルキレンオキサイドが連続相を形成して金属イオンの通路を確保し、しかもポリアルキレンオキサイドからは蒸気圧が全く発生しない、熱安定性の高いフィルムが形成できる。
【0021】
そして、前記反応性ポリアルキレンオキサイドとしては、一般式IVで表わされる1官能性或いは2官能性のアクリレート系、メタクリレート系、アリル系、エポキシド等を用い、例えば、電子線を照射すれば、反応性ポリアルキレンオキサイドの架橋反応を完結することができる。
【0022】
この製造方法により、簡単かつ確実に高温時においても全く蒸気圧が発生せず、高イオン伝導性でフィルム強度の高い架橋型高分子固体電解質を製造することができるもので、本発明者らは、ブロック−グラフト共重合体の特性を生かして、高温時でも優れた機械的強度と高いイオン伝導性を維持し、しかも安全な高分子電解質を得るためには、自己架橋型ブロック−グラフト共重合体とこれに添加するポリアルキレンオキサイドの両方を同時に架橋し、三次元の網目状構造にすれば効果的であることを知見し、本発明を完成させたものである。
【0023】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の架橋型高分子固体電解質の元になるブロック−グラフト共重合体は、上述したように、一般式Iで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖Aと、一般式IIで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖B及び/又は一般式IIIで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖Cから構成されるブロック−グラフト共重合体であり、特に好ましくは、前述の特許第1842047号と特開平10−237143号公報に開示されているものと基本的には同一であるが、ここにあらためてその構造を示すと、一般式Iで表わされる繰り返し単位からなる少なくとも1種の重合度10以上のブロック鎖Aと、一般式IIで表わされる繰返し単位からなる少なくとも1種の重合度300以上のブロック鎖Bとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖Bの構成比(重合度比)が1:30〜30:1である重合度310以上のブロック−グラフト共重合体、或いは一般式Iで表わされる繰り返し単位からなる少なくとも1種の重合度10以上のブロック鎖Aと、一般式IIIで表わされる繰返し単位からなる少なくとも1種の重合度200以上のブロック鎖Cとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖Cの構成比(重合度比)が1:20〜20:1である重合度210以上のブロック−グラフト共重合体である。
【0024】
【化9】
Figure 0004288440
(ここに、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2は水素原子又はメチル基、R3はアルキル基、アリール基、アシル基、シリル基又はシアノアルキル基、nは1〜100の整数である。また、式中、下記I−aで表わされるグラフト鎖の数平均分子量は45〜4,400である。)
【0025】
【化10】
Figure 0004288440
【0026】
ここで、R3のアルキル基としては、炭素数1〜10、特に1〜2のものが好ましく、またアリール基としては、炭素数6〜10、特に6〜8のものが挙げられ、特にフェニル基が好ましい。アシル基としては、炭素数1〜9、特に1〜2のものが挙げられ、具体的にはホルミル基、アセチル基等が例示される。シリル基としては、−SiR3(Rは互いに同一又は異種の炭素数3〜15、特に3〜6の一価炭化水素基、好ましくはアルキル基である)で示されるものが挙げられる。シアノアルキル基としては、炭素数2〜10、特に2〜4のアルキル基の水素原子の一部をシアノ基で置換した、例えばシアノエチル基、シアノプロピル基等が挙げられる。
【0027】
【化11】
Figure 0004288440
(ここに、R4は水素原子、メチル基又はエチル基、yは2又は3である。)
【0028】
【化12】
Figure 0004288440
(ここに、R4及びR5は水素原子、メチル基又はエチル基、yは2又は3である。kとmの総計は200以上で、kとmの構成比は95:5〜50:50である。またその配列方式は、ランダムもしくは交互である。)
【0029】
このブロック−グラフト共重合体は、一般式Iで表わされる同種又は異種の繰り返し単位からなるブロック鎖Aと、一般式IIで表わされる同種又は異種の繰り返し単位からなるブロック鎖B及び/又は一般式IIIで表わされる同種又は異種の繰り返し単位からなるブロック鎖Cが、例えばAB、AC、BAB、BAB’、CAC、C’AC、BAC、BAB’AB、C’ABACというように任意に配列されてなるものであるが、好ましくはBAB、BAB’、B’ABAB’、BAB’AB、CAC、CAC’、C’ACAC’、CAC’AC、更に好ましくはBAB、BAB’、CAC、CAC’等の配列が挙げられる。なお、この配列例において、B,B’及びC,C’は、それぞれブロック鎖B、ブロック鎖Cに含まれるものであるが、R4やR5が相違したり、重合度が相違して互いに異なるブロック鎖であることを示す。
【0030】
重合体のブロック鎖Aの重合度は10以上、同じくBの重合度は300以上、Cの重合度は200以上であることが好ましく、この両ブロック鎖A,Bの構成比は重合度比として1:30〜30:1、ブロック鎖AとCでは1:20〜20:1であることが好ましい。また、共重合して得られるブロック−グラフト共重合体の重合度は、ブロック鎖AとBの配列で310以上50000以下、ブロック鎖AとCの配列では210以上50000以下であることが好ましい。
【0031】
重合体のブロック鎖Aは、高分子電解質としての機能を担う部分であり、重合度が10未満では、このポリマーの特徴であるイオン伝導性ドメインが連続相となるミクロ相分離構造を示さない場合がある。また、ブロック鎖Bは、機械的強度を保持する部分のため、重合度が300未満ではポリマー分子間の絡み合いが不十分でフィルムの機械的強度が低下してしまう。つまり、ブロック鎖AとBの構成比が1:30未満ではグラフト成分が少なすぎて、高分子電解質としての機能を保持するのが困難となり、また30:1を超えるとブロック鎖としての幹成分が少なくなり、機械的強度が維持できなくなるおそれがある。但し、ブロック鎖Bに比べて重合体のTgが高いブロック鎖Cは、例外的に低い重合度でも機械的強度が維持できるため、ここでは重合度を200以上、ブロック鎖Aとの構成比(重合度比)を1:20〜20:1、共重合化して得られる共重合体の重合度を210以上とすることができる。
【0032】
本発明の架橋型高分子固体電解質は、前記ブロック−グラフト共重合体に下記一般式IVで表わされる反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機塩を添加し、ブロック−グラフト共重合体及びこの反応性ポリアルキレンオキサイドを架橋反応させるものである。
【0033】
【化13】
Figure 0004288440
(ここに、R6とR7は水素原子又はメチル基、R8はH2C=CHCO−、H2C=C(CH3)CO−、ビニル基、アリル基、エポキシド、炭素数25以下のアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基、R9はエチレンオキサイド又はテトラメチレンオキサイドである。eとfは共に0〜25の整数であるが、同時に0になることはなく、一方が0の場合には必ず他方が1以上の整数になる。Xは−PhC(CH32PhO−又は単結合を示す。なお、Phはフェニレン基を示す。)
【0034】
上記R8のエポキシドとしては、下記式で示されるものが例示される。
【0035】
【化14】
Figure 0004288440
(但し、pは1〜25、qは1〜25の整数である。)
また、R8の置換フェニル基としては、トリル基、キシリル基等が例示される。
【0036】
ブロック−グラフト共重合体に添加する反応性ポリアルキレンオキサイドは、ポリアルキレングリコールのアクリレート誘導体、メタアクリレート誘導体、ビニル系誘導体などが適合し、その構造中に活性水素やハロゲン等を含まないものが好ましい。具体的には、メトキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−block−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−block−ポリプロピレングリコール−block−ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。またこの他に、ブロック鎖eとfをビスフェノールAで結合したエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド−テトラメチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド−block−プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0037】
本発明においては、基本的には1官能性ポリアルキレンオキサイドと2官能性ポリアルキレンオキサイドを組み合わせて使用する。また、官能基数の同じポリアルキレンオキサイドを2種類以上混合して用いるのも効果的である。更に、ここには例示しなかったが、3官能以上のポリアルキレンオキサイドを使用するとより架橋密度が高くなるため、イオン伝導性を多少犠牲にしてもフィルム強度の向上を図りたい場合には有効な手段となる。
【0038】
反応性ポリアルキレンオキサイドの添加量は、前記ブロック−グラフト共重合体に対して5重量%以上、好ましくは50〜600重量%で、1官能性ポリアルキレンオキサイドと2官能性ポリアルキレンオキサイドの混合比率は重量比として5:95〜95:5で、好ましくは10:90〜70:30である。また官能基数が等しく、種類の異なる反応性ポリアルキレンオキサイドの混合比率には、特に制限がない。
【0039】
反応性ポリアルキレンオキサイドの添加方法は、例えばブロック−グラフト共重合体に添加して常温又は加熱下に機械的に混練する方法、ブロック−グラフト共重合体との共通溶媒に溶解したのちキャスト法で成膜する方法などいろいろあるが、本ブロック−グラフト共重合体は高分子相溶化剤としての高い機能も有しているため、種々の方法により添加されたアルキレンオキサイドは、自動的にグラフト相に集合しミクロ相分離構造を形成する。従って、添加方法は任意で特に制限はない。
【0040】
前記ブロック−グラフト共重合体に添加するリチウム系無機塩類の種類は、LiClO4,LiBF4,LiPF6,LiAsF6,LiCF3SO3及びLiN(CF3SO22から選択される少なくとも1種の化合物がよい。また添加する割合は、ブロック−グラフト共重合体のグラフト鎖と添加した反応性ポリアルキレンオキサイドのアルキレンオキサイドユニットの総モル数に対して0.01〜80モル%、好ましくは0.02〜15モル%が適当であり、その添加方法もポリアルキレンオキサイドと同様に制限がない。
【0041】
本発明では、ブロック−グラフト共重合体に添加した反応性ポリアルキレンオキサイドを架橋反応させる方法としては、熱によって架橋させる方法(熱架橋)、紫外線を照射して架橋させる方法(紫外線照射)、電子線を照射して架橋させる方法(電子線照射)が例示される。熱架橋は、予め2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、過酸化ベンゾイル、過酸化メチルエチルケトン等の有機過酸化物を熱重合開始剤として添加しておき、成膜後に85℃以上で所定時間の間加熱させる方法であり、紫外線照射は、予め2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェン、ベンジルメチルケタール、トリメチルシリルベンゾフェノン、2−メチルベンゾイン、4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、アントラキノン等の光重合開始剤を添加しておき、成膜後に例えば500Wの高圧水銀ランプにて3分以上UV照射する方法である。また、電子線照射は、成膜後に電子線照射装置を用いて5〜100Mrad.の照射線量の電子線を照射する方法である。熱架橋、紫外線照射では、上述したようにラジカル発生剤(重合開始剤)が必要であるが、これを使用することで反応系がより複雑になると同時に、場合によってはリチウムイオンの輸送に悪影響を及ぼすことも懸念される。そこで、本発明では、エネルギーレベルが高く、コントロールし易い上にラジカル発生剤を必要としない電子線(放射線)による架橋法が最適であり、例えば電子線照射装置として[岩崎電気製 CB250/30/180L]を用い、加速電圧200kV、5〜100Mrad.で種々の試験を行ったところ、非常に優れた架橋方法であることが確認された。
【0042】
本発明による高分子固体電解質は、その構成要素である自己架橋型ブロック−グラフト共重合体が、(1)明確なミクロ相分離構造を示す、(2)機械的強度の高い幹分子が疑似架橋構造を形成し、構造保持の役目を果たすと共に材料強度を高める、(3)グラフト成分が比較的低分子でも連続相を形成し、金属イオンの通路を確保する、(4)グラフト成分が相溶化剤としての機能を有するため、膜内に大量のポリアルキレンオキサイドを安定に保持できる、(5)系内に揮発成分が存在しないため、高温時の熱安定性に優れ、かつ安全性が高い、という諸特性を持っている。
【0043】
従って、本発明の高分子固体電解質を例えば、今後実用化が期待されている電気自動車や夜間電力貯蔵用などの高温で作動するリチウムポリマー二次電池に応用すると、電池の軽量化、薄膜化に大変有効であると共に、極めて安全性の高い電池を作ることができる。
【0044】
また、本発明の架橋型高分子電解質は、二次電池素子以外に、一次電池、コンデンサー、エレクトロクロミックディスプレイ又はセンサー等の各種固体電気化学素子に用いても有効である。
【0045】
【実施例】
以下に、本発明の実施形態を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中のブロック共重合体は各成分を−b−で繋いで、例えばポリブテニルスチレン、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ポリブテニルスチレンの3成分ブロック共重合体をポリ(ブテニルスチレン−b−p−ヒドロキシスチレン−b−ブテニルスチレン)と表記し、ポリブテニルスチレンとポリスチレンの[ランダム/交互]共重合体からなるブロック鎖を−CO−、グラフト鎖は−g−で繋いで表わす。
【0046】
[実施例1]反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機塩を添加した自己架橋型ブロック−グラフト共重合体フィルムの電子線架橋I
実施例1で使用したブロック−グラフト共重合体の分子構造と各ブロック鎖の構成比、並びにグラフト鎖の組成等を以下に示した。
【0047】
ブロック−グラフト共重合体のサンプルNo.B−1
(1)分子構造:
ポリ[ブテニルスチレン−b−(p−ヒドロキシスチレン−g−エチレンオキサイド)−b−ブテニルスチレン]
(2)ブロック鎖A(一般式I):
1=水素原子、R2=水素原子、R3=メチル基、重合度=250
(3)ブロック鎖B(一般式II):
4=水素原子、y=2、重合度=500
(4)ブロック鎖の配列方式:
BAB(トリブロック共重合体)
(5)ブロック鎖の構成比(重合度比):
B:A:B=500:250:500=2:1:2(2B:A=4:1)
(6)グラフト鎖(一般式I−a):
2=水素原子、R3=メチル基、n(重合度)=15、数平均分子量(Mn)=660
上記自己架橋型ブロック−グラフト共重合体(サンプルNo.B−1)5.0gと、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(Mn=276)2.0gとポリエチレングリコールジアクリレート(Mn=214)1.0g及びLiClO40.5gをジメチルカーボネート60mlに溶解した後、テフロンシャーレ内に流延した。この試料をアルゴン気流下、室温で約20時間静置して過剰な溶媒を除去した後、更に80℃で2時間加熱乾燥することにより膜厚20μmのフィルムを得た。このフィルムに加速電圧200kV、線量10Mrad.の電子線を照射したのち、得られた試料を示差熱天秤DSC−20(セイコー電子工業社製商品名)で熱分析した。その結果、90℃付近にジメチルカーボネートに起因すると思われる1%以下の重量減量がみられたものの、その後は250℃に至るまで重量変化が観測されなかったことから、ブロック−グラフト共重合体に添加した反応性ポリアルキレンオキサイドは完全に架橋され、100〜250℃の高温においても揮発せず、従って蒸気圧を発生することもなく、グラフト相中に安定に保持されていることがわかった。
【0048】
[実施例2]反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機塩を添加した自己架橋型ブロック−グラフト共重合体フィルムの電子線架橋II
実施例1と同じ処方で作製した電子線照射前のフィルムに、加速電圧200kV、線量1〜3Mrad.の電子線を照射して得た試料を熱分析したところ、150℃付近から急激な重量減量が観測された。一方、5〜100Mrad.の線量を照射した試料はいずれも250℃まで安定で、溶媒以外の重量減量が全く観測されなかった。そこで、これ以降の実施例では、添加した反応性ポリアルキレンオキサイドを完全に架橋することが可能で、100〜250℃の高温においても蒸気圧を発生することのない照射線量10Mrad.を基準照射量とした。
【0049】
[実施例3]
実施例1と同じ処方で作製したフィルムに加速電圧200kV、線量10Mrad.の電子線を照射し、得られた試料を100℃で20時間真空乾燥することにより、膜厚20μmの架橋型高分子固体電解質フィルムを得た。得られたフィルムは多量のポリアルキレンオキサイドを含有しているにもかかわらず強靱で、動的粘弾性試験機RSA−II(Reometric Inc.製商品名)から求められた貯蔵弾性率は30℃で9.5×106Pa、80℃でも8.4×106Pa以上を示した。また、本電解質フィルムを20℃で100kg/cm2の荷重で圧縮しても、内部に含有されたポリアルキレンオキサイドは全く滲出しなかった。
【0050】
このフィルムを直径10mmの円板状に切り出し、その両面をリチウム金属極板で挟んで電極を形成し、周波数5Hz〜5MHzの交流インピダンス測定装置(マルチフリクェンシーLCRXメーター4192A、横河ヒューレットパッカード社製商品名)を用い、複素インピーダンス法によりイオン伝導度を算出した。その結果、80℃で0.7×10-3S/cmの値を得た。
【0051】
[実施例4〜9]
実施例4〜9に使用した自己架橋型ブロック−グラフト共重合体(サンプルNo.B−2〜BT−2)の分子構造、各ブロック鎖の構成比並びにグラフト鎖の組成等を以下に示した。また、下記自己架橋型ブロック−グラフト共重合体に種類の異なる反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機塩類を添加した後、電子線の照射により架橋した架橋型高分子固体電解質フィルムを用いて、実施例3と同様な評価を行ったところ、表1に示したような結果を得た。
【0052】
サンプルNo.B−2
(1)分子構造:
ポリ[ブテニルスチレン−b−(p−ヒドロキシスチレン−g−エチレンオキサイド)−b−ブテニルスチレン]
(2)ブロック鎖A(一般式I):
1=水素原子、R2=水素原子、R3=メチル基、重合度=250
(3)ブロック鎖B(一般式II):
4=水素原子、y=2、重合度=500
(4)ブロック鎖の配列方式:
BAB(トリブロック共重合体)
(5)ブロック鎖の構成比(重合度比):
B:A:B=500:250:500=2:1:2(2B:A=4:1)
(6)グラフト鎖(一般式I−a):
2=水素原子、R3=メチル基、n=23、数平均分子量(Mn)=1010
【0053】
サンプルNo.BT−1
(1)分子構造:
ポリ[(スチレン−co−ブテニルスチレン)−b−(p−ヒドロキシスチレン−g−エチレンオキサイド)−b−(スチレン−co−ブテニルスチレン)]
(2)ブロック鎖A(一般式I):
1=水素原子、R2=水素原子、R3=メチル基、重合度=250
(3)ブロック鎖C(一般式III):
4=水素原子、R5=水素原子、y=2、m(重合度)=100、k(重合度)=400
(4)ブロック鎖の配列方式:
CAC(トリブロック共重合体)
(5)ブロック鎖の構成比(重合度比):
C:A:C=(100+400):250:(100+400)=2:1:2(2C:A=4:1)
(6)グラフト鎖(一般式I−a):
2=水素原子、R3=メチル基、n=9、数平均分子量(Mn)=400
【0054】
サンプルNo.BT−2
(1)分子構造:
ポリ[(スチレン−co−ブテニルスチレン)−b−(p−ヒドロキシスチレン−g−エチレンオキサイド)−b−(スチレン−co−ブテニルスチレン)]
(2)ブロック鎖A(一般式I):
1=水素原子、R2=水素原子、R3=メチル基、重合度=250
(3)ブロック鎖C(一般式III):
4=水素原子、R5=水素原子、y=2、m(重合度)=50、k(重合度)=450
(4)ブロック鎖の配列方式:
CAC(トリブロック共重合体)
(5)ブロック鎖の構成比(重合度比):
C:A:C=(50+450):250:(50+450)=2:1:2(2C:A=4:1)
(6)グラフト鎖(一般式I−a):
2=水素原子、R3=メチル基、n=14、数平均分子量(Mn)=620
【0055】
【表1】
Figure 0004288440
A:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(Mn=276)
B:ポリエチレングリコールジアクリレート(Mn=302)
C:メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート(Mn=466)
D:ポリプロピレングリコールジメタクリレート(Mn=386)
E:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(Mn=496)
F:アリロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(Mn=214)
G:オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(Mn=898)
H:ポリプロピレングリコールジアクリレート(Mn=302)
I:ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジメタアクリレート(Mn=600)
J:ラウロキシポリエチレングリコールモノアクリレート(Mn=400)
K:ポリプロピレングリコールジアクリレート(Mn=518)
L:メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート(Mn=482)
M:アリロキシポリエチレングリコールモノアクリレート(Mn=380)
【0056】
これらの結果から、本発明によって製造される架橋型高分子固体電解質は、多量のポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機塩類をフィルム中に含有しているにもかかわらず、100℃以上の高温時でも蒸気圧が発生することなく、高イオン伝導性で高いフィルム強度を有していることがわかった。
【0057】
[比較例1]
米国特許第5296318号に記載されている高分子固体電解質の形成方法に従い、膜厚100μmのフィルム状固体電解質を作製した。方法は、VdF/HFPコポリマー[Atochem Kyner FLEX 2801(商品名)]5.0gとメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(Mn=273)2.0g、ポリエチレングリコールジアクリレート(Mn=214)1.0g及びLiClO40.5gを50mlのテトラヒドロフランに溶解混合した後、テフロンシャーレ内に流延した。この試料をアルゴン気流下、室温で約20時間静置して過剰な溶媒を除去した後、更に80℃で2時間加熱乾燥した。しかしながら、Atochem Kyner FLEX 2801とポリアルキレンオキサイドが全く相溶化しなかったため、マクロな相分離が発生し、完全に固化しない半固形状フィルムしか得ることができなかった。
【0058】
[比較例2]
比較例1で作製した半固形状フィルムを加速電圧200kV、線量10Mrad.の電子線を照射したところ、マクロな相分離が生じたままの不均質なフィルムが得られた。また50Mrad.以上の電子線線量では、Atochem Kyner FLEX 2801の分解反応が進行し、フッ素ガスが発生した。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、優れたフィルム強度と高イオン伝導性及びフィルムへの成形、加工性の良好な、大型二次電池等として好適に用いられる架橋型高分子固体電解質が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a polymer solid electrolyte suitable for use in the production of primary batteries, secondary batteries, and the like, particularly high temperature operation type secondary batteries for electric vehicles and nighttime power storage.
[0002]
[Prior art]
Solid electrolytes that have been researched and developed in the past include β-alumina, Li2TiOThree, RbAgFourlFiveSo-called inorganic materials such as silver iodide and phosphotungstic acid are widely known. However, the disadvantages of inorganic materials are (1) heavy specific gravity, (2) cannot be molded into any shape, (3) flexible and thin film cannot be obtained, and (4) ion conductivity at room temperature is low. Has become a practical problem.
[0003]
In recent years, organic materials have attracted attention as materials for improving the above-mentioned drawbacks. The general composition of organic materials is that LiClO is used as a polymer such as polyalkylene oxide, silicone rubber, fluororesin or polyphosphazene.Four, LiBFFourIt is composed of a solid polymer electrolyte (SPE) in which an electrolyte serving as a carrier is mixed and dissolved. Such SPE has the characteristics that it is lighter and more flexible than inorganic materials, and that it can be easily formed and processed into a film. Research and development for constructing a realistic SPE is being actively conducted.
[0004]
The application fields of SPE are broadly classified into (1) a small-sized consumer secondary battery that operates at room temperature, and (2) a high-temperature large-sized secondary battery that operates at high temperature. Here, (1) is a secondary battery using a so-called gel-like SPE as a diaphragm whose ion conductivity is improved by absorbing and holding a low-boiling point aprotic organic electrolyte in a polymer material. However, since the configuration of the battery is almost the same as that of the lithium ion battery, it has already been put to practical use as a small and ultra-thin battery with a low output.
[0005]
On the other hand, (2) is a lithium polymer battery that assumes the use of lithium metal for the negative electrode, and is expected to be applied to electric vehicles and large-sized secondary batteries for nighttime power storage in the near future. However, in these large batteries, the amount of heat generated during charging and discharging becomes enormous, and the temperature of the battery itself rises considerably. Therefore, when the gel-based SPE as in (1) is used, the outer can of the battery is caused by the vapor pressure of the electrolyte. It has been pointed out the danger of swelling or exploding in the worst case. Therefore, in order to solve these problems, a so-called high temperature operation type large secondary battery in which ion conductivity is increased by raising the temperature of a single SPE (dry type) to 60 to 80 ° C. has been proposed, mainly in Europe and the United States. Long-term research and development has been conducted. However, SPE which has high safety even in such a high temperature region, has excellent film strength, and does not generate any vapor pressure in the battery system is not yet obtained.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
As a research example of the above (2), for example, Watanabe et al, So1id State Ionics 79, (1995) 306-312. And S. Kohjiya et al., Second International Symposium on Polymer Electronics, ed. by B. Scrosati, Elsevier, Appl. Sci. , London (1990), pp. 187-196. However, any SPE has an ionic conductivity of about 10 at room temperature.-FourAlthough it reaches the S / cm range, it cannot be said that the film strength is sufficient and has not yet been put to practical use.
[0007]
On the other hand, the present applicants have previously described Japanese Patent No. 1842047 (Japanese Patent Publication No. 5-51612) and Makromol. Chem. Macromol. Symp. 25 (1989) 249, Reactive and Functional Polymers, 37 (1998) 169-182. And J.A. Polym. Sci. Part A: Polym. Chem. , 36, (1998) 3021-3034, etc., proposed a method for synthesizing a block-graft copolymer as a model of the present invention.
[0008]
In addition, in Patent No. 1842048 (Japanese Patent Publication No. 5-51632), in order to use this block-graft copolymer as an ion conductive solid, 0.05 to 80 mol% of the alkylene oxide unit is used. A block-graft copolymer composition in which an inorganic salt containing at least one element selected from Li, Na, K, Cs, Ag, Cu and Mg is mixed is proposed as SPE. The present inventors have proposed a Li battery in which a composite of a similar block-graft copolymer with a Li ion salt is incorporated as an electrolyte. However, none of the above proposals have been put into practical use because of their low ionic conductivity at room temperature.
[0009]
In view of this, the present applicant, for the purpose of improving the ionic conductivity at room temperature, disclosed in JP-A-3-188151 is a block obtained by adding a polyalkylene oxide to an inorganic ion salt composite of a block-graft copolymer. Although a graft copolymer composition was proposed, if too much polyalkylene oxide is added to the block-graft copolymer, some polystyrene domains that maintain the mechanical strength will dissolve, resulting in weak film strength. It turned out that.
[0010]
In order to solve this newly derived problem, the present applicant has disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 10-237143, a block having polystyrene as a block chain, which is not soluble in various polyalkylene oxides and substituted with a silyl group. -A graft copolymer was developed, and a block-graft copolymer composition in which a polyalkylene oxide was added was proposed. In JP-A-10-208545, in order to protect the polystyrene domain from the solubility of polyalkylene oxide added in a large amount to the block-graft copolymer, the polystyrene domain is chemically crosslinked using a crosslinking agent. A cross-linked SPE with a mesh structure was proposed. Furthermore, in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 10-222302 and 10-245427, self-crosslinking can easily crosslink polystyrene domains only by irradiation with high energy rays without adding a crosslinking agent. A type block-graft copolymer was proposed.
[0011]
As a result, an SPE with greatly improved ion conductivity and film strength is completed not only near room temperature but also at high temperatures (60 to 80 ° C.), and a practical high-temperature battery can be easily produced in large quantities. It became so.
[0012]
However, some polyalkylene oxides added to the block-graft copolymer exhibit some vapor pressure in the temperature range of 60 to 80 ° C. In addition, when this SPE is applied to a large battery operating at a high temperature, the temperature may increase by several tens of degrees from the assumed temperature range depending on the operating conditions of the battery. A wider and safer battery has come to be demanded.
[0013]
Therefore, the object of the present invention is to provide a three-dimensional network structure by simultaneously crosslinking a self-crosslinking block-graft copolymer and an added reactive polyalkylene oxide with respect to a polymer solid electrolyte. An attempt is made to provide a method for producing a crosslinked polymer solid electrolyte that does not generate vapor pressure even at a high temperature of 100 ° C. or higher, has high ion conductivity and high film strength, and is excellent in moldability and processability. Is.
[0014]
Means for Solving the Problem and Embodiment of the Invention
In order to solve such problems, the present invention provides a block chain A composed of repeating units represented by the following general formula I, a block chain B composed of repeating units represented by the following general formula II, and / or the following general formula: A reactive polyalkylene oxide represented by the following general formula IV and a lithium-based inorganic salt are added to a self-crosslinking block-graft copolymer composed of a block chain C composed of repeating units represented by III, and the self-crosslinking Provided is a method for producing a cross-linked solid polymer electrolyte, characterized in that a cross-linking reaction of a type block-graft copolymer and the reactive polyalkylene oxide is carried out.
[0015]
In this case, in particular, at least one block chain A having a degree of polymerization of 10 or more consisting of repeating units represented by the general formula I and at least one block having a degree of polymerization of 300 or more consisting of repeating units represented by the general formula II. A self-crosslinking block-graft copolymer having a degree of polymerization of 310 or more, wherein the constituent ratio (polymerization degree ratio) of the block chain A and the block chain B is 1:30 to 30: 1. It is composed of at least one block chain A composed of repeating units represented by the formula I having a degree of polymerization of 10 or more and at least one block chain C composed of repeating units represented by the general formula III having a degree of polymerization of 200 or more. A self-crosslinking block-graft copolymer having a degree of polymerization of 210 or more, wherein the composition ratio (polymerization degree ratio) of block chain A and block chain C is 1:20 to 20: 1. By adding a reactive polyalkylene oxide represented by the general formula IV, preferably a monofunctional and bifunctional polyalkylene oxide in combination, and adding a lithium-based inorganic salt, preferably by irradiating an electron beam The self-crosslinking block-graft copolymer and the reactive polyalkylene oxide are preferably subjected to a crosslinking reaction.
[0016]
[Chemical formula 5]
Figure 0004288440
(Here, R1Is a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, R2Is a hydrogen atom or a methyl group, RThreeIs an alkyl group, aryl group, acyl group, silyl group or cyanoalkyl group, and n is an integer of 1 to 100. In addition, the number average molecular weight of the graft chain represented by the following Ia in the formula is 45 to 4,400. )
[0017]
[Chemical 6]
Figure 0004288440
(Here, RFourIs a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, and y is 2 or 3. )
[0018]
[Chemical 7]
Figure 0004288440
(Here, RFourAnd RFiveIs a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, and y is 2 or 3. The total of k and m is 200 or more, and the composition ratio of k and m is 95: 5 to 50:50. The arrangement method is random or alternating. )
[0019]
[Chemical 8]
Figure 0004288440
(Here, R6And R7Is a hydrogen atom or a methyl group, R8Is H2C = CHCO-, H2C = C (CHThree) CO-, vinyl group, allyl group, epoxide, alkyl group having 25 or less carbon atoms, phenyl group or substituted phenyl group, R9Is ethylene oxide or tetramethylene oxide. e and f are both integers of 0 to 25, but are not 0 at the same time. When one is 0, the other is always an integer of 1 or more. X is -PhC (CHThree)2PhO- or a single bond is shown. Ph represents a phenylene group. )
[0020]
In this method, reactive polyalkylene oxide is compatible with the graft component of the self-crosslinking type block-graft copolymer, and both can be cross-linked at the same time in a state in which a microphase separation structure is formed. The trunk molecule increases the mechanical strength of the film, the polyalkylene oxide cross-linked with the graft component forms a continuous phase to secure the passage of metal ions, and no vapor pressure is generated from the polyalkylene oxide. A highly reliable film can be formed.
[0021]
As the reactive polyalkylene oxide, a monofunctional or bifunctional acrylate-based, methacrylate-based, allyl-based, epoxide or the like represented by the general formula IV is used. The crosslinking reaction of polyalkylene oxide can be completed.
[0022]
By this production method, it is possible to produce a crosslinked polymer solid electrolyte having a high ion conductivity and a high film strength without generating any vapor pressure even at a high temperature easily and reliably. In order to make use of the properties of block-graft copolymers to maintain excellent mechanical strength and high ionic conductivity even at high temperatures and to obtain a safe polymer electrolyte, self-crosslinking block-graft copolymer The present invention has been completed by discovering that it is effective if both the coalescence and the polyalkylene oxide added thereto are simultaneously crosslinked to form a three-dimensional network structure.
[0023]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
As described above, the block-graft copolymer that is the basis of the crosslinked polymer solid electrolyte of the present invention comprises a block chain A composed of a repeating unit represented by the general formula I and a repeating unit represented by the general formula II. A block-graft copolymer composed of a block chain B and / or a block chain C composed of repeating units represented by the general formula III, particularly preferably the above-mentioned Japanese Patent No. 1842047 and JP-A-10-237143. The structure is basically the same as that disclosed in the publication, but here again the structure thereof, at least one block chain A having a degree of polymerization of 10 or more consisting of repeating units represented by the general formula I, A block composed of at least one block chain B having a degree of polymerization of 300 or more and comprising a repeating unit represented by the general formula II A block-graft copolymer having a degree of polymerization of 310 or more having a composition ratio (polymerization degree ratio) of A and block chain B of 1:30 to 30: 1, or at least one kind of repeating unit represented by the general formula I Composition ratio of block chain A and block chain C (polymerization) composed of block chain A having a polymerization degree of 10 or more and at least one block chain C having a polymerization degree of 200 or more composed of repeating units represented by general formula III Degree ratio) is a block-graft copolymer having a degree of polymerization of 210 or more and a ratio of 1:20 to 20: 1.
[0024]
[Chemical 9]
Figure 0004288440
(Here, R1Is a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, R2Is a hydrogen atom or a methyl group, RThreeIs an alkyl group, aryl group, acyl group, silyl group or cyanoalkyl group, and n is an integer of 1 to 100. In the formula, the number average molecular weight of the graft chain represented by the following Ia is 45 to 4,400. )
[0025]
[Chemical Formula 10]
Figure 0004288440
[0026]
Where RThreeAs the alkyl group, those having 1 to 10 carbon atoms, particularly 1 to 2 carbon atoms are preferable, and examples of the aryl group include those having 6 to 10 carbon atoms, particularly 6 to 8 carbon atoms, and phenyl group is particularly preferable. Examples of the acyl group include those having 1 to 9 carbon atoms, particularly 1 to 2 carbon atoms, and specific examples include formyl group and acetyl group. As the silyl group, —SiRThree(R is the same or different carbon number 3-15, especially 3-6 monovalent hydrocarbon group, preferably an alkyl group). The cyanoalkyl group includes, for example, a cyanoethyl group, a cyanopropyl group, etc. in which a part of hydrogen atoms of an alkyl group having 2 to 10 carbon atoms, particularly 2 to 4 carbon atoms, is substituted with a cyano group.
[0027]
Embedded image
Figure 0004288440
(Here, RFourIs a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, and y is 2 or 3. )
[0028]
Embedded image
Figure 0004288440
(Here, RFourAnd RFiveIs a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, and y is 2 or 3. The total of k and m is 200 or more, and the composition ratio of k and m is 95: 5 to 50:50. The arrangement method is random or alternating. )
[0029]
This block-graft copolymer comprises a block chain A composed of the same or different repeating units represented by the general formula I, a block chain B composed of the same or different repeating units represented by the general formula II and / or the general formula A block chain C composed of the same or different repeating units represented by III is arbitrarily arranged, for example, AB, AC, BAB, BAB ′, CAC, C′AC, BAC, BAB′AB, C′ABAC. Preferably, BAB, BAB ', B'ABAB', BAB'AB, CAC, CAC ', C'ACAC', CAC'AC, more preferably BAB, BAB ', CAC, CAC', etc. Examples include sequences. In this arrangement example, B, B ′ and C, C ′ are included in the block chain B and the block chain C, respectively.FourOr RFiveAre different, or have different degrees of polymerization, indicating different block chains.
[0030]
The degree of polymerization of the block chain A of the polymer is preferably 10 or more, the degree of polymerization of B is preferably 300 or more, and the degree of polymerization of C is preferably 200 or more. It is preferable that the ratio is 1:30 to 30: 1, and the block chains A and C are 1:20 to 20: 1. The degree of polymerization of the block-graft copolymer obtained by copolymerization is preferably 310 to 50000 in the arrangement of block chains A and B, and 210 to 50000 in the arrangement of block chains A and C.
[0031]
The block chain A of the polymer is a part responsible for the function as a polymer electrolyte. When the degree of polymerization is less than 10, the ion-conductive domain that is characteristic of this polymer does not show a microphase separation structure that becomes a continuous phase. There is. In addition, since the block chain B is a portion that retains mechanical strength, if the degree of polymerization is less than 300, the entanglement between the polymer molecules is insufficient and the mechanical strength of the film is lowered. That is, when the composition ratio of the block chains A and B is less than 1:30, there are too few graft components and it is difficult to maintain the function as a polymer electrolyte, and when it exceeds 30: 1, the trunk component as a block chain There is a risk that the mechanical strength cannot be maintained. However, the block chain C having a polymer Tg higher than that of the block chain B can maintain the mechanical strength even at an exceptionally low degree of polymerization. The polymerization degree ratio) is 1:20 to 20: 1, and the degree of polymerization of the copolymer obtained by copolymerization can be 210 or more.
[0032]
The cross-linked solid polymer electrolyte of the present invention is obtained by adding a reactive polyalkylene oxide represented by the following general formula IV and a lithium-based inorganic salt to the block-graft copolymer, and the block-graft copolymer and its reactivity. A polyalkylene oxide is subjected to a crosslinking reaction.
[0033]
Embedded image
Figure 0004288440
(Here, R6And R7Is a hydrogen atom or a methyl group, R8Is H2C = CHCO-, H2C = C (CHThree) CO-, vinyl group, allyl group, epoxide, alkyl group having 25 or less carbon atoms, phenyl group or substituted phenyl group, R9Is ethylene oxide or tetramethylene oxide. e and f are both integers of 0 to 25, but are not 0 at the same time. When one is 0, the other is always an integer of 1 or more. X is -PhC (CHThree)2PhO- or a single bond is shown. Ph represents a phenylene group. )
[0034]
R above8Examples of the epoxide include those represented by the following formula.
[0035]
Embedded image
Figure 0004288440
(However, p is an integer of 1-25 and q is an integer of 1-25.)
R8Examples of the substituted phenyl group include a tolyl group and a xylyl group.
[0036]
As the reactive polyalkylene oxide added to the block-graft copolymer, acrylate derivatives, methacrylate derivatives, vinyl derivatives, etc. of polyalkylene glycol are suitable, and those containing no active hydrogen or halogen in the structure are preferable. . Specifically, methoxyethylene glycol mono (meth) acrylate, methoxypolyethylene glycol mono (meth) acrylate, octoxypolyethylene glycol-block-polypropylene glycol mono (meth) acrylate, lauroxypolyethylene glycol mono (meth) acrylate, stearoxy Polyethylene glycol mono (meth) acrylate, allyloxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, nonylphenoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, nonylphenoxypolypropylene glycol mono (meth) acrylate, nonylphenoxypoly (ethylene glycol-propylene glycol) mono ( (Meth) acrylate, ethylene glycol di (meth) acrylate, polyethylene Recall di (meth) acrylate, propylene glycol di (meth) acrylate, polypropylene glycol di (meth) acrylate, polyethylene glycol-block-polypropylene glycol-block-polyethylene glycol di (meth) acrylate, polytetramethylene glycol di (meth) acrylate, Examples include poly (ethylene glycol-tetramethylene glycol) di (meth) acrylate and poly (propylene glycol-tetramethylene glycol) di (meth) acrylate. In addition, ethylene oxide-modified bisphenol A di (meth) acrylate, ethylene oxide-propylene oxide-modified bisphenol A di (meth) acrylate, and propylene oxide-tetramethylene oxide-modified bisphenol A in which block chains e and f are bonded with bisphenol A. Examples include di (meth) acrylate, ethylene oxide-block-propylene oxide-modified bisphenol A di (meth) acrylate, and the like.
[0037]
In the present invention, basically, a monofunctional polyalkylene oxide and a bifunctional polyalkylene oxide are used in combination. It is also effective to use a mixture of two or more polyalkylene oxides having the same number of functional groups. Further, although not exemplified here, the use of a tri- or higher functional polyalkylene oxide increases the cross-linking density, so it is effective when it is desired to improve the film strength even if the ion conductivity is somewhat sacrificed. It becomes a means.
[0038]
The addition amount of the reactive polyalkylene oxide is 5% by weight or more, preferably 50 to 600% by weight, based on the block-graft copolymer, and the mixing ratio of monofunctional polyalkylene oxide and bifunctional polyalkylene oxide. Is a weight ratio of 5:95 to 95: 5, preferably 10:90 to 70:30. Moreover, there is no restriction | limiting in particular in the mixing ratio of the reactive polyalkylene oxide from which a functional group number is equal and from which a kind differs.
[0039]
The addition method of the reactive polyalkylene oxide is, for example, a method in which it is added to the block-graft copolymer and mechanically kneaded at room temperature or under heating, and is dissolved in a common solvent with the block-graft copolymer, followed by a casting method. There are various methods such as film formation, but since this block-graft copolymer also has a high function as a polymer compatibilizing agent, alkylene oxide added by various methods is automatically converted into the graft phase. Aggregates to form a microphase separation structure. Therefore, the addition method is arbitrary and is not particularly limited.
[0040]
The type of lithium-based inorganic salt added to the block-graft copolymer is LiClO.Four, LiBFFour, LiPF6, LiAsF6, LiCFThreeSOThreeAnd LiN (CFThreeSO2)2At least one compound selected from is preferred. The ratio of addition is 0.01 to 80 mol%, preferably 0.02 to 15 mol based on the total number of moles of alkylene oxide units of the reactive polyalkylene oxide added to the graft chain of the block-graft copolymer. % Is appropriate, and the addition method is not limited as in the case of polyalkylene oxide.
[0041]
In the present invention, the reactive polyalkylene oxide added to the block-graft copolymer is subjected to a crosslinking reaction by a method of crosslinking by heat (thermal crosslinking), a method of crosslinking by irradiation with ultraviolet rays (ultraviolet irradiation), an electron An example is a method of irradiating a beam to crosslink (electron beam irradiation). In the thermal crosslinking, an organic peroxide such as 2,2′-azobis (isobutyronitrile), benzoyl peroxide, methyl ethyl ketone or the like is added in advance as a thermal polymerization initiator, and is predetermined at 85 ° C. or higher after film formation. It is a method of heating for a period of time, and ultraviolet irradiation is performed in advance by using 2,2-dimethoxy-2-phenylacetophene, benzylmethyl ketal, trimethylsilylbenzophenone, 2-methylbenzoin, 4-methoxybenzophenone, benzoin methyl ether, anthraquinone, etc. In this method, a photopolymerization initiator is added, and UV irradiation is performed for 3 minutes or more with a 500 W high-pressure mercury lamp after film formation. Moreover, electron beam irradiation is 5-100 Mrad. Using an electron beam irradiation apparatus after film-forming. This is a method of irradiating an electron beam with an irradiation dose of. As described above, a radical generator (polymerization initiator) is necessary for thermal crosslinking and ultraviolet irradiation, but the use of this makes the reaction system more complicated and may adversely affect the transport of lithium ions. There is also concern about the effect. Therefore, in the present invention, the crosslinking method using an electron beam (radiation) which has a high energy level and is easy to control and does not require a radical generator is optimal. For example, as an electron beam irradiation device [CB250 / 30 / manufactured by Iwasaki Electric Co., Ltd. 180L], acceleration voltage 200 kV, 5-100 Mrad. When various tests were conducted, it was confirmed that this was a very excellent crosslinking method.
[0042]
In the solid polymer electrolyte according to the present invention, a self-crosslinking block-graft copolymer as a constituent element thereof has (1) a clear microphase separation structure, and (2) a trunk molecule having high mechanical strength is pseudo-crosslinked. Forms the structure, plays a role in maintaining the structure and enhances the material strength. (3) Forms a continuous phase even when the graft component is relatively low in molecular weight and secures a passage for metal ions. (4) Graft component is compatibilized. Since it has a function as an agent, a large amount of polyalkylene oxide can be stably held in the film. (5) Since there is no volatile component in the system, it has excellent thermal stability at high temperatures and high safety. It has various characteristics.
[0043]
Therefore, when the polymer solid electrolyte of the present invention is applied to, for example, a lithium polymer secondary battery that operates at a high temperature such as an electric vehicle or a nighttime power storage that is expected to be put to practical use in the future, the battery can be reduced in weight and thinned. A battery that is very effective and extremely safe can be produced.
[0044]
In addition to the secondary battery element, the crosslinked polymer electrolyte of the present invention is also effective when used in various solid electrochemical elements such as a primary battery, a capacitor, an electrochromic display, or a sensor.
[0045]
【Example】
Embodiments of the present invention will be specifically described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these. In addition, the block copolymer in an Example connects each component by -b-, for example, the poly-butenyl styrene, poly-p-hydroxy styrene, polybutenyl styrene three-component block copolymer is poly (butenyl). Styrene-b-p-hydroxystyrene-b-butenylstyrene), a block chain made of a [random / alternate] copolymer of polybutenylstyrene and polystyrene is -CO-, and a graft chain is -g-. Connect and express.
[0046]
[Example 1] Electron beam crosslinking I of a self-crosslinking block-graft copolymer film to which a reactive polyalkylene oxide and a lithium-based inorganic salt were added I
The molecular structure of the block-graft copolymer used in Example 1, the composition ratio of each block chain, the composition of the graft chain, and the like are shown below.
[0047]
Sample No. of block-graft copolymer B-1
(1) Molecular structure:
Poly [butenylstyrene-b- (p-hydroxystyrene-g-ethylene oxide) -b-butenylstyrene]
(2) Block chain A (general formula I):
R1= Hydrogen atom, R2= Hydrogen atom, RThree= Methyl group, degree of polymerization = 250
(3) Block chain B (general formula II):
RFour= Hydrogen atom, y = 2, polymerization degree = 500
(4) Block chain arrangement method:
BAB (triblock copolymer)
(5) Block chain composition ratio (polymerization degree ratio):
B: A: B = 500: 250: 500 = 2: 1: 2 (2B: A = 4: 1)
(6) Graft chain (general formula Ia):
R2= Hydrogen atom, RThree= Methyl group, n (degree of polymerization) = 15, number average molecular weight (Mn) = 660
5.0 g of the above self-crosslinking block-graft copolymer (Sample No. B-1), 2.0 g of methoxypolyethylene glycol monomethacrylate (Mn = 276), 1.0 g of polyethylene glycol diacrylate (Mn = 214) and LiClOFourAfter 0.5 g was dissolved in 60 ml of dimethyl carbonate, it was cast into a Teflon petri dish. This sample was allowed to stand at room temperature for about 20 hours under an argon stream to remove excess solvent, and further heated and dried at 80 ° C. for 2 hours to obtain a film having a thickness of 20 μm. An acceleration voltage of 200 kV and a dose of 10 Mrad. After the electron beam was irradiated, the obtained sample was subjected to thermal analysis with a differential thermal balance DSC-20 (trade name, manufactured by Seiko Electronics Industry Co., Ltd.). As a result, although a weight loss of 1% or less, which seems to be caused by dimethyl carbonate, was observed around 90 ° C., no change in weight was observed until 250 ° C. Thereafter, the block-graft copolymer was It has been found that the added reactive polyalkylene oxide is completely crosslinked and does not volatilize even at high temperatures of 100 to 250 ° C., and therefore does not generate vapor pressure and is stably held in the graft phase.
[0048]
[Example 2] Electron beam crosslinking of a self-crosslinking block-graft copolymer film to which a reactive polyalkylene oxide and a lithium-based inorganic salt are added II
The film before electron beam irradiation produced by the same formulation as Example 1 was applied with an acceleration voltage of 200 kV and a dose of 1 to 3 Mrad. As a result of thermal analysis of the sample obtained by irradiating the electron beam, rapid weight loss was observed from around 150 ° C. On the other hand, 5-100 Mrad. All of the samples irradiated with the above dose were stable up to 250 ° C., and no weight loss other than the solvent was observed. Therefore, in the following examples, it is possible to completely crosslink the added reactive polyalkylene oxide, and an irradiation dose of 10 Mrad. At which no vapor pressure is generated even at a high temperature of 100 to 250 ° C. Was used as a reference dose.
[0049]
[Example 3]
An acceleration voltage of 200 kV, a dose of 10 Mrad. The resulting sample was vacuum dried at 100 ° C. for 20 hours to obtain a crosslinked polymer solid electrolyte film having a thickness of 20 μm. The obtained film was tough despite containing a large amount of polyalkylene oxide, and the storage elastic modulus obtained from a dynamic viscoelasticity tester RSA-II (trade name, manufactured by Reometric Inc.) was 30 ° C. 9.5 × 106Pa, 8.4 × 10 even at 80 ° C.6Pa or higher was shown. Further, the electrolyte film was 100 kg / cm at 20 ° C.2The polyalkylene oxide contained therein did not exude at all even when compressed with a load of.
[0050]
This film is cut into a disk shape having a diameter of 10 mm, and electrodes are formed by sandwiching both sides of the electrode with a lithium metal electrode plate, and an AC impedance measuring apparatus (multi-frequency LCRX meter 4192A, manufactured by Yokogawa Hewlett-Packard Co., Ltd.) The ion conductivity was calculated by the complex impedance method. As a result, 0.7 × 10 at 80 ° C.-3A value of S / cm was obtained.
[0051]
[Examples 4 to 9]
The molecular structure of the self-crosslinking block-graft copolymer (Sample Nos. B-2 to BT-2) used in Examples 4 to 9, the composition ratio of each block chain, the composition of the graft chain, etc. are shown below. . In addition, after adding different types of reactive polyalkylene oxide and lithium-based inorganic salts to the following self-crosslinking block-graft copolymer, a cross-linked polymer solid electrolyte film crosslinked by electron beam irradiation was used. When the same evaluation as in Example 3 was performed, the results shown in Table 1 were obtained.
[0052]
Sample No. B-2
(1) Molecular structure:
Poly [butenylstyrene-b- (p-hydroxystyrene-g-ethylene oxide) -b-butenylstyrene]
(2) Block chain A (general formula I):
R1= Hydrogen atom, R2= Hydrogen atom, RThree= Methyl group, degree of polymerization = 250
(3) Block chain B (general formula II):
RFour= Hydrogen atom, y = 2, polymerization degree = 500
(4) Block chain arrangement method:
BAB (triblock copolymer)
(5) Block chain composition ratio (polymerization degree ratio):
B: A: B = 500: 250: 500 = 2: 1: 2 (2B: A = 4: 1)
(6) Graft chain (general formula Ia):
R2= Hydrogen atom, RThree= Methyl group, n = 23, number average molecular weight (Mn) = 1010
[0053]
Sample No. BT-1
(1) Molecular structure:
Poly [(styrene-co-butenylstyrene) -b- (p-hydroxystyrene-g-ethylene oxide) -b- (styrene-co-butenylstyrene)]
(2) Block chain A (general formula I):
R1= Hydrogen atom, R2= Hydrogen atom, RThree= Methyl group, degree of polymerization = 250
(3) Block chain C (general formula III):
RFour= Hydrogen atom, RFive= Hydrogen atom, y = 2, m (degree of polymerization) = 100, k (degree of polymerization) = 400
(4) Block chain arrangement method:
CAC (triblock copolymer)
(5) Block chain composition ratio (polymerization degree ratio):
C: A: C = (100 + 400): 250: (100 + 400) = 2: 1: 2 (2C: A = 4: 1)
(6) Graft chain (general formula Ia):
R2= Hydrogen atom, RThree= Methyl group, n = 9, number average molecular weight (Mn) = 400
[0054]
Sample No. BT-2
(1) Molecular structure:
Poly [(styrene-co-butenylstyrene) -b- (p-hydroxystyrene-g-ethylene oxide) -b- (styrene-co-butenylstyrene)]
(2) Block chain A (general formula I):
R1= Hydrogen atom, R2= Hydrogen atom, RThree= Methyl group, degree of polymerization = 250
(3) Block chain C (general formula III):
RFour= Hydrogen atom, RFive= Hydrogen atom, y = 2, m (degree of polymerization) = 50, k (degree of polymerization) = 450
(4) Block chain arrangement method:
CAC (triblock copolymer)
(5) Block chain composition ratio (polymerization degree ratio):
C: A: C = (50 + 450): 250: (50 + 450) = 2: 1: 2 (2C: A = 4: 1)
(6) Graft chain (general formula Ia):
R2= Hydrogen atom, RThree= Methyl group, n = 14, number average molecular weight (Mn) = 620
[0055]
[Table 1]
Figure 0004288440
A: Methoxypolyethylene glycol monomethacrylate (Mn = 276)
B: Polyethylene glycol diacrylate (Mn = 302)
C: Methoxypolyethylene glycol monoacrylate (Mn = 466)
D: Polypropylene glycol dimethacrylate (Mn = 386)
E: Methoxypolyethylene glycol monomethacrylate (Mn = 496)
F: Allyloxy polyethylene glycol monomethacrylate (Mn = 214)
G: Octoxy polyethylene glycol-polypropylene glycol monomethacrylate (Mn = 898)
H: Polypropylene glycol diacrylate (Mn = 302)
I: Poly (ethylene glycol-tetramethylene glycol) dimethacrylate (Mn = 600)
J: Lauroxy polyethylene glycol monoacrylate (Mn = 400)
K: Polypropylene glycol diacrylate (Mn = 518)
L: Methoxypolyethylene glycol monoacrylate (Mn = 482)
M: Allyloxy polyethylene glycol monoacrylate (Mn = 380)
[0056]
From these results, the cross-linked solid polymer electrolyte produced according to the present invention contains a large amount of polyalkylene oxide and lithium-based inorganic salt in the film, but it is vaporized even at a high temperature of 100 ° C. or higher. It was found that the film has high ion conductivity and high film strength without generating pressure.
[0057]
[Comparative Example 1]
According to the method for forming a solid polymer electrolyte described in US Pat. No. 5,296,318, a film-shaped solid electrolyte having a thickness of 100 μm was prepared. The method consists of 5.0 g of VdF / HFP copolymer [Atochem Kyner FLEX 2801 (trade name)], 2.0 g of methoxypolyethylene glycol monomethacrylate (Mn = 273), 1.0 g of polyethylene glycol diacrylate (Mn = 214) and LiClO.Four0.5 g was dissolved and mixed in 50 ml of tetrahydrofuran, and then cast into a Teflon petri dish. The sample was allowed to stand at room temperature for about 20 hours under an argon stream to remove excess solvent, and further heated and dried at 80 ° C. for 2 hours. However, since Atochem Kyner FLEX 2801 and polyalkylene oxide were not compatibilized at all, macro phase separation occurred and only a semi-solid film that was not completely solidified could be obtained.
[0058]
[Comparative Example 2]
The semi-solid film produced in Comparative Example 1 was subjected to an acceleration voltage of 200 kV and a dose of 10 Mrad. When the electron beam was irradiated, a heterogeneous film with macro phase separation still occurred was obtained. Also 50 Mrad. With the above electron beam dose, the decomposition reaction of Atochem Kyner FLEX 2801 proceeded and fluorine gas was generated.
[0059]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the bridge | crosslinking type polymer solid electrolyte used suitably as a large sized secondary battery etc. with the outstanding film intensity | strength, high ion conductivity, and the shaping | molding to a film and favorable workability is obtained.

Claims (5)

一般式Iで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖Aと、一般式IIで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖B及び/又は一般式IIIで表わされる繰り返し単位からなるブロック鎖Cから構成される自己架橋型ブロック−グラフト共重合体に、一般式IVで表わされる反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機塩を添加し、上記自己架橋型ブロック−グラフト共重合体及び上記反応性ポリアルキレンオキサイドを架橋反応させることを特徴とする架橋型高分子固体電解質の製造方法。
Figure 0004288440
(ここに、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2は水素原子又はメチル基、R3はアルキル基、アリール基、アシル基、シリル基又はシアノアルキル基、nは1〜100の整数である。また、式中下記I−aで表わされるグラフト鎖の数平均分子量は45〜4,400である。)
Figure 0004288440
(ここに、R4は水素原子、メチル基又はエチル基、yは2又は3である。)
Figure 0004288440
(ここに、R4及びR5は水素原子、メチル基又はエチル基、yは2又は3である。kとmの総計は200以上で、kとmの構成比は95:5〜50:50である。またその配列方式は、ランダムもしくは交互である。)
Figure 0004288440
(ここに、R6とR7は水素原子又はメチル基、R8はH2C=CHCO−、H2C=C(CH3)CO−、ビニル基、アリル基、エポキシド、炭素数25以下のアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基、R9はエチレンオキサイド又はテトラメチレンオキサイドである。eとfは共に0〜25の整数であるが、同時に0になることはなく、一方が0の場合には必ず他方が1以上の整数になる。Xは−PhC(CH32PhO−又は単結合を示す。なお、Phはフェニレン基を示す。)
Self-crosslinking composed of a block chain A composed of repeating units represented by the general formula I, a block chain B composed of repeating units represented by the general formula II and / or a block chain C composed of repeating units represented by the general formula III A reactive polyalkylene oxide represented by general formula IV and a lithium-based inorganic salt are added to the block-graft copolymer, and the self-crosslinking block-graft copolymer and the reactive polyalkylene oxide are crosslinked. A method for producing a cross-linked polymer solid electrolyte.
Figure 0004288440
(Where R 1 is a hydrogen atom, methyl group or ethyl group, R 2 is a hydrogen atom or methyl group, R 3 is an alkyl group, aryl group, acyl group, silyl group or cyanoalkyl group, and n is 1-100. The number average molecular weight of the graft chain represented by the following Ia in the formula is 45 to 4,400.)
Figure 0004288440
(Here, R 4 is a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, and y is 2 or 3.)
Figure 0004288440
(Here, R 4 and R 5 are a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, and y is 2 or 3. The total of k and m is 200 or more, and the composition ratio of k and m is 95: 5 to 50: 50. The arrangement method is random or alternating.)
Figure 0004288440
(Where R 6 and R 7 are hydrogen atoms or methyl groups, R 8 is H 2 C═CHCO—, H 2 C═C (CH 3 ) CO—, vinyl group, allyl group, epoxide, carbon number 25 or less. An alkyl group, a phenyl group or a substituted phenyl group, R 9 is ethylene oxide or tetramethylene oxide, e and f are both integers of 0 to 25, but are not 0 at the same time, and one is 0 The other is an integer greater than or equal to 1. X represents —PhC (CH 3 ) 2 PhO— or a single bond, where Ph represents a phenylene group.
請求項1において、一般式Iで表わされる繰り返し単位からなる少なくとも1種の重合度10以上のブロック鎖Aと、一般式IIで表わされる繰返し単位からなる少なくとも1種の重合度300以上のブロック鎖Bとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖Bの構成比(重合度比)が1:30〜30:1である重合度310以上の自己架橋型ブロック−グラフト共重合体に、一般式IVで表わされる反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機塩を添加し、上記自己架橋型ブロック−グラフト共重合体及び上記反応性ポリアルキレンオキサイドを架橋反応させることを特徴とする架橋型高分子固体電解質の製造方法。The block chain A having at least one polymerization degree 10 or more composed of repeating units represented by the general formula I and at least one block chain having at least one polymerization degree 300 or more consisting of repeating units represented by the general formula II. A self-crosslinking block-graft copolymer having a degree of polymerization of 310 or more and having a composition ratio (polymerization degree ratio) of block chain A and block chain B of 1:30 to 30: 1, A cross-linked solid polymer electrolyte, characterized by adding a reactive polyalkylene oxide represented by IV and a lithium-based inorganic salt to cause the self-cross-linking block-graft copolymer and the reactive polyalkylene oxide to undergo a cross-linking reaction Manufacturing method. 請求項1において、一般式Iで表わされる繰り返し単位からなる少なくとも1種の重合度10以上のブロック鎖Aと、一般式IIIで表わされる繰返し単位からなる少なくとも1種の重合度200以上のブロック鎖Cとから構成される、ブロック鎖Aとブロック鎖Cの構成比(重合度比)が1:20〜20:1である重合度210以上の自己架橋型ブロック−グラフト共重合体に、一般式IVで表わされる反応性ポリアルキレンオキサイドとリチウム系無機塩を添加し、上記自己架橋型ブロック−グラフト共重合体及び上記反応性ポリアルキレンオキサイドを架橋反応させることを特徴とする架橋型高分子固体電解質の製造方法。The block chain A having at least one polymerization degree of 10 or more consisting of repeating units represented by the general formula I and at least one block chain having a degree of polymerization of 200 or more consisting of repeating units represented by the general formula III. A self-crosslinking block-graft copolymer having a polymerization degree of 210 or more and a composition ratio (polymerization degree ratio) of block chain A to block chain C of 1:20 to 20: 1, A cross-linked solid polymer electrolyte, characterized by adding a reactive polyalkylene oxide represented by IV and a lithium-based inorganic salt to cause the self-cross-linking block-graft copolymer and the reactive polyalkylene oxide to undergo a cross-linking reaction Manufacturing method. 電子線を照射することにより架橋反応させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の架橋型高分子固体電解質の製造方法。The method for producing a crosslinked polymer solid electrolyte according to any one of claims 1 to 3, wherein a crosslinking reaction is performed by irradiation with an electron beam. 一般式IVで表わされる反応性ポリアルキレンオキサイドとして、1官能性ポリアルキレンオキサイドと2官能性ポリアルキレンオキサイドとを併用した請求項1乃至4のいずれか1項記載の架橋型高分子固体電解質の製造方法。The production of a crosslinked polymer solid electrolyte according to any one of claims 1 to 4, wherein a monofunctional polyalkylene oxide and a bifunctional polyalkylene oxide are used in combination as the reactive polyalkylene oxide represented by the general formula IV. Method.
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