JP4281770B2 - ヒートポンプシステム - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気を供給するヒートポンプシステムに関わる。
工場等に蒸気を供給する際、蒸気ボイラを用いた場合のボイラの運転制御に関し、例えば、特開2002−195508号公報には蒸気圧力や蒸気流量をボイラの燃焼制御によりコントロールする技術や給水ポンプの制御によりボイラ水位を設定値に保持する技術が開示されている。
特開2002−195508号公報
しかし、水蒸気圧縮機を備えたヒートポンプシステムを用いて工場等に蒸気を供給する場合に、その熱源の温度変動による、作動媒体である蒸気の生成量の変化に対応した制御については充分に検討されていない。
本発明の目的は、熱源である排熱の温度変動による蒸気生成量の変動に対応した制御が可能な信頼性の高いヒートポンプシステムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、熱源からの熱で水を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気を圧縮する蒸気圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された蒸気を蒸気利用施設に供給する蒸気供給配管を備えたヒートポンプシステムにおいて、前記圧縮機または前記蒸気供給配管から蒸気を抽気して前記蒸発器に導く抽気配管を備えたことを特徴とする。




本発明によると、熱源である排熱の温度変動による蒸気生成量の変動に対応した制御が可能な信頼性の高いヒートポンプシステムを提供できる。
製紙工場や清掃工場等の蒸気需要先に蒸気を供給する場合、蒸気ボイラを用いるのが現在の主流である。工場等に供給される蒸気はその用途が明確である場合が多く、所望の蒸気圧、蒸気供給量を満たす仕様のボイラの設置が要求される。また、蒸気需要先は、蒸気供給量が調整可能であることを求められる場合もある。そのためボイラは蒸気供給量を±20%程度調整可能であることが望ましい。
これらの要件を満たすための技術として、ボイラで生成される蒸気の圧力や流量を制御する技術が知られている。この制御技術には、ボイラの燃焼を制御しコントロールするものや給水ポンプを制御してボイラ水位を設定値に保持するものがある。
また近年、エネルギー有効利用の観点から、今まであまり有効利用されていなかった工場や変電所、ビルなどの排熱を、排熱利用装置により有効利用することが推進されている。この排熱利用装置の一つとしてヒートポンプシステムがある。
発明者らはこのような背景の下、需要先へ蒸気を供給するに際しヒートポンプシステムを用いることの有効性について検討を重ね、以下の知見を得た。
ヒートポンプシステムを利用して蒸気需要先に蒸気を供給する場合、水を作動媒体とし、排熱を熱源とする蒸発器を備え、蒸発器で生成した蒸気を圧縮機で昇温昇圧し、昇温昇圧された高温高圧の蒸気を需要先へ供給するシステムを用いることができればエネルギー効率の点で有利である。また、圧縮機の作動流体が水蒸気であると、別の作動流体を用いる場合と比べ、媒体重量あたりに搬送できるエネルギー量を飛躍的に向上できるという利点もある。
ただしこのシステムを用いるためには、以下の2点の問題に対処する必要がある。1点目は、現在有効利用されずに捨てられている排熱の温度は80℃程度かそれ以下と低温である点、2点目は、排熱の温度が常に変動している点である。
1点目の問題点に対処するため、発明者らは次の点に注目した。水と熱源とを蒸発器で熱交換させて蒸気を生成する構成のヒートポンプシステムの場合、作動流体の圧力を低く設定すれば、より低温の熱源からでも熱を効率的に取り込むことができる。特に、蒸発器で生成する蒸気の圧力を負圧に設定すれば、100℃未満の排熱でも有効利用が可能である。具体的には以下実施例で説明するように、例えば蒸発器で生成する蒸気の圧力を0.014MPaとすれば、60℃の排熱でも熱源として充分有効利用できる。
次に、2点目の問題について説明する。熱源である排熱の温度変動は、蒸発器で生成される蒸気の量や圧力、温度の変動につながる。なお定常運転中、通常は蒸発器内には常に液体が存在しており、蒸発器内の相対湿度は常に略100%である。そのため蒸発器で生成される蒸気の圧力と温度は、どちらかが定まればもう一方は一義的に定まるという関係にある。圧縮機は作動流体がある一定の圧力、流量のときに最適な運転ができるよう設定されているため、蒸気量や蒸気圧力の変動により圧縮機の運用性は低下する。また蒸気の流量、圧力の変動はサージ発生の危険性を高め、圧縮機の信頼性を低下させる。
この問題は、排熱を熱源として利用するヒートポンプシステム特有の問題である。前述の蒸気ボイラは蒸気供給のために運転されるため、蒸気供給の際に最適となるような制御が容易である。一方、ヒートポンプシステムを用いる場合、熱源である排熱は蒸気供給のために発生させる熱ではなく別系統で発生した熱である。この熱は副次的に利用されるものであり、ヒートポンプシステムの運転に合わせて排熱の温度を制御することは困難である。
後述する各実施例は上記2点目の問題、すなわちヒートポンプシステムを用いた蒸気供給システムにおいて熱源の温度変動により圧縮機の信頼性、運用性が低下するという問題を解決するための構成やその作用、効果を説明するためのものである。以下まず、水を作動媒体とし、蒸発器で生成する蒸気の圧力を負圧に設定したヒートポンプシステムにつき詳細に説明する。
(ヒートポンプの説明)
はじめに、図11を用いヒートポンプシステムの構成について説明する。図11は、従来例であるヒートポンプシステムのシステム構成図を示す。図11のヒートポンプシステムは、排熱を熱源とする蒸発器を備え、蒸発器で生成した蒸気を圧縮機で昇温昇圧し、この高温高圧蒸気を需要先へ供給するよう構成されている。具体的には、供給水20と外部熱源である排熱51とを熱交換することで飽和蒸気23を生成する蒸発器10と、生成された飽和蒸気23を圧縮する水蒸気圧縮機1と、水蒸気圧縮機1や増速機15と1つの軸17を介して同軸に連結され、水蒸気圧縮機1を駆動する電動モータ16とから構成される。本例における水蒸気圧縮機1は、第一段11、第二段12、第三段13、第四段14の4段の圧縮機から構成されているが、所定の圧力比を満足する仕様であれば、段数は4段である必要はない。また、多段圧縮機1の代わりに複数の圧縮機を設置したものを用いてもよい。
水蒸気圧縮機1の各段間では、供給水20の一部が系統42、43、44を通してそれぞれポンプ50により第一段と第二段の段間に設置された加湿装置61、第二段と第三段の段間に設けられた加湿装置62、第三段と第四段の段間に設置された加湿装置63に供給される。各加湿装置からの水噴霧により圧縮機1の作動流体である水蒸気が中間冷却される。蒸気圧縮機の段数が異なる場合にも、各段間にそれぞれ加湿装置が設置されて蒸気が中間冷却される。
次に、ヒートポンプシステム内の作動流体の流れについて説明する。供給された水20は、液体の状態である液水21として蒸発器10に供給される。蒸発器10で液水21は工場排熱などの外部熱源である排熱51と熱交換し、飽和温度まで昇温され、その一部は蒸発して蒸気となる。熱交換により生成された蒸気は、飽和蒸気23として蒸気圧縮機1の第一段圧縮機11へ流入する。飽和蒸気23は、蒸気圧縮機第一段11で昇温昇圧され高温・高圧の過熱蒸気24となる。過熱蒸気24は第一段11と第二段12の間に設けられた加湿装置61で加湿されることにより冷却され、第二段12へ導入される。導入された蒸気は第二段12で圧縮されて高温・高圧の過熱蒸気26となり、その後、第二段12と第三段13間に設置された加湿装置62で加湿冷却される。この蒸気は第三段13で昇温昇圧されて過熱蒸気28となり、第三段13と第四段14の間に設置された加湿装置63で加湿冷却される。この蒸気は第四段14でさらに昇温昇圧され、過熱蒸気30として蒸気供給配管31を通じて蒸気を必要とする工場などの施設2へ導入される。
次に、作動流体の状態に着目してヒートポンプシステムの具体的な動作について説明する。ヒートポンプシステムに流入する供給水20は、15℃程度の液水21として蒸発器10へ流入する。この蒸発器10における蒸発温度は53℃に設定する。液水21は蒸発器10で60℃程度の外部高温熱源51と熱交換することで蒸発潜熱を奪い、液相から気相へと相変化する。蒸発器10で生成された蒸気は、飽和温度53℃、飽和蒸気圧0.014MPaの飽和蒸気23として蒸気圧縮機1へ導入される。このときの飽和蒸気23の質量流量は約1.2kg/s である。飽和蒸気23は蒸気圧縮機1の第一段11によって所定の圧力比約2.4まで昇圧され、第一段11出口で圧力0.034MPa、温度約160℃程度まで上昇した過熱蒸気24となる。過熱蒸気24は、加湿装置61に約0.05 kg/sの水を噴霧されることで蒸発潜熱を奪われ、飽和蒸気温度に近い約72℃まで冷却され、第二段12へ質量流量1.25kg/s で流入する。流入した蒸気は第二段12で所定の圧力比約2.2まで圧縮され、圧力0.074MPa、温度約180℃まで上昇した過熱蒸気26となる。過熱蒸気26は加湿装置62に約0.06kg/s の水を噴霧されることで、飽和蒸気温度近い約91℃まで冷却され、第三段13へ質量流量1.31kg/s で流入する。この蒸気は第三段13によって所定の圧力比約2.0まで圧縮され、圧力0.15MPa、温度約190℃まで上昇した過熱蒸気28となる。過熱蒸気28は加湿装置63に約0.065kg/s の水を噴霧されることで、飽和蒸気温度近い約110℃まで冷却され、第四段14へ質量流量1.38kg/s で流入する。第四段14に流入した蒸気は所定の圧力比約1.8まで圧縮され、圧力0.27MPa、温度約200℃まで上昇した過熱蒸気30となる。この過熱蒸気30は製紙工場や食品工場、化学工場など蒸気を必要とする施設2へ工業用熱源として蒸気供給配管31を通じて供給される。
なお、圧縮機は吸入した作動流体を昇圧する機械であり、昇圧前後の圧力の比を圧力比と呼ぶ。本ヒートポンプにおける水蒸気圧縮機1の圧力比は約19のものを想定した。
蒸気を必要とする施設2への蒸気を供給する際、ボイラで蒸気を発生させるシステムでは、蒸気発生のためのエネルギーのほとんどを投入した燃料からの熱エネルギーに依存している。これに対し本発明の各実施例のヒートポンプを利用するシステムでは、利用されることなく放出されていた排熱や無限に存在する周囲環境の熱エネルギーをシステム内に取り込むことが可能となるので、エネルギー効率を飛躍的に向上させることが可能である。また、圧縮機の各段間で圧縮機作動流体を冷却する中間冷却を行うことで、圧縮機動力を低減できシステムの効率を向上できる。
次に、蒸気供給のためにヒートポンプシステムを利用する場合の運用上の課題について説明する。
蒸発器10の熱源である排熱51は、従来は有効に利用されることなく放出されていたものである。このような排熱51の温度や流量は常時一定ではなく変動する。
例えば、15℃程度の水が供給され、蒸発温度53℃、飽和蒸気圧0.014MPa の蒸発器10において排熱51が流体として供給される場合、排熱温度低下や排熱流量の低減により、排熱からシステム内に供給される熱量が5%低減した場合を考える。なお、この熱量の低減は、排熱供給温度が一定と想定したときは排熱供給流量が約5%低減したことに相当し、排熱供給流量が一定と想定したときは、排熱供給温度で約0.5℃ 低下したことに相当する。このとき、蒸発器10で、供給水21は排熱51との熱交換によりエネルギーを得て、その一部は蒸発温度53℃で飽和蒸気となる。この飽和蒸気は、圧力0.014MPa、温度53℃である。この場合、蒸発器10で生成される蒸気流量は5%程度低減することになる。蒸発器10で発生する蒸気量が低減することで、蒸気圧縮機1に流入する流量が減少するため、圧縮機へ流入する流入角がずれ、圧縮機の性能低下や、吸込み流量低減による圧力比の増加で、圧縮機のサージマージンが減少する恐れがある。サージマージンとはサージング現象が発生する圧力比と実際の運転点の圧力比との間の余裕のことである。サージング現象とは、圧力比が上昇していくと、ある圧力比において急に強い音響を伴う圧力と流れの激しい脈動と機械の振動を引き起こし、圧縮機の運転が不安定になる現象である。
また、蒸気圧縮機1に流入する蒸気流量が減少すると、圧縮機の圧力比が増加する。圧縮機に流入する蒸気の圧力は飽和蒸気圧で一定であるので、圧力比の増加は圧縮機出口の過熱蒸気24、26、28の圧力と温度の上昇につながる。この温度・圧力が上昇した過熱蒸気24、26、28に加湿装置61、62、63で計画水量の水噴霧をしても過熱蒸気の温度が高く充分な中間冷却ができない可能性がある。充分な中間冷却ができなければ圧縮機動力の増加を招きシステムの効率低減につながる。また、蒸気圧縮機の出口で蒸気が所定の蒸気条件よりも高圧・高温となってしまい、要求される蒸気の状態を満足しなくなる恐れがある。
このように、排熱51などの外部熱源を利用したヒートポンプシステムでは、定格運転時に、排熱51から供給される熱エネルギーの変動に起因する蒸発器10で生成される蒸気量の変動に対し、蒸気圧縮機1のサージマージンを確保して信頼性を向上すること、蒸気流量が変動することによる蒸気圧縮機1の性能低下を抑制すること、所望の状態の蒸気を施設2に供給することが要求される。以下、上記要求を満たすための本発明のヒートポンプシステムにつき、各実施例を通じて詳細に説明する。
(実施例1)
図1を用い、本発明の実施例を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるヒートポンプシステムのシステム構成図を示す。本実施例では簡単のため、蒸気圧縮機1を単段圧縮機とし、中間冷却を行わないシステムとした。
このヒートポンプシステムの排熱変動による流量変化の課題と解決するための方法を図2を用いて説明する。蒸発器10で温度15℃程度の水21が排熱51と熱交換することにより温度53℃、圧力0.014MPaの飽和蒸気23が生成される。しかし、熱源である排熱の変動で排熱が水へ与える熱量が5%低減した場合、蒸発器10で発生する蒸気量も5%低減する。この飽和蒸気23は蒸気圧縮機1に流入し圧縮されて過熱蒸気30となる。この過熱蒸気30の一部は抽気配管71を通じバルブ81の開閉により定格流量と現流量との差である約0.06kg/s 分だけ蒸発器10へ導入され、蒸発器10内の飽和蒸気と混合される。これ以外の過熱蒸気30は蒸気を必要とする施設2へ供給される。
抽気配管71から蒸発器10へ導入される過熱蒸気の流量は制御装置120によって制御される。制御装置120は、蒸発器10と蒸気圧縮機1との間に設置された測定器91からの蒸気流量・圧力情報を元に抽気配管71から蒸発器10へ導入される過熱蒸気の流量を決定し、バルブ81を制御することで蒸気流量・圧力が所望の値になるように配管71から蒸発器10への導入量を制御する。
本実施例では、蒸気圧縮機へ流入する飽和蒸気23の圧力と流量を計測し、この計測量を元に蒸気圧縮機1で昇圧した過熱蒸気30の一部を抽気バルブ81の制御により蒸発器10へ導入し、飽和蒸気23と混合させることで、圧縮機1の入口流量をほぼ定格流量にするよう構成した。これにより、圧縮機の作動流体の流量低減による圧力上昇に起因するサージマージンの低減を抑制することができる。また、圧縮機を常時定格運転することができるので、流量変動による蒸気圧縮機の効率低下も抑制することができ、ヒートポンプシステム運転の信頼性を向上することができる。
本実施例は圧縮機1に流入する蒸気量を調整する手段を設けたことにより、常に温度が変動する排熱を有効利用することができる。また、圧縮機1または蒸気供給配管31から蒸気を抽気して蒸発器10に導く抽気配管71を備えたことにより、蒸発器10で生成される蒸気量の調整が可能となる。
本実施例では、測定器91と抽気配管71とバルブ81とを備えたヒートポンプシステムの作用効果について説明したが、例えば、測定器91を備えたヒートポンプシステムにも、本実施例のヒートポンプシステムのような抽気配管71とバルブ81を追設することで容易に改造でき、同様の作用効果を得ることができる。また、バルブ81と計測器91に接続された制御装置を追設、もしくは既設の制御装置とバルブ81、計測器91を接続することが望ましい。
本実施例では、飽和蒸気23の蒸気流量と蒸気圧力を検出することができる測定器91を、蒸気圧縮機1と蒸発器10の間に設置している。これは、蒸気圧縮機1へ流入する蒸気流量が、蒸気圧縮機に装備される可変静翼の角度制御や抽気蒸気用抽気バルブ81の開閉制御のための入力信号となるため、出来る限り高精度で計測する必要があるからである。熱源である排熱51の温度計測から蒸発量を推定する方法も考えられるが、その場合蒸気圧縮機1から抽気し蒸発器10へ配管71を通じて導入される過熱蒸気も加味して蒸気圧縮機1へ流入する蒸気量を算出する必要がある。従って、計測器を蒸気圧縮機1と蒸発器10間に設置して蒸気圧縮機1へ流入する蒸気量を直接計測する方が、計測精度上好ましい。また、抽気蒸気量や抽気蒸気の混合損失などを推定する必要がないように、測定器91は蒸発器10の内部よりも外部に設置するのが望ましい。また、配管の圧損等を考慮すると、蒸発器10側よりもできるだけ蒸気圧縮機1側に設置するのが望ましい。ただし、設置スペースや設置の容易性等、測定器91を設置するに際し考えるべき問題は検出精度のみではないため、測定器91の設置場所は蒸気圧縮機1と蒸発器10の間に限られず、蒸気23の流量を直接または計算により間接的に測定できる場所であれば構わない。
(実施例2)
図2を用い、本発明の他の実施例を説明する。図2は、本発明の一実施例であるヒートポンプシステムのシステム構成図を示す。本実施例では、蒸気圧縮機1は4段構成であり、各段の間に設けられた加湿装置61、62、63により圧縮機主流蒸気を中間冷却できるよう構成されている。また、蒸気圧縮機第一段11出口の過熱蒸気24の一部を抽気配管72で蒸発器10へ導入している。
本実施例のヒートポンプシステムでは、蒸発器10から生成される飽和蒸気23の蒸気流量と圧力を測定器91で検出し、飽和蒸気23が定格流量を満足しないとき、計測装置からの情報を元に制御装置120は第一段11で昇圧された過熱蒸気24の一部を抽気配管72から蒸発器10へ導入するようバルブ81を制御する。その他の過熱蒸気24は加湿装置61による水噴霧で中間冷却され、第二段12へ流入する。このように構成することで、蒸気圧縮機第一段11に流入する蒸気量の減少を抑制することができ、第一段11のサージマージンの減少を抑制することができる。ただし、過熱蒸気24の一部を蒸発器10へ導入することで蒸気圧縮機第二段12へ流入する蒸気流量は定格流量より減少する。この第二段への蒸気流量が低減することで、第二段12以降の段で圧力比が上昇し、サージマージンが低減する可能性がある。
(実施例3)
図3を用い、本発明の他の実施例を説明する。本実施例は、蒸気圧縮機1から蒸発器10へ蒸気を抽出する系統として、蒸気圧縮機1の最終段である第四段14の出口から蒸発器10へ通じる抽気配管73を備えた点で実施例2と異なる。測定器91からの情報を元に制御装置120がバルブ82を制御する点などその他の点は実施例2と同様である。
本実施例では図3に示すように、蒸気圧縮機1の最終段である第四段の出口から流出する過熱蒸気30の一部を抽気配管73により蒸発器10へ導入させる系統にすることで、蒸気圧縮機1の全段における流量を計画値とほぼ同等にさせることが可能であり、蒸気圧縮機1の全段でサージマージンを確保することができる。本実施例では、蒸気圧縮機1は、第一段11から第四段14の四段構成のものについて説明したが、複数段から構成される蒸気圧縮機では、圧縮機最終段出口の過熱蒸気の一部を抽気して蒸発器10へ導入させる構成とすることで信頼性の高い蒸気圧縮機の運用が可能となる。なお、通常の蒸気ボイラは供給する蒸気の圧力を一定にして運用する。本実施例のヒートポンプシステムは、供給する蒸気の圧力を所定の圧力に保持させることができるため、蒸気ボイラの代替として導入することが可能である。
図4に本実施例の蒸発器10の拡大図を示す。図4を用い、蒸気圧縮機1からの抽気蒸気を抽気配管を通じて蒸発器10へ導入するときの導入方法を説明する。
蒸発器10の内部で、水は液相102と気相103に分かれており、液相102に水21が供給される。また、液相102には熱交換により排熱51から熱エネルギーを得るための管路52が配設されており、液相102内に熱エネルギーを供給している。気相103には蒸気圧縮機の抽気蒸気が導入される配管73が設置されている。
飽和蒸気圧である0.014MPa程度に保たれた蒸発器10の液相102に15℃程度の水が供給され、排熱51と熱交換して蒸発温度53℃で水が沸騰する。気体へと状態変化した水は飽和蒸気105として蒸発する。ここで、排熱51からの供給熱量が低減したとき、蒸発器10で発生する蒸気流量は減少するため、この減少分を補うために蒸気圧縮機の吐出側から過熱蒸気が抽気配管73を通じて蒸発器10へ導入される。この過熱蒸気と飽和蒸気105との混合蒸気23が蒸気圧縮機1へ流入する。
なお、抽気配管73を通じて蒸発器へ導入される過熱蒸気は気相103に導入するよう構成する方が望ましい。過熱蒸気を液相102に供給する場合、過熱蒸気は液相102で凝縮して凝縮潜熱が液相102を昇温するためのエネルギーとして利用される。しかし、排熱の熱エネルギーに対して抽気蒸気のエネルギーは微量であるため、蒸気圧縮機へ流入する蒸気量はほとんど変化せず、蒸気量を増やして蒸気23の流量減少分を補うという本来の目的は達成困難である。また、蒸発器10の出口から蒸気圧縮機1へ流入する途中の経路に供給する場合、単純に抽気蒸気を配管途中に導入すると、配管内で温度や流速が不均一になる可能性があり圧損の原因となる。抽気蒸気と飽和蒸気を均一に混合させるためには導入部付近に混合を促進させる装置を別途設置する必要があり、装置の複雑さとコストが増加する。
本実施例の蒸発器10は気相103に抽気蒸気を供給するよう構成している。これにより、抽気配管73を通じて供給される過熱蒸気が飽和蒸気105と十分に混合され、温度が比較的均一な混合蒸気23を蒸気圧縮機1へ流入させることができる。
(実施例4)
図5、図6、図7を用い、本発明の別の実施例を説明する。本実施例は上述の実施例とは異なり、排熱変動による蒸発器10での蒸気生成量の変動に対し、入口案内翼の制御により対応する技術を用いたものである。
図5は本実施例における蒸気圧縮機第一段11の拡大図を示す。図5では蒸気圧縮機第一段11は回転軸64を有し、作動流体である蒸気60は図中の左側から流入して上方へ流出する構造となっている。上述のように、本実施例のヒートポンプシステムは熱源に排熱51を利用しているため、排熱51の変動により蒸気圧縮機1へ流入する蒸気60の流量が変動する。本実施例では蒸気量が変動しても蒸気圧縮機の性能を満足するように、圧縮機インペラ62の上流側に入口案内翼61を設置している。入口案内翼61は回転可能に設置されており、蒸発器10の下流側で検出した蒸気流量に応じ、入口案内翼61を回転させることで圧縮機の入口流路を開閉し、蒸気圧縮機1に流入する蒸気量を制御する。一般的に、ガスタービンで用いられている空気圧縮機でも入口案内翼は設置されているが、ガスタービンの定格運転時は圧縮機の作動流体である空気の質量流量はほぼ一定であり、定格運転中に入口案内翼を制御することはほとんどない。入口案内翼を利用するのは、ガスタービン起動時などの流量変化に追従させて圧縮機の性能とサージマージンを確保するためである。本実施例の蒸気圧縮機1では定格運転時でも排熱が変動するため、常時圧縮機に流入する蒸気流量を測定器91で検出し、その流量に応じて入口流路を開閉する。
次に、入口流路の開閉による圧縮機インペラ62への流れの影響について、図6(a)、図6(b)を用いて説明する。図6(a)、図6(b)は、図5の点線63における翼の断面形状を示している。インペラ62は矢印65の方向に周速97で回転する。通常、圧縮機インペラ62には軸方向に対して平行に作動流体60が流入する。従って、図6(a)に示すように入口案内翼61も軸方向と平行に設置されている。このときの入口案内翼61の取付角を0°とする。入口案内翼61の取付角が0°のとき、入口案内翼から流出する絶対場から見た速度98(絶対速度)とインペラの回転場から見たインペラ62へ流入する速度92(相対速度)から形成される三角形を速度三角形という。なお、絶対速度と相対速度とのなす角93はインペラの流入角に相当する。
例えば、入口案内翼61の取付角が0°の状態で、排熱変動により、圧縮機へ流入する蒸気流量が低減したとき、絶対速度が低減することで、インペラ62へ流入する流入角94が大きくなる。このインペラ62への流入角のずれが、インペラの損失および圧縮機の性能低下の要因となる。ここで、図6(b)に示すように入口案内翼61の取付角95を大きくすると、入口案内翼61の出口で蒸気が旋回されるため、インペラへ流入する蒸気の流入角96をほぼ定格流量の流入角93と同等に設定することができる。その結果、インペラ62の損失低減と圧縮機性能低下を抑制することができる。また、圧縮機インペラ62の流入マッハ数が超音速程度に高いとき、入口案内翼61の取付角95を大きくして、インペラ入口で旋回角をつけることで、高マッハ数における衝撃波損失を低減でき、圧縮機効率を改善することができる。
図7を用いて入口案内翼61の効果について説明する。図7(a)は蒸気圧縮機1の蒸気流量に対する圧力比、図7(b)は圧力比に対する効率を示す。図7の各ラインA、B,Cはそれぞれある蒸気流量における蒸気圧縮機1の特性を示す。特性Aは蒸気量が定格流量のときの特性を示し、特性A上の点200Aが定格流量、定格圧力比、定格効率を示す。排熱変動により蒸気流量が減少した場合、作動点は200Aから201Aへ移動し、圧力比が上がり、効率は下がる。ここで、入口案内翼61を回転させて入口流路を広くすることで特性Aから特性Cへ圧縮機1の特性が変化し、作動点は201Aから200Cへ移動する。作動圧力比はほぼ一定であるので、圧縮機1に流入する蒸気流量を増加させつつこのときの圧縮機1の特性における最適な効率を得ることができる。同様に、排熱変動により蒸気流量が増加した場合、作動点は200Aから203Aへ移動し、圧力比が下がり、効率も下がる。ここで、入口案内翼61を回転させて流路を狭くすることで特性Aから特性Bへ圧縮機の特性が変化し、作動点は203Aから200Bへ移動する。作動圧力比はほぼ一定であるので、蒸気流量を低減させつつ圧縮機の特性ラインにおける最適な効率点を選定することができる。
本実施例の蒸気圧縮機1では、排熱変動により蒸気の流量が増加する場合と減少する場合の両方を考慮する必要がある。そのため、圧縮機入口に入口案内翼を配設したときの定格点でインペラを設計する場合は、入口案内翼61の取付角を0℃でない状態で設計することが望ましい。つまり、定常運転時に蒸気流量が最大とならないよう入口案内翼の取付角を設定することにより、排熱変動等で蒸発器10で生成される蒸気量が減少した場合でも、入口案内翼61の制御により蒸気圧縮機に流入する蒸気量を増加させ、施設2へ蒸気を安定的に供給することができるヒートポンプシステムを提供できる。
なお、本実施例の蒸気圧縮機入口に配設した入口案内翼を備えたヒートポンプシステムに、前述の蒸気圧縮機の過熱蒸気を蒸発器へ供給する抽気構造を具備させることもできる。このように構成することで、熱源である排熱の変動に対応したより信頼性の高いシステムの運用が可能である。
(実施例5)
図8を用い、本発明の他の実施例を説明する。図8は本実施例のヒートポンプシステムの構成図を示す。なお、図1〜3、10と重複する機器については同一番号とし、詳細な説明は省略する。図11との相違点は、蒸気圧縮機1の第四段14から流出する過熱蒸気30を施設2へ供給する配管の途中に絞り弁106を設けた点である。
図8を用いて、本実施例のヒートポンプシステムの特徴を説明する。例えば、排熱変動により蒸気圧縮機1へ流入する蒸気量が低減したとき、圧縮機では図7(a)で示すように圧力比が増加する。蒸発器10の飽和蒸気圧は排熱変動によっては変わらず一定であり、第一段圧縮機11の入口圧力は0.014MPaである。入口での圧力比が一定で、圧縮機段の圧力比が大きくなるので圧縮機出口の圧力は上昇する。各段で流量減少により圧力比が高くなるので、第四段14の吐出圧力は計画値より高圧となる。これに対し、施設2で必要とされる蒸気の圧力は一定である。
本実施例では絞り弁106を設けることで施設2に供給される蒸気の圧力を一定に保つことが可能であり、過熱蒸気の安定供給が達成できる。なお本実施例のヒートポンプシステムにも、前述の抽気構造や入口案内翼を同時に具備することができる。
(実施例6)
図9を用い、本発明の他の実施例を説明する。図9は本実施例のヒートポンプシステムの構成図を示す。なお、図1〜3、10と重複する機器については同一番号とし、詳細な説明は省略する。図11との相違点は、蒸気圧縮機1の第四段14から流出する過熱蒸気30を施設2へ供給する配管の途中にアキュムレータ107による貯蔵タンクを配置した点である。
アキュムレータ107は一般にボイラ設備に利用されており、負荷変動時にボイラからの余剰蒸気をアキュムレータ107に貯蔵して、急な蒸気不足に利用するものである。この考えと同様に、本発明のヒートポンプにおいても、排熱の変動による蒸気流量の減少に対して、アキュムレータ107に貯蔵した蒸気を利用することが可能である。また、本実施例のアキュムレータ107を利用することで、施設2へ供給する圧力の変動を抑制することができる。本実施例のヒートポンプシステムにもまた、前述の抽気構造や入口案内翼を同時に具備することができる。
(実施例7)
なお、実施例6のヒートポンプシステムが特に顕著な効果を奏するのは、前述の抽気構造を同時に具備した場合である。図10を用い、図3で示した実施例3のヒートポンプシステムに実施例6のアキュムレータ107を設置した実施例を説明する。図10は本実施例のヒートポンプシステムの構成図を示す。
排熱51の変動により蒸発器10で生成される蒸気量が減少した場合、測定器91から送られた蒸気量情報をもとに制御装置120が抽気バルブ81を開いて抽気配管73を通じて過熱蒸気30の一部を蒸発器へ導くよう制御する。制御装置120はまた、施設2に供給される過熱蒸気30の抽気による減少分をアキュムレータ107から蒸気を供給するよう制御する。本実施例のヒートポンプシステムは、このように蒸気の抽気による施設2への供給蒸気量の減少をアキュムレータ107に貯蔵した蒸気で補うよう構成することで、蒸気を必要とする施設2へ、安定して所望量、圧力の蒸気を供給することができる。
本発明の実施例1であるヒートポンプシステムのシステム構成図を示す。 本発明の実施例2であるヒートポンプシステムのシステム構成図を示す。 本発明の実施例3であるヒートポンプシステムのシステム構成図を示す。 本発明の実施例3であるヒートポンプシステムの蒸発器の構成図を示す。 本発明の実施例4であるヒートポンプシステムの圧縮機の部分拡大図を示す。 本発明の実施例4であるヒートポンプシステムの圧縮機の部分拡大図を示す。 本発明の実施例4であるヒートポンプシステムの圧縮機の圧力比対蒸気流量、効率対圧力比を示す。 本発明の実施例5であるヒートポンプシステムのシステム構成図を示す。 本発明の実施例6であるヒートポンプシステムのシステム構成図を示す。 本発明の実施例7であるヒートポンプシステムのシステム構成図を示す。 従来例であるヒートポンプシステムのシステム構成図を示す。
符号の説明
1…圧縮機、2…施設、10…蒸発器、11…第一段、12…第二段、13…第三段、14…第四段、20…水、21…液水、23…蒸気、30…過熱蒸気、31…蒸気供給配管、61…入口案内翼、62…インペラ、71,72,73…配管、81…バルブ、91…測定器、106…絞り弁、107…アキュムレータ。

Claims (10)

  1. 熱源からの熱で水を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気を圧縮する蒸気圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された蒸気を蒸気利用施設に供給する蒸気供給配管を備えたヒートポンプシステムにおいて、
    前記圧縮機または前記蒸気供給配管から蒸気を抽気して前記蒸発器に導く抽気配管を備えたことを特徴とするヒートポンプシステム。
  2. 排熱との熱交換により水を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気を圧縮する蒸気圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された蒸気を蒸気利用施設に供給する蒸気供給配管を備えたヒートポンプシステムにおいて、
    前記蒸発器と前記圧縮機の間で蒸気の流量を測定する測定器と、前記圧縮機または前記蒸気供給配管から蒸気を抽気して前記蒸発器に導く抽気配管と、該抽気配管を通じて前記蒸発器に導かれる蒸気量を調節するバルブと、前記測定器からの情報をもとに前記バルブを制御する制御装置を備えたことを特徴とするヒートポンプシステム。
  3. 請求項2に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    前記蒸発器はその内部に気相領域と液相領域を有し、前記抽気配管からの蒸気を該気相領域に流入させるよう構成することを特徴とするヒートポンプシステム。
  4. 請求項1に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    前記蒸発器と前記圧縮機との間における蒸気の状態を測定する測定手段を備え、前記圧縮機は入口案内翼を有し、前記測定手段からの情報をもとに前記入口案内翼を制御する制御装置を備えたことを特徴とするヒートポンプシステム。
  5. 請求項2に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    前記圧縮機は入口案内翼を有し、前記測定からの情報をもとに前記入口案内翼を制御する制御装置を備えたことを特徴とするヒートポンプシステム。
  6. 請求項1に記載のヒートポンプシステムにおいて、
    前記圧縮機で圧縮した後、前記蒸気利用施設に供給する前の蒸気を貯蔵する貯蔵タンクを備えたことを特徴とするヒートポンプシステム。
  7. 排熱との熱交換により蒸発器で水を蒸発させて蒸気を生成し、生成された蒸気を蒸気圧縮機で昇温昇圧して蒸気利用施設に供給するヒートポンプシステムの制御方法において、
    前記蒸発器で生成した蒸気の状態量を測定し、この測定結果に応じて前記蒸気圧縮機で昇圧途中または昇圧後の蒸気を抽気して前記蒸発器に導入することを特徴とするヒートポンプシステムの制御方法。
  8. 請求項に記載のヒートポンプシステムの制御方法において、
    前記測定手段からの情報をもとに前記蒸気圧縮機に備えられた入口案内翼を制御することを特徴とするヒートポンプシステムの制御方法。
  9. 請求項1に記載のヒートポンプシステムの制御装置において、
    前記圧縮機に流入する蒸気の流量情報に基づき前記調節手段を制御するよう構成することを特徴とするヒートポンプシステムの制御装置。
  10. 水を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で生成された蒸気を圧縮する蒸気圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された蒸気を蒸気利用施設に供給する配管を備えたヒートポンプシステムに、
    前記圧縮機または前記蒸気供給配管から蒸気を抽気して前記蒸発器に導く抽気配管と、前記圧縮機または前記蒸気供給配管から前記蒸発器へ導く蒸気量を調節するバルブを追設することを特徴とするヒートポンプシステムの改造方法。
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