JP4270734B2 - Method for producing biodegradable fiber having bulkiness - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーマットやカーペットに適した嵩高性を有し、かつ生分解性性能を有する繊維の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維等の合成繊維を加熱流体を使って嵩高加工し、捲縮を付与した嵩高性合成繊維はカーマットやカーペット分野に幅広く利用され、様々な技術が開発されてきた。例えば、特開昭62−177251号公報にはポリアミド、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性合成繊維の交絡嵩高糸が、特開平9−310240号公報にはポリアミド、ポリエステル等の熱可塑性合成繊維のマルチローバル捲縮糸が記載されており、また、特開昭58−109640号公報にはポリアミド、ポリプロピレン、ポリエステルなどの熱可塑性合成繊維の顕在捲縮糸の製造方法が、特開昭63−182432号公報には合成繊維のベロア調捲縮加工糸の製造方法が記載されている。
【0003】
しかしながら、これらのポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維などの合成繊維は自然環境下でほとんど分解しないため、環境保護、ゴミ問題の観点から生分解性材料への代替えが求められている。
【0004】
特開平11−293517号公報には自然環境下で微生物等の作用によって水や二酸化炭素へ分解される生分解性繊維としてポリ乳酸繊維が、特開平11−293518号公報には生分解性の短繊維が記載されている。しかし、いずれも繊維の形態がフィラメントや短繊維であり、捲縮率が小さく、嵩高性が不十分であり、生分解性と嵩高性の両者を有する繊維及びその製造方法は開発されていないのが現状である。
【0005】
また、生分解性繊維をポリエステルやポリアミド繊維で公知の方法で嵩高加工すると、生分解性繊維、例えばポリ乳酸(L体98%)はポリエステルやポリアミドと比べ、融点が170℃と低いため(ナイロン6:215℃、ポリエチレンテレフタレート:260℃)、フィラメントの融着やフィラメントの切断が起こり、嵩高性のある繊維を得ることは困難である。
【0006】
しかも、ポリ乳酸繊維はポリエステル繊維やポリアミド繊維と比較すると、強度が1.8〜4.0cN/dtexと弱いため(ナイロン6:4.2〜5.6cN/dtex 、ポリエチレンテレフタレート: 3.8〜5.3cN/dtex )、フィラメントの切断が起こりやすく、公知の嵩高加工条件ではフィラメントに捲縮を付与することができないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは上記の問題点を解決し、カーマットやカーペットへの使用に適した嵩高性を有し、かつ生分解性能を有する、嵩高性を有する生分解性繊維の製造方法を提供することを技術的な課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、次の(1)を要旨とするものである。
(1)L体の比率が94%以上であるポリ乳酸からなる未延伸マルチフィラメントを3.0〜5.0倍に延伸後、加熱流体噴射処理ノズルへ供給し、続いて、放射状に配列した羽根板によって取り囲まれた圧縮室に温度160〜210℃の加熱流体とともにオーバーフィードの状態で押し込み、各フィラメントをランダム方向に屈曲、あるいは互いに絡み合わせ、各フィラメントにループやタルミを形成し、マルチフィラメントに捲縮を付与した後、通気性を有する衝突壁を備えた冷却ドラムに衝突させ、冷却して捲き取ることで、繊度が500〜2500dtexであるとともにフィラメント数が20〜150であり、捲縮率が5〜25%であるマルチフィラメントを得ることを特徴とする嵩高性を有する生分解性繊維の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の脂肪族ポリエステルを主成分とする生分解性重合体からなるマルチフィラメントとは、土壌中や水中に長時間放置すると、微生物や酵素などの作用によって水と二酸化炭素に分解される繊維である。
【0010】
脂肪族ポリエステルを主成分とする生分解性重合体とは、これらの脂肪族ポリエステルそのもの(脂肪族ポリエステル同士を共重合又はブレンドしたものを含む)及び脂肪族ポリエステルの効果を損なわない範囲で他の成分を共重合又はブレンドしたものが挙げられる。
脂肪族ポリエステルとしては、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンスベレート、ポリエチレンアゼレート、ポリエチレンセバケート、ポリエチレンデカメチレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリテトラメチレンサクシネート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリテトラメチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセバケート等の合成脂肪族ポリエステル、ポリ−ε−カプロラクトンやポリ−β−プロピオラクトンのようなポリ−ω−ヒドロキシアルカノエートからなる合成脂肪族ポリエステル、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリリンゴ酸のようなポリ−α−オキシ酸等が挙げられる。
【0011】
また、共重合又はブレンドする他の成分としては、溶融紡糸可能なポリマーとして、芳香族ポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系ポリマー等が挙げられる。
また、各種の添加剤、紫外線吸収剤、制電剤、顔料、酸化チタン、二酸化珪素等を添加させてもよい。
【0012】
さらに、本発明では、2種類以上の脂肪族ポリエステル繊維を混繊、合糸したマルチフィラメントとしてもよい。
【0013】
本発明において、脂肪族ポリエステルを主成分とする生分解性重合体の中では、特に、紡糸性、原料コストの面からポリ乳酸を用いることが好ましい。
【0014】
本発明で用いるポリ乳酸はモノマーの乳酸を重合することによって得られる高分子化合物である。モノマーの乳酸はとうもろこしの発酵プロセス、または、エチレンの酸化反応等からなる化学合成によって生成する。乳酸にはL体とD体の光学異性体があり、化学合成プロセスではL体とD体が同量できる。しかしながら、同量のL体とD体の乳酸を重合しても低融点のポリマーしか得られず、繊維化できない。
【0015】
一方、発酵プロセスでは一部D体が含まれるが、L体を多く含有し、重合して得られるポリ乳酸の融点が高くなるため、モノマー生成プロセスは発酵プロセスが好適である。
ポリ乳酸ポリマーのL体とD体の比率はL体の比率が94%以上が好ましい。L体の比率が94%より小さいと低融点のポリマーとなり、繊維としては好ましくない。
【0016】
乳酸は直接重合法または間接重合法によって高分子化する。繊維化可能な高分子量のポリマーを得るためには、乳酸をラクチドへ二量化した後、開環重合する間接重合法が好ましい。
【0017】
さらに、本発明の製造方法により得られる生分解性繊維は、カーマットやカーペット用途を考慮すると、繊度は500〜2500dtex、フィラメント数は20〜150であることが必要である。また、フィラメントの断面は特に限定するものではなく、丸断面、Y型やT型等の異型断面、中空部を有する断面形状などのいずれでもよい。
【0018】
本発明の製造方法により得られる生分解性繊維は、各フィラメントがランダム方向に屈曲、あるいは2本以上のフィラメントが互いに絡み合い、ループやタルミを有する構造をとり、マルチフィラメントの捲縮率が5〜25%である。
【0019】
本発明でいうマルチフィラメントの捲縮率とは顕在捲縮と潜在捲縮の和であり、次式により算出するものである。
捲縮率(%)=〔(A−B)/A〕×100
(1)
A:マルチフィラメントを沸水中で30分間処理した後、繊度の1/11.1g
の荷重を吊るした時の試料長
B:マルチフィラメントに繊度の1.82mg倍の荷重を吊るした時の試料長
【0020】
本発明の製造方法により得られる、嵩高性を有する生分解性繊維の捲縮率は、5〜25%、好ましくは10〜20%である。捲縮率が5%未満の場合、カーマットやカーペットへ適用した時、十分な嵩高性を発揮することができない。また、捲縮率が25%の範囲を超えるとカーマットやカーペットにした場合、品位が悪く、商品としての価値が下がる。
【0021】
次に、本発明の生分解性繊維の製造方法について説明する。
まず、エクストルーダーで生分解性重合体(ポリマー)を融点より40〜60℃高い紡糸温度で混練・溶融し、一定孔径のノズルから押し出して紡糸する。紡糸温度が40℃より低い場合、ポリマー内に未溶融物が発生し、糸切れが起こり、製糸性に問題が生じやすい。紡糸温度が60℃より高い場合、ポリマーの熱分解や熱劣化などによって、溶融ポリマーの粘度低下が発生し、品質に支障がでやすい。
【0022】
紡糸された糸条は冷風で冷却固化される。冷風の温度は特に限定するものではない。このとき、紡糸油剤を公知のローラ法又はスリットノズル法で付与する。ここでいう紡糸油剤とは、繊維に平滑性や帯電防止性を付与するものであり、鉱物油、有機酸、エーテル類等を含む公知のものが挙げられる。紡糸油剤の付与量は特に限定するものではないが、繊維質量に対し0.5〜1.0質量%とすることが好ましい。
【0023】
次に、糸条はワインダーに捲き取られ、未延伸マルチフィラメントを得る。捲取速度は特に限定するものではないが500〜1500m/分の範囲が好ましい。
【0024】
このとき、未延伸マルチフィラメントの配向度が重要となる。未延伸マルチフィラメントの配向度は、最大延伸倍率(95℃)が3.0〜5.0とすることが好ましく、さらに好ましくは3.5〜4.5である。
なお、本発明でいう最大延伸倍率(95℃)とは、直径10mmの加熱ローラ(温度95℃)と直径10mmの延伸ローラ(常温)の2個のローラ間で、未延伸マルチフィラメントを速度50m/分で延伸したとき、マルチフィラメントが切断するときの倍率をいう。
【0025】
未延伸マルチフィラメントの最大延伸倍率が5.0より大きい場合、ポリ乳酸の配向度が低く、強度が弱いため、わずかな張力変動で糸切れが発生しやすい。一方、最大延伸倍率(95℃)が3.0より小さい場合、次工程で糸切れが発生し、3.0〜5.0倍に延伸することが困難となりやすい。
【0026】
本発明では、引き続き未延伸マルチフィラメントを延伸・嵩高加工する。延伸倍率は3.0〜5.0倍、さらには3.5〜4.5倍の範囲とすることが好ましい。延伸倍率すなわち分子構造・結晶構造とマルチフィラメントの嵩高加工性についての詳細は定かではないが、ポリ乳酸の場合、本発明者らは次のように推測する。
【0027】
ポリ乳酸は硬い分子構造のため、繊維や成形体は脆いという欠点があり、ポリ乳酸繊維は製造工程、特に、延伸工程で糸切れしやすい。延伸倍率が5.0より大きくなると、ポリ乳酸の分子鎖は十分に配向した硬い分子構造をとり、マルチフィラメントは脆くなる。この結果、嵩高加工処理で圧縮室へオーバーフィード状態で押し込まれた際、高配向のマルチフィラメントは容易に切断してしまい、フィラメント切れが発生しやすくなる。また、高配向ポリ乳酸に十分な捲縮を付与するためには、加熱流体の温度または圧力を高くする必要があり、ポリ乳酸そのものが溶融または融着してしまう。
【0028】
一方、延伸倍率が3.0より小さいと、ポリ乳酸の配向は低く、マルチフィラメントの強度が弱くなる。その結果、嵩高加工処理工程でわずかな張力変動によって容易にマルチフィラメントが切断し、安定した製造が困難となる。また、嵩高加工処理で圧縮室へオーバーフィード状態で押し込まれた際にも各フィラメントは切断しやすく、フィラメント切れが発生し、目標とする嵩高性を有する生分解性繊維を得ることができない。
【0029】
従って、延伸倍率3.0〜5.0の範囲が最適な延伸倍率であり、適度な分子鎖配向、嵩高加工処理に耐える強度を有する繊維とすることができ、安定してマルチフィラメントに捲縮を付与することが可能となる。
【0030】
次に、延伸・嵩高加工工程について図面を用いて説明する。図1は本発明の生分解性繊維の一実施態様を示す一部概略工程図である。
未延伸マルチフィラメント1を予熱ローラ2に供給し、続いて予熱ローラ2と加熱ローラ3の間で延伸する。このとき、予熱ローラ2の温度は70〜90℃、さらには75〜85℃の範囲が好ましい。70℃より低いとフィラメント切れが発生し、90℃を超えるとローラ上での糸揺れが激しくなり、操業上問題が発生しやすい。また、加熱ローラ3の温度は90〜150℃、さらには100〜130℃の範囲が好ましい。この範囲から外れるとフィラメント切れが発生しやすい。
【0031】
延伸されたマルチフィラメントは加熱流体噴射処理ノズル4に供給され、供給口5から供給された加熱流体によって開繊・可塑化されながら、圧縮室6にオーバーフィードの状態で押し込まれる。圧縮室6は、放射状に配列した18から24枚の羽根板によって取り囲まれたものとすることが好ましい。そして、圧縮室6に導入された加熱流体は各羽根板の隙間から捲縮付与装置の系外へ排気される。この結果、各フィラメントがランダム方向に屈曲、あるいは互いに絡み合い、各フィラメントにループやタルミが形成され、マルチフィラメントに捲縮が付与される。
【0032】
ここでいう加熱流体とは、高温に加熱された圧縮空気をいい、加熱流体の温度は160〜210℃、好ましくは170〜200℃とする。加熱流体の温度が210℃を超えると、フィラメント切れや融着が発生する。また、160℃より低いと十分な捲縮を付与することができない。加熱流体の圧力は加熱流体の温度によって決定されるが、加熱流体の温度が160〜210℃の場合、0.5〜0.8MPaとすることが好ましい。
【0033】
さらに、加熱流体処理の時にマルチフィラメントをオーバーフィード状態で加熱流体噴射処理ノズルに供給する。オーバーフィード率は、得ようとする繊維の捲縮率や加熱流体の温度、加熱流体の圧力によって決定されるが、本発明においては、オーバーフィード率は15〜35%、さらには、20〜30%とすることが好ましい。オーバーフィード率が35%を超えると、マルチフィラメントが冷却ドラム上に巻き付き、操業上問題が生じる。また、オーバーフィード率が15%より低いと、十分な捲縮率が得られないばかりか、糸切れが発生しやすい。
【0034】
続いて、捲縮を付与されたマルチフィラメントは、連接する冷却ドラム7のドラム上の通気性を有する衝突壁に衝突して冷却された後、引張ローラ8を経て、ワインダー9に捲き取られる。
【0035】
【実施例】
次に、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
なお、実施例におけるマルチフィラメントの性能評価は次の方法で行った。
(1)MFR(メルトフローレート)
ポリ乳酸系重合体の溶融流量(g/10分);ASTM−D−1238に記載の方法に準じ、溶融温度を195℃として測定した。
(2)捲縮率
前記の方法で測定した。
(3)顕在捲縮率
得られたマルチフィラメントについて、以下のように試料長を測定し、次式で算出した。
なお、(2)の捲縮率は、この顕在捲縮率と潜在捲縮率の和である。
顕在捲縮率(%)=〔(A−B)/A〕×100
A:マルチフィラメントに繊度の1/11.1gの荷重を吊るした時の試料長
B:マルチフィラメントに繊度の1.82mg倍の荷重を吊るした時長
(4)品位
得られたマルチフィラメントの品位について、糸切れの有無を目視で判断した。糸切れ があるものを×、糸切れがないものを○とした。
(5)嵩高加工性
嵩高加工時に糸切れや融着が生じることなく加工できたものを○、糸切れや融着が生じ たものを×として評価した。
(6)強伸度
JIS L 1013化学繊維フィラメント糸試験法に従って測定し、引張強さ及び伸 び率を算出した。
【0036】
実施例1
MFR24.2、L体%の比率98.8%のポリ乳酸チップを、水分率0.01質量%に調整した後、エクストルーダー型溶融押出機に供給し、紡糸温度220℃で溶融し、スリット巾0.15mm、1辺の長さ0.6mmのY字型断面形状の紡糸孔を30個有する紡糸口金より吐出量80g/分で吐出した。冷却装置より冷却風を吹き付けて糸条を冷却、固化させ、オイリングローラで油剤を付与した後、速度900m/分で捲き取り、930dtex/30fのY字型断面形状の生分解性未延伸マルチフィラメントを得た(最大延伸倍率95℃:3.87)。
この未延伸マルチフィラメントを4本引き揃え、温度85℃の予熱ローラと温度105℃の加熱ローラ間で、速度1200m/分で、3.9倍に延伸した後、加熱流体噴射処理ノズルに供給し、温度195℃、圧力0.65MPaの加熱流体とともに放射状に配列した18枚の羽根板によって取り囲まれた圧縮室にオーバーフィード率25%で押し込んだ。
このマルチフィラメントを連接する冷却ドラム上の通気性を有する衝突壁に衝突させて冷却した後、ワインダーに捲き取り、生分解性繊維(1270dtex/120f)を得た。
【0037】
実施例2
水分率0.01質量%に調節したMFR24.2、L体%の比率98.8%のポリ乳酸チップ99質量%と水分率0.01質量%に調節したMFR25のポリブチレンサクシレート1質量%のドライブレンドポリマーを用いた以外は実施例1と同様にして生分解性未延伸マルチフィラメントを得た(最大延伸倍率95℃:3.96)。
この未延伸マルチフィラメントを実施例1と同様にして延伸した後、加熱流体噴射処理ノズルに供給し、温度197℃、圧力0.65MPaの加熱流体とともに放射状に配列した18枚の羽根板によって取り囲まれた圧縮室にオーバーフィード率25%で押し込み、マルチフィラメントを連接する冷却ドラム上の通気性を有する衝突壁に衝突させて冷却した後、ワインダーで捲き取り、生分解性繊維(1270dtex/120f)を得た。
【0038】
比較例1
未延伸マルチフィラメントを2.5倍に延伸した以外は、実施例1と同様にして生分解性繊維(1980dtex/120f)を得た。
【0039】
比較例2
未延伸マルチフィラメントを5.5倍に延伸した以外は、実施例1と同様にして生分解性繊維(900dtex/120f)を得た。
【0040】
比較例3
圧縮室に導入する加熱流体の温度を150℃に変更した以外は、実施例1と同様にして生分解性繊維(1000dtex/120f)を得た。
【0041】
比較例4
圧縮室に導入する加熱流体の温度を220℃に変更した以外は、実施例1と同様にして生分解性繊維(1270dtex/120f)を得た。
【0042】
実施例1〜2、比較例1〜4で得られたマルチフィラメントの捲縮率、顕在捲縮率、品位、嵩高加工性の評価結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
表1から明らかなように、実施例1、2の生分解性繊維は十分な捲縮率を有し、フィラメント切れ等もなく糸品位も良好であり、かつ、嵩高加工時においても糸切れの発生がなく加工性よく得ることができた。
一方、比較例1、2、4は嵩高加工時に糸切れが多発し、得られたフィラメントは品位に劣るものであった。また、比較例3で得られた繊維は捲縮率が2.0%、顕在捲縮率が1.5%と嵩高性が不十分であった。
【0045】
実施例3
実施例1と同様にして未延伸マルチフィラメントを得た。この未延伸マルチフィラメントを4本引き揃え、温度80℃の予熱ローラと温度105℃の加熱ローラ間で、速度1200m/分で、3.7倍に延伸した後、加熱流体噴射処理ノズルに供給し、温度170℃、圧力0.65MPaの加熱流体とともに放射状に配列した18枚の羽根板によって取り囲まれた圧縮室にオーバーフィード率28%で押し込んだ。
このマルチフィラメントを連接する冷却ドラム上の通気性を有する衝突壁に衝突させて、冷却した後、ワインダーで捲き取り、生分解性繊維(1350dtex/120f)を得た。
【0046】
参考例1
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が2.53のナイロン6チップを水分率0.01質量%に調整した後、エクストルーダー型溶融押出機に供給し、紡糸温度250℃で溶融し、スリット巾0.15mm、1辺の長さ0.6mmのY断面形状の紡糸孔を120個有する紡糸口金より吐出量200g/分で吐出した。紡糸速度600m/分で冷却装置より冷却風を吹き付けて糸条を冷却、固化させ、オイリングローラで油剤を付与した後、温度50℃の予熱ローラと温度165℃の加熱ローラ間で、速度2100m/分で、3.5倍に延伸した。その後、加熱流体噴射処理ノズルに供給し、温度290℃、圧力0.65MPaの加熱流体とともに放射状に配列した18枚の羽根板によって取り囲まれた圧縮室にオーバーフィード率15%で押し込んだ。
このマルチフィラメントを連接する冷却ドラム上の通気性を有する衝突壁に衝突させて、冷却後、ワインダーに捲き取り、ナイロン6繊維(1180dtex/120f)を得た。
【0047】
実施例3、参考例1で得られたマルチフィラメントの糸質性能、捲縮率等の評価結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】
表2から明らかなように、実施例3は公知のナイロン6の嵩高加工糸(参考例1)とほぼ同様の糸質性能と捲縮率を有していることがわかる。
【0050】
【発明の効果】
本発明の製造方法により得られる生分解性繊維は、カーマットやカーペットへの使用に適した、従来のポリエステル、ポリアミドと同等の嵩高性能を有している。また、繊維を構成するポリマーがポリ乳酸などの生分解性ポリマーであり、自然環境下で微生物などの作用によって水や二酸化炭素にまで分解されるため、環境問題がクローズアップされている現在、カーマットやカーペット用途に好適に使用することが可能となる。そして、本発明の嵩高性を有する生分解性繊維の製造方法によれば、上記のような本発明の生分解性繊維を操業性よく得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生分解性繊維の製造方法の一実施態様を示す一部概略工程図である。
【符号の説明】
1 マルチフィラメント
2 予熱ローラ
3 加熱ローラ
4 加熱流体処理ノズル
5 加熱流体供給口
6 圧縮室
7 冷却ドラム
8 引張ローラ
9 ワインダー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a fiber having bulkiness suitable for car mats and carpets and having biodegradability.
[0002]
[Prior art]
Bulky synthetic fibers such as polyester fibers, polyamide fibers, polyolefin fibers and the like that have been bulk-processed using a heating fluid and have been crimped have been widely used in the car mat and carpet fields, and various techniques have been developed. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. Sho 62-177251 discloses entangled bulky yarns of thermoplastic synthetic fibers such as polyamide, polypropylene and polyester, and Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-310240 is multi-lobe of thermoplastic synthetic fibers such as polyamide and polyester. A crimped yarn is described, and Japanese Patent Laid-Open No. 58-109640 discloses a method for producing an actual crimped yarn of a thermoplastic synthetic fiber such as polyamide, polypropylene, and polyester. Describes a method for producing a velor crimped yarn of synthetic fiber.
[0003]
However, since synthetic fibers such as polyester fiber, polyamide fiber, and polyolefin fiber hardly decompose in a natural environment, an alternative to a biodegradable material is required from the viewpoint of environmental protection and dust problems.
[0004]
JP-A-11-293517 discloses polylactic acid fibers as biodegradable fibers that are decomposed into water and carbon dioxide by the action of microorganisms and the like in a natural environment, and JP-A-11-293518 discloses short biodegradable fibers. Fibers are described. However, in any case, the form of the fiber is a filament or short fiber, the crimp rate is small, the bulkiness is insufficient, and a fiber having both biodegradability and bulkiness and a method for producing the same have not been developed. Is the current situation.
[0005]
Further, when the biodegradable fiber is bulky processed with a polyester or polyamide fiber by a known method, the biodegradable fiber such as polylactic acid (L-form 98%) has a melting point as low as 170 ° C. compared to polyester or polyamide (nylon). 6: 215 ° C., polyethylene terephthalate: 260 ° C.), filament fusion and filament cutting occur, and it is difficult to obtain a bulky fiber.
[0006]
In addition, since the polylactic acid fiber has a strength as weak as 1.8 to 4.0 cN / dtex as compared with the polyester fiber and polyamide fiber (nylon 6: 4.2 to 5.6 cN / dtex, polyethylene terephthalate: 3.8 to 5.3 cN / dtex), the filament is likely to be cut, and it is impossible to impart crimp to the filament under known bulky processing conditions.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Present inventors have to solve the problems described above, it has a bulkiness suitable for use in car mats and carpets, and having biodegradability, provides a method for producing a biodegradable fiber having a bulkiness Is a technical issue.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have arrived at the present invention as a result of studies to solve the above problems. That is, the gist of the present invention is the following (1) .
(1) An unstretched multifilament made of polylactic acid having an L-form ratio of 94% or more is stretched 3.0 to 5.0 times, and then supplied to a heated fluid jet processing nozzle, followed by radial arrangement. It is pushed into the compression chamber surrounded by the slats with overheated fluid at a temperature of 160-210 ° C in an overfeed state, and each filament is bent in a random direction or entangled with each other to form a loop or a tarmi on each filament. After crimping, the sample is collided with a cooling drum provided with an air-permeable collision wall, cooled and scraped, so that the fineness is 500 to 2500 dtex and the number of filaments is 20 to 150. A method for producing a biodegradable fiber having bulkiness, wherein a multifilament having a rate of 5 to 25% is obtained.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The multifilament made of a biodegradable polymer based on the aliphatic polyester of the present invention is a fiber that is decomposed into water and carbon dioxide by the action of microorganisms and enzymes when left in soil or in water for a long time. is there.
[0010]
The biodegradable polymer containing aliphatic polyester as a main component means that these aliphatic polyesters themselves (including those obtained by copolymerizing or blending aliphatic polyesters) and other polyesters within the range that does not impair the effects of aliphatic polyesters. The thing which copolymerized or blended the component is mentioned.
Aliphatic polyesters include polyethylene adipate, polyethylene suberate, polyethylene azelate, polyethylene sebacate, polyethylene decamethylate, polyethylene succinate, polybutylene succinate, polytetramethylene succinate, polytetramethylene adipate, polytetramethylene seba Synthetic aliphatic polyesters such as Kate and polyhexamethylene sebacate, synthetic aliphatic polyesters composed of poly-ω-hydroxyalkanoates such as poly-ε-caprolactone and poly-β-propiolactone, polyglycolic acid, polylactic acid And poly-α-oxyacids such as polymalic acid.
[0011]
Examples of other components to be copolymerized or blended include aromatic polyester-based, polyamide-based, and polyolefin-based polymers as melt-spinnable polymers.
Various additives, ultraviolet absorbers, antistatic agents, pigments, titanium oxide, silicon dioxide and the like may be added.
[0012]
Furthermore, in the present invention, a multifilament in which two or more types of aliphatic polyester fibers are mixed and combined may be used.
[0013]
In the present invention, among the biodegradable polymers containing aliphatic polyester as a main component, it is particularly preferable to use polylactic acid from the viewpoint of spinnability and raw material cost.
[0014]
The polylactic acid used in the present invention is a polymer compound obtained by polymerizing monomeric lactic acid. Monomeric lactic acid is produced by a corn fermentation process or chemical synthesis consisting of ethylene oxidation reaction or the like. Lactic acid has optical isomers of L-form and D-form, and the L-form and D-form can be equivalent in chemical synthesis process. However, even if the same amounts of L-form and D-form lactic acid are polymerized, only a low melting point polymer can be obtained and cannot be made into fibers.
[0015]
On the other hand, the fermentation process partially includes D-form, but contains a large amount of L-form, and the melting point of polylactic acid obtained by polymerization is high, so that the monomer production process is preferably a fermentation process.
The ratio of the L-form and the D-form of the polylactic acid polymer is preferably 94% or more. If the ratio of L-form is less than 94%, a low melting point polymer is obtained, which is not preferable as a fiber.
[0016]
Lactic acid is polymerized by direct polymerization or indirect polymerization. In order to obtain a high molecular weight polymer that can be made into a fiber, an indirect polymerization method in which lactic acid is dimerized to lactide and then ring-opening polymerization is preferable.
[0017]
Furthermore, the biodegradable fiber obtained by the production method of the present invention needs to have a fineness of 500 to 2500 dtex and a filament count of 20 to 150 in consideration of car mat and carpet applications. In addition, the cross section of the filament is not particularly limited, and may be any of a round cross section, a different cross section such as a Y-type or a T-type, or a cross-sectional shape having a hollow portion.
[0018]
The biodegradable fiber obtained by the production method of the present invention has a structure in which each filament is bent in a random direction, or two or more filaments are entangled with each other and have a loop or a tarmi, and the crimp rate of the multifilament is 5 to 5 25%.
[0019]
The crimp rate of the multifilament referred to in the present invention is the sum of the actual crimp and the latent crimp, and is calculated by the following equation.
Crimp rate (%) = [(A−B) / A] × 100
(1)
A: After treating the multifilament in boiling water for 30 minutes, 1 / 11.1 g of fineness
Sample length B when the load of 1 is suspended: Sample length when the load of 1.82 mg times the fineness is suspended on the multifilament
The crimp rate of the bulky biodegradable fiber obtained by the production method of the present invention is 5 to 25%, preferably 10 to 20% . When the crimp rate is less than 5%, sufficient bulkiness cannot be exhibited when applied to a car mat or carpet. On the other hand, if the crimp rate exceeds 25%, the quality of the product is lowered when the car mat or the carpet is used, resulting in poor quality.
[0021]
Next, the manufacturing method of the biodegradable fiber of this invention is demonstrated.
First, a biodegradable polymer (polymer) is kneaded and melted at a spinning temperature 40 to 60 ° C. higher than the melting point with an extruder, and extruded from a nozzle having a constant pore diameter to spin. When the spinning temperature is lower than 40 ° C., an unmelted product is generated in the polymer, yarn breakage occurs, and a problem is likely to occur in the yarn forming property. When the spinning temperature is higher than 60 ° C., the viscosity of the molten polymer is lowered due to thermal decomposition or thermal degradation of the polymer, and the quality tends to be hindered.
[0022]
The spun yarn is cooled and solidified with cold air. The temperature of the cold air is not particularly limited. At this time, the spinning oil is applied by a known roller method or slit nozzle method. As used herein, the spinning oil agent imparts smoothness and antistatic properties to the fiber, and includes known ones including mineral oil, organic acids, ethers and the like. The amount of the spinning oil applied is not particularly limited, but is preferably 0.5 to 1.0% by mass with respect to the fiber mass.
[0023]
Next, the yarn is wound up by a winder to obtain an unstretched multifilament. The scraping speed is not particularly limited, but a range of 500 to 1500 m / min is preferable.
[0024]
At this time, the degree of orientation of the unstretched multifilament is important. As for the orientation degree of an unstretched multifilament, it is preferable that the maximum draw ratio (95 degreeC) shall be 3.0-5.0, More preferably, it is 3.5-4.5.
The maximum draw ratio (95 ° C.) referred to in the present invention means that a non-stretched multifilament has a speed of 50 m between two rollers, a heating roller having a diameter of 10 mm (temperature 95 ° C.) and a drawing roller having a diameter of 10 mm (room temperature). This refers to the magnification at which the multifilament cuts when stretched at / min.
[0025]
When the maximum draw ratio of the undrawn multifilament is greater than 5.0, the degree of orientation of the polylactic acid is low and the strength is weak, so that yarn breakage is likely to occur with a slight change in tension. On the other hand, when the maximum draw ratio (95 ° C.) is smaller than 3.0, yarn breakage occurs in the next step, and it tends to be difficult to draw 3.0 to 5.0 times.
[0026]
In the present invention, the unstretched multifilament is continuously stretched and bulked. The draw ratio is preferably 3.0 to 5.0 times, more preferably 3.5 to 4.5 times. Details regarding the draw ratio, that is, the molecular structure / crystal structure and the bulky workability of the multifilament are not clear, but in the case of polylactic acid, the present inventors presume as follows.
[0027]
Since polylactic acid has a hard molecular structure, there is a drawback that fibers and molded products are brittle, and polylactic acid fibers are easily broken in the manufacturing process, particularly in the stretching process. When the draw ratio is greater than 5.0, the polylactic acid molecular chain has a well-oriented hard molecular structure, and the multifilament becomes brittle. As a result, when the bulky processing is pushed into the compression chamber in an overfeed state, the highly oriented multifilament is easily cut and filament breakage is likely to occur. Further, in order to impart sufficient crimp to the highly oriented polylactic acid, it is necessary to increase the temperature or pressure of the heating fluid, and the polylactic acid itself is melted or fused.
[0028]
On the other hand, when the draw ratio is less than 3.0, the orientation of polylactic acid is low, and the strength of the multifilament becomes weak. As a result, the multifilament is easily cut by a slight change in tension in the bulk processing step, and stable production becomes difficult. Further, each filament is easily cut even when it is pushed into the compression chamber in a bulky processing treatment, and the filament breakage occurs, so that a target biodegradable fiber having bulkiness cannot be obtained.
[0029]
Therefore, the draw ratio in the range of 3.0 to 5.0 is the optimum draw ratio, and it can be made into a fiber having an appropriate molecular chain orientation and a strength that can withstand bulky processing, and is stably crimped into a multifilament. Can be given.
[0030]
Next, the stretching / bulky processing step will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a partial schematic process diagram showing an embodiment of the biodegradable fiber of the present invention.
The
[0031]
The stretched multifilament is supplied to the heated fluid
[0032]
The heating fluid here refers to compressed air heated to a high temperature, and the temperature of the heating fluid is 160 to 210 ° C, preferably 170 to 200 ° C. When the temperature of the heated fluid exceeds 210 ° C., filament breakage or fusion occurs. Moreover, when it is lower than 160 ° C., sufficient crimp cannot be imparted. The pressure of the heating fluid is determined by the temperature of the heating fluid, but when the temperature of the heating fluid is 160 to 210 ° C., the pressure is preferably 0.5 to 0.8 MPa.
[0033]
Further, the multifilament is supplied to the heated fluid ejection processing nozzle in an overfeed state during the heated fluid treatment. The overfeed rate is determined by the crimp rate of the fiber to be obtained, the temperature of the heating fluid, and the pressure of the heating fluid. In the present invention, the overfeed rate is 15 to 35%, and further 20 to 30. % Is preferable. When the overfeed rate exceeds 35%, the multifilament is wound around the cooling drum, causing operational problems. On the other hand, when the overfeed rate is lower than 15%, not only a sufficient crimp rate is obtained, but also yarn breakage is likely to occur.
[0034]
Subsequently, the crimped multifilament collides with a collision wall having air permeability on the drum of the connected
[0035]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
In addition, the performance evaluation of the multifilament in the Example was performed with the following method.
(1) MFR (melt flow rate)
According to the method described in ASTM-D-1238, the melt temperature was measured at 195 ° C., and the melt flow rate of the polylactic acid polymer (g / 10 minutes).
(2) Crimp rate Measured by the above method.
(3) For the obtained multifilament, the sample length was measured as follows and calculated by the following formula.
The crimp rate in (2) is the sum of the actual crimp rate and the latent crimp rate.
The actual crimp rate (%) = [(A−B) / A] × 100
A: Sample length when a load of 1 / 11.1 g of the fineness is hung on the multifilament B: Length when a load of 1.82 mg times the fineness is hung on the multifilament (4) Quality of the obtained multifilament The presence or absence of thread breakage was visually determined. Those with thread breakage were marked with ×, and those without thread breakage were marked with ○.
(5) Bulky workability Evaluation was made as ○ for those that could be processed without thread breakage or fusion during bulking, and x for those with thread breakage or fusion.
(6) High elongation The tensile strength and elongation were calculated according to the JIS L 1013 chemical fiber filament yarn test method.
[0036]
Example 1
After adjusting the moisture content of 0.01% by weight to a polylactic acid chip with a MFR of 24.2 and an L-form percentage of 98.8%, the polylactic acid chip is supplied to an extruder melt extruder and melted at a spinning temperature of 220 ° C. It was discharged at a discharge rate of 80 g / min from a spinneret having 30 Y-shaped cross-sectional spinning holes with a width of 0.15 mm and a side length of 0.6 mm. Cooling air is blown from a cooling device to cool and solidify the yarn, and after applying oil with an oiling roller, it is scraped off at a speed of 900 m / min, and a biodegradable unstretched multifilament with a Y-shaped cross section of 930 dtex / 30f (Maximum draw ratio: 95 ° C .: 3.87).
Four of these unstretched multifilaments are aligned and stretched 3.9 times between a preheating roller at a temperature of 85 ° C. and a heating roller at a temperature of 105 ° C. at a speed of 1200 m / min, and then supplied to a heated fluid jet processing nozzle. Then, it was pushed at a overfeed rate of 25% into a compression chamber surrounded by 18 blades arranged radially together with a heating fluid having a temperature of 195 ° C. and a pressure of 0.65 MPa.
The multifilament was cooled by colliding with a colliding wall having air permeability on a cooling drum connected to the multifilament, and then wound on a winder to obtain a biodegradable fiber (1270 dtex / 120f).
[0037]
Example 2
MFR 24.2 adjusted to a moisture content of 0.01% by mass, polylactic acid chip 99% by mass of the L-form% ratio 98.8% and
This unstretched multifilament was stretched in the same manner as in Example 1 and then supplied to a heated fluid jet processing nozzle, surrounded by 18 blades arranged radially with a heated fluid having a temperature of 197 ° C. and a pressure of 0.65 MPa. After pressing into the compression chamber with an overfeed rate of 25% and colliding with a collision wall having air permeability on the cooling drum connecting the multifilaments, cooling with a winder, biodegradable fiber (1270 dtex / 120f) Obtained.
[0038]
Comparative Example 1
A biodegradable fiber (1980 dtex / 120f) was obtained in the same manner as in Example 1 except that the unstretched multifilament was stretched 2.5 times.
[0039]
Comparative Example 2
A biodegradable fiber (900 dtex / 120f) was obtained in the same manner as in Example 1 except that the unstretched multifilament was stretched 5.5 times.
[0040]
Comparative Example 3
A biodegradable fiber (1000 dtex / 120f) was obtained in the same manner as in Example 1 except that the temperature of the heating fluid introduced into the compression chamber was changed to 150 ° C.
[0041]
Comparative Example 4
A biodegradable fiber (1270 dtex / 120f) was obtained in the same manner as in Example 1 except that the temperature of the heating fluid introduced into the compression chamber was changed to 220 ° C.
[0042]
Table 1 shows the evaluation results of the crimp rate, apparent crimp rate, quality, and bulky workability of the multifilaments obtained in Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 to 4.
[0043]
[Table 1]
[0044]
As is apparent from Table 1, the biodegradable fibers of Examples 1 and 2 have a sufficient crimp rate, no filament breakage or the like, good yarn quality, and no yarn breakage during bulky processing. There was no occurrence and good processability was obtained.
On the other hand, in Comparative Examples 1, 2, and 4, yarn breakage occurred frequently during bulky processing, and the obtained filaments were inferior in quality. Further, the fiber obtained in Comparative Example 3 was insufficient in bulkiness with a crimp rate of 2.0% and an apparent crimp rate of 1.5%.
[0045]
Example 3
An unstretched multifilament was obtained in the same manner as in Example 1. Four unstretched multifilaments are aligned and stretched 3.7 times at a speed of 1200 m / min between a preheating roller at a temperature of 80 ° C. and a heating roller at a temperature of 105 ° C., and then supplied to a heated fluid jet processing nozzle. Then, it was pressed into a compression chamber surrounded by 18 blades arranged radially with a heating fluid having a temperature of 170 ° C. and a pressure of 0.65 MPa at an overfeed rate of 28%.
The multifilament was collided with a colliding wall having air permeability on a cooling drum connected to the multifilament, cooled, and then wound up with a winder to obtain a biodegradable fiber (1350 dtex / 120f).
[0046]
Reference example 1
The multifilament was made to collide with an air-impregnated collision wall on a cooling drum connected to the multifilament, and after cooling, it was scraped off by a winder to obtain
[0047]
Table 2 shows the evaluation results of the multifilament obtained in Example 3 and Reference Example 1, such as the yarn quality and crimp rate.
[0048]
[Table 2]
[0049]
As can be seen from Table 2, Example 3 has substantially the same yarn quality and crimp rate as the known
[0050]
【The invention's effect】
The biodegradable fiber obtained by the production method of the present invention has a bulky performance equivalent to that of conventional polyester and polyamide suitable for use in car mats and carpets. In addition, because the polymer composing the fiber is a biodegradable polymer such as polylactic acid, it is decomposed into water and carbon dioxide by the action of microorganisms in the natural environment. And it can be suitably used for carpet applications. And according to the manufacturing method of the biodegradable fiber which has the bulkiness of this invention, the above biodegradable fiber of this invention can be obtained with sufficient operativity.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial schematic process diagram showing an embodiment of a method for producing a biodegradable fiber of the present invention.
[Explanation of symbols]
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