JP4266577B2 - 磁気共鳴イメージング・システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、全般的には磁気共鳴イメージング・システムに関し、また具体的には定常自由歳差運動(steady−state free precession)技法を利用したシステムに関する。
【0002】
【発明の背景】
磁気共鳴イメージング法(MRI)では、磁場内の歳差運動する原子核が発生させる信号を計測することにより磁気モーメントを有する原子核(通常は、水素原子核)を画像化している。この歳差運動の角周波数ω0は、次に示すラーモア方程式に従って、原子核をその内部に配置させている磁場B0に直接従属している。
【0003】
ω0=γ・B0 (式1)
上式において、γは磁気回転比と呼ぶ定数である。
【0004】
この磁場は、撮像している領域範囲で周知の空間従属方式により変動するように設定されており、これにより対応する歳差運動周波数は同じ空間従属方式で変動することになる。この空間従属磁場は、均一な「基本」磁場B0に対して周知の傾斜を有する複数の磁場を加えることにより生成している。3つの直角で実質的に線形な傾斜Gx、Gy及びGzを加え、任意の点(x,y,z)における磁場が次式で与えられるようにすることが最も好ましい。
【0005】
B(x,y,z)=B0+x・Gx+y・Gy+z・Gz (式2)
原子核を歳差運動させるためには、その磁気成分が原子核に加える空間従属磁場と直角な方向(本明細書ではz軸の方向と仮定している)にあるようなパルス状の無線周波数(RF)励起磁場により、原子核をその熱平衡状態からシフトさせている。この周波数はラーモア周波数と概ね等しくし、RFパルスが原子核の共鳴駆動機構の役割を果たすようにしている。RF駆動パルスの終了時点で、原子核はそのRFパルスの長さ及び振幅に応じた角度だけx−y平面に向かって「倒れた(flipした)」状態となる。次いでこの原子核は、磁場の周りを歳差運動することによりその熱平衡状態に向かって緩和し、これにより歳差運動信号を発生させる。歳差運動信号の特定の周波数の強度は、当該周波数において歳差運動している原子核数の関数となり、これにより、この強度によってこの周波数が規定する位置における原子核密度の1つの尺度が得られる。
【0006】
定常自由歳差運動(SSFP)は、水素原子核がその熱平衡状態まで完全には戻らないような、MRI技術分野でよく知られているMRI信号発生技法である。SSFPパルスシーケンスは、Wiley−Lissにより出版されているHaackeらによる「Magnetic Resonance Imaging」に記載されている。この技法は、スキャン対象(通常は、ヒト)内の水素原子核のスピン−格子緩和時間(T1)やスピン−スピン(T2)緩和時間と比べてかなり短い反復時間(TR)でSSFPパルスシーケンスを加えることにより、スキャン対象内に磁化の準定常状態を確立させることに依存している。このSSFPパルスシーケンスは一連のRF励起パルスを含んでいる。SSFPシーケンスはさらに、当技術分野で周知の方法により信号を強調させるために、所定の方式によりその磁場傾斜を反転させている複数の磁場傾斜パルスを含んでいる。各パルス組は同じ総反復時間TRを有している。SSFPパルスシーケンスを用いることにより、短いスキャン時間内で大きな信号対雑音比を達成できる。しかし、SSFPシーケンスの幾つかでは、その生成される画像は動きの影響を極めて受けやすい。
【0007】
Magnetic Resonance in Medicine 16(1990)のZurらによる「Motion−Insensitive,Steady−State Free Precession Imaging」と題する記事には、SSFPシーケンスに関連したスキャン対象領域の動きに起因する問題を克服するための方法が記載されている。この方法は、1回のTR期間にわたる各傾斜の時間積分が実質的にゼロとなるような磁場傾斜を発生させることを含んでいる。
【0008】
この方法はさらに、原子核に対する横方向磁化の位相を、最も好ましくは励起パルスの位相を変化させることによって、逐次方式で変更することを含む。一連のN回のスキャンシーケンスに対して、第j番目のシーケンス(j=1,2,...,N)の間の各TR内のスピンに対して(2π(j−1)/N)ラジアンの位相シフトを追加する。これらのスキャンからの信号を線形合成することにより最終画像が得られる。この著者らは、エイリアシングを回避するためにはN≧6を使用する必要があること、並びに定常状態に到達させるためにはシーケンス同士の間にT1秒の待ち時間をとることが必要であることを述べている。この著者らはさらに、SSFP信号は歳差運動角φ(ここで、φは1回のTR期間の全体での全歳差運動角)に強く依存することを述べている。
【0009】
撮像している領域の様々な部分での水素原子核の密度を決定する以外に、水素を構成要素の1つとして含む分子種同士を識別する能力が重要である。水や脂肪など画像内の分子種間を識別できるようにMRIスキャンを生成するための方法は当技術分野において周知である。例えば、 Magnetic Resonance in Medicine 43(2000)のVasanawalaらによる「Linear Combination Steady−State Free Precession MRI」と題する記事において、この著者らは、一連のSSFPスキャンを実行することにより水と脂肪を識別するための一方法を記載している。第1のスキャンシーケンスは、標準SSFPシーケンスとなるように設定すると共に、D0-0と呼ぶ生データを生成させる。第2のスキャンシーケンスでは、偶数番のRF励起パルスに180°の位相を追加し、D0-180と呼ぶ生データを生成させる。水画像はD0-0+i・D0-180から得られ、一方脂肪の画像はD0-0−i・D0-180から得られる。しかし、水の脂肪からの分離は、サンプルのT1/T2の値と、RFフリップ角との両者により影響を受ける。さらにこの方法では、TRの値は次の値に制限されている。
【0010】
TR=1/2ΔWF (式3)
上式において、ΔWFは水と脂肪の間での共鳴周波数の差である。この方法では単一ボクセル内の水と脂肪の含有量を決定することができない。
【0011】
一般に、イメージング・ボリューム内においては、歳差運動角Φのボリューム内での変動にあたるΔΦが概ねπラジアンを超えると激しいバンディング・アーチファクト(banding artifact)が発生する。ΔΦ=2π・Δf・TRであるから、以下の条件ではアーチファクトが発生しない。
【0012】
TR<1/2Δf (式4)
上式において、Δfはイメージング・ボリューム内の共鳴周波数の変動である。
【0013】
磁場が弱い場合は不等式(式4)を満足するTRの値が可能であるが、磁場が強くなると(すなわち、概ね1.0T以上では)、短いTR時間が必要となるため実現にあたり厳しい実用上の問題が起こる。短いTR時間では、傾斜切り換え時間を極めて短くし、さらに画像信号収集時間を極めて短くすることが要求される。したがって、小さいTR値では磁場をより強くしたMRIの周知の利点を実現することは困難であり、この場合さらに結果的に末梢神経の興奮及びRF比吸収率(SAR)の上昇を起こす。
【0014】
短いTR時間の欠点としては、1)要求される傾斜が大きいこと(最大可能な平面内分解能及びスライス幅が極めて制約される)、2)各TR内でデータ収集に割り当てられる時間が短いため単位時間あたりのSNRが最適以下(suboptimal)となること、3)スパイラルやマルチショットEPIなど効率の良いk空間収集方式を使用できないこと、4)脂肪信号抑制が困難であること、5)SARが大きいこと、などがある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
したがって、反復時間を制限せずに磁気共鳴画像を作成するための装置及び方法を提供することが望ましい。
【0016】
本発明の好ましい実施形態では、一組のSSFPシーケンス内で無線周波数(RF)パルスと磁場傾斜パルスを使用している磁気共鳴イメージング(MRI)システムを実現している。各SSFPシーケンスは、そのシーケンス内で完全に平衡状態の傾斜を有する反復時間(TR)の短かい傾斜エコーを含んでいる。一組のMRI発生信号は、大きなフリップ角を有するRF励起パルスをもった2〜5個(最も好ましくは、2個または3個)のSSFPシーケンスを含んでいる。各シーケンスの反復時間が小さな値に制限されることはない。以下に記載する具体的な信号収集技法及び解析技法を適用し、かつ90度に近いフリップ角を使用することにより、従来技術で使用されているのと異なり一組の発生信号として6個以上のSSFPシーケンスを利用していないことに起因する不正確性がすべての組織(また特に、スピンースピン緩和時間(T2)が短い組織)に対して大幅に軽減される。歳差運動角に対する画像信号の変動は、従来技術では必要であったような短い反復時間が不要となるほど十分に小さくできる。90度に近いフリップ角を用いることにより、従来技術で使用している方法と比べて、流体と軟部組織を撮像する際に極めて大きなコントラストが得られるという追加的な利点も生じる。
【0017】
本発明の好ましい実施形態では、N回のSSFPスキャンからなる1つの組はN組のSSFPシーケンスからそれぞれ収集される。N=2であることが最も好ましい。別法として、Nは{3,4,5}の中から選んだ整数である。シーケンスの各組のスキャン同士の間には、「発明の背景」に記載したように位相の増分を追加している。収集したN個のデータ組に対する線形合成により、画像の組(最も好ましくは、2枚の画像)を作成する。この線形合成は「未処理」データ組から形成させ、次いでこれを再構成して画像に形成させることが好ましい。別法として、その線形合成は各データ組を再構成した後に形成させている。これらの画像の強度を加算し、別々の画像の場合と比べて信号対雑音レベルがより大きい最終画像を得ることができる。
【0018】
本発明の好ましい実施形態の幾つかでは、シーケンスの各組の第1シーケンス内のRFパルスの前にRF前置パルスを置き、またその直後には、撮像対象のシステムに対してディフェージング用磁場傾斜パルスを加えている。RF前置パルスとディフェージング用傾斜の組み合わせにより、後続のRFパルスに先だってそのシステムの磁化は事実上ゼロになる。このシステムは、実質的になだらかに定常状態に近づき、これにより利用しようとするシステムに関する計測値を始発(initial)RFパルスから得ることが可能となる。
【0019】
したがって、本発明の好ましい実施の一形態では、磁気共鳴イメージング(MRI)のための方法であって、
撮像対象の被検体に対して、始発無線周波数(RF)励起パルスをそれぞれに備えているN組の定常自由歳差運動(SSFP)シーケンスを加えるステップであって、始発RF励起パルスの各々は始発以外のRF励起パルスに対して所定の位相シフトを有しており、Nは1を超えかつ6未満の整数の組から選択した値であるようなステップと、
Mが0を超えておりかつN以下である整数の組から選択した値として第M番目のシーケンスのRFパルスの位相シフトが2π(M−1)/Nラジアンと実質的に等しくなるようにこれらのシーケンスのRFパルスの位相シフトを設定するステップと、
N組のSSFPシーケンスに応答して、被検体からそれぞれの組の画像信号を受信するステップと、
この受信画像信号の組を被検体の画像を作成するように処理するステップと、を含む方法が提供される。
【0020】
この受信画像信号の組を処理するステップは、
画像信号を合成してこれから第1の線形合成及び第2の線形合成を形成させること、
第1の線形合成の第1の強度と第2の線形合成の第2の強度を平均することにより画像を作成すること、
を含むことが好ましい。
【0021】
さらに、この受信画像信号の組を処理するステップは画像信号の各々に対してフーリエ変換を実行することを含み、かつ画像信号を合成するステップは該フーリエ変換を合成することを含むことが好ましい。
【0022】
画像信号の少なくとも幾つかは歳差運動角Φに従属しており、かつ被検体の画像は、画像内にバンディング・アーチファクトが実質的に生じないようにΦと実質的に独立であることが好ましい。
【0023】
別法としてまたは追加として、その被検体は共鳴周波数が係数Δfだけ異なる領域を含み、かつN組のSSFPシーケンスの各シーケンスの反復時間(TR)は2Δfの逆数を超える時間を含んでいる。
【0024】
RF励起パルスの各々は約70度を超えるフリップ角を発生させることが好ましい。
【0025】
この被検体は体液及び軟部組織を含み、かつ被検体の画像はこの体液と軟部組織に対応したそれぞれの領域を該領域間で高コントラストを有するようにして含むことが好ましい。
【0026】
さらに、N組のシーケンスの各々の第1のSSFPシーケンスの前には、実質的に90度に等しいフリップ角を発生させるようなディフェージング用磁場傾斜及びRF前置パルスを置くことが好ましい。
【0027】
この被検体は水及び脂肪を含み、かつ本方法は、
N組のSSFPシーケンスを発生させる周波数合成器の周波数を、水の共鳴周波数νWと脂肪の共鳴周波数νFの平均値と実質的に等しくなるように設定するステップと、
各シーケンスの反復時間(TR)を、τ=1/2(νF−νW)として時間期間τの第1の奇数倍と実質的に等しくなるように設定するステップと、を含むと共に、
画像信号のそれぞれの組を受信するステップは、
時間期間τの第2の奇数倍と実質的に等しくかつ第1の奇数倍未満であるような第1の読み出し時刻において第1組の画像信号を受信すること、
τだけ増分させた第2の奇数倍と実質的に等しい第2の読み出し時刻において第2組の画像信号を受信すること、を含んでおり、かつ、
受信画像信号の組を処理するステップは、
第1組及び第2組の画像信号を処理してそれぞれ第1及び第2の処理済み信号を形成すること、
この第1の処理済み信号及び第2の処理済み信号に応答して水画像と脂肪画像を作成すること、
を含んでいることが好ましい。
【0028】
さらに、本発明の好ましい実施の一形態では、
始発無線周波数(RF)励起パルスであって、その各始発RF励起パルスが始発以外のRF励起パルスに対して所定の位相シフトを有しており、Nは1を超えかつ6未満の整数の組から選択した値であり、Mが0を超えておりかつN以下である整数の組から選択した値として第M番目のシーケンスのRFパルスの位相シフトが2π(M−1)/Nラジアンと実質的に等しくなるような始発無線周波数(RF)励起パルスをそれぞれに備えているN組の定常自由歳差運動(SSFP)シーケンスを撮像対象の被検体に加えるように適応させた磁場発生装置と、
このN組のSSFPシーケンスに応答して、被検体からそれぞれの組の画像信号を受信し、該受信画像信号の組を処理して被検体の画像を作成するように適応させた信号処理装置と、
を含む磁気共鳴イメージング(MRI)装置が提供される。
【0029】
この信号処理装置は、
画像信号を合成してこれから第1の線形合成及び第2の線形合成を形成させること、
第1の線形合成の第1の強度と第2の線形合成の第2の強度を平均することにより画像を作成すること、
を行うように適応させることが好ましい。
【0030】
さらに、この信号処理装置は、画像信号の各々に対してフーリエ変換を実行すること、並びに該フーリエ変換を合成することを行うように適応されていることが好ましい。
【0031】
画像信号の少なくとも幾つかは歳差運動角Φに従属しており、かつ被検体の画像は、画像内にバンディング・アーチファクトが実質的に生じないようにΦと実質的に独立であることが好ましい。
【0032】
別法としてまたは追加として、その被検体は共鳴周波数が係数Δfだけ異なる領域を含んでおり、かつN組のSSFPシーケンスの各シーケンスの反復時間(TR)は2Δfの逆数を超える時間を含んでいる。
【0033】
RF励起パルスの各々は約70度を超えるフリップ角を生成させていることが好ましい。
【0034】
被検体は体液及び軟部組織を含み、かつ被検体の画像はこの体液と軟部組織に対応したそれぞれの領域を該領域間で高コントラストを有するようにして含んでいることが好ましい。
【0035】
N組のシーケンスの各々の第1のSSFPシーケンスの前には、実質的に90度に等しいフリップ角を発生させるようなディフェージング用磁場傾斜及びRF前置パルスを置くことが好ましい。
【0036】
被検体は水及び脂肪を含み、かつ、この磁場発生装置は、
N組のSSFPシーケンスを発生させる周波数合成器の周波数を、水の共鳴周波数νWと脂肪の共鳴周波数νFの平均値と実質的に等しくなるように設定すること、
各シーケンスの反復時間(TR)を、τ=1/2(νF−νW)として時間期間τの第1の奇数倍と実質的に等しくなるように設定すること、を行うように適応させると共に、
この信号処理装置は、
時間期間τの第2の奇数倍と実質的に等しくかつ第1の奇数倍未満であるような第1の読み出し時刻において第1組の画像信号を受信すること、
τだけ増分させた第2の奇数倍と実質的に等しい第2の読み出し時刻において第2組の画像信号を受信すること、
第1組及び第2組の画像信号を処理してそれぞれ第1及び第2の処理済み信号を形成すること、
この第1の処理済み信号及び第2の処理済み信号に応答して水画像と脂肪画像を作成すること、
を行うように適応させることが好ましい。
【0037】
本発明は、添付の図面と共に取り上げた本発明の好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明からより完全に理解されるであろう。
【0038】
【発明の実施の形態】
ここで図1を参照すると、図1は本発明の好ましい実施の一形態による磁気共鳴イメージング(MRI)システム10のブロック概要図である。システム10は、General Electric Company(Schenectady,NY)により製作されているSignaシステムなどの工業標準のMRIシステムを含むことが最も好ましい。システム10は、とりわけ、磁場発生装置として並びに信号処理装置として動作する。システム10では、オペレータ・コンソール100を使用し、中央演算処理装置(CPU)104及び1つまたは複数のメモリ106を備えているコンピュータ・システム102を操作している。メモリ106は、磁気テープ駆動装置及び/またはコンピュータのハードドライブなど、収集した画像データを格納するために使用する1つまたは複数の不揮発式記憶装置を備えることが好ましい。システム102の画像処理装置108は、オペレータ・コンソール100による対話式の画像表示の提供を可能とするような当技術分野で周知の装置を含んでいる。
【0039】
システム102は、システム制御装置110及び傾斜増幅器システム112を介してMRIシステム10の動作を制御している。制御装置110は、CPU104と協同した制御装置110の操作に使用されるCPU119を含むことが好ましい。制御装置110はパルス発生装置114を含んでおり、このパルス発生装置114は、システム102から受け取った全体的な制御命令を介して、システム112内に含まれる増幅器を駆動させるのに必要なパルス及び波形を発生させている。これらの増幅器は、続いて当技術分野で周知の方法により患者マグネット・アセンブリ141内にそれぞれの磁場傾斜Gx、Gy及びGzを生成させるような電流を発生させる。このパルス発生装置はさらに、無線周波数(RF)電力増幅器116を駆動させるために使用する信号を発生させ、さらにこの電力増幅器116は患者マグネット・アセンブリ141に含まれる全身用RFコイル152に電源供給するために使用されるRF電力信号を出力している。さらに詳細には以下で記載するが、コイル152に入力するRF信号の位相は所定の方式により様々な値とする。コイル152はさらに、MRI信号検出器コイルとして使用することもでき、また別法では、コイル152を送信用と受信用の別々のコイルに分割している(これについては、以下で図2に関連してより詳細に説明する)。
【0040】
コイル152を分けていない場合、発生装置114により制御を受ける送信/受信切換スイッチ154により、RF電力信号のコイル152への送信と、コイル中で発生する「未処理」MRI信号との間でクロストークが生じないことが保証される。このMRI信号は、CPU119及びシステム102と協同して信号処理装置の役割を果たしている送受信装置120に、スイッチ154及び低ノイズ前置増幅器118を介して伝達される。送受信装置120並びに関連する構成要素の機能については、図2を参照しながら以下で説明する。分かりやすくするために、制御装置110には電源やメモリなどこれ以外の構成要素を含めていないが、これらの要素は制御装置を増幅器システム112用の駆動装置として機能させるため、並びにRFパルスの送信やMRI信号の受信のために必要なものである。
【0041】
図2は、本発明の好ましい実施の一形態に従った送受信装置120により実行される機能のブロック概要図である。送受信装置120に関して本明細書に記載した機能のうちの幾つかは、発生装置114など制御装置110の別の構成要素により実行させることがあることを理解されたい。基準周波数発生装置203は、5MHz、10MHz及び60MHzという実質的に固定した既知の周波数を周波数合成器200に供給することが好ましい。合成器200はこの基準周波数を使用して、システム102が決定している合成器への制御入力により決定される周波数及び位相において、コイル152向けの基準RFパルス信号を発生させている。この基準信号は、入力されたRFパルスに対する包絡線を協同して形成している変調器202と減衰器206を介して増幅器116(図1)に供給されている。したがって、所定の形状、位相及び周波数を有するRF電力励起パルスがコイル152に送られる。変調器202及び減衰器206は、典型的にはバス218を介して、システム102からの入力により制御を受けることが好ましい。任意選択では、コイル152は、増幅器116により駆動を受けている送信コイル152Aと、単独の受信コイル152Bとを備えている。さらに詳細には以下で記載するが、各RF電力パルス及び磁場傾斜増幅器システム112が発生させる信号は、実質的に一定の反復時間(TR)をもつように生成されると共に、これらは協同して定常自由歳差運動(SSFP)信号を発生させる信号シーケンスを含んでいる。
【0042】
被検体122(図1)により生成されるMRI信号はコイル152により、また任意選択では受信コイル152Bにより検出されると共に、低ノイズ前置増幅器118に供給され、さらにここから増幅器207に供給される。増幅器207はシステム102からの制御信号を受け取るが、増幅器207は全体周期TR内の所定の時間間隔だけ起動させるように設定することが好ましい。増幅したこの信号は、その位相を保存させた状態で、A/Dディジタイザ209でディジタル化し、さらに得られたディジタル信号は制御装置110に転送してさらに処理することが好ましい。別法では、前置増幅器118からの信号は位相関係を保持するようにして増幅し、次いでMRI技術分野で周知の別の方法に従ってディジタル化している。
【0043】
図3は、本発明の好ましい実施の一形態に従ってシステム10内で発生させる波形及び信号を表している一組のグラフである。持続時間TRの第1の時間間隔310の間で、RFパルス300で開始されている第1シーケンス312を被検体122に加える。振幅、持続時間、パルス形状などRFパルス300のパラメータは、システム10により設定することが好ましい。パルス300以外に、シーケンス312は、図3においてそれぞれ波形304、306及び308で示している磁場傾斜波形Gz、Gy及びGxを含んでいる。傾斜波形304及び306は位相エンコード方式により様々であるが、当技術分野で周知のように波形304はスライス選択の役目を果たしている。時間間隔310にわたって計測される各傾斜波形Gz、Gy及びGxの面積は実質的にゼロに等しいことが最も好ましい。傾斜波形308は読み出し傾斜として用い、波形308が規定している時刻(概ね、時間間隔316の間で波形308の「中央」の位置)において出力信号314が収集されるようにしている。
【0044】
時間間隔311の次のシーケンス313は、位相エンコードに関する以外はシーケンス312と実質的に同じである。シーケンス312及び313と同じシーケンスは、位相エンコード傾斜を変化させながら時間期間319の全体にわたってM回反復させ、各シーケンスの間で信号314を収集する。回数Mは、最終画像で希望する分解能及び/または信号対雑音比に応じて、当技術分野で知られるようにして選択することが好ましい。典型的には、Mは128〜256の範囲にある。M回の反復からなる組には、シーケンスの第1の組331が含まれる。この組331はN回反復される(ここで、Nはスキャンシーケンスの数であり、N≦5である)。「発明の背景」に記載したように、スキャンj(j=1,2,...,N)の間では2π(j−1)/Nラジアンの位相シフトを追加する。第1のシーケンス312、313のM回の反復の終了時点で、第2のスキャン組に対する時間間隔329が始まる。
【0045】
時間間隔329の間に、M回のシーケンス322からなる第2の組333が被検体122に加えられる。この組333の各シーケンスはRFパルス301により開始される。各TRの間に2π/Nラジアンの位相φが追加されることを除き、各シーケンス322の傾斜波形に関する振幅、位相及び周波数は、実質的に同じ位相エンコード傾斜を含むシーケンス312と概して同じである。出力画像信号324は、組312の間隔316に相当する時間間隔326の全体にわたって収集される。例えば、N=2として以下に記載する場合では、φ=0及びπである。
【0046】
画像信号314及び324は、コイル152(あるいは、コイル152B)から受け取られ、図1及び2を参照しながら上述したようにして増幅及びディジタル化を受ける。画像信号314及び324に対応する画像信号の組は磁場傾斜の位相エンコードの間に作成されることを理解されたい。「未処理」データ画像信号からなるこれらの組を用いて被検体122の画像が作成される。
【0047】
上で言及した「Motion−Insensitive, Steady−State Free Precession Imaging」と題する記事にさらに詳細に記載されているが、画像信号314は次式の形のフーリエ級数と見なすことができる。
【0048】
【数1】
【0049】
上式において、Sは画像信号314であり、かつfkはこの級数の各項であり、またAkの各項はΦと独立であると仮定している。
(式5)は、スキャンの数Nが無限大の場合に正確に一致する。
この記事には、Nが有限である場合に、第m番目のシーケンス(m=1,2,...,N)のスピンにφm=2π(m−1)/Nラジアンの位相シフトが追加されるようにしてN組のSSFPシーケンスを実行することによりfkを分離させる方法が記載されている。
【0050】
理論的には、次のフーリエ変換を実行することによりfkが決定される。
【0051】
【数2】
(N→∞かつ−∞<k<∞である) (式6)
【0052】
上式において、Imはスキャンmの間に収集された画像である。
【0053】
Nが有限の場合には、次式となる。
【0054】
【数3】
【0055】
上式において、Nが偶数の場合ではk=−N/2からN/2−1までであり、Nが奇数の場合ではk=−N/2+1/2からN/2−1/2までである。
【0056】
したがって、N=2の場合には、k=−1及び0となり、次式となる。
【0057】
f0,2=(1/2)(I0+I1) (式8)
【0058】
【数4】
すなわち、
f-1,2=(1/2)(I0+I1exp(iπ))=(1/2)(I0−I1)(式9)
【0059】
上式において、f0,2とf-1,2はf0とf-1のフーリエ成分の近似値に対応する。
【0060】
同様に、N=3の場合には次式となる。
【0061】
f0,3=(1/3)(I0+I1+I2) (式10)
f-1,3=(1/3)(I0+I1exp(i2π/3)+I2exp(i4π/3)) (式11)
(式6)のfkに関する(式7)のfk,N近似は良好な近似となる(これについては、図6を参照しながら以下で説明する)。
【0062】
図4は、本発明の好ましい実施の一形態に従った信号314及び324の解析処理350に関する各ステップを表した流れ図である。処理350ではデータ組fk,Nを導出するために示した解析を利用している。第1のステップ352では、図1、2及び3を参照しながら上述したようにして信号が収集されかつ格納される。第2のステップ354では、信号314及び324に対応して収集したデータ組Imが合成され、k=0及び−1の場合の(式7)のようにしてデータ組fk,Nが作成される。第3のステップ356では、f-1,N及びf0,Nを再構成して画像が作成される。別法として、2番目と3番目のステップは入れ替え可能である。第4のステップ358では、強度画像|f0,N|及び|f-1,N|が決定され、最終ステップ360では、最終画像が得られるように|f0,N|と|f-1,N|を平均している。|f0,N|と|f-1,N|のノイズは互いに関係がないため、最終画像の信号対雑音比では、|f0,N|や|f-1,N|と比較して概ね1.4倍の改善が得られる。
【0063】
図5は、図4に関して上述した本発明の好ましい実施の一形態に従った解析処理から得られるN=2の場合の結果を表しているグラフである。このグラフは血液に関して導出したものであり、T1=1000msでありT2=250msとなっている。TRは10msに設定しており、またフリップ角は90度である。グラフ402は、歳差運動角φに対して未処理信号に関する結果を表したものである。またグラフ404及び406は、歳差運動角φに対するそれぞれ|f0,2|と|f-1,2|の値を表している。このグラフで分かるように、|f0,2|及び|f-1,2|の値のφに対する変動は実質的に除去されており、(式9)及び(式10)の近似が有効であることが分かる。グラフ408はf0とf-1の値を表している。グラフ408をグラフ404及び406と比較することによりf0はf0,2に近く、またf-1はf-1,2に近いことが分かる。
【0064】
T2の値が250ms未満である軟部組織では、その信号レベルの変動はこのグラフに示す小さい変動と比べてさらに小さくなっている。90度に等しいフリップ角では血液や胆汁などの体液と灰白質や白質などの軟部組織との間で最大のコントラストが得られるため、このグラフの例示のように概ね90度のフリップ角を用いると有利である。グラフを調べることにより、信号強度が概ねΦと独立であることを理解されたい。したがって、不等式(式4)で例示したようなTRに関する従来技術における制約は、本発明の好ましい実施形態には当てはまらず、本発明の好ましい実施形態では、最終画像内のバンディング・アーチファクトを実質的に無くしながら大きなTR値を実現することができる。
【0065】
本発明の代替的な好ましい実施形態では、SSFP信号に対するN回の連続するスキャン(ここでNは3、4または5の値を含む)を被検体122に対して実施している。以下に記載する違いを除けば、N回の信号スキャンの各々は、図3を参照しながら上述した2回のSSFP信号の組と形態において概して同じである。第m番目のスキャン(m=1,2,...,N)に対してはφm=2π(m−1)/Nラジアンの位相シフトを追加している。この位相シフトは、上で言及したZurらの記事に記載されているように各スピンに対して付加される。SSFP信号に対するN回の連続するスキャンで生成される画像信号は、実質的には図4を参照しながら上述したようにして解析を受ける。したがって、1,...,Nの画像信号の各組は(式8)の場合と同様にして線形合成され、平均画像信号に対するf0,N及びf-1,Nが生成される。強度|f0,N|及び|f-1,N|を決定し、この2つの強度を平均して最終画像を作成している。
【0066】
例えば、N=3の場合には、第1、第2及び第3(最終)のスキャン組のそれぞれの間で各TRに0ラジアン、2π/3ラジアン、及び4π/3ラジアンの位相を追加している。この場合、上で述べたように次式となる。
【0067】
f0,3=(1/3)(I0+I1+I2) (式10)
f-1,3=(1/3)(I0+I1exp(i2π/3)+I2exp(i4π/3)) (式11)
図5は90度のフリップ角を用いて得られる結果を示したものであるが、これより小さいフリップ角を使いたい場合は、3組以上のSSFPシーケンスを使用する(例えば、N=3とする)ことが好ましいことがある。より効率の良い信号収集方法の使用が可能であるため、2組以上のSSFPシーケンスを使用したとしても単一のSSFPスキャンと比べて全体のスキャン時間が必ずしも増加することはない。例えば、TR=3.3msであるような単一シーケンスの場合、200本のk空間線を収集するには全スキャン時間として660msが必要である。この場合、典型的な収集ウィンドウ1つは1msとなる。Nを2に設定しかつTRを10msまで長くすると、この収集ウィンドウは8msに設定することが可能となる。1回のシーケンスあたり6本のk空間線を収集する場合では、例えばエコープラナ・イメージング(EPI)を用いることにより、660msの全スキャン時間内で198本の線を収集できる。データ・サンプリング・ウィンドウを長くするほど、TR=10msを使ってより大きな信号対雑音レベルを得ることができることを理解されたい。N=2のスキャンでは、スキャン時間の80%がデータサンプリングに使用される。一方、単一スキャンではTR=3.3msでこの割合は30%である。
【0068】
図3に戻ると、RFパルス300などのRF励起パルスを印加した後で磁化振動が起こることは当技術分野で周知である。この振動はΦの関数である。本発明の好ましい実施形態の幾つかでは、SSFPシーケンス組312の第1のRFパルス300の前に90度の非選択的RF前置パルス303とディフェージング用傾斜305を置いている。前置パルス303及び傾斜305によりパルス300による励起の前に被検体122の磁化を事実上ゼロにすることができ、磁化の定常状態への接近が後続のRFパルス300に対してかなり滑らかとなる。シーケンス組322の第1のRFパルス301の前にも前置パルス309及びディフェージング用傾斜307を印加することが好ましい。
【0069】
図6は、本発明の好ましい実施の一形態による前置パルス303及び傾斜305を印加した場合に被検体の磁化が定常状態に近づく様子を示したグラフである。グラフ502及び504は、初期磁化が実質的にゼロである被検体に対して、T1=1000ms、T2=250ms、フリップ角=90度、歳差運動角φ=90度とした場合の、RFパルス番号に対する磁化成分Mx及びMyのそれぞれのシミュレーション値を示したものである。定常状態への接近は滑らかである。このシミュレーションは図4の第1ステップに記載したように収集したデータ組に適用しており、これにより最初のRFパルスからデータ収集を開始することができる。
【0070】
図7は、水画像と脂肪画像を分離しているMRIスキャンが従う各ステップを表した流れ図であり、また図8は、図7のスキャンに関する本発明の好ましい実施の一形態によるタイミング値を表している一組のグラフである。図8は図3を基本としており、以下に記載する違いを除いて図8中のグラフ及びグラフの各要素には図3のグラフ及びグラフの各要素と同じ番号を付しており、これらは実質的に同じ信号及び同じ信号要素に対応させている。図8では、分かりやすくするためグラフ304及び306(図3)は省略してある。時間間隔319の間に実施したスキャンは時間間隔319’の間で反復させ、また同様に、時間間隔329の間に実施したスキャンは時間間隔329’の間で反復させている。時間間隔319’及び329’の間のスキャンと、それぞれに対する時間間隔319及び329の間のスキャンとは、読み出し時間TE1及びTE2がこれらの間で異なることを除き実質的に同じである(これについては以下で説明する)。
【0071】
図7を参照すると、処理550の最初のステップ552において、合成器200が生成させる周波数νは、概ね水の共鳴周波数νWになるように設定する。ΔWF=νF−νWとして次式より得られるτの値、
τ=1/2・ΔWF (式12)
により、水と脂肪のスピンがπラジアンの位相差を有するようになるまでの時刻を得ることができる。全スキャンに対する反復時間TRの値は、τの奇数倍の値、すなわち次式となるように設定する。
【0072】
TR=(2k+1)τ (式13)
上式において、kは1つの整数値である。
【0073】
ステップ554及び556において、時間間隔319の第1のスキャン組の間で、そのエコー時間(グラフ308)は、mがkより小さい整数として次式、
TE1=(2m+1)τ (式14)
で得られる値TE1と実質的に等しくなるように設定する。
時間間隔319’の第2のスキャン組の間では、そのエコー時間は、次式、
TE2=TE1+τ (式15)
で得られる値TE2と実質的に等しくなるように設定する。
【0074】
後続のスキャンに対してこの2つのエコー時間を交互に反復させ、時間間隔329のスキャンがエコー時間TE1を有し、かつ時間間隔329’のスキャンがエコー時間TE2を有するようにしている。
【0075】
ステップ558において、信号314及び324に対応する読み出しTE1に関するデータ組に対して図4を参照しながら上述した解析を実施して記号S1で示す画素値を生成させ、また信号314’及び324’に対応する読み出しTE2に関するデータ組に対して解析を実施して記号S2で示す画素値を生成させる。具体的な任意の画素に対して、Wはボクセル内の水の部分を表し、またFはボクセル内の脂肪の部分を表すとして、次式となる。
【0076】
S1=(W+F)・exp(iΨ1) (式16a)
S2=(W−F)・exp(iΨ2) (式16b)
上式において、Ψ1及びΨ2はTE1及びTE2のそれぞれにおける磁場不均一性及び/または化学シフトに起因する位相シフトを表す。
【0077】
(式16a)及び(式16b)を書き直すと次式となる。
【0078】
S’1=(W+F) (式17a)
S’2=(W−F)・exp(iΨ) (式17b)
上式において、Ψ=Ψ2−Ψ1は、磁場不均一性及び/または化学シフトに起因する時間τの間での位相シフトを表す。
【0079】
合成器200はそのスキャン周波数が実質的に水の共鳴周波数と脂肪の共鳴周波数との間にあるように設定してあるため、水に対しては−π≦Ψ≦0であり、また脂肪に対しては0≦Ψ≦πとなる。(式17a)及び(式17b)を整理することにより次式が得られる。
【0080】
W=S’1−S’2exp(−iΨ)・sign(Ψ−Ψ0) (式18a)
F=S’1+S’2exp(−iΨ)・sign(Ψ−Ψ0) (式18b)
上式において、Ψ0は次式により定義される一定の位相である。
【0081】
Ψ0=2πτν0 (式19)
上式において、ν0は合成器周波数と、水と脂肪の中間共鳴周波数との周波数の差である。
【0082】
(式18a)及び(式18b)は、次式の条件による。
【0083】
sign(Ψ−Ψ0)=−1 ((Ψ−Ψ0)<0の場合)、
sign(Ψ−Ψ0)=0 ((Ψ−Ψ0)=0の場合)、
sign(Ψ−Ψ0)=1 ((Ψ−Ψ0)>0の場合)。
【0084】
最終ステップ560では、水と脂肪を分離した画像で作成するために、図8に示したスキャンで生成されるS1とS2の値に(式16a)〜(式19)に記載した解析を適用する。
【0085】
図9は、図7及び8を参照しながら上述した、本発明の好ましい実施の一形態による処理を用いた水と脂肪の分離を表しているグラフである。グラフ602及び604は水と脂肪のそれぞれの信号強度のシミュレーション値(|f0,2|+|f-1,2|)Wと(|f0,2|+|f-1,2|)Fを磁場の不均一性による共鳴周波数のずれΔfに対して表したものである。このグラフでは、ΔWFの値として450Hz、またτの値として1.1msを与えたときの、3Tの磁場強度に関する結果をシミュレーションしたものである。ここで、TR=7τ=7.7ms、TE1=3τ=3.3ms、TE2=4τ=4.4msである。このシミュレーションでは、フリップ角は70度になるように設定し、W=0.7とし、またF=0.3としている。合成器周波数は水と脂肪の共鳴の中間に設定している。このグラフにより、−450<Δf<0の領域において水と脂肪の画像が良好に分離されていること、また平均信号値0.105と0.045の比が、比W/Fに対応することが分かる。
【0086】
上述した好ましい実施形態は一例として引用したものであること、並びに本発明が上で具体的に図示しかつ記載したものに限定されないことを理解されたい。むしろ、本発明の範囲には、上述した様々な特徴の結合及び副結合、並びに当業者がここまでの説明を読んで実現できかつ従来技術では開示されていないような本特徴に対する変形及び修正を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の一形態による磁気共鳴イメージング(MRI)システムのブロック概要図である。
【図2】図1のシステム内の送受信装置が本発明の好ましい実施の一形態に従って実行している機能を表したブロック概要図である。
【図3】本発明の好ましい実施の一形態により図1のシステム内で発生させる信号を表している一組のグラフである。
【図4】図1のシステムで生成される画像信号に対する本発明の好ましい実施の一形態による解析処理に関する各ステップを表した流れ図である。
【図5】本発明の好ましい実施の一形態による図4に関して記載した解析処理で得られる結果を表したグラフである。
【図6】図1のシステムに本発明の好ましい実施の一形態によるRF前置パルス及びディフェージング用磁場傾斜を印加する際に、被検体の磁化が定常状態に近づく様子を表したグラフである。
【図7】本発明の好ましい実施の一形態により水と脂肪の画像を分離させているMRIスキャンが従う各ステップを表した流れ図である。
【図8】本発明の好ましい実施の一形態による図7のスキャンに関するタイミング値を表している一組のグラフである。
【図9】本発明の好ましい実施の一形態による図7及び8に関して記載した処理を用いた水と脂肪の分離を表したグラフである。
【符号の説明】
10 磁気共鳴イメージング(MRI)システム
100 オペレータ・コンソール
102 コンピュータ・システム
104 中央演算処理装置(CPU)
106 メモリ
108 画像処理装置
110 システム制御装置
112 傾斜増幅器システム
114 パルス発生装置
116 無線周波数(RF)電力増幅器
118 前置増幅器
119 CPU
120 送受信装置
122 被検体
141 患者マグネット・アセンブリ
152 全身用RFコイル
152A 送信コイル
152B 受信コイル
154 送信/受信切換スイッチ
200 周波数合成器
202 変調器
203 基準周波数発生装置
206 減衰器
207 増幅器
209 A/Dディジタイザ
218 バス
300 RFパルス
301 RFパルス
303 RF前置パルス
304 傾斜波形
305 ディフェージング用傾斜
306 傾斜波形
307 ディフェージング用傾斜
308 傾斜波形
309 RF前置パルス
310 第1の時間間隔
312 第1シーケンス
313 シーケンス
314 画像信号
314’ 画像信号
316 時間間隔
319 第1の時間間隔
319’ 時間間隔
324 画像信号
324’ 画像信号
326 時間間隔
329 第2の時間間隔
329’ 時間間隔
331 第1のシーケンス組
333 第2のシーケンス組
Claims (3)
- 始発無線周波数(RF)励起パルスであって、その各始発RF励起パルスが始発以外のRF励起パルスに対して所定の位相シフトを有しており、Nは1を超えかつ6未満の整数の組から選択した値であり、Mが0を超えておりかつN以下である整数の組から選択した値として第M番目のシーケンスのRFパルスの位相シフトが2π(M−1)/Nラジアンと実質的に等しくなるような始発無線周波数(RF)励起パルスをそれぞれに備えているN組の定常自由歳差運動(SSFP)シーケンスを撮像対象の被検体に加えるように適応させた磁場発生装置と、N組のSSFPシーケンスに応答して、被検体からそれぞれの組の画像信号を受信し、該受信画像信号の組を処理して被検体の画像を作成するように適応させた信号処理装置と、を備え、
N組のSSFPシーケンスの各シーケンスの反復時間(TR)は2Δfの逆数(Δfはイメージング・ボリューム内の共鳴周波数の変動である)を超える時間を含んでおり、
前記N組のシーケンスの各シーケンス内の第1のSSFPシーケンスに対して、実質的に90度に等しいフリップ角を生成するようなディフェージング用磁場傾斜及びRF前置パルスを先行させている、磁気共鳴イメージング(MRI)装置。 - 前記信号処理装置が、前記画像信号を合成してこれから第1の線形合成及び第2の線形合成を形成させること、第1の線形合成の第1の強度と第2の線形合成の第2の強度を平均することにより画像を作成すること、を行うように適応されている、請求項1に記載の装置。
- 前記被検体が水及び脂肪を含み、かつ前記磁場発生装置は、N組のSSFPシーケンスを発生させる周波数合成器の周波数を、水の共鳴周波数νWと脂肪の共鳴周波数νFの平均値と実質的に等しくなるように設定すること、各シーケンスの反復時間(TR)を、τ=1/2(νF−νW)として時間期間τの第1の奇数倍と実質的に等しくなるように設定すること、を行うように適応させていると共に、前記信号処理装置は、時間期間τの第2の奇数倍と実質的に等しくかつ第1の奇数倍未満であるような第1の読み出し時刻において第1組の画像信号を受信すること、τだけ増分させた第2の奇数倍と実質的に等しい第2の読み出し時刻において第2組の画像信号を受信すること、第1組及び第2組の画像信号を処理してそれぞれ第1及び第2の処理済み信号を形成すること、前記第1の処理済み信号及び前記第2の処理済み信号に応答して水画像と脂肪画像を作成すること、を行うように適応させている、請求項1に記載の装置。
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