JP4212953B2 - Water-decomposable absorbent article - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生理用ナプキンやパンティライナー、あるいは使い捨ておむつや軽度の失禁患者が使用する尿取りパッドなどの吸収性物品に係り、特に使用後に水洗トイレットに廃棄したときに水中で早期に分散できる水解性の吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
生理用ナプキンやパンティライナーあるいは使い捨ておむつなどの使い捨ての吸収性物品は、使用後にごみとして廃棄されているため、ごみの回収と処理に工数とコストがかかる。そこで、吸収性物品が、多量の水により早期に分解する水解性(水崩壊性)であれば、使用後の吸収性物品をそのまま水洗トイレットに捨てたときに、水洗トイレットの配水管を詰まらせることなく、浄化槽などにおいて短時間のうちに分解できるようになる。
【0003】
水解性の吸収性物品を製造するには、吸収性物品を構成する各要素を水解性の素材で形成することが必要になる。ここで、吸収性物品の肌側表面に現れる表面シートは、経血や尿を速やかに透過させることが必要であるが、さらに経血や尿などの液体が与えられて湿潤状態となったときに身体から与えられる力でシート状態を維持できるだけの強度を保つことが必要となる。しかも、水洗トイレットに流されて多量の水が与えられたときに短時間で水解することも必要になる。
【0004】
このように、水解性の表面シートとしては、液の透過性、湿潤強度および水解性の全てをバランス良く保つことが必要である。
【0005】
例えば以下の特許文献1には、水解性の吸収性物品に使用される表面シートとして、再生セルロース繊維とパルプ繊維、あるいは再生セルロース繊維と合成繊維およびパルプ繊維とから構成されるシートに高圧水ジェット流を噴射して繊維どうしを交絡させた不織布を用いる技術が開示されている。この表面シートは、不織布に形成される開孔の面積および開孔の数さらには開孔の面積率を大きくすることにより、液の透過性と、多量の水に触れたときの水解性を良好にしようというものである。
【0006】
また、吸収性物品の表面シートは、身体の肌に直接触れるものであるため、表面シートが液で濡れやすいと身体の股間部などに湿潤感やべたつき感を与えやすくなる。そこで、特許文献1に記載の前記表面シートは、前記不織布の片面を撥水処理している。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−28702号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載の吸収性物品に使用されている表面シートは、親水性繊維である再生セルロース繊維とパルプ繊維を主体としたものであるため、表面シートの表面にも前記親水性繊維が多く現れる。よって、表面の液残りを少なくして身体にドライ感を与えるためには、前記表面の広い範囲に撥水剤を塗布することが必要である。しかし、撥水剤を塗布する面積が広くなると、表面シートの液透過性が悪くなり、液透過性を確保するためには、大きな開孔を形成することが必要となる。さらに撥水剤が身体の肌に触れることによる安全性が問題になる。
【0009】
また、表面シートの全体において親水性繊維が交絡しているものであるため、液が与えられたときに親水性繊維どうしの交絡が緩みやすく湿潤強度が低下しやすい。逆に湿潤強度を高くするためには繊維長を長くすることが必要となり、この場合には水解の速度が低下する。このように、親水性繊維を主として形成した交絡不織布は、水解性と湿潤強度とのバランスを取るのが難しい。さらに表面に撥水剤が塗布されているため、この撥水剤が水解を阻害するように機能し、短時間での水解を実現することが困難である。
【0010】
次に、吸収性物品の着衣側に向く裏面シートは、液遮断機能が要求される。水解性の吸収性物品を構成する場合に、液遮断機能を有し且つ水中において短時間で分解するシートを使用することが必要である。例えば、PVA(ポリビニルアルコール)などの水溶性フィルムで形成された裏面シートは、液の流れを止める機能を有するが、PVAフィルムは水分を与えたときのシート強度が低下するため、吸収性物品の着衣側の外装として使用するには好ましくない。また、裏面シートを疎水性繊維で形成された不織布で構成した場合、水中において短時間で裏面シートを分解させるのは困難である。
【0011】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、水解しやすく湿潤強度が高いシートを用いた水解性の吸収性物品を提供することを目的としている。
【0012】
また本発明は、表面シートの表面に液残りが少なく、肌にドライ感を与えやすい水解性の吸収性物品を提供することを目的としている。
【0013】
さらに本発明は、裏面シートが液遮断機能を発揮でき、しかも短時間で水解できる水解性の吸収性物品を提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、肌側表面に現れる液透過性で且つ水解性の表面シートと、着衣側表面に現れる裏面シートとを有する吸収性物品において、
前記裏面シートは、繊維長が20mm以下の水分散性繊維どうしが水流交絡した水解性不織布で、表面シート側に向く第1の表面と着衣側に向く第2の表面を有しており、前記第1の表面には、疎水性繊維と10質量%以下の親水性繊維が現れ、前記第2の表面には、親水性繊維と40質量%以下の疎水性繊維が現れていることを特徴とするものである。
【0025】
この吸収性物品では、第1の表面と第2の表面を有する前記水解性の不織布を裏面シートとして使用している。第1の表面が表面シート側に向けられているため、吸収性物品内の液を前記第1の表面でブロックでき、吸収性物品の着衣側の外面に液が滲み出るのを防止できる。なお、この滲み出しを防止するために、第1の表面に疎水性繊維のみが現れるように、第1の層を疎水性繊維のみで形成することが好ましく、また第1の層の目付けを水解性を損なわない範囲で多くすることが好ましい。
【0026】
この吸収性物品は、裏面シートの着衣側表面が親水性繊維を有する第2の表面であるため、使用後の吸収性物品を水洗トイレットに捨てたときに、裏面シートの着衣側表面に直ちに多量の水が与えられて、前記親水性繊維の交絡が解けて裏面シートが速やかに水解する。この裏面シートの水解により吸収性物品の内部の空気が抜け出て浄化槽内に沈みやすくなり、浄化槽内に沈んだ吸収性物品が速やかに分解されるようになる。
【0027】
また、本発明は、前記表面シートと前記裏面シートとの間には、親水性の水分散性繊維で形成された液吸収層が存在しているものとして構成できる。
【0028】
この場合に、表面シートの第2の表面と液吸収層を密着させておくことにより、表面シートの第2の表面で拡散した液を直ちに液吸収層で吸収させることが可能になる。なお、本発明の吸収性物品は、前記液吸収層を設けることなく、表面シートを前記水解性シートで形成して、水解性シートの第2の層の親水性繊維で液を吸収保持できるものとしてもよい。
【0029】
また本発明では、前記表面シートと前記裏面シートとの間では、縦方向に向く両側縁部の内側に生分解性の樹脂フィルムが設けられているものである。
【0030】
前記樹脂フィルムを設けることにより、吸収性物品で吸収された液が左右両側部に拡散しすぎて横洩れを生じるのを防止しやすくなる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、生理用ナプキンあるいはパンティライナーとして使用される吸収性物品を一例として説明する。
【0034】
実施の形態での吸収性物品は、身体の肌に向けられる肌側表面と、下着の内側に対面する着衣側表面とを有している。この吸収性物品の各吸収要素は水解性の素材により形成されている。本明細書での水解性とは、多量の水の中に浸漬すると、強度が低下し、水流などの力によって原形を留めないように分解される性質を意味し、これは水崩壊性と同じ意味である。また、本明細書における水解性の不織布とは、後に説明する測定方法で測定したときに600秒以下で原形を留めないように分散状態に至るものを意味している。また、水分散性繊維とは、水中で分散させたときに、単繊維ごとに完全に分散可能な繊維を意味している。
【0035】
また、水解性の不織布は、第1の表面を有する疎水性繊維を主とする第1の層と、第2の表面を有する親水性繊維を主とする第2の層とを有しているが、不織布内で第1の層の繊維と第2の層の繊維が交絡するためにその境界が必ずしも明確でないものがある。本発明では、このように境界が必ずしも明確でないものであっても、第1の層と第2の層とを有する不織布に含まれる。
【0036】
また水解性の不織布は、前記第1の層と第2の層のみを有するものに限られず、第1の層と第2の層の中間に、例えば疎水性繊維と親水性繊維とが交絡した第3の層を有するものであってもよい。
【0037】
図1は本発明の第1の実施の形態の水解性の吸収性物品1を示す平面図、図2は図1のII−II線の断面図である。
【0038】
図1に示すように、この吸収性物品10の本体1は、縦方向の両側に向けて突曲線形状の前縁部1aと同じく突曲線形状の後縁部1b、および横方向の両側に向けて凹曲線形状の右側縁部1cと左側縁部1dを有している。
【0039】
図2に示すように、本体1は、肌側に表面シート2が現れ、着衣側に裏面シート3が現れており、表面シート2と裏面シート3との間に、液吸収層4が挟まれている。図1に示すように、表面シート2と裏面シート3および液吸収層4は同じ大きさであり、これらの形状は本体1の形状に一致している。
【0040】
前記表面シート2は、肌側に向けられる第1の表面2aと、液吸収層4および裏面シート3に向けられる第2の表面2bを有している。裏面シート3は、表面シート2および液吸収層4に向けられる第1の表面3aと着衣側に向けられる第2の表面3bを有している。
【0041】
表面シート2の第2の表面2bと液吸収層4は、液の透過を阻害しないように部分的に塗布されたホットメルト型などの親水性の接着剤で接着されて、表面シート2と液吸収層4とが密着している。同様に、液吸収層4と裏面シート3の第1の表面3aも、ホットメルト型などの親水性の接着剤により接着されている。
【0042】
この吸収性物品1の本体10には、表面シート2から液吸収層4にかけて凹状に圧縮された圧縮凹部5が形成されている。図1に示すように、圧縮凹部5は一定のピッチでドット状に形成されており、前縁部1aと後縁部1bの内側および右側縁部1cと左側縁部1dの内側に所定の間隔を空けて前記各縁部に沿うように配列されている。前記圧縮凹部5では、表面シート2と液吸収層4とが加熱されて加圧されており、その結果、圧縮凹部5では表面シート2と液吸収層4との密度が他の部分よりも高くなっている。そのため表面シート2や液吸収層4を横方向へ向けて拡散した液が圧縮凹部5の高密度部分に引き付けられ、横漏れを防止しやすくなる。
【0043】
裏面シート3の第2の表面3bには、感圧接着剤層6が塗布されている。この感圧接着剤層6は横方向に間隔を空けて、縦方向に向けて帯状に複数箇所塗布されている。着用時には、前記感圧接着剤層6が下着のクロッチ部の内面に接着されて、本体1が前記クロッチ部から位置ずれしないように固定される。また、使用前の状態では、前記感圧接着剤層6が、離型シート7に覆われて保護されている。
【0044】
さらに、図5に示すように、使用前の吸収性物品10では、前記本体1が2つ重ねや3つ重ねに折り畳まれ、全体が包装シート8で包まれている。そして、包装シート8の端部8cとその下に位置する前記包装シート8とが、粘着部を有するテープ9により止められている。また、図5の紙面に直交する方向での両端部では、前記包装シート8がヒートシールされ、包装シート8で、前記本体1が露出することなくパッケージングされている。
【0045】
この吸収性物品10では、前記各構成要素が水解性の素材により形成されている。すなわち各構成要素は後に説明する測定での水解性がいずれも600秒以下となっている。
【0046】
表面シート2は、液透過性の水解性不織布により形成されている。図6は、前記表面シート2の拡大断面図である。
【0047】
表面シート2を構成する水解性の不織布は、繊維が互いに交絡してシート形状を保っているものであり、繊維間を接着する接着剤(バインダー)は含まれておらず、また合成繊維の熱溶融により繊維表面どうしが融着されている部分も存在していない。ただし、親水性繊維の表面の水酸基(OH基)により繊維表面どうしが水素結合により固着されていることを妨げるものではない。また、前記圧縮凹部5以外の領域において表面シート2に圧縮部が設けられていないものが好ましいが、600秒以下の水解性を妨げない範囲において、表面シート2にドット状などの圧縮部が存在していてもよい。
【0048】
表面シート2は水分散性の親水性繊維と水分散性の疎水性繊維とから構成されており、第1の表面2aには、疎水性繊維のみが現れており、あるいは疎水性繊維と40質量%以下の親水性繊維が現れている。また第2の表面2bには、親水性繊維のみが現れており、あるいは親水性繊維と40質量%以下の疎水性繊維が現れている。
【0049】
表面シート2を液透過性とし、第1の表面2aに液残りが少なく、しかも第2の表面2bから液吸収層4に液を浸透しやすくし、さらに多量の水が与えられたときに第2の表面2bから不織布が崩壊しやすくするためには、第1の表面2aに疎水繊維のみが現れ、第2の表面2bに親水性繊維のみが現れていることが好ましい。また、多量の水が与えられたときに第2の表面2bから始まる繊維の分散が第1の表面2aに素早く伝わるためには、第2の表面2bに親水性繊維のみが現れ、第1の表面2aに疎水性繊維と5〜40質量%の親水性繊維が現れるものも好ましいものとして挙げることができる。
【0050】
後に説明するように、表面シート2は、親水性繊維を主とする第2の繊維ウエッブの上に疎水性繊維を主とする第1の繊維ウエッブを積層させて、両層の繊維を交絡させる処理を施すことにより形成できる。したがって、図6に示すように、表面シート2を、第1の表面2aを有する第1の層21と、第2の表面2bを有する第2の層とに区分して説明する。ただし、第1の層21と第2の層22との境界部では両層の繊維が互いに交絡しているため、その境界は必ずしも明確ではない。
【0051】
前記第1の層21は、実質的に疎水性繊維のみで形成され、あるいは疎水性繊維と、第1の層21内での質量%の平均が40%以下の親水性繊維を含んでいる。また、第2の層22は、実質的に親水性繊維のみで形成され、あるいは親水性繊維と、第2の層22内での質量%の平均が40%以下の疎水性繊維を含んでいる。
【0052】
この表面シート2に多量の水が与えられたときに、第2の表面2bおよび第2の層22から繊維の分散による不織布の崩壊が始まって、これが短時間のうちに第1の層21および第1の表面2aに及びやすくするためには、表面シート2の全体の目付けに対する、第1の層21の目付けの割合が、5〜45%であることが好ましく、さらに好ましくは、15〜45%以下である。前記範囲であれば、多量の水が与えられたときに第1の層21の分解をきっかけとして水解しやすくなる。なお、第1の層21の目付けが5%未満であると、疎水性繊維の交絡により実現できる表面シートの湿潤強度が低くなって、湿潤時に表面シートに破れなどが生じやすくなる。また第1の層21の目付けが45%を超えると、多量の水が与えられたときに、疎水性繊維が交絡する第1の層21が崩壊しにくくなる。
【0053】
表面シート2の湿潤時での強度は、MD(吸収性物品1の縦方向(長手方向))の長さを150mm、CDでの幅を25mmとし、これに蒸留水をシート質量に対して50%以上含ませ、テンシロン試験機で、チャック間距離を100mm、引張り速度を100mm/minで引っ張ったときの最大引張り荷重が1N以上であることが好ましく、さらに好ましくは2N以上である。前記引張り強度が2N以上であれば、液を吸収した湿潤状態において、身体から力が与えられたときにシートが過剰に縒れたり、あるいは破れるのを防止できる。
【0054】
また、前記第2の層22の繊維密度の平均値が、第1の層21の繊維密度の平均値よりも高いことが好ましい。このようにすると、第1の層21から第2の層22に密度勾配を持たせることができ、第2の層22の親水繊維の親水力および毛細管作用により、第1の表面2aに与えられた液が、速やかに第2の層22に引き込まれるようになる。
【0055】
さらに、図10に示すように前記表面シート2を、MDの長さを150mm、CDの幅を25mmとし、長手方向を垂直に向けて、下端の10mmの長さ部分を蒸留水に30秒間浸してから引き上げて5分間放置したときの、前記第2の表面2bで測定した蒸留水の吸い上げ高さHが50mm以上であることが好ましく、さらに好ましくは70mm以上である。
【0056】
第2の表面2bでの吸い上げ高さHが前記数値以上であると、第2の層22に引き込まれた液を第2の層22および第2の表面2bで周囲に速やかに拡散させることができる。これは、第1の表面2aに与えられた液が第2の層22に素早く引き込まれることを意味しており、その結果、第1の表面2aに液残りが生じにくくなる。なお、第2の層22の繊維密度は、第1の層21の繊維密度の1.1倍以上が好ましく、さらに好ましくは1.5倍以上である。
【0057】
ここで、本明細書での前記親水性繊維とは、表面に親水基を持つ繊維を意味する。ここでの親水基とは、水との相互作用の強い有極性の原子団を意味し、例えば、(−SO3H)、(−SO3M(Mはアルカリ金属または−NH4))、(−OSO3H)、(−OSO3M)、(−COOM)など、または(−COOH)、(−NH2)、(−CN)、(−OH)、(NHCONH2)などである。
【0058】
本実施の形態での、好ましい親水性繊維は、パルプ、レーヨン、麻、アセテートなどのセルロース繊維、あるいはパルプやレーヨンなどのセルロース系繊維を叩解して表面をフィブリル化して親水度を高めたものである。または親水基を持つ合成繊維、または表面に界面活性剤を塗布するなどにより親水処理された合成繊維を使用できる。前記合成繊維としては、水溶性または水に触れたときに膨潤する性質を持つPVA(ポリビニルアルコール)繊維や、CMC(カルボキシメチルセルロース)繊維が好ましく使用される。これら水溶性または膨潤性の親水性繊維を用いると、多量の水が与えられたときに、第2の層22の繊維が溶解しあるいは膨潤して交絡が緩み、早期に繊維が分散できるようになる。また、PVAやCMCは生分解性であるため、浄化槽内などで分解されやすくなる。
【0059】
前記疎水性繊維は、親水基を持たない繊維、あるいは親水基を持っているが疎水処理された繊維であり、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどのポリオレフィン系樹脂繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、または前記いずれかを含むコポリマー、などのポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系繊維、さらにはポリアクリロニトリル系繊維や、アクリル繊維を使用できる。
【0060】
本実施の形態での好ましい疎水性繊維は、生分解性のものである。生分解性の疎水性繊維は、浄化槽内などで表面シート2の繊維が分散したときに、個々の繊維が短時間で分解されるようになる。
【0061】
生分解性の疎水性繊維としては、比較的強度の高いPLA(ポリ乳酸)繊維などの脂肪族ポリエステル繊維が好ましく使用される。あるいは、撥水剤などで表面処理されたパルプ、レーヨン、アセテートなどのセルロース系繊維であってもよい。
【0062】
図7は、前記吸収性物品10の本体1において、表面シート2の第1の表面2aに液15が与えられたときの、液の透過および拡散状態を模式的に示した断面図である。
【0063】
液15が与えられた第1の表面2aおよび第1の層21は疎水性繊維が支配的であるため、液は第1の層21内に拡散しずらいが、その下に親水性繊維が支配的な第2の層22が存在しているため、第2の層22の親水性繊維の親水力および繊維間の毛細管作用によって、液15は第1の層21を速やかに透過して第2の層22に至り、この第2の層22内で拡散していく。特に、第1の層21と第2の層22の境界では両層の繊維どうしが交絡しているため、第2の層22の親水性繊維の親水力は、第1の表面2aに近い位置で発揮されることになり、液15が第1の層21を速やかに透過して、第2の層22内で拡散できるようになる。
【0064】
また、表面シート2の第2の表面2bと液吸収層4とが密着しているため、第2の層22内を拡散した液は、その下に接して位置している液吸収層4に順次吸い込まれていく。よって、表面シート2の第1の表面2aに液が繰り返して与えられたときでも、液は表面シート2を素早く透過して液吸収層4に至るようになる。
【0065】
図7では、第1の層21での液15の拡散領域を符号15aで示し、第2の層22での液15の拡散領域を符号15bで示し、さらに液吸収層4での液15の拡散領域を符号15cで示している。
【0066】
前記表面シート2を、液吸収層4に重ねることなく、空中で平面状に保持し、第1の表面2aから着色した蒸留水を0.05cc滴下し、30秒後に第1の表面2aでの液の拡散面積と第2の表面2bでの拡散面積とを測定したときに、第2の表面2bでの拡散面積が第1の表面2aでの拡散面積の10倍以上であることが好ましく、さらに好ましくは20倍以上である。この範囲であると、第1の表面2aに与えられた液15が、第1の層21内で広く拡散することなく、第2の層22内に速やかに吸収されるようになる。
【0067】
このように、第1の表面2aの液残りが少ないため、本体1を身体の股間部に着用したときに、第1の表面2aが身体へドライ感を与えるようになる。
【0068】
使用後の本体1を水洗トイレットに捨てると、水洗トイレット内で多量の水の水流による力が与えられ、また浄化槽内で多量の水が与えられる。この表面シート2に多量の水が与えられると、第2の層22の親水性繊維が水を引き付けて、また前記水流の力で、繊維間の交絡が緩み、第2の層22の繊維が速やかに分散していく。そしてこの分散力は、第1の層21の繊維にも及ぶ。第1の層21では疎水性繊維が支配的であり、本来疎水性繊維どうしの交絡は水により緩み難いが、少なくとも第1の層21と第2の層22との境界部では、第2の層22の親水性繊維が第1の層21の疎水性繊維と交絡しているため、第2の層22の繊維の分散力が第1の層21にも伝わって、第1の層21においても繊維が短時間のうちに分散できるようになる。
【0069】
なお、表面シート3が水解しやすくするために、パルプ以外の繊維の長さは、20mm以下が好ましく、その下限は3mmである。20mmを越えると、繊維の交絡が緩みにくくなり、3mm未満であると、表面シート2の湿潤強度が低くなる。
【0070】
図8に示すように、裏面シート3は水解性の不織布で形成されている。裏面シート3となる水解性不織布は、第1の表面3aに疎水性繊維と、10質量%以下の親水性繊維が現れており、好ましくは第1の表面3aに疎水性繊維のみが現れている。また第2の表面3bには、親水性繊維のみが現れており、あるいは親水性繊維と40質量%以下の疎水性繊維が現れている。
【0071】
裏面シート3の不織布としての基本的な構造は前記表面シート2と同じであり、裏面シート3も、第1の表面3aを有する第1の層31と、第2の表面3bを有する第2の層32とに区分することができる。この場合も、第1の層31と第2の層32との境界部では両層の繊維が交絡しており、その境界は必ずしも明確ではない。そして、第1の層31は、疎水性繊維のみで形成され、あるいは疎水性繊維と10質量%以下の親水性繊維で形成されており、第2の層32は、親水性繊維のみで形成され、あるいは親水性繊維と40質量%以下の疎水性繊維とで形成されている。
【0072】
裏面シート3は疎水性繊維を主とする第1の表面3aが液吸収層4に向けられているため、この第1の表面3aおよび第1の層31が液を遮断する機能を発揮し、液が裏面シート3からさらに着衣側に滲み出るのを防止できる。
【0073】
ここで、前記表面シート2では、図7に示したように、第1の表面2aに与えられた液15が、第1の層21を透過して第2の層22に積極的に滲み出るように、第1の層21と第2の層22の目付けの割合や、第1の層21での疎水性繊維と親水性繊維の混合割合を設定している。これに対し、裏面シート3では、第1の表面3aに至った液が、第2の層32に滲み出しにくいようにすることが必要である。したがって、水解性が600秒を越えない範囲において、裏面シート3の全体の目付けに対する第1の層31の目付けの割合が、表面シート2よりも多くなっている。
【0074】
そして、裏面シート2に対して図10に示したのと同様に蒸留水の吸い上げ高さの測定を行った場合に、吸い上げ高さHは50mm未満であることが好ましく、さらに好ましくは40mm未満である。
【0075】
裏面シート3は、疎水性繊維を主とする第1の表面3aが液吸収層4に向けられて液遮断層として機能しているとともに、親水性繊維を主とする第2の表面3bが本体1の外面に現れている。したがって、使用後の本体1が水洗トイレットに捨てられ、多量の水が与えられると、裏面シート3の第2の表面3bに直ちに水が与えられて、第2の表面3bおよび第2の層32の親水性繊維が分散させられ、これをきっかけとして第1の層31の疎水性繊維が分散する。
【0076】
すなわち本体1では、裏面シート3が早い時期に崩壊させられることになる。そして、裏面シートの崩壊に伴って本体内の空気が抜けて、本体1が浄化槽内に沈みやすくなる。本体1が浄化槽内で沈むことにより、さらに他の構成要素も短時間のうちに崩壊できるようになる。
【0077】
さらに実施の形態の吸収性物品10では、包装シート8が、表面シート2および裏面シート3と同種の構造の水解性の不織布で形成されている。図9に示すように、包装シート8は第1の表面8aおよび第1の層81が、疎水性繊維のみ、または疎水性繊維と40質量%以下の親水性繊維とで構成され、第2の表面8bおよび第2の層82が、親水性繊維のみ、または親水性繊維と40質量%以下の疎水性繊維で形成されている。
【0078】
包装シート8は、親水性繊維を主とする第2の表面8bが本体1に向けられ、疎水性繊維を主とする第1の表面8aが外側に向けられた状態で、本体1が包装される。疎水性繊維を主とする第1の表面8aが外側に向けられているため、図5に示す包装状態で、手などに付着している水分が包装シート8の外面(第1の表面8a)に触れたとしても、この水分が包装体の内部に入りにくくなり、包装された本体1が不用意に濡れるのを防止できる。
【0079】
この包装シート8が水洗トイレットに捨てられると、親水性繊維を主とする第2の表面8bおよび第2の層82から崩壊が開始され、これをきっかけとして第1の層81も短時間のうちに崩壊できるようになる。
【0080】
なお、前記裏面シート3と包装シート8も、パルプ以外の水分散性繊維の長さが3〜20mmの範囲である。
【0081】
吸収性物品10を構成する他の要素を説明する。
液吸収体4は水分散性の親水性繊維の集合体であり、例えばパルプ、繊維長が20mm以下のレーヨン、コットン、などのセルロース系繊維の積層体である。液吸収層4に多量の水が与えられると、短時間で分散できるものとなっている。
【0082】
また、感圧接着剤層6は親水性の接着剤または生分解性の接着剤で形成される。離型シート7も水解性であり、水解紙の表面に離型剤が塗布されたもの、あるいは水溶性の樹脂フィルムなどで形成される。
【0083】
さらに、表面シート2と液吸収層4との間は、親水性の接着剤で接着され、液吸収層4と裏面シート3との間も、親水性の接着剤で接着されている。
【0084】
図3は本発明の第2の実施の形態の吸収性物品1Aを示す平面図、図4は図3のIII−III線の断面図である。
【0085】
この吸収性物品1Aの各構成要素は図1に示す吸収性物品1の各構成要素と同じである。よって各構成要素のうち吸収性物品1と同じ部分は同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0086】
図3と図4に示す吸収性物品1Aでは、右側縁部1cの内側および左側縁部1dの内側にそれぞれ、防漏用の樹脂フィルム12,12が設けられている。この樹脂フィルム12,12は、液吸収層4と裏面シート12との間に配置されている。この樹脂フィルム12,12は、PLA、PBS(ポリブチレンサクシネート)、PVA、CMCなどの生分解性樹脂で形成されている。
【0087】
前記樹脂フィルム12,12を設けることにより、液吸収層4内を右側縁部1cと左側縁部1dに向けて浸透しようとする液を止めることができ、横漏れを防止しやすくなる。
【0088】
次に、前記表面シート2、裏面シート3、包装シート8として使用される水解性の不織布の製造工程の一例を説明する。
【0089】
図11に示す製造方法は湿式レイヤー50を用いたものである。前記湿式レイヤー50には、ロール間に架けられて矢印(i)方向へ周回する比較的目の細かい網目状コンベア(網目ワイヤー)51が設けられている。この網目状コンベア51の一部は、搬送方向へ向けて斜めに上がる傾斜部(傾斜ワイヤー部)51aとなっており、この傾斜部51aに、第2の供給部52と第1の供給部53が対向している。
【0090】
第2の供給部52には、水の中に親水性繊維が分散した原料、あるいは親水性繊維と疎水性繊維が分散した原料が供給され、この原料が傾斜部51aに流し掛けられて、傾斜部51a上に第2の繊維ウエッブが形成される。この第2の繊維ウエッブは親水性繊維のみで形成され、あるいは親水性繊維と40質量%以下の疎水性繊維とが含まれている。
【0091】
第1の供給部53には、水の中に疎水性繊維が分散した原料、あるいは疎水性繊維と親水性繊維が分散した原料が供給され、この原料が傾斜部51a上の前記第2の繊維ウエッブの上に流し掛けられて、第2の繊維ウエッブの上に第1の繊維ウエッブが積層された形成される。この第1の繊維ウエッブは疎水性繊維のみで形成され、あるいは疎水性繊維と40質量%以下または10質量%以下の親水性繊維とが含まれている。
【0092】
前記第1の供給部53よりも下流には、網目状コンベア51に交絡処理部55が設けられている。この交絡処理部55には、網目状コンベア51の移動方向と直交する向きに列を成して配列されたジェット水流ノズル56が例えば2列設けられており、このジェット水流ノズル56から前記繊維ウエッブに高圧水ジェット流が与えられて、第1の繊維ウエッブと第2の繊維ウエッブを構成する繊維が交絡させられて水解性の不織布が形成される。
【0093】
この水解性の不織布は、矢印(ii)方向へ周回する搬送コンベア57に転写されて搬送され、乾燥工程へ送られて乾燥させられる。
【0094】
図12に示す製造方法は、エアーレイヤー40を用いたものである。(iii)方向へ周回する所定メッシュの網目状コンベア41に、第2のカード機42と第1のカード機43が並んで対向している。第2のカード機では、親水性繊維または親水性繊維と疎水性繊維とが網目状コンベア41上にエアーレイドされて、親水性繊維のみからなる、あるいは親水性繊維と40質量%以下の疎水性繊維を含む第1の繊維ウエッブが形成される。第1のカード機43では、疎水性繊維または疎水性繊維と親水性繊維とがエアーレイドされ、前記第1の繊維ウエッブの上に、疎水性繊維のみ、あるいは疎水性繊維と40質量%以下または10質量%以下の親水性繊維を含む第1の繊維ウエッブが形成される。
【0095】
そして、交絡処理部55に設けられたジェット流ノズル56によって、前記両繊維ウエッブに高圧水ジェット流が与えられて、繊維が交絡させられ、その後に乾燥工程に移行する。
【0096】
このように、湿式レイド方式またはエアーレイド方式で形成された第1の繊維ウエッブと第2の繊維ウエッブに対し、第1の繊維ウエッブ側から高圧水ジェット流が与えられることにより、第1の表面2a,3a,8aが比較的平滑で、且つ各繊維が交絡した水解性不織布を得ることができる。また表面シート2を形成する場合に、網目状搬送コンベア51または41の網目を比較的大きめとすることにより、高圧水ジェット流を与えたときに網目の部分で不織布の密度が小さくでき、または表裏を貫通する開孔を形成できて、液透過性の良好なものを得ることができる。
【0097】
参考例】
前記に示す表面シート2として使用するのに適した水解性の不織布の参考例および比較例をそれぞれ製造し、その特性を調べた
【0098】
(1)使用した繊維
参考例1ないし参考例7および比較例1ないし比較例6において第1の繊維ウエッブと第2の繊維ウエッブに用いた繊維は以下の通りである。
【0099】
PLA繊維は、繊度が1.1dtexで繊維長が5mm、レーヨン繊維は、繊度が1.1dtexで繊維長5mm、パルプはNBKPを用いた。
【0100】
参考例8の第1の繊維ウエッブに用いたのは、PET(ポリエチレンテレフタレート)繊維で繊度が1.4dtex、繊維長が10mm、参考例9の第1の繊維ウエッブに用いたのは、芯部がPP(ポリプロピレン)で鞘部がPE(ポリエチレン)の芯鞘型の複合合成繊維で、繊度が2.2dtexで繊維長が5mm、参考例10の第1の繊維ウエッブに用いたのは、芯部がPETで鞘部がPEの芯鞘型の複合合成繊維で、繊度が3.3dtex、繊維長が5mmである。
【0101】
参考例および比較例の第1の繊維ウエッブと第2の繊維ウエッブでの各繊維の混合比は、表1と表2に記載の通りである。各表では繊維の混合率を第1の繊維ウエッブまたは第2の繊維ウエッブに対する質量%で示している。
【0102】
(2)不織布の製造方法
日本フィルコン株式会社製のワイヤー(網目状コンベア)「LL−70E」上に、第2の繊維ウエッブを湿式レイヤーで形成し、この第2の繊維ウエッブの上に湿式レイヤーで第1の繊維ウエッブを積層した。2層の繊維ウエッブが重ねられた状態で、第1の繊維ウエッブの上から高圧水ジェット流を与えた。この高圧水ジェット流のエネルギーを0.269kW/m2に設定して、前記ワイヤーを30m/minの速度で進行させて、各繊維を交絡させた。その後にロータリドライヤーを用いて120℃で3分間乾燥させた。
【0103】
(3)引張り強度の測定
参考例および比較例を、MDの長さが150mm、CDでの幅が25mmの試験片とし、これをテンシロン試験機で、チャック間距離を100mm、引張り速度を100mm/minで引っ張ったときの最大引張り荷重を測定した。
【0104】
湿潤時の引張り強度は、前記試験片に第1の面側から蒸留水を0.1cc与え、1分間おいた後に前記引張り試験を行った。目付けが50g/m2の試験片の場合、含水倍率は試験片の質量に対して53%である。
【0105】
(4)蒸留水の吸い上げ高さ
前記実施の形態において図10を参照して説明した通り。
【0106】
(5)水解時間
水解試験は、JIS−P4501に規定されるトイレットペーパのほぐれやすさ試験に順じて行った。その詳細は、容積が300ccのビーカーに、水温が20℃±5℃の水を300cc入れ、その中に直径35mmで厚さ12mmの円盤状の回転子を入れ、これを600±10rpmで回転させる。参考例および比較例を一辺が114±2mmの正方形に切断したものを試験片とし、この試験片を前記ビーカーに投入したときから、目視で観察してシート形状が完全に無くなるまでの時間を測定し、これを水解時間とした。
【0107】
(6)触感評価
参考例および比較例を100mm×100mmの大きさとし、第1の面側から蒸留水を0.5cc滴下し、この蒸留水が引き込まれた後に、年齢が20〜39歳までの女性10名が、第1の面を手で触り、ドライ感を得たかどうかの官能試験を行った。ドライ感を得たとの回答者が8〜10名のときに評価を「○」、5〜7名のときに評価を「△」、4名以下の場合を「×」とした。
結果を以下の表1と表2に示す。
【0108】
【表1】

Figure 0004212953
【0109】
【表2】
Figure 0004212953
【0110】
前記参考例1、参考例2、参考例8、参考例9、参考例10のように、第1の繊維ウエッブ(第1の層)が疎水性繊維100%で、第2の繊維ウエッブ(第2の層)が親水性繊維100%であれば、目付けが50g/m2のときに、水解性に優れており、また触感評価が良好である。よって、水解性を維持するためには、目付けは30〜70g/m2の範囲が好ましい。また、参考例3と参考例6および比較例1から、第1の層に親水性繊維が40質量%以下含まれていても、触感評価が良好であることが解り、参考例6から30質量%以下がさらに好ましく、参考例3から10質量%以下がさらに好ましいことが解る。
【0111】
また、参考例2、参考例4、参考例5、比較例2および比較例3から、第2の層に疎水性繊維が40質量%以下含まれていても、水解時間を600秒以下とすることができる。また好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下であることも理解できる。
【0112】
【発明の効果】
以上のように本発明では、水解性が良好で、肌側表面に液残りが少なく、且つ液の吸収性が良好な吸収性物品、または裏面シート側から速やかに水解できる吸収性物品などを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の吸収性物品の本体の平面図、
【図2】図1に示す本体のII−II線の断面図、
【図3】第2の実施の形態の吸収性物品の本体の平面図、
【図4】図2に示す本体のIV−IV線の断面図、
【図5】包装シートで本体を包んだ状態を示す吸収性物品の断面図、
【図6】表面シートの拡大断面図、
【図7】表面シートの液の拡散状態を示す説明図、
【図8】裏面シートの断面図、
【図9】包装シートの断面図、
【図10】蒸留水の吸い上げ試験の説明図、
【図11】湿式レイヤーを用いた不織布の製造工程を説明する説明図、
【図12】エアーレイヤーを用いた不織布の製造工程を説明する説明図、
【符号の説明】
1,1A 本体
2 表面シート
2a 第1の表面
2b 第2の表面
3 裏面シート
3a 第1の表面
3b 第2の表面
4 液吸収層
6 感圧接着剤層
7 離型シート
8 包装シート
8a 第1の表面
8b 第2の表面
12 樹脂フィルム
21,31,81 第1の層
22,32,82 第2の層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to absorbent articles such as sanitary napkins, panty liners, disposable diapers and urine collection pads used by mild incontinence patients, and in particular, a hydrolytic solution that can be dispersed early in water when discarded in a flush toilet after use. It relates to an absorbent article.
[0002]
[Prior art]
Since disposable absorbent articles such as sanitary napkins, panty liners, and disposable diapers are discarded as garbage after use, it takes man-hours and costs to collect and process the garbage. Therefore, if the absorbent article is water-degradable (water-disintegrating) that decomposes quickly with a large amount of water, when the absorbent article after use is discarded as it is in the flush toilet, the water pipe of the flush toilet is clogged. Without being disassembled in a short time in a septic tank or the like.
[0003]
In order to manufacture a water-decomposable absorbent article, it is necessary to form each element constituting the absorbent article from a water-decomposable material. Here, the surface sheet that appears on the skin side surface of the absorbent article needs to allow menstrual blood and urine to permeate rapidly, but when liquid such as menstrual blood and urine is given and becomes wet It is necessary to maintain a strength sufficient to maintain the seat state with the force applied from the body. Moreover, when a large amount of water is given to the flush toilet, it is also necessary to disintegrate in a short time.
[0004]
Thus, as a water-decomposable surface sheet, it is necessary to maintain a good balance of liquid permeability, wet strength and water-decomposability.
[0005]
For example, in Patent Document 1 below, as a surface sheet used for a water-degradable absorbent article, a high-pressure water jet is applied to a sheet composed of regenerated cellulose fiber and pulp fiber, or regenerated cellulose fiber and synthetic fiber and pulp fiber. A technique using a nonwoven fabric in which a flow is jetted to interlace fibers is disclosed. This surface sheet increases the area of the openings formed in the nonwoven fabric, the number of openings, and the area ratio of the openings, thereby improving liquid permeability and water disintegration when exposed to a large amount of water. It is to try to.
[0006]
In addition, since the surface sheet of the absorbent article is in direct contact with the skin of the body, if the surface sheet is easily wetted by the liquid, it becomes easy to give a moist and sticky feeling to the crotch portion of the body. Then, the said surface sheet of patent document 1 is water-repellent-treating the single side | surface of the said nonwoven fabric.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-10-28702
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
Since the surface sheet used in the absorbent article described in Patent Document 1 is mainly composed of regenerated cellulose fibers and pulp fibers, which are hydrophilic fibers, the hydrophilic fibers are also present on the surface of the surface sheet. Many appear. Therefore, in order to reduce the liquid residue on the surface and give a dry feeling to the body, it is necessary to apply a water repellent to a wide range of the surface. However, when the area to which the water repellent agent is applied is increased, the liquid permeability of the top sheet is deteriorated, and it is necessary to form a large opening in order to ensure the liquid permeability. In addition, the safety of the water repellent that comes into contact with the skin of the body becomes a problem.
[0009]
Moreover, since the hydrophilic fibers are entangled in the entire surface sheet, the entanglement between the hydrophilic fibers is easy to loosen when the liquid is applied, and the wet strength is likely to decrease. On the other hand, in order to increase the wet strength, it is necessary to increase the fiber length, and in this case, the rate of hydrolysis is reduced. Thus, the entangled nonwoven fabric mainly formed with hydrophilic fibers is difficult to balance water disintegration and wet strength. Furthermore, since a water repellent is applied to the surface, this water repellent functions to inhibit water disintegration, and it is difficult to realize water disintegration in a short time.
[0010]
Next, the back sheet facing the clothing side of the absorbent article is required to have a liquid blocking function. When configuring a water-decomposable absorbent article, it is necessary to use a sheet that has a liquid blocking function and decomposes in water in a short time. For example, a back sheet formed of a water-soluble film such as PVA (polyvinyl alcohol) has a function of stopping the flow of liquid, but the PVA film reduces the sheet strength when moisture is applied. It is not preferred for use as a clothing side exterior. Moreover, when the back sheet is composed of a nonwoven fabric formed of hydrophobic fibers, it is difficult to decompose the back sheet in water in a short time.
[0011]
The present invention solves the above-described conventional problems, and an object of the present invention is to provide a water-decomposable absorbent article using a sheet that is easily hydrolyzed and has high wet strength.
[0012]
It is another object of the present invention to provide a water-decomposable absorbent article that has little liquid residue on the surface of the top sheet and easily gives dry feeling to the skin.
[0013]
Another object of the present invention is to provide a water-decomposable absorbent article in which the back sheet can exhibit a liquid blocking function and can be hydrolyzed in a short time.
[0024]
[Means for Solving the Problems]
  Main departureMing is an absorbent article having a liquid-permeable and water-decomposable surface sheet that appears on the skin side surface, and a back sheet that appears on the clothing side surface.
  The back sheet is a water-degradable nonwoven fabric in which water dispersible fibers having a fiber length of 20 mm or less are hydroentangled, and has a first surface facing the top sheet side and a second surface facing the clothing side, Hydrophobic fibers and 10% by mass or less hydrophilic fibers appear on the first surface, and hydrophilic fibers and 40% by mass or less hydrophobic fibers appear on the second surface. To do.
[0025]
In this absorbent article, the water-decomposable nonwoven fabric having a first surface and a second surface is used as a back sheet. Since the 1st surface is orient | assigned to the surface sheet side, the liquid in an absorbent article can be blocked by the said 1st surface, and it can prevent that a liquid oozes out to the outer surface of the clothing side of an absorbent article. In order to prevent this bleeding, it is preferable to form the first layer only with hydrophobic fibers so that only the hydrophobic fibers appear on the first surface, and the basis weight of the first layer is hydrolyzed. It is preferable to increase in the range which does not impair property.
[0026]
In this absorbent article, since the clothing side surface of the back sheet is the second surface having hydrophilic fibers, when the absorbent article after use is discarded in a flush toilet, a large amount is immediately formed on the clothing side surface of the back sheet. Water is provided, the entanglement of the hydrophilic fibers is released, and the back sheet is rapidly hydrolyzed. By the water dissolution of the back sheet, the air inside the absorbent article escapes and tends to sink into the septic tank, and the absorbent article that sinks into the septic tank is quickly decomposed.
[0027]
Moreover, this invention can be comprised as a liquid absorption layer formed with the hydrophilic water-dispersible fiber existing between the said surface sheet and the said back surface sheet.
[0028]
In this case, by adhering the second surface of the topsheet and the liquid absorbing layer, the liquid diffused on the second surface of the topsheet can be immediately absorbed by the liquid absorbing layer. The absorbent article of the present invention can absorb and hold liquid with the hydrophilic fibers of the second layer of the water-decomposable sheet by forming the top sheet with the water-decomposable sheet without providing the liquid-absorbing layer. It is good.
[0029]
Moreover, in this invention, the biodegradable resin film is provided inside the both-sides edge part which faces in the vertical direction between the said surface sheet and the said back surface sheet.
[0030]
By providing the resin film, it is easy to prevent the liquid absorbed by the absorbent article from being excessively diffused in the left and right sides and causing side leakage.
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, as an embodiment of the present invention, an absorbent article used as a sanitary napkin or a panty liner will be described as an example.
[0034]
The absorbent article in the embodiment has a skin-side surface directed toward the skin of the body and a clothing-side surface facing the inside of the underwear. Each absorbent element of the absorbent article is made of a water-decomposable material. The water decomposability in the present specification means a property that, when immersed in a large amount of water, the strength is reduced, and it is decomposed so that the original shape is not retained by force such as water flow, which is the same as water disintegration property. Meaning. In addition, the water-decomposable non-woven fabric in the present specification means one that reaches a dispersed state so that the original shape does not remain in 600 seconds or less when measured by a measurement method described later. The water-dispersible fiber means a fiber that can be completely dispersed for each single fiber when dispersed in water.
[0035]
The water-decomposable nonwoven fabric has a first layer mainly composed of hydrophobic fibers having a first surface and a second layer mainly composed of hydrophilic fibers having a second surface. However, since the fibers of the first layer and the fibers of the second layer are entangled in the nonwoven fabric, the boundary is not always clear. In this invention, even if a boundary is not necessarily clear in this way, it is contained in the nonwoven fabric which has a 1st layer and a 2nd layer.
[0036]
Further, the water-decomposable nonwoven fabric is not limited to the one having only the first layer and the second layer, and for example, a hydrophobic fiber and a hydrophilic fiber are entangled between the first layer and the second layer. It may have a third layer.
[0037]
FIG. 1 is a plan view showing a water-decomposable absorbent article 1 according to the first embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a sectional view taken along line II-II in FIG.
[0038]
As shown in FIG. 1, the main body 1 of the absorbent article 10 is directed toward the both sides in the vertical direction, like the front edge portion 1 a having the curved shape, and the rear edge portion 1 b having the curved shape, and toward both sides in the lateral direction. It has a right-side edge 1c and a left-side edge 1d that are concavely curved.
[0039]
As shown in FIG. 2, in the main body 1, the top sheet 2 appears on the skin side, the back sheet 3 appears on the clothing side, and the liquid absorption layer 4 is sandwiched between the top sheet 2 and the back sheet 3. ing. As shown in FIG. 1, the top sheet 2, the back sheet 3, and the liquid absorption layer 4 have the same size, and these shapes match the shape of the main body 1.
[0040]
The top sheet 2 has a first surface 2 a directed to the skin side and a second surface 2 b directed to the liquid absorbing layer 4 and the back sheet 3. The back sheet 3 has a first surface 3a directed to the top sheet 2 and the liquid absorption layer 4 and a second surface 3b directed to the clothing side.
[0041]
The second surface 2b of the top sheet 2 and the liquid absorbing layer 4 are bonded with a hydrophilic adhesive such as a hot melt type partially applied so as not to inhibit the permeation of the liquid. The absorbent layer 4 is in close contact. Similarly, the liquid absorption layer 4 and the first surface 3a of the back sheet 3 are also bonded by a hydrophilic adhesive such as a hot melt type.
[0042]
The main body 10 of the absorbent article 1 is formed with a compression recess 5 that is compressed in a concave shape from the top sheet 2 to the liquid absorption layer 4. As shown in FIG. 1, the compression recesses 5 are formed in a dot shape at a constant pitch, and have a predetermined interval inside the front edge portion 1a and the rear edge portion 1b and inside the right edge portion 1c and the left edge portion 1d. Are arranged so as to be along the respective edges with a gap. In the compression recess 5, the top sheet 2 and the liquid absorption layer 4 are heated and pressurized. As a result, in the compression recess 5, the density of the top sheet 2 and the liquid absorption layer 4 is higher than other portions. It has become. Therefore, the liquid that has diffused the top sheet 2 and the liquid absorption layer 4 in the lateral direction is attracted to the high density portion of the compression recess 5, and it is easy to prevent side leakage.
[0043]
A pressure sensitive adhesive layer 6 is applied to the second surface 3 b of the back sheet 3. The pressure-sensitive adhesive layer 6 is applied at a plurality of locations in a strip shape in the vertical direction with a gap in the horizontal direction. At the time of wearing, the pressure-sensitive adhesive layer 6 is bonded to the inner surface of the crotch portion of the underwear, and the main body 1 is fixed so as not to be displaced from the crotch portion. In the state before use, the pressure-sensitive adhesive layer 6 is covered and protected by the release sheet 7.
[0044]
Furthermore, as shown in FIG. 5, in the absorbent article 10 before use, the main body 1 is folded in two or three, and the whole is wrapped in a wrapping sheet 8. And the edge part 8c of the packaging sheet 8 and the said packaging sheet 8 located under it are stopped by the tape 9 which has an adhesion part. Moreover, the packaging sheet 8 is heat-sealed at both ends in the direction orthogonal to the paper surface of FIG. 5, and the main body 1 is packaged by the packaging sheet 8 without being exposed.
[0045]
In this absorbent article 10, each said component is formed with the water-decomposable raw material. That is, each component has a water disintegrability in the measurement described later of 600 seconds or less.
[0046]
The top sheet 2 is formed of a liquid-permeable water-decomposable nonwoven fabric. FIG. 6 is an enlarged cross-sectional view of the top sheet 2.
[0047]
The water-decomposable non-woven fabric constituting the top sheet 2 is one in which the fibers are entangled with each other to maintain the sheet shape, does not contain an adhesive (binder) that bonds the fibers, and the heat of the synthetic fibers There is no portion where the fiber surfaces are fused together by melting. However, the hydroxyl groups (OH groups) on the surface of the hydrophilic fiber do not prevent the fiber surfaces from being fixed by hydrogen bonding. In addition, it is preferable that the surface sheet 2 is not provided with a compression portion in a region other than the compression recess 5, but a compression portion such as a dot shape exists in the surface sheet 2 within a range not hindering water disintegration for 600 seconds or less. You may do it.
[0048]
The surface sheet 2 is composed of water-dispersible hydrophilic fibers and water-dispersible hydrophobic fibers, and only the hydrophobic fibers appear on the first surface 2a, or the hydrophobic fibers and 40 masses. % Or less of hydrophilic fiber appears. On the second surface 2b, only hydrophilic fibers appear, or hydrophilic fibers and 40% by mass or less of hydrophobic fibers appear.
[0049]
  When the top sheet 2 is liquid permeable, there is little liquid residue on the first surface 2a, the liquid can easily penetrate the liquid absorbing layer 4 from the second surface 2b, and when a large amount of water is given, In order to make the non-woven fabric easily collapse from the surface 2b of 2, the first surface 2a is hydrophobic.sexIt is preferable that only fibers appear and only hydrophilic fibers appear on the second surface 2b. In addition, in order for the fiber dispersion starting from the second surface 2b to be quickly transmitted to the first surface 2a when a large amount of water is given, only hydrophilic fibers appear on the second surface 2b, The thing which a hydrophobic fiber and 5-40 mass% hydrophilic fiber appear on the surface 2a can also be mentioned as a preferable thing.
[0050]
As will be described later, in the topsheet 2, the first fiber web mainly composed of hydrophobic fibers is laminated on the second fiber web mainly composed of hydrophilic fibers, and the fibers of both layers are entangled. It can be formed by processing. Therefore, as shown in FIG. 6, the topsheet 2 will be described by dividing it into a first layer 21 having a first surface 2a and a second layer having a second surface 2b. However, since the fibers of both layers are entangled with each other at the boundary between the first layer 21 and the second layer 22, the boundary is not necessarily clear.
[0051]
The first layer 21 is substantially formed of only hydrophobic fibers, or includes hydrophobic fibers and hydrophilic fibers having an average mass% in the first layer 21 of 40% or less. In addition, the second layer 22 is substantially formed of only hydrophilic fibers, or includes hydrophilic fibers and hydrophobic fibers having an average mass% within the second layer 22 of 40% or less. .
[0052]
When a large amount of water is given to the top sheet 2, the nonwoven fabric starts to disintegrate due to fiber dispersion from the second surface 2 b and the second layer 22. In order to easily reach the first surface 2a, the ratio of the basis weight of the first layer 21 to the overall basis weight of the topsheet 2 is preferably 5 to 45%, more preferably 15 to 45. % Or less. If it is the said range, when a lot of water is given, it will become easy to hydrolyze by the decomposition | disassembly of the 1st layer 21 as a trigger. When the basis weight of the first layer 21 is less than 5%, the wet strength of the surface sheet that can be realized by the entanglement of the hydrophobic fibers becomes low, and the surface sheet is easily broken when wet. When the basis weight of the first layer 21 exceeds 45%, the first layer 21 in which the hydrophobic fibers are entangled becomes difficult to collapse when a large amount of water is given.
[0053]
The strength of the top sheet 2 when wet is such that the length of MD (longitudinal direction (longitudinal direction) of the absorbent article 1) is 150 mm and the width of CD is 25 mm. %, And the maximum tensile load is preferably 1N or more, more preferably 2N or more when the distance between chucks is 100 mm and the tensile speed is 100 mm / min with a Tensilon tester. If the tensile strength is 2N or more, it is possible to prevent the sheet from being excessively rolled or torn when a force is applied from the body in a wet state where the liquid is absorbed.
[0054]
The average value of the fiber density of the second layer 22 is preferably higher than the average value of the fiber density of the first layer 21. In this way, the first layer 21 can have a density gradient from the second layer 22 to the first surface 2a due to the hydrophilic force and capillary action of the hydrophilic fibers of the second layer 22. The liquid is quickly drawn into the second layer 22.
[0055]
Further, as shown in FIG. 10, the top sheet 2 is soaked in distilled water for 30 seconds that the length of the MD is 150 mm, the width of the CD is 25 mm, the longitudinal direction is vertical, and the lower end is 10 mm long. When the water is pulled up and allowed to stand for 5 minutes, the suction height H of distilled water measured on the second surface 2b is preferably 50 mm or more, more preferably 70 mm or more.
[0056]
When the suction height H on the second surface 2b is equal to or higher than the above value, the liquid drawn into the second layer 22 can be quickly diffused around the second layer 22 and the second surface 2b. it can. This means that the liquid applied to the first surface 2a is quickly drawn into the second layer 22, and as a result, the liquid residue hardly occurs on the first surface 2a. Note that the fiber density of the second layer 22 is preferably 1.1 times or more, more preferably 1.5 times or more of the fiber density of the first layer 21.
[0057]
Here, the said hydrophilic fiber in this specification means the fiber which has a hydrophilic group on the surface. The hydrophilic group here means a polar atomic group having a strong interaction with water. For example, (-SOThreeH), (-SOThreeM (M is an alkali metal or -NHFour)), (-OSOThreeH), (-OSOThreeM), (—COOM), etc., or (—COOH), (—NH2), (-CN), (-OH), (NHCONH2) Etc.
[0058]
In the present embodiment, preferred hydrophilic fibers are those obtained by beating cellulose fibers such as pulp, rayon, hemp, acetate, or cellulose fibers such as pulp and rayon to fibrillate the surface to increase the hydrophilicity. is there. Alternatively, a synthetic fiber having a hydrophilic group, or a synthetic fiber that has been subjected to a hydrophilic treatment by applying a surfactant to the surface can be used. As the synthetic fiber, PVA (polyvinyl alcohol) fiber or CMC (carboxymethylcellulose) fiber having a property of being water-soluble or swelled when exposed to water is preferably used. When these water-soluble or swellable hydrophilic fibers are used, when a large amount of water is given, the fibers of the second layer 22 dissolve or swell and loosen the entanglement so that the fibers can be dispersed early. Become. Moreover, since PVA and CMC are biodegradable, they are easily decomposed in a septic tank.
[0059]
The hydrophobic fiber is a fiber that does not have a hydrophilic group, or a fiber that has a hydrophilic group but has been subjected to a hydrophobic treatment. Polyolefin resin fibers such as polypropylene, polyethylene, and polystyrene, polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, or Polyester fibers such as copolymers containing any of them, polyamide fibers such as nylon 6 and nylon 66, polyacrylonitrile fibers, and acrylic fibers can be used.
[0060]
Preferred hydrophobic fibers in the present embodiment are biodegradable. The biodegradable hydrophobic fibers are decomposed in a short time when the fibers of the surface sheet 2 are dispersed in the septic tank or the like.
[0061]
As the biodegradable hydrophobic fiber, an aliphatic polyester fiber such as PLA (polylactic acid) fiber having a relatively high strength is preferably used. Alternatively, cellulose fibers such as pulp, rayon, and acetate surface-treated with a water repellent may be used.
[0062]
FIG. 7 is a cross-sectional view schematically showing the permeation and diffusion state of the liquid when the liquid 15 is applied to the first surface 2a of the topsheet 2 in the main body 1 of the absorbent article 10.
[0063]
Since the first surface 2a and the first layer 21 to which the liquid 15 is applied are dominated by hydrophobic fibers, the liquid is difficult to diffuse into the first layer 21, but the hydrophilic fibers are below it. Due to the presence of the dominant second layer 22, the liquid 15 quickly permeates the first layer 21 due to the hydrophilic force of the hydrophilic fibers of the second layer 22 and the capillary action between the fibers. The second layer 22 is reached and diffuses in the second layer 22. In particular, since the fibers of both layers are entangled at the boundary between the first layer 21 and the second layer 22, the hydrophilic force of the hydrophilic fibers of the second layer 22 is a position close to the first surface 2a. As a result, the liquid 15 can quickly permeate the first layer 21 and diffuse in the second layer 22.
[0064]
Moreover, since the 2nd surface 2b of the surface sheet 2 and the liquid absorption layer 4 are closely_contact | adhering, the liquid which diffused the inside of the 2nd layer 22 is in the liquid absorption layer 4 located in contact under it. It is sucked in sequentially. Therefore, even when the liquid is repeatedly applied to the first surface 2 a of the top sheet 2, the liquid quickly permeates the top sheet 2 and reaches the liquid absorption layer 4.
[0065]
In FIG. 7, the diffusion region of the liquid 15 in the first layer 21 is indicated by reference numeral 15 a, the diffusion region of the liquid 15 in the second layer 22 is indicated by reference numeral 15 b, and the liquid 15 in the liquid absorption layer 4 is further indicated. The diffusion region is indicated by reference numeral 15c.
[0066]
The top sheet 2 is held flat in the air without being superimposed on the liquid absorbing layer 4, and 0.05 cc of colored distilled water is dropped from the first surface 2a, and after 30 seconds, the first surface 2a When the diffusion area of the liquid and the diffusion area on the second surface 2b are measured, the diffusion area on the second surface 2b is preferably 10 times or more than the diffusion area on the first surface 2a. More preferably, it is 20 times or more. Within this range, the liquid 15 applied to the first surface 2 a is quickly absorbed in the second layer 22 without diffusing widely in the first layer 21.
[0067]
Thus, since there is little liquid residue of the 1st surface 2a, when the main body 1 is worn by the crotch part of a body, the 1st surface 2a comes to give a dry feeling to a body.
[0068]
  When the main body 1 after use is thrown away into the flush toilet, power is given by a large amount of water in the flush toilet.Large amountOf water. When a large amount of water is given to the surface sheet 2, the hydrophilic fibers of the second layer 22 attract water, and the entanglement between the fibers is loosened by the force of the water flow, so that the fibers of the second layer 22 Disperse promptly. This dispersion force extends to the fibers of the first layer 21. Hydrophobic fibers are dominant in the first layer 21, and the entanglement between the hydrophobic fibers is hardly loosened by water, but at least at the boundary between the first layer 21 and the second layer 22, Since the hydrophilic fibers of the layer 22 are entangled with the hydrophobic fibers of the first layer 21, the dispersion force of the fibers of the second layer 22 is also transmitted to the first layer 21. The fiber can be dispersed in a short time.
[0069]
In addition, in order to make the surface sheet 3 easy to hydrolyze, the length of fibers other than pulp is preferably 20 mm or less, and the lower limit is 3 mm. If it exceeds 20 mm, the entanglement of the fibers is difficult to loosen, and if it is less than 3 mm, the wet strength of the topsheet 2 is lowered.
[0070]
As shown in FIG. 8, the back sheet 3 is formed of a water-decomposable nonwoven fabric. In the water-degradable nonwoven fabric to be the back sheet 3, hydrophobic fibers and 10% by mass or less of hydrophilic fibers appear on the first surface 3a, and preferably only hydrophobic fibers appear on the first surface 3a. . In addition, only hydrophilic fibers appear on the second surface 3b, or hydrophilic fibers and 40% by mass or less of hydrophobic fibers appear.
[0071]
The basic structure of the back sheet 3 as a nonwoven fabric is the same as that of the top sheet 2, and the back sheet 3 also has a first layer 31 having a first surface 3a and a second layer 3b having a second surface 3b. It can be divided into layers 32. Also in this case, the fibers of both layers are entangled at the boundary between the first layer 31 and the second layer 32, and the boundary is not always clear. The first layer 31 is formed only of hydrophobic fibers, or is formed of hydrophobic fibers and 10% by mass or less of hydrophilic fibers, and the second layer 32 is formed of only hydrophilic fibers. Alternatively, it is formed of hydrophilic fibers and hydrophobic fibers of 40% by mass or less.
[0072]
Since the first surface 3a mainly composed of hydrophobic fibers is directed to the liquid absorbing layer 4, the back surface sheet 3 exhibits the function of the first surface 3a and the first layer 31 blocking the liquid, It is possible to prevent the liquid from seeping out further from the back sheet 3 to the clothing side.
[0073]
Here, in the surface sheet 2, as shown in FIG. 7, the liquid 15 applied to the first surface 2 a permeates the first layer 21 and actively oozes out to the second layer 22. As described above, the weight ratio of the first layer 21 and the second layer 22 and the mixing ratio of the hydrophobic fiber and the hydrophilic fiber in the first layer 21 are set. On the other hand, in the back sheet 3, it is necessary to make it difficult for the liquid that has reached the first surface 3 a to ooze out into the second layer 32. Therefore, in the range where the water disintegrability does not exceed 600 seconds, the ratio of the basis weight of the first layer 31 to the overall basis weight of the back sheet 3 is larger than that of the top sheet 2.
[0074]
And when the suction height of distilled water is measured in the same manner as shown in FIG. 10 for the back sheet 2, the suction height H is preferably less than 50 mm, more preferably less than 40 mm. is there.
[0075]
The back sheet 3 has a first surface 3a mainly composed of hydrophobic fibers directed to the liquid absorbing layer 4 and functions as a liquid blocking layer, and a second surface 3b mainly composed of hydrophilic fibers is a main body. 1 appears on the outer surface. Therefore, when the main body 1 after use is thrown away into the flush toilet and a large amount of water is given, water is immediately given to the second surface 3b of the back sheet 3, and the second surface 3b and the second layer 32 are provided. The hydrophilic fibers of the first layer 31 are dispersed as a trigger.
[0076]
That is, in the main body 1, the back sheet 3 is collapsed at an early stage. And with the collapse | disintegration of a back surface sheet, the air in a main body escapes and the main body 1 becomes easy to sink in a septic tank. When the main body 1 sinks in the septic tank, other components can be collapsed in a short time.
[0077]
Furthermore, in the absorbent article 10 of embodiment, the packaging sheet 8 is formed with the water-decomposable nonwoven fabric of the same structure as the top sheet 2 and the back sheet 3. As shown in FIG. 9, in the packaging sheet 8, the first surface 8a and the first layer 81 are composed of only hydrophobic fibers or hydrophobic fibers and 40% by mass or less of hydrophilic fibers. The surface 8b and the second layer 82 are formed of only hydrophilic fibers or hydrophilic fibers and 40% by mass or less of hydrophobic fibers.
[0078]
The packaging sheet 8 is packaged with the main body 1 in a state where the second surface 8b mainly composed of hydrophilic fibers is directed to the main body 1 and the first surface 8a mainly composed of hydrophobic fibers is directed to the outside. The Since the first surface 8a mainly composed of hydrophobic fibers is directed outward, the moisture adhering to the hand or the like in the packaging state shown in FIG. 5 is the outer surface of the packaging sheet 8 (first surface 8a). Even if it touches, it becomes difficult for this water | moisture content to enter the inside of a package, and it can prevent that the packaged main body 1 gets wet carelessly.
[0079]
When this packaging sheet 8 is thrown away into the flush toilet, disintegration starts from the second surface 8b mainly composed of hydrophilic fibers and the second layer 82, and the first layer 81 is also triggered in a short time. Will be able to collapse.
[0080]
In addition, the said back sheet 3 and the packaging sheet 8 are also the range whose length of water-dispersible fibers other than a pulp is 3-20 mm.
[0081]
Other elements constituting the absorbent article 10 will be described.
The liquid absorber 4 is an aggregate of water-dispersible hydrophilic fibers, for example, a laminate of cellulose fibers such as pulp, rayon having a fiber length of 20 mm or less, and cotton. When a large amount of water is given to the liquid absorption layer 4, it can be dispersed in a short time.
[0082]
The pressure sensitive adhesive layer 6 is formed of a hydrophilic adhesive or a biodegradable adhesive. The release sheet 7 is also water-decomposable, and is formed of a water-disintegrating paper surface coated with a release agent or a water-soluble resin film.
[0083]
Further, the top sheet 2 and the liquid absorption layer 4 are bonded with a hydrophilic adhesive, and the liquid absorption layer 4 and the back sheet 3 are also bonded with a hydrophilic adhesive.
[0084]
FIG. 3 is a plan view showing an absorbent article 1A according to the second embodiment of the present invention, and FIG. 4 is a cross-sectional view taken along line III-III in FIG.
[0085]
Each component of this absorbent article 1A is the same as each component of the absorbent article 1 shown in FIG. Therefore, the same code | symbol is attached | subjected to the same part as the absorbent article 1 among each component, and the detailed description is abbreviate | omitted.
[0086]
In the absorbent article 1A shown in FIG. 3 and FIG. 4, resin films 12 and 12 for leakage prevention are provided on the inside of the right edge 1c and the inside of the left edge 1d, respectively. The resin films 12 and 12 are disposed between the liquid absorbing layer 4 and the back sheet 12. The resin films 12 and 12 are formed of a biodegradable resin such as PLA, PBS (polybutylene succinate), PVA, and CMC.
[0087]
By providing the resin films 12, 12, it is possible to stop the liquid that is about to penetrate the liquid absorbing layer 4 toward the right edge 1c and the left edge 1d, and it is easy to prevent side leakage.
[0088]
Next, an example of the manufacturing process of the water-decomposable nonwoven fabric used as the top sheet 2, the back sheet 3, and the packaging sheet 8 will be described.
[0089]
The manufacturing method shown in FIG. 11 uses a wet layer 50. The wet layer 50 is provided with a relatively fine mesh conveyor (mesh wire) 51 that is laid between rolls and circulates in the direction of arrow (i). A part of the mesh conveyor 51 is an inclined portion (inclined wire portion) 51a that rises obliquely in the transport direction, and the second supply portion 52 and the first supply portion 53 are provided on the inclined portion 51a. Are facing each other.
[0090]
The second supply unit 52 is supplied with a raw material in which hydrophilic fibers are dispersed in water, or a raw material in which hydrophilic fibers and hydrophobic fibers are dispersed, and the raw material is poured into the inclined portion 51a to be inclined. A second fiber web is formed on the portion 51a. This second fiber web is formed of only hydrophilic fibers or contains hydrophilic fibers and 40% by mass or less of hydrophobic fibers.
[0091]
The first supply unit 53 is supplied with a raw material in which hydrophobic fibers are dispersed in water, or a raw material in which hydrophobic fibers and hydrophilic fibers are dispersed. This raw material is the second fiber on the inclined portion 51a. The first fiber web is laminated on the second fiber web by pouring over the web. The first fiber web is formed of only hydrophobic fibers, or includes hydrophobic fibers and 40% by mass or less or 10% by mass or less of hydrophilic fibers.
[0092]
An entanglement processing unit 55 is provided in the mesh conveyor 51 downstream of the first supply unit 53. The entanglement processing unit 55 is provided with, for example, two rows of jet water nozzles 56 arranged in rows in a direction orthogonal to the moving direction of the mesh conveyor 51, and the fiber webs are provided from the jet water nozzles 56. A high-pressure water jet flow is applied to the fibers, and the fibers constituting the first fiber web and the second fiber web are entangled to form a water-decomposable nonwoven fabric.
[0093]
This water-decomposable non-woven fabric is transferred and transported to a transport conveyor 57 that circulates in the direction of arrow (ii), and is sent to a drying process to be dried.
[0094]
The manufacturing method shown in FIG. 12 uses an air layer 40. The second card machine 42 and the first card machine 43 are opposed to each other on a mesh conveyor 41 having a predetermined mesh that circulates in the (iii) direction. In the second card machine, the hydrophilic fiber or the hydrophilic fiber and the hydrophobic fiber are air-laid on the mesh conveyor 41 and are made of only the hydrophilic fiber, or the hydrophilic fiber and the hydrophobicity of 40% by mass or less. A first fiber web containing fibers is formed. In the first card machine 43, hydrophobic fibers or hydrophobic fibers and hydrophilic fibers are air-laid, and only the hydrophobic fibers or the hydrophobic fibers and 40% by mass or less on the first fiber web or A first fiber web containing 10% by weight or less of hydrophilic fibers is formed.
[0095]
And the high pressure water jet flow is given to both the said fiber webs by the jet flow nozzle 56 provided in the entangling process part 55, a fiber is entangled, and it transfers to a drying process after that.
[0096]
As described above, the first surface of the first fiber web and the second fiber web formed by the wet raid method or the air raid method is provided with the high-pressure water jet flow from the first fiber web side, thereby the first surface. A water-decomposable nonwoven fabric in which 2a, 3a, and 8a are relatively smooth and each fiber is entangled can be obtained. Further, when forming the topsheet 2, by making the mesh of the mesh-like transport conveyor 51 or 41 relatively large, the density of the nonwoven fabric can be reduced at the mesh portion when a high-pressure water jet flow is applied, or A hole having a good liquid permeability can be obtained.
[0097]
[referenceExample]
  SaidShown inA water-decomposable nonwoven fabric suitable for use as the top sheet 2referenceExamples and comparative examples were manufactured and their characteristics were investigated.
[0098]
(1) Used fiber
  referenceExample 1 orreferenceIn Example 7 and Comparative Examples 1 to 6, the fibers used for the first fiber web and the second fiber web are as follows.
[0099]
The PLA fiber had a fineness of 1.1 dtex and a fiber length of 5 mm. The rayon fiber used a fineness of 1.1 dtex and a fiber length of 5 mm. The pulp used was NBKP.
[0100]
  referenceThe first fiber web used in Example 8 is a PET (polyethylene terephthalate) fiber having a fineness of 1.4 dtex, a fiber length of 10 mm,referenceThe first fiber web of Example 9 was a core-sheath type composite synthetic fiber having a core part of PP (polypropylene) and a sheath part of PE (polyethylene), a fineness of 2.2 dtex, and a fiber length of 5 mm.referenceThe first fiber web of Example 10 was a core-sheath type composite synthetic fiber having a core part of PET and a sheath part of PE, having a fineness of 3.3 dtex and a fiber length of 5 mm.
[0101]
  eachreferenceThe mixing ratio of each fiber in the first fiber web and the second fiber web of Examples and Comparative Examples is as shown in Tables 1 and 2. In each table, the mixing ratio of the fibers is indicated by mass% with respect to the first fiber web or the second fiber web.
[0102]
(2) Nonwoven fabric manufacturing method
A second fiber web is formed as a wet layer on a wire (mesh conveyor) “LL-70E” manufactured by Nippon Filcon Co., Ltd., and the first fiber web is formed as a wet layer on the second fiber web. Laminated. A high-pressure water jet was applied over the first fiber web with the two layers of fiber webs being stacked. The energy of this high-pressure water jet flow is 0.269 kW / m2The wire was advanced at a speed of 30 m / min to entangle each fiber. Thereafter, it was dried at 120 ° C. for 3 minutes using a rotary dryer.
[0103]
(3) Measurement of tensile strength
  referenceExample and Comparative Example: Test piece with MD length of 150 mm and CD width of 25 mm, which is the maximum tension when pulling with a Tensilon tester at a distance between chucks of 100 mm and a pulling speed of 100 mm / min. The load was measured.
[0104]
Tensile strength when wet was measured by applying 0.1 cc of distilled water from the first surface side to the test piece and leaving it for 1 minute. The basis weight is 50 g / m2In the case of the test piece, the water content magnification is 53% with respect to the mass of the test piece.
[0105]
(4) Suction height of distilled water
As described with reference to FIG. 10 in the embodiment.
[0106]
(5) Hydrolysis time
  The water disintegration test was conducted in accordance with the ease of loosening of toilet paper specified in JIS-P4501. Specifically, 300 cc of water having a water temperature of 20 ° C. ± 5 ° C. is placed in a beaker having a volume of 300 cc, and a disk-shaped rotor having a diameter of 35 mm and a thickness of 12 mm is placed therein, and this is rotated at 600 ± 10 rpm. .referenceSamples and comparative examples were cut into squares with a side of 114 ± 2 mm as test pieces, and when the test pieces were placed in the beaker, the time until the sheet shape disappeared was measured by visual observation. This was designated as the water dissolution time.
[0107]
(6) Tactile evaluation
  referenceAn example and a comparative example having a size of 100 mm × 100 mm, 0.5 cc of distilled water was dropped from the first surface side, and after the distilled water was drawn, 10 women aged 20 to 39 years old A sensory test was conducted to determine whether or not the surface of 1 was touched by hand and a dry feeling was obtained. The evaluation was “◯” when the number of respondents who obtained a dry feeling was 8-10, and the evaluation was “Δ” when 5-7, and “x” when the number was 4 or less.
  The results are shown in Tables 1 and 2 below.
[0108]
[Table 1]
Figure 0004212953
[0109]
[Table 2]
Figure 0004212953
[0110]
  SaidreferenceExample 1,referenceExample 2,referenceExample 8,referenceExample 9,referenceAs in Example 10, if the first fiber web (first layer) is 100% hydrophobic fiber and the second fiber web (second layer) is 100% hydrophilic fiber, the basis weight is 50 g / m2In this case, water disintegration is excellent and tactile evaluation is good. Therefore, in order to maintain water disintegration, the basis weight is 30 to 70 g / m.2The range of is preferable. Also,referenceExample 3 andreferenceFrom Example 6 and Comparative Example 1, it can be seen that even if the first layer contains 40% by mass or less of hydrophilic fiber, the tactile evaluation is good.referenceMore preferably, from Example 6 to 30% by mass or less,referenceFrom Example 3, it can be seen that 10% by mass or less is more preferable.
[0111]
  Also,referenceExample 2,referenceExample 4,referenceFrom Example 5, Comparative Example 2 and Comparative Example 3, even if the second layer contains 40% by mass or less of hydrophobic fiber, the water disintegration time can be 600 seconds or less. It can also be understood that the content is preferably 30% by mass or less, and more preferably 10% by mass or less.
[0112]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, an absorbent article having good water disintegration, little liquid residue on the skin side surface and good liquid absorbability, or an absorbent article that can be quickly hydrolyzed from the back sheet side, and the like are obtained. be able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of a main body of an absorbent article according to a first embodiment;
2 is a cross-sectional view taken along line II-II of the main body shown in FIG.
FIG. 3 is a plan view of the main body of the absorbent article according to the second embodiment;
4 is a cross-sectional view taken along line IV-IV of the main body shown in FIG.
FIG. 5 is a cross-sectional view of an absorbent article showing a state in which the main body is wrapped with a packaging sheet;
FIG. 6 is an enlarged cross-sectional view of the top sheet,
FIG. 7 is an explanatory diagram showing the diffusion state of the liquid on the top sheet.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a back sheet,
FIG. 9 is a sectional view of a packaging sheet,
FIG. 10 is an explanatory diagram of a distilled water uptake test,
FIG. 11 is an explanatory diagram for explaining a manufacturing process of a nonwoven fabric using a wet layer;
FIG. 12 is an explanatory diagram for explaining a manufacturing process of a nonwoven fabric using an air layer;
[Explanation of symbols]
1,1A body
2 Top sheet
2a First surface
2b Second surface
3 Back sheet
3a first surface
3b Second surface
4 liquid absorption layer
6 Pressure sensitive adhesive layer
7 Release sheet
8 Packaging sheet
8a first surface
8b Second surface
12 Resin film
21, 31, 81 First layer
22, 32, 82 Second layer

Claims (5)

肌側表面に現れる液透過性で且つ水解性の表面シートと、着衣側表面に現れる裏面シートとを有する吸収性物品において、
前記裏面シートは、繊維長が20mm以下の水分散性繊維どうしが水流交絡した水解性不織布で、表面シート側に向く第1の表面と着衣側に向く第2の表面を有しており、前記第1の表面には、疎水性繊維と10質量%以下の親水性繊維が現れ、前記第2の表面には、親水性繊維と40質量%以下の疎水性繊維が現れていることを特徴とする水解性の吸収性物品。
In an absorbent article having a liquid-permeable and water-decomposable surface sheet that appears on the skin side surface, and a back sheet that appears on the clothing side surface,
The back sheet is a water-degradable nonwoven fabric in which water dispersible fibers having a fiber length of 20 mm or less are hydroentangled, and has a first surface facing the top sheet side and a second surface facing the clothing side, Hydrophobic fibers and 10% by mass or less hydrophilic fibers appear on the first surface, and hydrophilic fibers and 40% by mass or less hydrophobic fibers appear on the second surface. Water-decomposable absorbent article.
前記表面シートと前記裏面シートとの間には、親水性の水分散性繊維で形成された液吸収層が存在している請求項記載の水解性の吸収性物品。Wherein between the topsheet and the backsheet, the absorbent article of the water-disintegrable of claim 1 wherein liquid absorbent layer formed of a hydrophilic, water-dispersible fibers are present. 前記表面シートと前記裏面シートとの間では、縦方向に向く両側縁部の内側に生分解性の樹脂フィルムが設けられている請求項1または2に記載の水解性の吸収性物品。The water-decomposable absorbent article according to claim 1 or 2 , wherein a biodegradable resin film is provided inside both side edges facing in the longitudinal direction between the top sheet and the back sheet. 前記疎水性繊維は、生分解性繊維である請求項1ないしのいずれかに記載の水解性の吸収性物品。The water-decomposable absorbent article according to any one of claims 1 to 3 , wherein the hydrophobic fiber is a biodegradable fiber. 前記水流交絡は、第1の表面側から与えられた高圧水ジェット流によるものである請求項1ないしのいずれかに記載の水解性の吸収性物品。The water-decomposable absorbent article according to any one of claims 1 to 4 , wherein the hydroentanglement is caused by a high-pressure water jet flow given from the first surface side.
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