JP4211110B2 - Position sensorless motor control device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は位置センサを用いずにモータモデル式と電流値、電圧値などを用いて演算出力したロータの位置(回転角度)を用いてモータを制御する事が可能な位置センサレスモータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
位置センサを用いず電流センサから検出された電流と印加された電圧を用いてロータ位置θをモータのモデル式から推定する方式がある。そして位置θを用い180度の通電指令波形を作成し、180度(サイン波)通電駆動を行う。この技術に関しては電気学会論文集D、115、p420(平7年4月)や電気学会論文集D、110、p1193(平2年11月)に記載されたものが良く知られている。
【0003】
前者の内容の推定式について簡単に説明する。
【0004】
モータの回転子磁極上に定義されたd軸とq軸電圧方程式は次式で表される。
【0005】
【数1】
【0006】
上式においてid、iqは電流のd軸、q軸成分、Ld、Lqはインダクタンスのd軸、q軸成分、Vd*、Vq*は電圧のd軸、q軸成分、Rは相巻線抵抗値、Eは速度起電力、ωは回転角速度である。また、φをd、q軸上の電機子鎖交磁束とするとE=ω・φとなる。
【0007】
(数1)のモータのモデル式から導かれた以下の推定式に従い推定回転角度θc(n)と推定回転角速度ω(n)を演算出力する。
【0008】
【数2】
【0009】
上式において、TはPWM周期、Kemは誘起電圧定数、Ke、Kθ、Kは制御ゲインである。さらに添え字(n)は今回の値、(n-1)は前回の値を示すため、Δθc(n-1)は前回計算したPWM毎の回転角速度を示す。
【0010】
以上のように、ロータの位置(回転角度)を知るためのエンコーダなどの位置センサを用いることなく、モータのモデル式を用いて演算する事によってロータの角度と角速度を出力することが可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来方式では、モータのモデル式の抵抗RやインダクタンスLや誘起電圧定数Kemを一定値で与えている。しかし実際のモータではインダクタンスLは印加電流値によって変化する。また実際に計算で用いる電圧値がデッドタイム(上下スイッチング素子の同時導通を避けるための上下両方のスイッチングがオフする期間)などの影響があるため推定する角度が動作条件によって進んだり、遅れたりするため推定角度が実際の値からずれ、効率が低下したり希望通りのトルクが出力されないという問題点がある。
【0012】
本発明は上記問題点に鑑み、モータモデル式の定数を電流値や回転数などの動作条件によって可変にする推定位置出力手段を設けることによって、動作状態に関わらずロータの実際の位置に精度良く推定する事で高効率な位置センサレスモータの制御装置を提供する事を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決するために、本発明の位置センサレスモータの制御装置は、ロータと、複数相のコイルが巻かれたステータと、速度指令値に応じた電圧を前記コイルに印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段により前記コイルに流れる電流値を検出し出力する電流値出力手段と、モータ定数を含むモータのモデル式と前記電流値出力手段から出力された前記電流値と前記電圧印加手段により印加された電圧値とに基づき前記ロータの推定角度を演算出力する推定位置出力手段と、直流量で与えられる電流指令値を出力する電流指令値出力手段と、前記ロータの前記推定角度を用いて前記コイルに流す電流が前記電流指令値となるように制御する電流制御手段とを具備する位置センサレスモータの制御装置であって、前記推定位置出力手段は、前記電流指令値が小さいときに比べて前記電流指令値が大きいときの前記モータ定数に含まれる前記コイルのインダクタンスが小さくなるように、前記電流指令値に応じて前記インダクタンスを変更するとともに、前記速度指令値が大きいときに比べて前記速度指令値が小さいときの前記推定角度の位相が遅れるように、前記速度指令値に応じて前記モータ定数を変更することで、前記推定角度を補正するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1から図12を用いて説明する。
【0015】
(実施の形態1)
図1は第1の実施の形態における位置センサレスモータの制御装置のブロック図である。
【0016】
図1において、1はモータ、2はロータ、3はステータのコイル、4は電圧印加手段、5は電流値出力手段、6は電流センサ、7はADコンバータ、8は3相2相変換部、9は推定位置出力手段、10はADコンバータ、11は速度制御部、12は電流指令値出力手段、13は電流値制御手段、14は電圧指令作成部、15は2相3相変換部、16はPWM制御器である。
【0017】
以下、その動作について詳細に説明する。
【0018】
モータ1は表面に永久磁石が配置されたロータ2とステータ(図示せず)に巻かれたコイル3(u相コイル3u、v相コイル3v、w相コイル3w)から構成される。
【0019】
電圧印加手段4は図2に示す様に直流電源20とトランジスタなどのスイッチング素子(Q1〜Q6)とスイッチング素子と逆並列に接続されたダイオード(D1〜D6)、ベースドライブ回路21から構成される。スイッチング素子(Q1〜Q6)をオン、オフして直流電源から電圧を与え各相のコイル3u、3v、3wに電流を流す。ここで、オン信号に応じてスイッチング素子を導通するためのベースドライブ回路21が設けられている。
【0020】
次に、電流値出力手段5は電流センサ6、ADコンバータ7と3相2相変換部8から構成される。まず、コイル3に流れる電流はその内の2つの相の電流値が電流センサ6によって検出され電圧出力される。そして電圧はマイコンに内蔵されているADコンバータ7によってマイコン内に取り込まれる。そして3相2相変換部8は次式の演算を行い3相交流量(iu、iv)から2相直流量(Id、Iq)への変換し出力する。
【0021】
【数3】
【0022】
上式で用いるロータの角度θcは後述する推定位置出力手段9から出力される推定角度θcを用いる。
【0023】
次に電流指令値(id*、iq*)を作成する手段について述べる。まず、速度指令値ω*に対応する電圧がADコンバータ10を通してマイコン内に取る込まれる。また、推定位置出力手段9から出力される角速度の推定値ωも速度制御部11に入力される。そして速度指令値ω*と推定角速度ωの差を比例・積分(PI)制御を行いトルク指令Tを出力する。次に電流指令値出力手段12はトルク指令Tを直流量の電流指令値(id*、iq*)に変換して出力する。ここで、トルクと電流との間には次式が成立する。
【0024】
【数4】
【0025】
ここで、id、iqはそれぞれ電流値出力手段5から出力される電流値のd軸成分、q軸成分である。また、φaは永久磁石の誘起電圧定数から求められる値、Pはロータの極対数である。
【0026】
ここで、一般の表面磁石形モータ(SPM)ではLq=Ldであるため、トルク指令値Tから電流指令値に次のように変換される。
【0027】
【数5】
【0028】
即ち、上式に応じて電流指令値出力手段12から電流指令値が出力される。
【0029】
次に、電流値制御手段13について説明する。電流値制御手段13は電圧指令作成部14、2相3相変換部15、PWM制御器16から構成される。まず電圧指令作成部14は電流指令値出力手段12と電流値出力手段5から出力される直流量(id*、iq*)と(id、iq)の各々の誤差を次式のPI動作に従って電圧指令値(Vd*、Vq*)に変換し出力する。
【0030】
【数6】
【0031】
ここで、KP、KIはそれぞれ比例ゲイン、積分ゲインである。
そして、2相3相変換部15は2相直流電圧量(Vd*、Vq*)から3相交流量(Vu*、Vv*、Vw*)への変換を次式に従って行い出力する。
【0032】
【数7】
【0033】
上式で用いるロータの角度θcは同様に後述する推定位置出力手段9から出力される推定角度θcを用いる。
【0034】
次にPWM制御器16について図2と図3を用いて説明する。
【0035】
電圧印加手段4はスイッチング素子(Q1〜Q6)の損失を低減するためオンまたはオフの動作を行う。この手法はモータのスイッチング素子の制御ではよく知られたPWM制御というものでありこれについて説明する。
【0036】
まず、三角波発生回路22は図3に示す三角波を発生させる。そして図3に示す電圧(例えばVu*)を三角波と比較し電圧が三角波より大きい場合にスイッチング素子Q1を導通し、電圧が三角波より小さい場合にスイッチング素子Q4を導通する(実際には後述するようにスイッチング素子Q1とQ4の同時導通を避けるためスイッチング素子Q1とQ4が両方OFFであるデッドタイム期間が存在する)。即ち、PWM期間(三角波の1周期)にオンまたはオフの指令が与えられ、オン期間の長さによって各相に印加される電圧が制御される。PWMの1周期は300μsec〜50μsec程度の値が採用されている。
【0037】
次に、推定位置出力手段9について説明する。推定位置出力手段9は、以下のモータの理論式から導かれたモデル式を用い最終的に回転角度θcと回転角速度ω(n)を演算出力する。
【0038】
まず、モータ定数の一つの変数であるd軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLqを以下の式を用いて求める。
【0039】
【数8】
【0040】
上式においてはLd#max、Lq#maxは印加電流が小さくステータが飽和していない場合のd軸、q軸のインダクタンスの最大値である。また、Ld#min、Lq#minをインダクタンスの最小値、Ld#nom、Ld#nomを演算のための切片、Kd、Kqは比例定数とする。
【0041】
図4に電流iとインダクタンスLの関係を示す。ここでLdの変化はid、Lqの変化はiqの変化に各々対応している。図4に示すようにモータインダクタンスは電流が増加するとステータの磁気飽和によって実線のようにインダクタンスが減少する。そこで演算で用いるインダクタンスLd、Lqを(数8)に従い点線の様に補正して与える。
【0042】
次に、上式で求めたLd、Lqを用いて、中間変数Δiγ(n)とΔiδ(n)を以下の式から求める。
【0043】
【数9】
【0044】
電圧のd軸成分Vd*、q軸成分Vq*は電圧指令作成部14から出力される電圧指令値を用いる。また、TはPWM周期、Eは(数10)で求められた回転数に比例する誘起電圧、Rは相巻線抵抗値[Ω]を代入する。さらに添え字(n)は今回の値、(n-1)は前回の値を示すため、Δθ(n-1)は前回計算したPWM毎の移動量を示す。
【0045】
次に(数9)で求めたΔiγ(n)とΔiδ(n)を次式に代入し誘起電圧E(n)とPWM毎の移動量Δθ(n)の演算を行う。
【0046】
【数10】
【0047】
ここで、Kemはモータの回転数あたりの誘起電圧定数、Kθ、Keは制御ゲインを表す。
【0048】
そして、次式に示すように前回角度に今回の移動量を加算して回転角度θcと移動量Δθをフィルタ処理して回転角速度ω(n)を演算出力する。
【0049】
【数11】
【0050】
以上のように、ロータ2の位置(角度)を知るためのエンコーダなどの位置センサを用いることなくモータのモデル式を用いて演算する事によってロータ2の角度と角速度を出力することが可能となる。また、インダクタンスの電流量による変化を考慮しているため位置推定精度が良く常に高効率が実現される。例えば、モータの種類や電流量にもよるが実際のLに対して演算で用いるLの値が30%程度大きくなると推定角度は20度程度遅れる場合がある。この場合出力されるトルクは6%程度少なくなり効率の低下が起こる事となる。
【0051】
本実施の形態において図1に示すように電流センサ6を除く電流値出力手段5からPWM制御器16まではアナログ/デジタル変換や演算処理でありマイコン内で実現される。
【0052】
尚、本実施の形態では電流値出力手段5から出力される検出電流値を用いてインダクタンスLd、Lqの変更を行っている。ここで、実際に印加される電流は電流制御手段13によって電流指令値に従うように制御されているため、電流指令値出力手段12から出力される電流指令値(id*、iq*)を用いて(数8)のインダクタンスの補正を行っても同様の効果を得ることは言うまでもない。
【0053】
また、本方式は磁石の付いたモータのみならず、磁石がなく鉄のみで構成されるシンクロナスリラクタンスモータ(SynRM)に対しても有効なことは言うまでもない。ここで、SynRMのモータ式に関する展開は本特許の主要とする所でないため省略する。詳細は電気学会半導体電力変換研究会資料、98年、No.31を参照。前記文献でもインダクタンスを用いて位置を推定している。
【0054】
(実施の形態2)
図5は第2の実施の形態における位置センサレスモータの制御装置のブロック図である。
【0055】
図5において、1はモータ、2はロータ、3はステータのコイル、4は電圧印加手段、5は電流値出力手段、6は電流センサ、7はADコンバータ、8は3相2相変換部、10はADコンバータ、11は速度制御部、12は電流指令値出力手段、13は電流値制御手段、14は電圧指令作成部、15は2相3相変換部、16はPWM制御器、19は推定位置出力手段である。
【0056】
ここで、既に述べた実施の形態1と同一の動作をする1から8、および10から16については同様の番号を付け説明を省略する。即ち、実施の形態1に対し実施の形態2では推定位置出力手段が変更されている。
【0057】
以下、その動作について説明する。
【0058】
実施の形態1と同様にロータの角度θcは後述する推定位置出力手段19から出力される推定角度θcを用い、3相2相変換部8は(数3)と全く同じ演算を行い3相交流量(iu、iv)から2相直流量(Id、Iq)への変換し出力する。
【0059】
さらに、実施の形態1と同様にロータの角度θcは後述する推定位置出力手段19から出力される推定角度θcを用い、2相3相変換部15は2相直流電圧量(Vd*、Vq*)から3相交流量(Vu*、Vv*、Vw*)への変換を(数3)と全く同じに行い出力する。
【0060】
次に、推定位置出力手段19は、同様にモータのモデル式から導かれた式を用い最終的に回転角度θcと回転角速度ω(n)を演算出力する。同様に演算過程において中間変数Δiγ(n)とΔiδ(n)を(数9)から求め、(数10)により誘起電圧E(n)とPWM毎の移動量Δθ(n)の演算を実施する。さらに(数11)を用いて前回角度に今回の移動量を加算して回転角度θcと移動量をフィルタ処理して回転角速度ω(n)を演算出力する。
【0061】
ここで(数9)で用いるVd*(n-1)、Vq*(n-1)に対して実際に印加される電圧について考える。
【0062】
まず、電圧を印加するための図2に示す電圧印加手段4の1相分のスイッチング素子Q1とQ4の動作について説明する。スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q4は同時導通によるスイッチング素子の破壊をさけるための同時遮断期間(デッドタイム)が設けられる。図6(a)、図6(b)はu相のスイッチング素子Q1とスイッチング素子Q4の導通、遮断のタイミングを示す。各々H(ハイ)の時が導通(オン)を示し、L(ロウ)の時が遮断(オフ)を示す。ここで、図3(a)、(b)において、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q4がともに遮断である期間A1、A2が存在する。この同時遮断期間をデッドタイムと言う。デッドタイムは図2のベースドライブ回路21に含まれるマイコンからの信号を伝達するフォトカプラ(図示せず)、スイッチング素子を駆動する回路(図示せず)、スイッチング素子の立ち上がり、立ち下がりなどの時間差を吸収し同時導通を避けるため数μ秒程度設けられている。
【0063】
以上のデッドタイムのため、指令電圧値の絶対値に対して実際に印加される電圧値の絶対値は小さくなる。ここで、モータ1に印加される電圧は回転数が大きいほど誘起電圧が大きくため大きくなる。デッドタイムによる電圧の低下分が一定であると仮定すると、電圧が大きくなるほどデッドタイムの影響は小さくなる。
【0064】
デッドタイムの影響で電圧が印加されないと電流が小さくなり(数9)の第4項、第5項が小さくなるためΔIγは負となり(数10)のE(n)が大きくなる。E(n)が大きくなると(数10)の第2式からΔθ(n)は大きくなり推定値が進み位相が進む事となる。位相が進むと(数12)の位相βがβ=0からずれる事になりトルクが減少する。
【0065】
【数12】
【0066】
ここで、iはid、iqのベクトル和で得られる電流値、βは電流位相である。
【0067】
以上により(数10)のKem一定の場合の回転数とトルクの特性図を図7に示す。図7に示すようにモータから計算されたあるKem1を与えると図7の点線のように低速度域で電流位相が進みすぎるためトルクが低下している。そこで、Kem1よりも大きいKem2を与えると(数10)の第2式で演算されるように低速度域でΔθが小さくなり位相進みが改善され図7の実線のような速度−トルク特性が得られる。しかし、低速度域から高速度域までKem2一定で演算すると、デッドタイムの影響の小さくなる高速度域に行くと位相が逆に遅れすぎてトルクが低下する事になる。
【0068】
そこで、図8に回転数ωと与える誘起電圧定数Kemとの関係を示す。図8に示すように低速度域でKem2を用い、高速度域でKem1を用い、その間の回転数でKemを次式に従って変化させる。
【0069】
【数13】
【0070】
上式においてはωは推定位置出力手段19において前回演算された回転角速度ω(n-1)を用いる。ωL、ωHは図7に示すKemの変化する回転数、Kem3は図7に示すKemの切片の値、Kem2をKemの最大値、Kem1をKemの最小値とする。
【0071】
以上のようにKemを与える事により、全ての回転数でトルクが最大となり効率も良くなる。
【0072】
以上のように、ロータ2の位置(角度)を知るためのエンコーダなどの位置センサを用いることなくモータのモデル式を用いて演算する事によってロータ2の角度と角速度を出力することが可能となる。また、回転数によるデッドタイムの影響を考慮しているため位置推定精度が良く常に高効率が実現される。
【0073】
尚、既に述べた様にデッドタイムの影響は電圧が小さい場合に大きいため、電圧指令作成部14から出力される電圧が小さい場合にはKemを大きくして、大きい場合には小さくする事によって同様の効果が得られる事は言うまでもない。
【0074】
また電流量が大きいとスイッチング素子の電圧の立ち下がりが早く、電流量が小さいとスイッチング素子の電圧の立ち下がりが遅いため、デッドタイムの影響度合いが異なる。そこで、電流量に応じてKemを変化させても同様の効果が得られる。さらに、回転数、電圧、電流量を全て考慮してKemを変化させる事でより効果が増す事は言うまでもない。
【0075】
ここで、デッドタイムの影響を一定として補償するデッドタイム補償と言われる方式がある。しかし上述したようにデッドタイムの影響は電流量などによって変化するためなかなか完全に補償する事は難しく位相の変化は発生する。そこでKemを変化させる事で位相を調整できることとなり同様の効果を得る。
【0076】
ここで、直接(数9)のVd*、Vq*をデッドタイムの影響を考慮して変化させても同様の効果を得ることは言うまでもない。
【0077】
また、(数9)で用いられるコイルの抵抗値Rも起動時は温度が低いため小さく、動作時は温度が上昇し大きくなる。抵抗値が大きくなると位相が遅れる事となり最適効率位相とはならない。しかし、温度上昇は動作状況や使用環境によって異なるため一意に決定することができないが、抵抗変化を動作開始後の時間の関数で与えるように予め設定する事である程度の補正が可能となり同様の効果を有する事は言うまでもない。
【0078】
尚、本実施例は電流指令値と電流値出力手段から出力される直流量(id*、iq*)と(id、iq)の誤差をPI制御によって制御している。しかし従来アナログ系で行っていた3相の電流値制御手段13を構成しても良い事は言うまでもない(図示せず)。即ち、電流値出力手段5から交流量(iu、iv)を出力する。そして電流値指令手段12から出力される(id*、iq*)を推定位置出力手段19から出力される推定位置θcを用いて2相3相変換して交流電流指令値(iu*、iv*)を出力する。そしてiu*とiu、iv*とivの誤差をPI制御してVu*、Vv*を求め、Vw*をVw*=−Vu*−Vv*から求める。これらの値をPWM制御器16に与える構成でも同様の効果を得る事は言うまでもない。
【0079】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電圧印加手段4により印加された電圧値と電流値出力手段5から出力された電流値を推定位置出力手段9に入力してモータのモデル式から位置を演算推定する。ここで、推定位置出力手段9はモデル式で用いるモータ定数を動作条件に応じて変化させる。即ち、電流指令値あるいは電流値が増加するとモータのモデル式のインダクタンスを減少させる。そして、誘起電圧定数を回転数が低い時に大きくし、回転数が大きい時に小さくする推定位置手段を設ける。さらに、抵抗値を動作開始時には低く、動作開始一定期間後に大きくする。これにより、インダクタンスの電流量による変化やデッドタイムの影響を補償できる事となり位置推定精度が良く常に高効率な位置センサレスモータの制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における位置センサレスモータの制御装置のブロック図
【図2】電圧印加手段とPWM制御器の説明図
【図3】電圧指令と三角波とスイッチングの説明図
【図4】第1の実施の形態における電流とインダクタンスの関係図
【図5】第2の実施の形態における位置センサレスモータの制御装置のブロック図
【図6】(a)は第2の実施の形態におけるスイッチング素子Q1の導通・遮断タイミング図
(b)は第2の実施の形態におけるスイッチング素子Q2の導通・遮断タイミング図
【図7】第2の実施の形態においてKem一定の場合の回転数とトルクの特性図
【図8】第2の実施の形態における回転数と誘起電圧定数の関係図
【符号の説明】
1 モータ
2 ロータ
3,3u,3v,3w ステータのコイル
6 電流センサ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a position sensorless motor control apparatus capable of controlling a motor using a rotor model position (rotation angle) calculated and output using a motor model formula, current value, voltage value, etc. without using a position sensor. .
[0002]
[Prior art]
There is a method of estimating the rotor position θ from the model equation of the motor using the current detected from the current sensor and the applied voltage without using the position sensor. Then, a 180 ° energization command waveform is created using the position θ, and 180 ° (sine wave) energization drive is performed. With respect to this technology, those described in IEEJ Transactions D, 115, p420 (April 1972) and IEEJ Transactions D, 110, p1193 (November 1992) are well known.
[0003]
The former formula for estimating the contents will be briefly described.
[0004]
The d-axis and q-axis voltage equations defined on the rotor poles of the motor are expressed by the following equations.
[0005]
[Expression 1]
[0006]
In the above equation, id and iq are d-axis and q-axis components of current, Ld and Lq are d-axis and q-axis components of inductance, Vd * and Vq * are d-axis and q-axis components of voltage, and R is phase winding resistance. The value, E is the speed electromotive force, and ω is the rotational angular velocity. If φ is the armature flux linkage on the d and q axes, E = ω · φ.
[0007]
The estimated rotational angle θc (n) and the estimated rotational angular velocity ω (n) are calculated and output according to the following estimated formula derived from the motor model formula of (Equation 1).
[0008]
[Expression 2]
[0009]
In the above equation, T is a PWM period, Kem is an induced voltage constant, Ke, Kθ, and K are control gains. Further, since the subscript (n) indicates the current value and (n-1) indicates the previous value, Δθc (n-1) indicates the rotation angular velocity for each PWM calculated last time.
[0010]
As described above, without using a position sensor such as an encoder for knowing the position (rotation angle) of the rotor, it is possible to output the rotor angle and angular velocity by calculating using the motor model equation. .
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-described conventional method, the resistance R, inductance L, and induced voltage constant Kem of the motor model are given as constant values. However, in an actual motor, the inductance L varies depending on the applied current value. In addition, since the voltage value actually used in the calculation is affected by dead time (period in which both the upper and lower switching elements are turned off to avoid simultaneous conduction of the upper and lower switching elements), the estimated angle is advanced or delayed depending on the operating conditions. Therefore, there is a problem that the estimated angle is deviated from the actual value, the efficiency is lowered, and the desired torque is not output.
[0012]
In view of the above problems, the present invention provides an estimated position output means for making the constant of the motor model equation variable according to the operating conditions such as the current value and the rotational speed. It is an object to provide a highly efficient position sensorless motor control device by estimation.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve these problems, the position sensorless motor control apparatus according to the present invention includes a rotor, a stator around which coils of a plurality of phases are wound, and voltage applying means for applying a voltage corresponding to a speed command value to the coils. Current value output means for detecting and outputting a current value flowing through the coil by the voltage application means, a motor model expression including a motor constant, the current value output from the current value output means, and the voltage application means The estimated position output means for calculating and outputting the estimated angle of the rotor based on the voltage value applied by the current, the current command value output means for outputting the current command value given by the DC amount, and the estimated angle of the rotor current applied to the coil is a control device for position sensorless motor and a current control means for controlling so that the current command value each, the estimated position output With stage, as the inductance of the coils included in the motor constant when the large current command value than when the current command value is small decreases, changes the inductance according to the current command value The estimated angle is corrected by changing the motor constant according to the speed command value so that the phase of the estimated angle when the speed command value is small is delayed compared to when the speed command value is large. To do .
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0015]
(Embodiment 1)
FIG. 1 is a block diagram of a position sensorless motor control apparatus according to the first embodiment.
[0016]
In FIG. 1, 1 is a motor, 2 is a rotor, 3 is a stator coil, 4 is a voltage applying means, 5 is a current value output means, 6 is a current sensor, 7 is an AD converter, 8 is a three-phase to two-phase converter, 9 is an estimated position output unit, 10 is an AD converter, 11 is a speed control unit, 12 is a current command value output unit, 13 is a current value control unit, 14 is a voltage command generation unit, 15 is a two-phase / three-phase conversion unit, 16 Is a PWM controller.
[0017]
Hereinafter, the operation will be described in detail.
[0018]
The
[0019]
As shown in FIG. 2, the
[0020]
Next, the current value output means 5 includes a
[0021]
[Equation 3]
[0022]
As the rotor angle θc used in the above equation, an estimated angle θc output from estimated position output means 9 described later is used.
[0023]
Next, means for creating a current command value (id *, iq *) will be described. First, a voltage corresponding to the speed command value ω * is taken into the microcomputer through the
[0024]
[Expression 4]
[0025]
Here, id and iq are a d-axis component and a q-axis component of the current value output from the current value output means 5, respectively. Φa is a value obtained from the induced voltage constant of the permanent magnet, and P is the number of pole pairs of the rotor.
[0026]
Here, since Lq = Ld in a general surface magnet type motor (SPM), the torque command value T is converted to the current command value as follows.
[0027]
[Equation 5]
[0028]
That is, the current command value is output from the current command value output means 12 according to the above equation.
[0029]
Next, the current value control means 13 will be described. The current value control means 13 includes a voltage
[0030]
[Formula 6]
[0031]
Here, KP and KI are a proportional gain and an integral gain, respectively.
The two-phase / three-
[0032]
[Expression 7]
[0033]
Similarly, the estimated angle θc output from the estimated position output means 9 described later is used as the rotor angle θc used in the above equation.
[0034]
Next, the
[0035]
The
[0036]
First, the triangular
[0037]
Next, the estimated position output means 9 will be described. The estimated position output means 9 finally calculates and outputs the rotational angle θc and the rotational angular velocity ω (n) using a model formula derived from the following theoretical formula of the motor.
[0038]
First, d-axis inductance Ld and q-axis inductance Lq, which are one variable of the motor constant, are obtained using the following equations.
[0039]
[Equation 8]
[0040]
In the above equation, Ld # max and Lq # max are the maximum values of the d-axis and q-axis inductances when the applied current is small and the stator is not saturated. Ld # min and Lq # min are the minimum inductance values, Ld # nom and Ld # nom are intercepts for calculation, and Kd and Kq are proportional constants.
[0041]
FIG. 4 shows the relationship between the current i and the inductance L. Here, a change in Ld corresponds to id, and a change in Lq corresponds to a change in iq. As shown in FIG. 4, when the current of the motor inductance increases, the inductance decreases as shown by the solid line due to the magnetic saturation of the stator. Therefore, the inductances Ld and Lq used in the calculation are corrected and given as shown by dotted lines in accordance with (Equation 8).
[0042]
Next, intermediate variables Δiγ (n) and Δiδ (n) are obtained from the following equations using Ld and Lq obtained by the above equations.
[0043]
[Equation 9]
[0044]
The voltage command value output from the
[0045]
Next, Δiγ (n) and Δiδ (n) obtained in (Equation 9) are substituted into the following equation to calculate the induced voltage E (n) and the movement amount Δθ (n) for each PWM.
[0046]
[Expression 10]
[0047]
Here, Kem represents an induced voltage constant per motor rotation speed, and Kθ and Ke represent control gains.
[0048]
Then, as shown in the following equation, the current amount of movement is added to the previous angle, and the rotation angle θc and the amount of movement Δθ are filtered to calculate and output the rotation angular velocity ω (n).
[0049]
## EQU11 ##
[0050]
As described above, it is possible to output the angle and angular velocity of the
[0051]
In the present embodiment, as shown in FIG. 1, the current value output means 5 except the
[0052]
In this embodiment, the inductances Ld and Lq are changed using the detected current value output from the current value output means 5. Here, since the actually applied current is controlled by the current control means 13 to follow the current command value, the current command value (id *, iq *) output from the current command value output means 12 is used. It goes without saying that the same effect can be obtained even if the inductance correction of (Equation 8) is performed.
[0053]
Needless to say, the present system is effective not only for a motor with a magnet but also for a synchronous reluctance motor (SynRM) which is composed of only iron and no magnet. Here, since the development regarding the motor type of SynRM is not the main part of this patent, it will be omitted. For details, see IEEJ Semiconductor Power Conversion Study Group Material, 1998, No.31. In the above document, the position is estimated using the inductance.
[0054]
(Embodiment 2)
FIG. 5 is a block diagram of a position sensorless motor control apparatus according to the second embodiment.
[0055]
In FIG. 5, 1 is a motor, 2 is a rotor, 3 is a stator coil, 4 is voltage application means, 5 is current value output means, 6 is a current sensor, 7 is an AD converter, 8 is a three-phase to two-phase converter, 10 is an AD converter, 11 is a speed control unit, 12 is a current command value output unit, 13 is a current value control unit, 14 is a voltage command generation unit, 15 is a two-phase / three-phase conversion unit, 16 is a PWM controller, and 19 is Estimated position output means.
[0056]
Here, the same numbers are assigned to 1 to 8 and 10 to 16 that perform the same operations as those in the first embodiment, and the description thereof is omitted. That is, in the second embodiment, the estimated position output means is changed from the first embodiment.
[0057]
The operation will be described below.
[0058]
As in the first embodiment, the rotor angle θc uses the estimated angle θc output from the estimated position output means 19 described later, and the three-phase to two-
[0059]
Further, as in the first embodiment, the rotor angle θc is the estimated angle θc output from the estimated position output means 19 to be described later, and the two-phase / three-
[0060]
Next, the estimated position output means 19 finally calculates and outputs the rotation angle θc and the rotation angular velocity ω (n) using an expression derived from the motor model expression. Similarly, in the calculation process, intermediate variables Δiγ (n) and Δiδ (n) are obtained from (Equation 9), and the induced voltage E (n) and the movement amount Δθ (n) for each PWM are calculated by (Equation 10). . Further, using (Equation 11), the current movement amount is added to the previous angle, the rotation angle θc and the movement amount are filtered, and the rotation angular velocity ω (n) is calculated and output.
[0061]
Here, the voltage actually applied to Vd * (n-1) and Vq * (n-1) used in (Equation 9) will be considered.
[0062]
First, the operation of the switching elements Q1 and Q4 for one phase of the
[0063]
Due to the above dead time, the absolute value of the voltage value actually applied is smaller than the absolute value of the command voltage value. Here, the voltage applied to the
[0064]
If no voltage is applied due to the dead time, the current decreases and the fourth and fifth terms in (Equation 9) become smaller, so ΔIγ becomes negative and E (n) in (Equation 10) increases. As E (n) increases, Δθ (n) increases from the second equation of (Equation 10), and the estimated value advances and the phase advances. When the phase advances, the phase β of (Equation 12) is shifted from β = 0, and the torque decreases.
[0065]
[Expression 12]
[0066]
Here, i is a current value obtained as a vector sum of id and iq, and β is a current phase.
[0067]
FIG. 7 shows a characteristic diagram of the rotational speed and the torque when the Kem is constant in (Equation 10) as described above. As shown in FIG. 7, when a certain Kem1 calculated from the motor is given, the torque decreases because the current phase advances too much in the low speed region as shown by the dotted line in FIG. Therefore, when Kem2 larger than Kem1 is given, Δθ becomes small in the low speed region and the phase advance is improved as calculated by the second formula of (Equation 10), and the speed-torque characteristic as shown by the solid line in FIG. 7 is obtained. It is done. However, if the Kem2 is constantly calculated from the low speed range to the high speed range, when going to the high speed range where the influence of the dead time is small, the phase is delayed too much and the torque decreases.
[0068]
FIG. 8 shows the relationship between the rotational speed ω and the induced voltage constant Kem to be given. As shown in FIG. 8, Kem2 is used in the low speed range, Kem1 is used in the high speed range, and Kem is changed according to the following equation at the number of revolutions between them.
[0069]
[Formula 13]
[0070]
In the above equation, ω uses the rotational angular velocity ω (n−1) previously calculated by the estimated position output means 19. ωL and ωH are the rotation speeds at which Kem changes as shown in FIG. 7, Kem3 is the value of the Kem intercept shown in FIG. 7, Kem2 is the maximum value of Kem, and Kem1 is the minimum value of Kem.
[0071]
By giving Kem as described above, the torque is maximized at all rotation speeds, and the efficiency is improved.
[0072]
As described above, it is possible to output the angle and angular velocity of the
[0073]
As already described, since the influence of the dead time is large when the voltage is small, Kem is increased when the voltage output from the
[0074]
Further, when the amount of current is large, the voltage of the switching element falls quickly, and when the amount of current is small, the voltage of the switching element falls slowly, so that the degree of influence of the dead time is different. Therefore, the same effect can be obtained by changing Kem according to the amount of current. Furthermore, it goes without saying that the effect is further increased by changing Kem in consideration of all the rotation speed, voltage and current amount.
[0075]
Here, there is a method called dead time compensation in which the influence of dead time is compensated as constant. However, as described above, since the influence of the dead time changes depending on the amount of current or the like, it is difficult to completely compensate, and a phase change occurs. Therefore, the phase can be adjusted by changing Kem, and the same effect is obtained.
[0076]
Here, it goes without saying that the same effect can be obtained by directly changing Vd * and Vq * in (Equation 9) in consideration of the influence of dead time.
[0077]
Further, the resistance value R of the coil used in (Equation 9) is small because the temperature is low at the start-up, and the temperature rises and increases during operation. When the resistance value is increased, the phase is delayed and the optimum efficiency phase is not achieved. However, although the temperature rise differs depending on the operating conditions and usage environment, it cannot be determined uniquely, but it can be corrected to some extent by setting the resistance change as a function of the time after the start of operation. It goes without saying that
[0078]
In this embodiment, the error between the current command value and the DC amounts (id *, iq *) and (id, iq) output from the current value output means is controlled by PI control. However, it goes without saying that the three-phase current value control means 13 which has been conventionally performed in an analog system may be configured (not shown). That is, the AC value (iu, iv) is output from the current value output means 5. Then, (id *, iq *) output from the current value command means 12 is subjected to two-phase / three-phase conversion using the estimated position θc output from the estimated position output means 19, and AC current command values (iu *, iv *) are converted. ) Is output. The errors of iu * and iu and iv * and iv are PI controlled to obtain Vu * and Vv *, and Vw * is obtained from Vw * = − Vu * −Vv *. It goes without saying that the same effect can be obtained with the configuration in which these values are given to the
[0079]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the voltage value applied by the voltage application means 4 and the current value output from the current value output means 5 are input to the estimated position output means 9 to calculate the position from the motor model equation. presume. Here, the estimated position output means 9 changes the motor constant used in the model formula according to the operating condition. That is, when the current command value or the current value increases, the inductance of the motor model equation is decreased . Then , there is provided an estimated position means for increasing the induced voltage constant when the rotational speed is low and decreasing the induced voltage constant when the rotational speed is large . Furthermore , the resistance value is low at the start of operation and is increased after a certain period of operation start . As a result, it is possible to compensate for the change due to the amount of current of the inductance and the influence of dead time, and it is possible to provide a position sensorless motor control device with high position estimation accuracy and always high efficiency.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram of a position sensorless motor control apparatus according to a first embodiment. FIG. 2 is an explanatory diagram of voltage application means and a PWM controller. FIG. 3 is an explanatory diagram of a voltage command, a triangular wave, and switching. FIG. 5 is a relationship diagram of current and inductance in the first embodiment. FIG. 5 is a block diagram of a position sensorless motor control apparatus in the second embodiment. FIG. 6 (a) is a switching in the second embodiment. The conduction / cutoff timing chart (b) of the element Q1 is a conduction / cutoff timing chart of the switching element Q2 in the second embodiment. FIG. 7 shows the characteristics of the rotation speed and torque when Kem is constant in the second embodiment. FIG. 8 is a diagram showing the relationship between the rotational speed and the induced voltage constant in the second embodiment.
1
Claims (2)
前記推定位置出力手段は、前記電流指令値が小さいときに比べて前記電流指令値が大きいときの前記モータ定数に含まれる前記コイルのインダクタンスが小さくなるように、前記電流指令値に応じて前記インダクタンスを変更するとともに、前記速度指令値が大きいときに比べて前記速度指令値が小さいときの前記推定角度の位相が遅れるように、前記速度指令値に応じて前記モータ定数を変更することで、前記推定角度を補正することを特徴とする位置センサレスモータの制御装置。A rotor, a stator around which coils of a plurality of phases are wound, voltage applying means for applying a voltage corresponding to a speed command value to the coil, and a current value for detecting and outputting a current value flowing through the coil by the voltage applying means An estimated position for calculating and outputting an estimated angle of the rotor based on the output means, a motor model expression including a motor constant, the current value output from the current value output means, and the voltage value applied by the voltage applying means; An output means; a current command value output means for outputting a current command value given by a DC amount; and a current control means for controlling the current flowing through the coil to be the current command value using the estimated angle of the rotor. a control apparatus for a position sensorless motor having a preparative,
The estimated position output means has the inductance according to the current command value so that the inductance of the coil included in the motor constant when the current command value is large is smaller than when the current command value is small. And changing the motor constant according to the speed command value so that the phase of the estimated angle is delayed when the speed command value is small compared to when the speed command value is large, A control device for a position sensorless motor, wherein the estimated angle is corrected .
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