JP4170605B2 - ヒューズ - Google Patents
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Description
本発明は、主に自動車などに用いられるヒューズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
大電流用のヒューズボックスとして、図19および図20に示すものが知られている。図19は、従来のヒューズボックスを示す斜視図であり、図20は、従来のヒューズボックスにヒューズを組込んだ状態を示した斜視図である。
【0003】
図19および図20において、符号300Xは上面が開口した長方形状のボックス本体を示したものである。図20の如く、このボックス本体300Xの内部に、200アンペア(A)級の大電流用のヒューズ10Xが収容される。大電流用のヒューズ10Xは、太い棒状の本体12Xの両端に、板状の矩形の端子(以下、ヒューズ端子という)30X、30Xが形成されたものであり、各端子30Xにボルト通し孔が設けられている。
【0004】
ボックス本体300Xの内部には、ヒューズ10Xを略水平な姿勢でボックス本体300X内に収容した際に、両端のヒューズ端子30X、30Xを受ける受台350Xが一対ほど設けられている。受台350Xはボックス本体300Xの底面から立設され、ヒューズ10Xをある高さに保持できるように形成されたものである。また、受台350Xは、ボックス本体300Xの長手方向に所定の間隔すなわちヒューズ10Xの本体12Xを収容できるスペースをおいて配置されている。ヒューズ10Xと略平行な関係にあるボックス本体300Xの側壁323Xに、受台350Xの上面部分に対応した2つの横孔340Xが設けられている。これら横孔340Xは、受台350X上に載せたヒューズ10Xの端子30Xに接続する電線端子40Xを挿入するためのものである。また、受台350Xには、上向きにネジ部を立設させた状態で、ボルト70Xがインサート成形されている。
【0005】
このヒューズボックスにおいてヒューズ10Xと電線50Xとを接続する場合は、図20の如く、ヒューズ10Xをボックス本体300X内に収容し、ヒューズ端子30Xのボルト通し孔をボルト70Xに嵌めて、受台350X上にヒューズ端子30Xを載せる。次いで、電線50Xの先端に加締められた丸形端子40Xすなわち電線端子40Xを、ボックス本体300Xの横孔340Xからボックス本体300X内に挿入する。そして、電線端子40Xの孔をボルト70Xに嵌めて、電線端子40Xをヒューズ端子30Xの上に重ねるようにして置く。このような状態で、図20の如く、座金90Xを介してナット100Xをボルト70Xに締め付ける。これにより、ボルト70Xによってヒューズ端子30Xと電線端子40Xが相互に結合され、且つ、これらがボックス本体300Xに固定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のヒューズボックスにあっては、図20の如く、電線50Xを伝わって水がヒューズボックス本体300X内に浸入すると、浸入した水は、ヒューズ10Xの一方の端子30Xに伝わり、さらにヒューズ10Xのエレメント部に関係したガラス管から他方の端子30Xにかけて、浸入した水がヒューズ10Xの本体12Xの表面に付くことが心配されていた。
【0007】
このように、ヒューズ10Xの一方の端子30Xから他方の端子30Xにかけて、ヒューズ10Xの本体12Xを介して連続した薄い水の層が形成されると、ヒューズ10Xを構成する一方の端子30Xと他方の端子30Xとの間は、前記薄い水の層を介して導通状態となる。
【0008】
ここで異常電流が電気回路(図示せず)に流れると、このような異常電流によって、ヒューズ10Xが作動してヒューズ10Xは切れて、各種電気回路(図示せず)は異常電流から保護されるように設計されている。
【0009】
しかし、電線50Xを伝わって、ヒューズボックス本体300X内に浸入した水が、切れたヒューズ10Xの一方の端子30Xから他方の端子30Xにかけて、切れたヒューズ10Xの本体12Xを介して、なおも連続した薄い層として存在する限り、ヒューズ10Xを構成する一方の端子30Xと他方の端子30Xとの間は、前記薄い水の層を介して導通状態が続き、これに起因したショート電流が各種電気回路に発生することとなる。このようなショート電流は、図示しない各種電気回路、電気部品、電気装置に悪影響を及ぼすこととなり、これが問題となっていた。
【0010】
また、図20の如く、ヒューズ切れが発生した後に、切れたヒューズ10Xを新品のヒューズ10Xに交換するためのメンテナンスを行う際に、スパナOESやドライバなどの金属製工具が、不用意に両方の電線端子40Xに接触された場合、この金属製工具を介して一方の電線50Xから他方の電線50Xにかけて短絡されたこととなり、これによりショート電流が流れ、ヒューズボックスや、各種電気回路に電気的なショートが発生することが問題となっていた。
【0011】
本発明は、上記した点に鑑み、自動車などの電気配線に使われるヒューズにおいて、水などの浸入に起因する電気的ショートの発生を起こり難くしたヒューズを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載のヒューズは一対の電気接触部と、該一対の電気接触部間に形成されて、該一対の電気接触部間を絶縁するヒューズ本体とから構成されるヒューズにおいて、前記ヒューズ本体の中央部分に円環状絶縁体からなる単一の水切り用の絶縁部が設けられ、該絶縁部は該円環状絶縁体の内径部が該ヒューズ本体の外径部に圧入嵌合されることで該ヒューズ本体に取付けられていることを特徴とする。上記構成により、ヒューズを構成する一対の電気接触部よりヒューズ本体を介して水が伝わってきても、水切り用の絶縁部で水は下方に落ち易くなり、ヒューズの電気接触部間において、水に起因した電気的ショートの発生は未然に防止されることとなる。また、ヒューズが作動し、これが切れた後であっても、一対の電気接触部よりヒューズ本体を介した水は絶縁部を伝わって下方に落ちるから、ヒューズの電気接触部間でリーク電流が流れるといった不具合の発生も未然に防止されることとなる。これに伴って、ヒューズが接続された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機能が発揮されることとなる。また、ヒューズを構成するヒューズ本体の中央部分に、水切り用の絶縁部が設けられたことにより、ヒューズを構成する一対の電気接触部間の沿面距離が増加され、このことからも、放電などに関係した電気的ショートの発生は、一層、防止されることとなる。さらに、絶縁部は、絶縁部を構成する円環状絶縁体の内径部が該ヒューズ本体の外径部に圧入嵌合されることで、絶縁部がヒューズ本体へ容易にしかも確実に取付けられることとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るヒューズおよびヒューズホルダの一実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明に係るヒューズがヒューズホルダに組付けられる際の一実施形態を示す分解斜視図、図2は、ヒューズホルダを示す斜視図、図3は、図1のA−A断面図である。また、図4(a)は、端子を示す斜視図、図4(b)は、ヒューズを示す斜視図、図4(c)は、円環状絶縁体を示す斜視図、図4(d)は、絶縁部を備えるヒューズに端子が取付けられた状態を示す斜視図である。また、図5(a)は、第1止具を示す斜視図、図5(b)は、電線および電線端子を示す斜視図、図5(c)は、第2止具を示す斜視図である。
【0025】
図6は、本発明に係るヒューズホルダの第1の実施形態を示す分解斜視図、図7は、同じくヒューズホルダを示す斜視図、図8は、図6のB−B断面図、図9は、ヒューズが組付けられたホルダ本体を示す縦断面図、図10は、同じくヒューズが組付けられたホルダ本体を示す縦断面図であり参考例である。
【0026】
図11は、本発明に係るヒューズホルダの第2の実施形態を示す分解斜視図、図12は、同じくヒューズホルダを示す斜視図、図13は、図11のC−C断面図である。図14は、図11のE−E断面図であり、便宜上、図16において、図11のE−E断面と同位置の断面を示す説明図を兼ねたものである。また、図15(a)は、ホルダ本体の電線導入部を示す拡大斜視図、図15(b)は、カバーの電線導入部を示す拡大斜視図である。
【0027】
また、図16は、本発明に係るヒューズホルダの第3の実施形態を示す分解斜視図、図17は、同じくヒューズホルダを示す斜視図、図18は、図16のD−D断面図である。
【0028】
各図を基にヒューズホルダおよびヒューズの各方向について説明する。
まず「上下」の定義については、図2,図7,図12,図17の如く、ヒューズホルダ200A〜200Dを構成するホルダ本体300A〜300Dの開口部311A〜311D側を上側とする。一方、図3,図8,図13,図18の如く、ヒューズホルダ200A〜200Dを構成するホルダ本体300A〜300Dの底壁312A〜312D側を下側とする。この明細書中の「上下」とは、図3,図8,図13,図18に示される水平に配置されたヒューズホルダ200A〜200Dの高さ方向を意味する。
【0029】
また「前後」の定義は、図1,図6,図11,図16の如く、ヒューズホルダ200A〜200Dを構成するホルダ本体300A〜300Dに関し、一対の電線導入部330A〜330Dが突出して形成された側を前側もしくは手前側とする。一方、その反対側として、図2,図7,図12,図17の如く、ヒューズホルダ200A〜200Dが他の基体(図示せず)へ取付けられるために、ヒューズホルダ200A〜200Dを構成するホルダ本体300A〜300Dに関し、固定部314が設けられた側を後側とする。
【0030】
また「左右」の定義は、前記「上下」および前記「前後」の定義に従い自ずと決定される。この明細書中の「左右」とは、図1,図6,図11,図16の如く、水平に配置されたヒューズホルダ200A〜200Dを構成するホルダ本体300A〜300Dに関し、一方の電線導入部330A〜330Dから他方の電線導入部330A〜330Dに向けた方向を指し、ヒューズホルダ200A〜200Dの幅方向を意味する。
【0031】
なお、この明細書における「上下」、「前後」、「左右」の定義は、各部を説明する上で、便宜上、定義されたものであり、必ずしもヒューズホルダ200A〜200Dもしくはヒューズ10の実使用時の方向と一致するものではない。
【0032】
ヒューズについて説明すると、ヒューズは配線回路中に取付けられ、過大電流が流れた場合に速やかに溶断されて機器の損傷を防ぐ回路保護部品であり、一般に、大電流回路に使用されるものと、小電流回路に使用されるものとに分けられる。
【0033】
ヒューズの種類として、例えば、大電流ヒューズ(20A〜120A)、ブレード型ヒューズ(30A以下)というように分類されたものが挙げられる。また、大電流ヒューズの中で30A〜40A前後のものは、中電流ヒューズと呼ばれることもある。このような中電流用ヒューズは、従来の大電流ヒューズよりも小型化をねらったヒュージブルリンクである。ヒューズの種類について具体的に説明すると、大電流用の刃形端子付き筒形ヒューズ、栓形ヒューズ、小電流用の筒形ヒューズ、管形ヒューズ、つめ付きヒューズ、その他の特殊なヒューズなど、異なる仕様・用途により各種のものが挙げられる。
【0034】
ヒューズは電気抵抗の熱によって溶断されるものであるから、ヒューズ内に設けられた導体部分は、所定の電流が流れる際には溶断されずに通電され、過大電流が流れた際に溶ける材料が用いられる。そのような材料として、亜鉛、鉛、すず、これらを主成分とする合金などが挙げられる。
【0035】
また、筒形ヒューズとして配線用筒形ヒューズが挙げられ、配線用筒形ヒューズは、JIS C 8314,JIS C 8352などにより各仕様が定められたものである。そのような配線用筒形ヒューズの種類を列記すると、CF形,CK形,CHK形,CB形,CBE形,CL形,CLE形,CKD形ヒューズリンクなどが挙げられる。
【0036】
以下に、ヒューズホルダ200A〜200Dに組付けられるヒューズ10について説明する。
図4の如く、本発明に用いられる一実施形態の配線用筒形ヒューズ10は、筒形ヒューズ10を保持するために用いられるヒューズ端子30と接触されるための一対の電気接触部11と、この一対の電気接触部11の間に形成され、且つ、一対の電気接触部11間を絶縁するガラス製のヒューズ本体12とから構成された管ヒューズ10である。そして、このような管ヒューズ10において、ヒューズ本体12の略中間部に水切り用の絶縁部20が設けられている。この絶縁部20はヒューズ本体12に一体に形成された水切り用リブであってもよい。
【0037】
このように、筒形ヒューズ10を構成するヒューズ本体12の略中間部に水切り用の絶縁部20が設けられてあれば、筒形ヒューズ10を構成する一対の電気接触部11よりヒューズ本体12を介して水が伝わってきても、水切り用の絶縁部20で水は下方に落ち易くなり、筒形ヒューズ10の電気接触部11間において、水に起因した電気的ショートの発生は未然に防止されることとなる。
【0038】
また、筒形ヒューズ10が作動して、この筒形 ヒューズ10が切れた後であっても、水はヒューズ本体12の中央部分に設けられた絶縁部20を伝わって下方に落ちるから、筒形ヒューズ10の電気接触部11間でリーク電流が流れるといった不具合の発生も未然に防止されることとなる。そして筒形ヒューズ10が接続された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機能が発揮されることとなる。
【0039】
また、筒形ヒューズ10を構成するヒューズ本体12の中央部分に、水切り用の絶縁部20が設けられたことにより、筒形ヒューズ10を構成する一対の電気接触部11間の沿面距離が増加され、このことからも、放電などに関係した電気的ショートの発生は、一層、防止されることとなる。
【0040】
前述した筒形ヒューズ10の絶縁部20について詳しく説明する。図4(c)の如く、この絶縁部20は、筒形ヒューズ10を構成するヒューズ本体12と別体の絶縁材料から形成された円環状絶縁体20となっている。
【0041】
この円環状絶縁体20は、内径部23と、外径部22と、前記内径部23と前記外径部22とを結ぶ2つの側面部21とから形成された終端部の存在しないエンドレスリングとなっている。円環状絶縁体20として具体的なものを例示すると、ゴム製Oリング、樹脂製リングなどが挙げられる。
【0042】
このような円環状絶縁体20の内径部23が、筒形ヒューズ10を構成するヒューズ本体12の外径部13に圧入嵌合されて、円環状絶縁体20は筒形ヒューズ10に取付けられている。このようにすれば、円環状絶縁体20を筒形ヒューズ10のヒューズ本体12に、容易で確実に取付けることができる。
【0043】
前記筒形ヒューズ10の両端に取付けられるヒューズ端子30について、図4(a)および図4(d)を用いて説明する。
ヒューズ端子30は、まず、金属製板材に打抜き加工が施されて端子金具素材が形成され、次に、この端子金具素材に折曲げ加工が施されることにより、所定の形状をしたヒューズ端子30として形成される。このようにして各プレス加工が施されて形成されたヒューズ端子30は、ヒューズ保持部31すなわちヒューズ側接触部31と、電線端子側接触部35と、前記ヒューズ側接触部31と前記電線端子側接触部35とを結ぶ連結部38とから形成されている。
【0044】
ヒューズ端子30のヒューズ側接触部31は、一端に開口32が設けられ他端に側板部34が設けられた筒状部33から形成されている。なお、ヒューズ保持部31の符号34の部分は、側板が省略された他の開口となっていてもよい。電線端子側接触部35は、平板部36と、この平板部36に設けられた長孔形状の取付孔37から形成されている。
【0045】
ヒューズ側接触部31の一端に折曲げ部39aが設けられると共に金属製板材は連結片38へと続き、電線端子側接触部35の一端に折曲げ部39bが設けられると共に金属製板材は連結片38へと続いている。このようにして、前記ヒューズ側接触部31と前記電線端子側接触部35との間は、両者を結ぶように垂設された連結片38により一体に繋げられてヒューズ端子30が形成されている。
【0046】
そして、図4の如く、筒形ヒューズ10を構成するヒューズ本体12の両端に形成された一対の電気接触部11に対応して、筒形ヒューズ10を保持すると共に筒形ヒューズ10をヒューズホルダに取付けるための一対の端子30すなわちヒューズ端子30が、筒形ヒューズ10に形成された一対の電気接触部11に取付けられる。このようにすれば、図1,図6,図11,図16の如く、筒形ヒューズ10はヒューズホルダ200A〜200Dに容易で迅速に組付け可能となる。
【0047】
また、図4の如く、ヒューズ端子30の平板部36に設けられた取付孔37を長孔形状とすることで、図1,図6,図11,図16の如く、一対のヒューズ端子30が両端に取付けられた筒形ヒューズ10を、ヒューズホルダ200A,200B,200C,200Dに組付ける際に、各部の寸法誤差や取付誤差などは長孔形状をした取付孔37で吸収されることとなり、これにより、筒形ヒューズ10はヒューズホルダ200A,200B,200C,200D内に、より容易で迅速に組付けられることとなる。
【0048】
前記ヒューズ端子30と通電可能に接続される電線端子40について、図5(b)を用いて説明する。
電線端子40は、まず、金属製板材に打抜き加工が施されて端子金具素材が形成され、次に、この端子金具素材に折曲げ加工が施されることにより、所定の形状をした丸型端子40として形成される。このようにして各プレス加工が施されて形成された丸型端子40は、取付孔41が設けられた電気接触部42と、一対の導体圧着片44および一対の被覆圧着片45とから形成された電線接続部43とからなるものである。
【0049】
上述したヒューズ端子30や圧着端子40などの端子類の材質として、例えば、青銅、銅合金などの銅系材料、アルミニウム合金などが挙げられる。本発明に用いられるヒューズ端子30や圧着端子40などの端子類として、通電機能を有する金属材料、その他に電気を良好に通すことのできる導体であればいかなる材質であってもよい。
【0050】
また、耐食性を向上させるために、前記材質にメッキなどの表面保護処理が施されたものであってもよい。しかし通常使用される条件下で十分に性能を維持できるのであれば、価格低減化の観点からも、そのような表面保護処理は省略されたものであることが好ましい。
このように、本発明のヒューズおよびヒューズホルダに用いられる端子類は、いかなる形態のものであってもよい。
【0051】
前記電線端子40が取付けられるケーブル50などの電線50について、図5(b)を用いて詳しく説明する。
この明細書でいう電線とは、絶縁被覆体やエナメル材などで保護された導体や、導体だけで他に被覆されていない状態のものを含め、これらを総称して指す。ケーブルについて簡単に説明すると、ケーブルは芯線とも呼ばれ、図5(b)の如く、ケーブル50は絶縁被覆体52やエナメル材などで保護された1本の導体51、又は、絶縁被覆体52やエナメル材などで保護された複数の導体51からなる。
【0052】
ケーブル50などの絶縁被覆体52の材質として、例えば軟質樹脂、ゴムなどが挙げられる。ワイヤハーネスなどの組電線もしくは組配線は、主に、導体51と絶縁被覆体52とから構成されるケーブル50と、これを束ねるテープと、コネクタと、グロメットなどを備え、自動車などに取付けられる際に必要な部位が折曲げられて使用されるものである。
【0053】
そのため導体51の材質は、通電性が良好であるばかりでなく繰返しの折曲げにも耐えうるように可撓性を有するものが好ましく、そのような金属線として軟銅線などの銅系電線などが挙げられる。また、ケーブル50は複数の導体51が束ねられると共に適度にねじられて、強度などに優れた芯線の状態となっている。さらに、細いサイズが維持されつつ銅線などの金属線からなる導体の表面の絶縁性をより高くするために、エナメル材の被覆された導体がケーブルなどの電線に用いられてもよい。
【0054】
そして、導体51を保護する絶縁被覆体52もまた、前記で説明したように繰返しの折曲げに耐えうる性質を有する絶縁材料で形成されることが好ましく、例えば可撓性の絶縁材料であることが望ましい。そのような材質として、例えば、塩化ビニル系ポリマー、ポリエチレン系ポリマーなどの熱可塑性樹脂材もしくは軟質樹脂材、ゴム材、又はこれらの混合材などが挙げられる。また必要に応じて絶縁材料に各種の充填材が添加されてあってもよい。
【0055】
これらの絶縁被覆材が例えば押出成形される際に、これと共にダイの押出孔の部分に銅線などの前記導体が通されることにより、絶縁被覆体52と導体51とが複合化されてケーブル50などの電線50が構成される。
【0056】
図5(b)に示される如く、圧着端子40の電線接続部43は、一対の導体圧着片44と、一対の被覆圧着片45とから形成されている。そして、ケーブル50等の電線50のうち、軟銅線などの銅系材料で形成された導体51が圧着端子40に設けられた一対の導体圧着片44によって加締められ、これにより圧着端子40とケーブル50とは通電可能に接続されている。又、ケーブル50を構成し、軟質樹脂材、ゴム材、又はこれらの混合材などから形成された絶縁被覆体52が、圧着端子40に設けられた一対の被覆圧着片45によって加締められている。このようにして丸型端子40は電線50に確実に取付けられている。
【0057】
前記ヒューズ端子30と電線端子40とを固定するために用いられる第1止具60と、第2止具100とについて、図5(a)および図5(c)を用いて詳しく説明する。
図5(a)に示される第1止具60に対応して、図5(c)の如く、第2止具100すなわち雌ねじ100が用いられる。この第1止具60を構成するねじ70の雄ねじ部71に対応して、第2止具100すなわち直方体をした角ナット100の本体102に雌ねじ孔101が設けられている。第1止具60の雄ねじ部71と、第2止具100の雌ねじ部101とが互いに螺合されて両者は締結される。
【0058】
また、図5(a)に示される如く、雄ねじ70に、ばね座金80と、平座金90とが組付けられて、第1止具60が構成されている。ばね座金80の内径寸法と、平座金90の内径寸法とは、ねじ70を形成する雄ねじ部71の最大外径よりも小さい寸法に形成されている。
【0059】
このような寸法に設定すれば、ばね座金80もしくは平座金90の何れか一方、又は、ばね座金80と平座金90との両方が、雄ねじ70から分離されて見失われてしまうといった不具合は発生しない。また、第1止具60と第2止具100とを螺合して両者を締結させる際に、ばね座金80と平座金90とが雄ねじ70から分離されないから、ねじの締付け時に気をつかうことなく、容易で迅速にねじの締付作業を行うことができる。従って取扱いに優れた螺合部品とすることができる。
【0060】
雄ねじ70の頭部72は、スパナもしくはレンチなどの工具が用いられて、ナット100に対して、ねじ70が容易に締付けられたり緩められたりできるようにするために、角部に面取り部が設けられた六角形状に形成されている。また、六角頭部72から雄ねじ部71が突出して形成されたねじ70は、十字ねじ回し、いわゆるプラスドライバなどの締付工具を用いて容易に回せるようにするために、雄ねじ部71が突出された側と反対側の六角頭部72の平面部に十字穴73が形成されている。
【0061】
このように、雄ねじ70の頭部72を六角形状とすると共に六角頭部72の平面部に十字穴73が形成されてあれば、例えば、ヒューズを点検・交換する作業者が、スパナもしくはレンチといった工具または十字ねじ回しといった工具のうち、何れか一方の工具だけしか手持ちになく、このことから前記何れか一方の工具だけを準備してヒューズの点検・交換作業に臨んだ場合、不足の工具を探すようなこともなく、迅速に雄ねじ70の緩め作業および締付作業を行うことができる。従って、効率よく迅速にヒューズホルダに組付けられたヒューズの点検・交換作業を行うことができる。
【0062】
また、第1止具60を構成するばね座金80は、通し孔が設けられた本体81に切割り部82が形成されると共に、この切割り部82は段違い形状となっている。このばね座金80は、これの段違い部が押し潰された際に、ばね座金80を形成する材料自身に復元弾性力を発現するものである。
【0063】
また、第1止具60を構成する平座金90は、通し孔が設けられた円板状の平ワッシャ90である。この平座金90は、第1止具60を第2止具100に締め込む際に、締込作業が円滑に行われるようにするために第1止具に備えられたものである。また、第1止具60を第2止具100に締め込む際に、前記ばね座金80の段違い形状の切割り部82によって、電線端子40の電気接触部42が傷つけられ、電気的な接触不良などの不具合発生を未然に防止するために、平座金90は第1止具に備えられている。
【0064】
図3,図8,図13,図18の如く、第1止具60と第2止具100との間に、ヒューズ端子30と電線端子40とが挟み込まれて締結されることで、ヒューズ端子30と電線端子40は確実に固定されると共に通電可能に接続される。また、第1止具60と第2止具100とは、互いに螺合され両者は完全に締付けられた状態となっている。
【0065】
そのような状態について詳しく説明すると、前記ばね座金80の切割り部82の段違い部が完全に押し潰されてあるから、ばね座金80自身に復元弾性力が発現され、この復元弾性力が、第1止具60の雄ねじ部71と、第2止具100の雌ねじ部101とに作用して両者は強く締結されることとなる。
【0066】
これにより、ヒューズ端子30と電線端子40とは、第1止具60と第2止具100とによって確実に固定されることとなる。また、第1止具60と第2止具100とが強く締結され続けるから、例えば、激しい振動などによって、第1止具60が第2止具100に対して緩んでしまい、このことからヒューズ端子30と電線端子40とに電気的な接触不良が生じてしまうといった不具合の発生は未然に防止され、ヒューズ端子30と電線端子40とは、第1止具60と第2止具100とにより長期に亘って確実に接続される。
【0067】
前記ヒューズ端子30が取付けられた前記ヒューズ10と、前記電線50が接続された前記圧着端子40と、これらを固定するために用いられる前記第1止具60および前記第2止具100とが組付けられるヒューズホルダ200A〜200Dについて、図1〜図3と、図6〜図18とを用いて詳しく説明する。
【0068】
また、各種ヒューズホルダ200A〜200Dの各部を示す符号について、同じ呼び名の符号に関しては、それらに関する形状や構造に若干の違いがあっても、ここでは便宜上、併せて説明されている。なお、この明細書において、ヒューズホルダは、ヒューズボックス、ヒューズブロック、ヒューズケースなどと呼んでもよい。
【0069】
図1〜図3と、図6〜図9と、図11〜図18の如く、ヒューズホルダ200A〜200Dは、ヒューズ10を雨水などから保護するためにヒューズ10を収容するホルダ本体300A〜300Dと、このホルダ本体300A〜300Dに被せられて雨水などからヒューズ10を保護する蓋400A〜400Dすなわちカバー400A〜400Dと、ホルダ本体300A〜300Dとカバー400A〜400Dとを一体に繋げる一対の可撓連結片500とから形成されている。
【0070】
ヒューズホルダ200A〜200Dを構成するホルダ本体300A〜300Dについて説明する。
図2,図7,図12,図17に示されるヒューズ収容室320A〜320Dと取付部350A〜350Dとの下方に、図3,図8,図13,図18の如く、前記それぞれに対応した底壁322A〜322D,底壁354A〜354Dが設けられている。これらの底壁322A〜322D,354A〜354Dは一体化されて、ヒューズホルダ200A〜200Dを構成するホルダ本体300A〜300Dの底壁312A〜312Dが形成されている。
【0071】
また、図2,図7,図12,図17に示される周壁313A〜313Dについて簡単に説明すると、この周壁313A〜313Dは、前部側壁323A〜323Dと、後部側壁325A〜325D,326A〜326Dと、この後部側壁325A〜325D,326A〜326Dに挟まれ、固定部314に対応してヒューズ収容室320A〜320D内に向けて凹状に突出して形成された後部中央側壁324A〜324Dと、電線導入部330A〜330Dを形成する各壁と、取付部350A〜350Dを形成する各壁(図3,図8,図13,図18)とから形成されたものである。
【0072】
図2,図7,図12,図17の如く、ホルダ本体300A〜300Dを形成する周壁313A〜313Dの外側に、ヒューズホルダ200A〜200Dを車輌などの他の基体(図示せず)に取付けるための固定片314と、カバー400A〜400Dをホルダ本体300A〜300Dに取付ける際に用いられるヒンジ370と、カバー400A〜400Dとホルダ本体300A〜300Dとが、容易で確実に開閉可能とされるために用いられる雄ロック380とが設けられている。
【0073】
固定片314の本体の後側に2段形状をした取付溝315が形成されている。また、ヒンジ370は、側壁339から水平に突出されると共に直ぐに下側に向けて形成された湾曲部371からなる。また、雄ロック380として可撓係合片収容凹部381が形成され、この可撓係合片収容凹部381に係止突起(図示せず)が設けられている。
【0074】
また、ホルダ本体300A〜300Dの内側に、ヒューズ収容部320A〜320Dと、一対の電線導入部330A〜330Dと、一対の取付部350A〜350Dとが形成された収容部310A〜310Dが設けられている。この収容部310A〜310Dは、底壁312A〜312D(図3,図8,図13,図18)と、周壁313A〜313D(図2,図7,図12,図17)とから形成されている。
【0075】
また、図1,図6,図11,図16の如く、ヒューズ端子30が取付けられたヒューズ10と、電線50が接続された圧着端子40と、これらを固定するために用いられる第1止具60および第2止具100とが、ホルダ本体300A〜300D内に容易に組付けられるようにするために、ホルダ本体300A〜300Dの収容部310A〜310Dの上側に、開口部311A〜311Dが設けられている(図2,図7,図12,図17)。
【0076】
ヒューズホルダ200A〜200Dのホルダ本体300A〜300Dに形成された電線導入部330A〜330Dは、下壁332,333と、前部側壁334,335と、側壁336〜339とから、電線収容部331A〜331Dが形成されたものである。
【0077】
また、前部側壁334,335に略半円状をした電線用開口部340が設けられている。ホルダ本体300A〜300Dの電線導入部330A〜330Dを形成する前部側壁334,335に設けられた略半円状の電線用開口部340は、カバー400A〜400Dの電線導入部430A〜430Dを形成する前部側壁434,435に設けられた略半円状の電線用開口部440に対応するものであり、2つの電線用開口部340,440が合せられることで、略円筒状をした電線開口部が構成される。
【0078】
また、図2または図7の如く、ホルダ本体300A,300Bの電線導入部330A,330Bを形成する側壁336〜339の内側に、位置合せ用突出部341,342が設けられている。この位置合せ用突出部341,342は、ホルダ本体300A,300Bにカバー400A,400Bが被せられてヒューズホルダ200A,200Bが閉じられる際に、容易に両者の位置合せが行われるようにするために形成されたものである。
【0079】
また、ホルダ本体300A,300B側の電線導入部330A,330Bを形成する側壁337,338に設けられた位置合せ用突出部342の間、すなわち位置合せ用凹部343に、カバー400A,400B側の電線導入部430A,430Bを形成する側壁437,438に設けられた位置合せ用突出部443が嵌め合わされて、ホルダ本体300A,300Bにカバー400A,400Bが正確に被せられる。このようにしてヒューズホルダ200A,200Bはフィーリングよく確実に閉じられる。
【0080】
また、図2,図7,図12,図17の如く、ヒューズホルダ200A〜200Dを形成するホルダ本体300A〜300Dの収容部310A〜310D内に、前記第1止具60および前記第2止具100(共に図5参照)に対応した一対の取付部350A〜350Dが形成されている。この取付部350A〜350Dは、図3,図8,図13,図18の如く、ヒューズ10を保持する一対のヒューズ端子30の受台350A〜350Dを兼ねたものである。
【0081】
図3,図8,図13,図18の如く、この受台350A〜350Dすなわち取付部350A〜350Dは、底壁354A〜354Dと、隔壁355A〜355Dと、側壁356A〜356Dと、後部側壁358A〜358Dと、前部側壁357A〜357D(図2,図7,図12,図17)とに囲まれて、止具収容部351A〜351Dが形成され、止具収容部351A〜351Dの上側に開口部351A〜351Dが設けられている。ここでは、便宜上、止具収容部351A〜351Dの符号と、開口部351A〜351Dの符号とを兼ねたものとして表示されている。
【0082】
止具収容部351A〜351Dを形成する底壁354A〜354Dは、ホルダ本体300A〜300Dの底壁312A〜312Dを兼ねたものである。また、隔壁355A〜355Dは、ヒューズ収容部320A〜320Dと止具収容部351A〜351Dとを区分けするために設けられている。
【0083】
また、図3,図8,図13,図18に示される側壁356A〜356Dと、後部側壁358A〜358Dと、前部側壁357A〜357D(図2,図7,図12,図17)は、ホルダ本体300A〜300Dの周壁313A〜313D(図2,図7,図12,図17)を兼ねたものである。
【0084】
止具収容部351A〜351Dは、上側止具収容部352A〜352Dと、下側止具収容部353A〜353Dとからなる。
上側止具収容部352A〜352Dは、直方体をした前記角ナット100の本体102(図5(c))に対応した形状をしたものであり、図3,図8,図13,図18に示される如く、上側止具収容部352A〜352Dに角ナット100が嵌め込まれる。
【0085】
なお、ヒューズホルダ200A〜200Dを形成する際に、例えば射出成形法が用いられて、受台350A〜350Dの上側止具収容部352A〜352Dに角ナット100がインサート成形されて、ヒューズホルダ200A〜200Dのホルダ本体300A〜300Dと角ナット100とが一体化されたものであってもよい。
【0086】
また、下側止具収容部353A〜353D内において、前記角ナット100が載置される止具支持用リブ362A〜362Dが、1ヶ所の下側止具収容部353A〜353D内につき対向して一対ほど設けられている。この下側止具収容部353A〜353D内に、ねじ70を形成する雄ねじ部71(図5(a))が余裕をもって入り込む(図3,図8,図13,図18)。
【0087】
図2,図7,図12,図17の如く、受台350A〜350Dの上側の後部側壁325A〜325D,326A〜326D側に、端子案内・規制用突出部361A〜361Dが設けられている。また、一対の受台350A〜350Dよりも、ヒューズ収容室320A〜320D側の後部側壁325A〜325D,326A〜326Dに、段付の端子案内用突出部360A〜360Dが設けられている。
【0088】
さらに、ヒューズ収容室320A〜320D内において、後部側壁325A〜325D,326A〜326Dに設けられた前記段付の端子案内用突出部360A〜360Dに対向して、前部側壁323A〜323Dの内側にも同形状をした段付の端子案内用突出部(図示せず)が設けられている。
【0089】
このように、端子案内用突出部360A〜360Dまたは端子案内・規制用突出部361A〜361Dが、ホルダ本体300A〜300Dの前部側壁323A〜323Dおよび後部側壁325A〜325D,326A〜326Dの収容室310A〜310D側に設けられてあるから、図1,図6,図11,図16の如く、ヒューズ端子30が取付けられたヒューズ10をホルダ本体300A〜300D内に組付ける際に、ヒューズ端子30は、端子案内用突出部360A〜360Dまたは端子案内・規制用突出部361A〜361Dにガイドされつつ、受台350A〜350Dに組付けられた角ナット100の上に載置されることとなる。このようにして、ヒューズ端子30が取付けられたヒューズ10は、ホルダ本体300A〜300D内に容易で迅速に位置決めされつつ組付けられることとなる。
【0090】
詳しく説明すると、ヒューズ端子30が取付けられたヒューズ10をホルダ本体300A〜300D内にセットするだけで、図4(a)に示されるヒューズ端子30の取付孔37の中心と、図5(c)に示される角ナット100の雌ねじ孔101との中心が略一致される。従って、ヒューズ端子30と電線端子40とを、第1止具60と第2止具100とを用いて接続すると共にホルダ本体300A〜300Dに固定する際に、このような接続および固定作業は容易で迅速にしかも正確に行われることとなる。
【0091】
また、端子案内・規制用突出部361A〜361Dは、図1,図6,図11,図16の如く、ヒューズ10を保持するヒューズ端子30が、ホルダ本体300A〜300D内に取付けられた角ナット100の上に載置された後に、ヒューズ端子30の上にケーブル50が接続された電線端子40をセットするに際し、略中空円板状に形成された電線端子40の電気接触部42(図5(b))の円環状端部を、前記端子案内・規制用突出部361A〜361D(図2,図7,図12,図17)に当接させつつ、ヒューズ端子30の上に前記電線端子40をセットすれば、図5(b)に示される丸型端子40の電気接触部42に設けられた取付孔41の中心と、図5(c)に示される角ナット100の雌ねじ孔101との中心、及び、図4(a)に示されるヒューズ端子30の取付孔37の中心とが略一致されることとなる。
【0092】
従って、ヒューズ端子30と電線端子40とを、第1止具60と第2止具100とを用いて接続すると共にホルダ本体300A〜300Dに固定するに際し、このような接続および固定作業は容易で迅速にしかも正確に行われることとなる。
【0093】
ヒューズホルダ200A〜200Dを構成するカバー400A〜400Dについて説明する。
図2,図7,図12,図17に示される如く、カバー400A〜400Dは、天壁412A〜412Dと、周壁413A〜413Dとから収容部410A〜410Dが形成されたものである。
【0094】
周壁413A〜413Dについて簡単に説明すると、この周壁413A〜413Dは、前部側壁423と、後部側壁425,426と、この後部側壁425,426に挟まれ、収容部410A〜410D内に向けて凹状に突出して形成された後部中央側壁424と、電線導入部430A〜430Dを形成する前部側壁434,435および各側壁436〜439とから形成されたものである。
【0095】
詳しく説明すると、ホルダ本体300A〜300Dの後部中央側壁324A〜324Dの外側に設けられた固定部314に対応して、カバー400A〜400Dの後部中央側壁424は略凹状に形成されると共に、固定部用逃し溝414が設けられている。
【0096】
また、ホルダ本体300A〜300Dの前側に突出して設けられた一対の電線導入部330A〜330Dに対応して、カバー400A〜400Dの前側に一対の電線導入部430A〜430Dが突出して設けられている。電線導入部430A〜430Dを形成する前部側壁434,435に、略半円状をした電線用開口部440が設けられている。
【0097】
また、図2および図7と、図12および図17に示される電線導入部330C,330D,430C,430Dの拡大斜視図として示された図15の如く、カバー400A〜400Dの電線導入部430A〜430Dを形成する側壁437,438の内側に、位置合せ用突出部443が設けられている。この位置合せ用突出部443は、ホルダ本体300A〜300Dにカバー400A〜400Dが被せられてヒューズホルダ200A〜200Dが閉じられる際に、容易に両者の位置合せが行われるようにするために形成されたものである。
【0098】
このように、カバー400A〜400Dの電線導入部430A〜430Dを形成する側壁437,438の内側に、一対の位置合せ用突出部443が設けられてあれば、ヒューズホルダ200A,200Bはフィーリングよく正確で迅速に閉じられることとなる。
【0099】
また、カバー400A〜400Dの前部側壁423の内側に、前部側壁423と平行であって、且つ、カバー400A〜400Dの収容部410A〜410D内から、この収容部410A〜410Dよりも外側に向けて、突出した前部案内用鍔461が設けられている。
【0100】
また、カバー400A〜400Dを形成する各側壁に関し、側壁436の雌ロック480近傍から、後部側壁425および後部中央側壁424とを経て、もう一方の後部側壁426に至るまで、これらの側壁の内側に連続した後部案内用鍔460が設けられている。
【0101】
このように連続して形成された後部案内用鍔460は、周壁413A〜413Dと平行であって、且つ、カバー400A〜400Dの収容部410A〜410D内から、この収容部410A〜410Dよりも外側に向けて突出して形成されたものである。
【0102】
また、カバー400A〜400Dに設けられた前部案内用鍔461の突出高さと、後部案内用鍔460の突出高さと、前記一対の位置合せ用突出部443の突出高さと、ホルダ本体300A,300Bに設けられた位置合せ用突出部341,342の突出高さとは、略同じ寸法に設定されている。
【0103】
このように、カバー400A〜400Dを形成する周壁413A〜413Dの各部に、前部案内用鍔461と、後部案内用鍔460とが設けられてあれば、前述した位置合せ用突出部341,342,443の効果も相俟って、ホルダ本体300A〜300Dやカバー400A〜400Dに成形によるソリや歪みなどといった多少の寸法狂いがあったとしても、ホルダ本体300A〜300Dにカバー400A〜400Dを簡単に嵌め合せることが可能となる。これにより、ヒューズホルダ200A,200Bはフィーリングよく正確で迅速に閉じられることとなり、ヒューズの点検・交換作業は、素早く簡単に行われることとなる。
【0104】
また、ホルダ本体300A〜300Dの収容部310A〜310D内に設けられた一対の取付部350A〜350Dに対応して、カバー400A〜400Dの天壁412A〜412Dの内側に、肉盗み凹部451が設けられた円板状の止具検知部450が形成されている。
【0105】
この止具検知部450について詳しく説明する。例えば、ヒューズホルダが開けられてヒューズの取付・交換作業が行われる際に、図9または図10において、第1止具60が第2止具100に対して確実に螺合されずに、甚だしく中途半端な状態で螺合された場合、第1止具60は図示された位置よりも上側に位置することとなる。
【0106】
そのような中途半端なねじの締付状態でヒューズ端子30と電線端子40とが接触され続けると、振動などにより、ヒューズ端子30と電線端子40とが確実に接触されずに、両者の間に電気的な接触不良が発生されるものと懸念されていた。
【0107】
例えば、図3,図8,図13,図14,図18において、第1止具60が第2止具100に対して確実に螺合されずに、甚だしく中途半端な状態で螺合された場合、第1止具60は図示された位置よりも上側に位置することとなるが、そのような状態で、ホルダ本体300A〜300Dにカバー400A〜400Dが被せられて、ヒューズホルダ200A〜200Dが閉じられようとしても、中途半端に雌ねじ100と螺合された雄ねじ70の頭部72(図5(a))の上面と、カバー400A〜400Dの天壁412A〜412Dの内側に設けられた止具検知部450とが互いに当接されることとなる(図3,図8,図13,図14,図18)。
【0108】
これにより、ホルダ本体300A〜300Dにカバー400A〜400Dが被せられて、ヒューズホルダ200A〜200Dが閉じられようとしても、中途半端に雌ねじ100と螺合された雄ねじ70の頭部の上面と、カバー400A〜400Dの天壁412A〜412Dの内側に設けられた止具検知部450とがぶつかり合って、ホルダ本体300A〜300Dにカバー400A〜400Dが取付けられない状態となる。
【0109】
従って、雄ねじ70と雌ねじ100とが完全に締結されていないことが判明され、ヒューズ10を点検もしくは交換した作業者は、自発的に、再度、確実に雄ねじ70を雌ねじ100に締め込む作業を行うこととなる。
【0110】
また、ヒューズ10の点検・交換作業が終了されて、ヒューズホルダ200A〜200Dが完全に閉じられた後に、激しい振動などによって、雌ねじ100と螺合された雄ねじ70が次第に緩み始めたとしても、雄ねじ70の頭部の上面と、これに対応してカバー400A〜400Dの天壁412A〜412Dの内側に設けられた止具検知部450、すなわち止具緩み防止部450とが当接されるから、雌ねじ100に対する雄ねじ70の緩みの進行は、その時点で停止されることとなる。
【0111】
なお、そのような状態となっても、第1止具60にスプリングワッシャ80(図5(a))が備えられてあるから、このスプリングワッシャ80に設けられた切割り部82の段差高さの範囲内において、スプリングワッシャ80自身に復元弾性力が働き続け、これにより、ヒューズ端子30と電線端子40とは接触され続けて、電気的な接触不良の発生は少しでも回避される。
【0112】
そのような状態にも対応できるようにするために、図5(a)に示される第1止具60に備えられたスプリングワッシャ80の切割り部82における段差高さと、図3,図8,図13,図18に示される如く、雌ねじ100と完全に螺合された状態の雄ねじ70の頭部72(図5(a))の上面と、カバー400A〜400Dの天壁412A〜412Dの内側に設けられた止具検知部450との隙間との関係において、前記段差高さは、前記隙間よりも大きな寸法となるように設定されている。
【0113】
ホルダ本体300A〜300Dを形成する周壁313A〜313Dの外側に設けられた雄ヒンジ370に対応して、カバー400A〜400Dを形成する周壁413A〜413Dの外側に、カバー400A〜400Dをホルダ本体300A〜300Dに取付ける際に用いられる雌ヒンジ470が設けられている。
【0114】
この雌ヒンジ470は、側壁439の外面からこの側壁439と平行に突出して形成されている。詳しく説明すると、雌ヒンジ470は、カバー400A〜400Dがホルダ本体300A〜300Dに被せられる際に、カバー400A〜400Dを形成する側壁439の外面から、この側壁439に対して平行であって、且つ、下側に向けて突出されるようにして形成されたものである。また、雌ヒンジ470に雄ヒンジ370が容易に引掛けられるようにするために、雌ヒンジ470には雄ヒンジ370に対応した挿通部471が形成されている。
【0115】
また、ホルダ本体300A〜300Dを形成する周壁313A〜313Dの外側に設けられた雄ロック380に対応して、カバー400A〜400Dとホルダ本体300A〜300Dとが、容易で確実に開閉可能とされるために用いられる雌ロック480が設けられている。雌ロック480は、可撓係合片481に係止突起収容孔482が設けられたものである。
【0116】
図1〜図3,図6〜図18の如く、ホルダ本体300A〜300Dもしくはカバー400A〜400Dの各角部は、必要に応じて面取り形状となっている。「面取り」とは、1つの面と他の面との交わりの角(かど)に斜面または丸みがつけられている状態をいう。C面取りは斜面の形状をした面取りであり、R面取りは丸みをおびた形状の面取りである。
【0117】
このような面取り部分を設ける目的は、角部に応力が集中されることを緩和させると共に、ヒューズホルダ200A〜200Dを取り扱う作業者が、角部によって手などに怪我をしてしまうといった障害の発生を予防するためでもある。小さな面取りは、例えばタンブリング処理などによって形成される。このように各角部に面取りが設けられてあると、作業者は怪我などに対して気にしなくともよくなるから、作業性に優れ取扱い易いヒューズホルダ200A〜200Dが提供されることとなる。
【0118】
図1〜図3と、図6〜図9と、図11〜図18の如く、ホルダ本体300A〜300Dと、カバー400A〜400Dと、これら両者を一体に繋げる一対の可撓連結片500とから形成されるヒューズホルダ200A〜200Dは、複雑な形状をしたものである。このような複雑な形状をしたヒューズホルダ200A〜200Dであっても、効率よくヒューズホルダ200A〜200Dを製造できるようにするために、ヒューズホルダ200A〜200Dは大量生産に適した材料で成形されることが好ましく、例えば、射出成形が可能な合成樹脂であって熱可塑性的な性質を有する合成樹脂で、前記ヒューズホルダ200A〜200Dは形成されるとよい。
【0119】
図6〜図8に示されるヒューズホルダ200Bの特徴部分と、図16〜図18に示されるヒューズホルダ200Dの特徴部分とに関し、両者の共通した特徴部分について併せて説明する。
【0120】
図示された如く、ヒューズホルダ200B,200Dは、底壁312B,312Dおよび周壁313B,313Dから、筒形ヒューズ10が取付けられるための収容部310B,310Dおよび開口部311B,311Dが形成されたホルダ本体300B,300Dと、ホルダ本体300B,300Dに対応し開口部311B,311Dを閉じて筒形ヒューズ10を保護するために、天壁412B,412Dおよび周壁413B,413Dから収容部410B,410Dが形成されたカバー400B,400Dとが、一対の可撓連結片500を介して一体に形成されたものである。
【0121】
そして、ヒューズホルダ200B,200Dを形成するホルダ本体300B,300Dの収容部310B,310D内に、筒形ヒューズ10を固定するための一方の受台350B,350Dと他方の受台350B,350Dとが設けられている。
【0122】
さらに、一方の受台350B,350Dと他方の受台350B,350Dとの間に、水による筒形ヒューズ10の誤作動を防止し且つ金属製工具による電気的な短絡を防止するためのリブ327B,327Dが、ホルダ本体300B,300Dの底壁312B,312Dからヒューズ収容部320B,320D内に向けて立設されている。
【0123】
詳しく説明すると、図10の参考例に示される如く、ドライバSDなどの金属製工具による電線端子40間の電気的な短絡事故を防止するために、図9に示す如く、リブ327Bが、ホルダ本体300Bの底壁312Bからヒューズ収容部320B内に向けて立設されている。
【0124】
このようなリブ327B,327Dが、ヒューズホルダ200B,200Dを構成するホルダ本体300B,300Dの底壁312B,312Dから、ヒューズ収容部320B,320D内に向けて立設されてあれば、ヒューズホルダ200B,200D内に水が浸入し筒形ヒューズ10の表面を介して水が伝わってきても、リブ327B,327Dを伝わって水は下方に落ち易くなり、このことから、水に起因した筒形ヒューズ10の電気的ショートの発生は未然に防止されることとなる。
【0125】
また、筒形ヒューズ10の表面を介して水が伝わり、これにより筒形ヒューズ10が誤作動してしまい、筒形ヒューズ10が切れた後であっても、水はリブ327B,327Dを伝わって下方に落ちるから、筒形ヒューズ10の表面にリーク電流が流れるといった不具合の発生も未然に防止されることとなる。そして筒形ヒューズ10が接続された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機能が発揮されることとなる。
【0126】
また、ヒューズ切れが発生した後に、切れたヒューズを新品のヒューズに交換するためのメンテナンスを行う際に、図10または図20に示される如く、スパナOESやドライバSDなどの金属製工具が不用意に正負の電極に接触された場合、その瞬間に金属製工具を介して正負の電極は短絡されたこととなり、これによりショート電流が流れ、ヒューズケース内や各種電気回路に電気的なショートが発生することとなる。
【0127】
しかしながら、図7および図8、又は、図17および図18に示される如く、ヒューズホルダ200B,200Dを構成するホルダ本体300B,300Dにおいて、ヒューズ10を取付けるための一方の受台350B,350Dと他方の受台350B,350Dとの間に、電気的な短絡を防止するリブ327B,327Dが設けられ、このリブ327B,327Dは、ホルダ本体300B,300Dの底壁312B,312Dからヒューズ収容部320B,320D内に向けて立設されているから、図9に示されるように、例えば、ドライバSDなどの金属製工具が不用意にヒューズホルダ上に置かれるなどされても、前述した電気的なショートの発生は未然に防止されることとなる。従って、ヒューズ交換を行うといったメンテナンス作業の際に、不用意に電気ショートが発生されることはなく、筒形ヒューズ10の取替え作業は安全に行われることとなる。
【0128】
また、ヒューズホルダ200B,200Dに組付けられる管ヒューズ10は、図4(b)に示される如く、円筒状のガラス管からなるヒューズ本体12を備える配線用筒形ヒューズ10である。このような円筒形状をした管ヒューズ10の本体12の外径部13に対応して、図7および図8、又は、図17および図18の如く、ホルダ本体300B,300Dの底壁312B,312Dから、ヒューズ収容部320B,320D内に向けて立設されたリブ327B,327Dの本体327E(図17)に、U字溝327F(図17)が形成されている。
【0129】
このように、ホルダ本体300B,300Dの底壁312B,312Dから、ヒューズ収容部320B,320D内に向けて立設されたリブ327B,327Dの本体に前述したU字溝が形成されてあれば、ヒューズホルダ200B,200D内に浸入し円筒形状をした管ヒューズ10の本体表面を伝わってきた水は、より一層、リブ327B,327Dを伝わって速やかに下方に流れ落ちることとなる。従って、水に起因した筒形ヒューズ10の電気的ショートの発生や、管ヒューズ10の表面にリーク電流が流れるといった不具合の発生は、より一層、防止されることとなる。これにより管ヒューズ10が接続された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機能が発揮されることとなる。
【0130】
また、図8または図18の如く、管ヒューズ10に対応して形成されたリブ327B,327Dに、管ヒューズ10の本体12が当接されるように設定すれば、ヒューズホルダ200B,200D内に浸入し、管ヒューズ10を保持する一対の端子30を介して、管ヒューズ10の両端からヒューズ本体12の表面を伝わってきた水は、管ヒューズ10の本体12と当接した前記リブ327B,327Dを伝わって下側へ流れ落ちることとなる。なお、仕様・条件などにより、管ヒューズ10の本体12が前記リブ327B,327Dに当接されないようにしてもよい。
【0131】
また、図7〜図9と、図17および図18の如く、ホルダ本体300B,300Dの底壁312B,312Dから、ヒューズ収容部320B,320D内に向けて立設されたリブ327B,327Dの本体は、このホルダ本体300B,300Dの収容部310B,310D内から開口部311B,311Dを経て、開口部311B,311Dよりもホルダ本体300B,300Dの外側に向けて突出して形成されたものである。
【0132】
このようにホルダ本体300B,300Dの底壁312B,312Dに立設されたリブ327B,327Dを形成すれば、ヒューズ切れが発生した後に、切れた筒形ヒューズ10を新品の筒形ヒューズ10に交換するためのメンテナンスを行う際に、例えば、ヒューズホルダ200B,200Dの収容部310B,310D内もしくは開口部311B,311Dにスパナやドライバなどの金属製工具が不用意に置かれて、金属製工具が電極に接触されるようなことがあっても、リブ327B,327Dがヒューズホルダ200B,200Dのホルダ本体300B,300Dの収容部310B,310D内から開口部311B,311Dを経て、開口部311B,311Dよりもホルダ本体300B,300Dの外側に向けて突出して形成されてあるから、金属製工具の一部はリブ327B,327Dによってヒューズホルダ200B,200D上に支持されることとなる(図9)。
【0133】
従って、図10または図20に示される如く、ヒューズ切れが発生した後に、切れたヒューズを新品のヒューズに交換するためのメンテナンス作業を行う際に、スパナOESやドライバSDなどの金属製工具が不用意に正負の電極に接触され、その瞬間に金属製工具を介して正負の電極は短絡され、これによりショート電流が流れて、ヒューズケース内や各種電気回路に電気的なショートが発生してしまうといった不具合の発生は未然に防止されることとなる(図9)。
【0134】
また、図6〜図8、又は、図16〜図18の如く、ヒューズホルダ200B,200Dを構成するホルダ本体300B,300Dのリブ327B,327Dに対応して、カバー400B,400Dの内側に他のリブ427が立設されている。図17の如く、リブ427の本体428の一端に湾曲状凹部429が形成されている。この湾曲状凹部429は、図4(b)に示される円筒形状をした管ヒューズ10の本体12の外径部13に対応して形成されたものである。
【0135】
図11および図12に示されるヒューズホルダ200Cの特徴部分と、図16および図17に示されるヒューズホルダ200Dの特徴部分とに関し、両者の共通した特徴部分について、図14および図15と共に併せて説明する。
【0136】
図11および図12、又は、図16および図17の如く、ヒューズホルダ200C,200Dは、底壁312C,312Dおよび周壁313C,313Dから、筒形ヒューズ10が取付けられるための収容部310C,310Dおよび開口部311C,311Dが形成されたホルダ本体300C,300Dと、ホルダ本体300C,300Dに対応し開口部311C,311Dを閉じて筒形ヒューズ10を保護するために、天壁412C,412Dおよび周壁413C,413Dから収容部410C,410Dが形成されたカバー400C,400Dとが、一対の可撓連結片500を介して一体に形成されたものである。
【0137】
そして、ヒューズホルダ200C,200Dを形成するホルダ本体300C,300Dの前側に、一対の電線導入部330C,330Dが手前側に向けて突出して設けられている。また、同じくヒューズホルダ200C,200Dを形成するカバー400C,400Dの前側に、一対の電線導入部430C,430Dが手前側に向けて突出して設けられている。
【0138】
図11および図16に示されるホルダ本体300C,300Dに設けられた一対の電線導入部330C,330Dの各部について、図15(a)と共にまとめて詳しく説明する。図15(a)の如く、一対の電線導入部330C,330Dを形成する下壁332から上に向けて水切り用リブ344が立設され、且つ、この水切り用リブ344よりも手前側すなわち電線用開口部340側の下壁332の略中央に、L字形突出部348が電線収容室331C,331D内に向けて形成されると共に、水抜き孔347すなわち排出口347が設けられている。前記水切り用リブ344と前記水抜き孔347とは、1つの電線導入部330C,330Dにつき、それぞれ併設されている。
【0139】
このように、ホルダ本体300C,300Dに設けられた一対の電線導入部330C,330Dにおいて、水切り用リブ344と水抜き孔347とが、1つの電線導入部330C,330Dにつき、それぞれ併設されてあれば、ヒューズホルダ200C,200Dの電線導入部330C,330D,430C,430D内に浸入した水は、水切り用リブ344で遮られて、ヒューズホルダ200C,200Dの収容部310C,310Dの奥まで入り難くなる(図14)。
【0140】
また、ヒューズホルダ200C,200Dの電線導入部330C,330D,430C,430D内に浸入した水は、水抜き孔347を通ってヒューズホルダ200C,200Dの外部へと速やかに排出されることとなり、ヒューズホルダ200C,200D内に水は滞留されなくなる(図14)。
【0141】
これにより、筒形ヒューズ10が切れた後であっても、ヒューズホルダ200C,200D内に滞留した水によって筒形ヒューズ10の表面が水に濡れ、このことから筒形ヒューズ10の表面にリーク電流が流れるといった不具合の発生は未然に防止されることとなる。そして筒形ヒューズ10が接続された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機能が発揮されることとなる。
【0142】
また、ヒューズホルダ200C,200Dに防水用のゴム部品やシール部材などの密封部材を設ける必要性も無くなり、ヒューズホルダ200C,200Dの部品点数の削減化が達成され、結果としてヒューズホルダ200C,200Dのコストダウンが図られることとなる。
【0143】
なお、図12,図14,図15,図17の如く、ホルダ本体300C,300Dに設けられた一対の電線導入部330C,330Dにおいて、この部分に設けられた水抜き孔347に対応して、水抜き孔347の上側にL字形突出部348が近接して設けられてあれば、ヒューズホルダ200C,200Dの電線導入部330C,330D,430C,430D内に比較的大きな異物が入り難くなり、異物に起因したヒューズホルダ200C,200D内における不具合の発生は少しでも防止されるものとなる。
【0144】
また、図11または図16の如く、ヒューズホルダ200C,200Dのホルダ本体300C,300Dを形成する電線導入部330C,330Dに、圧着端子40が加締められて取付けられた電線50が備えられる。そして、図5に示される圧着端子40の電線接続部43に対応して、図15に示される如く、電線導入部330C,330Dの水切り用リブ344の本体345にU字溝346が形成されている。
【0145】
このように、圧着端子40の電線接続部43に対応して、電線導入部330C,330Dの水切り用リブ344の本体345にU字溝346が形成されてあれば、ヒューズホルダ200C,200Dの電線導入部330C,330D内に、電線50を伝わって浸入した水は、水切り用リブ344で遮られると共に速やかに水切り用リブ344を伝わって下方に流れ落ちることとなる。これにより、水は、より一層、ヒューズホルダ200C,200Dの収容部310C,310Dの奥まで入り難くなる。
【0146】
そして、ヒューズホルダ200C,200Dの電線導入部330C,330D内に電線50を伝わって浸入した水は、水切り用リブ344で遮られて下方に流れ落ちた後に、水抜き孔347を通ってヒューズホルダ200C,200Dの外部へと速やかに排出されるから、ヒューズホルダ200C,200D内に水が滞留され、これにより、ヒューズホルダ200C,200D内で電気的なショートの発生や、リーク電流が流れるといった不具合の発生は未然に回避されることとなる。
【0147】
また、図11および図12と、図15〜図17の如く、ヒューズホルダ200C,200Dのホルダ本体300C,300Dを形成する電線導入部330C,330Dに設けられた水切り用リブ344に対応して、カバー400C,400Dを形成する電線導入部430C,430Dの内側に、他の水切り用リブ444が設けられている。図15(b)の如く、この水切り用リブ444は、本体445に湾曲状凹部446が形成されたものである。
【0148】
このように、カバー400C,400Dを形成する電線導入部430C,430Dの内側に、前記形状をした他の水切り用リブ444が設けられてあれば、ヒューズホルダ200C,200Dの電線導入部330C,330D,430C,430D内に浸入した水は、カバー400C,400Dの内側に設けられた他の水切り用リブ444によっても遮られることとなるから、より一層、ヒューズホルダ200C,200Dの収容部310C,310Dの奥にまで水は入り難くなる。従って、筒形ヒューズ10が接続された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機能が発揮されることとなる。
【0149】
図13に示されるヒューズホルダ200Cの特徴部分と、図18に示されるヒューズホルダ200Dの特徴部分とに関し、両者の共通した特徴部分について併せて説明する。
【0150】
図12および図13、又は、図17および図18の如く、ヒューズホルダ200C,200Dは、底壁312C,312Dおよび周壁313C,313Dから、筒形ヒューズ10が取付けられるための収容部310C,310Dおよび開口部311C,311Dが形成されたホルダ本体300C,300Dと、ホルダ本体300C,300Dに対応し開口部311C,311Dを閉じて筒形ヒューズ10を保護するために、天壁412C,412Dおよび周壁413C,413Dから収容部410C,410Dが形成されたカバー400C,400Dとが、一対の可撓連結片500を介して一体に形成されたものである。
【0151】
そして、ヒューズホルダ200C,200Dを形成するホルダ本体300C,300Dの収容部310C,310D内に、筒形ヒューズ10を固定するための一方の取付部350C,350Dと他方の取付部350C,350Dとが設けられている。
【0152】
そして、ヒューズホルダ200C,200Dを形成するホルダ本体300C,300Dの底壁312C,312Dの略中央、すなわち、筒形ヒューズ10を固定するための一方の取付部350C,350Dと他方の取付部350C,350Dとの間の底壁312C,312Dに、L字形突出部329C,329Dがヒューズホルダ200C,200Dのヒューズ収容室320C,320D内に向けて形成されると共に、水抜き孔328C,328Dすなわち排出口328C,328Dが設けられている(図13,図18)。
【0153】
このように、ヒューズホルダ200C,200Dを形成するホルダ本体300C,300Dの底壁312C,312Dの略中央に、水抜き孔328C,328Dが設けられてあれば、ヒューズホルダ200C,200Dの収容部310C,310Dの奥まで浸入してきた水は、ヒューズホルダ200C,200Dを構成するホルダ本体300C,300Dの底壁312C,312Dに設けられた水抜き孔328C,328Dを通って、ヒューズホルダ200C,200Dの外部へと速やかに排出されることとなり、ヒューズホルダ200C,200D内に水は滞留されなくなる。
【0154】
これにより、筒形ヒューズ10が切れた後であっても、ヒューズホルダ200C,200D内に滞留した水によって筒形ヒューズ10の表面が水に濡れ、このことから筒形ヒューズ10の表面にリーク電流が流れるといった不具合の発生は未然に防止されることとなる。そして筒形ヒューズ10が接続された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機能が発揮されることとなる。
【0155】
また、ヒューズホルダ200C,200Dに防水用のゴム部品やシール部材などの密封部材を設ける必要性も無くなり、ヒューズホルダ200C,200Dの部品点数の削減化が達成され、結果としてヒューズホルダ200C,200Dのコストダウンが図られることとなる。
【0156】
なお、図13,図18の如く、ホルダ本体300C,300Dの底壁312C,312Dに設けられた水抜き孔328C,328Dに対応して、水抜き孔328C,328Dの上側にL字形突出部329C,329Dが近接して設けられてあれば、ヒューズホルダ200C,200Dの収容部310C,310D,410C,410D内に比較的大きな異物が入り難くなり、異物に起因したヒューズホルダ200C,200D内における不具合の発生は少しでも防止されるものとなる。
【0157】
図16〜図18に示されるヒューズホルダ200Dは、上記水切り用リブ344と、上記水抜き孔347と、上記水によるヒューズ10の誤作動を防止し且つ金属製工具による電気的な短絡を防止するためのリブ327Dとを、全て兼ね備えたヒューズホルダ200Dである。
【0158】
このようにすれば、ヒューズホルダ200D内に浸入した水によって、筒形ヒューズ10に電気的なショートが生じたりリーク電流が流れるといった不具合に対し、より改良されたヒューズホルダ200Dが提供されることとなる。
【0159】
また、図1および図3と、図6および図8および図9と、図11および図13と、図16および図18とに示される如く、上記ヒューズホルダ200A〜200Dに、図4に示されるようなヒューズ本体12に絶縁部20が設けられ両端に端子30が取付けられたヒューズ10が組付けられてもよい。
【0160】
また、前記ヒューズ10がヒューズホルダ200A〜200Dのホルダ本体300A〜300D内に組付けられた状態において、ヒューズ10に設けられた絶縁部20は、ホルダ本体300A〜300Dの底壁312A(図3),312B(図8)、又は、リブ327B(図8),427,327D(図18),427、又は、底壁312C,312Dに設けられたL字形突出部329C(図13),329D(図18)のうちの少なくとも1ヶ所以上に当接されてある。
【0161】
このようにすれば、ヒューズホルダ200A〜200D内に浸入し、ヒューズ10を保持する一対の端子30を介して、ヒューズ10の両端からヒューズ本体12の表面を伝わってきた水は、ヒューズ本体12の中央部分に設けられた絶縁部20から、この絶縁部20が当接する相手部材へと伝わって流れ落ちることと なる。
【0162】
従って、ヒューズホルダ200A〜200D内に浸入した水により、筒形ヒューズ10に電気的なショートが生じたりリーク電流が流れるといった不具合に対し、より一層、改良されたヒューズ取付済みのヒューズホルダ200A〜200Dが提供されることとなる。
【0163】
なお、仕様・条件などによっては、ヒューズ10に設けられた絶縁部20は他の部材に当接されないように設定されてもよい。また、仕様・条件などにより、図6および図8〜図10と、図11および図13と、図16および図18に示されるヒューズホルダ200B〜200Dにおいて、これらのヒューズホルダ200B〜200D内に組付けられるヒューズ10に関しては、仮想線で示された円環状絶縁体20などの絶縁部20がヒューズ10に設けられずに省略されてあってもよい。
【0164】
ヒューズホルダ200A〜200Dの開閉動作に関し、ホルダ本体300A〜300Dおよびカバー400A〜400Dと共に、以下に詳しく説明する。
ヒューズの点検・交換・取付作業などが終えられて、図2,図7,図12,図17に示されるヒューズホルダ200A〜200Dのホルダ本体300A〜300Dに、カバー400A〜400Dを被せて、ヒューズホルダ200A〜200Dを閉じる際に、まず、カバー400A〜400Dに設けられた雌ヒンジ470の挿通部471に、ホルダ本体300A〜300Dに設けられた雄ヒンジ370の湾曲部371を嵌め込む。その際に、一対の可撓連結片500は適度に撓まれる。
【0165】
次に、互いに組合された前記ヒンジ370,470を中心に、図示されたカバー400A〜400Dを約180°ほど回動させると、図3,図8,図13,図18の如く、ホルダ本体300A〜300Dの上にカバー400A〜400Dが取付けられる。その際に、一対の可撓連結片500は大きく撓まれることとなる。
【0166】
このようなことから、ホルダ本体300A〜300Dと、カバー400A〜400Dと、これら両者を一体に繋げる一対の可撓連結片500とが、一体に形成されたヒューズホルダ200A〜200Dは、可撓性を有する合成樹脂で形成されることが好ましい。
【0167】
ホルダ本体300A〜300Dとカバー400A〜400Dとが、一対の可撓連結片500を介して一体に繋げられてあるから、ヒューズの点検・交換・取付の際に、ホルダ本体300A〜300Dに対応して、これに取付けられるカバー400A〜400Dが不用意に見失われてしまうといった不具合の発生は、未然に防止されることとなる。
【0168】
また、ヒューズホルダ200A〜200Dの開閉動作が行われる際に、フィーリングよく確実な開閉動作が行われるようにするために、図2,図7,図12,図17の如く、カバー400A〜400Dを形成する側壁436に雌ロック480が設けられ、これに対応して、ホルダ本体300A〜300Dを形成する側壁356A〜356Dに雄ロック380が設けられている。
【0169】
カバー400A〜400Dに設けられた雌ロック480について説明すると、この雌ロック480は、凹形形状をした可撓係合片481と、係止突起収容孔482とから形成されたものである。
【0170】
ホルダ本体300A〜300Dに設けられた雄ロック380について説明すると、この雄ロック380は、カバー400A〜400Dに設けられた雌ロック480の可撓係合片481に対応した可撓係合片収容凹部381と、カバー400A〜400Dに設けられた雌ロック480の係止突起収容孔482に対応した係止突起(図示せず)とから形成されたものである。
【0171】
このように、互いに対応した雌ロック480と雄ロック380とが、ヒューズホルダ200A〜200Dに設けられてあれば、ヒューズホルダ200A〜200Dのホルダ本体300A〜300Dに、カバー400A〜400Dを被せて、ヒューズホルダ200A〜200Dを閉じる際に、カバー400A〜400Dに設けられた雌ロック480の可撓係合片481が、ホルダ本体300A〜300Dに設けられた雄ロック380の係止突起(図示せず)を乗越え、これと共に雌ロック480の可撓係合片481は、ヒューズホルダ200A〜200Dの外側に向けて撓まれた後に、雌ロック480の係止突起収容孔482に雄ロック380の係止突起が嵌り込む。
【0172】
このようにして、ホルダ本体300A〜300Dとカバー400A〜400Dとは、前記雌ロック480と前記雄ロック380との嵌合によりフィーリングよく確実に嵌め合わされて、ヒューズホルダ200A〜200Dが閉じられることとなる。しかも、前記雌ロック480と前記雄ロック380との嵌合によって、ヒューズホルダ200A〜200Dが不用意に開いてしまうこともない。
【0173】
また、ヒューズホルダ200A〜200Dを開ける際には、カバー400A〜400Dに設けられた雌ロック480の可撓係合片481を、指などでヒューズホルダ200A〜200Dの外側に向けて撓ませれば、雌ロック480の係止突起収容孔482に嵌まり込んでいた雄ロック380の係止突起は解除されることとなる。これにより、ホルダ本体300A〜300Dからカバー400A〜400Dを容易で迅速に取外して、ヒューズホルダ200A〜200D内に組付けられたヒューズ10の点検・交換などといったメンテナンスは、円滑に行われることとなる。
【0174】
このようなことからも、ホルダ本体300A〜300Dと、カバー400A〜400Dとから構成されるヒューズホルダ200A〜200Dは、可撓性を有する合成樹脂で形成されることが好ましい。
【0175】
上述したような射出成形が可能な合成樹脂であって、熱可塑性的な性質を有する合成樹脂であり、さらに可撓性を有する合成樹脂として、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBTと略称する)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABSと略称する)、ポリアミド樹脂(PAと略称する)、ポリプロピレン樹脂(PPと略称する)などが挙げられ、必要に応じて合成樹脂に各種の充填材が添加されてあってもよい。
【0176】
本発明の実施形態の一例で用いられるヒューズホルダ200A〜200Dは、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)から形成され、寸法安定性、強度の安定性、電気的特性などの点で優れたものとなっている。ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)として、例えばPBT−H01などが挙げられる。
【0177】
また、ヒューズホルダ200A〜200Dなどの成形体は、必要に応じてタンブリング処理いわゆるたる研磨処理が施され、このようにして金型から取出された後に、成形体に残されたバリが取去られるようにしてもよい。そのようにすれば、より一層、作業性に優れ取扱い易いヒューズホルダ200A〜200Dが提供されることとなる。
【0178】
また、ヒューズ、電線などの電気関連部品からの漏電などに対応するために、ホルダ本体300A〜300Dと、カバー400A〜400Dとから構成されるヒューズホルダ200A〜200Dは、電気絶縁性に優れた材料で形成されることか好ましい。このようなことから、ホルダ本体300A〜300Dと、カバー400A〜400Dとから構成されるヒューズホルダ200A〜200Dは、電気絶縁性に優れた上記合成樹脂で形成されることが好ましく、具体的には、上に列記された各種合成樹脂で前記ヒューズホルダ200A〜200Dが形成されることが好適である。
【0179】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、ヒューズを構成する一対の電気接触部よりヒューズ本体を介して水が伝わってきても、水切り用の絶縁部で水は下方に落ち易くなり、ヒューズの電気接触部間において、水に起因した電気的ショートの発生を未然に防止することができる。
したがって、ヒューズが作動し、これが切れた後であっても、水は絶縁部を伝わって下方に落ちるから、ヒューズの電気接触部間でリーク電流が流れるといった不具合の発生も未然に防止することができる。これにより、ヒューズが接続された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機能が発揮される。また、ヒューズを構成するヒューズ本体の中央部分に、水切り用の絶縁部が設けられたことにより、ヒューズを構成する一対の電気接触部間の沿面距離が増加され、このことからも、放電などに関係した電気的ショートの発生を防止することができる。さらに絶縁部は、絶縁部を構成する円環状絶縁体の内径部が該ヒューズ本体の外径部に圧入嵌合されることで容易で確実に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヒューズがヒューズホルダに組付けられる際の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】ヒューズホルダを示す斜視図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】(a)は端子を示す斜視図、(b)はヒューズを示す斜視図、(c)は円環状絶縁体を示す斜視図、(d)は絶縁部を備えるヒューズに端子が取付けられた状態を示す斜視図である。
【図5】(a)は第1止具を示す斜視図、(b)は電線および電線端子を示す斜視図、(c)は第2止具を示す斜視図である。
【図6】本発明に係るヒューズホルダの第1の実施形態を示す分解斜視図である。
【図7】同じくヒューズホルダを示す斜視図である。
【図8】図6のB−B断面図である。
【図9】ヒューズが組付けられたホルダ本体を示す縦断面図である。
【図10】同じくヒューズが組付けられたホルダ本体を示す縦断面図である。
【図11】本発明に係るヒューズホルダの第2の実施形態を示す分解斜視図である。
【図12】同じくヒューズホルダを示す斜視図である。
【図13】図11のC−C断面図である。
【図14】図11のE−E断面図である。
【図15】(a)はホルダ本体の電線導入部を示す拡大斜視図、(b)はカバーの電線導入部を示す拡大斜視図である。
【図16】本発明に係るヒューズホルダの第3の実施形態を示す分解斜視図である。
【図17】同じくヒューズホルダを示す斜視図である。
【図18】図16のD−D断面図である。
【図19】従来のヒューズボックスを示す斜視図である。
【図20】従来のヒューズボックスにヒューズを組込んだ状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ヒューズ(筒形ヒューズ、配線用筒形ヒューズ、管ヒューズ)
11 電気接触部
12 本体(ヒューズ本体)
13 外径部
20 絶縁部(円環状絶縁体)
23 内径部
30 端子(ヒューズ端子)
40 圧着端子(丸型端子、電線端子)
43 電線接続部
50 電線(ケーブル)
200A〜200D ヒューズホルダ
300A〜300D ホルダ本体
310A〜310D 収容部(収容室)
311A〜311D 開口部
312A〜312D 底壁
327B,327D リブ
327F U字溝
328C,328D 水抜き孔(排出口)
330A〜330D 電線導入部
344 リブ(水切り用リブ)
347 水抜き孔(排出口)
350A〜350D 取付部(受台)
400A〜400D カバー(蓋)
427 リブ(他のリブ)
444 リブ(水切り用リブ、他の水切り用リブ)
Claims (1)
- 一対の電気接触部と、該一対の電気接触部間に形成されて、該一対の電気接触部間を絶縁するヒューズ本体とから構成されるヒューズにおいて、前記ヒューズ本体の中央部分に円環状絶縁体からなる単一の水切り用の絶縁部が設けられ、該絶縁部は該円環状絶縁体の内径部が該ヒューズ本体の外径部に圧入嵌合されることで該ヒューズ本体に取付けられていることを特徴とするヒューズ。
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