JP4135471B2 - Epoxy resin composition and cured product thereof - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低い誘電正接と高いガラス転移温度を有する硬化物を与え、かつ溶媒への溶解性に優れるエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報通信量の増加にともない高周波数帯域での情報通信が盛んに行われるようになり、より優れた電気特性、なかでも高周波数帯域での伝送損失を低減させるため、低い誘電正接を有する電気絶縁材料が求められている。従来、電気絶縁材料としては、電気特性、機械特性、接着性などに優れたエポキシ樹脂が用いられていたが、従来のエポキシ樹脂は、硬化剤としてアミン化合物、フェノール化合物などの活性水素を有する化合物が使用されており、これら硬化剤によりエポキシ樹脂を硬化させた場合には、エポキシ基とこれら活性水素との反応によって極性の高いヒドロキシ基が生じるため誘電正接を低くすることが困難であった。
【0003】
エポキシ樹脂を硬化させた際に極性の高いヒドロキシ基を生じさせない方法として、カルボン酸と芳香族ヒドロキシ化合物とからなるエステル化合物の有するエステル結合が、エポキシ基に対して高い反応活性を持つことを利用し、多官能性の該エステル化合物をエポキシ樹脂の硬化剤として使用する試みがなされている(例えば、特許文献1参照。)。該エステル化合物を硬化剤としてエポキシ樹脂を硬化させた場合には、極性の高いヒドロキシ基を生じることがないため、得られる硬化物は低い誘電正接を示す。このようなエステル化合物として、フタル酸やトリメリット酸とフェノール類とのエステル化合物、安息香酸類とビスフェノールAやビスフェノールSとのエステル化合物、あるいは、安息香酸類とフェノール樹脂とのエステル化合物などが知られている。
【0004】
しかし、これらエステル化合物は、活性の高いエステル結合が分子または分子鎖の末端にしか存在しないため、得られるエポキシ樹脂硬化物の架橋密度が高くならず、また、硬化物内部で水素結合が形成されることもないので、鉛フリーの半田加工に耐え得る高いガラス転移温度を有するエポキシ樹脂硬化物が得られなかった。
【0005】
エポキシ基に対して高い反応活性を持つエステル化合物の中で、高いガラス転移温度を有するエポキシ樹脂硬化物を与えるエステル化合物としては、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジヒドロキシ化合物とから得られる多官能性ポリエステル(例えば、特許文献2参照。)、あるいは、両末端にヒドロキシ基を有する多官能性ポリエステルのヒドロキシ基をモノカルボン酸でエステル化したポリエステル(例えば、特許文献3参照。)などが知られており、このような多官能性ポリエステルを硬化剤として使用してエポキシ樹脂を硬化させた場合には、分子鎖を形成する全てのエステル結合が硬化反応に関与できるので、エポキシ樹脂硬化物の架橋密度が高くなり、ガラス転移温度を高くすることができる。
【0006】
しかし、上記ポリエステルは結晶化しやすく、溶媒への溶解性に劣るため、これを硬化剤として使用したエポキシ樹脂組成物を調整する際に、溶媒の種類が特定のものに制限されるという問題点があった。
【0007】
【特許文献1】
特開昭62−53327号公報
【特許文献2】
特開平5−51517号公報
【特許文献3】
特開平10−101775号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、ガラス転移温度が高く、誘電正接の低いエポキシ樹脂硬化物を与え、かつ硬化剤として溶媒への溶解性に優れたポリエステルを含有するエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、エポキシ樹脂の硬化剤として、分子鎖末端にアリールカルボニルオキシ基を有する、芳香族多価カルボン酸と嵩高い基を有する芳香族多価ヒドロキシ化合物とからなるポリエステルを使用する。該ポリエステルの分子鎖を形成する全てのエステル結合が架橋点となり得るため、これをエポキシ樹脂硬化剤として使用した場合、硬化物は高い架橋密度を有し、また、硬化時に極性の高いヒドロキシ基を形成することがないため、得られるエポキシ樹脂硬化物は、高いガラス転移温度と低い誘電正接とを兼備する。さらに、該ポリエステルは、芳香族多価ヒドロキシ化合物として、芳香環や脂環式構造などの嵩高い構造を分子内に複数有するので、ポリエステルの分子鎖の結晶化が抑えられ、各種有機溶媒への溶解性に優れる。
【0010】
すなわち本発明は、分子鎖末端にアリールカルボニルオキシ基を有する、芳香族多価カルボン酸残基と芳香族多価ヒドロキシ化合物残基とからなるポリエステルを含有するエポキシ樹脂組成物であって、前記芳香族多価ヒドロキシ化合物残基が、下記式(1)〜(4)で表される基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基であるエポキシ樹脂組成物を提供することによって上記課題を解決した。
【0011】
【化11】

Figure 0004135471
(1)
(式(1)中、kは0〜1の数を表す。)
【0012】
【化12】
Figure 0004135471
(2)
(式(2)中、Yは酸素原子、メチレン基、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたメチレン基、フェニル基で置換されたメチレン基、ナフチル基で置換されたメチレン基、ビフェニル基で置換されたメチレン基、9−フルオレニル基で置換されたメチレン基、または該フェニル基、該ナフチル基、あるいは該ビフェニル基に更に炭素数1〜4のアルキル基が核置換したメチレン基を表す。nおよびmは、1〜3の整数を表す。)
【0013】
【化13】
Figure 0004135471
(3)
【0014】
【化14】
Figure 0004135471
(4)
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、および硬化促進剤を含有する。
【0016】
本発明に使用するエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限されず、例えば、クレゾールノボラック、フェノールノボラック、α―ナフトールノボラック、β―ナフトールノボラック、ビスフェノールAノボラック、ビフェニルノボラック、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(ビスフェノールフルオレン)、ジヒドロキシナフタレンなどの多価フェノールのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエニルジフェノールとエピクロルヒドリンとから得られるジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジオールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、トリフェニル型エポキシ樹脂、テトラフェニル型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール、水添ビスフェノールAなどのアルコール系のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ヘキサヒドロ無水フタル酸やダイマー酸などを原料としたグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタンなどのアミンを原料としたグリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ベンゾピラン型エポキシ樹脂、およびそれらの混合物などが挙げられる。
【0017】
なかでも、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニル型エポキシ樹脂、テトラフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、および臭素化エポキシ樹脂を使用すると、耐熱性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物が得られる。
【0018】
本発明においては、エポキシ樹脂の硬化剤として、分子鎖末端にアリールカルボニルオキシ基を有する、芳香族多価カルボン酸残基と芳香族多価ヒドロキシ化合物残基とからなるポリエステルであって、該芳香族多価ヒドロキシ化合物が上記式(1)〜(4)で表される基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基であるポリエステル(以下、該ポリエステルを単に「ポリエステル(A)」と略記する。)を使用する。
【0019】
ポリエステル(A)の有するエステル結合は、エポキシ基に対して高い反応活性を有するため、エポキシ樹脂の硬化剤として好適に用いることができ、ポリエステル(A)を硬化剤として使用した場合には極性の高いヒドロキシ基を生じることがなく、得られるエポキシ樹脂硬化物は低い誘電正接を示す。また、ポリエステル(A)の分子鎖を形成する全てのエステル結合が架橋点となり得るため、これをエポキシ樹脂硬化剤として使用した場合、硬化物は架橋密度が高くなり、高いガラス転移温度を有する。
【0020】
さらに、上記した式(1)〜(4)で表される基はいずれも嵩高い芳香環や脂環式構造を分子内に複数有するため、ポリエステル(A)は分子鎖の結晶化が抑えられ、有機溶媒中への溶解性に優れることから、該ポリエステル(A)を含有するエポキシ樹脂組成物を溶媒に溶解させる際や、ワニスを調整する際に溶媒種の選択幅が広く、使用する量も少量でよい。なかでも、式(1)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物から得られるポリエステル(A)を硬化剤とするエポキシ樹脂硬化物は、構造中に疎水性の脂環式構造を有するため、吸水が少なく、高湿度環境下においても安定な誘電正接を示す。
【0021】
本発明に使用するポリエステル(A)は、例えば、芳香族多価カルボン酸と芳香族多価ヒドロキシ化合物とを重縮合させ、両末端にヒドロキシ基を有するポリエステルを合成しておき、該ヒドロキシ基を芳香族モノカルボン酸でエステル化して得られる。該ポリエステル(A)は、上記脱水エステル化反応以外にエステル交換反応やショッテン・バウマン反応によって製造することもできる。例えば、エステル交換反応では、芳香族多価ヒドロキシ化合物を無水酢酸によりアセチル化した後、芳香族多価カルボン酸、および芳香族モノカルボン酸とをアシドリシスさせることによりポリエステル(A)が得られる。これらいずれの製法を使用した場合でも、芳香族モノカルボン酸の反応性が高いため、芳香族モノカルボン酸の添加量によってポリエステルの重合度を容易に制御できる。
【0022】
ショッテン・バウマン反応を利用する場合、該反応を界面で行わせる界面重縮合法と、均一溶液中で行わせる溶液重縮合法とがある。界面重縮合法では、芳香族多価カルボン酸の酸ハロゲン化物、および芳香族モノカルボン酸の酸ハロゲン化物を含む有機溶液相と、芳香族多価ヒドロキシ化合物を含む水相とを接触させ、酸捕捉剤の共存下で界面重縮合させることによりポリエステル(A)が得られる。また、溶液重縮合法では、芳香族多価カルボン酸の酸ハロゲン化物、および芳香族モノカルボン酸の酸ハロゲン化物を含む溶液と、芳香族多価ヒドロキシ化合物を含む溶液とを、酸捕捉剤の存在下で混合し、脱ハロゲン化水素反応させることによってポリエステル(A)が得られる。
【0023】
前述したように、ポリエステル(A)は、芳香族多価カルボン酸、芳香族多価ヒドロキシ化合物、および芳香族モノカルボン酸の脱水エステル化反応によっても得られるが、一般に芳香族ヒドロキシ化合物の反応性は低いので、前記エステル交換反応、あるいはショッテン・バウマン反応を利用するのが好ましい。
【0024】
以下、ショッテン・バウマン反応を利用する製造方法を例として、本発明に使用するポリエステル(A)について具体的に説明する。ポリエステル(A)の製造に使用する芳香族多価ヒドロキシ化合物としては、上記式(1)〜(4)で表される基を与える化合物であり、具体的には下記式(11)〜(14)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物が挙げられる。
【0025】
【化15】
Figure 0004135471
(11)
(式(11)中、kは0または1である。)
【0026】
【化16】
Figure 0004135471
(12)
(式(12)中、Yは酸素原子、メチレン基、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたメチレン基、フェニル基で置換されたメチレン基、ナフチル基で置換されたメチレン基、ビフェニル基で置換されたメチレン基、9−フルオレニル基で置換されたメチレン基、または該フェニル基、該ナフチル基、あるいは該ビフェニル基に更に炭素数1〜4のアルキル基が核置換したメチレン基を表す。nおよびmは、1〜3の整数を表す。)
【0027】
【化17】
Figure 0004135471
(13)
【0028】
【化18】
Figure 0004135471
(14)
上記式(11)〜(14)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物のなかでも、式(11)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物を使用して得られるポリエステル(A)を硬化剤とするエポキシ樹脂硬化物は、構造中に疎水性の脂環式構造を有するため、吸水が少なく、高湿度環境下においても安定な誘電特性を示す。
【0029】
ただし、式(11)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物のうちkの平均値が0.2を越えるものは、溶媒に溶解してポリエステルを合成する際にゲル化するおそれがあるため、式(11)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物を使用する場合には、kの平均値が0〜0.2の範囲にあるものを使用するか、あるいは、式(12)〜(14)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物と混合して使用することが好ましい。式(12)〜(14)で表される芳香族ヒドロキシ化合物と共に使用する場合には、式(11)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物の使用量をkの値に応じて適宜調整する必要があり、例えば、kが1の場合には、ポリエステル(A)を合成する際の式(11)で表される芳香族多価ヒドロキシ化合物の使用量は、使用する芳香族多価ヒドロキシ化合物全量に対して20mol%以下とすることが好ましい。
【0030】
ショッテン・バウマン反応を利用してポリエステル(A)を製造する場合においては、芳香族カルボン酸は酸ハロゲン化物の形で使用する。ここで使用する酸ハロゲン化物のハロゲンとしては、塩素、または臭素を使用するのが一般的である。酸ハロゲン化物の形で使用する芳香族多価カルボン酸としては、トリメシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、あるいは、下記一般式(15)〜(17)で表される芳香族多価カルボン酸などが挙げられる。
【0031】
【化19】
Figure 0004135471
(15)
【0032】
【化20】
Figure 0004135471
(16)
【0033】
【化21】
Figure 0004135471
(17)
【0034】
(一般式(15)〜(17)中A、B、D、E、Gは置換基を表し、各々炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、またはハロゲン原子を表す。a、e、gは各々0〜4の整数を表し、b、dは各々0〜3の整数を示す。A〜Gで表される置換基は、それぞれ、すべて同一であっても異なっていてもよい。Xは単結合、−S−、−O−、−CO−、−CH−、−C(CH−、または−SO−を表す。)
【0035】
上記芳香族多価カルボン酸のなかでも、一般式(15)〜(17)で表される芳香族多価カルボン酸の酸ハロゲン化物から得られるポリエステル(A)は各種溶媒に対して優れた溶解性を示し、また、該ポリエステル(A)を硬化剤として使用したエポキシ樹脂硬化物は、高いガラス転移温度、低い誘電正接を示す。一般式(15)〜(17)で表される芳香族多価カルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−、2,3−、あるいは2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。なかでも、イソフタル酸とテレフタル酸の混合物を使用して得られるポリエステル(A)は、特に各種溶媒への溶解性に優れる。
【0036】
芳香族モノカルボン酸としては、下記一般式(18)〜(20)で表される芳香族モノカルボン酸が挙げられる。
【0037】
【化22】
Figure 0004135471
(18)
【0038】
【化23】
Figure 0004135471
(19)
【0039】
【化24】
Figure 0004135471
(20)
【0040】
(一般式(18)〜(20)中、P、Q、R、T、Uは置換基を表し、各々炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、またはハロゲン原子を表す。p、rは0〜5の整数、q、tは0〜4の整数、uは0〜3の整数を示す。P〜Uで表される置換基は、それぞれ、すべて同一であっても異なっていてもよい。Zは単結合、−O−、−CO−、−CH−、−C(CH−、または−SO−を表す。)
【0041】
一般式(18)〜(20)で表される芳香族モノカルボン酸としては、例えば、安息香酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、ビフェニルカルボン酸などが挙げられる。
【0042】
ポリエステル(A)を界面重縮合法により製造する場合の有機溶液相に用いる溶媒としては、芳香族カルボン酸の酸ハロゲン化物を溶解し、酸ハロゲン化物に不活性で、かつ水と非相溶の溶媒であればよく、例えば、トルエン、ジクロロメタンなどが挙げられる。水相には芳香族多価ヒドロキシ化合物と酸捕捉剤であるアルカリを溶解する。
【0043】
溶液重合法により製造する場合に用いる溶媒としては、芳香族多価カルボン酸の酸ハロゲン化物、芳香族モノカルボン酸の酸ハロゲン化物、および芳香族多価ヒドロキシ化合物を溶解し、かつ、酸ハロゲン化物に不活性な溶媒であればよく、トルエン、ジクロロメタンなどが使用できる。また、重縮合反応に使用する酸捕捉剤としては、ピリジンやトリエチルアミンなどを使用することができる。
【0044】
得られたポリエステル(A)は、洗浄や再沈殿などの操作によって精製し、不純物含有量を低減することが好ましい。ポリエステル(A)中にモノマー、ハロゲンイオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、あるいは塩類などの不純物が残存すると、誘電正接を増大させる要因となる。
【0045】
ポリエステル(A)のポリスチレン換算の数平均分子量は550〜7000の範囲にあることが好ましい。数平均分子量が550未満であると、エポキシ樹脂硬化物の架橋密度が十分に高くならないため、ガラス転移温度に及ぼす効果が不十分となり、7000を越えると、溶媒へ溶解した際にゲル化する場合がある。
【0046】
本発明に使用する硬化促進剤としては、公知慣用のエポキシ樹脂硬化促進剤を用いることができる。例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾールなどのイミダゾール化合物、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどの有機ホスフィン化合物、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイトなどの有機ホスファイト化合物、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのトリアルキルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7(以下、DBUと略記する。)などのアミン化合物およびDBUとテレフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸との塩、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリドなどの第4級アンモニウム塩、3−フェニル−1,1−ジメチル尿素、3−(4−メチルフェニル)−1,1−ジメチル尿素、クロロフェニル尿素、3−(4−クロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素、3−(3,4−ジクロルフェニル)−1,1−ジメチル尿素などの尿素化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ、カリウムフェノキシドやカリウムアセテートなどのクラウンエーテルの塩などが挙げられ、これらは単独あるいは複数で用いることができる。これらの中でもイミダゾール化合物が好ましく用いられる。
【0047】
本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂とポリエステル(A)との配合量は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1molに対して、ポリエステル(A)中のアリールカルボニルオキシ基が0.15〜5molとなる配合量が好ましく、0.5〜2.5モルとなる配合量であればさらに好ましい。ポリエステル(A)の配合量が該範囲外であると、ポリエステル(A)によるエポキシ樹脂の硬化反応が十分に進行せず、誘電正接やガラス転移温度に及ぼす効果が不十分になる。
【0048】
硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.01〜5質量部の範囲であることが好ましい。硬化促進剤の配合量が0.01質量部未満であると硬化反応速度が遅くなり、5質量部より多いとエポキシ樹脂の自己重合が生じてポリエステル(A)によるエポキシ樹脂の硬化反応が阻害されることがある。
【0049】
本発明のエポキシ樹脂組成物は公知慣用の熱硬化法により硬化させ、成型することができる。例としては、本発明のエポキシ樹脂組成物と溶媒とを均一に混合し、該混合液を任意の型に注入し、加熱して硬化させる方法、あるいは、本発明のエポキシ樹脂組成物と溶媒とを均一に混合したワニスを調整し、該ワニスを基材に塗布、型に注入、あるいはガラス布基材に含浸させ、加熱乾燥により溶媒を除去し、樹脂を予備硬化させた後、再度加熱しながら加圧成型する方法などが挙げられる。
【0050】
本発明のエポキシ樹脂組成物に使用する溶媒は、用いるエポキシ樹脂の種類によって異なるが、エポキシ樹脂、ポリエステル(A)および硬化促進剤を均質に溶解できるものであればよい。例としては、N−メチルピロリドン、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、アニソールなどのエーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのモノエーテルグリコール系溶媒などが挙げられ、これらは単独あるいは混合して用いることができる。
【0051】
本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られるエポキシ樹脂硬化物は、高い耐熱性と低い誘電正接とを兼備することから、半導体封止剤などの高周波通信用の絶縁材料に好適に使用することができる。
【0052】
【実施例】
以下に実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
<合成例1>
反応容器に水1000ml、および水酸化ナトリウム20gを入れ、窒素気流中で、表1の合成例1の欄に示した量の芳香族多価ヒドロキシ化合物とを投入し、ファードラー翼により毎分300回転で1時間攪拌した。次いで、30℃に保った反応容器に、塩化メチレン1000ml中に表1の合成例1の欄に示した量の芳香族多価カルボン酸の酸ハロゲン化物と芳香族モノカルボン酸の酸ハロゲン化物とを溶解した溶液を20秒かけて滴下し、4時間攪拌を続けた。得られた混合液を静置分液して水相を除去し、残った塩化メチレン相を0.5%濃度の水酸化ナトリウム水溶液による洗浄、および水相の除去を3回繰り返し、さらに、脱イオン水による洗浄と水相の除去を3回繰り返した。洗浄後の塩化メチレン相を400mlまで濃縮した後、ヘプタン1000mlを15秒かけて滴下した後、析出物をメタノールにより洗浄し、ろ過、乾燥してポリエステル(A1)を得た。
【0053】
<合成例2〜5>
合成例1における、表1の合成例1の欄に示した量の芳香族多価ヒドロキシ化合物、芳香族多価カルボン酸の酸ハロゲン化物、および芳香族モノカルボン酸の酸ハロゲン化物の代わりに、表1の合成例2〜5の欄に示した量の芳香族多価ヒドロキシ化合物、芳香族多価カルボン酸の酸ハロゲン化物、および芳香族モノカルボン酸の酸ハロゲン化物を使用した以外は合成例1と同様にして、ポリエステル(A2)〜(A5)を得た。
【0054】
<合成例6>
反応容器にテトラヒドロフラン400mlを入れ、窒素気流中で、トリエチルアミン11gとレゾルシノール5.1gとを溶解させ、氷冷しながらイソフタル酸クロリド5.1gをテトラヒドロフラン100mlに溶解した溶液を30分かけて滴下した。4時間撹拌した後、p−アセトキシ安息香酸クロリド19.9gをテトラヒドロフラン100mlに溶解した溶液を滴下した。滴下終了後、溶液を5%濃度の炭酸ナトリウム水溶液中に注ぎ、析出物を吸引濾過、水およびメタノールで洗浄し、減圧乾燥して、下記式(11)で表される、ポリエステル(H1)(数平均分子量2900)を得た。
【0055】
【化25】
Figure 0004135471
(21)
【0056】
<合成例7>
反応容器にピリジン600mlと、大日本インキ化学工業株式会社製ノボラック型フェノール樹脂「TD−2090」(ヒドロキシ基当量105g/eq)105g、塩化ベンゾイル140.6gを入れ、窒素気流中、30℃で3時間反応させた。次いで、メチルイソブチルケトン1500mlを加えた後、脱イオン水で洗浄して、メチルイソブチルケトンを除去して、下記式(12)で表される、ポリエステル(H2)(数平均分子量1300)を得た。
【0057】
【化26】
Figure 0004135471
(22)
【0058】
<合成例8>
反応容器に水1000ml、および水酸化ナトリウム20gを入れ、窒素気流中で、ビスフェノールA45.7g、およびテトラブチルアンモニウムブロミド1.2gを溶解させた。30℃に保った反応容器に、イソフタル酸クロリド32.5g、およびテレフタル酸クロリド8.1gを溶解させた塩化メチレン溶液1000mlを30秒で滴下した。1時間撹拌した後、静置して分液し、水相を取り除いた。残った塩化メチレン相を0.5%濃度の水酸化ナトリウム水溶液による洗浄、水相の除去を3回繰り返し、さらに、脱イオン水による洗浄と水相の除去を3回繰り返した。洗浄後の塩化メチレン相を400mlまで濃縮した後、ヘプタン1000mlを15秒かけて滴下した後、析出物をメタノールにより洗浄し、ろ過、乾燥して、下記式(13)で表される、ポリエステル(H3)(数平均分子量8600)を得た。
【0059】
【化27】
Figure 0004135471
(23)
【0060】
<合成例9>
反応容器に、トルエン500gとエチレングリコールモノエチルエーテル200gの混合溶媒にトリメチルヒドロキノン152gを溶解した溶液を入れ、該溶液にp−トルエンスルホン酸4.6gを加えた後、ベンズアルデヒド64gを滴下して、水分を留去しながら120℃で15時間撹拌した。次いで、冷却して析出した結晶をろ別し、ろ液が中性になるまで繰り返し水で洗浄して、下記式(14)で表されるジヒドロキシベンゾピランを得た。
【0061】
【化28】
Figure 0004135471
(24)
【0062】
<合成例10>
反応容器に、上記合成例9で得られたジヒドロキシベンゾピラン187g、エピクロルヒドリン463g、n−ブタノール53g、およびテトラエチルベンジルアンモニウムクロリド2.3gを仕込み、窒素気流中で溶解させ、65℃の温度で共沸する圧力まで減圧した後、49%水酸化ナトリウム水溶液82gを5時間かけて滴下し、30分撹拌した。未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留して留去した後、メチルイソブチルケトン550gとn−ブタノール55gとを加えて得られた溶液に、10%水酸化ナトリウム水溶液15gを添加して80℃で2時間反応させ、反応物を水洗して下記式(15)で表されるベンゾピラン型エポキシ樹脂を得た。
【0063】
【化29】
Figure 0004135471
(25)
【0064】
【表1】
Figure 0004135471
【0065】
表1中に示した芳香族多価ヒドロキシ化合物は、各々下記を表す。
DCPDDP:日本石油株式会社製ジシクロペンタジエニルジフェノール「DPP―6085」(式(11)においてkの平均値が0.16である芳香族ジヒドロキシ化合物。ヒドロキシ基当量165g/eq)
DHDBP:ジヒドロキシベンゾピラン(式(12)におけるYがフェニル基で置換されたメチレン基であり、n、mが共に3である、合成例9で得られた式(24)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物。ヒドロキシ基当量187g/eq)
DHDN:東京化成工業株式会社製ジヒドロキシジナフタレン(式(13)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物。ヒドロキシ基当量143g/eq)
BPFL:新日鐵化学株式会社製ビスフェノールフルオレン(式(14)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物。ヒドロキシ基当量175g/eq)
【0066】
<実施例1〜5>
合成例1〜5で得られたポリエステルA1〜A5の溶剤への溶解性を測定し、得られた結果を表2に示した。また、合成例1〜5で得られたポリエステルA1〜A5を硬化剤として、これとエポキシ樹脂、硬化促進剤、および溶媒を表2に示す組成で25℃で混合し、ワニスを調製した。該ポリエステルA1〜A5は、いずれもトルエンや1,3−ジオキソランなどの溶媒への溶解性が良好であり、ワニス調整時に必要な溶媒量が少量であった。調製したワニスをアルミニウムシャーレ上に塗布し120℃で溶媒除去した後、170℃のホットプレートで半硬化(Bステージ化)させた。次いで、アルミニウムシャーレ上から半硬化塗膜を剥がし取り粉末化し、該粉末を170℃、3MPaの条件で1時間加圧プレス、次いで、190℃、133Paの条件で真空乾燥器中10時間熱硬化させ、エポキシ樹脂硬化物を得た。
【0067】
<比較例1〜5>
合成例6〜8で得られたポリエステルH1〜H3、アジピン酸ジ(ニトロフェニル)エステル、およびメチルテトラヒドロ無水フタル酸を硬化剤として用い、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、および溶媒を表3に示す組成で混合し、ワニスを調製した。ポリエステルH1、H3は、トルエン、1,3−ジオキソランのいずれの溶媒に対しても溶解性が悪く、ワニス調整時に多量の溶媒が必要であった。調製したワニスをアルミニウムシャーレ上に塗布し120℃で溶媒除去した後、170℃のホットプレートで半硬化(Bステージ化)させた。次いで、アルミニウムシャーレ上から半硬化塗膜を剥がし取り粉末化し、該粉末を170℃、3MPaの条件で1時間加圧プレス、次いで、190℃、133Paの条件で真空乾燥器中10時間熱硬化させ、エポキシ樹脂硬化物を得た。
【0068】
実施例1〜5、および比較例1〜5で得られたエポキシ樹脂硬化物のガラス転移温度(Tg)、誘電特性、線熱膨張係数、はんだ耐熱性を下記の方法で測定、および試験した結果を表1〜3に示した。
【0069】
(ポリエステルの溶媒溶解性試験)
撹拌子を入れたガラス瓶中で、ポリエステル1gと、トルエン、あるいは1,3−ジオキソラン1gとを25℃で24時間混合撹拌した。該溶媒量でポリエステルが溶解しない場合には、溶解するまで溶媒を添加し、各種溶媒への溶解性を下記式(1)で算出した。
溶媒へのポリエステルの溶解率=(溶解したポリエステルの質量)/(溶媒の質量+溶解したポリエステルの質量)×100(%)
なお、ポリエステルと等量の溶媒量でポリエステルが溶解した場合の溶媒への溶解率を50%とし、溶媒への溶解率が50%を超えると撹拌が困難になるため、50%を試験の上限とした。
【0070】
(ガラス転移温度(Tg)の測定)
セイコー電子工業株式会社製粘弾性スペクトロメータ「DMS200」により、1Hzにおけるtanδのピーク値の温度をガラス転移温度として測定した。
【0071】
(誘電特性の測定)
JIS−C−6481に準拠した方法により、アジレント・テクノロジー株式会社製インピーダンス・マテリアル・アナライザ「HP4291B」により、絶乾後23℃、湿度50%の室内に24時間保管した後のエポキシ樹脂硬化物、および121℃、2時間のプレッシャークッカーテストによる吸湿試験後のエポキシ樹脂硬化物の1GHzでの誘電率および誘電正接を測定した。
【0072】
(線熱膨張係数)
セイコー電子工業株式会社製熱・応力・歪測定装置「TMA/SS120C」により、30〜50℃まで変化させた際のエポキシ樹脂硬化物の線熱膨張係数を測定した。
【0073】
(半田耐熱性試験)
JIS−C−6481に準拠した方法により、300℃の半田浴に120秒間浸漬したエポキシ樹脂硬化物の状態を目視により評価した。目視により、膨れ、割れなどがないものを○、膨れ、割れなどが発生したものを×とした。
【0074】
【表2】
Figure 0004135471
【0075】
【表3】
Figure 0004135471
【0076】
表2〜3中に示したエポキシ樹脂、および硬化促進剤は各々下記を表す。また、表2〜3中の数値は質量(g)を表す。
EPICLON HP−7200H:大日本インキ化学工業株式会社製ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量280g/eq)
EPICLON N−695:大日本インキ化学工業株式会社製クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量225g/eq)
ベンゾピラン型エポキシ樹脂:合成例10で得られた、式(25)で表されるベンゾピラン型エポキシ樹脂(エポキシ当量265g/eq)
2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール
DMAP:4−ジメチルアミノピリジン
【0077】
表1〜3から明らかなように、本発明に使用するポリエステル(A)は溶媒への溶解性に優れるため、該ポリエステルを含有したエポキシ樹脂硬化物は、比較例に示したエポキシ樹脂硬化物に比べ、ワニス調整時に必要な溶媒量が少なくてよい。また、該ポリエステル(A)を含有した本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物は、低い誘電正接と高いガラス転移温度を兼備する。
【0078】
【発明の効果】
本発明においては、分子鎖末端にアリールカルボニルオキシ基を有する、芳香族多価カルボン酸と芳香族多価ヒドロキシ化合物とからなるポリエステル(A)をエポキシ樹脂の硬化剤として使用することにより、硬化時に極性の高いヒドロキシ基が生成せず、誘電正接の低いエポキシ樹脂硬化物が得られる。また、該ポリエステル(A)の分子鎖を形成する全てのエステル結合が架橋点となり得るため、硬化物の架橋密度が高くなり、ガラス転移温度が高く、耐熱性に優れた硬化物が得られる。さらに、ポリエステル(A)は、分子鎖中に芳香環や脂環式構造などの嵩高い構造を分子内に複数有するため、分子鎖の結晶化が抑えられ、溶媒への溶解性に優れ、該ポリエステル(A)を含有するエポキシ樹脂組成物を溶媒に溶解させる際や、ワニスを調整する際には、使用する溶媒量が少量でよい。
【0079】
芳香族多価カルボン酸として、一般式(15)〜(17)で表される芳香族多価カルボン酸を使用したポリエステル(A)は、各種溶媒に対して優れた溶解性を示す。さらにイソフタル酸とテレフタル酸の混合物を使用して得られるポリエステル(A)は、より優れた溶解性を示す。また、一般式(18)〜(20)で表される芳香族モノカルボン酸を使用したポリエステル(A)を硬化剤として使用したエポキシ樹脂組成物からは、低い誘電正接を示すエポキシ樹脂硬化物が得られる。
【0080】
本発明に使用するポリエステル(A)の数平均分子量を550〜7000とした場合には、エポキシ樹脂とポリエステル(A)との架橋反応が十分に進行し、エポキシ樹脂硬化物の架橋密度が高くなり、ガラス転移温度が高く、耐熱性に優れたエポキシ樹脂硬化物が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an epoxy resin composition that provides a cured product having a low dielectric loss tangent and a high glass transition temperature and is excellent in solubility in a solvent.
[0002]
[Prior art]
With the increase in information traffic in recent years, information communication in the high frequency band has been actively performed, and it has a low dielectric loss tangent in order to reduce the transmission loss in the high frequency band, more excellent electrical characteristics. There is a need for electrically insulating materials. Conventionally, as an electrical insulating material, an epoxy resin excellent in electrical characteristics, mechanical characteristics, adhesiveness, and the like has been used. However, conventional epoxy resins are compounds having active hydrogen such as amine compounds and phenol compounds as curing agents. When the epoxy resin is cured with these curing agents, it is difficult to lower the dielectric loss tangent because a highly polar hydroxy group is generated by the reaction between the epoxy group and these active hydrogens.
[0003]
Utilizing the fact that the ester bond of an ester compound consisting of a carboxylic acid and an aromatic hydroxy compound has a high reaction activity with respect to the epoxy group, as a method to prevent the formation of a highly polar hydroxy group when the epoxy resin is cured Attempts have been made to use the multifunctional ester compound as a curing agent for epoxy resins (see, for example, Patent Document 1). When the epoxy resin is cured using the ester compound as a curing agent, a highly polar hydroxy group is not generated, and thus the obtained cured product exhibits a low dielectric loss tangent. As such an ester compound, an ester compound of phthalic acid or trimellitic acid and a phenol, an ester compound of benzoic acid and bisphenol A or bisphenol S, or an ester compound of benzoic acid and a phenol resin are known. Yes.
[0004]
However, since these ester compounds have highly active ester bonds only at the ends of the molecules or molecular chains, the resulting epoxy resin cured product does not have a high crosslinking density, and hydrogen bonds are formed inside the cured product. Therefore, an epoxy resin cured product having a high glass transition temperature that can withstand lead-free soldering cannot be obtained.
[0005]
Among ester compounds having high reaction activity with respect to epoxy groups, the ester compound that gives a cured epoxy resin having a high glass transition temperature is a polyfunctional polyester obtained from an aromatic dicarboxylic acid and an aromatic dihydroxy compound. (For example, refer patent document 2) Or polyester which esterified the hydroxy group of the polyfunctional polyester which has a hydroxyl group in both ends with monocarboxylic acid (for example, refer patent document 3) etc. are known. When the epoxy resin is cured using such a polyfunctional polyester as a curing agent, since all ester bonds that form molecular chains can participate in the curing reaction, the crosslinking density of the cured epoxy resin is low. The glass transition temperature can be increased.
[0006]
However, since the polyester is easily crystallized and has poor solubility in a solvent, there is a problem that the type of solvent is limited to a specific one when adjusting an epoxy resin composition using the polyester as a curing agent. there were.
[0007]
[Patent Document 1]
JP 62-53327 A
[Patent Document 2]
JP-A-5-51517
[Patent Document 3]
JP-A-10-101775
[Problems to be solved by the invention]
[0008]
The problem to be solved by the present invention is to provide an epoxy resin composition containing a polyester having a high glass transition temperature, a low dielectric loss tangent, and a polyester having excellent solubility in a solvent as a curing agent. There is.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The epoxy resin composition of the present invention includes a polyester comprising an aromatic polyvalent carboxylic acid having an arylcarbonyloxy group at the molecular chain terminal and an aromatic polyvalent hydroxy compound having a bulky group as a curing agent for the epoxy resin. Is used. Since all ester bonds that form the molecular chain of the polyester can serve as crosslinking points, when this is used as an epoxy resin curing agent, the cured product has a high crosslinking density, and has a highly polar hydroxy group during curing. Since it is not formed, the resulting cured epoxy resin has a high glass transition temperature and a low dielectric loss tangent. Furthermore, since the polyester has a plurality of bulky structures such as an aromatic ring and an alicyclic structure in the molecule as an aromatic polyvalent hydroxy compound, crystallization of the molecular chain of the polyester can be suppressed, and it can be used in various organic solvents. Excellent solubility.
[0010]
That is, the present invention is an epoxy resin composition comprising a polyester comprising an aromatic polyvalent carboxylic acid residue and an aromatic polyvalent hydroxy compound residue having an arylcarbonyloxy group at the molecular chain end, the aromatic The above problems have been solved by providing an epoxy resin composition in which the group polyvalent hydroxy compound residue is at least one group selected from the group consisting of groups represented by the following formulas (1) to (4).
[0011]
Embedded image
Figure 0004135471
(1)
(In formula (1), k represents a number of 0 to 1.)
[0012]
Embedded image
Figure 0004135471
(2)
(In formula (2), Y represents an oxygen atom, a methylene group, a methylene group substituted with an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, a methylene group substituted with a phenyl group, a methylene group substituted with a naphthyl group, or a biphenyl group. Represents a methylene group substituted with a 9-fluorenyl group, a methylene group substituted with a phenyl group, a naphthyl group, or a biphenyl group with an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms. n and m represent an integer of 1 to 3.)
[0013]
Embedded image
Figure 0004135471
(3)
[0014]
Embedded image
Figure 0004135471
(4)
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The epoxy resin composition of the present invention contains an epoxy resin, a curing agent, and a curing accelerator.
[0016]
The epoxy resin used in the present invention is not particularly limited as long as it has two or more epoxy groups in one molecule. For example, cresol novolak, phenol novolak, α-naphthol novolak, β-naphthol novolak, bisphenol A Novolak, biphenyl novolak, bisphenol A, bisphenol F, bisphenol S, tetrabromobisphenol A, biphenol, tetramethylbiphenol, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) -1-phenylethane (bisphenolfluorene), dihydroxynaphthalene, etc. Polyglycol glycidyl ether type epoxy resin, dicyclopentadiene novolac type epoxy resin obtained from dicyclopentadienyl diphenol and epichlorohydrin, naphthalene All-aralkyl-type epoxy resins, naphthol-aralkyl-type epoxy resins, triphenyl-type epoxy resins, tetraphenyl-type epoxy resins, polypropylene glycol, hydrogenated bisphenol A and other alcohol-based glycidyl ether-type epoxy resins, hexahydrophthalic anhydride, dimer acid, etc. Examples thereof include glycidyl ester type epoxy resins made from glycidyl ester, glycidyl amine type epoxy resins made from amines such as diaminodiphenylmethane, alicyclic epoxy resins, benzopyran type epoxy resins, and mixtures thereof.
[0017]
Among them, cresol novolac type epoxy resin, cresol novolac glycidyl ether type epoxy resin, phenol novolac type epoxy resin, naphthol novolac type epoxy resin, biphenyl novolac type epoxy resin, bisphenol type epoxy resin, biphenyl type epoxy resin, triphenyl type epoxy When a resin, a tetraphenyl type epoxy resin, a dicyclopentadiene novolak type epoxy resin, a naphthalene type epoxy resin, and a brominated epoxy resin are used, an epoxy resin composition giving a cured product having excellent heat resistance can be obtained.
[0018]
In the present invention, the epoxy resin curing agent is a polyester comprising an aromatic polyvalent carboxylic acid residue and an aromatic polyvalent hydroxy compound residue having an arylcarbonyloxy group at the molecular chain end, the aromatic A polyester in which the group polyvalent hydroxy compound is at least one group selected from the group consisting of the groups represented by the above formulas (1) to (4) (hereinafter, the polyester is simply referred to as “polyester (A)”). ).
[0019]
Since the ester bond of the polyester (A) has a high reaction activity with respect to the epoxy group, it can be suitably used as a curing agent for an epoxy resin. When the polyester (A) is used as a curing agent, Without producing high hydroxy groups, the resulting cured epoxy resin exhibits low dielectric loss tangent. Moreover, since all the ester bonds that form the molecular chain of the polyester (A) can be crosslinking points, when this is used as an epoxy resin curing agent, the cured product has a high crosslinking density and a high glass transition temperature.
[0020]
Furthermore, since all the groups represented by the above formulas (1) to (4) have a plurality of bulky aromatic rings or alicyclic structures in the molecule, the polyester (A) can suppress crystallization of the molecular chain. Since the solubility in an organic solvent is excellent, when the epoxy resin composition containing the polyester (A) is dissolved in a solvent or when a varnish is prepared, there is a wide selection range of solvent types, and the amount to be used A small amount is also acceptable. Especially, the epoxy resin hardened | cured material which uses the polyester (A) obtained from the aromatic polyvalent hydroxy compound represented by Formula (1) as a hardening | curing agent has a hydrophobic alicyclic structure in a structure, Therefore Water absorption And has a stable dielectric loss tangent even in a high humidity environment.
[0021]
The polyester (A) used in the present invention is prepared by, for example, polycondensing an aromatic polyvalent carboxylic acid and an aromatic polyvalent hydroxy compound, and synthesizing a polyester having hydroxy groups at both ends. Obtained by esterification with an aromatic monocarboxylic acid. The polyester (A) can also be produced by a transesterification reaction or a Schotten-Baumann reaction other than the dehydration esterification reaction. For example, in the transesterification reaction, the polyester (A) is obtained by acetylating an aromatic polyvalent hydroxy compound with acetic anhydride and then acidifying the aromatic polyvalent carboxylic acid and the aromatic monocarboxylic acid. In any case, since the reactivity of the aromatic monocarboxylic acid is high, the degree of polymerization of the polyester can be easily controlled by the addition amount of the aromatic monocarboxylic acid.
[0022]
When utilizing the Schotten-Baumann reaction, there are an interfacial polycondensation method in which the reaction is carried out at the interface and a solution polycondensation method in which the reaction is carried out in a homogeneous solution. In the interfacial polycondensation method, an organic solution phase containing an acid halide of an aromatic polycarboxylic acid and an acid halide of an aromatic monocarboxylic acid is brought into contact with an aqueous phase containing an aromatic polyhydroxy compound, and an acid Polyester (A) can be obtained by interfacial polycondensation in the presence of a scavenger. In the solution polycondensation method, a solution containing an acid halide of an aromatic polyvalent carboxylic acid and an acid halide of an aromatic monocarboxylic acid and a solution containing an aromatic polyvalent hydroxy compound are used as an acid scavenger. A polyester (A) is obtained by mixing in the presence and dehydrohalogenation reaction.
[0023]
As described above, the polyester (A) can be obtained by a dehydration esterification reaction of an aromatic polyvalent carboxylic acid, an aromatic polyvalent hydroxy compound, and an aromatic monocarboxylic acid. Therefore, it is preferable to use the transesterification reaction or the Schotten-Baumann reaction.
[0024]
Hereinafter, the polyester (A) used in the present invention will be specifically described with reference to a production method utilizing the Schotten-Baumann reaction. As an aromatic polyvalent hydroxy compound used for manufacture of polyester (A), it is a compound which gives the group represented by the said Formula (1)-(4), Specifically, following formula (11)-(14 An aromatic polyvalent hydroxy compound represented by
[0025]
Embedded image
Figure 0004135471
(11)
(In the formula (11), k is 0 or 1.)
[0026]
Embedded image
Figure 0004135471
(12)
(In formula (12), Y represents an oxygen atom, a methylene group, a methylene group substituted with an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, a methylene group substituted with a phenyl group, a methylene group substituted with a naphthyl group, or a biphenyl group. Represents a methylene group substituted with a 9-fluorenyl group, a methylene group substituted with a phenyl group, a naphthyl group, or a biphenyl group with an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms. n and m represent an integer of 1 to 3.)
[0027]
Embedded image
Figure 0004135471
(13)
[0028]
Embedded image
Figure 0004135471
(14)
Among the aromatic polyvalent hydroxy compounds represented by the above formulas (11) to (14), the curing agent for the polyester (A) obtained by using the aromatic polyvalent hydroxy compound represented by the formula (11) Since the epoxy resin cured product has a hydrophobic alicyclic structure in the structure, it absorbs less water and exhibits stable dielectric properties even in a high humidity environment.
[0029]
However, an aromatic polyvalent hydroxy compound represented by the formula (11) having an average value of k exceeding 0.2 may be gelled when the polyester is synthesized by dissolving in a solvent. When the aromatic polyvalent hydroxy compound represented by the formula (11) is used, one having an average value of k in the range of 0 to 0.2 is used, or the formulas (12) to (14 It is preferable to use a mixture with an aromatic polyvalent hydroxy compound represented by When used together with the aromatic hydroxy compound represented by the formulas (12) to (14), the amount of the aromatic polyhydroxy compound represented by the formula (11) is appropriately adjusted according to the value of k. For example, when k is 1, the amount of the aromatic polyvalent hydroxy compound represented by the formula (11) when synthesizing the polyester (A) is the same as the aromatic polyvalent hydroxy compound to be used. It is preferable to set it as 20 mol% or less with respect to the whole quantity.
[0030]
In the case of producing the polyester (A) using the Schotten-Baumann reaction, the aromatic carboxylic acid is used in the form of an acid halide. As the halogen of the acid halide used here, chlorine or bromine is generally used. As the aromatic polyvalent carboxylic acid used in the form of acid halide, trimesic acid, trimellitic acid, pyromellitic acid, or aromatic polyvalent carboxylic acids represented by the following general formulas (15) to (17) Etc.
[0031]
Embedded image
Figure 0004135471
(15)
[0032]
Embedded image
Figure 0004135471
(16)
[0033]
Embedded image
Figure 0004135471
(17)
[0034]
(In the general formulas (15) to (17), A, B, D, E, and G each represent a substituent, each representing an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, or a halogen atom. A, e and g each represents an integer of 0 to 4, and b and d each represents an integer of 0 to 3. The substituents represented by A to G are all the same or different. X is a single bond, —S—, —O—, —CO—, —CH. 2 -, -C (CH 3 ) 2 -, Or -SO 2 -Represents. )
[0035]
Among the aromatic polycarboxylic acids, the polyester (A) obtained from the acid halide of the aromatic polycarboxylic acid represented by the general formulas (15) to (17) is excellent in various solvents. The cured epoxy resin using the polyester (A) as a curing agent exhibits a high glass transition temperature and a low dielectric loss tangent. Examples of the aromatic polyvalent carboxylic acid represented by the general formulas (15) to (17) include isophthalic acid, terephthalic acid, 1,4-, 2,3-, or 2,6-naphthalenedicarboxylic acid. Can be mentioned. Among these, polyester (A) obtained by using a mixture of isophthalic acid and terephthalic acid is particularly excellent in solubility in various solvents.
[0036]
Examples of the aromatic monocarboxylic acid include aromatic monocarboxylic acids represented by the following general formulas (18) to (20).
[0037]
Embedded image
Figure 0004135471
(18)
[0038]
Embedded image
Figure 0004135471
(19)
[0039]
Embedded image
Figure 0004135471
(20)
[0040]
(In the general formulas (18) to (20), P, Q, R, T, and U represent substituents, each having an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, a nitro group, or Represents a halogen atom, p and r are integers of 0 to 5, q and t are integers of 0 to 4 and u is an integer of 0 to 3. The substituents represented by P to U are all the same. Z may be a single bond, —O—, —CO—, —CH. 2 -, -C (CH 3 ) 2 -, Or -SO 2 -Represents. )
[0041]
Examples of the aromatic monocarboxylic acid represented by the general formulas (18) to (20) include benzoic acid, 1-naphthoic acid, 2-naphthoic acid, and biphenyl carboxylic acid.
[0042]
As the solvent used in the organic solution phase when the polyester (A) is produced by the interfacial polycondensation method, an acid halide of an aromatic carboxylic acid is dissolved, inert to the acid halide, and incompatible with water. Any solvent can be used, and examples thereof include toluene and dichloromethane. An aromatic polyvalent hydroxy compound and an alkali as an acid scavenger are dissolved in the aqueous phase.
[0043]
Solvents used for the production by the solution polymerization method include acid halides of aromatic polycarboxylic acids, acid halides of aromatic monocarboxylic acids, and aromatic polyvalent hydroxy compounds, and acid halides. Inert solvents may be used, and toluene, dichloromethane and the like can be used. Moreover, pyridine, triethylamine, etc. can be used as an acid scavenger used for a polycondensation reaction.
[0044]
The obtained polyester (A) is preferably purified by operations such as washing and reprecipitation to reduce the impurity content. If impurities such as monomers, halogen ions, alkali metal ions, alkaline earth metal ions, or salts remain in the polyester (A), it causes a increase in dielectric loss tangent.
[0045]
The number average molecular weight in terms of polystyrene of the polyester (A) is preferably in the range of 550 to 7000. When the number average molecular weight is less than 550, the crosslinking density of the cured epoxy resin is not sufficiently high, and thus the effect on the glass transition temperature is insufficient. When the number average molecular weight exceeds 7000, gelation occurs when dissolved in a solvent. There is.
[0046]
As a hardening accelerator used for this invention, a well-known and usual epoxy resin hardening accelerator can be used. For example, imidazole compounds such as 2-methylimidazole, 2-ethyl-4-methylimidazole, 1-benzyl-2-methylimidazole, 2-heptadecylimidazole and 2-undecylimidazole, and organic such as triphenylphosphine and tributylphosphine Phosphine compounds, organic phosphite compounds such as trimethyl phosphite, triethyl phosphite, phosphonium salts such as ethyltriphenylphosphonium bromide, tetraphenylphosphonium tetraphenylborate, trialkylamines such as triethylamine and tributylamine, 4-dimethylaminopyridine, Benzyldimethylamine, 2,4,6-tris (dimethylaminomethyl) phenol, 1,8 diazabicyclo (5,4,0) -undecene-7 , DBU and salts of terephthalic acid or 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, tetraethylammonium chloride, tetrapropylammonium chloride, tetrabutylammonium chloride, tetrabutylammonium bromide, tetrahexylammonium Quaternary ammonium salts such as bromide and benzyltrimethylammonium chloride, 3-phenyl-1,1-dimethylurea, 3- (4-methylphenyl) -1,1-dimethylurea, chlorophenylurea, 3- (4-chlorophenyl) ) -1,1-dimethylurea, urea compounds such as 3- (3,4-dichlorophenyl) -1,1-dimethylurea, alkalis such as sodium hydroxide and potassium hydroxide, potassium phenoxide and potassium acetate And salts round ether and the like, which may be used alone or plural. Of these, imidazole compounds are preferably used.
[0047]
As for the compounding quantity of the epoxy resin and polyester (A) contained in the epoxy resin composition of this invention, the arylcarbonyloxy group in polyester (A) is 0.15-5 mol with respect to 1 mol of epoxy groups in an epoxy resin. The blending amount is preferably, and more preferably 0.5 to 2.5 moles. When the blending amount of the polyester (A) is outside this range, the curing reaction of the epoxy resin by the polyester (A) does not proceed sufficiently, and the effect on the dielectric loss tangent and the glass transition temperature becomes insufficient.
[0048]
It is preferable that the compounding quantity of a hardening accelerator is the range of 0.01-5 mass parts with respect to 100 mass parts of epoxy resins. When the blending amount of the curing accelerator is less than 0.01 parts by mass, the curing reaction rate is slow, and when it exceeds 5 parts by mass, self-polymerization of the epoxy resin occurs and the curing reaction of the epoxy resin by the polyester (A) is inhibited. Sometimes.
[0049]
The epoxy resin composition of the present invention can be cured and molded by a known and commonly used thermosetting method. As an example, the epoxy resin composition of the present invention and a solvent are uniformly mixed, and the mixed solution is poured into an arbitrary mold and heated and cured, or the epoxy resin composition of the present invention and a solvent are mixed. The varnish was mixed uniformly, and the varnish was applied to the substrate, poured into a mold, or impregnated into a glass cloth substrate, the solvent was removed by heat drying, the resin was precured, and then heated again. For example, a pressure molding method may be used.
[0050]
Although the solvent used for the epoxy resin composition of the present invention varies depending on the type of the epoxy resin to be used, any solvent can be used as long as it can dissolve the epoxy resin, polyester (A) and curing accelerator homogeneously. Examples include amide solvents such as N-methylpyrrolidone, N-methylformamide, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, ketone solvents such as acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, cyclohexanone, tetrahydrofuran, Examples include ether solvents such as 1,3-dioxolane and anisole, aromatic hydrocarbon solvents such as toluene and xylene, and monoether glycol solvents such as ethylene glycol monomethyl ether and ethylene glycol monobutyl ether. It can be used by mixing.
[0051]
The cured epoxy resin obtained by curing the epoxy resin composition of the present invention has both high heat resistance and low dielectric loss tangent, and is therefore preferably used as an insulating material for high-frequency communication such as a semiconductor sealant. be able to.
[0052]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
<Synthesis Example 1>
1000 ml of water and 20 g of sodium hydroxide are placed in a reaction vessel, and an aromatic polyvalent hydroxy compound in the amount shown in the column of Synthesis Example 1 in Table 1 is charged in a nitrogen stream, and 300 rpm per minute by a Faddler blade. For 1 hour. Next, in a reaction vessel maintained at 30 ° C., an acid halide of an aromatic polycarboxylic acid and an acid halide of an aromatic monocarboxylic acid in an amount shown in the column of Synthesis Example 1 in Table 1 in 1000 ml of methylene chloride. Was added dropwise over 20 seconds, and stirring was continued for 4 hours. The resulting mixture is allowed to stand and remove to remove the aqueous phase, and the remaining methylene chloride phase is washed with a 0.5% strength aqueous sodium hydroxide solution and the aqueous phase is removed three times. Washing with ionic water and removal of the aqueous phase were repeated three times. After the washed methylene chloride phase was concentrated to 400 ml, 1000 ml of heptane was added dropwise over 15 seconds, and then the precipitate was washed with methanol, filtered and dried to obtain polyester (A1).
[0053]
<Synthesis Examples 2-5>
Instead of the aromatic polyvalent hydroxy compound, the aromatic polyvalent carboxylic acid acid halide, and the aromatic monocarboxylic acid acid halide in the amount shown in Synthesis Example 1 in Table 1, Synthesis examples except that aromatic polyvalent hydroxy compounds, aromatic polycarboxylic acid acid halides, and aromatic monocarboxylic acid halides in the amounts shown in Synthesis Examples 2 to 5 in Table 1 were used. In the same manner as in Example 1, polyesters (A2) to (A5) were obtained.
[0054]
<Synthesis Example 6>
Into a reaction vessel, 400 ml of tetrahydrofuran was placed, in a nitrogen stream, 11 g of triethylamine and 5.1 g of resorcinol were dissolved, and a solution prepared by dissolving 5.1 g of isophthalic acid chloride in 100 ml of tetrahydrofuran was added dropwise over 30 minutes while cooling with ice. After stirring for 4 hours, a solution prepared by dissolving 19.9 g of p-acetoxybenzoic acid chloride in 100 ml of tetrahydrofuran was added dropwise. After completion of the dropwise addition, the solution was poured into a 5% strength aqueous sodium carbonate solution, and the precipitate was filtered with suction, washed with water and methanol, dried under reduced pressure, and polyester (H1) represented by the following formula (11) ( The number average molecular weight 2900) was obtained.
[0055]
Embedded image
Figure 0004135471
(21)
[0056]
<Synthesis Example 7>
In a reaction vessel, 600 ml of pyridine, 105 g of novolak type phenol resin “TD-2090” (hydroxy group equivalent 105 g / eq) manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Ltd. and 140.6 g of benzoyl chloride were placed in a nitrogen stream at 30 ° C. Reacted for hours. Next, 1500 ml of methyl isobutyl ketone was added, and then washed with deionized water to remove the methyl isobutyl ketone to obtain polyester (H2) (number average molecular weight 1300) represented by the following formula (12). .
[0057]
Embedded image
Figure 0004135471
(22)
[0058]
<Synthesis Example 8>
1000 ml of water and 20 g of sodium hydroxide were placed in a reaction vessel, and 45.7 g of bisphenol A and 1.2 g of tetrabutylammonium bromide were dissolved in a nitrogen stream. To a reaction vessel kept at 30 ° C., 1000 ml of a methylene chloride solution in which 32.5 g of isophthalic acid chloride and 8.1 g of terephthalic acid chloride were dissolved was dropped in 30 seconds. After stirring for 1 hour, the mixture was allowed to stand for liquid separation to remove the aqueous phase. The remaining methylene chloride phase was washed with a 0.5% strength aqueous sodium hydroxide solution and the aqueous phase was removed three times, and further washed with deionized water and the aqueous phase was repeated three times. After the methylene chloride phase after washing was concentrated to 400 ml, 1000 ml of heptane was added dropwise over 15 seconds, and then the precipitate was washed with methanol, filtered and dried to obtain a polyester represented by the following formula (13) ( H3) (number average molecular weight 8600) was obtained.
[0059]
Embedded image
Figure 0004135471
(23)
[0060]
<Synthesis Example 9>
A reaction vessel was charged with a solution of 152 g of trimethylhydroquinone in a mixed solvent of 500 g of toluene and 200 g of ethylene glycol monoethyl ether, and 4.6 g of p-toluenesulfonic acid was added to the solution, and 64 g of benzaldehyde was added dropwise. The mixture was stirred at 120 ° C. for 15 hours while removing water. Next, the precipitated crystals were cooled and filtered, and washed repeatedly with water until the filtrate became neutral, to obtain dihydroxybenzopyran represented by the following formula (14).
[0061]
Embedded image
Figure 0004135471
(24)
[0062]
<Synthesis Example 10>
A reaction vessel was charged with 187 g of dihydroxybenzopyran obtained in Synthesis Example 9, 463 g of epichlorohydrin, 53 g of n-butanol, and 2.3 g of tetraethylbenzylammonium chloride, dissolved in a nitrogen stream, and azeotroped at a temperature of 65 ° C. The pressure was reduced to a pressure of 50%, and then 82 g of a 49% aqueous sodium hydroxide solution was added dropwise over 5 hours and stirred for 30 minutes. Unreacted epichlorohydrin was distilled off under reduced pressure, and then 550 g of methyl isobutyl ketone and 55 g of n-butanol were added to the resulting solution. 15 g of 10% aqueous sodium hydroxide solution was added and reacted at 80 ° C. for 2 hours. The reaction product was washed with water to obtain a benzopyran type epoxy resin represented by the following formula (15).
[0063]
Embedded image
Figure 0004135471
(25)
[0064]
[Table 1]
Figure 0004135471
[0065]
The aromatic polyvalent hydroxy compounds shown in Table 1 each represent the following.
DCPDDP: Nippon Oil Corporation dicyclopentadienyl diphenol “DPP-6085” (aromatic dihydroxy compound having an average value of k of 0.16 in formula (11), hydroxy group equivalent of 165 g / eq)
DHDBP: Dihydroxybenzopyran (in the formula (12), Y is a methylene group substituted with a phenyl group, and n and m are both 3, and the aromatic represented by the formula (24) obtained in Synthesis Example 9 Dihydroxy compound, hydroxy group equivalent 187 g / eq)
DHDN: Tokyo Chemical Industry Co., Ltd. dihydroxy dinaphthalene (aromatic dihydroxy compound represented by Formula (13). Hydroxyl equivalent 143 g / eq)
BPFL: Bisphenol fluorene manufactured by Nippon Steel Chemical Co., Ltd. (aromatic dihydroxy compound represented by formula (14), hydroxy group equivalent 175 g / eq)
[0066]
<Examples 1-5>
The solubility of the polyesters A1 to A5 obtained in Synthesis Examples 1 to 5 in the solvent was measured, and the results obtained are shown in Table 2. Moreover, the polyester A1-A5 obtained by the synthesis examples 1-5 was made into a hardening | curing agent, this, an epoxy resin, a hardening accelerator, and the solvent were mixed at 25 degreeC by the composition shown in Table 2, and the varnish was prepared. The polyesters A1 to A5 all had good solubility in solvents such as toluene and 1,3-dioxolane, and the amount of solvent required for varnish adjustment was small. The prepared varnish was applied on an aluminum petri dish and the solvent was removed at 120 ° C., and then semi-cured (B-staged) on a 170 ° C. hot plate. Next, the semi-cured coating film is peeled off from the aluminum petri dish to form a powder, and the powder is pressure-pressed at 170 ° C. and 3 MPa for 1 hour, and then thermally cured in a vacuum dryer at 190 ° C. and 133 Pa for 10 hours. An epoxy resin cured product was obtained.
[0067]
<Comparative Examples 1-5>
Polyesters H1 to H3 obtained in Synthesis Examples 6 to 8, adipic acid di (nitrophenyl) ester, and methyltetrahydrophthalic anhydride were used as curing agents, and epoxy resins, curing agents, curing accelerators, and solvents were used in Table 3. The varnish was prepared by mixing with the composition shown below. Polyesters H1 and H3 were poorly soluble in both toluene and 1,3-dioxolane solvents, and a large amount of solvent was required when preparing the varnish. The prepared varnish was applied on an aluminum petri dish and the solvent was removed at 120 ° C., and then semi-cured (B-staged) on a 170 ° C. hot plate. Next, the semi-cured coating film is peeled off from the aluminum petri dish to form a powder, and the powder is pressure-pressed at 170 ° C. and 3 MPa for 1 hour, and then thermally cured in a vacuum dryer at 190 ° C. and 133 Pa for 10 hours. An epoxy resin cured product was obtained.
[0068]
Results of measuring and testing the glass transition temperature (Tg), dielectric properties, coefficient of linear thermal expansion, and solder heat resistance of the cured epoxy resins obtained in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 5 by the following methods. Are shown in Tables 1-3.
[0069]
(Polyester solvent solubility test)
In a glass bottle containing a stirring bar, 1 g of polyester and 1 g of toluene or 1,3-dioxolane were mixed and stirred at 25 ° C. for 24 hours. When the amount of the solvent did not dissolve the polyester, the solvent was added until dissolved, and the solubility in various solvents was calculated by the following formula (1).
Dissolution rate of polyester in solvent = (mass of dissolved polyester) / (mass of solvent + mass of dissolved polyester) × 100 (%)
When the polyester is dissolved in the same amount of solvent as the polyester, the dissolution rate in the solvent is 50%, and if the dissolution rate in the solvent exceeds 50%, stirring becomes difficult, so 50% is the upper limit of the test. It was.
[0070]
(Measurement of glass transition temperature (Tg))
The temperature of the peak value of tan δ at 1 Hz was measured as a glass transition temperature with a viscoelastic spectrometer “DMS200” manufactured by Seiko Electronics Industry Co., Ltd.
[0071]
(Measurement of dielectric properties)
An epoxy resin cured product after being stored in a room at 23 ° C. and a humidity of 50% for 24 hours using an impedance material analyzer “HP4291B” manufactured by Agilent Technologies Inc. according to a method in accordance with JIS-C-6481, The dielectric constant and dielectric loss tangent at 1 GHz of the cured epoxy resin after a moisture absorption test by a pressure cooker test at 121 ° C. for 2 hours were measured.
[0072]
(Linear thermal expansion coefficient)
The linear thermal expansion coefficient of the cured epoxy resin was measured with a heat / stress / strain measuring device “TMA / SS120C” manufactured by Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd. when the temperature was changed to 30 to 50 ° C.
[0073]
(Solder heat resistance test)
The state of the cured epoxy resin immersed in a 300 ° C. solder bath for 120 seconds was visually evaluated by a method based on JIS-C-6481. When there was no blistering or cracking by visual inspection, the circle was marked with ○, and when blistering or cracking occurred, x was marked.
[0074]
[Table 2]
Figure 0004135471
[0075]
[Table 3]
Figure 0004135471
[0076]
The epoxy resins and curing accelerators shown in Tables 2-3 represent the following. Moreover, the numerical value in Tables 2-3 represents mass (g).
EPICLON HP-7200H: a dicyclopentadiene novolac type epoxy resin (epoxy equivalent 280 g / eq) manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.
EPICLON N-695: Dainippon Ink & Chemicals, Inc. Cresol novolac type epoxy resin (epoxy equivalent 225 g / eq)
Benzopyran-type epoxy resin: benzopyran-type epoxy resin represented by the formula (25) obtained in Synthesis Example 10 (epoxy equivalent 265 g / eq)
2E4MZ: 2-ethyl-4-methylimidazole
DMAP: 4-dimethylaminopyridine
[0077]
As apparent from Tables 1 to 3, since the polyester (A) used in the present invention is excellent in solubility in a solvent, the cured epoxy resin containing the polyester is the cured epoxy resin shown in the comparative example. In comparison, the amount of solvent required for varnish adjustment may be small. Moreover, the hardened | cured material of the epoxy resin composition of this invention containing this polyester (A) has a low dielectric loss tangent and a high glass transition temperature.
[0078]
【The invention's effect】
In the present invention, by using a polyester (A) having an arylcarbonyloxy group at the molecular chain terminal and comprising an aromatic polyvalent carboxylic acid and an aromatic polyvalent hydroxy compound as an epoxy resin curing agent, A highly polar hydroxy group is not generated, and a cured epoxy resin having a low dielectric loss tangent is obtained. Moreover, since all the ester bonds that form the molecular chain of the polyester (A) can serve as crosslinking points, the cured product has a high crosslinking density, a high glass transition temperature, and a cured product having excellent heat resistance. Furthermore, since the polyester (A) has a plurality of bulky structures such as an aromatic ring and an alicyclic structure in the molecular chain, the crystallization of the molecular chain is suppressed, and the solubility in a solvent is excellent. When the epoxy resin composition containing the polyester (A) is dissolved in a solvent or when a varnish is prepared, a small amount of solvent may be used.
[0079]
The polyester (A) using the aromatic polyvalent carboxylic acid represented by the general formulas (15) to (17) as the aromatic polyvalent carboxylic acid exhibits excellent solubility in various solvents. Furthermore, the polyester (A) obtained by using a mixture of isophthalic acid and terephthalic acid exhibits better solubility. Moreover, the epoxy resin hardened | cured material which shows a low dielectric loss tangent from the epoxy resin composition which uses the polyester (A) using the aromatic monocarboxylic acid represented by General formula (18)-(20) as a hardening | curing agent. can get.
[0080]
When the number average molecular weight of the polyester (A) used in the present invention is 550 to 7000, the crosslinking reaction between the epoxy resin and the polyester (A) proceeds sufficiently, and the crosslinking density of the cured epoxy resin is increased. An epoxy resin cured product having a high glass transition temperature and excellent heat resistance can be obtained.

Claims (4)

分子鎖末端にアリールカルボニルオキシ基を有する、芳香族多価カルボン酸残基と芳香族多価ヒドロキシ化合物残基とからなるポリエステルを含有するエポキシ樹脂組成物であって、前記芳香族多価ヒドロキシ化合物残基が、下記式(1)〜(4)で表される基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
Figure 0004135471
(1)
(式(1)中、kは0または1を表す。)
Figure 0004135471
(2)
(式(2)中、Yは酸素原子、メチレン基、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたメチレン基、フェニル基で置換されたメチレン基、ナフチル基で置換されたメチレン基、ビフェニル基で置換されたメチレン基、9−フルオレニル基で置換されたメチレン基、または該フェニル基、該ナフチル基、あるいは該ビフェニル基に更に炭素数1〜4のアルキル基が核置換したメチレン基を表す。nおよびmは、各々1〜3の整数を表す。)
Figure 0004135471
(3)
Figure 0004135471
(4)
An epoxy resin composition comprising a polyester comprising an aromatic polyvalent carboxylic acid residue and an aromatic polyvalent hydroxy compound residue having an arylcarbonyloxy group at the molecular chain end, the aromatic polyvalent hydroxy compound An epoxy resin composition, wherein the residue is at least one group selected from the group consisting of groups represented by the following formulas (1) to (4).
Figure 0004135471
(1)
(In formula (1), k represents 0 or 1)
Figure 0004135471
(2)
(In formula (2), Y represents an oxygen atom, a methylene group, a methylene group substituted with an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, a methylene group substituted with a phenyl group, a methylene group substituted with a naphthyl group, or a biphenyl group. Represents a methylene group substituted with a 9-fluorenyl group, a methylene group substituted with a phenyl group, a naphthyl group, or a biphenyl group with an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms. n and m each represents an integer of 1 to 3)
Figure 0004135471
(3)
Figure 0004135471
(4)
前記芳香族多価カルボン酸残基が、一般式(5)〜(7)で表される基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基であり、前記アリールカルボニルオキシ基のアリール基が、一般式(8)〜(10)で表される基からなる群から選ばれる少なくとも一種のアリール基である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
Figure 0004135471
(5)
Figure 0004135471
(6)
Figure 0004135471
(7)
(式中A、B、D、E、Gは置換基であり、各々炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、またはハロゲン原子を表す。a、e、gは各々0〜4の整数を表し、b、dは各々0〜3の整数を表す。Xは単結合、−S−、−O−、−CO−、−CH−、−C(CH−、または−SO−を表す。)
Figure 0004135471
(8)
Figure 0004135471
(9)
Figure 0004135471
(10)
(式中、P、Q、R、T、Uは置換基であり、各々炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、またはハロゲン原子を表す。p、rは0〜5の整数、q、tは0〜4の整数、uは0〜3の整数を表す。Zは単結合、−O−、−CO−、−CH−、−C(CH−、または−SO−を表す。)
The aromatic polyvalent carboxylic acid residue is at least one group selected from the group consisting of groups represented by general formulas (5) to (7), and the aryl group of the arylcarbonyloxy group is represented by the general formula The epoxy resin composition according to claim 1, which is at least one aryl group selected from the group consisting of groups represented by (8) to (10).
Figure 0004135471
(5)
Figure 0004135471
(6)
Figure 0004135471
(7)
(In the formula, A, B, D, E, and G are substituents, and each represents an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, or a halogen atom. A, e, and g each represent B and d each represent an integer of 0 to 3. X represents a single bond, —S—, —O—, —CO—, —CH 2 —, —C (CH 3 ) 2. -, or -SO 2 - represents a).
Figure 0004135471
(8)
Figure 0004135471
(9)
Figure 0004135471
(10)
(In the formula, P, Q, R, T, and U are substituents and each represents an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms, a nitro group, or a halogen atom. P, r Is an integer of 0-5, q, t is an integer of 0-4, u is an integer of 0-3, Z is a single bond, —O—, —CO—, —CH 2 —, —C (CH 3 ) 2- or -SO 2- .
前記芳香族多価カルボン酸残基が、イソフタロイル基およびテレフタロイル基である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition according to claim 1, wherein the aromatic polyvalent carboxylic acid residue is an isophthaloyl group or a terephthaloyl group. 前記ポリエステルの数平均分子量が550〜7000である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition according to claim 1, wherein the polyester has a number average molecular weight of 550 to 7000.
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