JP4114201B2 - Control device for internal combustion engine - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気バルブのバルブタイミングを変化させる可変排気バルブタイミング機構を備えた内燃機関の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、低燃費、低排気エミッション、高出力の特長を兼ね備えた筒内噴射エンジンの需要が急増している。この筒内噴射エンジンは、低負荷時には、少量の燃料を圧縮行程で筒内に直接噴射して混合気を成層燃焼させ、高負荷時には、燃料噴射量を増量して吸気行程で筒内に燃料を直接噴射して混合気を均質燃焼させるようにしている。
【0003】
このような筒内噴射エンジンにおいて、例えば、特許文献1(特許第3147770号公報)、特許文献2(特開平10−103093号公報)に示すように、燃費、排気エミッション、出力の更なる向上を目指して、吸気バルブや排気バルブのバルブタイミングを変化させる可変バルブタイミング機構を搭載したものがある。
【0004】
ところで、筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射エンジンでは、噴射燃料が排気ポートに到達するまでの時間(以下「噴射燃料到達時間」という)が非常に短いため、燃料噴射開始時期が排気バルブの開弁期間と重なっていると(正確には、燃料噴射開始時期が排気バルブ閉弁時期よりも前記噴射燃料到達時間以上早いと)、噴射燃料の一部が排気バルブの閉弁前に排気ポートに到達して排気管へ排出されてしまい、排気エミッションが悪化するという不具合が発生する。
【0005】
この対策として、特許文献2(特開平10−103093号公報)では、燃料噴射開始時期が所定時期(排気バルブ閉弁時期)よりも進角された(早くなった)ときに、排気バルブ閉弁時期を進角する(早める)ことで、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブを閉弁させるようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特許第3147770号公報(第1頁等)
【特許文献2】
特開平10−103093号公報(第2頁等)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、図11に示すように、燃料噴射開始時期は、目標噴射開始時期の変化に応じてほとんど応答遅れなく変化させることができるが、排気バルブタイミングの制御では、目標排気バルブタイミングの変化に応じて可変排気バルブタイミング機構を変化後の目標排気バルブタイミングに相当する位置まで駆動する時間が無視できないため、排気バルブタイミングの制御には、燃料噴射開始時期の制御と比較して、かなり大きな応答遅れが生じる。この排気バルブタイミング制御の応答遅れによって次のような問題が生じる。
【0008】
例えば、図10(a)に示すように、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期が両方とも遅角された状態から、図10(c)に示すように、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期を両方とも進角させる場合、図10(a)に示す進角前の状態及び図10(c)に示す進角後の状態において、それぞれ排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期との関係を、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブの閉弁時期を迎えるように設定することが望ましい。
【0009】
従来のシステムでは、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期を図10(a)の位置から(c)の位置まで進角する過程で、燃料噴射開始時期は、ほとんど応答遅れなくほぼ瞬時に進角後の燃料噴射開始時期に進角されるが、排気バルブタイミングは、図11に示すように目標排気バルブタイミングの変化に対して応答遅れを持って変化するため、排気バルブタイミングの進角動作が完了するまで、図10(b)に示すように、燃料噴射開始時期の進角動作に対して排気バルブタイミングの進角動作が遅れて、燃料噴射開始時期と排気バルブの開弁期間とが重なる期間が発生してしまい、その期間に、噴射燃料の一部が閉弁前の排気バルブの隙間をすり抜けて排気管へ排出される“噴射燃料のすり抜け”が発生してしまい、排気エミッションが悪化するという不具合が発生する。
【0010】
要するに、前述した特許文献2のように、燃料噴射開始時期が所定時期(排気バルブ閉弁時期)よりも進角されたときに、排気バルブ閉弁時期を進角するように制御しても、可変排気バルブタイミング機構の応答遅れによって、図10(b)に示すように、燃料噴射開始時期の進角動作に対して排気バルブタイミングの進角動作が遅れるため、排気バルブタイミングの進角動作が完了するまで、噴射燃料のすり抜けが発生してしまい、排気エミッションが悪化するという不具合が発生する。
【0011】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、噴射燃料のすり抜けを確実に防止することができ、排気エミッションを向上させることができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1は、内燃機関の運転状態に応じて燃料噴射弁の燃料噴射時期と排気バルブのバルブタイミング(以下「排気バルブタイミング」という)とを制御するシステムにおいて、前記排気バルブタイミングと燃料噴射時期の少なくとも一方を進角する場合に、排気バルブタイミング検出手段で検出又は推定した実排気バルブタイミングの閉弁時期に基づいて燃料噴射時期を噴射時期補正手段により遅角補正するようにしたものである。
【0013】
このようにすれば、排気バルブタイミングと燃料噴射時期を進角する過程で、実排気バルブタイミングが応答遅れを持って進角するのを検出しながら、その応答遅れに合わせて燃料噴射時期の進角動作を遅らせることができ、燃料噴射時期の進角動作に実排気バルブタイミングの応答遅れと同等の遅れを持たせることができる。これにより、排気バルブタイミングと燃料噴射時期を進角する過渡期間中でも、排気バルブタイミングと燃料噴射時期との関係を、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブの閉弁時期を迎える状態を維持するように制御することができ、噴射燃料のすり抜けを確実に防止することができて、排気エミッションを向上させることができる。
【0014】
尚、排気バルブタイミングと燃料噴射時期のいずれか一方のみを進角する場合でも、排気バルブタイミングと燃料噴射時期との関係を、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブの閉弁時期を迎える状態を維持するように、燃料噴射時期を適宜遅角補正することができ、噴射燃料のすり抜けを確実に防止することができる。
【0015】
前述したように、噴射燃料が排気ポートから排出される可能性があるのは、燃料噴射時期が排気バルブ閉弁時期よりも進角している(早い)ときである。従って、請求項2のように、燃料噴射時期が実排気バルブタイミングに基づいて検出される排気バルブ閉弁時期よりも進角しているときに(燃料噴射時期が排気バルブの開弁期間と重なっているときに)、該燃料噴射時期を遅角補正するようにしても良い。このようにすれば、噴射燃料のすり抜けが発生する可能性があるときに、確実に燃料噴射時期を遅角補正することができる。
【0016】
また、燃料噴射時期の遅角補正量を設定する際に、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブの閉弁時期を迎えるのに必要最小限の遅角補正量を設定すれば、噴射燃料のすり抜け防止効果を十分に得ることができ、それ以上、燃料噴射時期の遅角補正量を大きくしても、噴射燃料のすり抜け防止効果にほとんど変わりはなく、逆に、燃焼性に悪影響を及ぼすだけである(燃料噴射時期は燃焼性を確保できるように設定する必要がある)。
【0017】
そこで、請求項3のように、燃料噴射時期と、実排気バルブタイミングに基づいて検出される実際の排気バルブ閉弁時期との差に応じて該燃料噴射時期の遅角補正量を設定するようにしても良い。このようにすれば、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブの閉弁時期を迎えるのに必要最小限の遅角補正量を設定することができ、燃焼性に及ぼす影響を最小限に抑えながら、噴射燃料のすり抜けを防止することができ、燃焼性確保と噴射燃料のすり抜け防止とを両立させることができる。
【0018】
また、請求項4のように、実排気バルブタイミングと目標排気バルブタイミングとの差に応じて燃料噴射時期の遅角補正量を設定するようにしても良い。実排気バルブタイミングと目標排気バルブタイミングとの差が大きくなるほど、実排気バルブタイミングが目標排気バルブタイミングに到達するまでの応答遅れ時間(噴射燃料のすり抜けが発生する可能性がある期間)が長くなるという関係があるため、実排気バルブタイミングと目標排気バルブタイミングとの差に応じて燃料噴射時期の遅角補正量を設定すれば、実排気バルブタイミングの応答遅れ時間に応じた適正な遅角補正量を設定することができ、燃焼性に及ぼす影響を小さくしながら、噴射燃料のすり抜けを防止することができる。
【0019】
また、請求項5のように、実排気バルブタイミングを推定する場合には、油温、冷却水温、機関回転速度のうちの少なくとも1つに基づいて実排気バルブタイミングを推定するようにすると良い。一般に、可変バルブタイミング機構を搭載したシステムでは、内燃機関の動力でオイルポンプを駆動して作動油を可変バルブタイミング機構に供給して可変バルブタイミング機構を駆動するため、機関回転速度に応じて作動油の油圧が変化して、可変バルブタイミング機構の応答性が変化する。また、作動油の油温に応じて作動油の粘度(流動性)が変化して、可変バルブタイミング機構の応答性が変化する。従って、油温、冷却水温(油温の代用情報)、機関回転速度は、いずれも可変バルブタイミング機構の応答性を評価するパラメータとなるため、油温、冷却水温、機関回転速度のうちの少なくとも1つを用いれば、目標排気バルブタイミングに対する実排気バルブタイミングの応答遅れ時間を推定して、この応答遅れ時間と目標排気バルブタイミングとに基づいて実排気バルブタイミングを推定することができる。この場合、一般に内燃機関の噴射・点火制御のために搭載されている既存のセンサの出力(冷却水温、機関回転速度等)を利用して実排気バルブタイミングを推定できるため、排気バルブタイミングを検出するセンサ類を新たに追加する必要がなく、低コスト化の要求を満たすことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。筒内噴射式の内燃機関である筒内噴射式エンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、DCモータ等のモータ15によって駆動されるスロットルバルブ16が設けられ、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)がスロットル開度センサ17によって検出される。
【0021】
また、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ19が設けられている。また、サージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられ、各気筒の吸気マニホールド20に、エンジン11の筒内の気流(スワール流やタンブル流)を制御する気流制御弁31が設けられている。
【0022】
エンジン11の各気筒の上部には、それぞれ燃料を筒内に直接噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各点火プラグ22の火花放電によって筒内の混合気に着火される。また、エンジン11の吸気バルブ37には、吸気バルブタイミング(吸気バルブ37の開閉タイミング)を可変する可変吸気バルブタイミング機構39が設けられ、排気バルブ38には、排気バルブタイミング(排気バルブ38の開閉タイミング)を可変する可変排気バルブタイミング機構40が設けられている。
【0023】
エンジン11のシリンダブロックには、ノッキングを検出するノックセンサ32と、冷却水温を検出する冷却水温センサ23とが取り付けられている。また、クランク軸(図示せず)の外周側には、所定のクランク角毎にクランク角信号を出力するクランク角センサ24が取り付けられている。このクランク角センサ24からのクランク角信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。一方、吸気側カム軸と排気側カム軸(共に図示せず)の外周には、それぞれ所定のカム角毎にカム角信号を出力するカム角センサ41,42が取り付けられている。
【0024】
一方、エンジン11の排気管25には、排出ガスを浄化する上流側触媒26と下流側触媒27が設けられ、上流側触媒26の上流側に、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ28(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられている。本実施形態では、上流側触媒26として理論空燃比付近で排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触媒が設けられ、下流側触媒27としてNOx吸蔵還元型触媒が設けられている。このNOx吸蔵還元型触媒は、排出ガスの空燃比がリーンのときに排出ガス中のNOxを吸蔵し、空燃比が理論空燃比付近又はリッチになったときに吸蔵NOxを還元浄化して放出する特性を持っている。
【0025】
また、排気管25のうちの上流側触媒26の下流側と吸気管12のうちのスロットルバルブ16の下流側のサージタンク18との間に、排出ガスの一部を吸気側に還流させるためのEGR配管33が接続され、このEGR配管33の途中に排出ガス還流量(EGR量)を制御するEGR弁34が設けられている。また、アクセルペダル35の踏込量(アクセル開度)がアクセルセンサ36によって検出される。
【0026】
前述した各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)30に入力される。このECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種の制御ルーチンを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁21の燃料噴射量や燃料噴射時期、点火プラグ22の点火時期等を制御する。
【0027】
このECU30は、後述する図2乃至図7に示す各ルーチンを実行することで、エンジン運転状態(要求トルクやエンジン回転速度等)に応じて成層燃焼モードと均質燃焼モードとを切り換える。成層燃焼モードでは、少量の燃料を圧縮行程で筒内に直接噴射して点火プラグ22の近傍に成層混合気を形成して成層燃焼させることで、燃費を向上させる。一方、均質燃焼モードでは、燃料噴射量を増量して吸気行程で筒内に直接噴射して均質混合気を形成して均質燃焼させることで、エンジン出力を高める。
【0028】
また、成層燃焼モードでは、空気系の制御パラメータ(吸気バルブタイミング、排気バルブタイミング等)、燃料系の制御パラメータ(燃料噴射量、燃料噴射時期等)、点火系の制御パラメータ(点火時期)の目標値として、それぞれ成層燃焼モード用のマップ等を用いてエンジン運転状態に応じた成層燃焼モード用の目標値を算出する。一方、均質燃焼モードでは、空気系の制御パラメータ、燃料系の制御パラメータ、点火系の制御パラメータの目標値として、それぞれ均質燃焼モード用のマップ等を用いてエンジン運転状態に応じた均質燃焼モード用の目標値を算出する。
【0029】
また、ECU30は、図示しない可変バルブタイミング制御ルーチンを実行することで、クランク角センサ24から出力されるクランク角信号と排気カム軸側のカム角センサ42から出力されるカム角信号とに基づいて実排気バルブタイミングを算出し、実排気バルブタイミングを目標排気バルブタイミングに一致させるように可変排気バルブタイミング機構40をフィードバック制御する。この場合、クランク角センサ24とカム角センサ42の出力信号に基づいて実排気バルブタイミング(実進角量VTac)を算出する機能が特許請求の範囲でいう排気バルブタイミング検出手段としての役割を果たす。
【0030】
例えば、図10(a)に示すように、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期が両方とも遅角された状態から、図10(c)に示すように、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期が両方とも進角された状態に変更する場合、図10(a)に示す変更前の状態及び図10(c)に示す変更後の状態において、それぞれ排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期との関係を、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブの閉弁時期を迎えるように設定することが望ましい。従来のシステムでは、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期を図10(a)の位置から(c)の位置まで進角する過程で、燃料噴射開始時期は、ほとんど応答遅れなくほぼ瞬時に進角後の燃料噴射開始時期に進角されるが、排気バルブタイミングは、図11に示すように目標排気バルブタイミングの変化に対して応答遅れを持って変化するため、排気バルブタイミングの進角動作が完了するまで、図10(b)に示すように、燃料噴射開始時期の進角動作に対して排気バルブタイミングの進角動作が遅れて、燃料噴射開始時期と排気バルブの開弁期間とが重なる期間が発生してしまい、その期間に、噴射燃料の一部が閉弁前の排気バルブの隙間をすり抜けて排気管へ排出される“噴射燃料のすり抜け”が発生してしまい、排気エミッションが悪化するという不具合が発生する。
【0031】
そこで、ECU30は、図8に示す噴射時期補正ルーチンを実行することで、エンジン運転状態に基づいて算出した燃料噴射開始時期が、実排気バルブタイミングに基づいて検出した排気バルブ閉弁時期よりも進角しているときに(燃料噴射開始時期が排気バルブ38の開弁期間と重なっているときに)、噴射燃料の一部が排気バルブ38の閉弁前に排気ポートに到達して排気管25へ排出される“噴射燃料のすり抜け”が発生する可能性があると判断して、燃料噴射開始時期と排気バルブ閉弁時期との差に応じて燃料噴射開始時期を遅角補正して、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブ38が閉弁するように制御して、噴射燃料のすり抜けを防止する。
【0032】
以下、本実施形態でECU30が実行する図2乃至図8に示す各ルーチンの処理内容を説明する。
【0033】
[エンジン制御メインルーチン]
図2のエンジン制御メインルーチンは、イグニッションスイッチ(図示せず)のオン後に所定周期で実行される。本メインルーチンが起動されると、まずステップ100で、アクセル開度とエンジン回転速度等に基づいて要求トルクを算出する。この後、ステップ200に進み、図3の燃焼モード決定ルーチンを実行して燃焼モードを決定した後、ステップ300に進み、図4の燃焼モード切換制御ルーチンを実行して、燃焼モード切換要求があれば、燃焼モード切換制御を実行し、次のステップ400〜600で、図5の空気系制御ルーチン、図6の燃料系制御ルーチン、図7の点火系制御ルーチンを実行して、空気系、燃料系、点火系の各制御パラメータを後述するタイミングで切り換え先の燃焼モードの目標値に切り換えて燃焼モードを切り換える。
【0034】
[燃焼モード決定ルーチン]
図2のエンジン制御メインルーチンのステップ200で、図3の燃焼モード決定ルーチンが起動されると、まずステップ201で、要求燃焼モード判定マップを検索して現在のエンジン運転状態(例えばエンジン回転速度と要求トルク)に応じて成層燃焼モードと均質燃焼モードのいずれか一方を要求燃焼モードとして選択する。この要求燃焼モード判定マップは、低回転、低トルク領域では、燃費節減を優先して成層燃焼モードが選択され、一方、高回転、高トルク領域では、エンジン出力を優先して均質燃焼モードが選択されるように設定されている。
【0035】
この後、ステップ202に進み、現在のエンジン運転状態に応じて選択した要求燃焼モードが均質燃焼モードであるか否かを判定し、要求燃焼モードが均質燃焼モードであれば、ステップ203に進み、現在の実燃焼モードが均質燃焼モードであるか否かを判定する。もし、現在の実燃焼モードが均質燃焼モードでなければ、燃焼モードを切り換える必要があるため、ステップ204に進み、燃焼モード切換中フラグをONして、ステップ205に進み、空気系制御モードを均質燃焼モードに設定する。一方、現在の実燃焼モードが均質燃焼モードであれば、燃焼モードを切り換える必要がないため、ステップ204を飛び越して、ステップ205に進み、空気系制御モードを均質燃焼モードに維持する。
【0036】
前記ステップ202で、要求燃焼モードが均質燃焼モードでない(成層燃焼モードである)と判定された場合には、ステップ207に進み、現在の実燃焼モードが成層燃焼モードであるか否かを判定する。もし、現在の実燃焼モードが成層燃焼モードでなければ、燃焼モードを切り換える必要があるため、ステップ208に進み、燃焼モード切換中フラグをONして、ステップ209に進み、空気系制御モードを均質燃焼モードに設定する。一方、現在の実燃焼モードが成層燃焼モードであれば、燃焼モードを切り換える必要がないため、ステップ208を飛び越して、ステップ205に進み、空気系制御モードを成層燃焼モードに維持する。
【0037】
[燃焼モード切換制御ルーチン]
図2のエンジン制御メインルーチンのステップ300で、図4の燃焼モード切換制御ルーチンが起動されると、まずステップ301で、燃焼モード切換中フラグがONであるか否かによって燃焼モード切換中であるか否かを判定し、燃焼モード切換中でなければ、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
【0038】
一方、燃焼モード切換中であれば、ステップ302に進み、要求燃焼モードが成層燃焼モードであるか否かを判定し、要求燃焼モードが成層燃焼モードでなければ(つまり要求燃焼モードが均質燃焼モードであれば)、ステップ303に進み、実空燃比A/Fが均質燃焼領域判定値CAF2よりリッチであるか否かで、実空燃比A/Fが均質燃焼領域であるか否かを判定する。その結果、実空燃比A/Fが均質燃焼領域判定値CAF2よりリーンである(実空燃比A/Fが均質燃焼領域に入っていない)と判定された場合は、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
【0039】
その後、実空燃比A/Fが均質燃焼領域判定値CAF2よりもリッチになって実空燃比A/Fが均質燃焼可能な領域に入ったと判定された時点で、ステップ304に進み、燃料系制御モードを均質燃焼モードに設定して、燃料噴射モードを吸気行程噴射に切り換えた後、燃焼モード切換中フラグをOFFして本ルーチンを終了する。
【0040】
また、燃焼モード切換中で、且つ要求燃焼モードが成層燃焼モードであると判定された場合(ステップ301、302で共に「Yes」と判定された場合)は、ステップ306に進み、実空燃比A/Fが成層燃焼領域判定値CAF1よりもリーンであるか否かで、実空燃比A/Fが成層燃焼領域であるか否かを判定する。その結果、実空燃比A/Fが成層燃焼領域判定値CAF1よりもリッチである(実空燃比A/Fが成層燃焼領域に入っていない)と判定された場合は、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
【0041】
その後、実空燃比A/Fが成層燃焼領域判定値CAF1よりもリーンになって実空燃比A/Fが成層燃焼可能な領域に入ったと判定された時点で、ステップ308に進み、燃料系制御モードを成層燃焼モードに設定して、燃料噴射モードを圧縮行程噴射に切り換えた後、燃焼モード切換中フラグをOFFして本ルーチンを終了する。
【0042】
[空気系制御ルーチン]
図2のエンジン制御メインルーチンのステップ400で、図5の空気系制御ルーチンが起動されると、まずステップ401で、空気系制御モードが均質燃焼モードであるか否かを判定し、均質燃焼モードであれば、ステップ402に進み、空気系の各制御パラメータ(吸気バルブタイミング、排気バルブタイミング、スロットル開度、EGR弁34の開度、気流制御弁31の開度)の目標値として、それぞれ均質燃焼モード用のマップ等を用いてエンジン運転状態に応じた均質燃焼モード用の目標値を算出する。
【0043】
一方、上記ステップ401で、空気系制御モードが均質燃焼モードでない(成層燃焼モードである)と判定された場合は、ステップ403に進み、空気系の各制御パラメータの目標値として、それぞれ成層燃焼モード用のマップ等を用いてエンジン運転状態に応じた成層燃焼モード用の目標値を算出する。
【0044】
[燃料系制御ルーチン]
図2のエンジン制御メインルーチンのステップ500で、図6の燃料系制御ルーチンが起動されると、まずステップ501で、燃料系制御モードが均質燃焼モードであるか否かを判定し、均質燃焼モードであれば、ステップ502に進み、燃料系の制御パラメータ(燃料噴射量、燃料噴射開始時期)の目標値として、それぞれ均質燃焼モード用のマップ等を用いてエンジン運転状態に応じた均質燃焼モード用の目標値(燃料噴射時間、ベース燃料噴射開始時期INJBS)を算出する。
【0045】
また、上記ステップ501で、燃料系制御モードが均質燃焼モードでない(成層燃焼モードである)と判定された場合は、ステップ503に進み、燃料系の制御パラメータの目標値(燃料噴射量、燃料噴射開始時期)として、それぞれ成層燃焼モード用のマップ等を用いてエンジン運転状態に応じた成層燃焼モード用の目標値(燃料噴射時間、ベース燃料噴射開始時期INJBS)を算出する。
【0046】
[点火系制御ルーチン]
図2のエンジン制御メインルーチンのステップ600で、図7の点火系制御ルーチンが起動されると、まずステップ601で、点火系制御モード(=燃料系制御モード)が均質燃焼モードであるか否かを判定し、均質燃焼モードであれば、ステップ602に進み、点火系の制御パラメータ(点火時期)の目標値として、均質燃焼モード用のマップ等を用いてエンジン運転状態に応じた均質燃焼モード用の目標値を算出する。
【0047】
また、上記ステップ601で、点火系制御モードが均質燃焼モードでない(成層燃焼モードである)と判定された場合は、ステップ603に進み、点火系の制御パラメータの目標値として、成層燃焼モード用のマップ等を用いてエンジン運転状態に応じた成層燃焼モード用の目標値を算出する。
【0048】
[噴射時期補正ルーチン]
図8に示す噴射時期補正ルーチンは、イグニッションスイッチ(図示せず)のオン後に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう噴射時期補正手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まずステップ701で、図5の空気系制御ルーチンで算出した目標排気バルブタイミングVTtgと、クランク角センサ24とカム角センサ42の出力信号に基づいて算出した実排気バルブタイミングVTacを読み込んだ後、ステップ702に進み、実排気バルブタイミングVTacと目標排気バルブタイミングVTtgとの差が所定値D1よりも大きいか否かを判定する。
【0049】
その結果、実排気バルブタイミングVTacと目標排気バルブタイミングVTtgとの差が所定値D1以下であると判定された場合には、実排気バルブタイミングVTacが目標排気バルブタイミングVTtgにほぼ収束していると判断して、ステップ707に進み、遅角補正量VTCMPを「0」にする。この場合、燃料噴射開始時期の遅角補正は行われない。
【0050】
一方、上記ステップ702で、実排気バルブタイミングVTacと目標排気バルブタイミングVTtgとの差が所定値D1よりも大きいと判定された場合には、目標排気バルブタイミングVTtgに対して実排気バルブタイミングVTacの進角動作に遅れが生じていると判断して、ステップ703に進み、図6の燃料系制御ルーチンによってエンジン運転状態に基づいて算出したベース燃料噴射開始時期INJBSを読み込むと共に、排気バルブ38の作動角VT1と排気バルブタイミングのセット位置VT0を読み込む。この排気バルブタイミングのセット位置VT0は、排気バルブタイミングの指令値をセットする位置であり、最進角位置(実排気バルブタイミングVTac=0)に相当する位置である。
【0051】
従って、図9に示すように、排気バルブタイミングのセット位置VT0から実排気バルブタイミングVTacを減算した位置が排気バルブ開弁時期(VT0−VTac)となり、この排気バルブ開弁時期(VT0−VTac)から排気バルブ38の作動角VT1を減算した位置が排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)となる。
【0052】
この後、ステップ704に進み、ベース燃料噴射開始時期INJBSと排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)との差DANGを求める。
DANG=INJBS−(VT0−VTac−VT1)
【0053】
そして、次のステップ705で、ベース燃料噴射開始時期INJBSと排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)との差DANGが所定値D2よりも大きいか否かを判定する。ここで、所定値D2は、燃料噴射弁21から筒内に噴射された燃料が排気ポートに到達するまでの時間(以下「噴射燃料到達時間」という)に相当する値に設定されている。この所定値D2は、予め設定した固定値としても良いし、エンジン回転速度Neに応じてマップ等により設定する可変値としても良い。尚、所定値D2は、噴射燃料到達時間の他に、燃料噴射弁21の応答遅れ時間やその他の誤差要因を見込んで設定しても良く、勿論、これらの影響を無視して、簡易的に所定値D2を0に設定しても良い。
【0054】
上記ステップ705で、ベース燃料噴射開始時期INJBSと排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)との差DANGが所定値D2(噴射燃料到達時間)以下であると判定された場合、つまり、ベース燃料噴射開始時期INJBSが排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)よりも遅い(遅角している)か又はベース燃料噴射開始時期INJBSが排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)よりも早くても(進角していても)、その時間差が所定値D2(噴射燃料到達時間)以下である場合は、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブ38が閉弁すると判断して、ステップ707に進み、遅角補正量VTCMPを「0」にセットする。この場合は、燃料噴射開始時期の遅角補正は行われない。
【0055】
一方、上記ステップ705で、ベース燃料噴射開始時期INJBSと排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)との差DANGが所定値D2よりも大きいと判定された場合、つまり、ベース燃料噴射開始時期INJBSが排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)よりも所定値D2(噴射燃料到達時間)以上進角している場合は、噴射燃料が排気バルブ38の閉弁前に排気ポートに到達して排気管25に排出される“噴射燃料のすり抜け”が発生する可能性があると判断して、ステップ706に進み、遅角補正量VTCMPのマップを用いて、ベース燃料噴射開始時期INJBSと排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)との差DANGと、エンジン回転速度Neとに応じた遅角補正量VTCMPを算出する。
【0056】
この後、ステップ708に進み、ベース燃料噴射開始時期INJBSを遅角補正量VTCMPだけ遅角補正して最終燃料噴射開始時期INJを求める。
INJ=INJBS−VTCMP
【0057】
以上説明した本実施形態によれば、図9に示すように、エンジン運転状態に基づいて算出したベース燃料噴射開始時期INJBSが排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)よりも所定値D2(噴射燃料到達時間)以上進角している場合は、噴射燃料が排気バルブ38の閉弁前に排気ポートに到達して排気管25に排出される“噴射燃料のすり抜け”が発生する可能性があると判断して、ベース燃料噴射開始時期INJBSと排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)との差DANGに応じて遅角補正量VTCMPを算出し、この遅角補正量VTCMPを用いてベース燃料噴射開始時期INJBSを遅角補正して最終燃料噴射開始時期INJを設定する。
【0058】
これにより、例えば、図10(a)に示すように、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期が両方とも遅角された状態から、図10(c)に示すように、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期が両方とも進角された状態に変更する過程で、実排気バルブタイミングVTacの進角動作に応答遅れが生じるという事情があっても、図11に示すように、実排気バルブタイミングVTacの応答遅れに合わせて燃料噴射開始時期の進角動作を遅らせることができ、燃料噴射開始時期の進角動作に実排気バルブタイミングの応答遅れと同等の遅れを持たせることができる。これにより、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期を進角する過渡期間中でも、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期との関係を、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブ38の閉弁時期を迎える状態を維持するように制御することができ、噴射燃料のすり抜けを確実に防止することができて、排気エミッションを向上させることができる。
【0059】
尚、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期のいずれか一方のみを進角する場合でも、排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期との関係を、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブ38の閉弁時期を迎える状態を維持するように、燃料噴射開始時期を適宜遅角補正することができ、噴射燃料のすり抜けを確実に防止することができる。
【0060】
本実施形態では、ベース燃料噴射開始時期INJBSが排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)よりも所定値D2(噴射燃料到達時間)以上進角しているときに燃料噴射開始時期を遅角補正するようにしたが、ベース燃料噴射開始時期INJBSが排気バルブ閉弁時期(VT0−VTac−VT1)よりも進角しているときに燃料噴射開始時期を遅角補正するようにしても良く、この場合でも、噴射燃料のすり抜けを確実に防止することができる。
【0061】
ところで、燃料噴射開始時期の遅角補正量VTCMPを設定する際に、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブ38の閉弁時期を迎えるのに必要最小限の遅角補正量を設定すれば、噴射燃料のすり抜け防止効果を十分に得ることができ、それ以上、燃料噴射開始時期の遅角補正量VTCMPを大きくしても、噴射燃料のすり抜け防止効果にほとんど変わりはなく、逆に、燃焼性に悪影響を及ぼすだけである(燃料噴射開始時期は燃焼性を確保できるように設定する必要がある)。
【0062】
その点、本実施形態では、ベース燃料噴射開始時期INJBSと排気バルブ閉弁時期との差に応じて遅角補正量VTCMPを求めるようにしたので、噴射燃料が排気ポートに到達する前に排気バルブ38の閉弁時期を迎えるのに必要最小限の遅角補正量VTCMPを設定することができ、燃焼性に及ぼす影響を最小限に抑えながら、噴射燃料のすり抜けを防止することができ、燃焼性確保と噴射燃料のすり抜け防止とを両立させることができる。
【0063】
尚、上記実施形態では、ベース燃料噴射開始時期INJBSと排気バルブ閉弁時期との差に応じて遅角補正量VTCMPを設定するようにしたが、実排気バルブタイミングVTacと目標排気バルブタイミングVTtgとの差に応じて遅角補正量VTCMPを設定するようにしても良い。実排気バルブタイミングVTacと目標排気バルブタイミングVTtgとの差が大きくなるほど、実排気バルブタイミングVTacが目標排気バルブタイミングVTtgに到達するまでの応答遅れ時間(噴射燃料のすり抜けが発生する可能性がある期間)が長くなるという関係があるため、実排気バルブタイミングVTacと目標排気バルブタイミングVTtgとの差に応じて燃料噴射時期の遅角補正量を設定すれば、実排気バルブタイミングVTacの応答遅れ時間に応じた適正な遅角補正量VTCMPを設定することができ、燃焼性に及ぼす影響を小さくしながら、噴射燃料のすり抜けを防止することができる。
【0064】
また、上記実施形態では、クランク角センサ24とカム角センサ42の出力信号に基づいて実排気バルブタイミングVTacを算出したが、油温、冷却水温、エンジン回転速度のうちの少なくとも1つに基づいて実排気バルブタイミングVTacを推定するようにしても良い。一般に、可変排気バルブタイミング機構40を搭載したシステムでは、エンジン11の動力でオイルポンプを駆動して作動油を可変排気バルブタイミング機構40に供給して可変排気バルブタイミング機構40を駆動するため、エンジン回転速度に応じて作動油の油圧が変化して、可変排気バルブタイミング機構40の応答性が変化する。また、作動油の油温に応じて作動油の粘度(流動性)が変化して、可変排気バルブタイミング機構40の応答性が変化する。従って、油温、冷却水温(油温の代用情報)、エンジン回転速度は、可変排気バルブタイミング機構40の応答性、つまり、目標排気バルブタイミングVTtgに対する実排気バルブタイミングVTacの応答遅れを評価するパラメータとなるため、油温、冷却水温、エンジン回転速度のうちの少なくとも1つを用いれば、目標排気バルブタイミングVTtgに対する実排気バルブタイミングVTacの応答遅れ時間を推定して、この応答遅れ時間と目標排気バルブタイミングVTtgとに基づいて実排気バルブタイミングVTacを推定することができる。
【0065】
また、排気バルブタイミングを可変する駆動源は、油圧に限定されず、電磁アクチュエータ等で排気バルブタイミングを可変する内燃機関にも本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるエンジン制御システム全体の概略構成図
【図2】エンジン制御メインルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図3】燃焼モード決定ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図4】燃焼モード切換制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図5】空気系制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図6】燃料系制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図7】点火系制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図8】噴射時期補正ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図9】燃料噴射開始時期の遅角補正方法を説明する図
【図10】(a)は排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期が遅角された状態を示す図、(b)は排気バルブタイミングの進角動作の応答遅れを説明する示す図、(c)は排気バルブタイミングと燃料噴射開始時期が進角された状態を示す図
【図11】燃料噴射開始時期と排気バルブタイミングの挙動を示すタイムチャート
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、24…クランク角センサ、25…排気管、30…ECU(排気バルブタイミング検出手段,噴射時期補正手段)、37…吸気バルブ、38…排気バルブ、39…可変吸気バルブタイミング機構、40…可変排気バルブタイミング機構、41,42…カム角センサ。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a control device for an internal combustion engine provided with a variable exhaust valve timing mechanism for changing the valve timing of an exhaust valve.
[0002]
[Prior art]
In recent years, the demand for in-cylinder injection engines that combine the features of low fuel consumption, low exhaust emissions, and high output has increased rapidly. This in-cylinder injection engine directly injects a small amount of fuel into the cylinder during a compression stroke when the load is low, and stratifies combustion of the air-fuel mixture during a high load, and increases the fuel injection amount to increase the amount of fuel injected into the cylinder during the intake stroke. Is directly injected to uniformly burn the mixture.
[0003]
In such an in-cylinder injection engine, for example, as shown in Patent Document 1 (Japanese Patent No. 3147770) and Patent Document 2 (Japanese Patent Laid-Open No. 10-103093), further improvements in fuel consumption, exhaust emission, and output are achieved. Aiming at this, some have a variable valve timing mechanism that changes the valve timing of intake and exhaust valves.
[0004]
By the way, in a cylinder injection engine that directly injects fuel into a cylinder, the time until the injected fuel reaches the exhaust port (hereinafter referred to as “injected fuel arrival time”) is very short. (Accurately, if the fuel injection start timing is earlier than the exhaust valve closing timing by the time when the injected fuel arrives), part of the injected fuel will be exhausted before the exhaust valve is closed. It reaches the port and is discharged to the exhaust pipe, resulting in a problem that exhaust emission deteriorates.
[0005]
As a countermeasure, in Patent Document 2 (Japanese Patent Laid-Open No. 10-103093), when the fuel injection start timing is advanced (becomes earlier) than a predetermined timing (exhaust valve closing timing), the exhaust valve closing is performed. By advancing (advancing) the timing, the exhaust valve is closed before the injected fuel reaches the exhaust port.
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 3147770 (first page, etc.)
[Patent Document 2]
JP 10-103093 A (second page, etc.)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In general, as shown in FIG. 11, the fuel injection start timing can be changed with little response delay according to the change in the target injection start timing. However, in the control of the exhaust valve timing, the fuel injection start timing is changed according to the change in the target exhaust valve timing. Because the time to drive the variable exhaust valve timing mechanism to the position corresponding to the target exhaust valve timing after the change is not negligible, control of the exhaust valve timing is considerably larger than the control of the fuel injection start timing. Occurs. The following problems occur due to the response delay of the exhaust valve timing control.
[0008]
For example, as shown in FIG. 10 (a), from the state where both the exhaust valve timing and the fuel injection start timing are retarded, as shown in FIG. 10 (c), both the exhaust valve timing and the fuel injection start timing are set. In both cases, the relationship between the exhaust valve timing and the fuel injection start timing in the state before the advance angle shown in FIG. 10A and the state after the advance angle shown in FIG. It is desirable to set so that the exhaust valve closes before reaching the exhaust port.
[0009]
In the conventional system, the exhaust valve timing and the fuel injection start timing are advanced from the position shown in FIG. 10A to the position shown in FIG. 10C. However, since the exhaust valve timing changes with a delay in response to the change in the target exhaust valve timing as shown in FIG. 11, the advance operation of the exhaust valve timing is completed. Until this time, as shown in FIG. 10B, the advance operation of the exhaust valve timing is delayed with respect to the advance operation of the fuel injection start timing, and the fuel injection start time and the exhaust valve opening period overlap. During that period, a part of the injected fuel passes through the gap of the exhaust valve before closing, and is discharged to the exhaust pipe. But problems occur that worse.
[0010]
In short, as in Patent Document 2 described above, when the fuel injection start timing is advanced from a predetermined timing (exhaust valve closing timing), control is performed to advance the exhaust valve closing timing, Due to the response delay of the variable exhaust valve timing mechanism, as shown in FIG. 10B, the advance operation of the exhaust valve timing is delayed with respect to the advance operation of the fuel injection start timing. Until completion, the injected fuel slips through and exhaust emission deteriorates.
[0011]
The present invention has been made in view of such circumstances. Accordingly, the object of the present invention is to provide a control device for an internal combustion engine that can surely prevent the injected fuel from slipping through and improve exhaust emission. There is to do.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, claim 1 of the present invention controls the fuel injection timing of the fuel injection valve and the valve timing of the exhaust valve (hereinafter referred to as “exhaust valve timing”) according to the operating state of the internal combustion engine. In the system, When at least one of the exhaust valve timing and the fuel injection timing is advanced, Actual exhaust valve timing detected or estimated by the exhaust valve timing detection means Valve closing time Based on the above, the fuel injection timing is retarded by the injection timing correction means.
[0013]
In this way, in the process of advancing the exhaust valve timing and the fuel injection timing, while detecting that the actual exhaust valve timing is advanced with a response delay, the fuel injection timing is advanced in accordance with the response delay. The angular operation can be delayed, and the advance operation at the fuel injection timing can have a delay equivalent to the response delay of the actual exhaust valve timing. As a result, even during the transition period in which the exhaust valve timing and the fuel injection timing are advanced, the relationship between the exhaust valve timing and the fuel injection timing can be determined so that the closing timing of the exhaust valve is reached before the injected fuel reaches the exhaust port. It can be controlled to maintain, and it is possible to reliably prevent the injected fuel from slipping through and to improve the exhaust emission.
[0014]
Even when only one of the exhaust valve timing and the fuel injection timing is advanced, the relationship between the exhaust valve timing and the fuel injection timing can be determined by referring to the closing timing of the exhaust valve before the injected fuel reaches the exhaust port. The fuel injection timing can be appropriately retarded so as to maintain the greeted state, and injection fuel can be reliably prevented from passing through.
[0015]
As described above, the injected fuel may be discharged from the exhaust port when the fuel injection timing is advanced (earlier) than the exhaust valve closing timing. Therefore, as in claim 2, when the fuel injection timing is advanced from the exhaust valve closing timing detected based on the actual exhaust valve timing (the fuel injection timing overlaps with the exhaust valve opening period). The fuel injection timing may be retarded. In this way, when there is a possibility that the injected fuel may slip through, the fuel injection timing can be reliably retarded.
[0016]
In addition, when setting the retard correction amount of the fuel injection timing, if the minimum retard correction amount necessary to reach the closing timing of the exhaust valve before the injected fuel reaches the exhaust port is set, The effect of preventing the fuel from slipping through can be sufficiently obtained, and even if the retard correction amount of the fuel injection timing is increased further, the effect of preventing the fuel from slipping through has hardly changed, and adversely affects the combustibility. (The fuel injection timing must be set so as to ensure combustibility).
[0017]
Therefore, as in claim 3, the retardation correction amount of the fuel injection timing is set according to the difference between the fuel injection timing and the actual exhaust valve closing timing detected based on the actual exhaust valve timing. Anyway. In this way, it is possible to set the minimum amount of retardation correction required to reach the closing timing of the exhaust valve before the injected fuel reaches the exhaust port, minimizing the effect on combustibility. While suppressing, it is possible to prevent the injected fuel from slipping through, and it is possible to achieve both combustibility and prevention of the injected fuel from slipping through.
[0018]
Further, as described in claim 4, the retard correction amount of the fuel injection timing may be set according to the difference between the actual exhaust valve timing and the target exhaust valve timing. The greater the difference between the actual exhaust valve timing and the target exhaust valve timing, the longer the response delay time until the actual exhaust valve timing reaches the target exhaust valve timing (the period during which the injected fuel may slip through). Therefore, if the delay correction amount of the fuel injection timing is set according to the difference between the actual exhaust valve timing and the target exhaust valve timing, appropriate delay angle correction according to the response delay time of the actual exhaust valve timing The amount can be set, and the injected fuel can be prevented from slipping through while reducing the influence on the combustibility.
[0019]
Further, as in claim 5, when the actual exhaust valve timing is estimated, the actual exhaust valve timing may be estimated based on at least one of the oil temperature, the cooling water temperature, and the engine speed. Generally, in a system equipped with a variable valve timing mechanism, the oil pump is driven by the power of the internal combustion engine and hydraulic oil is supplied to the variable valve timing mechanism to drive the variable valve timing mechanism. The oil pressure changes, and the responsiveness of the variable valve timing mechanism changes. Further, the viscosity (fluidity) of the hydraulic oil changes according to the oil temperature of the hydraulic oil, and the responsiveness of the variable valve timing mechanism changes. Accordingly, since the oil temperature, the cooling water temperature (oil temperature substitute information), and the engine speed are all parameters for evaluating the responsiveness of the variable valve timing mechanism, at least the oil temperature, the cooling water temperature, and the engine speed are selected. If one is used, the response delay time of the actual exhaust valve timing with respect to the target exhaust valve timing can be estimated, and the actual exhaust valve timing can be estimated based on the response delay time and the target exhaust valve timing. In this case, the exhaust valve timing is detected because the actual exhaust valve timing can be estimated by using the output (cooling water temperature, engine speed, etc.) of existing sensors that are generally mounted for injection / ignition control of the internal combustion engine. Therefore, it is not necessary to add new sensors to meet the demand for cost reduction.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. First, a schematic configuration of the entire engine control system will be described with reference to FIG. An air cleaner 13 is provided at the most upstream portion of the intake pipe 12 of the direct injection engine 11 that is an in-cylinder internal combustion engine, and an air flow meter 14 that detects the intake air amount is provided downstream of the air cleaner 13. Is provided. A throttle valve 16 driven by a motor 15 such as a DC motor is provided on the downstream side of the air flow meter 14, and an opening degree (throttle opening degree) of the throttle valve 16 is detected by a throttle opening degree sensor 17.
[0021]
A surge tank 18 is provided on the downstream side of the throttle valve 16, and an intake pipe pressure sensor 19 for detecting the intake pipe pressure is provided in the surge tank 18. The surge tank 18 is provided with an intake manifold 20 that introduces air into each cylinder of the engine 11, and the air flow (swirl flow or tumble flow) in the cylinder of the engine 11 is controlled by the intake manifold 20 of each cylinder. An airflow control valve 31 is provided.
[0022]
A fuel injection valve 21 that directly injects fuel into the cylinder is attached to an upper portion of each cylinder of the engine 11. A spark plug 22 is attached to the cylinder head of the engine 11 for each cylinder, and the air-fuel mixture in the cylinder is ignited by the spark discharge of each spark plug 22. The intake valve 37 of the engine 11 is provided with a variable intake valve timing mechanism 39 that varies the intake valve timing (open / close timing of the intake valve 37), and the exhaust valve 38 has an exhaust valve timing (open / close of the exhaust valve 38). A variable exhaust valve timing mechanism 40 that varies the timing is provided.
[0023]
A knock sensor 32 for detecting knocking and a cooling water temperature sensor 23 for detecting cooling water temperature are attached to the cylinder block of the engine 11. A crank angle sensor 24 that outputs a crank angle signal at every predetermined crank angle is attached to the outer peripheral side of the crankshaft (not shown). Based on the crank angle signal from the crank angle sensor 24, the crank angle and the engine speed are detected. On the other hand, cam angle sensors 41 and 42 for outputting a cam angle signal for each predetermined cam angle are attached to the outer circumferences of the intake cam shaft and the exhaust cam shaft (both not shown).
[0024]
On the other hand, the exhaust pipe 25 of the engine 11 is provided with an upstream catalyst 26 and a downstream catalyst 27 for purifying the exhaust gas, and the air-fuel ratio or rich / lean of the exhaust gas is detected on the upstream side of the upstream catalyst 26. An exhaust gas sensor 28 (air-fuel ratio sensor, oxygen sensor, etc.) is provided. In the present embodiment, a three-way catalyst for purifying CO, HC, NOx, etc. in the exhaust gas near the stoichiometric air-fuel ratio is provided as the upstream side catalyst 26, and a NOx occlusion reduction type catalyst is provided as the downstream side catalyst 27. . This NOx occlusion reduction type catalyst occludes NOx in the exhaust gas when the air-fuel ratio of the exhaust gas is lean, and reduces and purifies the occluded NOx when the air-fuel ratio becomes near the stoichiometric air-fuel ratio or becomes rich. Has characteristics.
[0025]
Further, a part of the exhaust gas is recirculated to the intake side between the downstream side of the upstream catalyst 26 in the exhaust pipe 25 and the surge tank 18 on the downstream side of the throttle valve 16 in the intake pipe 12. An EGR pipe 33 is connected, and an EGR valve 34 for controlling the exhaust gas recirculation amount (EGR amount) is provided in the middle of the EGR pipe 33. Further, the accelerator sensor 36 detects the amount of depression of the accelerator pedal 35 (accelerator opening).
[0026]
Outputs of the various sensors described above are input to an engine control circuit (hereinafter referred to as “ECU”) 30. The ECU 30 is mainly composed of a microcomputer, and executes various control routines stored in a built-in ROM (storage medium) to thereby determine the fuel injection amount and fuel of the fuel injection valve 21 according to the engine operating state. The injection timing, the ignition timing of the spark plug 22 and the like are controlled.
[0027]
The ECU 30 switches between the stratified combustion mode and the homogeneous combustion mode according to the engine operating state (required torque, engine speed, etc.) by executing routines shown in FIGS. In the stratified charge combustion mode, a small amount of fuel is directly injected into the cylinder in the compression stroke, and a stratified mixture is formed in the vicinity of the spark plug 22 for stratified charge combustion, thereby improving fuel efficiency. On the other hand, in the homogeneous combustion mode, the engine output is increased by increasing the fuel injection amount and directly injecting it into the cylinder during the intake stroke to form a homogeneous mixture and performing homogeneous combustion.
[0028]
In the stratified combustion mode, targets for air system control parameters (intake valve timing, exhaust valve timing, etc.), fuel system control parameters (fuel injection amount, fuel injection timing, etc.), and ignition system control parameters (ignition timing) As a value, a target value for the stratified combustion mode corresponding to the engine operating state is calculated using a map for the stratified combustion mode or the like. On the other hand, in the homogeneous combustion mode, the target values for the air system control parameter, the fuel system control parameter, and the ignition system control parameter are respectively used for the homogeneous combustion mode according to the engine operating state using a map for the homogeneous combustion mode. The target value of is calculated.
[0029]
Further, the ECU 30 executes a variable valve timing control routine (not shown) based on the crank angle signal output from the crank angle sensor 24 and the cam angle signal output from the cam angle sensor 42 on the exhaust camshaft side. The actual exhaust valve timing is calculated, and the variable exhaust valve timing mechanism 40 is feedback controlled so that the actual exhaust valve timing matches the target exhaust valve timing. In this case, the function of calculating the actual exhaust valve timing (actual advance amount VTac) based on the output signals of the crank angle sensor 24 and the cam angle sensor 42 plays a role as the exhaust valve timing detection means in the claims. .
[0030]
For example, as shown in FIG. 10 (a), both the exhaust valve timing and the fuel injection start timing are delayed from the state where both the exhaust valve timing and the fuel injection start timing are delayed, as shown in FIG. 10 (c). When both are changed to the advanced state, the relationship between the exhaust valve timing and the fuel injection start timing in the state before the change shown in FIG. 10A and the state after the change shown in FIG. It is desirable to set so that the closing timing of the exhaust valve is reached before the injected fuel reaches the exhaust port. In the conventional system, the exhaust valve timing and the fuel injection start timing are advanced from the position shown in FIG. 10A to the position shown in FIG. 10C. However, since the exhaust valve timing changes with a delay in response to the change in the target exhaust valve timing as shown in FIG. 11, the advance operation of the exhaust valve timing is completed. Until this time, as shown in FIG. 10B, the advance operation of the exhaust valve timing is delayed with respect to the advance operation of the fuel injection start timing, and the fuel injection start time and the exhaust valve opening period overlap. During that period, a part of the injected fuel passes through the gap of the exhaust valve before closing, and is discharged to the exhaust pipe. But problems occur that worse.
[0031]
Therefore, the ECU 30 executes the injection timing correction routine shown in FIG. 8 so that the fuel injection start timing calculated based on the engine operating state is advanced from the exhaust valve closing timing detected based on the actual exhaust valve timing. When it is angular (when the fuel injection start timing overlaps with the opening period of the exhaust valve 38), a part of the injected fuel reaches the exhaust port before the exhaust valve 38 is closed, and the exhaust pipe 25 It is determined that there is a possibility that “injected fuel may be slipped”, and the fuel injection start timing is corrected to be retarded according to the difference between the fuel injection start timing and the exhaust valve closing timing. The exhaust valve 38 is controlled to close before the fuel reaches the exhaust port to prevent the injected fuel from slipping through.
[0032]
Hereinafter, the processing content of each routine shown in FIGS. 2 to 8 executed by the ECU 30 in the present embodiment will be described.
[0033]
[Engine control main routine]
The engine control main routine of FIG. 2 is executed at a predetermined cycle after an ignition switch (not shown) is turned on. When the main routine is started, first, in step 100, the required torque is calculated based on the accelerator opening, the engine speed, and the like. After this, the routine proceeds to step 200, the combustion mode determination routine of FIG. 3 is executed to determine the combustion mode, and then the routine proceeds to step 300, where the combustion mode switching control routine of FIG. For example, the combustion mode switching control is executed, and in the next steps 400 to 600, the air system control routine of FIG. 5, the fuel system control routine of FIG. 6, and the ignition system control routine of FIG. The combustion mode is switched by switching the control parameters of the system and the ignition system to the target value of the switching destination combustion mode at the timing described later.
[0034]
[Combustion mode decision routine]
When the combustion mode determination routine of FIG. 3 is started in step 200 of the engine control main routine of FIG. 2, first, in step 201, the required combustion mode determination map is searched and the current engine operating state (for example, engine speed Depending on the required torque), either the stratified combustion mode or the homogeneous combustion mode is selected as the required combustion mode. In this required combustion mode determination map, the stratified combustion mode is selected in the low rotation and low torque regions with priority on fuel economy, while the homogeneous combustion mode is selected in the high rotation and high torque regions with priority on engine output. Is set to be.
[0035]
Thereafter, the process proceeds to step 202, where it is determined whether the required combustion mode selected according to the current engine operating state is the homogeneous combustion mode. If the required combustion mode is the homogeneous combustion mode, the process proceeds to step 203, It is determined whether or not the current actual combustion mode is the homogeneous combustion mode. If the current actual combustion mode is not the homogeneous combustion mode, it is necessary to switch the combustion mode. Therefore, the routine proceeds to step 204, the combustion mode switching flag is turned on, and the routine proceeds to step 205, where the air system control mode is made homogeneous. Set to combustion mode. On the other hand, if the current actual combustion mode is the homogeneous combustion mode, it is not necessary to switch the combustion mode. Therefore, the process skips step 204 and proceeds to step 205 to maintain the air system control mode in the homogeneous combustion mode.
[0036]
When it is determined in step 202 that the required combustion mode is not the homogeneous combustion mode (stratified combustion mode), the routine proceeds to step 207, where it is determined whether or not the current actual combustion mode is the stratified combustion mode. . If the current actual combustion mode is not the stratified combustion mode, it is necessary to switch the combustion mode. Therefore, the routine proceeds to step 208, the combustion mode switching flag is turned on, and the routine proceeds to step 209, where the air system control mode is made homogeneous. Set to combustion mode. On the other hand, if the current actual combustion mode is the stratified combustion mode, there is no need to switch the combustion mode, so step 208 is skipped and the routine proceeds to step 205 to maintain the air system control mode in the stratified combustion mode.
[0037]
[Combustion mode switching control routine]
When the combustion mode switching control routine of FIG. 4 is started in step 300 of the engine control main routine of FIG. 2, first, in step 301, the combustion mode switching is being performed depending on whether or not the combustion mode switching flag is ON. If it is not during combustion mode switching, this routine is terminated without performing the subsequent processing.
[0038]
On the other hand, if the combustion mode is being switched, the routine proceeds to step 302, where it is determined whether or not the required combustion mode is the stratified combustion mode, and the required combustion mode is not the stratified combustion mode (that is, the required combustion mode is the homogeneous combustion mode). If so, the process proceeds to step 303, where it is determined whether or not the actual air-fuel ratio A / F is in the homogeneous combustion region by determining whether or not the actual air-fuel ratio A / F is richer than the homogeneous combustion region determination value CAF2. . As a result, when it is determined that the actual air-fuel ratio A / F is leaner than the homogeneous combustion region determination value CAF2 (the actual air-fuel ratio A / F is not in the homogeneous combustion region), the subsequent processing is not performed. This routine is terminated.
[0039]
Thereafter, when it is determined that the actual air-fuel ratio A / F becomes richer than the homogeneous combustion region determination value CAF2 and the actual air-fuel ratio A / F has entered a region where homogeneous combustion can be performed, the routine proceeds to step 304, where fuel system control is performed. After the mode is set to the homogeneous combustion mode and the fuel injection mode is switched to the intake stroke injection, the combustion mode switching flag is turned OFF and this routine is terminated.
[0040]
Further, when the combustion mode is being switched and it is determined that the required combustion mode is the stratified combustion mode (when both the determinations in steps 301 and 302 are “Yes”), the routine proceeds to step 306 and the actual air-fuel ratio A Whether or not the actual air-fuel ratio A / F is in the stratified combustion region is determined by whether / F is leaner than the stratified combustion region determination value CAF1. As a result, when it is determined that the actual air-fuel ratio A / F is richer than the stratified combustion region determination value CAF1 (the actual air-fuel ratio A / F does not enter the stratified combustion region), the subsequent processing is performed. This routine is terminated.
[0041]
Thereafter, when it is determined that the actual air-fuel ratio A / F is leaner than the stratified charge combustion region determination value CAF1 and the actual air-fuel ratio A / F has entered a region where stratified combustion is possible, the routine proceeds to step 308, where fuel system control is performed. After the mode is set to the stratified combustion mode and the fuel injection mode is switched to the compression stroke injection, the combustion mode switching flag is turned OFF and this routine is terminated.
[0042]
[Air control routine]
When the air system control routine of FIG. 5 is started in step 400 of the engine control main routine of FIG. 2, first, in step 401, it is determined whether or not the air system control mode is the homogeneous combustion mode. If so, the process proceeds to step 402, where the target values of the air system control parameters (intake valve timing, exhaust valve timing, throttle opening, EGR valve 34 opening, airflow control valve 31 opening) are each homogeneous. A target value for the homogeneous combustion mode corresponding to the engine operating state is calculated using a map for the combustion mode.
[0043]
On the other hand, if it is determined in step 401 that the air system control mode is not the homogeneous combustion mode (the stratified combustion mode), the process proceeds to step 403 where the stratified combustion mode is set as the target value of each control parameter of the air system. A target value for the stratified combustion mode corresponding to the engine operating state is calculated using a map for the purpose.
[0044]
[Fuel system control routine]
When the fuel system control routine of FIG. 6 is started in step 500 of the engine control main routine of FIG. 2, first, in step 501, it is determined whether or not the fuel system control mode is the homogeneous combustion mode, and the homogeneous combustion mode is determined. If so, the process proceeds to step 502, and the target values of the fuel system control parameters (fuel injection amount, fuel injection start timing) are respectively used for the homogeneous combustion mode according to the engine operating state using the map for the homogeneous combustion mode. Target values (fuel injection time, base fuel injection start timing INJBS) are calculated.
[0045]
If it is determined in step 501 that the fuel system control mode is not the homogeneous combustion mode (stratified combustion mode), the process proceeds to step 503, and the target values (fuel injection amount, fuel injection) of the fuel system control parameters are advanced. As the start time), a target value (fuel injection time, base fuel injection start time INJBS) for the stratified combustion mode corresponding to the engine operating state is calculated using a map for the stratified combustion mode.
[0046]
[Ignition system control routine]
When the ignition system control routine of FIG. 7 is started in step 600 of the engine control main routine of FIG. 2, first, in step 601, it is determined whether or not the ignition system control mode (= fuel system control mode) is the homogeneous combustion mode. If it is the homogeneous combustion mode, the process proceeds to step 602, and the target value of the ignition system control parameter (ignition timing) is used for the homogeneous combustion mode according to the engine operating state using a map for the homogeneous combustion mode or the like. The target value of is calculated.
[0047]
If it is determined in step 601 that the ignition system control mode is not the homogeneous combustion mode (stratified combustion mode), the process proceeds to step 603, where the target value of the ignition system control parameter is set for the stratified combustion mode. A target value for the stratified combustion mode corresponding to the engine operating state is calculated using a map or the like.
[0048]
[Injection timing correction routine]
The injection timing correction routine shown in FIG. 8 is executed in a predetermined cycle after an ignition switch (not shown) is turned on, and serves as an injection timing correction means in the claims. When this routine is started, first, in step 701, the actual exhaust valve calculated based on the target exhaust valve timing VTtg calculated in the air system control routine of FIG. 5 and the output signals of the crank angle sensor 24 and the cam angle sensor 42 are obtained. After reading the timing VTac, the routine proceeds to step 702, where it is determined whether or not the difference between the actual exhaust valve timing VTac and the target exhaust valve timing VTtg is larger than a predetermined value D1.
[0049]
As a result, when it is determined that the difference between the actual exhaust valve timing VTac and the target exhaust valve timing VTtg is equal to or less than the predetermined value D1, the actual exhaust valve timing VTac almost converges to the target exhaust valve timing VTtg. Then, the process proceeds to step 707, where the retardation correction amount VTCMP is set to “0”. In this case, the delay correction of the fuel injection start timing is not performed.
[0050]
On the other hand, when it is determined in step 702 that the difference between the actual exhaust valve timing VTac and the target exhaust valve timing VTtg is larger than the predetermined value D1, the actual exhaust valve timing VTac is compared with the target exhaust valve timing VTtg. When it is determined that there is a delay in the advance angle operation, the routine proceeds to step 703 where the base fuel injection start timing INJBS calculated based on the engine operating state by the fuel system control routine of FIG. 6 is read and the exhaust valve 38 is operated. The angle VT1 and the exhaust valve timing set position VT0 are read. The exhaust valve timing setting position VT0 is a position for setting an exhaust valve timing command value, and corresponds to the most advanced position (actual exhaust valve timing VTac = 0).
[0051]
Therefore, as shown in FIG. 9, the position obtained by subtracting the actual exhaust valve timing VTac from the exhaust valve timing set position VT0 becomes the exhaust valve opening timing (VT0-VTac), and this exhaust valve opening timing (VT0-VTac). The position obtained by subtracting the operating angle VT1 of the exhaust valve 38 from this is the exhaust valve closing timing (VT0-VTac-VT1).
[0052]
Thereafter, the process proceeds to step 704, where a difference DANG between the base fuel injection start timing INJBS and the exhaust valve closing timing (VT0−VTac−VT1) is obtained.
DANG = INJBS- (VT0-VTac-VT1)
[0053]
Then, in the next step 705, it is determined whether or not the difference DANG between the base fuel injection start timing INJBS and the exhaust valve closing timing (VT0−VTac−VT1) is larger than a predetermined value D2. Here, the predetermined value D2 is set to a value corresponding to a time until the fuel injected from the fuel injection valve 21 reaches the exhaust port (hereinafter referred to as “injected fuel arrival time”). This predetermined value D2 may be a fixed value set in advance, or may be a variable value set by a map or the like according to the engine rotation speed Ne. The predetermined value D2 may be set in consideration of the response delay time of the fuel injection valve 21 and other error factors in addition to the injection fuel arrival time. The predetermined value D2 may be set to 0.
[0054]
If it is determined in step 705 that the difference DANG between the base fuel injection start timing INJBS and the exhaust valve closing timing (VT0−VTac−VT1) is equal to or smaller than a predetermined value D2 (injected fuel arrival time), that is, the base The fuel injection start timing INJBS is later (retarded) than the exhaust valve closing timing (VT0-VTac-VT1), or the base fuel injection start timing INJBS is higher than the exhaust valve closing timing (VT0-VTac-VT1). If the time difference is less than or equal to the predetermined value D2 (injection fuel arrival time) at the earliest (advance), it is determined that the exhaust valve 38 is closed before the injected fuel reaches the exhaust port. In step 707, the retardation correction amount VTCMP is set to “0”. In this case, the retard correction of the fuel injection start timing is not performed.
[0055]
On the other hand, if it is determined in step 705 that the difference DANG between the base fuel injection start timing INJBS and the exhaust valve closing timing (VT0−VTac−VT1) is larger than the predetermined value D2, that is, the base fuel injection start timing. When INJBS is advanced by a predetermined value D2 (injected fuel arrival time) or more than the exhaust valve closing timing (VT0-VTac-VT1), the injected fuel reaches the exhaust port before the exhaust valve 38 is closed. In step 706, it is determined that there is a possibility that “injection of injected fuel” discharged to the exhaust pipe 25 may occur, and the base fuel injection start timing INJBS and the exhaust gas are exhausted using the map of the retard correction amount VTCMP. A retardation correction amount VTCMP is calculated in accordance with the difference DANG from the valve closing timing (VT0−VTac−VT1) and the engine rotational speed Ne.
[0056]
Thereafter, the process proceeds to step 708, where the base fuel injection start timing INJBS is delayed by the delay correction amount VTCMP to obtain the final fuel injection start timing INJ.
INJ = INJBS-VTCMP
[0057]
According to the present embodiment described above, as shown in FIG. 9, the base fuel injection start timing INJBS calculated based on the engine operating state is a predetermined value D2 (exceeding the exhaust valve closing timing (VT0-VTac-VT1)). If the advance angle is greater than the injection fuel arrival time), there is a possibility that “injected fuel slipping” occurs in which the injected fuel reaches the exhaust port before the exhaust valve 38 is closed and is discharged to the exhaust pipe 25. Therefore, the retard correction amount VTCMP is calculated according to the difference DANG between the base fuel injection start timing INJBS and the exhaust valve closing timing (VT0−VTac−VT1), and this retard correction amount VTCMP is used. The final fuel injection start timing INJ is set by correcting the delay of the base fuel injection start timing INJBS.
[0058]
Thus, for example, as shown in FIG. 10 (a), the exhaust valve timing and the fuel injection start timing are both retarded, and as shown in FIG. 10 (c), the exhaust valve timing and the fuel injection start are started. Even if there is a situation where a response delay occurs in the advance operation of the actual exhaust valve timing VTac in the process of changing both timings to the advanced state, the response of the actual exhaust valve timing VTac as shown in FIG. The advance operation at the fuel injection start timing can be delayed in accordance with the delay, and the advance operation at the fuel injection start timing can have a delay equivalent to the response delay of the actual exhaust valve timing. As a result, even during the transitional period in which the exhaust valve timing and the fuel injection start timing are advanced, the relationship between the exhaust valve timing and the fuel injection start timing can be determined by using the valve closing timing of the exhaust valve 38 before the injected fuel reaches the exhaust port. Control can be performed to maintain the greeted state, and it is possible to reliably prevent the injected fuel from slipping through and to improve exhaust emission.
[0059]
Even when only one of the exhaust valve timing and the fuel injection start timing is advanced, the relationship between the exhaust valve timing and the fuel injection start timing can be determined by closing the exhaust valve 38 before the injected fuel reaches the exhaust port. The fuel injection start timing can be appropriately retarded so as to maintain the valve timing, and injection fuel can be reliably prevented from passing through.
[0060]
In this embodiment, the fuel injection start timing is retarded when the base fuel injection start timing INJBS is advanced by a predetermined value D2 (injected fuel arrival time) or more than the exhaust valve closing timing (VT0-VTac-VT1). Although the correction is made, when the base fuel injection start timing INJBS is advanced from the exhaust valve closing timing (VT0-VTac-VT1), the fuel injection start timing may be retarded. Even in this case, it is possible to reliably prevent the injected fuel from slipping through.
[0061]
By the way, when setting the retard correction amount VTCMP for the fuel injection start timing, set the minimum retard correction amount necessary to reach the closing timing of the exhaust valve 38 before the injected fuel reaches the exhaust port. Thus, it is possible to sufficiently obtain the effect of preventing the injected fuel from slipping through, and even if the retard correction amount VTCMP at the fuel injection start timing is increased, the effect of preventing the injected fuel from slipping through is hardly changed. It only has an adverse effect on the combustibility (the fuel injection start timing needs to be set so as to ensure combustibility).
[0062]
In this respect, in the present embodiment, the retard correction amount VTCMP is obtained in accordance with the difference between the base fuel injection start timing INJBS and the exhaust valve closing timing, so that the exhaust valve before the injected fuel reaches the exhaust port. The minimum retardation correction amount VTCMP necessary for reaching the valve closing timing of 38 can be set, and the injected fuel can be prevented from slipping through while minimizing the influence on the combustibility. It is possible to achieve both ensuring and prevention of injected fuel slip-through.
[0063]
In the above embodiment, the retard correction amount VTCMP is set according to the difference between the base fuel injection start timing INJBS and the exhaust valve closing timing. However, the actual exhaust valve timing VTac and the target exhaust valve timing VTtg The retard correction amount VTCMP may be set according to the difference between the two. The greater the difference between the actual exhaust valve timing VTac and the target exhaust valve timing VTtg, the longer the response delay time until the actual exhaust valve timing VTac reaches the target exhaust valve timing VTtg (a period during which the injected fuel may slip through). ) Becomes longer, so if the delay correction amount of the fuel injection timing is set according to the difference between the actual exhaust valve timing VTac and the target exhaust valve timing VTtg, the response delay time of the actual exhaust valve timing VTac can be obtained. Accordingly, an appropriate retardation correction amount VTCMP can be set, and it is possible to prevent the injected fuel from slipping through while reducing the influence on the combustibility.
[0064]
In the above embodiment, the actual exhaust valve timing VTac is calculated based on the output signals of the crank angle sensor 24 and the cam angle sensor 42. However, based on at least one of the oil temperature, the coolant temperature, and the engine speed. The actual exhaust valve timing VTac may be estimated. In general, in a system equipped with the variable exhaust valve timing mechanism 40, the oil pump is driven by the power of the engine 11 to supply hydraulic oil to the variable exhaust valve timing mechanism 40 to drive the variable exhaust valve timing mechanism 40. The hydraulic pressure of the hydraulic oil changes according to the rotation speed, and the responsiveness of the variable exhaust valve timing mechanism 40 changes. Further, the viscosity (fluidity) of the hydraulic oil changes according to the temperature of the hydraulic oil, and the responsiveness of the variable exhaust valve timing mechanism 40 changes. Therefore, the oil temperature, the coolant temperature (oil temperature substitute information), and the engine speed are parameters for evaluating the response of the variable exhaust valve timing mechanism 40, that is, the response delay of the actual exhaust valve timing VTac with respect to the target exhaust valve timing VTtg. Therefore, if at least one of the oil temperature, the cooling water temperature, and the engine speed is used, the response delay time of the actual exhaust valve timing VTac with respect to the target exhaust valve timing VTtg is estimated, and this response delay time and the target exhaust time are estimated. The actual exhaust valve timing VTac can be estimated based on the valve timing VTtg.
[0065]
The drive source that varies the exhaust valve timing is not limited to hydraulic pressure, and the present invention can also be applied to an internal combustion engine that varies the exhaust valve timing by an electromagnetic actuator or the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of an entire engine control system according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing a flow of processing of an engine control main routine.
FIG. 3 is a flowchart showing the flow of processing of a combustion mode determination routine.
FIG. 4 is a flowchart showing a process flow of a combustion mode switching control routine.
FIG. 5 is a flowchart showing a flow of processing of an air system control routine.
FIG. 6 is a flowchart showing a flow of processing of a fuel system control routine.
FIG. 7 is a flowchart showing a flow of processing of an ignition system control routine.
FIG. 8 is a flowchart showing a flow of processing of an injection timing correction routine.
FIG. 9 is a view for explaining a method for correcting the delay angle of the fuel injection start timing.
10A is a diagram showing a state where the exhaust valve timing and the fuel injection start timing are retarded, FIG. 10B is a diagram illustrating a response delay of the advance operation of the exhaust valve timing, and FIG. The figure which shows the state where the exhaust valve timing and the fuel injection start timing are advanced
FIG. 11 is a time chart showing the behavior of fuel injection start timing and exhaust valve timing.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 11 ... Engine (internal combustion engine), 12 ... Intake pipe, 16 ... Throttle valve, 21 ... Fuel injection valve, 22 ... Spark plug, 24 ... Crank angle sensor, 25 ... Exhaust pipe, 30 ... ECU (Exhaust valve timing detection means, Injection timing correction means), 37... Intake valve, 38... Exhaust valve, 39... Variable intake valve timing mechanism, 40.

Claims (5)

筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、排気バルブのバルブタイミング(以下「排気バルブタイミング」という)を変化させる可変排気バルブタイミング機構とを備え、内燃機関の運転状態に応じて前記燃料噴射弁の燃料噴射時期と前記排気バルブタイミングとを制御する内燃機関の制御装置において、
前記排気バルブタイミングを検出又は推定する排気バルブタイミング検出手段と、
前記排気バルブタイミングと燃料噴射時期の少なくとも一方を進角する場合において、前記排気バルブタイミング検出手段で検出又は推定した実排気バルブタイミングの閉弁時期に基づいて前記燃料噴射時期を遅角補正する噴射時期補正手段と
を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
A fuel injection valve that directly injects fuel into the cylinder; and a variable exhaust valve timing mechanism that changes a valve timing of the exhaust valve (hereinafter referred to as “exhaust valve timing”). In a control device for an internal combustion engine that controls the fuel injection timing of the valve and the exhaust valve timing,
Exhaust valve timing detection means for detecting or estimating the exhaust valve timing;
An injection that retards the fuel injection timing based on the closing timing of the actual exhaust valve timing detected or estimated by the exhaust valve timing detection means when at least one of the exhaust valve timing and the fuel injection timing is advanced. A control device for an internal combustion engine, comprising: timing correction means.
前記噴射時期補正手段は、前記燃料噴射時期が前記実排気バルブタイミングに基づいて検出される実際の排気バルブ閉弁時期よりも進角しているときに、該燃料噴射時期を遅角補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。  The injection timing correction means corrects the delay of the fuel injection timing when the fuel injection timing is advanced from an actual exhaust valve closing timing detected based on the actual exhaust valve timing. The control device for an internal combustion engine according to claim 1. 前記噴射時期補正手段は、前記燃料噴射時期と、前記実排気バルブタイミングに基づいて検出される実際の排気バルブ閉弁時期との差に応じて該燃料噴射時期の遅角補正量を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。  The injection timing correction means sets a delay correction amount of the fuel injection timing according to a difference between the fuel injection timing and an actual exhaust valve closing timing detected based on the actual exhaust valve timing. The control device for an internal combustion engine according to claim 1, wherein the control device is an internal combustion engine. 前記噴射時期補正手段は、前記実排気バルブタイミングと目標排気バルブタイミングとの差に応じて前記燃料噴射時期の遅角補正量を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。  The said injection timing correction | amendment means sets the amount of retardation corrections of the said fuel injection timing according to the difference of the said actual exhaust valve timing and a target exhaust valve timing. Control device for internal combustion engine. 前記排気バルブタイミング検出手段は、油温、冷却水温、機関回転速度のうちの少なくとも1つに基づいて実排気バルブタイミングを推定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。  5. The internal combustion engine according to claim 1, wherein the exhaust valve timing detection unit estimates an actual exhaust valve timing based on at least one of an oil temperature, a cooling water temperature, and an engine rotation speed. Engine control device.
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