JP4083569B2 - 樹脂ロール組立用接着剤及び樹脂ロール - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、樹脂ロール、特に製紙カレンダーロール組立用の接着剤及び樹脂ロールに関し、さらに詳しくは、ロール芯又はロール芯の外周面に熱硬化性樹脂含浸繊維材を巻回した繊維補強下巻層と樹脂製筒体の間に注入した後、段階的に硬化させることにより一体化する樹脂ロールの熱硬化性接着剤及び樹脂ロールに関する。
背景技術
ロール芯又はロール芯の外周面に熱硬化性樹脂含浸繊維材を巻回した繊維補強下巻層と樹脂製筒体の間に接着剤を注入後、これを硬化させることにより一体化する樹脂ロールの製造方法は、特開平1−260092に記載されているように、金属製ロール芯の外周面に、熱硬化性樹脂含浸繊維材を巻回して繊維補強下巻層を形成する工程と、該工程とは別に熱硬化性合成樹脂原料を所定の大きさの筒体成形用型に注入して所定温度で硬化せしめて外層用筒体を形成する工程と、繊維補強下巻層を有する金属製ロール芯に外層用筒体を嵌め被せ、該下巻層と筒体との間に形成された環状間隙部に低粘性の接着剤を注入し、これを所定温度で硬化せしめ、該下巻層と筒体とを接着層を介して接合一体化する工程からなる。
この際に使用される熱硬化性接着剤として、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等がある。近年、カレンダー加工の高速化、高性能化に伴い樹脂ロールにも高い耐熱性、耐ニップ圧性が要求されるようになり、接着剤もそれに応じた性能が必要となってきた。芳香族アミンを硬化剤としたエポキシ樹脂系接着剤が、樹脂ロール用接着剤として使用されてきた。
しかしながら、上述の芳香族アミン系エポキシ樹脂接着剤は硬化に高温を要するため、その硬化に際する樹脂製筒体の膨張、歪みが大きくなり、ロール走行時の割れや破壊を招いていた。また、粘度も高いため、低い温度で数ミリの隙間にこれを注入することが非常に困難であった。本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
本発明は作業性、硬化性が優れた樹脂ロール組立用接着剤を提供することを目的とする。また別の発明は硬化物の特性に優れた樹脂ロールを提供することを目的とする。
発明の概要
即ち本発明は、ロール芯又はロール芯の外周面に熱硬化性樹脂含浸繊維材を巻回した繊維補強下巻層と樹脂製筒体の間に注入し、段階的に硬化させて該ロール芯又は該下巻層と該筒体とを一体化させる、エポキシ樹脂(a)と脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン、数平均分子量800以下ポリアミドポリアミン、数平均分子量1,000以下のポリエーテルポリアミン及びシアノエチル化ポリアミンからなる群から選ばれる1種又は2種以上のアミン系硬化剤(b)からなる樹脂ロール組立用接着剤;及びこの接着剤を使用して得られる樹脂ロールである。
発明の詳細な開示
(樹脂ロール組立用接着剤)
本発明の樹脂ロール組立用接着剤を使用する樹脂ロールの製造方法は、
(1)ロール芯の外周面に熱硬化性樹脂含浸繊維材を巻回して繊維補強下巻層を形成する工程
(2)該工程とは別に熱硬化性樹脂原料を所定の大きさの筒体成型用型に注入して所定温度で硬化して外層用筒体を形成する工程
(3)繊維補強下巻層を有するロール芯に(2)の外層用筒体を被せ、該下巻層と筒体との間に形成された環状の隙間に本発明の樹脂ロール組立用接着剤を注入し、これを低い温度から段階的に温度を上げて硬化し、該下巻層と筒体とを接着剤層を介して接合一体化する工程
からなる。
また、本発明においては、上記の(1)の工程を省いて、ロール芯に(2)の外装用筒体を被せ、該ロール芯と筒体との間に形成された環状の隙間に本発明の樹脂ロール組立用接着剤を注入し、これを低い温度から段階的に温度を上げて硬化し、該ロール芯と筒体とを接着剤層を介して接合一体化する工程からなる樹脂ロールを使用することも可能である。
硬化の段数は通常2〜10段階であり、好ましくは2〜5段階であり、特に好ましくは2段階である。この方法については、例えば、特開平1−260092に記載されている。本発明の樹脂ロール組立用接着剤は、(3)の工程で使用される。尚、ここで最終段階の硬化温度よりも低い温度で、最終段階の後でさらにエージング等の目的で熱をかける工程は本段階的硬化には含めないものとする。
本発明のロール芯は、鉄、銅、ステンレスチール、アルミニウム等の金属を用いる。
本発明の繊維材としては、無機繊維および有機繊維のどちらを使用してもよく、例えばガラス繊維、カーボン繊維、金属繊維等を使用することができる。
本発明の繊維材に含浸せしめる熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂等が挙げられ、熱硬化性樹脂には、加熱硬化型および常温硬化型の双方の樹脂が含まれる。
外層用筒体を形成する際の熱硬化性樹脂としては、上記のものと同じものが挙げられる。
本発明の樹脂ロール組立用接着剤は第一段階目の硬化温度(Tl)が10〜50℃であり、且つ一段階目硬化後の硬化物の粘弾性スペクトルにおける貯蔵弾性率の変曲点を示す温度(Tgl)が下記式(2)を満たすことが好ましい。硬化温度は好ましくは10〜50℃であり、さらに好ましくは20℃〜40℃である。硬化温度が50℃以下であると筒体の熱による体積膨張が大きくならず、硬化終了後の残留応力も大きくならない。また、10℃以上であると、粘度が高くならないので注入時に気泡が入らず、硬化時間が長くならず実質的である。また、本発明の該接着剤が、式(2)を満たす場合は、次の硬化温度に昇温する際、軟化あるいは流動化しにくいので好ましい。
Tgl≧Tl+15 (2)
[式中、Tlは第一段階における硬化温度を示す。]
貯蔵弾性率の変曲点を示す温度の測定法の一例を下記に示す。
[動的粘弾性測定法]
レオバイブロンDDV−25FP(エーアンドディー社製:動的粘弾性測定装置)を用い、引っ張りモード、加重50kgf、振動周波数10Hz、温度幅30〜200℃で、粘弾性スペクトルにおける貯蔵弾性率の変曲点を示す温度(Tgl及び下記のTgf)を測定する。
本発明の樹脂ロール組立用接着剤は、第一段階目の硬化において、硬化反応率(R)が好ましくは70%以上であり、80%以上であることがさらに好ましい。ここで、硬化反応率(R)は、例えば示査走査熱量測定(DSC)により測定した反応前後の反応熱から求めることができ、下記一般式(3)で表される。すなわち、主剤と硬化剤を混合した直後の配合物の反応熱をトータル反応熱(Q1)とし、これから反応後の硬化反応熱(Q2)を差し引いたものをQ1で割り、100倍することにより算出できる。
Figure 0004083569
こうして算出したRが70%以上であると、反応による収縮が大部分終了するとともに機械的強度も発現するために、筒体の熱膨張に対して抵抗力をもち、さらに後に硬化温度を上げて完全硬化させた後、冷却した場合においても樹脂ロールの歪みが少なく、残留応力はほとんどゼロとなる。
本発明において、接着剤の最終段階の硬化温度は好ましくは50〜150℃であるが、特開平1−260092にも例示されているように実際のロール走行温度と同じであることがさらに好ましく、且つ下記一般式(1)を満たすことが特に好ましい。TgfがTf+15以上であると、ロール走行時の接着剤の機械的強度低下がなく、割れや破壊がないので好ましい。
Tgf≧Tf+15 (1)
[式中、Tfは最終段階における硬化温度を示す。]
本発明における樹脂ロール組立用接着剤は、エポキシ樹脂(a)とアミン系硬化剤(b)からなる。
エポキシ樹脂(a)としては、分子中に2〜10個のエポキシ基を有していれば特に限定されず、用途、目的に応じて適宜選択することができる。好ましいのは、分子中にエポキシ基を2〜6個有するものであり、エポキシ樹脂のエポキシ当量(エポキシ基1個当たりの分子量)は、通常65〜500であり、好ましいのは90〜300である。エポキシ当量が500以下であると、架橋構造がルーズにならず硬化物の耐熱性、機械的強度等の物性が良好となり、一方、エポキシ当量が65以上であると、硬化物の靭性が良好である。エポキシ樹脂の例としては、例えば特願平11−256623号に記載されたものと同じものでよいが、例えば、下記1)〜7)等が挙げられる。
1)グリシジルエーテル
(i)2価フェノール類のジグリシジルエーテル
炭素数6〜30の2価フェノール類のジグリシジルエーテル例えば、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ジクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル等;
(ii)3官能〜6官能又はそれ以上の、多価フェノール類のポリグリシジルエーテル
炭素数6〜50又はそれ以上で分子量250〜5,000の3〜6価又はそれ以上の多価フェノール類のポリグリシジルエーテル例えば、ピロガロールトリグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフチルクレゾールトリグリシジルエーテル、トリス(ヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテル、ジナフチルトリオールトリグリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、p−グリシジルフェニルジメチルトリールビスフェノールAグリシジルエーテル、トリスメチル−tert−ブチル−ブチルヒドロキシメタントリグリシジルエーテル、フェノール又はクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、リモネンフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、レゾルシンとアセトンの縮合反応によって得られる分子量400〜5,000のポリフェノールのポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
(iii)2官能の脂肪族アルコールのジグリシジルエーテル
炭素数2〜100、分子量150〜5,000のジオールのジグリシジルエーテル例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ブチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール(分子量150〜4,000)ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール(分子量180〜5,000)ジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコール(分子量200〜5,000)ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのアルキレンオキシド〔炭素数2〜4、例えばエチレンオキシド又はプロピレンオキシド(1〜20モル)〕付加物のジグリシジルエーテル等;
(iv)3官能〜6官能又はそれ以上の脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル
炭素数6〜50又はそれ以上で分子量290〜10,000の3価〜6価又はそれ以上の多価アルコール類のグリシジルエーテル例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテル、ポリ(n=2〜5)グリセロールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
2)グリシジルエステル
炭素数6〜20又はそれ以上で、1価〜6価又はそれ以上の官能基数をもつ芳香族モノ又はポリカルボン酸のグリシジルエステルおよび炭素数6〜20又はそれ以上で、1価〜6価又はそれ以上の官能基数をもつ脂肪族もしくは脂環式モノ又はポリカルボン酸のグリシジルエステル等が挙げられる。具体的には下記のものが挙げられる。
(i)フタル酸類のグリシジルエステル
フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル等;
(ii)脂肪族若しくは脂環式モノ又はポリカルボン酸のグリシジルエステル 上記フェノール系のグリシジルエステルの芳香核水添加物、ダイマー酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルピメレート、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体、脂肪酸(炭素数8〜30)のグリシジルエステル等;
が挙げられる。
3)グリシジルアミン
炭素数6〜20又はそれ以上で、1価〜10価又はそれ以上の官能基数をもつ芳香族アミン類のグリシジルアミンおよび脂肪族アミンのグリシジルアミン等が挙げられる。
(i)芳香族アミン類のグリシジルアミン
N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルスルホン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジエチルジフェニルメタン、N,N,O−トリグリシジルアミノフェノール等;
(ii)脂肪族アミンのグリシジルアミン
N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミンおよびその芳香核の水添化合物、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン、トリスグリシジルメラミン等;
が挙げられる。
4)その他の鎖状脂肪族エポキサイド
エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油等が挙げられる。
5)その他の脂環式エポキサイド
炭素数6〜50又はそれ以上で、分子量90〜2500、エポキシ基の数1〜4又はそれ以上の脂環式エポキサイド例えば、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエーテル、3,4エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル3’、4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミン等が挙げられる。また、前記フェノール類のエポキシ化合物の核水添化物も含む。
6)構造中にウレタン結合を持つウレタン変性エポキシ樹脂
ポリエーテルウレタンオリゴマーとグリシドールの反応物等があげられる。
7)樹脂マトリクス中にアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、カルボキシル基末端ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(CTBN)、アミノ基末端ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ATBN)、シリコーンゴム等を分散されたエポキシ樹脂。
1)〜7)以外のものでも、アミンの活性水素と反応可能なグリシジル基を2個以上もつエポキシ樹脂であれば使用できる。
これらの内で好ましくはグリシジルエーテル、グリシジルアミンであり、特に好ましくは2価フェノール類のジグリシジルエーテル、脂肪族アルコールのジグリシジルエーテルである。又、これらのエポキシ樹脂は、二種以上併用でき、2価フェノールのグリシジルエーテル及びグリシジルアミンの併用が特に好ましい。グリシジルエーテルとグリシジルアミンの配合割合は質量比で30:70〜90:10であり、最も好ましくは60:40〜90:10である。グリシジルエーテルが30以上であると耐熱性が良好であり、90以下であると可使時間が十分確保できて好ましい。
本発明で硬化剤として使用するアミン系硬化剤(b)としては、脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン、分子量800以下のポリアミドポリアミン、分子量1,000以下のポリエーテルポリアミン及びシアノエチル化ポリアミンからなる群から選ばれる1種又は2種以上のものが挙げられる。これらは用途、目的に応じて適宜選択することができる。具体的には下記のものが挙げられる。
(1)脂環式ポリアミン(C4〜C15)、例えば1,3−ジアミノシクロヘキサン,イソホロンジアミン,メンタンジアミン,4,4´−メチレンジシクロヘキサンジアミン、4,4−ジアミノジシクロヘキサン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキサン(水添メチレンジアニリン)等;
(2)複素環式ポリアミン(C4〜C15)例えばピペラジン,N−アミノエチルピペラジン,1,4−ジアミノエチルピペラジン等;
(3)分子量800以下のポリアミドポリアミン[例えばジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン,ポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミン]等;
(4)分子量1,000以下のポリエーテルポリアミン[ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコールなど)のシアノエチル化物の水素化物等];
(5)シアノエチル化ポリアミン[例えばアクリロニトリルとポリアミン類(上記のアルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン等)との付加反応により得られるシアノエチル化ポリアミン,例えばビスシアノエチルジエチレントリアミン等]等が挙げられ、これらは単独または1種以上混合して使用できる。これらのアミン系硬化剤のうち好ましいものは、25℃における粘度が1〜500mPa・sのものであり、硬化性の面から上記(1)、(4)及び(5)がさらに好ましく、そのうち(1)が特に好ましく、耐熱性、機械的強度の面から(1)が最も好ましい。
又、下記の炭素数6〜20の芳香族系アミンを上記の他のアミンと併用して使用してもよい。芳香族系アミンの量はアミン系硬化剤全体に対して30質量部以下であることが好ましい。30重量部以下であると、粘度が高くなりすぎず、硬化性も問題ない。芳香族系アミンとしては下記の(i)〜(iv)のものが挙げられる。
(i)非置換芳香族ポリアミン
2−,1,3−及び1,4−フェニレンジアミン,2,4´−及び4,4´−ジフェニルメタンジアミン,クルードジフェニルメタンジアミン[ポリフェニルポリメチレンポリアミン],ジアミノジフェニルスルホン,ベンジジン,チオジアニリン,ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン,2,6−ジアミノピリジン,m−アミノベンジルアミン,トリフェニルメタン−4,4´,4”−トリアミン,ナフチレンジアミン等;
(ii)核置換アルキル基(たとえばメチル,エチル,n−およびi−プロピル,ブチル等のC1〜C4アルキル基)を有する芳香族ポリアミン
2,4−及び2,6−トリレンジアミン,クルードトリレンジアミン,ジエチルトリレンジアミン,4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジフェニルメタン,4,4´−ビス(o−トルイジン),ジアニシジン,ジアミノジトリルスルホン,1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン,1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン,1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン,1,4−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン,1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン,1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン,2,4−ジアミノメシチレン,1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン,1,3,5−トリイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン,1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン,1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン,2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン,2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン,2,6−ジイソプロピル−1,5−ジアミノナフタレン,2,6−ジブチル−1,5−ジアミノナフタレン,3,3´,5,5´−テトラメチルベンジジン,3,3´,5,5´−テトライソプロピルベンジジン,3,3´,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン,3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン,3,3´,5,5´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン,3,3´,5,5´−テトラブチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン,3,5−ジエチル−3´−メチル−2´,4−ジアミノジフェニルメタン,3,5−ジイソプロピル−3´−メチル−2´,4−ジアミノジフェニルメタン,3,3´−ジエチル−2,2´−ジアミノジフェニルメタン,4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジフェニルメタン,3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン,3,3´,5,5´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン,3,3´,5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノジフェニルエーテル,3,3´,5,5´−テトライソプロピル−4,4´−ジアミノジフェニルスルホン等;及びこれらの異性体の種々の割合の混合物;
(iii)核置換電子吸引基(例えばCl,Br,I,F等のハロゲン;
メトキシ,エトキシなどのアルコキシ基;ニトロ基等)を有する芳香族ポリアミン
メチレンビス−o−クロロアニリン,4−クロロ−o−フェニレンジアミン,2−クロル−1,4−フェニレンジアミン,3−アミノ−4−クロロアニリン,4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン,2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミン,5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン,3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチル−5,5´−ジブロモ−ジフェニルメタン,3,3´−ジクロロベンジジン,3,3´−ジメトキシベンジジン,ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド,ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン,ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン,ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン,ビス(4−アミノフェニル)スルフイド,ビス(4−アミノフェニル)テルリド,ビス(4−アミノフェニル)セレニド,ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド,4,4´−メチレンビス(2−ヨードアニリン),4,4´−メチレンビス(2−ブロモアニリン),4,4´−メチレンビス(2−フルオロアニリン),4−アミノフェニル−2−クロロアニリン等;
(iv)2級アミノ基を有する芳香族ポリアミン[上記芳香族ポリアミンの−NH2の一部又は全部が−NH−R´(R´はアルキル基例えばメチル,エチル等の低級アルキル基)で置き換ったもの]例えば4,4´−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン,1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼン等;
(a)と(b)の比率は、(a)のエポキシ基1当量に対して(b)の活性水素基が通常0.7〜1.5当量であり、好ましくは0.8〜1.2当量である。0.7以上1.5以下であると、硬化不良または未反応化合物による耐熱性や機械的強度の低下がない。
本発明の樹脂ロール組立用接着剤中には、強度、弾性率等の性能、耐久性、導伝性、熱伝導性等の機能に代表される物性の改良、流動性、収縮性等の成形加工性の向上、あるいは、増量、省資源といった経済面の改善を目的に、充填剤を添加してもよい。
充填剤は無機系と有機系があるが、その何れを使用してもよい。無機系充填剤としては、アルミナ、ガラスビーズ、フォラストナイト、酸性白土、酸化鉄、シリカ、クロム酸鉛、ニッケルスラグ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、カーボンブラック、クレー、タルク、酸化チタン、生石灰、カオリン、ゼオライト、ケイソウ土等が挙げられる。有機系充填剤としてはコールタール、ポリエチレン粉末、粉末繊維、塩化ビニルペーストレジン、塩化ビニリデン樹脂バルーン等が挙げられ、強度、内部応力の観点から無機系充填剤が好ましく、シリカ、酸性白土、カーボンブラックが特に好ましい。これらの充填剤は、単独で、または混合して使用することができ、その使用量は、樹脂100質量部に対して通常10〜110質量部、好ましくは20〜90質量部、特に好ましくは40〜80質量部である。10質量部以上であると樹脂強度が向上し、110質量部以下であると、充填剤による内部応力の増大がなく、また、粘度も高くなりすぎないため注入しやすい。尚、これらの充填剤は、2種以上併用して使用しても差し支えがない。
本発明の接着剤中には硬化速度の調整のために硬化促進剤が加えられてもよい。これらの例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノール、アルキルフェノール、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、キシレノール、サリチル酸、トルエンスルホン酸メチル等が挙げられる。これらを加える場合、組成物中の含有率は組成物全体を100質量部として、通常0〜10質量部、好ましくは、0〜5質量部である。
また、本発明の組成物中には他にも各種の添加剤が加えられても良く、例えば酸化防止剤(ヒンダードアミン類、ハイドロキノン類、ヒンダードフェノール類、硫黄含有化合物等)、シランカップリング剤、消泡剤(アルコール系、鉱物油系、シリコーン系、各種界面活性剤等)、チクソ化剤(ベントナイト系の無機系、水添ヒマシ油ワックス、ステアリン酸カルシウム等の有機系等)、沈降防止剤(ポリカルボン酸塩等の有機系、ケイ酸マグネシウム等の無機系)等を添加してもよい。これらを加える場合、組成物中の含有率は組成物全体を100質量部として、通常0〜3質量部である。
本発明の樹脂ロール組立用接着剤は、通常(a)を含有する主剤及び(b)を含有する硬化剤の2液より構成されるが、上記充填剤、硬化促進剤、及び他の添加剤は主剤成分、硬化剤成分いずれに加えられてもよい。これらは、それぞれ従来法に従い配合し製造されるが、一般には下記のようにして得られる。
すなわち、主剤の場合は、上記成分(主剤成分、充填剤等)を所定量、通常高粘度用混合撹拌機等に投入し、20℃〜150℃、好ましくは20℃〜100℃にて撹拌し、目的の主剤を得る。得られた主剤は、通常25℃での粘度が10〜15,000mPa・sの液状混合物である。
一方、硬化剤の場合は、上記成分(硬化剤成分、硬化促進剤等)を所定量、通常混合攪拌機等に投入し、20℃〜150℃、好ましくは50℃〜100℃の温度で混合撹拌し、目的の硬化剤を得る。得られた硬化剤は、通常25℃での粘度が1〜500mPa・sの液状混合物である。
こうして得た主剤と硬化剤を、室温あるいは必要により加熱して、通常三本ロール等で混合し、本発明の樹脂ロール組立用接着剤を得る。この接着剤は、25℃での粘度が好ましくは5,000mPa・s以下であり、さらに好ましくは3,000mPa・s以下である。
該接着剤は、ロール芯又はロール芯の外周面に熱硬化性樹脂含浸繊維材を巻回した繊維補強下巻層と樹脂製筒体の間に従来法により注入される。注入温度は特に限定されないが、20〜60℃であることが好ましい。60℃以下であると、接着剤の注入が終了する前にゲル化することがなく、可使時間も十分確保できる。また、注入温度が20℃以上であると粘度が低く、注入速度が遅くなったり、気泡が入ったりすることがない。
該接着剤の硬化温度は好ましくは10〜50℃であり、さらに好ましくは20℃〜40℃である。硬化時間については、一段階目は反応率を上げるために好ましくは5〜30時間、さらに好ましくは8〜20時間であり、二段階目以降は好ましくは2〜30時間でありさらに好ましくは5〜12時間である。こうして得られた接着剤硬化物は前記条件を満たすものである。
(樹脂ロール)
本発明の樹脂ロール組立用接着剤は、注入性及び硬化性に優れ樹脂ロールの歪みを小さくできるとともに、圧縮特性、接着性及び耐熱性はもちろん衝撃性にも優れるので、高温下、高ニップ圧での走行においても接着剤層及び樹脂ロール表面の割れや破壊が起こりにくい。得られる樹脂ロールの25℃における圧縮強さが好ましくは100〜150MPaであり、且つTgfが好ましくは100〜180℃である。
実施例
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお本文中の部は質量部を表す。
製造例1
2Lのガラス製容器に、エピコート828(油化シェルエポキシ社製;ビスフェノールA型エポキシ樹脂)80部、GOT(日本化薬社製;グリシジル−o−トルイジン)20部を投入し、80℃、にて30分撹拌したところ、粘度3,000mPa・s(25℃)の淡黄色透明液体を得た。これを主剤(1)とした。製造例2
エピコート828 80部、GOT 10部、GAN(日本化薬社製;N,N−ジグリシジルアニリン)10部を投入し、製造例1と同様にして、粘度3,300mPa・s(25℃)淡黄色透明液体を得た。これを主剤(2)とした。
製造例3
エピコート828 70部、GOT 20部、ELM−100(住友化学社製;トリグリシジルp−アルキルアミノフェノール)10部を投入し、製造例1と同様にして、粘度2,500mPa・s(25℃)淡褐色透明液体を得た。これを主剤(3)とした。
製造例4
2Lのガラス製容器にPACM−20(サンアプロ社製;4,4−ジアミノジシクロヘキサン)47部、アンカミン2049(エアープロダクツ社製;3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキサン)53部を中粘度用混合攪拌機に投入し、50℃、にて30分撹拌・均一溶解し、粘度85mPa・s(25℃)の淡桃色透明液体を得た。これを硬化剤(1)とした。
また、該PACM−20を硬化剤(2)とした。粘度は65mPa・s(25℃)であった。
製造例5
カヤハードA−A(日本化薬社製;2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン)50部、MDA−150(三井化学社製;ジアミノジフェニルメタン)50部を高粘度用混合撹拌機に投入し、80℃、760mmHgにて60分溶解撹拌し、4,000mPa・s(25℃)の褐色液体を得た。これを硬化剤(3)とした。
実施例1
主剤(1)、硬化剤(1)及びクリスタライトVX−Z(土屋カオリン社製;シリカ、平均粒径2.75μm)を表1に示す配合比で加え、混合撹拌機に投入し、十分撹拌することにより接着剤を作成した。次に、4mm×150mm×150mmのガラス製注型板に上記接着剤を一段階目硬化温度で注入し、表1に示す条件で接着剤を最終段階硬化させ、Tgl及びTgf、硬化反応率を以下の方法で測定した。結果を表1に示す。
[Tgl及びTgfの測定法]
前記した動的粘弾性測定法に基づいて行った。
[硬化反応率の測定法]
TAC7/DX(パーキンエルマー社製:示差走査熱量計)を用い、昇温速度5℃/分、測定温度20〜300℃で反応熱を測定した。硬化反応率(R)は、前記式(3)により求めた。
実施例2、3及び比較例1
主剤と硬化剤を表1の通りに配合、硬化させ、実施例1と同様にして実施例2、3及び比較例1のTgl及びTgfを測定した。結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0004083569
実施例1〜3、及び比較例1について、最終段階硬化後の硬化物の圧縮強さ、圧縮弾性率、及びシャルピー衝撃強さを以下に示す方法で測定した。結果を表2に示す。
[圧縮強さ、圧縮弾性率の測定法]
JIS K7208「プラスチックの圧縮試験方法」に従い、オートグラフ(島津製作所製:インストロン型引張り試験機)を用いて25℃での圧縮強さ及び圧縮弾性率を測定した。
[シャルピー衝撃強さの測定法]
JIS K7111「硬質プラスチックのシャルピー衝撃試験方法」に従い、オートグラフを用いて、25℃でシャルピー衝撃強さ(ノッチなし)を測定した。
【表2】
Figure 0004083569
表1、表2から明らかなように、本実施例による樹脂ロール組立用接着剤は、従来の接着剤に比べ、明らかに低粘度であり、かつ十分な耐圧縮性と圧縮特性を有することがわかる。
実施例4〜6
長さ4722mmおよび直径480mmの大きさを有するロール芯の外周面をサンドプラストにより粗面化し、このロール芯の外周面にエポキシ樹脂含浸繊維材を巻付けて、厚さ6mmの繊維補強下巻層を形成した。ここで、エポキシ樹脂としては主剤120重量部に対し、粒子形44μm以下のシリカ粉末を40重量部混入したものを使用した。この場合、繊維材はシリカ粉末を混入したエポキシ樹脂を含浸したガラスクロステープをロール芯の周囲に巻きつけ、ついでこのテープ層の外周に同様のエポキシ樹脂を含浸したガラスローピングを、巻き付けたものである。このエポキシ樹脂は110℃で硬化させた。
次に、これとは別に上記の場合と同様にシリカ粉末を混入したエポキシ樹脂原料を所望の大きさの筒体成形用型に注入して、150〜160℃の温度で硬化することにより、長さ3470mm、外径542mm、厚さ25mmの外層用筒体を作った。
樹脂製筒体と繊維補強下巻層の間に実施例1〜3の接着剤を注入し、一段階目硬化35℃×12h、二段階目(最終段階)硬化80℃×10hで硬化させて組み立てた樹脂ロールを製紙カレンダーロールとして使用し、線圧200kg/cm、回転速度800m/分の条件で3週間断続的に使用した。その結果、実施例4〜6いずれにおいても、接着剤層、樹脂ロールと接着剤の界面、及び接着剤と繊維補強下巻層の界面で剥離やひび割れがなく、また、樹脂ロール表面にも傷、割れの発生がなかった。
比較例2
比較のために、樹脂製筒体と繊維補強下巻層の間に比較例1の接着剤を注入し、実施例4〜6と同様の条件で硬化させ製紙カレンダーロールとして使用した。その結果、1日目及び3日目の運転終了後、室温まで冷却される際にそれぞれ樹脂ロール表面に数カ所のヘアークラックが発生した。これは、筒体が熱膨張した状態で接着剤が硬化したために、樹脂ロールの残留内部応力が大きくなり、熱履歴に順応できなかったためと考えられる。
産業上の利用可能性
本発明の樹脂ロール組立用接着剤は、下記の優れた効果を奏する。
(1)作業性、硬化性が優れる。
(2)硬化物の圧縮特性に特に優れ、また耐衝撃性にも優れるので、ロール走行、停止に伴う熱サイクルや走行中の熱により接着剤層や樹脂ロール層表面に割れや破壊が発生する割合が大きく低減できる。
従って、本発明の樹脂ロール組立用接着剤を用いた樹脂ロールは、製紙カレンダーロール、水切りロール、圧延ロール、さらには樹脂注型品、FRP材料等に非常に有効に使用できる。

Claims (11)

  1. ロール芯又はロール芯の外周面に熱硬化性樹脂含浸繊維材を巻回した繊維補強下巻層と樹脂製筒体の間に注入し、段階的に硬化させて該ロール芯又は該下巻層と該筒体とを一体化させるための、グリシジルエーテル及びグリシジルアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂(a)と脂環式ポリアミンのアミン系硬化剤(b)からなる樹脂ロール組立用接着剤。
  2. 前記(a)が2価フェノールのグリシジルエーテル及びグリシジルアミンからなる請求項1記載の樹脂ロール組立用接着剤。
  3. 前記接着剤が下記式(1)を満たす貯蔵弾性率変曲点温度(Tgf)を有する最終硬化物を与える請求項1記載の樹脂ロール組立用接着剤。
    Tgf≧Tf+15 (1)
    [式中、Tfは最終段階における硬化温度を示す。]
  4. 前記Tfが50〜150℃である請求項3記載の樹脂ロール組立用接着剤。
  5. 前記接着剤が下記式(2)を満たす貯蔵弾性率変曲点温度(Tgl)を有する第一段階硬化物を与える請求項1又は3記載の樹脂ロール組立用接着剤。
    Tgl≧Tl+15 (2)
    [式中、Tlは第一段階における硬化温度を示す。]
  6. 前記Tlが10〜50℃である請求項5記載の樹脂ロール組立用接着剤。
  7. 前記第一段階硬化における硬化反応率(R)が70%以上である請求項5記載の樹脂ロール組立用接着剤。
  8. さらに充填剤を添加してなる請求項1記載の樹脂ロール組立用接着剤。
  9. 25℃において5000mPa・s以下の粘度を有する請求項1記載の樹脂ロール組立用接着剤。
  10. 25℃における圧縮強さが100〜150MPaであり、且つTgfが100〜180℃である最終硬化物を与える請求項1又は5記載の接着剤を使用して得られる樹脂ロール。
  11. 請求項1又は5記載の接着剤を使用して得られるロール芯又はロール芯の外周面に熱硬化性樹脂含浸繊維材を巻回した繊維補強下巻層と樹脂製筒体の間に注入し、段階的に硬化させて該ロール芯又は該下巻層と該筒体とを一体化させた樹脂ロール。
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