JP4075142B2 - Authentic product display image projection data recorded optical recording medium - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真正商品と偽造商品の判別のための光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
クレジットカードや、銀行のキャッシュカードなどの偽造やその不正な使用の発生を防止する目的でホログラムによる像などをかかるカードに付着させものが実用されている。これらのホログラムは白色光の干渉による単一ホログラム映像を目視により認識するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかるホログラムによる像を商品の真贋判定、すなわち真正商品か、何等オーソライズされていない者による偽造品かを判断するために応用する方法もあるが、この場合、製造者マークなどの単一ホログラム映像しか認識することができない。例えばクレジットカード会社、キャッシュカード会社や銀行特有のパターンのみを商品の識別証として応用できるに過ぎない。また、そのホログラムパターンは占有面積が大きく、その位置が容易に判明してしまう。これらは、識別証の偽造などへの手がかりをも与えるものである。また、肉眼で目視して画像が見えるホログラムは、比較的容易に疑似の像を製造することが可能であり、偽造品の製造を完全に防止することは不可能であった。したがって、本発明は不法なコピー商品であるか、真正商品であるかを容易に判定でき、かつ偽造が極めて困難な真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明によれば、単色光が照射されたとき、その透過回折光又は反射回折光が複数の光線に分かれるよう構成された分光手段と、前記分光手段により得られた複数の光線により照射される位置にそれぞれ配され、その透過回折光又は反射回折光により所定画像を投影するよう構成された複数のホログラムパターンとを有し、前記複数のホログラムパターンがそれぞれCGHとして記録されている真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、単色光が照射されたとき、その透過回折光又は反射回折光が複数の光線に分かれるよう構成された分光手段が設けられた第1構造体と、前記分光手段により得られた複数の光線の照射により所定画像を投影するよう構成された複数のホログラムパターンがCGH記録部として設けられた第2構造体と、前記第1構造体と第2構造体が所定の位置関係で配されて、前記複数の光線が前記複数のホログラムパターンを照射するよう位置決めをする手段とを有する真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体が提供される。
【0016】
なお、上記CGHが少なくとも4値のCGHであることは好ましい態様である。また、上記ホログラムパターンに単色光を照射したとき、その透過回折光又は反射回折光により投影される映像パターンは商品の著作権者、製造者、販売者、商品に関する情報の記録内容の少なくとも1つを示す文字及び/又はマークを含むよう、あらかじめ前記ホログラムパターンが構成されていることは好ましい態様である。さらに、上記ホログラムパターンは前記真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体の所定の位置に形成されるとともに、その近傍に肉眼では同様に見える疑似ホログラムが形成され、前記ホログラムパターンの位置を肉眼にて認識困難とすることは好ましい態様である。また、上記真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体を当該商品に取り付けるための取り付け手段をさらに有することは好ましい態様である。
【0017】
また、上記真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体の製造にあたり所定の金型を用いて合成樹脂成形により上記真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体を成形するにあたり、あらかじめ製造されたCGHの原盤を用いて製造される成形用スタンパを、前記金型内に接着剤又はロウ付け(主として金属ロウ)で貼り付けた後、射出成形又は押出し成形することは好ましい態様である。また、前記成形用スタンパが数値演算によって生成されたCGHパターンをICプロセスによって原盤を製造し、その原盤を用いて作成されるものであることは好ましい態様である。
【0019】
本発明は、演算によって生成するCGH作成方法及びその成形方法によってホログラムパターンが成形されている商品識別体に単色光又はコヒーレントな光をホログラムに照射し透過回折光又は反射回折光による再生パターンを生成することを特徴とするものである。CGHによれば、ホログラムパターン面積は1mm四方でも可能であり、またどのような投射パターンがどこの位置に成形されているかを肉眼認識することは困難である。またその再生投射パターンの情報量も飛躍的に多くすることが可能である。また、このCGHの演算生成、ICプロセス、成形原盤製造による製造法は多大な設備等を必要とし、偽造は困難である。
【0020】
本発明では透過又は反射回折光により所定のパターンを投影するよう構成されたホログラムパターンをCGHにより商品識別体の所定の場所に成形しておき、単色光を照射し、その結果、所定の再生映像パターンが投影されるか否かにより真贋を判定するようにしたものである。これによって、商品が真正であるかの判別を店頭等にて行うことが出来る。また偽造品等の税関での通過防止に寄与できる。
【0021】
なお本発明では識別の対象を商品としているが、本明細書における「商品」とは、必ずしも商取引される商品のみならず、購入された後の物品や、必ずしも商取引されない法人又は個人の所有物、絵画、骨董品、遺跡発掘品など真正なものとそうでないものの識別の必要なあらゆる有体物をいうものとする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は本発明に先立ち発明者らが開発した真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体を商品としてのバッグに適用した場合の斜視図である。この真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体(本願では単に識別体ともいう)1、2はネームタグと同様な形状であり、識別の対象である被識別商品であるハンドバッグ3に取り付けられた様子が示されている。識別体1、2にはホログラムパターンとしてのCGH(コンピュータ・ジェネレイテッド・ホログラム)5、6が成形されている。単色光を発光する光線照射器4から単色光線9を識別体1又は2に成形されたCGH5又は6に照射し、再生映像パターン7を得る。8は成形された5又は6のCGHの顕微鏡写真である。識別体1は商品の機能を構成する機能構成体としての例であり、この例の場合はバッグのファスナーのつまみを構成している。一方、識別体2は商品の機能を構成するものではなく、ネームタグなどのタグとしての例である。
【0023】
図2、図3は本発明の2つの実施の形態をそれぞれ示す斜視図である。本発明の1つの態様では、図1に示した識別体1又は2を改良し、ホログラムパターンとしてのCGH13a(図1の5又は6に対応する)の他に、別のホログラムパターンとしてのCGH13bが設けられている。図2、図3において識別体10、10Aに設けられた第1のCGH13aと第2のCGH13bに、それぞれレーザー光発生器12a、12bにて発生した単色光線11a、11bを照射している様子が示されている。成形されたCGH13aに単色光線11aが照射されると、その透過回折光により映像14aが後方の壁などの物体に再生される。また、成形されたCGH13bに単色光線11bが照射されると、その透過回折光により映像14bが後方の壁などの物体に再生される。
【0024】
図3の例では、識別体10Aに目視にて認識できる文字「V」のロゴ15が成形されている。図2はこの文字「V」のロゴ16が印刷で作成されたものを示す斜視図である。原理的には図3も図2と同様である。識別体10にはCGH13aが成形されていて、ここに単色光線が照射されると、透過回折光により映像が後方の壁などの物体に再生される。22は文字「V」のロゴ16の未印刷部分である。図2、図3におけるCGH13bは、複数の部分を有している。これらの複数のCGH13bは複数の行と列を構成している。
【0025】
図4は図2のA−A断面図である。部材26に印刷された文字「V」の印刷膜部27が設けられ、CGH28、30(図2の13a、13bに対応)が成形される。このCGH28の上に部材26とは屈折率の異なる材料29がコーティングされている。CGH28は部材26の反対側に成形してもよい。このときには、コーティングもこのCGH上に施す。この方が印刷膜部27の保護にもなる。図5は図3のB−B断面図である。部材23に成形された文字「V」のロゴ24の凹部の後にある凹部25にCGH25が成形されている。またCGH30(図3の13bに対応)が部材23の露出面に形成されている。
【0026】
部材23は成形可能な合成樹脂で構成されている。具体的には、ポリカーボネート、アクリルなどを好適に用いることができる。部材29は部材23で封着される。図5中、封着部33が波線で示されている。これらの部材29、23は封着性を高める観点から、同一の合成樹脂を用いることが望ましい。封着方法として、熱封着又は溶剤による溶解封着を用いることができる。
【0027】
図6の実施の形態は図5の構造を改良し、CGH30が露出することを防止し、レプリカの製造を困難としたものである。すなわち部材23にCGH30が形成され、この部材23を部材31で封着したものである。
【0028】
図7の実施の形態は識別体36の一部に正規のCGH34と、その近傍に疑似CGH35を形成し、肉眼ではどれが正規のCGH34であることが判明困難としたものである。この例では、正規のCGH34を除くV字の部分すべてに疑似CGH35が形成されている。肉眼では正規のCGH34と疑似CGH35は、いずれもすりガラス状に見えるだけであり、その境界も不明であり、どこに正規のCGH34が存在するのか目視しただけではわからない。したがって、CGHの存在自体が容易には認識できず、不正を試みる者による偽造のチャンスを減少させ、結果としてセキュリティを高めることが可能となる。
【0029】
光源37で発生する単色光線39を正規のCGH34に照射したときには、正規の識別再生映像39が投射される。一方、光源40で発生する単色光線41を疑似CGH35に照射したときには、正規の識別再生映像とは異なる再生映像42が投射される。どこに正規のCGH34を配置するかは自由に選択、変更でき、この位置情報そのものをセキュリティとすることも可能となる。なお、本実施の形態の場合は、真正商品か否かを判断するための検査を行う者、すなわち、流通業者や、販売者などがあらかじめ正規のCGH34の位置を知っているものとする。なお、図7の構成のみを用いることもできるが、図2〜図6の実施の形態におけるCGH13a(図4〜図6では28、25)に代えて用いることができる。
【0030】
ホログラムパターンは干渉縞のパターンであるが、ここで干渉縞について説明する。ホログラムパターンは回折格子の一態様であり、原理説明のために回折格子について検討する。図8はこの回折格子を示す。回折格子のピッチをp(43)、回折格子44の凹凸段差をd(45)とする。使用光の波長をλとすると、回折光角度θの関係は以下のようになる。
【0031】
【数1】
±N sin θ =λ/p (1)
Nは0を含む自然数
【0032】
で表される。N=0のときは0次回折光又はDC光と呼ばれる、非回折光である。一方、±Nのときは通常の光学系(対称な光学系)ではその回折光量は等しい。Nの増加により高次な回折光の光量は減少する。今、照射する光線をコヒーレントなレーザービームとして、N=1のみを考慮とすると回折格子からは3本の光束が発生することになる。この回折光からある距離の所にスクリーンを置けば、3点の明点が見られる。このときの明点及び暗部のコントラストは回折格子の凹凸段差による。今、回折格子部材の屈折率をn1(45)、空気の屈折率をn0(46)とすると、図8における光A(47)と光B(48)の位相差は
dx(n1−n0)に比例する。回折効率は位相差180度が最大となるので、透過型の場合一般的に、この回折格子の深さdは
【0033】
【数2】
d0=λ/{2x(n1−n0)} (2)
【0034】
となる。但し、このd0は厳密なものではない、現実にはコントラストを犠牲にするならd0はこの値の近傍であればよい。
今、光源の波長をλ=600nm、回折格子(44)の素材をポリカーボネートとして、n1=1.6、空気の屈折率n0=1とすると
【0035】
【数3】
d0=500nm (3)
【0036】
となる。
このように、平行な回折格子であれば1次元的な回折光が発生する。本発明では、平行な回折格子を1つでなく、回折格子を含む平面内で回転させた他の回折格子を組み合わせれば容易に2次元的に明点を配置させることが可能となる。この回折光が2次元的に配置されるように、コンピュータを用いて演算を行い、この回折させるパターンであるホログラムを生成している。これをCGH(Computer Generated Hologram)と呼んでいる。本発明で用いるホログラムとしては例えば、月刊誌「OプラスE」(株式会社 新技術コミュニケーションズ発行;No.204;196年11月号)を用いることができる。
【0037】
ここで前述の図8の説明によるCGHは凹凸段差が1つのものである。段差が1つであることから2値のCGHと呼ばれる。前述の説明から、この2値のCGHで再生される映像パターンは0次光(DC光)を中心として対称な2つのパターンを投影する。これを図示したものが図9である。図9において、49は単色光(例としてレーザビーム)を発生する光源から2値のCGH50に照射された光線51はスクリーン52に再生映像パターン53を生成する。再生される映像53は0次光54に対して点対称なパターンを形成する。図9の例では文字”A”のパターンが明点で形成される。
【0038】
図10は4値のCGHにより再生される映像パターンを示す模式図である。図10において、単色光を発生する光源55から識別体58に設けられた4値CGH56に照射された光線57はスクリーン59に再生映像パターン60を生成する。再生された映像パターン60は0次光61に点対称ではないパターンを形成することができる。図10の例では文字”V”のパターンが明点で形成される。
【0039】
図9、図10で示される再生映像は明点の集合であり、この光情報が正規の画像と一致するか否かを目視にて判別して、真正商品か偽造品かの識別を行うことが可能となる。自由度が要求されるロゴ等のデザインなどでは4値であるCGHが望ましいことは明らかである。4値以上のCGHであればこの機能を得ることは可能であるが、あまり大きな数値のCGHはICプロセスが複雑となる欠点がある。
【0040】
この4値CGHの電子顕微鏡写真を図11に示す。(a)は1650倍、(b)は5500倍にそれぞれ拡大したものである。この4値CGHパターンの段差が3つあることがわかる。同様に2値の顕微鏡写真を図12に示す。図12は1300倍に拡大したもので、この2値CGHパターン段差は1つである。
【0041】
図13の(a)は4値CGHの凹凸段差の深さに対する光の位相関係を示したものである。図13の(b)の段差に対する光の位相差は90度毎になる。この関係と式(1)の関連から、光の波長λ=600nm、ポリカーボネートの屈折率n1=1.6、空気のそれをn0=1であり、今、光源の波長をλ=600nm、成形されたCGH(62)の素材をポリカーボネートとして、n1=1.6、空気の屈折率n0=1とすると各段差d1(63)は
d1=250nm
となる。よって、4値CGHの全深さd2(64)は
d2=3xd1=750nm
となる。
【0042】
図14は2値CGH(65)の段差d0(66)と光の位相関係を示したものである。すなわち、前者が(b)に、後者が(a)に示されている。このときの段差の値は前述の通りである。上記実施の形態は、透過回折光により画像を投影する例を示しているが、光を反射させる構造とし、反射回折光により画像を投影するよう構成することも可能である。
【0043】
図15は本発明者らが本発明に先立って開発し、特許出願(特願平8−317053号)したCGHを利用した光記録媒体原盤の製造方法、光記録媒体への情報の記録方法及び光記録媒体の製造装置並びに製造方法を模式的に示すブロック図である。この例は、カード型の光記録媒体としてのプリペイドカード90を製造するものである。このプリペイドカード90には複数の記録部分88が設けられ、配列されている。今、この記録部分88の1つ1つに文字の情報を記録するものとすると、文字情報の信号が入力端子IN1に供給され、画像信号化回路70に入力される。画像信号化回路70は入力されたデジタル信号のコード情報で表された文字を2次元のドットパターンの画像信号に(後述する図16の入力データ)に変換する。
【0044】
この信号はスイッチ72又はマルチプレクサを介して数値演算装置74に供給される。数値演算装置74は所定のアルゴリズムを用いて2次元画像のドットパターンの画像信号から干渉光を照射することなくホログラムの干渉縞パターン(ホログラム干渉図形)を得るための数値を作成する。図16は2次元画像からホログラムの干渉縞パターンを得る手順を示す図である。数値演算装置としては好ましくは高速演算可能なコンピュータを用いる。図11の(a)、(b)及び、図12は、水平、垂直方向又は斜め方向に特定のパターンで配列された格子を作成し、その回折光が2次元的に配列されるように、コンピュータを用いて演算を行いCGHを完成させたものの一例を示す写真である。なお、図11の例は、4値のCGHであり、図11の(b)は図11の(a)の拡大したものである。図12の2値CGHと比較すると製造がより困難であり、偽造や海賊版対策として有効である。
【0045】
なお、数値演算装置74は後述の描画装置である電子ビーム露光装置78の解像度に応じた座標データを出力するように構成されている。また、描画を実際に行う前に、数値演算で得られた座標データフィードバックして入力データと比較して、両者間の誤差を低減すべく複数回の再演算を行う。
【0046】
数値演算装置74の出力信号はエンコーダ76にて所定のフォーマットの信号とされ、電子ビーム露光装置78に入力される。電子ビーム露光装置78は本来ICやLSIを製造するときに回路配置パターンを描画するために用いられるものであり、ここでは図16に示した干渉縞のパターン(出力データ)をレチクルと呼ばれる一次記録媒体80上に描画するために用いられる。なお、この一次記録媒体80は最終製品である光記録媒体90と識別するため一次又は二次記録媒体という。一次記録媒体としてはガラスなどの基板の上に感光性樹脂であるフォトレジストを塗布したものを用いる。この一次記録媒体を用い、ステッパで露光し、シリコン又は水晶ウエハー等の二次元記録原盤を作成する。この工程は一般的なICプロセスと同一である。2値CGH用二次原盤はエッチングプロセスが一回、4値CGH用二次原盤は3回のエッチングプロセスによって作成される。この二次原盤から成形用スタンパを作成し、成形器によって商品識別体が作成される。成形用スタンパによる成形は射出成形、圧縮成形及びシート成形として用いる。
【0047】
なお、所定の金型を用いて合成樹脂により真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体を成形するにあたり、あらかじめ製造されたCGHの原盤を用いて製造される成形用スタンパを、金型内にクランプした後、射出成形、又は圧縮成形又はシート成形することができる。また、他の方法として、所定の金型を用いて合成樹脂成形により真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体を成形するにあたり、あらかじめ製造されたCGHの原盤を用いて製造される成形用スタンパを、金型内に接着剤で貼り付けた後、射出成形、又は圧縮成形又はシート成形することができる。
【0048】
本発明の真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体は上記の構成であり、CGHが所定の位置に形成されているので、有効な偽造品対策となる。海賊版等の不正品を製造使用とするものは、あらかじめ定められたマークなどを投影するよう構成されたCGHをかなり大掛かりな描画装置及び成形装置を用いて製造しなければならず、相当の設備投資を余儀なくされ、不正商品製造による金銭的メリットが無くなる。
【0049】
上記実施の形態では、CGHに照射される光線がCGHの形成される合成樹脂基板を透過する場合について説明したが、CGHの底面あるいは、背面に反射膜を設けることにより、反射型として構成することも可能である。かかる反射型では、照射光は反射膜にて反射して、再生映像は反射光により付近の壁面、机上などに結像する。
【0050】
図17は上記各実施の形態におけるCGH13bから画像を読み出し、そのパターンを所定のパターンと比較照合する真贋判定装置の好ましい実施の形態を示すブロック図である。光記録媒体としては図3の識別体10Aを対象とする場合について示されている。光源12bからの単色光はビームスプリッタ96にて複数(この例では3本)の光線に分割される。ビームスプリッタ96としては、回折格子(ホログラムパターン)を用いることができる。分割された各光線は識別体10Aの複数のCGH13bにそれぞれ照射され、その透過回折光により、受光素子100の複数の受像部に結像する。受光素子の100の出力信号は画像処理部102にて画像処理が行われ、所定の画像とされる。
【0051】
画像処理部102の出力信号は情報処理部104にて商品の情報が解読され、解読された情報は表示装置110にて表示される。また、画像処理部102で得られたパターンは、情報処理部を介して真贋判定部108に与えられ、ROM又は通信データ106などにより供給される正規の画像パターンを供給すると比較照合される。パターンが一致すれば、真正商品であると判定し、一致しなければ偽造品(イミテーション)あるいは海賊版であると判定し、その結果を表示装置110にて表示する。なお、図17は商品の真贋判定装置として示されているがROM又は通信データ106や真贋判定部108を具備しない場合、光記録媒体読取り装置として構成することができる。
【0052】
図18は、上記図17の変形例であり、光記録媒体10AのCGH13bの記録内容を選択的に消去することができる機能を追加したものを示すブロック図である。光記録媒体10Aは2つのローラ120U、120Dに挟み込まれ、ローラ120Dがモータ120により駆動されて回転すると、光記録媒体10Aがその長手方向に搬送可能である。また、先端にヒータを有する消去ヘッド116は光記録媒体10Aの短手方向に移動可能である。記録動作指令部114は、キーボードなどの記録情報入力部112から所定情報が入力されると、複数のCGH13bのうちの消去すべきものを決定し、モータ120と消去ヘッド116を制御する。ここでCGH13bを選択的に消去することは、所定の情報を記録することと同義である。この消去機能は、例えば商品の履歴情報を記録するために用いることができる。一例として、商品の修理毎に所定の位置のCGH13bを消去することにしておけば、次回の修理依頼のあったときに、過去の修理回数を読み取ることができる。また、著作権の関係する商品では、ダビンングの回数などを記録し、所定回数までのダビングを許容するといった使い方ができる。なお、図18の構成に図17中のROM又は通信データ106と真贋判定部108を加えて真贋判定機能を追加することは自由である。
【0053】
図17の実施の形態では、光源12bからの光線をビームスプリッタ96で分割して複数のCGH13bに照射しているが、光記録媒体自体にかかる光線の分割機能を持たせることができる。図19は、光源12からの単一の光線をホログラムパターン122で複数(この例では3本)に分割し、複数のCGH124−1、124−2、124−3に照射し、その透過回折光によりそれぞれ「A」、「B」、「C」の文字を投影している様子を示している。
【0054】
ここで、ホログラムパターンが光軸方向に複数枚設けられた場合の動作原理について説明する。図26のような光学系、すなわち光源12、レンズ133、ホログラムパターン135、結像面137が図のように配列されている場合、レンズ133の焦点面で得られるホログラムパターンでの回折光はブラウンフォーファ回折となる。図27のように光源P0から開口面の点Q(ξ,η,ζ)を、波長λで照明したときの、観測点Pでの光の振幅は、ブラウンフォーファ回折により式(4)で表すことができる。
【0055】
【数4】

Figure 0004075142
【0056】
式(4)において定数項cを省略し、座標系をfx=x/λf、fy=y/λfで置き換えると、式(5)の形に変換できる。
【0057】
【数5】
Figure 0004075142
【0058】
式(5)は2次元フーリエ変換を表している。このことから、図26のような光学系においてホログラムパターンの回折光は、ホログラムパターンの2次元フーリエ変換によって求めることができる。図28のように、ホログラムパターンを組み合わせた場合、出力されるホログラムパターンの回折光について検討する。光源12からの単色光がピンホール130を介して面132−1上のホログラムパターン(A)に照射され、その回折による分光が面132−2上の3つのホログラムパターン(B)、(C)、(D)に照射されるものとする。面132−1上のホログラムパターン(A)は、光軸方向に離れた位置にある面132−2上のホログラムパターン(B)、(C)、(D)に回折光が集光するよう設計されている。式(5)のフーリエ変換をFTという関数で表すと、ホログラムパターン(A)の回折光(A’)の分布は、
(A’) = FT(A)
で得られる。次に回折光(A’)は、面132−2上のホログラムパターン(B)、(C)、(D)を照射する。このとき、各々のホログラムパターン(B)、(C)、(D)から焦点面134に与えられる回折光を(B’)、(C’)、(D’)とすると、(B)、(C)、(D)と(B’)、(C’)、(D’)とは次の式で表される。
【0059】
【数6】
(B’)=FT(B)
(C’)=FT(C)
(D’)=FT(D) (6)
【0060】
以上のことから、最終的に焦点面134上に得られる回折光のパターンをFPとすると、
FP=FT(B)+FT(C)+FT(D)
となる。
【0061】
図20は、図19に示した構成の位置関係を説明するための模式図である。
光源12から分光用のCGH122に入射した光L1は、CGH122の設計に従い、所定の角度θだけ回折した回折光L2、L4と0次光L3となる。CGH124−1、124−2、124−3は同一面内にあり、CGH122とCGH124−2の距離をl、CGH124−2とCGH124−1、CGH124−3との間隔をdとする。この場合の位置関係は幾何学的に求まり、
tanθ=d/l
となる。この例では、CGH122は、ビームスプリッタで、回折光は、一次元方向に回折するものである。いずれにせよ、第一のCGH(CGH122)とその回折光が入射するCGH(CGH124−1、124−2、124−3)の位置関係は、第一のCGHの設計値に従い最適値とする必要がある。しかしながら、上式の位置関係は、ビームサイズ、CGHサイズを考慮していないため実用上は、これらを考慮し若干のずれは許容することができる。
【0062】
上記原理を用いたいくつかの実施の形態について説明する。図21は図19、図20で説明したビームスプリッタ(分光手段)としてのCGH122が部材126に形成され、画像再生用のCGH124−1、124−2、124−3が他の部材128に形成されている光記録媒体を示している。部材126は図22に示すように内部に空間を有する箱状であり、一方部材128は図23に示すように板状である。また、図22に示すように、部材126の開口部の四隅の内2箇所には、突起部130A、130Bが設けられ、他の2箇所は突起部のないコーナ130C、130Dとなっている。さらに図23に示すように、部材128の部材126との接触する側には、2つの突起132C、132Dが、上記コーナ130C、130Dに対応する形で設けられている。この構成により、図24に示すように、部材128を部材126に取り付けると、部材128上のCGH124−1、124−2、124−3は、部材126上のCGH122に対して位置決めがされ、図21の状態となる。
【0063】
図25は、図21の実施の形態の変形例であり、部材128に相当する部材128Aに2次元的に複数(この例では4個)のCGH124−4、124−5、124−6、124−7を配したものである。この部材128Aが図22の部材126に組み合わされて、光記録媒体を構成するが、部材126に設けられているビームスプリッタ(分光手段)としてのCGH122が2次元的に光を回折して、部材128Aの4つのCGH124−4、124−5、124−6、124−7に回折光を照射するようあらかじめ設計される。
【0064】
図29の実施の形態は、図21の実施の形態が2つの部材の組み合わせで構成されているのに対し、単一の部材132の対向する2つの異なる面に分光手段としてのCGH122と画像再生用CGH124−1、124−2、124−3を形成したものである。したがって、光源12からの単色光線はCGH122で分割されて、部材132内を透過し、CGH124−1、124−2、124−3を照射して、その透過回折光により再生画像として「A」、「B」、「C」の文字を得ている。
【0065】
図30の実施の形態では、単一の部材140の1つの面に分光手段としのCGH122と画像再生用CGH124−1、124−3を形成したものであり、この面に対向する面は反射面142として構成されている。したがって、光源12からの単色光線はCGH122で分割されて、部材132内を透過し、反射面142で反射されて再び部材132内を透過して、CGH124−1、124−3を照射して、その透過回折光により再生画像として2つの「A」の文字を得ている。
【0066】
図31は、図29の実施の形態の変形例である。すなわち、図32に示す断面図からわかるように、分光手段としてのCGH122と画像再生用CGH124−1、124−2、124−3を部材144の内部にかつ形成し、かつCGH122と他のCGH124−1、124−2、124−3を異なる面に形成したものである。したがって、光源12からの単色光線はCGH122で分割されて、部材132内を透過し、CGH124−1、124−2、124−3を照射して、その透過回折光により再生画像として「A」、「B」、「C」の文字を得ている。このように、CGHを部材の表面ではなく、内部に形成することはレプリカ製造をより困難とする上で有利であり、さらに異なる面(ここでは、表面ではなく、異なる深さ位置)にCGHを形成することは、さらにレプリカ製造を困難としている。
【0067】
上記図29〜図31の実施の形態では、画像再生用CGHが1列に配列されているが、図25に示したように2次元的に配列することもでき、その場合、分光手段としてのCGH122が2次元的に分光するようなものとして設計される。図21、図29、図31の実施の形態では、再生画像として「A」、「B」、「C」の文字が得られ、図30実施の形態では、再生画像として2つの「A」の文字が得られるよう示されているが、これらの再生画像としては、任意の文字、記号、図形を用いることができる。これら複数の再生画像の内容が互いに関連するものであったり、個々に再生される画像を組み合わせると一定の意味ある内容を示すものとすることは好ましい態様である。例えば、会社名が「ABC」という会社がその製品に付属する識別体としての光記録媒体に再生画像として「A」、「B」、「C」の文字が得られるようあらかじめCGHに記録しておくことができる。また、社名や組織名ではなく、商品名や商標を再生するようにしてもよい。このように複数のCGHに異なるパターンが再生されるようあらかじめ記録しておき、これらが全て再生されて一定の意味ある内容が表示されるよう構成することは、偽造をより困難とする上で有利である。
【0068】
図33の(a)は図21、図29、図30、図31に適用可能な他の実施の形態の原理を説明する模式図である。光源12からの単色光線は分光手段としてのCGH122で分割され、画像再生用のCGH125−1、125−2、125−3を照射して、その透過回折光により再生画像を得ている。図21、図29、図30、図31の実施の形態では、各CGH124−1、124−2、124−3がそれぞれ1つの画像、すなわち文字を再生しているが、図33の(a)の実施の形態では、個々の画像再生用のCGH125−1、125−2、125−3は図34、図35、図36にそれぞれ示すように、3つの文字の一部分のみを再生するようあらかじめ記録媒体がなされている。
【0069】
図34、図35、図36の再生画像が結像面で合成されると、図37に示すように、一定の意味ある複数の画像(文字)を得ることができる。図34〜図37に黒小円が示されているが、これは透過光中の0次光を示している。図33の(a)の実施の形態では、複数の再生用CGH125−1、125−2、125−3から画像が全て再生されて、はじめて完全な意味のある最終的合成画像を得ることができるので、再生用CGH125−1、125−2、125−3からのみ画像を読み出したのでは、不完全な再生画像しか得られない。よって、偽造をより困難としている。
【0070】
図34、図35、図36は再生用CGH125−1、125−2、125−3が4値又はそれ以上のCGHとして構成されている場合の再生画像を示しているが、より単純で安価な2値のCGHを用いた場合は、その画像再生の原理は図33の(b)に模式的に示すようなものとなり、図38、図39、図40に示すような中央の点で示す0次光を点対象に2つの再生画像をそれぞれ得ることとなる。図38、図39、図40の再生画像が結像面で合成されると、図41に示すように、一定の意味ある複数の画像(文字)を得ることができる。
【0071】
図42は光記録媒体読取り装置の他の実施の形態を示す模式図である。画像再生用のCGH124に対して、2つの光源12−1、12−2から単色光線を同時に入射させると、それぞれ、0次光を点対象に+1次回折光と−1次回折光により2つの再生画像を得ることができ、合計4個の画像が得られる。この場合、再生像の共役像(+1次回折光と−1次回折光による対象な2つの再生画像)を重ねるか、あるいは相互に近傍に配置することにより、一定の意味のある画像(文字)を得て、認識率が向上する。
【0072】
図43はさらに他の実施の形態を示す模式図である。画像再生用の2つのCGH124−1、124−2に対して、2つの光源12−1、12−2から単色光線をそれぞれ独立して入射させると、それぞれ、0次光を点対象に+1次回折光と−1次回折光により2つの再生画像を得ることができ、合計4個の画像が得られる。2つの光源12−1、12−2がそれぞれ別のCGH124−1、124−2を照射する構成であるので、これらの要素の配置関係が自由に選定できる。また、2つの異なる再生画像(この例では、文字「A」と「B」)を得ることができ、これらを組み合わせて一定の意味を持たせることができる。なお、図43では2つのCGHで2種類の画像を再生しているが、その数は任意に増加できることは言うまでもない。
【0073】
図44〜図46は、光源と再生用CGHと結像面としてのスクリーンの位置関係について、3つの場合を示したものであり、これらは本発明の実施の形態に組み合わせて用いることができるものである。図44は、光源からの単色光線をハーフミラーで反射させて、CGHの面に垂直に光を入射させ、ハッチングで示すその反射回折光でスクリーン上に再生画像を投影するものである。この構成は、多値CGHなど、0次光周辺に回折する光に対応したものであり、CGHとスクリーン間の距離変動があっても、再生画像の形状に変化がなく、大きさのみが変化する。
【0074】
図45は、光源からCGHへの入射光のCGHの垂線に対する角度、すなわち入射角を回折角と一致させるよう光源を配置した例を示している。入射光と回折光は干渉しないため、ハーフミラーが不要となる。図46は、光源からCGHへの入射角を回折角の1/2と一致させるよう光源とハーフミラーを配置した例を示している。この構成によれば、斜入射の非点歪みの発生を打ち消すことができる。
【0075】
次に光記録媒体読取り装置あるいは商品真贋判定装置の他の実施の形態について説明する。図47はかかる装置の内部構造の主要部を示す部分透視斜視図である。ケーシング146の中には、図1で説明した識別体としての光記録媒体1が所定位置に保持されている。光記録媒体1を保持する機構は図示省略されているが、ケーシング146の上面に設けられたスロット147から光記録媒体1がガイドに沿って垂直に挿入され、所定位置で保持される。このとき、光記録媒体1の所定位置、この例では右下の角が基準点RPとされる。
【0076】
ケーシング146の内部には、光源12と光源12からの単色光線を反射させる第1ミラー154と、第1ミラー154で反射された光線を反射して光記録媒体1のホログラムパターンであるCGH5に照射する第2ミラー156と、これらの保持体148、150、152が設けられている。なお、ケーシング146の図中後部内壁はスクリーンとして機能し、スクリーン上の再生画像7を目視できるよう、ケーシングの上面の後方部には開口部149が設けられている。なお、開口部149は透明の板材で塞ぐことが防塵上、好ましい。また、このスクリーン部に図17で説明した受光素子を配し、図17同様、真贋判定装置とすることもできる。
【0077】
保持体148は図示省略の駆動装置によりY軸方向に移動可能であり、また保持体152は同様にX軸方向に移動可能である。いま、光記録媒体1には基準点RPからX軸方向にXnだけ、Y軸方向にYnだけ離れた位置にCGH5が形成されているとき、保持体152が図示省略の基準点からX軸方向にXnだけ離れ、保持体148が同じく基準点からY軸方向にYnだけ離れた位置に移動して、光源12からの光線を第1ミラー154、第2ミラー156を介してCGH5に照射することができる。
【0078】
図48は、図47の読取り装置にて読み取られる光記録媒体1の例を示す平面図である。すなわち、基準点RPからのX軸とY軸方向の距離の組み合わせがそれぞれ異なる3つの例が示されているが、これらの組み合わせは、CGH5が約1mm角で構成されることから、数百から数千用意することができる。したがって、所定の団体又は組織毎及び/又は同一団体又は組織の商品毎に異なる位置にCGHを記録することができる。この例では、光記録媒体1の基準点RPから水平方向(Y軸)及び垂直方向(X軸)に定められた距離だけ離れた位置、(X1,1)、(X2,2)、(X3,3)が選定されてい様子が示されているが、これらを図48に示すようにA社用、B社用、C社用などとあらかじめ定めておくことができる。
【0079】
このようにCGH5が異なる位置に配された複数の種類の光記録媒体1は次のように用いられる。いま、上記例にあるA社用の光記録媒体1が図47の読取り装置に装填されたものとする。読取り装置の操作者は光記録媒体1にA社の表示があることを確認すると、図示省略の操作ボタンあるいはキーボードにてA社であることを入力し、その結果、ミラー角度制御装置を制御して、A社用に定められた(X1,1)の位置を照射して、再生画像を得る。この様に手動でカードの種類の情報を入力する代りに、自動的に会社名(組織名又は商品名)を光記録媒体1から判読して、ミラー角度を制御することもできる。
【0080】
図49はかかる自動的な制御を実行するための回路構成を示すブロック図である。光記録媒体1(カード)の種類は、例えば、光記録媒体1に設けられている図示省略の磁気テープやバーコードを図47内のリーダ160で読み取り、その出力信号からカード種類判別装置162で会社・商品などを判別する。この判別結果を受けて、CGH位置選択装置164はあらかじめ記憶してある複数の水平方向(Y軸)及び垂直方向(X軸)の距離の組み合わせから1つを選択する。選択された位置情報がミラー角度制御装置166に与えられ、所望の制御が行われる。
【0081】
図47の読取り装置あるいは真贋判定装置は、図17の真贋判別装置、図18の記録(消去)装置と組み合わせることができる。すなわち、図1の光記録媒体1に代えて図2〜図6の2ヵ所以上にCGHを有する光記録媒体10、10Aを対象とすることができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ホログラムパターンを所定の位置に成形し、単色光の所定波長の光線を照射して、その結果所定の映像が投影されるか否かにより容易に商品の真贋の判定を行うことが可能となり、偽造品などの不正商品の発見や製造への抑止効果が期待できる。購入する消費者にとっては真正の商品であることを認識でき、かつ販売店も真正品の販売を保証できる。また、税関においては不正商品輸入持ち込み防止に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に先立ち発明者らが開発した真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体を商品としてのバッグに適用した場合の斜視図である。
【図2】本発明による真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体の4値CGHのホログラム再生映像の投射例を示す斜視図である。
【図3】本発明による真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体の4値CGHのホログラム再生映像の投射例を示す斜視図である。
【図4】図2のA−A線における光記録識別体の断面図である。
【図5】図3のB−B線における光記録識別体の断面図である。
【図6】本発明による真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体の断面図である。
【図7】本発明による真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体の好ましい実施形態のホログラム再生映像の投射例を示す斜視図である。
【図8】回折格子による回折原理を示す模式図である。
【図9】2値CGHのホログラム再生映像の投射例を示す斜視図である。
【図10】4値CGHのホログラム再生映像の投射例を示す斜視図である。
【図11】4値CGHパターンの2つの異なる倍率での電子顕微鏡写真である。
【図12】2値CGHパターンの顕微鏡写真である。
【図13】4値CGHの凹凸段差の深さに対する光の位相関係を示したものである。
【図14】2値CGHの凹凸段差の深さに対する光の位相関係を示したものである。
【図15】CGHを利用した光記録媒体原盤の製造方法、光記録媒体への情報の記録方法及び光記録媒体の製造装置並びに製造方法を模式的に示すブロック図である。
【図16】2次元画像からホログラムの干渉縞パターンを得る手順を示す図である。
【図17】CGH13bから画像を読み出し、そのパターンを所定のパターンと比較照合する真贋判定装置の好ましい実施の形態を示すブロック図である。
【図18】CGH13bから画像を読み出し、その情報により、CGH13bを選択的に消去することのできる光記録媒体記録(消去)装置の好ましい実施の形態を示すブロック図である。
【図19】光源からの単一の光線をホログラムパターンで複数に分割し、複数のCGHに照射し、その透過回折光によりそれぞれの文字を投影している様子を示す模式図である。
【図20】図19に示した構成の位置関係を説明するための模式図である。
【図21】分光手段としてのCGHと画像再生用のCGHが別の部材に形成されている光記録媒体の実施の形態を示す透視的斜視図である。
【図22】図21の光記録媒体の一方の部材を示す斜視図である。
【図23】図21の光記録媒体の他方の部材を示す斜視図である。
【図24】図22、図23の2つの部材を組み合わせる様子を示す斜視図である。
【図25】図21の実施の形態の変形例に用いられる一方の部材の斜視図である。
【図26】本発明の光記録媒体の動作原理を説明するための模式図である。
【図27】本発明の光記録媒体の動作原理を説明するための模式図である。
【図28】本発明の光記録媒体の動作原理を説明するための模式図である。
【図29】分光手段としてのCGHと画像再生用のCGHが同一の部材に形成されている光記録媒体の実施の形態を示す透視的斜視図である。
【図30】分光手段としてのCGHと画像再生用のCGHが同一の部材に形成されている光記録媒体の他の実施の形態を示す透視的斜視図である。
【図31】分光手段としてのCGHと画像再生用のCGHが同一の部材に形成されている光記録媒体の更に他の実施の形態を示す透視的斜視図である。
【図32】図31の断面図である。
【図33】本発明のいくつかの実施の形態に適用可能な他の実施の形態の原理を説明する模式図である。
【図34】図33の構成により1つのCGHで再生される画像例を示す図である。
【図35】図33の構成により他の1つのCGHで再生される画像例を示す図である。
【図36】図33の構成により更に他の1つのCGHで再生される画像例を示す図である。
【図37】図34、図35、図36の画像が合成されて得られる画像を示す図である。
【図38】図33の構成に2値のCGHを用いた場合、1つのCGHで再生される画像例を示す図である。
【図39】図33の構成に2値のCGHを用いた場合、他の1つのCGHで再生される画像例を示す図である。
【図40】図33の構成に2値のCGHを用いた場合、更に他の1つのCGHで再生される画像例を示す図である。
【図41】図38、図39、図40の画像が合成されて得られる画像を示す図である。
【図42】光記録媒体読取り装置の他の実施の形態を示す模式図である。
【図43】光記録媒体読取り装置の更に他の実施の形態を示す模式図である。
【図44】光源と再生用CGHと結像面としてのスクリーンの位置関係の1つの態様であり本発明の実施の形態に組み合わせて用いることができるものを示す模式図である。
【図45】光源と再生用CGHと結像面としてのスクリーンの位置関係の他の態様であり本発明の実施の形態に組み合わせて用いることができるものを示す模式図である。
【図46】光源と再生用CGHと結像面としてのスクリーンの位置関係の更に他の態様であり本発明の実施の形態に組み合わせて用いることができるものを示す模式図である。
【図47】光記録媒体読取り装置あるいは商品真贋判定装置の他の実施の形態の内部構造の主要部を示す部分透視斜視図である。
【図48】図47の読取り装置にて読み取られる光記録媒体の例を示す平面図である。
【図49】図47の装置において自動的な制御を実行するための回路構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、2、10、10A 識別体(真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体)
3 商品
4、12、12a、12b 光源
5、6、13a、13b、122、124−1、124−2、124−3、125−1、125−2、125−3 CGH
7、14a、14b 再生画像
9、11a、11b 単色光線[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to an optical recording medium for distinguishing between genuine products and counterfeit products.To the bodyRelated.
[0002]
[Prior art]
In order to prevent forgery of credit cards, bank cash cards, etc. and the unauthorized use of such cards, a hologram image or the like attached to such cards has been put into practical use. These holograms are for visually recognizing a single hologram image due to white light interference.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
  There is also a method of applying such a hologram image to determine the authenticity of a product, that is, whether it is a genuine product or a counterfeit product by an unauthorized person. In this case, only a single hologram image such as a manufacturer's mark is used. It cannot be recognized. For example, only patterns unique to credit card companies, cash card companies and banks can be applied as product identification cards. Further, the hologram pattern occupies a large area, and its position is easily identified. These also give clues to forgery of identification cards. Further, a hologram in which an image can be seen with the naked eye can produce a pseudo image relatively easily, and it has been impossible to completely prevent the production of a counterfeit product. Therefore, the present invention can easily determine whether the product is an illegal copy product or an authentic product, and is a genuine product display image projection data recorded optical recording medium that is extremely difficult to forge.BodyThe purpose is to provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the present invention,When monochromatic light is irradiated, the transmitted diffracted light or reflected diffracted light is divided into a plurality of light beams, and each is disposed at a position irradiated with the plurality of light beams obtained by the spectroscopic means, A plurality of hologram patterns configured to project a predetermined image by the transmitted diffracted light or reflected diffracted light, and the plurality of hologram patterns are recorded as CGH, respectively. A medium is provided.
[0009]
Further, according to the present invention, when monochromatic light is irradiated, the first structure body provided with the spectroscopic means configured to divide the transmitted diffracted light or reflected diffracted light into a plurality of light beams, and the spectroscopic means, A second structure in which a plurality of hologram patterns configured to project a predetermined image by irradiation of the obtained plurality of light beams are provided as a CGH recording unit, and the first structure and the second structure are in predetermined positions. There is provided a genuine product display image projection data-recorded optical recording medium having a means for positioning so that the plurality of light beams irradiate the plurality of hologram patterns.
[0016]
In addition, it is a preferable aspect that the CGH is at least a quaternary CGH. In addition, when the hologram pattern is irradiated with monochromatic light, the image pattern projected by the transmitted or reflected diffracted light is at least one of the copyright information of the product, the manufacturer, the seller, and the recorded content of information about the product. It is a preferable aspect that the hologram pattern is configured in advance so as to include a character and / or a mark indicating. Further, the hologram pattern is formed at a predetermined position of the genuine product display image projection data-recorded optical recording medium, and a pseudo hologram is formed in the vicinity of the hologram pattern, which looks the same with the naked eye. It is a preferable aspect to make recognition difficult. Moreover, it is a preferable aspect to further include an attaching means for attaching the genuine product display image projection data recorded optical recording medium to the product.
[0017]
Further, in manufacturing the genuine product display image projection data recorded optical recording medium, a CGH manufactured in advance is used to mold the genuine product display image projection data recorded optical recording medium by synthetic resin molding using a predetermined mold. It is a preferred embodiment that a molding stamper manufactured using the original master is affixed in the mold with an adhesive or brazing (mainly metal brazing), and then injection molding or extrusion molding. Moreover, it is a preferable aspect that the molding stamper is produced by producing a master disk by using an IC process for the CGH pattern generated by numerical calculation and using the master disk.
[0019]
The present invention generates a reproduction pattern using transmitted or reflected diffracted light by irradiating a hologram with monochromatic light or coherent light on a product identification body on which a hologram pattern is formed by the CGH creation method generated by the calculation and the forming method. It is characterized by doing. According to CGH, the hologram pattern area can be 1 mm square, and it is difficult to visually recognize what projection pattern is formed at which position. In addition, the information amount of the reproduction projection pattern can be greatly increased. In addition, the CGH calculation generation, IC process, and manufacturing method by manufacturing a molding master require a large amount of equipment and are difficult to counterfeit.
[0020]
In the present invention, a hologram pattern configured to project a predetermined pattern by transmitted or reflected diffracted light is formed by CGH at a predetermined place on a product identifier, and irradiated with monochromatic light. The authenticity is determined based on whether the pattern is projected or not. As a result, it is possible to determine whether the product is authentic at a store or the like. In addition, it can contribute to the prevention of passing counterfeit goods at customs.
[0021]
In addition, although the object of identification is a product in the present invention, the “product” in the present specification is not limited to a product that is necessarily traded, but is also an article after purchase, a property of a corporation or an individual that is not necessarily traded, All tangible objects that need to be distinguished, such as paintings, antiques, excavated artifacts, etc.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a perspective view of a genuine product display image projection data recorded optical recording medium developed by the inventors prior to the present invention when applied to a bag as a product. These genuine product display image projection data recorded optical recording media (also simply referred to as identifiers in this application) 1 and 2 have the same shape as the name tag, and are attached to the handbag 3 that is the identification target product to be identified. It is shown. The identifiers 1 and 2 are formed with CGHs (Computer Generated Holograms) 5 and 6 as hologram patterns. A reproducible video pattern 7 is obtained by irradiating the CGH 5 or 6 formed on the discriminator 1 or 2 with the monochromatic light 9 from the light irradiator 4 that emits monochromatic light. 8 is a photomicrograph of the molded 5 or 6 CGH. The identifier 1 is an example of a functional component that constitutes the function of a product. In this example, the identifier 1 constitutes a knob for a fastener of a bag. On the other hand, the identifier 2 does not constitute a product function but is an example of a tag such as a name tag.
[0023]
2 and 3 are perspective views showing two embodiments of the present invention, respectively. In one aspect of the present invention, the identification body 1 or 2 shown in FIG. 1 is improved, and in addition to the CGH 13a as a hologram pattern (corresponding to 5 or 6 in FIG. 1), a CGH 13b as another hologram pattern is provided. Is provided. 2 and 3, the first CGH 13a and the second CGH 13b provided on the discriminators 10 and 10A are irradiated with the monochromatic light beams 11a and 11b generated by the laser light generators 12a and 12b, respectively. It is shown. When the monochromatic light beam 11a is irradiated on the molded CGH 13a, the image 14a is reproduced on an object such as a rear wall by the transmitted diffraction light. Further, when the monochromatic light beam 11b is irradiated on the molded CGH 13b, the image 14b is reproduced on an object such as a rear wall by the transmitted diffracted light.
[0024]
In the example of FIG. 3, a logo 15 of the letter “V” that can be visually recognized is formed on the identification body 10 </ b> A. FIG. 2 is a perspective view showing the letter “V” logo 16 created by printing. In principle, FIG. 3 is similar to FIG. A CGH 13a is formed on the identification body 10, and when a monochromatic light beam is irradiated on the identification body 10, an image is reproduced on an object such as a rear wall by transmitted diffraction light. Reference numeral 22 denotes an unprinted portion of the logo 16 of the letter “V”. The CGH 13b in FIGS. 2 and 3 has a plurality of portions. The plurality of CGHs 13b constitute a plurality of rows and columns.
[0025]
4 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG. A printed film portion 27 of the letter “V” printed on the member 26 is provided, and CGHs 28 and 30 (corresponding to 13a and 13b in FIG. 2) are formed. A material 29 having a refractive index different from that of the member 26 is coated on the CGH 28. The CGH 28 may be formed on the opposite side of the member 26. At this time, a coating is also applied on the CGH. This also protects the printed film part 27. 5 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG. A CGH 25 is formed in a recess 25 after the recess of the logo 24 of the letter “V” formed on the member 23. A CGH 30 (corresponding to 13 b in FIG. 3) is formed on the exposed surface of the member 23.
[0026]
The member 23 is made of a moldable synthetic resin. Specifically, polycarbonate, acrylic and the like can be suitably used. The member 29 is sealed with the member 23. In FIG. 5, the sealing portion 33 is indicated by a wavy line. It is desirable to use the same synthetic resin for these members 29 and 23 from the viewpoint of improving the sealing property. As the sealing method, heat sealing or dissolution sealing with a solvent can be used.
[0027]
The embodiment of FIG. 6 improves the structure of FIG. 5, prevents the CGH 30 from being exposed, and makes it difficult to manufacture a replica. That is, the CGH 30 is formed on the member 23, and the member 23 is sealed with the member 31.
[0028]
In the embodiment shown in FIG. 7, a regular CGH 34 is formed in a part of the identifier 36 and a pseudo CGH 35 is formed in the vicinity thereof, and it is difficult to determine which is the regular CGH 34 with the naked eye. In this example, pseudo CGH 35 is formed in all V-shaped portions excluding regular CGH 34. The normal CGH 34 and the pseudo CGH 35 both look just like frosted glass with the naked eye, and the boundary between them is unknown, and it is impossible to know where the normal CGH 34 is present by visual observation. Therefore, the existence of CGH itself cannot be easily recognized, and the chance of forgery by a person who attempts fraud can be reduced, and as a result, security can be improved.
[0029]
When the regular CGH 34 is irradiated with the monochromatic light beam 39 generated by the light source 37, the regular identification reproduction video 39 is projected. On the other hand, when the pseudo CGH 35 is irradiated with the monochromatic light beam 41 generated by the light source 40, a reproduction video 42 different from the regular identification reproduction video is projected. Where the regular CGH 34 is placed can be freely selected and changed, and the position information itself can be used as security. In the case of the present embodiment, it is assumed that a person who performs an inspection for determining whether or not the product is a genuine product, that is, a distributor, a seller, or the like knows the position of the regular CGH 34 in advance. Although only the configuration of FIG. 7 can be used, it can be used instead of the CGH 13a (28 and 25 in FIGS. 4 to 6) in the embodiment of FIGS.
[0030]
The hologram pattern is an interference fringe pattern, which will be described here. The hologram pattern is an aspect of the diffraction grating, and the diffraction grating will be examined for explanation of the principle. FIG. 8 shows this diffraction grating. It is assumed that the pitch of the diffraction grating is p (43) and the uneven step of the diffraction grating 44 is d (45). When the wavelength of the used light is λ, the relationship of the diffracted light angle θ is as follows.
[0031]
[Expression 1]
± N sin θ = λ / p (1)
N is a natural number including 0
[0032]
It is represented by When N = 0, it is non-diffracted light called zero-order diffracted light or DC light. On the other hand, when ± N, the amount of diffracted light is equal in a normal optical system (a symmetric optical system). As N increases, the amount of high-order diffracted light decreases. Now, assuming that the irradiated light beam is a coherent laser beam and only N = 1 is considered, three light beams are generated from the diffraction grating. If the screen is placed at a distance from the diffracted light, three bright spots can be seen. At this time, the contrast of the bright spot and the dark part is due to the uneven step of the diffraction grating. If the refractive index of the diffraction grating member is n1 (45) and the refractive index of air is n0 (46), the phase difference between the light A (47) and the light B (48) in FIG.
It is proportional to dx (n1-n0). Since the diffraction efficiency has a maximum phase difference of 180 degrees, in the case of the transmission type, the depth d of this diffraction grating is generally
[0033]
[Expression 2]
d0 = λ / {2x (n1-n0)} (2)
[0034]
It becomes. However, this d0 is not strict. In reality, if the contrast is sacrificed, d0 may be in the vicinity of this value.
Now, assuming that the wavelength of the light source is λ = 600 nm, the material of the diffraction grating (44) is polycarbonate, n1 = 1.6, and the refractive index of air is n0 = 1.
[0035]
[Equation 3]
d0 = 500 nm (3)
[0036]
It becomes.
In this way, one-dimensional diffracted light is generated if the diffraction gratings are parallel. In the present invention, a bright point can be easily arranged two-dimensionally by combining not one parallel diffraction grating but another diffraction grating rotated in a plane including the diffraction grating. A calculation is performed using a computer so that the diffracted light is two-dimensionally arranged, and a hologram as a pattern to be diffracted is generated. This is called CGH (Computer Generated Hologram). As a hologram used in the present invention, for example, a monthly magazine “O Plus E” (published by New Technology Communications Inc .; No. 204; November 196 issue) can be used.
[0037]
Here, the CGH according to the description of FIG. 8 described above has one uneven step. Since there is one step, it is called binary CGH. From the above description, the image pattern reproduced by the binary CGH projects two symmetrical patterns around the zero-order light (DC light). This is illustrated in FIG. In FIG. 9, reference numeral 49 denotes a light beam 51 applied to a binary CGH 50 from a light source that generates monochromatic light (for example, a laser beam), and generates a reproduced video pattern 53 on a screen 52. The reproduced video 53 forms a point-symmetric pattern with respect to the zero-order light 54. In the example of FIG. 9, the pattern of the letter “A” is formed with a bright point.
[0038]
FIG. 10 is a schematic diagram showing a video pattern reproduced by 4-value CGH. In FIG. 10, a light beam 57 applied to a quaternary CGH 56 provided on an identification body 58 from a light source 55 that generates monochromatic light generates a reproduced video pattern 60 on a screen 59. The reproduced video pattern 60 can form a pattern that is not point-symmetric with respect to the zero-order light 61. In the example of FIG. 10, the pattern of the letter “V” is formed with a bright point.
[0039]
The reproduced video shown in FIG. 9 and FIG. 10 is a set of bright spots, and it is discriminated visually whether this optical information matches a regular image, and whether it is a genuine product or a counterfeit product is identified. Is possible. It is clear that CGH having four values is desirable for design such as a logo that requires a degree of freedom. Although it is possible to obtain this function if the CGH has four or more values, the CGH having a very large numerical value has a drawback that the IC process becomes complicated.
[0040]
An electron micrograph of this four-value CGH is shown in FIG. (A) is enlarged 1650 times, (b) is enlarged 5500 times. It can be seen that there are three steps in the quaternary CGH pattern. Similarly, binary micrographs are shown in FIG. FIG. 12 is an enlargement of 1300 times, and there is one binary CGH pattern step.
[0041]
(A) of FIG. 13 shows the phase relationship of light with respect to the depth of the concavo-convex step of quaternary CGH. The phase difference of light with respect to the step in FIG. 13B is every 90 degrees. From this relationship and the relationship of equation (1), the wavelength of light is λ = 600 nm, the refractive index of polycarbonate is n1 = 1.6, that of air is n0 = 1, and the wavelength of the light source is now λ = 600 nm. If the material of CGH (62) is polycarbonate, n1 = 1.6, and air refractive index n0 = 1, each step d1 (63) is
d1 = 250 nm
It becomes. Therefore, the total depth d2 (64) of the quaternary CGH is
d2 = 3 × d1 = 750 nm
It becomes.
[0042]
FIG. 14 shows the phase relationship between the light level difference d0 (66) of the binary CGH (65) and the light. That is, the former is shown in (b) and the latter is shown in (a). The level difference at this time is as described above. The above embodiment shows an example in which an image is projected by transmitted diffracted light. However, it is also possible to adopt a structure that reflects light and to project an image by reflected diffracted light.
[0043]
FIG. 15 shows a method of manufacturing an optical recording medium master using CGH developed by the present inventors prior to the present invention and applied for a patent (Japanese Patent Application No. 8-317053), a method of recording information on the optical recording medium, and It is a block diagram which shows typically the manufacturing apparatus and manufacturing method of an optical recording medium. In this example, a prepaid card 90 is manufactured as a card-type optical recording medium. The prepaid card 90 is provided with a plurality of recording portions 88 arranged. Now, assuming that character information is recorded in each of the recording portions 88, a character information signal is supplied to the input terminal IN 1 and input to the image signal converting circuit 70. The image signal converting circuit 70 converts the character represented by the code information of the input digital signal into an image signal of a two-dimensional dot pattern (input data in FIG. 16 described later).
[0044]
This signal is supplied to the numerical arithmetic unit 74 via the switch 72 or the multiplexer. The numerical arithmetic unit 74 uses a predetermined algorithm to create a numerical value for obtaining an interference fringe pattern (hologram interference pattern) of a hologram without irradiating interference light from an image signal of a two-dimensional image dot pattern. FIG. 16 is a diagram showing a procedure for obtaining an interference fringe pattern of a hologram from a two-dimensional image. A computer capable of high-speed calculation is preferably used as the numerical calculation device. (A), (b) and FIG. 12 of FIG. 11 create a grating arranged in a specific pattern in the horizontal, vertical or oblique directions, so that the diffracted light is two-dimensionally arranged. It is a photograph which shows an example of what completed the CGH by calculating using a computer. The example of FIG. 11 is a four-value CGH, and FIG. 11B is an enlarged view of FIG. Compared with the binary CGH shown in FIG. 12, it is more difficult to manufacture and is effective as a countermeasure against counterfeiting and pirated copies.
[0045]
The numerical operation device 74 is configured to output coordinate data according to the resolution of an electron beam exposure device 78 which is a drawing device described later. Further, before actual drawing, coordinate data obtained by numerical calculation is fed back and compared with input data, and recalculation is performed a plurality of times in order to reduce errors between the two.
[0046]
The output signal of the numerical calculation device 74 is converted into a signal of a predetermined format by the encoder 76 and input to the electron beam exposure device 78. The electron beam exposure device 78 is originally used for drawing a circuit arrangement pattern when manufacturing an IC or LSI. Here, the interference fringe pattern (output data) shown in FIG. 16 is used as primary recording called a reticle. Used for drawing on the medium 80. The primary recording medium 80 is referred to as a primary or secondary recording medium in order to distinguish it from the optical recording medium 90 that is the final product. As the primary recording medium, a substrate such as glass coated with a photo resist resin is used. Using this primary recording medium, exposure is performed with a stepper to create a two-dimensional recording master such as a silicon or quartz wafer. This process is the same as a general IC process. The binary master disk for binary CGH is created by the etching process once, and the secondary master disk for binary CGH is created by the etching process three times. A molding stamper is created from this secondary master, and a product identifier is created by the molding machine. Molding by the molding stamper is used as injection molding, compression molding and sheet molding.
[0047]
In forming a genuine product display image projection data-recorded optical recording medium with a synthetic resin using a predetermined mold, a molding stamper manufactured using a CGH master disk manufactured in advance is placed in the mold. After clamping, it can be injection molded, or compression molded or sheet molded. As another method, when a genuine product display image projection data recorded optical recording medium is molded by synthetic resin molding using a predetermined die, a molding stamper manufactured using a CGH master disk manufactured in advance is used. Can be formed by injection molding, compression molding or sheet molding.
[0048]
The genuine product display image projection data-recorded optical recording medium of the present invention has the above-described configuration, and the CGH is formed at a predetermined position. Those who use illegal products such as pirated copies must manufacture CGH configured to project predetermined marks using a fairly large drawing apparatus and molding apparatus, and considerable capital investment The financial benefits of fraudulent product manufacture are lost.
[0049]
In the above embodiment, the case where the light irradiated to the CGH is transmitted through the synthetic resin substrate on which the CGH is formed has been described. However, the reflection type is configured by providing a reflective film on the bottom surface or the back surface of the CGH. Is also possible. In such a reflection type, the irradiation light is reflected by the reflection film, and the reproduced image is imaged on the nearby wall surface, desk or the like by the reflection light.
[0050]
FIG. 17 is a block diagram showing a preferred embodiment of an authenticity determination apparatus that reads an image from the CGH 13b in each of the above embodiments and compares the pattern with a predetermined pattern. As an optical recording medium, the case where the identification body 10A of FIG. 3 is targeted is shown. The monochromatic light from the light source 12b is split into a plurality of (three in this example) light beams by the beam splitter 96. As the beam splitter 96, a diffraction grating (hologram pattern) can be used. Each of the divided light beams is irradiated on a plurality of CGHs 13b of the identification body 10A, and forms an image on a plurality of image receiving portions of the light receiving element 100 by the transmitted diffracted light. The output signal of the light receiving element 100 is subjected to image processing by the image processing unit 102 to obtain a predetermined image.
[0051]
As for the output signal of the image processing unit 102, the information on the product is decoded by the information processing unit 104, and the decoded information is displayed on the display device 110. The pattern obtained by the image processing unit 102 is given to the authenticity determination unit 108 via the information processing unit, and is compared and verified when a normal image pattern supplied by the ROM or the communication data 106 is supplied. If the patterns match, it is determined to be a genuine product, and if they do not match, it is determined to be a counterfeit product (imitation) or a pirated version, and the result is displayed on the display device 110. Although FIG. 17 shows the authenticity determination device for a product, when the ROM or communication data 106 and the authenticity determination unit 108 are not provided, the device can be configured as an optical recording medium reader.
[0052]
FIG. 18 is a modified example of FIG. 17 and is a block diagram showing an addition of a function capable of selectively erasing the recorded content of the CGH 13b of the optical recording medium 10A. The optical recording medium 10A is sandwiched between two rollers 120U and 120D, and when the roller 120D is driven and rotated by the motor 120, the optical recording medium 10A can be conveyed in the longitudinal direction. The erasing head 116 having a heater at the tip is movable in the short direction of the optical recording medium 10A. When predetermined information is input from the recording information input unit 112 such as a keyboard, the recording operation command unit 114 determines what to delete from the plurality of CGHs 13b and controls the motor 120 and the erasing head 116. Here, selectively erasing the CGH 13b is synonymous with recording predetermined information. This erasing function can be used, for example, to record product history information. As an example, if the CGH 13b at a predetermined position is deleted every time the product is repaired, the past number of repairs can be read when the next repair request is made. In addition, for products related to copyright, it is possible to record the number of times of dubbing, etc., and allow the dubbing up to a predetermined number of times. In addition, it is free to add the authenticity determination function by adding the ROM or communication data 106 and the authenticity determination unit 108 in FIG. 17 to the configuration of FIG.
[0053]
In the embodiment of FIG. 17, the light beam from the light source 12b is divided by the beam splitter 96 and applied to the plurality of CGHs 13b. However, the light recording function of the optical recording medium itself can be provided. In FIG. 19, a single light beam from the light source 12 is divided into a plurality (in this example, three) by the hologram pattern 122 and irradiated to a plurality of CGHs 124-1, 124-2, and 124-3, and the transmitted diffracted light thereof. These figures show how characters “A”, “B”, and “C” are projected.
[0054]
Here, an operation principle when a plurality of hologram patterns are provided in the optical axis direction will be described. When the optical system as shown in FIG. 26, that is, the light source 12, the lens 133, the hologram pattern 135, and the imaging plane 137 are arranged as shown in the figure, the diffracted light in the hologram pattern obtained at the focal plane of the lens 133 is brown. It becomes forfa diffraction. As shown in FIG. 27, when the point Q (ξ, η, ζ) on the aperture surface from the light source P0 is illuminated with the wavelength λ, the amplitude of the light at the observation point P is expressed by Equation (4) by Brown-Forpha diffraction. Can be represented.
[0055]
[Expression 4]
Figure 0004075142
[0056]
If the constant term c is omitted in the equation (4) and the coordinate system is replaced with fx = x / λf and fy = y / λf, the equation (5) can be converted.
[0057]
[Equation 5]
Figure 0004075142
[0058]
Equation (5) represents a two-dimensional Fourier transform. From this, the diffracted light of the hologram pattern in the optical system as shown in FIG. 26 can be obtained by two-dimensional Fourier transform of the hologram pattern. As shown in FIG. 28, when holographic patterns are combined, the diffracted light of the output hologram pattern will be examined. Monochromatic light from the light source 12 is irradiated to the hologram pattern (A) on the surface 132-1 through the pinhole 130, and the spectrum by diffraction is three hologram patterns (B) and (C) on the surface 132-2. , (D) shall be irradiated. The hologram pattern (A) on the surface 132-1 is designed so that the diffracted light is condensed on the hologram patterns (B), (C), and (D) on the surface 132-2 located at positions separated in the optical axis direction. Has been. When the Fourier transform of Equation (5) is expressed by a function called FT, the distribution of the diffracted light (A ′) of the hologram pattern (A) is
(A ') = FT (A)
It is obtained by. Next, the diffracted light (A ′) irradiates the hologram patterns (B), (C), and (D) on the surface 132-2. At this time, assuming that the diffracted light applied to the focal plane 134 from each hologram pattern (B), (C), (D) is (B ′), (C ′), (D ′), (B), ( C), (D) and (B ′), (C ′), and (D ′) are represented by the following equations.
[0059]
[Formula 6]
(B ′) = FT (B)
(C ′) = FT (C)
(D ') = FT (D) (6)
[0060]
From the above, if the diffracted light pattern finally obtained on the focal plane 134 is FP,
FP = FT (B) + FT (C) + FT (D)
It becomes.
[0061]
FIG. 20 is a schematic diagram for explaining the positional relationship of the configuration shown in FIG.
The light L1 incident on the spectroscopic CGH 122 from the light source 12 becomes diffracted light L2 and L4 and zero-order light L3 diffracted by a predetermined angle θ according to the design of the CGH 122. CGHs 124-1, 124-2, and 124-3 are in the same plane, and the distance between CGH 122 and CGH 124-2 is 1 and the distance between CGH 124-2 and CGH 124-1 and CGH 124-3 is d. The positional relationship in this case is obtained geometrically,
tan θ = d / l
It becomes. In this example, the CGH 122 is a beam splitter, and the diffracted light is diffracted in a one-dimensional direction. In any case, the positional relationship between the first CGH (CGH 122) and the CGH (CGH 124-1, 124-2, 124-3) on which the diffracted light is incident needs to be an optimum value according to the design value of the first CGH. There is. However, since the positional relationship of the above equation does not consider the beam size and the CGH size, in practice, a slight deviation can be allowed in consideration of these.
[0062]
Several embodiments using the above principle will be described. In FIG. 21, the CGH 122 as the beam splitter (spectral means) described in FIGS. 19 and 20 is formed on the member 126, and CGHs 124-1, 124-2, and 124-3 for image reproduction are formed on the other member 128. The optical recording medium is shown. The member 126 has a box shape having an internal space as shown in FIG. 22, while the member 128 has a plate shape as shown in FIG. Further, as shown in FIG. 22, protrusions 130A and 130B are provided at two places in the four corners of the opening of the member 126, and the other two places are corners 130C and 130D having no protrusions. Further, as shown in FIG. 23, two protrusions 132C and 132D are provided on the side of the member 128 in contact with the member 126 so as to correspond to the corners 130C and 130D. With this configuration, as shown in FIG. 24, when the member 128 is attached to the member 126, the CGHs 124-1, 124-2, and 124-3 on the member 128 are positioned with respect to the CGH 122 on the member 126. 21 state.
[0063]
FIG. 25 is a modification of the embodiment of FIG. 21, and a plurality of (four in this example) CGHs 124-4, 124-5, 124-6, 124 are two-dimensionally provided on a member 128 A corresponding to the member 128. -7. The member 128A is combined with the member 126 of FIG. 22 to constitute an optical recording medium. The CGH 122 as a beam splitter (spectral means) provided on the member 126 diffracts light two-dimensionally, and the member It is designed in advance to irradiate four CGHs 124-4, 124-5, 124-6, and 124-7 of 128A with diffracted light.
[0064]
In the embodiment of FIG. 29, the embodiment of FIG. 21 is configured by a combination of two members, whereas the CGH 122 and the image reproduction as a spectroscopic means are provided on two different faces of the single member 132 facing each other. CGHs 124-1, 124-2, and 124-3 are formed. Therefore, the monochromatic light beam from the light source 12 is divided by the CGH 122, passes through the member 132, irradiates the CGHs 124-1, 124-2, 124-3, and “A”, The characters “B” and “C” are obtained.
[0065]
In the embodiment of FIG. 30, the CGH 122 as the spectral means and the image reproducing CGHs 124-1 and 124-3 are formed on one surface of the single member 140, and the surface facing this surface is the reflecting surface. 142. Therefore, the monochromatic light from the light source 12 is divided by the CGH 122, passes through the member 132, is reflected by the reflecting surface 142, passes through the member 132 again, and irradiates the CGHs 124-1, 124-3, Two “A” characters are obtained as reproduced images by the transmitted diffracted light.
[0066]
FIG. 31 is a modification of the embodiment of FIG. That is, as can be seen from the cross-sectional view shown in FIG. 32, the CGH 122 and the image reproducing CGHs 124-1, 124-2, and 124-3 as the spectral means are formed inside the member 144, and the CGH 122 and the other CGH 124- 1, 124-2, and 124-3 are formed on different surfaces. Therefore, the monochromatic light beam from the light source 12 is divided by the CGH 122, passes through the member 132, irradiates the CGHs 124-1, 124-2, 124-3, and “A”, The characters “B” and “C” are obtained. As described above, it is advantageous to form the CGH not on the surface of the member but on the inside thereof in order to make the replica manufacturing more difficult. Further, the CGH is formed on different surfaces (in this case, different depth positions, not on the surface). The formation further makes replica manufacture difficult.
[0067]
In the embodiment shown in FIGS. 29 to 31, the image reproducing CGHs are arranged in one row. However, as shown in FIG. 25, the image reproducing CGHs can be arranged two-dimensionally. The CGH 122 is designed to perform two-dimensional spectroscopy. In the embodiment of FIGS. 21, 29, and 31, characters “A”, “B”, and “C” are obtained as reproduced images. In the embodiment of FIG. 30, two “A” characters are reproduced as reproduced images. Although characters are shown to be obtained, arbitrary characters, symbols, and figures can be used as these reproduced images. It is a preferable aspect that the contents of the plurality of reproduced images are related to each other, or that a certain meaningful content is shown when the images reproduced individually are combined. For example, a company whose company name is “ABC” is recorded in advance on CGH so that characters “A”, “B”, and “C” can be obtained as reproduced images on an optical recording medium as an identifier attached to the product. I can leave. Moreover, you may make it reproduce | regenerate a brand name and a trademark instead of a company name and an organization name. It is advantageous to make forgery more difficult to record in such a manner that different patterns are recorded in advance on a plurality of CGHs so that all of them are reproduced and a certain meaningful content is displayed. It is.
[0068]
FIG. 33A is a schematic diagram for explaining the principle of another embodiment applicable to FIGS. 21, 29, 30 and 31. FIG. The monochromatic light from the light source 12 is divided by a CGH 122 serving as a spectroscopic unit, irradiated with CGHs 125-1, 125-2, and 125-3 for image reproduction, and a reproduced image is obtained by the transmitted diffracted light. In the embodiment of FIGS. 21, 29, 30, and 31, each CGH 124-1, 124-2, and 124-3 reproduces one image, that is, a character. In this embodiment, the CGHs 125-1, 125-2, and 125-3 for image reproduction are recorded in advance so as to reproduce only a part of three characters as shown in FIGS. 34, 35, and 36, respectively. The medium is made.
[0069]
When the reproduced images of FIGS. 34, 35, and 36 are combined on the image plane, a plurality of images (characters) having a certain meaning can be obtained as shown in FIG. A small black circle is shown in FIGS. 34 to 37, which indicates zero-order light in transmitted light. In the embodiment of FIG. 33 (a), it is possible to obtain a completely meaningful final composite image only after all the images are reproduced from the plurality of reproduction CGHs 125-1, 125-2, and 125-3. Therefore, if an image is read only from the reproduction CGHs 125-1, 125-2, and 125-3, only an incomplete reproduction image can be obtained. Therefore, counterfeiting is more difficult.
[0070]
FIG. 34, FIG. 35, and FIG. 36 show the reproduction images when the reproduction CGHs 125-1, 125-2, and 125-3 are configured as four or more CGHs, but are simpler and less expensive. In the case of using binary CGH, the principle of image reproduction is as schematically shown in FIG. 33B, and 0 shown by the central point as shown in FIGS. 38, 39, and 40. Two reproduced images are obtained for the next light as a point object. When the reproduced images of FIGS. 38, 39, and 40 are combined on the image plane, a plurality of images (characters) having a certain meaning can be obtained as shown in FIG.
[0071]
FIG. 42 is a schematic diagram showing another embodiment of the optical recording medium reader. When monochromatic rays are simultaneously incident on the CGH 124 for image reproduction from the two light sources 12-1 and 12-2, two reproduced images are obtained by + 1st order diffracted light and −1st order diffracted light, respectively, with the 0th order light as a point target. And a total of four images are obtained. In this case, an image (character) having a certain meaning is obtained by superimposing the conjugate images of the reconstructed images (the two reconstructed images to be processed by the + 1st order diffracted light and the −1st order diffracted light) or by arranging them close to each other. Recognition rate is improved.
[0072]
FIG. 43 is a schematic diagram showing still another embodiment. When monochromatic rays are incident independently from the two light sources 12-1 and 12-2 to the two CGHs 124-1 and 124-2 for image reproduction, the zeroth-order light is point-targeted +1 next time, respectively. Two reconstructed images can be obtained by the folded light and the −1st order diffracted light, and a total of four images are obtained. Since the two light sources 12-1 and 12-2 irradiate different CGHs 124-1 and 124-2, the arrangement relationship of these elements can be freely selected. In addition, two different reproduced images (in this example, characters “A” and “B”) can be obtained, and these can be combined to give a certain meaning. In FIG. 43, two types of images are reproduced with two CGHs, but it goes without saying that the number can be arbitrarily increased.
[0073]
44 to 46 show three cases of the positional relationship between the light source, the reproduction CGH, and the screen as the imaging plane, and these can be used in combination with the embodiment of the present invention. It is. In FIG. 44, a monochromatic light beam from a light source is reflected by a half mirror, light is incident perpendicularly to the surface of the CGH, and a reproduced image is projected on the screen with the reflected diffracted light indicated by hatching. This configuration corresponds to light diffracted around the 0th order light, such as multi-value CGH, and even if there is a variation in the distance between the CGH and the screen, the shape of the reproduced image does not change, only the size changes. To do.
[0074]
FIG. 45 shows an example in which the light source is arranged so that the angle of the incident light from the light source to the CGH with respect to the perpendicular of the CGH, that is, the incident angle coincides with the diffraction angle. Since the incident light and the diffracted light do not interfere with each other, a half mirror is unnecessary. FIG. 46 shows an example in which the light source and the half mirror are arranged so that the incident angle from the light source to the CGH coincides with ½ of the diffraction angle. According to this configuration, it is possible to cancel the occurrence of astigmatism of oblique incidence.
[0075]
Next, another embodiment of the optical recording medium reading device or the merchandise authenticity determination device will be described. FIG. 47 is a partially transparent perspective view showing the main part of the internal structure of the apparatus. In the casing 146, the optical recording medium 1 serving as the identifier described with reference to FIG. 1 is held at a predetermined position. Although a mechanism for holding the optical recording medium 1 is not shown, the optical recording medium 1 is vertically inserted along a guide from a slot 147 provided on the upper surface of the casing 146 and is held at a predetermined position. At this time, a predetermined position of the optical recording medium 1, in this example, the lower right corner is set as the reference point RP.
[0076]
Inside the casing 146, the light source 12, the first mirror 154 that reflects the monochromatic light beam from the light source 12, and the light beam reflected by the first mirror 154 is reflected to irradiate the CGH 5 that is the hologram pattern of the optical recording medium 1. The second mirror 156 and the holding bodies 148, 150, and 152 are provided. The rear inner wall of the casing 146 in the drawing functions as a screen, and an opening 149 is provided in the rear part of the upper surface of the casing so that the reproduced image 7 on the screen can be seen. Note that the opening 149 is preferably sealed with a transparent plate material in terms of dust prevention. In addition, the light receiving element described in FIG.
[0077]
The holding body 148 can be moved in the Y-axis direction by a driving device (not shown), and the holding body 152 can be similarly moved in the X-axis direction. Now, when the CGH 5 is formed on the optical recording medium 1 at a position separated from the reference point RP by Xn in the X-axis direction and by Yn in the Y-axis direction, the holder 152 is moved from the reference point (not shown) in the X-axis direction. And the holder 148 is moved to a position Yn away from the reference point in the Y-axis direction, and the CGH 5 is irradiated with the light beam from the light source 12 via the first mirror 154 and the second mirror 156. Can do.
[0078]
FIG. 48 is a plan view showing an example of the optical recording medium 1 read by the reading device of FIG. That is, three examples of different combinations of distances in the X-axis and Y-axis directions from the reference point RP are shown, but since these combinations are composed of approximately 1 mm square, CGH5 is from several hundreds. Thousands can be prepared. Therefore, the CGH can be recorded at different positions for each predetermined group or organization and / or for each product of the same group or organization. In this example, a position separated from the reference point RP of the optical recording medium 1 by a distance determined in the horizontal direction (Y axis) and the vertical direction (X axis), (X1,Y1), (X2, Y2), (X3, YThree) Are selected. These can be determined in advance as shown in FIG. 48, such as for A company, B company, and C company.
[0079]
A plurality of types of optical recording media 1 in which the CGHs 5 are arranged at different positions are used as follows. Now, it is assumed that the optical recording medium 1 for company A in the above example is loaded in the reading device of FIG. When the operator of the reading device confirms that the display of the company A is displayed on the optical recording medium 1, the operator is input using the operation button or the keyboard (not shown) to control the mirror angle control device. Defined for Company A (X1, Y1) Is irradiated to obtain a reproduced image. In this way, instead of manually inputting the card type information, the company name (organization name or product name) can be automatically read from the optical recording medium 1 to control the mirror angle.
[0080]
FIG. 49 is a block diagram showing a circuit configuration for executing such automatic control. The type of the optical recording medium 1 (card) is, for example, a magnetic tape or a bar code (not shown) provided in the optical recording medium 1 is read by the reader 160 in FIG. Identify company / product. In response to this determination result, the CGH position selection device 164 selects one from a plurality of combinations of distances stored in advance in the horizontal direction (Y axis) and the vertical direction (X axis). The selected position information is given to the mirror angle control device 166, and desired control is performed.
[0081]
47 can be combined with the authentication device of FIG. 17 and the recording (erasing) device of FIG. That is, instead of the optical recording medium 1 in FIG. 1, the optical recording medium 10 or 10A having CGH at two or more places in FIGS.
[0082]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a hologram pattern is formed at a predetermined position, irradiated with a light beam having a predetermined wavelength of monochromatic light, and as a result, whether a predetermined image is projected or not is easily determined. It is possible to determine authenticity, and it can be expected to detect fraudulent products such as counterfeit products and prevent them from being produced. It can be recognized that it is a genuine product for the consumer who purchases it, and the store can guarantee the sale of the genuine product. In addition, customs can contribute to the prevention of illegal goods imports.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a genuine product display image projection data recorded optical recording medium developed by the inventors prior to the present invention when applied to a bag as a product.
FIG. 2 is a perspective view showing a projection example of a quaternary CGH hologram reproduction image of an optical recording medium on which a genuine product display image projection data is recorded according to the present invention.
FIG. 3 is a perspective view showing a projection example of a four-value CGH hologram reproduction image of an optical recording medium on which a genuine product display image projection data is recorded according to the present invention.
4 is a cross-sectional view of the optical recording identifier taken along line AA in FIG. 2. FIG.
5 is a cross-sectional view of the optical recording identifier taken along line BB in FIG. 3. FIG.
FIG. 6 is a sectional view of an optical recording medium on which a genuine product display image projection data is recorded according to the present invention.
FIG. 7 is a perspective view showing a projection example of a hologram reproduction image of a preferred embodiment of the genuine product display image projection data recorded optical recording medium according to the present invention.
FIG. 8 is a schematic diagram showing a diffraction principle by a diffraction grating.
FIG. 9 is a perspective view showing a projection example of a binary CGH hologram reproduction image.
FIG. 10 is a perspective view showing a projection example of a four-value CGH hologram reproduction image.
FIG. 11 is an electron micrograph at two different magnifications of a quaternary CGH pattern.
FIG. 12 is a micrograph of a binary CGH pattern.
FIG. 13 shows the phase relationship of light with respect to the depth of the uneven step of quaternary CGH.
FIG. 14 shows the phase relationship of light with respect to the depth of the uneven step of binary CGH.
FIG. 15 is a block diagram schematically showing a method for manufacturing an optical recording medium master using CGH, a method for recording information on the optical recording medium, an apparatus for manufacturing an optical recording medium, and a manufacturing method.
FIG. 16 is a diagram illustrating a procedure for obtaining an interference fringe pattern of a hologram from a two-dimensional image.
FIG. 17 is a block diagram showing a preferred embodiment of an authenticity determination device that reads an image from a CGH 13b and compares the pattern with a predetermined pattern.
FIG. 18 is a block diagram showing a preferred embodiment of an optical recording medium recording (erasing) apparatus capable of reading an image from the CGH 13b and selectively erasing the CGH 13b based on the information.
FIG. 19 is a schematic diagram showing a state in which a single light beam from a light source is divided into a plurality of hologram patterns, irradiated to a plurality of CGHs, and each character is projected by the transmitted diffracted light.
20 is a schematic diagram for explaining the positional relationship of the configuration shown in FIG. 19. FIG.
FIG. 21 is a perspective view showing an embodiment of an optical recording medium in which CGH as spectral means and CGH for image reproduction are formed on separate members.
22 is a perspective view showing one member of the optical recording medium of FIG. 21. FIG.
23 is a perspective view showing the other member of the optical recording medium of FIG. 21. FIG.
24 is a perspective view showing a state in which the two members of FIGS. 22 and 23 are combined. FIG.
25 is a perspective view of one member used in a modification of the embodiment in FIG. 21. FIG.
FIG. 26 is a schematic diagram for explaining the operating principle of the optical recording medium of the present invention.
FIG. 27 is a schematic diagram for explaining the operating principle of the optical recording medium of the present invention.
FIG. 28 is a schematic diagram for explaining the operating principle of the optical recording medium of the present invention.
FIG. 29 is a perspective view showing an embodiment of an optical recording medium in which CGH as spectroscopic means and CGH for image reproduction are formed on the same member.
FIG. 30 is a perspective view showing another embodiment of an optical recording medium in which CGH as spectroscopic means and CGH for image reproduction are formed on the same member.
FIG. 31 is a perspective view showing still another embodiment of an optical recording medium in which CGH as spectral means and CGH for image reproduction are formed on the same member.
32 is a cross-sectional view of FIG. 31. FIG.
FIG. 33 is a schematic diagram illustrating the principle of another embodiment applicable to some embodiments of the present invention.
34 is a diagram showing an example of an image reproduced with one CGH with the configuration of FIG. 33. FIG.
FIG. 35 is a diagram showing an example of an image reproduced with another CGH with the configuration of FIG. 33;
FIG. 36 is a diagram showing an example of an image reproduced by another one CGH with the configuration of FIG. 33;
37 is a diagram showing an image obtained by combining the images of FIGS. 34, 35, and 36. FIG.
FIG. 38 is a diagram illustrating an example of an image reproduced with one CGH when a binary CGH is used in the configuration of FIG.
FIG. 39 is a diagram illustrating an example of an image reproduced with another CGH when a binary CGH is used in the configuration of FIG.
FIG. 40 is a diagram illustrating an example of an image reproduced by another one CGH when the binary CGH is used in the configuration of FIG. 33;
41 is a diagram showing an image obtained by combining the images of FIGS. 38, 39, and 40. FIG.
FIG. 42 is a schematic diagram showing another embodiment of an optical recording medium reading device.
FIG. 43 is a schematic diagram showing still another embodiment of an optical recording medium reading device.
FIG. 44 is a schematic diagram showing one aspect of the positional relationship between the light source, the reproduction CGH, and the screen as the imaging plane, which can be used in combination with the embodiment of the present invention.
FIG. 45 is a schematic diagram showing another aspect of the positional relationship between the light source, the reproducing CGH, and the screen as the imaging plane, which can be used in combination with the embodiment of the present invention.
FIG. 46 is a schematic diagram showing still another aspect of the positional relationship between the light source, the reproduction CGH, and the screen as the imaging plane, which can be used in combination with the embodiment of the present invention.
FIG. 47 is a partially transparent perspective view showing the main part of the internal structure of another embodiment of the optical recording medium reading device or the merchandise authenticity determination device.
48 is a plan view showing an example of an optical recording medium read by the reading device of FIG. 47. FIG.
49 is a block diagram showing a circuit configuration for executing automatic control in the apparatus of FIG. 47. FIG.
[Explanation of symbols]
1, 2, 10, 10A identifier (authentic product display image projection data recorded optical recording medium)
3 products
4, 12, 12a, 12b
5, 6, 13a, 13b, 122, 124-1, 124-2, 124-3, 125-1, 125-2, 125-3 CGH
7, 14a, 14b Reproduced image
9, 11a, 11b Monochromatic ray

Claims (2)

単色光が照射されたとき、その透過回折光又は反射回折光が複数の光線に分かれるよう構成された分光手段と、前記分光手段により得られた複数の光線により照射される位置にそれぞれ配され、その透過回折光又は反射回折光により所定画像を投影するよう構成された複数のホログラムパターンとを有し、前記複数のホログラムパターンがそれぞれCGHとして記録されている真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体。When monochromatic light is irradiated, the transmitted diffracted light or reflected diffracted light is divided into a plurality of light beams, and each is disposed at a position irradiated with the plurality of light beams obtained by the spectroscopic means, A plurality of hologram patterns configured to project a predetermined image by the transmitted diffracted light or reflected diffracted light, and the plurality of hologram patterns are recorded as CGH, respectively. Medium. 単色光が照射されたとき、その透過回折光又は反射回折光が複数の光線に分かれるよう構成された分光手段が設けられた第1構造体と、前記分光手段により得られた複数の光線の照射により所定画像を投影するよう構成された複数のホログラムパターンがCGH記録部として設けられた第2構造体と、前記第1構造体と第2構造体が所定の位置関係で配されて、前記複数の光線が前記複数のホログラムパターンを照射するよう位置決めをする手段とを有する真正商品表示像投影データ記録済光記録媒体。 When the monochromatic light is irradiated, the first structure body provided with the spectroscopic means configured to divide the transmitted diffracted light or reflected diffracted light into a plurality of light beams, and the irradiation of the plurality of light beams obtained by the spectroscopic means A plurality of hologram patterns configured to project a predetermined image by a CGH recording unit, and the first structure and the second structure are arranged in a predetermined positional relationship. And a means for positioning so that the light beam irradiates the plurality of hologram patterns.
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