JP4064018B2 - Method for producing film laminate - Google Patents

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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
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    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的異方性の溶融相を形成し得る熱可塑性ポリマー(以下、これを熱可塑性液晶ポリマーと称する)からなるフィルム(以下、これを熱可塑性液晶ポリマーフィルムと称する)を成分とする積層体の製造方法に関する。本発明によれば、熱可塑性液晶ポリマーフィルムとその被着体を被覆材に挟んだ状態でロール間で熱圧着させるので、該フィルムをその被着体に短時間に強固に圧着させることが可能となる。また本発明によれば、熱可塑性液晶ポリマーフィルムを局部的に被着体に圧着させることが可能であり、しかも圧着速度の制御が容易であり、また圧着速度の変化に容易に対応できる。
【0002】
【従来の技術】
近年、マイクロエレクトロニクス分野の技術の進歩は目ざましいものがあり、携帯用電子機器などにおいて小型・軽量化の要求は強く、高密度実装に対する期待は大きい。これに伴い、配線板の多層化、配線ピッチの狭幅化、バイアホールの微細化など、より集積化に耐える材料が要求されている。
【0003】
このため、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンオキサイドなどの耐熱性樹脂が注目され、かかる樹脂よりなるフィルムが銅箔などの金属箔と積層されて、プリント配線基板として利用されている。最近、この分野において液晶ポリマーフィルム、とりわけ熱接着が可能な熱可塑性液晶ポリマーフィルムが注目されはじめた。
【0004】
前記の耐熱性樹脂よりなるフィルムと金属箔との接着または該フィルム相互の接着は、通常接着剤を使用して行うか、熱プレス法により行うのが一般的である。熱プレス法により熱可塑性液晶ポリマーフィルムを接着する方法は、その接着部分にエポキシ系接着剤などを使用しないので、得られる積層体は熱可塑性液晶ポリマーフィルムに由来する優れた低吸湿性、低ガス透過性および耐薬品性を保持していることから好ましいとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、熱可塑性液晶ポリマーフィルムを熱的に接着する方法は、充分加熱された金属板の間で、接着すべき部分のみに熱か伝わるように意図したスペーサーを介して行われる。このスペーサーは、加熱により軟化または溶融した熱可塑性液晶ポリマーフィルムの金属板への粘着を防止するためにも必要である。スペーサーとして、例えばテフロンコートアルミ箔を使用する場合、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの溶融温度より20℃低い温度が接着に使用できる最高温度である。かかるスペーサーを使用しない場合には、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの軟化温度が接着に使用できる最高温度となる。
【0006】
しかして、本発明の目的は、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの接着に使用できる最高温度を高めることにより、該フィルムをその被着体に短時間に強固に圧着させ得る方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、熱可塑性液晶ポリマーフィルムを局部的に被着体に圧着させることが可能であり、しかも圧着速度の制御が容易であり、また圧着速度の変化に容易に対応できる方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記の方法を実施することによって熱可塑性液晶ポリマーフィルムとその被着体との積層体を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の目的は、熱可塑性液晶ポリマーフィルムとその被着体を重ね合わせ、次いで両者を被覆材に挟んだ状態でロール間で超音波ウエルダー処理によって熱処理しながら圧着させ、得られた積層体を被覆材と分離することを特徴とする該積層体の製造方法を提供することにより達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に使用される熱可塑性液晶ポリマーフィルムの原料は、特に限定されるものではないが、その具体例として、以下に例示する(1)から(4)に分類される化合物およびその誘導体から導かれる公知のサーモトロピック液晶ポリエステルおよびサーモトロピック液晶ポリエステルアミドを挙げることができる。但し、光学的に異方性の溶融相を形成し得るポリマーを得るためには、各々の原料化合物の組み合わせには適当な範囲があることは言うまでもない。
【0009】
(1)芳香族または脂肪族ジヒドロキシ化合物(代表例は表1参照)
【0010】
【表1】

Figure 0004064018
【0011】
(2)芳香族または脂肪族ジカルボン酸(代表例は表2参照)
【0012】
【表2】
Figure 0004064018
【0013】
(3)芳香族ヒドロキシカルボン酸(代表例は表3参照)
【0014】
【表3】
Figure 0004064018
【0015】
(4)芳香族ジアミン、芳香族ヒドロキシアミンまたは芳香族アミノカルボン酸(代表例は表4参照)
【0016】
【表4】
Figure 0004064018
【0017】
これらの原料化合物から得られる熱可塑性液晶ポリマーの代表例として表5に示す構造単位を有する共重合体(a)〜(e)を挙げることができる。
【0018】
【表5】
Figure 0004064018
【0019】
本発明に使用される熱可塑性液晶ポリマーフィルムを構成する熱可塑性液晶ポリマーは、1種類であっても2種類以上の組成物であってもよく、また他の電気絶縁性材料、例えば、酸化アルミニウムなどのセラミックス粉体;ポリアリレート、ポリエーテルケトン、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン等の熱可塑性ポリマーとの組成物であってもよい。また、かかる組成物はアロイ化されたものでもよい。さらに、熱可塑性液晶ポリマーには、例えば滑剤、酸化防止剤などの添加剤が配合されていてもよい。
【0020】
また、熱可塑性液晶ポリマーとしては、フィルムの所望の耐熱性および加工性を得る目的においては、約200〜約400℃の範囲内、とりわけ約250〜約350℃の範囲内に融点を有するものが好ましいが、フィルム製造の観点からは、比較的低い融点を有するものが好ましい。したがって、より高い耐熱性や融点を有する熱可塑性液晶ポリマーフィルムを使用する必要がある場合には、一旦得られたフィルムを、熱処理によって所望の耐熱性や融点にまで高めて使用するのが有利である。熱処理の一例を説明すれば、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの融点が283℃である場合、該フィルムを260℃で5時間熱処理することにより、融点は320℃に上昇する。
【0021】
本発明に使用される熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、熱可塑性液晶ポリマーを押出成形して得られる。任意の押出成形法が適用できるが、周知のTダイ法、ラミネート体延伸法、インフレーション法などが工業的に有利である。特にインフレーション法やラミネート体延伸法では、フィルムの機械軸方向(以下、MD方向と略す)だけでなく、これと直交する方向(以下、TD方向と略す)にも応力が加えられるため、MD方向とTD方向における機械的性質および熱的性質のバランスのとれたフィルムが得られる。
【0022】
上記の熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、分子配向度SORを1.3以下とすることが好ましい。かかる熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、MD方向とTD方向における機械的性質および熱的性質のバランスが良好であるので、より実用性が高い。
【0023】
ここで、分子配向度SOR(Segment Orientation Ratio)とは、分子を構成するセグメントについての分子配向の度合いを与える指標をいい、従来のMOR(Molecular Orientation Ratio)とは異なり、物体の厚さを考慮した値である。この分子配向度SORは、以下のように算出される。
【0024】
まず、周知のマイクロ波分子配向度測定機において、熱可塑性液晶ポリマーフィルムを、マイクロ波の進行方向にフィルム面が垂直になるように、マイクロ波共振導波管中に挿入して、該フィルムを透過したマイクロ波の電場強度(マイクロ波透過強度)を測定する。そして、この測定値に基づいて、次式により、m値(屈折率と称する)が算出される。
m=(Zo/△z)×[1−νmax/νo]
ただし、Zoは装置定数、△zは物体の平均厚、νmax はマイクロ波の振動数を変化させたとき、最大のマイクロ波透過強度を与える振動数、νoは平均厚ゼロのとき(すなわち物体がないとき)の最大マイクロ波透過強度を与える振動数である。
【0025】
次に、マイクロ波の振動方向に対する物体の回転角が0°のとき、つまり、マイクロ波の振動方向と、物体の分子が最もよく配向されている方向であって、最小マイクロ波透過強度を与える方向とが合致しているときのm値をm0 、回転角が90°のときのm値をm90として、分子配向度SORはm0 /m90により算出される。
【0026】
熱可塑性液晶ポリマーフィルムの適用分野によって、必要とされる分子配向度SORは当然異なるが、SOR≧1.5の場合は熱可塑性液晶ポリマー分子の配向の偏りが著しいために配向方向に裂け易い。加熱時の反りが殆どないなどの形態安定性が必要とされる用途分野の場合には、SOR≦1.3であることが望ましい。特に加熱時の反りを無くす必要がある用途分野の場合には、SOR≦1.03であることが望ましい。
【0027】
本発明に使用される熱可塑性液晶ポリマーフィルムの被着体の材質としては、例えば、上記の熱可塑性液晶ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンなどの熱可塑性ポリマー;銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金などの金属などが挙げられる。被着体の形状としては、フィルム状、シート状、板状などの少なくとも熱可塑性液晶ポリマーフィルムと積層する面が概して平面状(微少な凹凸を有してもよい)であるものが、熱処理時における熱可塑性液晶ポリマーフィルムの流動を防止できる点から望ましい。
【0028】
本発明により得られる積層体は、上記の熱可塑性液晶ポリマーフィルムと被着体とを重ね合わせて熱圧着させてなるものである。熱可塑性液晶ポリマーフィルムおよび被着体は、任意の厚みであってもよい。熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、0.5mm以下の板状またはシート状のものをも包含する。但し、本発明により得られる積層体が回路配線板として使用される場合には、電気絶縁材料である熱可塑性液晶ポリマーフィルムの膜厚は、20〜150μmの範囲内にあることが好ましく、20〜50μmの範囲内にあることがより好ましい。フィルムの厚さが薄過ぎる場合には、フィルムの剛性や強度が小さくなるため、回路配線板に電子部品を実装する際に加圧により変形して、配線の位置精度が悪化して不良の原因となる。また、本発明により得られる積層体がフレキシブルプリント配線板(FPC)として使用される場合には、導電性材料である銅箔等の被着体の膜厚は、10〜1000μmの範囲内にあることが好ましい。
【0029】
また、本発明により得られる積層体が回路配線板として使用される場合、その接続信頼性を示す指標として、ヒートサイクル試験における電気抵抗の安定性をより高めるためには、熱可塑性液晶ポリマーフィルム上に形成する導電体(本発明における被着体)の熱膨張係数をP×10-6cm/cm/℃としたときに、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの熱膨張係数が、(P−10)×10-6cm/cm/℃から(P+10)×10-6cm/cm/℃の範囲内になるように調節することが好ましい。この範囲から外れると、導電体と熱可塑性液晶ポリマーフィルムとの間の界面剥離の発生が多くなる。ここで、銅、アルミニウムなどの代表的な導電体のP値は11〜30である。
【0030】
本発明において使用される被覆材は、熱可塑性液晶ポリマーフィルムおよび被着体とロールとの粘着を防止するものであり、非粘着性表面を有する成形体が使用される。成形体の形状としては、フィルム状、シート状、板状などの少なくとも熱可塑性液晶ポリマーフィルムおよびその被着体と接触する面が概して平面状(微少な凹凸を有してもよい)であるものが好ましい。被覆材としては、例えば、アルミ箔などの成形体の表面に剥離処理を施したものが挙げられる。剥離処理は、シリコン系ポリマーを塗布して乾燥させて塗膜を形成することにより達成される。かかる塗膜は、熱処理前の接着力が0.05Kg/cmで、熱処理後の接着力が0.4Kg/cm以下、特に0.2Kg/cm以下とすることが好ましい。この接着力は、熱処理前の値が高い程、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの形態安定性がよく、値が低い場合には、熱処理時に剥離、破損などが生じ易い。また熱処理後の接着力が低い程、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの剥離安定性がよく、値が高い場合には、僅かなキズなどで剥離時に破断する傾向にある。
【0031】
上記の被覆材としては、最大粗さ(Rmax ;JIS B0601)が1.0〜10μmの凹凸表面を有する成形体の表面に離型剤としてシリコン系ポリマーが0.1〜1μmの厚みでコートされたものが好ましい。凹凸の最大粗さが1.0μm未満の場合には、熱処理時にシリコン系ポリマーが流れ出すおそれがある。また、凹凸の最大粗さが10μmを越える場合、特に薄い熱可塑性液晶ポリマーフィルムを使用した際に、該フィルムが厚さ方向に破損し易く、また被覆材を除去する際に、フィルムの破断を招くことがある。上記の凹凸は、例えば円錐状の突起、クレーター状の窪み、キズ状の線状凹凸などでもよく、シリコン系ポリマーが十分に付着する形状であればよい。
【0032】
上記のシリコン系ポリマーは、化学構造の基本骨格が−(CH32Si−O−であればよく、かかるポリマーは特に金属との結合力が非常に強固であり、熱可塑性液晶ポリマーなどの樹脂との親和力が非常に小さい。シリコン系ポリマーのコート層の厚みは上記のとおり0.1〜1μmの範囲が好ましい。厚みが0.1μm未満の場合、熱可塑性液晶ポリマーフィルムが被覆材から剥離し難い傾向にあり好ましくない。一方、厚みが1μmを越える場合、両者の剥離は容易となるが、シリコン系ポリマーが無駄になるばかりか、該ポリマーが熱可塑性液晶ポリマーフィルムに付着して被覆材から剥離することがあり、被覆材を再利用できなくなり好ましくない。
【0033】
例えば、金属箔の表面に最大粗さ1.0〜10μmの凹凸を形成し、この凹凸にシリコン系ポリマーを厚さ0.1〜1μmでコートすることにより、熱可塑性液晶ポリマーフィルムと被覆材との熱処理前の接着力が0.05Kg/cm以上で、熱処理後の接着力が0.4Kg/cm以下となる。これにより、熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、熱処理時に剥離、破損などを生じることがなく、その形態は安定に保持される。また、かかる場合には、熱処理後には、熱可塑性液晶ポリマーフィルムを破断させることなく、被覆材から安定して容易に剥離することができる。
【0034】
本発明においては、重ね合わせた熱可塑性液晶ポリマーフィルムとその被着体を被覆材に挟んだ状態でロール間で熱処理しながら圧着させる。ロールとしては、金属製ロールやゴム被覆ロールが使用される。ロール自体を加熱できるように加工して使用することもできる。この際には熱を伝達し易い金属製ロールを使用するのが、接着速度向上が期待できるので好ましい。一方、ゴム被覆ロールを使用する場合には、被覆層が変形するので加圧面積が広くなり、熱可塑性液晶ポリマーフィルムとその被着体との圧着面積が増大し、接着速度向上が期待できる。
【0035】
上記のロール間での熱処理は、超音波ウエルダー処理により行うのが必要である。かかる処理は、超音波振動を発生する装置を使用し、発振機より供給される高周波電力を磁歪型ニッケル振動子で超音波振動エネルギーに変換させる。磁歪型振動子の端面の振動振幅は僅かであるために円錐型の金属製ホーンで増幅させる。このような装置の荷重装置は下部受台を下側加圧ロールとし、上記のホーンを上側加圧ロールとして空気圧シリンダーで上下させる。したがって、上側加圧ロールから下側加圧ロールへそれらの接着面において振動を伝達することができる。上側加圧ロールと下側加圧ロールとの間に挟まれた熱可塑性液晶ポリマーフィルムとその被着体とは、両者の接着面において、超音波ウエルダー処理によって加熱されて接着する。上記のホーンを上側加圧ロールとするが、形状を選択することによって、局部的に加熱することが可能となり、さらに連続的または断続的に加熱することも可能となる。
【0036】
上記の超音波ウエルダー処理において、超音波発振出力は500〜2000ワットの範囲が好ましく、800〜1500ワットの範囲がより好ましい。発振出力が500ワット未満の場合、加熱が不十分となって接着力が不十分となるおそれがある。一方、2000ワットを越える場合、発振出力が高い割に接着力の向上が殆ど望めないので効率的でない。また、超音波周波数は特に制限されるものではないが、通常15〜35KHzの範囲が好ましく、15〜30KHzの範囲がより好ましい。ロール間の圧力は1〜50Kg/cm2 の範囲が好ましく、1〜20Kg/cm2 の範囲がより好ましい。加圧時間は0.1〜10秒の範囲が好ましく、この加圧時間内に超音波振動を行う。したがって、超音波振動による加熱時間は加圧時間と同様に0.1〜10秒の範囲とすることが好ましい。
【0037】
以上のようなロール間で熱圧着処理を行った後、積層体と被覆材を分離する(被覆材を除去する)。上記のとおり、積層体と被覆材との接着強度が0.4Kg/cm以下、好ましくは0.2Kg/cm以下であれば、積層体を破断させることなく、容易に剥離することができる。上記の接着強度が大きい場合には、剥離時に積層体の破れが発生することがある。このようにして、被着体によっては接着強度が十分高く、かつ寸法安定性に優れた積層体が得られる。かかる積層体は、その複数枚を熱圧着により接合一体化して多層積層板とすることもできる。このとき、接合一体化される各積層体の被着体が金属箔であり、それらが互いに対向する場合、これら両者の間にはシ−ト状物を介装させることができる。シ−ト状物としては、積層体に用いられた熱可塑性液晶ポリマ−フィルムと同種または異種の熱可塑性液晶ポリマ−からなるものが好ましい。そして、かかる多層積層板は、電子部品などが搭載されて多層実装回路基板とされる。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例などにより具体的に説明するが、本発明はそれにより何ら制限されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの膜厚および接着強度の測定は次のようにして行った。
【0039】
(1)膜厚
デジタル厚み計(株式会社ミツトヨ製)を用い、得られたフィルムをTD方向に1cm間隔で測定し、中心部および端部から任意に選んだ10点の平均値を膜厚とした。
【0040】
(2)接着強度
熱可塑性液晶ポリマーフィルムと被着体との積層体から1.0cm幅の剥離試験片を作成し、そのフィルム層を両面接着テープで平板に固定し、JIS C 5016に準じ、180°法により、被着体を50mm/分の速度で剥離したときの強度を測定した。
【0041】
参考例1
p−ヒドロキシ安息香酸単位75モル%と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸単位25モル%とからなり、融点が283℃である熱可塑性液晶ポリエステルを単軸押出機を用いて加熱混練し、直径40mm、スリット間隔0.6mmのインフレーションダイより押出し、膜厚が51μm、分子配向度SORが1.05のフィルムを得た。これを熱可塑性液晶ポリマーフィルムAとする。
【0042】
参考例2
p−ヒドロキシ安息香酸単位80モル%と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸単位20モル%とからなり、融点が330℃である熱可塑性液晶ポリエステルを単軸押出機を用いて加熱混練し、直径40mm、スリット間隔0.6mmのインフレーションダイより押出し、膜厚が48μm、分子配向度SORが1.03のフィルムを得た。これを熱可塑性液晶ポリマーフィルムBとする。
【0043】
実施例1〜4および比較例1〜2
参考例1で得られた熱可塑性液晶ポリマーフィルムAとその被着体として該フィルムと同一の熱可塑性液晶ポリマーフィルムAおよび厚さ18μmの銅箔(電解法による0.5オンス銅箔)を用い、それらを被覆材としてシリコン系離型剤をコートしたアルミニウム箔(サンアルミ工業株式会社製、セパニウム50B1)の間に挟んだ状態で、240℃に加熱したステンレススチール製の下側加圧ロールを受台とし、無加熱のステンレススチール製の上側加圧ロールをホーンとするように製造された超音波加熱シール機(超音波工業株式会社製、超音波発振機USWP−600z20s型を発振源として使用)を用いて、表6に示した条件で超音波ウエルダー処理を行った。なお、被着体として熱可塑性液晶ポリマーフィルムAを用いた際の加圧時間は0.5秒、銅箔を用いた際の加圧時間は2.0秒とした。得られた積層体の接着強度を測定し、結果を表6に示す。
【0044】
【表6】
Figure 0004064018
【0045】
実施例5〜8および比較例3〜4
参考例2で得られた熱可塑性液晶ポリマーフィルムBとその被着体として該フィルムと同一の熱可塑性液晶ポリマーフィルムBおよび厚さ18μmの銅箔(電解法による0.5オンス銅箔)を用い、それらを被覆材としてのシリコン系離型剤をコートしたアルミニウム箔(サンアルミ工業株式会社製、セパニウム40M2)の間に挟んだ状態で、290℃に加熱したステンレススチール製の下側加圧ロールを受台とし、無加熱のステンレススチール製の上側加圧ロールをホーンとするように製造された超音波加熱シール機(超音波工業株式会社、製超音波発振機USWP−600z20s型を発振源として使用)を用いて、表7に示した条件で超音波ウエルダー処理を行った。なお、被着体として熱可塑性液晶ポリマーフィルムBを用いた際の加圧時間は1.5秒、銅箔を用いた際の加圧時間は4.0秒とした。得られた積層体の接着強度を測定し、結果を表7に示す。
【0046】
【表7】
Figure 0004064018
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、熱可塑性液晶ポリマーフィルムをその被着体に短時間に強固に圧着させることが可能となる。また本発明によれば、熱可塑性液晶ポリマーフィルムを局部的に被着体に圧着させることが可能であり、しかも圧着速度の制御が容易であり、また圧着速度の変化に容易に対応できる。しかして、本発明により、熱可塑性液晶ポリマーフィルムとその被着体との積層体を工業的に製造し得る方法が提供される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention comprises as a component a film (hereinafter referred to as a thermoplastic liquid crystal polymer film) made of a thermoplastic polymer (hereinafter referred to as a thermoplastic liquid crystal polymer) capable of forming an optically anisotropic melt phase. The present invention relates to a method for manufacturing a laminate. According to the present invention, since the thermoplastic liquid crystal polymer film and its adherend are thermocompression bonded between the rolls with the covering material sandwiched between them, the film can be firmly bonded to the adherend in a short time. It becomes. Further, according to the present invention, it is possible to locally press the thermoplastic liquid crystal polymer film to the adherend, and it is easy to control the pressing speed and easily cope with the change in the pressing speed.
[0002]
[Prior art]
In recent years, there have been remarkable advances in technology in the field of microelectronics, and there is a strong demand for miniaturization and weight reduction in portable electronic devices and the like, and there are great expectations for high-density mounting. Along with this, there is a demand for materials that can withstand higher integration, such as multilayered wiring boards, narrower wiring pitches, and finer via holes.
[0003]
For this reason, heat-resistant resins such as polyimide, polyetheretherketone, polyethersulfone, polyphenylene ether, and polyphenylene oxide are attracting attention, and films made of such resins are laminated with metal foils such as copper foil to be used as printed circuit boards. Has been. Recently, liquid crystal polymer films, particularly thermoplastic liquid crystal polymer films capable of thermal bonding, have begun to attract attention in this field.
[0004]
The adhesion between the film made of the heat-resistant resin and the metal foil or the adhesion between the films is usually performed using an adhesive or by a hot press method. The method of adhering a thermoplastic liquid crystal polymer film by the hot press method does not use an epoxy-based adhesive or the like for the bonded portion, so the resulting laminate has excellent low moisture absorption and low gas derived from the thermoplastic liquid crystal polymer film. It is preferred because it retains permeability and chemical resistance.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the method of thermally bonding the thermoplastic liquid crystal polymer film is performed between spacers that are sufficiently heated through a spacer intended to transfer heat only to the portion to be bonded. This spacer is also necessary for preventing the thermoplastic liquid crystal polymer film softened or melted by heating from sticking to the metal plate. For example, when using a Teflon-coated aluminum foil as the spacer, a temperature that is 20 ° C. lower than the melting temperature of the thermoplastic liquid crystal polymer film is the highest temperature that can be used for bonding. When such a spacer is not used, the softening temperature of the thermoplastic liquid crystal polymer film is the highest temperature that can be used for adhesion.
[0006]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a method capable of firmly pressing the film to the adherend in a short time by increasing the maximum temperature that can be used for adhesion of the thermoplastic liquid crystal polymer film.
Another object of the present invention is a method by which a thermoplastic liquid crystal polymer film can be locally bonded to an adherend, the control of the pressing speed is easy, and the change of the pressing speed can be easily handled. Is to provide.
Still another object of the present invention is to provide a method for producing a laminate of a thermoplastic liquid crystal polymer film and its adherend by carrying out the above method.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, the above-mentioned object is obtained by superposing a thermoplastic liquid crystal polymer film and its adherend, and then crimping them while being heat- treated by ultrasonic welder treatment between rolls in a state where both are sandwiched between coating materials. This is achieved by providing a method for producing the laminate, wherein the laminate is separated from the covering material.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The raw material of the thermoplastic liquid crystal polymer film used in the present invention is not particularly limited, but specific examples thereof are derived from the compounds classified as (1) to (4) below and derivatives thereof. Mention may be made of the known thermotropic liquid crystal polyesters and thermotropic liquid crystal polyester amides. However, in order to obtain a polymer capable of forming an optically anisotropic melt phase, it goes without saying that there is an appropriate range for each combination of raw material compounds.
[0009]
(1) Aromatic or aliphatic dihydroxy compounds (see Table 1 for typical examples)
[0010]
[Table 1]
Figure 0004064018
[0011]
(2) Aromatic or aliphatic dicarboxylic acids (see Table 2 for typical examples)
[0012]
[Table 2]
Figure 0004064018
[0013]
(3) Aromatic hydroxycarboxylic acids (see Table 3 for typical examples)
[0014]
[Table 3]
Figure 0004064018
[0015]
(4) Aromatic diamine, aromatic hydroxyamine or aromatic aminocarboxylic acid (see Table 4 for typical examples)
[0016]
[Table 4]
Figure 0004064018
[0017]
As representative examples of the thermoplastic liquid crystal polymer obtained from these raw material compounds, copolymers (a) to (e) having the structural units shown in Table 5 can be mentioned.
[0018]
[Table 5]
Figure 0004064018
[0019]
The thermoplastic liquid crystal polymer constituting the thermoplastic liquid crystal polymer film used in the present invention may be one type or two or more types of compositions, and other electrically insulating materials such as aluminum oxide. Ceramic powders such as: polyarylate, polyetherketone, polyamide, polyethersulfone, polyetherimide, polyimide, polycarbonate, polytetrafluoroethylene, tetrafluoroethylene / hexafluoropropylene copolymer, polyvinyl fluoride, polyvinylidene fluoride Further, it may be a composition with a thermoplastic polymer such as polytrifluoroethylene chloride. Such a composition may be alloyed. Furthermore, additives such as a lubricant and an antioxidant may be blended in the thermoplastic liquid crystal polymer.
[0020]
Further, as the thermoplastic liquid crystal polymer, those having a melting point in the range of about 200 to about 400 ° C., particularly in the range of about 250 to about 350 ° C., for the purpose of obtaining the desired heat resistance and processability of the film. Although preferred, those having a relatively low melting point are preferred from the viewpoint of film production. Therefore, when it is necessary to use a thermoplastic liquid crystal polymer film having higher heat resistance and melting point, it is advantageous to use the film once obtained by increasing the heat resistance and melting point to desired heat treatment. is there. Explaining an example of the heat treatment, when the melting point of the thermoplastic liquid crystal polymer film is 283 ° C., the melting point rises to 320 ° C. by heat-treating the film at 260 ° C. for 5 hours.
[0021]
The thermoplastic liquid crystal polymer film used in the present invention is obtained by extrusion molding of a thermoplastic liquid crystal polymer. Any extrusion molding method can be applied, but the known T-die method, laminate stretching method, inflation method and the like are industrially advantageous. In particular, in the inflation method and the laminate stretching method, stress is applied not only in the mechanical axis direction of the film (hereinafter abbreviated as MD direction) but also in the direction orthogonal thereto (hereinafter abbreviated as TD direction). And a film having a balance of mechanical and thermal properties in the TD direction.
[0022]
The thermoplastic liquid crystal polymer film preferably has a molecular orientation SOR of 1.3 or less. Such a thermoplastic liquid crystal polymer film is more practical because it has a good balance of mechanical and thermal properties in the MD and TD directions.
[0023]
Here, the molecular orientation degree SOR (Segment Orientation Ratio) is an index that gives the degree of molecular orientation of the segments that make up the molecule. Unlike conventional MOR (Molecular Orientation Ratio), the thickness of the object is taken into consideration. It is the value. This molecular orientation degree SOR is calculated as follows.
[0024]
First, in a known microwave molecular orientation measuring machine, a thermoplastic liquid crystal polymer film is inserted into a microwave resonant waveguide so that the film surface is perpendicular to the traveling direction of the microwave, and the film is The electric field intensity (microwave transmission intensity) of the transmitted microwave is measured. And based on this measured value, m value (it calls a refractive index) is computed by following Formula.
m = (Zo / Δz) × [1-νmax / νo]
However, Zo is a device constant, Δz is the average thickness of the object, νmax is a frequency that gives the maximum microwave transmission intensity when the microwave frequency is changed, and νo is an average thickness of zero (that is, the object is Is the frequency that gives the maximum microwave transmission intensity.
[0025]
Next, when the rotation angle of the object with respect to the vibration direction of the microwave is 0 °, that is, the vibration direction of the microwave and the direction in which the molecules of the object are best oriented, the minimum microwave transmission intensity is given. The degree of molecular orientation SOR is calculated by m 0 / m 90 where m 0 when the direction matches and m 90 when the rotation angle is 90 ° is m 90 .
[0026]
The required degree of molecular orientation SOR naturally varies depending on the application field of the thermoplastic liquid crystal polymer film. However, when SOR ≧ 1.5, the orientation of the thermoplastic liquid crystal polymer molecules is significantly biased, so that the orientation tends to be broken. In the field of application that requires form stability such as almost no warping during heating, it is desirable that SOR ≦ 1.3. In particular, it is desirable that SOR ≦ 1.03 in the field of application where it is necessary to eliminate warping during heating.
[0027]
Examples of the material of the adherend of the thermoplastic liquid crystal polymer film used in the present invention include the above-mentioned thermoplastic liquid crystal polymer, polyethylene terephthalate, ethylene-vinyl acetate copolymer, ethylene-vinyl alcohol copolymer, and polyethylene. Examples thereof include thermoplastic polymers such as polyolefin; metals such as copper, nickel, aluminum, silver, and gold. The shape of the adherend is such that the surface laminated with at least the thermoplastic liquid crystal polymer film such as film, sheet, or plate is generally flat (may have minute irregularities) during heat treatment. This is desirable from the viewpoint of preventing the flow of the thermoplastic liquid crystal polymer film.
[0028]
The laminate obtained by the present invention is obtained by superimposing the above-mentioned thermoplastic liquid crystal polymer film and an adherend on each other and thermocompression bonding. The thermoplastic liquid crystal polymer film and the adherend may have any thickness. The thermoplastic liquid crystal polymer film includes a plate or sheet having a thickness of 0.5 mm or less. However, when the laminate obtained by the present invention is used as a circuit wiring board, the film thickness of the thermoplastic liquid crystal polymer film that is an electrically insulating material is preferably in the range of 20 to 150 μm. More preferably, it is in the range of 50 μm. If the film thickness is too thin, the rigidity and strength of the film will be reduced, so when mounting electronic parts on the circuit wiring board, it will be deformed by pressure and the position accuracy of the wiring will deteriorate, causing the failure It becomes. Moreover, when the laminated body obtained by this invention is used as a flexible printed wiring board (FPC), the film thickness of adherends, such as copper foil which is an electroconductive material, exists in the range of 10-1000 micrometers. It is preferable.
[0029]
In addition, when the laminate obtained by the present invention is used as a circuit wiring board, as an indicator of its connection reliability, in order to further improve the stability of electrical resistance in a heat cycle test, the thermoplastic liquid crystal polymer film The coefficient of thermal expansion of the thermoplastic liquid crystal polymer film is (P-10) × when the coefficient of thermal expansion of the conductor (the adherend in the present invention) formed on the substrate is P × 10 −6 cm / cm / ° C. It is preferable to adjust so that it may be in the range of 10 −6 cm / cm / ° C. to (P + 10) × 10 −6 cm / cm / ° C. When it deviates from this range, the occurrence of interfacial peeling between the conductor and the thermoplastic liquid crystal polymer film increases. Here, P values of typical conductors such as copper and aluminum are 11 to 30.
[0030]
The covering material used in the present invention prevents adhesion between the thermoplastic liquid crystal polymer film and the adherend and the roll, and a molded body having a non-adhesive surface is used. As the shape of the molded body, at least the thermoplastic liquid crystal polymer film such as a film, sheet, or plate and the surface in contact with the adherend are generally flat (may have minute irregularities). Is preferred. Examples of the covering material include those obtained by subjecting the surface of a molded body such as aluminum foil to a peeling treatment. The peeling treatment is achieved by applying a silicon-based polymer and drying it to form a coating film. Such a coating film preferably has an adhesive strength before heat treatment of 0.05 kg / cm and an adhesive strength after heat treatment of 0.4 kg / cm or less, particularly 0.2 kg / cm or less. The higher the value before the heat treatment, the better the form stability of the thermoplastic liquid crystal polymer film. When the value is low, peeling and breakage are likely to occur during the heat treatment. Moreover, the lower the adhesive strength after heat treatment, the better the peeling stability of the thermoplastic liquid crystal polymer film. When the value is high, there is a tendency to break when peeling due to slight scratches.
[0031]
As the above-mentioned coating material, the surface of a molded article having an uneven surface with a maximum roughness (Rmax; JIS B0601) of 1.0 to 10 μm is coated with a silicon-based polymer as a release agent in a thickness of 0.1 to 1 μm. Are preferred. When the maximum roughness of the unevenness is less than 1.0 μm, the silicon polymer may flow out during the heat treatment. In addition, when the maximum roughness of the unevenness exceeds 10 μm, particularly when a thin thermoplastic liquid crystal polymer film is used, the film is easily damaged in the thickness direction, and when the covering material is removed, the film may be broken. You may be invited. The unevenness may be, for example, a conical protrusion, a crater-like depression, a flawed linear unevenness, or the like, as long as the silicon polymer is sufficiently attached.
[0032]
The above silicon-based polymer only needs to have a basic skeleton of the chemical structure as — (CH 3 ) 2 Si—O—, and such a polymer has a particularly strong bonding force with a metal, such as a thermoplastic liquid crystal polymer. Affinity with resin is very small. As described above, the thickness of the silicon polymer coat layer is preferably in the range of 0.1 to 1 μm. When the thickness is less than 0.1 μm, the thermoplastic liquid crystal polymer film tends to be difficult to peel off from the coating material, which is not preferable. On the other hand, when the thickness exceeds 1 μm, the both can be easily peeled off, but not only the silicon-based polymer is wasted, but the polymer may adhere to the thermoplastic liquid crystal polymer film and peel off from the coating material. It is not preferable because the material cannot be reused.
[0033]
For example, by forming irregularities with a maximum roughness of 1.0 to 10 μm on the surface of the metal foil and coating the irregularities with a silicon-based polymer with a thickness of 0.1 to 1 μm, a thermoplastic liquid crystal polymer film and a coating material The adhesive strength before heat treatment is 0.05 kg / cm or more and the adhesive strength after heat treatment is 0.4 kg / cm or less. As a result, the thermoplastic liquid crystal polymer film does not peel or break during heat treatment, and its form is stably maintained. In such a case, after the heat treatment, the thermoplastic liquid crystal polymer film can be stably and easily peeled from the coating material without breaking.
[0034]
In the present invention, the laminated thermoplastic liquid crystal polymer film and the adherend are pressed together while being heat-treated between rolls with the covering material sandwiched between them. As the roll, a metal roll or a rubber-coated roll is used. The roll itself can be processed so that it can be heated. In this case, it is preferable to use a metal roll that easily transmits heat, since an improvement in the bonding speed can be expected. On the other hand, when a rubber coating roll is used, since the coating layer is deformed, the pressure area is widened, the pressure-bonding area between the thermoplastic liquid crystal polymer film and the adherend is increased, and an improvement in the bonding speed can be expected.
[0035]
The heat treatment between the rolls needs to be performed by ultrasonic welder processing. In this process, a device that generates ultrasonic vibration is used, and high-frequency power supplied from an oscillator is converted into ultrasonic vibration energy by a magnetostrictive nickel vibrator. Since the vibration amplitude of the end face of the magnetostrictive vibrator is small, it is amplified by a conical metal horn. In such a load device, the lower cradle is used as a lower pressure roll, and the horn as an upper pressure roll is moved up and down by a pneumatic cylinder. Therefore, vibrations can be transmitted from the upper pressure roll to the lower pressure roll at their adhesive surfaces. The thermoplastic liquid crystal polymer film sandwiched between the upper pressure roll and the lower pressure roll and the adherend are heated and bonded to each other on the bonding surface by ultrasonic welding. The above horn is used as an upper pressure roll, but by selecting the shape, it is possible to heat locally, and further, it is possible to heat continuously or intermittently.
[0036]
In the above ultrasonic welder treatment, the ultrasonic oscillation output is preferably in the range of 500 to 2000 watts, and more preferably in the range of 800 to 1500 watts. If the oscillation output is less than 500 watts, the heating may be insufficient and the adhesive force may be insufficient. On the other hand, when the power exceeds 2000 watts, it is not efficient because an improvement in adhesive force can hardly be expected although the oscillation output is high. The ultrasonic frequency is not particularly limited, but is usually preferably in the range of 15 to 35 KHz, and more preferably in the range of 15 to 30 KHz. The pressure is preferably in the range of 1 to 50 kg / cm 2 between the rolls, the range of 1~20Kg / cm 2 is more preferable. The pressurization time is preferably in the range of 0.1 to 10 seconds, and ultrasonic vibration is performed within this pressurization time. Therefore, it is preferable that the heating time by the ultrasonic vibration is in the range of 0.1 to 10 seconds, similarly to the pressurizing time.
[0037]
After performing the thermocompression treatment between the rolls as described above, the laminate and the coating material are separated (the coating material is removed). As described above, when the adhesive strength between the laminate and the covering material is 0.4 kg / cm or less, preferably 0.2 kg / cm or less, the laminate can be easily peeled without breaking. When the above adhesive strength is high, the laminate may be broken during peeling. In this way, depending on the adherend, a laminate having sufficiently high adhesive strength and excellent dimensional stability can be obtained. Such a laminate can be formed into a multilayer laminate by joining and integrating a plurality of the laminates by thermocompression bonding. At this time, the adherends of the laminates to be joined and integrated are metal foils. When they are opposed to each other, a sheet-like material can be interposed between them. The sheet-like material is preferably composed of the same or different kind of thermoplastic liquid crystal polymer as the thermoplastic liquid crystal polymer film used in the laminate. And this multilayer laminated board is used as a multilayer mounting circuit board by mounting electronic components and the like.
[0038]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example etc. demonstrate this invention concretely, this invention is not restrict | limited at all by this. In the following examples and comparative examples, the film thickness and adhesive strength of the thermoplastic liquid crystal polymer film were measured as follows.
[0039]
(1) Using a film thickness digital thickness meter (manufactured by Mitutoyo Corporation), the obtained film was measured at 1 cm intervals in the TD direction, and the average value of 10 points arbitrarily selected from the center and the end was determined as the film thickness. did.
[0040]
(2) Adhesive strength A 1.0 cm wide peel test piece was prepared from a laminate of a thermoplastic liquid crystal polymer film and an adherend, and the film layer was fixed to a flat plate with a double-sided adhesive tape. According to JIS C 5016, The strength when the adherend was peeled off at a speed of 50 mm / min was measured by the 180 ° method.
[0041]
Reference example 1
A thermoplastic liquid crystal polyester comprising 75 mol% of p-hydroxybenzoic acid units and 25 mol% of 6-hydroxy-2-naphthoic acid units and having a melting point of 283 ° C. is heated and kneaded using a single screw extruder, and has a diameter of 40 mm. The film was extruded from an inflation die having a slit interval of 0.6 mm to obtain a film having a film thickness of 51 μm and a molecular orientation degree SOR of 1.05. This is a thermoplastic liquid crystal polymer film A.
[0042]
Reference example 2
A thermoplastic liquid crystal polyester composed of 80 mol% of p-hydroxybenzoic acid units and 20 mol% of 6-hydroxy-2-naphthoic acid units and having a melting point of 330 ° C. is heated and kneaded using a single screw extruder, and has a diameter of 40 mm. The film was extruded from an inflation die having a slit interval of 0.6 mm to obtain a film having a film thickness of 48 μm and a molecular orientation degree SOR of 1.03. This is designated as a thermoplastic liquid crystal polymer film B.
[0043]
Examples 1-4 and Comparative Examples 1-2
The thermoplastic liquid crystal polymer film A obtained in Reference Example 1 and the same thermoplastic liquid crystal polymer film A as the film and a copper foil having a thickness of 18 μm (0.5 ounce copper foil by electrolytic method) were used as the adherend. The lower pressure roll made of stainless steel heated to 240 ° C. is sandwiched between aluminum foils coated with a silicon mold release agent as a covering material (Sep Aluminum 50B1 manufactured by Sun Aluminum Industry Co., Ltd.) Ultrasonic heating sealing machine (made by Ultrasonic Industry Co., Ltd., ultrasonic oscillator USWP-600z20s type used as an oscillation source) The ultrasonic welder process was performed under the conditions shown in Table 6. The pressurization time when using the thermoplastic liquid crystal polymer film A as the adherend was 0.5 seconds, and the pressurization time when using copper foil was 2.0 seconds. The adhesive strength of the obtained laminate was measured, and the results are shown in Table 6.
[0044]
[Table 6]
Figure 0004064018
[0045]
Examples 5-8 and Comparative Examples 3-4
The thermoplastic liquid crystal polymer film B obtained in Reference Example 2 and the same thermoplastic liquid crystal polymer film B as the film and a copper foil having a thickness of 18 μm (0.5 ounce copper foil by electrolytic method) were used as the adherend. , A stainless steel lower pressure roll heated to 290 ° C. in a state of being sandwiched between aluminum foils coated with a silicon release agent as a covering material (San Aluminum Industry Co., Ltd., Sepanium 40M2) As an oscillating source using an ultrasonic heating sealing machine manufactured by using an upper pressure roll made of stainless steel without heating as a horn (Ultrasonic Industrial Co., Ltd., ultrasonic oscillator USWP-600z20s type) The ultrasonic welder treatment was performed under the conditions shown in Table 7. The pressing time when using the thermoplastic liquid crystal polymer film B as the adherend was 1.5 seconds, and the pressing time when using copper foil was 4.0 seconds. The adhesive strength of the obtained laminate was measured, and the results are shown in Table 7.
[0046]
[Table 7]
Figure 0004064018
[0047]
【The invention's effect】
According to the present invention, the thermoplastic liquid crystal polymer film can be firmly bonded to the adherend in a short time. Further, according to the present invention, it is possible to locally press the thermoplastic liquid crystal polymer film to the adherend, and it is easy to control the pressing speed and easily cope with the change in the pressing speed. Thus, the present invention provides a method capable of industrially producing a laminate of a thermoplastic liquid crystal polymer film and its adherend.

Claims (1)

光学的異方性の溶融相を形成し得る熱可塑性ポリマーからなるフィルムとその被着体を重ね合わせ、次いで両者を被覆材に挟んだ状態でロール間で超音波ウエルダー処理によって熱処理しながら圧着させ、得られた積層体を被覆材と分離することを特徴とする該積層体の製造方法。A film made of a thermoplastic polymer capable of forming an optically anisotropic melt phase and its adherend are overlapped, and then both the layers are sandwiched between coating materials and bonded by heat treatment by ultrasonic welder treatment between rolls. The method for producing a laminate, wherein the obtained laminate is separated from a covering material.
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