JP4040375B2 - Method for producing α-olefin - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は第一級アルコールまたはエーテルからα−オレフィンを製造する方法に関する。本発明によって提供されるα−オレフィンはポリオレフィンの原料、可塑剤原料などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】
第一級アルコールまたはエーテルの脱離反応によりα−オレフィンを製造できることは公知である。しかし、多くの反応系においてはα−オレフィンと同時に異性体である内部オレフィンが生成し、この内部オレフィンはα−オレフィンとの分離が困難であると共に、純度の高いα−オレフィンを得る上で問題となる。第一級アルコールまたはエーテルからα−オレフィンを比較的高純度で製造する方法として、例えば(1)J.Am.Chem.Soc.,vol.83、2847−2852頁(1961年)では、5種類のγ−アルミナを用いてn−ブタノールから1−ブテンの合成を行い、γ−アルミナ中に塩基成分が多い方が生成物である全ブテン中の1−ブテン比率が最大97.3%と高く、また反応温度の低い方が全ブテン中の1−ブテンの比率が高いことが示されている。また、(2)US4,234,752号明細書では、200〜500℃の条件で、不活性ガスの存在下で、塩基で処理したγ−アルミナを触媒として用いて第一級アルコールを脱水反応する方法を開示しており、具体的には、γ−アルミナを予め水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基の水溶液に浸し、γ−アルミナ表面の酸成分を中和することにより、生成物である全オレフィン中のα−オレフィンの比を向上させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
第一級アルコールまたはエーテルの脱離反応によりα−オレフィンを工業的に有利に製造するには、以下の3つの課題を同時に解決できることが重要である。
(a)第一級アルコールまたはエーテルの脱離反応では、目的物であるα−オレフィン以外に異性体である内部オレフィンが生成しうる。この内部オレフィンとα−オレフィンとの沸点差はごく僅かであるので、蒸留によって高純度のα−オレフィンを分離しようとすると、内部オレフィンの生成量が多いほど、分離の際のα−オレフィンのロスはコスト的に無視できなくなるほど大きくなる。したがって、α−オレフィンを選択率よく高純度で得られること。
(b)使用する触媒がその反応性および生成物の選択性を長期間維持できること。
(c)コストおよび環境問題の観点から廃棄物が削減できること。
【0004】
かかる観点から上記(1)及び(2)の方法を検討すると、それぞれ以下のような問題点が認められる。
上記(a)に関して:
(1)および(2)の方法はともに全オレフィン中のα−オレフィン比率が97%程度であり、高純度のα−オレフィンを分離する工程におけるα−オレフィンのロスが大きくなってしまう。
【0005】
上記(b)に関して:
(1)の方法は、調製時よりカリウム成分を混合してγ−アルミナを作成して触媒として用いており、また(2)の方法は、塩基で処理したγ−アルミナの具体例として水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液にγ−アルミナを含浸させ、水洗後に乾燥して得たものを触媒として使用しており、ともにアルカリ金属水酸化物を使用してγ−アルミナ表面の酸点を中和することで、全オレフィン中のα−オレフィンの比率の向上を達成している。しかしながら、これらの触媒は、反応時においてアルカリ金属成分の溶出等により、触媒表面に変化が生じる可能性が高い。このように触媒表面の状態が変化すると、(1)の方法では反応性および生成物の選択性が変化してしまう。また、(2)の方法でも、同様に反応性および生成物の選択性が変化してしまうことから、反応をいったん停止して触媒を再度アルカリ金属水酸化物などの塩基で処理しなければならない。また、長期間連続的に反応させる場合には前記した触媒の再処理工程が定期的に必要となる。したがって、(1)、(2)の方法は、工業的な触媒として使用に耐えうる活性、選択性、触媒寿命を十分兼ね備えているとは言い難い。
【0006】
上記(c)に関して:
(1)および(2)の方法は、上記のように触媒の調製あるいは前処理にいずれもアルカリ金属水酸化物を使用するので、アルカリ性水溶液が廃液として発生し、かかるアルカリ性水溶液を排出する際には酸で中和する必要があり、廃液の容積が増加するという問題点を有する。
このように、従来知られている第一級アルコールまたはエーテルの脱離反応によるα−オレフィンの製造方法には、更に改良の余地がある。
【0007】
しかして、本発明の目的は、第一級アルコールまたはエーテルを原料として用い、脱離反応を行なってα−オレフィンを製造するにあたって、全オレフィン生成物中のα−オレフィンの比率が高く、かつ触媒の反応性および生成物の選択性を長期に維持することができ、環境への負荷も少なく、工業的に有利なα−オレフィンの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意検討した。その結果、第一級アルコールまたはエーテルからα−オレフィンを製造する方法において、アミン共存下でアルミナを触媒として使用することで、全オレフィン生成物中のα−オレフィン比率を高くすることができる条件を見出し、さらに長期にわたって触媒の反応性および生成物の選択性を維持できることを見出した。また反応において中間体として生成するエーテル化合物および未反応の原料を反応生成物より分離して回収し、再び反応させても、同様に反応が進行して全オレフィン生成物中のα−オレフィン比率が高いことを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、(i)第一級アルコールまたはエーテルの脱離反応によりα−オレフィンを製造する方法において、アミンを第一級アルコールまたはエーテルと予め混合し、アルミナ触媒を充填した反応器に供給することを特徴とするα−オレフィンの製造方法である。また、本発明は、(ii)反応で生成するエーテル中間体、および未反応の第一級アルコールまたはエーテルを反応生成物より分離して回収し、その少なくとも一部を反応系に再び供給することを特徴とする(i)の方法を包含する。さらに、本発明は、(iii)アミンとして、その常圧における沸点が、生成物であるα−オレフィンの常圧における沸点よりも30℃以上高いアミンを使用することを特徴とする(i)または(ii)の方法を包含する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法において用いる第一級アルコールまたはエーテルは、下記式(I)
【0011】
【化1】

Figure 0004040375
【0012】
(式中、Rは炭素数3〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
で示される。
【0013】
上記式中、Rが表す炭素数3〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基としては、例えばn−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などが挙げられる。また、Rが表す炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などが挙げられる。
【0014】
第一級アルコールとしては、例えばn−ブタノール、n−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール、n−ウンデカノール、n−ドデカノール、n−テトラデカノール、n−ヘキサデカノールなどが挙げられ、これらの中でもn−ヘキサノール、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノールを用いるのが好ましい。また、エーテルとしては、例えばメチルペンチルエーテル、ヘキシルメチルエーテル、メチルオクチルエーテル、メチルノニルエーテル、デシルメチルエーテル、エチルペンチルエーテル、エチルヘキシルエーテル、エチルオクチルエーテル、メチルノニルエーテル、メチルデシルエーテル、イソプロピルペンチルエーテル、ヘキシルイソプロピルエーテル、イソプロピルオクチルエーテル、イソプロピルノニルエーテル、デシルイソプロピルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオクチルエーテル、ジデシルエーテルなどが挙げられる。
【0015】
本発明の方法に用いるアルミナ触媒としては、工業的に生産され、市販されているγ−アルミナ、Al−SiO、Al−Cr、Al−ZrO、Al−TiOなどのアルミナ類を特に制限無く用いることができる。これらのアルミナの中でも本発明の方法においてはアルミナ触媒としてγ−アルミナを用いることが特に好ましい。アルミナ触媒はリチウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、ランタンなどの希土類金属を少量含んでいても良い。アルミナ触媒の形状および大きさに特に制限はなく、粒状、ペレット状、円筒状などの任意の形状および任意の大きさのものを反応器の形状または大きさに応じて使用することができる。
【0016】
本発明の方法において第一級アルコールまたはエーテルと予め混合し、アルミナ触媒を充填した反応器に供給するアミンは特に限定されず、例えばブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミンなどの第一級アミン;ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミンなどの第二級アミン;トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミンなどの第三級アミン;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどの環状アミンなどが挙げられる。
【0017】
アミンの使用量は特に限定されないが、原料として使用する第一級アルコールまたはエーテルに対して通常0.1〜20質量%の範囲であり、0.1〜5質量%の範囲がより好ましい。
【0018】
本発明の方法における反応の実施形態は特に限定されず、例えば回分式反応方法、連続式反応方法などにより行うことができる。これらの中でも、操作の簡便性、生産性などの観点から、固定床反応装置を用いた連続式反応方法が好ましい。固定床反応装置としては、例えば単管式、多管式などの通常の気相固定床反応装置を好ましく用いることができる。
【0019】
本発明の方法において、反応温度は特に限定されないが、通常、気相条件での反応となるように150℃〜350℃の範囲で実施するのが好ましく、200℃〜320℃の範囲がより好ましい。反応圧力も特に限定されないが、気相条件での反応となるように使用原料に応じて適宜設定することができ、通常、3〜500kPaの範囲が好ましく、30〜300kPaの範囲がより好ましい。
【0020】
本発明の方法において、操作、装置の簡便性などの観点から、アミンは原料として使用する第一級アルコールまたはエーテルと予め混合し、その混合液をアルミナ触媒を充填した反応器に供給する。かかる混合液の供給速度は、アルミナ触媒の充填容積、第一級アルコールまたはエーテルの種類、反応温度、反応圧力等によって変化しうるが、生成物中の全オレフィン中のα−オレフィン比率をポリオレフィン原料などととして求められる高い値に保つ観点からは、通常、液空間速度(Liquid Hourly Space Velocity:LHSV)として0.1〜50hr−1の範囲であり、0.5〜10hr−1の範囲がより好ましい。
【0021】
なお、本発明の方法においては、アミン、原料として使用する第一級アルコールまたはエーテルとともに、ヘリウム、アルゴンなどの反応に不活性なガスを供給してもよい。反応に不活性なガスを供給する場合、その供給量は、通常、0.1〜1000リットル/原料(第一級アルコールまたはエーテル)1kgの範囲が好ましく、0.5〜300リットル/原料1kgの範囲がより好ましい。
【0022】
このようにして得られた反応混合物を単蒸留することにより、目的物であるα−オレフィン、内部オレフィンなどの他のオレフィン類および水などを分離し、必要に応じてさらに蒸留などの手段で精製して、ポリオレフィン原料などととして求められる高純度のα−オレフィンを得ることができる。
【0023】
本発明の方法では、反応混合物における全オレフィン生成物中のα−オレフィン比率を、複数回の蒸留精製を必要としない程度に高めうる観点から、原料として使用する第一級アルコールまたはエーテルの転化率は75%以下に調整するのが好ましく、70%以下に調整するのがより好ましく、65%以下とするのがさらに好ましい。
【0024】
反応混合物中には、オレフィン生成物、水などの他、未反応の原料(第一級アルコールまたはエーテル)、アミン、および反応の過程で生成するエーテル中間体が含まれる。
【0025】
ここで、反応の過程で生成するエーテル中間体とは、原料としてR−O−Hで表される第一級アルコールを用いた場合にはR−O−Rで表されるエーテルであり、原料としてR−O−Rで表されるエーテルを用いた場合にはR−O−RおよびR−O−Rの2種類のエーテルである。例えば、原料としてn−オクタノールを用いた場合、ここでいうエーテル中間体とは、ジオクチルエーテルを意味する。
【0026】
これらの未反応原料およびエーテル中間体は、反応混合物からオレフィン生成物、水などの比較的低沸点の生成物を蒸留によって分離した後、残留物として回収し、その少なくとも一部を再び反応系へ供給することでα−オレフィンを製造できる。この操作により、本発明の方法においては廃液量を極めて低減し、かつ使用原料に対する収率を高めることができる。
【0027】
上記した観点からは、本発明の方法においては、第一級アルコールまたはエーテルと予め混合し、アルミナ触媒を充填した反応器に供給するアミンとして、目的生成物であるα−オレフィンと容易に分離でき、またそのアミンが未反応原料(第一級アルコールまたはエーテル)およびエーテル中間体と分離することなく回収できるものが好ましく、その常圧における沸点が、生成物であるα−オレフィンの常圧における沸点よりも30℃以上高いアミンを使用することが好ましく、50℃以上高いアミンを使用することが特に好ましい。上記のようなアミンを使用すれば、反応混合物からオレフィン生成物、水などの比較的低沸点の生成物を蒸留によって分離した後、未反応原料およびエーテル中間体と共にアミンを残留物中に存在させうるので、かかる残留物の少なくとも一部を再び反応系へ供給する際には、アミンを新たに添加あるいは混合する必要が無く、有利である。例えば、n−オクタノール(沸点:196℃/常圧)を原料とした場合、生成物は1−オクテン(沸点:121℃/常圧)、エーテル中間体はジ−n−オクチルエーテル(沸点:287℃/常圧)であり、アミンとしては例えばオクチルアミン(沸点177℃/常圧)、トリブチルアミン(沸点:216℃/常圧)、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン(沸点:210℃/常圧)などが好ましい。
【0028】
本発明のα−オレフィンの製造方法によれば、全オレフィン生成物中のα−オレフィンの比率が高く、さらに長期にわたって触媒活性を維持できる。また、本発明の方法では、未反応原料および副生するエーテル中間体を同様の触媒を用いて反応させることが可能であり、工業的かつ環境面から見ても有利にα−オレフィンを製造できる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例によりなんら制限されるものではない。
【0030】
実施例1
ガラス製反応管(長さ1500mm、内径22mm)に日揮化学社製γ−アルミナ触媒(N613N)を20ml充填し、反応管を電気炉で300℃に加熱した。この反応管に、n−オクチルアミン(沸点177℃)を1質量%添加したn−オクタノール(沸点196℃)を52ml/hr(LHSV=2.6hr−1)で常圧にて反応器に供給した。反応の間、触媒層の中心温度を300℃に保った。反応管出口より得られた反応ガスを冷却管に通して凝縮させ、反応混合液を回収した。かかる反応混合液を所定の反応経過時にサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析した。150時間同一条件下で連続的に反応を実施したところ、反応成績に変化は見られなかった。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0004040375
【0032】
実施例2〜4
実施例1において、反応管に供給するn−オクタノールに添加するアミンの種類を変更する以外、実施例1と同様の条件で反応を行い、反応開始後2時間経過時の反応混合液をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析した。各実施例で使用したアミンは、実施例2がジメチルアミノピリジン(沸点:162℃/6.7kPa)、実施例3が1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(沸点:81℃/79.8Pa)、実施例4がN,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン(沸点:210℃/常圧)であった。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
Figure 0004040375
【0034】
比較例1
実施例1において、反応管に供給するn−オクタノールにアミンを添加しなかったこと以外、実施例1と同様の条件で反応を行い、反応開始後2時間経過時の反応混合液をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析した。得られた結果を表3に示す。
【0035】
比較例2
実施例1において、触媒として、pH9.9の水酸化ナトリウム水溶液100mlに、γ−アルミナ(水沢化学社製:RN−03)を5gの割合で24時間室温で含浸させ、水洗後、乾燥させて焼成した塩基処理アルミナを用い、かつ、反応管に供給するn−オクタノールにアミンを添加しないこととした以外は、実施例1と同様の条件で反応を行い、反応開始後2時間経過時の反応混合液をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析した。得られた結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
Figure 0004040375
【0037】
比較例1および2より、アミンを添加しない場合には、上記実施例と比較してオクテン類生成物中の1−オクテンの比率が大きく下がり、工業的に不利であることが分かる。また、塩基処理アルミナを用いた場合には、比較例1に比べてオクテン類生成物中の1−オクテンの比率は向上したが、工業的に満足できるものではない。
【0038】
実施例5
実施例1において、ジメチルアミノピリジン(沸点:162℃/6.7kPa)を1質量%添加したn−オクタノール(沸点196℃)を18ml/hr(LHSV=0.9hr−1)で常圧にて反応器に供給した以外は、実施例1と同様の条件で反応を行い、反応開始後2時間経過時の反応混合液をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析した。得られた結果を表4に示す。
【0039】
実施例6
実施例1において、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(沸点:81℃/79.8Pa)を1質量%添加したn−オクタノール(沸点196℃)を26ml/hr(LHSV=1.3hr−1)で常圧にて反応器に供給した以外は、実施例1と同様の条件で反応を行い、反応開始後2時間経過時の反応混合液をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析した。得られた結果を表4に示す。
【0040】
実施例7
実施例1において、反応管を電気炉で280℃に加熱し、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン(沸点:210℃)を1質量%添加したn−オクタノール(沸点196℃)を52ml/hr(LHSV=2.6hr−1)で常圧にて反応器に供給し、反応の間、触媒層の中心温度を280℃に保った以外は、実施例1と同様の条件で反応を行い、反応開始後2時間経過時の反応混合液をサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより分析した。得られた結果を表4に示す。
【0041】
【表4】
Figure 0004040375
【0042】
実施例8
実施例1において、n−オクタノールの代わりにメチルオクチルエーテルを用いた以外は実施例1と同様の条件にて反応を行った。メチルオクチルエーテルの転化率は25.0%であり、オクテン類生成物の選択率は72%であり、オクテン類生成物中の1−オクテンの比率は98.5%であった。
【0043】
実施例9
実施例1で得られた反応混合液から単蒸留によりオクテン類を留去したのち、その残留物(組成:n−オクタノール67質量%、ジオクチルエーテル32質量%、n−オクチルアミン1質量%)を原料とした以外は実施例1と同様の条件にて反応を行った。得られた反応混合液の組成は、n−オクタノール43.7質量%、ジ−n−オクチルエーテル質量26.0%、オクテン類30.3質量%、オクテン類中の1−オクテンの比率は98.5%であった。このことから、反応混合液から分離し、回収した未反応原料とエーテル中間体を原料としても良好に反応が進行することが確認された。
【0044】
実施例10
実施例1において、n−オクタノールの代わりにn−ノナノールを用いた以外は実施例1と同様の条件にて反応を行った。n−ノナノールの転化率は38.5%であり、ノネン類生成物の選択率は38.9%であり、ノネン類生成物中の1−ノネンの比率は98.7%であった。
【0045】
実施例11
実施例1において、n−オクタノールの代わりにn−デカノールを用いた以外は実施例1と同様の条件にて反応を行った。n−デカノールの転化率は40.2%であり、デセン類生成物の選択率は39.5%であり、デセン類生成物中の1−デセンの比率は98.6%であった。
【0046】
【発明の効果】
本発明のα−オレフィンの製造方法によれば、全オレフィン生成物中のα−オレフィンの比率が高く、さらに長期にわたって触媒活性を維持できる。また、本発明の方法では、未反応原料および副生するエーテル中間体を同様の触媒を用いて反応させることが可能であり、工業的かつ環境面から見ても有利にα−オレフィンを製造できる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a process for producing α-olefins from primary alcohols or ethers. The α-olefin provided by the present invention is useful as a raw material for polyolefin, a raw material for plasticizer, and the like.
[0002]
[Prior art]
It is known that α-olefins can be produced by elimination reaction of primary alcohol or ether. However, in many reaction systems, an internal olefin that is an isomer is formed simultaneously with the α-olefin, and this internal olefin is difficult to separate from the α-olefin and has a problem in obtaining a highly purified α-olefin. It becomes. As a method for producing an α-olefin with relatively high purity from a primary alcohol or ether, for example, (1) J. Org. Am. Chem. Soc. , Vol. 83, 2847-2852 (1961), 1-butene was synthesized from n-butanol using 5 types of γ-alumina, and all butenes having a higher base component in γ-alumina were products. The ratio of 1-butene is as high as 97.3% at the maximum, and the lower the reaction temperature, the higher the ratio of 1-butene in all butenes. (2) In US Pat. No. 4,234,752, dehydration reaction of primary alcohol using γ-alumina treated with a base as a catalyst in the presence of an inert gas at 200 to 500 ° C. Specifically, γ-alumina is previously immersed in an aqueous solution of a base such as sodium hydroxide or potassium hydroxide, and the acid component on the surface of γ-alumina is neutralized to obtain a product. The ratio of α-olefin in all olefins is improved.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In order to produce an α-olefin industrially advantageously by elimination reaction of primary alcohol or ether, it is important that the following three problems can be solved simultaneously.
(A) In the elimination reaction of the primary alcohol or ether, an internal olefin which is an isomer can be generated in addition to the target α-olefin. Since the difference in boiling point between the internal olefin and the α-olefin is very small, when the high-purity α-olefin is separated by distillation, the larger the amount of internal olefin produced, the more loss of the α-olefin during the separation. Becomes so large that it cannot be ignored in terms of cost. Therefore, α-olefin should be obtained with high selectivity and high purity.
(B) The catalyst used can maintain its reactivity and product selectivity for a long period of time.
(C) Waste can be reduced from the viewpoint of cost and environmental problems.
[0004]
From the above viewpoint, when the methods (1) and (2) are examined, the following problems are recognized.
Regarding (a) above:
In both methods (1) and (2), the α-olefin ratio in the total olefin is about 97%, and the loss of α-olefin in the step of separating high-purity α-olefin becomes large.
[0005]
Regarding (b) above:
In the method (1), γ-alumina is prepared by mixing potassium components at the time of preparation and used as a catalyst, and the method (2) is a hydroxylation as a specific example of γ-alumina treated with a base. A catalyst obtained by impregnating an aqueous solution of alkali metal hydroxide such as potassium with γ-alumina, washing it with water and drying is used as a catalyst. By neutralizing the point, the ratio of α-olefin in all olefins is improved. However, these catalysts are likely to change on the catalyst surface due to elution of alkali metal components during the reaction. When the state of the catalyst surface changes in this way, the reactivity and product selectivity change in the method (1). In the method (2), the reactivity and the selectivity of the product are similarly changed. Therefore, the reaction must be stopped once and the catalyst must be treated again with a base such as an alkali metal hydroxide. . Further, when the reaction is continuously performed for a long period of time, the above-described catalyst reprocessing step is periodically required. Therefore, it cannot be said that the methods (1) and (2) have sufficient activity, selectivity and catalyst life that can be used as an industrial catalyst.
[0006]
Regarding (c) above:
In the methods (1) and (2), since an alkali metal hydroxide is used for the preparation or pretreatment of the catalyst as described above, an alkaline aqueous solution is generated as a waste liquid, and the alkaline aqueous solution is discharged. Needs to be neutralized with an acid and has the problem of increasing the volume of the waste liquid.
Thus, there is room for further improvement in the conventionally known α-olefin production method by elimination reaction of primary alcohol or ether.
[0007]
Thus, the object of the present invention is to produce a α-olefin by using a primary alcohol or ether as a raw material to produce an α-olefin, and the ratio of α-olefin in the total olefin product is high, and the catalyst It is an object of the present invention to provide an industrially advantageous method for producing an α-olefin which can maintain the reactivity and selectivity of a product for a long period of time and has a low environmental burden.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors diligently studied to solve the above problems. As a result, in the method for producing an α-olefin from primary alcohol or ether, by using alumina as a catalyst in the presence of an amine, the condition that the α-olefin ratio in the total olefin product can be increased. It was found that the reactivity of the catalyst and the selectivity of the product can be maintained over a longer period. Also, the ether compound and unreacted raw material produced as intermediates in the reaction are separated and recovered from the reaction product and reacted again, and the reaction proceeds in the same manner, and the α-olefin ratio in the total olefin product is increased. As a result, the present invention was completed.
[0009]
That is, the present invention relates to (i) a method for producing an α-olefin by elimination reaction of a primary alcohol or ether, in which a amine is premixed with a primary alcohol or ether, and the reactor is filled with an alumina catalyst. It is the manufacturing method of the alpha olefin characterized by supplying . In the present invention, (ii) the ether intermediate produced in the reaction and the unreacted primary alcohol or ether are separated and recovered from the reaction product, and at least a part thereof is supplied to the reaction system again. The method of (i) characterized by these. Furthermore, the present invention is characterized in that (iii) an amine whose boiling point at normal pressure is 30 ° C. or higher than the boiling point at normal pressure of the product α-olefin is used as the amine (i) or The method (ii) is included.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The primary alcohol or ether used in the method of the present invention is represented by the following formula (I)
[0011]
[Chemical 1]
Figure 0004040375
[0012]
(In the formula, R 1 represents a linear or branched alkyl group having 3 to 20 carbon atoms, and R 2 represents a hydrogen atom or a linear or branched alkyl group having 1 to 20 carbon atoms.)
Indicated by
[0013]
In the above formula, as the linear or branched alkyl group having 3 to 20 carbon atoms represented by R 1 , for example, n-propyl group, n-butyl group, isobutyl group, n-pentyl group, isopentyl group, n- Examples include hexyl, n-heptyl, n-octyl, n-nonyl, n-decyl, undecyl, dodecyl, tetradecyl, hexadecyl, octadecyl and the like. Examples of the linear or branched alkyl group having 1 to 20 carbon atoms represented by R 2 include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an n-butyl group, an isobutyl group, an n-pentyl group, and an isopentyl group. Group, n-hexyl group, n-heptyl group, n-octyl group, n-nonyl group, n-decyl group, undecyl group, dodecyl group, tetradecyl group, hexadecyl group, octadecyl group and the like.
[0014]
Examples of the primary alcohol include n-butanol, n-pentanol, 3-methyl-1-butanol, n-hexanol, n-octanol, n-nonanol, n-decanol, n-undecanol, n-dodecanol, n -Tetradecanol, n-hexadecanol and the like can be mentioned, and among these, n-hexanol, n-octanol, n-nonanol and n-decanol are preferably used. Examples of the ether include methyl pentyl ether, hexyl methyl ether, methyl octyl ether, methyl nonyl ether, decyl methyl ether, ethyl pentyl ether, ethyl hexyl ether, ethyl octyl ether, methyl nonyl ether, methyl decyl ether, isopropyl pentyl ether, Examples include hexyl isopropyl ether, isopropyl octyl ether, isopropyl nonyl ether, decyl isopropyl ether, dihexyl ether, dioctyl ether, and didecyl ether.
[0015]
As the alumina catalyst used in the method of the present invention, γ-alumina, Al 2 O 3 —SiO 2 , Al 2 O 3 —Cr 2 O 3 , and Al 2 O 3 —ZrO 2 that are industrially produced and commercially available. Alumina such as Al 2 O 3 —TiO 2 can be used without particular limitation. Among these aluminas, it is particularly preferable to use γ-alumina as an alumina catalyst in the method of the present invention. The alumina catalyst may contain a small amount of alkali metals such as lithium and potassium, alkaline earth metals such as magnesium and barium, and rare earth metals such as lanthanum. There are no particular restrictions on the shape and size of the alumina catalyst, and any shape such as granular, pellet, cylindrical, etc. and any size can be used depending on the shape or size of the reactor.
[0016]
In the method of the present invention, the amine that is premixed with the primary alcohol or ether and fed to the reactor packed with the alumina catalyst is not particularly limited. For example, primary amines such as butylamine, hexylamine, and octylamine; Secondary amines such as dimethylamine, dihexylamine, dioctylamine; tertiary amines such as tributylamine, triethylenediamine, tetramethylethylenediamine, N, N, N ′, N′-tetramethyl-1,6-hexamethylenediamine; And cyclic amines such as 1,8-diazabicyclo [5.4.0] undec-7-ene, pyridine and dimethylaminopyridine.
[0017]
Although the usage-amount of an amine is not specifically limited, It is the range of 0.1-20 mass% normally with respect to the primary alcohol or ether used as a raw material, and the range of 0.1-5 mass% is more preferable.
[0018]
The embodiment of the reaction in the method of the present invention is not particularly limited, and for example, it can be carried out by a batch reaction method, a continuous reaction method or the like. Among these, the continuous reaction method using a fixed bed reaction apparatus is preferable from the viewpoints of easy operation and productivity. As the fixed bed reactor, for example, a normal gas phase fixed bed reactor such as a single tube type or a multi-tube type can be preferably used.
[0019]
In the method of the present invention, the reaction temperature is not particularly limited, but usually it is preferably carried out in the range of 150 ° C. to 350 ° C., more preferably in the range of 200 ° C. to 320 ° C. so that the reaction is performed under gas phase conditions. . Although the reaction pressure is not particularly limited, it can be appropriately set according to the raw materials used so that the reaction is performed under gas phase conditions, and is usually preferably in the range of 3 to 500 kPa, more preferably in the range of 30 to 300 kPa.
[0020]
In the method of the present invention, the operation, in view of simplicity of apparatus, the amine pre-mixed with the primary alcohol or ether used as a raw material, feed the mixture into a reactor filled with alumina catalyst . The supply rate of such a mixed liquid may vary depending on the packing volume of the alumina catalyst, the type of primary alcohol or ether, the reaction temperature, the reaction pressure, etc., but the α-olefin ratio in the total olefin in the product is determined based on the polyolefin raw material. from the viewpoint of maintaining the high values obtained as the like, usually, the liquid hourly space velocity (liquid Hourly space velocity: LHSV) as in the range of 0.1~50Hr -1, more in the range of 0.5~10Hr -1 preferable.
[0021]
In the method of the present invention, a gas inert to the reaction such as helium and argon may be supplied together with the amine and the primary alcohol or ether used as the raw material. When supplying an inert gas to the reaction, the supply amount is usually preferably in the range of 0.1 to 1000 liters / raw material (primary alcohol or ether) 1 kg, 0.5 to 300 liters / raw material 1 kg. A range is more preferred.
[0022]
The reaction mixture thus obtained is subjected to simple distillation to separate the target olefin such as α-olefin, internal olefin, and water, and further purified by means such as distillation if necessary. Thus, a high-purity α-olefin required as a polyolefin raw material can be obtained.
[0023]
In the method of the present invention, the conversion rate of the primary alcohol or ether used as a raw material from the viewpoint of increasing the α-olefin ratio in the total olefin product in the reaction mixture to such an extent that multiple distillation purifications are not required. Is preferably adjusted to 75% or less, more preferably 70% or less, and even more preferably 65% or less.
[0024]
In addition to the olefin product, water, etc., the reaction mixture includes unreacted raw materials (primary alcohol or ether), amines, and ether intermediates produced during the reaction.
[0025]
Here, the ether intermediate produced in the course of the reaction is an ether represented by R 1 —O—R 1 when a primary alcohol represented by R 1 —O—H is used as a raw material. Yes, when ethers represented by R 1 —O—R 2 are used as raw materials, they are two types of ethers of R 1 —O—R 1 and R 2 —O—R 2 . For example, when n-octanol is used as a raw material, the ether intermediate here means dioctyl ether.
[0026]
These unreacted raw materials and ether intermediates are obtained by separating a relatively low-boiling product such as an olefin product and water from the reaction mixture by distillation, and then recovering it as a residue, and at least a part of it is returned to the reaction system. The α-olefin can be produced by supplying. By this operation, in the method of the present invention, the amount of waste liquid can be greatly reduced and the yield relative to the raw material used can be increased.
[0027]
From the above viewpoint, in the method of the present invention, it is possible to easily separate the α-olefin, which is the target product, as an amine that is premixed with a primary alcohol or ether and supplied to a reactor filled with an alumina catalyst. In addition, it is preferable that the amine can be recovered without being separated from the unreacted raw material (primary alcohol or ether) and the ether intermediate, and the boiling point at normal pressure is the boiling point of the product α-olefin at normal pressure. It is preferable to use an amine that is 30 ° C. or higher, and it is particularly preferable to use an amine that is 50 ° C. or higher. If an amine as described above is used, a relatively low boiling product such as olefin product and water is separated from the reaction mixture by distillation, and then the amine is present in the residue together with unreacted raw materials and ether intermediates. Therefore, when supplying at least a part of the residue to the reaction system again, there is no need to newly add or mix amine, which is advantageous. For example, when n-octanol (boiling point: 196 ° C./normal pressure) is used as a raw material, the product is 1-octene (boiling point: 121 ° C./normal pressure), and the ether intermediate is di-n-octyl ether (boiling point: 287). ° C / normal pressure), and examples of amines include octylamine (boiling point 177 ° C / normal pressure), tributylamine (boiling point: 216 ° C / normal pressure), N, N, N ', N'-tetramethyl-1, 6-hexamethylenediamine (boiling point: 210 ° C./normal pressure) and the like are preferable.
[0028]
According to the production method of α-olefin of the present invention, the ratio of α-olefin in the total olefin product is high, and the catalytic activity can be maintained for a long period of time. In the method of the present invention, an unreacted raw material and a by-product ether intermediate can be reacted using the same catalyst, and an α-olefin can be advantageously produced from an industrial and environmental standpoint. .
[0029]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not restrict | limited at all by this Example.
[0030]
Example 1
A glass reaction tube (length 1500 mm, inner diameter 22 mm) was charged with 20 ml of γ-alumina catalyst (N613N) manufactured by JGC Chemical Co., Ltd., and the reaction tube was heated to 300 ° C. in an electric furnace. N-octanol (boiling point 196 ° C.) added with 1% by mass of n-octylamine (boiling point 177 ° C.) was supplied to the reactor at 52 ml / hr (LHSV = 2.6 hr −1 ) at normal pressure. did. During the reaction, the central temperature of the catalyst layer was kept at 300 ° C. The reaction gas obtained from the outlet of the reaction tube was condensed through a cooling tube, and the reaction mixture was recovered. The reaction mixture was sampled when a predetermined reaction progressed and analyzed by gas chromatography. When the reaction was continuously carried out under the same conditions for 150 hours, no change was observed in the reaction results. The results are shown in Table 1.
[0031]
[Table 1]
Figure 0004040375
[0032]
Examples 2-4
In Example 1, except that the type of amine added to n-octanol supplied to the reaction tube is changed, the reaction is performed under the same conditions as in Example 1, and the reaction mixture after 2 hours from the start of the reaction is sampled. And analyzed by gas chromatography. The amine used in each example was dimethylaminopyridine (boiling point: 162 ° C./6.7 kPa) in Example 2, and 1,8-diazabicyclo [5.4.0] undec-7-ene (boiling point) in Example 3. 81 ° C./79.8 Pa) and Example 4 was N, N, N ′, N′-tetramethyl-1,6-hexamethylenediamine (boiling point: 210 ° C./normal pressure). The results are shown in Table 2.
[0033]
[Table 2]
Figure 0004040375
[0034]
Comparative Example 1
In Example 1, the reaction was performed under the same conditions as in Example 1 except that no amine was added to n-octanol supplied to the reaction tube, and the reaction mixture after 2 hours from the start of the reaction was sampled. Analyzed by gas chromatography. The obtained results are shown in Table 3.
[0035]
Comparative Example 2
In Example 1, as a catalyst, 100 ml of an aqueous sodium hydroxide solution having a pH of 9.9 was impregnated with γ-alumina (Mizusawa Chemical Co., Ltd .: RN-03) at a rate of 5 g at room temperature for 24 hours, washed with water, and dried. The reaction was carried out under the same conditions as in Example 1 except that calcined base-treated alumina was used and no amine was added to n-octanol supplied to the reaction tube. The mixture was sampled and analyzed by gas chromatography. The obtained results are shown in Table 3.
[0036]
[Table 3]
Figure 0004040375
[0037]
From Comparative Examples 1 and 2, it can be seen that when no amine is added, the ratio of 1-octene in the octene product is greatly reduced compared to the above examples, which is industrially disadvantageous. When base-treated alumina was used, the ratio of 1-octene in the octene product was improved as compared with Comparative Example 1, but it was not industrially satisfactory.
[0038]
Example 5
In Example 1, n-octanol (boiling point 196 ° C.) to which 1% by mass of dimethylaminopyridine (boiling point: 162 ° C./6.7 kPa) was added was 18 ml / hr (LHSV = 0.9 hr −1 ) at normal pressure. The reaction was conducted under the same conditions as in Example 1 except that the reaction mixture was supplied to the reactor, and the reaction mixture after 2 hours from the start of the reaction was sampled and analyzed by gas chromatography. Table 4 shows the obtained results.
[0039]
Example 6
In Example 1, 26 ml / hr of n-octanol (boiling point 196 ° C.) to which 1% by mass of 1,8-diazabicyclo [5.4.0] undec-7-ene (boiling point: 81 ° C./79.8 Pa) was added was added. The reaction was conducted under the same conditions as in Example 1 except that (LHSV = 1.3 hr −1 ) was supplied to the reactor at normal pressure, and the reaction mixture was sampled after 2 hours from the start of the reaction. Analyzed by chromatography. Table 4 shows the obtained results.
[0040]
Example 7
In Example 1, the reaction tube was heated to 280 ° C. in an electric furnace, and 1% by mass of N, N, N ′, N′-tetramethyl-1,6-hexamethylenediamine (boiling point: 210 ° C.) was added. -Octanol (boiling point 196 ° C) was supplied to the reactor at 52 ml / hr (LHSV = 2.6 hr -1 ) at normal pressure and the central temperature of the catalyst layer was maintained at 280 ° C during the reaction. The reaction was carried out under the same conditions as in Example 1, and the reaction mixture after 2 hours from the start of the reaction was sampled and analyzed by gas chromatography. Table 4 shows the obtained results.
[0041]
[Table 4]
Figure 0004040375
[0042]
Example 8
In Example 1, the reaction was performed under the same conditions as in Example 1 except that methyl octyl ether was used instead of n-octanol. The conversion of methyl octyl ether was 25.0%, the selectivity of the octene product was 72%, and the ratio of 1-octene in the octene product was 98.5%.
[0043]
Example 9
After distilling off octenes from the reaction mixture obtained in Example 1 by simple distillation, the residue (composition: 67% by mass of n-octanol, 32% by mass of dioctyl ether, 1% by mass of n-octylamine) was removed. The reaction was performed under the same conditions as in Example 1 except that the raw material was used. The composition of the obtained reaction mixture was n-octanol 43.7% by mass, di-n-octyl ether mass 26.0%, octenes 30.3% by mass, and the ratio of 1-octene in octenes was 98. .5%. From this, it was confirmed that the reaction proceeded well even when the unreacted raw material and ether intermediate recovered from the reaction mixture were recovered.
[0044]
Example 10
In Example 1, the reaction was performed under the same conditions as in Example 1 except that n-nonanol was used instead of n-octanol. The conversion of n-nonanol was 38.5%, the selectivity of the nonene product was 38.9%, and the ratio of 1-nonene in the nonene product was 98.7%.
[0045]
Example 11
In Example 1, the reaction was performed under the same conditions as in Example 1 except that n-decanol was used instead of n-octanol. The conversion rate of n-decanol was 40.2%, the selectivity of the decene product was 39.5%, and the ratio of 1-decene in the decene product was 98.6%.
[0046]
【The invention's effect】
According to the production method of α-olefin of the present invention, the ratio of α-olefin in the total olefin product is high, and the catalytic activity can be maintained for a long period of time. In the method of the present invention, an unreacted raw material and a by-product ether intermediate can be reacted using the same catalyst, and an α-olefin can be advantageously produced from an industrial and environmental standpoint. .

Claims (4)

第一級アルコールまたはエーテルの脱離反応によりα−オレフィンを製造する方法において、アミンを第一級アルコールまたはエーテルと予め混合し、アルミナ触媒を充填した反応器に供給することを特徴とするα−オレフィンの製造方法。In the method for producing an α-olefin by elimination reaction of a primary alcohol or ether , an amine is previously mixed with a primary alcohol or ether and supplied to a reactor filled with an alumina catalyst. Production method of olefin. 反応で生成するエーテル中間体、および未反応の第一級アルコールまたはエーテルを反応生成物より分離して回収し、その少なくとも一部を反応系に再び供給することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。  The ether intermediate produced in the reaction and the unreacted primary alcohol or ether are separated and recovered from the reaction product, and at least a part thereof is supplied again to the reaction system. Manufacturing method. アミンとして、その常圧における沸点が、生成物であるα−オレフィンの常圧における沸点よりも30℃以上高いアミンを使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製造方法。  The production method according to claim 1 or 2, wherein an amine whose boiling point at normal pressure is 30 ° C or higher than that of the product α-olefin at normal pressure is used as the amine. 第一級アルコールとしてn−オクタノールを用いる請求項1〜3のいずれかに記載の方法。  The method according to claim 1, wherein n-octanol is used as the primary alcohol.
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