JP4037142B2 - メタルハライドランプおよび自動車用前照灯装置 - Google Patents

メタルハライドランプおよび自動車用前照灯装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はメタルハライドランプおよびこれを用いた自動車用前照灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
水銀を本質的に封入しない自動車の前照灯用として好適なメタルハライドランプ(以下、便宜上「水銀フリーランプ」という。)が本発明者らにより開発されている。このメタルハライドランプは、電極間距離が5mm以下であるとともに、第1および第2のハロゲン化物ならびに25℃で5気圧以上のキセノンを放電媒体として気密容器内に封入している。そして、第1のハロゲン化物は、発光金属のハロゲン化物であり、第2のハロゲン化物は、主としてランプ電圧形成用の金属のハロゲン化物である。この第2のハロゲン化物には、発光金属のハロゲン化物の他に蒸気圧が高くて可視域の発光がないか比較的少ない金属のハロゲン化物が用いられる。さらに、上記の水銀フリーランプは、自動車用ヘッドライトなどに用いられる小形のメタルハライドランプの場合、ランプ電力60W以下で点灯される。そうして、水銀フリーランプは、安定時において水銀入りランプと同様の明るさになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、水銀フリーランプにおいては、第1および第2のハロゲン化物の封入量のバランスが適切でないと、色偏差が大きい、ランプ電圧が低い、発光効率が低いなどの不具合を生じる。これは、ランプ電圧を形成するために水銀に代えて封入するだい2の金属ハロゲン化物が発光効率の低くて、色度が悪い可視域発光を行なう物が多い関係で、ランプ全体の発光効率が低下方向に作用したり、色度が悪化したり、また封入量によってはランプ電圧が低すぎたりするからである。
【0004】
上述したように、第2のハロゲン化物の封入量は、ランプ電圧を左右するので、第2のハロゲン化物の封入量を多くするほどランプ電圧を高くすることができるが、可視域の発光量が低減してランプ全体の発光効率が低下する。反対に封入量を少なくすると、発光効率は上昇するが、ランプ電圧が低くなってしまうという傾向を示す。さらに、メタルハライドランプに所定のランプ電力を投入する場合、なるべくランプ電流を小さくする方が点灯回路の電流容量を小さくできるので、点灯回路を相対的に安価にすることができる。
【0005】
また、水銀フリーランプは、一般に光束立ち上がりがよくない。すなわち、自動車前照灯用の場合、始動直後にキセノンが前者と同様に発光するが、その後ハロゲン化物が400〜600℃程度にまで温度上昇しないと十分に蒸発しない。また、その間始動から4秒程度を要する。したがって、それまでの間は、キセノンが発光を続ける。このため、定常時ランプ電力の2倍以上のランプ電力を4秒程度投入する必要があるために、始動から4秒程度までの間最大ランプ電流を流し続ける必要がある。それにもかかわらず、第1および第2のハロゲン化物の封入量のバランスが悪いと、光束立ち上がりが遅くなって、始動から4秒までに全光束の80%以上の光束を得ることができない。
【0006】
これに対して、従来から用いられているランプ電圧形成用媒体として水銀を封入するメタルハライドランプ(以下、便宜上「水銀入りランプ」という。)では、始動直後に最初にキセノンが主に発光するが、その後水銀が速やかに、しかも、急速に蒸発して発光し始める。水銀の発光効率は、キセノンのそれより数倍高いので、始動4秒後に定格光束の80%以上の光束が得られ、光束立ち上がりが比較的早い。また、始動直後に定格ランプ電力の2倍程度の電力を投入することで上記の光束が得られ、ランプ電流は、最大電流が始動直後だけ流れ、1〜2秒経過した後は急激に低下して、4秒後には半分以下になる。
【0007】
しかしながら、水銀フリーランプにおいても、第1および第2のハロゲン化物の封入量のバランス次第では、光束立ち上がりが良好になることを本発明者は発見した。
【0008】
さらに、水銀フリーランプは、第1および第2のハロゲン化物の封入量のバランスが悪いと、安定点灯時の全光束が水銀入りランプと同程度まで得られない。これに対して、水銀入りランプの場合、水銀蒸気が放電により可視光を発生し、これが全光束に大きく寄与しているので、全光束を容易に所要の程度にすることができる。
【0009】
本発明は、第1のハロゲン化物および第2のハロゲン化物を含み、第1のハロゲン化物のScハロゲン化物とNaハロゲン化物またはおよび第2のハロゲン化物の封入量のバランスを改善して、水銀フリーランプにおける発光効率を高くするとともに、ランプ電圧の低下が少なくて、かつ、光色が良好な自動車前照灯用として好適なメタルハライドランプおよびこれを用いた自動車用前照灯装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、加えて光束立ち上がりを早くした自動車前照灯用として好適なメタルハライドランプおよびこれを用いた自動車用前照灯装置を提供することを他の目的とする。
【0011】
さらに、本発明は、加えて全光束を大きくした自動車前照灯用として好適なメタルハライドランプおよびこれを用いた自動車用前照灯装置を提供することを他の目的とする。
【0012】
【課題を達成するための手段】
請求項1の発明のメタルハライドランプは、耐火性で透光性の気密容器と;気密容器の内部に5mm以下の電極間距離で対向して封装された一対の電極と;ScおよびNaを主発光物質としてScハロゲン化物およびNaハロゲン化物を含む第1のハロゲン化物、Mg、Co、Cr、Zn、Mn、Sb、Re、Ga、Sn、Fe、Al、Ti、ZrおよびHfのグループから選択された一種または複数種からなりランプ電圧形成に寄与する第2のハロゲン化物、ならびに温度25℃で5気圧以上のキセノンを含んで気密容器内に封入されていて、いずれも質量で表したときのScハロゲン化物の封入量をaとし、Naハロゲン化物の封入量をbとし、第2のハロゲン化物の封入量をcとしたとき、a/(a+b)およびc/(a+b+c)が下式をともに満足するとともに、水銀を本質的に含まない放電媒体と;を具備し、安定時にランプ電力が60W以下で点灯することを特徴としている。
【0013】
0.27<a/(a+b)<0.37
0.1<c/(a+b+c)<0.4
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0014】
気密容器について 気密容器は、耐火性で透光性である。「耐火性」とは、放電ランプの通常の作動温度に十分耐える意味である。したがって、気密容器は、耐火性を備える材料であり、かつ、放電によって発生した所望波長域の可視光を外部に導出することができれば、どのようなもので作られていてもよい。たとえば、石英ガラスや透光性アルミナ、YAGなどのセラミックスまたはこれらの単結晶などを用いて形成することができる。しかし、自動車前照灯用の場合、高い集光効率が要求されるために、直線透過率が高い石英ガラスが好適である。なお、必要に応じて、石英ガラス製の気密容器の内面に耐ハロゲン性または耐ハロゲン化物性の透明性被膜を形成するか、気密容器の内面を改質することが許容される。
【0015】
また、気密容器は、その内部に放電空間が形成されている。放電空間は、好ましくは内径1.5〜3.5mmのほぼ円柱状をなすとともに、軸方向に5〜9mmの長さを有する細長い形状をなしている。これにより、アークが水平点灯においては上方へ湾曲しようとするために、気密容器の上側の内面に接近するので、気密容器の上部の温度上昇が早くなる。
【0016】
さらに、放電空間を包囲する部分の肉厚を比較的大きくすることができる。すなわち、電極間距離のほぼ中央部の肉厚をその両側の肉厚より大きくすることができる。これにより、気密容器の伝熱が良好になって気密容器の放電空間の下部およぶ側部内面に付着している放電媒体の温度上昇が早まるために、光束立ち上がりが早くなる。
【0017】
さらにまた、後述する電極を気密容器の内部に封装するために、気密容器の内部に形成される放電空間の軸方向の両端に棒状をなした一対の封止部を一体に形成して備えることができる。そして、この一対の封止部内に好適には減圧封止法により埋設される封着金属箔を介して電極と外部導入線とを接続することで、電極に電流を供給することができるとともに、包囲部をチップレスにして配光特性が排気チップ部により乱れるのを回避できる。
【0018】
一対の電極について 一対の電極は、電極間距離が5mm以下になるように対向して気密容器の内部に封装されている。また、電極は、その直径が長手方向に沿ってほぼ同一の直棒状をなした軸部を備えている。そして、軸部の直径は、好ましくは0.3mm以上であり、軸部から直径が大きくなることなしに先端に至り、かつ、先端が平坦な端面を形成するか、アークの起点となる先端が曲面を形成している。あるいは、軸部の先端に軸部より径大の部分を形成することができる。なお、電極の軸部から直径が大きくなることなしに先端に至り、かつ、アークの起点となる先端に曲面を形成する場合、当該曲面は、ほぼ球形の一部を構成するような曲面であり、その半径が軸部の直径の1/2以下にすることにより、アークの起点の不所望な移動を抑制して、明るさのちらつきが生じるのを低減できる。なお、「電極のアークの起点となる先端」とは、電極の先端側において、アークの起点となる部位を意味し、必ずしも電極の幾何学的な先端の全体を示すものではない。すなわち、電極の先端側であって、アークの起点になる部位が電極の軸部の直径に対して1/2以下の半径を有する曲面を形成していればよい。しかし、電極のアークの起点となる先端の曲面は、好適にはその半径が軸部の直径の1/2の40%以上である。
【0019】
また、電極の気密容器内への突出長は、軸径とともに電極温度に影響するが、この種の小形のメタルハライドランプにおける通例にしたがえばよく、したがってたとえば1.4±0.1mm程度に設定することができる。さらに、電極は、交流および直流のいずれで作動するように構成してもよい。交流で作動する場合、一対の電極は同一構造とする。直流で作動する場合、一般に陽極は温度上昇が激しいから、陰極より軸径を大きくして放熱面積を大きくすることができるとともに、頻繁な点滅に対応することができる。
【0020】
さらに、電極は、タングステン、ドープドタングステン、レニウムまたはレニウム−タングステン合金などにより構成することができる。また、電極を気密容器に封装する構造として、気密容器の一対の封止部に電極の基端部を埋設させて支持することができる。なお、電極の基端は、封止部に気密に埋設されたモリブデンなどからなる封着金属箔に溶接などの手段によって接続される。
【0021】
放電媒体について 放電媒体は、ハロゲン化物およびキセノンを含み、水銀を本質的に含まない。ハロゲン化物は、第1および第2のハロゲン化物からなる。
【0022】
第1のハロゲン化物は、発光金属のハロゲン化物であり、ScとNaのハロゲン化物を含む。すなわち、ScとNaは、主発光物質を構成する。そして、いずれも質量で表したScハロゲン化物の封入量をaとし、Naハロゲン化物の封入量をbとしたとき、下式を満足するようにそれらの封入量比が選定されているのが本発明における特徴的構成である。
【0023】
0.27<a/(a+b)<0.37
上式の下限は、これ未満になると、ランプ電圧が低くなりすぎて、所要のランプ電力を投入するためには、ランプ電流を大きくしなければならなくなることから、点灯回路に実用上の問題を惹起するとともに、発光効率が低下して全光束が小さくなりすぎることから、定めている。これに対して、上式の上限は、これを超えると、ランプ電圧の上昇が得られるものの、発光効率が再び低下しだすとともに、色度差が自動車前照灯用のメタルハライドランプの規格に対して大きくなりすぎることから、定めている。そうして、上式を満足すれば、所期の目的を達成してなおかつ一層優れた効果を奏することができる。
【0024】
なお、要すれば、上記に加えて他の発光金属たとえばインジウムInなどのハロゲン化物を若干量封入することが許容されるが、Scハロゲン化物およびNaハロゲン化物の合計に対して質量比で1/5以下のように小さな添加割合にすべきである。
【0025】
次に、第2のハロゲン化物は、主として水銀に代わるランプ電圧形成媒体であり、また下記のグループから選択される金属によっては色度調整にも寄与する。すなわち、第2のハロゲン化物は、蒸気圧が高くて可視域に発光しないか、発光が比較的少ない金属すなわち光束を稼ぐ発光金属としては期待されないが、主としてランプ電圧を形成するのに好適な金属のハロゲン化物であり、Mg、Co、Cr、Zn、Mn、Re、Ga、Sn、Fe、Al、Ti、ZrおよびHfのグループから選択された一種または複数種のハロゲン化物によって構成され、かついずれも質量で表したときのScハロゲン化物の封入量をaとし、Naハロゲン化物の封入量をbとし、第2のハロゲン化物の封入量をcとしたとき、c/(a+b+c)が下式を満足する。
【0026】
0.1<c/(a+b+c)<0.4
上記グループの金属の中でも、Znは、ハロゲン化物の蒸気圧が充分に高くて、しかも、色度調整機能を有するとともに、環境負荷が小さく、取扱いが容易で、しかも、工業的規模で容易、かつ、安価に入手できるので、すこぶる好適である。
【0027】
そうして、第2のハロゲン化物を用いることにより、水銀がなくても、25〜70V程度のランプ電圧を得ることができる。このため、比較的少ないランプ電流で所要のランプ電力を投入することが可能になる。
【0028】
前記式の下限は、c/(a+b+c)が小さくなるに連れて発光効率が緩やかに向上するとともに、色度差が大きくなり、白色範囲から外れて規格外となり、またランプ電圧が緩やかに低下していき、下限未満になると、ランプ電圧が低下しすぎて、点灯回路の設計が困難になって実用上の問題を惹起することから、定めている。また、上式の上限は、c/(a+b+c)が大きくなるに連れてランプ電圧が上昇し、色度差は小さくなるものの、発光効率が低下していき、上限を超えると、発光効率が低下しすぎることから、定めている。それに対して、上式を満足すれば、本発明の所期の目的を達成することができる。しかし、下式のとおりであれば、より一層優れた効果が得られるので、好適である。
【0029】
0.22<c/(a+b+c)<0.33
さらに、ハロゲン化物を構成するハロゲンについて説明する。すなわち、反応性については、ヨウ素が最も適当であり、少なくとも上記主発光金属は、主としてヨウ化物として封入される。しかし、要すれば、ヨウ化物および臭化物のように異なるハロゲンの化合物を併用することができる。
【0030】
次に、キセノンは、始動ガスおよび緩衝ガスとして作用するとともに、始動直後には主発光を担当するように作用する。また、キセノンの封入圧力は25℃で5気圧以上、好適には8〜16気圧である。キセノンの封入圧が高いので、始動直後のメタルハライドランプのランプ電圧が高くなり、同一ランプ電流に対してランプ電力を大きくして、光束立ち上がり特性を向上させることができる。光束立ち上がり特性が良好であることは、どのような使用目的であっても好都合であるが、特に自動車用前照灯装置および液晶プロジェクタなどにおいては極めて重要な特性である。
【0031】
さらに、水銀について言及しておく。本発明において、「本質的に水銀を含まない」とは、水銀を全く封入していないだけでなく、気密容器の内容積1cc当たり2mg未満、好ましくは1mg以下の水銀が存在していることを許容するという意味である。しかし、水銀を全く封入しないことは環境上望ましいことである。従来のように水銀蒸気によって放電ランプのランプ電圧を所要に高くする場合、短アーク形においては気密容器の内容積1cm当たり20〜40mg、さらに場合によっては50mg以上封入していたことからすれば、水銀量が実質的に頗る少ないといえる。
【0032】
ランプ電力について ランプ電力は、メタルハライドランプに投入される電力であるが、本発明においては、安定点灯時に60W以下である。これは小形のメタルハライドランプであることを意味する。
【0033】
本発明のその他の構成について 本発明においては、必須構成要件ではないが、以下に示す構成を選択的に付加することにより、メタルハライドランプの性能が向上したり、機能が増加したりする。
【0034】
1 外管について
外管は、その内部に気密容器を収納する。外管により、気密容器から外部へ放射される紫外線を遮断したり、気密容器を保温したり、機械的に保護したり、さらには配光特性を所要に整えるために所定形状の遮光膜を配設する場合に外管の表面に遮光膜を形成したりすることができる。また、外管の内部は、その目的に応じて外気に対して気密に封止してもよいし、外気と同程度または減圧された空気または不活性ガスが封入されていてもよい。さらに、要すれば、外気に連通していてもよい。
【0035】
2 口金について
口金は、メタルハライドランプを点灯回路に接続したり、加えて灯器に機械的に支持したりするのに機能する。
【0036】
3 イグナイタについて
イグナイタは、高電圧パルス電圧を発生し、これをメタルハライドランプに印加して、その始動を促進する手段であり、口金の内部に収納するなどにより、メタルハライドランプと一体化することもできる。
【0037】
4 始動補助導体について
始動補助導体は、電極近傍における電界強度を高くして、メタルハライドランプの始動を支援する手段であり、所要によりその一端を他方の電極と同電位個所に接続し、他端を一方の電極近傍における放電容器の外面に配設する。
【0038】
本発明の作用について 本発明においては、上記の構成を具備していることにより、第1のハロゲン化物の主構成物質であるScハロゲン化物およびNaハロゲン化物の合計封入量中に占めるScハロゲン化物の割合が増加するのに伴って、ハロゲン化物全体の蒸気圧が高くなるという傾向を示す。その結果、高い発光効率が得られる。また、上記の傾向は、第2のハロゲン化物の封入量に直接的な関係がないことも分った。
【0039】
上記の関係から、第2のハロゲン化物の封入量をある程度低減しても、ランプ全体のランプ電圧は、低減前と同等程度ないしは許容範囲内の低下に止めることが可能になる。
【0040】
そうして、第2のハロゲン化物の封入量を前記式を満足する適量範囲内に低減することにより、発光効率を高くして全光束を高い値に保持するとともに、ランプ電圧を所要値以上に維持することができるので、ランプ電流の増加を抑制して点灯回路の設計を容易にすることができ、かつ、色度差を許容範囲内に維持して良好な光色が得られる。
【0041】
また、自動車前照灯用のメタルハライドランプにおいては、上記に加えて発光の色温度および色度も重要なファクタであるが、Scハロゲン化物の封入量が本発明の範囲内であれば、色温度の変化が殆どないとともに、色度差も比較的わずかな範囲内に止まるために、良好な光色が得られる。
【0042】
さらに、第1のハロゲン化物の封入量が所要量以上であって、第1のハロゲン化物中に占めるScハロゲン化物の割合が本発明の範囲内であれば、低温状態から点灯した場合、点灯4秒以内に全光束の80%以上までの光束立ち上がりが得られる。そのため、自動車前照灯用のメタルハライドランプとしての規格を満足させることができる。
【0043】
請求項2の発明のメタルハライドランプは、請求項1記載のメタルハライドランプにおいて、放電媒体は、気密容器のmmで表した単位内容積に対する第1のハロゲン化物および第2のハロゲン化物の合計が0.005mg/mm以上であることを特徴としている。
【0044】
本発明は、気密容器に封入するハロゲン化物の封入量を多くして全光束を所要に維持しながら光束立ち上がりを早くしたものである。
【0045】
すなわち、Scハロゲン化物aとNaハロゲン化物bとの質量比a/(a+b)が請求項1記載の範囲内であって、第1および第2のハロゲン化物の合計が気密容器の単位内容積当たり0.005mg/mm以上であれば、メタルハライドランプを冷却状態で点灯したときの光束立ち上がりが良好になって、全光束の80%まで達する時間を4秒以下にすることができる。
【0046】
そうして、本発明においては、自動車前照灯用のメタルハライドランプの規格を満足することができる。なお、上記の範囲のハロゲン化物の合計封入量は、水銀入りランプのそれに比較すると、かなり多いので、蒸発されない余剰の部分が点灯中気密容器の内壁面に液相となって付着するという特徴がある。
【0047】
請求項の発明のメタルハライドランプは、請求項1または2記載のメタルハライドランプにおいて、放電媒体は、気密容器のmmで表した単位内容積に対する質量で表したときの第1のハロゲン化物および第2のハロゲン化物の合計をA(mg/mm)としたとき、Aが下式を満足することを特徴としている。
【0048】
0.005<A<0.03
本発明は、ハロゲン化物の好適な総封入量範囲を規定している。すなわち、上式において、ハロゲン化物の総量が小さくなるに連れて光束立ち上がりが遅くなる傾向があり、下限値未満であると、ハロゲン化物の蒸気圧が不足するために、低温始動において点灯から4秒までの光束立ち上がりが80%以上にならない。また、ハロゲン化物の総量が大きくなると、その蒸気圧は高くなるものの、上限値に接近するにしたがって気密容器の内面に付着する液相状態のハロゲン化物が増加して全光束が低下傾向を示し、上限値を超えると、ランプ電圧が増大して規格外となる。そして、上式の条件を満足すれば、初期の目的を満足する。なお、0.005<A<0.02を満足すれば、より一層高い全光束が得られるので、好適である。
【0049】
そうして、本発明においては、請求項1および2の作用、効果に加えて高い全光束が得られる。
【0050】
請求項の発明の自動車用前照灯装置は、自動車用前照灯装置本体と;自動車用前照灯装置本体内に配設された請求項1ないしのいずれか一記載のメタルハライドランプと;メタルハライドランプを点灯する点灯装置と;を具備していることを特徴としている。
【0051】
本発明の自動車用前照灯装置は、請求項1ないしのいずれか一のメタルハライドランプを光源として備えているので、発光効率が高くなるために、全光束を大きくすることができるとともに、ランプ電圧を比較的高い範囲に維持し、かつ、良好な光色が得られ、さらには加えて光束立ち上がりを早くすることができる。また、メタルハライドランプは、環境負荷の大きな水銀を封入していないので、環境対策上すこぶる好ましい。なお、「自動車用前照灯装置本体」とは、自動車用前照灯装置からメタルハライドランプおよび点灯回路を除いた残余の全ての部分を意味する。
【0052】
点灯装置は、メタルハライドランプを所要に点灯するが、好ましくは制御が容易になるように電子化されていて、メタルハライドランプの点灯直後4秒までの最高入力電力を安定時のランプ電力の2.5〜4倍とするように点灯する。これにより、点灯直後4秒までの光束立ち上がりを早めて自動車用前照灯に必要な前照灯前面の代表点での光度8000cdを得ることができる。
を必要としている。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0054】
図1は、本発明のメタルハライドランプの第1の実施形態を示す正面図である。図において、1は気密容器、2は封着金属箔、3、3は一対の電極、4は外部導入体である。
【0055】
気密容器1は、包囲部1a、および一対の封止部1b、1bにより構成されている。包囲部1aは、外面が回転楕円体形状に成形されてなり、内部が中空で、軸方向に細長いほぼ円柱状の放電空間1cが形成されている。一対の封止部1b、1bは、包囲部1aに一体に形成されていて、包囲部1aの両端からそれぞれ管軸方向に延在している。
【0056】
封着金属箔2は、リボン状のモリブデン箔からなり、減圧封止法により気密容器1の一対の封止部1b、1bの内部に気密に埋設されている。
【0057】
一対の電極3、3は、軸部3aが直棒状をなし、かつ、アークの起点となる先端3bが軸部3aの直径の1/2以下の半径の半球状の曲面を電極軸部の先端の全体に形成している。そして、基端部3cが気密容器1の一対の封止部1b、1bに埋設して支持され、先端部側が気密容器1の包囲部1aの両端から放電空間1c内に突出することにより、電極間距離5mm以下になるように対向している。また、一対の電極3、3は、それぞれ基端が封着金属箔2の一端に接続している。
【0058】
外部導入体4は、先端が封着金属箔2の他端に溶接されて、気密容器1の封止部1bから外部へ導出されている。
【0059】
気密容器1a内には、放電媒体として発光金属および主としてランプ電圧形成用の金属のハロゲン化物およびキセノンが封入されている。
【実施例】
気密容器1 :石英ガラス製で、外径6mm、内径2.7mm、包囲部の
長さ7.0mm、内容積約34mm
電極3 :タングステン製で、軸部の直径0.35mm、電極間距離
4.2mm、突出長1.4mm
放電媒体
金属ハロゲン化物:ScI=0.1mg、NaI=0.2mg、ZnI=0.
1mg、ScI/(ScI+NaI)≒0.33、
ZnI/(ScI+NaI+ZnI)=0.25、
包囲部の単位内容積当たりの封入量約0.012mg
キセノン :25℃で10気圧
電気特性 :ランプ電力35W、ランプ電圧46V(いずれも安定時)
全光束 :3100lm(安定時)
次に、実施例において、Scハロゲン化物とNaハロゲン化物との比率を変えたときのランプ電圧、全光束および色度差の変化を調べた結果について図2を参照して説明する。
【0060】
図2は、水銀フリーランプにおいて、Scハロゲン化物およびNaハロゲン化物の合計中に占めるScハロゲン化物の割合とランプ電圧、全光束および色度差との関係を示すグラフである。図において、横軸はa/(a+b)で、aはScハロゲン化物、bはNaハロゲン化物のいずれも質量で示す封入量を、縦軸は左側がランプ電圧(V)および全光束(lm)、右側が色度差を、それぞれ示す。また、曲線Vlはランプ電圧、曲線lmは全光束、曲線duvは色度差、をそれぞれ示す。
【0061】
そうして、本発明の範囲である0.25<a/(a+b)<0.5であれば、高い全光束が得られ、ランプ電圧および色度差が許容できる範囲内にあることが分る。
【0062】
続いて、同じく実施例において、第1および第2のハロゲン化物の合計に占める第2のハロゲン化物の割合がScハロゲン化物およびNaハロゲン化物の合計中に占めるScハロゲン化物の割合と、ランプ電圧および全光束と、の関係に与える影響について図3を参照して説明する。
【0063】
図3は、ハロゲン化物の総量中に占める第2のハロゲン化物の封入量をパラメータとしてScハロゲン化物およびNaハロゲン化物の合計中に占めるScハロゲン化物の割合と、ランプ電圧、全光束および色度差と、の関係を示すグラフである。図において、図2と同一部分については同一符号を用いている。また、曲線群Vlはランプ電圧、曲線群lmは全光束、をそれぞれ示す。それぞれの群に属する複数の曲線は、パラメータのc/(a+b+c)がそれぞれ異なる。すなわち、曲線dはc/(a+b+c)=0.1、曲線eはc/(a+b+c)=0.25、曲線fはc/(a+b+c)=0.4、曲線xはc/(a+b+c)=0、曲線yはc/(a+b+c)=0.6である。ただし、cはZnハロゲン化物の質量で示す封入量を示す。
【0064】
図から理解できるように、a/(a+b)により変化するランプ特性は、基本的にc/(a+b+c)には影響を受けない。しかし、ランプ電圧は、第2のハロゲン化物の封入量cが相対的に多い方が大きくなる。また、全光束は、c/(a+b+c)が小さいほど大きくなる。
【0065】
次に、同じく実施例において、第1および第2のハロゲン化物の合計に対する第2のハロゲン化物の割合と、ランプ電圧、全光束および色度差との関係について図4を参照して説明する。
【0066】
図4は、第1および第2のハロゲン化物の合計中に占める第2のハロゲン化物の割合と、ランプ電圧、全光束および色度差と、の関係を示すグラフである。図において、横軸はc/(a+b+c)で、aはScハロゲン化物、bはNaハロゲン化物、cは第2のハロゲン化物のいずれも質量で示す封入量を、縦軸は左側がランプ電圧(V)および全光束(lm)、右側が色度差を、それぞれ示す。また、曲線Vlはランプ電圧、曲線lmは全光束、曲線duvは色度差、をそれぞれ示す。
【0067】
そうして、本発明の範囲である0.1<c/(a+b+c)<0.4であれば、発光効率が高くなって全光束が多くなるとともに、ランプ電圧および色度差が許容できる範囲内にあることが分る。
【0068】
さらに、同じくScハロゲン化物およびNaハロゲン化物の合計中に占めるScハロゲン化物の割合が、第1および第2のハロゲン化物の合計中に占める第2のハロゲン化物の割合と、ランプ電圧および全光束との関係に与える影響との関係に与える影響について図5を参照して説明する。
【0069】
図5は、Scハロゲン化物およびNaハロゲン化物の合計中に占めるScハロゲン化物の割合をパラメータとして第1および第2のハロゲン化物の合計中に占める第2のハロゲン化物の封入量と、ランプ電圧および全光束と、の関係を示すグラフである。図において、図4と同一部分については同一符号を用いている。また、曲線群Vlはランプ電圧、曲線群lmは全光束、をそれぞれ示す。それぞれの群に属する複数の曲線は、a/(a+b)がそれぞれ異なる。すなわち、曲線gはa/(a+b)=0.25、曲線hはa/(a+b)=0.33、曲線iはa/(a+b)=0.4、曲線jはa/(a+b)=0.5、曲線rはa/(a+b)=0.09、曲線sはa/(a+b)=0.17、曲線tはa/(a+b)=0.60である。
【0070】
図から理解できるように、Scハロゲン化物の割合が多い方がランプ電圧が高くなるとともに、全光束もいくらか高くなる。
【0071】
図6は、本発明のメタルハライドランプの第1の実施形態における実施例の色度を比較例1および比較例2のそれとともに示す色度図である。図において、1は比較例1、2は比較例2、3は実施例である。また、図中、点線は、色温度約4000Kを示す。なお、比較例1および比較例2の仕様は、以下に示す。
[比較例1]
放電媒体
金属ハロゲン化物:ScI=0.08mg、NaI=0.42mg、ZnI
=0.30mg、ScI/(ScI+NaI)=0.1
6、ZnI/(ScI+NaI+ZnI)=0.37

キセノン :25℃で10気圧
その他の構成は、実施例と同じ。
【0072】
比較例1は、実施例と比較すると、第2のハロゲン化物の封入量が低減していない点で異なる。
[比較例2]
放電媒体
金属ハロゲン化物:ScI=0.1mg、NaI=0.5mg、ZnI=0.
2mg、ScI/(ScI+NaI)=0.167、
ZnI/(ScI+NaI+ZnI)=0.25
キセノン :25℃で10気圧
その他の構成は、実施例と同じ。
【0073】
比較例2は、実施例と比較すると、第2のハロゲン化物の封入量を低減している点で実施例と同様であるが、第1のハロゲン化物に対するScハロゲン化物の割合が比較例1と同じである点で異なる。
【0074】
そうして、図6から理解できるように、単に第2のハロゲン化物を低減しただけでは色温度が変化してしまう。その意味で、第2のハロゲン化物は、色度調整作用があることが分る。これに対して、実施例によれば、第1のハロゲン化物のScハロゲン化物とNaハロゲン化物とのバランスや第1および第2のハロゲン化物のバランスをとりながら第2のハロゲン化物を低減することにより、色温度が変わることなく、また色度差も許容範囲内に維持できることが分る。
【0075】
図7は、本発明のメタルハライドランプの第1の実施形態において、実施例のa/(a+b)を変化させた場合の光束立ち上がり特性に与える影響を示すグラフである。図において、横軸はa/(a+b)を、縦軸は全光束の80%に要する時間(秒)を、それぞれ示す。なお、測定は、始動直後に安定時のランプ電力35Wのほぼ2.5倍に相当するランプ電力85Wを投入して行なった。
【0076】
図から理解できるように、0.25<a/(a+b)<0.5の範囲であれば、点灯開始後4秒までに全光束の80%以上の光束が得られる。
【0077】
図8は、本発明のメタルハライドランプの第1の実施形態における実施例の第1および第2のハロゲン化物の合計を変化させた場合の全光束の変化を示すグラフである。図において、横軸は気密容器の単位内容積当たりの第1および第2のハロゲン化物の合計A(mg/mm)を、縦軸は全光束(lm)を、それぞれ示す。
【0078】
図から理解できるように、0.005<A<0.03の範囲であれば、3040lm以上の全光束が得られる。また、0.005<A<0.02の好適な範囲であれば、3100以上の全光束が得られる。
【0079】
図9は、本発明の高圧放電ランプの第2の実施形態としてのメタルハライドランプを示す正面図である。本実施形態は、図1に示すのと同様なメタルハライドランプをさらに自動車用ヘッドライトに装着するように構成したものである。図において、7は外管、8は口金、olは外部リード線、ccは接続導体、9は絶縁チューブ、10は発光管である。
【0080】
外管7は、紫外線カット性能を備えており、内部に図1に示す構造の発光管10を収納していて、両端が封止部1bにガラス溶着されているが、先端側の端部は空気の流通を許容するように構成されている。また、外管7は、その外面の所要の部位に遮光膜7aが形成されている。遮光膜7aは、顔料とフリットガラスとが混合されて外管7に加熱溶融させることにより形成されていて、所望の配光特性を得るのに有効に作用する。さらに、封止部1b1および外管7の基端側の部分が口金8内に嵌入した状態で後述する締付け金具8dにより口金8に支持されている。
【0081】
口金8は、絶縁性の口金基体8aに組み付けられた一対の受電端子8b、8cおよび締付け金具8dを備えている。受電端子8bは、リング状をなしていて、口金基体8aの小径部8a1に面一になるよう装着されている。受電端子8cは、口金基体8aの基端から背方へ突出している。
【0082】
外部リード線olは、口金基体8aから外管7とほぼ並行に延在していて、基端が受電端子8bに接続するとともに、先端が後述する接続導体ccに溶接している。
【0083】
接続導体ccは、外部リード線olの先端と発光管10の先端側の外部導入体4との間に介在して、両者間を接続している。
【0084】
絶縁チューブ7は、外部リード線olを被覆している。
【0085】
図10は、本発明の自動車用前照灯装置の一実施形態を示背面方向から見た斜視図である。各図において、11は自動車用前照灯装置本体、12はメタルハライドランプ、13は点灯装置である。
【0086】
自動車用前照灯装置本体11は、前面透過パネル11a、リフレクタ11b、11c、ランプソケット11dおよび取付部11eなどから構成されている。前面レンズ11aは、自動車の外面と合わせた形状をなし、所要の光学的手段たとえばプリズムを備えている。リフレクタ11b、11cは、各メタルハライドランプ12ごとに配設されていて、それぞれに要求される配光特性を得るように構成されている。ランプソケット11dは、点灯装置13の出力端に接続し、メタルハライドランプ12の口金12dに装着される。取付部11eは、自動車用前照灯装置本体11を自動車の所定の位置に取り付けるための手段である。
【0087】
メタルハライドランプ12は、図1および図6に示す構造を備えている。ランプソケット11dは、口金に装着されて接続する。そうして、2灯のメタルハライドランプ12が自動車用前照灯装置本体11に装着されて、4灯式の自動車用前照灯装置が構成される。各メタルハライドランプ12の発光部は、自動車用前照灯装置本体11のリフレクタ11b、11cの焦点にほぼ位置する。
【0088】
点灯装置13A、13Bは、金属製容器13a内に収納されているとともに、メタルハライドランプ12を付勢して点灯させる。
【0089】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、耐火性で透光性の気密容器の内部に5mm以下の電極間距離で一対の電極を対向して封装し、放電媒体がScおよびNaを主発光物質としてScハロゲン化物およびNaハロゲン化物を含む第1のハロゲン化物、Mg、Co、Cr、Zn、Mn、Re、Ga、Sn、Fe、Al、Ti、ZrおよびHfのグループから選択された一種または複数種からなりランプ電圧形成に寄与する第2のハロゲン化物、ならびに温度25℃で5気圧以上のキセノンを含んで気密容器内に封入されていて、いずれも質量で表したときのScハロゲン化物の封入量をaとし、Naハロゲン化物の封入量をbとしたとき、a/(a+b)が下式を満足するとともに、水銀を本質的に含まない、安定時にランプ電力が60W以下で点灯することにより、発光効率を高くするとともに、ランプ電圧の低下が少なくて、かつ、光色が良好になり、しかも第2のハロゲン化物の封入量をcとしたとき、c/(a+b+c)が下式を満足する適量範囲内に低減することにより、ランプの発光効率を高くして全光束を高い値に保持するとともに、ランプ電圧を所要値以上に維持することができ、ランプ電流の増加を抑制して点灯回路の設計を容易にすることができ、かつ、色度差を許容範囲内に維持して良好な光色が得られる自動車前照灯用として好適なメタルハライドランプを提供することができる。
【0090】
0.27<a/(a+b)<0.37
0.1<c/(a+b+c)<0.4
請求項2の発明によれば、加えて放電媒体は、気密容器のmmで表した単位内容積に対する第1のハロゲン化物および第2のハロゲン化物の合計が0.005mg/mm以上であることにより、光束立ち上がりを早くしたメタルハライドランプを提供することができる。
請求項の発明によれば、加えて放電媒体は、気密容器のmmで表した単位内容積に対する質量で表したときの第1のハロゲン化物および第2のハロゲン化物の合計をA(mg/mm)としたとき、Aが下式を満足することにより、全光束が大きいメタルハライドランプを提供することができる。
【0091】
0.005<A<0.03
請求項の発明によれば、自動車用前照灯装置本体と、自動車用前照灯装置本体内に配設された請求項1ないし4のいずれか一記載のメタルハライドランプと、メタルハライドランプを点灯する点灯装置とを具備していることにより、請求項1ないしの効果を有する自動車用前照灯装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメタルハライドランプの第1の実施形態を示す正面図
【図2】 水銀フリーランプにおいて、Scハロゲン化物およびNaハロゲン化物の合計中に占めるScハロゲン化物の割合とランプ電圧、全光束および色度差との関係を示すグラフ
【図3】 ハロゲン化物の総量中に占める第2のハロゲン化物の封入量をパラメータとしてScハロゲン化物およびNaハロゲン化物の合計中に占めるScハロゲン化物の割合と、ランプ電圧、全光束および色度差と、の関係を示すグラフ
【図4】 第1および第2のハロゲン化物の合計中に占める第2のハロゲン化物の割合と、ランプ電圧、全光束および色度差と、の関係を示すグラフ
【図5】 Scハロゲン化物およびNaハロゲン化物の合計中に占めるScハロゲン化物の割合をパラメータとして第1および第2のハロゲン化物の合計中に占める第2のハロゲン化物の封入量と、ランプ電圧および全光束と、の関係を示すグラフ
【図6】 本発明のメタルハライドランプの第1の実施形態における実施例の色度を比較例1および比較例2のそれとともに示す色度図
【図7】 本発明のメタルハライドランプの第1の実施形態における実施例のa/(a+b)を変化させた場合の光束立ち上がり特性に与える影響を示すグラフ
【図8】 本発明のメタルハライドランプの第1の実施形態における実施例の第1および第2のハロゲン化物の合計を変化させた場合の全光束の変化を示すグラフ
【図9】 本発明の高圧放電ランプの第2の実施形態としてのメタルハライドランプを示す正面図
【図10】 本発明の自動車用前照灯装置の一実施形態を示す背面方向から見た斜視図
【符号の説明】
1…気密容器、1a…包囲部、1b…封止部、1c…放電空間、2…封着金属箔、3…電極、3a…軸部、3b…アークの起点となる先端、3c…基端部、4…外部導入線

Claims (4)

  1. 耐火性で透光性の気密容器と;
    気密容器の内部に5mm以下の電極間距離で対向して封装された一対の電極と;
    ScおよびNaを主発光物質としてScハロゲン化物およびNaハロゲン化物を含む第1のハロゲン化物、Mg、Co、Cr、Zn、Mn、Re、Ga、Sn、Fe、Al、Ti、ZrおよびHfのグループから選択された一種または複数種からなりランプ電圧形成に寄与する第2のハロゲン化物、ならびに温度25℃で5気圧以上のキセノンを含んで気密容器内に封入されていて、いずれも質量で表したときのScハロゲン化物の封入量をaとし、Naハロゲン化物の封入量をbとし、第2のハロゲン化物の封入量をcとしたとき、a/(a+b)およびc/(a+b+c)が下式をともに満足するとともに、水銀を本質的に含まない放電媒体と;
    を具備し、安定時にランプ電力が60W以下で点灯することを特徴とするメタルハライドランプ。
    0.27<a/(a+b)<0.37
    0.1<c/(a+b+c)<0.4
  2. 放電媒体は、気密容器のmmで表した単位内容積に対する第1のハロゲン化物および第2のハロゲン化物の合計が0.005mg/mm以上であることを特徴とする請求項1記載のメタルハライドランプ。
  3. 放電媒体は、気密容器のmmで表した単位内容積に対する質量で表したときの第1のハロゲン化物および第2のハロゲン化物の合計をA(mg/mm)としたとき、Aが下式を満足することを特徴とする請求項1または2記載のメタルハライドランプ。
    0.005<A<0.03
  4. 自動車用前照灯装置本体と;
    自動車用前照灯装置本体内に配設された請求項1ないしのいずれか一記載のメタルハライドランプと;
    メタルハライドランプを点灯する点灯装置と;
    を具備していることを特徴とする自動車用前照灯装置。
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