JP4016907B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換回路を構成する半導体モジュールの冷却手段を備えた電力変換装置に関する。
従来より、DC−DCコンバータ回路やインバータ回路等の電力変換回路は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車等の動力源である交流モータに通電する駆動電流を生成するのに用いられることがある。
一般に、電気自動車やハイブリッド自動車等では、交流モータから大きな駆動トルクを得る必要があるため、大きな駆動電流が必要である。
そしてそのため、その交流モータ向けの駆動電流を生成する上記電力変換回路においては、該電力変換回路を構成するIGBT等の電力用半導体素子を含む半導体モジュールからの発熱が大きくなる傾向にある。
そこで、電力変換回路を構成する複数の半導体モジュールを均一性高く冷却できるように、冷却用媒体(冷媒)の供給及び排出を担う一対のヘッダの間に多数の扁平冷却チューブを配置し、該扁平冷却チューブの間に半導体モジュールを挟持した冷却チューブ並列型の電力変換装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記従来の電力変換装置では、次のような問題がある。すなわち、冷却チューブと半導体モジュールとの多層積層構造は、単層構造と比べて、強度的に不利となるおそれがある。
一般に、積層構造の構造体の強度を十分に確保するには、積層構造を構成する部材、すなわち、冷却部材自体や、半導体モジュール自体の剛性を高くする等の対策を施す必要がある。そうすると、冷却部材の厚肉化等による大型化や、半導体モジュールの厚肉化等による大型化を招来し、上記電力変換装置全体の大型化、重量増が不可避となるおそれが高い。
特に、電気自動車やハイブリッド自動車等に車載される電力変換装置では、その使用環境が過酷である。当該電力変換装置では、構造的な強度を十分に確保して、その耐久性を十分に向上する必要がある。
そのため、電気自動車やハイブリッド自動車等向けの電力変換装置では、耐久性の向上と、小型化や軽量化等による搭載性の向上とを両立することが難かしいという問題があった。
特開2002−26215号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、小型、かつ、高耐久性の電力変換装置を提供しようとするものである。
本発明は、電力変換回路を構成する半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却する冷媒の流路を形成する冷却チューブとを有する電力変換装置において、
扁平形状を呈する上記冷却チューブと、平板状の上記半導体モジュールとを交互に積層してなり、上記各冷却チューブの両端を、上記冷媒の供給及び排出を行う一対のヘッダ部に連通させてなる半導体積層ユニットと、
該半導体積層ユニットにおける上記各冷却チューブの長手方向に沿う側縁部がなす表面及び裏面に対面して、所定の幅方向の間隙を空けて配置される一対のガイド面を形成したガイドユニットとを有してなることを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
本発明の電力変換装置は、上記半導体積層ユニットの上記表面及び上記裏面に対して、上記所定の幅方向の間隙を空けて対面する上記ガイド面を備えた上記ガイドユニットを有している。
上記ガイドユニットによれば、上記半導体積層ユニットの上記表面及び裏面に対面する上記ガイド面により、上記半導体積層ユニットの位置変動を規制し、大きな位置変動を生じるおそれがある場合に、これを防止するように支持することができる。
上記半導体積層ユニットでは、積層面の短辺方向、すなわち、上記表面及び上記裏面の法線方向の剛性が低くなるおそれがあるため、上記のようなガイド面による支持は効果的である。
そのため、上記電力変換装置では、上記ガイドユニットによる支持構造により、上記半導体積層ユニットの強度を補って、装置全体の強度を確保することができる。
それ故、上記電力変換装置では、上記半導体積層ユニット自体の大型化や重量増を生じることなく、その耐久性、信頼性を十分に確保することができる。
したがって、本発明の電力変換装置は、小型であって、かつ、耐久性の高い優れた品質を有する装置である。
本発明においては、上記半導体モジュールとしては、IGBT素子やMOS型FET素子等の電力用半導体素子を含む半導体モジュールがある。
また、上記ガイドユニットは、上記半導体積層ユニットの積層方向に沿って形成された溝形状であって、その開口部が相互に対面するように配置した一対の凹部を有してなり、上記半導体積層ユニットは、上記長手方向の両端部を、上記各凹部に収容した状態で配置してあり、上記ガイド面は、上記凹部の内周面のうち、上記半導体積層ユニットの上記表面及び上記裏面に対面する部分に形成してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記一対の凹部によって、効果的に上記半導体積層ユニットを支持することができる。
特に、相互に開口部を対面させた上記一対の凹部によれば、上記半導体積層ユニットの長手方向の両端を、確実性高く支持することができる。
また、上記ガイドユニットは、上記各凹部をそれぞれ形成してなる一対のガイド部と、上記半導体積層ユニットの積層方向の端面と当接する当接部を含むプレート部とを有してなり、上記一対のガイド部は、上記プレート部に固定してあることが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記プレート部との当接により、上記凹部に対する上記半導体積層ユニットの挿入方向の位置を確実に規制することができる。
なお、上記プレート部と上記半導体積層ユニットとは、相互に接触しているだけでも、良いが、両者を接合しても良い。
また、上記プレート部は、上記一対のヘッダ部に連通する一対の冷媒流路を形成してなることが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記プレート部に形成した上記一対の冷媒流路を利用して、上記半導体積層ユニットに冷媒を循環させる経路を効率良く形成することができる。
また、上記プレート部は、上記電力変換装置の筐体の一部を構成する構造部材であることが好ましい(請求項5)。
この場合には、上記電力変換装置において、上記半導体積層ユニットを確実性高く保持することができる。
また、上記凹部の底面は、上記半導体積層ユニットとの間に、上記長手方向の所定の間隔を空けて対面していることが好ましい(請求項6)
この場合には、上記半導体積層ユニットを、上記長手方向においても支持することができる。
また、上記半導体積層ユニットと上記ガイドユニットとの間における上記長手方向の所定の間隙は、上記所定の幅方向の間隙よりも広く設定してあることが好ましい(請求項7)。
この場合には、一般に、上記幅方向に比べて上記長手方向において大きくなる熱膨張による寸法変化を許容することができる。
また、上記ガイドユニットは、上記半導体積層ユニットに対して、積層方向の荷重を作用する加圧部を有してなることが好ましい(請求項8)。
この場合には、上記半導体積層ユニットに対して、積層方向の荷重を作用させることができる。
積層方向に当接荷重を作用させた上記半導体積層ユニットにおいては、上記半導体モジュールと上記冷却チューブとの接触状態を確実に維持して上記半導体モジュールの冷却性能を向上することができる。
さらに、積層方向の荷重を作用した状態で積層した上記半導体積層ユニットでは、ユニット自体の構造的な強度を向上することができる。
また、上記各ヘッダ部は、ベローズパイプにより構成してあり、上記幅方向の所定の間隔は、0.5mm以上5mm以下としてあることが好ましい(請求項9)。
この場合には、管状のベローズパイプよりなるヘッダ部を有する上記半導体積層ユニットについて、上記ガイドユニットへの組み付け性を良好に維持しながら、上記半導体積層ユニットの耐久性を向上することができる。
上記幅方向の所定の間隙が0.5mm未満であると、上記ガイドユニットに対する上記半導体積層ユニットの組み付け性が不良になる。
一方、上記幅方向の所定の間隙が5mmを超えると、上記半導体積層ユニットを、上記ガイドユニットによって十分に支持できないおそれがある。
また、上記ガイドユニットは、上記半導体モジュールの外部端子である制御端子と電気的に接続した制御基板を保持してなることが好ましい(請求項10)。
この場合には、上記ガイドユニットに固定した上記制御基板を用いて、上記半導体モジュールを確実性高く制御することができる。
さらに、上記制御基板を上記電力変換装置と一体化することで、装置全体をコンパクトに構成することができる。
また、上記ガイドユニットは、上記半導体モジュールの外部端子である電力端子と電気的に接続した電力バスバーを保持してなることが好ましい(請求項11)。
この場合には、上記ガイドユニットに固定した上記電力バスバーを介して、上記半導体モジュールが制御する電力信号を効率良く出力することができる。
特に、上記ガイドユニットに固定した上記電力バスバーによれば、電気的なリークやショート等のトラブルのおそれを抑制することができる。
さらに、上記電力バスバーを上記電力変換装置と一体化することで、装置全体をコンパクトに構成することができる。
また、上記電力変換回路は、DC−DCコンバータ回路と、インバータ回路とを含む回路であり、上記半導体モジュールは、上記DC−DCコンバータ回路及び上記インバータ回路を構成する電力用の半導体モジュールであることが好ましい(請求項12)。
この場合には、上記電力変換回路を構成する上記電力用半導体モジュールにおいては、上記半導体素子からの発熱量が大きいため、本発明による効果が特に有効になる。
(実施例1)
本例の電力変換装置1について、図1〜図8を用いて説明する。
この電力変換装置1は、図1及び図2に示すごとく、電力変換回路を構成する半導体モジュール10と、該半導体モジュール10を冷却する冷媒の流路を形成する冷却チューブ20とを含む装置である。
上記電力変換装置1は、半導体積層ユニット2とガイドユニット50とを有している。
上記半導体積層ユニット2は、図2に示すごとく、扁平形状を呈する冷却チューブ20と半導体モジュール10とを交互に積層してなり、上記各冷却チューブ20の両端を、上記冷媒の供給側及び排出側を構成する一対のヘッダ部41、42に連通させたユニットである。
上記ガイドユニット50は、図6及び図7に示すごとく、上記半導体積層ユニット2における上記各冷却チューブ20の長手方向に沿う側縁部がなす表面201及び裏面202に対面して、所定の幅方向の間隙を空けて配置される一対のガイド面531を形成してなるユニットである。
以下に、この内容について詳しく説明する。
本例の電力変換装置1は、例えば、電気自動車用の走行モータに通電する駆動電流を生成するための装置である。
この電力変換装置1は、図1及び図8に示すごとく、上記半導体積層ユニット2、上記ガイドユニット50のほか、半導体モジュール10に制御信号を入力する制御基板110と、図示しないコンデンサやリアクトル等から構成される電力回路とを有してなる装置である。
上記の半導体積層ユニット2は、図2に示すごとく、複数の半導体モジュール10と扁平形状の冷却チューブ20とを交互に積層してなる多層積層構造のユニットである。
なお、本例の半導体積層ユニット2では、隣接して積層した冷却チューブ20の間に、2個の半導体モジュール10を並列配置してある。
この半導体モジュール10は、図3及び図4に示すごとく、電力用半導体素子であるIGBT素子11と、モータの回転を滑らかにするために必要なフライホイールダイオード素子12とを相互に対面する一対の電極放熱板15の間に配置したモジュールである。
そして、この半導体モジュール10は、上記一対の電極放熱板15と上記各素子11、12とを、モールド樹脂により一体成形してなる。
この半導体モジュール10は、図4に示すごとく、両面に電極放熱板15が露出するように樹脂成形してなり、該露出した電極放熱板15が放熱面として機能するように構成してある。
上記の半導体モジュール10は、図3に示すごとく、外部端子としては、電力信号用の端子であって、上記各電極放熱板15と一体に形成した電力端子150と、制御信号用の端子であって、モールド樹脂中に保持した制御端子160とを有してなる。そして、電力端子150と制御端子160とを、上記電極放熱板15に平行な面内において対向配置してある。
そのため、この半導体モジュール10を用いた半導体積層ユニット2においては、図6に示すごとく、該半導体積層ユニット2の表面201側に電力端子150を突出させ、裏面202側に制御端子160を突出させることができる。
本例の冷却チューブ20は、図2に示すごとく、内部に冷媒を流動させる中空部(図示略)を有してなる扁平形状のチューブ20である。
この冷却チューブ20は、その両端部付近の扁平部分の平坦面に、ベローズパイプ400を接続するための貫通穴(図示略)を穿孔してなる。そして、冷却チューブ20の両端には、封止用のキャップ部材203を接合するように構成してある。
上記半導体積層ユニット2は、図2に示すごとく、上記ヘッダ部として供給用のヘッダ部41と排出用のヘッダ部42とを有している。本例では、長さ方向に伸縮可能なアルミ材よりなる上記ベローズパイプ400により、これらのヘッダ部41、42を構成してある。
ベローズパイプ400は、隣接して積層した冷却チューブ20の間隙に配置してなり、各冷却チューブ20に穿孔した上記貫通穴を連通するように接合してある。そして、積層した冷却チューブ20の各間隙に配置した複数のベローズパイプ400が、全体として、上記各ヘッダ部41、42を形成するように構成してある。
なお、ここで、上記半導体モジュール10を冷却チューブ20の間に配置する際には、上記各ヘッダ部41、42のベローズパイプ411、421を伸ばした状態で半導体モジュール10を冷却チューブ20の間に配置した後、ベローズパイプ400を縮めることにより、冷却チューブ20と半導体モジュール10とを密着させる。
なお、冷却チューブ20と、半導体モジュール10とを電気的に絶縁するため、冷却チューブ20と、半導体モジュール10の電極放熱板15との間には、電気的な絶縁性の高いセラミック板(図示略)を配置してある。
また、本例のガイドユニット50は、図5及び図6に示すごとく、上記ガイド面531を形成した一対のガイド部53と、該一対のガイド部53を固定するプレート部51とからなるユニットである。
各ガイド部53は、図6に示すごとく、上記半導体積層ユニット2の積層方向に沿う溝形状をなす凹部530を有してなる。そして、該凹部530の内周面のうち、相互に対面する2つの側壁面が、上記ガイド面531をなすように構成してある。
ガイド部53における凹部530の長手方向の一方の端面には、プレート部に固定するためのフランジ535を形成してある。そして、ガイド部53は、フランジ535を上記プレート部51にボルト結合することにより、プレート部51に対して直立する状態で固定してある。
なお、本例では、ガイド部53とプレート部51とを別部品として構成したが、これに代えて、両者を一体構造として構成することもできる。
上記一対のガイド部53は、図6に示すごとく、それぞれの凹部530の開口部を対面するように上記プレート部51に固定してある。
そして、上記半導体積層ユニット2は、その積層方向の一方の端面を上記プレート部51に当接すると共に、上記長手方向の両端部を上記各凹部530に収容した状態で、上記ガイドユニット50に組み付けてある。
このガイドユニット50は、図7に示すごとく、上記一対のガイド面531により半導体積層ユニット2の上記表面201及び上記裏面202を支持すると共に、上記凹部530の底面532により、半導体積層ユニット2の長手方向の端面を支持するように構成してある。
上記各ガイド面531は、半導体積層ユニット2の表面201あるいは裏面202に対して、所定の幅方向の間隙aを空けて対面するように構成してある。また、上記底面532は、半導体積層ユニット2の長手方向の端面に対して、所定の長手方向の間隙bを空けて対面するように構成してある。
ここで、本例のガイドユニット50では、半導体積層ユニットに生じる熱膨張による寸法変化が長手方向において大きくなることを考慮して、上記各間隙の大小関係をa<bとしてある。
さらに、本例の電力変換装置1では、図1に示すごとく、該電力変換装置1の筐体の一部をなすように上記プレート部51を構成してある。
そして、このプレート部51には、上記一対のヘッダ部41、42に連通する冷媒流路511、512を形成してあり、半導体積層ユニット2をガイドユニット50に組み付けたとき、冷媒流路511、512が各ヘッダ部41、42に連通するようにしてある。
なお、該プレート部51における上記半導体積層ユニット2を固定した面は、該半導体積層ユニット2のほかに、図示しないコンデンサやリアクタ等の部品を固定するように構成してある。
プレート部51における上記電力変換装置1の外表面をなす面には、上記各冷媒流路511、512に外部配管を連結するためのジョイント部を接合してある。
さらに、本例のガイドユニット50は、図5に示すごとく、半導体積層ユニット2を積層方向に加圧する荷重を発生する挟圧プレート52を有してなる。
該挟圧プレート52は、プレート部51との間で、積層方向の荷重を作用した状態で半導体積層ユニット2を挟持するように構成してある。
なお、本例では、半導体積層ユニット2の積層方向の端面を、上記プレート部51に接合してある。
上記挟圧プレート52は、各ガイド部53の長手方向の端面にボルト結合することにより、一対のガイド部53をブリッジ状に連結するように構成してある。
該挟圧プレート52は、両端部に、固定用のボルトを挿通するボルト穴を穿孔してなり、その2箇所のボルト穴の中間に、上記半導体積層ユニット2の積層方向の端面に当接する当接部520を有してなる。
該当接部520は、図5に示すごとく、長手方向の両端部よりも板厚を厚く形成してなり、上記ガイド部53に取り付けたとき、半導体積層ユニット2に向けて突出する押圧面を形成するように構成してある。
そして、この挟圧プレート52は、ガイド部53の端面にボルト結合する際のボルトの締め付けトルクに応じた荷重を、上記当接部520から上記半導体積層ユニット2に向けて作用するように構成してある。
そのため、本例の電力変換装置1においては、上記冷却チューブ20と上記半導体モジュール10との間に適切な当接荷重を作用させることにより、両者の間に適切な当接荷重を作用して、広い接触面積を確保することができる。
それ故、本例の半導体積層ユニット2では、半導体モジュール10と冷却チューブ20との間の熱の移動が促進され、半導体モジュール10を効率良く冷却することができる。
特に、本例の電力変換装置2では、半導体モジュール10の両面側に冷却チューブ20が当接しているため、該半導体モジュール10を冷却する性能が非常に高い。
また、上記のごとく、本例の電極変換装置1においては、図8に示すごとく、半導体モジュール10の電力端子150が半導体冷却ユニット2の表面201側に突出すると共に、制御端子160が裏面202側に突出するように構成してある。
そのため、この電力変換装置1では、同図に示すごとく、半導体積層ユニット2の表面201側に、各半導体モジュール10の電力端子150を結線するための電力バスバー155を配設することにより、電力信号線の効率的な取り回しが可能となる。
本例の電力変換装置1では、同図に示すごとく、一対のガイド部53を利用して、確実かつ簡単に電力バスバー155を固定することができる。すなわち、一対のガイド部53の各側面に形成した取り付け部を利用して、ブリッジ状に電力バスバー155を取り付ければ、半導体積層ユニット2の表面201と一定の間隙を空けて電力バスバー155を配置することができる。
同様に、上記電力変換装置1では、図8に示すごとく、半導体積層ユニット2の裏面202側に、各半導体モジュール10の制御端子160に電気的に接続する制御基板165を配置することにより、該制御基板165と制御端子160との間の信号線を短縮或いは省略することができる。
本例の電力変換装置1では、一対のガイド部53を利用して、確実かつ簡単に制御基板155を固定することができる。
(実施例2)
本例は、実施例1の電力変換装置を基にして、上記挟圧プレートの構造を変更した例である。この例について、図9を用いて説明する。
本例のガイドユニット50は、弾性変形可能に構成したバネ部材55を利用して半導体積層ユニット2を積層方向に荷重を作用するように構成してある。
本例の一対のガイド部53は、半導体積層ユニット2の積層高さよりも高く形成してある。そして、各ガイド部53における半導体積層ユニット2から突出する部分には、上記バネ部材55の両端部を係合する係合ピン538を配置してある。
そして、バネ部材55は、その両端部を、各ガイド部53の係合ピン538に係合したとき、その中間部が半導体積層ユニット2に向けて湾曲し、該半導体積層ユニット2を押圧するように構成してある。
また、バネ部材55と半導体積層ユニット2の端面との間には、平板状の押圧プレート550を配置するように構成してある。
本例のバネ部材55は、押圧プレート550を介在して、弾性力を均一性高く半導体積層ユニット2の端面に作用するように構成してある。
実施例1における、電力変換装置の一部を示す斜視図。 実施例1における、半導体積層ユニットを示す正面図。 実施例1における、半導体モジュールを示す上面図。 実施例1における、半導体モジュールの断面構造を示す断面図(図3におけるA−A線矢視断面図。)。 実施例1における、半導体積層ユニットの組み付け状態を示す正面図。 実施例1における、半導体積層ユニットの組み付け状態を示す上面図。 実施例1における、半導体積層ユニットの組み付け状態を示す拡大図。 実施例1における、半導体積層ユニットの配線状態を示す上面図。 実施例2における、半導体積層ユニットの組み付け状態を示す正面図。
符号の説明
1 電力変換装置
10 半導体モジュール
11 IGBT素子
12 フライホイールダイオード素子
2 半導体積層ユニット
20 冷却チューブ
30 絶縁部材
41、42 ヘッダ部
400 ベローズパイプ
50 ガイドユニット
53 ガイド部
531 ガイド面

Claims (12)

  1. 電力変換回路を構成する半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却する冷媒の流路を形成する冷却チューブとを有する電力変換装置において、
    扁平形状を呈する上記冷却チューブと、平板状の上記半導体モジュールとを交互に積層してなり、上記各冷却チューブの両端を、上記冷媒の供給及び排出を行う一対のヘッダ部に連通させてなる半導体積層ユニットと、
    該半導体積層ユニットにおける上記各冷却チューブの長手方向に沿う側縁部がなす表面及び裏面に対面して、所定の幅方向の間隙を空けて配置される一対のガイド面を形成したガイドユニットとを有してなることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1において、上記ガイドユニットは、上記半導体積層ユニットの積層方向に沿って形成された溝形状であって、その開口部が相互に対面するように配置した一対の凹部を有してなり、上記半導体積層ユニットは、上記長手方向の両端部を、上記各凹部に収容した状態で配置してあり、上記ガイド面は、上記凹部の内周面のうち、上記半導体積層ユニットの上記表面及び上記裏面に対面する部分に形成してあることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項2において、上記ガイドユニットは、上記各凹部をそれぞれ形成してなる一対のガイド部と、上記半導体積層ユニットの積層方向の端面と当接する当接部を含むプレート部とを有してなり、上記一対のガイド部は、上記プレート部に固定してあることを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項3において、上記プレート部は、上記一対のヘッダ部に連通する一対の冷媒流路を形成してなることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項において、上記プレート部は、上記電力変換装置の筐体の一部を構成する構造部材であることを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項において、上記凹部の底面は、上記半導体積層ユニットとの間に、上記長手方向の所定の間隔を空けて対面していることを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項6において、上記半導体積層ユニットと上記ガイドユニットとの間における上記長手方向の所定の間隙は、上記所定の幅方向の間隙よりも広く設定してあることを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、上記ガイドユニットは、上記半導体積層ユニットに対して、積層方向の荷重を作用する加圧部を有してなることを特徴とする電力変換装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項において、上記各ヘッダ部は、ベローズパイプにより構成してあり、上記幅方向の所定の間隔は、0.5mm以上5mm以下としてあることを特徴とする電力変換装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において、上記ガイドユニットは、上記半導体モジュールの外部端子である制御端子と電気的に接続した制御基板を保持してなることを特徴とする電力変換装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項において、上記ガイドユニットは、上記半導体モジュールの外部端子である電力端子と電気的に接続した電力バスバーを保持してなることを特徴とする電力変換装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項において、上記電力変換回路は、DC−DCコンバータ回路と、インバータ回路とを含む回路であり、上記半導体モジュールは、上記DC−DCコンバータ回路及び上記インバータ回路を構成する電力用の半導体モジュールであることを特徴とする電力変換装置。
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