JP4006325B2 - Developer carrier, developing device, and process cartridge - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法或いはトナージェット記録法等を利用した記録方法において、静電潜像担持体上に形成された潜像を現像して顕像化するための現像装置に用いられる現像剤担持体、及び該現像剤担持体を用いた現像装置、及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子写真法としては特許文献1、2(3)、4(5)等に、種々の方法が記載されているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により静電潜像担持体(感光体)上に静電潜像を形成し、次いで該静電潜像を現像剤(トナー)を用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力或いは溶剤蒸気等により定着し、複写物を得るものである。
【0003】
近年、電子写真法を用いた機器は、従来の複写機以外にプリンターやファクシミリ等多数になってきている。現像方式にはキヤリア粒子を用いる二成分現像方式とキヤリア粒子を用いない一成分現像方式に大別される。一成分現像方式には、磁性粒子をトナーに内包させて磁力の作用により現像剤の担持搬送を行う一成分磁性現像方式と、磁性粒子を用いずに現像剤の摩擦電荷の作用などで現像剤を現像剤担持体へ担持させる一成分非磁性現像方式がある。一成分磁性現像方式においては、カーボンブラックなどの着色剤は用いず、磁性粒子を着色剤として兼用させることもできる。
【0004】
二成分現像方式は、ガラスビーズや鉄粉等のキヤリア粒子が必要なため、或いは現像剤中のトナー濃度を一定に保つ必要があるため、トナー濃度を検知して必要量のトナーを補給する装置が必要となり、現像装置が大きくて重く、且つ複雑な構成となる。また二成分現像方式ではトナー成分のキヤリアへの付着(スペント)が起こりやすいため、キヤリアの交換頻度が高くなる。この点一成分現像方式では、このようなキヤリアや上述の複雑な構成は不必要となり、現像装置自体の小型化・軽量化が可能であり、さらにはキヤリアの交換が必要ないため長期にわたりメンテナンスの必要がなくなる。その一方で、一成分磁性現像方式は、暗黒色の磁性粒子をトナーに使用するためカラー化が困難であり、二成分現像方式は濃度検知装置などにより細かい現像状態の調整が可能であるため、カラー現像用に好ましく用いられる。近年では、電子写真装置の軽量・小型化等を目的として複写装置部分を小さくする必要性が求められており、そのため一成分現像方式を用いた現像装置が使用されることが多くなってきている。
【0005】
しかし、この様な一成分現像方式を用いる場合にはトナー帯電量の調整が難しく、トナーによる工夫が種々行われているものの、トナー帯電の不均一性や帯電の耐久安定性に関わる問題は、完全には解決されていない。
【0006】
特に、現像剤担持体(現像スリーブ)が繰り返し回転を行っているうちに、現像スリーブ上にコーティングされたトナーの帯電量が現像スリーブとの接触により高くなりすぎ、トナーが現像スリーブ表面との鏡映力により引き合って現像スリーブ表面上で不動状態となり、現像スリーブから潜像担持体(感光ドラム)上の潜像に移動しなくなるという、所謂チャージアップ現象が特に低湿環境下にて発生しやすくなる。この様なチャージアップ現象が発生すると、上層のトナーは帯電しにくくなり、トナーの現像量が低下するため、ライン画像の細りやベタ画像の画像濃度薄の如き問題点を生じる。さらに、チャージアップにより適正に帯電されないトナーが規制不良となって現像スリーブ上に流出し、斑点状、波上のムラとなる、所謂ブロッチ現象も発生する。さらに、画像部(トナー消費部)と非画像部(トナー非消費部)とのトナー層の形成状態が変わり、帯電状態が異なってしまうため、例えば、一度画像濃度の高いベタ画像を現像した位置が、現像スリーブの次の回転時に現像位置に来てハーフトーン画像を現像すると、画像上にベタ画像の跡が現れてしまうという、所謂スリーブゴースト現象も生じやすくなる。
【0007】
最近では、プリンター装置はLED(発光ダイオード)プリンターやLBP(レーザービームプリンター)が市場の主流になっており、技術の方向としてより高解像度即ち、従来300dpi、400dpiであったものが600dpi、800dpi、1200dpiとなってきている。従って現像方式もこれに伴って、更なる高精細化が要求されてきている。また、複写機もデジタル化が主流となってきており、ファクシミリやプリンターとしても同時に使える所謂マルチファンクション化を目指した設計が主となりつつある。このため、複写機とプリンターの違いは徐々になくなってきており、ここでも高解像・高精細の現像方式が要求されている。例えば、特許文献6及び7などでは粒径の小さいトナーが提案されており、高解像度が要求されるにつれトナーの粒径は、5μm〜9μm程度の中心粒径を有するものが主流となっている。
【0008】
また、エコロジーの観点から、及び装置の更なる軽量・小型化等を目的として、廃トナーを軽減させるために、トナーの転写効率の向上が図られている。例えば、平均粒子径が0.1μm〜3μmの転写効率向上剤とBET比表面積50m2/g〜300m2/gの疎水性シリカ微粉末を含有させることで、トナーの体積抵抗を低減させ、感光ドラム上に転写効率向上剤の薄膜層を形成することにより転写効率を向上させるとともに、さらにはトナー自身を機械的衝撃力により球形化処理し、転写効率を向上させる方法等が知られている。また、ファーストコピー時間の短縮化や省電力化の目的で、定着器の設定温度を下げる傾向にある。この様な状況下、特に低温低湿下におけるトナーは、単位質量当たりの電荷量が増えるためさらに現像スリーブ上へ静電的に付着しやすくなり、高温高湿下におけるトナーは、外部からの物理的な力や流動化しやすい材料を用いているため変質しやすくなり、トナーによるスリーブ汚染やスリーブ融着が起こりやすくなっている。
【0009】
上記方式の現像に用いられる現像剤担持体(現像スリーブ)としては、例えば金属、その合金またはその化合物を円筒状に成型し、その表面を電解、ブラスト、ヤスリ等で所定の表面粗度になるように処理したものが従来から用いられてきた。しかしこの場合、規制部材によって現像剤担持体表面に形成される現像剤層中の現像剤担持体表面近傍に存在する現像剤は非常に高い電荷を有することとなり、現像剤担持体表面で鏡映力によって強く引きつけられてしまい、これによりトナーと現像剤担持体との摩擦機会が持てなくなるため、現像剤は好適な電荷が保持できなくなる。このような状況下では、十分な現像及び転写は行われず、得られた画像は濃度ムラや文字飛び散りの多いものになってしまう。
【0010】
このような過剰な電荷を有する現像剤の発生や、現像剤の強固な付着を防止するため、樹脂中にカーボン或いは結晶性グラファイトの如き導電性物質やグラファイトの如き固体潤滑材を分散させた樹脂被覆層を上記現像剤担持体上に形成する方法が、特許文献8〜12等に提案されている。
【0011】
このような結晶性グラファイトを分散させた樹脂被覆層を用いた場合は、樹脂被覆層表面が結晶性グラファイトの燐片状の構造から起因して潤滑性を有するようになるのでチャージアップやスリーブゴーストに対しては十分な効果を発揮するが、形状が燐片状であるがために樹脂被覆層表面形状が不均一となり、さらに結晶性グラファイトの硬度が低いため、樹脂被覆層表面で結晶性グラファイト自体の摩耗や脱離が発生しやすく、耐久を進めていった場合に樹脂被覆層の表面粗さや表面組成が変化して、トナーの搬送不良やトナーへの帯電付与の不均一化が起こりやすくなる。
【0012】
一方、添加量が少量の場合には、結晶性グラファイト及びカーボンの如き導電性微粉末の効果が薄く、チャージアップやスリーブゴーストに対して不十分であるという問題が残る。
【0013】
また、特許文献13においては、樹脂中に結晶性グラファイト及びカーボンの如き導電性微粉末、さらに球状粒子を分散させた導電性樹脂被覆層を金属基体上に設けた現像スリーブが提案されている。この現像スリーブでは、樹脂被覆層の耐摩耗性がある程度向上するとともに、樹脂被覆層表面の形状も均一化し、耐久による表面粗さの変化も比較的少なくなることから、スリーブ上のトナーコーティングが安定化してトナーの帯電を均一化することができ、スリーブゴースト、画像濃度、画像濃度ムラ等に問題が無い画質が安定化する傾向にある。しかしながら、この現像スリーブにおいても耐摩耗性、トナーへの均一帯電及びトナーへの帯電付与能力の安定化には不十分であり、更なる長期間の耐久においては、樹脂被覆層に分散された球状粒子や結晶性グラファイトが摩耗或いは脱落することで生じる樹脂被覆層表面の粗さの変化や粗さの不均一化、それに伴う樹脂被覆層のトナー汚染及びトナー融着等が生じ、このような場合にはトナーの帯電が不安定となり画像不良の原因となる。
【0014】
或いは特許文献14においては、導電性樹脂被覆層中に分散された球状粒子が低比重且つ導電性の球状粒子であり、これにより導電性樹脂被覆層中に均一に導電性球状粒子が分散されることで樹脂被覆層の耐摩耗性及び被覆層表面の形状が均一化してトナーへの均一な帯電性が向上し、且つ樹脂被覆層が多少摩耗した際にもトナー汚染及びトナー融着が抑制されうる現像スリーブが提案されている。しかしながら、この現像スリーブにおいても、耐摩耗性、トナーへの均一帯電及びトナーへの帯電付与能力の点では完全ではなく、更なる長期間の耐久においては、樹脂被覆層表面の導電性球状粒子が存在しない部分から、結晶性グラファイト等の導電性粒子が摩耗或いは脱落しやすく、この摩耗及び脱落した部分から樹脂被覆層の摩耗が促進されてトナー汚染及びトナー融着が生じ、トナーの帯電が不安定となり画像不良の原因となる。さらにこの現像スリーブを用いた場合、トナーへの高い帯電付与能力と言う点でも不十分で、現像スリーブ上で摩擦帯電を繰り返して劣化したトナー等に対しては高い画像濃度を得るための十分な帯電量を付与することができない場合がある。
【0015】
一方、樹脂被覆層を構成する樹脂からのアプローチもされている。例えば、特許文献15では、導電性弾性層の表面に、該導電性弾性層とは異なる樹脂成分を被覆することにより、現像スリーブ表面を低摩擦化する方法が提示されている。しかし、この方法によると、トナーに対する摩擦帯電付与能が低下しやすくなり、その結果トナーの帯電量が低くなり、画像面で濃度低下やカブリ悪化等の弊害が発生しやすくなる。
【0016】
また、樹脂被覆層自体を硬くすることによって、耐摩耗性を向上させようという試みもなされている。例えば、特許文献16においては、現像スリーブ表面にメラミン変性フェノール樹脂と結晶性グラファイトを含有した被膜を形成したものが提示されている。特許文献17では、現像スリーブ表面にメラミン樹脂及び/または尿素樹脂にグラファイト及び/またはカーボンブラックを含有した被膜を形成したものが、さらに特許文献18では、分子量500以下の成分が3.5%以下であるアクリル樹脂にメラミン樹脂またはグアナミン樹脂を添加した樹脂層中に、二硫化モリブデンを分散させた現像スリーブが開示されている。メラミン樹脂やグアナミン樹脂は、熱硬化性樹脂の架橋剤として使用されてきており、樹脂被覆層の強度アップに有効であり、さらにアミノ基を含有していることから、特にネガ帯電性トナーへの帯電付与にも効果的に働くことが期待される。しかし、帯電性を安定化させることは困難であり、特に環境依存性が顕著に見られ、低湿度環境下でのトナーのチャージアップや高湿度環境下での帯電量低下等の弊害を招きやすい。さらに強度の面でも、例えば現像スリーブ上のトナー層厚を規制する部材として、弾性ブレードのような現像スリーブに対して大きな負荷を与えるような系を採用した現像装置においては、高耐久/長寿命といった点では未だ不十分である。
【0017】
【特許文献1】
米国特許第2297691号明細書
【特許文献2】
特公昭42−23910号公報
【特許文献3】
米国特許第3666363号明細書
【特許文献4】
特公昭43−24748号公報
【特許文献5】
米国特許第4071361号明細書
【特許文献6】
特開平01−112253号公報
【特許文献7】
特開平02−284158号公報
【特許文献8】
特開平01−277265号公報
【特許文献9】
特開平03−036570号公報
【特許文献10】
特開平02−105181号公報
【特許文献11】
特開平05−006089号公報
【特許文献12】
特開平05−066680号公報
【特許文献13】
特開平03−200986号公報
【特許文献14】
特開平08−240981号公報
【特許文献15】
特開平10−115979号公報
【特許文献16】
特開平6−194940号公報
【特許文献17】
特開平9−146362号公報
【特許文献18】
特開平9−230690号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、いかなる環境下においても、濃度低下、画像濃度ムラ、スリーブゴースト及びカブリの如き問題点が発生せず、均一で濃度ムラが無く、画像濃度が高い高精細な画像を安定して得ることのできる現像剤担持体、現像装置及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0019】
さらに本発明の目的は、粒径の小さいトナーや球形のトナーを用いた場合等に見られる、現像剤担持体表面へのトナー付着を軽減させることにより、トナーの不均一な帯電を制御すると共にトナーに十分な帯電を与えることのできる現像剤担持体、現像装置及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0020】
また本発明の目的は、長期にわたる耐久による現像剤担持体表面の樹脂被覆層の劣化が生じ難く、高耐久性を有し、終始安定した画質が得られる現像剤担持体、現像装置及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0021】
さらに本発明の他の目的は、長期間にわたる連続複写においても現像剤担持体上の現像剤に高くて均一な帯電を付与するとともに、チャージアップ現象の発生もなく安定した電荷を常時付与することで、耐久中の画像濃度低下や均一で濃度ムラやカブリのない高品位の画像を得ることのできる現像剤担持体、現像装置及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0022】
【課題を解決する為の手段】
上記の課題は、以下の構成によって達成する事ができる。即ち、
(1)潜像担持体上に形成された潜像を、現像剤担持体表面に搬送担持された一成分系負帯電性磁性現像剤または一成分系負帯電性非磁性現像剤により現像し可視化するための現像装置に用いられる現像剤担持体であって、
円筒状もしくは円柱状の金属基体表面に樹脂被覆層を有し、
該樹脂被覆層は、鉄粉に対する摩擦帯電極性が正極性の樹脂層中に黒鉛化粒子が分散されてなり、
該黒鉛化粒子は、黒鉛化度p(002)が0.22以上0.93以下であり、且つ、メソカーボンマイクロビーズまたはメソフェーズピッチを不活性雰囲気下で2300〜3150℃で熱処理して得られたものであり、
該樹脂被覆層は、該黒鉛化粒子を、該樹脂被覆層中の樹脂成分に対して25重量%以上45重量%以下含んでいる現像剤担持体によって達成することができる。
【0023】
(2)また上記目的は、現像剤を収容している現像容器、
該現像容器に収容されている現像剤を担持し、現像領域に搬送するための現像剤担持体、及び該現像剤担持体上に担持される現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材を少なくとも有する現像装置であって、
該現像剤が、一成分系負帯電性磁性現像剤または一成分系負帯電性非磁性現像剤であり、
該現像剤担持体が、上記(1)の現像剤担持体である現像装置によって達成される。
【0024】
(3)また上記目的は、潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によって現像剤像として可視化し、可視化された現像剤像を転写材に転写することにより画像形成をするための、画像形成装置本体に対して着脱可能に装着されるプロセスカートリッジであって、
静電潜像を担持するための潜像担持体と、
該潜像担持体を帯電するための帯電手段と、
該記潜像担持体に形成された静電潜像を、現像剤を用いて現像を行なうことにより現像剤像として可視化するとともに、該現像剤像が記録媒体たる転写材に転写された後に、前記潜像担持体上に残留した現像剤を回収するための現像手段と
を少なくとも有し、
該現像手段は、現像剤を収容している現像容器、及び該現像容器内に収容されている現像剤を担持し、且つ該現像剤を現像領域へ搬送するための現像剤担持体を有し、前記潜像担持体及び現像手段が一体化され、
該現像剤担持体は、一成分系負帯電性磁性現像剤または一成分系負帯電性非磁性現像剤であり、且つ
該現像剤担持体が、上記(1)の現像剤担持体であるプロセスカートリッジによって達成される。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、前記の課題について鋭意検討を行った結果、現像剤担持体表面の樹脂被覆層を上記のように、特定の樹脂を含有し、且つ特定の材料を焼成することによって得られる黒鉛化粒子を樹脂中に分散させた構成にすることにより、トナーに対する帯電付与能及び機械的強度に優れ、且つ均一な表面形状を有する樹脂被覆層が形成されると共に、樹脂被覆層の表面から黒鉛化粒子が摩耗や脱離を起こしにくくなり、また樹脂被覆層が摩耗したとしても樹脂被覆層中から再び黒鉛化粒子が露出することで、現像剤担持体の表面被覆層の粗さや均一な表面形状及び表面の材料組成が多数枚の画出しにおいても変化しずらくなる効果を見出した。さらに該樹脂成分及び該黒鉛化粒子を含有させた樹脂被覆層は、トナー汚染やトナーのチャージアップを発生させること無くトナーへ均一で高い帯電を付与する効果があることを見出した。
【0026】
次に本発明の現像剤担持体、該現像剤担持体を用いた現像装置及び該現像剤担持体を用いたプロセスカートリッジについて、さらに詳細に説明する。
【0027】
先ず、本発明の現像剤担持体における樹脂被覆層の構成について説明する。図1〜図4は本発明の現像剤担持体の実施形態の部分断面図であり、樹脂被覆層1が金属円筒管からなる基体2上に形成されている様子を示す模式図である。図中、3はマグネットローラである。
【0028】
図1の現像剤担持体においては、黒鉛化粒子11が正帯電性樹脂を有する結着樹脂12中に分散され、樹脂被覆層1の表面への凹凸形成や導電性付与、トナーに対する離型性及びトナーへの帯電付与性等に寄与している。
【0029】
図2の現像剤担持体においては、黒鉛化粒子11が樹脂被覆層1の表面に凹凸を形成するとともに、さらに正帯電性樹脂を有する結着樹脂12中に黒鉛化粒子11に加えて導電剤13を添加することで導電性を高めた構成であり、導電剤13自体は実質的な凹凸形成にはあまり寄与していない。しかしながら、導電剤13に限らず、添加される別の固体粒子により微小な凹凸が形成される形態も含まれる。
【0030】
図3の現像剤担持体においては、黒鉛化粒子11が樹脂被覆層1の表面に凹凸を形成するとともに、さらに正帯電性樹脂を有する結着樹脂12中に黒鉛化粒子11に加えて固体潤滑剤14を添加することで潤滑性を高めた構成であり、トナーに対する離型性をさらに向上させている。
【0031】
図4の現像剤担持体においては、樹脂被覆層1の表面に凹凸を形成し表面粗さを制御するため、正帯電性樹脂を有する結着樹脂12中に、黒鉛化粒子11に加えてさらに球状粒子15が添加されたモデル図を示し、球状粒子15の粒径及び添加量等で樹脂被覆層1の表面の凹凸をさらに制御しやすいようにした構成である。このような構成は、現像剤層厚規制部材として弾性ブレードを使用した場合、即ち現像剤担持体に対して(トナーを介して)弾性的に圧接されるタイプの現像装置に用いる場合に効果的である。即ち、球状粒子15の粒径が黒鉛化粒子11の粒径よりも大きい場合、この樹脂被覆層1の表面の球状粒子15により弾性規制部材の圧接力を規制し、且つ黒鉛化粒子11は小さな凹凸を形成して、トナーと樹脂被覆層の結着樹脂12及び黒鉛化粒子11との接触帯電機会やトナーとの離型性を調整する役割も果たす。また、黒鉛化粒子11と球状粒子15の双方が樹脂被覆層1の表面の凹凸形成に寄与している場合は、球状粒子15に表面への凹凸付与以外に導電性や帯電付与性及び耐摩耗性等の別の機能をもたせることで、さらにトナーへの摩擦帯電特性が向上する。また図示はしなかったが、樹脂被覆層1を、黒鉛化粒子11、導電剤13、固体潤滑剤14及び球状粒子15の2種以上、好ましくは全てが正帯電性樹脂を有する結着樹脂12中に分散された構成とすると、それぞれの添加効果が相乗的に発揮されるので特に好ましい。
【0032】
次に、本発明の現像剤担持体において、樹脂被覆層に含有されている正帯電性樹脂について説明する。
【0033】
本発明に用いられる正帯電性樹脂としては、例えばアミノ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、ポリビニルピリジン等の含窒素ポリマーやメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、N−メチル−N−フェニルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレートアミド等のメタクリレート樹脂、或いはポリスチレン/n−ブチルメタクリレート/シランターポリマー等のメタクリレートのターポリマー、スチレン−ブタジエン系共重合体、ポリカプロラクトン等が挙げられるが、中でもアミノ樹脂が好ましい。これらの樹脂は、有機溶剤に対して比較的溶解性が高く、黒鉛化粒子等の他の成分の分散性にも優れており、さらに薄層化も容易にでき、基体との密着性や耐摩耗性にも優れているばかりでなく、特に現像剤が負帯電性の場合、現像剤に対して適度な帯電を付与することができたり、或いは他の樹脂やプレポリマー、或いは重合体等と架橋反応させて変性することによって、耐摩耗性の更なる向上を図ることができたり、耐溶剤性や柔軟性を改良することが可能である。
【0034】
アミノ樹脂は、アミノ基を含有する化合物とアルデヒドの縮合反応によって得られる樹脂であって、中でも本発明においては、特にメラミン系樹脂、グアナミン系樹脂、アニリン系樹脂または尿素樹脂が好ましく使用することができる。
【0035】
メラミン系樹脂は、一般に下記式(1)にて示されるメラミンまたはその誘導体にホルムアルデヒドを塩基性条件下で反応させてメチロール化し、さらに脱水縮合して分子間にできるメチレン結合またはメチレンエーテル結合の生成による架橋によって得られるものであり、例えばメチルエーテル化メラミン樹脂、(n−またはi−)ブチルエーテル化メラミン樹脂、(n−またはi−)ブチルエーテル化トリメチロールメラミン樹脂、(n−またはi−)ブチルエーテル化ヘキサメチロールメラミン樹脂等がある。
【0036】
【化1】
【0037】
〔上記式(1)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6は水素原子、またはメチル基等のアルキル基或いはフェニル残基等の脂肪族または芳香族炭化水素残基、メチロール基、ブチロール基等の低級アルカノール残基、またはメトキシメチル基、ブトキシメチル基等のアルコキシアルキル残基であり、夫々同一であっても異なってもかまわない。〕
【0038】
グアナミン系樹脂は、一般に下記式(2)にて示されるグアナミンまたはその誘導体にホルムアルデヒドとの付加重合反応(脱水、脱アルコール反応)により縮合した樹脂であり、必要に応じてメタノールやブタノール等で変性してもかまわない。例として、ベンゾグアナミン樹脂、アセトグアナミン樹脂、フタログアナミン樹脂等が挙げられる。
【0039】
【化2】
【0040】
〔上記式(2)式において、X1は水素原子またはメチル基等のアルキル基或いはフェニル残基等の脂肪族または芳香族炭化水素残基であり、X2、X3、X4、X5は水素原子またはメチロール基、ブチロール基等の低級アルカノール残基、またはメトキシメチル基、ブトキシメチル基等のアルコキシアルキル残基であり、夫々同一であっても異なってもかまわない。〕
【0041】
アニリン系樹脂は、アニリンとアルデヒドとの縮合反応により得られる樹脂であり、特に本発明においては、アニリンとホルムアルデヒドとを塩酸触媒下において反応させ、酸を中和することによって得られるアニリンホルムアルデヒド樹脂を好ましく使用することができる。
【0042】
尿素樹脂は、尿素とホルムアルデヒドを加熱させ、付加反応によりメチロール尿素、ジメチロール尿素を生成し、脱水縮合反応させることによって得られる樹脂である。本発明においては、ジメチロール尿素、ジアルコキシメチル尿素環状トリマー、アルコキシルメチル尿素環状トリマー等を特に好ましく使用することができる。
【0043】
上記の正帯電性樹脂は、重量平均分子量(Mw)としては500〜3,000が好ましい。重量平均分子量(Mw)が500より少ないと、硬化後の樹脂被覆層の機械的強度が得られず、満足した耐摩耗性が得られない場合がある。また、重量平均分子量(Mw)が3,000を超えると、黒鉛化粒子或いはその他の成分を分散させたとき、塗料粘度が増大し、現像スリーブ上に好適な樹脂被覆層を形成することができなくなることがある。
【0044】
上記に挙げたような正帯電性樹脂は、樹脂被覆層を構成するために必要に応じて他の樹脂と混合させて用いても良い。この樹脂としては、一般に公知の樹脂が使用可能であるが、特に主鎖もしくは側鎖末端にヒドロキシル基(水酸基)を含有する樹脂を用いた場合、上記正帯電性樹脂と架橋反応し、耐摩耗性の向上(強度アップ)や感光体汚染の防止、基体との密着性、表面層膜のひび割れ防止に有効であり、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。機械的強度を考慮すると硬化性の樹脂がより好ましいが、十分な機械的強度を有するものであれば、熱可塑性樹脂も適用可能である。本発明において、上記した形成材料によって現像剤担持体上に形成される樹脂被覆層は、チャージアップによる現像剤の現像剤担持体上への固着や、現像剤のチャージアップに伴って生じる現像剤担持体の表面から現像剤への帯電付与不良を防ぐためには、導電性であることが望ましい。また、樹脂被覆層の体積抵抗値としては、好ましくは104Ω・cm以下、より好ましくは103Ω・cm以下である。現像剤担持体表面の樹脂被覆層の体積抵抗値が104Ω・cmを超えると、現像剤への帯電付与不良が発生し易く、その結果、現像剤担持体上で、所謂ブロッチの発生に伴う斑点画像や波模様画像が発生し易くなる。
【0045】
次に、本発明の現像剤担持体において、樹脂被覆層に含有されている黒鉛化粒子について説明する。
【0046】
本発明の現像剤担持体は、金属基体表面に有する樹脂被覆層中に、メソカーボンマイクロビーズ粒子またはバルクメソフェーズピッチ粒子を焼成して得られた黒鉛化粒子を含有していることを特徴とする。
【0047】
該黒鉛化粒子は、従来、現像剤担持体表面の樹脂被覆層中に用いられていた、コークスなどの骨剤をタールピッチ等により固めて成形後1000℃〜1300℃程度で焼成してから2500℃〜3000℃程度で黒鉛化して得た人造黒鉛、或いは天然黒鉛からなる結晶性のグラファイトとは、該黒鉛化粒子の原材料及び製造工程が異なる。そのため、該黒鉛化粒子は従来用いていた結晶性グラファイトより黒鉛化度は若干低いものの、従来に用いられていた結晶性グラファイトと同様に高い導電性や潤滑性を有しており、さらに粒子の形状が従来に用いられていた結晶性グラファイトの燐片状或いは針状とは異なりほぼ球状であり、しかも粒子自身の硬度が比較的高いのが特徴である。従って、本発明で用いられる黒鉛化粒子は樹脂被覆層中で均一に分散しやすくなるため、均一な表面粗度と耐摩耗性を樹脂被覆層表面に与え、且つ粒子自身の形状が変化しがたいために樹脂被覆層の削れ、或いはその影響による粒子自身の脱落が生じたとしても、樹脂被覆層中から粒子が再度突出或いは露出してくることもあり、表面形状の変化を小さく抑えることができる上に、現像剤担持体表面の樹脂被覆層中に該黒鉛化粒子を用いると、トナーのチャージアップを発生させることなく、従来の結晶性グラファイトを用いた場合よりもトナーへの摩擦帯電付与能を向上することが可能となる。
【0048】
通常、沸点が500℃以上の有機化合物は、常圧下、不活性気相中で加熱すれば固相または液相を経由して炭素化されるが、200℃付近までの温度で分解を始め、残留物中では環化が起こり、次いで400℃までの間に芳香族化する。この温度を超えると、芳香族同士の重縮合が進む。中でも縮合多環芳香族やそれらの混合物であるピッチ類等のように、この温度で液状を示すものは、400℃以上で縮合多環芳香族の平面分子からなる液晶状態をつくる。この液晶のことをメソフェーズと呼ぶ。メソフェーズは500℃までの間でさらに高分子化が進んで層状構造を作ったまま固化する。該層状構造は、選択的な配向性の高いものであり、高温処理で黒鉛化になりやすい性質を有している。
【0049】
本発明で用いられる黒鉛化粒子は、上記メソフェーズの状態の粒子である、メソカーボンマイクロビーズ粒子或いはバルクメソフェーズピッチ粒子を用いる。これら粒子は光学的に異方性で、しかも単一の相からなる粒子であるため、該粒子を黒鉛化してなる黒鉛化粒子においては、黒鉛化度を高め且つ球状の形状を保持させることができる。メソカーボンマイクロビーズ粒子及びバルクメソフェーズピッチ粒子の光学的異方性は、芳香族分子の積層から生じるものであり、その秩序性が黒鉛化処理でさらに発達し、高度の黒鉛化度を有する黒鉛化粒子が得られる。
【0050】
本発明に用いられる黒鉛化粒子を得る原材料としてメソカーボンマイクロビーズ粒子を用いる場合、該メソカーボンマイクロビーズ粒子得る方法として代表的なものは、例えば、石炭系重質油または石油系重質油を300℃〜500℃の温度で熱処理し、重縮合させて粗メソカーボンマイクロビーズ粒子を生成し、反応生成物を濾過、静置沈降、遠心分離などの処理に供することによりメソカーボンマイクロビーズ粒子を分離した後、ベンゼン、トルエン、キシレン等の溶剤で洗浄し、さらに乾燥することによって得る方法が挙げられる。
【0051】
また、該メソカーボンマイクロビーズ粒子を用いて黒鉛化する方法としては、まず乾燥を終えたメソカーボンマイクロビーズ粒子を、破壊させない程度の温和な力で機械的に一次分散させておくことが黒鉛化後の粒子の合一防止や均一な粒度を得るために好ましい。この一次分散を終えたメソカーボンマイクロビーズ粒子は、不活性雰囲気下において200℃〜1500℃の温度で一次加熱処理され、炭化される。一次加熱処理を終えた炭化物は、やはり炭化物を破壊させない程度の温和な力で炭化物を機械的に分散させることが黒鉛化後の粒子の合一防止や均一な粒度を得るために好ましい。
【0052】
二次分散処理を終えた炭化物は、不活性雰囲気下において約2000℃〜3500℃で二次加熱処理することにより所望の黒鉛化粒子が得られる。
【0053】
次に、本発明に用いられる黒鉛化粒子を得る原材料として、バルクメソフェーズピッチ粒子を用いる場合について説明する。
【0054】
バルクメソフェーズピッチ粒子を得る方法として代表的なものは、例えば、コールタールピッチ等から溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、これを水素添加、重質化処理を行うことによってメソフェーズピッチ粒子を得る方法、さらに、前記重質化処理後、微粉砕し、次いでベンゼンまたはトルエン等により溶剤可溶分を除去することでメソフェーズピッチ粒子を得る方法が挙げられる。本発明で用いられるバルクメソフェーズピッチ粒子はキノリン可溶分が95質量%以上であることが好ましい。95質量%未満のものを用いると、粒子内部が液相炭化しにくく、固相炭化するため粒子が破砕状のままとなり、球状のものが得られないことがある。
【0055】
メソフェーズピッチ粒子を用いて黒鉛化する方法としては、先ず、前記のバルクメソフェーズピッチ粒子を2μm〜25μmに微粉砕して、これを空気中で約200℃〜350℃で熱処理することにより、軽度に酸化処理する。この酸化処理によって、バルクメソフェーズピッチ粒子は表面のみ不融化され、次工程の黒鉛化熱処理時の溶融、融着が防止される。この酸化処理されたバルクメソフェーズピッチ粒子は酸素含有量が5質量%〜15質量%であることが好ましい。5質量%未満であると熱処理時の粒子同士の融着が促進されることがあり、また15質量%を超えると粒子内部まで酸化されてしまい、形状が破砕状のまま黒鉛化してしまい、球状のものが得られにくい場合がある。
【0056】
次に上記の酸化処理したバルクメソフェーズピッチ粒子を窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下にて、約2000℃〜3500℃で熱処理することにより所望の黒鉛化粒子が得られる。
【0057】
上記いずれの原材料を用いた黒鉛化粒子の生成方法においても、黒鉛化粒子の焼成温度は2000℃〜3500℃が好ましく、2300℃〜3200℃がより好ましい。焼成温度が2000℃未満の場合は、黒鉛化粒子の黒鉛化度が不十分であり、導電性や潤滑性が低下してトナーのチャージアップを発生する場合があり、スリーブゴースト、カブリ、画像濃度等の画質が悪化しやすくなり、さらに弾性ブレードを使用した場合にブレード傷が発生する場合があり、画像にスジ・濃度ムラ等が発生しやすくなる。焼成温度が3500℃を超える場合は黒鉛化粒子の黒鉛化度が高すぎてしまう場合があり、そのため黒鉛化粒子の硬度が下がり、黒鉛化粒子の耐摩耗性の悪化により樹脂被覆層表面の耐摩耗性、樹脂被覆層の機械的強度及びトナーへの帯電付与性が低下することがある。
【0058】
さらに、本発明に用いられる黒鉛化粒子は、黒鉛化度p(002)が、0.20≦p(002)≦0.95であることが好ましい。
【0059】
上記の黒鉛化度p(002)とは、Franklinのp値といわれるもので、黒鉛のX線回折図から得られる格子間隔d(002)を測定することで、d(002)=3.440−0.086(1−p2)で求められる。このp値は、炭素の六方網目平面積み重なりのうち、無秩序な部分の割合を示すもので、p値が小さいほど黒鉛化度は大きい。
【0060】
p(002)が0.95を超える場合は、耐摩耗性には優れているが、導電性や潤滑性が低下してトナーのチャージアップを発生する場合があり、スリーブゴースト、カブリ、画像濃度等の画質が悪化しやすくなり、さらに弾性ブレードを使用した場合にはブレード傷が発生したり、画像にスジ・濃度ムラ等が発生しやすくなる。p(002)が0.20未満の場合は、黒鉛化粒子の耐摩耗性の悪化により樹脂被覆層表面の耐摩耗性、樹脂被覆層の機械的強度及びトナーへの帯電付与性が低下してしまう場合がある。
【0061】
また、前記のいずれの原材料から得られた黒鉛化粒子は、いずれの製法にかかわらず、分級により粒度分布をある程度均一にしておくことが、樹脂被覆層の表面形状を均一にするために好ましい。
【0062】
本発明に使用される黒鉛化粒子としては、個数平均粒径が0.5μm〜25μmであることが好ましく、1μm〜20μmであることがより好ましい。
【0063】
黒鉛化粒子の個数平均粒径が0.5μm未満では表面に均一な粗さを付与する効果と帯電性能を高める効果が少なく、現像剤への迅速且つ均一な帯電が不十分となると共に、樹脂被覆層の摩耗によるトナーのチャージアップ、トナー汚染及びトナー融着が発生し、ゴーストの悪化、画像濃度低下を生じやすくなる。個数平均粒径が25μmを超える場合には、樹脂被覆層表面の粗さが大きくなり過ぎ、トナーの帯電が十分に行なわれにくくなってしまうと共に、樹脂被覆層の機械的強度が低下してしまうことがある。
【0064】
本発明においては、樹脂被覆層の体積抵抗値を調整する目的で、樹脂被覆層中に前記の黒鉛化粒子と併用して、導電剤を分散含有させても良い。本発明に用いられる導電剤としては、例えば個数平均粒径が1μm以下、好ましくは0.01〜0.8μmの導電性微粒子が挙げられる。該導電性微粒子の個数平均粒径が1μmを超える場合には、樹脂被覆層の体積抵抗を低く制御しづらくなり、トナーのチャージアップによるトナー汚染が発生しやすくなる。
【0065】
また、導電剤としては、アルミニウム、銅、ニッケル、銀等の金属粉体の微粉末、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化モリブデン、チタン酸カリウム等の金属酸化物、各種カーボンファイバー、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック、グラファイト等の炭化物、さらには金属繊維等が挙げられる。
【0066】
本発明においては、これらのうち、カーボンブラック、とりわけ導電性のアモルファスカーボンが、特に電気伝導性に優れ、高分子材料に充填して導電性を付与したり、その添加量をコントロールするだけで、ある程度任意の導電性を得ることができるため好適に用いられる。塗料にした場合の分散安定性も良好となりうる。また、本発明において好適なこれらの導電性物質の添加量は、結着樹脂100質量部に対して1質量部〜100質量部の範囲とすることが好ましい。1質量部未満では樹脂被覆層の抵抗値を所望のレベルに下げることは、通常困難であり、また、現像剤担持体表面の樹脂被覆層に用いられる結着樹脂に対するトナー付着が発生する可能性がある。100質量部を超える場合は、特にサブミクロンオーダーの粒度を有する微粉体を用いた場合、樹脂被覆層の強度(耐摩耗性)が低下することがある。
【0067】
本発明に使用することのできる樹脂被覆層中には、樹脂被覆層表面に凹凸を形成するための固体粒子を含有させることが可能である。このような固体粒子としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のビニル系重合体や共重合体、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂粒子、アルミナ、酸化亜鉛、シリコーン、酸化チタン、酸化錫等の酸化物粒子、炭素化粒子、導電処理を施した樹脂粒子等の導電性粒子、その他、例えばイミダゾール化合物のような有機化合物を粒子状にして用いることも可能である。この場合にイミダゾール化合物は、トナーに摩擦帯電電荷を付与する役割も果たす。
【0068】
特に、上記固体粒子としては球状粒子が好ましく用いられ、球状の樹脂粒子としては、例えば、懸濁重合法、分散重合法等によって製造された樹脂粒子などが用いられる。球状の樹脂粒子はより少ない添加量で好適な表面粗さが得られ、さらに均一な表面形状が得られやすい。このような球状の樹脂粒子としては、ポリアクリレート、ポリメタクリレート等のアクリル系樹脂粒子、ナイロン等のポリアミド系樹脂粒子、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、フェノール系樹脂粒子、ポリウレタン系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子等が挙げられる。粉砕法により得られた樹脂粒子を熱的に或いは物理的な球形化処理を行ってから用いても良い。
【0069】
その他、例えば球状の樹脂粒子の表面に無機微粉末を付着させる、或いは固着させて用いてもよい。このような無機微粉末としては、SiO2、SrTiO3、CeO2、CrO、Al2O3、ZnO、MgO、TiO2の如き酸化物、Si3N4の如き窒化物、SiCの如き炭化物、CaSO4、BaSO4、CaCO3の如き硫酸塩・炭酸塩等が挙げられる。このような無機微粉末は、カップリング剤により処理して用いても良い。特に結着樹脂との密着性を向上させる目的、或いは粒子に疎水性を与える等の目的では好ましく用いることが可能である。
【0070】
このようなカップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコアルミネートカップリング剤等がある。より具体的には、例えばシランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン及び1分子当たり2〜12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のケイ素原子に結合した水酸基を含有したジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
【0071】
このように球状樹脂粒子表面に対して無機微粉末で処理することにより、塗料中への分散性、塗工表面の均一性、樹脂被覆層の耐汚染性、トナーへの帯電付与性、樹脂被覆層の耐摩耗性等を向上させることができる。
【0072】
球状粒子に耐汚染性、耐摩耗性などを持たせるために導電性の球状粒子を用いることもよい。導電性の球状粒子としては、例えば、導電処理された球状粒子として、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化マンガン、酸化鉛等の金属酸化物や硫酸バリウム等の顔料の表面に、酸化スズ等の良導電性物質をコートしたもの;或いは酸化亜鉛、酸化銅、酸化イリジウム等の絶縁性金属酸化物中に、酸化数の異なる金属をドーピングして導電性を持たせたものがある。
【0073】
導電性球状粒子の体積抵抗は106Ω・cm以下であることが好ましい。106Ω・cmを超えるとトナーのチャージアップ等の弊害をもたらす場合がある。
【0074】
添加される球状粒子の真密度は、3g/cm3以下のものが好ましい。真密度が3g/cm3を超えると、樹脂被覆層中で球状粒子の分散性が不十分になることがあるため、樹脂被覆層表面に均一な粗さを付与しにくくなり、トナーへの均一な帯電付与や樹脂被覆層の強度が不十分となり、さらにこれらの粒子の利点である耐汚染性や耐摩耗性が発揮できなくなる可能性がある。このような条件を満たす導電性球状粒子の種類としては、球状炭素粒子、導電性物質で表面処理された球状樹脂粒子、導電性微粒子が分散された球状樹脂粒子などが挙げられる。
【0075】
これらの粒子の中では特に導電性の粒子を用いることが好ましい。このような粒子としては、本発明者らが先に提案した導電性球状粒子がある。即ち、粒子に導電性を持たせることによって、その導電性のゆえに粒子表面にチャージが蓄積しにくく、トナー付着の軽減やトナーの帯電付与性を向上させることができるからである。本発明において、粒子の導電性としては、体積抵抗値が106Ω・cm以下、より好ましくは10-3〜106Ω・cmの粒子であることが好ましい。このような粒子の体積抵抗が106Ω・cmを超えると、摩耗によって樹脂被覆層表面に露出した球状粒子を核としてトナーの汚染や融着を発生しやすくなるとともに、迅速且つ均一な帯電が行われにくくなる。さらには粒子の真密度としては3g/cm3程度以下であることがより好ましい。導電性であっても、粒子の真密度が高すぎる場合、同じ粗さを形成するために添加量を増やさなければならず、また、樹脂または樹脂組成物と真密度差が大きくなるため、製造時の粒子の分散状態が非均一となりやすく、従って形成された樹脂被覆層においても分散状態が不均一になることがある。また粒子が球状であると、圧接される現像剤層厚規制部材等との接触面積が低減されるので、摩擦力によるスリーブ回転トルクの増加や、トナーの付着などを軽減することができるのでより好ましい。特に下記に示すような導電性の球状粒子を用いた場合には、より良い効果が得られる。
【0076】
このような球状粒子の粒径は、個数平均粒径で0.3μm〜30μmが好ましい。0.3μm未満では均一に樹脂被覆層表面に凹凸を形成することが難しく、表面粗さを大きくしようとした場合添加量が過大になり、樹脂被覆層が脆くなり耐摩耗性が極端に低下することがある。逆に30μmより大きくなると、粒子が現像剤担持体表面から突出しすぎるため、現像剤層の厚みが大きくなり過ぎて現像剤の帯電が低下したり、不均一になりやすく、バイアスをかけた際に静電潜像担持体(感光ドラム)へリークするポイントになる場合がある。
【0077】
さらに本発明の樹脂被覆層中には、必要に応じて荷電制御剤を含有させることができる。荷電制御剤としては、後述のトナー粒子形成に用いるものと同様なものが使用可能である。
【0078】
本発明で好適に使用される上記のような構成を有する現像剤担持体表面の樹脂被覆層の表面粗さは、一般的には、JIS中心線平均粗さ(Ra)で0.3μm〜3.5μmの範囲にあることが好ましい。ただし、その現像方式によって好ましい表面粗さは異なる。例えば、図5に示されるような、磁性トナーを用い、現像剤層厚規制部材として現像剤担持体と間隙をもって配置された磁性ブレードを有するような現像装置では、Raが0.3μm〜2.5μm程度にあることが好ましい。Raが0.3μm未満の場合には、現像剤の十分な搬送性が得られず、トナー不足による画像濃度薄や、トナーの過剰な帯電による飛び散りやブロッチなどが発生しやすい。また、2.5μmより大きい場合には、トナーの摩擦帯電が不均一となり、スジむらや、反転カブリ、帯電不足による画像濃度薄などが発生しやすい。また例えば、図6に示されるような、弾性部材が現像剤担持体に圧接して用いられる現像装置の場合には、Raが0.5μm〜3.5μm程度にあることが好ましい。Raが0.5μmより小さい場合には、現像剤の十分な搬送性が得られず、トナー不足による画像濃度薄や、トナーの過剰な帯電による飛び散りやブロッチなどが発生することがあり、また、現像剤担持体へのトナー融着も発生しやすい。また、3.5μmより大きい場合には、トナーの摩擦帯電が不均一となり、スジむらや、反転カブリ、帯電不足による画像濃度薄などを発生しやすい。
【0079】
さらに、本発明においては、現像剤担持体表面への現像剤の付着をより軽減化するため、樹脂被覆層中に固体潤滑剤を混合させることもできる。この際に使用し得る固体潤滑剤としては、例えば、二硫化モリブデン、窒化硼素、グラファイト、フッ化グラファイト、銀−セレンニオブ、塩化カルシウム−グラファイト、滑石等が挙げられる。また、本発明で使用することのできるこれらの固体潤滑剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して1質量部〜100質量部の範囲とすることが好ましい。1質量部未満では樹脂被覆層の結着樹脂表面に対する現像剤の付着性の改善効果は少なく、100質量部を超えると、特にサブミクロンオーダーの粒度を有する微粉体が多く含まれる材料を用いた場合、樹脂被覆層の強度(摩耗性)が低下しうる。これらの固体潤滑剤は、個数平均粒径が好ましくは0.2μm〜20μm程度、より好ましくは1μm〜15μmのものを使用するのが良い。固体潤滑剤の個数平均粒径が0.2μm未満の場合には、潤滑性が十分に得られ難くなり、個数平均粒径が20μmを超える場合には、樹脂被覆層表面の形状への影響が大きく表面性が不均一となりやすく、トナーの均一な帯電化、及び樹脂被覆層の強度の点で不十分になることがある。
【0080】
本発明の現像剤担持体の樹脂被覆層を得る方法としては、例えば、各成分を溶剤中に分散混合して塗料化し、前記基体上に塗工することにより得る方法が挙げられる。塗料の各成分の分散混合には、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等のビーズを利用した公知の分散装置が好適に利用可能である。また塗工方法としては、ディッピング法、スプレー法、ロールコート法等公知の方法が適用可能である。
【0081】
次に本発明の現像装置について説明する。
【0082】
本発明の現像装置は、現像剤を収容するための現像容器、該現像容器に収容されている現像剤を担持し、現像領域に搬送するための現像剤担持体、及び該現像剤担持体上に担持される現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材を少なくとも有する現像装置であって、該現像剤担持体として、上記した本発明の現像剤担持体を用いることを特徴とする。
【0083】
図5は、本発明の現像装置の一実施形態の模式図である。
【0084】
図5において、公知のプロセスにより形成された静電潜像を担持する静電潜像担持体、例えば、感光ドラム51は、矢印B方向に回転する。現像剤担持体としての現像スリーブ58は、現像容器53に供給された磁性トナーを有する一成分系現像剤を担持して、矢印A方向に回転することによって、現像剤担持体たる現像スリーブ58と感光ドラム51とが対向している現像領域Dに現像剤を搬送する。図5に示すように、現像ローラー60においては、現像スリーブ58内に、現像剤を現像スリーブ58上に磁気的に吸引且つ保持するために、磁石(マグネットローラー)59が配置されている。
【0085】
本発明の現像装置で用いられる現像スリーブ58は、基体としての金属円筒管56上に被覆された樹脂被覆層57を有する。現像容器53中には、ここには図示されていない現像剤補給容器から現像剤供給部材(スクリューなど)62を経由して現像剤が送り込まれてくる。現像容器は、第一室64、第二室65に分割されており、第一室64に送り込まれた現像剤は攪拌搬送部材55により現像容器53及び仕切り部材54により形成される隙間を通過して第二室65に送られる。現像剤はマグネットローラー59による磁力の作用により現像スリーブ58上に担持される。第二室65中には現像剤が滞留するのを防止するための攪拌部材61が設けられている。
【0086】
現像剤は、磁性トナー相互間及び現像スリーブ58上の樹脂被覆層57との摩擦により、感光ドラム51上の静電潜像を現像することが可能な摩擦帯電電荷を得る。図5の例では、現像領域Dに搬送される現像剤の層厚を規制するために、現像剤層厚規制部材としての強磁性金属製の磁性規制ブレード(ドクターブレード)52が、現像スリーブ58の表面から約50μm〜500μmの間隙を有して現像スリーブ58に対向するように現像容器53に装着されている。マグネットローラー59の磁極N1からの磁力線が磁性規制ブレード52に集中することにより、現像スリーブ58上に現像剤の薄層が形成される。本発明においては、この磁性規制ブレード52にかえて非磁性の規制ブレードを使用することもできる。
【0087】
この様にして、現像スリーブ58上に形成される現像剤の薄層の厚みは、現像領域Dにおける現像スリーブ58と感光ドラム51との間の最小間隙よりもさらに薄いものであることが好ましい。
【0088】
本発明の現像剤担持体は、以上の様な現像剤の薄層により静電潜像を現像する方式の現像装置、即ち非接触型現像装置に組み込むのが特に有効であるが、現像領域Dにおいて、現像剤層の厚みが現像スリーブ58と感光ドラム51との間の最小間隙以上の厚みである現像装置、所謂接触型現像装置にも本発明の現像剤担持体を適用することができる。尚、説明の煩雑を避けるため、以下の説明では先に説明した非接触型現像装置を例にとって行なう。
【0089】
上記現像スリーブ58に担持された磁性トナーを有する一成分系現像剤を飛翔させるため、上記現像スリーブ58にはバイアス手段としての現像バイアス電源63により現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときに、静電潜像の画像部(現像剤が付着して可視化される領域)の電位と背景部の電位との間の値の電圧を現像スリーブ58に印加するのが好ましい。
【0090】
現像された画像の濃度を高め、且つ階調性を向上させるためには、現像スリーブ58に交番バイアス電圧を印加し、現像領域Dに向きが交互に反転する振動電界を形成してもよい。この場合には、上記した現像画像部の電位と背景部の電位の中間の値を有する直流電圧成分を重畳した交番バイアス電圧を現像スリーブ58に印加するのが好ましい。
【0091】
この時、高電位部と低電位部を有する静電潜像の高電位部にトナーを付着させて可視化する、所謂正規現像の場合には、静電潜像の極性と逆極性に帯電するトナーを使用し、高電位部と低電位部を有する静電潜像の低電位部にトナーを付着させて可視化する、所謂反転現像の場合には、静電潜像の極性と同極性に帯電するトナーを使用する。この場合、高電位、低電位というのは、絶対値による表現である。これらいずれの場合にも、現像剤(トナー)は少なくとも現像スリーブ58表面(樹脂被覆層57)との摩擦により帯電する。
【0092】
図5においては、現像スリーブ58上の現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制部材として、現像スリーブから離間されて配置された磁性ブレードの例を示したが、図6に示される如く、ウレタンゴム、シリコーンゴムの如きゴム弾性を有する材料、或いはリン青銅、ステンレス鋼の如き金属弾性を有する材料の弾性板からなる弾性規制ブレードを使用し、この弾性規制ブレード67を現像スリーブに対して、トナーを介して接触或いは圧接させて用いても良く、本発明においては特にこの形態を有する系において、従来技術と比較して、耐摩耗性及び帯電付与能の面で格段の効果を得ることができる。これは、規制ブレードを接触または圧接させるタイプの現像装置では、トナー層はさらに強い規制を受けながら現像スリーブ58上に現像剤の薄層を形成することから、現像スリーブ58上に、上記した図5の引用例の場合よりもさらに薄い現像剤層を形成することができるため、現像スリーブ58表面の樹脂被覆層への負荷が大きくなり、樹脂被覆層が摩耗し易くなる。本発明では、このような系においても樹脂被覆層の摩耗を軽減することができるため、高耐久化を達成することができる。尚、現像スリーブ58に対する弾性規制ブレード67の当接圧力は、線圧5g/cm〜50g/cmであることが、トナーの規制を安定化させ、トナー層厚を好適にさせることができる点で好ましい。弾性規制ブレード67の当接圧力が線圧5g/cm未満の場合には、トナーの規制が弱くなり、カブリやトナーもれの原因となり、線圧50g/cmを超える場合には、トナーへのダメージが大きくなり、トナー劣化やスリーブ及びブレードへの融着の原因となり易い。
【0093】
図5及び図6はあくまでも本発明の現像装置を模式的に例示したものであり、前記した層厚規制部材以外にも、現像容器53(ホッパー)の形状、攪拌翼55、61の有無、磁極の配置、供給部材62の形状、補給容器の有無、などに様々な形態があることは言うまでもない。
【0094】
図7に、本発明のプロセスカートリッジの一実施形態を示す。本発明のプロセスカートリッジは、少なくとも現像手段と静電潜像保持体とが一体的にカートリッジ化されたものであり、画像形成装置本体(例えば、複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ装置)に着脱可能に構成されている。
【0095】
図7に示した実施形態では、現像手段71、ドラム状の静電潜像担持体(感光ドラム)51、クリーニングブレード72aを有するクリーニング手段72、一次帯電手段としての接触(ローラー)帯電手段73を一体としたプロセスカートリッジ70が例示される。本実施形態では、現像手段71は、現像スリーブ58と、弾性規制ブレード67と現像容器53内に磁性トナーを有する一成分系現像剤(トナー)Tとを有し、該トナーTを用い、現像時にはバイアス印加手段からの現像バイアス電圧により感光ドラム51と現像スリーブ58との間に所定の電界が形成されて現像工程が実施される。この現像工程を好適に実施するためには、感光ドラム51と現像スリーブ58との間の距離が非常に大切である。
【0096】
上記では、現像手段71、静電潜像担持体51、クリーニング手段72及び一次帯電手段73の4つの構成要素を一体的にカートリッジ化した実施形態について説明したが、本発明においては、現像手段と静電潜像担持体との少なくも2つの構成要素が一体的にカートリッジ化されたものであればよく、現像手段、静電潜像担持体及びクリーニング手段の3つの構成要素、現像手段、静電潜像担持体及び一次帯電手段の3つの構成要素、或いは、その他の構成要素を加えて一体的にカートリッジ化することも可能である。
【0097】
次に、本発明の現像装置で用いられる現像剤について説明する。
【0098】
本発明にて使用できる現像剤は、少なくとも結着樹脂と着色剤、必要に応じて各種添加剤を含有するトナー粒子に、さらに必要に応じて、各種添加剤を外添したトナーからなる。尚、一成分系現像剤においては、実質的にトナーが現像剤を意味する。該トナーの重量平均粒径は4μm〜11μmであることが好ましい。このようなものを使用すれば、トナーの帯電量或いは画質及び画像濃度等がバランスのとれたものとなる。
【0099】
トナーの結着樹脂としては、一般に公知の樹脂が使用可能であり、例えばビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられるが、この中でも特にビニル系樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。
【0100】
ビニル系樹脂において用いることのできるカルボン酸含有モノマーとしては、特にジカルボン酸の半エステルモノマーが好ましく、例えばマレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノアリル、マレイン酸モノフェニル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノフェニルなどのようなα,β−不飽和ジカルボン酸の半エステル類;n−ブテニルコハク酸モノブチル、n−オクテニルコハク酸モノメチル、n−ブテニルマロン酸モノエチル、n−ドデセニルグルタン酸モノメチル、n−ブテニルアジピン酸モノブチルなどのようなアルケニルジカルボン酸の半エステル類;フタル酸モノメチルエステル、フタル酸モノエチルエステル、フタル酸モノブチルエステルなどのような芳香族ジカルボン酸の半エステル類;などが挙げられる。
【0101】
さらに本発明に用いることのできるビニル系樹脂を得るためのカルボン酸含有モノマー以外のコモノマーとしては、次のようなものが挙げられる。
【0102】
例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン等の不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体;のビニル系モノマーが単独もしくは2つ以上で用いられる。
【0103】
これらの中でもスチレン系共重合体、スチレン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組み合わせが好ましい。
【0104】
また架橋性モノマーとしては主として2個以上の重合可能な二重結合を有するモノマーが用いられる。
【0105】
本発明に用いることのできるビニル系重合体は、以下に例示する様な架橋性モノマーで架橋された重合体であってもよい。
【0106】
芳香族ジビニル化合物、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等;アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたもの;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、及び、以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;さらには、ポリエステル型ジアクリレート化合物類、例えば、商品名MANDA(日本化薬)が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート;等が挙げられる。
【0107】
これらの架橋剤は、他のモノマー成分100質量部に対して、0.01質量部〜5質量部(好ましくは0.03質量部〜3質量部)用いることが好ましい。
【0108】
これらの中でも特に、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が好ましく用いることができる。
【0109】
また、現像剤が負帯電性である場合、ポリエステル樹脂を使用することは好例の一つであり、該ポリエステル樹脂としては、多塩基酸成分及び多価アルコール成分の縮重合体よりなるポリエステル樹脂が好ましい。
【0110】
本発明に用いることのできるポリエステル樹脂の組成は以下の通りである。
【0111】
2価のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また下記式(A)で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
【0112】
【化3】
【0113】
(上記式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0〜10である。)
【0114】
また、下記式(B)で示されるジオール類;
【0115】
【化4】
等のジオール類、が挙げられる。
【0116】
2価の酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類またはその無水物、低級アルキルエステル;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類またはその無水物、低級アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸等のアルケニルコハク酸もしくはアルキルコハク酸、またはその酸の無水物、低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸またはその無水物、低級アルキルエステル等のジカルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。
【0117】
また、架橋成分としても働く3価以上のアルコール成分と3価以上の酸成分を併用することができる。
【0118】
3価以上の多価アルコール成分としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、等の3価以上の多価アルコール類が挙げられる。
【0119】
また3価以上の多価カルボン酸成分としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水物、低級アルキルエステル、下記式(C)で表わされるテトラカルボン酸等、及びこれらの無水物、低級アルキルエステル等の多価カルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。
【0120】
【化5】
【0121】
(上記式中、Xは炭素数3以上の側鎖を1個以上有する炭素数5〜30のアルキレン基またはアルケニレン基を示す。)
【0122】
本発明に用いられるアルコール成分としては40モル%〜60モル%、好ましくは45モル%〜55モル%、酸成分としては60モル%〜40モル%、好ましくは55モル%〜45モル%であることが好ましい。
【0123】
また3価以上の多価の成分は、全成分中の5モル%〜60モル%であることが好ましい。
【0124】
本発明において好ましいポリエステル樹脂のアルコール成分としては、前記式(A)で示されるビスフェノール誘導体であり、酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸またはその無水物;こはく酸、n−ドデセニルコハク酸またはその無水物、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のジカルボン酸類、トリメリット酸またはその無水物のトリカルボン酸類が挙げられる。
【0125】
これらの酸、アルコールで得られたポリエステル樹脂を有する負帯電性現像剤は、帯電特性に優れており、本発明において好ましく用いられる。
【0126】
このようにして得られた結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、45℃〜75℃好ましくは50℃〜70℃、さらに数平均分子量(Mn)1,500〜30,000好ましくは2,000〜15,000、重量平均分子量(Mw)6,000〜800,000好ましくは10,000〜500,000であることが、本発明の現像装置に用いられる現像剤に好適である。
【0127】
本発明の現像装置に用いられる現像剤においては、帯電特性を向上させる目的で、荷電制御剤をトナー粒子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外添)して用いることができる。これは、荷電制御剤によって、現像システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能となるためである。
【0128】
例えば、正の荷電制御剤としては、ニグロシン、トリアミノトリフェニルメタン系染料及び脂肪酸金属塩等による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニウム塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレード、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレートを単独或いは2種類以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ニグロシン系化合物、トリアミノトリフェニルメタン系染料、有機四級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
【0129】
また負の荷電制御剤としては、例えば有機金属化合物、キレート化合物が有効である。その例としてはアルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム等があり、特にアセチルアセトン金属錯体、モノアゾ金属錯体、ナフトエ酸或いはサリチル酸系の金属錯体または塩が好ましく、特にサリチル酸系金属錯体、モノアゾ金属錯体またはサリチル酸系金属塩が好ましい。
【0130】
上述した荷電制御剤は、微粒子状として用いることが好ましい。この場合、この荷電制御剤の個数平均粒径は、具体的には4μm以下、さらには3μm以下が好ましい。
【0131】
上記荷電制御剤をトナー粒子に内添する際には、トナー粒子を構成する結着樹脂100質量部に対して0.1質量部〜20質量部用いることが好ましく、より好ましくは0.2質量部〜10質量部用いる。
【0132】
また、本発明に用いることのできる現像剤が磁性現像剤である場合、トナー粒子に配合される磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe、Co、Niのような金属、或いは、これらの金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、Sb、Be、Bi、Cd、Ca、Mn、Se、Ti、W、Vのような金属との合金、及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0133】
磁性材料としては、従来、四三酸化鉄(Fe3O4)、三二酸化鉄(γ−Fe2O3)、酸化鉄亜鉛(ZnFe2O4)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5O12)、酸化鉄カドミウム(CdFe2O4)、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe5−O12)、酸化鉄銅(CuFe2O4)、酸化鉄鉛(PbFe12−O19)、酸化鉄ニッケル(NiFe2O4)、酸化鉄ネオジム(NdFe2O3)、酸化鉄バリウム(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウム(MgFe2O4)、酸化鉄マンガン(MnFe2O4)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が知られているが、本発明の現像装置に使用可能な現像剤には、上述した磁性材料を単独で或いは2種以上の組合せで選択使用する。上記に挙げた中でも、特に好適な磁性材料は四三酸化鉄またはγ−三二酸化鉄の微粉末である。これらの強磁性体は、平均粒径が0.1μm〜2μm程度で、7958kA/m(10kエルステッド)印加での磁気特性が、保磁力(Hc)1.6kA/m〜16kA/m、飽和磁化(σs)50Am2/kg〜200Am2/kg、残留磁化(σr)2Am2/kg〜20Am2/kgのものが好ましい。
【0134】
結着樹脂100質量部に対して、磁性体10質量部〜200質量部、好ましくは20質量部〜150質量部使用するのが良い。
【0135】
尚、上記磁性体に、着色剤としての役目を兼用させて使用してもかまわない。
【0136】
本発明に用いることのできる現像剤において、トナー粒子に含有させうる着色剤としては、任意の適当な顔料または染料が挙げられる。
【0137】
例えば顔料としてカーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルーが挙げられる。これら顔料は、結着樹脂100質量部に対し、0.1質量部〜20質量部、好ましくは1質量部〜10質量部で使用することが好ましい。同様の目的で、さらに染料が用いられる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、メチン系染料があり、結着樹脂100質量部に対し、0.1質量部〜20質量部、好ましくは0.3質量部〜10質量部で使用することが好ましい。
【0138】
また、本発明に用いられる現像剤には、必要に応じて一種または二種以上の離型剤を、トナー粒子中に含有させてもかまわない。
【0139】
離型剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス、また、酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの、飽和直鎖脂肪酸類、ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類、ソルビトールなどの多価アルコール類、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどの、不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類、また、ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、また、植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
【0140】
上記離型剤は、結着樹脂100質量部あたり0.1質量部〜20質量部、好ましくは0.5質量部〜10質量部用いることが好ましい。
【0141】
また、これらの離型剤は、通常、樹脂を溶剤に溶解し、樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混合する方法や、混練時に混合する方法で結着樹脂に含有させられる。
【0142】
本発明に使用できる現像剤には、環境安定性、帯電安定性、現像性、流動性、保存性向上及びクリーニング性向上のために、シリカ微粉体、酸化チタン、アルミナ等の無機微粉体を外添、即ちトナー粒子表面近傍に存在させていることが好ましい。特にこの中でも、シリカ微粉体が好ましい。
【0143】
例えば、かかるシリカ微粉体はケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法またはヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及び水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、またNa2O、SO3 2-等の製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカにおいては、製造工程において例えば、塩化アルミニウム、塩化チタン、等他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能でありそれらも包含する。
【0144】
本発明で用いることのできる無機微粉体としては、有機処理された無機微粉体を用いることもできる。このような有機処理方法としては、前記無機微粉体と反応或いは物理吸着するシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有機金属化合物で処理する方法がある。このような処理を施すことにより、無機微粉体の疎水化が促進でき、特に高湿度下での環境安定性により優れたトナーを得ることができるため、好ましく用いることができる。有機処理に使用されるシランカップリング剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、及び1分子当り2〜12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のケイ素原子に結合した水酸基を含有したジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
【0145】
また、窒素原子を有するアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミン等のシランカップリング剤も単独或いは併用して使用される。好ましいシランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
【0146】
上記シランカップリング剤により無機微粉体を処理する方法としては、例えば、スプレー法、有機溶媒法、水溶液法等があるが、特に限定されるものではない。
【0147】
他の有機処理として、シリコーンオイルで処理された微粉体を用いることも可能である。好ましいシリコーンオイルとしては、250℃における粘度が0.5mm2/s〜10000mm2/s、好ましくは1mm2/s〜1000mm2/sのものが用いられ、例えば、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、クロルメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0148】
本発明に用いられる無機微粉体は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、特に50m2/g〜400m2/gの範囲のものが良好な結果を与え、また本発明に用いられる無機微粉体はトナー粒子100質量部に対して0.01質量部〜8質量部使用されるのが良く、好ましくは0.1質量部〜5質量部、特に好ましくは0.2質量部〜3質量部が良い。0.01質量部未満では、現像剤の凝集を改善する効果が乏しくなり、また8質量部を超える場合では、上記無機微粉体がトナー粒子表面に付着せずに、遊離した状態で存在するものが生じやすくなり、現像剤が均一で且つ適切な帯電量を維持することが困難になり、現像特性の低下等の弊害をもたらす場合がある。
【0149】
本発明に用いることのできる現像剤には、上記無機微粉体以外の外添剤をさらに加えて用いても良い。例えば、テフロン(登録商標)、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデンの如き滑剤、中でもポリフッ化ビニリデンが好ましい。或いは酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、ケイ酸ストロンチウム等の研磨剤、中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。その他ケーキング防止剤、或いは、例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズ等の導電性付与剤、または逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。
【0150】
これらの外添剤は、トナー粒子100質量部に対して、0.01質量部〜10質量部(好ましくは0.1質量部〜7質量部)使用するのが良い。
【0151】
現像剤を作成するには、結着樹脂、着色剤としての顔料または染料、磁性体、離型剤、必要に応じて荷電制御剤、その他の添加剤をヘンシェルミキサー、ボールミキサー等の混合機により充分に混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーのごとき熱混練機を用いて溶融して樹脂類を互いに相溶せしめた中に離型剤、顔料、染料、磁性体を分散または溶解せしめ、冷却固化後、粉砕及び分級を行なってトナー粒子を得ることができる。さらに、必要に応じて所望の添加剤をヘンシェルミキサー等の混合機により充分に混合し、トナー(現像剤)を得ることができる。
【0152】
このようなトナーは、種々の方法で、球形化処理、表面平滑化処理を施して用いると、転写性が良好となり好ましい。そのような方法としては、攪拌羽根またはブレードなど、及びライナーまたはケーシングなどを有する装置で、例えば、トナーをブレードとライナーの間の微小間隙を通過させる際に、機械的な力により表面を平滑化したりトナーを球形化したりする方法、温水中にトナーを懸濁させ球形化する方法、熱気流中にトナーを曝し、球形化する方法等がある。また、球状のトナーを直接作る方法としては、水中にトナー結着樹脂となる単量体を主成分とする混合物を懸濁させ、重合してトナー化する方法がある。一般的な方法としては、重合性単量体、着色剤、重合開始剤、さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、離形剤、その他の添加剤を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続層、例えば水相中に適当な攪拌機を用いて適度な粒径に分散し、さらに重合反応を行わせ、所望の粒径を有する現像剤を得る方法である。
【0153】
以下に本発明に関わる物性の測定方法について述べる。
【0154】
(1)樹脂被覆層の形成に使用される結着樹脂の帯電極性の測定
サンプル板の作製方法:帯電極性を測定する樹脂被覆層(導電性物質を除いたもの)の形成に使用する樹脂を有機溶剤に溶解或いは分散させた溶液をSUS板上にバーコーター(#60)にて塗布し、これを乾燥・加熱等によって成膜させ(乾燥・加熱温度及び時間は、熱可塑性樹脂の場合は溶液が完全に蒸発するまで、熱硬化性樹脂の場合は樹脂の架橋が完全に行われるまで)、サンプル板を作製する。このサンプル板を接地した状態で、23℃、60%RH環境下にて一晩以上放置する。
【0155】
粒子の調整方法:鉄粉(粒径約100μm)を接地した状態で、23℃、60%RH環境下にて一晩以上放置する。
【0156】
測定方法:測定は23℃、60%RH環境下で行う。先ず、上記で作製したサンプル板を図8に示す表面帯電量測定装置TS−100AS(東芝ケミカル(株)製)にセットし、電位計85を接地して値を0にする。上記で調湿した鉄粉81を滴下器82に入れ、STARTスイッチを押して20秒間鉄粉81をサンプル板83上に滴下し、予め接地を施した受容器84で受ける。この時の電位計85の示す極性を読み取って、鉄粉に対する結着樹脂の帯電極性とした。尚、86はコンデンサーである。
【0157】
(2)樹脂被覆層の形成に使用される結着樹脂の重量平均分子量
測定は、THFを展開溶媒としたGPCにて以下の条件で測定した。
測定装置:HLC8120GPC
測定条件:測定温度40℃、流量0.6ml/分、サンプル注入量20μl、サンプル濃度0.5%
検出器:屈折率計
カラム条件:TSKgel Super2000
TSKgel Super3000
TSKgel Super4000
TSKgel Super5000
TSKgel Super6000
TSK Guard Colum H−Hを連結した。
【0158】
(3)黒鉛化粒子の黒鉛化度p(002)
黒鉛化度p(002)は、マックサイエンス社製の強力型全自動X線回折装置「MXP18」システムにより、黒鉛のX線回折スペクトルから得られる格子間隔d(002)を測定することで、d(002)=3.440−0.086(1−p2)で求めた。
【0159】
尚、格子間隔d(002)は、CuKαをX線源とし、CuKβ線はニッケルフィルターにより除去している。標準物質に高純度シリコンを使用し、C(002)及びSi(111)回折パターンのピーク位置から算出した。主な測定条件は以下のとおりである。
X線発生装置:18kW
ゴニオメータ:横型ゴニオメータ
モノクロメータ:使用
管電圧:30.0kV
管電流:10.0mA
測定法:連続法
スキャン軸:2θ/θ
サンプリング間隔:0.020deg
スキャン速度:6.000deg/min
発散スリット:0.50deg
散乱スリット:0.50deg
受光スリット:0.30mm
【0160】
(4)トナー及び樹脂粒子の粒径測定
測定装置としては、コールターカウンターTA−II型、或いはコールターマルチサイザーIIまたはコールターマルチサイザーIII(いずれもべックマン・コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON−II(べックマン・コールター社製)が使用できる。測定方法としては、前記電解水溶液100ml〜150ml中に分散剤として、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を、0.1ml〜5ml加え、さらに測定試料を2mg〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1分〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャー或いは30μmアパーチャーを用いて、測定試料の体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。この結果より、体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径(D4)及び個数分布から求めた個数基準の長さ平均粒径(D1)(共に各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求めた。
【0161】
(5)1μm以上の導電性粒子の粒径測定
黒鉛化粒子等の導電性粒子の粒径はレーザー回折型粒度分布計のコールターLS−130型或いはLS−230型粒度分布計(ベックマン・コールター社製)を用いて測定した。測定方法としては、水系モジュールを用い、測定溶媒としては純水を使用する。純水にて粒度分布計の測定系内を約5分間洗浄し、消泡剤として測定系内に亜硫酸ナトリウムを10mg〜25mg加えて、バックグラウンドファンクションを実行した。
【0162】
次に純水10ml中に界面活性剤3滴〜4滴を加え、さらに測定試料を5mg〜25mg加えた。試料を懸濁した水溶液は超音波分散器で1分間〜3分間分散処理を行なって試料液とし、前記測定装置の測定系内に試料液を徐々に加えて、装置の画面上のPIDSが45%〜55%になるように測定系内の試料濃度を調整して測定を行い、個数分布から算術した個数平均粒径を求めた。
【0163】
(6)1μm未満の導電性微粒子の粒径測定
電子顕微鏡を用いて、導電性微粒子の粒径を測定した。撮影倍率は6万倍にしたが、難しい場合は低倍率で撮影した後に6万倍となるように写真を拡大プリントした。写真上で1次粒子の粒径を測る。この際、長軸と短軸を測り、平均した値を粒径とする。これを、100サンプルについて測定し、50%値をもって平均粒径とした。
【0164】
(7)現像剤担持体表面の中心線平均粗さ(Ra)の測定
JIS B0601(2001)の表面粗さに基づき、小坂研究所製表面粗度計SE−3400にて、軸方向3点×周方向3点=9点について各々測定し、その平均値をとった。測定条件としては、カットオフ0.8mm、測定距離8.0mm、送り速度0.1mm/secにて行なった。
【0165】
(8)樹脂被覆層の体積抵抗の測定
100μmの厚さのPETシート上に7μm〜20μmの厚さの樹脂被覆層を形成し、ASTM規格(D−991−82)及び日本ゴム協会標準規格SRIS(2301−1969)に準拠した、導電性ゴム及びプラスチックの体積抵抗測定用の4端子構造の電極を設けた電圧降下式デジタルオーム計(川口電機製作所製)を使用して測定した。尚、測定環境は20℃〜25℃、50%RH〜60%RHとした。
【0166】
(9)粒子の体積抵抗の測定
粒状試料を40mmφのアルミリングに入れ、2500Nで加圧成型し、抵抗率計ロレスタAP、またはハイレスタIP(共に、三菱油化製)にて4端子プローブを用いて体積抵抗値を測定した。尚、測定環境は、20℃〜25℃、50%RH〜60%RHとした。
【0167】
(10)球状粒子の真密度の測定
本発明で使用する球状粒子の真密度は、乾式密度計アキュピック1330(島津製作所製)を用いて測定した。
【0168】
(11)樹脂被覆層の膜厚(削れ量)の測定
被覆層の削れ量(膜削れ)の測定としてはKEYENCE社製レーザー寸法測定器を用いた。コントローラLS−5500及びセンサーヘッドLS−540Tを用い、スリーブ固定治具及びスリーブ送り機構を取り付けた装置にセンサー部を別途固定し、スリーブの外径寸法の平均値から測定を行った。測定はスリーブ長手方向に対し30分割して30箇所測定し、さらにスリーブを周方向に90°回転させた後さらに30箇所、計60箇所の測定を行い、その平均値をとった。表面被覆層形成前のスリーブの外径を予め測定しておき、表面被覆層形成後の外径、さらに耐久使用後の外径を測定し、その差分をコート膜厚及び削れ量とした。
【0169】
以下に本発明の実施態様を示す。
【0170】
〔実施態様1〕
潜像担持体上に形成された潜像を、現像剤担持体表面に搬送担持された現像剤により現像し可視化するための現像装置に用いられる現像剤担持体であって、
円筒状もしくは円柱状の金属基体表面に樹脂被覆層を有し、該樹脂被覆層が、正帯電性樹脂及びメソカーボンマイクロビーズ粒子またはバルクメソフェーズピッチ粒子を焼成して得られた黒鉛化粒子を少なくとも含有していることを特徴とする現像剤担持体。
【0171】
〔実施態様2〕
現像剤を収容するための現像容器、該現像容器に収容されている現像剤を担持し、現像領域に搬送するための現像剤担持体、及び該現像剤担持体上に担持される現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材を少なくとも有する現像装置であって、上記現像剤担持体が、実施態様1の現像剤担持体であることを特徴とする現像装置。
【0172】
〔実施態様3〕
潜像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によって現像剤像として可視化し、可視化された現像剤像を転写材に転写することにより画像形成をするための、画像形成装置本体に対して着脱可能に装着されるプロセスカートリッジであって、
静電潜像を担持するための潜像担持体と、該潜像担持体を帯電するための帯電手段と、該記潜像担持体に形成された静電潜像を、現像剤を用いて現像を行なうことにより現像剤像として可視化するとともに、該現像剤像が記録媒体たる転写材に転写された後に、前記潜像担持体上に残留した現像剤を回収するための現像手段とを少なくとも有し、該現像手段は、現像剤を収容する現像剤容器、及び該現像剤容器内に収容されている現像剤を担持し、且つ該現像剤を現像領域へ搬送するための現像剤担持体を有し、前記潜像担持体及び現像手段が一体化され、該現像剤担持体が、実施態様1の現像剤担持体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0173】
〔実施態様4〕
実施態様1〜3のいずれかにおいて、正帯電性樹脂がアミノ樹脂である。
【0174】
〔実施態様5〕
実施態様4において、アミノ樹脂がメラミン系樹脂、グアナミン系樹脂、アニリン系樹脂または尿素樹脂である。
【0175】
〔実施態様6〕
実施態様1〜5のいずれかにおいて、黒鉛化粒子の黒鉛化度p(002)が、0.20≦p(002)≦0.95である。
【0176】
〔実施態様7〕
実施態様1〜6のいずれかにおいて、黒鉛化粒子の個数平均粒径が0.5μm〜25μmである。
【0177】
【実施例】
次に、具体的実施例をもって、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。尚、以下の配合における「部」及び「%」は、特にことわらない限りすべて「質量部」及び「質量%」である。
【0178】
〔現像剤担持体の製造例1〕
樹脂被覆層を形成するための樹脂として、表1に挙げたメチルエーテル化メラミン樹脂(A−1)とビスフェノール型ポリエステル樹脂(A−8)を選択した。先ず、A−1:30部とA−8:70部、及びメタノール220部(樹脂溶液中のメタノール込み)をφ2mmのガラス粒子にて1時間サンドミル分散を行ない、その後ガラス粒子を篩いで分離し、この樹脂溶液を、SUS板上にバーコーター(#60)にて塗布し、これを150℃/30分で加熱・硬化させ、サンプル板を作製した。このサンプル板を接地した状態で、23℃、60%RH環境下にて一晩放置させた。これを前述した方法によって鉄粉との摩擦帯電極性を測定したところ、正帯電性を示した。なお、表1に挙げた各々の樹脂(単独)の帯電極性も、上記と同様の方法によって測定した結果を記載した。
【0179】
次に、黒鉛化粒子として、メソカーボンマイクロビーズ粒子を酸化性雰囲気下で熱安定化処理した後に2800℃で焼成することにより黒鉛化して得た個数平均径5.5μmの黒鉛化粒子B−1を用いた。黒鉛化粒子B−1の物性は表2に示した。さらに、表3には樹脂被覆層に凹凸を付与するための粒子の物性を記載した。
【0180】
樹脂A−1(メタノール50%含有溶液) 60部
樹脂A−8(メタノール50%含有溶液) 140部
黒鉛化粒子B−1 36部
導電性カーボンブラック 4部
凹凸形成粒子C−1 12部
メタノール 120部
上記材料に直径1mmのガラスビーズをメディア粒子として加え、サンドミルにて2時間分散し、フルイを用いてビーズを分離し、メタノールで固形分を35%に調整し塗工液を得た。この塗工液を用い、外径20mmφ、中心線平均粗さRa=0.2μmの研削加工したアルミニウム製円筒管を垂直に立て、一定速度で回転させるとともに、上下端部にマスキングを施し、スプレーガンを一定速度で下降させながら塗布することによって樹脂被覆層を形成させた。続いて熱風乾燥炉により150℃、30分間加熱して樹脂被覆層を硬化させ現像剤担持体(現像スリーブ)S−1を作成した。表4に該現像剤担持体S−1の樹脂被覆層の処方と物性を挙げた。
【0181】
〔現像剤担持体の製造例2〜10及び比較製造例1〜7〕
表4に記載した処方により、現像剤担持体の製造例1と同様にしてメタノールにて固形分を35%に調整した塗工液を作成した後、表面に樹脂被覆層を有する現像剤担持体S−2〜S−17を製造した。尚、樹脂層の帯電極性に関しても現像剤担持体の製造例1と同様に、樹脂以外の成分を除いた溶液を作成し、SUS板上にバーコーターした後に鉄粉との摩擦帯電極性を測定した。
【0182】
【表1】
【0183】
【表2】
【0184】
【表3】
【0185】
【表4】
【0186】
〔現像剤の製造例1〕
スチレン 68.5部
アクリル酸2−エチルヘキシル 20部
マレイン酸モノブチル 10部
ジビニルベンゼン 1.5部
ベンゾイルパーオキサイド 1部
ジ−tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 0.5部
上記混合物にポリビニルアルコール部分ケン化物0.8部を溶解した水200部を加え、激しく攪拌させて懸濁分散液とした。さらに、水50部を加え、窒素置換した反応器に上記懸濁分散液を添加し、反応温度80℃にて9時間懸濁重合反応させた。反応終了後、水洗し、脱水、乾燥工程を経て、ビニル系樹脂(1)を得た。
【0187】
上記ビニル系樹脂(1) 100部
マグネタイト 90部
アゾ系鉄錯体化合物(負帯電性荷電制御剤) 2部
低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3部
上記混合物を130℃に加熱した2軸混練押し出し機にて混練した。得られた混練物を冷却した後、ハンマーミルで粗粉砕し、該粗粉砕物をジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉砕粉をコアンダ効果を利用した多分割分級装置で、超微粉及び粗粉を同時に分級除去して、重量平均粒径(D4)が7.3μmのトナー粒子を得た。
【0188】
このトナー粒子100部に対し、ヘキサメチルジシラザン及びジメチルシリコーンオイル処理を施した負帯電性疎水性シリカ微粉末(BET比表面積:300m2/g)を1.5部、チタン酸ストロンチウム4.5部を加え、ヘンシェルミキサーにて混合し、本発明に使用する一成分系負帯電性磁性現像剤(トナー1)を得た。
【0189】
〔実施例1〕
前述の現像剤担持体S−1にマグネットローラを挿入し、両端にフランジを取り付けた。この現像剤担持体S−1を、静電潜像担持体としてOPCドラムを使用したキヤノン製デジタル複写機IR2000(230V機仕様)の現像器に組み込み、上記トナー1を用いて1枚/10秒の間欠モードで5万枚画出しを行った。画像評価は、常温常湿度環境(23℃、50%RH;N/N)、低温低湿度環境(15℃、10%RH;L/L)及び高温高湿度環境(32℃、85%RH;H/H)において実施した。尚、現像装置の概略は、図6に挙げたようなものであり、現像剤層厚規制部材としては、ウレタンゴムからなる弾性ブレードを使用した。画像評価の結果は表5に挙げたように、いずれの環境下においても終始良好な現像性を得ることができた。評価方法及び評価基準は以下の通りである。
【0190】
(1)画像濃度
画像比率5.5%であるテストチャート上の5mmφ丸部のコピー画像濃度を、反射濃度計RD918(マクベス製)により反射濃度測定を行い、10点の平均値をとって画像濃度とした。
【0191】
(2)カブリ
適正画像におけるベタ白画像の反射率を測定し、さらに未使用の転写紙の反射率を測定し、(ベタ白画像の反射率の最悪値−未使用転写紙の反射率の平均値)をカブリ濃度とし、評価結果を下記の指標にて示した。(但し、反射率の測定はランダムに10点の測定を行なった。)反射率はTC−6DS(東京電色製)によって測定を行なった。
A:1.0%以下(目視ではカブリは認められない)
B:1.0〜2.0%(注視しなければカブリは認められない)
C:2.0〜3.0%(カブリはあるものの実用上問題なし)
D:3.0%以上(カブリが目立ちNGレベル)
【0192】
(3)スリーブゴースト
ベタ白部とベタ黒部が隣り合う画像を現像した現像スリーブの位置が、現像スリーブの次の回転時には現像位置に来て、ハーフトーン画像を現像するようにして、ハーフトーン画像上に現れる濃淡差を目視で下記の基準に基づいて評価した。
A:濃淡差が全く見られない。
B:軽微な濃淡差が見られる。
C:濃淡差がやや見られるが実用可。
D:実用上問題となる濃淡差がスリーブ1周分以上出る。
【0193】
(4)ブロッチ(画像不良)
ベタ黒、ハーフトーン、ライン画像等の各種画像及び、その際、現像スリーブ上の波状ムラ、及びブロッチ(斑点状ムラ)等、スリーブ上でのトナーコート不良の目視による観察を参考にして、評価結果を下記の基準に基づいて評価した。
A:画像にもスリーブ上にも全く確認できない。
B:スリーブ上でわずかに確認できるが、画像ではほとんど確認できない。
C:ハーフトーン画像またはベタ黒画像で確認できるが実用可。
D:ベタ黒画像全体で実用上問題となる画像不良が確認できる。
E:ベタ白画像上にも実用上問題となる画像不良が確認できる。
【0194】
(5)ハーフトーン均一性(白スジ、白帯)
特にハーフトーンに発生する、画像進行方向に走る、線状、帯状のスジについて、下記基準にて評価した。
A:画像にもスリーブ上にも全く確認できない。
B:ハーフトーンでは確認できるが、ベタ黒では問題ないレベル。
C:ベタ黒画像でも濃淡差が確認できるが、実用可
D:ベタ黒画像全体で実用上問題となる濃淡差が目立つ。
E:濃度が低く、スジの非常に多い画像。
【0195】
(6)画質
A:倍率が10倍のルーペで見ても飛び散りのない鮮明な画像である。
B:目視で見る限り鮮明な画像である。
C:若干飛び散りが見られるものの実用上問題ない。
D:飛び散り以外に文字のカスレが目立つ。
【0196】
(7)樹脂被覆層の耐摩耗性
耐久前後の現像剤担持体表面の中心線平均粗さ(Ra)と樹脂被服層の膜厚の削れ量を測定した。
【0197】
(8)樹脂被覆層の耐汚染性
耐久後の現像剤担持体表面をKEYENCE社製の超深度形状測定顕微鏡を用いて、約200倍で観察し、トナー汚染の程度を下記の基準に基づいて評価した。
A:軽微な汚染しか観察されない。
B:やや汚染が観察される。
C:部分的に汚染が観察される。
D:著しい汚染が観察される。
【0198】
〔実施例2〜10及び比較例1〜7〕
現像剤担持体S−1〜S−17を用い、実施例1と同様の評価方法にて、画像評価を行なった。結果は表5、表6に挙げた。
【0199】
【表5】
【0200】
【表6】
【0201】
〔現像剤担持体の製造例11〜15及び比較製造例8〜10〕
表7に記載した処方により、現像剤担持体の製造例1と同様にしてメタノールにて固形分を35%に調整した塗工液を作成した後、表面に樹脂被覆層を有する現像剤担持体S−18〜S−25を製造した。但し、スリーブ素管としては、外径24.5mmφ、中心線平均粗さRa=0.3μmの研削加工したアルミニウム製円筒管を用いた。尚、樹脂層の帯電極性に関しても現像剤担持体(現像スリーブ)の製造例1と同様に、樹脂以外の成分を除いた溶液を作成し、SUS板上にバーコーターした後に鉄粉との摩擦帯電極性を測定した。
【0202】
〔現像剤の製造例2〕
エチレンオキサイド付加ビスフェノールA 33モル%
プロピレンオキサイド付加ビスフェノールA 24モル%
テレフタル酸 26モル%
n−ドデセニルコハク酸 12モル%
トリメリット酸 5モル%
上記原料を5リットル4口フラスコに仕込み、還流冷却器、水分離装置、N2ガス導入管、温度計及び撹拌装置を付し、フラスコ内にN2ガスを導入しながら180℃で縮合重合反応を行い、反応終了後、水洗し、脱水、乾燥工程を経て、ポリエステル樹脂(2)を得た。
【0203】
上記ポリエステル系樹脂(2) 100部
マグネタイト 90部
アゾ系鉄錯体化合物(負帯電性荷電制御剤) 2部
フィッシャートロプシュワックス 5部
上記材料を用い、現像剤の製造例1と同様の方法にて重量平均粒径(D4)が6.3μmのトナー粒子を得た。
【0204】
このトナー粒子100部に対し、ヘキサメチルジシラザンで処理を施した負帯電性疎水性シリカ微粉末(BET比表面積:300m2/g)を1.2部、チタン酸ストロンチウム4.0部を加え、ヘンシェルミキサーにて混合し、本発明に使用する一成分系負帯電性磁性現像剤(トナー2)を得た。
【0205】
〔実施例11〜15及び比較例8〜10〕
前述の現像剤担持体S−18〜S−25にマグネットローラを挿入し、両端にフランジを取り付けた。この現像剤担持体を、静電潜像担持体としてアモルファスシリコンドラムを使用したキヤノン製デジタル複写機IR6000の現像器に組み込み、上記トナー2を用いて連続モードで10万枚画出しを行った。画像評価は、常温常湿度環境(23℃、50%RH;N/N)、低温低湿度環境(15℃、10%RH;L/L)及び高温高湿度環境(32℃、85%RH;H/H)において実施した。尚、現像装置の概略は、図5に挙げたようなものであり、現像剤層厚規制部材としては、磁性ブレードを使用した。画像評価の結果は表8に挙げた。
【0206】
〔現像剤担持体の製造例16〜20及び比較製造例11〜13〕
表7に記載した処方により、現像剤担持体の製造例1と同様にしてメタノールにて固形分を35%に調整した塗工液を作成した後、表面に樹脂被覆層を有する現像剤担持体S−26〜S−33を製造した。但し、スリーブ素管としては、外径16mmφ、中心線平均粗さRa=0.2μmの研削加工したアルミニウム製円筒管を用いた。尚、樹脂層の帯電極性に関しても現像剤担持体(現像スリーブ)の製造例1と同様に、樹脂以外の成分を除いた溶液を作成し、SUS板上にバーコーターした後に鉄粉との摩擦帯電極性を測定した。
【0207】
〔現像剤の製造例3〕
高速撹拌装置TK−ホモミキサーを備えた2リットル用四つ口フラスコ中に、イオン交換水880部と0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液450部を添加し、回転数を12000rpmに調整し、58℃に加温せしめた。ここに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68部を徐々に添加し、微小な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む分散媒系を調製した。
【0208】
一方、分散質系は、
スチレンモノマー 170部
n−ブチルアクリレートモノマー 40部
C.I.ピグメンブルー15:3 14部
飽和ポリエステル樹脂 16部
(テレフタル酸とエチレンオキサイド付加ビスフェノールAをモル比で550で混合し、縮重合して得られたもの)
ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム化合物(負帯電性荷電制御剤) 2部
エステル系ワックス 20部
上記混合物をアトライターを用い3時間分散させた後、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10部を添加し分散物を得た。これを上記分散媒中に投入し回転数を維持しつつ12分間造粒した。その後高速撹拌器からプロペラ撹拌羽根に撹拌器を変え、内温を80℃に昇温させ50rpmで重合を10時間継続させた。重合終了後スラリーを冷却し、希塩酸を添加し分散剤を除去せしめた。さらに洗浄及び乾燥してシアントナー粒子を得た。該シアントナーの重量平均粒径(D4)は7.3μmであった。このトナー粒子100部に対し、ヘキサメチルジシラザン処理を施した負帯電性疎水性シリカ微粉末(BET比表面積:300m2/g)を1.3部、チタン酸ストロンチウム0.5部を加え、ヘンシェルミキサーにて混合した。該現像剤をトナー3とする。
【0209】
〔実施例16〜20及び比較例11〜13〕
現像剤担持体S−26〜S−33を、静電潜像担持体としてOPCドラムを使用したキヤノン製カラーレーザービームプリンターLBP2030改造機のシアントナー用現像器に組み込み、上記トナー3を用いて連続モードで3万枚画出しを行った。画像評価は、常温常湿度環境(23℃、50%RH;N/N)、低温低湿度環境(15℃、10%RH;L/L)及び高温高湿度環境(32℃、85%RH;H/H)において実施した。尚、現像装置の概略は、図6に挙げたようなものを非磁性現像剤用に改造したものであり、現像剤層厚規制部材としては、リン青銅薄板上にショアーD硬度40度のポリアミドポリエーテルエラストマーを射出成形にて設けて改造した弾性規制部材を用いた。画像評価の結果は表9に挙げた。
【0210】
【表7】
【0211】
【表8】
【0212】
【表9】
【0213】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、いかなる環境下においても、濃度低下、画像濃度ムラ、スリーブゴースト及びカブリの如き問題点が発生せず、均一で濃度ムラが無く、画像濃度が高い高精細な画像を安定して得ることのできる現像剤担持体、現像装置及びプロセスカートリッジを提供することが可能になる。
【0214】
また本発明によって、粒径の小さいトナーや球形のトナーを用いた場合等に見られる、現像剤担持体表面へのトナー付着を軽減させることにとり、トナーの不均一な帯電を制御すると共にトナーに十分な帯電を与えることのできる現像剤担持体、現像装置及びプロセスカートリッジを提供することが可能になる。
【0215】
さらに本発明によって、長期にわたる耐久による現像剤担持体表面の樹脂被覆層の劣化が生じ難く、高耐久性を有し、終始安定した画質が得られる現像剤担持体、現像装置及びプロセスカートリッジを提供することが可能になる。
【0216】
またさらに、本発明によって、長期間にわたる連続複写においても現像剤担持体上の現像剤に高くて均一な帯電を付与するとともに、チャージアップ現象の発生もなく安定した電荷を常時付与することで、耐久中の画像濃度低下や均一で濃度ムラやカブリのない高品位の画像を得ることのできる現像剤担持体、現像装置及びプロセスカートリッジを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像剤担持体の一実施形態の部分断面を示す模式図である。
【図2】本発明の現像剤担持体の一実施形態の部分断面を示す模式図である。
【図3】本発明の現像剤担持体の一実施形態の部分断面を示す模式図である。
【図4】本発明の現像剤担持体の一実施形態の部分断面を示す模式図である。
【図5】本発明の現像装置の一実施形態の概略的説明図である。
【図6】本発明の現像装置の一実施形態の概略的説明図である。
【図7】本発明のプロセスカートリッジの一実施形態の概略説明図である。
【図8】本発明の現像剤担持体の樹脂被覆層を形成する結着樹脂の帯電極性を測定するための表面帯電量測定装置の概略的説明図である。
【符号の説明】
1 樹脂被覆層
2 基体
3 マグネットローラ
11 黒鉛化粒子
12 結着樹脂
13 導電剤
14 固体潤滑剤
15 球状粒子
51 感光ドラム
52 磁性規制ブレード
53 現像容器
54 仕切部材
55 攪拌搬送部材
56 金属円筒管
57 樹脂被覆層
58 現像スリーブ(現像剤担持体)
59 磁石
60 現像ローラー
61 攪拌部
62 現像剤供給部材
63 現像バイアス電源
64 第一室
65 第二室
67 弾性規制ブレード
70 プロセスカートリッジ
71 現像手段
72 クリーニング手段
72a クリーニングブレード
73 接触帯電手段
81 鉄粉
82 滴下器
83 サンプル
84 受容器
85 電位計
86 コンデンサー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention develops and visualizes a latent image formed on an electrostatic latent image carrier in a recording method using an electrophotographic method, an electrostatic recording method, a magnetic recording method, a toner jet recording method, or the like. The present invention relates to a developer carrying member used in a developing device, a developing device using the developer carrying member, and a process cartridge.
[0002]
[Prior art]
As conventional electrophotographic methods, various methods are described in Patent Documents 1, 2 (3), 4 (5), etc., but generally, a photoconductive substance is used and electrostatic latent is obtained by various means. An electrostatic latent image is formed on an image carrier (photoconductor), and then the electrostatic latent image is developed using a developer (toner), and the toner image is transferred to a transfer material such as paper as necessary. Thereafter, the image is fixed by heating, pressure, solvent vapor or the like to obtain a copy.
[0003]
In recent years, there are a large number of devices using electrophotography such as printers and facsimiles in addition to conventional copying machines. The development methods are roughly classified into a two-component development method using carrier particles and a one-component development method using no carrier particles. The one-component development method includes a one-component magnetic development method in which magnetic particles are encapsulated in toner and the developer is carried and conveyed by the action of magnetic force, and the developer is caused by the action of the triboelectric charge of the developer without using magnetic particles. There is a one-component non-magnetic development system in which a developer is carried on a developer carrier. In the one-component magnetic development method, a colorant such as carbon black is not used, and magnetic particles can also be used as a colorant.
[0004]
The two-component development method requires carrier particles such as glass beads and iron powder, or the toner concentration in the developer must be kept constant. Therefore, the developing device is large, heavy, and has a complicated configuration. Further, in the two-component development method, the toner component is likely to adhere to the carrier (spent), and therefore the carrier replacement frequency increases. In this one-component development method, such a carrier and the above-described complicated configuration are unnecessary, the developing device itself can be reduced in size and weight, and further, since the carrier does not need to be replaced, maintenance can be performed for a long time. There is no need. On the other hand, since the one-component magnetic development method uses dark black magnetic particles for the toner, it is difficult to colorize the two-component development method, and the two-component development method can adjust the fine development state with a density detection device. It is preferably used for color development. In recent years, there has been a demand for reducing the size of a copying apparatus for the purpose of reducing the weight and size of an electrophotographic apparatus. For this reason, a developing apparatus using a one-component developing system has been increasingly used. .
[0005]
However, when such a one-component development method is used, it is difficult to adjust the toner charge amount, and various contrivances with the toner have been made, but problems related to toner non-uniformity and charge durability stability are, It is not fully resolved.
[0006]
In particular, while the developer carrying member (developing sleeve) is repeatedly rotated, the charge amount of the toner coated on the developing sleeve becomes too high due to contact with the developing sleeve, and the toner is mirrored with the surface of the developing sleeve. The so-called charge-up phenomenon that is attracted by the imaging force and becomes immobile on the surface of the developing sleeve and does not move from the developing sleeve to the latent image on the latent image carrier (photosensitive drum) is likely to occur particularly in a low humidity environment. . When such a charge-up phenomenon occurs, the toner in the upper layer becomes difficult to be charged, and the development amount of the toner is reduced, which causes problems such as thin line images and thin image density of solid images. Furthermore, a so-called blotch phenomenon occurs in which toner that is not properly charged due to charge-up becomes poorly regulated and flows out onto the developing sleeve, causing spots and irregularities on the waves. Furthermore, since the toner layer formation state of the image part (toner consumption part) and the non-image part (toner non-consumption part) changes and the charging state changes, for example, a position where a solid image having a high image density is once developed. However, when the halftone image is developed when the developing sleeve is rotated at the next rotation, a so-called sleeve ghost phenomenon that a solid image appears on the image is likely to occur.
[0007]
Recently, LED (light-emitting diode) printers and LBP (laser beam printers) have become mainstream in the market, and the direction of technology is higher resolution, that is, the conventional 300 dpi, 400 dpi, 600 dpi, 800 dpi, It has become 1200 dpi. Accordingly, the development method is also required to have higher definition. Also, digitalization of copiers has become the mainstream, and designs aiming at so-called multi-functions that can be used simultaneously as facsimiles and printers are becoming main. For this reason, the difference between a copying machine and a printer is gradually disappearing, and a high-resolution and high-definition developing method is also required here. For example, Patent Documents 6 and 7 propose toners having a small particle size, and as high resolution is required, toner particles having a central particle size of about 5 μm to 9 μm are mainstream. .
[0008]
Further, from the viewpoint of ecology and for the purpose of further reducing the weight and size of the apparatus, the toner transfer efficiency is improved in order to reduce waste toner. For example, a transfer efficiency improver having an average particle size of 0.1 μm to 3 μm and a BET specific surface area of 50 m2/ G-300m2/ G of hydrophobic silica fine powder reduces the volume resistance of the toner, improves the transfer efficiency by forming a thin film layer of the transfer efficiency improver on the photosensitive drum, and further reduces the toner itself. A method of improving the transfer efficiency by performing a spheroidizing process by a mechanical impact force is known. Also, the set temperature of the fixing device tends to be lowered for the purpose of shortening the first copy time and saving power. Under such circumstances, toner in particular under low temperature and low humidity increases the amount of charge per unit mass, and thus becomes more likely to adhere electrostatically onto the developing sleeve. Toner under high temperature and high humidity is physically exposed from the outside. As a result of using a material that is easy to fluidize and fluidize, it is easy to change its quality, and the toner is easily contaminated with the sleeve and the sleeve is fused.
[0009]
As a developer carrying member (developing sleeve) used in the above-described development, for example, a metal, an alloy thereof or a compound thereof is molded into a cylindrical shape, and the surface thereof is made to have a predetermined surface roughness by electrolysis, blasting, file processing or the like What was processed in this way has been used conventionally. However, in this case, the developer present in the vicinity of the surface of the developer carrier in the developer layer formed on the surface of the developer carrier by the regulating member has a very high charge, and is reflected on the surface of the developer carrier. The developer is strongly attracted by the force, so that it is not possible to have a chance of friction between the toner and the developer carrying member, so that the developer cannot hold a suitable charge. Under such circumstances, sufficient development and transfer are not performed, and the obtained image has many density unevenness and character scattering.
[0010]
Resin in which a conductive material such as carbon or crystalline graphite or a solid lubricant such as graphite is dispersed in the resin in order to prevent the occurrence of such an excessively charged developer and the strong adhesion of the developer. Patent Documents 8 to 12 propose a method for forming a coating layer on the developer carrier.
[0011]
When such a resin coating layer in which crystalline graphite is dispersed is used, the surface of the resin coating layer has lubricity due to the scaly structure of crystalline graphite. However, the shape of the resin coating layer is non-uniform because of its flake shape, and the hardness of the crystalline graphite is low. Wear and detachment itself tends to occur, and when the durability is promoted, the surface roughness and surface composition of the resin coating layer change, and it is easy to cause poor toner conveyance and non-uniform charge application to the toner. Become.
[0012]
On the other hand, when the addition amount is small, the effect of the conductive fine powder such as crystalline graphite and carbon is thin, and there remains a problem that it is insufficient for charge-up and sleeve ghost.
[0013]
[0014]
Alternatively, in
[0015]
On the other hand, the approach from resin which comprises a resin coating layer is also carried out. For example,
[0016]
Attempts have also been made to improve wear resistance by hardening the resin coating layer itself. For example, Patent Document 16 proposes a film in which a film containing melamine-modified phenolic resin and crystalline graphite is formed on the surface of the developing sleeve. In Patent Document 17, a film containing a melamine resin and / or urea resin containing graphite and / or carbon black is formed on the surface of the developing sleeve. Further, in Patent Document 18, a component having a molecular weight of 500 or less is 3.5% or less. A developing sleeve in which molybdenum disulfide is dispersed in a resin layer obtained by adding a melamine resin or a guanamine resin to an acrylic resin is disclosed. Melamine resins and guanamine resins have been used as crosslinking agents for thermosetting resins, and are effective in increasing the strength of the resin coating layer. Further, since they contain amino groups, they are particularly useful for negatively chargeable toners. It is expected to work effectively for charging. However, it is difficult to stabilize the chargeability, and the environment dependency is particularly noticeable, and it is likely to cause adverse effects such as charge-up of the toner in a low humidity environment and a decrease in the charge amount in a high humidity environment. . Furthermore, in terms of strength, for example, a developing device that employs a system that applies a large load to the developing sleeve such as an elastic blade as a member that regulates the toner layer thickness on the developing sleeve has high durability / long life. However, it is still insufficient.
[0017]
[Patent Document 1]
US Pat. No. 2,297,691
[Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No.42-23910
[Patent Document 3]
US Pat. No. 3,666,363
[Patent Document 4]
Japanese Patent Publication No.43-24748
[Patent Document 5]
U.S. Pat. No. 4,071,361
[Patent Document 6]
Japanese Patent Laid-Open No. 01-112253
[Patent Document 7]
Japanese Patent Laid-Open No. 02-284158
[Patent Document 8]
JP-A-01-277265
[Patent Document 9]
Japanese Unexamined Patent Publication No. 03-036570
[Patent Document 10]
Japanese Patent Laid-Open No. 02-105181
[Patent Document 11]
JP 05-006089 A
[Patent Document 12]
Japanese Patent Laid-Open No. 05-066660
[Patent Document 13]
Japanese Patent Laid-Open No. 03-200986
[Patent Document 14]
Japanese Patent Laid-Open No. 08-240981
[Patent Document 15]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-115979
[Patent Document 16]
JP-A-6-194940
[Patent Document 17]
JP-A-9-146362
[Patent Document 18]
Japanese Patent Laid-Open No. 9-230690
[0018]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to stabilize a high-definition image that is uniform, free of unevenness of density, and high in image density, without causing problems such as density reduction, image density unevenness, sleeve ghosting and fogging in any environment. Another object is to provide a developer carrying member, a developing device, and a process cartridge that can be obtained.
[0019]
A further object of the present invention is to control toner non-uniform charging by reducing toner adhesion to the surface of the developer carrying member, which is seen when using a toner having a small particle diameter or a spherical toner. It is an object of the present invention to provide a developer carrier, a developing device, and a process cartridge that can sufficiently charge toner.
[0020]
Another object of the present invention is to provide a developer carrying body, a developing device, and a process cartridge that are resistant to deterioration of the resin coating layer on the surface of the developer carrying body due to long-term durability, have high durability, and provide a stable image quality throughout. Is to provide.
[0021]
Another object of the present invention is to provide a high and uniform charge to the developer on the developer carrying member even during continuous copying over a long period of time, and always to provide a stable charge without the occurrence of a charge-up phenomenon. Accordingly, it is an object of the present invention to provide a developer carrying member, a developing device, and a process cartridge that can obtain a high-quality image that has a reduced image density and is uniform and free from unevenness in density and fogging.
[0022]
[Means for solving the problems]
The above problem can be achieved by the following configuration. That is,
(1) The latent image formed on the latent image carrier is developed and visualized with a one-component negatively charged magnetic developer or a one-component negatively charged nonmagnetic developer conveyed and supported on the surface of the developer carrier. A developer carrying member used in a developing device for
It has a resin coating layer on the surface of a cylindrical or columnar metal substrate,
The resin coating layer is obtained by dispersing graphitized particles in a resin layer in which the triboelectric charge polarity with respect to iron powder is positive.
The graphitized particles have a graphitization degree p (002) of 0.22 or more and 0.93 or less.And obtained by heat treatment of mesocarbon microbeads or mesophase pitch at 2300 to 3150 ° C. in an inert atmosphere,
The resin coating layer can be achieved by a developer carrying member containing the graphitized particles in an amount of 25 wt% to 45 wt% with respect to the resin component in the resin coating layer.
[0023]
(2) Also, the above purpose is to contain developeris doingDeveloper container,
A developer carrier for carrying the developer contained in the developer container and transporting it to the development area, and a developer layer for regulating the layer thickness of the developer carried on the developer carrier A developing device having at least a thickness regulating member,
The developer is a one-component negatively chargeable magnetic developer or a one-component negatively chargeable nonmagnetic developer,
The developer carrying member is achieved by the developing device which is the developer carrying member of the above (1).
[0024]
(3) Further, the above object is to form an image by visualizing the electrostatic latent image formed on the latent image carrier as a developer image with a developer and transferring the visualized developer image onto a transfer material. A process cartridge detachably attached to the image forming apparatus main body,
A latent image carrier for carrying an electrostatic latent image;
Charging means for charging the latent image carrier;
The electrostatic latent image formed on the latent image bearing member is visualized as a developer image by developing with a developer, and after the developer image is transferred to a transfer material as a recording medium, Developing means for recovering the developer remaining on the latent image carrier;
Having at least
The developing means contains a developer.is doingPresentImageAnd the presentImageA developer carrier for carrying the developer contained in the container and transporting the developer to the development area, the latent image carrier and the developing means are integrated;
The developer carrier is a one-component negatively chargeable magnetic developer or a one-component negatively chargeable nonmagnetic developer, and
The developer carrier isAbove (1)This is achieved by a process cartridge which is a developer carrier.
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As a result of intensive studies on the above problems, the inventors of the present invention can obtain the resin coating layer on the surface of the developer carrying member by containing a specific resin and baking a specific material as described above. By adopting a configuration in which graphitized particles are dispersed in a resin, a resin coating layer having excellent chargeability and mechanical strength for the toner and having a uniform surface shape is formed, and from the surface of the resin coating layer. The graphitized particles are less likely to be worn or detached, and even if the resin coating layer is worn, the graphitized particles are exposed again from within the resin coating layer, so that the surface coating layer of the developer carrier has a rough and uniform surface. The present inventors have found an effect that the surface shape and the material composition of the surface are difficult to change even when a large number of images are drawn. Furthermore, the present inventors have found that the resin coating layer containing the resin component and the graphitized particles has an effect of imparting uniform and high charge to the toner without causing toner contamination or toner charge-up.
[0026]
Next, the developer carrier of the present invention, the developing device using the developer carrier, and the process cartridge using the developer carrier will be described in more detail.
[0027]
First, the structure of the resin coating layer in the developer carrier of the present invention will be described. 1 to 4 are partial cross-sectional views of an embodiment of a developer carrying member of the present invention, and are schematic views showing a state in which a resin coating layer 1 is formed on a
[0028]
In the developer carrying member of FIG. 1,
[0029]
In the developer carrying member of FIG. 2, the
[0030]
In the developer carrying member of FIG. 3, the
[0031]
In the developer carrying member of FIG. 4, in addition to the
[0032]
Next, the positively chargeable resin contained in the resin coating layer in the developer carrying member of the present invention will be described.
[0033]
Examples of the positively chargeable resin used in the present invention include nitrogen-containing polymers such as amino resins, silicone resins, polyamide resins, 4-vinylpyridine, 2-vinylpyridine, and polyvinylpyridine, methyl methacrylate, dimethylaminoethyl methacrylate, N- Methacrylate resins such as methyl-N-phenylaminoethyl methacrylate, diethylaminoethyl methacrylate amide, dimethylaminoethyl methacrylate amide, terpolymers of methacrylates such as polystyrene / n-butyl methacrylate / silane terpolymers, styrene-butadiene copolymers, Polycaprolactone and the like can be mentioned, among which amino resin is preferable. These resins have relatively high solubility in organic solvents, are excellent in dispersibility of other components such as graphitized particles, can be easily made thin, and have excellent adhesion to substrates and resistance. Not only is the wear resistance excellent, but in particular, when the developer is negatively charged, it can impart an appropriate charge to the developer, or with other resins, prepolymers, polymers, etc. By modifying by cross-linking reaction, the wear resistance can be further improved, and the solvent resistance and flexibility can be improved.
[0034]
An amino resin is a resin obtained by a condensation reaction between an amino group-containing compound and an aldehyde, and in the present invention, a melamine resin, a guanamine resin, an aniline resin, or a urea resin is preferably used. it can.
[0035]
Melamine resins generally form methylene bonds or methylene ether bonds formed between molecules by reacting melamine represented by the following formula (1) or a derivative thereof with methylol by reacting them under basic conditions and then dehydrating and condensing them. Obtained by crosslinking with, for example, methyl etherified melamine resin, (n- or i-) butyl etherified melamine resin, (n- or i-) butyl etherified trimethylol melamine resin, (n- or i-) butyl ether Hexamethylol melamine resin.
[0036]
[Chemical 1]
[0037]
[In the above formula (1), R1, R2, RThree, RFour, RFive, R6Is a hydrogen atom, an alkyl group such as a methyl group or an aliphatic or aromatic hydrocarbon residue such as a phenyl residue, a lower alkanol residue such as a methylol group or a butyrole group, or an alkoxy such as a methoxymethyl group or a butoxymethyl group These are alkyl residues, which may be the same or different. ]
[0038]
Guanamin resins are generally resins condensed by guanamine or its derivatives represented by the following formula (2) by addition polymerization reaction (dehydration, dealcoholization reaction) with formaldehyde, and modified with methanol or butanol as necessary. It doesn't matter. Examples include benzoguanamine resin, acetoguanamine resin, phthaloguanamine resin, and the like.
[0039]
[Chemical 2]
[0040]
[In the above formula (2), X1Is an alkyl group such as a hydrogen atom or a methyl group or an aliphatic or aromatic hydrocarbon residue such as a phenyl residue, and X2, XThree, XFour, XFiveIs a hydrogen atom, a lower alkanol residue such as a methylol group or a butyrol group, or an alkoxyalkyl residue such as a methoxymethyl group or a butoxymethyl group, which may be the same or different. ]
[0041]
An aniline-based resin is a resin obtained by a condensation reaction between aniline and an aldehyde, and in the present invention, an aniline formaldehyde resin obtained by reacting aniline and formaldehyde in the presence of a hydrochloric acid catalyst to neutralize the acid is used. It can be preferably used.
[0042]
The urea resin is a resin obtained by heating urea and formaldehyde, generating methylolurea and dimethylolurea by an addition reaction, and performing a dehydration condensation reaction. In the present invention, dimethylol urea, dialkoxymethylurea cyclic trimer, alkoxymethylurea cyclic trimer, and the like can be used particularly preferably.
[0043]
The positively chargeable resin preferably has a weight average molecular weight (Mw) of 500 to 3,000. If the weight average molecular weight (Mw) is less than 500, the mechanical strength of the cured resin coating layer cannot be obtained, and satisfactory abrasion resistance may not be obtained. When the weight average molecular weight (Mw) exceeds 3,000, when the graphitized particles or other components are dispersed, the viscosity of the coating increases, and a suitable resin coating layer can be formed on the developing sleeve. It may disappear.
[0044]
The positively chargeable resins as mentioned above may be used by mixing with other resins as necessary in order to constitute the resin coating layer. As this resin, generally known resins can be used. In particular, when a resin containing a hydroxyl group (hydroxyl group) at the main chain or side chain terminal is used, the resin reacts with the positively chargeable resin and wear resistance. It is effective in improving the property (strength improvement), preventing photoconductor contamination, adhesion to the substrate, and preventing cracks in the surface layer film. For example, phenol resin, epoxy resin, polyamide resin, polyester resin, polycarbonate resin Polyolefin resin, silicone resin, fluorine resin, styrene resin, vinyl resin, cellulose resin, polyurethane resin, polyimide resin, acrylic resin, and the like. In view of mechanical strength, a curable resin is more preferable, but a thermoplastic resin is also applicable as long as it has sufficient mechanical strength. In the present invention, the resin coating layer formed on the developer carrier by the above-described forming material is a developer that is generated when the developer is fixed on the developer carrier by charge-up or the developer is charged up. In order to prevent poor charging from the surface of the carrier to the developer, it is desirable that it is conductive. The volume resistance value of the resin coating layer is preferably 10FourΩ · cm or less, more preferably 10ThreeΩ · cm or less. The volume resistance value of the resin coating layer on the surface of the developer carrying member is 10FourIf it exceeds Ω · cm, poor charging of the developer is likely to occur, and as a result, a spot image and a wave pattern image accompanying the occurrence of so-called blotches are likely to occur on the developer carrying member.
[0045]
Next, graphitized particles contained in the resin coating layer in the developer carrying member of the present invention will be described.
[0046]
The developer carrier of the present invention is characterized in that the resin coating layer on the surface of the metal substrate contains graphitized particles obtained by firing mesocarbon microbead particles or bulk mesophase pitch particles. .
[0047]
The graphitized particles are 2500 after having been molded in a resin coating layer on the surface of the developer carrying member, such as coke and the like, solidified with tar pitch, etc., and fired at about 1000 ° C. to 1300 ° C. The raw material and manufacturing process of the graphitized particles are different from those of artificial graphite obtained by graphitization at about 3,000 ° C. to 3000 ° C. or crystalline graphite made of natural graphite. Therefore, although the graphitized particles have a slightly lower degree of graphitization than the previously used crystalline graphite, they have high conductivity and lubricity like the previously used crystalline graphite. Unlike the flakes or needles of crystalline graphite that have been used in the past, the shape is almost spherical, and the hardness of the particles themselves is relatively high. Accordingly, since the graphitized particles used in the present invention are easily dispersed uniformly in the resin coating layer, uniform surface roughness and abrasion resistance are given to the resin coating layer surface, and the shape of the particles themselves is not changed. Therefore, even if the resin coating layer is scraped or the particles themselves fall off due to the effect, the particles may protrude or be exposed again from the resin coating layer, and the change in the surface shape can be kept small. In addition, if the graphitized particles are used in the resin coating layer on the surface of the developer carrying member, the toner is not charged up, and the frictional charge is imparted to the toner more than when the conventional crystalline graphite is used. Performance can be improved.
[0048]
Usually, an organic compound having a boiling point of 500 ° C. or higher is carbonized via a solid phase or a liquid phase when heated in an inert gas phase under normal pressure, but begins to decompose at a temperature up to about 200 ° C., Cyclization occurs in the residue and then aromatizes up to 400 ° C. When this temperature is exceeded, polycondensation of aromatics proceeds. Among them, those that are liquid at this temperature, such as condensed polycyclic aromatics and pitches that are a mixture thereof, form a liquid crystal state composed of condensed polycyclic aromatic planar molecules at 400 ° C. or higher. This liquid crystal is called mesophase. In the mesophase, the polymer is further polymerized up to 500 ° C. and solidifies while forming a layered structure. The layered structure is highly selective and has a property of being easily graphitized by high-temperature treatment.
[0049]
As the graphitized particles used in the present invention, mesocarbon microbead particles or bulk mesophase pitch particles, which are particles in the above mesophase state, are used. Since these particles are optically anisotropic and composed of a single phase, graphitized particles obtained by graphitizing the particles can increase the degree of graphitization and maintain a spherical shape. it can. The optical anisotropy of mesocarbon microbead particles and bulk mesophase pitch particles arises from the lamination of aromatic molecules, and their ordering is further developed by graphitization, and graphitization with a high degree of graphitization. Particles are obtained.
[0050]
When using mesocarbon microbead particles as a raw material for obtaining graphitized particles used in the present invention, typical methods for obtaining the mesocarbon microbead particles include, for example, coal-based heavy oil or petroleum-based heavy oil. Heat treatment is performed at a temperature of 300 ° C. to 500 ° C., polycondensation produces crude mesocarbon microbead particles, and the reaction product is subjected to processing such as filtration, stationary sedimentation, and centrifugal separation. After separation, there is a method obtained by washing with a solvent such as benzene, toluene, xylene and drying.
[0051]
In addition, as a method of graphitizing using the mesocarbon microbead particles, first, the mesocarbon microbead particles that have been dried are first mechanically dispersed with a gentle force that does not cause destruction. It is preferable for preventing coalescence of subsequent particles and obtaining a uniform particle size. The mesocarbon microbead particles that have finished the primary dispersion are subjected to primary heat treatment at a temperature of 200 ° C. to 1500 ° C. in an inert atmosphere and carbonized. In order to prevent coalescence of the particles after graphitization and obtain a uniform particle size, it is preferable that the carbide after the primary heat treatment is mechanically dispersed with a mild force that does not destroy the carbide.
[0052]
The carbide after the secondary dispersion treatment is subjected to secondary heat treatment at about 2000 ° C. to 3500 ° C. in an inert atmosphere, whereby desired graphitized particles are obtained.
[0053]
Next, the case where bulk mesophase pitch particles are used as a raw material for obtaining graphitized particles used in the present invention will be described.
[0054]
A typical method for obtaining bulk mesophase pitch particles is, for example, a method of obtaining mesophase pitch particles by extracting β-resin from a coal tar pitch or the like by solvent fractionation, and performing hydrogenation and heavy processing. Further, there is a method in which mesophase pitch particles are obtained by finely pulverizing after the above-mentioned heavyening treatment and then removing solvent-soluble components with benzene or toluene. The bulk mesophase pitch particles used in the present invention preferably have a quinoline soluble content of 95% by mass or more. When the amount less than 95% by mass is used, the inside of the particles is difficult to be liquid phase carbonized, and solid phase carbonization causes the particles to remain in a crushed state, and a spherical shape may not be obtained.
[0055]
As a method of graphitizing using mesophase pitch particles, first, the bulk mesophase pitch particles are finely pulverized to 2 μm to 25 μm and heat-treated in air at about 200 ° C. to 350 ° C. Oxidize. By this oxidation treatment, the bulk mesophase pitch particles are infusible only on the surface, and melting and fusion during the graphitizing heat treatment in the next step are prevented. The oxidized mesophase pitch particles preferably have an oxygen content of 5% by mass to 15% by mass. If the amount is less than 5% by mass, the fusion of the particles during heat treatment may be promoted. If the amount exceeds 15% by mass, the inside of the particle is oxidized, and the shape is graphitized in a crushed state. It may be difficult to obtain.
[0056]
Next, desired graphitized particles are obtained by heat-treating the oxidized bulk mesophase pitch particles at about 2000 ° C. to 3500 ° C. in an inert atmosphere such as nitrogen or argon.
[0057]
In the method for producing graphitized particles using any of the above raw materials, the firing temperature of the graphitized particles is preferably 2000 ° C to 3500 ° C, and more preferably 2300 ° C to 3200 ° C. When the firing temperature is less than 2000 ° C., the graphitized particles are insufficiently graphitized, and the conductivity and lubricity may be reduced, resulting in toner charge-up, sleeve ghost, fog, image density. The image quality such as the image quality is likely to deteriorate, and when an elastic blade is used, a blade scratch may occur, and streaks, density unevenness, etc. are likely to occur in the image. When the firing temperature exceeds 3500 ° C., the graphitized particles may have a too high degree of graphitization. For this reason, the hardness of the graphitized particles decreases, and the wear resistance of the graphitized particles deteriorates. Wearability, mechanical strength of the resin coating layer, and chargeability to the toner may be reduced.
[0058]
Further, the graphitized particles used in the present invention preferably have a graphitization degree p (002) of 0.20 ≦ p (002) ≦ 0.95.
[0059]
The degree of graphitization p (002) is said to be Franklin's p value. By measuring the lattice spacing d (002) obtained from the X-ray diffraction diagram of graphite, d (002) = 3.440. -0.086 (1-p2). This p value indicates the proportion of the disordered portion of the carbon hexagonal mesh plane stack, and the smaller the p value, the greater the degree of graphitization.
[0060]
When p (002) exceeds 0.95, the wear resistance is excellent, but the conductivity and lubricity may be reduced and toner charge may occur, and sleeve ghost, fog, image density In the case of using an elastic blade, blade scratches are likely to occur, and streaks, density unevenness, etc. are likely to occur in the image. When p (002) is less than 0.20, the abrasion resistance of the graphitized particles is deteriorated, so that the wear resistance of the resin coating layer surface, the mechanical strength of the resin coating layer, and the charge imparting property to the toner are decreased. May end up.
[0061]
Moreover, in order to make the surface shape of the resin coating layer uniform, it is preferable that the graphitized particles obtained from any of the above raw materials have a uniform particle size distribution to some extent by classification, regardless of the production method.
[0062]
The graphitized particles used in the present invention preferably have a number average particle size of 0.5 μm to 25 μm, more preferably 1 μm to 20 μm.
[0063]
If the number average particle size of the graphitized particles is less than 0.5 μm, the effect of imparting uniform roughness to the surface and the effect of enhancing the charging performance are small, and the rapid and uniform charging to the developer becomes insufficient, and the resin Toner charge-up, toner contamination, and toner fusion due to wear of the coating layer are likely to occur, resulting in ghost deterioration and image density reduction. When the number average particle diameter exceeds 25 μm, the surface of the resin coating layer becomes too rough, and it becomes difficult to sufficiently charge the toner, and the mechanical strength of the resin coating layer decreases. Sometimes.
[0064]
In the present invention, for the purpose of adjusting the volume resistance value of the resin coating layer, a conductive agent may be dispersedly contained in the resin coating layer in combination with the graphitized particles. Examples of the conductive agent used in the present invention include conductive fine particles having a number average particle diameter of 1 μm or less, preferably 0.01 to 0.8 μm. When the number average particle diameter of the conductive fine particles exceeds 1 μm, it is difficult to control the volume resistance of the resin coating layer low, and toner contamination due to toner charge-up is likely to occur.
[0065]
In addition, as the conductive agent, fine metal powder such as aluminum, copper, nickel, silver, metal oxide such as antimony oxide, indium oxide, tin oxide, titanium oxide, zinc oxide, molybdenum oxide, potassium titanate, Various carbon fibers, furnace black, lamp black, thermal black, acetylene black, carbon black such as channel black, carbides such as graphite, metal fibers, and the like.
[0066]
In the present invention, among these, carbon black, in particular conductive amorphous carbon, is particularly excellent in electrical conductivity, and it is filled with a polymer material to impart conductivity, or just by controlling the amount of addition, Since arbitrary conductivity can be obtained to some extent, it is preferably used. Dispersion stability when used as a paint can also be good. Moreover, it is preferable to make the addition amount of these electroconductive substances suitable in this invention into the range of 1 mass part-100 mass parts with respect to 100 mass parts of binder resin. If it is less than 1 part by mass, it is usually difficult to lower the resistance value of the resin coating layer to a desired level, and toner adhesion to the binder resin used for the resin coating layer on the surface of the developer carrying member may occur. There is. When the amount exceeds 100 parts by mass, the strength (abrasion resistance) of the resin coating layer may be lowered particularly when a fine powder having a particle size of the order of submicron is used.
[0067]
The resin coating layer that can be used in the present invention can contain solid particles for forming irregularities on the surface of the resin coating layer. Examples of such solid particles include vinyl polymers and copolymers such as polymethyl methacrylate, polyethyl acrylate, polybutadiene, polyethylene, polypropylene, and polystyrene, phenol resins, polyamide resins, fluorine resins, silicone resins, and polyesters. Resin particles such as resin, oxide particles such as alumina, zinc oxide, silicone, titanium oxide and tin oxide, conductive particles such as carbonized particles, resin particles subjected to conductive treatment, and other organic materials such as imidazole compounds It is also possible to use the compound in the form of particles. In this case, the imidazole compound also serves to impart triboelectric charge to the toner.
[0068]
In particular, spherical particles are preferably used as the solid particles, and resin particles produced by a suspension polymerization method, a dispersion polymerization method, or the like are used as the spherical resin particles. Spherical resin particles can have a suitable surface roughness with a smaller addition amount, and a uniform surface shape can be easily obtained. Examples of such spherical resin particles include acrylic resin particles such as polyacrylate and polymethacrylate, polyamide resin particles such as nylon, polyolefin resin particles such as polyethylene and polypropylene, silicone resin particles, phenolic resin particles, Examples include polyurethane resin particles and styrene resin particles. The resin particles obtained by the pulverization method may be used after thermally or physically spheroidizing.
[0069]
In addition, for example, an inorganic fine powder may be adhered or fixed to the surface of spherical resin particles. Examples of such inorganic fine powder include SiO.2, SrTiOThree, CeO2, CrO, Al2OThree, ZnO, MgO, TiO2Oxides such as SiThreeNFourNitrides such as SiC, carbides such as SiC, CaSOFour, BaSOFour, CaCOThreeAnd sulfates and carbonates. Such inorganic fine powder may be used after being treated with a coupling agent. In particular, it can be preferably used for the purpose of improving the adhesion to the binder resin or for imparting hydrophobicity to the particles.
[0070]
Examples of such a coupling agent include a silane coupling agent, a titanium coupling agent, and a zircoaluminate coupling agent. More specifically, for example, as a silane coupling agent, hexamethyldisilazane, trimethylsilane, trimethylchlorosilane, trimethylethoxysilane, dimethyldichlorosilane, methyltrichlorosilane, allyldimethylchlorosilane, allylphenyldichlorosilane, Benzyldimethylchlorosilane, bromomethyldimethylchlorosilane, α-chloroethyltrichlorosilane, β-chloroethyltrichlorosilane, chloromethyldimethylchlorosilane, triorganosilylmercaptan, trimethylsilylmercaptan, triorganosilylacrylate, vinyldimethylacetoxysilane, dimethyl Diethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, diphenyldiethoxysilane, hexamethyldisiloxane, 1,3-divinyltet Lamethyldisiloxane, 1,3-diphenyltetramethyldisiloxane, and dimethylpolysiloxane containing 2 to 12 siloxane units per molecule and containing hydroxyl groups bonded to one silicon atom at each terminal unit Examples thereof include siloxane.
[0071]
By treating the spherical resin particle surface with inorganic fine powder in this way, dispersibility in the paint, uniformity of the coating surface, stain resistance of the resin coating layer, chargeability to the toner, resin coating The wear resistance of the layer can be improved.
[0072]
Conductive spherical particles may be used to impart spherical particles with stain resistance, wear resistance, and the like. As the conductive spherical particles, for example, as conductive spherical particles, the surface of a metal oxide such as titanium oxide, niobium oxide, manganese oxide, lead oxide, or a pigment such as barium sulfate is used. In some cases, an insulating metal oxide such as zinc oxide, copper oxide, iridium oxide or the like is doped with a metal having a different oxidation number to make it conductive.
[0073]
The volume resistivity of the conductive spherical particles is 106It is preferable that it is below Ω · cm. 106If it exceeds Ω · cm, it may cause problems such as toner charge-up.
[0074]
The true density of the added spherical particles is 3 g / cmThreeThe following are preferred. True density is 3g / cmThreeIf the average particle size exceeds 1, the dispersibility of the spherical particles may be insufficient in the resin coating layer, so that it becomes difficult to impart a uniform roughness to the surface of the resin coating layer. In addition, the strength of the particles may be insufficient, and the stain resistance and wear resistance, which are the advantages of these particles, may not be exhibited. Examples of the conductive spherical particles satisfying such conditions include spherical carbon particles, spherical resin particles surface-treated with a conductive substance, and spherical resin particles in which conductive fine particles are dispersed.
[0075]
Among these particles, it is particularly preferable to use conductive particles. Examples of such particles include conductive spherical particles previously proposed by the present inventors. That is, by imparting conductivity to the particles, it is difficult to accumulate charges on the particle surface due to the conductivity, and it is possible to reduce toner adhesion and improve the chargeability of the toner. In the present invention, the volume resistivity is 10 as the conductivity of the particles.6Ω · cm or less, more preferably 10-3-106The particles are preferably Ω · cm. The volume resistance of such particles is 106If it exceeds Ω · cm, toner particles are likely to be contaminated and fused with spherical particles exposed on the surface of the resin coating layer due to wear, and rapid and uniform charging becomes difficult. Furthermore, the true density of the particles is 3 g / cm.ThreeIt is more preferable that it is about or less. Even if conductive, if the true density of the particles is too high, the amount added must be increased to form the same roughness, and the difference in true density from the resin or resin composition will be large. The dispersion state of the particles at the time tends to be non-uniform, and therefore the dispersion state may be non-uniform even in the formed resin coating layer. Further, when the particles are spherical, the contact area with the developer layer thickness regulating member to be pressed is reduced, so the increase in sleeve rotation torque due to frictional force and the adhesion of toner can be reduced. preferable. In particular, when conductive spherical particles as shown below are used, a better effect can be obtained.
[0076]
The spherical particles preferably have a number average particle size of 0.3 μm to 30 μm. If it is less than 0.3 μm, it is difficult to form unevenness uniformly on the surface of the resin coating layer, and when trying to increase the surface roughness, the addition amount becomes excessive, the resin coating layer becomes brittle, and the wear resistance is extremely lowered. Sometimes. On the other hand, if it exceeds 30 μm, the particles protrude too much from the surface of the developer carrying member, so that the thickness of the developer layer becomes too large and the developer charge tends to decrease or become non-uniform. There may be a point of leakage to the electrostatic latent image carrier (photosensitive drum).
[0077]
Furthermore, in the resin coating layer of this invention, a charge control agent can be contained as needed. As the charge control agent, those similar to those used for toner particle formation described later can be used.
[0078]
The surface roughness of the resin coating layer on the surface of the developer carrying member preferably used in the present invention is generally 0.3 μm to 3 in terms of JIS centerline average roughness (Ra). Preferably it is in the range of 5 μm. However, the preferred surface roughness varies depending on the developing method. For example, in a developing apparatus using magnetic toner as shown in FIG. 5 and having a magnetic blade disposed with a gap between the developer carrier and the developer layer as a developer layer thickness regulating member, Ra is 0.3 μm to 2. It is preferably about 5 μm. When Ra is less than 0.3 μm, sufficient transportability of the developer cannot be obtained, and image density thin due to toner shortage, scattering or blotch due to excessive toner charging, etc. are likely to occur. On the other hand, when the thickness is larger than 2.5 μm, the frictional charge of the toner becomes non-uniform, and stripe unevenness, reversal fogging, and low image density due to insufficient charging are likely to occur. For example, in the case of a developing device in which an elastic member is used in pressure contact with a developer carrying member as shown in FIG. 6, Ra is preferably about 0.5 μm to 3.5 μm. When Ra is smaller than 0.5 μm, sufficient developer transportability may not be obtained, and image density thin due to toner shortage, scattering or blotch due to excessive toner charging may occur, Toner fusion to the developer carrier is also likely to occur. On the other hand, if it is larger than 3.5 μm, the frictional charge of the toner becomes non-uniform, and streak unevenness, reversal fogging, and low image density due to insufficient charging tend to occur.
[0079]
Furthermore, in the present invention, a solid lubricant can be mixed in the resin coating layer in order to further reduce the adhesion of the developer to the surface of the developer carrying member. Examples of the solid lubricant that can be used in this case include molybdenum disulfide, boron nitride, graphite, graphite fluoride, silver-selenium niobium, calcium chloride-graphite, talc and the like. The amount of these solid lubricants that can be used in the present invention is preferably in the range of 1 to 100 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin. When the amount is less than 1 part by mass, the effect of improving the adhesion of the developer to the surface of the binder resin of the resin coating layer is small. In this case, the strength (wearability) of the resin coating layer can be reduced. These solid lubricants preferably have a number average particle diameter of preferably about 0.2 to 20 μm, more preferably 1 to 15 μm. When the number average particle size of the solid lubricant is less than 0.2 μm, it is difficult to obtain sufficient lubricity, and when the number average particle size exceeds 20 μm, the shape of the resin coating layer surface is affected. The surface properties are likely to be uneven and the toner may be insufficiently charged in terms of uniform charging and the strength of the resin coating layer.
[0080]
Examples of the method for obtaining the resin coating layer of the developer-carrying member of the present invention include a method obtained by dispersing and mixing each component in a solvent to form a paint and coating on the substrate. For dispersion mixing of each component of the paint, a known dispersion apparatus using beads such as a sand mill, a paint shaker, a dyno mill, a pearl mill or the like can be suitably used. Moreover, as a coating method, well-known methods, such as a dipping method, a spray method, and a roll coat method, are applicable.
[0081]
Next, the developing device of the present invention will be described.
[0082]
The developing device of the present invention includes a developer container for containing a developer, a developer carrier for carrying the developer contained in the developer container and transporting the developer to a development region, and the developer carrier A developing device having at least a developer layer thickness regulating member for regulating the layer thickness of the developer carried on the substrate, wherein the developer carrying body of the present invention described above is used as the developer carrying body. And
[0083]
FIG. 5 is a schematic diagram of an embodiment of the developing device of the present invention.
[0084]
In FIG. 5, an electrostatic latent image carrier, for example, a
[0085]
The developing
[0086]
The developer obtains a triboelectric charge that can develop the electrostatic latent image on the
[0087]
In this manner, the thickness of the thin developer layer formed on the developing
[0088]
The developer carrying member of the present invention is particularly effective when incorporated in a developing device that develops an electrostatic latent image with a thin layer of the developer as described above, that is, a non-contact developing device. The developer carrier of the present invention can also be applied to a developing device in which the thickness of the developer layer is equal to or greater than the minimum gap between the developing
[0089]
A developing bias voltage is applied to the developing
[0090]
In order to increase the density of the developed image and improve the gradation, an alternating bias voltage may be applied to the developing
[0091]
At this time, in the case of so-called regular development, toner is attached to the high potential portion of the electrostatic latent image having a high potential portion and a low potential portion, and in the case of so-called regular development, the toner is charged with a polarity opposite to that of the electrostatic latent image In the case of so-called reversal development, in which toner is attached to a low potential portion of an electrostatic latent image having a high potential portion and a low potential portion for visualization, the electrostatic latent image is charged to the same polarity as that of the electrostatic latent image. Use toner. In this case, the high potential and the low potential are expressed by absolute values. In any of these cases, the developer (toner) is charged by friction with at least the surface of the developing sleeve 58 (resin coating layer 57).
[0092]
FIG. 5 shows an example of a magnetic blade disposed away from the developing sleeve as the developer layer thickness regulating member for regulating the developer layer thickness on the developing
[0093]
FIG. 5 and FIG. 6 are only schematic illustrations of the developing device of the present invention. In addition to the layer thickness regulating member described above, the shape of the developing container 53 (hopper), the presence / absence of the
[0094]
FIG. 7 shows an embodiment of the process cartridge of the present invention. The process cartridge of the present invention is a cartridge in which at least the developing means and the electrostatic latent image holding member are integrally formed, and can be attached to and detached from the image forming apparatus main body (for example, a copying machine, a laser beam printer, a facsimile machine). It is configured.
[0095]
In the embodiment shown in FIG. 7, the developing
[0096]
In the above description, the embodiment in which the four constituent elements of the developing
[0097]
Next, the developer used in the developing device of the present invention will be described.
[0098]
The developer that can be used in the present invention is a toner in which at least a binder resin, a colorant, and, if necessary, various additives are further added to the toner particles. Incidentally, in the one-component developer, the toner substantially means the developer. The toner preferably has a weight average particle diameter of 4 μm to 11 μm. If such a toner is used, the toner charge amount or image quality and image density are balanced.
[0099]
As the binder resin for the toner, generally known resins can be used, and examples thereof include vinyl resins, polyester resins, polyurethane resins, epoxy resins, phenol resins, etc. Among them, vinyl resins and polyester resins are particularly preferable. preferable.
[0100]
As the carboxylic acid-containing monomer that can be used in the vinyl resin, a half-ester monomer of dicarboxylic acid is particularly preferable. For example, monomethyl maleate, monoethyl maleate, monobutyl maleate, monooctyl maleate, monoallyl maleate, monoester maleate Half esters of α, β-unsaturated dicarboxylic acids such as phenyl, monomethyl fumarate, monoethyl fumarate, monobutyl fumarate, monophenyl fumarate, etc .; monobutyl n-butenyl succinate, monomethyl n-octenyl succinate, n-butenylmalon Half-esters of alkenyldicarboxylic acids such as monoethyl acid, monomethyl n-dodecenyl glutamate, monobutyl n-butenyladipate; monomethyl phthalate, monoethyl phthalate, And half esters of aromatic dicarboxylic acids such as monobutyl ester of tartrate.
[0101]
Further, examples of the comonomer other than the carboxylic acid-containing monomer for obtaining the vinyl resin that can be used in the present invention include the following.
[0102]
For example, styrene, o-methylstyrene, m-methylstyrene, p-methylstyrene, p-methoxystyrene, p-phenylstyrene, p-chlorostyrene, 3,4-dichlorostyrene, p-ethylstyrene, 2,4- Dimethyl styrene, pn-butyl styrene, p-tert-butyl styrene, pn-hexyl styrene, pn-octyl styrene, pn-nonyl styrene, pn-decyl styrene, pn-dodecyl Styrene such as styrene and its derivatives; Ethylene unsaturated monoolefins such as ethylene, propylene, butylene and isobutylene; Unsaturated polyenes such as butadiene; Vinyl halides such as vinyl chloride, vinylidene chloride, vinyl bromide and vinyl fluoride Vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl benzoate, etc. Esters: methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, n-butyl methacrylate, isobutyl methacrylate, n-octyl methacrylate, dodecyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, stearyl methacrylate, phenyl methacrylate, Α-methylene aliphatic monocarboxylic acid esters such as dimethylaminoethyl methacrylate and diethylaminoethyl methacrylate; methyl acrylate, ethyl acrylate, n-butyl acrylate, isobutyl acrylate, propyl acrylate, n-octyl acrylate Acrylic acid esters such as dodecyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, stearyl acrylate, 2-chloroethyl acrylate, and phenyl acrylate; vinyl methyl ether, vinyl ester Vinyl ethers such as chill ether and vinyl isobutyl ether; Vinyl ketones such as vinyl methyl ketone, vinyl hexyl ketone and methyl isopropenyl ketone; N-vinyl pyrrole, N-vinyl carbazole, N-vinyl indole, N-vinyl pyrrolidone and other N- Vinyl monomers; vinyl naphthalenes; acrylic monomers or methacrylic acid derivatives such as acrylonitrile, methacrylonitrile, and acrylamide; are used alone or in combination of two or more.
[0103]
Among these, a combination of monomers that becomes a styrene copolymer or a styrene-acrylic copolymer is preferable.
[0104]
As the crosslinkable monomer, a monomer having two or more polymerizable double bonds is mainly used.
[0105]
The vinyl polymer that can be used in the present invention may be a polymer crosslinked with a crosslinkable monomer as exemplified below.
[0106]
Aromatic divinyl compounds, such as divinylbenzene, divinylnaphthalene, etc .; diacrylate compounds linked by alkyl chains, such as ethylene glycol diacrylate, 1,3-butylene glycol diacrylate, 1,4-butanediol diacrylate, 1,5-pentanediol diacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, and those obtained by replacing the acrylate of the above compound with a methacrylate; a diacrylate compound linked by an alkyl chain containing an ether bond For example, diethylene glycol diacrylate, triethylene glycol diacrylate, tetraethylene glycol diacrylate, polyethylene glycol # 400 diacrylate, polyethylene glycol 600 diacrylate, dipropylene glycol diacrylate, and those in which the acrylate of the above compound is replaced by methacrylate; diacrylate compounds linked by a chain containing an aromatic group and an ether bond, such as polyoxyethylene (2) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane diacrylate, polyoxyethylene (4) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane diacrylate, and acrylates of the above compounds were replaced with methacrylate. Further, polyester type diacrylate compounds, for example, trade name MANDA (Nippon Kayaku) can be mentioned. Examples of the polyfunctional cross-linking agent include pentaerythritol triacrylate, trimethylol ethane triacrylate, trimethylol propane triacrylate, tetramethylol methane tetraacrylate, oligoester acrylate, and acrylates of the above compounds replaced with methacrylate; For example, lucyanurate and triallyl trimellitate;
[0107]
These crosslinking agents are preferably used in an amount of 0.01 to 5 parts by mass (preferably 0.03 to 3 parts by mass) with respect to 100 parts by mass of the other monomer components.
[0108]
Among these, aromatic divinyl compounds (particularly divinylbenzene) and diacrylate compounds linked by a chain containing an aromatic group and an ether bond can be preferably used.
[0109]
Further, when the developer is negatively charged, it is a good example to use a polyester resin. As the polyester resin, a polyester resin comprising a polybasic acid component and a polyhydric alcohol component condensation polymer is used. preferable.
[0110]
The composition of the polyester resin that can be used in the present invention is as follows.
[0111]
Examples of the divalent alcohol component include ethylene glycol, propylene glycol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, 2,3-butanediol, diethylene glycol, triethylene glycol, 1,5-pentanediol, 1, 6-hexanediol, neopentyl glycol, 2-ethyl-1,3-hexanediol, hydrogenated bisphenol A, and bisphenol and its derivatives represented by the following formula (A);
[0112]
[Chemical 3]
[0113]
(In the above formula, R is an ethylene or propylene group, x and y are each an integer of 0 or more, and the average value of x + y is 0 to 10.)
[0114]
In addition, diols represented by the following formula (B);
[0115]
[Formula 4]
Diols such as
[0116]
Divalent acid components include benzene dicarboxylic acids such as phthalic acid, terephthalic acid, isophthalic acid, and phthalic anhydride, or their anhydrides, lower alkyl esters; alkyl dicarboxylic acids such as succinic acid, adipic acid, sebacic acid, and azelaic acid. Or its anhydride, lower alkyl ester; alkenyl succinic acid or alkyl succinic acid such as n-dodecenyl succinic acid, n-dodecyl succinic acid, or anhydride, lower alkyl ester of the acid; fumaric acid, maleic acid, citraconic acid, itacone Examples thereof include unsaturated dicarboxylic acids such as acids or anhydrides thereof, dicarboxylic acids such as lower alkyl esters, and derivatives thereof.
[0117]
In addition, a trivalent or higher alcohol component that also functions as a crosslinking component and a trivalent or higher acid component can be used in combination.
[0118]
Examples of the trihydric or higher polyhydric alcohol component include sorbitol, 1,2,3,6-hexanetetrol, 1,4-sorbitan, pentaerythritol, dipentaerythritol, tripentaerythritol, 1,2,4-butanetriol. 1,2,5-pentanetriol, glycerol, 2-methylpropanetriol, 2-methyl-1,2,4-butanetriol, trimethylolethane, trimethylolpropane, 1,3,5-trihydroxybenzene, etc. And trihydric or higher polyhydric alcohols.
[0119]
Trivalent or higher polyvalent carboxylic acid components include trimellitic acid, pyromellitic acid, 1,2,4-benzenetricarboxylic acid, 1,2,5-benzenetricarboxylic acid, 2,5,7-naphthalenetricarboxylic acid. 1,2,4-naphthalenetricarboxylic acid, 1,2,4-butanetricarboxylic acid, 1,2,5-hexanetricarboxylic acid, 1,3-dicarboxyl-2-methyl-2-methylenecarboxypropane, tetra ( Methylenecarboxyl) methane, 1,2,7,8-octanetetracarboxylic acid, empol trimer acid, and anhydrides thereof, lower alkyl esters, tetracarboxylic acid represented by the following formula (C), and the like Examples thereof include polyvalent carboxylic acids such as anhydrides and lower alkyl esters and derivatives thereof.
[0120]
[Chemical formula 5]
[0121]
(In the above formula, X represents an alkylene group or alkenylene group having 5 to 30 carbon atoms having one or more side chains having 3 or more carbon atoms.)
[0122]
The alcohol component used in the present invention is 40 mol% to 60 mol%, preferably 45 mol% to 55 mol%, and the acid component is 60 mol% to 40 mol%, preferably 55 mol% to 45 mol%. It is preferable.
[0123]
The trivalent or higher polyvalent component is preferably 5 mol% to 60 mol% in all components.
[0124]
The alcohol component of the polyester resin preferred in the present invention is a bisphenol derivative represented by the above formula (A), and the acid component is phthalic acid, terephthalic acid, isophthalic acid or its anhydride; succinic acid, n-dodecenyl succinic acid Or the anhydride, dicarboxylic acids, such as fumaric acid, maleic acid, and maleic anhydride, trimellitic acid, or tricarboxylic acid of its anhydride is mentioned.
[0125]
Negatively chargeable developers having polyester resins obtained with these acids and alcohols are excellent in charging characteristics and are preferably used in the present invention.
[0126]
The binder resin thus obtained has a glass transition temperature (Tg) of 45 ° C. to 75 ° C., preferably 50 ° C. to 70 ° C., and number average molecular weight (Mn) 1,500 to 30,000, preferably 2, It is suitable for the developer used in the developing device of the present invention that the molecular weight is 000 to 15,000 and the weight average molecular weight (Mw) is 6,000 to 800,000, preferably 10,000 to 500,000.
[0127]
In the developer used in the developing device of the present invention, for the purpose of improving charging characteristics, a charge control agent can be blended (internally added) into toner particles or mixed (externally added) with toner particles. This is because the charge control agent enables optimal charge amount control according to the development system.
[0128]
For example, as a positive charge control agent, modified products such as nigrosine, triaminotriphenylmethane dyes and fatty acid metal salts; tributylbenzylammonium-1-hydroxy-4-naphthosulfonate, tetrabutylammonium tetrafluoroborate, etc. Quaternary ammonium salts of: diorganotin oxides such as dibutyltin oxide, dioctyltin oxide, dicyclohexyltin oxide; diorganotin borates such as dibutyltin borate, dioctyltin borate, dicyclohexyltin borate, or a combination of two or more Can do. Among these, charge control agents such as nigrosine compounds, triaminotriphenylmethane dyes, and organic quaternary ammonium salts are particularly preferably used.
[0129]
As the negative charge control agent, for example, organometallic compounds and chelate compounds are effective. Examples thereof include aluminum acetylacetonate, iron (II) acetylacetonate,
[0130]
The above charge control agent is preferably used in the form of fine particles. In this case, the number average particle diameter of the charge control agent is specifically 4 μm or less, more preferably 3 μm or less.
[0131]
When the charge control agent is internally added to the toner particles, it is preferably used in an amount of 0.1 to 20 parts by weight, more preferably 0.2 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the binder resin constituting the toner particles. Parts to 10 parts by mass.
[0132]
Further, when the developer that can be used in the present invention is a magnetic developer, the magnetic material blended in the toner particles includes iron oxides such as magnetite, maghemite, and ferrite, and iron oxides including other metal oxides. Metals such as Fe, Co, Ni, or these metals and Al, Co, Cu, Pb, Mg, Ni, Sn, Zn, Sb, Be, Bi, Cd, Ca, Mn, Se, Ti, W , Alloys with metals such as V, and mixtures thereof.
[0133]
Conventionally, as a magnetic material, triiron tetroxide (FeThreeOFour), Iron sesquioxide (γ-Fe2OThree), Zinc iron oxide (ZnFe2OFour), Iron yttrium oxide (YThreeFeFiveO12), Cadmium oxide (CdFe2OFour), Gadolinium oxide (Gd)ThreeFeFive-O12), Copper iron oxide (CuFe2OFour), Lead iron oxide (PbFe12-O19), Nickel iron oxide (NiFe)2OFour), Neodymium iron oxide (NdFe2OThree), Iron barium oxide (BaFe)12O19), Magnesium iron oxide (MgFe2OFour), Iron manganese oxide (MnFe2OFour), Iron lanthanum oxide (LaFeO)Three), Iron powder (Fe), cobalt powder (Co), nickel powder (Ni), and the like are known. As the developer that can be used in the developing device of the present invention, the above-described magnetic materials may be used alone or 2 Select and use combinations of more than one species. Among the materials listed above, a particularly suitable magnetic material is a fine powder of iron trioxide or γ-iron trioxide. These ferromagnets have an average particle size of about 0.1 μm to 2 μm, and have a magnetic property when applied with 7958 kA / m (10 kOersted).c) 1.6 kA / m to 16 kA / m, saturation magnetization (σs50 Am2/ Kg-200Am2/ Kg, remanent magnetization (σr) 2 Am2/ Kg-20Am2/ Kg is preferred.
[0134]
It is good to use 10 mass parts-200 mass parts of a magnetic body with respect to 100 mass parts of binder resin, Preferably it is 20 mass parts-150 mass parts.
[0135]
In addition, you may use the said magnetic body combining the role as a coloring agent.
[0136]
In the developer that can be used in the present invention, the colorant that can be contained in the toner particles includes any appropriate pigment or dye.
[0137]
Examples of the pigment include carbon black, aniline black, acetylene black, naphthol yellow, Hansa yellow, rhodamine lake, alizarin lake, Bengala, phthalocyanine blue, and indanthrene blue. These pigments are preferably used in an amount of 0.1 to 20 parts by mass, preferably 1 to 10 parts by mass, with respect to 100 parts by mass of the binder resin. For the same purpose, further dyes are used. For example, there are azo dyes, anthraquinone dyes, xanthene dyes, methine dyes, and 0.1 parts by mass to 20 parts by mass, preferably 0.3 parts by mass to 10 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin. It is preferable to use it.
[0138]
Further, the developer used in the present invention may contain one or more release agents in the toner particles as necessary.
[0139]
Examples of the release agent include aliphatic hydrocarbon waxes such as low molecular weight polyethylene, low molecular weight polypropylene, microcrystalline wax, and paraffin wax, and oxides of aliphatic hydrocarbon waxes such as oxidized polyethylene wax. Block copolymer; waxes mainly composed of fatty acid esters such as carnauba wax, Fischer-Tropsch wax, sazol wax, and montanic acid ester wax, and part or all of fatty acid esters such as deoxidized carnauba wax And the like. In addition, saturated linear fatty acids such as palmitic acid, stearic acid, and montanic acid, unsaturated fatty acids such as brandic acid, eleostearic acid, and valinalic acid, stearyl alcohol, aralkyl alcohol, behenyl alcohol, carnauvir alcohol, ceryl Saturated alcohols such as alcohol and merisyl alcohol, polyhydric alcohols such as sorbitol, fatty acid amides such as linoleic acid amide, oleic acid amide, and lauric acid amide, methylene bis stearic acid amide, ethylene biscapric acid amide, ethylene bis Saturated fatty acid bisamides such as lauric acid amide and hexamethylene bis stearic acid amide, ethylene bis oleic acid amide, hexamethylene bis oleic acid amide, N, N′-dioleyl adipic acid amide, N, N -Unsaturated fatty acid amides such as dioleyl sebacic acid amide, m-xylene bis stearic acid amide, aromatic bisamides such as N, N'-distearylisophthalic acid amide, calcium stearate, calcium laurate, zinc stearate , Fatty acid metal salts such as magnesium stearate (generally referred to as metal soap), waxes grafted to aliphatic hydrocarbon waxes using vinyl monomers such as styrene and acrylic acid, Examples include partially esterified products of fatty acids such as behenic acid monoglyceride and polyhydric alcohols, and methyl ester compounds having a hydroxyl group obtained by hydrogenation of vegetable oils and the like.
[0140]
The release agent is used in an amount of 0.1 to 20 parts by mass, preferably 0.5 to 10 parts by mass, per 100 parts by mass of the binder resin.
[0141]
These release agents are usually contained in the binder resin by a method in which the resin is dissolved in a solvent, the temperature of the resin solution is increased, and the mixture is added and mixed while stirring, or by mixing during kneading.
[0142]
Developers that can be used in the present invention include inorganic fine powders such as silica fine powder, titanium oxide, and alumina in order to improve environmental stability, charging stability, developability, fluidity, storage stability and cleaning properties. In other words, it is preferably present in the vicinity of the toner particle surface. Among these, silica fine powder is preferable.
[0143]
For example, the silica fine powder can use both a so-called dry method produced by vapor phase oxidation of a silicon halide or dry silica called fumed silica, and so-called wet silica produced from water glass or the like. However, there are few silanol groups on the surface and inside the silica fine powder, and Na2O, SOThree 2-For example, dry silica with less production residue is preferred. In dry silica, it is also possible to obtain composite fine powders of silica and other metal oxides by using other metal halogen compounds such as aluminum chloride and titanium chloride together with silicon halogen compounds in the production process. They are also included.
[0144]
As the inorganic fine powder that can be used in the present invention, an organically treated inorganic fine powder can also be used. As such an organic treatment method, there is a method of treating with an organic metal compound such as a silane coupling agent or a titanium coupling agent that reacts or physically adsorbs with the inorganic fine powder. By performing such treatment, the hydrophobicity of the inorganic fine powder can be promoted, and a toner excellent in environmental stability especially under high humidity can be obtained, so that it can be preferably used. Examples of silane coupling agents used for organic treatment include hexamethyldisilazane, trimethylsilane, trimethylchlorosilane, trimethylethoxysilane, dimethyldichlorosilane, methyltrichlorosilane, allyldimethylchlorosilane, allylphenyldichlorosilane, Benzyldimethylchlorosilane, bromomethyldimethylchlorosilane, α-chloroethyltrichlorosilane, β-chloroethyltrichlorosilane, chloromethyldimethylchlorosilane, triorganosilylmercaptan, trimethylsilylmercaptan, triorganosilylacrylate, vinyldimethylacetoxysilane, dimethyl Diethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, diphenyldiethoxysilane, hexamethyldisiloxane, 1,3-divinyl Tetramethyldisiloxane, 1,3-diphenyltetramethyldisiloxane, and dimethyl containing 2 to 12 siloxane units per molecule, each containing a hydroxyl group bonded to one silicon atom at the terminal unit Polysiloxane etc. are mentioned.
[0145]
In addition, aminopropyltrimethoxysilane having nitrogen atom, aminopropyltriethoxysilane, dimethylaminopropyltrimethoxysilane, diethylaminopropyltrimethoxysilane, dipropylaminopropyltrimethoxysilane, dibutylaminopropyltrimethoxysilane, monobutylaminopropyl Trimethoxysilane, dioctylaminopropyldimethoxysilane, dibutylaminopropyldimethoxysilane, dibutylaminopropylmonomethoxysilane, dimethylaminophenyltriethoxysilane, trimethoxysilyl-γ-propylphenylamine, trimethoxysilyl-γ-propylbenzylamine, etc. These silane coupling agents are also used alone or in combination. Preferred silane coupling agents include hexamethyldisilazane (HMDS) and aminopropyltrimethoxysilane.
[0146]
Examples of the method for treating the inorganic fine powder with the silane coupling agent include a spray method, an organic solvent method, and an aqueous solution method, but are not particularly limited.
[0147]
As other organic treatment, it is also possible to use fine powder treated with silicone oil. As a preferable silicone oil, the viscosity at 250 ° C. is 0.5 mm.2/ S-10000mm2/ S, preferably 1 mm2/ S ~ 1000mm2For example, methyl hydrogen silicone oil, dimethyl silicone oil, phenylmethyl silicone oil, chloromethyl silicone oil, alkyl modified silicone oil, fatty acid modified silicone oil, polyoxyalkylene modified silicone oil, fluorine modified silicone An oil etc. are mentioned.
[0148]
The inorganic fine powder used in the present invention has a specific surface area of 30 m by nitrogen adsorption measured by the BET method.2/ G or more, especially 50m2/ G-400m2The inorganic fine powder used in the present invention is used in an amount of 0.01 to 8 parts by weight, preferably 0 to 100 parts by weight of toner particles. .1 part by mass to 5 parts by mass, particularly preferably 0.2 part by mass to 3 parts by mass. When the amount is less than 0.01 part by weight, the effect of improving the aggregation of the developer is poor. When the amount exceeds 8 parts by weight, the inorganic fine powder does not adhere to the toner particle surface and exists in a free state. Is likely to occur, it becomes difficult to maintain a uniform and appropriate charge amount of the developer, and may cause adverse effects such as deterioration in development characteristics.
[0149]
To the developer that can be used in the present invention, an external additive other than the inorganic fine powder may be further added. For example, lubricants such as Teflon (registered trademark), zinc stearate, and polyvinylidene fluoride, among which polyvinylidene fluoride is preferable. Alternatively, abrasives such as cerium oxide, strontium titanate, and strontium silicate, among which strontium titanate is preferable. Other anti-caking agents, or conductivity imparting agents such as carbon black, zinc oxide, antimony oxide and tin oxide, or white and black fine particles having opposite polarity can also be used in small amounts as developability improvers.
[0150]
These external additives may be used in an amount of 0.01 to 10 parts by mass (preferably 0.1 to 7 parts by mass) with respect to 100 parts by mass of toner particles.
[0151]
To create a developer, a binder resin, a pigment or dye as a colorant, a magnetic material, a release agent, if necessary, a charge control agent, and other additives are mixed with a mixer such as a Henschel mixer or a ball mixer. After thoroughly mixing, the release agent, pigment, dye, and magnetic substance are dispersed or dissolved in the resin mixed with each other by melting using a heat kneader such as a heating roll, kneader or extruder. After cooling and solidification, toner particles can be obtained by pulverization and classification. Furthermore, if necessary, desired additives can be sufficiently mixed by a mixer such as a Henschel mixer to obtain a toner (developer).
[0152]
Such a toner is preferably used after being subjected to a spheroidizing treatment and a surface smoothing treatment by various methods. As such a method, in a device having a stirring blade or a blade, and a liner or a casing, for example, when the toner is passed through a minute gap between the blade and the liner, the surface is smoothed by a mechanical force. Or a method of spheroidizing the toner, a method of suspending the toner in warm water to spheroidize, a method of exposing the toner to a hot air stream and spheroidizing. In addition, as a method for directly producing a spherical toner, there is a method in which a mixture containing a monomer as a toner binder resin as a main component is suspended in water and polymerized to form a toner. As a general method, a polymerizable monomer, a colorant, a polymerization initiator, and, if necessary, a crosslinking agent, a charge control agent, a release agent, and other additives are uniformly dissolved or dispersed in a single amount. After forming the body composition, the monomer composition is dispersed in a continuous layer containing a dispersion stabilizer, for example, an aqueous phase with an appropriate stirrer, and further subjected to a polymerization reaction to obtain a desired composition. This is a method for obtaining a developer having a particle size of.
[0153]
The physical property measurement method according to the present invention will be described below.
[0154]
(1) Measurement of the charging polarity of the binder resin used to form the resin coating layer
Sample plate production method: Bar coater (# 60) on a SUS plate with a solution in which a resin used for forming a resin coating layer (excluding a conductive substance) for measuring the charge polarity is dissolved or dispersed in an organic solvent (The drying and heating temperature and time are until the solution is completely evaporated in the case of a thermoplastic resin, and the resin is completely crosslinked in the case of a thermosetting resin.) To make a sample plate. With this sample plate grounded, it is left to stand overnight at 23 ° C. and 60% RH.
[0155]
Particle adjustment method: With iron powder (particle size of about 100 μm) in contact with the ground, leave it overnight at 23 ° C. and 60% RH.
[0156]
Measurement method: Measurement is performed in an environment of 23 ° C. and 60% RH. First, the sample plate produced above is set in a surface charge measuring device TS-100AS (manufactured by Toshiba Chemical Co., Ltd.) shown in FIG. 8, and the
[0157]
(2) Weight average molecular weight of binder resin used for forming resin coating layer
The measurement was performed by GPC using THF as a developing solvent under the following conditions.
Measuring device: HLC8120GPC
Measurement conditions: measurement temperature 40 ° C., flow rate 0.6 ml / min, sample injection amount 20 μl, sample concentration 0.5%
Detector: Refractometer
Column condition: TSKgel Super2000
TSKgel Super3000
TSKgel Super4000
TSKgel Super5000
TSKgel Super6000
TSK Guard Column H-H was ligated.
[0158]
(3) Graphitization degree of graphitized particles p (002)
The degree of graphitization p (002) is determined by measuring the lattice spacing d (002) obtained from the X-ray diffraction spectrum of graphite using a powerful fully automatic X-ray diffractometer “MXP18” system manufactured by Mac Science. (002) = 3.440-0.086 (1-p2).
[0159]
The lattice interval d (002) is CuKα as an X-ray source, and the CuKβ line is removed by a nickel filter. High-purity silicon was used as a standard substance, and calculation was performed from the peak positions of the C (002) and Si (111) diffraction patterns. The main measurement conditions are as follows.
X-ray generator: 18kW
Goniometer: Horizontal goniometer
Monochromator: Use
Tube voltage: 30.0kV
Tube current: 10.0mA
Measurement method: Continuous method
Scan axis: 2θ / θ
Sampling interval: 0.020 deg
Scan speed: 6.000 deg / min
Divergence slit: 0.50deg
Scattering slit: 0.50deg
Receiving slit: 0.30mm
[0160]
(4) Measurement of toner and resin particle size
As a measuring device, Coulter counter TA-II type, Coulter multisizer II or Coulter multisizer III (both manufactured by Beckman Coulter, Inc.) are used. As the electrolyte, first grade sodium chloride is used to prepare an approximately 1% NaCl aqueous solution. For example, ISOTON-II (manufactured by Beckman Coulter) can be used. As a measuring method, 0.1 ml to 5 ml of a surfactant, preferably alkylbenzenesulfonate is added as a dispersant to 100 ml to 150 ml of the electrolytic aqueous solution, and 2 mg to 20 mg of a measurement sample is further added. The electrolytic solution in which the sample is suspended is subjected to a dispersion treatment for about 1 to 3 minutes with an ultrasonic disperser, and the volume and number of measurement samples are measured using the 100 μm aperture or the 30 μm aperture as the aperture by the measuring device. The volume distribution and the number distribution were calculated. From this result, the weight-based weight average particle diameter (D4) obtained from the volume distribution and the number-based length average particle diameter (D1) obtained from the number distribution (both the median value of each channel is the representative value for each channel). Asked).
[0161]
(5) Measurement of particle size of conductive particles of 1 μm or more
The particle size of conductive particles such as graphitized particles was measured using a Coulter LS-130 or LS-230 particle size distribution meter (manufactured by Beckman Coulter, Inc.), a laser diffraction particle size distribution meter. As a measuring method, an aqueous module is used, and pure water is used as a measuring solvent. The measurement system of the particle size distribution meter was washed with pure water for about 5 minutes, and 10 mg to 25 mg of sodium sulfite was added to the measurement system as an antifoaming agent to execute the background function.
[0162]
Next, 3 to 4 drops of a surfactant was added to 10 ml of pure water, and 5 to 25 mg of a measurement sample was further added. The aqueous solution in which the sample is suspended is subjected to a dispersion treatment for 1 to 3 minutes with an ultrasonic disperser to obtain a sample solution. The sample solution is gradually added into the measurement system of the measurement device, and the PIDS on the screen of the device is 45. Measurement was carried out by adjusting the sample concentration in the measurement system so that it was in the range of% to 55%, and the number average particle diameter calculated from the number distribution was determined.
[0163]
(6) Measurement of particle size of conductive fine particles of less than 1 μm
The particle diameter of the conductive fine particles was measured using an electron microscope. The shooting magnification was set to 60,000 times, but when it was difficult, the photograph was enlarged and printed so as to be 60,000 times after shooting at a low magnification. Measure the primary particle size on the photo. At this time, the major axis and the minor axis are measured, and the average value is defined as the particle size. This was measured for 100 samples, and the 50% value was taken as the average particle size.
[0164]
(7) Measurement of centerline average roughness (Ra) of developer carrier surface
Based on the surface roughness of JIS B0601 (2001), the surface roughness meter SE-3400 manufactured by Kosaka Laboratories respectively measured 3 points in the axial direction × 3 points in the circumferential direction = 9 points, and took the average value. The measurement conditions were a cutoff of 0.8 mm, a measurement distance of 8.0 mm, and a feed rate of 0.1 mm / sec.
[0165]
(8) Measurement of volume resistance of resin coating layer
A resin coating layer having a thickness of 7 μm to 20 μm is formed on a PET sheet having a thickness of 100 μm, and is compliant with ASTM standard (D-991-82) and Japan Rubber Association standard SRIS (2301-1969). The measurement was performed using a voltage drop type digital ohmmeter (manufactured by Kawaguchi Electric Mfg. Co., Ltd.) provided with an electrode having a four-terminal structure for measuring volume resistance of rubber and plastic. The measurement environment was 20 ° C. to 25 ° C. and 50% RH to 60% RH.
[0166]
(9) Measurement of particle volume resistance
The granular sample was put in an aluminum ring of 40 mmφ, pressure-molded at 2500 N, and the volume resistance value was measured with a resistivity meter Loresta AP or Hiresta IP (both manufactured by Mitsubishi Yuka) using a 4-terminal probe. The measurement environment was 20 ° C. to 25 ° C. and 50% RH to 60% RH.
[0167]
(10) Measurement of true density of spherical particles
The true density of the spherical particles used in the present invention was measured using a dry density meter Accupic 1330 (manufactured by Shimadzu Corporation).
[0168]
(11) Measurement of resin coating layer thickness (scrap amount)
A laser dimension measuring device manufactured by KEYENCE Corp. was used to measure the amount of coating layer scraping (film scraping). Using the controller LS-5500 and the sensor head LS-540T, the sensor part was separately fixed to an apparatus equipped with a sleeve fixing jig and a sleeve feeding mechanism, and measurement was performed from the average value of the outer diameter of the sleeve. The measurement was divided into 30 with respect to the longitudinal direction of the sleeve and measured at 30 points. Further, after rotating the sleeve by 90 ° in the circumferential direction, measurements were further made at 30 points, a total of 60 points, and the average value was taken. The outer diameter of the sleeve before forming the surface coating layer was measured in advance, and the outer diameter after forming the surface coating layer and the outer diameter after durable use were measured, and the difference between them was taken as the coating film thickness and the amount of abrasion.
[0169]
Embodiments of the present invention are shown below.
[0170]
[Embodiment 1]
A developer carrier used in a developing device for developing and visualizing a latent image formed on a latent image carrier with a developer conveyed and carried on the surface of the developer carrier,
It has a resin coating layer on the surface of a cylindrical or columnar metal substrate, and the resin coating layer contains at least graphitized particles obtained by firing positively charged resin and mesocarbon microbead particles or bulk mesophase pitch particles. A developer carrier characterized by containing.
[0171]
[Embodiment 2]
A developer container for containing the developer, a developer carrier for carrying the developer contained in the developer container and transporting it to the development area, and a developer carried on the developer carrier A developing device having at least a developer layer thickness regulating member for regulating a layer thickness, wherein the developer carrying member is the developer carrying member of the first embodiment.
[0172]
[Embodiment 3]
The electrostatic latent image formed on the latent image carrier is visualized as a developer image with a developer, and the visualized developer image is transferred to a transfer material to form an image on the image forming apparatus main body. A process cartridge that is detachably attached to the cartridge,
Using a developer, a latent image carrier for carrying an electrostatic latent image, a charging means for charging the latent image carrier, and an electrostatic latent image formed on the latent image carrier At least developing means for visualizing a developer image by performing development, and for recovering the developer remaining on the latent image carrier after the developer image is transferred to a transfer material as a recording medium; And the developing means carries a developer container for containing the developer, and a developer carrier for carrying the developer contained in the developer container and transporting the developer to the development area. A process cartridge, wherein the latent image carrier and the developing means are integrated, and the developer carrier is the developer carrier of the first embodiment.
[0173]
[Embodiment 4]
In any one of Embodiments 1 to 3, the positively chargeable resin is an amino resin.
[0174]
[Embodiment 5]
In Embodiment 4, the amino resin is a melamine resin, a guanamine resin, an aniline resin or a urea resin.
[0175]
[Embodiment 6]
In any one of Embodiments 1-5, the graphitization degree p (002) of a graphitized particle is 0.20 <= p (002) <= 0.95.
[0176]
[Embodiment 7]
In any one of Embodiments 1-6, the number average particle diameter of a graphitized particle is 0.5 micrometer-25 micrometers.
[0177]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to specific examples, but the present invention is not limited thereto. Note that “parts” and “%” in the following formulations are all “parts by mass” and “% by mass” unless otherwise specified.
[0178]
[Production Example 1 of Developer Carrier]
As the resin for forming the resin coating layer, the methyl etherified melamine resin (A-1) and the bisphenol type polyester resin (A-8) listed in Table 1 were selected. First, A-1: 30 parts, A-8: 70 parts, and 220 parts of methanol (including methanol in the resin solution) were subjected to sand mill dispersion for 1 hour with φ2 mm glass particles, and then the glass particles were separated by sieving. This resin solution was applied onto a SUS plate with a bar coater (# 60), and this was heated and cured at 150 ° C./30 minutes to prepare a sample plate. The sample plate was allowed to stand overnight at 23 ° C. and 60% RH in a grounded state. When the triboelectric charge polarity with the iron powder was measured by the method described above, it showed positive chargeability. In addition, the result of measuring the charging polarity of each resin (single) listed in Table 1 by the same method as described above is also described.
[0179]
Next, as graphitized particles, mesocarbon microbead particles were thermally stabilized in an oxidizing atmosphere and then graphitized by firing at 2800 ° C. Graphitized particles B-1 having a number average diameter of 5.5 μm were obtained. Was used. The physical properties of graphitized particle B-1 are shown in Table 2. Further, Table 3 shows the physical properties of the particles for imparting irregularities to the resin coating layer.
[0180]
Resin A-1 (Methanol 50% solution) 60 parts
Resin A-8 (Methanol 50% solution) 140 parts
Graphite particles B-1 36 parts
Conductive carbon black 4 parts
Concave-forming particles C-1 12 parts
120 parts of methanol
Glass beads having a diameter of 1 mm were added as media particles to the above material, dispersed for 2 hours with a sand mill, the beads were separated using a sieve, and the solid content was adjusted to 35% with methanol to obtain a coating solution. Using this coating solution, an aluminum cylindrical tube with an outer diameter of 20 mmφ and a center line average roughness Ra = 0.2 μm is vertically set up, rotated at a constant speed, and masked at the upper and lower ends, and sprayed. The resin coating layer was formed by applying the gun while descending at a constant speed. Subsequently, the resin coating layer was cured by heating at 150 ° C. for 30 minutes in a hot air drying furnace to prepare a developer carrying member (developing sleeve) S-1. Table 4 lists the formulation and physical properties of the resin coating layer of the developer carrier S-1.
[0181]
[Production Examples 2 to 10 and Comparative Production Examples 1 to 7]
According to the formulation shown in Table 4, after preparing a coating liquid having a solid content adjusted to 35% with methanol in the same manner as in Production Example 1 of the developer carrier, the developer carrier having a resin coating layer on the surface S-2 to S-17 were produced. Regarding the charge polarity of the resin layer, as in Developer Production Example 1 of the developer carrier, a solution excluding components other than the resin was prepared, and the triboelectric charge polarity with the iron powder was measured after bar coating on the SUS plate. did.
[0182]
[Table 1]
[0183]
[Table 2]
[0184]
[Table 3]
[0185]
[Table 4]
[0186]
[Developer Production Example 1]
Styrene 68.5 parts
20 parts 2-ethylhexyl acrylate
10 parts monobutyl maleate
1.5 parts of divinylbenzene
Benzoyl peroxide 1 part
0.5 part of di-tert-butylperoxy-2-ethylhexanoate
200 parts of water in which 0.8 part of polyvinyl alcohol partially saponified product was dissolved was added to the above mixture and vigorously stirred to obtain a suspension dispersion. Furthermore, 50 parts of water was added, and the above suspension dispersion was added to a reactor purged with nitrogen, followed by suspension polymerization reaction at a reaction temperature of 80 ° C. for 9 hours. After completion of the reaction, it was washed with water, dehydrated and dried to obtain a vinyl resin (1).
[0187]
100 parts of the above vinyl resin (1)
90 parts of magnetite
Azo-based iron complex compound (negatively chargeable charge control agent) 2 parts
Low molecular weight ethylene-
The above mixture was kneaded with a biaxial kneading extruder heated to 130 ° C. After cooling the obtained kneaded product, it is coarsely pulverized with a hammer mill, the coarsely pulverized product is finely pulverized using a fine pulverizer using a jet stream, and the resulting finely pulverized powder is subjected to a Coanda effect. Ultrafine powder and coarse powder were classified and removed at the same time by a division classifier to obtain toner particles having a weight average particle diameter (D4) of 7.3 μm.
[0188]
To 100 parts of the toner particles, negatively charged hydrophobic silica fine powder (BET specific surface area: 300 m) treated with hexamethyldisilazane and dimethyl silicone oil.2/ G) and 1.5 parts of strontium titanate were added and mixed with a Henschel mixer to obtain a one-component negatively chargeable magnetic developer (toner 1) used in the present invention.
[0189]
[Example 1]
A magnet roller was inserted into the developer carrier S-1 described above, and flanges were attached to both ends. This developer carrier S-1 is incorporated into a developing unit of a Canon digital copying machine IR2000 (230V machine specification) using an OPC drum as an electrostatic latent image carrier, and the above toner 1 is used for 1 sheet / 10 seconds. 50,000 images were output in the intermittent mode. Image evaluation was performed at normal temperature and normal humidity environment (23 ° C., 50% RH; N / N), low temperature and low humidity environment (15 ° C., 10% RH; L / L), and high temperature and high humidity environment (32 ° C., 85% RH; H / H). The outline of the developing device is as shown in FIG. 6, and an elastic blade made of urethane rubber was used as the developer layer thickness regulating member. As a result of the image evaluation, as shown in Table 5, good developability was obtained from beginning to end under any environment. Evaluation methods and evaluation criteria are as follows.
[0190]
(1) Image density
The copy image density of a 5 mmφ circle on the test chart with an image ratio of 5.5% was measured for reflection density with a reflection densitometer RD918 (manufactured by Macbeth), and the average value of 10 points was taken as the image density.
[0191]
(2) fog
Measure the reflectivity of the solid white image in the proper image, measure the reflectivity of the unused transfer paper, and fog (the worst value of the reflectivity of the solid white image−the average value of the reflectivity of the unused transfer paper). The evaluation results are shown by the following indices. (However, the reflectance was measured at 10 points at random.) The reflectance was measured with TC-6DS (manufactured by Tokyo Denshoku).
A: 1.0% or less (fogging is not visually recognized)
B: 1.0 to 2.0% (Fog is not recognized unless watched)
C: 2.0 to 3.0% (although there is fog, there is no practical problem)
D: 3.0% or more (fogging is conspicuous NG level)
[0192]
(3) Sleeve ghost
The development sleeve that developed the image where the solid white portion and the solid black portion are adjacent to each other comes to the development position at the next rotation of the development sleeve, and develops the halftone image, so that the difference in density appears on the halftone image. Was visually evaluated based on the following criteria.
A: No difference in shading is observed.
B: A slight shading difference is observed.
C: Practical use is possible although there is a slight difference in shading.
D: The difference in light and shade, which is a problem in practical use, appears for one or more rounds of the sleeve.
[0193]
(4) Blotch (defective image)
Evaluation with reference to various images such as solid black, halftone and line images, and visual observation of defective toner coat on the sleeve such as wavy unevenness and blotch (spotted unevenness) on the developing sleeve The results were evaluated based on the following criteria.
A: Neither image nor sleeve can be confirmed at all.
B: Although it can be confirmed slightly on the sleeve, it can hardly be confirmed on the image.
C: Although it can be confirmed with a halftone image or a solid black image, it can be used practically.
D: An image defect that is a practical problem in the entire solid black image can be confirmed.
E: Image defects that are practically problematic can be confirmed on solid white images.
[0194]
(5) Halftone uniformity (white stripes, white belt)
In particular, the following criteria were evaluated for linear and strip-like streaks that occur in the halftone and run in the image traveling direction.
A: Neither image nor sleeve can be confirmed at all.
B: Level that can be confirmed with halftone, but no problem with solid black.
C: Difference in density can be confirmed even with solid black images, but practical use is possible
D: The density difference which is a practical problem in the whole solid black image is conspicuous.
E: An image having a low density and a large amount of streaks.
[0195]
(6) Image quality
A: A clear image that does not scatter even when viewed with a magnifying glass having a magnification of 10 times.
B: A clear image as long as it is visually observed.
C: Slight scattering is observed but there is no practical problem.
D: Character blurring is noticeable in addition to scattering.
[0196]
(7) Abrasion resistance of resin coating layer
The centerline average roughness (Ra) of the surface of the developer carrier before and after the endurance and the thickness of the resin coating layer were measured.
[0197]
(8) Resistant resistance of resin coating layer
The surface of the developer carrying member after durability was observed at about 200 times using an ultra-deep shape measuring microscope manufactured by KEYENCE, and the degree of toner contamination was evaluated based on the following criteria.
A: Only minor contamination is observed.
B: Some contamination is observed.
C: Contamination is partially observed.
D: Significant contamination is observed.
[0198]
[Examples 2 to 10 and Comparative Examples 1 to 7]
Image evaluation was performed by the same evaluation method as in Example 1 using developer carriers S-1 to S-17. The results are listed in Tables 5 and 6.
[0199]
[Table 5]
[0200]
[Table 6]
[0201]
[Production Examples 11-15 and Comparative Production Examples 8-10]
After preparing a coating liquid having a solid content adjusted to 35% with methanol in the same manner as in Production Example 1 of the developer carrier, the developer carrier having a resin coating layer on the surface was prepared according to the formulation described in Table 7. S-18 to S-25 were produced. However, as the sleeve tube, a cylindrical aluminum tube having an outer diameter of 24.5 mmφ and a center line average roughness Ra = 0.3 μm was used. Regarding the charging polarity of the resin layer, as in Developer Example (Development Sleeve) Production Example 1, a solution excluding components other than resin was prepared, and after bar coating on a SUS plate, friction with iron powder was made. The charging polarity was measured.
[0202]
[Developer Production Example 2]
Ethylene oxide-added bisphenol A 33 mol%
Propylene oxide addition bisphenol A 24 mol%
26 mol% terephthalic acid
n-
Trimellitic acid 5 mol%
The above raw materials are charged into a 5-liter four-necked flask, a reflux condenser, a water separator, N2Attach a gas inlet tube, thermometer, and stirrer, and put N in the flask.2While introducing a gas, a condensation polymerization reaction was carried out at 180 ° C. After the reaction was completed, the polymer was washed with water, dehydrated and dried to obtain a polyester resin (2).
[0203]
100 parts of the above polyester resin (2)
90 parts of magnetite
Azo-based iron complex compound (negatively chargeable charge control agent) 2 parts
Fischer-Tropsch wax 5 parts
Using the above materials, toner particles having a weight average particle diameter (D4) of 6.3 μm were obtained in the same manner as in Developer Production Example 1.
[0204]
Negatively chargeable hydrophobic silica fine powder (BET specific surface area: 300 m) treated with hexamethyldisilazane on 100 parts of the toner particles2/ G) and 1.2 parts of strontium titanate were added and mixed with a Henschel mixer to obtain a one-component negatively chargeable magnetic developer (toner 2) used in the present invention.
[0205]
[Examples 11 to 15 and Comparative Examples 8 to 10]
Magnet rollers were inserted into the developer carriers S-18 to S-25 described above, and flanges were attached to both ends. This developer carrying member was incorporated into a developing unit of a Canon digital copying machine IR6000 using an amorphous silicon drum as an electrostatic latent image carrying member, and 100,000 images were printed in continuous mode using the
[0206]
[Production Examples 16 to 20 and Comparative Production Examples 11 to 13 of Developer Carrier]
According to the formulation described in Table 7, after preparing a coating liquid having a solid content adjusted to 35% with methanol in the same manner as in Production Example 1 of the developer carrier, the developer carrier having a resin coating layer on the surface S-26 to S-33 were produced. However, as the sleeve tube, a cylindrical aluminum tube having an outer diameter of 16 mmφ and a center line average roughness Ra = 0.2 μm was used. Regarding the charge polarity of the resin layer, as in Developer Example (Development Sleeve) Production Example 1, a solution excluding components other than the resin was prepared, and after bar coating on the SUS plate, friction with iron powder was made. The charging polarity was measured.
[0207]
[Developer Production Example 3]
In a 4-liter flask for 2 liters equipped with a high-speed stirring device TK-homomixer, 880 parts of ion-exchanged water and 0.1 mol / liter-NaThreePOFour450 parts of an aqueous solution was added, the rotation speed was adjusted to 12000 rpm, and the mixture was heated to 58 ° C. Here 1.0 mol / liter-CaCl2Gradually add 68 parts of an aqueous solution, and add a minute water-insoluble dispersant CaThree(POFour)2A dispersion medium system containing was prepared.
[0208]
On the other hand, the dispersoid system is
170 parts of styrene monomer
40 parts of n-butyl acrylate monomer
C. I. Pigment Blue 15: 3 14 parts
16 parts of saturated polyester resin
(A product obtained by mixing terephthalic acid and ethylene oxide-added bisphenol A at a molar ratio of 550, followed by condensation polymerization)
Di-tert-butylsalicylic acid chromium compound (negatively chargeable charge control agent) 2 parts
20 parts of ester wax
The mixture was dispersed using an attritor for 3 hours, and then 10 parts of 2,2'-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile) as a polymerization initiator was added to obtain a dispersion. This was put into the dispersion medium and granulated for 12 minutes while maintaining the rotation speed. Thereafter, the high-speed stirrer was changed to a propeller stirring blade, the internal temperature was raised to 80 ° C., and the polymerization was continued at 50 rpm for 10 hours. After completion of the polymerization, the slurry was cooled and diluted hydrochloric acid was added to remove the dispersant. Further, the toner was washed and dried to obtain cyan toner particles. The cyan toner had a weight average particle diameter (D4) of 7.3 μm. Negatively chargeable hydrophobic silica fine powder (BET specific surface area: 300 m) subjected to hexamethyldisilazane treatment on 100 parts of the toner particles.2/ G) and 1.3 parts of strontium titanate were added and mixed with a Henschel mixer. This developer is
[0209]
[Examples 16 to 20 and Comparative Examples 11 to 13]
The developer carriers S-26 to S-33 are incorporated into a cyan toner developer of a modified color laser beam printer LBP2030 manufactured by Canon using an OPC drum as an electrostatic latent image carrier, and the
[0210]
[Table 7]
[0211]
[Table 8]
[0212]
[Table 9]
[0213]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, problems such as density reduction, image density unevenness, sleeve ghosting and fogging do not occur in any environment, and there is no uneven density and image density is uniform. It is possible to provide a developer carrier, a developing device, and a process cartridge that can stably obtain a high-definition image.
[0214]
Further, according to the present invention, the toner adhesion to the surface of the developer carrying member, which is seen when using a toner having a small particle diameter or a spherical toner, is reduced. It is possible to provide a developer carrier, a developing device, and a process cartridge that can provide sufficient charge.
[0215]
Furthermore, according to the present invention, there is provided a developer carrier, a developing device, and a process cartridge that are resistant to deterioration of the resin coating layer on the surface of the developer carrier due to long-term durability, have high durability, and provide a stable image quality throughout. It becomes possible to do.
[0216]
Furthermore, according to the present invention, a high and uniform charge is imparted to the developer on the developer carrying member even in continuous copying over a long period of time, and a stable charge is always imparted without the occurrence of a charge-up phenomenon. It is possible to provide a developer carrying member, a developing device, and a process cartridge that can obtain a high-quality image that has a reduced image density and that is uniform and free from uneven density and fog.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing a partial cross section of an embodiment of a developer carrying member of the present invention.
FIG. 2 is a schematic view showing a partial cross section of an embodiment of the developer carrying member of the present invention.
FIG. 3 is a schematic diagram showing a partial cross section of an embodiment of the developer carrying member of the present invention.
FIG. 4 is a schematic view showing a partial cross section of an embodiment of the developer carrying member of the present invention.
FIG. 5 is a schematic explanatory diagram of an embodiment of a developing device of the present invention.
FIG. 6 is a schematic explanatory diagram of an embodiment of a developing device of the present invention.
FIG. 7 is a schematic explanatory diagram of one embodiment of a process cartridge of the present invention.
FIG. 8 is a schematic explanatory view of a surface charge amount measuring apparatus for measuring the charge polarity of a binder resin forming a resin coating layer of a developer carrying member of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Resin coating layer
2 Base
3 Magnet roller
11 Graphitized particles
12 Binder resin
13 Conductive agent
14 Solid lubricant
15 Spherical particles
51 Photosensitive drum
52 Magnetic restriction blade
53 Developer Container
54 Partition members
55 Stirring conveying member
56 Metal cylindrical tube
57 Resin coating layer
58 Development sleeve (developer carrier)
59 Magnet
60 Developing roller
61 Stirrer
62 Developer supply member
63 Development bias power supply
64 Room 1
65
67 Elastic regulating blade
70 Process cartridge
71 Developing means
72 Cleaning means
72a Cleaning blade
73 Contact charging means
81 Iron powder
82 Dropper
83 samples
84 Receptor
85 Electrometer
86 condenser
Claims (4)
円筒状もしくは円柱状の金属基体表面に樹脂被覆層を有し、
該樹脂被覆層は、鉄粉に対する摩擦帯電極性が正極性の樹脂層中に黒鉛化粒子が分散されてなり、
該黒鉛化粒子は、黒鉛化度p(002)が0.22以上0.93以下であり、且つ、メソカーボンマイクロビーズまたはメソフェーズピッチを不活性雰囲気下で2300〜3150℃で熱処理して得られたものであり、
該樹脂被覆層は、該黒鉛化粒子を、該樹脂被覆層中の樹脂成分に対して25重量%以上45重量%以下含んでいることを特徴とする現像剤担持体。For developing and visualizing a latent image formed on a latent image carrier with a one-component negatively chargeable magnetic developer or a one-component negatively charged nonmagnetic developer conveyed and supported on the surface of the developer carrier. A developer carrier used in the developing device,
It has a resin coating layer on the surface of a cylindrical or columnar metal substrate,
The resin coating layer is obtained by dispersing graphitized particles in a resin layer in which the triboelectric charge polarity with respect to iron powder is positive.
The graphitized particles have a graphitization degree p (002) of 0.22 or more and 0.93 or less, and are obtained by heat-treating mesocarbon microbeads or mesophase pitch at 2300 to 3150 ° C. in an inert atmosphere. And
The developer-carrying member, wherein the resin coating layer contains the graphitized particles in an amount of 25 wt% to 45 wt% with respect to the resin component in the resin coating layer.
該現像容器に収容されている現像剤を担持し、現像領域に搬送するための現像剤担持体、及び該現像剤担持体上に担持される現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材を少なくとも有する現像装置であって、
該現像剤が、一成分系負帯電性磁性現像剤または一成分系負帯電性非磁性現像剤であり、
該現像剤担持体が、請求項1又は2に記載の現像剤担持体であることを特徴とする現像装置。A developer container containing a developer;
A developer carrier for carrying the developer contained in the developer container and transporting it to the development area, and a developer layer for regulating the layer thickness of the developer carried on the developer carrier A developing device having at least a thickness regulating member,
The developer is a one-component negatively chargeable magnetic developer or a one-component negatively chargeable nonmagnetic developer,
A developing device developing agent carrying member, characterized in that it is a developer carrying member according to claim 1 or 2.
静電潜像を担持するための潜像担持体と、
該潜像担持体を帯電するための帯電手段と、
該記潜像担持体に形成された静電潜像を、現像剤を用いて現像を行なうことにより現像剤像として可視化するとともに、該現像剤像が記録媒体たる転写材に転写された後に、前記潜像担持体上に残留した現像剤を回収するための現像手段と
を少なくとも有し、
該現像手段は、現像剤を収容している現像容器、及び該現像容器内に収容されている現像剤を担持し、且つ該現像剤を現像領域へ搬送するための現像剤担持体を有し、前記潜像担持体及び現像手段が一体化され、
該現像剤担持体は、一成分系負帯電性磁性現像剤または一成分系負帯電性非磁性現像剤であり、且つ
該現像剤担持体が、請求項1又は2に記載の現像剤担持体であることを特徴とするプロセスカートリッジ。The electrostatic latent image formed on the latent image carrier is visualized as a developer image with a developer, and the visualized developer image is transferred to a transfer material to form an image on the image forming apparatus main body. A process cartridge that is detachably attached to the cartridge,
A latent image carrier for carrying an electrostatic latent image;
Charging means for charging the latent image carrier;
The electrostatic latent image formed on the latent image bearing member is visualized as a developer image by developing with a developer, and after the developer image is transferred to a transfer material as a recording medium, And at least developing means for recovering the developer remaining on the latent image carrier,
The developing means has a developer container containing a developer, and a developer carrier for carrying the developer contained in the developer container and transporting the developer to the development area. The latent image carrier and the developing means are integrated,
The developer carrier is a one-component negatively chargeable magnetic developer or a one-component negatively chargeable nonmagnetic developer, and the developer carrier is the developer carrier according to claim 1 or 2. Process cartridge characterized by being.
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