JP4001530B2 - Process for producing block copolymer - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビニル芳香族炭化水素および共役ジエンからなるブロック共重合体溶液からスチームストリッピング法によって溶媒を分離し、残存溶媒濃度の低いクラム状のブロック共重合体を取得する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体は、透明性、耐衝撃性を備えた樹脂であり、また、その延伸シート、フィルムは熱収縮性を示すため、シート、フィルム、各種形状の射出成形品等の用途に使用されている。このブロック共重合体の製造は、一般的に触媒に対して不活性な炭化水素溶媒中で重合が行われ、生成したブロック共重合体は溶媒に溶解しているため、ブロック共重合体と溶媒を分離する工程が必要となる。その方法の一つとして、重合体溶液を熱水中へ供給し、スチームストリッピングすることにより該溶媒を除去し、重合体をクラム状で析出させる方法が知られている。かかる方法で得られたクラム状のブロック共重合体はさらに脱水、乾燥処理される。例えば、2軸ベント押出機により揮発分を除去する方法が記載されている(特許文献1参照。)。しかしながら、従来のスチームストリッピング法で得られたクラムを2軸押出機で乾燥させる方法で得られるブロック共重合体は、品質面、特にブツ生成の防止、残存溶媒濃度の低減、生産効率のバランスの点で十分ではない。また、スクリュー押出型或いはニーダー型乾燥機、エキスパンダー乾燥器、熱風乾燥器等の乾燥装置によりクラム中の水分を除去する方法が記載されている(特許文献2参照。)。かかる方法ではクラムに同伴している水分は比較的容易に乾燥、除去することができるものの、ブロック共重合体中の残存溶媒量を低いレベルまで下げるには大型化の熱風式乾燥器を用い、極めて長い乾燥時間を掛けなければならず、生産効率が悪い。そこで、短い乾燥時間でクラム中の残存溶媒量を下げるため、クラム自身の温度を上げ過ぎると樹脂の焼けが発生する。また、スクリュー押出式あるいはニーダー型の乾燥機においては、クラムの圧搾による脱水や乾燥による水分除去は比較的容易であるが、ブロック共重合体の品質(特にブツ、透明性)を確保した上で、クラム中の残溶媒溶媒量を低いレベルまで効率よく除去することは困難である。シート、フィルム等の用途に必要とされる品質(ブツ、透明性等)を満足し、残存溶媒量の少ないブロック共重合体を効率よく製造する技術は未だ報告されていない。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−218614号公報
【特許文献2】
特開平1−56713号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、スチームストリッピング法でクラムを取得し、さらに脱水、乾燥してブロック共重合体を製造する方法において、脱水、乾燥前のクラム中に含まれる溶媒濃度を予め低く抑えるとともに、通常の乾燥処理でも残存溶媒が容易に揮発除去できる形状のクラムを析出させることにより、最終的な残留溶媒濃度が低いブロック共重合体の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前述した従来技術の有する問題点を克服するため鋭意研究した結果、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体の、ポリマー濃度が10〜60重量%の範囲内にある炭化水素溶媒溶液を、特定の条件(重合体溶液の供給位置、析出缶内の温度、圧力等)でスチームストリッピングすることにより得られるクラム状のブロック共重合体は、通常行われる脱溶剤操作および乾燥操作でも比較的容易に残存溶媒が除去できることを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
【0006】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるブロック共重合体は、例えば特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、特公昭48−2423号公報、特公昭57−49567号公報などに手法が記載される。本発明で用いるブロック共重合体のポリマー構造は例えば
(A−B)n
(A−B)n−A
(B−A)n−B
(式中、Aはビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックを表し、Bは共役ジエンを主体とする重合体ブロックを表し、nは1以上の整数、一般的には1〜10の整数で表されるブロック共重合体である)または、
[(A−B)n]m−X
[(B−A)n]m−X
[(A−B)n−A]m−X
[(B−A)n−B]m−X
(式中、A、Bは前記定義のとおりであり、Xは四塩化ケイ素、四塩化錫などのカップリング剤の残基、または多官能性有機リチウム化合物等の開始剤の残基を表し、nは1以上の整数、一般的には1〜10の整数、またmは2以上の整数、一般的には2〜10の整数である)で表すことができる。
【0007】
本発明において、上記のブロック共重合体を形成するビニル芳香族炭化水素としては、例えば、スチレン、o−もしくはp−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、1,1−ジフェニルエチレンなどがあるが、特に一般的なものとしてスチレンが用いられる。ビニル芳香族化合物は1種類のみならず2種類以上を併用してもよい。共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン,1,3−ヘキサジエンなどが挙げられ、特に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。共役ジエンは1種類のみならず2種類以上を併用してもよい。
【0008】
かかるブロック共重合体は、公知のアニオン重合法で製造することができる。炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を重合開始剤としてビニル芳香族化合物と共役ジエンを順次重合させ、ブロック共重合体を形成する。ブロック共重合体を製造する際の重合時間は、モノマーが重合するのに必要な時間であればよい。重合温度は一般的に−10℃〜160℃、好ましくは40℃〜140℃である。重合系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガスなどをもって置換するのが望ましい。重合圧力は、上記の重合温度範囲でモノマー及び溶媒を液層に維持するに充分な圧力の範囲で行う。重合系内には触媒及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガス等が混入しないよう留意する。かくして得られるブロック共重合体の重量平均分子量は、一般的に5000〜1000000、好ましくは10000〜500000である。
【0009】
ビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックあるいは共役ジエンを主体とする重合体ブロック中にビニル芳香族と共役ジエンのランダム共重合体部分が存在する場合、共重合されているビニル芳香族炭化水素は重合体ブロック中に均一に分布していても、あるいは分子量の増大とともにビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの比率が連続的に変化していくテーパー状の連鎖であってもよい。また、該共重合体部分は、ビニル芳香族炭化水素あるいは共役ジエンが均一に分布している部分および/又はテーパー状に分布している部分が複数個共存していてもよい。
【0010】
炭化水素溶媒としては、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素などが挙げられる。これらは1種類のみならず、2種類以上を併用してもよい。
重合開始剤として使用する有機金属化合物は、分子中に1個以上のリチウム原子を結合した有機リチウム化合物が一般的に使用され、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウムなどが挙げられる。これらは1種類のみならず、2種類以上を併用してもよい。
【0011】
重合に際しては、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの反応性比の調整などのため、ランダム化剤を用いることができる。ランダム化剤としては、ジメチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル類、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等のアミン類、チオエーテル類、ホスフィン類、ホスホルアミド類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、カリウムやナトリウムのアルコキシド類が挙げられる。
【0012】
前記の方法などによって得られたブロック共重合体の炭化水素溶媒溶液をスチームストリッピングすることによってクラム状のブロック共重合体を得ることができる。本発明のブロック共重合体のクラムは、特定のスチームストリッピング条件をとることにより、嵩密度が0.10g/cc〜0.30g/ccの範囲、好ましくは0.15g/cc〜0.25g/ccの範囲にある。クラムの嵩密度が0.30g/cc以上の場合には脱溶剤工程あるいは乾燥工程での溶媒除去効率が悪くなり、この場合、析出缶内、脱溶剤缶内あるいは脱水機、乾燥器内でのクラム同士の凝集が起こりやすくなる。一方、嵩密度が0.10g/cc未満であると脱水操作、乾燥操作、押出機への供給時のハンドリング性が悪くなる。
【0013】
かかるクラムは、ブロック共重合体の炭化水素溶媒溶液の析出缶への供給位置が下記の式を満足するように設定することにより得ることができる。
(9/10)P3<P1+P2<P3
P1=ブロック共重合体の供給位置における析出缶内液のヘッド圧(kPa)。
P2=析出缶内の気相部の圧力(kPa)。
P3=ブロック共重合体の供給位置での析出缶内液の温度における溶剤の蒸気圧(kPa)または該炭化水素溶媒と水とが共沸する場合はその共沸蒸気圧(kPa)。
P1とP2の合計値がP3を超える場合、得られるクラムの嵩密度が高くなり、脱溶剤缶での脱溶剤操作および乾燥工程での脱溶剤性が悪くなる。そこで、乾燥工程での乾燥時間の延長或いは乾燥時のクラム温度の上昇等の条件変更により、残存溶媒量を低減させることはできるが、品質(特にブツ)の悪化や生産性の著しい低下を招くことになる。一方、P1とP2の合計値が(9/10)×P3の値より小さくなる場合、析出時のクラムの粒子径が大きくなり、スラリー移送時のポンプや配管内での詰まりや流動層乾燥器内での良好な流動状態の確保が困難になる等の問題を生じる。
また、ブロック共重合体溶液の析出缶への供給位置を析出缶内の液相部にすることが必要で、好ましくは、攪拌状態下の析出缶内の液中の攪拌翼近傍にブロック共重合体溶液を供給することである。ブロック共重合体溶液を析出缶内の液中に供給することにより、析出したクラムが直ちに攪拌混合され、析出缶内の液中に良好に分散され、クラム同士の凝集が防止できる。
【0014】
スチームストリッピング処理において、ブロック共重合体の炭化水素溶媒溶液におけるポリマー濃度は5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%の範囲に調整し、該ブロック共重合体の該炭化水素溶媒溶液を30〜150℃に加熱した状態で熱水中に供給する。ポリマー濃度が5重量%未満の場合、ブロック共重合体に対する溶媒の量が多いため、溶媒の除去、回収に要するコストが増加する。
一方、ポリマー濃度が60重量%を越えた場合、溶液の粘度が高くなり過ぎて流動性が悪くなり、工程中の詰まり等の問題を生じる。ポリマー濃度が5重量%未満の場合には、フラッシュ槽、攪拌槽等の濃縮器を使用して濃度の調整を行えばよく、また反対にポリマー濃度が60重量%を越える場合には、炭化水素溶媒で希釈し濃度を調整すればよい。
スチームストリッピングによりクラムを形成させる析出缶内の圧力は、0.05〜0.15MPa、好ましくは0.10〜0.12MPaとする。析出缶内の圧力が0.05MPa未満の場合は、発生蒸気の容積が増加し、析出缶内で発泡が起きやすくなる。また、析出缶内の圧力が0.15MPaを超えると溶剤蒸発のため、析出缶内の熱水温度を上げていく必要があり、このとき、クラムの凝集が起き易くなる。
【0015】
上記スチームストリッピングにおいて、クラム同士の凝集を防ぐ目的で、析出缶、脱溶剤缶内の熱水に界面活性剤を添加してもよく、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤が一般に使用される。これらの界面活性剤は、ストリッピング帯の水に対して一般に0.0001〜0.5重量%添加される。界面活性剤の濃度が0.5重量%を超えた場合、泡立ち等によりスチームストリッピング工程の安定操業が難しくなり、逆に、界面活性剤の使用量が過度に少ないとクラム同士の凝集が起こることがあり、スチームストリッピング操作や脱水、乾燥操作中に詰まり等の問題が発生する。これらの界面活性剤に加えて、Li、Na、K、Mg、Ca、Al、Znなどの金属の水溶性塩を分散助剤として用いることもできる。
【0016】
上記スチームストリッピング法において、ブロック共重合体の炭化水素溶媒溶液を攪拌機、邪魔板を有する析出缶内の液中に供給し、クラムを形成させ、水中にクラムが分散した状態のスラリー液を取得する。クラム同士の凝集を防ぎ、クラムが水中に良好に分散した状態が好ましく、攪拌機、邪魔板を設けるが、攪拌翼の種類や寸法、攪拌翼の取り付け位置、邪魔板の枚数、攪拌回転数等については特に限定はない。
【0017】
上記の析出缶で形成されたクラムを含むスラリー液を析出缶内の温度より高い温度の熱水を保有する脱溶剤缶へ移送し、更にスチームストリッピングすることにより、クラム中の残存溶媒をさらに除去することができる。また、本発明においては、必要に応じて2缶以上の脱溶剤缶をシリーズに設け、クラムの分散したスラリー液を連続的に供給し、クラム中の残存溶媒の揮発除去をより強化することができる。脱溶剤缶においても、クラムを水中に良好に分散させるため、攪拌翼、邪魔板を設けるが、攪拌翼の種類や寸法、攪拌翼の取り付け位置、邪魔板の枚数、攪拌回転数等については特に限定はない。
【0018】
得られたスラリー液は、常法にしたがい、脱水、乾燥処理を施すことにより乾燥クラムを取得することができる。具体的には、脱水工程で、水中にクラムが分散した状態のスラリー液を遠心式脱水機、圧縮式脱水機などを用い、脱水し、含水状態のクラムを取り出す。この段階で、クラムに同伴する水分は5〜60%、好ましくは10〜40%にすることが望まれる。この段階で水分が60%を超えると、次の乾燥工程で蒸発させる水分量が極端に多くなり、製造コスト上望ましくない。また、この段階で水分5%未満にするには、脱水処理に要する時間が極端に長くなり、生産効率が悪くなったり、脱水機によるせん断力でクラムの劣化を生じさせるため好ましくない。
【0019】
乾燥工程では、上記の方法で脱水処理されたクラムの含水率が1%未満になるまで乾燥処理することが好ましい。クラムの含水率が1%以上の場合、得られたクラムを単独であるいは他の樹脂とブレンドして成形する際に発泡等の問題を生じる場合がある。上記の方法で得られた含水クラムを乾燥装置に連続あるいはバッチで供給し、乾燥させることにより、残存溶媒量の少ない乾燥クラムを効率的に取得することができる。用いる乾燥装置として、熱風加熱方式である流動層式乾燥器、気流乾燥器、通気箱型乾燥器等、あるいは、伝熱加熱方式であるドラム型乾燥器、円筒型乾燥器、真空回転式乾燥器等、また、スクリュー押出型乾燥機、ニーダー型乾燥機等が挙げられ、これらの内少なくとも1種の乾燥装置によって乾燥を行うことが好ましい。
【0020】
上記の方法で得られた乾燥クラムを供給ホッパーより導入し、1軸押出機あるいは2軸押出機を用い、樹脂温度250℃以下で押出し、カッターで切断することによりペレット状で得ることができる。用いる押出機は、L/D(スクリュー長さ/スクリュー径)が10〜50程度のものが使用できる。本発明で得られるペレット状のブロック共重合体の残存溶媒量は0.1重量%以下が好ましく、更に好ましくは0.05重量%以下である。押出機内の樹脂温度は150〜250℃が好ましく、更に好ましくは180〜230℃である。ブロック共重合体の温度が250℃を超えるとポリマー分子鎖の切断と架橋が顕著に起きるため好ましくない。さらに、該乾燥クラムと他の樹脂を供給ホッパーでブレンドして、かかる押出機に供給し、コンパウンドすることもできる。
【0021】
本発明で得られるブロック共重合体には、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。ブロック共重合体が各種の加熱処理を受ける場合や、その成形品などが酸化性雰囲気や紫外線などの照射下にて使用され物性が劣化することに対処するため、また使用目的に適した物性をさらに付与するため、たとえば安定剤、滑剤、加工助剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、耐候剤、軟化剤、滑剤、耐侯剤、着色剤などの添加剤を使用できる。これらの添加剤は、重合反応終了後のいずれかの工程で添加できる。
【0022】
スチームストリッピングする際にブロック共重合体の酸化劣化、熱的劣化を防止するために使用する安定剤としては、たとえば2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル−4−メチルフェニルアクリレートや、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどのフェノール系酸化防止剤、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルフォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイトなどのリン酸系酸化防止剤などが挙げられる。これらの安定剤は、重合終了後のいずれかの工程で添加でき、一般にブロック共重合体100重量部に対して0.01〜5重量部の範囲で使用することが望ましい。
【0023】
【実施例】
次に実施例、比較例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。以下に実施例および比較例で使用したブロック共重合体の製造方法を示す。
[ブロック共重合体(A)]
窒素ガス雰囲気下において、シクロヘキサン400重量部にn−ブチルリチウムを0.18重量部添加し、続いてスチレン22重量部を添加し55℃で20分間重合した後、ブタジエン45重量部、さらに続いてスチレン33重量部を添加し、120℃で110分間重合した。スチレンの含有量55重量%のブロック共重合体のシクロヘキサン溶液が得られた。シクロヘキサン溶媒に溶解したブロック共重合体の濃度は28重量%であった。
[ブロック共重合体(B)]
窒素ガス雰囲気下において、シクロヘキサン405重量部にn−ブチルリチウムを0.07重量部添加し、続いてスチレン34重量部を添加し65℃で20分間重合した後、ブタジエン12重量部を添加し、50分間重合した。その後、ブタジエン3重量部、続いてスチレン51重量部を添加し、100℃で80分間重合した。スチレンの含有量85重量%のブロック共重合体のシクロヘキサン溶液が得られた。シクロヘキサン溶媒に溶解したブロック共重合体の濃度は31重量%であった。
【0024】
【実施例1】
ブロック共重合体(A)の溶液33重量部とブロック共重合体(B)の溶液67重量部を攪拌、混合した。内容積1000リットルのステンレス製の析出缶に予め700リットルの水を張込み、スチームを吹き込み、析出缶内の水温を73℃に上げた。また、内容積1000リットルのステンレス製の脱溶剤缶にも予め700リットルの水を張込み、スチームを吹き込み、脱溶剤缶内の水温を98℃に上げた。該ブロック共重合体溶液を該析出缶に141kg/時間の割合で供給し、30℃の水を1200L/時間の割合で供給し、スチームストリッピングを行った。供給したブロック共重合体溶液の温度は50℃であった。クラムの分散剤として、平均分子量が4900、エチレンオキシエチレン含有量が30重量%のポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロックポリマーをストリッピング帯の水に対して0.15重量%用いた。該ブロック共重合体溶液を析出缶へ供給している間、析出缶内の熱水温度は73℃となるようにスチームを連続的に析出缶へ送り込み、熱水に分散した状態のクラムとして析出させた。析出缶には4枚からなるパドル翼と板バッフルを4枚設け、クラムを熱水中に攪拌混合させ、分散させた。該ブロック共重合体溶液を析出缶内に供給する際、その供給位置は液面から深さ20cmの位置とし、析出缶内の気相部の圧力は0.110MPaであった。
【0025】
次に、クラムが熱水中に分散した状態にある析出缶内のスラリー液を、内容積1000リットルのステンレス製の脱溶剤缶に連続的に移送した。脱溶剤缶では、缶内の熱水温度が98℃となるようにスチームを連続的に供給し、スチームストリッピングを行った。脱溶剤缶内の気相部の圧力は0.110MPaであった。脱溶剤缶は4枚からなるパドル翼と板バッフルを4枚設け、スラリー液を攪拌混合させた。
【0026】
脱溶剤処理したスラリー液を遠心式脱水機に供給し、含水状態のクラムを取り出す。脱水処理後のクラムをメッシュの異なる6種類の金網(3.5、4.0、5.5、8.0、10.0、14.0メッシュ)を目の荒いメッシュから細かいメッシュに順に通過させ、それぞれのメッシュに残存するクラムの重量からクラムサイズの分布を測定した。クラムの含水率は、JIS−K−6383に準じ、クラムを105℃±5℃で1時間乾燥したのちデシケーター中で放冷し、乾燥前後の重量差を含水量とし、(含水量)/(含水量+乾燥後のブロック共重合体)を百分率で算出した。クラム中の残存シクロヘキサン濃度は、ガスクロにより分析した。
【0027】
さらに、得られた含水状態のクラムを流動層式乾燥器を使用し、クラムの温度が63℃になるように熱風温度を調整し、良好な流動状態を確保するように供給熱風量を調整し、90分間クラムを熱風で流動させながら乾燥した。乾燥処理後のクラムの嵩比重をJIS−K−6721に準じて測定した。また、乾燥処理後のクラムの含水率、残存シクロヘキサン濃度は前記の方法で測定した。測定の結果を表1に示した。次いで、上記で得られた乾燥クラムを2軸押出機にホッパーより供給して、押出機先端からストランド状で取り出し、カッターにて切断し、ペレット状にした。使用した押出機はスクリュー外径40mm、L/D=30の2軸押出機で、スクリュー回転数100回転/分で押出した。得られたブロック共重合体中の残存シクロヘキサン濃度を前記の方法で測定し、表1に示した。また、ペレット50gをトルエン200gに溶解し、直径70mmの濾紙(厚み:0.2mm、補足粒子径:6μm、捕集効率:65%)で吸引ろ過した後、バイオレット36で濾紙上に補足されたペレット中のゲル分を染色し、目視判断にて下記の等級に分類した。
1:大ゲル0個、中ゲル0個、小ゲルが2個以下
2:大ゲル0個、中ゲル2個以下、小ゲル3〜10個
3:大ゲル0個、中ゲル3〜5個以下、小ゲル3〜8個、又は大ゲル0個、 中ゲル2個以下、小ゲル11〜20個
4:大ゲル1〜2個、又は中ゲル6〜10個、又は小ゲル21〜50個
5:大ゲル3個以上、又は中ゲル11個以上、又は小ゲル51個以上ここで、大ゲルは直径0.5mm以上、中ゲルは直径0.2mm以上0.5mm未満、小ゲルは直径0.2mm未満のものをいう。
【0028】
各実施例および以下に示す各比較例の操作条件(重合体溶液の析出缶への供給位置、析出缶内の液温度、乾燥中のクラムの温度、乾燥時間)と脱水後クラムの粒度分布、含水率、残存シクロヘキサン濃度の測定結果と乾燥クラムの嵩比重、含水率、残存シクロヘキサン濃度の測定結果、及びペレットの残存シクロヘキサン濃度、ゲル等級の測定結果を表1に示した。また、請求項1記載の式中のP1(ブロック共重合体の供給位置における析出缶内液のヘッド圧)、P2(析出缶内の気相部の圧力)、P3(ブロック共重合体の供給位置での析出缶内液の温度における溶媒の沸点蒸気圧または該炭化水素溶媒と水とが共沸する場合はその共沸蒸気圧)の各値を表2に示した。
【0029】
【実施例2】
ブロック共重合体(A)の溶液33重量部とブロック共重合体(B)の溶液67重量部を実施例1と同様に攪拌し、混合した。実施例1と同様の析出缶に、予め700リットルの水を張込み、スチームを吹き込み、析出缶内の水温を75℃に上げた。該ブロック共重合体溶液を析出缶内の液中に供給する際、液面からの深さ40cmの位置に供給し、析出缶内の熱水温度が75℃となるようにスチームを析出缶へ連続的に送り込んだ。それ以外の条件は実施例1と同様であった。脱溶媒処理したクラムが分散したスラリー液を遠心脱水機に供給し、含水クラムを取り出し、脱水処理後のクラムの粒度、含水率、残存シクロヘキサン濃度を測定した。乾燥クラムを実施例1と同様の工程条件でペレット状に成形し、得られたペレット状のブロック共重合体の残存シクロヘキサン濃度およびゲル等級を測定し、測定結果を表1に示した。
【0030】
【実施例3】
予め、析出缶には700リットルの水を張込み、スチームを吹き込み、析出缶内の水温を75に上げた。析出缶にブロック共重合体溶液をその供給位置が液面からの深さ80cmの液中に供給し、析出缶内の熱水温度は75℃とした。析出缶内の気相部の圧力を、0.105MPaとした。それ以外の条件は実施例1と同様である。
【0031】
【比較例1】
実施例1と同様の方法で、ブロック共重合体(A)の溶液33重量部とブロック共重合体(B)の溶液67重量部を攪拌混合させ、析出缶に該ブロック共重合体溶液をその供給位置が液面からの深さ80cmの液中に供給した。それ以外の条件は実施例1と同様であった。脱溶媒処理したスラリー液を遠心脱水機に供給し、含水クラムを取り出し、脱水処理後のクラムの粒度、含水率、残存シクロヘキサン濃度を測定した。乾燥処理後のクラムの嵩密度、含水率、残存シクロヘキサン濃度の測定した。乾燥クラムを実施例1と同様の工程条件でペレット状に成形し、得られたペレット状のブロック共重合体の残存シクロヘキサン濃度およびゲル等級を測定した。
【0032】
【比較例2】
予め、析出缶には700リットルの水を張込み、スチームを吹き込み、析出缶内の水温を71℃に上げた。析出缶にブロック共重合体溶液をその供給位置が液面からの深さ20cmの液中に供給し、析出缶内の熱水温度は71℃とした。それ以外の条件は実施例1と同様である。
【0033】
【比較例3】
予め、析出缶には700リットルの水を張込み、スチームを吹き込み、析出缶内の水温を80℃に上げた。析出缶にブロック共重合体溶液をその供給位置が液面からの深さ40cmの液中に供給し、析出缶内の熱水温度は80℃とした。それ以外の条件は実施例1と同様である。
【0034】
【比較例4】
予め、析出缶には700リットルの水を張込み、スチームを吹き込み、析出缶内の水温を78℃に上げた。析出缶にブロック共重合体溶液をその供給位置が液面からの深さ40cmの液中に供し、析出缶内の熱水温度は78℃とした。それ以外の条件は実施例1と同様である。
【0035】
【比較例5】
予め、析出缶には700リットルの水を張込み、スチームを吹き込み、析出缶内の水温を68℃に上げた。析出缶にブロック共重合体溶液をその供給位置が液面からの深さ20cmの液中に供給し、析出缶内の熱水温度は68℃とした。それ以外の条件は実施例1と同様である。
【0036】
【比較例6】
予め、析出缶には700リットルの水を張込み、スチームを吹き込み、析出缶内の水温を73℃に上げた。析出工程の条件は比較例1と同様に、析出缶へ供給するブロック共重合体溶液は析出缶内の液面からの深さ80cmの位置に供給し、析出缶内の熱水温度は73℃とした。脱溶剤缶および脱水機の運転条件は実施例1と同様である。乾燥工程において、流動層式乾燥器でクラムの温度が63℃になるように熱風温度を調整し、良好な流動状態を確保するように供給熱風量を調整し、225分間乾燥した。それ以外の脱水機、押出機の条件は実施例1と同様である。
【0037】
【比較例7】
予め、析出缶には700リットルの水を張込み、スチームを吹き込み、析出缶内の水温を73℃に上げた。析出工程の条件は比較例1と同様に、析出缶へ供給するブロック共重合体溶液は析出缶内の液面からの深さ80cmの位置に供給し、析出缶内の熱水温度は73℃とした。脱溶剤缶および脱水機の運転条件は実施例1と同様である。乾燥工程において、流動層式乾燥器でクラムの温度が68℃になるように熱風温度を調整し、良好な流動状態を確保するように供給熱風量を調整し、90分間乾燥した。それ以外の脱水機、押出機の条件は実施例1と同様である。
【0038】
【表1】

Figure 0004001530
【0039】
【表2】
Figure 0004001530
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、特定の条件でスチームストリッピングすることにより、残存溶媒量の少ないブロック共重合体を必要以上の熱をかけることもなく、効率的に取得できる製造方法が提供される。得られるブロック共重合体は、透明性、色調に優れるため、シート、フィルム、各種形状の射出成形品、真空成形品、圧空成形品、あるいは、工業部品、家庭用品、玩具等の素材としても利用できる。特に、本発明で得られるブロック共重合体は、残存溶媒量が少なく、透明性にも優れ、ゲル分も少ないため、医療用品、食品容器、食品包装材、飲料ボトル等のラベル等の用途に有効である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for obtaining a crumb-like block copolymer having a low residual solvent concentration by separating a solvent from a block copolymer solution comprising a vinyl aromatic hydrocarbon and a conjugated diene by a steam stripping method.
[0002]
[Prior art]
The block copolymer consisting of vinyl aromatic hydrocarbon and conjugated diene is a resin with transparency and impact resistance, and its stretched sheet and film show heat shrinkability. It is used for applications such as injection molding products. The block copolymer is generally produced in a hydrocarbon solvent inert to the catalyst, and the resulting block copolymer is dissolved in the solvent. The process of separating is required. As one of the methods, there is known a method in which a polymer solution is supplied into hot water and the solvent is removed by steam stripping to precipitate the polymer in a crumb shape. The crumb block copolymer obtained by such a method is further dehydrated and dried. For example, a method for removing volatile matter by a twin-screw vent extruder is described (see Patent Document 1). However, the block copolymer obtained by drying the crumbs obtained by the conventional steam stripping method with a twin-screw extruder has a quality aspect, in particular, prevents the formation of blisters, reduces the residual solvent concentration, and balances the production efficiency. Is not enough. In addition, a method of removing moisture in the crumb by a drying device such as a screw extrusion type or kneader type dryer, an expander dryer, or a hot air dryer is described (see Patent Document 2). In such a method, the water accompanying the crumb can be dried and removed relatively easily, but in order to lower the amount of residual solvent in the block copolymer to a low level, a large hot air dryer is used, A very long drying time must be taken, and the production efficiency is poor. Therefore, in order to reduce the amount of residual solvent in the crumb in a short drying time, if the temperature of the crumb itself is raised too much, the resin will burn. In addition, in screw extrusion type or kneader type dryers, dehydration by crumb pressing and water removal by drying are relatively easy, but after ensuring the quality of the block copolymer (especially solids and transparency) It is difficult to efficiently remove the residual solvent amount in the crumb to a low level. No technology has yet been reported for efficiently producing a block copolymer that satisfies the qualities required for the use of sheets, films, etc. (such as shading and transparency) and has a small amount of residual solvent.
[0003]
[Patent Document 1]
JP 61-218614 A
[Patent Document 2]
JP-A-1-56713
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is to obtain a crumb by a steam stripping method, and further dehydrated and dried to produce a block copolymer.In the method, the concentration of the solvent contained in the crumb before dehydration and drying is previously reduced, An object of the present invention is to provide a method for producing a block copolymer having a low final residual solvent concentration by precipitating a crumb having a shape in which the residual solvent can be easily removed by volatilization even in a normal drying process.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to overcome the above-mentioned problems of the prior art, the present inventors have found that the block copolymer composed of vinyl aromatic hydrocarbon and conjugated diene has a polymer concentration within the range of 10 to 60% by weight. The crumb block copolymer obtained by steam stripping the hydrocarbon solvent solution in (1) under specific conditions (polymer solution supply position, temperature in the precipitation can, pressure, etc.) It has been found that the residual solvent can be removed relatively easily by solvent operation and drying operation, and the present invention has been completed based on this finding.
[0006]
The present invention is described in detail below.
The block copolymer used in the present invention is described in, for example, Japanese Patent Publication No. 36-19286, Japanese Patent Publication No. 43-17879, Japanese Patent Publication No. 48-2423, Japanese Patent Publication No. 57-49567. The polymer structure of the block copolymer used in the present invention is, for example,
(AB) n
(AB) n-A
(BA) n-B
(In the formula, A represents a polymer block mainly composed of vinyl aromatic hydrocarbons, B represents a polymer block mainly composed of conjugated diene, and n is an integer of 1 or more, generally 1 to 10) Block copolymer represented by an integer) or
[(AB) n] m-X
[(BA) n] m-X
[(AB) n-A] m-X
[(BA) n-B] m-X
(In the formula, A and B are as defined above, and X represents a residue of a coupling agent such as silicon tetrachloride and tin tetrachloride, or a residue of an initiator such as a polyfunctional organolithium compound, n is an integer of 1 or more, generally an integer of 1 to 10, and m is an integer of 2 or more, and generally an integer of 2 to 10.
[0007]
In the present invention, examples of the vinyl aromatic hydrocarbon forming the block copolymer include styrene, o- or p-methylstyrene, p-tert-butylstyrene, 1,3-dimethylstyrene, α-methyl. There are styrene, vinyl naphthalene, vinyl anthracene, 1,1-diphenylethylene, etc., and styrene is used as a particularly common one. The vinyl aromatic compound may be used alone or in combination of two or more. Examples of the conjugated diene include 1,3-butadiene, isoprene, 2,3-dimethyl-1,3-butadiene, 1,3-pentadiene, 1,3-hexadiene, etc. Examples include 3-butadiene and isoprene. One or more conjugated dienes may be used in combination.
[0008]
Such a block copolymer can be produced by a known anionic polymerization method. A vinyl aromatic compound and a conjugated diene are sequentially polymerized using an organolithium compound as a polymerization initiator in a hydrocarbon solvent to form a block copolymer. The polymerization time for producing the block copolymer may be a time required for the monomer to be polymerized. The polymerization temperature is generally -10 ° C to 160 ° C, preferably 40 ° C to 140 ° C. It is desirable to replace the polymerization atmosphere with an inert gas such as nitrogen gas. The polymerization pressure is set within a range of pressure sufficient to maintain the monomer and solvent in the liquid layer within the above polymerization temperature range. Care must be taken not to mix impurities, such as water, oxygen, carbon dioxide, etc., that inactivate the catalyst and living polymer into the polymerization system. The weight average molecular weight of the block copolymer thus obtained is generally 5,000 to 1,000,000, preferably 10,000 to 500,000.
[0009]
When a random copolymer portion of vinyl aromatic and conjugated diene exists in a polymer block mainly composed of vinyl aromatic hydrocarbons or a polymer block mainly composed of conjugated dienes, The hydrogen may be uniformly distributed in the polymer block or may be a tapered chain in which the ratio of vinyl aromatic hydrocarbon and conjugated diene continuously changes as the molecular weight increases. In the copolymer portion, a plurality of portions where vinyl aromatic hydrocarbons or conjugated dienes are uniformly distributed and / or portions where taper distribution is present may coexist.
[0010]
Examples of the hydrocarbon solvent include aliphatic hydrocarbons such as butane, pentane, hexane, isopentane, heptane, octane, and isooctane, alicyclic hydrocarbons such as cyclopentane, methylcyclopentane, cyclohexane, methylcyclohexane, and ethylcyclohexane, Aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, ethylbenzene, and xylene are listed. These may be used alone or in combination of two or more.
The organometallic compound used as the polymerization initiator is generally an organolithium compound in which one or more lithium atoms are bonded in the molecule, such as ethyl lithium, n-propyl lithium, isopropyl lithium, n-butyl lithium, Examples include sec-butyl lithium, tert-butyl lithium, hexamethylene dilithium, butadienyl dilithium, and the like. These may be used alone or in combination of two or more.
[0011]
In the polymerization, a randomizing agent can be used for adjusting the reactivity ratio between the vinyl aromatic hydrocarbon and the conjugated diene. Randomizing agents include dimethyl ether, diphenyl ether, tetrahydrofuran, ethers such as diethylene glycol dimethyl ether and diethylene glycol dibutyl ether, amines such as triethylamine and tetramethylethylenediamine, thioethers, phosphines, phosphoramides, alkylbenzene sulfonates, potassium and sodium Of the alkoxides.
[0012]
A crumb block copolymer can be obtained by steam stripping a hydrocarbon solvent solution of the block copolymer obtained by the above-described method or the like. The crumb of the block copolymer of the present invention has a bulk density in the range of 0.10 g / cc to 0.30 g / cc, preferably 0.15 g / cc to 0.25 g, under specific steam stripping conditions. / Cc. When the bulk density of the crumb is 0.30 g / cc or more, the solvent removal efficiency in the solvent removal process or the drying process is deteriorated. In this case, in the precipitation can, the solvent removal can, the dehydrator, or the dryer. Aggregation between crumbs tends to occur. On the other hand, if the bulk density is less than 0.10 g / cc, the handling properties during the dehydration operation, the drying operation, and the supply to the extruder are deteriorated.
[0013]
Such crumbs can be obtained by setting the supply position of the block copolymer hydrocarbon solvent solution to the precipitation can so as to satisfy the following formula.
(9/10) P3 <P1 + P2 <P3
P1 = the head pressure (kPa) of the liquid in the precipitation can at the supply position of the block copolymer.
P2 = pressure (kPa) of the gas phase in the precipitation can.
P3 = Vapor pressure (kPa) of the solvent at the temperature of the liquid in the precipitation can at the position where the block copolymer is supplied or, if the hydrocarbon solvent and water azeotrope, the azeotropic vapor pressure (kPa).
When the total value of P1 and P2 exceeds P3, the bulk density of the obtained crumb becomes high, and the solvent removal operation in the solvent removal can and the solvent removal property in the drying step are deteriorated. Therefore, the amount of residual solvent can be reduced by changing the conditions such as extending the drying time in the drying process or increasing the crumb temperature during drying, but this leads to a deterioration in quality (especially lumps) and a significant decrease in productivity. It will be. On the other hand, when the total value of P1 and P2 is smaller than the value of (9/10) × P3, the particle size of the crumb at the time of precipitation becomes large, clogging in the pump and piping during slurry transfer, and fluidized bed dryer The problem that it becomes difficult to ensure a good fluid state in the inside is caused.
Further, the supply position of the block copolymer solution to the precipitation can needs to be the liquid phase portion in the precipitation can. Preferably, the block copolymer is placed near the stirring blade in the liquid in the precipitation can under stirring. To supply a coalesced solution. By supplying the block copolymer solution into the liquid in the precipitation can, the precipitated crumb is immediately stirred and mixed, and is well dispersed in the liquid in the precipitation can, preventing aggregation of the crumbs.
[0014]
In the steam stripping treatment, the polymer concentration of the block copolymer in the hydrocarbon solvent solution is adjusted to a range of 5 to 60% by weight, preferably 10 to 50% by weight, and the hydrocarbon solvent solution of the block copolymer is adjusted. It supplies in hot water in the state heated at 30-150 degreeC. When the polymer concentration is less than 5% by weight, the amount of the solvent relative to the block copolymer is large, so that the cost required for removing and collecting the solvent increases.
On the other hand, when the polymer concentration exceeds 60% by weight, the viscosity of the solution becomes too high and the fluidity is deteriorated, causing problems such as clogging in the process. When the polymer concentration is less than 5% by weight, the concentration may be adjusted using a concentrator such as a flash tank or a stirring tank. On the contrary, when the polymer concentration exceeds 60% by weight, hydrocarbons are used. The concentration may be adjusted by diluting with a solvent.
The pressure in the precipitation can in which crumbs are formed by steam stripping is 0.05 to 0.15 MPa, preferably 0.10 to 0.12 MPa. When the pressure in the precipitation can is less than 0.05 MPa, the volume of generated steam increases, and foaming easily occurs in the precipitation can. Further, when the pressure in the precipitation can exceeds 0.15 MPa, it is necessary to increase the hot water temperature in the precipitation can because of solvent evaporation, and at this time, crumbs tend to aggregate.
[0015]
In the above steam stripping, a surfactant may be added to hot water in a precipitation can and a solvent removal can for the purpose of preventing aggregation of crumbs, an anionic surfactant, a cationic surfactant, a nonionic surfactant. Agents are commonly used. These surfactants are generally added in an amount of 0.0001 to 0.5% by weight with respect to the water in the stripping zone. When the concentration of the surfactant exceeds 0.5% by weight, stable operation of the steam stripping process becomes difficult due to foaming, and conversely, when the amount of the surfactant used is excessively small, crumbs aggregate. Occasionally, problems such as clogging occur during the steam stripping operation, dehydration and drying operations. In addition to these surfactants, water-soluble salts of metals such as Li, Na, K, Mg, Ca, Al, and Zn can also be used as a dispersion aid.
[0016]
In the above steam stripping method, a hydrocarbon solvent solution of a block copolymer is supplied into the liquid in a precipitation can having a stirrer and a baffle plate to form crumbs, and a slurry liquid in which crumbs are dispersed in water is obtained. To do. A state where crumbs are prevented from agglomerating and is well dispersed in water is preferable, and a stirrer and baffle plate are provided, but the type and size of the stirring blade, the mounting position of the stirring blade, the number of baffle plates, the number of rotations of stirring, etc. There is no particular limitation.
[0017]
The slurry solution containing crumb formed in the precipitation can is transferred to a desolvation can having hot water at a temperature higher than the temperature in the precipitation can, and further subjected to steam stripping to further remove the residual solvent in the crumb. Can be removed. Further, in the present invention, if necessary, two or more cans of solvent removal can be provided in a series, and slurry liquid in which crumb is dispersed can be continuously supplied to further enhance volatilization and removal of residual solvent in crumb. it can. Also in the solvent removal can, in order to disperse crumb well in water, a stirring blade and a baffle plate are provided, but the type and size of the stirring blade, the mounting position of the stirring blade, the number of baffle plates, the number of rotations of stirring, etc. There is no limitation.
[0018]
The obtained slurry liquid can be dehydrated and dried according to a conventional method to obtain a dried crumb. Specifically, in the dehydration step, the slurry liquid in which crumb is dispersed in water is dehydrated using a centrifugal dehydrator, a compression dehydrator, or the like, and the hydrated crumb is taken out. At this stage, the water accompanying the crumb is desired to be 5 to 60%, preferably 10 to 40%. If the water content exceeds 60% at this stage, the amount of water evaporated in the next drying process becomes extremely large, which is undesirable in terms of manufacturing cost. Also, if the moisture content is less than 5% at this stage, the time required for the dehydration process becomes extremely long, the production efficiency is deteriorated, and the crumb is deteriorated by the shearing force of the dehydrator, which is not preferable.
[0019]
In the drying step, it is preferable to perform the drying treatment until the water content of the crumb dehydrated by the above method is less than 1%. When the moisture content of the crumb is 1% or more, problems such as foaming may occur when the obtained crumb is molded alone or blended with another resin. By supplying the water-containing crumb obtained by the above method continuously or batchwise to a drying apparatus and drying it, a dry crumb with a small amount of residual solvent can be efficiently obtained. As a drying device to be used, a fluidized bed dryer, hot air dryer, aeration box dryer, etc., which is a hot air heating method, or a drum dryer, a cylindrical dryer, a vacuum rotary dryer, which is a heat transfer heating method, etc. In addition, a screw extrusion type dryer, a kneader type dryer, and the like can be used, and it is preferable to perform drying with at least one of these drying devices.
[0020]
The dried crumb obtained by the above method is introduced from a supply hopper, extruded using a single screw extruder or twin screw extruder at a resin temperature of 250 ° C. or lower, and cut with a cutter to obtain pellets. As the extruder to be used, one having an L / D (screw length / screw diameter) of about 10 to 50 can be used. The residual solvent amount of the pellet-shaped block copolymer obtained in the present invention is preferably 0.1% by weight or less, and more preferably 0.05% by weight or less. The resin temperature in the extruder is preferably 150 to 250 ° C, more preferably 180 to 230 ° C. When the temperature of the block copolymer exceeds 250 ° C., the polymer molecular chain is severely broken and crosslinked, which is not preferable. Further, the dried crumb and other resin can be blended with a supply hopper, and supplied to such an extruder to be compounded.
[0021]
Various additives can be blended in the block copolymer obtained in the present invention as necessary. When the block copolymer is subjected to various heat treatments, or to deal with the deterioration of physical properties caused by the molded product being used under an oxidizing atmosphere or ultraviolet irradiation, the physical properties suitable for the purpose of use Further, for example, additives such as stabilizers, lubricants, processing aids, antistatic agents, antiblocking agents, weathering agents, softeners, lubricants, antifouling agents, and coloring agents can be used. These additives can be added in any step after completion of the polymerization reaction.
[0022]
Examples of stabilizers used to prevent oxidative degradation and thermal degradation of the block copolymer during steam stripping include 2- [1- (2-hydroxy-3,5-di-tert-pentylphenyl]. ) Ethyl] -4,6-di-tert-pentylphenyl acrylate, 2-tert-butyl-6- (3-tert-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl-4-methylphenyl acrylate, octadecyl-3 Phenolic antioxidants such as-(3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate, 2,6-di-tert-butyl-4-methylphenol, 2,2-methylenebis (4,6 -Di-tert-butylphenyl) octyl phosphite, trisnonylphenyl phosphite, bis (2,6 And phosphoric acid antioxidants such as di-tert-butyl-4-methylphenyl) pentaerythritol-di-phosphite, etc. These stabilizers can be added at any step after the completion of polymerization, It is desirable to use in the range of 0.01 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the block copolymer.
[0023]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example and a comparative example are given and this invention is demonstrated further, this invention is not limited by these examples. The manufacturing method of the block copolymer used by the Example and the comparative example is shown below.
[Block copolymer (A)]
Under a nitrogen gas atmosphere, 0.18 parts by weight of n-butyllithium was added to 400 parts by weight of cyclohexane, followed by addition of 22 parts by weight of styrene and polymerization at 55 ° C. for 20 minutes, followed by 45 parts by weight of butadiene, followed by 33 parts by weight of styrene was added and polymerized at 120 ° C. for 110 minutes. A cyclohexane solution of a block copolymer having a styrene content of 55% by weight was obtained. The concentration of the block copolymer dissolved in the cyclohexane solvent was 28% by weight.
[Block copolymer (B)]
Under a nitrogen gas atmosphere, 0.07 part by weight of n-butyllithium was added to 405 parts by weight of cyclohexane, followed by 34 parts by weight of styrene and polymerization at 65 ° C. for 20 minutes, and then 12 parts by weight of butadiene was added. Polymerized for 50 minutes. Thereafter, 3 parts by weight of butadiene and then 51 parts by weight of styrene were added and polymerized at 100 ° C. for 80 minutes. A cyclohexane solution of a block copolymer having a styrene content of 85% by weight was obtained. The concentration of the block copolymer dissolved in the cyclohexane solvent was 31% by weight.
[0024]
[Example 1]
33 parts by weight of the block copolymer (A) solution and 67 parts by weight of the block copolymer (B) solution were stirred and mixed. 700 liters of water was charged in advance into a stainless steel precipitation can with an internal volume of 1000 liters, and steam was blown in to raise the water temperature in the precipitation can to 73 ° C. In addition, 700 liters of water was filled in a stainless steel solvent removal can having an internal volume of 1000 liters in advance, and steam was blown in to raise the water temperature in the solvent removal can to 98 ° C. The block copolymer solution was supplied to the precipitation can at a rate of 141 kg / hour, water at 30 ° C. was supplied at a rate of 1200 L / hour, and steam stripping was performed. The temperature of the supplied block copolymer solution was 50 ° C. As a crumb dispersant, a block polymer of polyoxyethylene and polyoxypropylene having an average molecular weight of 4900 and an ethyleneoxyethylene content of 30% by weight was used in an amount of 0.15% by weight with respect to water in the stripping zone. While supplying the block copolymer solution to the precipitation can, steam was continuously fed to the precipitation can so that the hot water temperature in the precipitation can was 73 ° C., and the crumb was dispersed in the hot water. I let you. The precipitation can was provided with four paddle blades and four plate baffles, and the crumb was stirred and mixed in hot water and dispersed. When the block copolymer solution was supplied into the precipitation can, the supply position was 20 cm deep from the liquid surface, and the pressure in the gas phase portion in the precipitation can was 0.110 MPa.
[0025]
Next, the slurry liquid in the precipitation can in which the crumb was dispersed in hot water was continuously transferred to a stainless steel solvent removal can having an internal volume of 1000 liters. In the solvent removal can, steam was continuously supplied so that the hot water temperature in the can reached 98 ° C., and steam stripping was performed. The pressure in the gas phase portion in the solvent removal can was 0.110 MPa. The solvent removal can was provided with four paddle blades and four plate baffles, and the slurry was stirred and mixed.
[0026]
The solvent solution-treated slurry is supplied to a centrifugal dehydrator, and the hydrated crumb is taken out. The crumb after dehydration is passed through 6 types of wire mesh (3.5, 4.0, 5.5, 8.0, 10.0, 14.0 mesh) with different meshes in order from the coarse mesh to the fine mesh. The crumb size distribution was measured from the weight of the crumb remaining in each mesh. According to JIS-K-6383, the water content of the crumb was dried at 105 ° C. ± 5 ° C. for 1 hour and allowed to cool in a desiccator. The weight difference before and after drying was taken as the water content, and (water content) / ( Water content + block copolymer after drying) was calculated as a percentage. The residual cyclohexane concentration in the crumb was analyzed by gas chromatography.
[0027]
Furthermore, using the fluidized bed dryer, the hot water temperature is adjusted so that the temperature of the crumb is 63 ° C., and the amount of hot air supplied is adjusted so as to ensure a good fluid state. The crumb was dried with flowing hot air for 90 minutes. The bulk specific gravity of the crumb after the drying treatment was measured according to JIS-K-6721. Moreover, the moisture content of the crumb after a drying process and the residual cyclohexane density | concentration were measured by the said method. The measurement results are shown in Table 1. Subsequently, the dried crumb obtained above was supplied from a hopper to a twin-screw extruder, taken out in a strand form from the tip of the extruder, cut with a cutter, and formed into a pellet form. The extruder used was a twin screw extruder with a screw outer diameter of 40 mm and L / D = 30, and was extruded at a screw speed of 100 revolutions / minute. The residual cyclohexane concentration in the obtained block copolymer was measured by the method described above and is shown in Table 1. Further, 50 g of pellets were dissolved in 200 g of toluene, and suction filtered with a filter paper having a diameter of 70 mm (thickness: 0.2 mm, supplemental particle size: 6 μm, collection efficiency: 65%), and then supplemented on the filter paper with violet 36. The gel content in the pellet was dyed and classified into the following grades by visual judgment.
1: 0 large gels, 0 medium gels, 2 or less small gels
2: 0 large gels, 2 or less medium gels, 3-10 small gels
3: 0 large gels, 3-5 or less medium gels, 3-8 small gels, or 0 large gels, 2 or less medium gels, 11-20 small gels
4: 1 to 2 large gels, 6 to 10 medium gels, or 21 to 50 small gels
5: 3 or more large gels, 11 or more medium gels, or 51 or more small gels Here, the large gel has a diameter of 0.5 mm or more, the medium gel has a diameter of 0.2 mm or more and less than 0.5 mm, and the small gel has a diameter. It is less than 0.2mm.
[0028]
Operating conditions (feed position of polymer solution to precipitation can, liquid temperature in precipitation can, temperature of crumb during drying, drying time) and particle size distribution of crumb after dehydration, in each example and each comparative example shown below, Table 1 shows the measurement results of the water content and residual cyclohexane concentration, the bulk specific gravity of the dried crumb, the water content, the measurement results of the residual cyclohexane concentration, and the measurement results of the residual cyclohexane concentration and gel grade of the pellets. Moreover, P1 (the head pressure of the liquid in the precipitation can at the supply position of the block copolymer), P2 (pressure of the gas phase portion in the precipitation can), P3 (the supply of the block copolymer) in the formula of claim 1 Table 2 shows each value of the boiling point vapor pressure of the solvent at the temperature of the liquid in the precipitation can at the position or the azeotropic vapor pressure when the hydrocarbon solvent and water azeotrope.
[0029]
[Example 2]
33 parts by weight of the block copolymer (A) solution and 67 parts by weight of the block copolymer (B) solution were stirred and mixed in the same manner as in Example 1. 700 liters of water was put in advance in the same precipitation can as in Example 1, and steam was blown in to raise the water temperature in the precipitation can to 75 ° C. When the block copolymer solution is supplied into the liquid in the precipitation can, it is supplied to a position 40 cm deep from the liquid surface, and steam is supplied to the precipitation can so that the hot water temperature in the precipitation can becomes 75 ° C. Sent continuously. The other conditions were the same as in Example 1. The slurry liquid in which the crumb subjected to desolvation treatment was dispersed was supplied to a centrifugal dehydrator, the water-containing crumb was taken out, and the particle size, water content, and residual cyclohexane concentration of the crumb after the dehydration treatment were measured. The dried crumb was formed into pellets under the same process conditions as in Example 1, and the residual cyclohexane concentration and gel grade of the obtained pellet-shaped block copolymer were measured. The measurement results are shown in Table 1.
[0030]
[Example 3]
In advance, 700 liters of water was filled in the precipitation can, and steam was blown therein, and the water temperature in the precipitation can was raised to 75. The block copolymer solution was supplied to the precipitation can in a liquid whose supply position was 80 cm deep from the liquid surface, and the hot water temperature in the precipitation can was 75 ° C. The pressure in the gas phase portion in the precipitation can was 0.105 MPa. The other conditions are the same as in Example 1.
[0031]
[Comparative Example 1]
In the same manner as in Example 1, 33 parts by weight of the block copolymer (A) solution and 67 parts by weight of the block copolymer (B) solution were stirred and mixed, and the block copolymer solution was added to the precipitation can. The supply position supplied into the liquid having a depth of 80 cm from the liquid surface. The other conditions were the same as in Example 1. The solvent solution-treated slurry was supplied to a centrifugal dehydrator, the water-containing crumb was taken out, and the particle size, water content, and residual cyclohexane concentration of the crumb after the dehydration treatment were measured. The bulk density, water content, and residual cyclohexane concentration of the crumb after the drying treatment were measured. The dried crumb was molded into pellets under the same process conditions as in Example 1, and the residual cyclohexane concentration and gel grade of the resulting pellet-shaped block copolymer were measured.
[0032]
[Comparative Example 2]
In advance, 700 liters of water was filled in the precipitation can, and steam was blown therein, and the water temperature in the precipitation can was raised to 71 ° C. The block copolymer solution was supplied to the precipitation can in a liquid whose supply position was 20 cm deep from the liquid surface, and the hot water temperature in the precipitation can was 71 ° C. The other conditions are the same as in Example 1.
[0033]
[Comparative Example 3]
In advance, 700 liters of water was filled in the precipitation can, and steam was blown therein, and the water temperature in the precipitation can was raised to 80 ° C. The block copolymer solution was supplied to the precipitation can in a liquid whose supply position was 40 cm deep from the liquid surface, and the hot water temperature in the precipitation can was 80 ° C. The other conditions are the same as in Example 1.
[0034]
[Comparative Example 4]
In advance, 700 liters of water was filled in the precipitation can, and steam was blown therein, and the water temperature in the precipitation can was raised to 78 ° C. The block copolymer solution was supplied to the precipitation can in a liquid whose supply position was 40 cm deep from the liquid surface, and the hot water temperature in the precipitation can was 78 ° C. The other conditions are the same as in Example 1.
[0035]
[Comparative Example 5]
In advance, 700 liters of water was filled in the precipitation can, and steam was blown therein, and the water temperature in the precipitation can was raised to 68 ° C. The block copolymer solution was supplied to the precipitation can in a liquid whose supply position was 20 cm deep from the liquid surface, and the hot water temperature in the precipitation can was 68 ° C. The other conditions are the same as in Example 1.
[0036]
[Comparative Example 6]
In advance, 700 liters of water was filled in the precipitation can, and steam was blown therein, and the water temperature in the precipitation can was raised to 73 ° C. The conditions for the precipitation step were the same as in Comparative Example 1, and the block copolymer solution supplied to the precipitation can was supplied at a position 80 cm deep from the liquid level in the precipitation can, and the hot water temperature in the precipitation can was 73 ° C. It was. The operating conditions of the solvent removal can and the dehydrator are the same as in Example 1. In the drying step, the hot air temperature was adjusted so that the temperature of the crumb was 63 ° C. with a fluidized bed dryer, the amount of supplied hot air was adjusted so as to ensure a good fluid state, and the drying was performed for 225 minutes. The other conditions of the dehydrator and the extruder are the same as in Example 1.
[0037]
[Comparative Example 7]
In advance, 700 liters of water was filled in the precipitation can, and steam was blown therein, and the water temperature in the precipitation can was raised to 73 ° C. The conditions for the precipitation step were the same as in Comparative Example 1, and the block copolymer solution supplied to the precipitation can was supplied at a position 80 cm deep from the liquid level in the precipitation can, and the hot water temperature in the precipitation can was 73 ° C. It was. The operating conditions of the solvent removal can and the dehydrator are the same as in Example 1. In the drying step, the hot air temperature was adjusted so that the temperature of the crumb was 68 ° C. with a fluidized bed dryer, the amount of hot air supplied was adjusted to ensure a good fluid state, and drying was performed for 90 minutes. The other conditions of the dehydrator and the extruder are the same as in Example 1.
[0038]
[Table 1]
Figure 0004001530
[0039]
[Table 2]
Figure 0004001530
[0040]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the manufacturing method which can acquire efficiently the block copolymer with few residual solvent amounts without applying more heat than necessary by steam stripping on specific conditions is provided. The resulting block copolymer is excellent in transparency and color tone, so it can be used as a material for sheets, films, injection molded products of various shapes, vacuum molded products, compressed air molded products, industrial parts, household products, toys, etc. it can. In particular, the block copolymer obtained in the present invention has a small amount of residual solvent, excellent transparency, and low gel content, so it is suitable for use in labels such as medical supplies, food containers, food packaging materials, and beverage bottles. It is valid.

Claims (7)

炭化水素溶媒中で有機金属化合物を触媒として重合した、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるブロック共重合体の溶液から該溶媒をスチームストリッピングする方法において、析出缶内液中へのブロック共重合体溶液の供給位置が下記の式を満足するように設定することにより得られたクラム状のブロック共重合体を脱水、乾燥することを特徴とするブロック共重合体クラムの製造方法。
(9/10)P3<P1+P2<P3
P1=ブロック共重合体の供給位置における析出缶内液のヘッド圧(kPa)。
P2=析出缶内の気相部の圧力(kPa)。
P3=ブロック共重合体の供給位置での析出缶内液の温度における溶媒の沸点蒸気圧(kPa)または該炭化水素溶媒と水とが共沸する場合はその共沸蒸気圧(kPa)。
In the method of steam stripping the solvent from a solution of a block copolymer consisting of a vinyl aromatic hydrocarbon and a conjugated diene, polymerized using a metal organic compound as a catalyst in a hydrocarbon solvent, blocking into the liquid in the precipitation can A method for producing a block copolymer crumb comprising dehydrating and drying a crumb-shaped block copolymer obtained by setting the supply position of the copolymer solution to satisfy the following formula.
(9/10) P3 <P1 + P2 <P3
P1 = the head pressure (kPa) of the liquid in the precipitation can at the supply position of the block copolymer.
P2 = pressure (kPa) of the gas phase in the precipitation can.
P3 = boiling point vapor pressure (kPa) of the solvent at the temperature of the liquid in the precipitation can at the position where the block copolymer is supplied or, if the hydrocarbon solvent and water azeotrope, the azeotropic vapor pressure (kPa).
ブロック共重合体が、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの重量比が5/95〜95/5の範囲にあることを特徴とする請求項1記載のブロック共重合体クラムの製造方法。  The method for producing a block copolymer crumb according to claim 1, wherein the block copolymer has a weight ratio of vinyl aromatic hydrocarbon to conjugated diene in the range of 5/95 to 95/5. 請求項1記載のブロック共重合体溶液のポリマー濃度が5〜60重量%で、該ブロック共重合体の該炭化水素溶媒溶液の温度が30〜150℃であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載のブロック共重合体クラムの製造方法。  The polymer concentration of the block copolymer solution according to claim 1 is 5 to 60% by weight, and the temperature of the hydrocarbon solvent solution of the block copolymer is 30 to 150 ° C. The manufacturing method of the block copolymer crumb as described in any one of 2. 炭化水素溶媒中のブロック共重合体を攪拌機を有する析出缶内へ連続的に供給し、クラムを形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のブロック共重合体クラムの製造方法。  The block copolymer crumb according to any one of claims 1 to 3, wherein the block copolymer in the hydrocarbon solvent is continuously fed into a precipitation can having a stirrer to form a crumb. Manufacturing method. ブロック共重合体のクラムの嵩比重が0.1〜0.3の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のブロック共重合体クラムの製造方法。  The method for producing a block copolymer crumb according to any one of claims 1 to 4, wherein the block copolymer has a bulk specific gravity of 0.1 to 0.3. 析出缶で形成したクラムを含むスラリー液を攪拌機を有する脱溶剤缶へ供給し、更にスチームストリッピングすることにより残溶媒濃度をさらに低減させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のブロック共重合体クラムの製造方法。  The residual solvent concentration is further reduced by supplying the slurry liquid containing the crumb formed in the precipitation can to a solvent removal can having a stirrer and further performing steam stripping. A process for producing a block copolymer crumb according to claim 1. 請求項6記載の脱溶剤缶からのスラリー液を脱水し、ウエットクラムを乾燥することにより残溶媒濃度をさらに低減させることを特徴とする請求項6に記載のブロック共重合体クラムの製造方法。The method for producing a block copolymer crumb according to claim 6, wherein the residual solvent concentration is further reduced by dehydrating the slurry liquid from the solvent removal can according to claim 6 and drying the wet crumb.
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