JP3985264B2 - Method for producing highly functional polycarbonate polyol - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高官能ポリカーボネートポリオールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネートポリオールは、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオール等と同様、イソシアネート化合物との反応により、硬質フォーム、軟質フォーム、塗料、接着剤、コーティング剤、エラストマー、繊維、合成皮革、インキバインダ−などに用いられるポリウレタン樹脂を製造するための原料となる有用な化合物である。
【0003】
このポリカーボネートポリオールのうち、水酸基数が2のポリカーボネートジオールについては、公知のものとして数多く知られている。しかし、架橋密度の向上を目的とした水酸基数が2を越える高官能ポリカーボネートポリオールについては、合成の難しさ等が障害となり、あまり知られていないのが現状である。
【0004】
例えば、特公昭57−39650号公報には、第一脂肪族トリオ−ル(トリメチロ−ルプロパン、又はトリメチロ−ルエタン等)と脂肪族又は脂環式のジオ−ルと芳香族カ−ボネ−トを用いエステル交換により、室温で液体であるポリカ−ボネ−トトリオ−ルの製法が記載されているが、特開平3−220233号公報で指摘されるように、ジオールとトリオールとの混合物を芳香族カーボネートとのエステル交換により製造されたポリカーボネートポリオール中には芳香族アルコールが遊離、または結合した状態で存在するため、これをジイソシアネートとの反応に用いた場合、生成するポリウレタン樹脂は、満足する物性を得る事が出来ない事が以前より指摘されている。また、芳香族カーボネートの替わりに脂肪族カーボネートを使用する場合も同様に、末端が水酸基でない部分が残り、ポリウレタン樹脂を作成した場合、性能の低下を起こす。また、この公報において所望されるポリカ−ボネ−トポリオ−ルを得るためには、反応過程において終始減圧し続ける必要がある。このような欠点を改良すべく特開平3−220233号公報には、ポリカーボネートジオールとトリオール化合物及び/又はテトラオール化合物とを混合し、エステル交換反応により末端基がほぼ完全に水酸基に変換されたポリカーボネートポリオールが記載されているが、ポリカーボネートジオールは合成によって得られるものであり、それをベースに多官能化反応と、段階を経て合成が行われるため、エネルギー消費量が大きく、それに伴い製造コストが高くなる。また、反応温度が200℃を越えた辺りから、アリル基末端化合物等の不純物が生じ易く、且つ、残存するため、これをジイソシアネートとの反応に用いた場合、生成するポリウレタンは、満足する物性が得られないことが以前より指摘されている。さらに、特開平5−9434号公報には、特定の水酸基数、数平均分子量、水酸基価を有する塗料樹脂用としてのポリカーボネートポリオールが記載されており、用いられる高官能アルコールとして、トリメチロ−ルエタン、トリメチロ−ルプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートグリセリンが挙げられているが、この公報においても所望されるポリカ−ボネ−トポリオ−ルを得るためには、反応過程において終始減圧し続けなければならない。
【0005】
このように、上記の公報の記載に基づいて得られる高官能ポリカーボネートポリオールは、いずれも常圧下で200℃を越える加温を要し、あるいは200℃以下でも減圧を要するという厳しい反応条件を必要とすること、同時にこの反応条件を満たすための製造コストが高くなること、さらに、200℃を越える高い合成温度により、アリル基末端化合物等の不純物が多くなってしまうという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高官能ポリカーボネートポリオールを製造するうえでの問題点となるこれらの課題を解決し、かつ、末端不純物が少ない故に機械的強度、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、架橋性等に優れた、常温において非結晶性(具体的には、示差走査熱量分析(DSC)において、−30〜50℃の温度範囲内で吸熱ピークが存在しない)の高官能ポリカーボネートポリオールの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討研究した結果、特定の化合物を選択してエステル交換反応させることにより、従来より穏和な温度条件で、常温において非結晶性の高官能ポリカーボネートポリオールを得ることにより、上記の一連の諸問題を解決できることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち本発明は、以下に示す(1)〜(6)である。
(1):エステル交換反応により得られる高官能ポリカーボネートポリオールの製造方法において、高官能ポリカーボネートポリオール得るための原料組成として、(A)グリセリンのエチレンオキサイド付加重合体(B)3−メチル−1,5−ペンタンジオール(C)ジエチルカーボネートからなることを特徴とする、末端エチル基濃度が0.12%以下で、かつ、末端アリル基濃度が0.08%以下である高官能ポリカーボネートポリオールの製造方法。
(2):(1)の(A)グリセリンのアルキレンオキサイド付加重合体が、エチレンオキサイド付加重合体であることを特徴とする、(1)に記載の高官能ポリカーボネートポリオールの製造方法。
(3):1分子中の平均水酸基数が2.1〜3.5であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の高官能ポリカーボネートポリオールの製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0010】
後述するように、アルキレンオキサイドが付加されていないトリオールモノマー、例えば、トリメチロールプロパン(以下、”TMP”と略す)やグリセリン等を原料とした場合、所望されるエステル交換反応が進行し難い。この問題は、本発明においては(A)グリセリンのアルキレンオキサイド付加重合体を用いることにより解決される。
【0011】
(A)グリセリンのアルキレンオキサイド付加重合体のうち、グリセリンと付加重合されるアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の環状エーテルモノマーが挙げられる。これらは単品又は混合物として、公知の方法により開始剤に付加重合される。本発明においては、グリセリンと付加重合されるアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、又はこれら両者の混合物が付加重合されているものが好ましく、中でもエチレンオキサイド単品が付加重合されているものがさらに好ましい。
【0012】
本発明の高官能ポリカーボネートポリオールを製造する際には、(B)3−メチル−1,5−ペンタンジオールを使用する。
【0013】
本発明の高官能ポリカーボネートポリオールを製造する際には、(C)ジエチルカーボネートを使用する。
【0014】
本発明においては、少なくとも1分子中の平均水酸基数が2.1〜3.5の高官能ポリカーボネートポリオールを得ることができる。1分子中の平均水酸基数が2.1未満の場合は、本発明の意図する高官能であるという点で外れてしまうので除外される。なお、1分子中の平均水酸基数が3.5を越える高官能ポリカーボネートポリオールを得る場合には、平均水酸基数が3を越えるポリオール類又はポリオール類のアルキレンオキサイドの付加重合物を用いる必要があるが、この場合、液の結晶性や高粘度化などの点で、実用性に欠けるためあまり好ましくない。
【0015】
続いて、具体的な反応について説明する。本発明における反応は、公知のエステル交換反応と同様な反応メカニズムである。
【0016】
本発明においては、反応の際にエステル交換反応で用いられる触媒を用いることが好ましい。この触媒としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、セリウム等の金属、金属アルコキシド、金属塩、金属酸化物等が挙げられる。本発明においては、アルカリ金属・アルカリ土類金属・亜鉛・チタン・鉛の、炭酸塩・カルボン酸塩・ホウ酸塩・ケイ酸塩・炭酸塩・酸化物・有機金属化合物を触媒として用いることが好ましく、中でも有機チタン化合物がさらに好ましい。
【0017】
触媒使用量としては、出発原料の総質量の0.0001〜1%、好ましくは0.001〜0.1%である。触媒量が少なすぎる場合は、反応時間が長くなるので製造効率が悪くなり、同時に、得られる高官能ポリカーボネートポリオールも着色しやすくなるので好ましくない。また、触媒量が多すぎる場合は、得られる高官能ポリカーボネートポリオールの耐水性が低下する可能性があるので好ましくない。
【0018】
本発明における高官能ポリカーボネートポリオールは、公知のエステル交換反応よりも穏和な条件で反応を進行させることができる。具体的には、反応を進行させる過程において、常圧下(即ち減圧を伴わない)で70〜200℃の温度範囲で反応を進行させることが可能である。なお、好ましくは75〜195℃の温度範囲で、さらに好ましくは80〜190℃の温度範囲で反応を進行させることが好ましい。反応温度が70℃未満の場合、所望される反応が進行しないので好ましくない。反応温度が200℃を越える場合、製造条件が厳しくなることによる製造コストの上昇を招き、また、得られる高官能ポリカーボネートポリオールにおいても、アリル末端化合物等の不純物が多くなるので好ましくない。
【0019】
反応は常圧で行なうことができるが、反応後半に減圧下、例えば0.13kPa(1mmHg)〜26.6kPa(200mmHg)で行ない、反応の進行を速めることも、本発明においては可能である。また、公知であるエステル交換反応後の脱アルコール処理の際にも、同様に減圧してこれを促進させることも可能である。
【0020】
反応初期は、ジアルキルカーボネートの沸点近辺、具体的には90〜150℃の温度範囲で行い、反応が進行するにつれて、徐々に温度を上げて、更に反応を進行させる。
【0021】
生成した高官能ポリカーボネートポリオールとジアルキルカーボネートとの分離が可能な装置は、通常は蒸留塔付反応器であり、ジアルキルカーボネートを還流させながら反応を行い、反応の進行とともに生成してくる低分子の水酸基含有化合物を溜出させる。この時、溜出される低分子の水酸基含有化合物とともに、ジアルキルカーボネートが一部共沸して散逸する場合には、原料を計量して仕込む際にこの散逸量を見込むのが好ましい。実際には、ジアルキルカーボネートは、理論モル比に対して1.1〜1.3倍とするのが好ましい。
【0022】
本発明における高官能ポリカーボネートポリオールの1分子中の平均水酸基数は、原料であるトリオール類のアルキレンオキサイド付加重合物、ジオール類、及びジアルキルカーボネートとの反応モル比を変えることにより調節することができる。
【0023】
【実施例】
以下に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、例中において、特に断り書きがない場合は全て、「部」は質量部を、又、「%」は質量%を示す。
【0024】
各々の実施例で得られた高官能ポリカーボネートポリオールについて、次の項目について、以下に示す方法により測定(又は算定)を行った。75℃における粘度、水酸基価、酸価、水分、色数、外観はJISK1557に規定された方法で、融点はDSC(セイコーインスツルメンツ(株)製DSC6200Rを使用。−100〜100℃まで10℃/min.で昇温)で測定し、末端エチル基濃度、及び末端アリル基濃度はNMR(バリアン製UNITY−500型、溶媒:CDCl3 )で測定した。なお、1分子中の平均水酸基数は反応に関与したポリオール類のモル比より計算し、数平均分子量は、この計算により得た平均水酸基数と水酸基価より算出した。
【0025】
実施例1攪拌機、温度計、加熱装置、蒸留塔を組んだ反応装置に、グリセリンのエチレンオキサイド付加重合物(「レオコンGE230」水酸基価730mgKOH/g、ライオン製)を57部、3−MPDを789部、DECを758部、反応触媒としてテトラブチルチタネートを0.05部仕込み、窒素気流下にて反応物を125℃〜135℃の温度範囲に保ちながら、生成するエチルアルコールを留出させた。エチルアルコールの留出が理論生成量の30〜40質量%の範囲に達したことを確認した時点で、4〜10℃/hr.の割合で190℃まで昇温を開始した。昇温終了後、反応温度を190℃に保ちながらエチルアルコールの留出がなくなるまで反応を継続した。その後、低沸物を除去するために減圧を開始した。減圧は、反応温度を190℃に保ちながら真空度を6.6〜13.2kPa/hr.の減圧速度で行い、最終的に1.3kPaの圧力で5時間、反応を継続した。NMRで末端エチル基濃度がウレタン化反応に影響しないであろう0.2%以下となった時点で反応を終了とし、常温において液状のポリカーボネートポリオールを得た。得られたポリカーボネートポリオールの性状を以下に示す。
1分子中の平均水酸基数 :2.5数平均分子量 :1961(目標:2000)
外観 :常温透明液体 75℃における粘度 :1460(mm2 /s)
水酸基価 :71.5(mgKOH/g)
酸価 :0.01(mgKOH/g)
水分 :0.01(%)
色数 :10 (APHA No.)
融点 :−100℃以下 末端エチル基濃度(%):0.08 末端アリル基濃度(%):0.05
【0026】
実施例2実施例1と同様な反応装置に、グリセリンのエチレンオキサイド付加重合物(「レオコンGE230」)を115部、3−MPDを725部、DECを725部、反応触媒としてテトラブチルチタネートを0.05部仕込み、窒素気流下にて反応物を125℃〜135℃の温度範囲に保ちながら、生成するエチルアルコールを留出させた。エチルアルコールの留出が理論生成量の30〜40質量%の範囲に達したことを確認した時点で、4〜10℃/hr.の割合で190℃まで昇温した。昇温終了後、反応温度を190℃に保ちながらエチルアルコールの留出がなくなるまで反応を継続した。その後、低沸物を除去するために減圧を開始した。減圧は、反応温度を190℃に保ちながら真空度を6.6〜13.2kPa/hrの減圧速度で行い、最終的に1.3kPaの圧力で5時間、反応を継続した。NMRで末端エチル基濃度がウレタン化反応に影響しないであろう0.2%以下となった時点で反応を終了とし、常温において液状のポリカーボネートポリオールを得た。得られたポリカーボネートポリオールの性状を以下に示す。
1分子中の平均水酸基数 :3.0数平均分子量 :1997(目標:2000)
外観 :常温透明液体 75℃における粘度 :1548(mm2 /s)
水酸基価 :84.3(mgKOH/g)
酸価 :0.01(mgKOH/g)
水分 :0.01(%)
色数 :10 (APHA No.)
融点 :−100℃以下 末端エチル基濃度(%) :0.10 末端アリル基濃度(%):0.07
【0027】
実施例3実施例1と同様な反応装置に、グリセリンのエチレンオキサイド付加重合物(「レオコンGE350」水酸基価480mgKOH/g、ライオン製)を87部、3−MPDを753部、DECを723部、反応触媒としてテトラブチルチタネートを0.05部仕込み、窒素気流下にて反応物を125℃〜135℃の温度範囲に保ちながら、生成するエチルアルコールを留出させた。エチルアルコールの留出が理論生成量の30〜40質量%の範囲に達したことを確認した時点で、4〜10℃/時間の割合で190℃まで昇温を開始した。昇温終了後、反応温度を190℃に保ちながらエチルアルコールの留出がなくなるまで反応を継続した。その後、低沸物を除去するために減圧を開始した。減圧は、反応温度を190℃に保ちながら真空度を6.6〜13.2kPa/hrの減圧速度で行い、最終的に1.3kPaの圧力で5時間、反応を継続した。NMRで末端エチル基濃度がウレタン化反応に影響しないであろう0.2%以下となった時点で反応を終了とし、常温において液状のポリカーボネートポリオールを得た。得られたポリカーボネートポリオールの性状を以下に示す。
1分子中の平均水酸基数 :2.5数平均分子量 :1908(目標:2000)
外観 :常温透明液体 75℃における粘度 :1640(mm2 /s)
水酸基価 :73.5(mgKOH/g)
酸価 :0.04(mgKOH/g)
水分 :0.01(%)
色数 :10 (APHA No.)
融点 :−100℃以下 末端エチル基濃度(%) :0.09 末端アリル基濃度(%):0.07
【0028】
実施例4実施例1と同様な反応装置に、グリセリンのエチレンオキサイド付加重合物(「レオコンGE350」)を175部、3−MPDを676部、DECを676部、反応触媒としてテトラブチルチタネートを0.05部仕込み、窒素気流下にて反応物を125℃〜135℃の温度範囲に保ちながら、生成するエチルアルコールを留出させた。エチルアルコールの留出が理論生成量の30〜40質量%の範囲に達したことを確認した時点で、4〜10℃/時間の割合で190℃まで昇温を開始した。昇温終了後、反応温度を190℃に保ちながらエチルアルコールの留出がなくなるまで反応を継続した。その後、低沸物を除去するために減圧を開始した。減圧は、反応温度を190℃に保ちながら真空度を6.6〜13.2kPa/hrの減圧速度で行い、最終的に1.3kPaの圧力で5時間、反応を継続した。NMRで末端エチル基濃度がウレタン化反応に影響しないであろう0.2%以下となった時点で反応を終了とし、常温において液状のポリカーボネートポリオールを得た。得られたポリカーボネートポリオールの性状を以下に示す。
1分子中の平均水酸基数 :3.0数平均分子量 :2052(目標:2000)
外観 :常温透明液体 75℃における粘度 :1640(mm2 /s)
水酸基価 :82.0(mgKOH/g)
酸価 :0.04(mgKOH/g)
水分 :0.01(%)
色数 :30(APHA No.)
融点 :−100℃以下 末端エチル基濃度(%) :0.12 末端アリル基濃度(%):0.03
【0029】
実施例5実施例1と同様な反応装置に、グリセリンのエチレンオキサイド付加重合物(「レオコンGE350」)を350部、3−MPDを533部、DECを532部、反応触媒としてテトラブチルチタネートを0.05部仕込み、窒素気流下にて反応物を125℃〜135℃の温度範囲に保ちながら、生成するエチルアルコールを留出させた。エチルアルコールの留出が理論生成量の30〜40質量%の範囲に達したことを確認した時点で、4〜10℃/時間の割合で190℃まで昇温を開始した。昇温終了後、反応温度を190℃に保ちながらエチルアルコールの留出がなくなるまで反応を継続した。その後、低沸物を除去するために減圧を開始した。減圧は、反応温度を190℃に保ちながら真空度を6.6〜13.2kPa/hrの減圧速度で行い、最終的に1.3kPaの圧力で5時間、反応を継続した。NMRで末端エチル基濃度がウレタン化反応に影響しないであろう0.2%以下となった時点で反応を終了とし、常温において液状のポリカーボネートポリオールを得た。得られたポリカーボネートポリオールの性状を以下に示す。
1分子中の平均水酸基数 :3.0数平均分子量 :1008(目標:1000)
外観 :常温透明液体 75℃における粘度 :380 (mm2 /s)
水酸基価 :167(mgKOH/g)
酸価 :0.01(mgKOH/g)
水分 :0.01(%)
色数 :20 (APHA No.)
融点 :−100℃以下 末端エチル基濃度(%) :0.10 末端アリル基濃度(%):0.05
【0030】
実施例6実施例1と同様な反応装置に、グリセリンのエチレンオキサイド付加重合物(「レオコンGE230」)を460部、3−MPDを443部、DECを442部、反応触媒としてテトラブチルチタネートを0.05部仕込み、窒素気流下にて反応物を125℃〜135℃の温度範囲に保ちながら、生成するエチルアルコールを留出させた。エチルアルコールの留出が理論生成量の30〜40質量%の範囲に達したことを確認した時点で、4〜10℃/時間の割合で190℃まで昇温を開始した。昇温終了後、反応温度を190℃に保ちながらエチルアルコールの留出がなくなるまで反応を継続した。その後、低沸物を除去するために減圧を開始した。減圧は、反応温度を190℃に保ちながら真空度を6.6〜13.2kPa/hrの減圧速度で行い、最終的に1.3kPaの圧力で5時間、反応を継続した。NMRで末端エチル基濃度がウレタン化反応に影響しないであろう0.2%以下となった時点で反応を終了とし、常温において液状のポリカーボネートポリオールを得た。得られたポリカーボネートポリオールの性状を以下に示す。
1分子中の平均水酸基数 :3.0数平均分子量 :500(目標:500)
外観 :常温透明液体 75℃における粘度 :153 (mm2 /s)
水酸基価 :336.8(mgKOH/g)
酸価 :0.03(mgKOH/g)
水分 :0.01(%)
色数 :20 (APHA No.)
融点 :−100℃以下 末端エチル基濃度(%) :0.12 末端アリル基濃度(%):0.08
【0031】
実施例1〜6で得られた全ての高官能ポリカーボネートポリオールは、200℃未満かつ低沸物の除去時以外は常圧下という、穏和な条件で合成を行ったにも関わらず、末端アルキル基(該一連の実施例においては末端エチル基)及び末端アリル基がともに殆どない。結果、品質的に非常に優れた高官能ポリカーボネートポリオールを得ることができた。
【0032】
比較例1実施例1と同様な反応装置に、TMPを67.1部、3−MPDを765部、DECを764部、反応触媒としてテトラブチルチタネートを0.05部仕込み、窒素気流下にて反応物を125℃〜135℃の温度に保ちながら、生成するエチルアルコールを留出させた。エチルアルコールの留出が理論生成量の30〜40質量%の範囲に達したことを確認した時点で、4〜10℃/時間の割合で220℃まで昇温を開始した。昇温終了後、反応温度を220℃に保ちながらエチルアルコールの留出がなくなるまで反応を継続した。その後、低沸物を除去するために減圧を開始した。減圧は、反応温度を220℃に保ちながら真空度を6.6〜13.2kPa/hrの減圧速度で行い、最終的に1.3kPaの圧力で5時間、反応を継続した。NMRで末端エチル基濃度がウレタン化反応に影響しないであろう0.2%以下を目標に合成を行ったが、一方でウレタン化反応に影響するであろう末端アリル基濃度が上昇し、0.5%以上となったため、末端エチル基濃度が0.2以上であったが反応を終了とし、常温において液状のポリカーボネートポリオールを得た。得られたポリカーボネートポリオールの性状を以下に示す。
1分子中の平均水酸基数 :3.0数平均分子量(注) :約1795(目標:2000)
外観 :常温透明液体 75℃における粘度 :450(mm2 /s)
水酸基価 :102.2(mgKOH/g)
酸価 :0.09(mgKOH/g)
水分 :0.04(%)
色数 :30(APHA No.)
融点 :(未測定)
末端エチル基濃度(%) :5.2末端アリル基濃度(%) :3.8(注) 数平均分子量につき”約”と付したのは、末端が水酸基でない不純物が多く介在しているためである。
【0033】
比較例1で得られた高官能ポリカーボネートポリオールは、200℃超(該例においては220℃)という高温条件で合成を行ったことにより、末端アルキル基(該実施例においては末端エチル基)及び末端アリル基が多く介在している。このような高官能ポリカーボネートポリオールは前述の通り不純物が多く、良好なものとは言い難い。
【0034】
比較例2実施例1と同様な反応装置に、TMPを67.1部、3−MPDを765部、DECを764部、反応触媒としてテトラブチルチタネートを0.05部仕込み、窒素気流下にて反応物を125℃〜135℃の温度範囲に保ちながら、生成するエチルアルコールを留去させた。エチルアルコールの留出が理論生成量の30〜40質量%の範囲に達したことを確認した時点で、4〜10℃/時間の割合で190℃まで昇温を開始した。昇温終了後、反応温度を190℃に保ちながらでエチルアルコールの留出がなくなるまで反応を継続した。その後、低沸物を除去するために減圧を開始した。減圧は、反応温度を190℃に保ちながら真空度を6.6〜13.2kPa/hrの減圧速度で行い、最終的に1.3kPaの圧力で5時間、反応を継続した。NMRで末端エチル基濃度がウレタン化反応に影響しないであろう0.2%以下を目標に合成を行ったが、末端エチル基濃度が目標値以上と下がらず、同条件で更に10時間反応を継続した。末端エチル基濃度が0.2%以上であったが反応を終了とし、常温において液状のポリカーボネートポリオールを得た。得られたポリカーボネートポリオールの性状を以下に示す。
1分子中の平均水酸基数 :3.0数平均分子量(注) :約1713(目標:2000)
外観 :常温透明液体 75℃における粘度 :340(mm2 /s)
水酸基価 :112.2(mgKOH/g)
酸価 :0.09(mgKOH/g)
水分 :0.04(%)
色数 :30(APHA No.)
融点 :(未測定)
末端エチル基濃度(%) :14.2末端アリル基濃度(%) :0.07(注) 数平均分子量につき”約”と付したのは、末端が水酸基でない不純物が多く介在しているためである。
【0035】
比較例3比較例2についての再現を行った。実施例1と同様な反応装置に、TMPを67.1部、3−MPDを765部、DECを764部、反応触媒としてテトラブチルチタネートを0.05部仕込み、窒素気流下にて反応物を125℃〜135℃の温度範囲に保ちながら、エチルアルコールを留去させた。エチルアルコールの留出が理論生成量の30〜40質量%の範囲に達したことを確認した時点で、4〜10℃/時間の割合で190℃まで昇温を開始した。昇温終了後、反応温度を190℃に保ちながらエチルアルコールの留出がなくなるまで反応を継続した。その後、低沸物を除去するために減圧を開始した。減圧は、反応温度を190℃に保ちながら真空度を6.6〜13.2kPa/hrの減圧速度で行い、最終的に1.3kPaの圧力で5時間、反応を継続した。NMRで末端エチル基濃度がウレタン化反応に影響しないであろう0.2%以下を目標に、比較例2と全く同じ条件により合成を行ったが、比較例2と同様、末端エチル基濃度が目標値以上と下がらず、同条件で更に10時間反応を継続した。末端エチル基濃度が0.2%以上であったが反応を終了とし、常温において液状のポリカーボネートポリオールを得た。得られたポリカーボネートポリオールの性状を以下に示す。
1分子中の平均水酸基数 :3.0数平均分子量(注) :約1673(目標:2000)
外観 :常温透明液体 75℃における粘度 :322(mm2 /s)
水酸基価 :116.2(mgKOH/g)
酸価 :0.08(mgKOH/g)
水分 :0.03(%)
色数 :20(APHA No.)
融点 :(未測定)
末端エチル基濃度(%) :15.5末端アリル基濃度(%) :0.08(注) 数平均分子量につき”約”と付したのは、末端が水酸基でない不純物が多く介在しているためである。
【0036】
比較例2及び3で得られた高官能ポリカーボネートポリオールは、トリオールのアルキレンオキサイド付加重合物の代わりにTMPを用いたものであるが、実施例1〜6と同じ雰囲気条件での合成を試みたものの、前述の通り反応が進行せず、途中で反応を中止せざるを得なかった。従って、末端アルキル基(該実施例においては末端エチル基)が多く介在している。このように、比較例2及び3で得られた高官能ポリカーボネートポリオールは不純物が多く、良好なものとは言い難い。
【0037】
比較例4実施例1と同様な反応装置に、グリセリンを46.0部、3−MPDを782部、DECを782部、反応触媒としてテトラブチルチタネートを0.05部仕込み、窒素気流下にて反応物を125℃〜135℃の温度範囲に保ちながら、エチルアルコールを留去させた。エチルアルコールの留出が理論生成量の30〜40質量%の範囲に達したことを確認した時点で、4〜10℃/時間の割合で190℃まで昇温を開始した。昇温終了後、反応温度を190℃に保ちながらエチルアルコールの留出がなくなるまで反応を継続した。その後、低沸物を除去するために減圧を開始した。減圧は、反応温度を190℃に保ちながら真空度を6.6〜13.2kPa/hrの減圧速度で行い、最終的に1.3kPaの圧力で5時間、反応を継続した。NMRで末端エチル基濃度がウレタン化反応に影響しないであろう0.2%以下を目標に合成を行ったが、末端エチル基濃度が目標値以上と下がらず、同条件で更に10時間反応を継続した。末端エチル基濃度が0.2%以上であったが反応を終了とし、常温において液状のポリカーボネートポリオールを得た。得られたポリカーボネートポリオールの性状を以下に示す。
1分子中の平均水酸基数 :3.0数平均分子量(注) :約1731(目標:2000)
外観 :常温透明液体 75℃における粘度 :372(mm2 /s)
水酸基価 :110.2(mgKOH/g)
酸価 :0.08(mgKOH/g)
水分 :0.03(%)
色数 :30(APHA No.)
融点 :(未測定)
末端エチル基濃度(%) :13.3末端アリル基濃度(%) :0.07(注) 数平均分子量につき”約”と付したのは、末端が水酸基でない不純物が多く介在しているためである。
【0038】
比較例4で得られた高官能ポリカーボネートポリオールは、トリオールのアルキレンオキサイド付加重合物の代わりにグリセリンを用いたものであるが、比較例2及び3と同様、実施例1〜6と同じ雰囲気条件での合成を試みたものの、前述の通り反応が進行せず、途中で反応を中止せざるを得なかった。従って、末端アルキル基(該実施例においては末端エチル基)が多く介在している。このように、比較例4で得られた高官能ポリカーボネートポリオールは不純物が多く、良好なものとは言い難い。
【0039】
【発明の効果】
本発明において得られる高官能ポリカーボネートポリオールは、原料として(A)グリセリンのアルキレンオキサイド付加重合体、(B)3−メチル−1,5−ペンタンジオール(C)ジエチルカーボネート、を選択することにより、従来より穏和な反応条件で得ることができ、同時に、これにかかる製造コストを抑えることが可能である。また、本発明において得られる高官能ポリカーボネートポリオールは、常温下において非結晶性であり、さらに、末端アルキル基やアリル基末端化合物等の不純物が少ない。
【0040】
本発明において得られる高官能ポリカーボネートポリオールは、末端アルキル基やアリル基末端化合物等の不純物が少ないことから、例えばこれを原料としてイソシアネート化合物と反応させたポリウレタン樹脂に、優れた耐候性、耐熱性、耐水性、機械的強度、架橋性等を具備させることができるという点で有用である。従って、ポリウレタン樹脂の主な用途である硬質フォーム、軟質フォーム、塗料、接着剤、コーティング剤、エラストマー、繊維、磁気テープ用バインダー、各種シール材等、種々の工業的用途に広く用いることができる。また、ポリエステル樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、エポキシ樹脂などに強靭性、加工性などを付与するための改質材あるいはウレタンアクリレ−ト樹脂原料としても有用である。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a highly functional polycarbonate polyol.
[0002]
[Prior art]
Polycarbonate polyol is a polyurethane used in rigid foams, flexible foams, paints, adhesives, coating agents, elastomers, fibers, synthetic leather, ink binders, etc., by reaction with isocyanate compounds, like polyester polyols and polyether polyols. It is a useful compound as a raw material for producing a resin.
[0003]
Among these polycarbonate polyols, many polycarbonate diols having 2 hydroxyl groups are known. However, high-functionality polycarbonate polyols having a hydroxyl group number exceeding 2 for the purpose of improving the crosslinking density are not well known because of difficulty in synthesis and the like.
[0004]
For example, JP-B-57-39650 discloses a first aliphatic triol (trimethylolpropane, trimethylolethane, etc.), an aliphatic or alicyclic diol, and an aromatic carbonate. A process for producing polycarbonate triol which is liquid at room temperature by transesterification is described, but as pointed out in JP-A-3-220233, a mixture of diol and triol is used as an aromatic carbonate. In the polycarbonate polyol produced by the transesterification with the aromatic polyol, the aromatic alcohol is present in a free or bonded state. Therefore, when this is used for the reaction with the diisocyanate, the resulting polyurethane resin has satisfactory physical properties. It has been pointed out that things cannot be done. Similarly, when an aliphatic carbonate is used instead of an aromatic carbonate, a portion where the terminal is not a hydroxyl group remains, and when a polyurethane resin is produced, the performance is lowered. Also, in order to obtain the polycarbonate polycarbonate desired in this publication, it is necessary to continue to reduce the pressure throughout the reaction process. In order to remedy such drawbacks, Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-220233 discloses a polycarbonate in which a polycarbonate diol and a triol compound and / or a tetraol compound are mixed and end groups are almost completely converted to hydroxyl groups by transesterification. Polyols are described, but polycarbonate diol is obtained by synthesis, and based on it, synthesis is performed through a multi-functionalization reaction and steps, resulting in high energy consumption and high production costs. Become. In addition, since the reaction temperature exceeds 200 ° C., impurities such as allyl group-terminated compounds are likely to be generated and remain, so when this is used for the reaction with diisocyanate, the resulting polyurethane has satisfactory physical properties. It has been pointed out that it cannot be obtained. Further, JP-A-5-9434 discloses a polycarbonate polyol for a coating resin having a specific number of hydroxyl groups, number average molecular weight, and hydroxyl value. Trimethylolethane and trimethyloyl are used as the high-functional alcohol to be used. -Lupropane, hexanetriol, pentaerythritol, and tris (hydroxyethyl) isocyanurate glycerin are mentioned. To obtain the desired polycarbonate polyol in this publication, the pressure is reduced throughout the reaction process. I must continue.
[0005]
As described above, the high-functional polycarbonate polyols obtained based on the description in the above publications all require severe reaction conditions that require heating exceeding 200 ° C. under normal pressure, or pressure reduction even at 200 ° C. or less. At the same time, the production cost for satisfying this reaction condition is increased, and further, there is a problem that impurities such as allyl group terminal compounds increase due to a high synthesis temperature exceeding 200 ° C.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves these problems, which are problems in producing a high-functional polycarbonate polyol, and because there are few terminal impurities, mechanical strength, heat resistance, weather resistance, hydrolysis resistance, crosslinkability, etc. And a method for producing a highly functional polycarbonate polyol that is non-crystalline at room temperature (specifically, there is no endothermic peak in the temperature range of −30 to 50 ° C. in differential scanning calorimetry (DSC)) The purpose is to do.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research, the present inventors have selected a specific compound and transesterified to obtain a highly functional polycarbonate polyol that is amorphous at room temperature under milder temperature conditions than before. The present inventors have found that the series of problems can be solved, and have completed the present invention.
[0008]
That is, this invention is (1)-(6) shown below.
(1): In the method for producing a highly functional polycarbonate polyol obtained by transesterification, as a raw material composition for obtaining a highly functional polycarbonate polyol,(A) Ethylene oxide addition polymer of glycerin,(B) 3-Methyl-1,5-pentanediol,(C) Diethyl carbonateIt is characterized by consisting ofA method for producing a highly functional polycarbonate polyol having a terminal ethyl group concentration of 0.12% or less and a terminal allyl group concentration of 0.08% or less.
(2): (1)(A) GlycerinThe alkylene oxide addition polymer is an ethylene oxide addition polymer,(1)The manufacturing method of the highly functional polycarbonate polyol as described in 1 above.
(3)1: The average number of hydroxyl groups in the molecule is 2.1 to 3.5, (1Or (2)The manufacturing method of the highly functional polycarbonate polyol as described in 1 above.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
[0010]
As will be described later, when a triol monomer to which no alkylene oxide is added, for example, trimethylolpropane (hereinafter abbreviated as “TMP”), glycerin, or the like, is used as a raw material, a desired transesterification reaction hardly proceeds. In the present invention, this problem is (A)GlycerinThis is solved by using an alkylene oxide addition polymer of
[0011]
(A)GlycerinOf the alkylene oxide addition polymers ofGlycerinExamples of the alkylene oxide subjected to addition polymerization include cyclic ether monomers such as ethylene oxide, propylene oxide, and butylene oxide. These are addition-polymerized to an initiator by a known method as a single product or a mixture. In the present invention,GlycerinAs the alkylene oxide to be subjected to addition polymerization, ethylene oxide, propylene oxide, or a mixture of both is preferably added, and among them, ethylene oxide alone is more preferably added.
[0012]
Of the present inventionWhen producing a highly functional polycarbonate polyol, (B) 3-methyl-1,5-pentanediol is used.
[0013]
Of the present inventionWhen producing a highly functional polycarbonate polyol, (C) diethyl carbonate is used.
[0014]
In the present invention, a highly functional polycarbonate polyol having an average number of hydroxyl groups in at least one molecule of 2.1 to 3.5 can be obtained. If the average number of hydroxyl groups in one molecule is less than 2.1, it is excluded because it is highly functional as intended by the present invention. In order to obtain a highly functional polycarbonate polyol having an average hydroxyl group number exceeding 3.5 in one molecule, it is necessary to use polyols having an average hydroxyl group number exceeding 3 or an addition polymer of alkylene oxide of polyols. In this case, it is not preferable because it lacks practicality in terms of crystallinity of the liquid and increase in viscosity.
[0015]
Subsequently, a specific reaction will be described. The reaction in the present invention has the same reaction mechanism as a known transesterification reaction.
[0016]
In this invention, it is preferable to use the catalyst used by transesterification in the case of reaction. As this catalyst, lithium, sodium, potassium, rubidium, cesium, magnesium, calcium, strontium, barium, zinc, aluminum, titanium, cobalt, germanium, tin, lead, antimony, cerium and other metals, metal alkoxides, metal salts, A metal oxide etc. are mentioned. In the present invention, alkali metal, alkaline earth metal, zinc, titanium, lead carbonate, carboxylate, borate, silicate, carbonate, oxide, organometallic compound may be used as a catalyst. Of these, organic titanium compounds are more preferable.
[0017]
The amount of catalyst used is 0.0001 to 1%, preferably 0.001 to 0.1% of the total mass of the starting materials. When the amount of the catalyst is too small, the reaction time becomes long and the production efficiency is deteriorated. At the same time, the resulting high-functional polycarbonate polyol is also easily colored, which is not preferable. Moreover, when there is too much catalyst amount, since the water resistance of the highly functional polycarbonate polyol obtained may fall, it is unpreferable.
[0018]
The highly functional polycarbonate polyol in the present invention can proceed under milder conditions than known transesterification reactions. Specifically, in the process of proceeding the reaction, it is possible to proceed the reaction in a temperature range of 70 to 200 ° C. under normal pressure (that is, not accompanied by reduced pressure). The reaction is preferably allowed to proceed in the temperature range of 75 to 195 ° C, more preferably in the temperature range of 80 to 190 ° C. A reaction temperature of less than 70 ° C. is not preferable because the desired reaction does not proceed. When the reaction temperature exceeds 200 ° C., the production cost increases due to strict production conditions, and the resulting high-functional polycarbonate polyol is not preferable because impurities such as allyl-terminated compounds increase.
[0019]
Although the reaction can be carried out at normal pressure, it is also possible in the present invention to accelerate the reaction by carrying out the reaction in the latter half of the reaction under reduced pressure, for example, at 0.13 kPa (1 mmHg) to 26.6 kPa (200 mmHg). Further, during the known dealcoholization treatment after the transesterification reaction, it is also possible to promote this by reducing the pressure similarly.
[0020]
The initial stage of the reaction is performed in the vicinity of the boiling point of the dialkyl carbonate, specifically in the temperature range of 90 to 150 ° C. The temperature is gradually raised as the reaction proceeds, and the reaction is further advanced.
[0021]
An apparatus capable of separating the produced high-functional polycarbonate polyol and dialkyl carbonate is usually a reactor with a distillation column, and the reaction is carried out while the dialkyl carbonate is refluxed, and the low molecular hydroxyl group produced as the reaction proceeds. The contained compound is distilled off. At this time, when the dialkyl carbonate partially dissipates and dissipates together with the low molecular weight hydroxyl group-containing compound to be distilled, it is preferable to allow for this dissipating amount when the raw materials are weighed and charged. In practice, the dialkyl carbonate is preferably 1.1 to 1.3 times the theoretical molar ratio.
[0022]
The average number of hydroxyl groups in one molecule of the highly functional polycarbonate polyol in the present invention can be adjusted by changing the reaction molar ratio of triols as raw materials with alkylene oxide addition polymer, diols, and dialkyl carbonate.
[0023]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples. In the examples, unless otherwise specified, “part” indicates mass part and “%” indicates mass%.
[0024]
About the highly functional polycarbonate polyol obtained in each Example, it measured (or calculated) by the method shown below about the following items. Viscosity, hydroxyl value, acid value, water content, number of colors and appearance at 75 ° C. are the methods specified in JIS K1557, and the melting point is DSC (DSC6200R manufactured by Seiko Instruments Inc. 10 ° C./min from −100 to 100 ° C. The terminal ethyl group concentration and the terminal allyl group concentration were measured by NMR (Varian's UNITY-500 type, solvent: CDCl3). The average number of hydroxyl groups in one molecule was calculated from the molar ratio of the polyols involved in the reaction, and the number average molecular weight was calculated from the average number of hydroxyl groups and the hydroxyl value obtained by this calculation.
[0025]
Example 1 In a reaction apparatus comprising a stirrer, a thermometer, a heating device, and a distillation tower, 57 parts of ethylene oxide addition polymer of glycerin (“Leocon GE230” hydroxyl value of 730 mg KOH / g, manufactured by Lion) and 3-789 of 3-MPD Part, 758 parts of DEC, and 0.05 part of tetrabutyl titanate as a reaction catalyst were charged, and the produced ethyl alcohol was distilled while maintaining the reaction product in a temperature range of 125 ° C to 135 ° C under a nitrogen stream. When it was confirmed that the distillation of ethyl alcohol reached the range of 30 to 40% by mass of the theoretical production amount, 4 to 10 ° C./hr. The temperature was raised to 190 ° C. After completion of the temperature increase, the reaction was continued until the distillation of ethyl alcohol ceased while maintaining the reaction temperature at 190 ° C. Thereafter, decompression was started to remove low boilers. The reduced pressure is 6.6 to 13.2 kPa / hr. While maintaining the reaction temperature at 190 ° C. The reaction was continued at a pressure of 1.3 kPa for 5 hours. The reaction was terminated when the terminal ethyl group concentration in NMR was 0.2% or less, which would not affect the urethanation reaction, and a liquid polycarbonate polyol was obtained at room temperature. The property of the obtained polycarbonate polyol is shown below.
Average number of hydroxyl groups in one molecule: 2.5 Number average molecular weight: 1961 (target: 2000)
Appearance: Normal temperature transparent liquid Viscosity at 75 ° C .: 1460 (mm 2 / s)
Hydroxyl value: 71.5 (mgKOH / g)
Acid value: 0.01 (mg KOH / g)
Moisture: 0.01 (%)
Number of colors: 10 (APHA No.)
Melting point: −100 ° C. or less Terminal ethyl group concentration (%): 0.08 Terminal allyl group concentration (%): 0.05
[0026]
Example 2 In the same reactor as in Example 1, 115 parts of ethylene oxide addition polymer of glycerin (“Leocon GE230”), 725 parts of 3-MPD, 725 parts of DEC, and 0 of tetrabutyl titanate as a reaction catalyst .05 parts were charged, and the produced ethyl alcohol was distilled while maintaining the reaction product in a temperature range of 125 ° C. to 135 ° C. under a nitrogen stream. When it was confirmed that the distillation of ethyl alcohol reached the range of 30 to 40% by mass of the theoretical production amount, 4 to 10 ° C./hr. The temperature was raised to 190 ° C. After completion of the temperature increase, the reaction was continued until the distillation of ethyl alcohol ceased while maintaining the reaction temperature at 190 ° C. Thereafter, decompression was started to remove low boilers. Depressurization was performed at a vacuum rate of 6.6 to 13.2 kPa / hr while maintaining the reaction temperature at 190 ° C., and the reaction was finally continued at a pressure of 1.3 kPa for 5 hours. The reaction was terminated when the terminal ethyl group concentration in NMR was 0.2% or less, which would not affect the urethanation reaction, and a liquid polycarbonate polyol was obtained at room temperature. The property of the obtained polycarbonate polyol is shown below.
Average number of hydroxyl groups in one molecule: 3.0 Number average molecular weight: 1997 (target: 2000)
Appearance: Normal temperature transparent liquid Viscosity at 75 ° C .: 1548 (mm 2 / s)
Hydroxyl value: 84.3 (mgKOH / g)
Acid value: 0.01 (mg KOH / g)
Moisture: 0.01 (%)
Number of colors: 10 (APHA No.)
Melting point: −100 ° C. or less Terminal ethyl group concentration (%): 0.10 Terminal allyl group concentration (%): 0.07
[0027]
Example 3 In the same reactor as in Example 1, 87 parts of ethylene oxide addition polymer of glycerin (“Leocon GE350” hydroxyl value 480 mg KOH / g, manufactured by Lion), 753 parts of 3-MPD, 723 parts of DEC, 0.05 parts of tetrabutyl titanate was charged as a reaction catalyst, and the produced ethyl alcohol was distilled while maintaining the reaction product in a temperature range of 125 ° C to 135 ° C under a nitrogen stream. When it was confirmed that the distillation of ethyl alcohol reached the range of 30 to 40% by mass of the theoretical production amount, the temperature was raised to 190 ° C. at a rate of 4 to 10 ° C./hour. After completion of the temperature increase, the reaction was continued until the distillation of ethyl alcohol ceased while maintaining the reaction temperature at 190 ° C. Thereafter, decompression was started to remove low boilers. Depressurization was performed at a vacuum rate of 6.6 to 13.2 kPa / hr while maintaining the reaction temperature at 190 ° C., and the reaction was finally continued at a pressure of 1.3 kPa for 5 hours. The reaction was terminated when the terminal ethyl group concentration in NMR was 0.2% or less, which would not affect the urethanation reaction, and a liquid polycarbonate polyol was obtained at room temperature. The property of the obtained polycarbonate polyol is shown below.
Average number of hydroxyl groups in one molecule: 2.5 Number average molecular weight: 1908 (target: 2000)
Appearance: Normal temperature transparent liquid Viscosity at 75 ° C .: 1640 (mm 2 / s)
Hydroxyl value: 73.5 (mgKOH / g)
Acid value: 0.04 (mgKOH / g)
Moisture: 0.01 (%)
Number of colors: 10 (APHA No.)
Melting point: −100 ° C. or less Terminal ethyl group concentration (%): 0.09 Terminal allyl group concentration (%): 0.07
[0028]
Example 4 In the same reactor as in Example 1, 175 parts of ethylene oxide addition polymer of glycerin (“Leocon GE350”), 676 parts of 3-MPD, 676 parts of DEC, and 0 of tetrabutyl titanate as a reaction catalyst .05 parts were charged, and the produced ethyl alcohol was distilled while maintaining the reaction product in a temperature range of 125 ° C. to 135 ° C. under a nitrogen stream. When it was confirmed that the distillation of ethyl alcohol reached the range of 30 to 40% by mass of the theoretical production amount, the temperature was raised to 190 ° C. at a rate of 4 to 10 ° C./hour. After completion of the temperature increase, the reaction was continued until the distillation of ethyl alcohol ceased while maintaining the reaction temperature at 190 ° C. Thereafter, decompression was started to remove low boilers. Depressurization was performed at a vacuum rate of 6.6 to 13.2 kPa / hr while maintaining the reaction temperature at 190 ° C., and the reaction was finally continued at a pressure of 1.3 kPa for 5 hours. The reaction was terminated when the terminal ethyl group concentration in NMR was 0.2% or less, which would not affect the urethanation reaction, and a liquid polycarbonate polyol was obtained at room temperature. The property of the obtained polycarbonate polyol is shown below.
Average number of hydroxyl groups in one molecule: 3.0 Number average molecular weight: 2052 (target: 2000)
Appearance: Normal temperature transparent liquid Viscosity at 75 ° C .: 1640 (mm 2 / s)
Hydroxyl value: 82.0 (mgKOH / g)
Acid value: 0.04 (mgKOH / g)
Moisture: 0.01 (%)
Number of colors: 30 (APHA No.)
Melting point: −100 ° C. or less Terminal ethyl group concentration (%): 0.12 Terminal allyl group concentration (%): 0.03
[0029]
Example 5 In the same reactor as in Example 1, 350 parts of ethylene oxide addition polymer of glycerin (“Leocon GE350”), 533 parts of 3-MPD, 532 parts of DEC, and tetrabutyl titanate as a reaction catalyst were 0. .05 parts were charged, and the produced ethyl alcohol was distilled while maintaining the reaction product in a temperature range of 125 ° C. to 135 ° C. under a nitrogen stream. When it was confirmed that the distillation of ethyl alcohol reached the range of 30 to 40% by mass of the theoretical production amount, the temperature was raised to 190 ° C. at a rate of 4 to 10 ° C./hour. After completion of the temperature increase, the reaction was continued until the distillation of ethyl alcohol ceased while maintaining the reaction temperature at 190 ° C. Thereafter, decompression was started to remove low boilers. Depressurization was performed at a vacuum rate of 6.6 to 13.2 kPa / hr while maintaining the reaction temperature at 190 ° C., and the reaction was finally continued at a pressure of 1.3 kPa for 5 hours. The reaction was terminated when the terminal ethyl group concentration in NMR was 0.2% or less, which would not affect the urethanation reaction, and a liquid polycarbonate polyol was obtained at room temperature. The property of the obtained polycarbonate polyol is shown below.
Average number of hydroxyl groups in one molecule: 3.0 Number average molecular weight: 1008 (target: 1000)
Appearance: Normal temperature transparent liquid Viscosity at 75 ° C .: 380 (mm 2 / s)
Hydroxyl value: 167 (mgKOH / g)
Acid value: 0.01 (mg KOH / g)
Moisture: 0.01 (%)
Number of colors: 20 (APHA No.)
Melting point: −100 ° C. or less Terminal ethyl group concentration (%): 0.10 Terminal allyl group concentration (%): 0.05
[0030]
Example 6 In the same reactor as in Example 1, 460 parts of ethylene oxide addition polymer of glycerin ("Leocon GE230"), 443 parts of 3-MPD, 442 parts of DEC, and tetrabutyl titanate as a reaction catalyst were 0. .05 parts were charged, and the produced ethyl alcohol was distilled while maintaining the reaction product in a temperature range of 125 ° C. to 135 ° C. under a nitrogen stream. When it was confirmed that the distillation of ethyl alcohol reached the range of 30 to 40% by mass of the theoretical production amount, the temperature was raised to 190 ° C. at a rate of 4 to 10 ° C./hour. After completion of the temperature increase, the reaction was continued until the distillation of ethyl alcohol ceased while maintaining the reaction temperature at 190 ° C. Thereafter, decompression was started to remove low boilers. Depressurization was performed at a vacuum rate of 6.6 to 13.2 kPa / hr while maintaining the reaction temperature at 190 ° C., and the reaction was finally continued at a pressure of 1.3 kPa for 5 hours. The reaction was terminated when the terminal ethyl group concentration in NMR was 0.2% or less, which would not affect the urethanation reaction, and a liquid polycarbonate polyol was obtained at room temperature. The property of the obtained polycarbonate polyol is shown below.
Average number of hydroxyl groups in one molecule: 3.0 Number average molecular weight: 500 (target: 500)
Appearance: Normal temperature transparent liquid Viscosity at 75 ° C .: 153 (mm 2 / s)
Hydroxyl value: 336.8 (mgKOH / g)
Acid value: 0.03 (mgKOH / g)
Moisture: 0.01 (%)
Number of colors: 20 (APHA No.)
Melting point: −100 ° C. or less Terminal ethyl group concentration (%): 0.12 Terminal allyl group concentration (%): 0.08
[0031]
Although all the high-functional polycarbonate polyols obtained in Examples 1 to 6 were synthesized under mild conditions of less than 200 ° C. and under normal pressure except when removing low-boiling substances, terminal alkyl groups ( In the series of examples, there is almost no terminal ethyl group) and no terminal allyl group. As a result, it was possible to obtain a high-functional polycarbonate polyol having excellent quality.
[0032]
Comparative Example 1 A reactor similar to that of Example 1 was charged with 67.1 parts of TMP, 765 parts of 3-MPD, 764 parts of DEC, and 0.05 part of tetrabutyl titanate as a reaction catalyst under a nitrogen stream. The produced ethyl alcohol was distilled while maintaining the reaction product at a temperature of 125 ° C to 135 ° C. When it was confirmed that the distillation of ethyl alcohol reached the range of 30 to 40% by mass of the theoretical production amount, the temperature was increased to 220 ° C. at a rate of 4 to 10 ° C./hour. After completion of the temperature increase, the reaction was continued until the distillation of ethyl alcohol ceased while maintaining the reaction temperature at 220 ° C. Thereafter, decompression was started to remove low boilers. Depressurization was performed at a pressure reduction rate of 6.6 to 13.2 kPa / hr while maintaining the reaction temperature at 220 ° C., and the reaction was finally continued at a pressure of 1.3 kPa for 5 hours. The synthesis was carried out with a target of 0.2% or less where the terminal ethyl group concentration would not affect the urethanization reaction by NMR, while the terminal allyl group concentration that would affect the urethanation reaction increased, and 0 Since the terminal ethyl group concentration was 0.2 or more, the reaction was terminated, and a polycarbonate polyol that was liquid at room temperature was obtained. The property of the obtained polycarbonate polyol is shown below.
Average number of hydroxyl groups in one molecule: 3.0 Number average molecular weight (Note): about 1795 (Target: 2000)
Appearance: Normal temperature transparent liquid Viscosity at 75 ° C .: 450 (mm 2 / s)
Hydroxyl value: 102.2 (mgKOH / g)
Acid value: 0.09 (mgKOH / g)
Moisture: 0.04 (%)
Number of colors: 30 (APHA No.)
Melting point: (not measured)
Terminal ethyl group concentration (%): 5.2 Terminal allyl group concentration (%): 3.8 (Note) The reason why the number average molecular weight is indicated as “about” is because many impurities that are not hydroxyl groups are present at the end. It is.
[0033]
The highly functional polycarbonate polyol obtained in Comparative Example 1 was synthesized under a high temperature condition of more than 200 ° C. (220 ° C. in this example), so that a terminal alkyl group (terminal ethyl group in this example) and a terminal Many allyl groups are present. Such a high-functional polycarbonate polyol has many impurities as described above, and is difficult to say.
[0034]
Comparative Example 2 A reactor similar to that in Example 1 was charged with 67.1 parts of TMP, 765 parts of 3-MPD, 764 parts of DEC, and 0.05 part of tetrabutyl titanate as a reaction catalyst under a nitrogen stream. The generated ethyl alcohol was distilled off while maintaining the reaction product in a temperature range of 125 ° C to 135 ° C. When it was confirmed that the distillation of ethyl alcohol reached the range of 30 to 40% by mass of the theoretical production amount, the temperature was raised to 190 ° C. at a rate of 4 to 10 ° C./hour. After completion of the temperature increase, the reaction was continued until the distillation of ethyl alcohol ceased while maintaining the reaction temperature at 190 ° C. Thereafter, decompression was started to remove low boilers. Depressurization was performed at a vacuum rate of 6.6 to 13.2 kPa / hr while maintaining the reaction temperature at 190 ° C., and the reaction was finally continued at a pressure of 1.3 kPa for 5 hours. The synthesis was performed with the target of 0.2% or less, which would not affect the urethane reaction, by NMR, but the terminal ethyl group concentration did not fall below the target value, and the reaction was continued for another 10 hours under the same conditions. Continued. Although the terminal ethyl group concentration was 0.2% or more, the reaction was terminated, and a polycarbonate polyol liquid at room temperature was obtained. The property of the obtained polycarbonate polyol is shown below.
Average number of hydroxyl groups in one molecule: 3.0 Number average molecular weight (Note): about 1713 (Target: 2000)
Appearance: Normal temperature transparent liquid Viscosity at 75 ° C .: 340 (mm 2 / s)
Hydroxyl value: 112.2 (mgKOH / g)
Acid value: 0.09 (mgKOH / g)
Moisture: 0.04 (%)
Number of colors: 30 (APHA No.)
Melting point: (not measured)
Terminal ethyl group concentration (%): 14.2 Terminal allyl group concentration (%): 0.07 (Note) “About” is attached to the number average molecular weight because there are many impurities with non-hydroxyl groups at the ends. It is.
[0035]
Comparative Example 3 Reproduction was performed for Comparative Example 2. In the same reactor as in Example 1, 67.1 parts of TMP, 765 parts of 3-MPD, 764 parts of DEC, 0.05 part of tetrabutyl titanate as a reaction catalyst were charged, and the reactants were charged under a nitrogen stream. Ethyl alcohol was distilled off while maintaining a temperature range of 125 ° C to 135 ° C. When it was confirmed that the distillation of ethyl alcohol reached the range of 30 to 40% by mass of the theoretical production amount, the temperature was raised to 190 ° C. at a rate of 4 to 10 ° C./hour. After completion of the temperature increase, the reaction was continued until the distillation of ethyl alcohol ceased while maintaining the reaction temperature at 190 ° C. Thereafter, decompression was started to remove low boilers. Depressurization was performed at a vacuum rate of 6.6 to 13.2 kPa / hr while maintaining the reaction temperature at 190 ° C., and the reaction was finally continued at a pressure of 1.3 kPa for 5 hours. The synthesis was carried out under exactly the same conditions as in Comparative Example 2 with the goal of 0.2% or less of the terminal ethyl group concentration that would not affect the urethanization reaction in NMR, but the terminal ethyl group concentration was the same as in Comparative Example 2. The reaction was continued for another 10 hours under the same conditions without falling below the target value. Although the terminal ethyl group concentration was 0.2% or more, the reaction was terminated, and a polycarbonate polyol liquid at room temperature was obtained. The property of the obtained polycarbonate polyol is shown below.
Average number of hydroxyl groups in one molecule: 3.0 Number average molecular weight (Note): about 1673 (target: 2000)
Appearance: Room temperature transparent liquid Viscosity at 75 ° C .: 322 (mm 2 / s)
Hydroxyl value: 116.2 (mgKOH / g)
Acid value: 0.08 (mgKOH / g)
Moisture: 0.03 (%)
Number of colors: 20 (APHA No.)
Melting point: (not measured)
Terminal ethyl group concentration (%): 15.5 Terminal allyl group concentration (%): 0.08 (Note) The reason why the number average molecular weight is indicated as “about” is that there are many impurities that are not hydroxyl groups at the end. It is.
[0036]
The high-functional polycarbonate polyols obtained in Comparative Examples 2 and 3 were obtained by using TMP instead of triol alkylene oxide addition polymer, but were synthesized under the same atmospheric conditions as in Examples 1-6. As described above, the reaction did not proceed, and the reaction had to be stopped halfway. Therefore, many terminal alkyl groups (terminal ethyl groups in this embodiment) are present. As described above, the high-functional polycarbonate polyols obtained in Comparative Examples 2 and 3 have a large amount of impurities and cannot be said to be good.
[0037]
Comparative Example 4 46.0 parts of glycerin, 782 parts of 3-MPD, 782 parts of DEC, and 0.05 part of tetrabutyl titanate as a reaction catalyst were charged in the same reactor as in Example 1 under a nitrogen stream. Ethyl alcohol was distilled off while maintaining the reaction product in a temperature range of 125 ° C to 135 ° C. When it was confirmed that the distillation of ethyl alcohol reached the range of 30 to 40% by mass of the theoretical production amount, the temperature was raised to 190 ° C. at a rate of 4 to 10 ° C./hour. After completion of the temperature increase, the reaction was continued until the distillation of ethyl alcohol ceased while maintaining the reaction temperature at 190 ° C. Thereafter, decompression was started to remove low boilers. Depressurization was performed at a vacuum rate of 6.6 to 13.2 kPa / hr while maintaining the reaction temperature at 190 ° C., and the reaction was finally continued at a pressure of 1.3 kPa for 5 hours. The synthesis was performed with the target of 0.2% or less, which would not affect the urethane reaction, by NMR, but the terminal ethyl group concentration did not fall below the target value, and the reaction was continued for another 10 hours under the same conditions. Continued. Although the terminal ethyl group concentration was 0.2% or more, the reaction was terminated, and a polycarbonate polyol liquid at room temperature was obtained. The property of the obtained polycarbonate polyol is shown below.
Average number of hydroxyl groups in one molecule: 3.0 Number average molecular weight (Note): about 1731 (target: 2000)
Appearance: Normal temperature transparent liquid Viscosity at 75 ° C .: 372 (mm 2 / s)
Hydroxyl value: 110.2 (mgKOH / g)
Acid value: 0.08 (mgKOH / g)
Moisture: 0.03 (%)
Number of colors: 30 (APHA No.)
Melting point: (not measured)
Terminal ethyl group concentration (%): 13.3 Terminal allyl group concentration (%): 0.07 (Note) The reason why the number average molecular weight is indicated as “about” is that there are many impurities that are not hydroxyl groups at the end. It is.
[0038]
The high-functional polycarbonate polyol obtained in Comparative Example 4 uses glycerin instead of triol alkylene oxide addition polymer, and in the same atmospheric conditions as in Examples 1 to 6 as in Comparative Examples 2 and 3. However, the reaction did not proceed as described above, and the reaction had to be stopped midway. Therefore, many terminal alkyl groups (terminal ethyl groups in this embodiment) are present. Thus, the highly functional polycarbonate polyol obtained in Comparative Example 4 has a large amount of impurities and cannot be said to be good.
[0039]
【The invention's effect】
The highly functional polycarbonate polyol obtained in the present invention is (A) as a raw material.GlycerinAn alkylene oxide addition polymer of (B)3-methyl-1,5-pentanediol,(C) Diethyl carbonateBy selecting, it can be obtained under milder reaction conditions than before, and at the same time, the production cost for this can be suppressed. Moreover, the highly functional polycarbonate polyol obtained in the present invention is non-crystalline at room temperature, and further, there are few impurities such as terminal alkyl groups and allyl group terminal compounds.
[0040]
Since the highly functional polycarbonate polyol obtained in the present invention has few impurities such as a terminal alkyl group and an allyl group terminal compound, for example, a polyurethane resin reacted with an isocyanate compound as a raw material has excellent weather resistance, heat resistance, This is useful in that it can be provided with water resistance, mechanical strength, crosslinkability and the like. Therefore, it can be widely used in various industrial applications such as rigid foams, flexible foams, paints, adhesives, coating agents, elastomers, fibers, binders for magnetic tapes, various sealing materials, which are main uses of polyurethane resins. It can also be used as a modifier or a raw material for urethane acrylate resin to impart toughness and workability to polyester resin, polycarbonate resin, polyvinyl chloride resin, acrylonitrile-styrene resin, epoxy resin, etc. Useful.

Claims (3)

エステル交換反応により得られる高官能ポリカーボネートポリオールの製造方法において、高官能ポリカーボネートポリオールを得るための原料組成として、
(A)グリセリンのアルキレンオキサイド付加重合体
(B)3−メチル−1,5−ペンタンジオール
(C)ジエチルカーボネート
を用いることを特徴とする、
末端エチル基濃度が0.12%以下で、かつ末端アリル基濃度が0.08%以下である高官能ポリカーボネートポリオールの製造方法。
In the method for producing a highly functional polycarbonate polyol obtained by the transesterification reaction, as a raw material composition for obtaining a highly functional polycarbonate polyol,
(A) alkylene oxide addition polymer of glycerin ,
(B) 3-methyl-1,5-pentanediol ,
(C) diethyl carbonate ,
Is characterized by using
A method for producing a highly functional polycarbonate polyol having a terminal ethyl group concentration of 0.12% or less and a terminal allyl group concentration of 0.08% or less.
請求項1の(A)のグリセリンのアルキレンオキサイド付加重合体が、エチレンオキサイド付加重合体であることを特徴とする、請求項1に記載の高官能ポリカーボネートポリオールの製造方法。The method for producing a highly functional polycarbonate polyol according to claim 1, wherein the alkylene oxide addition polymer of glycerin of (A) in claim 1 is an ethylene oxide addition polymer. 1分子中の平均水酸基数が2.1〜3.5であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の高官能ポリカーボネートポリオールの製造方法。The method for producing a highly functional polycarbonate polyol according to claim 1 or 2 , wherein the average number of hydroxyl groups in one molecule is 2.1 to 3.5.
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