JP3945633B2 - Optical pickup - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ピックアップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光記録媒体に情報を記録あるいは再生する情報記録再生装置に用いられる光学系において、記録情報信号の高密度化を図るため、対物レンズが記録媒体上に集光するスポットを小さくすることが要求されている。このため、光源である半導体レーザーの短波長化と対物レンズの高開口数(以下、NAという)化とが図られている。
【0003】
光源の半導体レーザーでは、発振波長400nm程度の半導体レーザーの実用化が図られている。高NAレンズとしては、例えば、特開2001−83410号公報、特開平11−202194号公報、特開平11−203711号公報においては、2枚の非球面レンズからなるピックアップ用の高NAレンズが開示されている。これら2枚のレンズから構成される高NA対物レンズでは、従来、低NA領域において一枚構成であった対物レンズに比べ、組付工程の増加、枚数増加に伴なう高精度化、重量のアップが課題となっている。
【0004】
さらに、2枚構成であると、対物レンズと情報記録媒体間の間隔に相当するワーキングディスタンス:WDが小さくなり、情報記録媒体と対物レンズの衝突によって情報記録媒体や対物レンズの傷などが生じる可能性が増し、その結果、信頼性に課題があった。このような課題を解決した1枚構成のNA:0.7以上の対物レンズとして、特開2001−324673号公報がある。
【0005】
しかしながら、これらの従来例は、製造上の実現性が低い。高NA化、短波長化を1枚構成の対物レンズで達成するためには、超精密加工した型を用いてプレス成形可能な硝種を選択するとともに、設計中央値での波面性能を確保し、かつ製造公差が実現性のある範囲にある必要がある。まず、設計中央値での波面収差としては、0.01λ以下に抑える必要がある。
【0006】
発明者の計算によれば、特開2001−324673号公報に記載された、例えば実施例3における使用波長:400nm、NA:0.85、f(焦点距離):1.765mm、nd(レンズ材質のd線に対する屈折率):1.71667、νd(アッベ数):53.2の光ピックアップ用の対物レンズにおいて波面収差は、0.037λであり、実現性は低い。また、設計中央値の波面性能が良くても製造公差の実現性が低くては、実用化は困難である。例えば、肉厚のずれは±1μm以上で、波面収差の劣化量は0.015λ以下程度である必要がある。図20は、他の例として使用波長:650nm、NA:0.75、f:2.00mm、nd:1.69330、νd:53.17の光ピックアップ用の対物レンズについて、厚み公差と波面収差の関係を示したもので、前記条件を満足できない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、製造公差による波面劣化量が小さいレンズの提供、或いは製造公差による波面劣化量を抑制可能な光ピックアップの提供が望まれる。
【0008】
また、前記高NA化・短波長化による新規格が近年実現する一方、利用者の手元には、従来の光記録媒体であるCD、DVDが存在する。これらの光記録媒体と前記新規格の光記録媒体をともに同一の光情報処理装置で取り扱えることが望ましい。最も簡単な方法としては、従来の光ピックアップと、新規格用の光ピックアップを搭載する方法がある。しかし、この方法では、小型化、低コスト化を達成することは難しい。
【0009】
本発明は、前記従来技術の問題を解決することに指向するものであり、単レンズ構成で、光スポットの小径化に有効なNAが大きく、かつ製造公差の緩い光ピックアップ用の対物レンズを用いた光ピックアップにおいて、複数の光ピックアップを備えることなく、DVD系、CD系といった従来の光記録媒体に記録,再生,および消去ができ、かつ製造公差により発生する収差成分を補正して、信頼性を実現できる光ピックアップを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載の光ピックアップは、使用波長:407nm±10nm、NA:0.85±0.05により光照射側基板厚:0.1mmの光記録媒体、および、使用波長:660nm±10nm、開口数:0 . 65±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 6mmの光記録媒体に対して情報の記録,再生,消去の少なくともいずれか1以上を行う光ピックアップであって、単レンズとして構成され、両面が非球面かつ凸面であり、d線の材質に対する屈折率:ndおよびアッベ数:νd、レンズの中心肉厚:t、光源側面の近軸曲率半径:R1、波長407nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=407nm)、波長407nmでの焦点距離:f(λ=407nm)、波長660nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=660nm)、波長660nmでの焦点距離:f(λ=660nm)が、次の6条件、
νd≦65
1.55≦nd
1 . 0nd−1 . 0≦R1 / f(λ=407nm)≦1 . 0nd−0 . 8
1 . 2nd−0 . 75≦t / f(λ=407nm)≦1 . 2nd−0 . 5
−0 . 35nd+0 . 77≦WD(λ=407nm) / f(λ=407nm)≦−0 . 35nd+0 . 85
−0 . 42nd+0 . 82≦WD(λ=660nm) / f(λ=660nm)≦−0 . 42nd+0 . 95
を満足し、使用波長:407nm±10nm、開口数:0 . 85±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 1mmの光記録媒体に対しては無限系レンズとして、使用波長:660nm±10nm、開口数:0 . 65±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 6mmの光記録媒体に対しては有限系レンズとして用いられる対物レンズを有することを特徴とする。
【0011】
また、請求項2記載の光ピックアップは、使用波長:407nm±10nm、開口数:0 . 85±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 1mmの光記録媒体、および、使用波長:780nm±10nm、開口数:0.50±0.05により光照射側基板厚:1.2mmの光記録媒体に対して情報の記録,再生,消去の少なくともいずれか1以上を行う光ピックアップであって、単レンズとして構成され、両面が非球面かつ凸面であり、d線の材質に対する屈折率:ndおよびアッベ数:νd、レンズの中心肉厚:t、光源側面の近軸曲率半径:R1、波長407nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=407nm)、波長407nmでの焦点距離:f(λ=407nm)、波長780nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=780nm)、波長780nmでの焦点距離:f(λ=780nm)が、次の6条件
νd≦65
1 . 55≦nd
1 . 0nd−1 . 0≦R1 / f(λ=407nm)≦1 . 0nd−0 . 8
1 . 2nd−0 . 75≦t / f(λ=407nm)≦1 . 2nd−0 . 5
−0 . 35nd+0 . 77≦WD(λ=407nm) / f(λ=407nm)≦−0 . 35nd+0 . 85
−0 . 35nd+0 . 64≦WD(λ=780nm) / f(λ=780nm)≦−0 . 35nd+0 . 72
を満足し、使用波長:407nm±10nm、開口数:0 . 85±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 1mmの光記録媒体に対しては無限系レンズとして、使用波長:780nm±10nm、開口数:0 . 50±0 . 05により光照射側基板厚:1 . 2mmの光記録媒体に対しては有限系レンズとして用いられる対物レンズを有すること、
また、請求項3記載の光ピックアップは、使用波長:407nm±10nm、開口数:0 . 85±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 1mmの光記録媒体、および、使用波長:660nm±10nm、開口数:0 . 65±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 6mmの光記録媒体、および、使用波長:780nm±10nm、開口数:0 . 50±0 . 05により光照射側基板厚:1 . 2mmの光記録媒体に対して情報の記録,再生,消去の少なくともいずれか1以上を行う光ピックアップであって、単レンズとして構成され、両面が非球面かつ凸面であり、d線の材質に対する屈折率:ndおよびアッベ数:νd、レンズの中心肉厚:t、光源側面の近軸曲率半径:R1、波長407nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=407nm)、波長407nmでの焦点距離:f(λ=407nm)、波長660nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=660nm)、波長660nmでの焦点距離:f(λ=660nm)、波長780nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=780nm)、波長780nmでの焦点距離:f(λ=780nm)が、次の7条件
νd≦65
1 . 55≦nd
1 . 0nd−1 . 0≦R1 / f(λ=407nm)≦1 . 0nd−0 . 8
1 . 2nd−0 . 75≦t / f(λ=407nm)≦1 . 2nd−0 . 5
−0 . 35nd+0 . 77≦WD(λ=407nm) / f(λ=407nm)≦−0 . 35nd+0 . 85
−0 . 42nd+0 . 82≦WD(λ=660nm) / f(λ=660nm)≦−0 . 42nd+0 . 95
−0 . 35nd+0 . 64≦WD(λ=780nm) / f(λ=780nm)≦−0 . 35nd+0 . 72
を満足し、使用波長:407nm±10nm、開口数:0 . 85±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 1mmの光記録媒体に対しては無限系レンズとして、使用波長:660nm±10nm、開口数:0 . 65±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 6mmの光記録媒体に対しては有限系レンズとして、使用波長:780nm±10nm、開口数:0 . 50± 0 . 05により光照射側基板厚:1 . 2mmの光記録媒体に対しては有限系レンズとして用いられる対物レンズを有することにより、単レンズ構成であることから、部品点数の増加、重量の増加、組付精度の高精度化を図り、1枚構成のNA:0 . 85の対物レンズを実現でき、製造が容易なNA:0 . 85の対物レンズを有し、大容量光記録媒体(λ=407nm)と、DVD(λ=660nm)および/またはCD(λ=780nm)の光記録媒体に対して情報の記録,再生,消去の少なくともいずれか1以上を行うことができる。
【0012】
さらに、請求項4,5記載の光ピックアップは、前記使用波長に応じて開口数を切換える開口制限手段、および/または対物レンズと光源の間において、対物レンズ側に曲率の強い面を有するレンズを合わせて使用することにより、使用波長:407nm、NA:0.85の大容量光記録媒体と、DVDやCDの光記録媒体に対しても収差を抑制した状態で集光することができる。
【0015】
また、請求項6〜9記載の光ピックアップは、請求項1〜5のいずれか1項記載の光ピックアップにおいて、偶数次の収差成分を補正する第1の補正手段と、偶数次の収差成分を検出する第1の検出手段を備えたこと、さらに、前記第1の補正手段を、対物レンズと光源の間に配置され、対物レンズ入射光の発散状態を変化させる補正手段としたこと、また第1の補正手段を、対物レンズと光源の間に配置され、光束が透過または反射する際に、同心円状に位相差レベルを与える補正手段としたこと、さらに第1の補正手段を、球面収差を補正する収差補正手段としたことにより、対物レンズの製造誤差に起因して発生する軸対称の収差、光記録媒体の基板厚誤差に起因して発生する球面収差を抑制するための補正手段を備えて、良好な記録,再生,および消去が行える光ピックアップを提供でき、対物レンズの製造公差を緩めることができる。
【0016】
また、請求項10〜13記載の光ピックアップは、請求項1〜5のいずれか1項記載の光ピックアップにおいて、奇数次の収差成分を補正する第2の補正手段と、前記奇数次の収差成分を検出する第2の検出手段とを備えたこと、さらに、前記第2の補正手段を、対物レンズと光源の間に配置され、対物レンズ入射光を対物レンズの光軸に対して傾けて入射させる補正手段としたこと、また第2の補正手段を、対物レンズと光源の間に配置され、光束が透過または反射する際に、階段状に位相差レベルを与える補正手段としたこと、さらに第2の補正手段を、コマ収差を補正する収差補正手段としたことにより、対物レンズの製造誤差に起因して発生する反軸対称の収差、光記録媒体のチルトに起因して発生するコマ収差を抑制するための補正手段を備えて、良好な記録,再生,および消去が行える光ピックアップを提供でき、対物レンズの製造公差を緩めることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
一般に光記録媒体の形態としてはディスク状であり、光記録媒体の光照射側基板厚:0.1mmは規格値である。この規格値に基づいて、「光ピックアップの光学系」が設計され、実際に使用される光記録媒体において光照射側基板厚は、前記の規格値に対して誤差を有している。
【0022】
ここで、屈折率:nd、アッベ数:νd、レンズの中心肉厚:t、光源側面の近軸曲率半径:R1、ワーキングディスタンス:WD、d線に対する材質の屈折率:nd、焦点距離:fとして、
条件1:νd≦65
条件2:1.55≦nd
条件3:1.0nd−1.0≦R1/f≦1.0nd−0.8
条件4:1.2nd−0.75≦t/f≦1.2nd−0.5
条件5:−0.35nd+0.77≦WD/f≦−0.35nd+0.85
この条件1〜5は、光ピックアップ用対物レンズが「所望の性能」を実現するための条件である。
【0023】
無限系レンズとして用いる光ピックアップ用対物レンズは、光源側から入射する平行光束を集光させる正レンズであり、本発明の光ピックアップ用対物レンズは、単レンズ構成で両面が非球面であるところから、レンズの形態としては両凸レンズ、メニスカスレンズが可能であるが、両凸レンズは光源側の曲率を緩められるため、製造実現性の観点から、両凸レンズがよい。
【0024】
所定の波長の光源、および所定厚みの基板を介して、記録面に光スポットを「所望のスポット径」で形成するに際し、「良好な光スポットを形成するために許容される波面収差の上限値」を0.04λ(λ:波長)以下に抑える必要がある。この波面収差:0.04λのなかには、レンズの第1面、第2面の曲率半径ずれ、厚みずれ、非球面形状ずれ、各面のシフト、各面のチルトなどの製造誤差による波面劣化分が含まれる。したがって、各製造誤差に伴う波面劣化量の上限値目安としては0.015λ程度である。
【0025】
また、波面収差:0.04λ以下を実現するために許容されるレンズ材料を、屈折率:ndとアッベ数:νdとの関係で表して見ると図1のようになる。光ピックアップ用対物レンズを「曲率の強い面を光源側に向けた両凸レンズ」として構成する場合、前記条件2:1.55≦ndが満足されない場合、対物レンズの屈折率が小さすぎ、所望のNAを実現する場合、特に光源側のレンズ面の曲率を大きくせざるを得ず、対物レンズ面を高精度に形成するのが困難になり、対物レンズとしてのコストも高くなってしまう。
【0026】
また、アッベ数:νdに対する条件1:νd≦65が満足されないと、光源における波長の変動による色収差が大きくなりすぎてしまう。これらアッベ数:νd、屈折率:ndに関する条件は、特に、光ピックアップ用対物レンズが「光源側に曲率の強い面を向けた両凸レンズ」である場合に満足することが望ましい。
【0027】
さらに、「曲率の強い凸面を光源側に向けた両凸レンズ」として形成される場合には、前記の条件3,4を満足しないと、所要の開口数を実現しつつ、波面収差:0.04λ以下を実現することができない。
【0028】
前記の条件3,4の近軸曲率半径:R1、レンズの中心肉厚:tと屈折率:ndを考える。光ピックアップ用対物レンズの光源側の面が「光源側に凸」であるとすると、近軸曲率半径:R1が大きくなることは、この面における正の屈折力を小さくすることを意味する。本発明では、光ピックアップ用対物レンズのNAを大きくすることを課題としているが、NAを大きくするにはレンズにおける正の屈折力を大きくしなければならない。したがって、前記の如く近軸曲率半径:R1を大きくしてなおかつNAを大きくしようとすれば、レンズ材質の屈折率を大きくしなければならず、「レンズ材質の屈折率:ndは、近軸曲率半径:R1の増大に伴って増大する」関係にある。
【0029】
一方、レンズの中心肉厚:tが大きくなることは、光が記録媒体側の面を通過する領域が小さくなる。本発明では、光ピックアップ用対物レンズのNAを大きくすることを課題としているが、NAを大きくするにはレンズにおける正の屈折力を大きくしなければならない。したがって、前記の如くレンズの中心肉厚:tを大きくしてなおかつNAを大きくしようとすれば、レンズ材質の屈折率を大きくしなければならず、「レンズ材質の屈折率:ndは、レンズの中心肉厚:tの増大に伴って増大する」関係にある。
【0030】
前述した「波面収差:0.04λ以下」を達成できるという条件のもとで、近軸曲率半径:R1と屈折率:ndとが満足する関係を、「曲率の強い面を光源側に向けた両凸レンズ」として形成される光ピックアップ用対物レンズの焦点距離:f=1.765mm、NA:0.85を例として求めて見ると、図2(a)における黒丸(●)のようになる。同様に、f=2.235mm、NA:0.85を例として求めて見ると、図2(a)における三角(△)のようになる。すなわち、直線2a−1と直線2a−2上の範囲に収まる。材質の屈折率は、d線の屈折率:nd以外にアッベ数:νdにも依存するため、R1とndの関係は一位には決まらないが、直線2a−1と直線2a−2の範囲で定まるR1とndの条件3を満足し、かつ条件1で定められたνdを満足することにより、「波面収差:0.04λ以下」を達成できる。
【0031】
同様に「波面収差:0.04λ以下」を達成できるという条件のもとで、中心肉厚:tと屈折率:ndとが満足する関係を、「曲率の強い面を光源側に向けた両凸レンズ」として形成される光ピックアップ用対物レンズの焦点距離:f=1.765mm、NA:0.85を例として求めて見ると、図2(b)における黒丸(●)のようになる。同様に、f=2.235mm、NA:0.85を例として求めて見ると、図2(b)における三角(△)のようになる。すなわち、直線2b−1と直線2b−2上の範囲に収まる。材質の屈折率は、d線の屈折率:nd以外にアッベ数:νdにも依存するため、R1とndの関係は一位には決まらないが、直線2b−1と直線2b−2の範囲で定まるR1とndの条件4を満足し、かつ条件1で定められたνdを満足することにより、「波面収差:0.04λ以下」を達成できる。
【0032】
次に、本発明の光ピックアップ用対物レンズは、光ピックアップの信頼性を高めるために必要なワーキングディスタンス:WDを確保するものである。ワーキングディスタンス:WDを大きくするには、バックフォーカスを大きくすればよく、そのためには光ピックアップ用対物レンズの屈折率を小さくして屈折力を小さくすれば良いが、これはNAの減少につながる。したがって、所要のNAを確保しつつ所要のワーキングディスタンス:WDを確保するには、NAとndとをバランスさせねばならない。
【0033】
NA:0.85を実現でき、なおかつ波面収差を0.04λ以下に抑える条件のもとで許容されるワーキングディスタンス:WDとレンズ材質の屈折率:ndとの関係を、「曲率の強い面を光源側に向けた両凸レンズ」として形成される光ピックアップ用対物レンズの焦点距離:f=1.765mm、NA:0.85のもとで調べて見ると、図2(c)における黒丸(●)のようになる。同様に、f=2.235mm、NA:0.85のもとで求めて見ると、図2(c)における三角(△)のようになる。すなわち、直線2c−1と直線2c−2上の範囲に収まる。材質の屈折率は、d線の屈折率:nd以外にアッベ数:νdにも依存するため、WDとndの関係は一位には決まらないが、直線2c−1と直線2c−2上の範囲で定まるWDとndの条件5を満足し、かつ条件1で定められたνdを満足することにより、波面収差が0.04λ以下を達成できる。なお、ワーキングディスタンスと対物レンズ重量の観点から、対物レンズの光源側面の有効径は、φ3mm〜φ4mmの範囲が適当な大きさである。
【0034】
前記の条件3〜5から外れると、光源側や光記録媒体側のレンズ面の非球面形状を調整しても、NA:0.85で波面収差が0.04λ以下を達成することはできない。
【0035】
このようにして、前記条件1,2を満足することにより、所要範囲の開口数を持ち、波面収差が0.04λ以下となる光ピックアップ用対物レンズを実現することが可能である。また、前記条件3〜5を満足することにより、製造上の実現性がさらに向上できる。
【0036】
本発明の実施の形態1として、光ピックアップ用の対物レンズの具体的な実施例を2つ挙げる。ここで、煩雑を避けるため、図3(a),図4(a)において示す構成部材のそれぞれに対応して同等機能のものには同一の符号を付して、1は波長選択アパーチャ、2は光ピックアップ用の対物レンズ、3は光記録媒体の光照射側基板(厚さ:0.1mm)である。光源側(図示しないが、図3(a),図4(a)の左側に位置する)からのレーザー光束は「平行光束」として波長選択アパーチャ1の開口(開口径:φ=3mm、もしくは4mm)を通過し、対物レンズ2に入射して、この対物レンズ2により集光光束とされ、光記録媒体の光照射側基板3を透過して記録面(光照射側基板3の右側面に合致)に光スポットを形成する。
【0037】
また、レンズ面の非球面形状は、光軸方向の座標:X、光軸直交方向の座標:Y、近軸曲率半径:R、円錐定数:K、高次の係数:A,B,C,D,E,F,…を用いて、周知の非球面式を(数1)で表し、
【0038】
【数1】
X=(Y2/R)/[1+√{1−(1+K)Y/R2}+AY4+BY6
+CY8+DY10+EY12+FY14+GY16+HY18+JY20+・・
R、K、A、B、C、D、・・を与えて形状を特定する。
【0039】
まず、実施例1における光ピックアップ用の対物レンズは、使用波長:407nm、NA:0.85、f:1.765mm、nd:1.69350、νd:53.2であり、(表1)に、具体的データを示す。
【0040】
【表1】
また、表中の記号は、以下の通りである。
「OBJ」は物点(光源としての半導体レーザー)を意味するが、光ピックアップ用対物レンズ2は「無限系」であり、曲率半径:RDYおよび厚さ:THIの「INFINITY(無限大)」は光源が無限遠にあることを意味する。また、「STO」は波長選択アパーチャ1の面であり、その曲率半径:RDYは「INFINITY」で、厚さ:THIは設計上「0」としている。なお、特に断らない限り、長さの次元を持つ量の単位は「mm」である。
【0041】
「S1」は光ピックアップ用対物レンズの光源側面、「S2」は光記録媒体側面を意味する。実施例1における対物レンズ2の肉厚は2.381463mmであり、S2の欄の曲率半径の右側に記載された厚さ0.425496mmは「ワーキングディスタンス:WD」を示す。
【0042】
「S3」は光記録媒体の光照射側基板3の光源側面、「S4」は同記録面に合致した面であり、これらの面S3,S4の間隔、すなわち、光照射側基板厚は0.1mm、nd:1.516330、νd:64.1である。「EPD:入射瞳径」は波長選択アパーチャ1の開口径(3mm)を表し、「WL:波長」は使用波長(407nm)を表す。
【0043】
なお、非球面係数の表示において、例えば「D:0.305477E−03」とあるのは、「D=0.305477×10-3」を意味する。また、以下の各表の表示においても同様とする。
【0044】
図3(a)に、実施例1に関する波長選択アパーチャ1、光ピックアップ用対物レンズ2、光照射側基板3の配置状態を示す。図3(b),図3(c)には、実施例1の光ピックアップ用対物レンズ2の非点収差、球面収差(縦軸の目盛は入射瞳半径を1に規格化した値である)を示す。両収差とも極めて良好に補正されている。また軸上、設計中央値の波面収差は0.0022λである。
【0045】
さらに、図3(d)に、レンズの中心肉厚ずれが発生したときの収差劣化量を示す。破線は、使用波長:650nm、NA:0.75、f:2.00mm、nd:1.69330、νd:53.17の従来の対物レンズにおける中心肉厚ずれに起因する収差劣化量に相当し、実線は本実施例1の同劣化量を示す。従来の対物レンズに比べ、±1μm程度の厚みずれがあっても波面劣化は0.006λ以下で、製造が十分可能な範囲にある。
【0046】
前記のように、実施例1の対物レンズは、光源側の近軸曲率半径:R1=1.37595mm、f=1.765mm、nd=1.69350、νd=53.2、WD=0.425496mmであるので、前記R1,t,WD,f,nd,νdは、前記した条件1〜5を満足する範囲内にある。
【0047】
次に、実施例2における光ピックアップ用の対物レンズは、前記実施例1とは、焦点距離:fが異なって、NA:0.85、f=2.353mm、nd=1.69350、νd=53.2である。(表2)に、具体的データを(表1)に倣って示す。
【0048】
【表2】
図4(a)に、実施例2に関する波長選択アパーチャ1、光ピックアップ用対物レンズ2、光照射側基板3の配置状態を示す。図4(b),図4(c)には、実施例2の光ピックアップ用対物レンズ2の非点収差、球面収差(縦軸の目盛は入射瞳半径を1に規格化した値である)を示す。両収差とも極めて良好に補正されている。また軸上、設計中央値の波面収差は0.0043λである。
【0049】
前記のように、実施例2の対物レンズは、R1=1.8331mm、f=2.353mm、nd=1.69350、νd=53.2、WD=0.588459mmであるので、前記R1,t、WD、f、nd、νdは、実施例1と同様に前記の条件1〜5を満足する範囲内にある。
【0050】
続いて、本発明の使用波長:407nm±10nm、NA:0.85±0.05で光照射側基板厚:0.1mmの光記録媒体光ピックアップ用対物レンズを用いて、DVD系、CD系などの従来の光記録媒体にも所望の性能を実現するための条件としては、
条件6:−0.42nd+0.82≦WD/f≦−0.42nd+0.95
条件7:−0.35nd+0.64≦WD/f≦−0.35nd+0.72
であり、条件6の意味は条件7の意味と同じである。
【0051】
DVD系光記録媒体に集光させるためには、「使用波長:660nm±10nm、NA0.65±0.05で光照射側基板厚:0.6mmの光記録媒体に集光可能な光ピックアップ用対物レンズ」である必要がある。
【0052】
同様にCD系光記録媒体に集光させるためには、「使用波長:780nm±10nm、NA0.50±0.05で光照射側基板厚:1.2mmの光記録媒体に集光可能な光ピックアップ用対物レンズ」である必要がある。
【0053】
本発明の対物レンズを、無限系対物レンズとして、前記DVD系、CD系の使用波長,基板厚条件で使用した場合、基板厚の違い(0.1mm,0.6mm,1.2mm)、波長の違い(407nm,660nm,780nm)に伴う球面収差が発生する。この球面収差を抑制するためには、DVD系、あるいはCD系への記録,再生,消去を行うときには、対物レンズへの入射光束を発散光とすることにより補正可能である。すなわち、DVD系、あるいはCD系への記録,再生,消去を行うときは有限系対物レンズとして使用する。また、入射光を発散状態で入射させても、球面収差が僅かに残留するが、これは対物レンズ側に曲率の強い面を有するカップリングレンズを光源と対物レンズの間に配置することにより抑制できる。また、NAの違い(0.85,0.65,0.50)については、使用波長に応じて開口を制限できる素子を用いることで解消される。
【0054】
前記の条件1〜5を満足する「使用波長:407nm±10nm、NA:0.85±0.05で光照射側基板厚:0.1mmの光記録媒体光ピックアップ用対物レンズ」を、「使用波長:660nm±10nm、NA:0.65±0.05で光照射側基板厚:0.6mmの光記録媒体に集光可能な光ピックアップ用対物レンズ」(DVD系)として、基板厚および使用波長の違いにより発生する球面収差を最小限に抑える条件のもとで、許容されるワーキングディスタンス:WDとレンズ材質の屈折率:ndとの関係を調べて見ると、焦点距離:f=1.8〜1.9mmの例では、図5(a)における黒丸(●)のようになる。同様に、f=2.4〜2.5mm、NA:0.85を例として求めて見ると、図5(a)における三角(△)のようになる。即ち、直線5a−1と直線5a−2上の範囲に収まる。材質の屈折率は、d線の屈折率:nd以外にアッベ数:νdにも依存するため、WDとndの関係は一位には決まらないが、直線5a−1と直線5a−2の範囲で定まるWDとndの条件6を満足し、かつ条件1で定められたνdを満足することにより、基板厚および使用波長が違いにより発生する球面収差を最小限に抑制できる。
【0055】
同様に、前記条件1〜5を満足する「使用波長:407nm±10nm、NA:0.85±0.05で光照射側基板厚:0.1mmの光記録媒体光ピックアップ用対物レンズ」を、「使用波長:780nm±10nm、NA0.50±0.05で光照射側基板厚:1.2mmの光記録媒体に集光可能な光ピックアップ用対物レンズ」(CD系)として、基板厚および使用波長の違いにより発生する球面収差を最小限に抑える条件のもとで、許容されるワーキングディスタンス:WDとレンズ材質の屈折率:ndとの関係を調べて見ると、焦点距離:f=1.8〜1.9mmの例では、図5(b)における黒丸(●)のようになる。同様に、f=2.4〜2.5mm、NA:0.85を例として見ると、図5(b)における三角(△)のようになる。
【0056】
すなわち、直線5b−1と直線5b−2上の範囲に収まる。材質の屈折率は、d線の屈折率:nd以外にアッベ数:νdにも依存するため、WDとndの関係は一位には決まらないが、直線5b−1と直線5b−2上の範囲で定まるWDとndの前記条件7を満足し、かつ前記条件1で定められたνdを満足することにより、基板厚および使用波長が違いにより発生する球面収差を最小限に抑制できる。
【0057】
このようにして、前記の条件6あるいは条件7を満足することにより、「使用波長:407nm±10nm、NA:0.85±0.05で光照射側基板厚:0.1mmの光記録媒体に対して情報の記録,再生,消去の少なくともいずれか1以上を行う無限系の光ピックアップ」において、DVD系あるいはCD系といった従来の光記録媒体の記録,再生,消去の少なくともいずれか1以上を実現可能な光ピックアップを実現することができる。
【0058】
そして、本実施の形態2として、使用波長:407nm、NA:0.85の大容量光記録媒体と、DVD系やCD系といった従来の光記録媒体に記録,再生,消去を行うことができる、いわゆる互換型光ピックアップ用の対物レンズの具体的な実施例を2つ挙げる。また、図6(a),図7(a)においても、前記実施の形態1の図3(a),図4(a)と同様に、各構成部材に対応し同等機能のもには同一符号を付し、1は波長選択アパーチャ、2は対物レンズ、3は光照射側基板(厚さは、DVD系は0.6mm、CD系は1.2mm)、4は光源、5は凹面形状を有するカップリングレンズである。
【0059】
光源4から出射された光はカップリングレンズ5を介して、「発散光束」として波長選択アパーチャ1の開口(開口径:φ=3.24570mm)を通過し、対物レンズ2に入射し、この対物レンズ2により集光光束とされ、光記録媒体の光照射側基板3を透過して記録面(光照射側基板3の右側面に合致)に光スポットを形成する。
【0060】
また、レンズ面の非球面形状は、光軸方向の座標:X、光軸直交方向の座標:Y、近軸曲率半径:R、円錐定数:K、高次の係数:A,B,C,D,E,F,…を用いて、周知の非球面式を(数2)で表し、
【0061】
【数2】
X=(Y2/R)/[1+√{1−(1+K)Y/R2}+AY4+BY6
+CY8+DY10+EY12+FY14+GY16+HY18+JY20+・・
R、K、A、B、C、D、・・を与えて形状を特定する。
【0062】
実施例3として、前記実施の形態1の実施例1における対物レンズ2をDVD系で使用する場合について説明する。この光ピックアップ用の対物レンズは、使用波長:660nm、NA:0.65、f:2.4230mm、nd:1.51680、νd:64.2であり、(表3)に、具体的データを示す。
【0063】
【表3】
また、表中の記号は、以下の通りである。
「OBJ」は物点(光源としての半導体レーザー)を意味し、対物レンズ2をDVD系では「有限系」として使用するものであり、RDYは曲率半径、THIは厚さを意味する。また、「STO」は波長選択アパーチャ1の面であり、その曲率半径は「INFINITY」で、厚さは設計上「0」としている。また、特に断らない限り、長さの次元を持つ量の単位は「mm」である。
【0064】
「S2」はカップリングレンズ5の光源側面、「S3」は光記録媒体側面を意味する。また、「S5」は対物レンズ2の光源側面、「S7」は光記録媒体側面を意味する。
【0065】
本実施例3における対物レンズ2の肉厚は3.174078mmであり、「S6」の欄の曲率半径の右側に記載された厚さ0.501457mmは「ワーキングディスタンス:WD」を示す。
【0066】
「S7」は光記録媒体の光照射側基板3の光源側面、「S8」は同記録面に合致した面であり、これらの面S7,S8の間隔、即ち、光照射側基板厚は0.6mm、nd:1.516330、νd:64.1である。「EPD:入射瞳径」は波長選択アパーチャ1の開口径(3.24570mm)を表し、「WL:波長」は使用波長(660nm)を表す。
【0067】
図6(a)に、実施例3に関する波長選択アパーチャ1、光ピックアップ用対物レンズ2、光照射側基板3、カップリングレンズ5、光源4の配置状態を示す。また、図6(b)には、実施例1で説明した対物レンズ2を、使用波長:660nm、基板厚:0.6mm、NA:0.65として集光させたときの光学系構成と波面収差の関係として、▲1▼は無限系状態で入射させた場合、▲2▼は有限系状態で入射させた場合、▲3▼はカップリングレンズを介して有限系状態で入射させた場合における波面収差性能を示す。図6(a)に示す実施例3の形態で、収差は極めて良好に補正されている。
【0068】
前記のように、実施例3の対物レンズ2は、nd:1.69350、νd:53.2、f:2.4299mm、WD:0.501457mmであるので、前記WD,f,nd,νdは、前記した条件1,条件2、および条件6を満足する範囲内にある。
【0069】
本実施の形態2における実施例4として光ピックアップ用の対物レンズは、CD系の使用波長:780nmであり、(表4)に、具体的データを(表3)に倣って示す。
【0070】
【表4】
図7(a)に、実施例4に関する波長選択アパーチャ1、光ピックアップ用対物レンズ2、光照射側基板3、カップリングレンズ5、光源4の配置状態を示す。また、図7(b)には、実施例1で説明した対物レンズ2を、使用波長:780nm、基板厚:1.2mm、NA:0.50として集光させたときの光学系構成と波面収差の関係として、▲1▼は無限系状態で入射させた場合、▲2▼は有限系状態で入射させた場合、▲3▼はカップリングレンズを介して有限系状態で入射させた場合における波面収差性能を示す。図7(a)に示す実施例4の形態で、収差は極めて良好に補正されている。
【0071】
前記のように、実施例4の対物レンズ2は、nd:1.69350、νd:53.2、f:2.4445mm、WD:0.236004mmであるので、
前記WD,f,nd,νdは、前記した条件1,条件2、および条件7を満足する範囲内にある。
【0072】
さらに、実施例3と実施例4は同時に実現することが可能である。
【0073】
図8は本発明の実施の形態3における光ピックアップの概略構成を示すブロック図である。本実施の形態3は、前記実施の形態1の実施例1,2により説明した対物レンズを用いている。
【0074】
図8の光ピックアップの要部は、半導体レーザー101、コリメートレンズ102、偏光ビームスプリッタ103、偏向プリズム104、1/4波長板105、光ピックアップ用の対物レンズ106、検出レンズ108、受光素子109より構成されている。
【0075】
半導体レーザー101から放射されたレーザー光束はコリメートレンズ102により実質的な平行光束に変換され、偏光ビームスプリッタ103を透過し、偏向プリズム104により光路を90度折り曲げられ、対物レンズ106を介して集光光束に変換され、光記録媒体107(光照射側基板厚:0.1mm)に照射され、光照射側基板を透過して記録面上に光スポットを形成する。
【0076】
対物レンズ106の前段には1/4波長板105が配置され、光源側からの直線偏光を円偏光に変換する。光記録媒体107により反射された光束は「戻り光束」となって、照射時の光路を逆進し、対物レンズ106、1/4波長板105、偏向プリズム104を通って偏光ビームスプリッタ103に入射する。
【0077】
1/4波長板105に入射する戻り光束は往路とは逆周りの円偏光であり、1/4波長板105を透過することにより、往路の偏光方向に直交する直線偏光となり、偏光ビームスプリッタ103で反射される。偏光ビームスプリッタ103で反射された戻り光束は、検出レンズ108を介して受光素子109に入射する。
【0078】
受光素子109は、サーボ信号の生成方法に従って適宜に分割された受光面を有する。各受光面からの光電出力に基づき、トラッキング信号・フォーカシング信号が生成され、情報の再生時にはこれら信号と共に再生信号が生成される。また、これら信号は図示されない制御回路に向けて出力される。
【0079】
図9(a)は本発明の実施の形態4における光ピックアップの概略構成を示すブロック図である。ここで、前記実施の形態3を示す図8において説明した構成部材に対応して同等機能のものには同一符号を付してこれを示し、以下の各図においても同様とする。
【0080】
本実施の形態4は、前記実施の形態2の実施例3,4により説明した対物レンズを用いている。図9(a)に示す光ピックアップは、使用波長:407nm、NA:0.85の大容量の光記録媒体と、使用波長:660nm、NA:0.65のDVD系の光記録媒体をともに記録,再生,または消去できる。
【0081】
まず、使用波長:407nm、NA:0.85の大容量光記録媒体に記録、再生、または消去する場合について説明する。図9(a)において、101は光源である波長407nmの半導体レーザーを示し、この半導体レーザー(光源)101から出射した直線偏光の発散光は、コリメートレンズ102で略平行光とされ、偏光ビームスプリッタ103、ダイクロイックプリズム203を透過し、偏向プリズム104で光路を90度偏向され、1/4波長板105を通過し円偏光とされ、波長選択アパーチャ204を透過し、対物レンズ106に入射し、光記録媒体107上に微小スポットとして集光される。このスポットにより、情報の記録,再生,あるいは消去が行われる。
【0082】
光記録媒体107から反射した光は、対物レンズ106、1/4波長板105を通過して往路とは反対回りの円偏光となり、再び略平行光とされ往路と直交した直線偏光になり、偏光ビームスプリッタ103で反射されて、検出レンズ108で収束光とされ、受光素子109に至る。受光素子109からは、情報信号、サーボ信号が検出される。
【0083】
次に、使用波長:660nm、NA:0.65のDVD系の光記録媒体に記録、再生、または消去する場合について説明する。近年、DVD系の光ピックアップには受発光素子を1つのキャン(容器)の中に設置し、ホログラムを用いて光束の分離を行うホログラムユニットが一般的に用いられるようになってきた。
【0084】
図9(c)において、201は、半導体レーザー201aのチップ、ホログラム201b、および受光素子201cを一体化して構成されたホログラムユニットを示す。このホログラムユニット201の半導体レーザー201aから出射された波長:660nmの発散光はホログラム201bを透過し、図9(a)に示すようにカップリングレンズ202でカップリングされ、ダイクロイックプリズム203によって偏向プリズム104の方向に反射され、偏向プリズム104によって光路が90度偏向され、1/4波長板105を通過して円偏光とされ、波長選択アパーチャ204を透過し、対物レンズ106に入射し、光記録媒体107上に微小スポットとして集光される。このスポットにより、情報の再生、記録または消去が行われる。
【0085】
特に、波長選択アパーチャ204は、使用波長:660の光に対してはNA:0.65となるように通過光束を制限している。すなわち、図9(b)に示すように波長選択アパーチャ204は同心円状の開口制限手段であって、波長:407nmの光については作用せず、波長:660nmの光はNA:0.65を満足するための中央部のみ透過する。
【0086】
光記録媒体107から反射した光は、偏向プリズム104で偏向されて、ダイクロイックプリズム203で反射され、カップリングレンズ202で収束光とされ、図9(c)に示すホログラム201bにより半導体レーザー201aと同一キャン内にある受光素子201c方向に回折されて受光される。受光素子201cからは、情報信号、サーボ信号が検出される。
【0087】
図10(a)は本発明の実施の形態5における光ピックアップの概略構成を示すブロック図である。本実施の形態5は、使用波長:407nm、NA:0.85の大容量光記録媒体と、使用波長:660nm、NA:0.65のDVD系の光記録媒体と、使用波長:780nm、NA:0.50のCD系の光記録媒体をともに記録、再生、または消去できる光ピックアップである。
【0088】
前記実施の形態3と異なる点は、DVD系とCD系の波長の異なる2つの半導体レーザー201a,301aのチップと、DVD系とCD系の各光記録媒体からの反射光を受光するための受光素子201c,301cの2つの受光素子と、DVD系とCD系の各光記録媒体からの反射光を各受光素子201c,301cのそれぞれに集光するためのホログラム301bからなるホログラムユニット301、および図10(b)に示すようなDVD系、CD系ではそれぞれがNA:0.65,0.50となるように、波長:660nm、波長:780nmの光を制限する波長選択アパーチャ304を用いた点であり、通過光路などは実施の形態4と同等である。
【0089】
また、図11は本発明の実施の形態6における光ピックアップの概略構成を示すブロック図である。本実施の形態6と前記実施の形態3〜5と異なる点は、対物レンズの製造公差に起因して発生する偶数次の収差成分を補正する補正手段401を備えた点である。
【0090】
両面非球面のガラスモールドレンズの製造誤差としては、各面の近軸曲率半径ずれ、各面の非球面形状ずれ、厚みずれ、材質のばらつき、各面間のシフト、各面間のチルトが挙げられる。このうち、各面の近軸曲率半径ずれ、厚みずれ、材質のばらつきは、偶数次の収差の発生要因である。偶数次の収差があると記録面上に形成される光スポットの形状が劣化する。
【0091】
本実施の形態6の偶数次の収差検出手段と偶数次の収差補正手段を持つ光ピックアップは、図11に示すように、半導体レーザー101としては、発光波長:407nm±10nmのものが用いられ、対物レンズ106としては、前記実施の形態1の実施例1,2で説明した何れかの対物レンズが用いられる。
【0092】
図11において、401は偶数次の収差補正手段、402はレンズ製造誤差を検出する偶数次の収差検出手段であり、収差検出手段402は実際の構成を簡略化して描いたものである。
【0093】
いま、レンズ製造誤差が存在すると偶数次の収差が発生し、記録面上に形成される光スポットの形状が劣化する。このように発生した収差は戻り光束の波面を歪ませることになり、検出レンズ108を介して受光素子109に向う光束にも収差が発生する。
【0094】
図12(a)はこの状態を示し、検出レンズ108に左側から入射する戻り光束に偶数次の収差が発生しているときには、戻り光束の基準波面に対して、光軸対称に「波面の遅れ」があり、基準波面を集光したときの集光点に対し遅れた波面が集光する位置はデフォーカスとなる。そこで、遅れた波面と進んだ波面の差を取り出してフォーカス状態を検出することで「波面収差の発生状況」を知ることができる。
【0095】
例えば、図11に示す収差検出手段402として、ホログラム,ビームスプリッタなどの光路分離手段、あるいは液晶シャッタなどによりタイミングをずらす素子と、図12(b)に示す如く、領域Aと領域Bのように受光領域を分割された受光素子109を用い、各領域A,Bの受光出力を調べることにより、戻り光束における偶数次の収差を検出することができる。
【0096】
収差検出手段402により検出される偶数次の収差は、元をただせばレンズの製造誤差に起因するものであるから、検出される収差とレンズ製造誤差とは互いに対応関係があり、従って戻り光束の収差を前記の如く検出することによりレンズ製造誤差を知ることができる。このレンズ製造誤差に基づく偶数次の収差を補正して、記録面上に適正な光スポットを形成することが可能になる。本実施の形態6では、検出される収差は、受光素子109の各領域A,Bからの光電出力信号を適宜に組み合わせて得られる「収差信号」として与えられる。
【0097】
また、本実施の形態6における収差補正手段401は、2枚のレンズと、これらレンズの間隔を調整する間隔調整手段(図示せず)とにより構成されている。2枚のレンズは一方が正レンズ、他方が負レンズで、図11に示す例では負レンズが光源側に配置されているが、正レンズを光源側に配置しても良い。
【0098】
収差補正手段401を構成する正・負レンズの間隔を変化させると、収差補正手段401を対物レンズ106側へ透過する光束に偶数次の収差が発生するので、この偶数次の収差により対物レンズ106の製造誤差に伴い発生する偶数次の収差を相殺するようにすれば良い。
【0099】
収差検出手段402により検出される対物レンズ106の製造誤差に起因して発生する偶数次の収差を与える波面収差が、例えば、図12(c)の如きものであったとする。この波面収差を2次元曲線として示したのが図12(d)である。このような波面収差に対し、対物レンズ106に光源側から入射する光束中で正・負レンズの間隔を変化させて、対物レンズへの入射光の発散状態を変化させると、図12(e)のような波面収差が補正後の波面収差として得られ、もとの波面収差よりも格段に小さくなる。
【0100】
また、具体的な補正基準としては、収差補正手段401における2枚のレンズの間隔を基準値にして対物レンズ106が略設計中央値で収差が発生しない場合の前記「収差信号」が0となるように設定しておき、実際に使用する対物レンズ106を組付けて収差が発生したときには、収差信号を0とするようにレンズの間隔を調整すればよい。
【0101】
なお、収差補正手段401を構成する正レンズ・負レンズは、その一方もしくは双方を複数枚のレンズで構成しても良い。
【0102】
図13(a)は本発明の実施の形態7における光ピックアップの概略構成を示すブロック図である。本実施の形態7が前記実施の形態6と異なる点は、偶数次の収差補正手段401を、液晶素子と、これを駆動する電圧制御手段(図示せず)から構成される偶数次の収差補正手段501とした点である。
【0103】
液晶素子は、図13(b)に示すように、少なくとも一方の透明電極が同心円状に分割され、各同心円帯の電極部分と共通電極との間に独立して電圧を印加できるように構成され、この電圧を制御することにより、各電極部分の液晶の屈折率:nをn1からn2まで自在に変えることができる。
【0104】
屈折率:nを変化させると、各領域を通過する光線に光路差:Δn・d(Δnは屈折率変化分、dは液晶のセル厚)、すなわち、波長をλとして、位相差:Δn・d(2π/λ)を与えることができる。
【0105】
収差検出手段502により検出される対物レンズ106の製造誤差に起因して発生する偶数次の収差を与える波面収差が、例えば、図12(c)の如きものであったとする。この波面収差を2次元曲線として示したのが図14(a)の上側部分の実線である。
【0106】
このような波面収差に対し、対物レンズ106に光源側から入射する光束に、図14(a)の下側部分の破線に示す位相差が与えられるように、液晶素子の各同心円帯電極に印加する電圧を調整すると、液晶素子を透過する光束の各部での波面の遅れにより前記「波面収差」を打ち消すことができる。図14(b)は、図14(a)における実線(波面収差)と破線(液晶素子による波面の遅れ)の和、すなわち補正後の波面収差を示す。もとの波面収差(図14(a)の上側部分)よりも格段に小さくなる。
【0107】
なお、使用波長:407nm±10nm、NA:0.85の光記録媒体に記録、再生、または消去をする光ピックアップの課題として、光記録媒体の基板厚みのずれに伴う球面収差の発生がある。すなわち、基板厚みのずれに伴う球面収差はNAの4乗、波長の1乗に比例して大きくなるが、基板厚みの製造誤差±10μmは光ピックアップとしては許容できないため、光記録媒体の厚みずれに伴う収差を補正する必要がある。このような基板厚みずれを補正する手段としては、特許第2502884号公報、特開2000−131603号公報、特許第3067665号公報、特開平9−128785号公報などに記載されたものが知られており、従来から知られた基板厚誤差補正用の球面収差補正手段と共用することにより、前記レンズ製造誤差に起因する偶数次の収差を補正することも可能である。
【0108】
また、前記実施の形態6,7における収差補正手段401,501として、受光素子上で、収差検出信号を生成してフィードバックする構成を例に説明したが、これに限られるものでなく、予め対物レンズの透過光を組付時に観測しながら、収差補正手段の基準位置を合わせこむ構成も可能である。
【0109】
また、レンズ製造誤差に起因する収差の補正のタイミングは、電源投入時に行っても良く、光記録媒体の取り付け時に、光記録媒体の厚みずれに伴う球面収差と合わせて補正しても良く、あるいは、光記録媒体が記録、再生、消去の動作中に随時行っても良い。
【0110】
また、収差補正手段は、使用波長:407nm±10nm、NA:0.85の光記録媒体を記録、再生、または消去をする光ピックアップに限られるものでなく、図9(a)、図10(a)に示したDVD系やCD系との互換を行う光ピックアップの途中光路中に配置しても良い。
【0111】
また、図15は本発明の実施の形態8における光ピックアップの概略構成を示すブロック図である。本実施の形態8と実施の形態3〜5と異なる点は、対物レンズの製造公差に起因して発生する奇数次の収差成分を補正する補正手段601を備えた点である。
【0112】
両面非球面のガラスモールドレンズの製造誤差としては、各面の近軸曲率半径ずれ、各面の非球面形状ずれ、厚みずれ、材質のばらつき、各面間のシフト、各面間のチルトが挙げられる。このうち、各面間のシフト、チルトは、奇数次の収差の発生要因である。奇数次の収差があると記録面上に形成される光スポットの形状が劣化する。
【0113】
本実施の形態8の奇数次の収差検出手段と奇数次の収差補正手段を持つ光ピックアップは、図15に示すように、半導体レーザー101としては、発光波長:407nm±10nmのものが用いられ、対物レンズ106としては、前記実施の形態1の実施例1,2で説明した何れかの対物レンズが用いられる。
【0114】
図15において、601は奇数次の収差補正手段、602はレンズ製造誤差を検出する奇数次の収差検出手段であり、収差検出手段602は実際の構成を簡略化して描いたものである。
【0115】
いま、レンズ製造誤差が存在すると奇数次の収差が発生し、記録面上に形成される光スポットの形状が劣化する。このように発生した収差は戻り光束の波面を歪ませることになり、検出レンズ108を介して受光素子109に向う光束にも収差が発生する。
【0116】
図16(a)はこの状態を示し、検出レンズ108に左側から入射する戻り光束に奇数次の収差が発生しているときには、戻り光束の基準波面に対して、光軸に反対称に「波面の遅れ」があり、基準波面を集光したときの集光点に対し遅れた波面が集光する位置はアンバランスなサイドローブを形成する。そこで、遅れた波面と進んだ波面の差を取り出してフォーカス状態を検出することで「波面収差の発生状況」を知ることができる。
【0117】
例えば、図15に示す収差検出手段602として、ホログラム,ビームスプリッタなどの光路分離手段、あるいは液晶シャッタなどによるタイミングをずらす素子と、図16(b)に示す如く、領域Aと領域Bのように受光領域を分割された受光素子109を用い、各領域A,Bの受光出力を調べることにより、戻り光束における収差を検出することができる。
【0118】
収差検出手段502により検出される奇数次の収差は、元をただせばレンズの製造誤差に起因するものであるから、検出される収差とレンズ製造誤差とは互いに対応関係があり、従って戻り光束の収差を前記の如く検出することによりレンズ製造誤差を知ることができる。このレンズ製造誤差に基づく奇数次の収差を補正して、記録面上に適正な光スポットを形成することが可能になる。本実施の形態8では、検出される収差は、受光素子109の各領域A,Bからの光電出力信号を適宜に組合せて得られる「収差信号」として与えられる。
【0119】
図15の実施の形態8における収差補正手段601は、対物レンズをフォーカス・トラッキングの2方向制御に加えて、2軸周りのチルト制御可能な4軸アクチュエータを用いて対物レンズの光軸を、光学系の光軸から傾き調整する対物レンズ傾き調整手段により構成されている。
【0120】
収差補正手段601を構成する4軸アクチュエータで対物レンズの傾きを変化させると、収差補正手段601を対物レンズ106側へ透過する光束に奇数次の収差が発生するので、この奇数次の収差によって対物レンズの製造誤差に伴い発生する奇数次の収差を相殺するようにすればよい。
【0121】
収差検出手段602により検出される対物レンズ106の製造誤差に起因して発生する奇数次の収差を与える波面収差が、例えば、図16(c)の如きものであったとする。この波面収差を2次元曲線として示したのが図16(d)である。
【0122】
このような波面収差に対し、対物レンズ106に光源側から入射する光束に対して、対物レンズの傾きを変化させると、図16(e)のような波面収差が補正後の波面収差として得られる。もとの波面収差よりも格段に小さくなる。
【0123】
また、具体的な補正基準としては、収差補正手段601における対物レンズの傾きを基準値にして、対物レンズが略設計中央値で収差が発生しない場合に前記「収差信号」が0となるように設定しておき、実際に使用する対物レンズを組付けて収差が発生したときには、前記収差信号を0とするように、対物レンズの傾きを調整すればよい。
【0124】
なお、収差補正手段は、その4軸に限られずフォーカス・トラック・1軸方向のチルトのみ制御する3軸アクチュエータであっても良く、この場合は4軸に比べ、補正能力が落ちることは言うまでもない。
【0125】
図17(a)は本発明の実施の形態9における光ピックアップの概略構成を示すブロック図である。本実施の形態9は前記実施の形態8と異なる点は、奇数次の収差補正手段601を、液晶素子と、これを駆動する電圧制御手段(図示せず)から構成される奇数次の収差補正手段701とした点である。
【0126】
液晶素子は、図17(b)に示すように、少なくとも一方の透明電極31〜38が左右上下対称に分割され、各電極部分と共通電極との間に独立して電圧を印加できるようになっており、この電圧を制御することにより、各電極部分の液晶の屈折率:nをn1からn2まで自在に変えることができる。
【0127】
屈折率:nを変化させると、各領域を通過する光線に光路差:Δn・d(Δnは屈折率変化分、dは液晶のセル厚)、すなわち、波長をλとして、位相差:Δn・d(2π/λ)を与えることができる。
【0128】
収差検出手段702により検出される対物レンズ106の製造誤差に起因して発生する奇数次の収差を与える波面収差が、例えば、図16(c)の如きものであったとする。この波面収差を2次元曲線として示したのが図18(a)の実線である。
【0129】
このような波面収差に対し、対物レンズ106に光源側から入射する光束に、図18(a)の波線に示す位相差が与えられるように、液晶素子の各電極に印加する電圧を調整すると、液晶素子を透過する光束の各部での波面の遅れにより前記「波面収差」を打ち消すことができる。図18(b)は、図18(a)における実線(波面収差)と破線(液晶素子による波面の遅れ)の和、すなわち補正後の波面収差を示す。もとの波面収差(図18(a)の実線の部分)よりも格段に小さくなる。
【0130】
なお、光ピックアップの課題として、光記録媒体のチルトのずれに伴うコマ収差の発生がある。すなわち、基板の動作時チルトとして±1度程度を見込む必要があるが光ピックアップとしては許容できないため、光記録媒体のチルトに伴うコマ収差を補正する必要がある。このようなチルトに伴うコマ収差を補正する手段としては特開平10−91990号公報、特開2001−110075号公報、特許第3142251号公報、特開平9−128785号公報などによるものが知られている。したがって、従来から知られた記録媒体チルトのコマ収差補正手段と共用することにより、前記レンズ製造誤差に起因する奇数次の収差を補正することも可能である。
【0131】
また、前記実施の形態8,9における収差補正手段601,701として、受光素子上で、収差検出信号を生成してフィードバックする構成を説明したが、これに限られるものでなく、予め対物レンズの透過光を組付時に観測しながら、収差補正手段の基準位置を合わせこむ構成もある。
【0132】
また、レンズ製造誤差に起因する収差の補正のタイミングは、電源投入時に行っても良く、光記録媒体を取り付け時に、光記録媒体のチルトに伴うコマ収差と合わせて補正しても良く、あるいは、光記録媒体が記録、再生、消去の動作中に随時行ってもよい。
【0133】
また、収差補正手段は、使用波長:407nm±10nm、NA:0.85の光記録媒体を記録、再生、または消去をする光ピックアップに限られるものでなく、図9(a),図10(a)に示したDVD系やCD系との互換を行う光ピックアップの途中光路中に配置しても良い。
【0134】
特に、基板のチルトに伴うコマ収差は、NAの3乗、基板厚みの1乗、波長の−1乗に比例して大きくなるが、CD系の世代では不要、DVD系の世代では必要、「使用波長:407nm、基板厚:0.1mm、NA:0.85」の世代ではDVD系の世代よりもコマ収差の影響が小さいため、不要になる可能性も高い。
【0135】
よって、図9(a)に示したようにDVD系の世代と、「使用波長:407nm、基板厚:0.1mm、NA:0.85」の世代をともに記録,再生,消去する光ピックアップ装置においては、DVD系の世代において記録,再生,消去時には基板のチルトに伴うコマ収差補正手段として機能し、「使用波長:407nm、基板厚:0.1mm、NA:0.85」の世代の記録,再生,消去の時にはレンズ製造誤差を補正する手段として機能する構成にすれば良い。
【0136】
図19は本発明の実施の形態10における光情報処理装置のの概略構成を示す透過斜視図である。光情報処理装置10は光記録媒体20に対して、光ピックアップ11を用いて情報の記録,再生,消去の少なくともいずれか1以上を行う装置である。本実施の形態10において、光記録媒体20はディスク状であって、保護ケースのカートリッジ21内に格納されている。光記録媒体20はカートリッジ21ごと、挿入口12から光情報処理装置10に矢印「ディスク挿入」方向へ挿入セットされ、スピンドルモータ13により回転され、光ピックアップ11により情報の記録や再生、あるいは消去が行われる。
【0137】
光ピックアップ11として、前述の光ピックアップを適宜用いることができ、光情報処理装置は前記使用波長の光記録媒体に対して良好に情報の記録,再生,および消去を行うことができる。
【0138】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、単レンズ構成であり、部品点数の増加,重量の増加,組付精度の高精度化という問題が無く、従来の1枚構成のNA:0.85対物レンズでは達成できなかった数μm以上の厚みずれを、ガラスモールド材料により製造が容易なNA:0.85の光ピックアップ用対物レンズを実現でき、これを用いた光ピックアップは、高密度の情報処理に対応し、かつDVD系やCD系といった従来の光記録媒体へも、収差を抑制した状態で集光でき、各光記録媒体を1つの光ピックアップにて互換を可能とし、さらに、対物レンズの製造誤差に起因して発生する軸対称の収差、光記録媒体の基板厚誤差に起因して発生する球面収差、対物レンズの製造誤差に起因して発生の反軸対称の収差、光記録媒体のチルトに起因して発生するコマ収差等を抑制するための補正手段を共用する構成で備えて、部品点数を増加させることなく、信頼性が高く各使用波長の光記録媒体に対して良好に情報の記録,再生,消去が可能な光ピックアップを実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ材料を、屈折率:ndとアッベ数:νdとの関係で表して見た図
【図2】(a)は近軸曲率半径と屈折率、(b)はレンズの中心肉厚と屈折率、(c)はワーキングディスタンスと屈折率の波面収差:0.04λ以下を達成の条件における関係を示す図
【図3】本発明の実施の形態1における実施例1の波長選択アパーチャ、光ピックアップ用対物レンズ、光照射側基板の配置状態、(b)は非点収差、(c)は球面収差、(d)はレンズの中心肉厚ずれが発生したときの収差劣化量を示す図
【図4】本発明の実施の形態1における実施例2の波長選択アパーチャ、光ピックアップ用対物レンズ、光照射側基板の配置状態、(b)は非点収差、(c)は球面収差、(d)はレンズの中心肉厚ずれが発生したときの収差劣化量を示す図
【図5】(a)はDVD系、(b)はCD系のワーキングディスタンスとレンズ材質の屈折率との関係を示す図
【図6】(a)は本発明の実施の形態2における実施例3の波長選択アパーチャ、光ピックアップ用対物レンズ、光照射側基板、カップリングレンズ、光源の配置状態、(b)はDVD系の光学系構成と波面収差の関係を示す図
【図7】(a)は本発明の実施の形態2における実施例4の波長選択アパーチャ、光ピックアップ用対物レンズ、光照射側基板、カップリングレンズ、光源の配置状態、(b)はCD系の光学系構成と波面収差の関係を示す図
【図8】本発明の実施の形態3における光ピックアップの概略構成を示すブロック図
【図9】(a)は本発明の実施の形態4における光ピックアップの概略構成を示すブロック図、(b)は波長選択アパーチャ、(c)はホログラムユニットの拡大図
【図10】(a)は本発明の実施の形態5における光ピックアップの概略構成を示すブロック図、(b)は波長選択アパーチャの波長開口制限を示す図
【図11】本発明の実施の形態6における光ピックアップの概略構成を示すブロック図
【図12】(a)は検出レンズに発生の偶数次の収差、(b)は受光素子の分割領域、(c)は波面収差の3次元曲線、(d)は波面収差の2次元曲線、(e)は補正後の2次元曲線を示す図
【図13】(a)は本発明の実施の形態7における光ピックアップの概略構成を示すブロック図、(b)は収差補正手段である液晶素子の透明電極を示す図
【図14】(a)は補正前の波面収差、(b)は補正後の波面収差を示す図
【図15】本発明の実施の形態8における光ピックアップの概略構成を示すブロック図
【図16】(a)は検出レンズに発生の奇数次の収差、(b)は受光素子の分割領域、(c)は波面収差の3次元曲線、(d)は波面収差の2次元曲線、(e)は補正後の2次元曲線を示す図
【図17】(a)は本発明の実施の形態9における光ピックアップの概略構成を示すブロック図、(b)は収差補正手段である液晶素子の透明電極を示す図
【図18】(a)は補正前の波面収差、(b)は補正後の波面収差を示す図
【図19】本発明の実施の形態10における光情報処理装置のの概略構成を示す透過斜視図
【図20】従来例の対物レンズの厚み公差と波面収差の関係を示す図
【符号の説明】
1,204,304 波長選択アパーチャ
2,106 対物レンズ
3 基板
4 光源
5,202,302 カップリングレンズ
10 情報記録再生装置
11 光ピックアップ
12 挿入口
13 スピンドルモータ
14 キャリッジ
20,107 光記録媒体
21 カートリッジ
22 シャッタ
31〜38 透明電極
101,201a,301a 半導体レーザー
102 コリメートレンズ
103 偏光ビームスプリッタ
104 偏向プリズム
105 1/4波長板
108 検出レンズ
109,201c,301c 受光素子
201,301 ホログラムユニット
201b、301b ホログラム
203,303 ダイクロイックプリズム
401,501 偶数次の収差補正手段
402,502 偶数次の収差検出手段
601,701 奇数次の収差補正手段
602,702 奇数次の収差検出手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides an optical pickup.ToIt is related.
[0002]
[Prior art]
In an optical system used in an information recording / reproducing apparatus that records or reproduces information on an optical recording medium, it is required to reduce the spot that the objective lens collects on the recording medium in order to increase the recording information signal density. ing. For this reason, shortening of the wavelength of the semiconductor laser, which is a light source, and increasing the numerical aperture (hereinafter referred to as NA) of the objective lens are attempted.
[0003]
As a light source semiconductor laser, a semiconductor laser having an oscillation wavelength of about 400 nm has been put into practical use. As a high NA lens, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-83410, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-202194, and Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-203711 disclose a high NA lens for pickup composed of two aspheric lenses. Has been. The high NA objective lens composed of these two lenses, compared with an objective lens that has conventionally been composed of a single lens in the low NA region, has an increased assembly process, increased accuracy and weight. Up is an issue.
[0004]
Further, when the two-lens configuration is used, the working distance (WD) corresponding to the distance between the objective lens and the information recording medium is reduced, and the information recording medium and the objective lens may be damaged due to the collision between the information recording medium and the objective lens. As a result, there was a problem in reliability. Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-324673 discloses an objective lens having a NA of 0.7 or more that solves such a problem.
[0005]
However, these conventional examples have low manufacturing feasibility. In order to achieve high NA and short wavelength with a single objective lens, select a glass type that can be press-molded using an ultra-precision machined mold, and ensure wavefront performance at the design median value. And manufacturing tolerances need to be in a feasible range. First, it is necessary to suppress the wavefront aberration at the design median value to 0.01λ or less.
[0006]
According to the inventor's calculations, for example, in the third embodiment described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-324673, use wavelength: 400 nm, NA: 0.85, f (focal length): 1.765 mm, nd (lens material) In the objective lens for an optical pickup having a refractive index with respect to the d-line) of 1.771667 and νd (Abbe number) of 53.2, the wavefront aberration is 0.037λ, and the feasibility is low. Even if the wavefront performance of the design median value is good, it is difficult to put it to practical use if the manufacturing tolerance is low. For example, the thickness deviation must be ± 1 μm or more, and the deterioration amount of the wavefront aberration must be about 0.015λ or less. As another example, FIG. 20 shows a thickness tolerance and wavefront aberration for an objective lens for an optical pickup having a use wavelength: 650 nm, NA: 0.75, f: 2.00 mm, nd: 1.69330, and νd: 53.17. The above condition cannot be satisfied.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, it is desired to provide a lens having a small amount of wavefront deterioration due to manufacturing tolerances or an optical pickup capable of suppressing the amount of wavefront deterioration due to manufacturing tolerances.
[0008]
In addition, while new standards with higher NA and shorter wavelengths have been realized in recent years, CDs and DVDs, which are conventional optical recording media, exist at the user's hand. It is desirable that both these optical recording media and the new standard optical recording media can be handled by the same optical information processing apparatus. The easiest way is to use a conventional optical pickup and a new standardofOptical pickupTheThere is a way to install. However, with this method, it is difficult to achieve downsizing and cost reduction.
[0009]
The present invention is directed to solving the above-described problems of the prior art, and has a single lens configuration, a large NA effective for reducing the diameter of the light spot, and an optical pickup having a loose manufacturing tolerance.ofAn optical pickup using an objective lens can be recorded, reproduced, and erased on a conventional optical recording medium such as a DVD system or a CD system without a plurality of optical pickups, and corrects aberration components caused by manufacturing tolerances. The, ShinCan achieve reliabilityRuOptical pickupTheThe purpose is to provide.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the present inventionRepliesOptical pickup according to claim 1IsOptical recording medium with use wavelength: 407 nm ± 10 nm, NA: 0.85 ± 0.05, and light irradiation side substrate thickness: 0.1 mmAnd wavelength used: 660 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0 . 65 ± 0 . 05: Light irradiation side substrate thickness: 0 . 6 mm optical recording mediumOptical pickup that performs at least one of information recording, reproduction, and erasingInIt is configured as a single lens, both surfaces are aspherical and convex, and the refractive index with respect to the d-line material: nd and Abbe number: νd, Lens center thickness: t, paraxial radius of curvature of light source side surface: R1, working distance at wavelength 407 nm: WD (λ = 407 nm), focal length at wavelength 407 nm: f (λ = 407 nm), wavelength 660 nm Working distance: WD (λ = 660 nm), focal length at wavelength 660 nm: f (λ = 660 nm)But the next6conditions,
νd ≦ 65
1.55 ≦ nd
1 . 0nd-1 . 0 ≦ R1 / f (λ = 407 nm) ≦ 1 . 0nd-0 . 8
1 . 2nd-0 . 75 ≦ t / f (λ = 407 nm) ≦ 1 . 2nd-0 . 5
-0 . 35nd + 0 . 77 ≦ WD (λ = 407 nm) / f (λ = 407 nm) ≦ −0 . 35nd + 0 . 85
-0 . 42nd + 0 . 82 ≦ WD (λ = 660 nm) / f (λ = 660 nm) ≦ −0 .
SatisfiedUsed wavelength: 407 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0 . 85 ± 0 . 05: Light irradiation side substrate thickness: 0 . As an infinite system lens for an optical recording medium of 1 mm, use wavelength: 660 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0 . 65 ± 0 . 05: Light irradiation side substrate thickness: 0 . An objective lens used as a finite system lens is provided for a 6 mm optical recording medium..
[0011]
Claims2The optical pick-up describedIs,Wavelength used: 407 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0 . 85 ± 0 . 05: Light irradiation side substrate thickness: 0 . 1 mm optical recording medium, andWavelength used: 780 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0.50 ± 0.05, light irradiation side substrate thickness: 1.2 mm At least one of information recording, reproduction, and erasing is performed on an optical recording mediumAn optical pickup configured as a single lens, having both aspherical surfaces and convex surfaces, a refractive index with respect to the d-line material: nd and Abbe number: νd, center thickness of the lens: t, paraxial curvature of the light source side surface Radius: R1, working distance at wavelength 407 nm: WD (λ = 407 nm), focal length at wavelength 407 nm: f (λ = 407 nm), working distance at wavelength 780 nm: WD (λ = 780 nm), wavelength 780 nm Focal length: f (λ = 780 nm) is the following 6 conditions
νd ≦ 65
1 . 55 ≦ nd
1 . 0nd-1 . 0 ≦ R1 / f (λ = 407 nm) ≦ 1 . 0nd-0 . 8
1 . 2nd-0 . 75 ≦ t / f (λ = 407 nm) ≦ 1 . 2nd-0 . 5
-0 .
-0 .
Satisfactory, use wavelength: 407 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0 . 85 ± 0 . 05: Light irradiation side substrate thickness: 0 . For an optical recording medium of 1 mm, as an infinite system lens, wavelength used: 780 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0 . 50 ± 0 . 05 for light irradiation side substrate thickness: 1 . Having an objective lens used as a finite lens for a 2 mm optical recording medium;
The optical pickup according to
νd ≦ 65
1 . 55 ≦ nd
1 . 0nd-1 . 0 ≦ R1 / f (λ = 407 nm) ≦ 1 . 0nd-0 . 8
1 . 2nd-0 . 75 ≦ t / f (λ = 407 nm) ≦ 1 . 2nd-0 . 5
-0 .
-0 .
-0 .
Satisfactory, use wavelength: 407 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0 . 85 ± 0 . 05: Light irradiation side substrate thickness: 0 . As an infinite system lens for an optical recording medium of 1 mm, use wavelength: 660 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0 . 65 ± 0 . 05: Light irradiation side substrate thickness: 0 . For a 6 mm optical recording medium, as a finite system lens, wavelength used: 780 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0 . 50 ± 0 . 05 for light irradiation side substrate thickness: 1 . Since an objective lens used as a finite system lens is provided for a 2 mm optical recording medium, it has a single lens configuration, so that the number of parts, weight, and assembly accuracy are increased. NA of sheets: 0 . NA: 0 which can realize 85 objective lenses and is easy to manufacture . 85 objective lenses for recording, reproducing, and erasing information on a large-capacity optical recording medium (λ = 407 nm) and DVD (λ = 660 nm) and / or CD (λ = 780 nm) optical recording media Can do at least one or more.
[0012]
And claims4,5The optical pick-up describedIsThe aperture limiting means for switching the numerical aperture according to the wavelength used and / or a lens having a surface with a strong curvature on the objective lens side between the objective lens and the light source is used in combination with the wavelength used: 407 nm, Condensation can be performed in a state where aberration is suppressed even for a large-capacity optical recording medium having an NA of 0.85 and an optical recording medium such as a DVD or CD.
[0015]
Claims6~9The optical pickup according to claim1~5The optical pickup according to
[0016]
Claims10~13The optical pickup according to claim1~5The optical pickup according to
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0021]
In general, the optical recording medium has a disk shape, and the light irradiation side substrate thickness of the optical recording medium: 0.1 mm is a standard value. Based on this standard value, an “optical pickup optical system” is designed, and in the optical recording medium actually used, the light irradiation side substrate thickness has an error with respect to the standard value.
[0022]
Here, refractive index: nd, Abbe number: νd, center thickness of lens: t, paraxial radius of curvature of light source side: R1, working distance: WD, refractive index of material for d-line: nd, focal length: f As
Condition 1: νd ≦ 65
Condition 2: 1.55 ≦ nd
Condition 3: 1.0 nd-1.0 ≦ R1 / f ≦ 1.0 nd−0.8
Condition 4: 1.2nd−0.75 ≦ t / f ≦ 1.2nd−0.5
Condition 5: -0.35nd + 0.77 ≦ WD / f ≦ −0.35nd + 0.85
These
[0023]
The objective lens for an optical pickup used as an infinite system lens is a positive lens that collects a parallel light beam incident from the light source side, and the objective lens for an optical pickup according to the present invention has a single lens configuration and both surfaces are aspherical. As a form of the lens, a biconvex lens or a meniscus lens can be used. However, since the biconvex lens can relax the curvature on the light source side, the biconvex lens is preferable from the viewpoint of manufacturing feasibility.
[0024]
When forming a light spot with a "desired spot diameter" on the recording surface via a light source of a predetermined wavelength and a substrate of a predetermined thickness, "the upper limit value of wavefront aberration allowed to form a good light spot" ”Must be suppressed to 0.04λ (λ: wavelength) or less. In this wavefront aberration: 0.04λ, there is a wavefront deterioration due to a manufacturing error such as a curvature radius shift, a thickness shift, an aspherical shape shift, a shift of each surface, and a tilt of each surface of the first and second surfaces of the lens. included. Therefore, the upper limit guideline of the amount of wavefront deterioration associated with each manufacturing error is about 0.015λ.
[0025]
FIG. 1 shows a lens material that is allowed to realize a wavefront aberration of 0.04λ or less in terms of the relationship between the refractive index: nd and the Abbe number: νd. When the objective lens for optical pickup is configured as “a biconvex lens having a surface with a strong curvature facing the light source”, when the condition 2: 1.55 ≦ nd is not satisfied, the refractive index of the objective lens is too small, When realizing NA, the curvature of the lens surface on the light source side in particular must be increased, and it becomes difficult to form the objective lens surface with high accuracy, and the cost of the objective lens also increases.
[0026]
If the condition 1: νd ≦ 65 with respect to the Abbe number: νd is not satisfied, chromatic aberration due to wavelength fluctuations in the light source becomes too large. The conditions regarding the Abbe number: νd and the refractive index: nd are preferably satisfied particularly when the objective lens for an optical pickup is a “biconvex lens having a surface with a strong curvature facing the light source”.
[0027]
Further, in the case of being formed as “a biconvex lens with a convex surface having a strong curvature facing the light source side”, if the
[0028]
Consider the paraxial radius of curvature R1 of the
[0029]
On the other hand, when the center thickness t of the lens is increased, the region where light passes through the surface on the recording medium side is reduced. In the present invention, an object is to increase the NA of the optical pickup objective lens. To increase the NA, the positive refractive power of the lens must be increased. Therefore, if the center thickness of the lens: t is increased and the NA is increased as described above, the refractive index of the lens material must be increased, and “the refractive index of the lens material: nd “Center thickness: increases as t increases”.
[0030]
Under the condition that the above-mentioned “wavefront aberration: 0.04λ or less” can be achieved, the relationship in which the paraxial radius of curvature: R1 and the refractive index: nd are satisfied, “the surface with a strong curvature is directed to the light source side. The focal length: f = 1.765 mm and NA: 0.85 of the objective lens for optical pickup formed as a “biconvex lens” is obtained as an example, and a black circle (●) in FIG. Similarly, when f = 2.235 mm and NA: 0.85 are obtained as an example, a triangle (Δ) in FIG. 2A is obtained. That is, it falls within the range on the straight line 2a-1 and the straight line 2a-2. Since the refractive index of the material depends on the Abbe number: νd in addition to the refractive index of the d-line: nd, the relationship between R1 and nd is not determined first, but the range between the straight line 2a-1 and the straight line 2a-2. “Wavefront aberration: 0.04λ or less” can be achieved by
[0031]
Similarly, under the condition that “wavefront aberration: 0.04λ or less” can be achieved, the relationship that the center thickness: t and the refractive index: nd are satisfied is expressed as “both surfaces with a strong curvature facing the light source side. The focal length: f = 1.765 mm and NA: 0.85 of the objective lens for an optical pickup formed as a “convex lens” are obtained as an example, and a black circle (●) in FIG. Similarly, when f = 2.235 mm and NA: 0.85 are obtained as an example, a triangle (Δ) in FIG. 2B is obtained. That is, it falls within the range on the
[0032]
Next, the objective lens for an optical pickup of the present invention secures a working distance: WD necessary for improving the reliability of the optical pickup. Working distance: In order to increase the WD, it is only necessary to increase the back focus. For this purpose, the refractive index of the optical pickup objective lens may be decreased to reduce the refractive power, but this leads to a decrease in NA. Therefore, in order to secure the required working distance: WD while ensuring the required NA, the NA and nd must be balanced.
[0033]
NA: 0.85 can be realized, and the allowable working distance under the condition of suppressing the wavefront aberration to 0.04λ or less is the relationship between WD and the refractive index of the lens material: nd. When examined with a focal length of an optical pickup objective lens formed as a “biconvex lens toward the light source side”: f = 1.765 mm, NA: 0.85, a black circle (● in FIG. 2C) )become that way. Similarly, when viewed and obtained under the condition of f = 2.235 mm and NA: 0.85, a triangle (Δ) in FIG. That is, it falls within the range on the straight line 2c-1 and the straight line 2c-2. Since the refractive index of the material depends not only on the refractive index of the d-line: nd but also on the Abbe number: νd, the relationship between WD and nd is not determined first, but on the straight lines 2c-1 and 2c-2. By
[0034]
If the
[0035]
Thus, by satisfying the
[0036]
As the first embodiment of the present invention, two specific examples of an objective lens for an optical pickup are given. Here, in order to avoid complications, the same reference numerals are given to components having equivalent functions corresponding to the respective constituent members shown in FIGS. 3A and 4A, and 1 denotes a wavelength selection aperture, 2 Is an objective lens for optical pickup, and 3 is a light irradiation side substrate (thickness: 0.1 mm) of the optical recording medium. The laser beam from the light source side (not shown, but located on the left side of FIGS. 3A and 4A) is a “parallel beam” and has an opening (aperture diameter: φ = 3 mm or 4 mm) of the
[0037]
Further, the aspherical shape of the lens surface is: coordinate in the optical axis direction: X, coordinate in the optical axis orthogonal direction: Y, paraxial radius of curvature: R, conic constant: K, higher order coefficients: A, B, C, Using D, E, F,..., A well-known aspherical expression is expressed by (Expression 1)
[0038]
[Expression 1]
X = (Y2/ R) / [1 + √ {1- (1 + K) Y / R2} + AYFour+ BY6
+ CY8+ DYTen+ EY12+ FY14+ GY16+ HY18+ JY20+ ...
The shape is specified by giving R, K, A, B, C, D,.
[0039]
First, the objective lens for the optical pickup in Example 1 has a working wavelength: 407 nm, NA: 0.85, f: 1.765 mm, nd: 1.69350, and νd: 53.2. (Table 1) Specific data is shown.
[0040]
[Table 1]
The symbols in the table are as follows.
“OBJ” means an object point (semiconductor laser as a light source), but the
[0041]
“S1” means the light source side surface of the optical pickup objective lens, and “S2” means the optical recording medium side surface. The thickness of the
[0042]
“S3” is a light source side surface of the light
[0043]
In the display of the aspheric coefficient, for example, “D: 0.305477E-03” is “D = 0.305477 × 10.-3"Means. The same applies to the display of each table below.
[0044]
FIG. 3A shows an arrangement state of the
[0045]
Further, FIG. 3D shows the aberration deterioration amount when the lens center thickness shift occurs. The broken line corresponds to the amount of aberration deterioration caused by the deviation of the center thickness in the conventional objective lens of use wavelength: 650 nm, NA: 0.75, f: 2.00 mm, nd: 1.69330, νd: 53.17. The solid line shows the same deterioration amount of the first embodiment. Compared with the conventional objective lens, even if there is a thickness deviation of about ± 1 μm, the wavefront deterioration is 0.006λ or less, and it is in a range where the production is sufficiently possible.
[0046]
As described above, the objective lens of Example 1 is close to the light source side.axisCurvature radius: R1 = 1.37595 mm, f = 1.765 mm, nd = 1.69350, νd = 53.2, WD = 0.254496 mm, R1, t, WD, f, nd, νd are It exists in the range which satisfies above-described conditions 1-5.
[0047]
Next, the objective lens for optical pickup in Example 2 is different from that in Example 1 in focal length: f, NA: 0.85, f = 2.353 mm, nd = 1.69350, νd = 53.2. Specific data is shown in (Table 2) following (Table 1).
[0048]
[Table 2]
FIG. 4A shows an arrangement state of the
[0049]
As described above, the objective lens of Example 2 has R1 = 1.8331 mm, f = 2.353 mm, nd = 1.69350, νd = 53.2, and WD = 0.5888459 mm. , WD, f, nd, and νd are in a range that satisfies the
[0050]
Subsequently, using the objective lens for an optical recording medium optical pickup having a working wavelength of 407 nm ± 10 nm, NA of 0.85 ± 0.05, and a light irradiation side substrate thickness of 0.1 mm, DVD system, CD system As a condition for realizing the desired performance of the conventional optical recording medium such as
Condition 6: -0.42nd + 0.82 ≦ WD / f ≦ −0.42nd + 0.95
Condition 7: -0.35nd + 0.64 ≦ WD / f ≦ −0.35nd + 0.72
And the meaning of condition 6 is the same as the meaning of condition 7.
[0051]
In order to collect light on a DVD-based optical recording medium, “For an optical pickup capable of condensing on an optical recording medium having a working wavelength: 660 nm ± 10 nm, NA 0.65 ± 0.05, and light irradiation side substrate thickness: 0.6 mm. It must be an “objective lens”.
[0052]
Similarly, in order to collect light on a CD-based optical recording medium, “light that can be condensed on an optical recording medium having a working wavelength of 780 nm ± 10 nm, NA of 0.50 ± 0.05, and a light irradiation side substrate thickness of 1.2 mm. It must be a pickup objective lens.
[0053]
When the objective lens of the present invention is used as an infinite system objective lens under the above-mentioned DVD system and CD system operating wavelength and substrate thickness conditions, differences in substrate thickness (0.1 mm, 0.6 mm, 1.2 mm), wavelength Spherical aberration due to the difference (407 nm, 660 nm, 780 nm) occurs. In order to suppress this spherical aberration, correction can be made by making the incident light beam on the objective lens into divergent light when recording, reproducing, or erasing data on a DVD system or CD system. That is, it is used as a finite objective lens when recording, reproducing, and erasing on a DVD system or a CD system. In addition, even when incident light is incident in a diverging state, a slight amount of spherical aberration remains, but this is suppressed by placing a coupling lens having a strong curvature surface on the objective lens side between the light source and the objective lens. it can. Also, the difference in NA (0.85, 0.65, 0.50) can be eliminated by using an element that can limit the aperture according to the wavelength used.
[0054]
“Used wavelength: 407 nm ± 10 nm, NA: 0.85 ± 0.05, light irradiation side substrate thickness: 0.1 mm objective lens for optical recording medium optical pickup” satisfying the
[0055]
Similarly, “an objective lens for an optical recording medium optical pickup having a working wavelength: 407 nm ± 10 nm, NA: 0.85 ± 0.05, and light irradiation side substrate thickness: 0.1 mm” satisfying the
[0056]
That is, it falls within the range on the straight line 5b-1 and the straight line 5b-2. The refractive index of the material depends not only on the refractive index of the d-line: nd but also on the Abbe number: νd, so that the relationship between WD and nd is not determined first, but on the straight lines 5b-1 and 5b-2. By satisfying the condition 7 of WD and nd determined by the range, and satisfying the νd defined by the
[0057]
In this way, by satisfying the above condition 6 or 7, the optical recording medium having “use wavelength: 407 nm ± 10 nm, NA: 0.85 ± 0.05 and light irradiation side substrate thickness: 0.1 mm” Realizes at least one of the recording, reproduction and erasure of conventional optical recording media such as DVD and CD in "Infinite optical pickup that records at least one of information recording, reproduction and erasing" A possible optical pickup can be realized.
[0058]
As
[0059]
The light emitted from the
[0060]
Further, the aspherical shape of the lens surface is: coordinate in the optical axis direction: X, coordinate in the optical axis orthogonal direction: Y, paraxial radius of curvature: R, conic constant: K, higher order coefficients: A, B, C, Using D, E, F,..., A well-known aspherical expression is expressed by (Equation 2),
[0061]
[Expression 2]
X = (Y2/ R) / [1 + √ {1- (1 + K) Y / R2} + AYFour+ BY6
+ CY8+ DYTen+ EY12+ FY14+ GY16+ HY18+ JY20+ ...
The shape is specified by giving R, K, A, B, C, D,.
[0062]
As Example 3, a case where the
[0063]
[Table 3]
The symbols in the table are as follows.
“OBJ” means an object point (semiconductor laser as a light source), the
[0064]
“S2” means the light source side surface of the
[0065]
The thickness of the
[0066]
“S7” is a light source side surface of the light
[0067]
FIG. 6A shows an arrangement state of the
[0068]
As described above, the
[0069]
The objective lens for an optical pickup as Example 4 in the
[0070]
[Table 4]
FIG. 7A shows an arrangement state of the
[0071]
As described above, the
The WD, f, nd, and νd are in a range that satisfies the above-described
[0072]
Furthermore, Example 3 and Example 4 can be realized simultaneously.
[0073]
FIG. 8 is a block diagram showing a schematic configuration of the optical pickup according to the third embodiment of the present invention. The third embodiment uses the objective lens described in Examples 1 and 2 of the first embodiment.
[0074]
8 includes a semiconductor laser 101, a collimating lens 102, a polarizing beam splitter 103, a deflecting prism 104, a quarter wave plate 105, an optical pickup objective lens 106, a
[0075]
The laser beam emitted from the semiconductor laser 101 is converted into a substantially parallel beam by the collimator lens 102, passes through the polarization beam splitter 103, the optical path is bent by 90 degrees by the deflecting prism 104, and is condensed through the objective lens 106. The light beam is converted into a light beam, irradiated onto the optical recording medium 107 (light irradiation side substrate thickness: 0.1 mm), passes through the light irradiation side substrate, and forms a light spot on the recording surface.
[0076]
A quarter-wave plate 105 is disposed in front of the objective lens 106, and converts linearly polarized light from the light source side into circularly polarized light. The light beam reflected by the optical recording medium 107 becomes a “return light beam”, travels backward in the optical path at the time of irradiation, and enters the polarization beam splitter 103 through the objective lens 106, the quarter-wave plate 105, and the deflection prism 104. To do.
[0077]
The return light beam incident on the quarter-wave plate 105 is circularly polarized light that is opposite to the forward path, and is transmitted through the quarter-wave plate 105 to become linearly polarized light that is orthogonal to the polarization direction of the forward path. Reflected by. The return light beam reflected by the polarization beam splitter 103 is incident on the
[0078]
The
[0079]
FIG. 9A is a block diagram showing a schematic configuration of the optical pickup according to the fourth embodiment of the present invention. Here, corresponding components having the same functions corresponding to the components described in FIG. 8 showing the third embodiment are denoted by the same reference numerals, and the same applies to the following drawings.
[0080]
In the fourth embodiment, the objective lens described in Examples 3 and 4 of the second embodiment is used. The optical pickup shown in FIG. 9A records both a large-capacity optical recording medium having a working wavelength: 407 nm and NA: 0.85 and a DVD optical recording medium having a working wavelength: 660 nm and NA: 0.65. , Play or erase.
[0081]
First, a case where recording, reproduction, or erasing is performed on a large-capacity optical recording medium having a working wavelength: 407 nm and NA: 0.85 will be described. In FIG. 9A, reference numeral 101 denotes a semiconductor laser having a wavelength of 407 nm, which is a light source, and linearly polarized divergent light emitted from the semiconductor laser (light source) 101 is converted into substantially parallel light by the collimator lens 102, and the polarization beam splitter. 103, transmitted through the dichroic prism 203, deflected by 90 degrees in the optical path by the deflecting prism 104, passed through the quarter-wave plate 105 to be circularly polarized, transmitted through the
[0082]
The light reflected from the optical recording medium 107 passes through the objective lens 106 and the quarter-wave plate 105 and becomes circularly polarized light in the opposite direction to the forward path, becomes again substantially parallel light, becomes linearly polarized light orthogonal to the forward path, and is polarized. The light is reflected by the beam splitter 103, is converged by the
[0083]
Next, a case where recording, reproduction, or erasing is performed on a DVD optical recording medium having a use wavelength: 660 nm and NA: 0.65 will be described. In recent years, a hologram unit that uses a hologram to separate a light beam by installing a light receiving and emitting element in one can (container) has been generally used for DVD optical pickups.
[0084]
In FIG. 9C,
[0085]
In particular, the
[0086]
The light reflected from the optical recording medium 107 is deflected by the deflecting prism 104, reflected by the dichroic prism 203, and converged by the coupling lens 202, and the same as the semiconductor laser 201a by the hologram 201b shown in FIG. 9C. The light is diffracted and received in the direction of the light receiving element 201c in the can. From the light receiving element 201c, the informationNewsSignals and servo signals are detected.
[0087]
FIG. 10A is a block diagram showing a schematic configuration of the optical pickup according to the fifth embodiment of the present invention. In the fifth embodiment, a large-capacity optical recording medium having a used wavelength of 407 nm and NA: 0.85, a DVD-based optical recording medium having a used wavelength of 660 nm and NA of 0.65, a used wavelength of 780 nm, and an NA. : An optical pickup capable of recording, reproducing or erasing both 0.50 CD optical recording media.
[0088]
The difference from the third embodiment is that the two semiconductor lasers 201a and 301a having different wavelengths for the DVD system and the CD system and the light reception for receiving the reflected light from the DVD and CD optical recording media. A hologram unit 301 including two light receiving elements 201c and 301c, a hologram 301b for condensing the reflected light from each of the DVD and CD optical recording media on each of the light receiving elements 201c and 301c, and FIG. In the DVD system and the CD system as shown in FIG. 10B, the
[0089]
FIG. 11 is a block diagram showing a schematic configuration of the optical pickup according to the sixth embodiment of the present invention. The difference between the sixth embodiment and the third to fifth embodiments is that a correction means 401 for correcting even-order aberration components generated due to manufacturing tolerances of the objective lens is provided.
[0090]
Manufacturing errors of double-sided aspherical glass mold lenses include deviations in paraxial curvature radius of each surface, aspherical shape deviation of each surface, thickness deviation, material variation, shift between surfaces, and tilt between surfaces. It is done. Among these, the paraxial curvature radius deviation, thickness deviation, and material variation of each surface are the causes of even-order aberrations. If there is even-order aberration, the shape of the light spot formed on the recording surface deteriorates.
[0091]
As shown in FIG. 11, the optical pickup having the even-order aberration detecting unit and the even-order aberration correcting unit of the sixth embodiment uses a semiconductor laser 101 having an emission wavelength of 407 nm ± 10 nm. As the objective lens 106, any of the objective lenses described in Examples 1 and 2 of the first embodiment is used.
[0092]
In FIG. 11, 401 is an even-order aberration correction means, 402 is an even-order aberration detection means for detecting a lens manufacturing error, and the aberration detection means 402 is a simplified illustration of the actual configuration.
[0093]
Now, when there is a lens manufacturing error, even-order aberration occurs, and the shape of the light spot formed on the recording surface deteriorates. The aberration generated in this manner distorts the wavefront of the returning light beam, and aberration also occurs in the light beam that travels toward the
[0094]
FIG. 12A shows this state. When even-numbered aberration is generated in the return beam incident on the
[0095]
For example, as the aberration detection means 402 shown in FIG. 11, optical path separation means such as a hologram and a beam splitter, or an element whose timing is shifted by a liquid crystal shutter, and the like, as shown in FIG. By using the
[0096]
Since the even-order aberration detected by the aberration detection means 402 is caused by a lens manufacturing error if the original is taken, the detected aberration and the lens manufacturing error have a corresponding relationship with each other. A lens manufacturing error can be known by detecting aberration as described above. By correcting even-order aberrations based on this lens manufacturing error, it becomes possible to form an appropriate light spot on the recording surface. In the sixth embodiment, the detected aberration is given as an “aberration signal” obtained by appropriately combining photoelectric output signals from the regions A and B of the
[0097]
In addition, the aberration correction unit 401 according to the sixth embodiment includes two lenses and an interval adjustment unit (not shown) that adjusts the interval between these lenses. One of the two lenses is a positive lens and the other is a negative lens. In the example shown in FIG. 11, the negative lens is disposed on the light source side, but the positive lens may be disposed on the light source side.
[0098]
When the distance between the positive and negative lenses constituting the aberration correction unit 401 is changed, even-order aberration is generated in the light beam transmitted through the aberration correction unit 401 to the objective lens 106 side. It is only necessary to cancel even-order aberrations that occur due to the manufacturing error.
[0099]
It is assumed that the wavefront aberration that gives even-order aberration caused by the manufacturing error of the objective lens 106 detected by the aberration detection unit 402 is as shown in FIG. This wavefront aberration is shown as a two-dimensional curve in FIG. With respect to such wavefront aberration, if the distance between the positive and negative lenses in the light beam incident on the objective lens 106 from the light source side is changed to change the divergence state of the incident light to the objective lens, FIG. Is obtained as corrected wavefront aberration, which is much smaller than the original wavefront aberration.
[0100]
Further, as a specific correction reference, the “aberration signal” when the aberration of the objective lens 106 is approximately the design median value and no aberration occurs is set to 0 with the distance between the two lenses in the aberration correction unit 401 as a reference value. In this way, when an aberration occurs when the objective lens 106 actually used is assembled, the distance between the lenses may be adjusted so that the aberration signal becomes zero.
[0101]
One or both of the positive lens and the negative lens constituting the aberration correction unit 401 may be composed of a plurality of lenses.
[0102]
FIG. 13A is a block diagram showing a schematic configuration of the optical pickup according to the seventh embodiment of the present invention. The seventh embodiment is different from the sixth embodiment in that even-order aberration correction means 401 is composed of a liquid crystal element and voltage control means (not shown) for driving the liquid crystal element. The point is the
[0103]
As shown in FIG. 13B, the liquid crystal element is configured such that at least one of the transparent electrodes is concentrically divided and a voltage can be independently applied between the electrode portion of each concentric zone and the common electrode. By controlling this voltage, the refractive index n of the liquid crystal of each electrode portion can be freely changed from n1 to n2.
[0104]
When the refractive index: n is changed, the optical path difference: Δn · d (Δn is the change in refractive index, d is the cell thickness of the liquid crystal), that is, the wavelength is λ, and the phase difference is Δn · d (2π / λ) can be given.
[0105]
It is assumed that the wavefront aberration that gives even-order aberration caused by the manufacturing error of the objective lens 106 detected by the aberration detector 502 is, for example, as shown in FIG. This wavefront aberration is shown as a two-dimensional curve in the solid line in the upper part of FIG.
[0106]
For such wavefront aberration, the light beam incident on the objective lens 106 from the light source side is applied to each concentric band electrode of the liquid crystal element so that the phase difference shown by the broken line in the lower part of FIG. When the voltage to be adjusted is adjusted, the “wavefront aberration” can be canceled by the delay of the wavefront at each part of the light beam transmitted through the liquid crystal element. FIG. 14B shows the sum of the solid line (wavefront aberration) and the broken line (wavefront delay due to the liquid crystal element) in FIG. 14A, that is, the corrected wavefront aberration. It is much smaller than the original wavefront aberration (upper part in FIG. 14A).
[0107]
Incidentally, as an issue of an optical pickup for recording, reproducing, or erasing on an optical recording medium having a used wavelength: 407 nm ± 10 nm and NA: 0.85, there is generation of spherical aberration due to deviation of the substrate thickness of the optical recording medium. That is, the spherical aberration associated with the deviation of the substrate thickness increases in proportion to the fourth power of NA and the first power of the wavelength. However, the manufacturing error of the substrate thickness of ± 10 μm is unacceptable as an optical pickup. It is necessary to correct the aberrations associated with. As means for correcting such a substrate thickness deviation, those described in Japanese Patent No. 2502884, Japanese Patent Laid-Open No. 2000-131603, Japanese Patent No. 3067665, Japanese Patent Laid-Open No. 9-128785 are known. In addition, it is also possible to correct even-order aberrations caused by the lens manufacturing error by sharing with a conventionally known spherical aberration correcting means for correcting the substrate thickness error.
[0108]
In addition, as the
[0109]
In addition, the correction timing of the aberration due to the lens manufacturing error may be performed when the power is turned on, and may be corrected together with the spherical aberration accompanying the thickness deviation of the optical recording medium when the optical recording medium is attached, or The optical recording medium may be performed at any time during the recording, reproduction, and erasing operations.
[0110]
The aberration correction means is not limited to an optical pickup that records, reproduces, or erases an optical recording medium having a used wavelength: 407 nm ± 10 nm and NA: 0.85. FIG. 9A and FIG. You may arrange | position in the optical path in the middle of the optical pick-up which performs compatibility with the DVD type | system | group shown to a), or CD type | system | group.
[0111]
FIG. 15 is a block diagram showing a schematic configuration of the optical pickup according to the eighth embodiment of the present invention. The difference between the eighth embodiment and the third to fifth embodiments is that a correction means 601 for correcting an odd-order aberration component generated due to the manufacturing tolerance of the objective lens is provided.
[0112]
Manufacturing errors of double-sided aspherical glass mold lenses include deviations in paraxial curvature radius of each surface, aspherical shape deviation of each surface, thickness deviation, material variation, shift between surfaces, and tilt between surfaces. It is done. Of these, the shift and tilt between the surfaces are the factors that cause odd-order aberrations. If there is an odd-order aberration, the shape of the light spot formed on the recording surface deteriorates.
[0113]
As shown in FIG. 15, the optical pickup having the odd-order aberration detecting unit and the odd-order aberration correcting unit of the eighth embodiment uses a semiconductor laser 101 having an emission wavelength of 407 nm ± 10 nm. As the objective lens 106, any of the objective lenses described in Examples 1 and 2 of the first embodiment is used.
[0114]
In FIG. 15, 601 is an odd-order aberration correction unit, 602 is an odd-order aberration detection unit that detects a lens manufacturing error, and the aberration detection unit 602 is a simplified illustration of the actual configuration.
[0115]
Now, if there is a lens manufacturing error, odd-order aberrations occur, and the shape of the light spot formed on the recording surface deteriorates. The aberration generated in this manner distorts the wavefront of the returning light beam, and aberration also occurs in the light beam that travels toward the
[0116]
FIG. 16A shows this state, and when an odd-order aberration is generated in the return beam incident on the
[0117]
For example, as the aberration detection means 602 shown in FIG. 15, optical path separation means such as a hologram and a beam splitter, or an element that shifts the timing by a liquid crystal shutter, and the like, as shown in FIG. By using the
[0118]
Since the odd-order aberration detected by the aberration detector 502 is caused by a manufacturing error of the lens if the original is taken, the detected aberration and the lens manufacturing error have a corresponding relationship with each other. A lens manufacturing error can be known by detecting aberration as described above. It is possible to correct an odd-order aberration based on this lens manufacturing error and form an appropriate light spot on the recording surface. In the eighth embodiment, the detected aberration is given as an “aberration signal” obtained by appropriately combining photoelectric output signals from the regions A and B of the
[0119]
The aberration correction means 601 in Embodiment 8 of FIG. 15 optically changes the optical axis of the objective lens by using a four-axis actuator capable of tilt control around two axes in addition to the two-direction control of the objective lens for focus and tracking. An objective lens tilt adjusting means for adjusting the tilt from the optical axis of the system is used.
[0120]
When the inclination of the objective lens is changed by the four-axis actuator constituting the aberration correction unit 601, odd-order aberration is generated in the light beam transmitted through the aberration correction unit 601 to the objective lens 106 side. What is necessary is just to cancel the odd-order aberration which occurs with the manufacturing error of the lens.
[0121]
It is assumed that the wavefront aberration that gives an odd-order aberration caused by the manufacturing error of the objective lens 106 detected by the aberration detector 602 is as shown in FIG. This wavefront aberration is shown as a two-dimensional curve in FIG.
[0122]
When the inclination of the objective lens is changed with respect to the light beam incident on the objective lens 106 from the light source side, the wavefront aberration as shown in FIG. 16E is obtained as the corrected wavefront aberration. . It is much smaller than the original wavefront aberration.
[0123]
Further, as a specific correction reference, the “aberration signal” is set to 0 when the objective lens has a substantially designed median value and no aberration occurs with the inclination of the objective lens in the aberration correction unit 601 as a reference value. It is necessary to adjust the inclination of the objective lens so that the aberration signal is zero when aberration is generated by assembling the objective lens actually used.
[0124]
The aberration correction means is not limited to the four axes, and may be a three-axis actuator that controls only the focus, the track, and the tilt in one axis direction. In this case, it goes without saying that the correction capability is lower than that of the four axes. .
[0125]
FIG. 17A is a block diagram showing a schematic configuration of the optical pickup according to the ninth embodiment of the present invention. The ninth embodiment is different from the eighth embodiment in that the odd-order aberration correction means 601 is composed of a liquid crystal element and a voltage control means (not shown) for driving the liquid crystal element. The point is the
[0126]
In the liquid crystal element, as shown in FIG. 17B, at least one of the transparent electrodes 31 to 38 is divided symmetrically in the left-right and up-down directions so that a voltage can be applied independently between each electrode portion and the common electrode. By controlling this voltage, the refractive index n of the liquid crystal at each electrode portion can be freely changed from n1 to n2.
[0127]
When the refractive index: n is changed, the optical path difference: Δn · d (Δn is the change in refractive index, d is the cell thickness of the liquid crystal), that is, the wavelength is λ, and the phase difference is Δn · d (2π / λ) can be given.
[0128]
It is assumed that the wavefront aberration that gives the odd-order aberration caused by the manufacturing error of the objective lens 106 detected by the aberration detector 702 is as shown in FIG. This wavefront aberration is shown as a two-dimensional curve as a solid line in FIG.
[0129]
When the voltage applied to each electrode of the liquid crystal element is adjusted so that the phase difference shown by the wavy line in FIG. 18A is given to the light beam incident on the objective lens 106 from the light source side against such wavefront aberration, The “wavefront aberration” can be canceled out by the wavefront delay in each part of the light beam transmitted through the liquid crystal element. FIG. 18B shows the sum of the solid line (wavefront aberration) and the broken line (wavefront delay due to the liquid crystal element) in FIG. 18A, that is, the corrected wavefront aberration. It is much smaller than the original wavefront aberration (the solid line portion in FIG. 18A).
[0130]
An issue with optical pickups is the occurrence of coma aberration associated with the tilt shift of the optical recording medium. That is, it is necessary to allow about ± 1 degree as the tilt during the operation of the substrate, but it is not acceptable as an optical pickup, so it is necessary to correct the coma due to the tilt of the optical recording medium. As means for correcting such coma due to tilt, those disclosed in JP-A-10-91990, JP-A-2001-110075, JP-A-3142251, JP-A-9-128785 are known. Yes. Therefore, it is also possible to correct odd-order aberrations caused by the lens manufacturing error by sharing with a conventionally known recording medium tilt coma aberration correcting means.
[0131]
Further, as the
[0132]
In addition, the correction timing of the aberration due to the lens manufacturing error may be performed when the power is turned on, and may be corrected together with the coma accompanying the tilt of the optical recording medium when the optical recording medium is attached, or The optical recording medium may be performed at any time during the recording, reproduction, and erasing operations.
[0133]
The aberration correction means is not limited to an optical pickup that records, reproduces, or erases an optical recording medium having a working wavelength: 407 nm ± 10 nm and NA: 0.85, and is not limited to FIGS. You may arrange | position in the optical path in the middle of the optical pick-up which performs compatibility with the DVD type | system | group shown to a), or CD type | system | group.
[0134]
In particular, the coma accompanying the tilt of the substrate increases in proportion to the third power of NA, the first power of the substrate thickness, and the first power of the wavelength, but is not necessary for the CD generation and necessary for the DVD generation. In the generation of “use wavelength: 407 nm, substrate thickness: 0.1 mm, NA: 0.85”, since the influence of coma aberration is smaller than that of the DVD generation, it is highly likely that it becomes unnecessary.
[0135]
Therefore, as shown in FIG. 9A, an optical pickup device for recording, reproducing, and erasing both the DVD generation and the generation of “use wavelength: 407 nm, substrate thickness: 0.1 mm, NA: 0.85”. In the DVD generation, it functions as a coma aberration correcting means accompanying the tilt of the substrate during recording, reproduction, and erasing, and the recording of the generation of “use wavelength: 407 nm, substrate thickness: 0.1 mm, NA: 0.85” , A structure that functions as a means for correcting a lens manufacturing error at the time of reproduction and erasing may be used.
[0136]
FIG. 19 is a transparent perspective view showing a schematic configuration of the optical information processing apparatus according to
[0137]
As an optical pickup 11,AboveThe optical information processing apparatus can appropriately record, reproduce, and erase information with respect to the optical recording medium having the used wavelength.
[0138]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it has a single lens configuration, and there is no problem of an increase in the number of parts, an increase in weight, and an increase in assembly accuracy. A thickness deviation of several μm or more that could not be achieved with an objective lens can be realized with an NA: 0.85 optical pickup objective lens that can be easily manufactured using a glass mold material. It can be focused on conventional optical recording media such as DVD and CD systems with reduced aberrations, and each optical recording medium can be compatible with a single optical pickup. Axisymmetric aberration caused by manufacturing errors of the optical disc, spherical aberration caused by errors in the substrate thickness of the optical recording medium, anti-axisymmetric aberration caused by manufacturing errors of the objective lens, optical recording medium Due to tilt With a configuration that shares a correction means to suppress coma aberration, etc., and reliability without increasing the number of partsButHighTheAn optical pickup that can record, reproduce, and erase information on optical recording media of each wavelength.TheThere is an effect that it can be realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view of a lens material represented by the relationship between refractive index: nd and Abbe number: νd.
2A is a paraxial radius of curvature and refractive index, FIG. 2B is a lens center thickness and refractive index, and FIG. 2C is a condition for achieving a working distance and a refractive index wavefront aberration of 0.04λ or less. Diagram showing the relationship
3 shows the arrangement of the wavelength selective aperture, the optical pickup objective lens, and the light irradiation side substrate of Example 1 according to
4 shows the arrangement of the wavelength selective aperture, the optical pickup objective lens, and the light irradiation side substrate of Example 2 in
FIGS. 5A and 5B are diagrams showing a relationship between a DVD system and FIG. 5B a CD system working distance and a refractive index of a lens material.
6A is a wavelength selection aperture, an optical pickup objective lens, a light irradiation side substrate, a coupling lens, and a light source arrangement state of Example 3 in
7A is a wavelength selection aperture, an optical pickup objective lens, a light irradiation side substrate, a coupling lens, and a light source arrangement state of Example 4 in
FIG. 8 is a block diagram showing a schematic configuration of an optical pickup according to a third embodiment of the present invention.
9A is a block diagram showing a schematic configuration of an optical pickup according to a fourth embodiment of the present invention, FIG. 9B is a wavelength selection aperture, and FIG. 9C is an enlarged view of a hologram unit.
10A is a block diagram illustrating a schematic configuration of an optical pickup according to a fifth embodiment of the present invention, and FIG. 10B is a diagram illustrating wavelength aperture limitation of a wavelength selection aperture.
FIG. 11 is a block diagram showing a schematic configuration of an optical pickup according to a sixth embodiment of the present invention.
12A is an even-order aberration generated in the detection lens, FIG. 12B is a divided region of the light receiving element, FIG. 12C is a three-dimensional curve of wavefront aberration, and FIG. 12D is a two-dimensional curve of wavefront aberration; (E) is a figure which shows the two-dimensional curve after correction | amendment.
13A is a block diagram illustrating a schematic configuration of an optical pickup according to a seventh embodiment of the present invention, and FIG. 13B is a diagram illustrating a transparent electrode of a liquid crystal element that is aberration correction means.
14A is a diagram showing wavefront aberration before correction, and FIG. 14B is a diagram showing wavefront aberration after correction.
FIG. 15 is a block diagram showing a schematic configuration of an optical pickup according to an eighth embodiment of the present invention.
16A is an odd-order aberration generated in the detection lens, FIG. 16B is a divided region of the light receiving element, FIG. 16C is a three-dimensional curve of wavefront aberration, and FIG. 16D is a two-dimensional curve of wavefront aberration; (E) is a figure which shows the two-dimensional curve after correction | amendment.
17A is a block diagram illustrating a schematic configuration of an optical pickup according to a ninth embodiment of the present invention, and FIG. 17B is a diagram illustrating a transparent electrode of a liquid crystal element that is an aberration correction unit.
18A is a diagram showing wavefront aberration before correction, and FIG. 18B is a diagram showing wavefront aberration after correction.
FIG. 19 is a transparent perspective view showing a schematic configuration of the optical information processing apparatus in the tenth embodiment of the present invention.
FIG. 20 is a diagram showing a relationship between thickness tolerance and wavefront aberration of a conventional objective lens;
[Explanation of symbols]
1,204,304 Wavelength selection aperture
2,106 Objective lens
3 Substrate
4 Light source
5,202,302 Coupling lens
10 Information recording and playback device
11 Optical pickup
12 insertion slot
13 Spindle motor
14 Carriage
20, 107 Optical recording medium
21 cartridge
22 Shutter
31-38 Transparent electrode
101, 201a, 301a Semiconductor laser
102 Collimating lens
103 Polarizing beam splitter
104 Deflection prism
105 1/4 wave plate
108 Detection lens
109, 201c, 301c Light receiving element
201, 301 Hologram unit
201b, 301b hologram
203, 303 Dichroic prism
401, 501 Even-order aberration correction means
402, 502 Even-order aberration detection means
601,701 Odd-order aberration correction means
602, 702 Odd-order aberration detection means
Claims (13)
単レンズとして構成され、両面が非球面かつ凸面であり、d線の材質に対する屈折率:ndおよびアッベ数:νd、レンズの中心肉厚:t、光源側面の近軸曲率半径:R1、
波長407nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=407nm)、波長407nmでの焦点距離:f(λ=407nm)、
波長660nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=660nm)、波長660nmでの焦点距離:f(λ=660nm)が、次の6条件
νd≦65
1.55≦nd
1 . 0nd−1 . 0≦R1 / f(λ=407nm)≦1 . 0nd−0 . 8
1 . 2nd−0 . 75≦t / f(λ=407nm)≦1 . 2nd−0 . 5
−0 . 35nd+0 . 77≦WD(λ=407nm) / f(λ=407nm)≦−0 . 35nd+0 . 85
−0 . 42nd+0 . 82≦WD(λ=660nm) / f(λ=660nm)≦−0 . 42nd+0 . 95
を満足し、
使用波長:407nm±10nm、開口数:0 . 85±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 1mmの光記録媒体に対しては無限系レンズとして、
使用波長:660nm±10nm、開口数:0 . 65±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 6mmの光記録媒体に対しては有限系レンズとして用いられる対物レンズを有することを特徴とする光ピックアップ。 Use Wavelength: 407 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0.85 Light irradiation-side substrate thickness by ± 0.05: 0.1 mm of the optical recording medium, and the use wavelength: 660 nm ± 10 nm, numerical aperture:. 0 65 ± 0. light irradiation-side substrate thickness by 05:. 0 6 mm of the information on an optical recording medium recording, reproducing, an optical pickup for performing at least any one or more erased,
Constructed as a single lens, both surfaces are aspherical and convex, refractive index with respect to d-line material: nd and Abbe number: νd , lens center thickness: t, paraxial radius of curvature of light source side surface: R1,
Working distance at wavelength 407 nm: WD (λ = 407 nm), focal length at wavelength 407 nm: f (λ = 407 nm),
Working distance at a wavelength of 660 nm: WD (λ = 660 nm), focal length at a wavelength of 660 nm: f (λ = 660 nm) are the following six conditions νd ≦ 65
1.55 ≦ nd
1. 0nd-1. 0 ≦ R1 / f (λ = 407nm) ≦ 1. 0nd-0. 8
1. 2nd-0. 75 ≦ t / f (λ = 407nm) ≦ 1. 2nd-0. 5
-0. 35nd + 0. 77 ≦ WD (λ = 407nm) / f (λ = 407nm) ≦ -0. 35nd + 0. 85
-0. 42nd + 0. 82 ≦ WD (λ = 660nm) / f (λ = 660nm) ≦ -0. 42nd + 0. 95
Satisfied ,
Use Wavelength: 407 nm ± 10 nm, numerical aperture:.. 0 85 ± 0 light irradiation side substrate thickness by 05: as an infinite system lens for 0 1 mm of the optical recording medium.
Use Wavelength: 660 nm ± 10 nm, numerical aperture:.. 0 65 ± 0 05 by light irradiation side substrate thickness:. 0 and having an objective lens used as the finite lens for 6mm optical recording medium light pickup.
単レンズとして構成され、両面が非球面かつ凸面であり、d線の材質に対する屈折率:ndおよびアッベ数:νd、レンズの中心肉厚:t、光源側面の近軸曲率半径:R1、
波長407nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=407nm)、波長407nmでの焦点距離:f(λ=407nm)、
波長780nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=780nm)、波長780nmでの焦点距離:f(λ=780nm)が、次の6条件
νd≦65
1 . 55≦nd
1.0nd−1.0≦R1/f(λ=407nm)≦1.0nd−0.8
1.2nd−0.75≦t/f(λ=407nm)≦1.2nd−0.5
−0.35nd+0.77≦WD(λ=407nm)/f(λ=407nm)≦−0.35nd+0.85
−0 . 35nd+0 . 64≦WD(λ=780nm) / f(λ=780nm)≦−0 . 35nd+0 . 72
を満足し、
使用波長:407nm±10nm、開口数:0 . 85±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 1mmの光記録媒体に対しては無限系レンズとして、
使用波長:780nm±10nm、開口数:0 . 50±0 . 05により光照射側基板厚:1 . 2mmの光記録媒体に対しては有限系レンズとして用いられる対物レンズを有することを特徴とする光ピックアップ。 Use Wavelength: 407 nm ± 10 nm, numerical aperture:.. 0 85 ± 0 05 by light irradiation side substrate thickness:. 0 1 mm of the optical recording medium, and the use wavelength: 780 nm ± 10 nm, numerical aperture:. 0 50 ± 0. light irradiation-side substrate thickness by 05:. 1 2 mm of the information on an optical recording medium recording, reproducing, an optical pickup for performing at least any one or more erased,
Constructed as a single lens, both surfaces are aspherical and convex, refractive index with respect to d-line material: nd and Abbe number: νd , lens center thickness: t, paraxial radius of curvature of light source side surface: R1,
Working distance at wavelength 407 nm : WD (λ = 407 nm), focal length at wavelength 407 nm : f (λ = 407 nm),
Working distance at a wavelength of 780 nm: WD (λ = 780 nm), focal length at a wavelength of 780 nm: f (λ = 780 nm) are the following six conditions:
νd ≦ 65
1. 55 ≦ nd
1.0nd-1.0 ≦ R1 / f (λ = 407 nm) ≦ 1.0nd−0.8
1.2nd−0.75 <t / f (λ = 407 nm) ≦ 1.2nd−0.5
−0.35nd + 0.77 ≦ WD (λ = 407 nm) / f (λ = 407 nm) ≦ −0.35nd + 0.85
-0. 35nd + 0. 64 ≦ WD (λ = 780nm) / f (λ = 780nm) ≦ -0. 35nd + 0. 72
Satisfied ,
Use Wavelength: 407 nm ± 10 nm, numerical aperture:.. 0 85 ± 0 light irradiation side substrate thickness by 05: as an infinite system lens for 0 1 mm of the optical recording medium.
Use Wavelength: 780 nm ± 10 nm, numerical aperture:.. 0 50 ± 0 05 by light irradiation side substrate thickness:. 1 and having an objective lens used as the finite lens for 2mm optical recording medium light pickup.
単レンズとして構成され、両面が非球面かつ凸面であり、d線の材質に対する屈折率:ndおよびアッベ数:νd、レンズの中心肉厚:t、光源側面の近軸曲率半径:R1、
波長407nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=407nm)、波長407nmでの焦点距離:f(λ=407nm)、
波長660nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=660nm)、波長660nmでの焦点距離:f(λ=660nm)、
波長780nmでのワーキングディスタンス:WD(λ=780nm)、波長780nmでの焦点距離:f(λ=780nm)
が、次の7条件
νd≦65
1 . 55≦nd
1 . 0nd−1 . 0≦R1 / f(λ=407nm)≦1 . 0nd−0 . 8
1 . 2nd−0 . 75≦t / f(λ=407nm)≦1 . 2nd−0 . 5
−0 . 35nd+0 . 77≦WD(λ=407nm) / f(λ=407nm)≦−0 . 35nd+0 . 85
−0.42nd+0.82≦WD(λ=660nm)/f(λ=660nm)≦−0.42nd+0.95
−0 . 35nd+0 . 64≦WD(λ=780nm) / f(λ=780nm)≦−0 . 35nd+0 . 72
を満足し、
使用波長:407nm±10nm、開口数:0 . 85±0 . 05により光照射側基板厚:0 . 1mmの光記録媒体に対しては無限系レンズとして、
使用波長:660nm±10nm、開口数:0.65±0.05により光照射側基板厚:0.6mmの光記録媒体に対しては有限系レンズとして、
使用波長:780nm±10nm、開口数:0 . 50±0 . 05により光照射側基板厚:1 . 2mmの光記録媒体に対しては有限系レンズとして用いられる対物レンズを有することを特徴とする光ピックアップ。 Use Wavelength: 407 nm ± 10 nm, numerical aperture:.. 0 85 ± 0 05 by light irradiation side substrate thickness:. 0 1 mm of the optical recording medium, and the use wavelength: 660 nm ± 10 nm, numerical aperture:. 0 65 ± 0. light irradiation-side substrate thickness by 05:. 0 6 mm of the optical recording medium, and the use wavelength: 780 nm ± 10 nm, numerical aperture:.. 0 50 ± 0 05 by light irradiation side substrate thickness: to 1 2 mm of the optical recording medium. An optical pickup that performs at least one of recording, reproducing, and erasing information .
Constructed as a single lens, both surfaces are aspherical and convex, refractive index with respect to d-line material: nd and Abbe number: νd, lens center thickness: t, paraxial radius of curvature of light source side surface: R1,
Working distance at wavelength 407 nm : WD (λ = 407 nm), focal length at wavelength 407 nm: f (λ = 407 nm),
Working distance at wavelength 660 nm: WD (λ = 660 nm), focal length at wavelength 660 nm: f (λ = 660 nm),
Working distance at wavelength 780 nm: WD (λ = 780 nm), focal length at wavelength 780 nm: f (λ = 780 nm)
But the following 7 conditions
νd ≦ 65
1. 55 ≦ nd
1. 0nd-1. 0 ≦ R1 / f (λ = 407nm) ≦ 1. 0nd-0. 8
1. 2nd-0. 75 ≦ t / f (λ = 407nm) ≦ 1. 2nd-0. 5
-0. 35nd + 0. 77 ≦ WD (λ = 407nm) / f (λ = 407nm) ≦ -0. 35nd + 0. 85
−0.42nd + 0.82 ≦ WD (λ = 660 nm) / f (λ = 660 nm) ≦ −0.42nd + 0.95
-0. 35nd + 0. 64 ≦ WD (λ = 780nm) / f (λ = 780nm) ≦ -0. 35nd + 0. 72
Satisfied ,
Use Wavelength: 407 nm ± 10 nm, numerical aperture:.. 0 85 ± 0 light irradiation side substrate thickness by 05: as an infinite system lens for 0 1 mm of the optical recording medium.
Use Wavelength: 660 nm ± 10 nm, numerical aperture: 0.65 Light irradiation-side substrate thickness by ± 0.05: as the finite lens for 0.6mm optical recording medium,
Use Wavelength: 780 nm ± 10 nm, numerical aperture:.. 0 50 ± 0 05 by light irradiation side substrate thickness:. 1 and having an objective lens used as the finite lens for 2mm optical recording medium light pickup.
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