JP3897640B2 - Cross-linked polyester resin molded product - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋ポリエステル樹脂成形品に関し、さらに詳しくは、高度の難燃性と耐熱性とを有する架橋ポリエステル樹脂成形品に関する。本発明の架橋ポリエステル樹脂成形品は、表面実装型コネクタなどの高度の耐リフロー性が要求される電子部品等の用途に好適である。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型化、薄肉化、高機能化に伴い、LSIやIC等の半導体素子、抵抗、コンデンサ、インダクターボビン、コネクタ等の電子部品の小型化、薄肉化、難燃化に対する要求水準が年々高度化している。また、表面実装技術では、リフロー半田付け工程が重要であり、電子部品には、リフロー炉での熱処理に耐えるだけの高度の耐熱性(耐リフロー性)が要求されている。
【0003】
より具体的に、パッケージLSIや一般電子部品などの実装技術においては、プリント配線板の表面に設けられた接続パッド(ランド)上に半田ペーストを印刷し、その上にチップ部品やフラットパッケージICなどの表面実装部品を搭載し、次いで、加熱手段を用いて半田を溶融させることにより、半田付けを行っている。半田付けにより、チップ部品の電極やフラットパッケージICのリードなどがパッドに接続される。加熱手段としては、一般に、リフロー炉が使用されている。
【0004】
表面実装プロセスでは、基板のみならず、表面実装部品にも、リフロー炉での熱処理条件に耐えるだけの高度の耐熱性を有することが求められる。リフロー炉での半田付けの際の熱処理条件によって、溶融しないことはもとより、大きく変形したり、収縮したりしないことが、信頼性、耐久性、装着精度などの観点から重要となる。表面実装型コネクタ(LSIソケット、配線板用コネクタ、中継コネクタなどの接続部品)などの電子部品も、表面実装されるため、高度の耐リフロー性を有することが求められている。
【0005】
表面実装型コネクタなどの金属部材とポリマー部材とを複合化した電子部品を例にとると、従来、ポリマー部材を形成するポリマー材料として、射出成形が容易であり、しかもリフロー炉中で240℃×60秒間の熱処理条件に耐えるだけの耐リフロー性を有することから、ポリアミド6やポリブチレンテレフタレート(PBT樹脂)などの汎用エンジニアリングプラスチックが用いられていた。
【0006】
一方、家電や事務機器などの電子機器は、それに組み込まれたプリント配線板が発火・燃焼しないように、難燃化が図られている。そのため、電子機器内で使用する電子部品には、難燃性が必要とされている。難燃性として、具体的には、UL規格(Underwriters' Labolatories, inc. standard)のUL−94(装置・機器部品用プラスチック素材の燃焼性試験)に規定されているV−0(以下、「UL94V−0」と略記)のような厳しい規格値を満足する高度の難燃性が要求されている。
【0007】
UL94V−0の試験方法は、10秒間、火炎を試験試料に付け、火炎を取り除いた後の燃焼時間を測定し、消火後、直ちにまた10秒間、火炎を試験試料に付け、火炎を取り除いた後の燃焼時間を測定するというものであり、燃焼時間が平均5秒間以内、最大10秒間以内であることが規格値とされている。
【0008】
ポリアミド6やPBT樹脂などの汎用エンジニアリングプラスチックは、一般に、樹脂単独ではUL94V−0を満足するだけの難燃性を有していないので、塩素系、臭素系、リン系、無機系などの難燃剤を配合することにより難燃化している。
【0009】
ところで、環境問題への対応から、半田の鉛フリー化が進んでいる。鉛フリー半田は、従来の半田に比べて融点が20〜30℃程度高いため、表面実装プロセスでそれを採用する場合、電子部品に対して260℃×60秒間の熱処理条件に耐えるだけのより高度の耐リフロー性が要求される。さらに、耐リフロー試験では、厚み1.0mm以下の薄肉成形品においても、成形品の流れ方向と幅方向の寸法変化率がいずれも1%以内であることが求められる。しかし、ポリアミド6やPBT樹脂等の汎用エンジニアリングプラスチックを用いた成形品は、260℃×60秒間のリフロー条件下で溶融して、形状の保持すら困難となる。そのため、ポリアミド6やPBT樹脂のような汎用エンジニアリングプラスチック製成形品は、耐熱性が不足するため、鉛フリー半田で電子部品を表面実装する用途には適用できないという問題が生じている。
【0010】
そこで、電子部品を形成するポリマー材料として、液晶ポリマー(LCP)などの耐熱性の高いスーパーエンジニアリングプラスチックを使用するケースが増加している。LCPは、溶融流動性にも優れるので薄肉成形性に優れ、しかも難燃剤を添加しなくても、樹脂自体がUL94V−0を満足する難燃性を有している。その半面、LCPは、汎用エンジニアリングプラスチックに比べて高価であること、成形品の強度に異方性が生じやすいこと、靭性に劣るため薄肉部での強度に劣ること、などの欠点を有している。
【0011】
特開昭59−12946号公報には、PBT樹脂にトリアリルシアヌレートやトリアリルイソシアヌレートなどの架橋助剤、難燃剤、及び充填剤を配合した樹脂組成物よりなる成型物を放射線照射により架橋せしめてなる架橋PBT樹脂成型物が提案されている。該公報には、前記樹脂組成物を射出成形してトランス用ボビンを作製し、電子線を照射して架橋させた例が示されている。このボビンにエナメル線を巻線し、プリント配線板へのスルーホール接続のためのピン立てを行って電源トランスと成し、350℃の半田浴に5秒間浸漬して、ピンとエナメル巻線を半田付けし、ボビンの形状変化を調べた結果、形状を保持していることが報告されている。
【0012】
しかし、本発明者らは、該公報に記載された方法に従って試験用サンプルを作製し、耐リフロー試験を行ったところ、満足できる結果を得ることができなかった。より具体的に、該公報の記載に従って、PBT樹脂100重量部に対して、架橋助剤としてトリアリルイソシアヌレート10重量部、臭素系難燃剤としてエチレンビステトラブロモフタルイミド20重量部、難燃助剤として三酸化アンチモン5重量部を溶融混合して樹脂組成物を調製し、次いで、型締力70トンの射出成形機を用いて、バレル温度260℃、射出圧100kg/cm2 、保圧時間10秒、金型温度60℃の条件にて、該樹脂組成物を射出成形して長さ30×幅10×厚み0.4mmのプレートを製造した。このプレートに加速電圧3MeVの電子線を300kGyの線量で照射して、架橋させた試験用サンプルを作製した。
【0013】
この試験用プレートを、260℃に設定したゾーンを60秒間で通過する条件にて、リフロー炉内を移動させ、形状変化を調べたところ、プレートが大きく波打って変形することが判明した。このように、該公報に記載の架橋PBT樹脂成型物は、耐熱性が十分ではなく、例えば、表面実装型コイルボビンのように、全体がリフロー温度雰囲気に晒されるような電子部品には適用することができないことがわかった。
【0014】
以上のような状況下で、UL94V−0を満足する高度の難燃性を有し、しかも鉛フリー半田での表面実装プロセスの適用が可能な260℃×60秒の耐リフロー性を有し、電子部品として好適な樹脂成形品の開発が望まれていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高度の難燃性と耐熱性とを有し、電子部品等の用途に好適な樹脂成形品を提供することにある。より具体的に、本発明の目的は、UL94V−0を満足する高度の難燃性を有し、しかも鉛フリー半田での表面実装プロセスの適用が可能な260℃×60秒の耐リフロー性を有し、電子部品として好適な樹脂成形品を提供することにある。
【0016】
さらに、本発明の目的は、射出成形が可能な熱可塑性ポリエステル樹脂を用いて、前記の如き高度の難燃性と耐熱性とを兼ね備えた樹脂成形品を提供することにある。
【0017】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究した結果、熱可塑性ポリエステル樹脂に、特定の多官能性有機化合物、臭素系難燃剤、及びハイドロタルサイトを配合した樹脂組成物を用いて成形し、電離放射線で照射架橋してなる架橋ポリエステル樹脂成形品に想到した。本発明の架橋ポリエステル樹脂成形品は、UL94V−0を満足する高度の難燃性を有し、かつ、260℃×60秒の耐リフロー性を有している。架橋ポリエステル樹脂成形品の耐リフロー性は、260℃における樹脂成形品の貯蔵弾性率と相関関係を有しており、この貯蔵弾性率が2.0MPa以上であることが耐リフロー性を満足する上で望ましいことが判明した。
【0018】
また、熱可塑性ポリエステル樹脂として、主鎖に炭素−炭素不飽和結合を有する熱可塑性ポリエステル樹脂を用いると、特定の多官能性有機化合物を配合し、あるいは配合しなくても、同様に、高度の難燃性と耐熱性とを兼ね備えた樹脂成形品の得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、UL規格のUL−94試験で規格値V−0を満足する難燃性を有し、かつ、260℃における貯蔵弾性率が2.0MPa以上である架橋ポリエステル樹脂成形品であって、該架橋ポリエステル樹脂成形品が、
(1)芳香族ジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂 (A1) 、同一分子内に、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、及びメタクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合性官能基と、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、及び酸無水物基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基とを有する多官能性有機化合物 (B) 、臭素系難燃剤 (C) 、及びハイドロタルサイト (D) を含有する樹脂組成物 (Ia) 、
(2)芳香族ジカルボン酸成分及び不飽和脂肪族ジカルボン酸成分を含むジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂 (A2) 、臭素系難燃剤 (C) 、及びハイドロタルサイト (D) を含有する樹脂組成物 (Ib) 、及び
(3)芳香族ジカルボン酸成分及び不飽和脂肪族ジカルボン酸成分を含むジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂 (A2) 、同一分子内に、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、及びメタクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合性官能基と、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、及び酸無水物基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基とを有する多官能性有機化合物 (B) 、臭素系難燃剤 (C) 10〜50重量部、及びハイドロタルサイト (D) を含有する樹脂組成物 (Ic)
からなる群より選ばれる一種の樹脂組成物 (I) から成形され、電離放射線により照射架橋されたものである架橋ポリエステル樹脂成形品が提供される。
【0021】
該樹脂組成物(I)は、芳香族ジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂(A1)100重量部に対して、同一分子内に、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、及びメタクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合性官能基と、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、及び酸無水物基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基とを有する多官能性有機化合物(B)0.1〜20重量部、臭素系難燃剤(C)10〜50重量部、並びにハイドロタルサイト(D)0.1〜10重量部を含有する樹脂組成物(Ia)であることが好ましい。
【0022】
また、該樹脂組成物(I)は、芳香族ジカルボン酸成分及び不飽和脂肪族ジカルボン酸成分を含むジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂(A2)100重量部に対して、臭素系難燃剤(C)10〜50重量部、並びにハイドロタルサイト(D)0.1〜10重量部を含有する樹脂組成物(Ib)であることが好ましい。
【0023】
さらに、該樹脂組成物(I)は、芳香族ジカルボン酸成分及び不飽和脂肪族ジカルボン酸成分を含むジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂(A2)100重量部に対して、同一分子内に、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、及びメタクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合性官能基と、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、及び酸無水物基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基とを有する多官能性有機化合物(B)0.1〜20重量部、臭素系難燃剤(C)10〜50重量部、並びにハイドロタルサイト(D)0.1〜10重量部を含有する樹脂組成物(Ic)であることが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
1.熱可塑性ポリエステル樹脂
本発明では、熱可塑性ポリエステル樹脂として、例えば、芳香族ジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂(A1)、及び芳香族ジカルボン酸成分及び不飽和脂肪族ジカルボン酸成分を含むジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂(A2)を使用する。これらの熱可塑性ポリエステル樹脂は、前記各成分を主成分とする限り、本発明の目的を達成できる範囲内で、前記以外のジカルボン酸成分またはジオール成分を共重合成分を含有することができる。
【0025】
芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、これらの低級アルキルエステル、これらの酸無水物などが挙げられる。これらの芳香族ジカルボン酸成分の中でも、高融点の熱可塑性ポリエステル樹脂が得られる点で、テレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸ジメチルなどが好ましい。
【0026】
飽和脂肪族ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、l,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−へキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等を例示することができる。
【0027】
芳香族ジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分とを主成分とする熱可塑性ポリエステル樹脂(A1)の具体例としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT樹脂)、ポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)、ポリエチレンナフタレート(PEN樹脂)、ポリブチレンナフタレート(PBN樹脂)、テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノールとの重縮合物(PCT樹脂)、ポリ−1,4−シクロへキシレンジメチレンテレフタレート・イソフタレート共重合体(PCTA樹脂)、PET−PCT共重合体などを例示することができる。これらの熱可塑性ポリエステル樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、射出成形性などの観点からPBT樹脂が好ましい。
【0028】
芳香族ジカルボン酸成分、不飽和脂肪族ジカルボン酸成分、及び飽和脂肪族ジオール成分を主成分とする熱可塑性ポリエステル樹脂(A2)は、芳香族ジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合に際し、不飽和脂肪族ジカルボン酸成分を共重合させることにより合成することができる。
【0029】
不飽和脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えば、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸、これらのアルキルエステル、これらの酸無水物などを挙げることができる。不飽和脂肪族ジカルボン酸成分を使用する場合には、全ジカルボン酸成分を基準として、通常1〜20モル%、好ましくは1〜10モル%の割合で用いられる。不飽和脂肪族ジカルボン酸成分の共重合割合が小さすぎると、電離放射線の照射による架橋度が不十分となり、耐熱性の改善効果を得ることが難しくなり、逆に、大きすぎると、熱可塑性ポリエステル樹脂の融点が低下する。
【0030】
ジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分とをエステル化反応と重縮合反応させることにより、熱可塑性ポリエステル樹脂を合成する。この反応において、通常、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、三酸化アンチモン等の触媒が用いられる。ジカルボン酸成分に対して過剰量の飽和脂肪族ジオール成分を使用することにより、芳香族ジカルボン酸成分、または芳香族ジカルボン酸成分と不飽和脂肪族ジカルボン酸成分とを所定のモル比で共重合させることが容易になる。
【0031】
エステル化反応は、温度や時間には特に制限されるものではなく、公知の範囲で実施すればよいが、通常、190〜200℃程度でアルコールや水を留去させながら実施する。重縮合反応においては、エステル化反応時よりも昇温して、例えば、210〜260℃程度に昇温し、かつ、反応系を徐々に減圧して、100〜500Pa程度の圧力下で反応を行う。
【0032】
2.多官能性有機化合物
本発明では、架橋助剤として、同一分子内に、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、及びメタクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合性官能基と、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、及び酸無水物基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基とを有する多官能性有機化合物を使用する。エポキシ基は、グリシジル基であってもよい。
【0033】
このような多官能性有機化合物としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、p−グリシジルスチレン、o−,m−またはp−アリルフェノールのグリシジルエーテル、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキセン、クロトン酸、無水マレイン酸、無水クロトン酸、ウンデシレン酸、β−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、プロピレングリコールモノアクリレート、プロピレングリコールモノメタクリレート、アリルアルコール、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸tert−ブチルアミノエチルなどを挙げることができる。
【0034】
これらの多官能性有機化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、グリシジルメタクリレート、β−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネートが好ましい。
【0035】
多官能性有機化合物(B)を使用する場合には、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部の割合で使用する。多官能性有機化合物(B)の配合量が少なすぎると、主鎖に炭素−炭素二重結合を持たない熱可塑性ポリエステル樹脂を用いた場合、電離放射線を照射しても、架橋の程度が不十分となることがある。架橋が不十分であると、260℃×60秒間の熱処理条件での耐リフロー性を満足することが困難になる。多官能性有機化合物(B)の配合量が多すぎると、熱可塑性ポリエステル樹脂との溶融混合が困難となり、さらには、成形時のバリが多くなるため、好ましくない。
【0036】
3.臭素系難燃剤
本発明で使用する臭素系難燃剤としては、エチレンビステトラブロモフタルイミド、エチレンビスペンタブロモジフェニル、テトラブロモ無水フタル酸、テトラブロモフタルイミド、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(ブロモエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAカーボネートオリゴマー、テトラブロモビスフェノールAエポキシオリゴマー、テトラブロモビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールS−ビス(ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールS−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリエステル、臭素化アクリル樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモエチルベンゼン、デカブロモジフェニル、ヘキサブロモジフェニルオキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、デカブロモジフェニルオキサイド、ポリペンタブロモベンジルアクリレート、オクタブロモナフタレン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェニル)フマルイミド、N−メチルヘキサブロモジフェニルアミンなどを例示することができる。
【0037】
これらの臭素系難燃剤は、それぞれ単独で,あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、エチレンビステトラブロモフタルイミドが、射出成形時の溶融粘度の経時変化が少ない点で好ましい。
【0038】
臭素系難燃剤(C)は、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、10〜50重量部、好ましくは15〜45重量部の割合で使用する。臭素系難燃剤の配合量が少なすぎると、UL−94試験において規格値V−0を満足する難燃性を達成することが困難である。臭素系難燃剤の配合量が多すぎると、射出成形品にバリ等の不良が生じ易くなる。
【0039】
臭素系難燃剤とともに、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、錫酸亜鉛、ヒドロキシ錫酸亜鉛、ホウ酸亜鉛等の無機系の難燃剤または難燃助剤;赤リン、リン酸エステル等のリン系難燃剤;パークロロペンタシクロデカンのような塩素系難燃剤;などを必要に応じて適宜配合することも可能である。
【0040】
4.ハイドロタルサイト
本発明で使用するハイドロタルサイト(D)は、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等の塩基性炭酸塩から構成される無機塩層と、水分子層が相互に積層された構造を有する化合物である。ハイドロタルサイトは、MgaZnbAlc(OH)dCO3・mH2O(ただし、2a+2b+3c=d+2、mは、任意の数である。)の化学式で表わされるものを例示することができる。ハイドロタルサイトは、表面のpHや水分子の含有量、表面処理剤などを、合成条件や焼成条件の変更により任意に設定することができる。
【0041】
ハイドロタルサイトは、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部の配合割合で使用される。ハイドロタルサイトの配合量が少なすぎると、架橋密度が不十分となり、多すぎると、成形品の表面にハイドロタルサイトが経時的にブリードアウトして、成形品の商品価値を低下させる。
【0042】
5.その他の添加剤
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、着色剤、滑剤、無機充填剤、ガラス繊維やウィスカ等の補強剤、酸化防止剤、加水分解抑制剤、加工安定剤などの各種添加剤を配合することができる。
【0043】
本発明の樹脂組成物には、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリアリルイソシアヌレートなどの、同一分子内に炭素−炭素不飽和結合を複数個有する多官能性モノマー等の架橋促進剤を添加することもできる。架橋促進剤を配合する場合には、熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の配合割合で使用する。
【0044】
6.架橋ポリエステル樹脂成形品とその製造方法
本発明では、少なくとも熱可塑性ポリエステル樹脂と難燃剤とを含有する樹脂組成物(I)を使用する。樹脂組成物(I)としては、芳香族ジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂(A1)、多官能性有機化合物(B)、臭素系難燃剤(C)、及びハイドロタルサイト(D)を含有する樹脂組成物(Ia)であることが好ましい。
【0045】
また、樹脂組成物(I)としては、芳香族ジカルボン酸成分及び不飽和脂肪族ジカルボン酸成分を含むジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂(A2)、臭素系難燃剤(C)、及びハイドロタルサイト(D)を含有する樹脂組成物(Ib)であることが好ましい。さらに、樹脂組成物(I)としては、熱可塑性ポリエステル樹脂(A2)、多官能性有機化合物(B)、臭素系難燃剤(C)10〜50重量部、及びハイドロタルサイト(D)を含有する樹脂組成物(Ic)であることが好ましい。
【0046】
樹脂組成物を調製する方法は、特に限定されないが、通常は、各成分を溶融混合する方法が採用される。溶融混合は、単軸混合機、二軸混合機等の押出機タイプの混合機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等のインテンシブ型の混合機等の既知の混合装置が使用可能である。押出機タイプの溶融混合装置を用いて、各成分を溶融混合し、ペレット化することが好ましい。
【0047】
樹脂組成物の成形方法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形など、任意の方法を採用することができるが、電子部品などの用途に適用するには、通常、射出成形法を好適に採用することができる。
【0048】
ポリエステル樹脂成形品は、電離放射線を照射して架橋させる。電離放射線としては、加速電子線やガンマ線などを例示することができる。薄肉成形品に高線量の電離放射線を照射するには、加速電子線を利用することが好ましい。照射線量は、好ましくは50〜500kGy、より好ましくは100〜300kGyの範囲である。照射線量が低すぎると、架橋ポリエステル樹脂成形品の耐リフロー性が不十分となり、高すぎると、熱可塑性ポリエステル樹脂の分解を招くおそれがある。
【0049】
本発明の架橋ポリエステル樹脂成形品は、UL規格のUL−94試験で規格値V−0を満足する難燃性を有し、かつ、260℃における貯蔵弾性率が2.0MPa以上である。260℃における貯蔵弾性率が高いことは、本発明の架橋ポリエステル樹脂成形品の架橋の度合いが大きく、耐熱性に優れていることを示している。260℃における貯蔵弾性率は、2.1MPa以上であることが好ましく、2.2MPa以上であることが特に好ましい。260℃における貯蔵弾性率の上限は、特になく、10MPaまたはそれ以上、例えば、15MPa以上になることもある。
【0050】
本発明の架橋ポリエステル樹脂成形品は、耐リフロー性が顕著に優れており、260×60秒間のリフロー条件下で、長さ方向及び幅方向の収縮率がいずれも1%以下である。このような高度の耐リフロー性は、薄肉成形品であっても同様である。
【0051】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。
【0052】
[実施例1]
ポリエステル樹脂(A1)としてPBT樹脂〔融点224℃、MFR=20g/10分(240℃×2.16kg荷重)〕100重量部、多官能性有機化合物(B)としてグリシジルメタクリレート5重量部、臭素系難燃剤(C)としてサイテックスBT−93〔アルベマール浅野(株)製、商品名〕20重量部、ハイドロタルサイト(D)としてDHT4A〔協和化学(株)製、商品名〕1重量部、さらに、難燃助剤として三酸化アンチモン5重量部、酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバスペッシャリティーケミカルズ製、商品名)0.5重量部、架橋促進剤としてトリメチロールプロパントリメタクリレート3重量部を室温のスーパーミキサーで予備混合した後、2軸混合機(45mmφ、L/D=32)を用いて、バレル温度260℃で溶融混合し、吐出ストランドを水冷カットする方法で、樹脂組成物のペレットを作製した。
【0053】
上記で得られたペレットを、型締力70トンの射出成形機を用いて、バレル温度260℃、射出圧100kg/cm2 、保圧時間10秒、金型温度60℃の条件にて射出成形し、耐リフロー試験用の長さ30×幅10×厚み0.4mmのサンプル、貯蔵弾性率測定用の長さ30×幅5×厚み2mmのサンプル、UL−94燃焼試験用の長さ130×幅12.5×厚み0.4mmのサンプルをそれぞれ作製した。各サンプルに、加速電圧3MeVの電子線を線量200kGyで照射して、架橋ポリエステル樹脂組成物からなる試験用サンプルを作製した。
【0054】
<貯蔵弾性率の測定>
長さ30×幅5×厚み2mmの試験用サンプルについて、動的粘弾性測定装置〔アイティー計測(株)製、DVA220〕を用いて、260℃での貯蔵弾性率を測定した。その結果、2.7MPaであった。
【0055】
<耐リフロー試験>
長さ30×幅10×厚み0.4mmの試験用サンプルを、260℃の設定ゾーンを60秒間で通過する条件にて、リフロー炉内を移動させ、形状変化率を調べた。その結果、長さ方向の収縮率は、0.8%で、幅方向の収縮率は、0.5%であり、良好な耐リフロー性を有することがわかった。
【0056】
<UL−94試験>
長さ130×幅12.5×厚み0.4mmの試験用サンプルについて、UL−94に規定されている方法に従って難燃性を評価した。その結果、規格値V−0を満足することがわかった。
【0057】
[実施例2]
ポリエステル樹脂(A1)として実施例1で用いたのと同じPBT樹脂100重量部、多官能性有機化合物(B)としてβ−メタクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート5重量部、臭素系難燃剤(C)としてサイテックスBT−93〔アルベマール浅野(株)製、商品名〕20重量部、ハイドロタルサイト(D)としてDHT4A〔協和化学(株)製、商品名〕1重量部、さらに、難燃助剤として三酸化アンチモン4重量部、酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバスペッシャリティーケミカルズ製、商品名)0.5重量部、架橋促進剤としてトリアリルイソシアヌレート2重量部を、実施例1と同様の方法で溶融混合してペレットを作製し、次いで、実施例1と同様に射出成形機で射出成形して3種類のサンプルを作製後、加速電圧3MeVの電子線を200kGy照射して試験用サンプルを得た。これらの試験用サンプルを用いて、実施例1と同様にして、物性の測定を行った。
【0058】
その結果、260℃での貯蔵弾性率は、2.2MPaであり、形状変化率については、長さ方向の収縮率が0.9%で、幅方向の収縮率が0.3%であり、良好な耐リフロー性を有することがわかった。また、UL−94試験では、規格値V−0を満足することがわかった。
【0059】
[実施例3]
ポリエステル樹脂(A1)として実施例1で用いたのと同じPBT樹脂100重量部、多官能性有機化合物(B)としてグリシジルメタクリレート5重量部、臭素系難燃剤(C)としてサイテックス8010〔アルベマール浅野(株)製、商品名〕20重量部、ハイドロタルサイト(D)としてアルカマイザー4−2〔協和化学(株)製、商品名〕1重量部、さらに、難燃助剤として三酸化アンチモン5重量部、酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバスペッシャリティーケミカルズ製、商品名)0.5重量部、架橋促進剤としてトリメチロールプロパントリメタクリレート2重量部を、実施例1と同様の方法で溶融混合してペレットを作製し、次いで、実施例1と同様に射出成形機で射出成形して3種類のサンプルを作製後、加速電圧3MeVの電子線を200kGy照射して試験用サンプルを得た。これらの試験用サンプルを用いて、実施例1と同様にして、物性の測定を行った。
【0060】
その結果、260℃での貯蔵弾性率は、3.2MPaであり、形状変化率については、長さ方向の収縮率が0.7%で、幅方向の収縮率が0.4%であり、良好な耐リフロー性を有することがわかった。また、UL−94試験では、規格値V−0を満足することがわかった。
【0061】
[実施例4]
テレフタル酸ジメチル45mol%、フマル酸ジメチル5mol%、1,4−ブタンジオール80mol%を重合装置に仕込み、チタン酸n−ブチル(触媒)を1000ppm添加して160〜240℃でエステル交換を行い、理論量の98%のメタノールを留去し、その後、さらにチタン酸i−プロピルを150ppm添加して、240〜260℃、0.1Torrの減圧下にて重縮合を3時間行った。その後、チタン酸の失活剤としてリン化合物(イルガノックス1222、チバスペッシャリティーケミカルズ社製、商品名)を600ppm添加した後、払い出しを行い、80℃にて24時間乾燥後、ペレット化し、熱可塑性ポリエステル樹脂(A2)を得た、この熱可塑性ポリエステル樹脂は、MFR=25g/10分(240℃×2.16kg荷重)、融点=218℃であった。
【0062】
上記の熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部、臭素系難燃剤(C)としてサイテックスBT−93〔アルベマール浅野(株)製、商品名〕20重量部、ハイドロタルサイト(D)としてDHT4A〔協和化学(株)製、商品名〕1重量部、さらに、難燃助剤として三酸化アンチモン5重量部、酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバスペッシャリティーケミカルズ製、商品名)0.5重量部を、実施例1と同様の方法により溶融混合してペレットを作製し、次いで、実施例1と同様に、射出成形機で射出成形して3種類のサンプルを作製後、加速電圧3MeVの電子線を200kGy照射して試験用サンプルを得た。これらの試験用サンプルを用いて、実施例1と同様にして、物性の測定を行った。
【0063】
その結果、260℃での貯蔵弾性率は、3.6MPaであり、形状変化率については、長さ方向の収縮率が0.8%で、幅方向の収縮率が0.4%であり、良好な耐リフロー性を有することがわかった。また、UL−94試験では、規格値V−0を満足することがわかった。
【0064】
[実施例5]
ポリエステル樹脂(A2)として実施例4で用いたのと同じ熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部、多官能性有機化合物(B)としてグリシジルメタクリレート5重量部、臭素系難燃剤(C)としてサイテックスBT−93〔アルベマール浅野(株)製、商品名〕20重量部、ハイドロタルサイト(D)としてDHT4A〔協和化学(株)製、商品名〕1重量部、さらに、難燃助剤として三酸化アンチモン5重量部、酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバスペッシャリティーケミカルズ製、商品名)0.5重量部、架橋促進剤としてトリアリルイソシアヌレート3重量部を、実施例1と同様の方法により溶融混合してペレットを作製し、次いで、実施例1と同様に、射出成形機で射出成形して3種類のサンプルを作製後、加速電圧3MeVの電子線を200kGy照射して試験用サンプルを得た。これらの試験用サンプルを用いて、実施例1と同様にして、物性の測定を行った。
【0065】
その結果、260℃での貯蔵弾性率は、4.8MPaであり、形状変化率については、長さ方向の収縮率が0.3%で、幅方向の収縮率が0.1%であり、良好な耐リフロー性を有することがわかった。また、UL−94試験では、規格値V−0を満足することがわかった。
【0066】
【表1】
【0067】
[比較例1]
ポリエステル樹脂(A1)として実施例1で用いたのと同じPBT樹脂100重量部、臭素系難燃剤(C)としてサイテックスBT−93〔アルベマール浅野(株)製、商品名〕20重量部、さらに、難燃助剤として三酸化アンチモン5重量部、酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバスペッシャリティーケミカルズ製、商品名)0.5重量部、架橋促進剤としてトリアリルイソシアヌレート10重量部を、実施例1と同様の方法により溶融混合してペレットを作製し、次いで、実施例1と同様に、射出成形機で射出成形して3種類のサンプルを作製後、加速電圧3MeVの電子線を200kGy照射して試験用サンプルを得た。これらの試験用サンプルを用いて、実施例1と同様にして、物性の測定を行った。
【0068】
その結果、260℃での貯蔵弾性率は、0.5MPaであった。長さ30×幅10×厚み0.4mmの試験用サンプルを、実施例1と同様に260℃の設定ゾーンを60秒間で通過する条件にて、リフロー炉内を移動させ、形状変化率を調べたところ、試験用サンプルが波打った状態となり、長さ方向及び幅方向の収縮率の測定ができず、耐リフロー性は不十分であることがわかった。また、UL−94試験では、規格値V−0を満足することがわかった。
【0069】
[比較例2]
比較例1において、臭素系難燃剤(B)として、サイテックスBT−93〔アルベマール浅野(株)製、商品名〕に代えて、サイテックス8010〔アルベマール浅野(株)製、商品名〕を用いたこと以外は、同様にしてペレットを作製し、射出成形し、そして3種類の試験用サンプルを作製した。
【0070】
その結果、260℃での貯蔵弾性率は、0.3MPaであった。長さ30×幅10×厚み0.4mmの試験用サンプルを、実施例1と同様に260℃の設定ゾーンを60秒間で通過する条件にて、リフロー炉内を移動させ、形状変化率を調べたところ、試験用サンプルが波打った状態となり、長さ方向及び幅方向の収縮率の測定ができず、耐リフロー性は不十分であることがわかった。また、UL−94試験では、規格値V−0を満足することがわかった。
【0071】
[比較例3]
比較例1で調製した長さ30×幅10×厚み0.4mmのサンプルと長さ30×幅5×厚み2mmのサンプルに、それぞれ加速電圧3MeVの電子線を線量500kGyで照射した試験用サンプルを作製した。長さ30×幅5×厚み2mmの試験用サンプルについて、実施例1の方法で260℃での貯蔵弾性率を測定した結果、0.6MPaであった。長さ30×幅10×厚み0.4mmの試験用サンプルの形状変化率を、実施例1と同様に260℃の設定ゾーンを60秒間で通過する条件にて、リフロー炉内を移動させ、形状変化率を調べたところ、試験用サンプルは、やはり波打った状態となり、長さ方向及び幅方向の収縮率の測定ができず、耐リフロー性は不十分であることがわかった。
【0072】
[比較例4]
比較例1の配合組成に、ハイドロタルサイト(D)としてDHT4A〔協和化学(株)製、商品名〕2重量部を配合した樹脂組成物のペレットを、実施例1と同様にして作製した。このペレットを用いて、射出成形機で射出成形して、3種類の形状のサンプルを作製し、加速電圧3MeVの電子線をそれぞれ線量200kGyで照射して試験用サンプルを得た。実施例1の方法で260℃での貯蔵弾性率を測定した結果、0.6MPaであった。
【0073】
長さ30×幅10×厚み0.4mmの試験用サンプルの形状変化率を、実施例1と同様に260℃の設定ゾーンを60秒間で通過する条件にて、リフロー炉内を移動させ、形状変化率を調べたところ、試験用サンプルは、やはり波打った状態となり、長さ方向及び幅方向の収縮率の測定ができず、耐リフロー性は不十分であることがわかった。
【0074】
[比較例5]
実施例3の配合組成において、ハイドロタルサイトを添加しない樹脂組成物のペレットを実施例1と同様にして作製した。このペレットを用いて、射出成形により射出成形して、3種類の形状のサンプルを作製した後、加速電圧3MeVの電子線をそれぞれ線量200kGyで照射して試験用サンプルを得た。実施例1の方法で260℃での貯蔵弾性率を測定した結果、1.1MPaであった。
【0075】
長さ30×幅10×厚み0.4mmのサンプルの形状変化率を、実施例1と同様に260℃の設定ゾーンを60秒間で通過する条件にて、リフロー炉内を移動させ、形状変化率を調べたところ、長さ方向の収縮率は4.4%で、幅方向の収縮率は1.8%であり、耐リフロー性は不十分であることがわかった。
【0076】
[比較例6]
実施例4の配合組成において、ハイドロタルサイトを添加しない樹脂組成物について、実施例1と同様にしてペレットを作製した。このペレットを用いて、射出成形機により射出成形して、3種類の射出成形サンプルを作製し、加速電圧3MeVの電子線を線量200kGyで照射して試験用サンプルを得た。実施例1の方法で260℃での貯蔵弾性率を測定した結果、1.4MPaであった。
【0077】
長さ30×幅10×厚み0.4mmのサンプルの形状変化率を、実施例1と同様に260℃の設定ゾーンを60秒間で通過する条件にて、リフロー炉内を移動させ、形状変化率を調べたところ、長さ方向の収縮率は3.8%で、幅方向の収縮率は1.3%であり、耐リフロー性は十分でないことがわかった。
【0078】
【表2】
【0079】
表1及び2の結果から、本発明の架橋ポリエステル樹脂成形品が、260℃×60秒間の耐リフロー性とUL94V−0にランクされる難燃性を両立するという特有の効果を奏することがわかる。また、架橋ポリエステル樹脂成形品の260℃での貯蔵弾性率が2.0MPa以上であれば、1mm厚以下の薄肉成形品においても、260℃×60秒間のリフロー雰囲気下においても、寸法変化率が1%以内となることがわかる。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、難燃性に優れ、しかも薄肉形状でも耐リフロー試験での寸法変化率の小さい架橋ポリエステル樹脂成形品が提供される。本発明の架橋ポリエステル樹脂成形品は、表面実装型コネクタなどの電子部品などとして、利用価値が大きい。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a crosslinked polyester resin molded article, and more particularly to a crosslinked polyester resin molded article having a high degree of flame retardancy and heat resistance. The cross-linked polyester resin molded article of the present invention is suitable for applications such as electronic parts that require high reflow resistance, such as surface mount connectors.
[0002]
[Prior art]
With the downsizing, thinning, and high functionality of electronic devices, the required level for downsizing, thinning, and flame resistance of electronic components such as semiconductor elements such as LSI and IC, resistors, capacitors, inductor bobbins, connectors, etc. It is becoming more sophisticated year by year. In surface mount technology, a reflow soldering process is important, and electronic parts are required to have high heat resistance (reflow resistance) enough to withstand heat treatment in a reflow furnace.
[0003]
More specifically, in packaging technology such as package LSI and general electronic components, solder paste is printed on connection pads (lands) provided on the surface of a printed wiring board, and chip components, flat package ICs, etc. are printed thereon. The surface mounting components are mounted, and then soldering is performed by melting the solder using a heating means. By soldering, the electrode of the chip component, the lead of the flat package IC and the like are connected to the pad. A reflow furnace is generally used as the heating means.
[0004]
In the surface mounting process, not only the substrate but also the surface mounting component is required to have a high heat resistance enough to withstand the heat treatment conditions in the reflow furnace. Depending on the heat treatment conditions during soldering in the reflow furnace, it is important from the viewpoint of reliability, durability, mounting accuracy, etc. that it does not melt and does not greatly deform or shrink. Electronic components such as surface-mount connectors (connecting components such as LSI sockets, wiring board connectors, and relay connectors) are also surface-mounted, and therefore are required to have high reflow resistance.
[0005]
Taking an electronic component in which a metal member such as a surface mount connector and a polymer member are combined as an example, conventionally, as a polymer material for forming a polymer member, injection molding is easy and 240 ° C. in a reflow furnace. General-purpose engineering plastics such as polyamide 6 and polybutylene terephthalate (PBT resin) have been used because they have reflow resistance sufficient to withstand heat treatment conditions of 60 seconds.
[0006]
On the other hand, in electronic devices such as home appliances and office equipment, flame retarding is attempted so that a printed wiring board incorporated therein does not ignite or burn. Therefore, flame retardance is required for electronic components used in electronic devices. As flame retardancy, specifically, V-0 (hereinafter referred to as “Flammability test of plastic materials for equipment / equipment parts”) of UL standard (Underwriters' Labolatories, inc. Standard). High flame retardancy satisfying strict standard values such as “UL94V-0” is required.
[0007]
The test method of UL94V-0 is to measure the burning time after applying a flame to the test sample for 10 seconds and removing the flame, and immediately after adding the flame to the test sample for 10 seconds after extinguishing the flame and removing the flame. The standard value is that the burning time is within 5 seconds on average and within 10 seconds at the maximum.
[0008]
General-purpose engineering plastics such as polyamide 6 and PBT resin generally do not have flame retardancy sufficient to satisfy UL94V-0 by the resin alone, so that flame retardants such as chlorine, bromine, phosphorus and inorganic It is made flame retardant by blending.
[0009]
By the way, lead-free solder is progressing in response to environmental problems. Since lead-free solder has a melting point of about 20-30 ° C higher than that of conventional solder, when it is used in the surface mounting process, it is more advanced than withstand heat treatment conditions of 260 ° C x 60 seconds for electronic components. Reflow resistance is required. Furthermore, in the reflow resistance test, even in a thin molded product having a thickness of 1.0 mm or less, the dimensional change rate in the flow direction and the width direction of the molded product is required to be within 1%. However, a molded article using a general-purpose engineering plastic such as polyamide 6 or PBT resin is melted under reflow conditions of 260 ° C. × 60 seconds, and it is difficult to keep the shape. For this reason, a general-purpose engineering plastic molded product such as polyamide 6 or PBT resin has insufficient heat resistance, and thus has a problem that it cannot be applied to applications in which electronic components are surface-mounted with lead-free solder.
[0010]
Thus, cases of using super engineering plastics having high heat resistance such as liquid crystal polymer (LCP) as a polymer material for forming electronic parts are increasing. Since LCP is excellent in melt fluidity, it is excellent in thin-wall moldability, and the resin itself has flame retardancy satisfying UL94V-0 without adding a flame retardant. On the other hand, LCP has disadvantages such as being expensive compared to general-purpose engineering plastics, anisotropy in the strength of the molded product, and inferior strength in thin parts due to inferior toughness. Yes.
[0011]
In Japanese Patent Application Laid-Open No. 59-12946, a molded product comprising a resin composition in which a PBT resin is blended with a crosslinking aid such as triallyl cyanurate or triallyl isocyanurate, a flame retardant, and a filler is crosslinked by radiation irradiation. A cross-linked PBT resin molded product that has been used has been proposed. The publication discloses an example in which the resin composition is injection molded to produce a transformer bobbin and crosslinked by irradiation with an electron beam. An enameled wire is wound around this bobbin, a pin is set up for connecting a through hole to a printed wiring board to form a power transformer, and immersed in a 350 ° C. solder bath for 5 seconds to solder the pin and enamel winding. As a result of examining the shape change of the bobbin, it has been reported that the shape is retained.
[0012]
However, when the present inventors made a test sample according to the method described in the publication and conducted a reflow resistance test, satisfactory results could not be obtained. More specifically, in accordance with the description in the publication, 10 parts by weight of triallyl isocyanurate as a crosslinking aid, 20 parts by weight of ethylenebistetrabromophthalimide as a brominated flame retardant, and a flame retardant aid with respect to 100 parts by weight of the PBT resin. A resin composition was prepared by melting and mixing 5 parts by weight of antimony trioxide as follows, and then using an injection molding machine with a clamping force of 70 tons, a barrel temperature of 260 ° C. and an injection pressure of 100 kg / cm2 Then, the resin composition was injection-molded under the conditions of a holding time of 10 seconds and a mold temperature of 60 ° C. to produce a plate of length 30 × width 10 × thickness 0.4 mm. This plate was irradiated with an electron beam with an acceleration voltage of 3 MeV at a dose of 300 kGy to produce a crosslinked test sample.
[0013]
The test plate was moved in a reflow furnace under the condition of passing through a zone set at 260 ° C. in 60 seconds, and when the shape change was examined, it was found that the plate was greatly waved and deformed. As described above, the crosslinked PBT resin molded product described in the publication is not sufficiently heat resistant, and is applied to an electronic component that is entirely exposed to a reflow temperature atmosphere, such as a surface mount type coil bobbin. I knew that I couldn't.
[0014]
Under the above circumstances, it has a high degree of flame resistance satisfying UL94V-0, and has a reflow resistance of 260 ° C. × 60 seconds that can be applied to a surface mounting process using lead-free solder, Development of a resin molded product suitable as an electronic component has been desired.
[0015]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a resin molded product having high flame retardancy and heat resistance and suitable for applications such as electronic parts. More specifically, the object of the present invention is to have a high degree of flame resistance satisfying UL94V-0 and a reflow resistance of 260 ° C. × 60 seconds that can be applied to a surface mounting process using lead-free solder. It is to provide a resin molded product suitable as an electronic component.
[0016]
Furthermore, an object of the present invention is to provide a resin molded article having both high flame retardancy and heat resistance as described above, using a thermoplastic polyester resin capable of injection molding.
[0017]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have used a resin composition in which a specific polyfunctional organic compound, a brominated flame retardant, and hydrotalcite are blended with a thermoplastic polyester resin. The inventors have come up with a cross-linked polyester resin molded product that is molded and cross-linked by irradiation with ionizing radiation. The crosslinked polyester resin molded article of the present invention has a high degree of flame retardancy satisfying UL94V-0, and has a reflow resistance of 260 ° C. × 60 seconds. The reflow resistance of the cross-linked polyester resin molded product has a correlation with the storage elastic modulus of the resin molded product at 260 ° C., and if the storage elastic modulus is 2.0 MPa or more, the reflow resistance is satisfied. It turned out to be desirable.
[0018]
In addition, when a thermoplastic polyester resin having a carbon-carbon unsaturated bond in the main chain is used as the thermoplastic polyester resin, a specific polyfunctional organic compound may or may not be blended. It has been found that a resin molded product having both flame retardancy and heat resistance can be obtained. The present invention has been completed based on these findings.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
Thus, according to the present invention, a crosslinked polyester resin molded product having flame retardancy satisfying the standard value V-0 in the UL standard UL-94 test and having a storage elastic modulus at 260 ° C. of 2.0 MPa or more. GoodsAnd the crosslinked polyester resin molded article is
(1) Thermoplastic polyester resin comprising a polycondensate of an aromatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component (A1) In the same molecule, at least one polymerizable functional group selected from the group consisting of a vinyl group, an allyl group, an acryloyl group, and a methacryloyl group, an amino group, a hydroxyl group, an epoxy group, a carboxyl group, and an acid anhydride group Polyfunctional organic compound having at least one functional group selected from the group consisting of (B) Brominated flame retardant (C) And hydrotalcite (D) Containing resin composition (Ia) ,
(2) Thermoplastic polyester resin comprising a polycondensate of a dicarboxylic acid component containing an aromatic dicarboxylic acid component and an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component (A2) Brominated flame retardant (C) And hydrotalcite (D) Containing resin composition (Ib) ,as well as
(3) Thermoplastic polyester resin comprising a polycondensate of a dicarboxylic acid component containing an aromatic dicarboxylic acid component and an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component (A2) In the same molecule, at least one polymerizable functional group selected from the group consisting of a vinyl group, an allyl group, an acryloyl group, and a methacryloyl group, an amino group, a hydroxyl group, an epoxy group, a carboxyl group, and an acid anhydride group Polyfunctional organic compound having at least one functional group selected from the group consisting of (B) Brominated flame retardant (C) 10-50 parts by weight and hydrotalcite (D) Containing resin composition (I c)
A kind of resin composition selected from the group consisting of (I) Cross-linked polyester resin molded product that is molded from and cross-linked by irradiation with ionizing radiationIs provided.
[0021]
The resin composition (I) contains a vinyl group, an allyl group in the same molecule with respect to 100 parts by weight of the thermoplastic polyester resin (A1) comprising a polycondensate of an aromatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component. At least one polymerizable functional group selected from the group consisting of a group, an acryloyl group, and a methacryloyl group, and at least one function selected from the group consisting of an amino group, a hydroxyl group, an epoxy group, a carboxyl group, and an acid anhydride group 0.1 to 20 parts by weight of a polyfunctional organic compound (B) having a group, 10 to 50 parts by weight of a brominated flame retardant (C), and 0.1 to 10 parts by weight of hydrotalcite (D) The resin composition (Ia) is preferred.
[0022]
The resin composition (I) is a thermoplastic polyester resin (A2) 100 comprising a polycondensate of a dicarboxylic acid component containing an aromatic dicarboxylic acid component and an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component. The resin composition (Ib) containing 10 to 50 parts by weight of the brominated flame retardant (C) and 0.1 to 10 parts by weight of the hydrotalcite (D) is preferable with respect to parts by weight.
[0023]
Further, the resin composition (I) is a thermoplastic polyester resin (A2) 100 comprising a polycondensate of a dicarboxylic acid component containing an aromatic dicarboxylic acid component and an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component. With respect to parts by weight, in the same molecule, at least one polymerizable functional group selected from the group consisting of vinyl group, allyl group, acryloyl group, and methacryloyl group, amino group, hydroxyl group, epoxy group, carboxyl group, And 0.1 to 20 parts by weight of a polyfunctional organic compound (B) having at least one functional group selected from the group consisting of acid anhydride groups, 10 to 50 parts by weight of a brominated flame retardant (C), and hydro The resin composition (Ic) containing 0.1 to 10 parts by weight of talcite (D) is preferable.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1.Thermoplastic polyester resin
In the present invention, as the thermoplastic polyester resin, for example, a thermoplastic polyester resin (A1) comprising a polycondensate of an aromatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component, and an aromatic dicarboxylic acid component and an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid. A thermoplastic polyester resin (A2) comprising a polycondensate of a dicarboxylic acid component containing an acid component and a saturated aliphatic diol component is used. These thermoplastic polyester resins can contain a dicarboxylic acid component or a diol component other than those described above within the range in which the object of the present invention can be achieved as long as each of the above components is a main component.
[0025]
Examples of the aromatic dicarboxylic acid component include terephthalic acid, isophthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, lower alkyl esters thereof, and acid anhydrides thereof. Among these aromatic dicarboxylic acid components, terephthalic acid, dimethyl terephthalate, naphthalenedicarboxylic acid, dimethyl naphthalenedicarboxylate, and the like are preferable because a thermoplastic polyester resin having a high melting point can be obtained.
[0026]
Examples of the saturated aliphatic diol component include ethylene glycol, l, 3-propanediol, 1,4-butanediol, 1,6-hexanediol, cyclohexanedimethanol, neopentyl glycol and the like.
[0027]
Specific examples of the thermoplastic polyester resin (A1) mainly composed of an aromatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component include polybutylene terephthalate (PBT resin), polyethylene terephthalate (PET resin), polyethylene naphthalate (PEN). Resin), polybutylene naphthalate (PBN resin), polycondensate of terephthalic acid and cyclohexanedimethanol (PCT resin), poly-1,4-cyclohexylenedimethylene terephthalate / isophthalate copolymer (PCTA resin) And PET-PCT copolymer. These thermoplastic polyester resins can be used alone or in combination of two or more. Among these, PBT resin is preferable from the viewpoint of injection moldability and the like.
[0028]
The thermoplastic polyester resin (A2) mainly composed of an aromatic dicarboxylic acid component, an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component, and a saturated aliphatic diol component is used in the polycondensation of the aromatic dicarboxylic acid component and the saturated aliphatic diol component. It can be synthesized by copolymerizing an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component.
[0029]
Examples of the unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component include unsaturated aliphatic dicarboxylic acids such as fumaric acid, maleic acid, itaconic acid and citraconic acid, alkyl esters thereof, and acid anhydrides thereof. When an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component is used, it is usually used in a proportion of 1 to 20 mol%, preferably 1 to 10 mol%, based on the total dicarboxylic acid component. If the copolymerization ratio of the unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component is too small, the degree of crosslinking due to irradiation with ionizing radiation will be insufficient, and it will be difficult to obtain an effect of improving heat resistance. The melting point of the resin decreases.
[0030]
A thermoplastic polyester resin is synthesized by subjecting a dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component to an esterification reaction and a polycondensation reaction. In this reaction, a catalyst such as tetraisopropyl titanate, tetrabutyl titanate, or antimony trioxide is usually used. By using an excess amount of a saturated aliphatic diol component relative to the dicarboxylic acid component, the aromatic dicarboxylic acid component or the aromatic dicarboxylic acid component and the unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component are copolymerized at a predetermined molar ratio. It becomes easy.
[0031]
The esterification reaction is not particularly limited in temperature and time, and may be carried out within a known range, but is usually carried out at about 190 to 200 ° C. while distilling off alcohol and water. In the polycondensation reaction, the temperature is raised from the time of the esterification reaction, for example, the temperature is raised to about 210 to 260 ° C., and the reaction system is gradually depressurized to carry out the reaction at a pressure of about 100 to 500 Pa. Do.
[0032]
2.Multifunctional organic compound
In the present invention, as a crosslinking aid, in the same molecule, at least one polymerizable functional group selected from the group consisting of vinyl group, allyl group, acryloyl group, and methacryloyl group, amino group, hydroxyl group, epoxy group, A polyfunctional organic compound having at least one functional group selected from the group consisting of a carboxyl group and an acid anhydride group is used. The epoxy group may be a glycidyl group.
[0033]
Examples of such polyfunctional organic compounds include glycidyl acrylate, glycidyl methacrylate, allyl glycidyl ether, 2-methylallyl glycidyl ether, p-glycidyl styrene, glycidyl ether of o-, m- or p-allylphenol, 3 , 4-epoxy-1-butene, 3,4-epoxy-3-methyl-1-butene, 3,4-epoxy-1-pentene, 5,6-epoxy-1-hexene, crotonic acid, maleic anhydride, Crotonic anhydride, undecylenic acid, β-methacryloyloxyethyl hydrogen succinate, 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, 3-hydroxypropyl acrylate, 3-hydroxypropyl methacrylate, propylene glycol monoacrylate Rate, propylene glycol monomethacrylate, allyl alcohol, dimethylaminoethyl methacrylate, and the like methacrylic acid tert- butylaminoethyl.
[0034]
These polyfunctional organic compounds can be used alone or in combination of two or more. Among these, glycidyl methacrylate and β-methacryloyloxyethyl hydrogen succinate are preferable.
[0035]
When using a polyfunctional organic compound (B), it is 0.1-20 weight part with respect to 100 weight part of thermoplastic polyester resins, Preferably it is 0.5-15 weight part, More preferably, it is 1-10. Use in parts by weight. If the amount of the polyfunctional organic compound (B) is too small, when a thermoplastic polyester resin having no carbon-carbon double bond in the main chain is used, even if it is irradiated with ionizing radiation, the degree of crosslinking is not sufficient. May be sufficient. If the crosslinking is insufficient, it becomes difficult to satisfy reflow resistance under a heat treatment condition of 260 ° C. × 60 seconds. If the amount of the polyfunctional organic compound (B) is too large, melt mixing with the thermoplastic polyester resin becomes difficult, and further, burrs during molding increase, which is not preferable.
[0036]
3.Brominated flame retardant
Examples of the brominated flame retardant used in the present invention include ethylene bistetrabromophthalimide, ethylene bispentabromodiphenyl, tetrabromophthalic anhydride, tetrabromophthalimide, tetrabromobisphenol A, tetrabromobisphenol A-bis (hydroxyethyl ether), Tetrabromobisphenol A-bis (2,3-dibromopropyl ether), tetrabromobisphenol A-bis (bromoethyl ether), tetrabromobisphenol A-bis (allyl ether), tetrabromobisphenol A carbonate oligomer, tetrabromobisphenol A Epoxy oligomer, tetrabromobisphenol S, tetrabromobisphenol S-bis (hydroxyethyl ether), tetrabromobisphenol S Bis (2,3-dibromopropyl ether), brominated polystyrene, brominated polyphenylene ether, brominated polycarbonate, brominated epoxy resin, brominated polyester, brominated acrylic resin, brominated phenoxy resin, hexabromobenzene, pentabromoethylbenzene , Decabromodiphenyl, hexabromodiphenyl oxide, octabromodiphenyl oxide, decabromodiphenyl oxide, polypentabromobenzyl acrylate, octabromonaphthalene, hexabromocyclododecane, bis (tribromophenyl) fumarimide, N-methylhexabromodiphenylamine, etc. Can be illustrated.
[0037]
These brominated flame retardants can be used alone or in combination of two or more. Among these, ethylenebistetrabromophthalimide is preferable in that the change in melt viscosity with time during injection molding is small.
[0038]
The brominated flame retardant (C) is used in a proportion of 10 to 50 parts by weight, preferably 15 to 45 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the thermoplastic polyester resin. If the amount of the brominated flame retardant is too small, it is difficult to achieve flame retardancy that satisfies the standard value V-0 in the UL-94 test. If the amount of the brominated flame retardant is too large, defects such as burrs are likely to occur in the injection molded product.
[0039]
Along with brominated flame retardants, inorganic flame retardants or flame retardant aids such as antimony trioxide, antimony pentoxide, zinc stannate, zinc hydroxystannate, zinc borate; phosphorous flame retardants such as red phosphorus and phosphate esters A flame retardant; a chlorine-based flame retardant such as perchloropentacyclodecane; and the like can be appropriately blended as necessary.
[0040]
4).Hydrotalcite
The hydrotalcite (D) used in the present invention is a compound having a structure in which an inorganic salt layer composed of basic carbonates such as magnesium, aluminum, and zinc and a water molecule layer are laminated together. Hydrotalcite is MgaZnbAlc(OH)dCOThree・ MH2Examples thereof include those represented by the chemical formula of O (where 2a + 2b + 3c = d + 2, m is an arbitrary number). In hydrotalcite, the pH of the surface, the content of water molecules, the surface treatment agent, and the like can be arbitrarily set by changing synthesis conditions and firing conditions.
[0041]
Hydrotalcite is used in a blending ratio of 0.1 to 15 parts by weight, preferably 0.5 to 10 parts by weight, with respect to 100 parts by weight of the thermoplastic polyester resin. When the blending amount of hydrotalcite is too small, the crosslinking density becomes insufficient, and when it is too large, hydrotalcite bleeds out over time on the surface of the molded product, thereby reducing the commercial value of the molded product.
[0042]
5.Other additives
The resin composition of the present invention may contain various additives such as colorants, lubricants, inorganic fillers, reinforcing agents such as glass fibers and whiskers, antioxidants, hydrolysis inhibitors, and processing stabilizers as necessary. Can be blended.
[0043]
A crosslinking accelerator such as a polyfunctional monomer having a plurality of carbon-carbon unsaturated bonds in the same molecule such as trimethylolpropane trimethacrylate and triallyl isocyanurate may be added to the resin composition of the present invention. it can. When mix | blending a crosslinking accelerator, it is 0.1-10 weight part normally with respect to 100 weight part of thermoplastic polyester resins, Preferably it is used in the mixture ratio of 0.5-5 weight part.
[0044]
6).Cross-linked polyester resin molded product and method for producing the same
In the present invention, a resin composition (I) containing at least a thermoplastic polyester resin and a flame retardant is used. The resin composition (I) includes a thermoplastic polyester resin (A1) composed of a polycondensate of an aromatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component, a polyfunctional organic compound (B), a brominated flame retardant (C And a resin composition (Ia) containing hydrotalcite (D).
[0045]
Further, as the resin composition (I), a thermoplastic polyester resin (A2) comprising a polycondensate of a dicarboxylic acid component containing an aromatic dicarboxylic acid component and an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component, A resin composition (Ib) containing a brominated flame retardant (C) and a hydrotalcite (D) is preferable. Further, the resin composition (I) contains a thermoplastic polyester resin (A2), a polyfunctional organic compound (B), 10 to 50 parts by weight of a brominated flame retardant (C), and a hydrotalcite (D). The resin composition (Ic) to be used is preferable.
[0046]
The method for preparing the resin composition is not particularly limited, but usually, a method of melt-mixing each component is employed. For the melt mixing, a known mixing apparatus such as an extruder type mixer such as a single screw mixer or a twin screw mixer, an intensive mixer such as a Banbury mixer or a pressure kneader can be used. Each component is preferably melt-mixed and pelletized using an extruder-type melt mixing apparatus.
[0047]
As a molding method of the resin composition, any method such as injection molding, extrusion molding, compression molding or the like can be adopted. However, in general, the injection molding method is suitably used for applications such as electronic parts. can do.
[0048]
The polyester resin molded article is crosslinked by irradiating with ionizing radiation. Examples of ionizing radiation include accelerated electron beams and gamma rays. In order to irradiate a thin molded article with a high dose of ionizing radiation, it is preferable to use an accelerated electron beam. The irradiation dose is preferably in the range of 50 to 500 kGy, more preferably 100 to 300 kGy. If the irradiation dose is too low, the reflow resistance of the crosslinked polyester resin molded product becomes insufficient, and if it is too high, the thermoplastic polyester resin may be decomposed.
[0049]
The crosslinked polyester resin molded article of the present invention has flame retardancy satisfying the standard value V-0 in the UL standard UL-94 test, and the storage elastic modulus at 260 ° C. is 2.0 MPa or more. A high storage elastic modulus at 260 ° C. indicates that the crosslinked polyester resin molded article of the present invention has a high degree of crosslinking and is excellent in heat resistance. The storage elastic modulus at 260 ° C. is preferably 2.1 MPa or more, and particularly preferably 2.2 MPa or more. The upper limit of the storage elastic modulus at 260 ° C. is not particularly limited and may be 10 MPa or more, for example, 15 MPa or more.
[0050]
The cross-linked polyester resin molded article of the present invention is remarkably excellent in reflow resistance, and both the shrinkage in the length direction and the width direction is 1% or less under reflow conditions of 260 × 60 seconds. Such high reflow resistance is the same even for thin-walled molded products.
[0051]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples.
[0052]
[Example 1]
100 parts by weight of PBT resin as the polyester resin (A1) [melting point 224 ° C., MFR = 20 g / 10 min (240 ° C. × 2.16 kg load)], 5 parts by weight of glycidyl methacrylate as the polyfunctional organic compound (B), bromine-based Cytecs BT-93 (trade name, manufactured by Albemarle Asano Co., Ltd.) as flame retardant (C), 20 parts by weight, DHT4A (trade name, manufactured by Kyowa Chemical Co., Ltd.) as 1 part by weight as hydrotalcite (D), 5 parts by weight of antimony trioxide as a flame retardant aid, 0.5 parts by weight of Irganox 1010 (trade name, manufactured by Ciba Specialty Chemicals) as an antioxidant, and 3 parts by weight of trimethylolpropane trimethacrylate as a crosslinking accelerator After premixing with a super mixer at room temperature, melt at a barrel temperature of 260 ° C using a twin screw mixer (45mmφ, L / D = 32) Combined, the discharge strand in a manner that water-cooled cut to prepare a pellet of the resin composition.
[0053]
Using the pellet obtained above, an injection molding machine with a clamping force of 70 tons, a barrel temperature of 260 ° C., an injection pressure of 100 kg / cm2 , Injection molding under conditions of pressure holding time of 10 seconds and mold temperature of 60 ° C., sample for length 30 × width 10 × thickness 0.4 mm for reflow resistance test, length 30 × width for storage elastic modulus measurement A 5 × thickness 2 mm sample and a UL-94 combustion test length 130 × width 12.5 × thickness 0.4 mm sample were prepared. Each sample was irradiated with an electron beam with an acceleration voltage of 3 MeV at a dose of 200 kGy to prepare a test sample made of a crosslinked polyester resin composition.
[0054]
<Measurement of storage modulus>
About the test sample of length 30x width 5x thickness 2mm, the storage elastic modulus in 260 degreeC was measured using the dynamic viscoelasticity measuring apparatus [ITA measurement Co., Ltd. product, DVA220]. As a result, it was 2.7 MPa.
[0055]
<Reflow resistance test>
A test sample having a length of 30 × width of 10 × thickness of 0.4 mm was moved in a reflow furnace under the condition of passing through a setting zone at 260 ° C. for 60 seconds, and the shape change rate was examined. As a result, the shrinkage rate in the length direction was 0.8%, and the shrinkage rate in the width direction was 0.5%, indicating that the film had good reflow resistance.
[0056]
<UL-94 test>
A test sample having a length of 130 × width of 12.5 × thickness of 0.4 mm was evaluated for flame retardancy according to the method defined in UL-94. As a result, it was found that the standard value V-0 was satisfied.
[0057]
[Example 2]
100 parts by weight of the same PBT resin used in Example 1 as the polyester resin (A1), 5 parts by weight of β-methacryloyloxyethyl hydrogen succinate as the polyfunctional organic compound (B), brominated flame retardant (C) As Cytex BT-93 (trade name, manufactured by Albemarle Asano Co., Ltd.) 20 parts by weight, as hydrotalcite (D), 1 part by weight of DHT4A (trade name, manufactured by Kyowa Chemical Co., Ltd.), and a flame retardant aid As in Example 1, 4 parts by weight of antimony trioxide, 0.5 part by weight of Irganox 1010 (trade name, manufactured by Ciba Specialty Chemicals) as an antioxidant, and 2 parts by weight of triallyl isocyanurate as a crosslinking accelerator In the same manner as in Example 1, the pellets were prepared by melting and mixing, and then injection-molded with an injection molding machine in the same manner as in Example 1 to prepare three types of samples. An electron beam of V to obtain a sample for testing and 200kGy irradiation. Using these test samples, physical properties were measured in the same manner as in Example 1.
[0058]
As a result, the storage elastic modulus at 260 ° C. is 2.2 MPa, and the shape change rate is 0.9% shrinkage in the length direction and 0.3% shrinkage in the width direction. It was found to have good reflow resistance. In the UL-94 test, it was found that the standard value V-0 was satisfied.
[0059]
[Example 3]
100 parts by weight of the same PBT resin used in Example 1 as the polyester resin (A1), 5 parts by weight of glycidyl methacrylate as the polyfunctional organic compound (B), Cytex 8010 as the brominated flame retardant (C) [Albemarle Asano Product name] 20 parts by weight, hydrotalcite (D) as Alkamizer 4-2 [Kyowa Chemical Co., Ltd., product name] 1 part by weight, and antimony trioxide 5 as a flame retardant aid 1 part by weight, 0.5 part by weight of Irganox 1010 (trade name, manufactured by Ciba Specialty Chemicals) as an antioxidant, and 2 parts by weight of trimethylolpropane trimethacrylate as a crosslinking accelerator were melted in the same manner as in Example 1. Mixing to produce pellets, and then injection molding with an injection molding machine in the same manner as in Example 1 to prepare three types of samples, and then an electron with an acceleration voltage of 3 MeV A test sample was obtained by irradiating the line with 200 kGy. Using these test samples, physical properties were measured in the same manner as in Example 1.
[0060]
As a result, the storage elastic modulus at 260 ° C. is 3.2 MPa, and the shape change rate is 0.7% in the length direction and 0.4% in the width direction. It was found to have good reflow resistance. In the UL-94 test, it was found that the standard value V-0 was satisfied.
[0061]
[Example 4]
45 mol% dimethyl terephthalate, 5 mol% dimethyl fumarate, 80 mol% 1,4-butanediol were charged into the polymerization apparatus, 1000 ppm of n-butyl titanate (catalyst) was added, and transesterification was carried out at 160-240 ° C. Then, methanol of 98% of the amount was distilled off, and then 150 ppm of i-propyl titanate was further added, and polycondensation was carried out for 3 hours under reduced pressure of 240 to 260 ° C. and 0.1 Torr. Thereafter, 600 ppm of a phosphorus compound (Irganox 1222, Ciba Specialty Chemicals, trade name) was added as a titanate quencher, and then discharged, dried at 80 ° C. for 24 hours, pelletized, This thermoplastic polyester resin from which a plastic polyester resin (A2) was obtained had an MFR = 25 g / 10 min (240 ° C. × 2.16 kg load) and a melting point = 218 ° C.
[0062]
100 parts by weight of the above thermoplastic polyester resin, Cytex BT-93 (trade name, manufactured by Albemarle Asano Co., Ltd.) as brominated flame retardant (C), 20 parts by weight, and DHT4A [Kyowa Chemical Co., Ltd. as hydrotalcite (D) Co., Ltd., product name] 1 part by weight, furthermore, 5 parts by weight of antimony trioxide as a flame retardant aid, 0.5 part by weight of Irganox 1010 (product name of Ciba Specialty Chemicals) as an antioxidant, Pellets are prepared by melting and mixing in the same manner as in Example 1. Then, in the same manner as in Example 1, three types of samples are produced by injection molding with an injection molding machine, and then an electron beam with an acceleration voltage of 3 MeV is applied at 200 kGy. Irradiation gave a test sample. Using these test samples, physical properties were measured in the same manner as in Example 1.
[0063]
As a result, the storage elastic modulus at 260 ° C. is 3.6 MPa, and for the shape change rate, the shrinkage rate in the length direction is 0.8%, and the shrinkage rate in the width direction is 0.4%. It was found to have good reflow resistance. In the UL-94 test, it was found that the standard value V-0 was satisfied.
[0064]
[Example 5]
100 parts by weight of the same thermoplastic polyester resin used in Example 4 as the polyester resin (A2), 5 parts by weight of glycidyl methacrylate as the polyfunctional organic compound (B), and Cytex BT- as the brominated flame retardant (C) 93 [Albemarle Asano Co., Ltd., trade name] 20 parts by weight, Hydrotalcite (D) as DHT4A [Kyowa Chemical Co., Ltd., trade name] 1 part by weight, and antimony trioxide 5 as a flame retardant aid 1 part by weight, 0.5 part by weight of Irganox 1010 (trade name, manufactured by Ciba Specialty Chemicals) as an antioxidant, and 3 parts by weight of triallyl isocyanurate as a crosslinking accelerator were melt mixed in the same manner as in Example 1. Then, as in Example 1, after injection molding with an injection molding machine to produce three types of samples, an electron beam with an acceleration voltage of 3 MeV Was irradiated with 200 kGy to obtain a test sample. Using these test samples, physical properties were measured in the same manner as in Example 1.
[0065]
As a result, the storage elastic modulus at 260 ° C. is 4.8 MPa, and for the shape change rate, the shrinkage rate in the length direction is 0.3%, and the shrinkage rate in the width direction is 0.1%. It was found to have good reflow resistance. In the UL-94 test, it was found that the standard value V-0 was satisfied.
[0066]
[Table 1]
[0067]
[Comparative Example 1]
100 parts by weight of the same PBT resin as used in Example 1 as the polyester resin (A1), 20 parts by weight of Cytex BT-93 (trade name, manufactured by Albemarle Asano Co., Ltd.) as the brominated flame retardant (C), , 5 parts by weight of antimony trioxide as a flame retardant aid, 0.5 parts by weight of Irganox 1010 (product name, manufactured by Ciba Specialty Chemicals) as an antioxidant, and 10 parts by weight of triallyl isocyanurate as a crosslinking accelerator, Pellets are prepared by melting and mixing in the same manner as in Example 1. Then, in the same manner as in Example 1, three types of samples are produced by injection molding with an injection molding machine, and then an electron beam with an acceleration voltage of 3 MeV is applied at 200 kGy. Irradiation gave a test sample. Using these test samples, physical properties were measured in the same manner as in Example 1.
[0068]
As a result, the storage elastic modulus at 260 ° C. was 0.5 MPa. A test sample having a length of 30 × width of 10 × thickness of 0.4 mm was moved in a reflow furnace under the condition of passing through a setting zone at 260 ° C. for 60 seconds in the same manner as in Example 1 to examine the shape change rate. As a result, it was found that the test sample was in a wavy state, the shrinkage rate in the length direction and the width direction could not be measured, and the reflow resistance was insufficient. In the UL-94 test, it was found that the standard value V-0 was satisfied.
[0069]
[Comparative Example 2]
In Comparative Example 1, as a brominated flame retardant (B), Cytex BT-93 (trade name, manufactured by Albemarle Asano Co., Ltd.) is used instead of Cytex BT-93 (trade name, manufactured by Albemarle Asano Co., Ltd.). Except for the above, pellets were produced in the same manner, injection molded, and three types of test samples were produced.
[0070]
As a result, the storage elastic modulus at 260 ° C. was 0.3 MPa. A test sample having a length of 30 × width of 10 × thickness of 0.4 mm was moved in a reflow furnace under the condition of passing through a setting zone at 260 ° C. for 60 seconds in the same manner as in Example 1 to examine the shape change rate. As a result, it was found that the test sample was in a wavy state, the shrinkage rate in the length direction and the width direction could not be measured, and the reflow resistance was insufficient. In the UL-94 test, it was found that the standard value V-0 was satisfied.
[0071]
[Comparative Example 3]
A test sample prepared by irradiating an electron beam with an acceleration voltage of 3 MeV at a dose of 500 kGy to the sample of length 30 × width 10 × thickness 0.4 mm and length 30 × width 5 × thickness 2 mm prepared in Comparative Example 1 Produced. It was 0.6 Mpa as a result of measuring the storage elastic modulus in 260 degreeC by the method of Example 1 about the test sample of length 30x width 5x thickness 2mm. The shape change rate of the test sample of length 30 × width 10 × thickness 0.4 mm was moved in the reflow furnace under the condition of passing through the 260 ° C. setting zone in 60 seconds in the same manner as in Example 1. As a result of examining the rate of change, it was found that the test sample still wavy, the shrinkage rate in the length direction and the width direction could not be measured, and the reflow resistance was insufficient.
[0072]
[Comparative Example 4]
A pellet of a resin composition in which 2 parts by weight of DHT4A (trade name, manufactured by Kyowa Chemical Co., Ltd.) was blended as the hydrotalcite (D) in the blending composition of Comparative Example 1 was prepared in the same manner as in Example 1. The pellets were used for injection molding with an injection molding machine to prepare three types of samples, and an electron beam with an acceleration voltage of 3 MeV was irradiated at a dose of 200 kGy to obtain test samples. As a result of measuring the storage elastic modulus at 260 ° C. by the method of Example 1, it was 0.6 MPa.
[0073]
The shape change rate of the test sample of length 30 × width 10 × thickness 0.4 mm was moved in the reflow furnace under the condition of passing through the 260 ° C. setting zone in 60 seconds in the same manner as in Example 1. As a result of examining the rate of change, it was found that the test sample still wavy, the shrinkage rate in the length direction and the width direction could not be measured, and the reflow resistance was insufficient.
[0074]
[Comparative Example 5]
In the blend composition of Example 3, pellets of the resin composition to which no hydrotalcite was added were prepared in the same manner as in Example 1. Using this pellet, injection molding was performed by injection molding to prepare three types of samples, and then an electron beam with an acceleration voltage of 3 MeV was irradiated at a dose of 200 kGy to obtain a test sample. As a result of measuring the storage elastic modulus at 260 ° C. by the method of Example 1, it was 1.1 MPa.
[0075]
The shape change rate of the sample of length 30 × width 10 × thickness 0.4 mm was moved in the reflow furnace under the condition of passing through the 260 ° C. setting zone for 60 seconds in the same manner as in Example 1. As a result, the shrinkage rate in the length direction was 4.4%, the shrinkage rate in the width direction was 1.8%, and it was found that the reflow resistance was insufficient.
[0076]
[Comparative Example 6]
In the formulation composition of Example 4, pellets were prepared in the same manner as in Example 1 for the resin composition to which no hydrotalcite was added. The pellets were used for injection molding by an injection molding machine to prepare three types of injection molded samples, and an electron beam with an acceleration voltage of 3 MeV was irradiated at a dose of 200 kGy to obtain a test sample. As a result of measuring the storage elastic modulus at 260 ° C. by the method of Example 1, it was 1.4 MPa.
[0077]
The shape change rate of the sample of length 30 × width 10 × thickness 0.4 mm was moved in the reflow furnace under the condition of passing through the 260 ° C. setting zone for 60 seconds in the same manner as in Example 1. As a result, the shrinkage rate in the length direction was 3.8% and the shrinkage rate in the width direction was 1.3%, indicating that the reflow resistance was not sufficient.
[0078]
[Table 2]
[0079]
From the results of Tables 1 and 2, it can be seen that the cross-linked polyester resin molded article of the present invention has a unique effect of achieving both reflow resistance at 260 ° C. for 60 seconds and flame retardancy ranked as UL94V-0. . Moreover, if the storage elastic modulus at 260 ° C. of the crosslinked polyester resin molded product is 2.0 MPa or more, the dimensional change rate can be reduced even in a thin molded product having a thickness of 1 mm or less and in a reflow atmosphere of 260 ° C. × 60 seconds. It can be seen that it is within 1%.
[0080]
【The invention's effect】
According to the present invention, a crosslinked polyester resin molded article having excellent flame retardancy and having a small dimensional change rate in a reflow resistance test even in a thin shape is provided. The crosslinked polyester resin molded product of the present invention has great utility value as an electronic component such as a surface mount connector.
Claims (4)
(1)芳香族ジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂 (A1) 、同一分子内に、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、及びメタクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合性官能基と、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、及び酸無水物基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基とを有する多官能性有機化合物 (B) 、臭素系難燃剤 (C) 、及びハイドロタルサイト (D) を含有する樹脂組成物 (Ia) 、
(2)芳香族ジカルボン酸成分及び不飽和脂肪族ジカルボン酸成分を含むジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂 (A2) 、臭素系難燃剤 (C) 、及びハイドロタルサイト (D) を含有する樹脂組成物 (Ib) 、及び
(3)芳香族ジカルボン酸成分及び不飽和脂肪族ジカルボン酸成分を含むジカルボン酸成分と飽和脂肪族ジオール成分との重縮合物からなる熱可塑性ポリエステル樹脂 (A2) 、同一分子内に、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、及びメタクリロイル基からなる群より選ばれる少なくとも一種の重合性官能基と、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、及び酸無水物基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基とを有する多官能性有機化合物 (B) 、臭素系難燃剤 (C) 10〜50重量部、及びハイドロタルサイト (D) を含有する樹脂組成物 (Ic)
からなる群より選ばれる一種の樹脂組成物 (I) から成形され、電離放射線により照射架橋されたものである架橋ポリエステル樹脂成形品。Having flame retardancy which satisfies the standard value V-0 in the UL-94 test of the UL standard, and the storage elastic modulus at 260 ° C. is a crosslinked polyester resin molded article is not less than 2.0 MPa, crosslinked polyester The resin molded product
(1) A thermoplastic polyester resin (A1) comprising a polycondensate of an aromatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component, from the group consisting of vinyl, allyl, acryloyl and methacryloyl groups in the same molecule. Polyfunctional organic compound (B) having at least one polymerizable functional group selected and at least one functional group selected from the group consisting of an amino group, a hydroxyl group, an epoxy group, a carboxyl group, and an acid anhydride group A bromine-based flame retardant (C) , and a resin composition (Ia) containing hydrotalcite (D ) ,
(2) a thermoplastic polyester resin (A2) comprising a polycondensate of a dicarboxylic acid component containing an aromatic dicarboxylic acid component and an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component , a brominated flame retardant (C) , And a resin composition (Ib) containing hydrotalcite (D ) , and
(3) a thermoplastic polyester resin (A2) comprising a polycondensation product of a dicarboxylic acid component containing an aromatic dicarboxylic acid component and an unsaturated aliphatic dicarboxylic acid component and a saturated aliphatic diol component , a vinyl group, At least one polymerizable functional group selected from the group consisting of allyl group, acryloyl group, and methacryloyl group, and at least one type selected from the group consisting of amino group, hydroxyl group, epoxy group, carboxyl group, and acid anhydride group Resin composition (Ic) containing a polyfunctional organic compound (B) having a functional group, 10 to 50 parts by weight of a brominated flame retardant (C) , and hydrotalcite (D )
A crosslinked polyester resin molded article molded from a kind of resin composition (I) selected from the group consisting of and crosslinked by irradiation with ionizing radiation .
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