JP3893229B2 - Easy-open can lid made of resin-coated steel sheet and method for producing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、缶体の缶蓋に形成された開口部を破断して開缶する、飲料用缶や食缶の缶蓋に使用される樹脂被覆鋼板製イージーオープン缶蓋およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビール、ジュース、コーヒー等の各種飲料や食品を収容する缶の缶蓋として、缶蓋に形成された開口部を指で破断して開缶するイージーオープン缶蓋が広く使用されている。イージーオープン缶蓋は、主として飲料缶に使用されるパーシャルオープンタイプの缶蓋と、主として食缶に使用されるフルオープンタイプの缶蓋とに大別される。
【0003】
パーシャルオープンタイプの缶蓋は、プルトップ・タブ・タイプの缶蓋と、ステイオン・タブ・タイプの缶蓋とに大別される。
【0004】
図9は、プルトップ・タブ・タイプの缶蓋の一例を示す概略平面図である。図9に示すプルトップ・タブ・タイプの缶蓋の開口は、以下のようにして行われる。
【0005】
鋼、アルミニウム等の金属板からなる缶蓋1の中央パネル部11の中心にリベット機構9により固定されているタブ3を引き上げることによって、中央パネル部11に開口用溝2が刻設されている破断開口部10を、てこの作用により、タブ3の作用端が押し下げる。その結果、開口用溝2は破断し、更にタブ3を引張ることによって、破断した開口片は缶蓋1から完全に切り離される。
【0006】
図10は、ステイオン・タブ・タイプの缶蓋の一例を示す概略平面図である。
【0007】
図10に示すステイオン・タブ・タイプ缶蓋の開口は、以下のようにして行われる。
【0008】
缶蓋1の中央パネル部11の中心にリベット機構9により固定されているタブ3を引き上げることによって、中央パネル部11に開口用溝2が刻設されている破断開口部10を、てこの作用により、タブ3の作用端が押し下げる。その結果、開口用溝2は破断し、更に、タブ3の引起こし端を引き上げることによって破断を進行させ、その際に生じた破断開口片の一部を缶蓋1に連結させたまま缶内に押し込む。
【0009】
また、フルオープンタイプの缶蓋は、缶蓋の外周縁に沿って開口用溝が刻設されておリ、缶蓋外周縁近くのパネル部に取り付けられたタブを指先等で引き上げることによって、プルトップタイプの場合と同様に、開口片を缶蓋から切り離すようになっている。
【0010】
このようなイージーオープン缶蓋における開口用溝の形成は、従来、図11に示すように、所定の開口部輪郭が形成された刃先状突起を有する加工工具12を使用し、缶蓋の表面側より蓋板13の厚さの1/2以上の深さの開口用溝が形成されるような高い荷重でプレスにより押圧成形することによって行われており、これによって断面V字状の開口用溝2が形成されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、開口用溝の形成は、加工工具を使用し、プレスによる高荷重の押圧成形で行われるために、両面に樹脂皮膜が形成された鋼板からなる缶蓋の場合には、押圧成形時に、缶蓋の両面に形成されている樹脂皮膜が損傷し、耐食性が劣化する間題が生ずる。従って、耐食性の劣化を防止するために、押圧成形後に補修塗装を行わなければならず、多くの手間および費用を要していた。
【0012】
最近は、缶蓋の材料に、樹脂皮膜が損傷を受けても錆の生じないアルミニウムが使用されているが、アルミニウムの使用は、コスト高となる上、リサイクルの点からも間題がある。
【0013】
樹脂皮膜が形成された表面処理鋼板からなる缶蓋に開口用溝を形成する際に生ずる、上述した問題の対策として、特開平6−115546号、特開平6−115547号、特開平6−115548号公報には、複合押出し加工によって開口用溝を形成する方法が開示されている。上記公報の記載によれば、複合押出し加工によって開口用溝が形成されるので、樹脂皮膜の損傷がなく補修塗装が不要であるとされているが、複合押出しの加工条件や溝形状の詳細が不明であり、安定して開口用溝が形成される再現性の判断が困難である。
【0014】
また、特開平8−99140号公報には、肩半径が0.1〜1.0mmの上下金型により温間加工によって開口用溝を形成し、最薄部の板厚を元厚の1/2以下にする方法が開示されている。しかしながら、肩半径が0.1〜1.0mmの金型を使用することは、樹脂皮膜の損傷に対しては効果があるが、開缶力は、開口用溝の最薄部の板厚の絶対値および強度によって決まるために、元厚の1/2以下にしても良好な開缶性を示すとは限らない。
【0015】
実公昭63−40439号公報には、指の挿入および指掛け挟持部の挟持を容易にするために、缶蓋の中央パネル部とタブの指掛け挟持部との間隙を広める目的で、タブの指掛け挟持部の下方の中央パネル部に指挿入用凹部を形成することが開示されている。
【0016】
また、実開平5−40133公報には、タブの中心軸が破断開口部の中心軸からずれた開口不可位置から、タブの中心軸と破断開口部の中心軸とが一致する開口可能位置に回転移動可能な程度にタブをリベット止めし、タブが開口不可位置から開口可能位置に移動する間に、リベットとタブの指掛け挟持部の間に位置する中央パネル部に設けたテーパー状の突起によってタブの指掛け挟持部を浮き上がらせ、かくして、缶蓋の中央パネル部とタブの指掛け挟持部との間隙への指の挿入、および、指掛け挟持部への指掛かりを容易にすることが開示されている
。
【0017】
上記缶蓋によれば、指挿入用凹部またはテーパー状の突起が形成されていることにより、それらが形成されていないものと比較して、缶蓋の中央パネル部とタブの指掛け挟持部との間隙への指の挿入、および、指掛け挟持部への指掛かりは容易になるが、開缶時のタブの引上げ力は変わらないために、開缶力の低減までには至っていない。
【0018】
従って、この発明の目的は、上述した従来技術の有する問題点を解決し、両面に樹脂皮膜が形成された鋼板からなる缶蓋に開口用溝を形成する際に、缶蓋の両面に形成されているメッキ層および樹脂皮膜の損傷による耐食性劣化を防止するための補修塗装を必要とせず、しかも、子供や老人でも容易に開缶することができる、樹脂被覆鋼板製イージーオープン缶蓋およびその製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述した問題点を解決し、開缶性に優れしかも衝撃破壊の生ずることがないイージーオープン缶蓋を開発すべく鋭意研究を重ねた。
【0020】
従来、開缶時における開口用溝の破断は、せん断変形によって生ずると考えられており、そのような考えに基づいて開口用溝の形状を設計していた。しかしながら、本発明者等による研究の結果、開口用溝の破断は、せん断変形によって生ずるのではなく、主として引張り変形によって生じ、従って、開缶力を低下させるためには、開口用溝の最薄部の厚さの絶対値を小さくすることが最も効果的であるといった知見を得た。
【0021】
この発明は、上述した知見に基づいてなされたものである。
【0022】
請求項1記載の発明は、熱可塑性樹脂の1種または2種以上から構成され、100%以上の破断伸び、10kg/mm2以上の引張強度、100kg/mm2以上の引張弾性率、および、10〜100μmの厚みを有する樹脂皮膜が両面に形成された鋼板からなる缶蓋パネルの表面および裏面の少なくとも一方に、破断して開缶するための開口用溝が形成されているイージーオープン缶蓋において、前記開口用溝の底断面形状は、半径が0.1〜1.0mmの単一曲率半径を有する曲面であり、且つ、前記開口用溝の最薄部の厚さは、0.025〜0.080mmの範囲内であることに特徴を有するものである。
【0023】
請求項2記載の発明は、前記樹脂皮膜は、単層あるいは二層以上のポリエステル樹脂から構成されることに特徴を有するものである。
【0024】
請求項3記載の発明は、熱可塑性樹脂の1種または2種以上から構成され、100%以上の破断伸び、10kg/mm2以上の引張強度、100kg/mm2以上の引張弾性率、および、10〜100μmの厚みを有する樹脂皮膜が両面に形成された鋼板からなる缶蓋パネルの表面および裏面の少なくとも一方に、上下少なくとも一方の金型が0.1〜1.0mmの単一曲率の先端半径を有する曲面型である1対の金型を使用して、最薄部の厚さが0.025〜0.080mmの範囲となるように押圧成形を施し、かくして、破断して開缶するための開口用溝を前記缶蓋パネルに形成することに特徴を有するものである。
【0025】
請求項4記載の発明は、前記開口用溝の形成加工を、液体または固体の潤滑剤を使用して行うことに特徴を有するものである。
【0026】
請求項5記載の発明は、前記樹脂皮膜は、単層あるいは二層以上のポリエステル樹脂から構成されることに特徴を有するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明を更に詳細に説明する。
【0028】
この発明は、素材と加工方法とを組み合わせることにより達成される発明である。まず、素材について説明する。
【0029】
この発明に使用される鋼板としては、特に限定されるものではないが、一般に、0.15〜0.30mmの板厚のアルミニウム板や表面処理鋼板等が使用される。
【0030】
鋼板の両面に形成される樹脂皮膜は、破断伸びが100%以上、引張強度が10kg/mm2以上、そして、引張弾性率が100kg/mm2以上である必要がある。このような樹脂皮膜は、プレス加工による開口用溝成形時に、密着性よく素地に追随して優れた加工性を有することにより、加工後も素地を完全に被覆しており、従来必要であった補修塗装を不要とするものである。
【0031】
樹脂皮膜の物性として、破断伸びが100%未満では、後述する開口用溝成形に対して伸び不足により、樹脂皮膜に多数の欠陥を生じることになり不適である。従って、樹脂皮膜の破断伸びは、100%以上、より好ましくは200%以上であることが望ましい。なお、樹脂皮膜の伸び率はASTM‐D882に準じた方法で測定される値を採用する。
【0032】
引張弾性率とは、引張比例限度内における引張応力とこれに対応する歪みの比であり、引張試験における応力−歪み曲線に直線部分が無い場合には、変形開始点における接線の傾斜により求められる。引張強度の値および引張弾性率の値は、ASTM‐D882に準じた方法による測定値を採用する。
【0033】
引張強度が10kg/mm2未満では加工による破断を生じやすく、引張弾性率が100kg/mm2未満では、金型との摩擦部分での削れ、傷入りが避けられず、不適である。従って、樹脂皮膜の引張強度は、10kg/mm2以上、そして、引張弾性率は、100kg/mm2以上である必要がある。
【0034】
樹脂皮膜の厚みは、10μm未満では薄すぎて加工により皮膜の破断が生じやすく、逆に、100μmを超えると開缶後にフェザー性の劣化を招きやすく、しかも、経済面からもコストアップとなり好ましくない。従って、樹脂皮膜の厚みは、10〜100μmの範囲内とする必要がある。
【0035】
適用する樹脂皮膜としては、食品衛生性、耐食性、加工性等の性能から、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂の1種または2種以上から構成される樹脂フィルムを用いる。より好ましくは、単層及び二層以上のポリエステル樹脂から構成されたフィルムを用いることが、フィルム破断伸び、引張強度、引張弾性率等のフィルム物性が高い水準でバランスするために望ましい。
【0036】
具体的に使用されるポリエステル樹脂フィルムとしては、ジカルボン酸とジオールの縮重合で得られる線状熱可塑性ポリエステルフィルムであり、ポリエチレンテレフタレートで代表されるものである。ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸等の単独または混合物であり、ジオール成分としては、エチレングリコール、ブタジエングリコール、デカンジオール等の単独または混合物である。2種以上のジカルボン成分やジオール成分による共重合体や、ジエチレングリコール等の他のモノマーやポリマーとの共重合体であっても良い。なお、ラミネート方法としては、フィルム自体を熱接着するか、熱硬化型接着剤を塗布して鋼板表面に貼り付けるものとする。
【0037】
次に、この発明の樹脂被覆鋼板製イージーオープン缶蓋およびその製造方法を、図面を参照しながら説明する。
【0038】
図1は、この発明のイージーオープン缶蓋の第1実施態様を示す、缶蓋に形成された開口用溝部分の断面図である。
【0039】
この実施態様においては、図1に示すように、両面に樹脂皮膜8を有する、厚さ(to)の缶蓋1の表面1aに、半径(R)が0.1mm〜1.0mmであって、その最薄部2aの厚さ(ts)が0.025〜0.080mmの範囲内の、断面が曲面形状の開口用溝2が形成されている。
【0040】
図2は、この発明のイージーオープン缶蓋の第2実施態様を示す、缶蓋に形成された開口用溝部分の断面図である。
【0041】
この実施態様においては、図2に示すように、両面に樹脂皮膜8を有する、厚さ(to)の缶蓋1の表面1aおよび裏面1bに、各々半径(R)が0.1〜1.0mmの範囲内であって、その最薄部2aの厚さ(ts)が0.025〜0.080mmの範囲内の、断面が曲面形状の開口用溝2、2が形成されている。
【0042】
缶蓋1の表面1aまたは表面1aおよび裏面1bに、上述した半径(R)の、曲面形状の開口用溝2が形成されていることによって、子供や老人でも容易に開缶することができる程度にまで開缶力を安定して低減化することができ、しかも、衝撃破壊の発生が防止される。
【0043】
開口用溝2の半径(R)が0.1mm未満では、樹脂皮膜を損傷することなく、缶蓋パネルに上記開口用溝2を形成することが因難になる。一方、開口用溝2の半径(R)が1.0mmを超えると、缶蓋1における薄肉部の面積が多くなるために、開口部の破断位置が不安定になって開口形状が悪化する上、破断部の一部が垂れ下がる「だれ」が大きくなる問題が生じ、また、限られたスペースの缶蓋パネル上に、1.0mmを超える幅の開口用溝2を形成することは実用上困難である。
【0044】
また、開口用溝2の最薄部2aの厚さが0.025mm未満では、成形加工時に樹脂皮膜が損傷し、また、缶蓋パネルが破断する恐れがあり、このような缶蓋が取付けられた缶体を落としたり、缶体が外部から衝撃等を受けたときに、その聞口部が破断する危険性が生ずる。一方、開口用溝2の最薄部2aの厚さが0.080mmを超えると、大きな開缶力が必要になる問題が生ずる。
【0045】
従って、缶蓋の表面および裏面の少なくとも一方の面に形成された開口用溝の断面形状は、半径0.1〜1.0mmの曲面で且つその最薄部の厚さが0.025〜0.080mmの範囲内であることが必要である。
【0046】
この発明の缶蓋は、上下少なくとも一方の金型が先端半径0.1〜1.0mmの曲面型である1対の金型を使用し、最薄部の厚さが0.025〜0.080mmの範囲内になるよう、両面に樹脂皮膜が形成された缶蓋パネルにプレス加工を施すことによって形成することができる。曲面型金型を上記寸法形状としたのは、缶蓋に前記寸法形状の開口用溝を形成するためであって、開口用溝の寸法形状の限定理由は、前述した通りである。
【0047】
缶蓋パネルにプレス加工を施すに際し、液体または固体の潤滑剤を使用すれば、金型と樹脂との間の摩擦力が小さくなるので、樹脂に発生するせん断力が小さくなり、樹脂と鋼板との界面における剥離の発生を抑制することができる。
【0048】
上述した断面曲面形状の開口用溝を有するこの発明の缶蓋は、図9に示すプルトップ・タブ・タイプ缶蓋または図10に示すステイオン・タブ・タイプの缶蓋の何れにも適用することができる。
【0049】
また、図3(a)に示すように、タブ3を缶蓋1にタブ留め4を中心として回転可能に、タブ留め4の位置を缶蓋1の中心から開口部5の反対側に所定長さずらして取付け、且つ、タブ3のタブ留め4から先端までの長さを従来よりも長くすることにより作用点における発生力を大となし、図3(b)に示すように、タブ3を開口可能位置に回転させたときに、タブ3の引き起こし側端部を、缶蓋外周よりも外側に位置させるようにした缶蓋に、この発明の曲面形状の開口用溝を形成すれば、開缶力を一段と低下させることができる。
【0050】
【実施例】
次に、この発明を実施例により比較例と対比しながら更に詳細に説明する。
【0051】
(実施例1)
板厚0.25mmで、引張り強さが440MPaの薄鋼板の両面に、クロメート処理によって120mg/m2の量の金属クロム層と、その上層の金属クロム換算で15mg/m2の量のクロム水和酸化物層とからなるクロメート皮膜が形成されたティンフリースチール鋼板の両面に、表1に示す樹脂フィルムをラミネートした。
【0052】
このように、この発明の方法により、破断伸び100%以上、引張強度10kg/mm2以上、引張弾性率100kg/mm2以上、および、厚み10〜100μmのフィルムがラミネートされた鋼板に対し、少なくとも一方の金型が先端半径0.1〜1.0mmの曲面型で、他方の金型が平型からなる1対の金型を使用し、最薄部の厚さが0.025〜0.080mmの範囲内になるように、缶蓋パネルに、潤滑剤を使用しまたは潤滑剤を使用することなくプレス加工を施して、その表面に開口用溝を形成し、表1に示す、本発明の載囲内のステイオンタブタイプのイージーオープン缶蓋の供試体(以下、本発明供試体という)No.1から20を調製した。
【0053】
比較のために、上記ティンフリースチール鋼板に対し、樹脂フィルムの特性、曲面型金型の開口用溝の半径および/または最薄部の厚さが本発明の範囲外であり、他方が平型からなる1対の金型を使用し、缶蓋パネルに、潤滑剤を使用しまたは潤滑剤を使用することなくプレス加工を施して、その表面に開口用溝を形成し、表2に示す、ステイオンタブタイプのイージーオープン缶蓋の供試体(以下、比較用供試体という)No.1から24を調製した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
上述した本発明供試体および比較用供試体の各々のポップ値、皮膜損傷、皮膜剥離および衝撃破壊の有無を、後述する方法によって調べ、その結果を表1および表2に併せて示した。
【0057】
ポップ値(Kg)は、缶蓋のタブを一定の力で引張ったときに缶蓋開口部が開き始める最初の力によって評価し、衝撃破壊は、図4に示すように、缶6を高さ1mの位置からコンクリート床面上に、缶蓋1を下方に向けた斜めの姿勢で落下させ、缶蓋1に図5に矢印で示す方向に衝撃力が付加されたときの衝撃破壊の有無によって評価した。皮膜損傷は、缶各供試体に対し耐食性試験を施し、錆の発生の有無によって評価し、そして、皮膜剥離は、皮膜剥離発生の有無を断面観察によって評価した。
【0058】
表2から明らかなように、樹脂フィルムの特性が本発明範囲外である比較用供試体No.1〜9は、何れも皮膜損傷および皮膜剥離が発生し、断面曲面形状の開口用溝の半径が本発明範囲を外れて小さい比較用供試体No.10〜14は、何れも皮膜損傷および皮膜剥離が発生し、最薄部の厚さが本発明範囲を外れて小さい比較用供試体No.10および13は、衝撃破壊が発生した。
【0059】
開口用溝の半径が本発明範囲を外れて小さく且つ最薄部の厚さが本発明範囲を外れて大きい比較用供試体No.15は、ポップ値が2.8と高かった。最薄部の厚さが本発明範囲を外れて小さい比較用供試体No.16〜19、21は、何れも皮膜損傷、皮膜剥離および衝撃破壊が発生した。最薄部の厚さが本発明範囲を外れて大きい比較用供試体No.20、22は、ポップ値が2.8以上と高かった。開口用溝の半径が本発明範囲を外れて大きい比較用供試体No.21〜24は、何れも開口形状が悪く、そして最薄部の厚さが本発明範囲を外れて小さい比較用供試体No.21、23は、衝撃破壊が発生した。
【0060】
これに対し、表1に示す本発明供試体1から20は、何れもポップ値が2.6以下と低く、且つ、被膜損傷、皮膜剥離および衝撃破壊は発生せず、開口形状も良好であった。
【0061】
(実施例2)
板厚が0.25mmで、引張り強さが290MPaおよび440MPaの薄鋼板の表面に、クロメート処理によって、120mg/m2の量の金属クロム層と、その上層に金属クロム換算で15mg/m2の量のクロム水和酸化物層とからなるクロメート皮膜が形成され、且つ、クロメート皮膜の上に、PETフィルム(破断伸び200%・引張強度23kg/mm2・引張弾性率300kg/mm2・厚み25μm)がラミネートされた、ティンフリースチール鋼板に対し、この発明の方法により、一方の金型が先端半径0.1〜1.0mmの曲面型で、他方の金型が平型からなる1対の金型を使用し、最薄部の厚さを変えて、図8に示すような開口用溝2を有する引張り試験片7を調製し、引張り試験片7の最薄部の厚さと引張り強度との関係を調ベた。その結果を図6に示す。図6において、○印は引張り強さが290MPaの試験片であり、□印は引張り強さが440MPaの試験片である。
【0062】
比較のために、従来の開口用溝が形成された表3に示す市販のイージーオープン缶蓋No.1〜8の試験片について、その最薄部の厚さと引張り強度との関係を調べた。その結果を図6に併せて示す。
【0063】
【表3】
【0064】
図6から明らかなように、市販缶の試験片の引張り強度は4〜6Kgf/mmであるのに対し、本発明試験片の引張り強度は、最薄部の厚さが0.025〜0.080mmの場合に約2〜5Kgf/mmであり、市販缶に比較して引張り強度が低く、開缶力に優れていた。
【0065】
(実施例3)
板厚0.25mmで、引張り強さが440MPaの薄鋼板の表面に、クロメート処理によって120mg/m2の量の金属クロム層と、その上層の金属クロム換算で15mg/m2の量のクロム水和酸化物層とからなるクロメート皮膜が形成され、且つ、クロメート皮膜の上に、PETフィルム(破断伸び200%・引張強度23kg/mm2・引張弾性率300kg/mm2・厚み25μm)がラミネートされた、ティンフリースチール鋼板に対し、一方の金型が曲面型で、他方の金型が平型からなる1対の金型を使用し、一方の金型の先端半径および最薄部の厚さを変えてプレス加工を施したときの皮膜損傷の有無を調ベた。その結果を図7に示す。
【0066】
図7から明らかなように、開口用溝の先端半径が0.1〜1.0mmで、且つ、最薄部の厚さが0.025〜0.080mmの範囲内の場合には、皮膜損傷は発生しなかった。
【0067】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、両面に樹脂皮膜が形成された鋼板からなる缶蓋に開口用溝を形成する際に、缶蓋の両面に形成されているメッキ層および樹脂皮膜の損傷による補修塗装を必要とせず、しかも、子供や老人でも容易に開缶することができる、開缶性の優れたイージーオープン缶蓋が得られる、工業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の缶蓋の第1実施態様を示す、缶蓋に形成された開口用溝部分の断面図である。
【図2】この発明の缶蓋の第2実施態様を示す、缶蓋に形成された開口用溝部分の断面図である。
【図3】この発明の開口用溝を有するイージーオープン缶蓋の一例を示す平面図であり、図3(a)は、タブをタブ留めを中心として回転させた状態を示す平面図であり、図3(b)は、タブを開口可能位置に回転させた状態を示す平面図である。
【図4】衝撃試験方法を示す説明図である。
【図5】缶蓋に対する衝撃力の付加位置を示す説明図である。
【図6】試験片の最薄部の厚さと引張り強度との関係を示すグラフである。
【図7】金型の先端半径および最薄部の板厚と皮膜損傷の有無との関係を示すグラフである。
【図8】引張り試験片の平面図である。
【図9】プルトップ・タブ・タイプの缶蓋の一例を示す概略平面図である。
【図10】ステイオン・タブ・タイプの缶蓋の一例を示す概略平面図である。
【図11】イージーオープン缶蓋における開口用溝の従来の形成方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1:缶蓋
1a:缶蓋の表面
1b:缶蓋の裏面
2:開口用溝
2a:開口用溝の最薄部
3:タブ
4:タブ留め
5:開口部
6:缶
7:引張り試験片
8:樹脂皮膜
9:リベット機構
10:破断開口部
11:中央パネル部
12:加工工具
13:蓋板[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an easy-open can lid made of a resin-coated steel plate used for beverage cans and food can cans, which can be opened by breaking an opening formed in a can lid of a can body, and a method for manufacturing the same. It is.
[0002]
[Prior art]
As a can lid for cans containing various beverages and foods such as beer, juice, coffee, etc., an easy open can lid is widely used in which an opening formed in the can lid is opened with a finger. The easy open can lid is roughly classified into a partial open type can lid mainly used for beverage cans and a full open type can lid mainly used for food cans.
[0003]
The partial open type can lid is roughly classified into a pull top tab type can lid and a steion tab type can lid.
[0004]
FIG. 9 is a schematic plan view showing an example of a pull-top tab-type can lid. The pull-top tab-type can lid shown in FIG. 9 is opened as follows.
[0005]
By opening the
[0006]
FIG. 10 is a schematic plan view showing an example of a cane tab type can lid.
[0007]
The opening of the steion tab type can lid shown in FIG. 10 is performed as follows.
[0008]
By pulling up the
[0009]
In addition, the full-open type can lid has grooves for opening along the outer periphery of the can lid, and by pulling up the tab attached to the panel near the outer periphery of the can lid with a fingertip or the like, As in the case of the pull top type, the opening piece is separated from the can lid.
[0010]
Conventionally, as shown in FIG. 11, the opening groove in such an easy open can lid is formed by using a
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the formation of the opening groove is performed by pressing with a heavy load using a processing tool, and in the case of a can lid made of a steel plate having a resin film formed on both sides, press forming is performed. Occasionally, the resin film formed on both sides of the can lid is damaged, resulting in a problem that the corrosion resistance deteriorates. Therefore, in order to prevent the deterioration of the corrosion resistance, repair coating has to be performed after press molding, which requires a lot of labor and cost.
[0012]
Recently, aluminum that does not rust even if the resin film is damaged has been used as the material for the can lid. However, the use of aluminum increases the cost and is problematic in terms of recycling.
[0013]
As countermeasures for the above-mentioned problems that occur when an opening groove is formed in a can lid made of a surface-treated steel sheet on which a resin film is formed, JP-A-6-115546, JP-A-6-115547, JP-A-6-115548 are disclosed. Japanese Laid-Open Patent Publication (Kokai) discloses a method of forming an opening groove by a composite extrusion process. According to the description of the above publication, since the groove for opening is formed by the composite extrusion process, it is said that there is no damage to the resin film and no repair coating is required, but details of the processing conditions and groove shape of the composite extrusion are It is unknown and it is difficult to judge reproducibility that the groove for opening is stably formed.
[0014]
In JP-A-8-99140, an opening groove is formed by warm working with an upper and lower mold having a shoulder radius of 0.1 to 1.0 mm, and the thickness of the thinnest part is 1 / th of the original thickness. A method of 2 or less is disclosed. However, using a mold having a shoulder radius of 0.1 to 1.0 mm is effective against damage to the resin film, but the can opening force is the thickness of the thinnest part of the opening groove. Since it is determined by the absolute value and the strength, even if it is ½ or less of the original thickness, it does not necessarily show good openability.
[0015]
In Japanese Utility Model Publication No. 63-40439, in order to facilitate the insertion of the finger and the clamping of the finger-hanging pinching portion, the tab finger gripping is performed for the purpose of widening the gap between the central panel portion of the can lid and the tab finger gripping portion of the tab. It is disclosed that a finger insertion recess is formed in a central panel part below the part.
[0016]
In Japanese Utility Model Laid-Open No. 5-40133, the center axis of the tab is shifted from the unopenable position shifted from the center axis of the fracture opening to the position where the center axis of the tab coincides with the center axis of the fracture opening. The tab is riveted to such an extent that it can be moved, and the tab is moved by a taper-shaped protrusion provided on the central panel located between the rivet and the tab-holding portion of the tab while the tab moves from the non-openable position to the openable position. It is disclosed that the finger-holding portion of the finger can be lifted, thus facilitating the insertion of the finger into the gap between the center panel portion of the can lid and the finger-holding portion of the tab and the finger-holding portion. .
[0017]
According to the can lid described above, since the finger insertion recess or the tapered projection is formed, compared with the case where they are not formed, the center panel portion of the can lid and the finger hook holding portion of the tab The insertion of the finger into the gap and the hooking of the finger on the finger-holding portion are easy, but the pulling force of the tab at the time of opening of the can does not change, so the opening force has not been reduced.
[0018]
Accordingly, the object of the present invention is to solve the above-mentioned problems of the prior art and is formed on both sides of the can lid when the groove for opening is formed on the can lid made of a steel plate having a resin film formed on both sides. Easy-open can lid made of resin-coated steel plate that can be opened easily even by children and elderly people without the need for repair coating to prevent corrosion resistance deterioration due to damage to the plated layer and resin film. It is to provide a method.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have made extensive studies to solve the above-mentioned problems and to develop an easy open can lid that is excellent in can openability and does not cause impact destruction.
[0020]
Conventionally, it is considered that the breaking of the opening groove at the time of opening the can is caused by shear deformation, and the shape of the opening groove has been designed based on such an idea. However, as a result of research by the present inventors, the fracture of the opening groove is not caused by shear deformation, but mainly by tensile deformation. Therefore, in order to reduce the opening force, the thinnest groove of the opening groove is formed. It was found that reducing the absolute value of the thickness of the part is most effective.
[0021]
The present invention has been made based on the above-described knowledge.
[0022]
Invention of
[0023]
The invention according to
[0024]
Invention of
[0025]
The invention according to
[0026]
The invention according to
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
[0028]
This invention is achieved by combining a material and a processing method. First, the material will be described.
[0029]
Although it does not specifically limit as a steel plate used for this invention, Generally an aluminum plate, a surface-treated steel plate, etc. with a plate thickness of 0.15-0.30 mm are used.
[0030]
The resin film formed on both surfaces of the steel sheet needs to have a breaking elongation of 100% or more, a tensile strength of 10 kg / mm 2 or more, and a tensile modulus of 100 kg / mm 2 or more. Such a resin film has been necessary in the past because the substrate is completely covered even after processing by following the substrate with good adhesion when forming a groove for opening by press processing and having excellent processability. Repair painting is unnecessary.
[0031]
As the physical properties of the resin film, if the elongation at break is less than 100%, the resin film is unsuitable because many defects are generated due to insufficient elongation with respect to the groove formation for openings described later. Therefore, the breaking elongation of the resin film is desirably 100% or more, more preferably 200% or more. In addition, the value measured by the method according to ASTM-D882 is employ | adopted for the elongation rate of a resin film.
[0032]
The tensile modulus is the ratio of the tensile stress within the tensile proportional limit to the corresponding strain. If there is no straight line in the stress-strain curve in the tensile test, it is obtained by the slope of the tangent at the deformation start point. . The tensile strength value and the tensile modulus value are measured by a method according to ASTM-D882.
[0033]
If the tensile strength is less than 10 kg / mm 2 , breakage due to processing tends to occur, and if the tensile elastic modulus is less than 100 kg / mm 2 , scraping and scratching at the frictional part with the mold cannot be avoided, which is inappropriate. Therefore, the tensile strength of the resin film needs to be 10 kg / mm 2 or more, and the tensile elastic modulus needs to be 100 kg / mm 2 or more.
[0034]
If the thickness of the resin film is less than 10 μm, the film is too thin and the film is likely to be broken by processing. Conversely, if the thickness exceeds 100 μm, the feather property is likely to be deteriorated after opening the can, and the cost is increased from the economical viewpoint. . Therefore, the thickness of the resin film needs to be in the range of 10 to 100 μm.
[0035]
As the resin film to be applied, a resin film composed of one or more thermoplastic resins such as polyester and polyamide is used from the viewpoints of food hygiene, corrosion resistance, processability and the like. More preferably, it is desirable to use a film composed of a single layer or two or more layers of polyester resin in order to balance the film physical properties such as film break elongation, tensile strength and tensile elastic modulus at a high level.
[0036]
The polyester resin film specifically used is a linear thermoplastic polyester film obtained by condensation polymerization of dicarboxylic acid and diol, and is represented by polyethylene terephthalate. The dicarboxylic acid component is terephthalic acid, isophthalic acid, phthalic acid or the like alone or as a mixture, and the diol component is ethylene glycol, butadiene glycol, decane diol or the like alone or as a mixture. It may be a copolymer of two or more dicarboxylic components or diol components, or a copolymer with another monomer or polymer such as diethylene glycol. As a laminating method, the film itself is thermally bonded, or a thermosetting adhesive is applied and attached to the steel sheet surface.
[0037]
Next, an easy-open can lid made of a resin-coated steel sheet according to the present invention and a manufacturing method thereof will be described with reference to the drawings.
[0038]
FIG. 1 is a sectional view of an opening groove formed in a can lid, showing a first embodiment of an easy open can lid of the present invention.
[0039]
In this embodiment, as shown in FIG. 1, the radius (R) is 0.1 mm to 1.0 mm on the surface 1a of the
[0040]
FIG. 2 is a sectional view of an opening groove formed in the can lid, showing a second embodiment of the easy open can lid of the present invention.
[0041]
In this embodiment, as shown in FIG. 2, the radius (R) is 0.1-1... On the front surface 1a and the
[0042]
The curved surface-shaped
[0043]
If the radius (R) of the
[0044]
Moreover, if the thickness of the
[0045]
Accordingly, the cross-sectional shape of the opening groove formed on at least one of the front and back surfaces of the can lid is a curved surface having a radius of 0.1 to 1.0 mm, and the thickness of the thinnest portion is 0.025 to 0. It is necessary to be within the range of 0.080 mm.
[0046]
The can lid of the present invention uses a pair of molds in which at least one of the upper and lower molds is a curved mold having a tip radius of 0.1 to 1.0 mm, and the thickness of the thinnest part is 0.025 to 0.00. It can be formed by pressing a can lid panel having a resin film formed on both sides so as to be within a range of 080 mm. The reason why the curved mold is made to have the above-described dimension and shape is to form the opening groove having the above-mentioned dimension and shape in the can lid, and the reason for limiting the dimension and shape of the opening groove is as described above.
[0047]
When pressing a can lid panel, if a liquid or solid lubricant is used, the frictional force between the mold and the resin is reduced, so the shearing force generated in the resin is reduced, and the resin and steel plate Occurrence of peeling at the interface can be suppressed.
[0048]
The can lid of the present invention having the opening groove having the curved cross-sectional shape described above can be applied to either the pull top tab type can lid shown in FIG. 9 or the steion tab type can lid shown in FIG. it can.
[0049]
Further, as shown in FIG. 3A, the
[0050]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to comparative examples.
[0051]
Example 1
On both sides of a thin steel plate having a thickness of 0.25 mm and a tensile strength of 440 MPa, a chromium metal layer having an amount of 120 mg / m 2 by chromate treatment and a chromium water having an amount of 15 mg / m 2 in terms of metal chromium in the upper layer thereof. The resin films shown in Table 1 were laminated on both surfaces of a tin-free steel steel plate on which a chromate film composed of a sum oxide layer was formed.
[0052]
Thus, by the method of the present invention, at least with respect to a steel plate laminated with a film having a breaking elongation of 100% or more, a tensile strength of 10 kg / mm 2 or more, a tensile elastic modulus of 100 kg / mm 2 or more, and a thickness of 10 to 100 μm. One mold is a curved mold with a tip radius of 0.1 to 1.0 mm, and the other mold is a flat mold, and the thickness of the thinnest part is 0.025-0. The can lid panel is pressed without using a lubricant or a lubricant so as to be within a range of 080 mm to form a groove for opening on the surface, and the present invention is shown in Table 1. No. (hereinafter referred to as the present invention specimen) No. 1 to 20 were prepared.
[0053]
For comparison, the properties of the resin film, the radius of the opening groove of the curved mold and / or the thickness of the thinnest part are out of the scope of the present invention, and the other is a flat type compared to the above tin-free steel plate. Using a pair of molds made of the above, the can lid panel is pressed with or without a lubricant to form an opening groove on its surface, as shown in Table 2, Steion tab type easy open can lid specimen (hereinafter referred to as comparative specimen) No. 1 to 24 were prepared.
[0054]
[Table 1]
[0055]
[Table 2]
[0056]
The pop value, film damage, film peeling, and presence / absence of impact destruction of each of the above-described specimens of the present invention and comparative specimens were examined by the methods described later, and the results are also shown in Tables 1 and 2.
[0057]
The pop value (Kg) is evaluated by the initial force at which the can lid opening begins to open when the tab of the can lid is pulled with a constant force. Depending on the presence or absence of impact breakage when the
[0058]
As is apparent from Table 2, the comparative test specimen No. whose resin film characteristics are outside the scope of the present invention is used. Nos. 1 to 9 are those in which the film damage and film peeling occurred, and the radius of the opening groove having a curved cross-section was out of the scope of the present invention and was small. Nos. 10 to 14 were both damaged and peeled, and the thickness of the thinnest part was outside the scope of the present invention. In 10 and 13, impact fracture occurred.
[0059]
A comparative test specimen No. 1 in which the radius of the opening groove is small outside the scope of the present invention and the thickness of the thinnest part is large outside the scope of the present invention. 15 had a high pop value of 2.8. The comparative specimen No. whose thickness of the thinnest part is small outside the scope of the present invention. In each of 16-19 and 21, film damage, film peeling and impact destruction occurred. The comparative specimen No. 1 in which the thickness of the thinnest part is large outside the scope of the present invention. 20 and 22 had high pop values of 2.8 or higher. A comparative test specimen No. 1 in which the radius of the opening groove is large outside the scope of the present invention. Nos. 21 to 24 have a poor opening shape, and the thickness of the thinnest part is out of the scope of the present invention and is small for comparison. In Nos. 21 and 23, impact fracture occurred.
[0060]
On the other hand, each of the
[0061]
(Example 2)
On the surface of a thin steel plate having a plate thickness of 0.25 mm and a tensile strength of 290 MPa and 440 MPa, a chromium metal amount of 120 mg / m 2 is obtained by chromate treatment, and an upper layer of 15 mg / m 2 in terms of metal chromium. A chromate film comprising an amount of a chromium hydrated oxide layer is formed, and a PET film (breaking elongation 200%, tensile strength 23 kg / mm 2 , tensile elastic modulus 300 kg / mm 2 , thickness 25 μm is formed on the chromate film. ) Is laminated to a tin-free steel steel sheet by the method of the present invention, a pair of molds in which one mold is a curved mold with a tip radius of 0.1 to 1.0 mm and the other mold is a flat mold. Using a mold and changing the thickness of the thinnest part, a
[0062]
For comparison, a commercially available easy open can lid No. shown in Table 3 in which a conventional opening groove is formed is shown. About the test piece of 1-8, the relationship between the thickness of the thinnest part and tensile strength was investigated. The results are also shown in FIG.
[0063]
[Table 3]
[0064]
As apparent from FIG. 6, the tensile strength of the test piece of the commercial can is 4 to 6 Kgf / mm, whereas the tensile strength of the test piece of the present invention is 0.025 to 0. In the case of 080 mm, it was about 2-5 Kgf / mm, the tensile strength was low compared with the commercially available can, and it was excellent in can opening force.
[0065]
(Example 3)
On the surface of a thin steel plate having a plate thickness of 0.25 mm and a tensile strength of 440 MPa, a chromium metal amount of 120 mg / m 2 is obtained by chromate treatment, and chromium water of an amount of 15 mg / m 2 in terms of metal chromium in the upper layer is converted. A chromate film composed of a sum oxide layer is formed, and a PET film (breaking elongation 200%, tensile strength 23 kg / mm 2 , tensile elastic modulus 300 kg / mm 2 , thickness 25 μm) is laminated on the chromate film. In addition, for a tin-free steel plate, a pair of molds in which one mold is a curved mold and the other mold is a flat mold, the tip radius of one mold and the thickness of the thinnest part are used. The presence or absence of film damage was examined when press working was performed with different pressures. The result is shown in FIG.
[0066]
As apparent from FIG. 7, when the opening radius of the opening groove is 0.1 to 1.0 mm and the thickness of the thinnest part is in the range of 0.025 to 0.080 mm, the film is damaged. Did not occur.
[0067]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when the opening groove is formed in the can lid formed of the steel plate having the resin film formed on both surfaces, the plating layer and the resin film formed on both surfaces of the can lid are formed. An industrially useful effect is obtained, in which an easy-open can lid having excellent openability that can be easily opened by a child or an elderly person without requiring repair painting due to damage.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a groove portion for opening formed in a can lid, showing a first embodiment of the can lid of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view of a groove portion for opening formed in a can lid, showing a second embodiment of the can lid of the present invention.
FIG. 3 is a plan view showing an example of an easy open can lid having an opening groove according to the present invention, and FIG. 3 (a) is a plan view showing a state in which a tab is rotated around a tab stop; FIG.3 (b) is a top view which shows the state which rotated the tab to the position which can be opened.
FIG. 4 is an explanatory view showing an impact test method.
FIG. 5 is an explanatory view showing a position where an impact force is applied to the can lid.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the thickness of the thinnest part of the test piece and the tensile strength.
FIG. 7 is a graph showing the relationship between the tip radius of the mold and the thickness of the thinnest part and the presence or absence of film damage.
FIG. 8 is a plan view of a tensile test piece.
FIG. 9 is a schematic plan view showing an example of a pull-top tab-type can lid.
FIG. 10 is a schematic plan view showing an example of a cane tab type can lid;
FIG. 11 is an explanatory view showing a conventional method of forming an opening groove in an easy open can lid.
[Explanation of symbols]
1: Can lid 1a: Can lid
Claims (5)
前記開口用溝の底断面形状は、半径が0.1〜1.0mmの単一曲率半径を有する曲面であり、且つ、前記開口用溝の最薄部の厚さは、0.025〜0.080mmの範囲内であることを特徴とする樹脂被覆鋼板製イージーオープン缶蓋。Is composed of one or more of the thermoplastic resin, the elongation at break of more than 100%, 10 kg / mm 2 or more tensile strength, 100 kg / mm 2 or more tensile modulus, and a resin having a thickness of 10~100μm In an easy-open can lid in which a groove for opening for breaking and opening can be formed on at least one of the front and back surfaces of a can lid panel made of a steel plate with a film formed on both sides,
The bottom cross-sectional shape of the opening groove is a curved surface having a single radius of curvature with a radius of 0.1 to 1.0 mm, and the thickness of the thinnest part of the opening groove is 0.025 to 0. An easy-open can lid made of a resin-coated steel plate, characterized by being in the range of .080 mm.
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