JP3883624B2 - 紙容器形成用積層材、およびそれを使用した包装用紙容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙容器形成用積層材、およびそれを使用した包装用紙容器に関し、更に詳しくは、乳製品、ジュ−ス、調味料、清酒、ワイン、醤油、油、その他等の液体食品の充填包装に適する紙容器形成用積層材、およびそれを使用した包装用紙容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体食品を充填包装するために、紙基材を主材とする種々の包装用材料が開発され、それらを使用して、例えば、ゲ−ベルトップ型、ブリック型、フラットトップ型等の種々の形態の包装用紙容器等が提案されている。
而して、これらの包装用紙容器を構成する積層材としては、具体的には、例えば、下記のような層構成からなる積層材が知られている。
(1)ポリエチレン層/紙基材/ポリエチレン層
(2)ポリエチレン層/紙基材/ポリエチレン層/アルミニウム箔/二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/ポリエチレン層
(3)ポリエチレン層/紙基材/ポリエチレン層/無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム/ポリエチレン層
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような積層材において、(1)のものは、酸素等のガスバリア−性がなく、内容物に対する長期の保存性に欠けるとうい問題点がある。
また、(2)のものは、酸素ガス、水蒸気等のバリア−性を有するが、アルミニウム箔等の金属箔を含むために、紙基材のリサイクル性に劣るという問題点があり、更に、使用後の積層材を廃棄ゴミとして焼却しする場合、アルミニウム等の金属が残渣となるという問題点もある。
次に、(3)のものは、上記の(2)のものの問題点を解消するものであるが、内容物の種類によっては、いわゆる、バリア−性不足を起こすという問題点がある。
上記のように、ある点において優れているが、他方の点において十分に満足し得るものではないと言うのが実状であり、今後、液体用紙容器を構成する積層材においては、更に新たなる新製品、新技術の開発が望まれているものである。
そこで本発明は、金属箔等を含むことなく、高度なバリア−性を有し、かつ、金属探知機による異物検査が可能であり、更に、使用後は、紙基材のリサイクル性に富み、かつ、廃棄ゴミとして焼却する際にも残渣等を生じない紙容器形成用積層材、およびそれを使用した包装用紙容器を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究した結果、バリア−性基材として、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムとエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層とを組み合わせることに着目し、而して、少なくとも、最外層、紙基材および最内層を積層した紙容器形成用積層材において、紙基材と最内層との間に、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムとエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層とを積層して紙容器形成用積層材を製造し、これを使用して、通常の方法て打ち抜き加工して紙容器形成用ブランク板を製造し、更に、該ブランク板の両端縁部を重ね合わせてその重合部を貼着した紙容器形成用胴部を製造し、しかる後、該紙容器形成用胴部を製函して紙容器を製造し、該紙容器の開口部から内容物を充填包装して充填包装製品を製造したところ、高度なバリア−性を有し、かつ、金属探知機による検査が可能であり、更に、使用後は、紙基材のリサイクル性に富み、かつ、廃棄ゴミとして焼却する際にも残渣等を生じない包装用紙容器を製造し得ることを見出して本発明を完成したものである。
【0005】
すなわち、本発明は、少なくとも、最外層、紙基材および最内層を積層した紙容器形成用積層材において、紙基材と最内層との間に、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムとエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層とを積層してなることを特徴とする紙容器形成用積層材、およびそれを使用した包装用紙容器に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について以下に更に詳しく説明する。
まず、上記の本発明において、本発明にかかる紙容器形成用積層材、およびそれを使用した包装用紙容器等の構成について図面を用いて説明すると、まず、図1は、本発明にかかる紙容器形成用積層材の層構成を示す断面図であり、図2、図3、図4および図5は、上記の図1に示した紙容器形成用積層材を使用して製造した包装用紙容器等の構成を示す平面図または斜視図である。
【0007】
まず、本発明にかかる紙容器形成用積層材としては、例えば、図1に示すように、少なくとも、最外層1、紙基材2および最内層3を積層した紙容器形成用積層材において、紙基材2と最内層3との間に、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5とを積層した構成からなる紙容器形成用積層材Aを使用することができる。
【0008】
而して、本発明において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5との積層位置あるいは積層順序としてはいずれでもよく、具体的には、最内層3側より、最内層3、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4およびエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5の順で積層されていてもよく、また、最内層3側より、最内層3、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5および無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の順で積層されていてもよい。
しかしながら、本発明においては、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5が、高湿条件下での酸素バリア−性を考慮すると、最内層3側より、最内層3、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4およびエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5の順で積層されていることが望ましいものである。
【0009】
また、本発明において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5との積層面としては、例えば、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の無機酸化物の蒸着膜面に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5が積層されてもよく、あるいは、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の樹脂のフィルム面に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5が積層されていてもよい。
【0010】
更に、本発明において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5との積層法としては、例えば、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の無機酸化物の蒸着膜面、あるいはその樹脂のフィルム面に、アンカ−コ−ト層を介することなく、直接的に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を押し出しラミネ−トして、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5を積層する押し出しラミネ−ト法で積層することができる。
【0011】
而して、上記において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の無機酸化物の蒸着膜面に、直接的に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を押し出しラミネ−トして、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の押し出し樹脂層5を積層する場合には、例えば、接着強度等を上げるための、アンカ−コ−ト処理等の前工程を施すことなく、良好な接着強度を得ることができ、その結果、その製造工程を簡略化してその製造コストを安価にすることができるという利点を有するものである。
更に、上記において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の無機酸化物の蒸着膜面に、直接、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を押し出しラミネ−トして、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の押し出し樹脂層5を積層する場合に、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物と共に、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂あるいは接着性樹脂等を共押し出ししてラミネ−トすることもでき、かかる場合には、更に、紙基材等の積層に際し、その工程を簡略化することができるという利点を有するものである。
【0012】
ところで、本発明において、上記のように、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の無機酸化物の蒸着膜面に、直接、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を押し出しラミネ−トして、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5を積層する場合に、該無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の無機酸化物の蒸着膜面は、48mN/m以上の表面自由エネルギ−を有していることが望ましく、而して、48mN/m以下であると、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を押し出しラミネ−トして、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5を積層しても、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層5が十分に満足し得る接着強度を有することができないことから好ましくないものである。
上記において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の無機酸化物の蒸着膜面が、48mN/m以下の表面自由エネルギ−である場合には、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の無機酸化物の蒸着膜面に、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、フレ−ム処理、電子線照射処理等の前処理を施して48mN/m以上の表面自由エネルギ−を有するようにすることが望ましい。
なお、上記の表面自由エネルギ−とは、表面の単位面積に存在する自由エネルギ−であり、表面張力と同義である。
而して、本発明において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム4の無機酸化物の蒸着膜面の表面自由エネルギ−は、既知の表面自由エネルギ−を有する液体との接触角を測定することにより求めることができるものである。
【0013】
次に、本発明において、上記のような紙容器形成用積層材を使用して製造する本発明にかかる包装用紙容器の構成について説明すると、図2に示すように、上記の紙容器形成用積層材Aを使用し、まず、それから所定の折罫(点線で示している)l、胴部を構成する貼着部6等を有する紙容器形成用ブランク板Bを打ち抜き加工して製造し、次に、図3に示すように、該ブランク板Bの貼着部6を他方の側端部7(図2に示す)に重ね合わせてその重合部分をヒ−トシ−ルして側端シ−ル部8(6、7)を形成して紙容器形成用胴部Cを製造し、しかる後 図4に示すように、上記で製造した紙容器形成用胴部Cの下方部分の折り込み片を常法に従って製函して折り込んでヒ−トシ−ルして底部9を形成して、本発明にかかる包装用紙容器Dを製造する。
而して、本発明においては、図5に示すように、上記のように製造した包装用紙容器Dの上方部分の開口部から内容物10を充填し、次いで、その開口部にあたる上方部分の折り込み片を通常の製函方法に従って折り込んでヒ−トシ−ルして、例えば、屋根型シ−ル部11を形成して、本発明にかかる充填包装製品Eを製造することができる。
【0014】
本発明においては、上記に図示した例示の紙容器形成用積層材、包装用紙容器等に限定されるものでないことは言うまでもないことであり、その目的、用途等により、種々の形態の紙容器形成用積層材、包装用紙容器等を製造することができ、例えば、上記のようなゲ−ベルトップ型に代えて、例えば、ブリック型、フラットトップ型等の種々の形態の紙容器形成用胴部、包装用紙容器等を製造することができる。
また、本発明においては、上記の用な包装用紙容器において、必要に応じて、ワンピ−スタイプあるいはツ−ピ−スタイプの注出口等を取り付けることもできる。
【0015】
また、上記において、本発明にかかる紙容器形成用積層材、包装用紙容器等を製造する際に、積層材から打ち抜いた紙容器形成用ブランク板の両端縁部を重ね合わせてその重合部を貼着した紙容器形成用胴部を製造する場合、その貼着するときに、フレ−ムシ−ル、あるいはホットエア−シ−ル等のシ−ル方式を採用し得ることは言うまでもない。
更にまた、上記の貼着に際しては、必要に応じて、ブランク板の端面を保護すべく、例えば、単に折り込みだけの折り込みヘミング方式、端面を切削して折り込みスカイブヘミング方式、端面にプラスチックフィルム等を貼り合わせるテ−プ貼り方式等の種々の方式を採用することができる。
【0016】
次にまた、本発明において、紙容器形成用積層材から紙容器形成用ブランク板を製造する打ち抜き加工法、該紙容器形成用ブランク板から紙容器成形用胴部を製造する方法、更には、該紙容器成形用胴部を製函して紙容器を製造する方法等は、従来と同様な、折罫付与方式、ブランク板の打ち抜き加工方式、製函方式等により行なうことができる。
【0017】
次に、本発明において、上記のような本発明にかかる紙容器形成用積層材、包装用紙容器等を構成する材料について説明すると、かかる材料としては、種々のものを使用することができる。
まず、本発明において、紙基材としては、容器を構成する基材となるものであり、賦型性、耐屈曲性、剛性、腰、強度等を持たせるものであり、例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あるいは純白ロ−ル紙、クラフト紙、板紙、加工紙等の紙基材、その他等を使用することができる。
上記において、紙層を構成する紙基材としては、坪量約80〜600g/m2 位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m2 位のものを使用することが望ましい。
なお、本発明においては、上記のような紙基材には、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で施されていてもよい。
【0018】
次に、本発明において、紙基材の一方の片面に積層する最外層を構成する材料としては、包装用紙容器として製函する際に接着の役目を果たすことから、熱によって溶融し相互に融着し得る樹脂を使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、エチレン−アクリル酸共重合体またはエチレン−メタクリル酸共重合体等のエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂を使用することができる。
而して、上記のフィルムないしシ−トは、その樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態で使用することができる。
本発明において、最外層の厚さとしては、10μmないし50μm位が好ましくは、更には、15μmないし30μm位が望ましい。
なお、本発明においては、上記のような最外層を構成する樹脂層表面には、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で施されていてもよい。
【0019】
次にまた、本発明において、紙基材の他方の片面に積層する最内層を構成する材料としては、包装用紙容器として製函する際に接着の役目を果たすと共に内容物に直接接触する層であることから、熱によって溶融し相互に融着し得る樹脂を使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、エチレン−アクリル酸共重合体またはエチレン−メタクリル酸共重合体等のエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂を使用することができる。
特に、本発明において、内容物の保香性を必要とする場合には、例えば、酸成分として、テレフタル酸、イソフタル酸を使用し、これらとエチレングリコ−ルとを重縮合させてなるポリエチレンテレフタレ−ト−イソフタレ−ト共重合体等のヒ−トシ−ル可能なポリエステル系樹脂、あるいはヒ−トシ−ル可能なエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物等の樹脂を使用することができる。
而して、上記の最内層は、上記のような樹脂のフィルムないしシ−トの状態、あるいは上記のような樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態でも使用することができる。
本発明において、最内層の厚さとしては、30μmないし120μm位が好ましくは、更には、40μmないし100μm位が望ましい。
【0020】
次に、本発明において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムとしては、これがガスバリア−性基材となるものであり、例えば、酸化ケイ素等の無機酸化物を使用し、真空蒸着法等を利用して、厚さ5〜30μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム等の樹脂のフィルムに蒸着膜を形成した材料等を使用することができる。
上記において、蒸着膜を構成する無機酸化物としては、例えば、酸化ケイ素(SiOx )の他に、例えば、、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム等を使用することができ、これらは一種ないし二種以上の混合物で使用することができる。
特に、本発明においては、混合物で使用する場合には、無機酸化物としては、一酸化ケイ素と二酸化ケイ素との混合物、あるいは酸化ケイ素と酸化アルミニウムとの混合物で使用することが望ましい。
次に、本発明において、無機酸化物の蒸着膜を形成する方法としては、イオンビ−ム法、電子ビ−ム法等の真空蒸着法、スパッタリング法等によって蒸着膜を構成することによって形成することができる。
上記において、無機酸化物の蒸着膜の厚さとしては、十分なバリア−性を得るために、通常、10nm〜500nm位であることが好ましく、特に、本発明においては、20〜150nm位が望ましい。
上記において、無機酸化物の蒸着膜の厚さが、150nmを超えると、特に、200nmを超えると、無機酸化物の蒸着膜にクラック等が入りやすくなり、そりによりバリア−性が低下するという危険性があると共に、材料コストが高くなるという問題点であるので好ましくはない。
また、上記の蒸着膜を支持する樹脂のフィルムとしては、例えば、上記のポリエチレンテレフタレ−トフィルムの他に、例えば、ポリアミド系樹脂のフィルム、ポリオレフィン系樹脂のフィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂のフィルム、ポリカ−ボネ−ト系樹脂のフィルム、ポリ塩化ビニリデン系樹脂のフィルム、ポリビニルアルコ−ル系樹脂のフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物のフィルム、その他等を使用することができる。
【0021】
次に、本発明において、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層を構成する材料としては、エチレン含有量20〜50モル%位であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を完全ケン化したエチレン−ビニルアルコ−ルコポリマ−樹脂を使用することができる。
更に、本発明においては、エチレン−ビニルアルコ−ルコポリマ−樹脂に、耐ピンホ−ル性や耐湿性等を付与するために、アイオノマ−樹脂、共重合ナイロン、あるいはその両者の混合物を1〜30重量%程度混合して使用することもできる。
而して、本発明においては、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層は、上記の無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムと共にガスバリア−性基材となるものである。
ところで、本発明においては、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層は、高湿度条件下ではガスバリア−性が低下する性質があることから、その積層順序は、紙基材、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム、および最内層の順で積層させることが望ましく、これにより、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層が、高湿度条件下でのガスバリア−性の低下を回避することができるという利点を有するものである。
また、本発明において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムの無機酸化物の蒸着膜面に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層を押し出し積層することにより、アンカ−コ−ト層を設けることなく、充分な接着強度を得ることができるという利点を有するものである。
上記において、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を押し出しラミネ−トする際に、単層での押し出し、あるいは共押し出しにかかわらず、押し出し温度としては、200〜250℃位、好ましくは、220〜240℃位が望ましい。
また、本発明において、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のフィルムの厚さとしては、包装材料として充填機適性等を考慮すると、2〜50μm位、好ましくは5〜30μm位が望ましい。
【0022】
次にまた、本発明において、必要ならば、種々の中間基材を積層することができ、而して、かかる中間基材としては、例えば、例えば、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト、その他等を使用することができる。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
そのフィルムの厚さとしては、5μmないし100μm位、好ましくは、10μmないし50μm位が望ましい。
なお、本発明においては、上記のような樹脂のフィルムないしシ−トには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。
【0023】
なお、本発明においては、通常、包装用容器は、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれることから、包装用容器を構成する包装材料には、厳しい包装適性が要求され、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホ−ル性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の種々の条件が要求され、このために、本発明においては、上記のような諸条件を充足する材料を任意に選択して使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィルムないしシ−トから任意に選択して使用することができる。
その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙等も使用することができる。
本発明において、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。
また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
【0024】
本発明においては、上記のような材料を使用する際に、その材料中に、例えば、顔料、酸化防止剤、スリップ剤、帯電防止剤、無機充填剤、紫外線吸収剤、その他等の添加剤を任意に添加して使用することができる。
【0025】
次に、上記の本発明において、上記のような材料を使用して紙容器形成用積層材を製造する方法について説明すると、かかる方法としては、通常の積層法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、共押し出しラミネ−ション法、その他等で行うことができる。
而して、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルム等に施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
【0026】
なお、本発明において、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層と紙基材とを積層するに際しては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等の押し出し用のポリオレフィン系樹脂、あるいはオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等の接着性樹脂を使用してラミネ−トすることができる。
【0027】
本発明において、上記のようにして製造した本発明にかかる包装用紙容器等は、種々の物品の充填包装に適し、例えば、乳製品、ジュ−ス、調味料、その他等の液体食品、更には、接着剤、粘着剤等の化学品、医薬品、化粧品、洗剤等の雑貨品、その他等の物品の充填包装に使用することができるものである。
【0028】
【実施例】
上記の本発明について実施例を挙げて更に具体的に説明する。
実施例1
酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、アンカ−コ−ト処理を施し、次いで該処理面に、低密度ポリエチレンを厚さ20μmに押し出しながら、厚さ60μmの低密度ポリエチレンフィルムをサンドラミネ−トした。
次に、上記の酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜面に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を厚さ15μmに押し出しラミネ−トした。
他方、坪量400g/m2 の紙の片面にコロナ処理を施し、次いで該処理面に低密度ポリエチレンを厚さ30μmになるように押し出して積層し、更に、上記の紙の他方の面にコロナ処理を施し、しかる後、該処理面に、低密度ポリエチレンと接着性樹脂とを、低密度ポリエチレンが厚さ20μm、接着樹脂が厚さ5μmとなるように、共押し出ししながら、上記でラミネ−トした積層フィルムのエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層に積層して、下記の構成からなる紙容器形成用積層材を製造した。
厚さ30μmの低密度ポリエチレン層/坪量400g/m2 の紙/厚さ20μmの低密度ポリエチレン層/厚さ5μmの接着性樹脂層/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層/酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/アンカ−コ−ト剤層/厚さ20μmの低密度ポリエチレン層/厚さ60μmの低密度ポリエチレンフィルム
【0029】
実施例2
酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、2液硬化型ウレタン系接着剤を使用して、厚さ80μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−トした。
他方、坪量400g/m2 の紙の片面にコロナ処理を施し、次いで、該コロナ処理面に、低密度ポリエチレンを厚さ30μmになるように押し出して積層し、更に、上記の紙の他方の面にコロナ処理を施し、しかる後、該処理面に、上記でドライラミネ−トした積層フィルムの酸化ケイ素の蒸着膜面を対向させ、その間に、低密度ポリエチレンを厚さ20μm、接着性樹脂を厚さ5μm、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を厚さ15μmとなり、かつ、該エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層面と酸化ケイ素の蒸着膜面とが対向するように、共押し出してサンドラミネ−ションを行い、下記の構成からなる紙容器形成用積層材を製造した。
厚さ30μmの低密度ポリエチレン層/坪量400g/m2 の紙/厚さ20μm低密度ポリエチレン層/5μmの接着性樹脂層/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層/酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/接着剤層/厚さ80μmの低密度ポリエチレンフィルム
【0030】
実施例3
酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜面に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層面が酸化ケイ素の蒸着膜面と対向するようにして、接着性樹脂層を厚さ10μm、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層を厚さ15μmとなるように、該接着性樹脂、およびエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を共押し出ししてラミネ−トした。
他方、坪量400g/m2 の紙の片面にコロナ処理を施し、次いで、該コロナ処理面に、低密度ポリエチレンを厚さ30μmになるように押し出しラミネ−ションして積層した。
次に、上記で製造したラミネ−ト積層フィルム2材と、厚さ60μmの低密度ポリエチレンフィルムとを使用し、タンデム式の押し出しラミネ−タ−にて、紙面と接着樹脂層面との層間に低密度ポリエチレンを厚さ30μmになるように押し出して、また、酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのポリエチレンテレフタレ−トフィルム面と厚さ60μmの低密度ポリエチレンフィルム面との層間に、低密度ポリエチレンを厚さ20μmになるように押し出してサンドラミネ−ションして、下記の構成からなる紙容器形成用積層材を製造した。
厚さ30μmの低密度ポリエチレン層/坪量400g/m2 の紙/厚さ20μm低密度ポリエチレン層/10μmの接着性樹脂層/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層/酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/厚さ20μmの低密度ポリエチレン層/厚さ60μmの低密度ポリエチレンフィルム
【0031】
実施例4
酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、アンカ−コ−ト処理を施し、厚さ60μmの低密度ポリエチレンフィルムを、低密度ポリエチレンを厚さ20μmとなるように押し出してサンドラミネ−ションした。
次に、上記の酸化ケイ素の蒸着膜を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの酸化ケイ素の蒸着膜面に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層面が対向するようにして、低密度ポリエチレンが厚さ20μm、接着性樹脂層が厚さ5μm、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層が厚さ15μmとなるように、該低密度ポリエチレン、接着性樹脂、およびエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を共押し出しラミネ−トした。
他方、坪量400g/m2 の紙の片面にコロナ処理を施し、次いで、該コロナ処理面に、低密度ポリエチレンを厚さ30μmになるように押し出して積層し、更に、上記の紙の他方の面にコロナ処理を施し、しかる後、該処理面に、上記で共押し出しラミネ−トした積層フィルムの低密度ポリエチレン層面を対向させ、その間に、低密度ポリエチレンを厚さ20μmとなるように押し出してサンドラミネ−ションを行い、下記の構成からなる紙容器形成用積層材を製造した。
厚さ30μmの低密度ポリエチレン層/坪量400g/m2 の紙/厚さ20μm低密度ポリエチレン層/厚さ20μmの低密度ポリエチレン層/厚さ5μmの接着性樹脂層/厚さ15μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層/酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/アンカ−コ−ト層/厚さ20μmの低密度ポリエチレン層/厚さ60μmの低密度ポリエチレンフィルム
【0032】
実施例5
上記の実施例1〜4で製造した紙容器形成用積層材を使用し、これを打ち抜き加工して紙容器形成用ブランク板を製造し、次いで該ブランク板の両縁端部の重合部分をヒ−トシ−ルして紙容器形成用胴部を製造し、しかる後該紙容器形成用胴部の底部を折り込んでヒ−トシ−ルして底部を形成してゲ−ベルトップ型の紙容器を製造し、次いで該紙容器の上方の開口部から、ワインを充填し、次に開口部部分を折り込んでヒ−トシ−ルしてゲ−ベルトップ型の充填包装製品を製造した。
上記で製造した充填包装製品を23℃にて30日間保存した。
その後、開封したが、いずれの紙容器においても、内容物の味、色等の変化は認められなかった。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、バリア−性基材として、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムとエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層とを組み合わせることに着目し、而して、少なくとも、最外層、紙基材および最内層を積層した紙容器形成用積層材において、紙基材と最内層との間に、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムとエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層とを積層して紙容器形成用積層材を製造し、これを使用して、通常の方法て打ち抜き加工して紙容器形成用ブランク板を製造し、更に、該ブランク板の両端縁部を重ね合わせてその重合部を貼着した紙容器形成用胴部を製造し、しかる後、該紙容器形成用胴部を製函して紙容器を製造し、該紙容器の開口部から内容物を充填包装して充填包装製品を製造して、高度なバリア−性を有し、かつ、金属探知機の検査にも可能であり、更に、使用後は、紙基材のリサイクル性に富み、かつ、廃棄ゴミとして焼却する際にも残渣等を生じない包装用紙容器を製造し得ることができるというものである。
すなわは、本発明は、酒、ワイン、醤油、油等の高度のガスバリア−性を要求される内容物を品質の劣化を生ずることなく長期間保存することができる紙容器形成用積層材、それを使用した包装用紙容器等を製造することが可能であるというものである。
更に、本発明においては、紙容器形成用積層材中には、金属箔等を含まないものであることから、包装製品を金属探知機で検査が可能であり、更に、紙基材等のリサイクルに供することも可能とするものであり、また、廃棄ゴミとして焼却に付しても残渣を生ずることがないという利点を有し、かつ、安価に製造することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる紙容器形成用積層材の層構成を示す断面図である。
【図2】上記の図1に示した紙容器形成用積層材を使用して製造した紙容器形成用ブランク板の構成を示す平面図である。
【図3】上記の図2に示した紙容器形成用ブランク板を使用して製造した紙容器形成用胴部の構成を示す斜視図である。
【図4】上記の図3に示した紙容器形成用胴部を使用して製造した包装用紙容器の構成を示す斜視図である。
【図5】上記の図4に示した包装用紙容器を使用して内容物を充填包装した充填包装製品の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 最外層
2 紙基材
3 最内層
4 無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム
5 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の樹脂層
6 貼着部
7 側端部
8 側端シ−ル部
9 底部
10 内容物
11 屋根型シ−ル部
A 紙容器形成用積層材
B 紙容器形成用ブランク板
C 紙容器形成用胴部
D 包装用紙容器
E 充填包装製品
l 折罫
Claims (2)
- 少なくとも、最外層、紙基材、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の押し出し樹脂層、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムおよび最内層の順で積層され、更に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の押し出し樹脂層面と無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムの無機酸化物の蒸着膜面とが対向して積層し、かつ、上記のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の押し出し樹脂層が、ポリオレフィン系樹脂と接着性樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物とを共押し出しした積層した3層積層フィルムからなり、かつ、上記の無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムの無機酸化物の蒸着膜面が、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、フレ−ム処理または電子線処理により、48mN/m以上の表面自由エネルギ−を有する構成からなることを特徴とする紙容器形成用積層材。
- 少なくとも、最外層、紙基材、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の押し出し樹脂層、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムおよび最内層の順で積層され、更に、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の押し出し樹脂層面と無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムの無機酸化物の蒸着膜面とが対向して積層し、かつ、上記のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の押し出し樹脂層が、ポリオレフィン系樹脂と接着性樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物とを共押し出しした積層した3層積層フィルムからなり、かつ、上記の無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムの無機酸化物の蒸着膜面が、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、フレ−ム処理または電子線処理により、48mN/m以上の表面自由エネルギ−を有する構成からなる紙容器形成用積層材を使用し、これを打ち抜いた紙容器形成用ブランク板の両端縁部を重ね合わせてその重合部を貼着した紙容器形成用胴部であって、更に、該紙容器形成用胴部を製函してなる紙容器からなることを特徴とする包装用紙容器。
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