JP3843889B2 - 作業車両のダイナミックダンパー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業車両のダイナミックダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】
ホイールローダでは、車両本体に作業装置が備えられ、作業装置は、例えば、車両本体に昇降自在に備えられたブームと、ブームを昇降させるブームシリンダと、ブームの先端部に回動自在に備えられた除雪ブレードやバケット等の作業部(装着アタッチメントと言うこともある。)と、作業部を回動させる作業部シリンダ等を有する。
【0003】
このようなホイールローダにおいて、走行時に車両本体のピッチング、バウンシング等の振動を抑制するために、ブームシリンダの負荷保持側油室に振動抑制用アキュムレータを接続し、マス部材となる作業装置と、バネ作用をなすアキュムレータにより、ダイナミックダンパーを構成したものが既に提案されている。このようなダイナミックダンパーでは、車両本体の振動を効果的に抑制するためには、車両本体と作業装置の固有振動数を略同一とする必要がある。
【0004】
ところで、作業装置の固有振動数は、作業装置全体の質量とアキュムレータのバネ定数により決定される。ところが、作業装置においては、作業部の変更(ワンタッチキャリア等による、作業部(装着アタッチメント)の変更(例えば、除雪ブレードからバケットへの変更))や、バケット等の作業部に積載される土砂、砂利等の積載物の質量変化により、その質量が変化し、一定ではない。
【0005】
そのため、もし、アキュムレータのバネ定数を一定とすると、作業装置の固有振動数が変化することになるが、これでは、車両本体の固有振動数が略一定であるため、車両本体の振動を効果的に抑制できない。
そこで、作業装置全体の質量が変化した場合には、ダイナミックダンパーのバネ定数を変更することで、車両本体の振動を良好に抑制できるように、図4に示すようなダイナミックダンパーが既に提案されている。
【0006】
上記ダイナミックダンパーでは、昇降シリンダ70と油タンク71間に、切換弁72と可変リリーフ弁73が介装されている。切換弁72は、昇降シリンダ70の負荷保持側油室74を可変リリーフ弁73を介して油タンク71に接続し且つ昇降シリンダ70の負荷側油室75を油タンク71に接続する接続位置と、上記接続を遮断する遮断位置に切換自在とされ、切換弁72と可変リリーフ弁73間の油路に、高圧用アキュムレータ76と低圧用アキュムレータ77が接続されている。
【0007】
上記ダイナミックダンパーでは、車両本体の振動抑制時において、作業部の質量が小であったり、作業部内の積載量が小である等、作業装置全体の質量が小である場合には、手動により、可変リリーフ弁73の設定圧力を小として、低圧用アキュムレータ77を専ら作動させる。又、作業部の質量が大であったり、作業部内の積載量が大である等、作業装置全体の質量が大である場合には、手動により、可変リリーフ弁73の設定圧力を大として、低圧用アキュムレータ77のみならず、高圧用アキュムレータ76も作動させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来においては、車両本体の振動抑制時において、作業装置の質量変更には、手動による、可変リリーフ弁73の設定圧力の変更により対応していたため、かなりの手間が掛かり、作業部の変更(例えば、除雪ブレードからバケット等への変更)や、バケット等の作業部に積載される土砂、砂利等の積載物の質量変化等による、作業形態の変更に容易に対応できないとの問題があった。
【0009】
本発明の目的は、上記の問題点を解決した作業車両のダイナミックダンパーを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の特徴とするところは、車両本体に作業装置が備えられ、作業装置が、作業部と、作業部と車両本体間に介装され且つ作業部を昇降させる昇降シリンダを有し、昇降シリンダと油タンク間に、切換弁と可変リリーフ弁が介装され、切換弁は、昇降シリンダの負荷保持側油室を可変リリーフ弁を介して油タンクに接続し且つ昇降シリンダの負荷側油室を油タンクに接続する接続位置と、上記接続を遮断する遮断位置に切換自在とされ、切換弁と可変リリーフ弁間の油路に、高圧用アキュムレータと低圧用アキュムレータが接続されたものにおいて、可変リリーフ弁の設定圧力を変更する変更装置と、変更装置を作動させる変更スイッチを有する点にある。
尚、変更装置が、イ.高圧用・低圧用アキュムレータとは別個とされ、可変リリーフ弁の圧力設定用バネに背圧を付与するアキュムレータと、ロ.可変リリーフ弁とアキュムレータ間に介装されて、これらを断続自在に接続し、変更スイッチにより作動する変更用制御弁を有することもある。
又、可変リリーフ弁が、高圧用リリーフ弁と低圧用リリーフ弁を有し、変更装置が、・ 高圧用・低圧用アキュムレータの両者を、高圧用リリーフ弁と低圧用リリーフ弁に選択的に接続し、変更スイッチにより作動する変更用制御弁を有することもある。
更に、・ 昇降シリンダの負荷保持側油室の油圧が設定圧力を越えた際及び下回った際に開閉されて、変更装置を作動させる圧力スイッチを有することもある。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をホイールローダに適用した実施の形態の第1例を図1及び図2の図面に基づき説明すると、図1はホイールローダを示し、ホイールローダは、車両本体1と、車両本体1の前部に備えられた作業装置2とから構成されている。
【0012】
車両本体1は、前・後フレーム4、5等から成る車体6と、左右一対づつの前・後輪7、8と、キャビン9等を有する。
【0013】
作業装置2は、前フレーム4に枢支軸10により昇降自在に枢支された左右一対のブーム11と、前フレーム4と各ブーム11間に介装されたブームシリンダとして例示する左右一対の昇降シリンダ12と、ブーム11の前端部に回動自在に枢支されたバケットとして例示する作業部(装着アタッチメント)13と、前フレーム4と作業部13間に介装されたバケットシリンダとして例示する作業部シリンダ14等を有する。
【0014】
図2は作業装置2の油圧回路等を示し、図2において、16は油タンク、17はメイン油圧ポンプ、18はバケットシリンダ用の第1制御弁、19は昇降シリンダ用の第2制御弁で、両制御弁18,19は、メインバルブ装置20に備えられている。
【0015】
第1制御弁18は、作業部シリンダ14の負荷側油室であるヘッド側油室21と負荷側油路22を介して接続されると共に、作業部シリンダ14の負荷保持側油室であるボトム側油室23と負荷保持側油路24を介して接続されている。第1制御弁18は、6ポート3位置切換電磁弁とされて、作業部シリンダ14を停止させる中立位置(中立体勢)と、作業部シリンダ14を伸長させる上昇位置(上昇体勢)と、作業部シリンダ14を縮小させる下降位置(下降体勢)とに切換自在とされている。尚、第1制御弁18は、非通電時には、中立位置とされる。
【0016】
第2制御弁19は、昇降シリンダ12の負荷側油室であるヘッド側油室26と負荷側油路27を介して接続されると共に、昇降シリンダ12の負荷保持側油室であるボトム側油室28と負荷保持側油路29を介して接続されている。第2制御弁19は、6ポート4位置切換電磁弁とされて、昇降シリンダ12を停止させる中立位置(中立体勢)と、昇降シリンダ12を伸長させる上昇位置(上昇体勢)と、昇降シリンダ12を縮小させる下降位置(下降体勢)と、昇降シリンダ12の自由な伸縮を許容するフロート位置(フロート体勢)に切換自在とされている。尚、第2制御弁19は、非通電時には、中立位置とされる。
【0017】
負荷側油路27及び負荷保持側油路29の中途部からは、夫々、負荷側分岐油路30と、負荷保持側分岐油路31が分岐されている。負荷保持側分岐油路31は、絞り32及び可変リリーフ弁33を介して、油タンク16に接続されている。可変リリーフ弁33の圧力設定用バネ34はシリンダ35内に備えられ、このシリンダ35内に、バネ34に背圧を付与するピストン36が摺動自在に備えられている。
【0018】
38は切換弁で、昇降シリンダ12と油タンク16間に介装されるもので、電磁パイロット切換タイプとされ、4ポート2位置切換タイプのスプリングオフセット式切換弁39と、4ポート2位置切換タイプのスプリングオフセット式単コイル形電磁弁40から成る。切換弁38は、負荷保持側分岐油路31を絞り32を介さずに可変リリーフ弁33に接続し且つ負荷側分岐油路30を油タンク16に接続する接続位置(体勢)と、上記接続を遮断する遮断位置(体勢)とに切換自在とされている。尚、切換弁38は、非通電時には、スプリングによる付勢により、遮断位置とされ、通電時には、接続位置とされる。
【0019】
41は高圧用アキュムレータ、42は低圧用アキュムレータで、切換弁38と可変リリーフ弁33間の油路に接続されており、高圧用アキュムレータ41のバネ定数は低圧用アキュムレータ42のバネ定数よりも大とされている。各アキュムレータ41,42は、例えば、窒素ガスが封入されたピストン型とされている。
【0020】
43は変更装置で、可変リリーフ弁33の設定圧力を変更するもので、ブレーキ用アキュームレータ44と、変更用制御弁45と、変更用制御弁45の制御回路46等を有する。
【0021】
ブレーキ用アキュームレータ44は、外部アキュムレータとして例示するもので、油圧ポンプ48に制御弁(図示省略)及び逆止弁50を介して接続されている。
【0022】
変更用制御弁45は、2ポート2位置切換タイプのスプリングオフセット式電磁弁とされ、ブレーキ用アキュムレータ44と逆止弁50間の油路とシリンダ35内のピストン36後方側とを断続自在に接続する。尚、変更用制御弁45は、非通電時には、遮断位置(体勢)とされる。
【0023】
制御回路46は、変更スイッチ52と、圧力スイッチ53を有する。変更スイッチ52は、開閉式の電気スイッチとされ、オン時に、変更装置43を作動させる。圧力スイッチ53は、高圧用・低圧用アキュムレータ41,42と可変リリーフ弁33間の油路の圧力、即ち、負荷保持側油室であるボトム側油室28内の油圧が設定圧力を越えた際及び下回った際に開閉されて、変更装置43を作動させるもので、上記油圧が設定圧力以上になった際に、オン状態となる。
【0024】
55は制御手段として例示するコントローラで、第1・第2制御弁18,19、切換弁38、変更用制御弁45を制御すると共に、コントローラ55には、変更スイッチ52、圧力スイッチ53、ダイナミックダンパー作動用の切換スイッチ56、切換スイッチ56のオン操作時に点灯するパイロットランプ57、車速センサー58が接続されている。車速センサー58は、ホイールローダの走行速度が7km/hで、ON状態となり、5km/hでOFF状態となる。コントローラ55は、切換スイッチ56がオン状態で、且つ、ホイールローダの走行速度が7km/hを越えた際に、切換弁38の電磁弁40のソレノイドに通電して、切換弁38を接続位置とすると共に、切換スイッチ56がオフ状態、又は、ホイールローダの走行速度が5km/h以下となった際に、切換弁38の電磁弁40のソレノイドへの通電を停止して、切換弁38を遮断位置とする。又、コントローラ55は、変更スイッチ52及び圧力スイッチ53がオン状態の時に、変更用制御弁45のソレノイドに通電して、変更用制御弁45を接続位置とする。
【0025】
尚、高圧用・低圧用アキュームレータ41,42の封入ガス圧をPAC(H),PAC(L)とし、又、これらアキュームレータ41,42の最高許容圧をPACL(H)とし、変更装置43の作動時と非作動時の可変リリーフ弁33の設定圧力をPL(H)、PL(L)とし、圧力スイッチ53の設定圧力をPSとした場合、PAC(L)<PL(L)<PS<PAC(H)<PL(H)<PACL(H)となるようにされている。
【0026】
上記構成例によれば、切換弁38の切換位置に関係なく、ブーム11及びバケット13の操作が可能である。特に、ブーム11の操作について説明すると、ブーム11の上昇操作時には、第2制御弁19を操作して、昇降シリンダ12のボトム側油室28内に作動油を供給し、昇降シリンダ12を伸長させて、ブーム11を上昇させる。この場合には、昇降シリンダ12のヘッド側油室26は、第2制御弁19又は切換弁38等を介して油タンク16と連通しているので、ヘッド側油室26内の作動油は油タンク16へ流れる。
【0027】
又、ブーム11を下降させる際には、第2制御弁19を下降位置として、昇降シリンダ12のヘッド側油室26へ作動油を供給すると共に、ボトム側油室28を油タンク16に連通させる。この際、切換弁38が接続位置であると、昇降シリンダ12のヘッド側油室26も切換弁38等を介して油タンク16と連通することになるが、ブーム11は自重で下降するため、何ら不具合はない。
尚、上記ブーム11の昇降時において、昇降シリンダ12のボトム側油室28が、絞り32を介して、高圧用・低圧用アキュームレータ41,42と常時接続されているため、ホイールローダの昇降時に、車両本体1がピッチング、バウシング等の振動を起こした際には、切換弁38が遮断位置であっても、高圧用・低圧用アキュームレータ41,42がある程度のクッション作用を行ない、車両本体1の振動がある程度抑制される。
【0028】
更に、ホイールローダによるドージング作業等のように、昇降シリンダ12のボトム側油室28内の油圧を高めて行う作業時には、切換スイッチ56をオフ状態として、切換弁38を遮断位置とすることにより、何ら問題なく作業を行える。
【0029】
ホイールローダの走行時において、車両本体1のピッチング、バウンシング等の振動を防止する場合には、第2制御弁19を中立位置とすると共に、切換スイッチ56をオン操作して、パイロットランプ57を点灯する。そして、ホイールローダの走行速度が7km/hを越えた際には、コントローラ55が切換弁38を接続位置とし、これにより、昇降シリンダ12のヘッド側油室26を油タンクに接続すると共に、昇降シリンダ12のボトム側油室28を、絞り32を介さずに、低圧用・高圧用アキュムレータ41,42に直接接続する。
尚、上記の場合において、昇降シリンダ12のボトム側油室28が、絞り32を介して、高圧用・低圧用アキュームレータ41,42と接続されているため、切換弁38を接続位置とした際に、昇降シリンダ12のヘッド側油室26内の油圧が高圧であっても、高圧用・低圧用アキュームレータ41,42内の油室の油圧が急激に上昇したりする惧れはなく、この油圧の急激な上昇により、例えば、高圧用・低圧用アキュームレータ41,42が破損、損傷したりする惧れはない。
【0030】
そして、車両本体1の振動防止時において、常時、作業部13の質量が小であったり、作業部13内の積載量が小である等、作業装置2全体の質量が小であって、昇降シリンダ12のボトム側油室28内の油圧が、変更装置43の非作動時の可変リリーフ弁33の設定圧力を越えないと想定される場合には、例えば、変更スイッチ52をオフ状態とし、変更装置43を非作動状態とする。尚、後述するように、この場合に、変更スイッチ52をオン状態とし、変更装置43を作動状態としても、何ら、問題はない。
【0031】
上記の場合には、昇降シリンダ12のボトム側油室28が、負荷保持側油路29、負荷保持側分岐油路31、切換弁38を介して、高圧用・低圧用アキュムレータ40,41と連通する。又、昇降シリンダ12のヘッド側油室26は、負荷側油路27、負荷側分岐油路30、切換弁38を介して、油タンク16と連通する。
【0032】
この状態で、ホイールローダを走行させると、路面の起伏に応じて、又は、加速、減速時に、ホイールローダの車両本体1がピッチング、又は、バウンシングしようとする。これにより、作業装置2が振動して、そのブーム11が上下方向に揺動しようとし、ブーム11を支持する昇降シリンダ12のボトム側油室28内の油圧に変動が生じる。
【0033】
この場合において、昇降シリンダ12のボトム側油室28が高圧用・低圧用アキュームレータ41,42と連通しているが、ボトム側油室28内の油圧は、変更装置43の非作動時の可変リリーフ弁33の設定圧力よりも小で、高圧用アキュムレータ41の封入ガス圧よりも小であるため、高圧用アキュームレータ41は全く乃至は殆どバネ作用をせず、低圧用アキュームレータ42が専らバネ作用をなす。即ち、ボトム側油室28内の作動油は、専ら、低圧用アキュームレータ42に、その封入ガス圧に抗して流入し、又、低圧用アキュムレータ42からその封入ガス圧により作動油がボトム側油室28内に流入する。
又、ヘッド側油室26が油タンク16と連通しているので、ヘッド側油室26と油タンク16間で作動油が流通し、昇降シリンダ12の自由な伸縮を許容する。
【0034】
つまり、ブーム11、即ち、作業装置2は、低圧用アキュムレータ41のバネ作用に抗して上下に振動して、車両本体1の前部が動こう(振動しよう)とする方向とは反対方向に動くので、車両本体1のピッチング及びバウンシング等の振動が抑制される。
【0035】
尚、上記の場合において、ボトム側油室28内の油圧が、変更装置43の非作動時の可変リリーフ弁33の設定圧力よりも大となっても、可変リリーフ弁33が作動するだけで、何ら問題はない。
【0036】
又、作業部13の質量が大であったり、作業部13内の積載量が大である等、作業装置2全体の質量が大となる可能性がある場合には、変更スイッチ52をオン状態とし、変更装置43を作動可能な状態とする。
【0037】
そして、車両本体1の振動防止時において、実際には、作業装置2全体の質量が小で、昇降シリンダ12のボトム側油室28内の油圧が、圧力スイッチ53の設定圧力よりも小である場合には、圧力スイッチ53がオンとならない。それ故、変更装置43が作動せず、上記同様の作用が行われる。
【0038】
又、現実に、作業装置2全体の質量が大で、昇降シリンダ12のボトム側油室28内の油圧が、圧力スイッチ53の設定圧力よりも大となった場合には、圧力スイッチ53がオン状態となり、下記のように、変更装置43が作動する。
【0039】
即ち、変更用制御弁45のソレノイドに通電されて、変更用制御弁45が接続位置となり、可変リリーフ弁33のバネ34にピストン36を介してブレーキ用アキュムレータ44のガス圧力が背圧となって作用し、可変リリーフ弁33の設定圧力が高圧用アキュムレータ41の封入ガス圧よりも大となる。
【0040】
これにより、車両本体1の振動抑制時に、昇降シリンダ12のボトム側油室28内の作動油が、低圧用アキュームレータ42のみならず、高圧用アキュームレータ41にも、その封入ガス圧に抗して流入し、又、高圧用・低圧用アキュームレータ41,42からその封入ガス圧により作動油がボトム側油室28内に流入する。
【0041】
このようにして、低圧用アキュムレータ42のみならず、高圧用アキュムレータ41もバネ作用を行なうため、両アキュムレータ41,42全体のバネ定数が大となり、良好な振動抑制作用が行われる。
そして、上記の場合において、ホイールローダの走行速度が5km/h以下となった際には、コントローラ55が切換弁38を遮断位置とし、これにより、ホーイルローダの車両本体1の振動抑制作用が停止される。
【0042】
図3は本発明の実施の形態の第2例を示し、第1例との変更点のみを説明すると、可変リリーフ弁33が、高圧用リリーフ弁60と低圧用リリーフ弁61から構成されている。
【0043】
又、変更用制御弁45は、高圧用・低圧用アキュムレータ41,42の両者を、各リリーフ弁60,61に選択的に接続するものとされて、4ポート2位置切換タイプのスプリングオフセット式電磁弁とされており、高圧用・低圧用アキュムレータ41,42の両者を低圧用リリーフ弁61に接続する低圧位置(体勢)と、両アキュムレータ41,42を高圧用リリーフ弁60に接続する高圧位置(体勢)とに切換自在とされている。尚、変更用制御弁45は、非通電時には、低圧位置とされている。
【0044】
尚、高圧用・低圧用アキュームレータ41,42の封入ガス圧をPAC(H),PAC(L)とし、又、これらアキュームレータ41,42の最高許容圧をPACL(H)とし、高圧用リリーフ弁60と低圧用リリーフ弁61の設定圧力をPL(H)、PL(L)とし、圧力スイッチ53の設定圧力をPSとした場合、PAC(L)<PL(L)<PS<PAC(H)<PL(H)<PACL(H)となるようにされている。
【0045】
上記構成例によれば、車両本体2の振動防止時において、常時、作業部13の質量が小であったり、作業部13内の積載量が小である等、作業装置2全体の質量が小であって、昇降シリンダ12のボトム側油室28内の油圧が、低圧用リリーフ弁61の設定圧力を越えないと想定される場合には、例えば、変更スイッチ52をオフ状態とし、変更装置43を非作動状態とする。
【0046】
これにより、変更用制御弁45が低圧位置とされて、高圧用・低圧用アキュムレータ41,42の両者が低圧用リリーフ弁61に接続される。これによって、第1例と同様にして、高圧用アキュームレータ41は全く乃至は殆どバネ作用をせず、低圧用アキュームレータ42が専らバネ作用をして、車両本体1のピッチング及びバウンシング等の振動が抑制される。
【0047】
尚、上記の場合において、ボトム側油室28内の油圧が、低圧用リリーフ弁61の設定圧力よりも大となっても、低圧用リリーフ弁61が作動するだけで、何ら問題はない。
【0048】
又、作業部13の質量が大であったり、作業部13内の積載量が大である等、作業装置2全体の質量が大となる可能性がある場合には、変更スイッチ52をオン状態とし、変更装置43を作動可能な状態とする。
【0049】
そして、車両本体2の振動防止時において、実際には、作業装置2全体の質量が小で、昇降シリンダ12のボトム側油室28内の油圧が、圧力スイッチ53の設定圧力よりも小である場合には、圧力スイッチ53がオンとならない。それ故、変更装置43が作動せず、上記同様の作用が行われる。
【0050】
又、現実に、作業装置2全体の質量が大で、昇降シリンダ12のボトム側油室28内の油圧が、圧力スイッチ53の設定圧力よりも大となった場合には、圧力スイッチ53がオン状態となり、下記のように、変更装置43が作動する。
【0051】
即ち、変更用制御弁45のソレノイドに通電されて、変更用制御弁45が高圧位置とされて、高圧用・低圧用アキュムレータ41,42の両者が高圧用リリーフ弁60に接続される。これによって、第1例と同様にして、低圧用アキュムレータ42のみならず、高圧用アキュムレータ41もバネ作用を行なうため、両アキュムレータ41,42全体のバネ定数が大となり、良好な振動抑制作用が行われる。
【0052】
尚、各実施の形態では、圧力スイッチを備えたが、圧力スイッチを省略してもよく、この場合には、変更スイッチの操作のみにより、変更装置43が作動する。又、各実施の形態は、本発明をホイールローダに適用したものであるが、本発明はホイールローダ以外の作業車両にも適用可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、作業装置の質量が変化しても、ワンタッチで対応できて、車両本体のピッチング、バウンシング等の振動を効果的に抑制できる。
又、請求項4によれば、変更スイッチを操作した場合において、作業装置の質量変化に対応して、圧力スイッチにより、変更装置の作動・停止が行なわれて、高圧用・低圧用アキュームレータが良好に作動し、作業装置の質量変化に対応しながら、車両本体のピッチング、バウンシング等の振動を効果的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示すホイールローダの側面図である。
【図2】本発明の実施の形態の第1例を示す回路図である。
【図3】本発明の実施の形態の第2例を示す回路図である。
【図4】従来一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 車両本体1
2 作業装置
11 ブーム
12 昇降シリンダ
13 作業部
16 油タンク
26 ヘッド側油室(負荷側油室)
28 ボトム側油室(負荷保持側油室)
33 可変リリーフ弁
34 圧力設定用バネ
38 切換弁
41,42 高圧用・低圧用アキュムレータ
43 変更装置
44 ブレーキ用アキュームレータ(外部アキュームレータ)
45 変更用制御弁
46 制御回路
52 変更スイッチ
53 圧力スイッチ
55 コントローラ
60,61 高圧用・低圧用リリーフ弁
Claims (4)
- 車両本体に作業装置が備えられ、
作業装置が、作業部と、作業部と車両本体間に介装され且つ作業部を昇降させる昇降シリンダを有し、
昇降シリンダと油タンク間に、切換弁と可変リリーフ弁が介装され、
切換弁は、昇降シリンダの負荷保持側油室を可変リリーフ弁を介して油タンクに接続し且つ昇降シリンダの負荷側油室を油タンクに接続する接続位置と、上記接続を遮断する遮断位置に切換自在とされ、
切換弁と可変リリーフ弁間の油路に、高圧用アキュムレータと低圧用アキュムレータが接続されたものにおいて、
可変リリーフ弁の設定圧力を変更する変更装置と、変更装置を作動させる変更スイッチを有する作業車両のダイナミックダンパー。 - 変更装置が、
イ.高圧用・低圧用アキュムレータとは別個とされ、可変リリーフ弁の圧力設定用バネに背圧を付与するアキュムレータと、
ロ.可変リリーフ弁とアキュムレータ間に介装されて、これらを断続自在に接続し、変更スイッチにより作動する変更用制御弁
を有する請求項1記載の作業車両のダイナミックダンパー。 - 可変リリーフ弁が、高圧用リリーフ弁と低圧用リリーフ弁を有し、
変更装置が、
・ 高圧用・低圧用アキュムレータの両者を、高圧用リリーフ弁と低圧用リリーフ弁に選択的に接続し、変更スイッチにより作動する変更用制御弁
を有する請求項1記載の作業車両のダイナミックダンパー。 - ・ 昇降シリンダの負荷保持側油室の油圧が設定圧力を越えた際及び下回った際に開閉されて、変更装置を作動させる圧力スイッチを有する請求項2又は3記載の作業車両のダイナミックダンパー。
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