JP3814409B2 - 光検出または照射用プローブの製造方法 - Google Patents

光検出または照射用プローブの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、近接場光学の手法を応用した、高分解能の表面観察、微細加工などに用いる光検出または照射用プローブの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、導体の表面原子の電子構造を直接観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、「STM」という)が開発されて(G.Binnig et al.,Phys.Rev.Lett,49,57(1982))、単結晶、非晶質を問わず実空間像を高い分解能で測定ができるようになって以来、走査型プローブ顕微鏡(以下、「SPM」という)が材料の微細構造評価の分野でさかんに研究されるようになってきた。SPMとしては、微小探針を有するプローブを評価する試料に近接させることにより得られるトンネル電流、原子間力、磁気力、光等を用いて表面の構造を検出する走査型トンネル顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AFM)、磁気力顕微鏡(MFM)等がある。
さらにSTMを発展させたものとして、プローブ先端に設けた光の波長以下の開口径の微小開口からしみ出すエバネッセント光を試料表面から光プローブで検出して試料表面を調べる走査型近接場光顕微鏡(以下SNOMと略す)[Durig他,J.Appl.Phys.59,3318(1986)]が開発された。さらに、SNOMの1種として、試料裏面からプリズムを介して全反射の条件で光を入射させ、試料表面へしみ出すエバネッセント光を試料表面から光プローブで検出して試料表面を調べるフォトンSTM(以下PSTMと略す)[Reddick他,Phys.Rev.B39,767(1989)]も開発された。
【0003】
上記のSNOMにおいては、これまで種々の光プローブの作製方法が工夫されてきた。例えば、PSTMでは光プローブの先端に微小開口を設けず、光プローブとして用いる光ファイバー端面の化学エッチング条件を最適化することにより先端を尖鋭化し、分解能を向上させてきた。
初期のSNOMにおいては、透明結晶の劈開面の交点を金属でコーティングし、これを固い面に押しつけ交点部分の金属を除去して交点を露出させ微小開口を作製した(欧州特許第112402号)。
その後、微小開口をリソグラフィーの手法を用いて作製する方法も用いられている。また、微小開口と光導波路を一体構成して光プローブを作製する方法も提案されている(米国特許第5354985号明細書)。
また、Si単結晶基板に対する異方性エッチング技術を応用し、微小開口を作製することも行われている(特開平7−167869号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例のうち、PSTMの場合のように光プローブに微小開口を用いない場合、試料表面の凹凸による散乱光等エバネッセント光以外の迷光を検出してしまい、分解能が低下してしまうことがあった。また、光ファイバーをエッチングする方法では、先端が先鋭化されるため機械的強度が低く、試料表面との衝突に対する耐性が低く、高速走査を行うことが難しかった。
また、微小開口を用いた光プローブの場合は、微小開口の開口径を検出に用いる光の波長以下とする必要があり、より高分解能の表面観察、微細加工を行うためには、開口径はより小さいことが好ましく、10nm程度以下とすることが好ましい。同時に、光プローブの検出感度は微小開口を通過できる光量に依存し、開口径が小さくなるほど微小開口を通過する光量が減少し検出感度は低下する。そのため、微小開口を作製する際には、用いるSNOM装置において必要な分解能/検出感度を得るために、開口径を任意に制御できることが必要となる。さらに、光プローブを交換した際にSNOM装置の分解能/検出感度の再現性を得るためには、開口径はナノメーターオーダー以下のばらつきで再現性よく作製されなくてはならない。ところが、従来のフォトリソグラフィーを用いた微小開口形成方法においては、加工装置の精度の限界から、100nm程度の直径の開口が限界で、10nm程度の直径の微小開口を作製することが難しかった。
したがって、SNOM装置としての分解能に限界を生じた。また、EB加工装置や、FIB加工装置を用いれば、100nm以下の開口形成も原理的に可能であるが、位置合わせ制御も複雑で、ばらつきが生じ易く歩留まりも低かった。
【0005】
また、従来のSi単結晶基板に対する異方性エッチングを用いた微小開口形成方法においては、エッチングに用いるエッチング口の大きさのばらつきや、エッチング速度のばらつきなどにより、微小開口の開口径にばらつきが生じ、10nm程度の直径の微小開口を再現性良く形成するのは難しかった。
また、いずれの方法においても、100nm以下の径の微小開口を、任意の径に制御して形成することは困難であった。
【0006】
そこで、本発明は、上記従来技術の有する課題を解決し、微小開口の開口径が再現性良く形成でき、さらに開口径を任意の径に制御して形成することができる光検出または照射用プローブの製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するために、光検出または照射用プローブの製造方法を、つぎのように構成したことを特徴とするものである。
すなわち、本発明の光検出または照射用プローブの製造方法は、Si単結晶基板表面にマスク層を形成する工程と、該マスク層にエッチング口を形成する工程と、該エッチング口よりSi単結晶基板に異方性エッチングを施して前記Si単結晶基板に微小開口を形成する工程と、を有する光検出または照射用プローブの製造方法であって、前記エッチング口より施される異方性エッチングの進行によって、前記Si単結晶基板に微小開口形成されたことを該微小開口を通過する光の検出により検知した後、さらに所定時間エッチングを行い、該微小開口の開口径を制御することを特徴としている。
また、本発明の光検出または照射用プローブの製造方法は、前記光の検出を、エバネッセント光の検出により行なうことを特徴としている。
また、本発明の光検出または照射用プローブの製造方法は、前記光の検出を、フォトンの検出により行なうことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、上記した構成により、微小開口の開口径が再現性良く、さらに開口径を任意の径に制御して形成することが可能となり、上記した本発明の課題を達成することができる。その実施の形態について、以下に説明する。
本発明の光検出または照射用プローブの製造方法においては、まず、Si単結晶基板表面にマスク層を形成する。Si単結晶基板としては(100)方位のものが好ましく用いられる。また、マスク層としては、後述する異方性エッチングに用いるエッチャントに耐性のあるものであれば材料、製法を問わずに用いることができる。好ましいものの例としては、半導体プロセスにおいて一般的に用いられスパッタリングやCVD法で容易に形成できる、窒化シリコン、SiO2等が用いられる。あるいはシリコン熱酸化膜等も用いることができる。このようなマスク層をSi単結晶基板の両面に形成する。
続いて、このようなマスク層にエッチング口を形成する。このエッチング口は正方形とし、Si単結晶基板の片側の面だけに形成する。この工程は通常のフォトリソグラフィーによって行うことができる。
【0009】
続いて、エッチング口よりSi単結晶基板を異方性エッチングして微小開口を形成する。本工程では、Si単結晶基板の片側の面に形成されたエッチング口から逆ピラミッド型に異方性エッチングが進行し、その先端がエッチング口のある面と反対側の面に到達した時に微小開口が形成される。エッチング液としてはKOH水溶液、あるいはTMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液などを用いる。また、所望のエッチング速度を得るために、異方性エッチングの途中においてエッチング液の濃度や温度を適宜変化させて制御することもできる。
【0010】
本発明の光検出または照射用プローブの製造方法の作製方法においては、この異方性エッチングによる微小開口の形成する工程において、異方性エッチングが進行して微小開口が形成したことを検知し、検知より所望の時間後にエッチングを停止する。微小開口の形成の検知の方法としては、さまざまのものを用いることができるが、以下にその参考例及び本発明で採用する方法等について説明する。
【0011】
(1)参考例としての微小開口部を流れる電流検出により行う方法
この方法においては、まず、前記Si単結晶基板表面にマスク層を形成する工程の前に、あらかじめSi単結晶基板の片面に導電体の層を形成して、開口検知用電極を設ける。この開口検知用電極は、Si単結晶基板の前記エッチング口に対して裏面に設ける。
この開口検知用電極に用いる導電体層の材料としては、異方性エッチングに用いるエッチング液に対して耐性のあるものが用いられ、さらに開口検知を行った後にSiを侵さない方法で除去できるものが好ましい。一例として、前記のKOH水溶液あるいはTMAH水溶液に耐性があり、さらにヨウ素ヨウ化カリウム水溶液で容易に溶解除去できる金などがあげられる。さらに、この方法によって開口の検知を行う場合、用いるSi単結晶基板は、開口検知用電極に用いる導電体に対して十分高抵抗のものを用いる。
さらに、エッチング口よりSi単結晶基板を異方性エッチングして微小開口を形成する工程を行う際に、エッチング液内に対向電極を設置し、開口検知用電極と対向電極の間に電源、及び電流計を接続する。また、この際、基板端部からのエッチング液の浸入、及び基板端部において開口検知用電極のエッチング液への露出に因る漏電を防止するため、必要に応じて、絶縁性のポリイミド樹脂等で目張りを形成する。このようにして、異方性エッチングが進行して微小開口が開いた際に、エッチング液を介して微小開口より開口検知用電極と対向電極の間に流れる電流を検知して行う。
上記のようにして微小開口が形成されたことを検知した後、検知より所望の時間後にエッチングを停止する。すなわち、微小開口が形成された後エッチングを継続することで、微小開口の径は時間とともに拡大される。この開口の検知からエッチングの停止までの時間を制御することにより、開口径を制御するものである。開口の検知からエッチングの停止までの時間は、用いるエッチング液やその温度などの条件より決定されるエッチング速度において、所望の開口径までエッチングが進行する迄の時間とする。
【0012】
(2)本発明で採用する微小開口部を通過する光検出もしくはフォトン検出により行う方法
上述の、エッチング口よりSi単結晶基板を異方性エッチングして微小開口を形成する工程の際に、エッチング口側より光を照射し、基板の反対側に光検知器を置くことで、異方性エッチングが進行して微小開口が開いた際に通過する光を検知して行う。
上記のようにして微小開口が形成されたことを検知した後、検知より所望の時間後にエッチングを停止する。すなわち、微小開口が形成された後エッチングを継続することで、微小開口の径は時間とともに拡大される。この開口の検知からエッチングの停止までの時間を制御することにより、開口径を制御するものである。開口の検知からエッチングの停止までの時間は、前記のようなエッチング速度より決定される時間としても構わないが、この方法においては、異方性エッチングに際して、微小開口を通過する光量を直接測定するため、開口の形成を検知した後エッチングの継続による開口径の拡大によって増大する通過光の量が所望の値になった時にエッチングを停止することで、所望の検出感度となる開口径を持つ光プローブを容易に作製できる。
上記光の照射を行うための光源は任意のものを用いることができるが、エッチング口の近傍より直接光を照射することが好ましく、光ファイバーなどを用いて光を導入しても構わない。
また、上記通過する光の検出を行う光検知器は、形成される開口部が非常に小さく通過する光はエバネッセント光となるため、微小開口部が形成される位置のごく近傍に設置することが好ましく、前記基板に接触する位置としても構わない。また、開口部近傍で散乱される散乱光を検知することもできる。
さらに、高感度の光検出器を用いれば、フォトンの通過で微小開口の形成の検知を行うこともでき、さらに開口の形成を検知した後エッチングの継続による開口径の拡大によって増大する通過フォトン数をカウントし、単位時間当たりの通過フォトン数が所望の値になった時にエッチングを停止することができる。このようにすることで、より高分解能の光プローブも容易に作製できる。
【0013】
【実施例】
以下に、参考例及び本発明の実施例について説明する。
参考例
図1に、参考例の光検出または照射用プローブの製造方法の概略を示す。さらに図2に、参考例の光検出または照射用プローブの製造方法の工程図を示す。図1及び図2において、1はSi単結晶基板、2は開口検知用電極、3はマスク層、4はエッチング口、5は配線、6は目張り、7は電源、8は電流計、9は対向電極、10はエッチング液、11は微小開口である。
まず、図2aに示したように、Si単結晶基板1上に開口検知用電極2を形成した。この開口検知用電極2は、イオンビームスパッタリング法によりAuを200nm積層して形成した。Si単結晶基板1は(100)面で厚さは300μmのものを用いた。
続いて図2bに示したように、基板両面にマスク層3を形成した。このマスク層3は、プラズマCVD法により窒化シリコンを300nm堆積して形成した。
続いて図2cに示したように、基板の開口検知用電極2に対して反対面に、フォトリソグラフィーによりエッチング口4を形成した。
このような基板に対して、図1に示したように、開口検知用電極2に配線5を接続し、さらに基板端部からのエッチング液の浸入、及び基板端部において開口検知用電極のエッチング液への露出に因る漏電を防止するため絶縁性のポリイミド樹脂で目張り6を形成し、さらに電源7及び電流計8、対向電極9を接続して、エッチング液10中に浸し、異方性エッチングを行った。エッチング液10としてはKOH水溶液を用い、温度は100℃とした。また、この工程においては、電源7を用いて開口検知用電極2と対向電極9の間に1Vの電圧を印加した。
【0014】
図1に示した状態で異方性エッチングを約1時間30分行ったところ、エッチング口4より、開口検知用電極2のごく近傍までエッチングが進行し、逆ピラミッド型の穴が形成された。さらにエッチング液10の温度を50℃まで下げ、エッチングを進めたところ、およそ10分後に開口検知用電極2と対向電極9の間に電流が流れたことを検知し、これによって微小開口11が形成されたことを検知した。さらに30秒間エッチングを続けたあとで基板をエッチング液10より取り出して洗浄し、配線5、目張り6、電源7及び電流計8を取り外した。このようにして、図2dに示したように、微小開口11を形成した。
最後に、フッ酸フッ化アンモニウム水溶液によりマスク層3を除去し、さらにヨウ素ヨウ化カリウム水溶液により開口検知電極2を除去して、図2eに示したような微小開口11をもつ光検出または照射用プローブを作製した。
このようにして形成した光検出または照射用プローブにおいて、微小開口11は、開口径が10nmであった。また、同様の方法で複数個の光検出または照射用プローブを形成したところ、微小開口11の開口径のばらつきは±1nm以下であった。
さらに、微小開口11が形成されたことを検知したあとでエッチングを続ける時間を1分間としたところ、微小開口11の開口径を20nmとすることもできた。以上参考例によれば、微小開口径の再現性良好で、かつ微小開口径を任意に制御できる、光検出または照射用プローブの作製を行うことができた。
【0015】
[実施例
図3に、本実施例の光検出または照射用プローブの製造方法の概略を示す。さらに図4に、本実施例の光検出または照射用プローブの製造方法の工程図を示す。図3及び図4において、1はSi単結晶基板、3はマスク層、4はエッチング口、10はエッチング液、11は微小開口、12は光源、13は照射光、14は光検知器、15は通過光である。
まず、図4aに示したように、Si単結晶基板1の両面にマスク層3を形成した。このマスク層3は、熱酸化膜を300nmの厚さに形成したものとした。
続いて図4bに示したように、片面に、フォトリソグラフィーによりエッチング口4を形成した。
このような基板を、図3に示したように、エッチング口4側から光源12を用いて照射光13を照射しながら、エッチング液10中に浸し、異方性エッチングを行った。またこの際、基板のエッチング口4の反対側の微小開口部が形成される位置のごく近傍に光検知器14を設置した。エッチング液10としてはTMAH溶液を用い、温度は90℃とした。
【0016】
図3に示した状態で異方性エッチングを約3時間行ったところ、エッチング口4より、基板の反対側表面のごく近傍までエッチングが進行し、逆ピラミッド型の穴が形成された。さらにエッチング液10の温度を50℃まで下げ、エッチングを進めたところ、およそ20分後に光検知器14によって通過光15を検知し、これによって微小開口11が形成されたことを検知した。さらに1分間エッチングを続けたあとで基板をエッチャント10より取り出して洗浄した。このようにして、図4cに示したように、微小開口11を形成した。
最後に、フッ酸フッ化アンモニウム水溶液によりマスク層3を除去して、図4dに示したような微小開口11をもつ光検出または照射用プローブを作製した。
このようにして形成した光検出または照射用プローブにおいて、微小開口11は、開口径が10nmであった。また、同様の方法で複数個の光検出または照射用プローブを形成したところ、微小開口11の開口径のばらつきは±1nm以下であった。
さらに、微小開口11が形成されたことを検知したあとでエッチングを続ける時間を2分間としたところ、微小開口11の開口径を20nmとすることができた。以上本実施例によれば、微小開口径の再現性良好で、かつ微小開口径を任意に制御できる、光検出または照射用プローブの作製を行うことができた。
【0017】
[実施例
図5に、本実施例の光検出または照射用プローブの製造方法の概略を示す。さらに図4に、本実施例の光検出または照射用プローブの製造方法の工程図を示す。図5及び図4において、1はSi単結晶基板、3はマスク層、4はエッチング口、10はエッチング液、11は微小開口、12は光源、13は照射光、14は光検知器、15は通過光、16は光ファイバー、17はフォトン計数回路である。
【0018】
まず、実施例とまったく同様にして、図4aに示したように、Si単結晶基板1の両面にマスク層3を形成し、続いて図4bに示したように、片面に、フォトリソグラフィーによりエッチング口4を形成した。
このような基板を、図5に示したように、エッチング口4側のごく近傍から光源12、及び光ファイバー16を用いて照射光13を照射しながら、エッチング液10中に浸し、異方性エッチングを行った。またこの際、基板のエッチング口4の反対側の微小開口部が形成される位置のごく近傍に光検知器14を設置した。光検知器14は、フォトン計数回路17に接続した。エッチング液10としてはTMAH溶液を用い、温度は90℃とした。
【0019】
図5に示した状態で異方性エッチングを約3時間行ったところ、エッチング口4より、基板の反対側表面のごく近傍までエッチングが進行し、逆ピラミッド型の穴が形成された。さらにエッチング液10の温度を50℃まで下げ、エッチングを進めたところ、およそ20分後に光検知器14及びフォトン計数回路17によって通過光15のフォトンを検知し、これによって微小開口11が形成されたことを検知した。さらに通過フォトン数が約50cpsとなるまでの時間エッチングを続けたあとで、基板をエッチャント10より取り出して洗浄した。このようにして、図4cに示したように、微小開口11を形成した。
最後に、フッ酸フッ化アンモニウム水溶液によりマスク層3を除去して、図4eに示したような微小開口11をもつ光検出または照射用プローブを作製した。
このようにして形成した光検出または照射用プローブにおいて、微小開口11は、開口径が5nmであった。また、同様の方法で複数個の光検出または照射用プローブを形成したところ、微小開口11の開口径のばらつきは±1nm以下であった。
さらに、微小開口11が形成されたことを検知したあとでエッチングを続ける時間を通過フォトン数が約25cpsとなるまでとしたところ、微小開口11の開口径を5nmとすることができた。
以上本実施例によれば、微小開口径の再現性良好で、かつ微小開口径を任意に制御できる、光検出または照射用プローブの作製を行うことができた。
また、本実施例によれば、開口検知からエッチングの停止までの時間を所望の通過フォトン数になるまでとすることで、所望の検出感度となる開口径を持つ光プローブを作製できた。
さらに本実施例の方法によれば、より開口径の小さな微小開口を形成でき、より高分解能の光検出または照射用プローブを作製できた。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、Si単結晶基板に異方性エッチングによって微小開口を形成する光検出または照射用プローブの作製方法において、異方性エッチングによる微小開口の形成を検知した後、さらに該エッチングの時間を制御することにより微小開口を形成するように構成されているから、微小開口を再現性良く形成することができ、また、開口径を任意の径に制御して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例における光検出または照射用プローブの製造方法を示す図である。
【図2】 本発明の参考例における光検出または照射用プローブの製造方法の工程を示す図である。
【図3】 本発明の実施例における光検出または照射用プローブの製造方法を示す図である。
【図4】 本発明の実施例における光検出または照射用プローブの製造方法の工程を示す図である。
【図5】 本発明の実施例における光検出または照射用プローブの製造方法を示す図である。
【符号の説明】
1:Si単結晶基板
2:開口検知用電極
3:保護膜
4:エッチング口
5:配線
6:目張り
7:電源
8:電流計
9:対向電極
10:エッチング液
11:微小開口
12:光源
13:照射光
14:光検知器
15:通過光
16:光ファイバー
17:フォトン計数回路

Claims (3)

  1. Si単結晶基板表面にマスク層を形成する工程と、該マスク層にエッチング口を形成する工程と、該エッチング口よりSi単結晶基板に異方性エッチングを施して前記Si単結晶基板に微小開口を形成する工程と、を有する光検出または照射用プローブの製造方法であって、
    前記エッチング口より施される異方性エッチングの進行によって、前記Si単結晶基板に微小開口形成されたことを該微小開口を通過する光の検出により検知した後、さらに所定時間エッチングを行い、該微小開口の開口径を制御することを特徴とする光検出または照射用プローブの製造方法。
  2. 前記光の検出は、エバネッセント光の検出により行なうことを特徴とする請求項1に記載の光検出または照射用プローブの製造方法。
  3. 前記光の検出は、フォトンの検出により行なうことを特徴とする請求項1に記載の光検出または照射用プローブの製造方法。
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