JP3784087B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、たとえば、パチンコ遊技機、コイン遊技機などで代表される遊技機に関し、詳しくは、遊技盤面を表わす遊技盤面画像と、この遊技盤面画像上を移動する打玉を表わす打玉画像とを表示可能な表示装置を含み、この表示装置の表示状態が予め定められた特定の表示状態となった場合に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機において、従来から一般的に知られているものに、たとえば、以下のようなものがある。遊技機には、種々の画像を表示するための可変表示装置が備えられている。可変表示装置には、たとえば、CRT(CathodeRay Tube)やLCD(Liquid Crytstal Display)などを用いて構成されたものがある。
【0003】
このような従来の可変表示装置が、可変表示条件の成立により可変開始された後、停止制御される等してその表示結果が導出表示され、その表示結果が予め定められた特定の表示態様になった場合には、遊技者に所定の遊技価値が付与可能な遊技状態となるように構成されている。したがって、遊技価値付与の前提として可変表示装置の可変表示制御を行なうことにより、効果的な演出を行なわんとしていた。
【0004】
また、特に前述したCRTやLCDなどを用いた可変表示装置の場合には、遊技価値付与のために行なわれる可変表示ばかりでなく、遊技価値の付与とは直接関係のないいわゆるデモンストレーション的な表示等も行なえ、面白味のある表示により遊技をより一層面白く演出できるように構成されていた。
【0005】
以上のように、従来の遊技機においては、可変表示装置のみによる可変表示を通じて遊技の興趣を向上させるための演出が行なわれていた。一方、遊技領域上に備えられる可変表示装置以外の構造物はすべて機械的構造物であり、打玉との物理的作用により動作するものであり、その動作は予め決められた動作のみを行なっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の遊技機においては、可変表示装置によってのみ任意の可変表示を行なうことができ、他の構造物は機械的な構造物であるため、常識的な物理的動きのみが許容されるものであり、さらに面白い変化に富んだ動作にすることができず、遊技の興趣を向上することができないという問題点があった。
【0007】
係る問題点を解決するため、遊技盤面を画像表示して遊技領域全体を表示装置により表示することが考えられる。この場合、画像表示された打玉の動きは従来の物理的作用による動きに限定されず、任意の動きを表現することが可能であるが、その動きを決定するためには、打玉画像が遊技盤面画像上に表示された時点から所定の領域に入球するまでの移動軌跡についてすべての移動データを予め記憶する必要がある。
【0008】
しかしながら、打込まれた打玉は障害釘等に衝突する毎にその衝突態様しだいで以降の移動軌跡が複数に枝分かれするのが一般的である。そして、この複数に枝分かれしている移動軌跡を画像表示可能にするべく、発射状態から所定の領域に入球するまでの一連の移動軌跡データを枝分かれした数だけ記憶しようとすると、記憶すべきデータ量が増大し、記憶容量の大きな記憶装置を用いる必要があるため、遊技機のコストが増大するという問題点があった。一方、コストの安い記憶容量の少ない記憶装置を用いた場合、記憶できる移動軌跡の数が少なくなって移動軌跡のバリエイションが乏しくなるため、遊技者は移動軌跡を容易に予測することができ、面白味がなく、遊技の興趣が損なわれるという問題点が発生する。
【0009】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、少ない記憶容量でも打玉の移動軌跡の数を多くすることができ、遊技の興趣を向上することができる遊技機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、遊技盤面を表わす遊技盤面画像と、該遊技盤面画像上を移動する打玉を表わす打玉画像とを表示可能な表示装置を含み、該表示装置の表示状態が予め定められた特定の表示状態となったときに所定の遊技価値が付与可能となる遊技機であって、
前記表示装置に前記遊技盤面画像および前記打玉画像を表示させる制御を行なう表示制御手段と、
前記打玉画像が前記遊技盤面画像上を移動する予め定められた複数の移動軌跡について各移動軌跡を複数に分割し、分割された複数の移動軌跡毎に、前記分割された複数の移動軌跡の始点と終点との位置データを含む、分割移動データを記憶するとともに、前記打玉画像の移動軌跡上の所定分岐点から分岐した前記予め定められた複数の移動軌跡に対して重複する同一の移動軌跡に対しては当該移動軌跡に対応する前記分割移動データを重複することなく1つだけ記憶する分割移動データ記憶手段とを含み、
前記表示制御手段は、前記複数の分割移動データを前記分割移動データ記憶手段から順次読出し、該読出した分割移動データに基づき前記打玉画像を移動表示させる制御を行なう移動状態制御手段を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、前記分割移動データ記憶手段は、前記打玉画像が該打玉画像の移動軌跡上の所定分岐点から複数に分岐して移動する際、前記打玉画像の移動時間がそれぞれ異なる移動状態に対応する前記分割移動データを記憶することを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加え、乱数値に応じて前記所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡のうちいずれの移動軌跡を選択するかを決定するための前記乱数値と前記所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡との対応関係を規定した流路選択テーブルを有し、前記打玉画像が該打玉画像の移動軌跡上の前記所定分岐点まで移動したとき、前記所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡のうちいずれかの移動軌跡を前記流路選択テーブルに基づいて選択決定するランダム決定手段をさらに含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成に加え、前記流路選択テーブルの設定を変更する割数設定スイッチをさらに含むことを特徴とする。
【0013】
【作用】
請求項1記載の発明によれば、表示制御手段は、表示装置に遊技盤面画像および打玉画像を表示させる制御を行なう。分割移動データ記憶手段は、打玉画像が遊技盤面画像上を移動する予め定められた複数の移動軌跡について各移動軌跡を複数に分割し、分割された複数の移動軌跡毎に、分割された複数の移動軌跡の始点と終点との位置データを含む、分割移動データを記憶するとともに、打玉画像の移動軌跡上の所定分岐点から分岐した予め定められた複数の移動軌跡に対して重複する同一の移動軌跡に対しては当該移動軌跡に対応する分割移動データを重複することなく1つだけ記憶する。また、表示制御手段は、複数の分割移動データを分割移動データ記憶手段から順次読出し、移動状態制御手段は、該読出した分割移動データに基づき打玉画像を移動表示させる制御を行なう。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加え、分割移動データ記憶手段は、打玉画像が該打玉画像の移動軌跡上の所定分岐点から複数に分岐して移動する際、打玉画像の移動時間がそれぞれ異なる移動状態に対応する分割移動データを記憶する。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明の作用に加え、前記乱数値と前記所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡との対応関係を規定した流路選択テーブルにより、乱数値に応じて所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡のうちいずれの移動軌跡を選択するかを決定する。ランダム決定手段は、打玉画像が該打玉画像の移動軌跡上の所定分岐点まで移動したとき、所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡のうちいずれかの移動軌跡を流路選択テーブルに基づいて選択決定する。
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明の作用に加え、割数設定スイッチは、流路選択テーブルの設定を変更する。
【0016】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例においては、遊技機の一例として、パチンコ遊技機を示すが、本発明は、これに限られるものではなく、コイン遊技機等であってもよく、遊技盤面を表わす遊技盤面画像と、この遊技盤面画像上を移動する打玉を表わす打玉画像とを表示可能な表示装置を含み、この表示装置の表示状態が予め定められた特定の表示状態となった場合に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機であれば、すべてに適用することができる。
【0017】
図1は、本発明の一実施例に係る遊技機の構成を示す正面図である。遊技機1の上部には、遊技状態が予め定められた特定遊技状態となったときに点灯または点滅する枠ランプ7が設けられている。遊技機1の開放側側部(図中右側)には、図示しない施錠装置の鍵穴9が設けられ、その周囲を装飾する錠飾りが設けられている。その錠飾りの一部には、すなわち鍵穴9の上部には、打玉画像の発射動作が表示されて遊技機1が稼働中であることを表示する遊技中ランプ8が設けられている。枠ランプ7の両側には、遊技の興趣を向上するため、所定の効果音を発生させるスピーカ3が備えられている。遊技機1の左側部には、遊技結果としての玉数すなわち得点に応じて表示状態が変化するアナログ表示器10が設けられている。
【0018】
遊技機1の左下方部には、使用金額・玉数表示部5が設けられている。使用金額・玉数表示部5には、遊技中の現在の玉数および使用金額が表示される。使用金額・玉数表示部5の左下方部には、カード挿入口4が設けられている。遊技者は、予め所定の玉数または金額が記憶されたカードを購入し、購入したカードをカード挿入口4に挿入することにより、カードに記憶された玉数または金額をもとに遊技を開始することができる。また、カードには、遊技終了時に遊技結果としての玉数または金額が再び記憶され、記憶された玉数に応じて遊技場で所定の景品等と交換してもよい。カードとしては、磁気カード、IC(Integrated Circuit)カード、光カード等を使用することができる。
【0019】
使用金額・玉数表示部5の下方部には、使用金額・玉数表示スイッチ24が設けられている。遊技者は使用金額・玉数表示スイッチ24を操作することにより、使用金額・玉数表示部5に使用金額および玉数を表示させることができる。遊技機1の右下部には、遊技ハンドル6が設けられている。遊技ハンドル6は、遊技者が打玉画像の打込を操作するために使用され、この遊技ハンドル6を遊技者が操作することにより、後述するように打玉画像が1個ずつ遊技盤面画像上に発射されたように表示される。
【0020】
遊技機1の中央部には、表示器15(図2参照)の表示画面2が配置される。遊技開始時には、図1に示すようにゲームメニュー画面が表示画面2に表示される。ゲームメニュー画面では、ゲーム選択スイッチ23、ゲーム説明スイッチ14、カード返却スイッチ32が表示される。表示画面2上には、透明のタッチパネルスイッチが設けられており、ゲーム選択スイッチ23上を遊技者が触れることにより、たとえば、本実施例では、ゲーム1〜ゲーム6から所定のゲームを選択することができ、ゲーム説明スイッチ14に触れることによりゲーム説明用の画面を表示させたり、カード返却スイッチ32に触れることによりカード挿入口4からカードを返却させることができる。なお、本実施例では、表示画面2上のタッチパネルを用いているが、各ゲームメニューの選択等に関して所定のハード的なスイッチを遊技機1に設けてもよい。
【0021】
図2は、本発明の一実施例に係る遊技機の構成を示す裏面図である。遊技機1の裏面の中央部には、画像表示器15が取付けられる。画像表示器15の右下方部には、使用金額・玉数表示器12が取付けられている。使用金額・玉数表示器12の表示部が前述の使用金額・玉数表示部5に相当する。使用金額・玉数表示器12の下部にはカードユニット13が取付けられている。カードユニット13は、カード挿入口4から挿入されたカードに記録されている情報を読出し、遊技機1の下方部に取付けられている基本図柄16へ読出したデータを転送し、また、基本図柄16から送信されたデータをカードに記録する。
【0022】
次に、本実施例の遊技機に用いられる制御回路について説明する。図3は、本実施例の遊技機に用いられる制御回路の構成を示す図である。本実施例では、以下に説明する制御回路によりパチンコ遊技等の所定の遊技を所定の順序で制御し表示する。
【0023】
図3を参照して、制御回路は、画像表示器15、画像表示器制御基板18、基本回路16、カードユニット13、スピーカ3、拡大スイッチ19、角度調整スイッチ20、位置調整スイッチ21、追跡モードスイッチ22、ゲーム説明スイッチ14、ゲーム選択スイッチ23、使用金額・玉数表示スイッチ24、表示切換スイッチ25、スロースイッチ26、割数設定スイッチ27、発射コントロールスイッチ28、使用金額・玉数表示部5、枠ランプ7、アナログ表示器13、精算スイッチ31、カード返却スイッチ32を含む。
【0024】
拡大スイッチ19は、後述するように画面の拡大度合いを設定するためのスイッチである。拡大スイッチ19は、拡大度合いを指令するための制御信号を画像表示器制御基板18へ出力する。角度調整スイッチ20は、後述する表示画面の表示角度を設定するためのスイッチである。角度調整スイッチ20は、表示画面の表示角度を指令するための制御信号を画像表示器制御基板18へ出力する。位置調整スイッチ21は、遊技盤面画像の表示位置を調整するためのスイッチである。位置調整スイッチ21は、表示位置を指令するための制御信号を画像表示器制御基板18へ出力する。
【0025】
追跡モードスイッチ22は、打玉画像の位置を追跡し、打玉画像の周囲を順次表示する追跡モードを選択するためのスイッチである。追跡モードスイッチ22は、追跡モードが選択されたことを指令する制御信号を画像表示器制御基板18へ出力する。ゲーム説明スイッチ14は、ゲーム説明画面を表示させるためのスイッチである。ゲーム説明画面では、ゲームの手順および操作方法等が表示される。ゲーム説明スイッチ14は、ゲーム説明画面が選択されたことを指令する制御信号を画像表示器制御基板18へ出力する。上記の各スイッチは、表示画面2上のタッチパネルスイッチにより構成されるが、ハード的なスイッチを別途設けてもよい。
【0026】
画像表示器制御基板18は、各スイッチから出力された制御信号および基本回路16から出力される制御信号をもとに画像表示器15に所定の画像を表示するとともに、表示した画像に応じた効果音をスピーカ3を用いて発生させる。
【0027】
ゲーム選択スイッチ23は、複数のゲームの中から所定のゲームを選択するためのスイッチである。本実施例では、後述するように、第1種パチンコ遊技機、第2種パチンコ遊技機、第3種パチンコ遊技機、およびスロットマシン等のゲームを選択することができる。ゲーム選択スイッチ23は、選択されたゲームを指令するための制御信号を基本回路16へ出力する。基本回路16は、ゲーム選択スイッチ23から出力された制御信号に応じたゲーム画面を表示するよう画像表示器制御基板18へ制御信号を出力する。
【0028】
使用金額・玉数表示スイッチ24は、使用金額・玉数表示部5の表示状態を制御するためのスイッチである。使用金額・玉数表示スイッチ24は、操作状態に応じて使用金額・玉数を表示させるための制御信号を基本回路16へ出力する。基本回路16は、使用金額・玉数表示スイッチ24から出力された制御信号に応じて、使用金額・玉数表示部5の表示状態を制御する。
【0029】
表示切換スイッチ25は、後述するスタート画像およびメニュー画像を表示し、スタート画像が選択された場合は遊技を開始し、メニュー画像が選択された場合はメニュー画面を表示させるためのスイッチである。表示切換スイッチ25は、遊技者の操作状態に応じて制御信号を基本回路16へ出力する。基本回路16は、表示切換スイッチ25から出力された制御信号に応じて、遊技を開始させたり、メニュー画面を表示させるための制御信号を画像表示器制御基板18へ出力する。画像表示器制御基板18は、画像表示器15に、基本回路16から出力された制御信号に応じて遊技を所定順序で表示したり、メニュー画面を表示させる。
【0030】
スロースイッチ26は、後述する遊技盤面画像上での打玉画像の移動速度を調整するためのスイッチである。遊技者は、スロースイッチ26を操作することにより、好みの速度で打玉画像の移動速度を設定することができる。スロースイッチ26は、遊技者の操作に応じた速度を指令するための制御信号を基本回路16へ出力する。基本回路16は、スロースイッチ26から出力された制御信号に応じて、打玉画像を表示するよう指令する制御信号を画像表示器制御基板18へ出力する。画像表示器制御基板18は、基本回路16から出力された制御信号に応じて所定の速度で打玉画像が移動するよう画像表示器15を制御するとともに、スピーカ3による効果音を打玉画像の移動速度に応じて変化させる。
【0031】
割数設定スイッチ27は、後述する打玉画像の移動軌跡の選択確率を設定するためのスイッチである。本実施例の遊技機では、遊技盤面上のすべての構造物を画像として表示する。したがって、従来の遊技機のように物理的に釘を調整することなく、この割数設定スイッチ27を調整することにより、打玉画像の移動軌跡が所定の移動軌跡となる確率を設定することができる。したがって、従来では熟練した釘師により遊技価値の付与度合いを変更していたが、本実施例の遊技機では、単にスイッチを調整するだけで割数を設定することができ、遊技機の管理が非常に簡便となる。
【0032】
割数設定スイッチ27は、設定された割数に応じた制御信号を基本回路16へ出力する。基本回路16は、割数設定スイッチ27から出力された制御信号に応じて、打玉画像の移動軌跡を制御するための制御信号を画像表示器制御基板18へ出力する。画像表示器制御基板18は、入力した制御信号に応じて画像表示器15に表示される打玉画像の移動軌跡を制御する。割数設定スイッチ27は、上記のように、遊技場で管理すべきスイッチであるため、遊技機1の裏面等遊技者が直接操作できない部分に設けられる。
【0033】
発射コントロールスイッチ28は、遊技ハンドル6内に具備され、遊技ハンドル6の操作状態に応じて、打玉画像の発射状態を制御するためのスイッチである。すなわち、打玉画像の発射時の速度および発射間隔等を設定する。発射コントロールスイッチ28は、操作状態に応じた発射状態を指令するための制御信号を基本回路16へ出力する。基本回路16は、発射コントロールスイッチ28から出力された制御信号に応じて打玉画像が発射されたように表示するための制御信号を画像表示器制御基板18へ出力する。画像表示器制御基板18は、入力した制御信号に応じて打玉画像の発射状態を制御し、画像表示器15上に表示する。
【0034】
基本回路16は、上記動作以外に、大当りの発生に関する情報を示すための大当り情報および始動入賞口を表わす始動入賞口部への打玉画像の入賞個数のうち実際に可変表示装置を表わす可変表示装置部における図柄の変動表示の始動に使用された個数等を示すための有効始動情報等を含む管理データをホストコンピュータであるホール用管理コンピュータ等に対して出力する。また、遊技者が遊技を終了した後その売上データをホストコンピュータであるホール用管理コンピュータ等に対して出力する。また、基本回路16は、枠ランプ7の点灯状態を制御する。
【0035】
精算スイッチ31は、遊技者が遊技を終了し使用金額を精算したい場合に精算動作を指令するためのスイッチである。遊技者が精算スイッチ31を操作すると、精算スイッチ31は、精算動作を指令するための制御信号をカードユニット13へ出力する。カードユニット13は、精算スイッチ31から出力される制御信号を受けると、基本回路16から現在の玉数に関するデータを受け、その玉数をカードに記録したり、その玉数またはその玉数に応じた金額等をカードに記録する。
【0036】
カード返却スイッチ32は、カードの返却動作を指令するためのスイッチである。カード返却スイッチ32は、遊技者の操作に応じて、カードの返却動作を指令するための制御信号をカードユニット13へ出力する。カードユニット13は、カード返却スイッチ32から出力される制御信号に応じてカード挿入口4からカードを排出させる。
【0037】
カードユニット13は、カードが挿入されたとき、カードに記録されている玉数または金額等を読出し、これらのデータを基本回路16へ出力する。基本回路16では、これらのデータに応じた遊技が行なわれるよう各種機器を制御する。また、基本回路16から現在の玉数がカードユニット13へ送信され、カードユニット13は、現在の玉数に応じてアナログ表示器10の表示状態を制御する。
【0038】
基本回路16は、制御用プログラムに従って遊技機の各種機器を制御する。基本回路16の内部には、制御用プログラム等を記憶しているROM(ReadOnly Memory)と、その制御用プログラムに従って制御動作を行なうためのCPU(Central Processing Unit)と、CPUのワーク用メモリとして機能するRAM(Random Access Memory)と、I/O(Input/Output)ポートと、クロック発生回路等とが設けられている。なお、基本回路46の内部構成については図示を省略する。
【0039】
図4は、図3に示す画像表示器制御基板18の構成を示すブロック図である。画像表示器制御回路18は、CRTコントロール回路33、リセット回路41、発振回路34、VDP(Video Display Processor)35、VDP36、キャラクタROM38、JPEG(Joint Photgraphic Coding Expert Group)用復号化IC37、キャラクタROM39、映像切換回路40を含む。CRTコントロール回路33は、CPU331、RAM332、ROM333を含む。VDP35はVRAM(Video RAM)351を含む。VDP36は、VRAM361を含む。
【0040】
発振回路34からクロック信号がCRTコントロール回路33に入力され、リセット回路41からリセット信号がCRTコントロール回路41に入力される。VDP35は、VRAM351を内蔵しており、電源投入時等において、キャラクタROM38のアドレスを指定するアドレス信号をキャラクタROM38に出力する。このとき、キャラクタROM38に記憶されている創作画像データの一例であるアニメ画像データが読出される。次に、読出したアニメ画像データをVRAM351にマッピングする。
【0041】
また、VDP36も同様に、VRAM361を内蔵しており、電源投入時等において、キャラクタROM39のアドレスを指定するアドレス信号をJPEG用復号化IC37に出力する。これに応じて、JPEG用複合化IC37からそのアドレス信号がキャラクタROM39に出力される。次に、キャラクタROM39に記憶されている実写画像データがJPEG用複合化IC57に入力される。キャラクタROM39に記憶されている実写画像データは、JPEG規格に基づいてデータが圧縮された状態で記憶されており、その圧縮された画像データがJPEG用復号化IC57に入力され、元の画像データに復号化される。復号化された元の画像データは、VDP36に入力される。VDP36は、入力された画像データをVRAM361にマッピングする。
【0042】
上記のアニメ画像データとしては、後述するリーチ時または大当り時の表示画面に対応する画像データであり、実写画像データは後述する遊技盤面画像に対応する画像データである。したがって、本実施例では、遊技盤面画像は、実写画像を元に表示されており、非常にリアルな画面が表示され、遊技の興趣を向上することができる。
【0043】
また、このJPEG規格に基づく画像データの圧縮に用いられるアルゴリズムは、DCT(Discrete Cosine Transform)を基本とした方式と、2次元空間でDPCM(Differential PCM)を行なう可逆符号化方式とがある。さらに、DCT方式は、ベースライン・プロセス(必須機能)と、拡張DCTプロセス(オプション機能)の2つに分類される。これらの方式と別に、上記の方式を組合せて、プログレッシブ・ビルトアップを実現するハイアラキカル・プロセスがある。
【0044】
CRTコントロール回路33の内部には、制御プログラムおよび後述する分割移動データ等を記憶しているROM333と、その制御用プログラムに従って制御動作を行なうためのCPU331と、CPU331のワーク用メモリとして機能し、分割移動データを用いて演算したデータ等を記憶するRAM332と、I/Oポート等が設けられている。CRTコントロール回路33は、VDP35に対し、アドレス信号、リード信号、ライト信号、および映像同期信号等の各種制御信号を出力する。また、VDP35からCRTコントロール回路33へデータ信号が伝送される。同様に、CRTコントロール回路33は、VDP36に対し、アドレス信号、リード信号、ライト信号、および映像同期信号等の各種制御信号を出力する。また、VDP36は、データ信号をCRTコントロール回路33へ出力する。
【0045】
VDP35は、CRTコントロール回路33から出力されたアドレス信号に従って、VRAM351内の指定されたアドレスに記憶されているアニメ画像データを映像切換回路40へ出力する。同様に、VDP36も、CRTコントロール回路33から送られてきたアドレス信号に従って、VRAM361内の指定されたアドレスに記憶されている実写画像データを映像切換回路40へ出力する。CRTコントロール回路33は、切換回路40の動作を制御するため、映像選択信号を映像切換回路40へ出力する。映像選択信号は、VDP35から送られてきたアニメ画像データまたはVDP36から送られてきた実写画像データのいずれを選択して表示させるかを指令するための信号である。
【0046】
映像切換回路40は、入力した映像選択信号に応じて、アニメ画像データまたは実写画像データの一方を選択して選択したデータに応じたRGB信号からカラーCRTである画像表示器15へ出力する。映像切換回路40は、高速にアニメ画像データまたは実写画像データを切換えることができ、アニメ画像と実写画像とが同時に画像表示器15に表示されているように見せることが可能である。また、上記の各動作は、コントロール基板である基本回路16から出力されるコマンドデータCOM0〜COM7の指令信号に応じて行なわれている。
【0047】
次に、本実施例の遊技機を用いて遊技を行なうことができるゲームの種類について説明する。図5〜図8は、本実施例の遊技機のゲーム種類を説明するための図である。
【0048】
図5は、第1種パチンコ遊技機の表示例を示している。表示画面は、遊技盤面用表示画面2aとメニュー用表示画面2bとに分割されて表示される。遊技盤面用表示画面2aには、第1種パチンコ遊技機の遊技盤面画像が表示されている。この表示は、たとえば、前述のゲーム選択画面23のGAME1を遊技者が選択することにより表示される。メニュー用表示画面2bには、表示切換スイッチであるSTARTスイッチ25aおよびMENUスイッチ25bがそれぞれ表示される。STARTスイッチ25aを遊技者が選択することにより遊技を開始することができる。また、MENUスイッチ25bを遊技者が選択することによりメニュー画面を表示させることができる。
【0049】
遊技盤面用表示画面2aに表示されている第1種パチンコ遊技機の遊技盤面画像は、前述したキャラクタROM39に記憶されている実写画像データをもとに表示されている。したがって、遊技盤面用表示画面2aに表示される遊技盤面画像は非常にリアルな表示となり、遊技者はあたかも実際のパチンコ遊技機により遊技をしているかのような実感を得ることができる。
【0050】
メニュー用表示画面2bに表示されている表示切換スイッチ25は、キャラクタROM38に記憶されているアニメ画像データをもとに表示されている。したがって、メニュー用表示画面には、任意の画像データを表示することができ、遊技機の操作性を向上させることができる。なお、遊技盤面用表示画像2aには、実写画像データをもとに遊技盤面画像を表示しているが、メニュー用表示画面2bと同様にアニメ画像データを用いて遊技盤面画像を表示するようにしてもよい。以下の各ゲーム種類例についても同様である。
【0051】
図6は、第2種パチンコ遊技機の表示例を示す図である。遊技盤面用表示画面2aには、第2種パチンコ遊技機の遊技盤面画像が表示されている。その他の点は上記と同様である。
【0052】
図7は、第3種パチンコ遊技機の表示例を示す図である。遊技盤面用表示画面2aには、第3種パチンコ遊技機の遊技盤面画像が表示されている。その他の点は上記と同様である。
【0053】
図8は、スロットマシンの表示例を示す図である。遊技盤面用表示画面2aには、スロットマシンの遊技盤面画像が表示されている。その他の点は上記と同様である。
【0054】
上記のように、本実施例の遊技機では、1つの表示画面2に複数種類の遊技機の遊技盤面画像を表示することができ、遊技者は1台の遊技機により複数種類の遊技を楽しんだり、また、所望の遊技機の遊技を楽しんだりすることが可能となる。また、表示画面2の下方にはメニュー用表示画面2bを表示することにより、複数の操作スイッチを適宜表示することができ、遊技操作が容易となり、遊技者が遊技を楽しむことが可能となる。
【0055】
次に、本実施例の遊技機による遊技の進行状態について説明する。図9〜図14は、遊技の進行状態を説明するための図である。以下の各図では、第1種パチンコ遊技機の遊技盤面画像を例に説明するが、他の遊技機でも同様に表示することができる。
【0056】
図1に示すゲームメニュー画面が表示されているとき、ゲーム選択スイッチ23のGAME1を選択することにより、図9に示す遊技盤面用表示画面2aおよびメニュー用表示画面2bが表示される。このとき、メニュー用表示画面2bの表示切換スイッチのSTARTスイッチ25aを使用者が選択すると、表示画面は図10に示すようになる。一方、MENUスイッチ25bを遊技者が選択すると図1に示すゲームメニュー画面が再び表示される。
【0057】
図9に示すSTARTスイッチ25a画像が選択された場合、図10に示す遊技盤面画像表示切換メニューがメニュー用表示画面2bに表示される。遊技盤面画像表示切換メニューは、拡大スイッチ19、角度調整スイッチ20、位置調整スイッチ21、追跡モードスイッチ22、スロースイッチ26からなり、さらに右端に次画面を選択するための表示切換スイッチである次画面スイッチ25cが表示される。遊技盤面画像表示切換メニューは、前述のように遊技盤面画像の表示状態を切換えるためのスイッチである。ここで、次画面を選択するための次画面スイッチ25cが操作されると、表示画面2は図11に示すようになる。
【0058】
次画面を選択するための次画面スイッチ25cが操作されると、図11に示すように、メニュー用表示画面2bには、精算スイッチ31、カード返却スイッチ32、および前画面を選択するための表示切換スイッチである前画面スイッチ25dがそれぞれ表示される。ここで、精算スイッチ31が操作された場合、前述の精算動作が行なわれる。また、カード返却スイッチ32が操作された場合、前述のカード返却動作が行なわれる。また、前画面を選択するための前画面スイッチ25dが操作された場合、図10に示す遊技盤面画像表示切換メニューが再び表示される。
【0059】
また、図10に示す拡大スイッチ19が操作された場合、図12に示すように、自動拡大スイッチ19a、2倍スイッチ19b、5倍スイッチ19c、前画面を選択するための前画面スイッチ25dがそれぞれ表示される。ここで、自動拡大スイッチ19aが操作された場合、リーチ時に自動的に可変表示装置を表わす可変表示装置部43が拡大表示される。また、前画面を指定するための前画面スイッチ25dが操作された場合、図10に示す遊技盤面画像表示切換メニューが再び表示される。
【0060】
また、2倍スイッチ19bおよび5倍スイッチ19cが操作された場合、図13に示すように、メニュー用表示画面2bには、「拡大する場所を画面上で指して下さい」というメッセージが表示され、さらに、前画面を指定するための前画面スイッチ25dが表示される。ここで、遊技者は、遊技盤面用表示画面2a上の拡大表示したい部分を触ることにより、タッチパネルによりその位置が指定され、その部分が拡大表示される。すなわち、図12に示す状態で2倍スイッチ19bが操作されている場合には、指定された部分が2倍に拡大され、5倍スイッチ19cが操作されている場合は指定された部分が5倍に拡大されて表示される。
【0061】
たとえば、2倍スイッチ19bが操作され、可変表示装置部43が指定された場合、図14に示すように、可変表示装置部43が2倍に拡大されて遊技盤面用表示画面2aに表示される。また、遊技盤面用表示画面2aの右下部には、遊技盤面全体を表わす画像2cが表示される。したがって、遊技者は、遊技盤面全体の状態を画像2cにより確認しながら、もっとも興味のある可変表示装置部43の部分を拡大した状態で遊技を楽しむことが可能となり、遊技の興趣を向上することが可能となる。
【0062】
また、メニュー用表示画面2bには、図10に示す遊技盤面画像表示切換メニューから拡大スイッチ19の代わりに取消スイッチ19dが表示され、さらに次画面を選択するための次画面スイッチ25cの代わりに前画面を選択するための表示切換スイッチ25dが表示されている。ここで、取消スイッチ19dを操作すると、図10に示す拡大表示が行なわれていない表示画面が表示される。また、前画面を指定するための前画面スイッチ25dが操作されると、図13に示す前画面が再び表示され、遊技者は、拡大する場所を指定しなおすことが可能となる。
【0063】
また、角度スイッチ20を操作すると、後述するように、遊技盤面画像(ここでは可変表示装置部43)の表示角度が変化する。また、位置調整スイッチ21を操作することにより、遊技盤面用表示画像2aの表示位置を任意に移動することができる。また、追跡モードスイッチ22を操作すると、遊技盤面画像上の1つの打玉画像を追跡して表示状態が変化する追跡モードとなる。また、スロースイッチ23を操作すると、打玉画像の移動速度を所定の速度に設定することができる。
【0064】
次に、本実施例の遊技機の表示画面の表示例について説明する。図15〜図18は、本実施例の遊技機の表示画面の表示例を説明するための図である。
【0065】
通常、パチンコ遊技機では、遊技領域内に始動入賞領域の一例の始動入賞口が設けられており、遊技領域内に打込まれた打玉がこの始動入賞口に入賞すれば、可変表示装置の可変表示部が可変開始され、まず右可変表示部が可変停止し、次に中可変表示部が可変停止し、最後に右可変表示部が可変停止する。そして、停止時の表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777等の特有の識別情報の組合せ)となれば、特定遊技状態が発生して、可変入賞球装置が開成して打玉が入賞可能な遊技者にとって有利な第1の状態となる。
【0066】
この可変入賞球装置は、通常は閉成状態となっており打玉が入賞不可能な遊技者にとって不利な第2の状態となっている。そして、特定遊技状態が発生すれば可変入賞球装置が開成状態となり、第1の状態すなわち大当り状態となる。この可変入賞球装置の第1の状態は、所定時間(たとえば30秒間)の経過または所定個数(たとえば10個)の打玉の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了して第2の状態となる。
【0067】
上記所定個数の打玉の入賞は、通常テンカウント表示される。また、第1の状態となっている可変入賞球装置内に侵入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞すれば、可変入賞球装置の第1の状態が終了するのを待って再度その可変入賞球装置を第1の状態にする繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の実行上限回数はたとえば16回と定められている。上記のように特定入賞領域に打玉が入賞した場合、V入賞表示が行なわれる。本実施例では、上記の動作を表示画面2上に表示された遊技盤面画像および打玉画像等により表示する。
【0068】
図15は、テンカウント表示の一表示例を示す図である。上記のように、可変入賞球装置を表わす可変入賞球装置部49に打玉画像が入賞したように表示される場合、打玉画像の入賞個数に応じてテンカウント表示画像2dが遊技盤面用表示画像2aの右下部に表示される。したがって、遊技者は、テンカウント表示画像2dに表示された個数を見ることにより、現在何個の打玉画像が可変入賞球装置部49に入賞しているかを確認することができる。
【0069】
図16は、V入賞表示の表示例を示す図である。上記のように、可変入賞球装置部49の特定入賞領域に相当する部分に打玉画像が入賞したように表示された場合、V入賞表示画像2eが遊技盤面用表示画面2aに表示される。遊技者は、V入賞表示画像2eを確認することにより、特定入賞領域に打玉画像が入賞したことを確認することができる。
【0070】
上記のテンカウント表示画像2dおよびV入賞表示画像2eの表示例は一例であり、遊技者の遊技を妨げない部分であれば表示画面上のどの部分に表示してもよいし、また、その表示態様も通常の数字または英文字ではなく、遊技者の遊技の興趣をそそる装飾された文字や時間とともに変化する文字やその他の画像であってもよい。
【0071】
図17は、リーチ時の表示画面の一例を示している。図17に示すように、リーチ状態が発生した場合、遊技盤面表示画面2aには全体に「REACH!」を表示するとともに、画面全体に稲妻が走ったような画像を表示する。このとき、画面全体を点滅させてもよいし、稲妻の部分の色を変更したり、その他の部分の色を変更したりして遊技者にアピールするようにしてもよい。また、遊技盤面用表示画面2aの右下方部には現在の遊技状態を遊技者に知らせるための画像2cが表示されている。したがって、遊技者は、画面全体がリーチ様の画面に切換わったとしても、遊技状態を確認することができる。
【0072】
図18は、大当り時の表示画面の一例を示す図である。図18に示すように、遊技盤面用表示画面2aの中央部には、「FEVER!!」が表示されるとともに、花火が爆発したかのような画像が表示される。このとき、リーチ時と同様に画面全体を点滅させてもよいし、各部分の色を変更して遊技者にアピールするようにしてもよい。また、遊技盤面用表示画面2aの右下方部には、現在の遊技状態を表示する画像2cが表示されており、リーチ時と同様に遊技者は現在の遊技状態を確認することができる。
【0073】
上記のように、本実施例の遊技機では、打玉を含む遊技盤面全体を画像表示しているので、従来の機械的構造物による表示ではできなかったあらゆる種類の画像を表示することができ、遊技の面白味を向上させ、遊技の興趣を向上することが可能となる。
【0074】
次に、本実施例の遊技機の打玉画像の移動状態の制御方法について説明する。上記のように本実施例では、打玉を含め遊技盤面全体を画像表示するため、打玉画像の移動軌跡は図3に示す画像表示器制御基板18および基本回路16により制御し表示する必要がある。以下、その制御方法について詳細に説明する。図19は、本実施例の遊技機の打玉画像の分割移動データを説明するための図である。
図19を参照して、表示画面2上に遊技盤面画像が表示されている場合、遊技盤面画像に入射された打玉画像は、たとえば、P1〜P5に示す各位置およびL1〜L13に示す各軌跡により決定される移動軌跡に従い移動する。打玉画像が各移動軌跡のうちどの移動軌跡を選択するかの決定は、遊技ハンドル6の操作状態すなわち発射レベルにより決定される。図20は、発射レベルと打玉画像の移動軌跡との関係を示す図である。
【0075】
図19および図20を参照して、発射レベルが1の場合(発射レベルが一番弱い場合)、打玉画像の移動軌跡は、P1まで行き再び戻る移動軌跡となる。発射レベルが2の場合は、P2まで行き戻る移動軌跡となる。発射レベル3の場合はP3まで行き戻る軌跡となる。発射レベル4の場合はP4まで行き戻る移動軌跡となる。発射レベル5の場合はP5まで行き戻る移動軌跡となる。発射レベル6の場合はP5まで移動し、移動軌跡L1を選択する。発射レベル7の場合はP5まで移動し移動軌跡L2を選択する。発射レベル8の場合はP5まで移動し移動軌跡L3を選択する。発射レベル9の場合はP5まで移動し移動軌跡L4を選択する。発射レベル10の場合はP5まで移動し移動軌跡L5を選択する。発射レベル11の場合はP5まで移動し移動軌跡L6を選択する。発射レベル12の場合はP5まで移動し移動軌跡L7を選択する。発射レベル13の場合はP5まで移動し移動軌跡L8を選択する。発射レベル14の場合はP5まで移動し移動軌跡L9を選択する。発射レベル15の場合はP5まで移動し移動軌跡L10を選択する。発射レベル16の場合はP5まで移動し移動軌跡L11を選択する。発射レベル17の場合はP5まで移動し移動軌跡L12を選択する。発射レベル18の場合はP5まで移動し移動軌跡L13を選択する。上記のように発射レベルに応じて打玉画像の移動軌跡が順次変化する。
【0076】
上記のように打玉画像が移動するために使用されるデータは、図21に示すように、複数のデータに分割されて記憶されている。たとえば、図21に示すように、図4のROM333のアドレスXX00(Xは任意の数)にP0からP1までの分割移動データが記憶されている。以降順に各分割データが図21に示すように記憶されている。したがって、発射コントロールスイッチ28から出力される発射レベルを示す信号を基本回路16が受け、発射レベルが1の場合は、ROM333のアドレスXX00のP0からP1までの分割移動データに基づいて打玉画像の移動制御をするよう画像表示器制御基板18へ制御信号を出力する。画像表示器制御基板18は、入力した制御信号に応じて、ROM333のアドレスXX00に記憶されているP0からP1までの分割移動データを読出し、この分割移動データに従い打玉画像をP0からP1まで移動させ再び戻るように表示する。各発射レベルの場合も上記と同様の動作である。
【0077】
分割移動データとしては、たとえば、P0からP1の場合P0とP1との位置のみを記憶し、その間は、CPU331により計算し分割移動データを順次補間していくようにしてもよいし、また、予めP0からP1までを細かく分割し、各分割点の位置を分割移動データとして記憶していてもよい。また、スロースイッチ23の操作状態に応じて打玉画像の移動速度を変更するため、最小移動速度に対応する分割移動データを記憶してもよい。上記の分割移動データは、複数の移動軌跡に対して重複することなく各移動軌跡を分割し、分割された移動軌跡毎に記憶されているため、同一の移動軌跡に対して重複した分割移動データを持つことはない。したがって、打玉画像の移動制御するためのデータとして必要最小限のデータを用いることができ、ROM333の記憶容量が少ない場合でも打玉画像の移動軌跡の数を増大することができる。この結果、遊技者は、打玉がどのように移動するかを予測することができず、従来の遊技機と同様に打玉画像の移動軌跡がランダムな移動軌跡となり、遊技の興趣を損なうことがない。
【0078】
次に、本実施例の遊技機における打玉画像の移動軌跡の割数の設定について説明する。本実施例では、遊技盤面全体を画像表示しているため、従来の遊技機のように釘調整を行ない入賞する確率を変化させることはできない。しかし、遊技盤面画像上の打玉画像の移動軌跡は、基本回路16および画像表示器制御基板18により任意に制御することができるので、以下に述べる割数設定を行なうことにより、打玉画像の入賞しやすさを任意に設定することができる。図22は、割数設定を説明するための図である。
【0079】
図22の(A)を参照して、打玉画像が移動軌跡L14に従い移動する場合、打玉画像は釘画像N1と衝突し、移動軌跡L15またはL16に従い移動する。本実施例では、上流で移動軌跡L14の流路が選択された場合、分岐点P6において移動軌跡L15またはL16のいずれかを選択する選択方法は、たとえば、「0〜99」の範囲で随時更新されるランダムカウンタ(乱数)を使用して決定される。このランダムカウンタは、基本回路16のRAMに記憶されている。上記の選択方法は、ランダムカウンタのカウント値に応じて図22に示す流路選択テーブルの設定1を用いて決定される。図22の(A)では、分岐点P6から移動軌跡L15を選択する確率は85%に設定され、移動軌跡L15を選択する確率は15%に設定されている。すなわち、図22に示す設定位置の流路選択テーブルを用いることにより、流路の選択が行なわれる。具体的には、ランダムカウンタの値が「0〜14」のとき選択流路としてAルートすなわち移動軌跡L16が選択され、ランダムカウンタの値が「15〜99」のとき選択流路としてBルートすなわち移動軌跡L15が選択される。
【0080】
次に、割数設定を変更する場合は、たとえば、図22の(B)に示すようになる。図22の(B)では、流路選択テーブルの設定2の状態が設定されている。具体的には、ランダムカウンタの値が「0〜29」のとき選択流路としてAルートすなわち移動軌跡L16が選択され、ランダムカウンタの値が「30〜99」のとき選択流路としてBルートすなわち移動軌跡L15が選択される。したがって、移動軌跡L15が選択される確率は70%であり、移動軌跡L16が選択される確率は30%となる。また、ランダムカウンタの値の抽出は、所定のタイミング、たとえば、打玉画像の発射時、分岐点に打玉画像が達したとき等に行なわれる。
【0081】
上記のように、流路選択テーブルの設定を変えるだけで、割数設定を変更することができ、始動口を表わす始動口部W1へ打玉画像が入賞する確率を容易に変更することができる。この結果、従来の遊技機では釘師の熟練した技術を要したが、本実施例の遊技機では、割数設定スイッチ27により流路選択テーブルの設定を変えるだけで実現することができ、遊技機の管理が非常に簡便となる。また、図22では流路選択テーブルの設定として2種類の場合を示したが、範囲の異なる複数の設定種類を設けることにより、入賞確率をきめ細かく設定することができる。なお、図22では、入賞口部について説明したが、始動入賞口部、可変入賞球装置部、風車部、通過口部、ワープ部等において、分岐点が設定され複数の流路を選択する場合は、上記と同様に各分岐点ごとにランダムカウンタを設け割数設定を行なってもよいし、複数の分岐点に対して1つのランダムカウンタを設け、そのランダムカウンタの値により各割数設定を行なってもよい。また、選択される流路が3つ以上ある場合は、各流路毎に発生する確率を設定すれば上記と同様に割数を設定することができる。また、1つの移動軌跡であっても移動時間を複数設定し、いずれかを選択することにより打玉画像の移動表示におけるバラエティを向上させてもよい。
【0082】
ところで、本実施例では、デジタル回路を用いてランダムカウンタを構成してよいので、ある程度の周期性が発生する可能性がある。この周期性をなくし、よりランダムな打玉画像の移動軌跡を実現するため、ランダムカウンタのカウンッタアップを割込処理の余り時間等に行なったり、コンデンサ等のアナログ的素子の特性(たとえば、コンデンサの充放電特性)または、特性の不安定なセンサの出力等に応じて不規則にランダムカウンタのカウンタアップを行なうようにしてもよい。
【0083】
次に、役物内の打玉画像の移動軌跡制御について説明する。図24は、第2種パチンコ遊技機の第2可変入賞球装置内の打玉画像の移動軌跡制御を説明するための図である。役物の一例である第2可変入賞球装置部70には、変動表示される玉受部材部71があるため、玉受部材部71の表示状態を考慮して移動軌跡を決定する必要がある。
【0084】
図24を参照して、玉受部材部71が閉成状態にあるとき、分岐点P12から移動軌跡L25が選択されたとき、分岐点P13では、必ず移動軌跡L26が選択される。また、同様に、分岐点P14では、移動軌跡L29が選択される。
【0085】
上記の表示は以下のようにして行なわれる。基本回路16のCPUから出力される制御信号により、CRTコントロール回路33のCPU331によりROM333内の移動軌跡L25の分割移動データが選択された場合、基本回路16のCPUから出力される玉受部材部71の状態を示す制御信号をもとに、CPU331が玉受部材部71が閉成状態にあることを検出し、この検出結果をもとに次の移動軌跡として、移動軌跡L26の分割移動データをROM333から選択し、移動軌跡L26の分割移動データに従って打玉画像の移動軌跡を制御する。この結果、打玉画像は、玉受部材部71の閉成状態に応じてそのまま直下する流路である移動軌跡L26に従い移動表示される。移動軌跡L29の選択動作についても上記と同様である。
【0086】
一方、玉受部材部71が開成状態で表示されている場合、分岐点P13では移動軌跡L27が選択され、分岐点P14では移動軌跡L28が選択される。すなわち、基本回路16から出力される玉受部材部71の状態を表わす制御信号を画像表示器制御基板18が検出し、玉受部材部71が開成状態で表示されていることに応じて、移動軌跡L27およびL28の分割移動データが順次選択される。この結果、打玉画像は、玉受部材部71の開成状態に応じて移動しているかのように表示される。
【0087】
移動軌跡L30が選択され打玉画像が分岐点P16まで移動すると、上記と同様に可動板部72の開閉状態に応じて移動軌跡が選択される。すなわち、可動板部72が開成状態の場合に移動軌跡L31が選択され、閉成状態の場合、移動軌跡L32およびL34が選択され、打玉画像は、可動板部72上を転がり、盃部80の方向へ導かれるように表示される。上記の移動軌跡制御は、上記に説明した玉受部材71と同様に行なわれる。次に、打玉画像は、盃部80上の停止点P18〜P22で停止し、停止点P20に移動したとき、移動軌跡L37が選択され、下方へ流下するように表示される。
【0088】
次に、風車回転判定および始動口入賞判定について説明する。図25は、風車回転判定および始動口入賞判定を説明するための図である。図25を参照して、風車部73上に打玉画像が表示された場合、風車部73は打玉画像により回転しているように表示する必要がある。この状態を表示するため、本実施例では、移動軌跡L45、L46、L47が選択されたとき、風車部73が回転表示するように設定されている。
【0089】
また、始動口入賞部74のほぼ真ん中へ打玉画像が入賞した場合、始動口入賞があったかのように表示する必要がある。本実施例では、移動軌跡L53が選択された場合、始動口入賞があった状態が表示される。上記各移動軌跡の選択の検出は、前述と同様に、各移動軌跡に対応した分割移動データが選択されたことに応じて行なわれている。
【0090】
次に、第3種パチンコ遊技機の権利発生装置への入賞判定について説明する。図26は、第3種パチンコ遊技機の権利発生装置部への入賞判定を説明する図である。図26を参照して、権利発生装置部191では、開閉板部192が開成状態にあるときと閉成状態にあるときとの二通りの状態で表示される。開閉板部192が開成状態にあるとき、移動軌跡L62、L63、L69、L66が選択された場合、最終的に移動軌跡L70が選択され、権利発生装置部191に打玉画像が入賞したように表示される。また、開閉板部192が閉成状態にあるとき、移動軌跡L71〜L74がそれぞれ選択され、権利発生装置部191に入賞しない状態が表示される。したがって、権利発生装置部への入賞判定についても、上記と同様に、開閉板部192の開閉状態に応じて移動軌跡を選択することにより、あたかも開閉板部192の開成状態に応じて打玉画像が移動しているかのように表示することが可能となる。
【0091】
次に、本実施例の遊技機の動作状態に対応した表示画面の状態について説明する。図27は、本実施例の遊技機の画面表示の状態を説明するための図である。図27において、センターランプ58、サイドランプ53、風車ランプ59は、表示画面2上に表示された遊技盤面画像の中に表示される各画像である(図31参照)。
【0092】
まず、動作状態が電源投入時にあるとき、所定のデモンストレーション画面である画面a1が表示画面2上に表示される。
【0093】
次に、動作状態が選択画面の状態にあるとき、選択画面である画面a2が表示画面2上に表示される。選択画面としては、図1に示す画面が表示される。
【0094】
次に、動作状態が遊技開始の状態にあるとき、通常の遊技状態を表示する通常画面である画面bが表示画面2上に表示される。遊技盤面画像表示切換メニュー画面としては、たとえば、図9〜図14に示す画面が表示される。
【0095】
次に、動作状態が始動口入賞の状態にあるとき、上記と同様に通常画面である画面bが表示画面2上に表示される。
【0096】
次に、動作状態が図柄停止時の状態にあるとき、上記と同様に通常画面である画面bが表示される。
【0097】
次に、動作状態がリーチ1の前半の状態にあるとき、センターランプ、サイドランプ、風車ランプがそれぞれ点滅表示される。また、表示画面2上には、リーチ1の前半の状態に対応したリーチ画面である画面cが表示される。画面cの背景色はたとえば白色である。
【0098】
次に、動作状態がリーチ1の後半の状態にあるとき、センターランプ、サイドランプ、風車ランプがそれぞれ点滅される。また、表示画面2上には、リーチ1の後半の状態に対応したリーチ画面である画面dが表示される。画面dの背景色は、たとえば赤色である。
【0099】
次に、動作状態がリーチ2の状態にあるとき、サイドランプ、風車ランプがそれぞれ点滅される。表示画面2上ではリーチ2に対応したリーチ画面である画面eが表示される。画面eの背景色は、たとえば、白色または赤色を交互に変化する。
【0100】
次に、動作状態がリーチ3の状態にあるとき、センターランプ、サイドランプ、風車ランプがそれぞれ点滅される。また、表示画面2上では、リーチ3に対応したリーチ画面である画面eが表示される。画面eの背景色は、白色または赤色が交互に変化する。
【0101】
次に、動作状態がリーチ4の状態にあるとき、風車ランプが点滅される。また、表示画面2上では、リーチ4に対応したリーチ画面である画面fが表示される。画面fは、たとえば、図17に示すような稲妻が発生した状態の画面が表示される。
【0102】
次に、動作状態が全図柄停止から判定までの状態にあるとき、上記の通常画面である画面bが表示画面2上に表示される。
【0103】
次に、動作状態が大当り時の大入賞口開放前の状態にあるとき、センターランプ、サイドランプ、風車ランプがそれぞれ点滅される。また、表示画面2上では、所定の大当り画面である画面gが表示される。画面gとしては、たとえば、図18に示す大当り時の表示画面が表示される。
【0104】
次に、大当り時で大入賞口開放中にありさらに特定領域未入賞の状態にある場合、センターランプ、サイドランプ、風車ランプがそれぞれ点滅される。また、表示画面2上では、所定の大当り画面である画面hが表示される。画面hとしては、たとえば、図15に示すように背面に入賞個数が表示された画面が用いられる。
【0105】
次に、大当り時で大入賞口開放中にありさらに特定領域入賞済の状態にあるとき、サイドランプ、風車ランプがそれぞれ点滅される。また、表示画面2上には、所定の大当り画面である画面iが表示される。画面iとしては、たとえば、図16に示すように背面にV入賞表示が行なわれている画面が用いられる。
【0106】
次に、大当り時で大入賞口開放中にありさらに最終回の状態にあるとき、センターランプ、サイドランプ、風車ランプがそれぞれ点滅される。また、表示画面2上には、所定の大当り画面である画面jが表示される。
【0107】
最後に、大当り時で大入賞口開放後の状態にあるとき、センターランプ、サイドランプがそれぞれ点灯移動状態で表示され、風車ランプが点滅表示される。また、表示画面2上では、上記の大当り画面である画面gが表示される。
【0108】
次に、前述の追跡モードについて説明する。図28は、追跡モードを説明するための図である。図28では、たとえば、第2種パチンコ遊技機の第2可変入賞球装置部70上を打玉画像が移動する場合の追跡モードを示している。まず、打玉画像が領域▲1▼内に表示されたとき、領域▲1▼の部分が表示画面2上に拡大されて表示される。次に、打玉画像の移動に伴い、領域▲1▼→領域▲2▼→領域▲3▼→領域▲4▼→領域▲5▼へと順次表示される領域が変化し、常に打玉画像が表示画面2上のほぼ中央部分に表示されるように表示状態が変化していく。
【0109】
この追跡モードは、前述したように、遊技者が追跡モードスイッチ22を操作した場合に開始される。遊技者が追跡モードスイッチ22を操作した場合、現在の打玉画像の表示に用いられている分割移動データにより、打玉画像の位置が検出され、その打玉画像を中心しとした所定の領域が打玉画像の移動に伴い順次表示されるように、画像表示器制御基板18が画像表示器15の表示状態を制御する。上記の追跡モードにより、遊技者は、特に関心の深い部分のみを拡大し自動的にその領域を移動していくことができるので、遊技の面白味を向上することができ、遊技者の期待感を高揚させることができる。
【0110】
次に、表示画面の表示角度の変更制御について説明する。図29は、表示画面の表示角度の変更制御を説明するための図である。通常、表示画面2上には、遊技盤面を正面から見た角度で画面が表示される。たとえば、第2種パチンコ遊技機の第2可変入賞球装置部70では前述の図24に示されるような画面が表示される。本実施例の遊技機では、上記のような正面から見た表示画面だけでなく、図28に示すように第2可変入賞球装置70を上方から覗き込むような角度で表示することが可能である。すなわち、遊技者が、角度調整スイッチ20を操作することにより、画像表示器制御基板18は、実写画像データが記憶されているキャラクタROM39から図28に示す画像に対応するデータを読出し、JPEG規格によりデータを符号化した後、画像表示器15に表示する。実写画像データとしては、2次元的な画像データを記憶しておき、そのデータを基に順次3次元的な画像データを演算してもよいし、所定の角度ごとに2次元的な画像データを記憶していてもよい。上記のように、2次元的な表示から3次元的な表示へ画像の表示状態を変化させることにより、遊技者が最も興味のある部分、たとえば図28では、打玉画像の移動軌跡を詳細に観察することができ、遊技の面白味を向上させ、遊技の興趣を向上することができる。
【0111】
次に、本発明の他の実施例について説明する。図30は、本発明の他の実施例の遊技機の構成を示す正面図である。図30に示す遊技機では、遊技盤面画像のみを表示画面2上に表示し、前述のように透明タッチパネルで構成された拡大スイッチ19、角度調整スイッチ20、位置調整スイッチ21、追跡モードスイッチ22、遊技説明スイッチ14、ゲーム選択スイッチ23、表示切換スイッチ25、およびスロースイッチ26は、ハードスイッチである押ボタンスイッチにより構成している。この場合、各スイッチボタンは前面枠11上の所定位置に固定されて設けられるので、遊技者は、遊技機1の操作に慣れるに従い、各スイッチを視覚により観察し操作することなく、表示画面2上の遊技盤面のみを見ながら各スイッチを操作することができ、遊技者がより遊技に集中することができ、遊技の面白味を向上させることができる。
【0112】
次に、上記各実施例の表示画面上に表示される遊技盤面画像の例についてさらに詳細に説明する。図31〜図38は、第1種パチンコ遊技機に関するものであり、図38〜図47は第2種パチンコ遊技機に関するものであり、図48〜図65は第3種パチンコ遊技機に関するものである。以降順次各パチンコ遊技機の種別毎に説明する。
【0113】
図30は、第1種パチンコ遊技機用の遊技盤面画像を示す図である。第1種パチンコ遊技機用の遊技盤面画像は、表示画面2の遊技盤面用表示画面2aに表示される。遊技盤面画像の全面には、2本の区画レール部44が円状に植立された状態で表示されている。区画レール部44は、外レールおよび内レール部から構成され、外レール部と内レール部とで囲まれた領域を遊技領域という。
【0114】
前述の遊技ハンドル6を遊技者が操作することにより、打玉画像が1個ずつ発射された状態で表示される。発射された打玉画像は、外レール部と内レール部との間に形成された誘導路部によって遊技領域部42へ導かれるように表示される。誘導路部から遊技領域部42への出口部分には、一旦、遊技領域部42に打込まれた打玉画像が誘導路部内に逆戻りすることを防止するための弁状の戻り防止部材部が表示されている。
【0115】
遊技領域部42の中央には、複数種類の画像が変動表示される可変表示装置部43が表示されている。可変表示装置部43の上方には、入賞口部50が表示されている。可変表示装置部43の上方および下方には、センタランプ58が表示されている。可変表示装置部43の下方には、始動入賞口部48と可変入賞球装置部49とが表示されている。可変表示装置部46の左右両側の通称「袖部」と呼ばれる位置には、入賞口部52が表示されている。可変入賞球装置部43の左右両側の通称「落とし部」と呼ばれる位置には、入賞口部51が表示されている。遊技領域部42の最下部には、アウト口部56が表示されている。
【0116】
遊技領域部42に打込まれた打玉画像は、遊技領域部42を流下する途中で始動入賞口部48と、可変入賞球装置部49と、入賞口部50〜52とのいずれかの入賞口に入賞するように表示されるか、または、アウト口部56へ導かれてアウト玉として処理されるように表示される。可変入賞球装置部49に打玉画像が入賞したように表示される場合は、入賞玉1個に対して15個の景品玉が遊技者に払出されるように表示される。始動入賞口部48と入賞口部50〜52とのいずれかに打玉画像が入賞したように表示された場合は、入賞玉1個に対して7個の景品玉が遊技者に払出されたように表示される。すなわち、この例では、可変入賞球装置部49に入賞した入賞玉によって払出される景品玉数は、それ以外の入賞口に入賞した入賞玉によって払出される景品玉数よりも相対的に多くなるように表示される。
【0117】
遊技領域部42には、さらに、遊技領域部42を装飾するとともに、打玉画像の流下方向を多様化させるように表示するための風車部45が表示され、その上に風車ランプ部59が表示されている。また、遊技領域部42の左右両端部には、サイドランプ部53が表示されている。サイドランプ部53は、前述の図27に示すような状態で動作状態に応じて点滅または点灯移動表示される。また、遊技領域部42の下方には、ラウンド表示部54および入賞数表示部55とが表示されている。ラウンド表示部54は、後述する大当り状態のラウンド数を表示し、入賞球表示部55は、入賞数を表示する。
【0118】
可変入賞球装置部49には、遊技領域部42の前後方向に所定範囲で傾動表示可能な開閉板部57が表示されている。可変入賞球装置部49は、通常時には、開閉板部57を開成状態で表示し、打玉画像が入賞しにくい遊技者にとって不利な状態(この状態を「第2の状態」という)となっている。一方、始動入賞口部48に打玉画像が入賞したことに基づいて、可変表示装置部46の3つの図柄表示部46a、46b、46cの変動表示が行なわれる。この変動表示が停止をしたとき、3つの図柄の組合せが、予め定められた特定の組合せとなった場合に、「大当り」が発生する。大当りが発生すると、可変入賞球装置部49が、上記の第2の状態から、打玉が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(この状態を「第1の状態」という)で表示される。大当りが発生し、可変入賞球装置部49が第1の状態となっている状態を特定遊技状態という。
【0119】
上記の大当りが発生した場合、可変入賞球装置部49は、開閉板57を開成状態に表示して、打玉画像が可変入賞球装置部49の大入賞口部に入賞することが可能な遊技者にとって有利な第1の状態として表示される。また、このとき、図14に示したものと同様に、可変入賞球装置部49を拡大表示し、また、始動入賞口部48を拡大表示してもよい。
【0120】
可変入賞球装置部49の第1の状態は、開閉板57が開成状態で表示された後、30秒が経過するか、または、可変入賞球装置部49の入賞開口部(大入賞口)に打玉画像が10個入賞する表示が行なわれるかのうちのいずれか早い方の条件が成立したことにより終了する。すなわち、上記の条件が成立したとき、開閉板部57が閉成状態で表示され、可変入賞球装置部49が第2の状態で表示される。大入賞口に入賞した打玉画像は、前述の図22〜図26で説明した入賞判定処理により入賞したことが判定される。
【0121】
大入賞口部の内部の中央部分には、通称「Vポケット」と呼ばれる特定領域が設けられている。大入賞口部に入った打玉画像がこの特定領域に入賞したように表示されれば、上記と同様に特定入賞したことが判定される。この判定は、分割移動データとして、可変入賞球装置49の内部を移動する打玉画像の移動軌跡を複数に分割した入賞球装置内分割移動データがROM333に記憶されており、この入賞球装置内分割移動データのうち特定領域に対応するデータが選択されたことにより行なっている。特定入賞したことが判定されると、その回の可変入賞球装置部49の第1の状態の表示が終了するのを待って、再度、可変入賞球装置部49を第1の状態に表示する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御により、可変入賞球装置部49は、最高16回連続して第1の状態で表示される。また、上記のように大入賞口部の特定領域に打玉画像が入賞した場合、図16で説明したようにV入賞表示画像が表示され、特定領域に打玉画像が入賞したことを遊技者に報知される。
【0122】
始動入賞口部48に打玉画像が入賞することを特に「始動入賞」という。始動入賞口48に打玉画像が入賞したことの判定は上記と同様に図22を用いて説明した判定処理により行なわれる。始動入賞口48に打玉画像が入賞したことに応じて、可変入賞球装置部49の図柄表示部46a、46b、46cにおいて図柄の表示変動が開始される。この変動表示の停止時に特定の図柄の組合せが表示された場合に、可変入賞球装置部49が第1の状態となる。
【0123】
図柄の変動表示が行なわれている間および図柄の変動表示の結果に基づいて可変入賞球装置部49が第1の状態で表示されている間に、始動入賞口部48に打玉画像が入賞した状態で表示されれば、その始動入賞が記憶される。これを始動記憶という。始動記憶の個数は、始動記憶表示部47の点灯表示により遊技者に報知される。始動記憶の上限は4個に定められている。始動記憶がある場合には、図柄表示部46a、46b、46cの図柄の変動表示が停止した後、または、可変入賞球装置部49の第1の状態の表示が終了した後に、再び、図柄表示部46a、46b、46cにおける図柄の変動表示が開始される。
【0124】
前述した表示画面2上の表示状態により、本実施例の遊技機では、打玉画像が遊技領域部42に打込まれて表示された後、その打玉画像が始動入賞口部48に入賞したように表示されれば、可変表示装置部43の図柄表示部46a、46b、46cにおいて図柄の変動表示が開始される。そして、図柄表示部46a、46b、46cにおける図柄の変動表示が終了した時点で、特定の図柄の組合せが表示されている場合には、可変入賞球装置部42の開閉板部57が開成状態で表示され、可変入賞球装置部49が第2の状態から第1の状態で表示される。可変入賞球装置部49が第1の状態で表示されることにより、打玉画像の入賞率が通常時と比べて大幅に高くなる。この結果、遊技者は、本実施例の遊技機におけるこれらの一連のパチンコ遊技を楽しむことができる。
【0125】
図32は、本実施例の遊技機において、第1種パチンコ遊技機の遊技が選択された場合における、ランダムカウンタの種類とその内容を示す説明図である。ランダムカウンタとは、可変表示装置部49の変動表示の制御に用いられる乱数をカウントするカウンタである。本実施例では、ランダムカウンタ1〜ランダムカウンタ4の4種類のランダムカウンタが用いられる。これらのランダムカウンタの値が遊技中の所定のタイミングで読出され、その値に基づいて可変表示装置部43の変動表示動作が制御される。ランダムカウンタのカウント値の読出処理は、基本回路16の内部に備えられたCPUが制御用ROMの制御プログラムに従って実行する。
【0126】
ランダムカウンタ1は、可変表示装置部43における図柄の変動表示の結果、大当りを発生させるか否かを事前に決定するためのランダムカウンタである。大当りを発生させるか否かを事前に決定する手順は、後述する図33に示す。ランダムカウンタ1は、「0〜209」の範囲で、0.002秒毎に1ずつカウントアップする。なお、0.002秒とは、基本回路16において、定期リセット回路から出力された定期リセット信号に応答して制御用プログラムが繰返し実行される間隔である。
【0127】
ランダムカウンタ2は、可変表示装置部43の図柄の変動表示の結果、大当り以外とすることが事前に決定された場合に、左側、中央、右側の図柄表示領域のそれぞれにおいて表示停止させる図柄の種類を決定するためのランダムカウンタである。ランダムカウンタ2のカウント範囲は、それぞれ「0〜20」である。ランダムカウンタ2のそれぞれのカウンタは、0.002秒毎および割込処理の余り時間に実行され、1ずつカウントアップされる。
【0128】
ランダムカウンタ3は、大当りを発生させることが事前に決定された場合に、その大当りをどの図柄の組合せ配列により発生させるかを決定させるためのランダムカウンタである。ランダムカウンタ3は、「0〜44」の範囲で、0.002秒毎および割込処理の余り時間に実行され、1ずつカウントアップされる。
【0129】
ランダムカウンタ4は、複数のリーチ動作の中から所定のリーチ動作を指定するためのリーチ動作指定数を決定するためのランダムカウンタである。ここで、「リーチ」とは、表示結果が特定の表示態様となる組合せの一部を満たす場合の通常時と異なる表示制御であり、たとえば、可変表示装置部の表示結果を時期を異ならせて複数導出表示させ、可変表示装置部の複数の表示結果の導出表示の途中段階において、先に導出された表示結果が特定の表示態様の組合せとなる条件を満たす場合に、未だ表示結果が導出されていない部分について特別な表示制御を行なう。また、必ずしも時期を異ならせて表示結果を導出しなくてもよく、特別な表示制御も一部分の表示結果の導出に限らずすべての部分において行なってもよい。また、リーチ表示態様は、表示内容、変動速度、変動時間、停止順序、効果音等を1つ以上異ならせることにより複数のリーチ表示態様を設定する。本実施例のリーチは、左側、中央、右側の図柄表示領域において、同一種類の当り図柄が2個揃って停止表示され、さらに、1個の同一種類の図柄が停止表示されれば大当りが発生する状態である。
【0130】
上記のランダムカウンタ4により決定されるリーチの種類は、たとえば、図27に示すようにリーチ1〜リーチ4の4種類である。この4種類のリーチの中には、最終的に大当りの組合せとなる場合の手順も含まれる。ランダムカウンタ4は、「0〜19」の範囲で、ランダムカウンタ3の桁上げのとき1ずつ加算される。
【0131】
図33は、ランダムカウンタの値により大当りを発生させるか否かを事前に設定するための制御を示すフローチャートである。同図を参照して、可変表示装置部43における図柄の変動表示の結果を大当りとするかまたは大当り以外とするかを事前に決定し、さらに、左側、中央、右側の図柄表示領域のそれぞれにおいて停止表示させる図柄の種類を決定するための手順について説明する。
【0132】
大当りとするかまたは大当り以外とするかは、ランダムカウンタ1の値を判定することにより決定される。ランダムカウンタ1の値が、「3」であれば大当りとし、「3」以外であれば大当り以外とすることが事前に決定される。大当りとすることが決定された場合は、引続いてランダムカウンタ3のデータにより、大当りを発生させるための図柄の種類を決定する。一方、大当り以外とすることが決定された場合は、引続いて、ランダムカウンタ2のデータを使用し、左側、中央、右側の図柄表示領域における停止表示された図柄(以下「停止図柄」という)の種類がそれぞれ決定される。なお、大当り以外とする場合に、ランダムカウンタ2の各値に基づいて決定された図柄の組合せ配列が、偶然、大当りとなる図柄の組合せ配列となる場合は、ランダムカウンタ2の中央を示す値から「1」を減算し、強制的に外れ図柄の組合せ配列で停止表示するように調整する。
【0133】
次に、図柄の変動表示の制御手順について説明する。図34〜図36は、外れおよび大当りのときの図柄の変動表示の制御手順を示すタイミングチャートである。
【0134】
図34〜図36を参照して、始動入賞口部46に打玉画像が入賞した画像が表示されたことに応答して、基本回路16のCPUにより、ランダムカウンタ1の値が抽出され、RAMに格納される。次に、始動口入賞より0.132秒後に、CPUは、ランダムカウンタ1の値を読出し、大当りか否かを判定する。次に、CPUは、ランダムカウンタ2、3、4の値を抽出する。
【0135】
外れおよび大当り時において、左側、中央、右側の図柄表示部46a、46b、46cで行なわれる図柄の変動表示の具体的な手順は以下のとおりである。基本回路16は、CPUによる決定結果に基づいて画像表示器制御基板18へ制御指令を送り、画像表示器制御基板18は、この制御指令に基づいて画像表示器15の図柄表示部46a、46b、46cの変動表示を開始する。
【0136】
まず、左図柄表示部46aでは、始動口入賞より0.190秒が経過した後、7.300秒間所定の変動状態Aの表示制御により一定の速度で図柄変動される。次に、停止図柄の1図柄手前の図柄がセットされ、0.160秒間所定の変動状態Bの表示制御により1図柄分の変動表示が行なわれ変動が停止される。
【0137】
次に、右図柄表示部46cでは、始動口入賞から0.194秒後に、変動状態Aの表示制御によりハの時点まで一定の速度で図柄が変動される。次に、停止図柄の6図柄手前の図柄がセットされ、変動状態Bの表示制御により0.960秒間図柄変動が行なわれ、6図柄変動した後、変動が停止される。
【0138】
次に、リーチ以外のとき、中図柄表示部46bでは、始動口入賞から0.192秒間経過した後、変動状態Aの表示制御によりハの時点まで一定の速度で図柄が変動される。次に、停止図柄の11図柄手前の図柄がセットされ、変動状態Bの表示制御により1.760秒間変動表示が行なわれ、11図柄分の変動が行なわれた後、変動が停止される。
【0139】
次に、リーチを成立させるときの中図柄表示部46cの変動表示について説明する。リーチ1、リーチ2、リーチ3(シングル)、リーチ3(ダブル)の4種類のリーチ態様のうちいずれか1種類を選択するための条件として、図35に示すように、条件1〜条件4がある。条件1は、停止する中図柄が左図柄と同一の図柄ナンバーで外れのときに成立する。条件2は、停止する中図柄が左図柄と同一の図柄ナンバーで大当りのときに成立する。条件3は停止する中図柄が左図柄と異なる図柄ナンバーで外れのときに成立する。条件4は停止する中図柄が左図柄と異なる図柄ナンバーで大当りのとき成立する。
【0140】
リーチ1は、条件1が成立しランダムカウンタ4の値が「0〜17」のとき、条件2が成立しランダムカウンタの値が「0」のとき、条件3が成立しランダムカウンタ4の値が「0〜18」のとき、または、条件4が成立しランダムカウンタ4の値が「0、1」のとき選択される。リーチ1が選択された場合、始動口入賞から0.192秒後に、中図柄表示部46bが変動状態Aの表示制御により7.300秒間一定の速度で図柄が変動される。次に、変動状態Bの表示制御により0.960秒間変動表示が行なわれる。次に、リーチライン上にリーチ図柄がセットされ、所定の変動状態Cの表示制御により4.916〜9.396秒間(22〜42図柄変動)、または9.620〜14.100秒(43〜63図柄変動)図柄が変動表示され最終的に図柄が停止する。
【0141】
リーチ3(シングル)は、条件1が成立しランダムカウンタ4の値が「18」のとき、条件2が成立しランダムカウンタ4の値が「19」のとき、条件3が成立しランダムカウンタ4の値が「19」のとき、または条件4が成立しランダムカウンタ4の値が「6〜17」とき選択される。リーチ3(シングル)では、始動口入賞から0.192秒後に変動状態Aの表示制御により7.300秒間一定の速度で図柄が変動される。次に、変動状態Bの表示制御により0.960秒間図柄が変動される。次に、リーチライン上にリーチ図柄がセットされ、変動状態Cの表示制御により4.468秒間(20図柄変動)図柄が変動される。次に、図35の注1に示すように、停止状態および変動状態が11.00秒間の間順次繰返される。次に、図35の注2に示すように、さらに、変動状態と停止状態とが繰返された後、最終的に図柄が停止される。
【0142】
リーチ3(ダブル)は、条件1が成立しランダムカウンタ4の値が「18」のとき、条件2が成立しランダムカウンタ4の値が「16」のとき、条件3が成立しランダムカウンタ4の値が「19」のとき、または条件4が成立しランダムカウンタ4の値が「6〜17」のとき選択される。リーチ3(ダブル)では、始動口入賞から0.192秒後に変動状態Aの表示制御により7.300秒間一定の速度で図柄が変動される。次に、変動状態Bの表示制御により0.960秒間図柄が変動される。次に、上段のリーチライン上にリーチ図柄がセットされ、変動状態Cの表示制御により4.468秒間(20図柄変動)図柄が変動される。次に、図35の注3に示すように停止状態または変動状態が繰返され、10.480秒間図柄が変動される。次に、図35の注4に示すように停止状態または変動状態が繰返され、0.160〜6.000秒間の間図柄が変動され最終的に図柄が停止される。
リーチ2は、条件1が成立しランダムカウンタ4の値が「19」のとき、または条件2が成立しランダムカウンタ4の値が「1〜5」のとき選択される。リーチ2では、始動口入賞から0.190秒後に左図柄表示部46aの変動表示が開始され、0.192秒後に中図柄表示部46bの変動表示が開始され、0.194秒後に右図柄表示部46cの変動表示が開始される。図柄変動後、変動状態Aの表示制御によりハの時点まで一定速度で各図柄が変動される。次に、変動状態Bの表示制御により0.160秒間(1図柄変動)図柄が変動される。次に、中央ラインに777(赤)の図柄がセットされ、変動状態Cの表示制御により9.632〜18.804秒(43〜84図柄変動)図柄が変動され、最終的に図柄が停止される。
【0143】
図37および図38は、大当り専用の図柄の変動表示の制御手順を示すタイミングチャートである。始動入賞口部48に打玉画像が入賞したように表示されるタイミングでランダムカウンタ1の値が抽出され、RAMに格納される。次に、上記の始動口入賞タイミングから0.132秒後に、格納したランダムカウンタ1の値が読出され、図33に示した手順でランダムカウンタ1の値を判定して大当りとするか否かを事前に決定する。この場合、ランダムカウンタの値が「3」であり、大当りとすることが事前に決定される。大当りとする場合、CPUは、続いて、ランダムカウンタ2、ランダムカウンタ3、ランダムカウンタ4の値を抽出する。
【0144】
次に、左図柄の変動について説明する。始動口入賞後0.190秒経過した後、変動状態Aの表示制御により7.300秒間変動表示が行なわれる。次に、停止図柄の1図柄手前の図柄がセットされ、変動状態Bの表示制御により0.160秒間に1図柄分の変動が行なわれ、最終的に図柄が停止する。
【0145】
次に、右図柄の変動について説明する。始動口入賞から0.194秒後に、変動状態Aの表示制御によりハの時点まで変動表示が行なわれる。次に、停止図柄の6図柄手前の図柄がセットされ、変動状態Bの表示制御により0.960秒間で6図柄分の変動表示が行なわれ、最終的に図柄が停止する。
【0146】
次に、大当りを成立させるときの中図柄の変動について説明する。リーチ1、リーチ3(シングル)、リーチ3(ダブル)で上段で大当り、リーチ3(ダブル)で下段で大当り、リーチ2で特別図柄で大当りの4種類のうちのいずれか1種類を選択するための条件として、条件2および条件4がある。条件2は、停止する中図柄が左図柄と同一の図柄ナンバーで大当りのとき成立し、リーチ4は停止する中図柄が左図柄と異なる図柄ナンバーで大当りのときに成立する。
【0147】
リーチ1は、条件4が成立しランダムカウンタ4の値が「2〜5」のとき、リーチ3(シングル)は条件4が成立しランダムカウンタ4の値が「18、19」のとき、リーチ3(ダブル)で上段で大当りは条件4が成立しランダムカウンタ4の値が「18、19」のとき、リーチ3(ダブル)で下段で大当りは条件4が成立しランダムカウンタ4の値が「18、19」のとき、リーチ2は条件2が成立しランダムカウンタ4の値が「6〜8」のとき、条件2が成立しランダムカウンタ4の値が「9〜13」のとき、条件2が成立しランダムカウンタ4の値が「14〜18」のときそれぞれ選択される。
【0148】
上述したような各条件が成立した場合のランダムカウンタ4の値とリーチ態様との関係は、基本回路16に内蔵されたROMに各条件ごとにテーブルデータとして記憶されている。基本回路16に内蔵されたCPUは、各条件が成立したか否かを判定し、その成立した条件に対応するテーブルデータを参照して、リーチ態様を決定する。
【0149】
まず、リーチ1について説明する。リーチ1では、始動口入賞から0.192秒後に変動状態Aの表示制御によりハの時点まで図柄が変動される。次に、変動状態Bの表示制御によりニの時点まで図柄が変動される。次に、リーチライン上にリーチ図柄がセットされ、62図柄変動の場合は13.876秒間、60図柄変動の場合は13.652秒間、43図柄変動の場合は9.844秒間、42図柄変動の場合は9.620秒間それぞれ変動状態Cの表示制御により図柄が変動され、最終的に図柄が停止する。次に、0.480秒間図柄が停止した後、1図柄変動の場合は0.160秒間、2図柄変動の場合は0.320秒間、19図柄変動の場合は3.040秒間、20図柄変動の場合は3.200秒間それぞれ変動状態Bの表示制御により図柄が変動され、最終的に図柄が停止する。
【0150】
次に、リーチ3(シングル)について説明する。リーチ3(シングル)では、始動口入賞から0.192秒後に変動状態Aの表示制御によりハの時点まで図柄が変動される。次に、変動状態Bの表示制御により0.960秒間で6図柄分の変動が行なわれる。次に、リーチライン上にリーチ図柄がセットされ、変動状態Cの表示制御により4.468秒間で20図柄の変動が行なわれる。次に、11.000秒間の間は図36の注1に示すように、変動状態と停止状態が順次繰返される。次に、変動状態Bの表示制御により3.040秒間で19図柄分の変動が行なわれる。次に、停止状態と変動状態が繰返された後、最終的に0.196秒間の図柄変動により0.875図柄分だけ逆に変動して最終的に図柄が停止する。
【0151】
次に、リーチ3(ダブル)で上段で大当りの場合について説明する。リーチ3(ダブル)で上段で大当りの場合は、始動口入賞から0.192秒後に変動状態Aの表示制御によりハの時点まで変動表示が行なわれる。次に、変動状態Bの表示制御により0.960秒間で6図柄の変動が行なわれる。次に、リーチライン上にリーチ図柄がセットされ、変動状態Cの表示制御により4.468秒間で20図柄の変動が行なわれる。次に、10.480秒間の間に、図36の注3に示すように変動状態と停止状態が繰返される。次に、変動状態Bの表示制御により2.400秒間で15図柄の変動が行なわれ最終的に図柄が停止する。次に、停止状態と変動状態を繰返し、最終的に0.196秒間で0.875図柄分だけ逆に変動し、最終的に図柄が停止する。
【0152】
次に、リーチ3(ダブル)で下段で大当りの場合について説明する。リーチ3(ダブル)で下段で大当りの場合は、始動口入賞から0.192秒後に変動状態Aの表示制御によりハの時点まで変動表示が行なわれる。次に、変動状態Bの表示制御により0.960秒間で6図柄分の変動が行なわれる。次に、下段のリーチライン上にリーチ図柄がセットされ、変動状態Cの表示制御により4.468秒間で20図柄の変動表示が行なわれる。次に、10.480秒間で図36の注3に示す変動状態と停止状態が繰返される。次に、変動状態Bの表示制御により2.40秒間で15図柄の変動が行なわれ図柄が停止する。次に、停止状態と変動状態が繰返され、最終的に、0.196秒間で0.875図柄分だけ逆に変動表示され、最終的に図柄が停止する。
【0153】
次に、リーチ2について説明する。条件2が成立しランダムカウンタの値が「6〜8」のとき、リーチ2では、始動口入賞から0.190秒後に左図柄が、0.192秒後に中図柄が、0.194秒後に右図柄がそれぞれ変動状態Aの表示制御によりハの時点まで図柄の変動が行なわれる。次に、変動状態Bの表示制御により0.160秒間変動表示が行なわれる。次に、中央ラインに777(赤)をセットし、変動状態Cの表示制御により図柄の変動が行なわれ、図柄が停止される。次に、0.028秒間図柄が停止された後、0.196秒間で0.875図柄だけ逆に図柄が変動し、最終的に図柄が停止する。また、条件2が成立しランダムカウンタ4の値が「9〜13」のとき、上記と同様に変動状態Cの表示制御が行なわれた後、0.480秒間図柄が停止された後、0.480秒間で3図柄が変動され最終的に図柄が停止する。さらに、条件2が成立しランダムカウンタ4の値が「14〜18」のとき、上記と同様に変動状態Cの表示制御が行なわれた後、0.480秒間図柄が停止した後、0.640秒間で4図柄の変動が行なわれ最終的に図柄が停止する。
【0154】
次に、第2種パチンコ遊技機の表示例について説明する。図39は、第2種パチンコ遊技機用の遊技盤面画像を示す図である。図39を参照して、表示画面2の遊技盤面用表示画面2aには、第2種パチンコ遊技機用の遊技盤面画像が表示される。遊技盤面画像の全面には、2本の区画レール部64が円状に植立されて表示される。区画レール部64は、外レールおよび内レールから構成され、外レールと内レールとで囲まれた領域によって遊技領域部62が形成される。
【0155】
遊技領域部62のほぼ中央には、第2可変入賞球装置部70が表示される。第2可変入賞球装置部70は、1対の玉受部材部71と、玉受部材部71によって受入れられた入賞玉が流下するように表示される入賞空間部73と、入賞空間部73の最下方中央に表示される特定入賞領域部82を含む複数の入賞領域部とを含んでいる。
【0156】
また、第2可変入賞球装置部70の下方には、始動遊技状態を生起せしめる1つの第1可変入賞球装置部65と2つの始動入賞口部66とが表示されている。第1可変入賞球装置部65は、開閉表示される1対の開閉翼片部67を有し、通過ゲート部68に打玉画像が通過したように表示されると、開閉翼片部67が所定時間開閉表示される。また、始動入賞口部66は、受け口形式の入賞口部として表示されている。始動入賞口部66に打玉画像が入賞したように表示されると、第2可変入賞球装置部70の玉受部材部71が比較的短い時間の開放を1回行なうように表示される。また、中央の第1可変入賞球装置部65に打玉画像が入賞したように表示されると、玉受部材部71が比較的短い時間の開閉を2回行なうように表示される。
【0157】
なお、本表示例においては、第1可変入賞球装置部65は、所定条件が成立したときに、始動入賞口における第2可変入賞球装置部70への打玉画像への入賞率を向上させるための手段の一部を構成するものである。また、第1可変入賞球装置部65および始動入賞口部66に入賞した入賞玉画像によって払出される景品玉数は、他の入賞口部または入賞球装置部に入賞した入賞玉画像によって払出される景品玉数(たとえば、15個)よりも少なく設定(たとえば、5個)されており、その入賞玉の種類は遊技動作を制御する基本回路16に入力されるようになっている。
【0158】
上記した第1可変入賞球装置部65を駆動表示するための通過ゲート部68は、第2可変入賞球装置部70左側方に表示される。また、通過ゲート部68の対称位置にも通過口部69が表示されるが、通過口部69は、単に打玉画像を通過表示させるためだけに用いられる。さらに、遊技領域部62には、入賞口部75、76が表示されている。入賞口部75は、第2可変入賞球装置部70の下方部左右側方に表示され、その下部に肩下ランプ部77が表示されている。入賞口部76は、入賞口部75の下方に表示され、その下部にランプ付き風車部が表示され、そのランプ部は、袖ランプ部78と言われる。
【0159】
また、遊技領域部62の左右両端部には、サイドランプ部79が表示され、遊技領域部62の最下方には、入賞しなかった打玉画像を回収するように表示するためのアウト口部80が表示される。遊技領域部62の入口部分には、打玉画像の逆流を防止するように表示するための逆流防止部材部82が表示されている。上記した肩下ランプ部77、袖ランプ部78、サイドランプ部79は、始動遊技状態や大当り遊技状態等に所定の対応で表示される。
【0160】
次に、第1可変入賞球装置部65および始動入賞口部66に打玉画像が入賞したように表示される始動遊技状態において、第2可変入賞球装置部70の1回または2回の開閉動作表示中に受入れられた入賞玉画像が特定入賞領域部82に誘導表示されたときの第2可変入賞球装置部70の表示状態について説明する。
【0161】
まず、始動遊技状態において受入れられた入賞玉画像が特定入賞領域部82に入賞したように表示されると、特定遊技状態(以下、大当り遊技状態という)になったように表示される。大当り遊技状態になったように表示されると、玉受部材部71が所定時間(たとえば、28秒)内に所定回数(たとえば、18回)の開閉動作表示を行なうか、または、その所定回数の開閉動作表示中に所定個数(たとえば、10個)の入賞玉画像が発生するまでの開閉動作表示を行なうようになっている(以下、これを開閉サイクルという)。
【0162】
このような開閉サイクルが表示されているときに受入れられた入賞玉画像が特定入賞領域部82に誘導表示されたときには、直ちにその回の開閉サイクルを停止して次の開閉サイクルに移行すべく継続されるように表示される。そして、その継続回数は、開閉サイクル中に入賞玉画像が特定入賞領域部82に入賞するように表示されることを条件として、所定回数(たとえば、15回)表示されるようになっている。したがって、大当り遊技状態となると、短時間に多量の入賞玉を発生させることができるので、この種の遊技機においては、大当り遊技状態となる前提である始動遊技状態に遊技者の注意が集中する。
【0163】
また、第1の入賞率向上制御としては、第2可変入賞球装置部70の玉受部材部71の始動入賞における開成表示時間を増大させる制御(たとえば、0.3秒→0.8秒)、第2可変入賞球装置部70の玉受部材部71の始動入賞における開成表示回数を増大させる制御(たとえば、1回→2回)、第2可変入賞球装置部70の玉受部材部71の始動入賞における開成量を増大させて表示する制御(たとえば、0.3秒→5.9秒;本表示例の制御)、第1可変入賞球装置部65の開成表示回数を増大させる制御(たとえば、1回→10回)、第1可変入賞球装置部65の開成量を増大させるように表示する制御(たとえば、小開き→大開き)、第1可変入賞球装置部65の開成表示を第1可変表示装置部の表示結果が当りとなったときに行なう場合において、その第1可変表示装置部の当り図柄数を増大させる制御(たとえば、1個→4個)、およびその第1可変表示装置部の当り図柄出現確率を増大させる制御(たとえば、1/8→4/8)、等を行なってもよい。
【0164】
さらに、第2の入賞率向上制御としては、特定領域誘導部材部の一例である可動板部72の作動表示時間の増大(たとえば、0.4秒→0.8秒)、特定領域誘導部材部の作動表示回数の増大(たとえば、1回→2回)、特定領域誘導部材部の作動表示タイミングの変更(本表示例の制御)、特定領域(本表示例の特定入賞領域82に相当)位置を打玉画像が入賞しやすい位置に移動させて表示する制御、特定領域の大きさを大きくしたり増加させたりする拡大制御、等を行なってもよい。なお、第1の入賞率向上制御および第2の入賞率向上制御等においては、上記に列挙したそれぞれの条件または制御を複数個組合せたものでもよい。
【0165】
次に、上記した入賞率向上制御が行なわれるという条件の下で、以下、本実施例の遊技機の表示動作について説明する。図40は、通過ゲート部68を打玉画像が通過したときの第1可変入賞球装置部65の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【0166】
図40を参照して、打玉画像が通過ゲート部68を通過したように表示されると、第1可変入賞球装置部65が微少時間(0.300秒)開放した状態で表示される。この第1可変入賞球装置部65の微少時間の開放は、特定遊技状態(大当り動作)の1回目の終了までの表示であり、その1回目の表示が終了したときには、所定条件が成立することとなるので、その所定条件の成立後における通過ゲート部68への打玉画像の通過に基づき、第1可変入賞球装置部65の開放表示は、図40の下段に示すように、比較的長い時間(5.900秒)に設定される。このため、打玉画像が第1可変入賞球装置部65に確実に入賞し、これによって第2可変入賞球装置部70の玉受部材部71の2回の開放表示中における打玉画像の第2可変入賞球装置部70への入賞がしやすくなり、その入賞率が向上することとなる。つまり、所定条件が成立することにより、第2可変入賞球装置部70への打玉画像の入賞率を向上せしめることができる。なお、所定条件の成立は、3回目の特定遊技状態が終了するまで継続されるものである。
【0167】
次に、図41ないし図43を参照して打玉画像が第1可変入賞球装置部65、始動入賞口部66に入賞した場合の第2可変入賞球装置部70の表示状態について説明する。図41は、打玉画像が始動入賞口部66に入賞した場合の表示状態を説明するためのタイミングチャートであり、図42は、打玉画像が始動口としての第1可変入賞球装置部65に入賞した場合の表示状態を説明するためのタイミングチャートであり、図43は、所定条件成立後に打玉画像が第1可変入賞球装置部65に入賞した場合の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【0168】
まず、図41を参照して、打玉画像が始動入賞口部66に入賞したように表示されると、始動口入賞があったと判定され、その判定後、所定時間(2.500秒)が経過したときに第2可変入賞球装置部70の玉受部材部71が微少時間(0.300秒)1回開放状態で表示される。玉受部材部71の開成表示と同時に可動板72が水平状態で表示され、打玉画像を盃80に導く態勢で表示される。しかし、玉受部材部71の開放と可動板部72との表示が同時に行なわれるので、玉受部材部71の開放直後に入賞した打玉画像しか盃部80に導かれる可能性がなく、極めて限られた打玉画像が特定入賞領域部82に導かれるように表示される。
【0169】
そして、玉受部材部71および可動板部72の作動表示停止後、所定時間(1.000秒)経過したときに盃部80が駆動表示され、その後、一時停止板が動作し貯留されている打玉画像がある場合に開放するように表示されるようになっている。なお、玉受部材部71の開放表示終了後、所定時間(4.500秒)が経過するまでは、打玉画像が第1可変入賞球装置部65および始動入賞口部66に入賞しても無効として処理され、単なる入賞玉として処理される。
【0170】
次に、図42を参照して、打玉画像が第1可変入賞球装置部に入賞したように表示され始動口入賞が判定されると、所定時間(2.500秒)が経過したときに第2可変入賞球装置部70の玉受部材部71が2回所定時間(0.8秒)だけ開放状態で表示される。玉受部材部71の開放表示と同時に可動板部72がそれよりも短い時間だけ水平状態となって打玉画像を盃部80に導く態勢で表示される。
【0171】
しかして、この2回開き始動入賞においては、2回の開放動作が表示され、しかも上述した1回の開放時間より長い時間開放したように表示されるので、打玉画像が第2可変入賞球装置部70に入賞しやすいものであるが、玉受部材部71と可動板部72との開放表示が同時に行なわれるので、玉受部材部71の開放表示直後に入賞した打玉画像しか盃部80に導かれる可能性がなく、この場合においても極めて限られた打玉画像が特定入賞領域部82に導かれるように表示されることになる。
【0172】
そして、玉受部材部71の作動表示停止後、所定時間(1.000秒)経過したときに盃部80が駆動表示され、その後、一時停止板部が動作され貯留されている打玉画像がある場合に開放するように表示されるようになっている。なお、玉受部材部71の開放表示終了後、所定時間(4.500秒)が経過するまでは、打玉画像が第1可変入賞球装置部65および始動入賞口部66に入賞しても無効として処理され、単なる入賞玉として処理される。
【0173】
次に、図43を参照して、所定条件の成立後に打玉画像が第1可変入賞球装置部65に入賞したように表示され始動口入賞が判定されると、所定時間(2.500秒)が経過したときに第2可変入賞球装置部70の玉受部材部71が所定時間(0.800秒)の間隔をおいて微少時間(0.800秒)2回開放状態で表示される。玉受部材部71の2回の開放表示の間に可動板部72も同じ時間(0.800秒)だけ開放状態で表示されるので、可動板部72が水平状態となって打玉画像を盃部80へ導く態勢で表示される。
【0174】
しかして、この場合には、玉受部材部71の開放表示終了後に可動板部72が開放表示されるので、玉受部材部71によって受け止められた打玉画像が可動板部によって盃部80へ導かれる場合がほとんどであり、このため、ほぼ確実に打玉画像が特定入賞領域部82に誘導されるように表示される。つまり、所定条件が成立することにより、特定入賞領域部82への打玉画像の誘導率(入賞率)を向上せしめることができる。
【0175】
上記したように、本表示例では、所定条件が成立することにより、第2可変入賞球装置部70への打玉画像の入賞率を向上せしめることができると協働的に特定入賞領域部82への打玉画像の誘導率(入賞率)を向上せしめることができるので、打玉画像が特定入賞領域部82に入賞して特定遊技状態となる可能性が極めて高くなり、遊技者の興趣を強く引きつけることができる。
【0176】
なお、前述した図40に示す第1の入賞率向上制御の変形例として、図44および図45に示すように表示制御してもよい。これについて簡単に説明すると、図40に示す例では、所定条件成立後の通過ゲート部68への打玉画像の通過表示に基づいて、第1可変入賞球装置部65が一定時間(5.900秒)連続して開放表示するものを示したが、図44に示すように、第1可変入賞球装置部65の微少時間(0.300秒)の開放表示を連続して所定回数(たとえば、10回)行なうようにしてもよい。
【0177】
また、図45に示すように、通過ゲート部68を打玉画像が通過したように表示されたことに基づいて、たとえば、可変表示可能な第1可変表示装置部の表示結果が予め定めた当り図柄「7」であるときに、第1可変入賞球装置部65を微少時間(0.300秒)開放表示する場合において、所定条件が成立したときに、当り図柄の数を増加(たとえば、1、3、5、7)させるとともに、第1可変入賞球装置部65を連続的に一定時間(5.900秒)開放表示するか、または微少時間(0.300秒)間隔の開閉表示を所定回数(10回)行なうようにして、第2可変入賞球装置部70への入賞率を高めるようにしてもよい。また、第1可変入賞球装置65の代わりに、サイドランプ部79のランプを使用してもよい。
【0178】
次に、図46および図47を参照して開閉サイクル時の表示状態について説明する。図46は、開閉サイクルの基本的な表示状態を説明するためのタイミングチャートであり、図47は、最終回の開閉サイクルの表示状態を説明するためのタイミングチャートである。なお、図中役物連続作動装置は、特定入賞領域部82への打玉画像の入賞を示す。
【0179】
まず、開閉サイクルにおける基本的な表示動作を図46に基づいて説明する。役物連続作動装置部84が作動したように表示され役物連続作動装置部84の作動表示が判定され、所定時間(5.500秒〜8.000秒)遅れて玉受部材部71が開閉サイクルを開始する。この開閉サイクルにおいて、一定の開放時間(0.800秒)と閉成時間(0.800秒)とが交互に行なわれる。また、役物連続作動装置部84の作動判定後、玉受部材部71の開閉動作の表示開始前には、盃部80が少なくとも1回上下動し、開閉板部72が2回上下動し、一時停止板部も2回動作するように表示される。
【0180】
一方、開閉サイクルが開始されて所定時間(1.000秒)が経過したときには、可動板部72が一定時間(3.000秒)上位置に表示されるため、玉受部材部71の3回目の開閉表示動作まで打玉画像が受入れられるとこの打玉画像は盃部80に導かれ、その後、4回目の開閉表示動作の開始時に盃部80が上位置に表示されるので、盃部80に貯留された打玉画像は、キャラクタ部材部85の口に飲み込まれて先頭の打玉画像だけが一時停止板部に貯留されるように表示される。
【0181】
一時停止板部に貯留された打玉画像は、次に一時停止板部が駆動表示されるまで貯留されるが、一時停止板部の次の駆動表示は、開閉サイクルの終了時であるので、結局、開閉サイクルの終了時に貯留解除される。さらに、開閉サイクルが進んで、玉受部材部71に受入れられて入賞した入賞玉数が6個になったとき、または玉受部材部71の13回目の開閉表示が終了したときに、可動板部72の所定時間(3.000秒)の開状態が開閉サイクルの終了まで継続される。これによって先の可動板部72の開状態によって盃部80に打玉画像が導かれない場合でも、再度盃部80に打玉画像を導くチャンスを与えている。
【0182】
そして、上記したような経過を経て開閉サイクルが終了したときには、その終了時から所定時間(1.000秒)経過したときに盃部80が上位置に傾動して表示され、その後、一時停止板部が2回オン・オフの表示状態を繰返す。これにより、一時停止板部に停止されていた打玉が中央通路形成片部を通って特定入賞領域部82に導かれるように表示され、特定入賞領域部82に打玉画像が入賞し、継続権を成立させて次の開閉サイクルに移行する。
【0183】
次に、最終回への開閉サイクルの表示状態について図47を参照して説明する。図47を参照して、14回目の開閉サイクルの途中で入賞玉画像が特定入賞領域部82に入賞したように表示され特定入賞領域部82への入賞が判定されると、直ちに玉受部材部71の開閉表示動作が終了する。そして、15回目の特定入賞領域部82への入賞判定後、一定時間(6.000秒)経過したとき、玉受部材部71の開閉表示動作が実行され、最終回の開閉サイクルが開始される。最終回の開閉サイクルにおいても、上記した通常の開閉サイクルと同じ動作が繰返し表示される。また、15回目の特定入賞領域部82への入賞判定後の上記一定時間においては、判定導出と同時に盃部80の上下動表示が行なわれ、その余り時間にも短い周期の上下動が表示されるとともに、可動板部72および一時停止板部も通常の開閉サイクルの開始時と同じ動作で表示される。
【0184】
次に、第3種パチンコ遊技機用の遊技盤面画像について説明する。図48は、第3種パチンコ遊技機用の遊技盤面画像を示す図である。第3種パチンコ遊技機用の遊技盤面画像は、表示画面2の遊技盤面用表示画面2aに表示される。
【0185】
図48を参照して、遊技盤面画像上には、発射された打玉画像を誘導するための区画レール部92がほぼ円状に植立され、この区画レール部92で区画された領域が遊技領域部91を構成している。遊技領域部91のほぼ中央には、各図柄表示部での識別情報(以下、遊技図柄という)の可変表示(以下、変動ともいう)を可能にする可変表示装置部93が表示されている。
【0186】
可変表示装置部93の下方には、始動玉通過口部94が表示されており、この始動玉通過口部94を通過する打玉画像は、上記の判定処理により始動玉通過口部94を通過したことが判定される。そして、始動玉通過口部94を打玉画像が通過したことが判定されると、可変表示装置部93の図柄表示部が変動し、その表示結果が当り図柄であるときに権利発生装置部95の開閉片部96が所定時間開放状態で表示される。なお、始動玉通過口部94の打玉画像の通過に基づく可変表示装置部93の変動は、所定回数(たとえば、4回)記憶され、可変表示装置部93上の記憶表示LED部によって表示される。
【0187】
可変表示装置部93の左側方には、権利発生装置部95が表示されており、権利発生装置部95は、縦長形状の取付基板部97を有している。取付基板部97の上側部分には、普通可変入賞口部98が表示されており、普通可変入賞口部98には、左右1対の開閉片部96が表示されている。開閉片部96は、傾斜位置と垂直位置との間で変動自在に表示され、また、垂直位置に表示されている開閉片96の上方には、普通可変入賞口部98への打玉画像の入賞を阻止する障害釘部99が表示されている。これにより、開閉片部96は、普通可変入賞口部98を開放する傾動状態となる一方、普通可変入賞口部98を閉塞する垂直状態となって表示される。
【0188】
一方、取付基板部97の下側部分には、入賞空間部100が設けられているように表示され、入賞空間部100には、普通可変入賞口部98の下流端と連通するC字状の玉通路部と、玉通路部からの入賞玉を1個だけ玉受面部に停留して上下方向への移動が可能な可動部材部と、可動部材部の移動における上端位置で玉受面部の停留玉を右方向に転送する転送路とが設けられているように表示されている。なお、可動部材部の移動(上下)方向における遊技領域91には、可動部材部の移動を規制するための案内溝が常設されているように表示されている。
【0189】
また、入賞空間部100内には、玉通路部の途中径路に余剰玉受入口部が、案内溝の下方に入賞玉受入口部(普通領域)が、転送路の下流端部に特定玉受入口部(特定領域)がそれぞれ形成されているように表示される。さらに、入賞空間部100には、入賞空間部100内での入賞玉の動きが視認し得る透明材料の前面盤部と、遊技内容に応じた照明装飾を行なう飾りLED部とが設けられているように表示されている。
【0190】
次に、上記した権利発生装置部95での入賞玉の動きについて説明する。まず、可変表示装置部93の表示結果が当り図柄となると、権利発生装置部95の開閉片部96が所定時間開放表示され、これに伴って入賞空間部100内に入賞玉画像が導かれる。その後、入賞空間部100に導かれた1個目の入賞玉画像が可動部材部の玉受面部上に停留され、かつ2個目および3個目の各入賞玉画像が玉通路部内に停留されると、4個目以降の入賞玉画像は、3個目の入賞玉に弾かれて余剰玉受入口部に流れるように表示される。
【0191】
その後、所定時間の経過に伴い、1個目の入賞玉画像を停留した可動部材部が上方に移動されると、2個目および3個目の各入賞玉画像は、入賞玉受入口部に流れるように表示される。そして、1個目の入賞玉画像は、可動部材部が上端位置で停止すると、玉受面部上から転送路上に転送され、最終的に特定玉受入口部に入り、権利発生状態を発生させるようになっている。このように、本表示例の権利発生装置部95では、1個目の入賞玉画像のみを可動部材部の玉受面部上に停留させておく構成をとることで、1個目の入賞玉画像のみを特定玉受入口部に導くようになっており、結果として、複数の入賞玉画像による権利発生直後の権利消滅という事態を防止している。
【0192】
一方、可変表示装置部93の右側方には、回転体部101が表示されている。回転体部101は、遊技領域部91の表面に取付けられる取付板部を有し、取付板部の表面に円状の包囲枠が突設され、時計回りの方向に回転駆動されるように表示されている。回転体部101の外周部には、1個の打玉画像を受入れる玉受凹部102が形成され、回転体部101が回転して包囲枠の上部に形成された作動入賞口部103から入った打玉画像を受入れるように表示される。玉受凹部103に受止められた打玉画像は、取付板部に開設された入賞孔部から取付板部の裏面に導かれるように表示される。権利発生状態中に上記のように取付板部の裏面に導かれるように表示されたことを判定することにより、可変入賞球装置部104の開閉翼片部105が開成駆動表示する特定遊技状態を発生するようになっている。
【0193】
また、回転体部101の下方位置には、特別可変入賞口部106を備えてなる可変入賞球装置部104が表示されている。特別可変入賞口部には、特別可変入賞口部106を開閉表示する左右1対の開閉翼片部105が表示されている。また、特別可変入賞口部106への入賞玉画像の個数が所定個数となった場合に、開閉翼片部105は閉塞状態で表示される。さらに、可変入賞球装置部104には、入賞玉数を表示する7セグメントタイプの個数表示器部と、所定の飾りLED部と、左右の各入賞口部とが表示されている。
【0194】
さらに、遊技領域91には、上記以外に、入賞口部108、左サイドLED飾り部109、右サイドLED飾り部110、風車部111、アウト口部112、バック玉防止部材部113等が表示されている。なお、左および右サイドLED飾り部109、110には、「1〜10、0」の番号(以下、これをサービス図柄という)が順次表示されるとともに、この番号に対応してWCRND_KZU(0〜9)の各ランダム数が設けられている(図63および図64参照)。また、左および右サイドLED飾り部109、110は、特定玉の入賞に伴って点灯移動表示を行ない、所定時間後にそのうちの1つが点灯表示されるようになっている。このため、予め、ホール内で特定のサービス図柄を決めておき、そのサービス図柄が点灯表示したときには、景品玉の継続使用を許可する等を行なうことで付加的な遊技内容の盛り上げを可能にしている。
【0195】
ここで、特定遊技状態における遊技内容を簡単に説明すると、可変表示装置部93での当り図柄の表示に伴って権利発生装置部95の開閉片部96が開放表示され、入賞空間部100内で特定玉の入賞が判定されると、権利発生状態となる。そして、権利発生状態が継続しているときに、打玉画像が回転体部101の玉受凹部102に入賞すると、特定遊技状態が発生して可変入賞球装置部104の開閉翼片部105が開放表示される。そして、このような特定遊技状態は、権利発生状態が継続している限り、打玉画像が回転体部101の玉受凹部102に入賞するごとに繰返される(開放サイクル)。ただし、権利発生状態の継続は、権利発生状態中に再度入賞空間部100内に特定玉画像の入賞が判定されたとき、または、回転体部101に所定個数(たとえば、16)の打玉画像が入賞したと判定された場合に終了するようになっている。
【0196】
次に、遊技領域91のほぼ中央に表示される可変表示装置部93について詳細に説明する。可変表示装置部93は、取付基板部114と、左・中・右の各図柄表示部を有するLCD表示器部とを含む。取付基板部114の上部には、入賞口部116と、センターランプと、飾りLED部等が表示されている。また、取付基板部114の左右の両側部には、飾りLED部が表示され、さらに下部には、始動玉通過口部94を通過した打玉画像の数を記憶表示する記憶表示LED117が表示されている。なお、可変表示装置部93の変動未消化分を記憶する最大数は、たとえば、4個であり、このため、記憶表示LED117も4個表示されている。
【0197】
次に、LCD表示器部115の各図柄表示部に表示される各図柄について説明する。各図柄表示部に表示される左・中・右の各図柄列には、それぞれ「1〜11」の番号が順次表示されるとともに、この番号に対応して、WCRND_ZUL、WCRND_ZUC、WCRND_ZUR(図49参照)の各ランダム数が設けられている。そして、これら3つの各表示柄列は、それぞれあたかもリール回転するように変動表示され、変動開始時から所定時間経過したときに左・中・右の順で停止されて3個の図柄が確定されることになる。なお、左・中・右の各図柄列における当り図柄の組合せは、各図柄列に同一図柄が揃って停止表示された組合せである。
【0198】
次に、可変表示装置部93の変動表示に用いられるランダムカウンタについて説明する。図49は、ランダムカウンタの種類とその内容を示す説明図である。図49に示すような5種類のランダムカウンタが使用されており、これらのランダムカウンタは、当り決定用のWCRND1と、左図柄表示用のWCRND_ZULと、中図柄表示用のWCRND_ZUCと、右図柄表示用のWCRND_ZURと、リーチ動作用のWCRND_RCHとから構成されている。
【0199】
なお、WCRND1は、「0〜224」の範囲で0.002秒ごとに1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_ZULは、「0〜10」の範囲で0.002秒ごとの1ずつの加算および割込処理の余り時間での1ずつの加算により刻々と変化するものであり、WCRND_ZUCは、「0〜10」の範囲でWCRND_ZULの桁上げ時に1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_ZURは、「0〜10」の範囲でWCRND_ZUCの桁上げ時に1ずつ加算されることで刻々と変化するものであり、WCRND_RCHは、「0〜19」の範囲で割込処理の余り時間で1ずつ加算により刻々と変化するものである。
【0200】
次に、ランダムカウンタの値により大当りを発生させるか否かを事前に設定するための制御について説明する。図50は、ランダムカウンタの値により大当りを発生させるか否かを事前に設定するための制御を示すフローチャートである。
【0201】
図50に示すように、WCRND1から抽出された値が「3」であり当りと判定されると、WCRND_ZULのデータにより当り図柄が決定され、この当り図柄が可変表示装置部93の各図柄表示部に表示される。一方、WCRND1で「3」以外の値が抽出され外れと判定されると、WCRND_ZUL、WCRND_ZUC、WCRND_ZURで抽出された値が停止図柄として使用され、この図柄が外れ図柄として可変表示装置部93の各図柄表示部に表示される。また、WCRND_ZUL、WCRND_ZUC、WCRND_ZURで抽出された値が、偶然にも当り図柄と一致した場合には、WCRND_ZURのデータに1を加算して外れ図柄にして表示するものである。
【0202】
なお、上記WCRND1からの抽出データの判定は、当り確率が通常時の場合であり、特別時には、WCRND1から抽出された値が「3、5、7、61、127、139、181、197、199、211」のうちいずれかの値で当りと判定する一方、それ以外の当りで外れと判定するようになっている。
【0203】
次に、回転体部101の表示状態について説明する。図51は、回転体部101の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。図51を参照して、回転体部101は、電源投入後、10秒周期で1回転するように表示制御される。
【0204】
次に、可変表示装置部93の各図柄表示部において表示される停止図柄について説明する。図52は、各図柄表示部において表示される停止図柄を説明するための図である。図52を参照して、停止図柄は、「1」〜「11」の11種類の数字図柄を含む。上記11種類の停止図柄が可変表示装置部93の各図柄表示部で変動表示され、その変動表示の結果が、左側、中央、右側の停止図柄がすべて同一種類の図柄であれば大当りが発生する。
【0205】
次に、可変表示装置部93の変動表示を図54および図55に示すタイミングチャートに基づいて以下に説明する。なお、左・中・右の各図柄列の変動は、図53の一覧表図に示す変動状態に基づいて行なわれる。変動状態Aは、徐々に加速し、一定の変動(16.7mSに32ドット変動)とする状態であり、変動状態Bは、384ドット変動して停止させる状態であり、変動状態Cは、一定の速度(16.7mSに7.1ドット変動)とする状態であり、変動状態Dは、一定の速度(16.7mSに5.3ドット変動)とする状態である。
まず、図54において、始動玉通過口部94(図54には、作動用ゲートと記載)を打玉画像が通過したと判定されると、0.002秒後にWCRND1から数値を抽出してこれを格納する。その後、微少時間(0.004秒)が経過すると、格納したWCRND1の値を読出して当りか外れかの判定を行ない、それと同時にWCRND_ZUL、WCRND_ZUC、WCRND_ZURから数値を抽出する。なお、このとき、リーチとなる場合は、WCRND_RCHからも数値を抽出する。
【0206】
その後、0.016秒が経過すると、全図柄列の変動を開始させる。そして、上記のような全図柄列の変動開始から右図柄列を8.000秒間、中図柄列を8.500秒間、また右図柄列を9.000秒間(図55参照)、それぞれ変動状態Aの表示制御により変動させる。その後、左図柄列は、0.500秒間変動状態Bの変動制御により変動されてWCRND_ZULで抽出した値の図柄を停止表示させる。また、中図柄列は、0.500秒間変動状態Bの表示制御により変動されてWCRND_ZUCで抽出した値の図柄を停止表示させる。なお、記憶表示LED部117の記憶が2個以上ある場合、左・中の各図柄列の変動状態Aでの変動時間は、5.500秒と6.000秒とに短縮されるものである。
【0207】
次に、上記した左、中の各図柄列の変動停止後における右図柄列の変動動作を、リーチせずに外れる場合、リーチして外れる場合、リーチして当たる場合、に分けて以下に説明する。なお、リーチの種類としては、リーチ▲1▼(ショートリーチ)とリーチ▲2▼(ロングリーチ)との2種類がある。
【0208】
まず、リーチせずに外れる場合では、右図柄列は、図55に示すように、変動状態Aの表示制御により9.000秒間の変動の後、0.500秒間変動状態Bの表示制御により変動されてWCRND_ZURで抽出した値の図柄を停止表示させる。これにより、左・中・右の各図柄列には、各WCRND_ZUL、WCRND_ZUC、WCRND_ZURで決定した外れ図柄が表示される。
【0209】
次に、リーチして外れる場合の右図柄列の変動表示を図55に基づいて説明する。このとき、WCRND_RCHからの抽出値が「0〜9」の場合は、リーチ▲1▼が行なわれ、WCRND_RCHからの抽出値が「10〜19」の場合は、リーチ▲2▼が行なわれる。なお、リーチ▲1▼のときは、当りとなる前後以外の図柄で停止する場合、および当りとなる前後の図柄で停止する場合、いずれの場合もあり得るが、リーチ▲2▼のときは、当りとなる前後図柄で必ず停止するようになっている。
【0210】
まず、リーチ▲1▼の場合では、右図柄列は、変動状態Aの表示制御により9.000秒間の変動の後、3.900〜9.900秒間変動状態Cの表示制御により変動されてWCRND_ZURで抽出した値の図柄を停止表示させる。これにより、左・中・右の各図柄列には、各WCRND_ZUL、WCRND_ZUC、WCRND_ZURで決定した外れ図柄が表示される。
【0211】
一方、リーチ▲2▼の場合では、右図柄列は、変動状態Aの表示制御により9.000秒間の変動の後、10.500秒間変動状態Cの表示制御により変動表示され、その後3.600秒あるいは4.400秒間変動状態Cの表示制御により変動表示されてWCRND_ZURで抽出した値の図柄を停止表示させる。これにより、左・中・右の各図柄列には、各WCRND_ZUL、WCRND_ZUC、WCRND_ZURで決定した外れ図柄が表示される。
【0212】
次に、リーチして当たる場合の右図柄列の変動表示について説明する。このとき、WCRND_RCHからの抽出値が「0〜3」の場合は、リーチ▲1▼が行なわれ、WCRND_RCHからの抽出値が「4〜19」の場合は、リーチ▲2▼が行なわれる。なお、当りとなる場合、上記中図柄列は、WCRND_ZULからの抽出値に基づいて停止されるものである。
【0213】
まず、リーチ▲1▼の場合では、右図柄列は、変動状態Aの表示制御により9.000秒間の変動表示の後、6.900秒間または10.200秒間変動状態Cの表示制御により変動表示されてWCRND_ZULで抽出した値の図柄を停止表示させる。これにより、左・中・右の各図柄列には、WCRND_ZULで決定した当り図柄が表示される。
【0214】
一方、リーチ▲2▼の場合では、右図柄列は、変動状態Aの表示制御により9.000秒間の変動の後、10.500秒間変動状態Cの表示制御により変動表示され、その後4.000秒間変動状態Dの表示制御により変動表示されてWCRND_ZULで抽出した値の図柄を停止表示させる。これにより、左・中・右の各図柄列には、WCRND_ZULで決定した当り図柄が表示される。なお、始動記憶LED部119の記憶が2個以上ある場合、右図柄列の変動状態Aでの変動時間は、6.500秒に短縮されるものである。また、高確率時または特別装置の作動表示中は、上記したリーチ▲2▼を行なわないものである。
【0215】
次に、当り図柄の種類について説明する。図56は、当り図柄の種類を説明するための図である。図56に示すように、当り図柄としては、11種類の当り図柄がある。たとえば、右、中、右図柄が「111」となれば当り図柄となる。以下の各図柄についても同様である。
【0216】
次に、可変表示装置部93の変動表示終了後の表示状態について図57ないし図62を参照して説明する。まず、変動の結果、外れ図柄の組合せとなりかつ記憶表示LED部117に記憶がある場合では、図57に示すように、右図柄の変動が停止してから8.016秒後に再度図柄の変動が開始される。
【0217】
一方、当り図柄の組合せとなりかつ記憶表示LED部117に記憶がある場合では、図58に示すように、右図柄の変動が停止してから5.800秒後に権利発生装置部95の開閉板部96(図58中普通電動役物と表示)が5.000秒間開放表示され、その後所定時間が経過すると再度図柄の変動表示が開始される。なお、図柄の変動表示が再開されるまでの所定時間としては、特別装置部が作動表示した(特定遊技状態が発生した)場合では、8.016秒であり、また、特別装置部が作動表示しなかった(特定遊技状態が発生しなかった)場合では、5.016秒である。
【0218】
また、上記した権利発生装置部95の開閉片部96が閉鎖表示されると、図59に示すように、その閉鎖から所定時間(1.000秒)後から2.000秒間の間に可動部材部が下端位置から上端位置に移動表示される。その後、可動部材部が上端位置で停止表示された後、2.000秒間の間に可動部材部が上端位置から下端位置に移動表示される。そして、可動部材部の上端位置への移動表示により特定玉受入口部に打玉画像が入賞したと判定されると、これに伴って、WCRND_KZUから数値を抽出してこれを格納する。その後、特定玉画像の入賞から0.002秒が経過すると、左および右サイドLED飾り部109、110が7.000秒+0〜0.900秒間変動表示された後、WCRND_KZUの抽出値に応じたサービス図柄で停止表示される。
【0219】
上記のように、本表示例の左および右サイドLED飾り部109、110(サービス図柄)の表示制御では、権利発生装置部95の作動表示終了後にサービス図柄の変動停止を行なっている。このため、可変表示装置部93での当り確率が通常時よりも高い確率中であっても、遊技者は停止したサービス図柄に応じて権利発生状態を発生させるか否かを決定することができないため、故意に権利発生状態を発生させない行為を防止することができ、結果として遊技者に均等なサービスを提供し得るようになっている。
【0220】
なお、上記したサービス図柄の作動表示プロセスは、特に限定するものではなく、権利発生装置部95の作動表示終了後にサービス図柄の変動停止を行なうものであればよい。たとえば、図60に示すように、始動玉通過口部94での打玉画像の通過の判定により可変表示装置部93の図柄変動を許容し、その後当り図柄の表示に従って権利発生装置部95の開閉片部96を5.000秒間開放するプロセスにおいて、開閉片部96の閉鎖とほぼ同時に左および右サイドLED飾り部109、110の変動表示を停止する。
【0221】
また、権利発生状態において、作動入賞口部103(図61中始動口と記載)を介して回転体部101の玉受凹部102内に打玉画像が入賞したことが判定されると、可変入賞球装置部104の開閉翼片部105が9.500秒間開放表示される。その後、上記のような入賞判定に伴う開閉翼片部105の開放動作が所定回数(たとえば、16回)繰返し表示され、特定遊技を終了する。なお、1回目の特定遊技状態の発生(特別装置の作動)が終了すると、図62に示すように、その時点で図柄の当り確率が通常から高確率に変更される。また、この確率変動は、2回目の特定遊技状態が発生(特別装置が作動)するまで継続されるものであり、このような確率変動のサイクルは、以降大当りを機に繰返して行なわれる。
【0222】
次に、左および右サイドLED飾り部109、110の表示制御について説明する。図63は、ランダムカウンタWCRND_KZUの内容を示す説明図である。WCRND_KZUは、左および右サイドLED飾り部109、110の表示状態を決定するためのサイドLED表示用ランダムカウンタである。WCRND_KZUのカウント範囲は、「0〜9」であり、割込処理の余り時間内において所定時間ごとに1ずつカウントアップされる。
【0223】
図64は、ランダムカウンタWCRND_KZUのカウント値と右および左サイドLED飾り部109、110の表示態様との関係を示す説明図である。WCRND_KZUの値が左および右サイドLED飾り部109、110の値と対応しており、対応した数字が点灯表示される。
【0224】
図65は、左および右サイドLED飾り部109、110の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。図65を参照して、特別装置への入賞が判定されると、WCRND_KZUの値が抽出され、格納される。特別装置への入賞の判定後、0.002秒後に、左および右サイドLED飾り部109、110の変動表示が開始され、7.000秒間変動表示され、さらに、0〜0.900秒間だけすなわち0〜9図柄分の変動表示が行なわれて変動表示が停止される。
【0225】
以上に、本発明の一実施例による遊技機の構成について説明した。本実施例の遊技機の特徴点について以下に列挙する。
【0226】
(1) 前述の実施例において、画像表示器15により、遊技盤面を表わす遊技盤面画像と、遊技盤面画像上を移動する打玉を表わす打玉画像と、遊技者に有利な遊技状態を発生させるために用いられる特定遊技部の表示画像とを表示可能な表示装置が構成されている。画像表示器15、画像表示器制御基板18、および基本回路16により、表示装置の表示状態が予め定められた特定の表示状態となった場合に所定の遊技価値を付与する価値付与手段が構成されている。
【0227】
拡大スイッチ19、角度調整スイッチ20、位置調整スイッチ21、追跡モードスイッチ22、画像表示器制御基板18、基本回路16、および画像表示器15により表示状態変化手段が構成されている。図14、図28、図29に示すように各スイッチの設定を基に、遊技状態に応じて表示画面2上の表示状態を変化させている。このように、表示状態変化手段は、遊技機の遊技状態が所定の遊技状態になった場合に特定遊技部の表示状態を変化させる。ここで、遊技者に有利な遊技状態を発生させるために用いられる特定遊技部の表示画像は、可変表示装置部43、可変入賞球装置部49、第1可変入賞球装置部65、第2可変入賞球装置部70、可変表示装置部93、可変入賞球装置部104等を含む。
【0228】
(2) 前述の実施例において、図14に示すように拡大スイッチ19の操作状態に応じて、たとえば、リーチ時に可変表示装置部43を自動的に拡大して表示する。このように、表示状態変化手段は、特定遊技部を拡大して表示装置に表示する。
【0229】
(3) 前述の実施例において、図29に示すように、角度調整スイッチ20の操作状態に応じて、第2可変入賞球装置部70の表示角度が変化する。このように、表示状態変化手段は、特定遊技部の表示角度を変化させて表示装置に表示する。
【0230】
(4) 前述の実施例において、図31、図34〜図38に示すように、始動入賞口部48へ打玉画像が入賞したことに応じて、可変表示装置部43が可変表示を開始し、停止図柄が所定の大当り図柄となった場合に可変入賞球装置部49の開閉板部57が開成状態で表示され、可変入賞球装置部49が拡大表示される。このように、特定遊技部の表示画像は、遊技者にとって有利な第1状態と遊技者にとって不利な第2状態とに変化可能な可変入賞球装置を表わす可変入賞球装置画像と、可変入賞球装置画像が第2状態から第1状態へ変化する条件を決定するために用いられる始動口を表示する始動口画像とを含み、表示状態変化手段は、少なくとも可変入賞球装置画像の表示状態を変化させる。
【0231】
(5) 前述の実施例において、図12に示すように、自動拡大スイッチ19a、2倍スイッチ19b、および5倍スイッチ19cにより調整手段が構成され、これらのスイッチの操作に応じて表示状態の変化の度合いとして拡大度合いが調整される。このように、調整手段は、表示状態変化手段による表示状態の変化の度合いを調整する。
【0232】
(6) 前述の実施例において、図28に示すように、打玉画像の移動軌跡に応じて、打玉画像を中心とした領域が順次表示される。このように、表示状態変化手段は、打玉画像の遊技盤面画像上の位置に応じて、打玉画像を追跡しながら打玉画像を含む特定遊技部の表示画像の表示状態を変化させる。
【0233】
(7) 前述の実施例において、RAM332、ROM333により分割移動データ記憶手段が構成される。また、図19および図21に示すように、打玉画像の移動軌跡が複数に分割され、分割された複数の移動軌跡に対応した分割移動データがROM333に記憶されている。このように、分割移動データ記憶手段は、打玉画像が遊技盤面画像上を移動する移動軌跡を複数に分割し、分割された複数の移動軌跡ごとに対応する複数の分割移動データを記憶する。
【0234】
画像表示器制御基板18および基本回路16により移動状態制御手段が構成される。画像表示器制御基板18は、ROM333およびRAM332に記憶された分割移動データを基に表示画面2上の打玉画像の移動状態を制御する。このように、移動状態制御手段は、分割移動データを基に打玉画像の遊技盤面画像上の移動状態を制御する。
【0235】
(8) 図19に示すように、分割移動データは、分岐点P0から分岐点P1〜P5、移動軌跡L1〜L13に対応した分割移動データを含む。このように、分割移動データは、遊技盤面画像上の第1位置から互いに異なる第2位置まで打玉画像が移動する複数の移動軌跡に対応するデータを含む。
【0236】
ROM333に記憶された分割移動データは、打玉画像の移動速度に応じた分割移動データを記憶しており、スロースイッチ26の操作に応じて打玉画像の移動速度が変化する。このように、分割移動データは、遊技盤面上の第1位置から第2位置まで打玉画像を移動する際、打玉画像の移動時間が異なる移動状態に対応するデータを含む。
【0237】
(9) 前述の実施例において、画像表示器制御基板18および基本回路16により表示状態制御手段が構成されている。図22、図24〜図26に示すように、打玉画像の位置に応じて打玉画像の入賞が判定され、入賞判定に応じて表示画面2上の表示状態が制御されている。このように、表示状態制御手段は、打玉画像が遊技盤面画像上の所定位置にある場合に特定遊技部の表示画像により遊技者に有利な遊技状態が発生したように表示装置の表示状態を制御する遊技状態表示制御を行なう。
【0238】
(10) 前述の実施例において、図21に示すROM333に記憶された分割移動データの中から、図22、図24〜図26に示すように所定の分割移動データが選択された場合に入賞判定を行なっている。このように、本実施例の遊技機は、分割移動データ記憶手段と、移動状態制御手段とをさらに含み、表示状態制御手段は、移動状態制御手段が分割移動データのうち所定の分割移動データにより打玉画像の移動状態を制御した場合に遊技状態表示制御を行なう。
【0239】
(11) 前述の実施例において、画像表示器制御基板18および基本回路16により表示状態制御手段が構成されている。図24および図26に示すように、第2可変入賞球装置部70または権利発生装置部91の表示状態および打玉画像の移動軌跡により入賞判定が行なわれている。このように、表示状態制御手段は、打玉画像が可変入賞球装置の画像表示位置にあり、かつ、可変入賞球装置の表示画像が第1状態にある場合に打玉が可変入賞球装置に入賞する画像を表示装置に表示させる制御を行なう。
【0240】
(12) 図21に示すROM333に記憶された分割移動データの中から、図24および図26に示すように所定の分割移動データが選択されたことに応じて打玉画像の位置を判定している。このように、本実施例の遊技機は、分割移動データ記憶手段と移動状態制御手段とをさらに含み、表示状態制御手段は、移動状態制御手段が分割移動データのうち所定の分割移動データにより打玉画像の移動状態を制御した場合に打玉画像が可変入賞球装置の画像表示位置にあることを判断する。
【0241】
(13) 前述の実施例において、図31に示すように、可変入賞球装置部49の特定領域に打玉画像が入賞した場合、開閉板57を再度開成状態で表示する。このように、分割移動データは、可変入賞球装置内を移動する打玉画像の移動軌跡を複数に分割した入賞球装置内分割移動データを含み、表示状態制御手段は、複数の入賞球装置内分割移動データのうち所定の分割移動データに従って打玉画像が移動表示された場合に再度可変入賞球装置の表示画像が第1状態となるように表示装置の表示状態を制御する。
【0242】
(14) 前述の実施例において、打玉画像が遊技盤面の裏面側を通過するワープ動作を表示してもよい。この場合、分割移動データは、遊技盤面画像上に打玉画像が表示されない移動軌跡に対応する分割移動データを含み、この分割移動データが選択された場合は、打玉画像を非表示の状態で表示する。
【0243】
(15) 前述の実施例において、打玉画像の移動軌跡は複数に分割され、分割された移動軌跡ごとに分割移動データとして記憶されているので、複数の分岐点たとえば、図22に示す分岐点P6、P7が設けられる。これらの分岐点で複数の移動軌跡のうちどの移動軌跡を選択するかは、ランダムカウンタの値を基に図23に示すような流路選択テーブルを用いて決定することができる。このように、本実施例の遊技機は、分岐点において複数の移動軌跡の中から所定の移動軌跡をランダムに決定するためのランダム決定手段を含む。また、このランダム決定手段は、各分岐点ごとに設けてもよいし、複数の分岐点に対して1つのランダム決定手段を設けてもよい。
【0244】
(16) 前述の実施例において、図23に示すように、複数の移動軌跡の中から所定の移動軌跡を選択する際、発生確率の異なる複数の流路選択テーブルを用いて移動軌跡を決定している。このように、本実施例の遊技機では、複数の移動軌跡の中から所定の移動軌跡を選択する際、その移動軌跡が選択される確率を変化させる確率変化手段を含む。
【0245】
(17) 前述の実施例において、図22に示すように、分割移動データは、入賞口部W1等へ入賞するための分割移動データを含む。このように、特定の分割移動データは、遊技価値を付与する領域を打玉画像が移動するためのデータを含む。また、図39に示すように、分割移動データは、通過口部69等の打玉画像が通過する通過領域上の打玉画像の移動軌跡に関するデータを含む。このように、特定の分割移動データは、遊技価値を付与しない領域を打玉画像が移動するためのデータを含む。
【0246】
(18) 前述の実施例において、複数の分割移動データの中から一つの分割移動データを選択するためのランダムカウンタのカウント動作を、コンデンサ等のアナログ素子の特性または不安定な特性を有するセンサの出力に応じて行なうようにし、打玉画像の移動軌跡のランダム性を向上するようにしてもよい。このように、本実施例の遊技機は、打玉画像の移動軌跡をランダムにするためのランダム性付与手段を含む。
【0247】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、打玉画像の移動軌跡を複数に分割し分割された複数の移動軌跡ごとに、分割された複数の移動軌跡の始点と終点との位置データを含む、分割移動データを記憶し、記憶された分割移動データを基に打玉画像の移動状態を制御しているので、少ない記憶容量でも打玉の移動軌跡の数を多くすることができ、遊技の興趣を向上することが可能となる。
【0249】
請求項2記載の発明によれば、分割移動データ記憶手段は、打玉画像が該打玉画像の移動軌跡上の所定分岐点から複数に分岐して移動する移動時間がそれぞれ異なる分割移動データを記憶するので、同一の移動軌跡でも、複数の表示状態で表示することができ、打玉画像の移動状態の種類を増大することができ、遊技の興趣を向上することが可能となる。
請求項3記載の発明によれば、乱数値に応じて所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡のうちいずれの移動軌跡を選択するかを決定するための乱数値と所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡との対応関係を規定した流路選択テーブルを有するランダム決定手段により、打玉画像が該打玉画像の移動軌跡上の所定分岐点まで移動したとき、所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡のうちいずれかの移動軌跡を流路選択テーブルに基づいて選択決定できる。
請求項4記載の発明によれば、割数設定スイッチにより、流路選択テーブルの設定を変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る遊技機の構成を示す正面図である。
【図2】同遊技機の構成を示す裏面図である。
【図3】同遊技機に用いられる制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】同遊技機に用いられる画像表示器制御回路の構成を示すブロック図である。
【図5】同遊技機のゲーム種類を説明するための図である。
【図6】同遊技機のゲーム種類を説明するための図である。
【図7】同遊技機のゲーム種類を説明するための図である。
【図8】同遊技機のゲーム種類を説明するための図である。
【図9】遊技の進行状態を説明するための図である。
【図10】遊技の進行状態を説明するための図である。
【図11】遊技の進行状態を説明するための図である。
【図12】遊技の進行状態を説明するための図である。
【図13】遊技の進行状態を説明するための図である。
【図14】遊技の進行状態を説明するための図である。
【図15】同遊技機の表示画面の表示例を説明するための図である。
【図16】同遊技機の表示画面の表示例を説明するための図である。
【図17】リーチ時の表示画面の表示例を示す図である。
【図18】大当り時の表示画面の表示例を示す図である。
【図19】同遊技機の打玉画像の分割移動データを説明するための図である。
【図20】発射レベルと打玉画像の移動軌跡との対応を示す図である。
【図21】ROMの分割移動データの格納状態を示す図である。
【図22】割数設定を説明するための図である。
【図23】流路選択テーブルを示す図である。
【図24】第2種パチンコ遊技機の第2可変入賞球装置部内の打玉画像の移動軌跡を説明するための図である。
【図25】風車回転判定および始動口入賞判定を説明するための図である。
【図26】第3種パチンコ遊技機の権利発生装置部への入賞判定を説明するための図である。
【図27】同遊技機の画面表示状態を説明するための図である。
【図28】追跡モードを説明するための図である。
【図29】表示画面の表示角度の変更制御を説明するための図である。
【図30】本発明の他の実施例の遊技機の構成を示す正面図である。
【図31】第1種パチンコ遊技機用の遊技盤面画像を示す図である。
【図32】ランダムカウンタの種類とその内容を示す説明図である。
【図33】ランダムカウンタの値により大当りを発生させるか否かを事前に設定するための制御を示すフローチャートである。
【図34】外れおよび大当りのときの図柄の変動表示の制御手順を示すタイミングチャートである。
【図35】外れおよび大当りのときの図柄の変動表示の制御手順を示すタイミングチャートである。
【図36】外れおよび大当りのときの図柄の変動表示の制御手順を示すタイミングチャートである。
【図37】大当り専用の図柄の変動表示の制御手順を示すタイミングチャートである。
【図38】大当り専用の図柄の変動表示の制御手順を示すタイミングチャートである。
【図39】第2種パチンコ遊技機用の遊技盤面画像を示す図である。
【図40】通過ゲート部を打玉画像が通過したときの第1可変入賞球装置部の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図41】打玉画像が始動入賞口部に入賞した場合の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図42】打玉画像が始動口としての第1可変入賞球装置部に入賞した場合の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図43】所定条件成立後に打玉画像が第1可変入賞球装置部に入賞した場合の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図44】第1の入賞率向上制御の変形例を説明するための図である。
【図45】第1の入賞率向上制御の変形例を説明するための図である。
【図46】開閉サイクルの基本的な表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図47】最終回の開閉サイクルの表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図48】第3種パチンコ遊技機の遊技盤面画像を示す図である。
【図49】ランダムカウンタの種類とその内容を示す説明図である。
【図50】ランダムカウンタの値により大当りを発生させるか否かを事前に設定するための制御を示すフローチャートである。
【図51】回転体部の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図52】各図柄表示部において表示される停止図柄を説明するための図である。
【図53】図柄の変動状態の種類を示す説明図である。
【図54】可変表示装置部の変動表示を説明するためのタイミングチャートである。
【図55】可変表示装置部の変動表示を説明するためのタイミングチャートである。
【図56】当り図柄種類を説明するための図である。
【図57】右図柄の変動状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図58】特定入賞口の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図59】左および右サイドLED飾り部の表示状態を説明するための図である。
【図60】左および右サイドLED飾り部の表示状態を説明するための図である。
【図61】始動口入賞に応じた大入賞口の開放表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図62】確率変動を説明するためのタイミングチャートである。
【図63】ランダムカウンタWCRND_KZUの内容を説明するための図である。
【図64】ランダムカウンタの値と左および右サイドLED飾り部の表示態様との関係を説明するための図である。
【図65】左および右サイドLED飾り部の表示状態を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1は遊技機、2は表示画面、15は画像表示器、16は基本回路、18は画像表示器制御基板、19は拡大スイッチ、20は角度調整スイッチ、21は位置調整スイッチ、22は追跡モードスイッチ、26はスロースイッチ、43は可変表示装置部、45は風車部、48は始動入賞口部、49は可変入賞球装置部、50〜52は入賞口部である。
Claims (4)
- 遊技盤面を表わす遊技盤面画像と、該遊技盤面画像上を移動する打玉を表わす打玉画像とを表示可能な表示装置を含み、該表示装置の表示態様が予め定められた特定の表示態様となったときに所定の遊技価値が付与可能となる遊技機であって、
前記表示装置に前記遊技盤面画像および前記打玉画像を表示させる制御を行なう表示制御手段と、
前記打玉画像が前記遊技盤面画像上を移動する予め定められた複数の移動軌跡について各移動軌跡を複数に分割し、分割された複数の移動軌跡毎に、前記分割された複数の移動軌跡の始点と終点との位置データを含む、分割移動データを記憶するとともに、前記打玉画像の移動軌跡上の所定分岐点から分岐した前記予め定められた複数の移動軌跡に対して重複する同一の移動軌跡に対しては当該移動軌跡に対応する前記分割移動データを重複することなく1つだけ記憶する分割移動データ記憶手段とを含み、
前記表示制御手段は、前記複数の分割移動データを前記分割移動データ記憶手段から順次読出し、該読出した分割移動データに基づき前記打玉画像を移動表示させる制御を行なう移動状態制御手段を含むことを特徴とする、遊技機。 - 前記分割移動データ記憶手段は、前記打玉画像が該打玉画像の移動軌跡上の所定分岐点から複数に分岐して移動する際、前記打玉画像の移動時間がそれぞれ異なる移動状態に対応する前記分割移動データを記憶することを特徴とする、請求項1記載の遊技機。
- 乱数値に応じて前記所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡のうちいずれの移動軌跡を選択するかを決定するための前記乱数値と前記所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡との対応関係を規定した流路選択テーブルを有し、前記打玉画像が該打玉画像の移動軌跡上の前記所定分岐点まで移動したとき、前記所定分岐点から分岐する複数の移動軌跡のうちいずれかの移動軌跡を前記流路選択テーブルに基づいて選択決定するランダム決定手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2記載の遊技機。
- 前記流路選択テーブルの設定を変更する割数設定スイッチをさらに含む、請求項3記載の遊技機。
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