JP3749825B2 - 煉瓦組積構造、煉瓦組積工法及び煉瓦 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、煉瓦組積構造、煉瓦組積工法及び煉瓦製造方法に関するものであり、より詳細には、コーナー部、開口部又は柱型部等の建築物の各部構造に所望の如く適合し得る煉瓦の組積構造、組積工法及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
木造、鉄筋コンクリート構造、鉄骨構造、ブロック組積構造等の各種の建築構法が知られている。建築構法の一種として、煉瓦(レンガ)を組積して壁体を構築する煉瓦組積構法が知られている。粘土を高温焼成してなる煉瓦は、テクスチュア、重厚感、風合い及び色彩等の意匠的又は美観的効果において高い評価を受けているばかりでなく、耐久性、遮音性、耐火性及び蓄熱性等の物理的性能においても優れており、世界各国で古くから親しまれ、建築物の壁材として広く使用されてきた。
【0003】
従来の煉瓦組積構法は、モルタル等の接着材及び適当な補強材(金網又は鉄筋等)を介して多層に積層する湿式工法によるものであり、量的且つ質的な施工の良否は、実質的に煉瓦職人の技術及び熟練度に依存しており、このため、工業的に量産可能な他の建築構法に比べて、安価に供給し難い事情がある。また、煉瓦組積構造により施工された建築物の壁体は、所望の意匠的効果及び蓄熱性等を発揮することから、住宅等の壁体として好適に使用し得るが、反面、鉄筋コンクリート構造等の他の構造に比べ、耐震性の低下を招くことは、否定し難い。このため、地震が多発する我が国では、建築物の壁体としての利用が長年に亘って要望されてきたものの、現状では、広く普及するに至っていない。
【0004】
本発明者等は、金属ボルトの締結力によりプレストレスを導入しながら煉瓦を多層に積層する耐震性煉瓦組積構法を開発し、特願平4−51893号、特願平5−91674号、特願平6−20659号、特願平7−172603号、特願平8−43014号において提案している。
【0005】
本発明者等が開発した煉瓦組積構法によれば、煉瓦職人の熟練度等に依存することなく、確実且つ正確に煉瓦を多層に積層し得るばかりでなく、乾式工法により煉瓦壁を構築し得るので、施工現場の清掃作業や、資材搬入作業を簡素化するとともに、1日に施工可能な壁体高さの上限を大きく増大できるという利点が得られる。しかも、上下に積層した煉瓦は、金属ボルトの締結力により垂直圧縮応力を付与されるので、短期水平荷重に対する壁体の水平耐力及び靭性は、実質的に向上する。このため、本発明者等の煉瓦組積構法は、煉瓦造住宅等を比較的安価且つ大量に供給可能にするとともに、耐震性を重視した我国の住宅建築物等において好適に採用し得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これまでの研究は、主として、標準的な直線的壁体を構築可能な標準的煉瓦に関するものであった。これに対し、実際の建築物を施工するには、煉瓦は、多種多様な建築部位の納まり及び接合部の構造等に適応しなければならない。例えば、実際の建築物の壁体は、入隅部、出隅部、柱型部、開口部等の多様な形態の異形部分又は変形部分を備えているが、上記標準煉瓦は、このような建築部位には好適に使用し難い事情がある。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コーナー部、開口部、柱型部等の如く、多様な建築物の各部構造に適合可能な煉瓦組積構造及び煉瓦組積工法を提供することにある。
【0008】
本発明は又、コーナー部、開口部、柱型部等の如く、多様な建築物の各部構造に適合可能な煉瓦を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成すべく、煉瓦及び金属プレートを積層するとともに、前記金属プレートのボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊締して該緊締具のプレストレス下に上下の煉瓦を一体的に相互連結する煉瓦組積構造において、
前記煉瓦は、前記煉瓦を上下方向に貫通するボルト挿通孔(7;17;27;37;47)及び貫通孔(8;18;28;38;48)を備え、
前記煉瓦のボルト挿通孔は、前記緊締具を構成するボルト(60)が貫通可能な直径を有し、
前記煉瓦の貫通孔は、該煉瓦のボルト挿通孔よりも大きな直径であって、前記ボルトに螺合可能なナット(70)を挿入可能な直径を有し、
前記煉瓦のボルト挿通孔及び貫通孔は、前記煉瓦の中心線上において前記煉瓦の長手方向に整列配置されることを特徴とする煉瓦組積構造を提供する。
【0010】
本発明は又、煉瓦と、ボルト挿通孔を備えた金属プレートとを交互に積層し、前記ボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊締して該緊締具にプレストレスを導入しながら前記煉瓦を上下方向に一体的に相互連結する煉瓦組積工法において、以下の構成を有する煉瓦組積工法を提供する。
(1) 前記緊締具を構成するボルト (60) が上下方向に貫通可能なボルト挿通孔 (17;27;37;47) と、前記ボルト挿通孔(17;27;37;47) の直径よりも大きな直径を有し且つ上下方向に貫通する貫通孔(18;28;38;48) とを備えたコーナー煉瓦(10;20;30;40) を積層し、前記貫通孔を上下方向に整列させて比較的大径の垂直孔を形成し、比較的大径の長尺ボルト(65)を前記貫通孔に挿通することを特徴とする煉瓦組積工法。
(2) 前記緊締具を構成するボルト (60) が上下方向に貫通可能なボルト挿通孔 (17;27;37;47) と、このボルト挿通孔 (17;27;37;47) の直径よりも大きな直径を有し且つ前記煉瓦を上下方向に貫通する貫通孔 (18;28;38;48) とを備えたコーナー煉瓦 (10;20;30;40) を積層し、貫通孔及びボルト挿通孔を上下方向に整列させ、前記緊締具を構成するナット (70) を前記貫通孔に収容することを特徴とする煉瓦組積工法。
(3) 前記緊締具を構成するボルト (60) が上下方向に貫通可能なボルト挿通孔 (7;17;27;37;47) と、このボルト挿通孔 (17;27;37;47) の直径よりも大きな直径を有し且つ前記煉瓦を上下方向に貫通する貫通孔 (18;28;38;48) とを備えたコーナー煉瓦 (10;20;30;40) を積層し、上下のコーナー煉瓦を直交する方向に配向し、該コーナー煉瓦の貫通孔に挿入した前記ナット (70) と、前記コーナー煉瓦のボルト挿通孔に挿入したボルト (60) とを相互連結して柱型を形成することを特徴とする煉瓦組積工法。
【0011】
本発明の上記構成によれば、煉瓦は、緊締具を挿通可能なボルト挿通孔を備え、該ボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊張状態に保持することにより、プレストレス下に相互連結する。煉瓦は又、ボルト挿通孔よりも大きな直径を有する大径の貫通孔を備え、貫通孔は、煉瓦を上下方向に貫通する。ボルト挿通孔及び貫通孔を上下に整列させ、交互に配置することができる。これにより、煉瓦に所望の如くプレストレスを導入することができる。煉瓦が所定角度をなして接合するコーナー部では、貫通孔は、出隅部又は入隅部の壁体交差領域で上下方向に整列し、比較的大径の長尺ボルト(65)を挿通可能な比較的大径の垂直孔を形成する。垂直孔に挿入した長尺ボルトを緊張することにより、コーナー部の煉瓦は一体化し、構造的に安定する。壁体が終端する壁体開口部の開口枠部分や、柱型部分等の壁体変形部分においては、貫通孔及びボルト挿通孔は、上下方向に交互に配置され且つ上下方向に整列する。貫通孔には、緊締具を構成するナット(70)が挿入され、ボルト挿通孔には、緊締具を構成する比較的小径のボルト(60)が挿入される。ボルト(60)を貫通孔内のナット(70)に締結することにより、上下の煉瓦は、プレストレス下に一体接合される。
なお、当業者にとって自明であるように、煉瓦が所定角度をなして接合する煉瓦壁のコーナー部では、必然的に、煉瓦の小口面が少なくとも部分的に壁体外に面し、他方、直線的な壁体部分に組積される煉瓦の小口面は、壁体内に隠蔽される。従って、本明細書においては、これらの煉瓦を区別する意味で、直線的な壁体部分に組積される煉瓦(即ち、小口面が壁体内に位置する煉瓦)を「標準煉瓦」と定義し、壁体のコーナー部に配置される煉瓦(即ち、小口面が少なくとも部分的に壁体外に位置する煉瓦)を「コーナー煉瓦」と定義する。また、煉瓦壁の端部においては、コーナー煉瓦を半割りにした全体寸法をする煉瓦を使用する必要が生じることも又、当業者に広く知られている。このような煉瓦を上記「標準煉瓦」及び「コーナー煉瓦」と区別する意味で、本明細書では、これを「コラム煉瓦」と定義する。
【0012】
他の観点より、本発明は、煉瓦及び金属プレートを積層するとともに、前記金属プレートのボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊締して該緊締具のプレストレス下に上下の煉瓦を一体的に相互連結する煉瓦組積構造に使用される煉瓦において、
煉瓦を上下方向に貫通するボルト挿通孔 (7;17;27;37;47) 及び貫通孔 (8;18;28;38;48) を備え、
煉瓦のボルト挿通孔は、前記緊締具を構成するボルト (60) が貫通可能な直径を有し、前記金属プレートのボルト挿通孔と整合する位置に配置され、
前記貫通孔は、前記煉瓦のボルト挿通孔よりも大きな直径であって、前記ボルトに螺合可能なナット (70) を挿入可能な直径を有し、
前記煉瓦のボルト挿通孔は、煉瓦を組積したときに、上側又は下側の煉瓦の前記貫通孔と整列する位置に配置されることを特徴とする煉瓦を提供する。
【0013】
ボルト挿通孔 (7;17;27;37;47) 及び貫通孔 (8;18;28;38;48) を備えた本発明の煉瓦は、多様な建築部位に適応する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施形態によれば、上記煉瓦には、複数の貫通孔が形成され、ボルト挿通孔及び貫通孔の中心位置は、煉瓦の長手方向に均等分割した位置に位置決めされる。ボルト挿通孔及び貫通孔の中心は、例えば、煉瓦の全長を4分割した位置に位置決めされ、煉瓦の中心には、第1の貫通孔が配置され、煉瓦の片側半部の中心には、第2の貫通孔が配置される。第2貫通孔は、煉瓦を交互に直交する方向に配向したコーナー部において上下に整列配置され、長尺の大径ボルト(65)を挿入可能な連続する垂直孔を形成する。
【0015】
好ましくは、直線的な壁体部分(W) には、上面に中央隆起部(2a)を備え且つ下面の側縁にスカート部(4) を備えた標準煉瓦(1) が組積され、壁体のコーナー部(C) には、コーナー煉瓦が組積される。コーナー煉瓦と少なくとも部分的に重なり合う部分には、スカート部とコーナー煉瓦との干渉を回避すべく、標準煉瓦からスカート部を削除した形態を有する底面フラット型煉瓦(1')が組積される。
【0016】
本発明の他の好適な実施形態において、上記煉瓦の端面には、半円形の垂直溝(9;19;29;39;49) が形成される。垂直溝の曲率中心は、煉瓦の中心軸線上に位置決めされ、各垂直溝は、連接する煉瓦の垂直溝と協働して垂直な中空部(80)を形成する。中空部は、上記ナットを収容可能な直径を有し、上記ボルト(60)の上端部又は下端部が位置する中空部には、ナット(70)が挿入され、ボルト(60)と螺合する。
【0017】
柱型部分の構築を意図した本発明の実施形態では、各段に複数のコーナー煉瓦を並列配置するとともに、上下のコーナー煉瓦を直交する方向に配向し、コーナー煉瓦の貫通孔に挿入したナット(70)と、コーナー煉瓦のボルト挿通孔に挿入したボルト(60)とを相互連結する。ボルト及びナットの締結により一体的に組積した上下の煉瓦は、梁等の横架材(B) を上端部に支持する垂直な柱型を形成する。
【0018】
本発明の更に好適な実施形態によれば、中心部にボルト挿通孔(97)を備えたコラム煉瓦(90)が上下のコーナー煉瓦の間に介挿され、コラム煉瓦に挿入したボルト(60)の上端部及び下端部が、コーナー煉瓦の貫通孔内のナット(70)に螺入する。このような工法は、特に、シングルブリック壁の開口枠部又は終端部等に採用される。
【0019】
他の観点より、本発明の好適な実施形態では、貫通孔、ボルト挿通孔及び半円形垂直溝の数、配列又は組合せを適当に設定し又は設定変更することにより、多様な建築部位に適応可能な多種のコーナー煉瓦(10;20;30;40) が製造される。例えば、ボルト挿通孔、貫通孔及び垂直溝は、煉瓦の中心線上において煉瓦の長手方向に整列配置され、ボルト挿通孔及び貫通孔の中心は、煉瓦の全長を等分割した位置、例えば、4分割した位置に位置決めされる。ボルト挿通孔、貫通孔及び垂直溝の組合せを使用目的又は使用部位に相応して適切に設定又は設定変更することにより、多様なコーナー煉瓦を製造することが可能となり、これにより、コーナー煉瓦の製造及び用法を規格化することができる。また、貫通孔及び垂直溝は、煉瓦の全表面積を増大するので、本発明の上記構成は、煉瓦乾燥工程の乾燥時間を短縮する観点からも有利である。
【0020】
【実施例】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図1乃至図4は、本発明の実施例に係る煉瓦の各種形態を示す平面図、正面図及び側面図であり、図5は、上下の煉瓦の間に介装される金属プレートの形態を示す平面図である。図1には、標準煉瓦の形態が図示されており、図2には、平坦な底面を有する底面フラット型煉瓦の形態が図示されている。また、図3及び図4には、出隅部、入隅部又は柱形部等のコーナー部に使用される異形煉瓦の形態が図示されている。
【0021】
図1に示す標準煉瓦1は、粘土を高温焼成した一体成形品からなり、全体的に直方体形状の本体部分2と、本体部分2の両側に位置するオフセット部3とを備える。本体部分2の長さ、幅及び高さは、例えば、約240mm、85mm及び85mmに夫々設定される。本体部分2は、オフセット部3よりも若干隆起した平坦な頂面2aを有し、本体部分2の小口面は、オフセット部3の両端から壁芯方向に僅かに突出する。煉瓦1を組積したとき、上下の煉瓦1の間には、横目地が形成され、隣接する左右の煉瓦1の間には、縦目地が形成される。所望により、シーリング材等の目地充填材が横目地及び縦目地に充填される。本体部分2の隆起部及び小口部は、充填材注入時に充填材のバックアップ手段として機能する。
【0022】
オフセット部3の外側面は、煉瓦特有の表面模様、色彩及び風合いを表出する。各オフセット部3は、例えば、10〜15mm程度の厚さを有し、オフセット部3を含む煉瓦1の全幅は、約110mmに設定される。各オフセット部3の長さ及び高さは、本体部分2の長さ及び高さよりも若干短い長さ及び高さに設定され、例えば、約230mm及び75mmに夫々設定される。
【0023】
各オフセット部3の下端部は、本体部分2の下面よりも3〜5mm程度垂下したスカート部4を形成する。両側のスカート部4の間には、凹所5が形成され、本体部分2の下面5aは、凹所5の底面を構成する。線型溝5bが、底面5aの両側部分に形成される。
【0024】
ここに、煉瓦1の頂面2a及び底面5aは、成形・焼成後の研削工程において、研削刃により研削される。線型溝5bは、本体部分2の下面とスカート部4との見切り縁として機能するので、底面研削作業は、凹所5の幅よりも僅かに狭い領域に限定される。このため、研削工程で使用される研削刃は、スカート部4との接触により磨耗することなく、本体部分2の下面全域を比較的容易に切削し、これを平準化ないし平滑化し得る。かくして、煉瓦1は、研削工程で研削した頂面2a及び底面5aを備えるので、組積工程における煉瓦1の高さ精度及び組積精度は大幅に向上する。
【0025】
本体部分2の頂面2aは、上記の如く、オフセット部3の上面よりも10〜15mm程度隆起することから、10〜15mm角程度の方形段部6が、本体部分2の両側に形成される。段部6は、煉瓦1を上下に積層したときに上側の煉瓦1のスカート部4を受入れ、5〜10mm程度の目地幅の横目地が上下の煉瓦1の間に形成される。精度向上を意図して研削された頂面2a及び底面5aの鋭利な縁部は、スカート部4の裏側に隠れ、外観に表出せず、これらの縁部を外部より視認することはできない。このため、煉瓦1は、所望の模様又は風合いを煉瓦1の全域に亘って表出し、しかも、スカート部4及び隆起部が重なり合う横目地構造は、表面張力による雨水等の進入を阻止する上で有効に機能する。
【0026】
本体部分2は、煉瓦1の長手方向に整列配置した比較的小径のボルト挿通孔7と、比較的大径の貫通孔8と、両端面2bに形成された垂直な半円形溝9とを備える。ボルト挿通孔7、貫通孔8及び半円溝9の曲率中心は、均等な間隔を隔てて本体部分2の中心線上に位置し、貫通孔8は、煉瓦1の中心に位置するボルト挿通孔7に対して左右対称に配置される。例えば、煉瓦1の長さが約240mmであるとき、各円形又は半円の中心は、約60mmの間隔を隔てて等間隔に配置される。ボルト挿通孔7の半径は、例えば、約4mm程度に設定され、貫通孔8の半径及び半円形溝9の曲率半径は、例えば、約20mmに設定される。
【0027】
貫通孔8は、煉瓦1の質量を削減し、煉瓦1を軽量化するばかりでなく、煉瓦1の全表面積を増大し、煉瓦製造時(乾燥工程)の煉瓦乾燥時間を短縮する。また、大径の貫通孔8を備えた煉瓦1は、後述する如く、壁体の角部又は端部等において、多様な緊締具(ボルト及びナット)の配置に適応し得る。
【0028】
図2に示す底面フラット型煉瓦1’は、標準煉瓦1の底面を成形・焼成後の研削工程において全面研削した構成のものであり、前述のスカート部を備えていない。従って、煉瓦1’の全高は、スカート部4の高さだけ、標準煉瓦1の全高よりも小さい。煉瓦1’は、このように全体的に平坦な底面5aを備えた点を除き、標準煉瓦1と実質的に同じ構成及び仕様の煉瓦である。
【0029】
図3には、第1形態のコーナー用煉瓦10(以下、「第1コーナー煉瓦10」という)の全体形状が図示されている。第1コーナー煉瓦10は、上記標準煉瓦1及び底面フラット型煉瓦1’と同じく、粘土を高温焼成した一体成形品からなる。しかしながら、第1コーナー煉瓦10は、上記煉瓦1、1’と異なり、半円形溝を端面2bに備えておらず、完全な直方体輪郭を有し、煉瓦10の頂面及び底面は、成形・焼成後の研削工程において全面的に研削される。
【0030】
第1コーナー煉瓦10の長さ、幅及び高さは、約230mm、110mm及び85mmに夫々設定される。第1コーナー煉瓦10は、上記煉瓦1、1’と同様、煉瓦10の長手方向に整列配置された比較的小径のボルト挿通孔17と、比較的大径の貫通孔18とを備える。上記煉瓦1、1’と異なり、第1コーナー煉瓦10においては、貫通孔18が中心位置に配置される。第2の貫通孔18が片側半部の中心に配置され、ボルト挿通孔17が他方の側の半部中心に配置される。なお、ボルト挿通孔17及び貫通孔18の直径は、ボルト挿通孔7及び貫通孔8と実質的に同一の寸法(約8mm及び約40mm)に設定される。
【0031】
図4(A)(B)(C) には、粘土を直方体輪郭に高温焼成してなる第2、第3及び第4形態のコーナー用煉瓦20、30、40が図示されている。第2、第3及び第4形態のコーナー用煉瓦20、30、40(以下、「第2コーナー煉瓦20」、「第3コーナー煉瓦30」、「第4コーナー煉瓦40」という)は、2つの貫通孔28:38:48と、単一のボルト挿通孔27:37:47とを備える点において、第1コーナー煉瓦10と一致し、一方の端面に垂直な半円形溝29:39:49を備えた点において、第1コーナー煉瓦10と相違する。なお、煉瓦20、30、40の全体寸法、ボルト挿通孔17の直径及び貫通孔18の直径は、上記第1コーナー煉瓦10と実質的に同一である。
【0032】
第2コーナー煉瓦20(図4(A))におけるボルト挿通孔27及び貫通孔28の配置は、第1コーナー煉瓦10におけるボルト挿通孔17及び貫通孔18の配置と一致する。半円形溝29は、ボルト挿通孔27を配置した側の端面に形成される。第3コーナー煉瓦30のボルト挿通孔37及び貫通孔38の配置は、第1コーナー煉瓦10と実質的に一致する。しかしながら、煉瓦30の半円形溝39は、第2コーナー煉瓦20とは逆の位置、即ち、第2の貫通孔38を配置した側の端面に形成される。第4コーナー煉瓦40におけるボルト挿通孔47及び貫通孔48の配置は、標準煉瓦1のボルト挿通孔7及び貫通孔8と一致する。しかしながら、半円形溝49は、片側の端面にのみ形成される。
【0033】
上下の煉瓦の間に介装可能な金属プレート51、52が、図5に図示されている。煉瓦1の長さと概ね同等の長さを有する2穴プレート51が、図5(A)に図示されており、煉瓦1の概ね1.5倍の全長を有する3穴プレート52が、図5(B)に図示されている。各プレート51、52は、板厚1mm程度の長方形の薄板からなり、プレート51、52の幅は、本体部分2の幅よりも僅かに小さく設定される。
【0034】
プレート51、52には、比較的小径のボルト挿通孔53が穿設されるとともに、比較的大径のボルト挿通孔54が穿設される。ボルト挿通孔53、54は、原則として交互に配置される。ボルト挿通孔53の直径は、煉瓦緊締ボルト60(図6)の外径よりも僅かに大きな寸法に設定され、ボルト挿通孔54の直径は、ボルト挿通孔53よりも約6mm程度、大きな寸法に設定される。煉瓦緊締ボルト(図6)をボルト挿通孔54に挿入したとき、かなりのクリアランスが挿通孔54に形成されるので、挿通孔54を適当に配置することにより、煉瓦1に対するプレート51、52の位置決め作業が簡素化するとともに、煉瓦組積時に生じ得る煉瓦緊締ボルト60の施工誤差(傾斜又は水平変位)が許容される。
【0035】
この他、適当な板厚を有するアジャスタプレート(図示せず)が煉瓦組積時に使用される。煉瓦組積工程では、板厚2mm、3mm等に適当に設定した数種類の金属盲板又は金属帯板がアジャスタプレートとして予め用意される。アジャスタプレートは、煉瓦の水準調整を要する際に、煉瓦間に適宜介挿される。
【0036】
図6乃至図8は、基本的な標準煉瓦1の組積工法を示す断面図及び斜視図である。
煉瓦1は、上下に積層され、金属プレート51又は52が、煉瓦1の間に介挿される。図8に示す如く、煉瓦1は、千鳥配列に組積され、上下の煉瓦1は、半部寸法だけ相対的に壁芯方向にずれた位置関係に配置される。連接する左右の煉瓦1の半円溝9は、長ナット(又は高ナット)70を収容可能な円形断面の中空部80を形成する。煉瓦1のボルト孔7は、上段及び下段煉瓦1の半円溝9の曲率中心、即ち、中空部80の中心と整合し、他方、煉瓦1の貫通孔8は、上下に整列する。上下の煉瓦1の間に介挿された金属プレート51、52のボルト挿通孔53、54は、中空部80及びボルト挿通孔7と整合する。2層に積層した煉瓦と同等の高さ(長さ)を有する全螺子ボルト60が、挿通孔7、中空部80、挿通孔53、54に挿入され、ボルト60を螺入可能な長ナット70が、中空部80に挿入される。
【0037】
図6に示す組積工程において、既に組積した煉瓦1A:1Bの上面にプレート51を配置し、ボルト挿通孔53と整合するように丸座金63及びバネ座金62をプレート51上に載置する。ボルト挿通孔53、丸座金63及びバネ座金62を貫通して上方に突出するボルト60Aの上端部に対して、長ナット70を螺合し、ボルト60Aの上端部を内螺子61の下半部に螺入せしめる。
【0038】
長ナット70をボルト60Aに螺合するにあたって、図6に仮想線で示す専用脱着工具100が使用される。脱着工具100は、携帯可能な駆動部101、ボルト60A及び長ナット70に選択的に係合可能なソケット部102、更には、ソケット部102の基端部を駆動部101の回転軸104に一体的に連結可能な連結部103を備える。ソケット部102は、長ナット70を受入れ、駆動部101のトルクを長ナット70に伝達し、長ナット70を螺合方向に回転させる。長ナット70は、ボルト60Aに対して相対回転し、ボルト60Aの上端部に締結される。
【0039】
引き続く組積工程において、上層の煉瓦1Cを下層煉瓦1B上に更に組積する。隣接する煉瓦1Cの半円溝9により中空部80を形成し、長ナット70を中空部80内に収容する。金属プレート51を煉瓦1C上に積層し、更に上層の煉瓦1Dを金属プレート51上に積層する。ボルト60Bを最上層煉瓦1Dのボルト挿通孔7に挿入し、ボルト60Bの下端部を長ナット70内に螺入する。ボルト60Bを長ナット70に螺合するにあたって、上述の脱着工具100を使用し得る。脱着工具100のソケット部102は、ボルト60Bの上端部を受入れ、駆動部101のトルクをボルト60Bに伝達し、ボルト60Bを螺合方向に回転させ、この結果、ボルト60Bは、ナット70に締結する。
【0040】
かくして組積した煉瓦1A:1B:1C:1Dの状態が図7に示されている。煉瓦1、丸座金63、バネ座金62、ボルト60及び長ナット70を組付ける工程が煉瓦1C:1Dの上層において更に反復実施され、これにより、煉瓦1を緊締具構成要素60:62:63:70にて一体的に組積してなる連続的な壁体が施工される。
【0041】
ここに、上下の長ナット70に螺合したボルト60には、締結トルクに相応する引張応力がプレストレスとして作用し、上下のプレート51、52間に積層した煉瓦1には、圧縮応力がプレストレスとして作用する。しかも、上層のボルト60及び長ナット70のトルクは、直下のボルト60及び長ナット70に伝達し、これを更に締結せしめるように作用する。つまり、直列に連結した一連のボルト60及び長ナット70は、上層のボルト60及び長ナット70の締結トルクを下層のボルト60及び長ナット70に伝達し、下層のボルト60及び長ナット70は、煉瓦1を上層に組積するにつれて更に強固な締結トルクで螺合する。このため、下層のボルト60及び煉瓦1には、かなり高強度のプレストレスが作用し、この結果、水平加振力及び垂直加振力に対する壁体の剛性及び靭性は、実質的にかなり向上する。
【0042】
図9は、図6乃至図8に示す組積工法に従って構築された壁体のコーナー部を例示する斜視図である。なお、図9において、各層に介挿されるプレート51、52については、図を簡略化するために、図示を省略してある。
【0043】
煉瓦1の壁体Wは、建築物の角部等において所定角度に接合し、コーナー部Cを形成する。コーナー部Cには、図3に示す第1コーナー煉瓦10が、交互に直交するように積層される。出隅部に位置する煉瓦10の貫通孔18は、垂直方向に整列し、大径の連続垂直孔を出隅部に形成する。長さ1m程度の長尺の大径・全螺子ボルト65が、貫通孔18に挿入され、上述の全螺子ボルト60と同様、長ナット(図示せず)を介して相互に連結される。壁体Wの最上層には、L型の金属プレート55が配置され、ナット69がボルト65に螺着する。連続するボルト65は、最上層ナット69をボルト65に螺着する際に全体的に高い締結トルクで締付けられ、プレストレスを導入される。
【0044】
コーナー煉瓦10はスカート部4及び段部6を備えていないことから、標準煉瓦1を組積した直線的壁体部分Wと、コーナー部分Cとの間には、底面フラット型煉瓦1’が組積される。底面フラット型煉瓦1’の半部は、コーナー煉瓦10と部分的に重なり合い、底面フラット型煉瓦1’の残部は、標準煉瓦1と重なり合う。なお、基礎(図示せず)の上面に接する壁体Wの最下段にも又、底面フラット型煉瓦1’が配置される。
【0045】
このような第1コーナー煉瓦10を使用したコーナー部Cの組積工法によれば、第1コーナー煉瓦10のボルト挿通孔17及び貫通孔18を使用してコーナー部Cを構築し得るので、第1コーナー煉瓦10は、所期の目的を達成し得る。
【0046】
なお、上記の如く、全螺子ボルト60及び長ナット70を使用した煉瓦組積工法においては、全標準煉瓦1に所望の如くプレストレスを導入するには、ボルト挿通孔7と中空部80(又は貫通孔8)とが上下に整列し、好ましくは、交互に配置される必要がある。これに対し、第1コーナー煉瓦10を使用したコーナー部Cにあっては、図11(A)に示す如く、第1コーナー煉瓦10に隣接した標準煉瓦1には、プレストレスを導入困難なもの(斜線で示す)が生じる。
【0047】
図10は、図9に示すコーナー部の変形例を例示する斜視図である。
図10に示す壁体のコーナー部Cにおいては、図4(A)に示す第2コーナー煉瓦20が、出隅部に組積される。第2コーナー煉瓦20を使用したコーナー部Cでは、煉瓦20の半円形溝29は、隣接する標準煉瓦1の半円形溝9と協働して長ナットを収容可能な中空部80を一段置きに形成し、この結果、全螺子ボルト60を挿通可能なボルト挿通孔7と、長ナット70を収容可能な中空部80とが、図11(B)に示す如く、一段置きに交互に形成される。このため、第2コーナー煉瓦20に隣接する煉瓦1に対して、図6乃至図8に示す組積構造を適用し、所望のプレストレスを煉瓦1に導入することができる。なお、図3及び図4(A)に示す第1及び第2コーナー煉瓦10、20をコーナー部Cに交互に積層しても良い。
【0048】
図12及び図13は、図6乃至図8に示す組積工法に従って構築された壁体の開口部廻りの納まり詳細を例示する斜視図である。図12は、標準煉瓦1を壁芯に沿って単一列に配列したシングルブリック壁に関するものであり、図13は、標準煉瓦1を2列に整列配置したダブルブリック壁に関するものである。
【0049】
建築物の壁体Wには、窓枠、扉枠、設備開口部等の各種開口部が形成される。図4(C)に示す第4コーナー煉瓦40が、図12に示すようなシングルブリック壁の開口枠部分Fに使用される。壁体の開口部廻りには、第4コーナー煉瓦40の他、標準煉瓦1、底面フラット型煉瓦1’およびコラム煉瓦90が使用される。コラム煉瓦90は、図12に概略的に平面形態を示す如く、コーナー煉瓦40を半割りにした全体寸法を有し、中央部にボルト挿通孔97を備えるとともに、片側の端面に半円形溝99を備える。なお、第4コーナー煉瓦40がスカート部4及び段部6を備えていないことから、第4コーナー煉瓦40と部分的に重なり合う部分には、底面フラット型煉瓦1’が使用される。
【0050】
開口部Oの開口枠部分Fでは、壁体Wの部分と異なり、開口部下端に位置する標準煉瓦1から組積し始める。第4コーナー煉瓦40とコラム煉瓦90とを交互に積層し、コラム煉瓦90の半円形溝99と底面フラット型煉瓦1’の半円形溝9とにより、中空部80を一段置きに形成し、長ナット70を中空部80内に収容する。中空部80及びボルト挿通孔47にボルト60、長ナット70、プレート51、52を使用して開口枠部分Fを垂直に組積する。同時に、コラム煉瓦90のボルト挿通孔97及び貫通孔48にボルト60及び長ナット70を交互に配置し、相互連結する。この際、前述の如く、ボルト60及び長ナット70の締付け力により第4コーナー煉瓦40及びコラム煉瓦90にプレストレスを導入する。
【0051】
他方、図13に示すダブルブリック壁においては、第3コーナー煉瓦30を使用して開口枠部分Fを施工する。ボルト60、長ナット70、プレート51、52を使用して第3コーナー煉瓦30を交互に組積し、ボルト60及び長ナット70の締付け力により第3コーナー煉瓦30にプレストレスを導入する。第3コーナー煉瓦30と部分的に重なり合う部分には、底面フラット型煉瓦1’を組積し、標準煉瓦1の壁体Wに連続する開口枠部分を形成する。
【0052】
図14は、図6乃至図8に示す組積工法に従って構築された柱型部分の構造を示す斜視図である。
2階の床構造体又は屋根の小屋組等を構成する梁等の横架材Bを標準煉瓦1の壁体(殊に、シングルブリック壁)で支持する場合、鉄骨トラスや、構造上の梁等の支持部が壁体から外部に露出することから、壁体及び横架材の接合部を意匠的に処理せざるを得ない等の不都合が生じる。図14に示す柱型部分Dは、横架材Bの荷重を支持し、垂直荷重を基礎部分(図示せず)に応力伝達する鉛直材を構成する。
【0053】
柱型部分Dは、一対の第1コーナー煉瓦10を各層毎に角度90°転向しながら交互に積層したものである。第1コーナー煉瓦10のボルト挿通孔17及び貫通孔18は、上下方向に交互に配置され、金属プレート51が、各層の第1コーナー煉瓦10の間に介挿される。金属プレート51は、ボルト挿通孔53に相応する位置に小径のボルト挿通孔53を有し、貫通孔18に相応する位置に比較的大径のボルト挿通孔54を有する。
【0054】
ボルト60及び長ナット70を締結しながら第1コーナー煉瓦10を組積することにより、第1コーナー煉瓦10にプレストレスを導入しつつ、一体的な柱型部分Dを施工し得る。柱型部分Dの上端面から突出するボルト60には、横架材Bの端部ボルト孔を係止し、ナット66をボルト60に締付け、これにより、柱型部分Dの上端部に横架材Bの端部を固定する。
【0055】
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例も又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、いうまでもない。
【0056】
例えば、上記煉瓦の寸法は、建築物の規格、工業生産の規格等の各種規格に応じて適当に変更し得るものである。
また、上記実施例では、緊締具として全螺子ボルトを使用しているが、ナットと螺合する部分にのみ外螺子を備えたボルトを緊締具として使用しても良い。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の上記構成によれば、コーナー部、開口部、柱型部等の如く、多様な建築物の各部構造に適合可能な煉瓦組積構造及び煉瓦組積工法を提供することができる。
【0058】
また、本発明によれば、コーナー部、開口部、柱型部等の如く、多様な建築物の各部構造に適合可能な煉瓦を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】標準煉瓦の形態を示す平面図、正面図及び側面図である。
【図2】底面フラット型煉瓦の形態を示す平面図、正面図及び側面図である。
【図3】第1コーナー煉瓦の形態を示す平面図、正面図及び側面図である。
【図4】第2乃至第4コーナー煉瓦の形態を示す平面図である。
【図5】金属プレートの平面形態を示す平面図である。
【図6】標準煉瓦の組積工法を示す断面図である。
【図7】標準煉瓦の組積工法を示す断面図である。
【図8】標準煉瓦の組積工法を示す斜視図である。
【図9】図6乃至図8に示す組積工法に従って構築された壁体のコーナー部を例示する斜視図である。
【図10】図9に示すコーナー部の変形例を例示する斜視図である。
【図11】図9及び図10に示すコーナー部におけるボルト挿通孔及び中空部の配列を示す概略平面図である。
【図12】図6乃至図8に示す組積工法に従って構築されたシングルブリック壁の開口部廻りの納まり詳細を例示する斜視図である。
【図13】図6乃至図8に示す組積工法に従って構築されたダブルブリック壁の開口部廻りの納まり詳細を例示する斜視図である。
【図14】図6乃至図8に示す組積工法に従って構築された柱型部分の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 標準煉瓦
1’底面フラット型煉瓦
7;17;27;37;47 ボルト挿通孔
8;18;28;38;48 貫通孔
9;19;29;39;49 半円形溝
10 第1コーナー煉瓦
20 第2コーナー煉瓦
30 第3コーナー煉瓦
40 第4コーナー煉瓦
60 煉瓦緊締ボルト(全螺子ボルト)
65 大径・全螺子ボルト
70 長ナット
80 中空部
90 コラム煉瓦
C コーナー部
D 柱型部分
Claims (14)
- 煉瓦及び金属プレートを積層するとともに、前記金属プレートのボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊締して該緊締具のプレストレス下に上下の煉瓦を一体的に相互連結する煉瓦組積構造において、
前記煉瓦は、前記煉瓦を上下方向に貫通するボルト挿通孔(7;17;27;37;47)及び貫通孔(8;18;28;38;48)を備え、
前記煉瓦のボルト挿通孔は、前記緊締具を構成するボルト(60)が貫通可能な直径を有し、
前記煉瓦の貫通孔は、該煉瓦のボルト挿通孔よりも大きな直径であって、前記ボルトに螺合可能なナット(70)を挿入可能な直径を有し、
前記煉瓦のボルト挿通孔及び貫通孔は、前記煉瓦の中心線上において前記煉瓦の長手方向に整列配置されることを特徴とする煉瓦組積構造。 - 前記煉瓦には、複数の前記貫通孔が形成されることを特徴とする請求項1に記載の煉瓦組積構造。
- 前記ボルト挿通孔及び貫通孔の中心位置は、前記煉瓦の長手方向に均等分割した位置に位置決めされることを特徴とする請求項1又は2に記載の煉瓦組積構造。
- 前記煉瓦の端面には、半円形の垂直溝(9;19;29;39;49) が更に形成され、該垂直溝の曲率中心は、前記煉瓦の中心軸線上に位置決めされることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の煉瓦組積構造。
- 前記垂直溝は、連接する煉瓦の垂直溝と協働して垂直な中空部(80)を形成し、該中空部は、前記ナットを収容可能な直径を有することを特徴とする請求項4に記載の煉瓦組積構造。
- 前記貫通孔が上下に整列するように積層し且つ前記煉瓦を交互に直交する方向に配向したとき、前記貫通孔は、長尺の大径ボルト(65)を挿入可能な連続する垂直孔を形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の煉瓦組積構造。
- 煉瓦と、ボルト挿通孔を備えた金属プレートとを交互に積層し、前記ボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊締して該緊締具にプレストレスを導入しながら前記煉瓦を上下方向に一体的に相互連結する煉瓦組積工法において、
前記緊締具を構成するボルト (60) が上下方向に貫通可能なボルト挿通孔 (17;27;37;47) と、前記ボルト挿通孔(17;27;37;47) の直径よりも大きな直径を有し且つ上下方向に貫通する貫通孔(18;28;38;48) とを備えたコーナー煉瓦(10;20;30;40) を積層し、前記貫通孔を上下方向に整列させて比較的大径の垂直孔を形成し、比較的大径の長尺ボルト(65)を前記貫通孔に挿通することを特徴とする煉瓦組積工法。 - 煉瓦と、ボルト挿通孔を備えた金属プレートとを交互に積層し、前記ボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊締して該緊締具にプレストレスを導入しながら前記煉瓦を上下方向に一体的に相互連結する煉瓦組積工法において、
前記緊締具を構成するボルト (60) が上下方向に貫通可能なボルト挿通孔 (17;27;37;47) と、このボルト挿通孔(17;27;37;47) の直径よりも大きな直径を有し且つ前記煉瓦を上下方向に貫通する貫通孔(18;28;38;48) とを備えたコーナー煉瓦(10;20;30;40) を積層し、貫通孔及びボルト挿通孔を上下方向に整列させ、前記緊締具を構成するナット(70)を前記貫通孔に収容することを特徴とする煉瓦組積工法。 - 上下方向に貫通する前記ボルト挿通孔及び前記貫通孔を備え、上面に中央隆起部(2a)を備え且つ下面の側縁にスカート部(4) を備えた標準煉瓦(1) を直線的な壁体部分(W) に組積し、前記壁体のコーナー部(C) に前記コーナー煉瓦を組積するとともに、前記コーナー煉瓦と少なくとも部分的に重なり合う部分には、前記標準煉瓦から前記スカート部を削除した形態を有する底面フラット型煉瓦(1')を組積したことを特徴とする請求項7又は8に記載の煉瓦組積工法。
- 中心部に前記ボルト挿通孔(97)を備えたコラム煉瓦(90)を上下のコーナー煉瓦の間に介挿し、該コラム煉瓦に挿入した前記ボルト(60)の上端部及び下端部を前記コーナー煉瓦の貫通孔内のナット(70)に螺入することを特徴とする請求項8に記載の煉瓦組積工法。
- 煉瓦と、ボルト挿通孔を備えた金属プレートとを交互に積層し、前記ボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊締して該緊締具にプレストレスを導入しながら前記煉瓦を上下方向に一体的に相互連結する煉瓦組積工法において、
前記緊締具を構成するボルト (60) が上下方向に貫通可能なボルト挿通孔 (17;27;37;47) と、このボルト挿通孔 (17;27;37;47) の直径よりも大きな直径を有し且つ前記煉瓦を上下方向に貫通する貫通孔 (18;28;38;48) とを備えたコーナー煉瓦 (10;20;30;40) を積層し、上下のコーナー煉瓦を直交する方向に配向し、該コーナー煉瓦の貫通孔に挿入した前記ナット(70)と、前記コーナー煉瓦のボルト挿通孔に挿入したボルト(60)とを相互連結して柱型を形成することを特徴とする煉瓦組積工法。 - 煉瓦及び金属プレートを積層するとともに、前記金属プレートのボルト挿通孔を貫通する緊締具を緊締して該緊締具のプレストレス下に上下の煉瓦を一体的に相互連結する煉瓦組積構造に使用される煉瓦において、
煉瓦を上下方向に貫通するボルト挿通孔(7;17;27;37;47) 及び貫通孔(8;18;28;38;48)を備え、
煉瓦のボルト挿通孔は、前記緊締具を構成するボルト(60)が貫通可能な直径を有し、前記金属プレートのボルト挿通孔と整合する位置に配置され、
前記貫通孔は、前記煉瓦のボルト挿通孔よりも大きな直径であって、前記ボルトに螺合可能なナット(70)を挿入可能な直径を有し、
前記煉瓦のボルト挿通孔は、煉瓦を組積したときに上側又は下側の煉瓦の前記貫通孔と整列する位置に配置されることを特徴とする煉瓦。 - 前記ボルト挿通孔及び貫通孔は、前記煉瓦の中心線上において前記煉瓦の長手方向に整列配置されることを特徴とする請求項12に記載の煉瓦。
- 前記煉瓦の端面には、半円形の垂直溝 (9;19;29;39;49) が更に形成され、該垂直溝の曲率中心は、前記煉瓦の中心軸線上に位置決めされ、前記垂直溝は、連接する煉瓦の垂直溝と協働して垂直な中空部 (80) を形成し、該中空部は、前記緊締具を構成するナット (70) を収容可能な直径を有することを特徴とする請求項12又は13に記載の煉瓦。
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