JP3706198B2 - Water-based printing ink binder - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水性印刷インキ用バインダーに関する。さらに詳しくは、インキの再溶解性が良く、塗膜の耐油性に優れかつ低臭気性である水性印刷インキ用バインダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水性の印刷インキ用バインダーとしては、ポリウレタン樹脂エマルションからなるもの(特開昭63−37160号公報、特開平2−238015号公報など)が知られている。しかしこれらのものは、樹脂が水中に分散したエマルションであるため、エマルション粒子が凝集すると再溶解性が悪く、印刷中に版詰まりを起こす問題がある。また、水溶性のポリエーテル系ポリウレタン樹脂からなるもの(たとえば特開昭55−134635号公報)が提案されているが、インキとした場合の耐油性が悪くなる問題がある。このような問題を解決するものとして、平均官能基数が2未満の分子末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの中和物を水中で鎖伸長してなるもの(特開平7−3199号公報)が提案されているが、このものは中和剤に有機アミン(3級アミン)を使用する水溶性ポリウレタン樹脂であるために、通常の印刷乾燥条件では一部の有機アミンが塗膜中に残存して不快な臭気を有する問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、インキの再溶解性が良好で印刷途中に版詰まりすることなく良好な印刷物が得られ、しかも印刷物とした場合の塗膜の耐油性が良好でかつ残存有機アミン等の臭気が極めて少ない水性印刷インキ用バインダーを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、分子末端にイソシアネート基と分子側鎖にアニオン性基とを含有するポリウレタン樹脂をアンモニアで末端封止するとともに該アニオン性基を中和し、親水性を付与して水性化することで上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
【0005】
すなわち本発明は、有機ポリイソシアネート(a)、ポリエステルポリオール(b)、分子内にアニオン性基と少なくとも2個の活性水素含有基とを有する化合物(c)および必要により鎖伸長剤(d)から誘導された分子末端にイソシアネート基を含有するポリウレタン樹脂(A)を、アンモニアで末端封止するとともに該アニオン性基を中和し、水性媒体中に溶解させてなる水性ポリウレタン樹脂からなることを特徴とする水性印刷インキ用バインダーである。
【0006】
【発明に実施の形態】
有機ポリイソシアネート(a)としては、例えば▲1▼芳香族ジイソシアネート[2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−または2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)など];▲2▼脂肪族ジイソシアネート[ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンジイソシアネートなど];▲3▼脂環族ジイソシアネート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)など];▲4▼芳香脂肪族ジイソシアネート[キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)など];▲5▼これらの有機ジイソシアネートの変性体(たとえばイソシアヌレート、ビュレット、カーボジイミドなどの変性体)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは脂環族ジイソシアネートおよび芳香脂肪族ジイソシアネートであり、特に好ましいものはIPDI、水添MDI、TMXDIおよびXDIである。
【0007】
ポリエステルポリオール(b)としては、▲1▼数平均分子量500以下の低分子ポリオール[エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2,4−トリメチル−1,6ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチルプロピレングリコール、2,2−ジメチロールオクタン、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、ビスヒドロキシルベンゼン、アルキルジアルカノールアミン、ビスフェノールAのアルキレンオキシド(たとえばエチレンオキシド、プロピレンオキシドなど)低モル付加物など]と多価カルボン酸(アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ダイマー酸またはこれらのエステル形成性誘導体)からなる末端ヒドロキシル基を有する縮合ポリエステルポリオール、▲2▼ラクトンポリエステルポリオール(ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオールなど)、▲3▼ポリカーボネートジオールなどが挙げられる。これらのうちで好ましいものは炭素数5〜10の直鎖または分岐の低分子ポリオールと多価カルボン酸とからの縮合ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオールおよびポリカーボネートジオールであり、特に好ましくは炭素数5〜10の分岐の低分子ポリオールとジカルボン酸とからの縮合ポリエステルポリオール[ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)ジオール、ポリ(1,4−ペンタンアジペート)ジオール、ポリ(2,5−ヘキサンアジペート)ジオール、ポリ(2−ブチル−2−エチルプロピレンアジペート)ジオール、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,6ヘキサンアジペート)ジオールおよびポリ(2−メチル−1,8−オクタンアジペート)ジオール]である。
【0008】
本発明において、ポリエステルポリオール(b)の数平均分子量は、通常500〜10,000、好ましくは700〜6,000である。分子量が500未満ではポリウレタン樹脂の皮膜が硬くなり、インキとした場合にプラスチックフィルムへの接着性が低下し、10,000を越えると該ポリウレタン樹脂の皮膜が柔らかくなりすぎ、インキとした場合に塗膜の耐油性および耐ブロッキング性が低下する。
【0009】
分子内にアニオン性基と少なくとも2個の活性水素含有基とを有する化合物(c)としては、例えば▲1▼ヒドロキシ酸(グリコール酸、酒石酸、4,6−ジヒドロキシイソフタル酸、α,α−ジメチロールプロピオン酸、α,α−ジメチロール酪酸、α,α−ジメチロールノナン酸およびこれらにカプロラクトンモノマーを付加重合させて得られるカルボキシル基含有ポリカプロラクトンジオールなど);▲2▼ヒドロキシスルホン酸(1,7−ジヒドロキシナフタリンスルホン酸など);▲3▼アミノスルホン酸(2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、分子内に2個の水酸基と1個のカルボキシル基を有する化合物(α,α−ジメチロールプロピオン酸、α,α−ジメチロール酪酸およびこれらにカプロラクトンモノマーを付加重合させて得られるカルボキシル基含有ポリカプロラクトンジオール)である。
【0010】
(c)のアニオン性基がカルボキシル基の場合の該カルボキシル基の含量は、ポリウレタン樹脂(A)の重量に基づき通常1.0〜7.0重量%、好ましくは1.5〜6.0重量%、特に好ましくは2.0〜5.0重量%である。カルボキシル基の含量が1.0重量%未満では安定な水性ポリウレタン樹脂が得られず、7.0重量%を越えるとインキとしたときの皮膜の耐水性が低下する。
【0011】
必要により用いられる鎖伸長剤(d)としては、低分子ポリオールおよびポリアミンが挙げられる。低分子ポリオールとしては前記(b)の項で例示した平均分子量500以下の低分子ポリオールが挙げられる。ポリアミンとしては、脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、など);脂環族ジアミン(イソフォロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサンなど);芳香族ジアミン(4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);芳香脂肪族ジアミン(キシリレンジアミンなど);ヒドラジンもしくはその誘導体(アジピン酸ジヒドラジドなど)およびこれら2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは低分子ポリオールである。
【0012】
本発明におけるポリウレタン樹脂(A)の末端イソシアネート基の濃度は通常0.1〜1.5重量%、好ましくは0.2〜1.0重量%、特に好ましくは0.3〜0.8重量%である。イソシアネート基濃度が0.1重量%未満では得られる水性ポリウレタン樹脂の分子量が大きくなり、インキとした場合に再溶解性が低下し、1.5重量%を越えると得られる水性ポリウレタン樹脂の分子量が小さくなり、インキとした場合に接着強度および耐油性が低下する。
【0013】
本発明における水性ポリウレタン樹脂の製法を例示すると、有機溶剤の存在下または非存在下で、前記の(a)、(b)、(c)および必要により(d)を反応させて分子末端にイソシアネート基を有するポリウレタン樹脂(A)を作成し、該(A)にアンモニアを加えて分子末端のイソシアネート基を封止とともに、アニオン性基(カルボキシル基等)を中和した後水性媒体中に溶解させて、必要により有機溶剤を除去することにより水性ポリウレタン樹脂を得る方法が挙げられる。
該(A)の製造に際しての、(b)、(c)および必要により(d)の活性水素含有基の合計と、(a)のイソシアネート基との当量比は通常1:(1.02〜2)、好ましくは、1:(1.05〜1.5)である。
【0014】
ポリウレタン樹脂(A)の製造方法は特に制限はなく、▲1▼各成分を一度に反応させるワンショット法または▲2▼段階的に反応させる多段法[たとえば(b)と(a)と反応させてイソシアネート基末端プレポリマーを形成したのち、活性水素化合物の残部を加えてさらに反応させて製造する方法など]のいずれの方法で製造してもよい。
【0015】
また、該(A)の製造にあたり、必要により分子内に活性水素を1個有する化合物[モノアルコール(例えばメタノール、ブタノール)またはモノアミン(例えばブチルアミン、ジブチルアミン)など]を併用することができる。
【0016】
ポリウレタン樹脂(A)の合成反応は通常20〜140℃、好ましくは40〜120℃で行われる(ただし、ポリアミンを反応させる場合は通常100℃以下、好ましくは0〜80℃での温度でおこわれる。)
【0017】
反応を促進させるため、通常のウレタン化反応において使用されるアミン触媒(トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミンなど)、錫系触媒(ジブチル錫ジラウリレート、ジオクチル錫ジラウリレート、オクチル酸錫など)、チタン系触媒(テトラブチルチタネートなど)などを用いてもよい。
【0018】
また、反応は(a)に不活性な有機溶剤[ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセロソルブアセテートなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラハイドロフラン、など)、炭化水素類(n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、テトラリン、トルエン、キシレンなど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、N−メチルピロリドンなど]の中で行ってもよく、該有機溶剤を反応途中または反応後に加えてもよい。
【0019】
本発明における水性ポリウレタン樹脂の数平均分子量は、通常5,000〜200,000、好ましくは8,000〜100,000である。数平均分子量が5,000未満ではインキとした場合に塗膜の耐ブロッキング性が不良となり、200,000を越えるとインキの再溶解性が低下する。
【0020】
本発明の水性印刷インキ用バインダーは、通常該水性ポリウレタン樹脂を水性媒体に溶解させた溶液として用いられる。該溶液の樹脂濃度は通常10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%である。また、粘度は通常50〜100,000cP/25℃、好ましくは100〜10,000cP/25℃である。
【0021】
本発明の水性印刷インキ用バインダーを構成する樹脂は、該水性ポリウレタン樹脂単独でもよく、必要により他の水性樹脂を併用してもよい。併用できる他の水性樹脂としてはアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレンマレイン酸共重合系樹脂およびロジン系樹脂が挙げられる。
【0022】
また、必要に応じて安定剤、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、凍結防止剤,増粘剤などの添加剤を加えることができる。これらの具体例としては下記のものが挙げられる。
安定剤:ヒンダードフェノール系、ヒドラジン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、オキザリックアシッドアニリド系またはヒンダードアミン系安定剤など。
界面活性剤:ノニルフェノールのエチレンオキサイド付加物などのノニオン界面活性剤、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリュウム塩などのアニオン界面活性剤など。
消泡剤:シリコーン系またはアルコール系の消泡剤。
防腐剤:有機窒素硫黄化合物系または有機硫黄ハロゲン化合物系防腐剤など。
凍結防止剤:エチレングリコール、プロピレングリコールなど。
増粘剤:セルロース誘導体、でんぷん誘導体またはポリビニールアルコールなど。
【0023】
本発明の水性印刷インキ用バインダーに、必要により顔料分散剤、溶剤としての水および/またはアルコール類(エチルアルコール、イソプロピルアルコールなど)などを配合し、サンドグラインダーミル、ボールミルなどの通常のインキ製造装置を用いて混練することで水性印刷インキとすることができる。
【0024】
本発明のバインダーを使用した水性印刷インキの配合処方の一例を示せば下記とおりである(%は重量%を示す)。
本発明のバインダー(固形分の量) 10〜30%
顔料 5〜40%
他の樹脂類 0〜10%
溶剤(樹脂成分中の溶剤も含む) 40〜70%
【0025】
本発明のバインダーからなる水性印刷インキは、一液型水性印刷インキとして使用してもよいが、硬化剤と併用して二液型水性印刷インキとして使用することもできる。該硬化剤としては、たとえば▲1▼水性のポリエポキシ化合物[ビスフェノールA型グリシジルエーテルまたは水添ビスフェノールA型グリシジルエーテルの水性分散体;エチレングリコールまたはポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル;グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビトールなどの多価アルコールのポリグリシジルエーテル;グリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビトールなどにアルキレンオキシド(炭素数2〜3)を付加させたもののポリグリシジルエーテルで水溶性のものなど]、▲2▼水性のアミノ樹脂[メチロール化またはアルコキシメチル化された尿素またはメラミン樹脂]、▲3▼ポリイソシアネート系化合物[IPDIまたはHDIの3量化物をメチルエチルケトオキシムまたはε−カプロラクタムなどでブロックしたブロック化ポリイソシアネートの水性分散体]、▲4▼オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらのうち好ましくは水性のポリエポキシ化合物である。
該硬化剤の添加量は水性ポリウレタン樹脂の重量に基づき、通常0〜30重量%、好ましくは0〜20重量%である。
【0026】
本発明のバインダーを用いた水性印刷インキは、従来の水性印刷インキと比べ、再溶解性、耐油性に優れ、かつ低臭気であるため、特に特殊グラビアインキおよびフレキソインキとして好適である。該インキの適用対象としては、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、セロファンフィルムなどが挙げられる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において部は重量部、%は重量%を示す。
【0028】
実施例1
温度計および撹拌機を備えた加圧重合器に、数平均分子量4,000のポリ(3−メチルペンタンアジペート)ジオール〔クラポールP−4010;(株)クラレ製〕772部、1,4−ブタンジオール19部、ジメチロールプロピオン酸119部、IPDI290部およびアセトン800部を仕込み、撹拌下80℃で10時間反応させ、NCO含量0.30%のNCO末端ポリウレタン樹脂のアセトン溶液を得た。得られたアセトン溶液を30℃に冷却して28%アンモニア水49部を加えた。次いで水1765部を該アセトン溶液に加え、減圧下50〜60℃でアセトンを除去し、固形分40.0%、粘度660cP/25℃のポリウレタン樹脂水溶液を得た。この樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(以下同様)は15,000であった。
【0029】
得られた水性ポリウレタン樹脂溶液をバインダーとして用いて、次の処方にて印刷インキを作成した。
水性ポリウレタン樹脂溶液 100部
顔料(ルチル型酸化チタン) 80部
イソプロパノール 30部
水 90部
セラミックボール 150部
上記の原料混合物を内容積500mlのスチール缶に入れて、ペイントコンデイショナー(レッドデビル社製)にて1時間混練し印刷インキ[1]を得た。
【0030】
実施例2
温度計および撹拌機を備えた加圧重合器に、数平均分子量2,000のポリネオペンチルアジペートジオール618部、1,4−ブタンジオール20部、ジメチロールプロピオン酸102部、IPDI290部およびアセトン670部を仕込み、撹拌下80℃で10時間反応させ、NCO含量0.20%のNCO基末端ポリウレタン樹脂のアセトン溶液を得た。得られたアセトン溶液を30℃に冷却して28%アンモニア水42部を加えた。次いで水1515部を該アセトン溶液に加え、減圧下50〜60℃でアセトンを除去し、固形分40.0%、粘度460cP/25℃のポリウレタン樹脂水溶液を得た。この樹脂の数平均分子量は28,000であった。
得られた樹脂溶液をバインダーとして用いた以外は実施例1と同様にして印刷インキ[2]を得た。
【0031】
実施例3
温度計および撹拌機を備えた加圧重合器に、数平均分子量2,000のポリ−ε−カプロラクトンジオール309部、数平均分子量2,000のポリネオペンチルアジペートジオール309部、分子量350のビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物78部、ジメチロールプロピオン酸102部、IPDI290部およびアセトン720部を仕込み、撹拌下80℃で10時間反応させ、NCO含量0.40%のNCO基末端ポリウレタン樹脂のアセトン溶液を得た。得られたアセトン溶液を30℃に冷却して28%アンモニア水42部を加えた。次いで水1584部を該アセトン溶液に加え、減圧下50〜60℃でアセトンを除去し、固形分40.0%、粘度410cP/25℃のポリウレタン樹脂水溶液を得た。この樹脂の数平均分子量は13,000であった。
得られた樹脂溶液をバインダーとして用いた以外は実施例1と同様にして印刷インキ[3]を得た。
【0032】
実施例4
実施例1で得られた印刷インキ100部に対して、「デナコールEX−521」(ナガセ化成製、水溶性ポリエポキシ化合物)6部を添加し、印刷インキ[4]を得た。
【0033】
比較例1
温度計および撹拌機を備えた加圧重合器に、数平均分子量2,000のポリブチレンアジペートジオール618部、ジメチロールプロピオン酸102部、IPDI290部およびアセトン672部を仕込み、撹拌下80℃で10時間反応させ、NCO含量1.50%のNCO基末端ポリウレタン樹脂のアセトン溶液を得た。得られたアセトン溶液を30℃に冷却してトリエチルアミン70部を加えた。次いで水1692部にエチレンジアミン120部を加えた溶液を該アセトン溶液に加え、減圧下50〜60℃でアセトンを除去し、固形分40.0%、粘度5,000cP/25℃のポリウレタン樹脂水溶液を得た。この樹脂は分子末端が封止されていないため伸長反応により高分子量化し、テトラハイドロフランに不溶となり、分子量の測定が出来なかった。
得られた樹脂溶液をバインダーとして用いた以外は実施例1と同様にして印刷インキ[5]を得た。
【0034】
比較例2
温度計および撹拌機を備えた加圧重合器に、数平均分子量2,000のポリプロピレングリコール618部、1,4−ブタンジオール27部、ジメチロールプロピオン酸102部、IPDI290部およびアセトン690部を仕込み、撹拌下80℃で20時間反応させ、NCO含量0.02%のポリウレタン樹脂のアセトン溶液を得た。得られたアセトン溶液を30℃に冷却して28%アンモニア水42部を加えた。次いで水1523部を該アセトン溶液に加え、減圧下50〜60℃でアセトンを除去し、固形分40.0%、粘度2,000cP/25℃のポリウレタン樹脂水溶液を得た。この樹脂の分子量は250,000であった。
得られた樹脂溶液をバインダーとして用いた以外は実施例1と同様にして印刷インキ[6]を得た。
【0035】
性能試験例
実施例1〜4および比較例1〜2で得られた印刷インキ[1]〜[6]を各々使用し、下記性能試験を行った。その結果を表1に示す。
<性能試験項目と試験方法>
(1)再溶解性
ガラス板に水性印刷インキを固形分で2〜3μmの厚みになるようにバーコーターで塗布し、室温で2分間放置しインキ表面を半乾きにした後、使用した水性印刷インキを垂らしてガラス棒で混ぜ合わせ、インキ塗膜の溶解性を観察した。

Figure 0003706198
(2)接着性
表面処理ポリプロピレンフィルム(OPP)および表面処理ポリエステルフィルム(PET)に水性印刷インキを固形分で2〜3μmの厚みになるようにバーコーターで塗布し、60℃で1分間乾燥後、塗布面にセロテープ(ニチバン製、12mm巾)を貼り、このセロテープの一端をを塗面に対して、直角方向に急速に引き剥がしたときの塗布面状態を観察した。
Figure 0003706198
(3)耐水性試験
接着性試験と同じ方法で得た塗布試験片(PETに塗布)を25℃の水中に24時間浸漬した後、塗布面にセロテープを貼り、このセロテープの一端をを塗面に対して、直角方向に急速に引き剥がしたときの塗布面状態を観察した。
Figure 0003706198
(4)耐油性
接着性試験と同じ方法で得た塗布試験片(PETに塗布)を25℃の菜種油中に24時間浸漬した後、塗布面状態を観察した。
評価基準 ○:変化なし ×:艶びけあり
(5)臭気
接着性試験と同じ方法で得た塗布試験片(PETに塗布)を500mlの三角フラスコに封入しゴム栓にて密封し、60℃の恒温器中で24時間静置後、ゴム栓を開封し、アミン臭気の有無を検査した。
評価基準 ○:臭気なし ×:臭気あり
【0036】
【表1】
Figure 0003706198
【0037】
【発明の効果】
本発明の水性印刷インキ用バインダ−は、従来のポリウレタン樹脂系水性印刷インキ用バインダーの問題であったインキの再溶解性、耐油性を向上させ、かつ低臭気性であるので、特に包装材等に用いられるプラスチックフィルム用の水性印刷インキ用バインダーとして極めて有用である。
また、本発明のバインダーは、各種基材に対する接着性に優れ、しかも低臭気であることから、上記用途としてだけではなく、塗料用バインダー、接着剤、紙用のコーテング剤等としても有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a binder for aqueous printing inks. More specifically, the present invention relates to a binder for aqueous printing inks that has good ink re-dissolvability, excellent oil resistance of a coating film, and low odor.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a binder for water-based printing ink, those made of a polyurethane resin emulsion (JP-A 63-37160, JP-A-2-238015, etc.) are known. However, since these are emulsions in which the resin is dispersed in water, if the emulsion particles are aggregated, the re-solubility is poor, and there is a problem of causing plate clogging during printing. Moreover, although what consists of water-soluble polyether type | system | group polyurethane resin (for example, Unexamined-Japanese-Patent No. 55-134635) is proposed, there exists a problem that oil resistance at the time of using ink worsens. As a solution to such a problem, a product obtained by chain-extending a neutralized product of a urethane prepolymer containing a molecular terminal isocyanate group having an average number of functional groups of less than 2 in water (JP-A-7-3199) has been proposed. However, since this is a water-soluble polyurethane resin that uses an organic amine (tertiary amine) as the neutralizing agent, some organic amines remain in the coating film under normal print drying conditions. There was a problem with a bad odor.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
It is an object of the present invention to obtain a good printed matter with good ink re-dissolvability and without clogging during printing, and good oil resistance of the coating film when used as a printed matter and odor such as residual organic amine. An object of the present invention is to provide a binder for water-based printing inks having a very small amount.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent investigations to achieve the above object, the present inventors end-capped a polyurethane resin containing an isocyanate group at the molecular end and an anionic group at the molecular side chain with ammonia, and contained the anionic group in the middle. It was found that the above-mentioned problems can be solved by imparting hydrophilicity and making it water-based, and reached the present invention.
[0005]
That is, the present invention comprises an organic polyisocyanate (a), a polyester polyol (b), a compound (c) having an anionic group and at least two active hydrogen-containing groups in the molecule, and optionally a chain extender (d). A polyurethane resin (A) containing an isocyanate group at a derived molecular end is end-capped with ammonia, and the anionic group is neutralized and dissolved in an aqueous medium. It is a binder for water-based printing ink.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Examples of the organic polyisocyanate (a) include (1) aromatic diisocyanate [2,4- or 2,6-tolylene diisocyanate (TDI), 4,4′- or 2,4′-diphenylmethane diisocyanate (MDI), etc. 2) Aliphatic diisocyanates [hexamethylene diisocyanate (HDI), lysine diisocyanate, etc.]; 3) Alicyclic diisocyanates [isophorone diisocyanate (IPDI), cyclohexane-1,4-diisocyanate, dicyclohexylmethane-4,4 ′ -Diisocyanate (hydrogenated MDI, etc.); (4) Aro-aliphatic diisocyanate (xylylene diisocyanate (XDI), α, α, α ', α'-tetramethylxylylene diisocyanate (TMXDI), etc.); Organic diisocyanate Examples thereof include modified products of salts (for example, modified products of isocyanurate, burette, carbodiimide, etc.) and mixtures of two or more thereof. Of these, preferred are alicyclic diisocyanates and araliphatic diisocyanates, and particularly preferred are IPDI, hydrogenated MDI, TMXDI and XDI.
[0007]
As the polyester polyol (b), (1) a low molecular polyol having a number average molecular weight of 500 or less [ethylene glycol, propylene glycol, 1,4-butanediol, 1,3-butanediol, 1,4-pentanediol, 2, 5-hexanediol, 3-methyl-1,5-pentanediol, 1,6-hexanediol, 1,8-octanediol, neopentyl glycol, 2,2,4-trimethyl-1,6hexanediol, 2- Butyl-2-ethylpropylene glycol, 2,2-dimethyloloctane, 2-methyl-1,8-octanediol, 1,9-nonanediol, bishydroxymethylcyclohexane, bishydroxylbenzene, alkyl dialkanolamine, bisphenol A Of alkylene oxides (e.g. Low-mole adducts such as lenoxide and propylene oxide] and polycarboxylic acids (adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, succinic acid, glutaric acid, maleic acid, fumaric acid, isophthalic acid, terephthalic acid, dimer acid or these And (2) lactone polyester polyols (polycaprolactone diol, polyvalerolactone diol, etc.), (3) polycarbonate diols, and the like. Among these, preferred are a condensed polyester polyol, a polycaprolactone diol, a polyvalerolactone diol and a polycarbonate diol from a linear or branched low molecular polyol having 5 to 10 carbon atoms and a polyvalent carboxylic acid, particularly preferably. Condensed polyester polyol [polyneopentyl adipate diol, poly (3-methyl-1,5-pentylene adipate) diol, poly (1,4-pentane] from branched low molecular polyol having 5 to 10 carbon atoms and dicarboxylic acid Adipate) diol, poly (2,5-hexaneadipate) diol, poly (2-butyl-2-ethylpropyleneadipate) diol, poly (2,2,4-trimethyl-1,6hexaneadipate) diol and poly (2 -Methyl-1,8-octa Is an adipate) diol].
[0008]
In the present invention, the number average molecular weight of the polyester polyol (b) is usually 500 to 10,000, preferably 700 to 6,000. When the molecular weight is less than 500, the polyurethane resin film becomes hard, and when it is used as an ink, the adhesion to the plastic film is lowered. When it exceeds 10,000, the polyurethane resin film becomes too soft and is applied when used as an ink. The oil resistance and blocking resistance of the film are reduced.
[0009]
Examples of the compound (c) having an anionic group and at least two active hydrogen-containing groups in the molecule include (1) hydroxy acid (glycolic acid, tartaric acid, 4,6-dihydroxyisophthalic acid, α, α-di Methylol propionic acid, α, α-dimethylol butyric acid, α, α-dimethylol nonanoic acid, and carboxyl group-containing polycaprolactone diol obtained by addition polymerization of these with caprolactone monomer); (2) hydroxysulfonic acid (1,7 -Dihydroxynaphthalenesulfonic acid etc.); (3) aminosulfonic acid (2,4-diaminobenzenesulfonic acid etc.) etc. are mentioned. Preferred among these are compounds having two hydroxyl groups and one carboxyl group in the molecule (α, α-dimethylolpropionic acid, α, α-dimethylolbutyric acid and these obtained by addition polymerization of caprolactone monomer. Carboxyl group-containing polycaprolactone diol).
[0010]
When the anionic group of (c) is a carboxyl group, the content of the carboxyl group is usually 1.0 to 7.0% by weight, preferably 1.5 to 6.0% by weight based on the weight of the polyurethane resin (A). %, Particularly preferably 2.0 to 5.0% by weight. If the carboxyl group content is less than 1.0% by weight, a stable aqueous polyurethane resin cannot be obtained. If the carboxyl group content exceeds 7.0% by weight, the water resistance of the film as ink is lowered.
[0011]
Examples of the chain extender (d) used as necessary include low molecular polyols and polyamines. Examples of the low molecular polyol include low molecular polyols having an average molecular weight of 500 or less exemplified in the section (b). Polyamines include aliphatic diamines (ethylenediamine, hexamethylenediamine, 1,2-propylenediamine, 2,2,4-trimethylhexamethylenediamine, N- (2-hydroxyethyl) ethylenediamine, etc.); alicyclic diamines ( Isophorone diamine, 4,4′-dicyclohexylmethanediamine, 1,4-diaminocyclohexane, etc.); aromatic diamine (4,4′-diaminodiphenylmethane, etc.); araliphatic diamine (such as xylylenediamine); hydrazine or its Derivatives (such as adipic acid dihydrazide) and mixtures of two or more of these. Of these, preferred are low molecular weight polyols.
[0012]
The concentration of the terminal isocyanate group of the polyurethane resin (A) in the present invention is usually 0.1 to 1.5% by weight, preferably 0.2 to 1.0% by weight, particularly preferably 0.3 to 0.8% by weight. It is. If the isocyanate group concentration is less than 0.1% by weight, the molecular weight of the aqueous polyurethane resin obtained is increased, the re-solubility is lowered when ink is used, and if it exceeds 1.5% by weight, the molecular weight of the aqueous polyurethane resin obtained is When the ink is reduced, the adhesive strength and oil resistance are reduced.
[0013]
Illustrating the production method of the aqueous polyurethane resin in the present invention, the above (a), (b), (c) and, if necessary, (d) are reacted in the presence or absence of an organic solvent to form isocyanate at the molecular end. A polyurethane resin (A) having a group is prepared, and ammonia is added to the (A) to seal the isocyanate group at the molecular end, neutralize an anionic group (carboxyl group, etc.) and then dissolve in an aqueous medium. For example, a method of obtaining an aqueous polyurethane resin by removing an organic solvent as required.
In the production of (A), the equivalent ratio of the total of active hydrogen-containing groups (b), (c) and optionally (d) to the isocyanate group of (a) is usually 1: (1.02- 2), preferably 1: (1.05-1.5).
[0014]
The production method of the polyurethane resin (A) is not particularly limited. (1) One-shot method in which each component is reacted at once or (2) Multistage method in which the components are reacted stepwise [for example, reacting with (b) and (a) After the isocyanate group-terminated prepolymer is formed, the remaining part of the active hydrogen compound is added and further reacted, and the like may be used.
[0015]
In the production of (A), if necessary, a compound having one active hydrogen in the molecule [monoalcohol (eg, methanol, butanol) or monoamine (eg, butylamine, dibutylamine), etc.] can be used in combination.
[0016]
The synthesis reaction of the polyurethane resin (A) is usually carried out at 20 to 140 ° C., preferably 40 to 120 ° C. (However, when polyamine is reacted, it is usually carried out at a temperature of 100 ° C. or less, preferably 0 to 80 ° C. .)
[0017]
To promote the reaction, amine catalysts (triethylamine, N-ethylmorpholine, triethylenediamine, etc.) used in ordinary urethanization reactions, tin-based catalysts (dibutyltin dilaurate, dioctyltin dilaurate, tin octylate, etc.), titanium-based catalysts A catalyst (such as tetrabutyl titanate) may be used.
[0018]
In addition, the reaction is carried out in an organic solvent [ketones (acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, etc.), esters (ethyl acetate, butyl acetate, ethyl cellosolve acetate, etc.), ethers (dioxane, tetrahydrofuran, etc.). Etc.), hydrocarbons (n-hexane, n-heptane, cyclohexane, tetralin, toluene, xylene, etc.), amides (dimethylformamide, dimethylacetamide, etc.), N-methylpyrrolidone, etc.] The organic solvent may be added during or after the reaction.
[0019]
The number average molecular weight of the aqueous polyurethane resin in the present invention is usually 5,000 to 200,000, preferably 8,000 to 100,000. When the number average molecular weight is less than 5,000, when the ink is used, the blocking resistance of the coating film is poor, and when it exceeds 200,000, the redissolvability of the ink is lowered.
[0020]
The binder for aqueous printing ink of the present invention is usually used as a solution in which the aqueous polyurethane resin is dissolved in an aqueous medium. The resin concentration of the solution is usually 10 to 80% by weight, preferably 20 to 60% by weight. Moreover, a viscosity is 50-100,000 cP / 25 degreeC normally, Preferably it is 100-10,000 cP / 25 degreeC.
[0021]
The resin constituting the binder for aqueous printing inks of the present invention may be the aqueous polyurethane resin alone, or may be used in combination with other aqueous resins as necessary. Other aqueous resins that can be used in combination include acrylic resins, vinyl acetate resins, vinyl chloride resins, styrene maleic acid copolymer resins, and rosin resins.
[0022]
Further, additives such as stabilizers, surfactants, antifoaming agents, preservatives, antifreezing agents, thickeners and the like can be added as necessary. Specific examples thereof include the following.
Stabilizer: Hindered phenol, hydrazine, benzophenone, benzotriazole, oxalic acid anilide, or hindered amine stabilizer.
Surfactant: Nonionic surfactant such as ethylene oxide adduct of nonylphenol, anionic surfactant such as lauryl alcohol sulfate sodium salt, and the like.
Antifoaming agent: A silicone-based or alcohol-based antifoaming agent.
Preservative: Organic nitrogen sulfur compound-based or organic sulfur halogen compound-based preservative.
Antifreeze: ethylene glycol, propylene glycol, etc.
Thickener: cellulose derivative, starch derivative or polyvinyl alcohol.
[0023]
If necessary, a pigment dispersant, water as a solvent and / or alcohols (ethyl alcohol, isopropyl alcohol, etc.) are blended with the binder for water-based printing ink of the present invention, and a normal ink production apparatus such as a sand grinder mill or a ball mill. It can be set as water-based printing ink by kneading | mixing using.
[0024]
An example of the formulation of the aqueous printing ink using the binder of the present invention is as follows (% indicates% by weight).
Binder of the present invention (solid content) 10-30%
5-40% pigment
Other resins 0-10%
Solvent (including solvent in resin component) 40-70%
[0025]
The aqueous printing ink comprising the binder of the present invention may be used as a one-component aqueous printing ink, but can also be used as a two-component aqueous printing ink in combination with a curing agent. Examples of the curing agent include (1) aqueous polyepoxy compounds [bisphenol A glycidyl ether or hydrogenated bisphenol A glycidyl ether aqueous dispersion; ethylene glycol or polyethylene glycol diglycidyl ether; glycerin, polyglycerin, tri Polyglycidyl ethers of polyhydric alcohols such as methylolpropane and sorbitol; polyglycidyl ethers obtained by adding alkylene oxide (2 to 3 carbon atoms) to glycerin, trimethylolpropane, sorbitol, etc., water-soluble ones, etc.], ▲ 2 ▼ Aqueous amino resin [methylol- or alkoxymethylated urea or melamine resin], ③Polyisocyanate compound [IPDI or HDI trimerized to methyl ethyl ketoxime Other aqueous dispersions of the blocked polyisocyanate blocked with such ε- caprolactam], ▲ 4 ▼ like oxazoline compound. Among these, an aqueous polyepoxy compound is preferable.
The addition amount of the curing agent is usually 0 to 30% by weight, preferably 0 to 20% by weight, based on the weight of the aqueous polyurethane resin.
[0026]
The aqueous printing ink using the binder of the present invention is particularly suitable as a special gravure ink and a flexographic ink because it is excellent in re-solubility and oil resistance and has a low odor compared to conventional aqueous printing inks. Examples of the application target of the ink include polyester film, nylon film, polypropylene film, polyethylene film, polyvinyl chloride film, cellophane film and the like.
[0027]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited to this. In the following, “part” means “part by weight” and “%” means “% by weight”.
[0028]
Example 1
In a pressure polymerization apparatus equipped with a thermometer and a stirrer, 772 parts of poly (3-methylpentaneadipate) diol (Kurapol P-4010; manufactured by Kuraray Co., Ltd.) having a number average molecular weight of 4,000, 1,4-butane 19 parts of diol, 119 parts of dimethylolpropionic acid, 290 parts of IPDI and 800 parts of acetone were charged and reacted at 80 ° C. for 10 hours with stirring to obtain an acetone solution of an NCO-terminated polyurethane resin having an NCO content of 0.30%. The obtained acetone solution was cooled to 30 ° C. and 49 parts of 28% ammonia water was added. Next, 1765 parts of water was added to the acetone solution, and acetone was removed at 50 to 60 ° C. under reduced pressure to obtain an aqueous polyurethane resin solution having a solid content of 40.0% and a viscosity of 660 cP / 25 ° C. The number average molecular weight (hereinafter the same) of this resin measured by gel permeation chromatography (GPC) was 15,000.
[0029]
Using the obtained aqueous polyurethane resin solution as a binder, a printing ink was prepared according to the following formulation.
Aqueous polyurethane resin solution 100 parts Pigment (rutile titanium oxide) 80 parts Isopropanol 30 parts Water 90 parts Ceramic balls 150 parts The above raw material mixture is put into a steel can with an internal volume of 500 ml, and paint conditioner (manufactured by Red Devil) Was kneaded for 1 hour to obtain a printing ink [1].
[0030]
Example 2
In a pressure polymerization reactor equipped with a thermometer and a stirrer, 618 parts of polyneopentyl adipate diol having a number average molecular weight of 2,000, 20 parts of 1,4-butanediol, 102 parts of dimethylolpropionic acid, 290 parts of IPDI and 670 of acetone Then, an acetone solution of an NCO group-terminated polyurethane resin having an NCO content of 0.20% was obtained. The obtained acetone solution was cooled to 30 ° C. and 42 parts of 28% ammonia water was added. Next, 1515 parts of water was added to the acetone solution, and acetone was removed at 50-60 ° C. under reduced pressure to obtain an aqueous polyurethane resin solution having a solid content of 40.0% and a viscosity of 460 cP / 25 ° C. The number average molecular weight of this resin was 28,000.
Printing ink [2] was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained resin solution was used as a binder.
[0031]
Example 3
In a pressure polymerization apparatus equipped with a thermometer and a stirrer, 309 parts of poly-ε-caprolactone diol having a number average molecular weight of 2,000, 309 parts of polyneopentyl adipate diol having a number average molecular weight of 2,000, bisphenol A having a molecular weight of 350 78 parts of propylene oxide adduct, 102 parts of dimethylolpropionic acid, 290 parts of IPDI, and 720 parts of acetone were allowed to react with stirring at 80 ° C. for 10 hours, and an acetone solution of an NCO-terminated polyurethane resin having an NCO content of 0.40% was prepared. Obtained. The obtained acetone solution was cooled to 30 ° C. and 42 parts of 28% ammonia water was added. Next, 1584 parts of water was added to the acetone solution, and acetone was removed at 50 to 60 ° C. under reduced pressure to obtain an aqueous polyurethane resin solution having a solid content of 40.0% and a viscosity of 410 cP / 25 ° C. The number average molecular weight of this resin was 13,000.
Printing ink [3] was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained resin solution was used as a binder.
[0032]
Example 4
6 parts of “Denacol EX-521” (manufactured by Nagase Kasei Co., Ltd., water-soluble polyepoxy compound) was added to 100 parts of the printing ink obtained in Example 1 to obtain a printing ink [4].
[0033]
Comparative Example 1
A pressure polymerization reactor equipped with a thermometer and a stirrer was charged with 618 parts of polybutylene adipate diol having a number average molecular weight of 2,000, 102 parts of dimethylolpropionic acid, 290 parts of IPDI and 672 parts of acetone, and stirred at 80 ° C. for 10 minutes. The reaction was performed for an hour to obtain an acetone solution of an NCO group-terminated polyurethane resin having an NCO content of 1.50%. The obtained acetone solution was cooled to 30 ° C. and 70 parts of triethylamine was added. Next, a solution obtained by adding 120 parts of ethylenediamine to 1692 parts of water is added to the acetone solution, and acetone is removed at 50 to 60 ° C. under reduced pressure to obtain a polyurethane resin aqueous solution having a solid content of 40.0% and a viscosity of 5,000 cP / 25 ° C. Obtained. Since the molecular terminal of this resin was not sealed, it became high molecular weight by extension reaction and became insoluble in tetrahydrofuran, and the molecular weight could not be measured.
A printing ink [5] was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained resin solution was used as a binder.
[0034]
Comparative Example 2
A pressure polymerization vessel equipped with a thermometer and a stirrer is charged with 618 parts of polypropylene glycol having a number average molecular weight of 2,000, 27 parts of 1,4-butanediol, 102 parts of dimethylolpropionic acid, 290 parts of IPDI and 690 parts of acetone. The mixture was reacted for 20 hours at 80 ° C. with stirring to obtain an acetone solution of a polyurethane resin having an NCO content of 0.02%. The obtained acetone solution was cooled to 30 ° C. and 42 parts of 28% ammonia water was added. Next, 1523 parts of water was added to the acetone solution, and acetone was removed at 50-60 ° C. under reduced pressure to obtain an aqueous polyurethane resin solution having a solid content of 40.0% and a viscosity of 2,000 cP / 25 ° C. The molecular weight of this resin was 250,000.
Printing ink [6] was obtained in the same manner as in Example 1 except that the obtained resin solution was used as a binder.
[0035]
Performance Test Examples The following performance tests were performed using the printing inks [1] to [6] obtained in Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 and 2, respectively. The results are shown in Table 1.
<Performance test items and test methods>
(1) Aqueous printing ink was applied to a re-dissolvable glass plate with a bar coater so as to have a thickness of 2 to 3 μm in solid content, and left at room temperature for 2 minutes to make the ink surface semi-dry, and then used aqueous printing. The ink was dropped and mixed with a glass rod, and the solubility of the ink coating was observed.
Figure 0003706198
(2) Adhesive surface-treated polypropylene film (OPP) and surface-treated polyester film (PET) were coated with water-based printing ink with a bar coater to a thickness of 2 to 3 μm and dried at 60 ° C. for 1 minute. A cellophane tape (made by Nichiban, width 12 mm) was applied to the coated surface, and the coated surface state was observed when one end of the cellophane was rapidly peeled in a direction perpendicular to the coated surface.
Figure 0003706198
(3) Water resistance test A coating test piece (applied to PET) obtained by the same method as in the adhesion test was immersed in water at 25 ° C for 24 hours, and then a cello tape was applied to the coated surface, and one end of this cello tape was coated. On the other hand, the state of the coated surface when it was peeled off rapidly in the perpendicular direction was observed.
Figure 0003706198
(4) A coated test piece (coated on PET) obtained by the same method as in the oil-resistant adhesion test was immersed in rapeseed oil at 25 ° C. for 24 hours, and then the coated surface state was observed.
Evaluation criteria ○: No change ×: There is glossiness (5) An application test piece (applied to PET) obtained by the same method as the odor adhesion test is sealed in a 500 ml Erlenmeyer flask and sealed with a rubber stopper, 60 ° C After standing for 24 hours in an incubator, the rubber stopper was opened and the presence or absence of amine odor was examined.
Evaluation criteria ○: No odor ×: Odor [0036]
[Table 1]
Figure 0003706198
[0037]
【The invention's effect】
The binder for water-based printing inks of the present invention improves the re-solubility and oil resistance of the ink, which has been a problem of conventional polyurethane resin-based water-based printing ink binders, and has low odor. It is extremely useful as a binder for water-based printing inks for plastic films used in the above.
Further, since the binder of the present invention is excellent in adhesiveness to various substrates and has low odor, it is useful not only as the above-mentioned application but also as a coating binder, adhesive, paper coating agent, and the like. .

Claims (5)

有機ポリイソシアネート(a)、ポリエステルポリオール(b)、分子内にアニオン性基と少なくとも2個の活性水素含有基とを有する化合物(c)および必要により鎖伸長剤(d)から誘導される分子末端にイソシアネート基を含有するポリウレタン樹脂(A)を、アンモニアで末端封止するとともに該アニオン性基を中和し、水性媒体中に溶解させてなる水性ポリウレタン樹脂からなることを特徴とする水性印刷インキ用バインダー。Molecular end derived from organic polyisocyanate (a), polyester polyol (b), compound (c) having an anionic group and at least two active hydrogen-containing groups in the molecule, and optionally a chain extender (d) A water-based printing ink comprising: a polyurethane resin (A) containing an isocyanate group in an aqueous polyurethane resin which is end-capped with ammonia and neutralized with an anionic group and dissolved in an aqueous medium. Binder. (c)のアニオン性基がカルボキシル基である請求項1記載の水性印刷インキ用バインダー。The binder for aqueous printing inks according to claim 1, wherein the anionic group of (c) is a carboxyl group. カルボキシル基の含量が、ポリウレタン樹脂(A)の重量に基づき1.0〜7.0重量%である請求項2記載の水性印刷インキ用バインダー。The binder for aqueous printing inks according to claim 2, wherein the content of carboxyl groups is 1.0 to 7.0% by weight based on the weight of the polyurethane resin (A). (A)のイソシアネート基濃度が0.1〜1.5重量%である請求項1〜3いずれか記載の水性印刷インキ用バインダー。The binder for an aqueous printing ink according to any one of claims 1 to 3, wherein the isocyanate group concentration of (A) is 0.1 to 1.5% by weight. プラスチックフィルム用印刷インキに用いられる請求項1〜4いずれか記載の水性印刷インキ用バインダー。The binder for water-based printing inks in any one of Claims 1-4 used for printing ink for plastic films.
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