JP3668144B2 - Packet communication voice simulation apparatus and method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パケット通信音声シミュレーション方法および装置に関し、特に音声情報をパケット化して伝送し再生する際に生じる音声品質の劣化をシミュレーションするパケット通信音声シミュレーション方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
音声情報を送信側でパケット化して伝送し、受信側で再生するような、VoIP(Voice over Internet Protocol)をはじめとする音声パケット通信が、最近、実用に供され始めている。
このような音声パケット通信では、ネットワークの輻輳等によってパケットの遅延や損失が発生した場合、音声情報を運ぶパケットが受信側に正しく到着せず、そして正しく再生されないために、音声品質の劣化が生じる。したがって、その品質劣化の度合いを精度よく推定することは、ネットワークの設計や運用において重要である。
【0003】
このような音声パケット通信における音声品質劣化の推定を行うためには、まずパケットレベルでのネットワーク内での、遅延や損失に関する挙動を明らかにする作業、すなわちネットワークレベルでのシミュレーションを行う必要がある。
そして、このようなネットワークレベルでのシミュレーションで得られたパケットの挙動の下で、音声が現実にどのように劣化するかを明らかにする作業、すなわち音声レベルでのシミュレーションを行えばよい。
【0004】
従来より、ネットワークレベルでのシミュレーションを行うネットワークシミュレーション装置は既に存在する。例えば、OPNET Technologies,Inc.製のOPNETと呼ばれるネットワークシミュレーション装置は、ネットワーク内の各装置で起るパケットの競合を個々のパケットごとに模擬して挙動をシミュレーションするものである。この装置によれば、最終的に、ネットワークの所定箇所からのパケット出力に関して、
1.パケットがネットワーク内で失われていないかどうかを示す損失情報(損失の有無)
2.失われていない場合にはそのパケットの到着時刻を示す到着時刻情報
からなる、パケットレベルでのネットワーク性能情報を得ることができる。
【0005】
また、従来、シミュレーションや実測によって、ネットワーク部分のパケットの挙動(パケット損失率等)が明らかになった場合に、それと同じネットワーク品質を再現するエミュレータ装置も存在する。
このエミュレータ装置によれば、実際の音声端末をそのエミュレータ装置に接続することにより、ネットワークによる音声劣化を再現できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記のような従来のネットワークシミュレーション装置で得られる、パケットレベルでのネットワーク性能情報に基づき、エミュレータ装置を動作させることにより、音声パケット通信における音声品質劣化を推定することが考えられる。
一方、このような音声パケット通信で用いられるリアルタイム系の端末アプリケーションでは、受信側端末に設けられている揺らぎ吸収バッファを利用して、ネットワーク側の要因で発生するパケット到着タイミングの揺らぎを低減し、音声の途切れなどを救済している。また、揺らぎ吸収バッファによる許容時間を超えて到着したパケットについては、ネットワーク側でのパケット損失と同様な影響を生じるものとなる。
【0007】
したがって、ネットワークシミュレーション装置とエミュレータ装置とを単に組み合わせただけでは、上記のような揺らぎ吸収バッファによる影響が考慮されてないため、実際とは異なるシミュレーション結果しか得られず、ネットワークの設計や運用の検討・評価に用いることができる程度まで精度よくシミュレーションすることができないという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、音声パケット通信における品質劣化を精度よくシミュレーションできるパケット通信音声シミュレーション装置および方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明にかかるパケット通信音声シミュレーション装置は、送信側端末から送出された各パケットについてネットワーク内でのパケットの挙動をシミュレーションし、各パケットごとにネットワーク内での損失有無と受信側端末に到着する到着時刻とからなるネットワーク性能情報を出力するネットワークシミュレーション部と、このネットワークシミュレーション部で得られたネットワーク性能情報を元にして、受信側端末の有する揺らぎ吸収機能の動作をシミュレーションし、その揺らぎ吸収機能による各パケットへの影響を考慮した、当該パケットに対する劣化処理の内容を示す劣化処理情報を各パケットごとに生成する揺らぎ吸収シミュレーション部と、送信側端末からのものとして入力された音声情報について、揺らぎ吸収シミュレーション部からの劣化処理情報に基づき、各パケット単位で劣化処理を行い、受信側端末で再生される劣化後の音声情報として出力する音声劣化処理部とを設けたものである。
【0009】
劣化処理情報を生成する際、揺らぎ吸収シミュレーション部で、受信側端末の揺らぎ吸収機能で用いる揺らぎ吸収バッファの揺らぎ吸収許容時間を示す最小バッファサイズと、その揺らぎ吸収バッファで蓄積可能な容量を示す最大バッファサイズとに基づいて、ネットワーク性能情報ごとに当該パケットの損失判定を行い、その損失判定結果を示す損失情報と当該ネットワーク性能情報に含まれる到着時刻とから、劣化処理情報を生成して出力するようにしてもよい。
【0010】
劣化処理情報を生成する際の具体例として、揺らぎ吸収シミュレーション部で、ネットワーク性能情報ごとに算出した当該パケットの到着間隔と最小バッファサイズと比較し、その到着間隔が最小バッファサイズより大きい場合には、ネットワーク内で遅延した遅着パケットと判断して、当該パケットの直前に音声の途切れを生じるさせるように指示する損失情報を生成するようにしてもよい。
【0011】
また、劣化処理情報を生成する際の他の具体例として、揺らぎ吸収シミュレーション部で、ネットワーク性能情報ごとに当該パケットを蓄積する揺らぎ吸収バッファのパケット蓄積量を算出し、そのパケット蓄積量が最大バッファサイズを超えた場合は、受信側端末の揺らぎ吸収バッファで欠落した欠落パケットと判断して、当該パケットの破棄を指示する損失情報を生成するようにしてもよい。
【0012】
最小バッファサイズが未知の場合については、最小バッファサイズとして予想される仮定最小バッファサイズを選択し、送信側端末と受信側端末との間の様々なネットワーク負荷のもとで、送信側端末から送出された各パケットのうち受信側端末へ到着しなかった損失パケットと、直前到着パケットとの到着間隔が仮定最小バッファサイズを越えた遅着パケットとを無効パケットと判定してこれら無効パケット数を計数し、送信側端末から送出された全パケット数に対する無効パケット数の割合を無効パケット率として算出し、被験者による実際の主観品質評価により得られた主観品質評価値とそのときの無効パケット率とから、主観品質評価と無効パケット率との対応関係を示す回帰曲線を導出するとともに、その回帰曲線の寄与率を算出し、異なる仮定最小バッファサイズごとに得られた複数の回帰曲線のうち、その寄与率が最も高い回帰曲線が得られた仮定最小バッファサイズを最小バッファサイズとして用いるようにしてもよい。
【0013】
さらに、主観品質評価を並列的に行う場合は、揺らぎ吸収シミュレーション部は、ネットワーク性能情報に対応する各パケットのうち、受信側端末へ到着しなかった損失パケットと、直前到着パケットとの到着間隔が仮定最小バッファサイズを越えた遅着パケットとを無効パケットと判定するものとし、この揺らぎ吸収シミュレーション部で無効パケットと判定された無効パケット数の全パケット数に対する割合を示す無効パケット率を算出し、無効パケット率と主観品質評価値との関係を示す所定の推定モデルに基づいて、無効パケット率に対応する主観品質評価値を出力する主観品質評価推定部をさらに設けてもよい。
【0014】
また、本発明にかかるパケット通信音声シミュレーション方法は、送信側端末から送出された各パケットについてネットワーク内でのパケットの挙動をシミュレーションし、各パケットごとにネットワーク内での損失有無と受信側端末に到着する到着時刻とからなるネットワーク性能情報を出力し、これらネットワーク性能情報を元にして、受信側端末の有する揺らぎ吸収機能の動作をシミュレーションし、その揺らぎ吸収機能による各パケットへの影響を考慮した、当該パケットに対する劣化処理の内容を示す劣化処理情報を各パケットごとに生成し、送信側端末からのものとして入力された音声情報について、劣化処理情報に基づき、各パケット単位で劣化処理を行い、受信側端末で再生される劣化後の音声情報として出力するようにしたものである。
【0015】
劣化処理情報を生成する際、受信側端末の揺らぎ吸収機能で用いる揺らぎ吸収バッファの揺らぎ吸収許容時間を示す最小バッファサイズと、その揺らぎ吸収バッファで蓄積可能な容量を示す最大バッファサイズとに基づいて、ネットワーク性能情報ごとに当該パケットの損失判定を行い、その損失判定結果を示す損失情報と当該ネットワーク性能情報に含まれる到着時刻とから、劣化処理情報を生成するようにしてもよい。
【0016】
劣化処理情報を生成する際の具体例として、ネットワーク性能情報ごとに算出した当該パケットの到着間隔と最小バッファサイズと比較し、その到着間隔が最小バッファサイズより大きい場合には、ネットワーク内で遅延した遅着パケットと判断して、当該パケットの直前に音声の途切れを生じるさせるように指示する損失情報を生成するようにしてもよい。
【0017】
また、劣化処理情報を生成する際の他の具体例として、ネットワーク性能情報ごとに当該パケットを蓄積する揺らぎ吸収バッファのパケット蓄積量を算出し、そのパケット蓄積量が最大バッファサイズを超えた場合は、受信側端末の揺らぎ吸収バッファで欠落した欠落パケットと判断して、当該パケットの破棄を指示する損失情報を生成するようにしてもよい。
【0018】
最小バッファサイズが未知の場合については、最小バッファサイズとして予想される仮定最小バッファサイズを選択し、送信側端末と受信側端末との間の様々なネットワーク負荷のもとで、送信側端末から送出された各パケットのうち受信側端末へ到着しなかった損失パケットと、直前到着パケットとの到着間隔が仮定最小バッファサイズを越えた遅着パケットとを無効パケットと判定してこれら無効パケット数を計数し、送信側から送信された全試験用パケット数に対する無効パケット数の割合を無効パケット率として算出し、被験者による実際の主観品質評価により得られた主観品質評価値とそのときの無効パケット率とから、主観品質評価と無効パケット率との対応関係を示す回帰曲線を導出するとともに、その回帰曲線の寄与率を算出し、異なる仮定最小バッファサイズごとに得られた複数の回帰曲線のうち、その寄与率が最も高い回帰曲線が得られた仮定最小バッファサイズを最小バッファサイズとして用いるようにしてもよい。
【0019】
さらに、主観品質評価を並列的に行う場合は、ネットワーク性能情報に対応する各パケットのうち、受信側端末へ到着しなかった損失パケットと、直前到着パケットとの到着間隔が仮定最小バッファサイズを越えた遅着パケットとを無効パケットと判定し、無効パケットと判定された無効パケット数の全パケット数に対する割合を示す無効パケット率を算出し、無効パケット率と主観品質評価値との関係を示す所定の推定モデルに基づいて、無効パケット率に対応する主観品質評価値を出力するようにしてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態にかかるパケット通信音声シミュレーション装置を示すブロック図である。
このパケット通信音声シミュレーション装置10は、揺らぎ吸収シミュレーション部1、ネットワークシミュレーション部2、および音声劣化処理部3から構成されている。また、パケット通信音声シミュレーション装置10でのシミュレーションに用いる音声データを入力する構成として、多言語DB4および圧縮符号化部5が設けられている。さらに、パケット通信音声シミュレーション装置10で劣化処理された音声データを出力しさらには蓄積する構成として、圧縮復号部6および劣化音声DB7が設けられている。
【0021】
多言語DB4は、シミュレーションに用いるサンプル音声データ4Aを予め蓄積している。ここでは、通信による音声の劣化は、その言語や文章内容によって異なるため、広く音声品質評価に用いることを目的として、日本語のほか、英語やフランス語などの各種言語、および各種文章内容について音声サンプルがサンプル音声データ4Aとして蓄積している。
このサンプル音声データ4Aは、16kHzでサンプリングされたリニアPCM音声データ、すなわち毎秒16000回サンプリングして得られた音声信号をそれぞれ16ビットで符号化したもの(以下、フレームという)を、時系列的に結合したデジタル音声データの形式で蓄積されている。
【0022】
図2に、フレームとパケットとの関係を示す。
前述したように、圧縮符号化部5で生成される符号化音声データ5Aは、例えば16ビット長のフレーム列から構成され、実際の音声パケット通信では、これら複数のフレームが1つのパケットに格納されて伝送される。図2では、1パケットに3つのフレームが格納される場合を例として示している。ここでは、フレームF1〜F3がパケットP1に格納され、同様にしてフレームF4〜F6,F7〜F9,F10〜F12,…が、それぞれパケットP2,P3,P4,…に格納される。なお、パケット単位での劣化処理においては、実際のパケットのようにヘッダ情報を付加する処理を行う必要がなく、本発明の音声劣化処理部3では、単に所定数のフレームを1つのパケットと認識して処理するだけである。
【0023】
圧縮符号化部5は、多言語DB4から読み出されたサンプル音声データ4Aを、所定の符号圧縮方式に基づき圧縮し、符号化音声データ5Aとして出力する。音声パケット通信では、通常、音声情報を効率よく伝送するため、送信側で元の音声データを所定の符号圧縮方式で圧縮して送信し、受信側で復号して元の音声データを再生している。符号圧縮方式としては、例えばITU−T勧告G.729や同じくG.711等が用いられる。音声パケット通信における品質劣化をシミュレーションする場合は、実際の音声パケット通信で用いられている符号圧縮方式に基づき、圧縮符号化部5で符号化処理が行われる。
【0024】
一方、ネットワークシミュレーション部2は、シミュレーションの対象となるネットワーク内の各装置で起るパケットの競合を、個々のパケットごとに模擬してその挙動をシミュレーションする。
そして、そのシミュレーション結果として、各パケットごとにネットワーク内でのパケット損失有無、およびパケットが損失せず受信側へ到着したときの到着時刻を、ネットワーク性能情報2Aとして出力する。
なお、ネットワークシミュレーション部2については、前述したOPNETなど、既存の装置をそのまま流用することができる。
【0025】
揺らぎ吸収シミュレーション部1は、ネットワークシミュレーション部2からのネットワーク性能情報2Aに基づいて、揺らぎ吸収バッファによる影響を考慮した、当該パケットに対する劣化処理の内容を示す劣化処理情報1Aを、各パケットごとに出力する。
この揺らぎ吸収シミュレーション部1には、個々のパケットについて無効パケットの判定を行う無効パケット判定部11と、無効パケット判定部11での判定結果に基づき個々のパケットの損失情報を設定する損失情報設定部12とが設けられている。
【0026】
音声劣化処理部3は、揺らぎ吸収シミュレーション部1からの劣化処理情報1Aに基づいて、処理対象の符号化音声データ5Aに対して、パケット単位で劣化処理を行い、劣化符号化音声データ3Aとして出力する。
この音声劣化処理部3には、パケット単位で読み込んだ符号化音声データ5Aに対応する劣化処理情報1Aを認識する劣化処理情報認識部31と、この劣化処理情報認識部31で取り込まれた劣化処理情報1Aに基づき、当該符号化音声データ5Aを劣化処理し、劣化符号化音声データ3Aとして出力する劣化処理部32とが設けられている。
【0027】
図3に、パケット通信音声シミュレーション装置10の概略処理を示す。
ネットワークシミュレーション部2では、対象となるネットワークでのパケットの挙動をシミュレーションし、ネットワーク性能情報2Aを生成する。図3では、各パケットP1〜P4,…ごとに、当該パケットの到着時刻と損失有無を示すネットワーク性能情報N1〜N4,…が出力されている。
揺らぎ吸収シミュレーション部1では、これらネットワーク性能情報N1〜N4,…ごとに、受信側端末の揺らぎ吸収バッファを考慮した、到着時刻と損失情報とからなる劣化処理情報Y1〜Y4,…を生成して出力する。音声劣化処理部3では、これら劣化処理情報Y1〜Y4,…に基づきパケットごとに符号化音声データ5Aの劣化処理を行い、劣化符号化音声データ3Aとして出力する。
【0028】
圧縮復号部6では、圧縮符号化部5で用いた符号圧縮方式に基づき、音声劣化処理部3からの劣化符号化音声データ3Aを復号処理し、劣化音声データ6Aとして出力する。この劣化音声データ6Aは、サンプル音声データ4Aと同一のデータ形式である。
劣化音声DB7は、圧縮復号部6からの劣化音声データを蓄積する。
なお、圧縮符号化部5や圧縮復号部6で用いる符号化方式については、シミュレーションを行う環境に応じて選択すればよい。
【0029】
次に、本実施の形態にかかるパケット通信音声シミュレーション装置10の動作について説明する。
ネットワークシミュレーション部2では、対象となるネットワークでのパケットの挙動をシミュレーションし、パケット単位でネットワーク性能情報2Aを生成する。
揺らぎ吸収シミュレーション部1では、これらネットワーク性能情報2Aを取り込んで、パケット単位で劣化処理情報1Aを生成して出力する。
【0030】
図4は、揺らぎ吸収シミュレーション部1での揺らぎ吸収シミュレーション処理を示すフローチャートである。
揺らぎ吸収シミュレーション部1では、まず無効パケット判定部11により、シミュレーションの対象となる受信側端末の属性として、揺らぎ吸収バッファの最小バッファサイズを取り込むとともに(ステップ100)、揺らぎ吸収バッファの最大バッファサイズを取り込む(ステップ101)。
受信側端末として用いられるVoIP機器の揺らぎ吸収バッファには、基準となる2つのサイズ、すなわち最小バッファサイズと最大バッファサイズがある。
【0031】
VoIP機器では、パケットを受け取っても即座に音声化の処理をせず、揺らぎ吸収バッファへパケットを一旦格納し、必ず一定時間だけ待ってから処理を開始する機能を有している。この機能における一定時間を、ここでは最小バッファサイズ(待ち受けバッファサイズ)と呼ぶ。通常、到着パケットは、VoIP機器において音声の再生スピードに合わせて一定の速度で処理されるため、到着の遅れたパケットすなわち遅着パケットについては音声途切れの原因となる。この機能を用いれば、ある程度遅着したパケットについても、スムーズな音声化処理が可能となる。最小バッファサイズは、その遅着パケットの許容時間に相当する。
【0032】
一方、ネットワークの輻輳状態によっては、バースト的に集団でパケットが到着する場合がある。このような場合も、VoIP機器では、これらパケットを音声の再生スピードに合わせて一定の速度で処理する必要があり、処理速度を上回って到着したパケットを揺らぎ吸収バッファへ一時的に保持する機能を有している。この機能において保持できる容量の最大値を、ここでは最大バッファサイズ(最大収容バッファサイズ)と呼ぶ。したがって、最大バッファサイズは、処理速度を上回って到着したパケットを損失させずに保持し得る最大値に相当する。
【0033】
無効パケット判定部11では、予め与えられた最小バッファサイズおよび最大バッファサイズの値をそれぞれ取り込んだ後、ネットワーク性能情報2Aを個々のパケットに対応して1つずつ取り込み、そのパケットを揺らぎ吸収バッファへ蓄積したものとして、その蓄積状態を更新する(ステップ102)。
次に、紛失パケット判定処理として、取り込んだネットワーク性能情報の損失有無を確認し、当該パケットがネットワークで損失したものかどうか判定する(ステップ103)。
【0034】
ここで損失有りの場合は(ステップ103:YES)、パケット紛失と判定し、損失情報設定部12で、当該パケットに対応する劣化処理情報1Aの損失情報として「損失」を設定する(ステップ104)。
そして、すべてのネットワーク性能情報の処理が終了していない場合は(ステップ112:NO)、ステップ102へ戻って次のネットワーク性能情報に対する処理へ移行する。
【0035】
一方、ステップ103において、損失無しの場合は(ステップ103:NO)、遅着パケット判定処理として、直前パケットに対応するネットワーク性能情報の到着時刻と当該ネットワーク性能情報の到着時刻との差からパケット到着間隔を算出し(ステップ105)、その到着間隔と最小バッファサイズとを比較する(ステップ106)。
ここで、到着間隔が最小バッファサイズより大きい場合は(ステップ106:YES)、パケット処理の待ち時間すなわち許容時間を過ぎてパケットが到着したことになるため、直前パケットとの間で途切れが発生すると判断し、損失情報設定部12で、当該パケットに対応する劣化処理情報1Aの損失情報として「途切れ」を設定し(ステップ107)、ステップ112へ移行する。
【0036】
ステップ106において、到着間隔が最小バッファサイズ以下の場合は(ステップ106:NO)、欠落パケット判定処理として、その時点における揺らぎ吸収バッファでのパケット蓄積量を算出し(ステップ108)、そのパケット蓄積量と最大バッファサイズとを比較する(ステップ109)。
ここで、パケット蓄積量が最大バッファサイズを上回っている場合は(ステップ109:YES)、到着パケットが揺らぎ吸収バッファから溢れて損失し、後続パケットが次に処理される詰まりが発生すると判断して、損失情報設定部12で、当該パケットに対応する劣化処理情報1Aの損失情報として「詰まり」を設定し(ステップ110)、ステップ112へ移行する。
【0037】
また、ステップ109において、パケット蓄積量が最大バッファサイズ以下の場合は(ステップ109:NO)、当該パケットがネットワークにより正常に転送され受信処理されると判断して、損失情報設定部12で、当該パケットに対応する劣化処理情報1Aの損失情報として「正常」を設定し(ステップ111)、ステップ112へ移行する。
ステップ112において、すべてのネットワーク性能情報の処理が終了した場合は(ステップ112:YES)、一連の揺らぎ吸収シミュレーション処理を終了する。
【0038】
揺らぎ吸収シミュレーション部1では、このようにして、パケット単位で各ネットワーク性能情報2Aごとに劣化処理情報1Aの損失情報を設定し、さらに各ネットワーク性能情報2Aの到着時刻をそれぞれ対応する劣化処理情報1Aへ付加し、音声劣化処理部3へ出力する。
音声劣化処理部3では、これら劣化処理情報1Aに基づき、符号化音声データ5Aについてパケット単位で劣化処理を行う、
【0039】
図5は、音声劣化処理部3での劣化処理を示すフローチャートである。
音声劣化処理部3では、まず、劣化処理情報認識部31で、新たなパケットに対応する劣化処理情報1Aを取り込み(ステップ120)、劣化処理部32で、符号化音声データ5Aから新たなパケットに相当する所定数のフレームを取り込む(ステップ121)。
次に、その劣化処理情報1Aの損失情報が「正常」を示す場合は(ステップ122:YES)、符号化音声データ5Aから取り込んだ各当該フレームを劣化させずにそのまま出力する(ステップ123)。そして、すべてのパケットの処理が終了していない場合は(ステップ129:NO)、ステップ120へ戻って次のパケットに対する処理へ移行する。
【0040】
また、損失情報が「正常」ではなく(ステップ122:NO)、「途切れ」を示す場合は(ステップ124:YES)、直前パケットに相当する劣化処理情報1Aの到着時刻と当該パケットの劣化処理情報1Aの到着時刻から、パケットの到着間隔を算出する(ステップ125)。そして、その到着間隔に応じた途切れ相当分のフレーム(例えば、無音:ビット値0)を出力し(ステップ126)、その後、符号化音声データ5Aから取り込んだ各当該フレームを劣化させずにそのまま出力する(ステップ127)。そして、ステップ129へ移行する。
【0041】
また、損失情報が「途切れ」ではない場合は(ステップ124:NO)、「詰まり」または「損失」であると判断して、各当該フレームを出力せずに破棄する(ステップ128)。そして、ステップ129へ移行する。
ステップ129において、すべてのパケットに対する処理が終了した場合は(ステップ129:YES)、一連の劣化処理を終了する。
このようにして、音声劣化処理部3では、劣化処理情報1Aに基づいて、パケット単位で符号化音声データ5Aの劣化処理を行い、劣化符号化音声データ3Aとして出力する。
【0042】
図6に音声劣化処理部3での劣化処理の様子を示す。
図6(a)は符号化音声データ5Aを示しており、各フレームが各パケットP1〜P6,…ごとに劣化処理される。図6(b)は劣化処理情報1Aを示しており、各パケットP1〜P6,…に対応する劣化処理情報Y1〜Y6,…が揺らぎ吸収シミュレーション部1から出力される。
図6(c)に音声劣化処理部3での劣化処理の様子、また図6(d)に劣化符号化音声データ3Aを示す。
【0043】
音声劣化処理部3では、例えば、劣化処理情報Y1のとき、その損失情報が「正常」を示していることから、パケットP1に相当する各フレームがそのまま劣化させずに劣化符号化音声データ3Aとして出力される。
また、劣化処理情報Y2では、その損失情報が「途切れ」を示していることから、パケットP2の直前に途切れ相当分のフレームが出力され、その後でパケットP2相当分の各フレームがそのまま劣化させずに劣化符号化音声データ3Aとして出力される。
【0044】
劣化処理情報Y3では、その損失情報が「詰まり」を示していることから、パケットP3相当分の各フレームが出力されず破棄される。そして、その次の劣化処理情報Y4の損失情報が「正常」を示していることから、先のパケットP2相当分のフレームに続けて、パケットP4相当分の各フレームが出力される。
さらに、劣化処理情報Y5の損失情報が「損失」を示していることから、パケットP5相当分の各フレームが出力されず破棄される。そして、その次の劣化処理情報Y6の損失情報が「正常」を示していることから、先のパケットP4相当分のフレームに続けて、パケットP6相当分の各フレームが出力される。
【0045】
このように、ネットワークシミュレーション部2でシミュレーションされた、ネットワーク内でのパケットの挙動を示すネットワーク性能情報2Aを元にして、揺らぎ吸収シミュレーション部1で、受信側端末に設けられている揺らぎ吸収バッファの影響を考慮した劣化処理情報1Aをパケット単位で生成し、これら劣化処理情報1Aに基づいて、音声劣化処理部3で、符号化音声データ5Aをパケット単位で劣化処理し、劣化符号化音声データ3Aとして出力するようにしたので、従来のように、ネットワークシミュレーション装置とエミュレータ装置とを単に組み合わせたものと比較して、揺らぎ吸収バッファによる影響が考慮されているため、実際とほぼ同様のシミュレーション結果が得られ、ネットワークの設計や運用の検討・評価に用いることができる程度まで精度よくシミュレーションすることができる。
【0046】
例えば、ネットワークシミュレーション装置とエミュレータ装置とを単に組み合わせた場合、前述した図6の例では、ネットワークシミュレーション装置からパケットP5に対して損失有りだけがネットワーク性能情報として出力されるとになる。したがって、パケットP2での途切れ、パケットP3の詰まりについては再現されず、これらパケットP2,P3が正常なパケットとして出力される。
これに対して、本実施の形態によれば、パケットP2での途切れ、パケットP3の詰まりが再現でき、音声パケット通信が精度よくシミュレーションされていることがわかる。
【0047】
また、パケット通信音声シミュレーション装置10では、シミュレーションを行う環境やVoIP機器に依存する圧縮符号化部5や圧縮復号部6とは分離して、符号化音声データ5Aに対する劣化処理を行うようにしたので、汎用性を得ることができ、広い範囲で柔軟に適用できる。
さらに、揺らぎ吸収シミュレーション部1では、無効パケット判定部11で、揺らぎ吸収バッファの最小バッファサイズと最大バッファサイズに基づき、個々のパケットに関する劣化処理の要否およびその劣化処理内容を判断するようにしたので、個々のパケットに対して揺らぎ吸収バッファの影響を詳細にチェックすることができる。
【0048】
次に、図7を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図7は第2の実施の形態にかかるパケット通信音声シミュレーション装置を示すブロック図である。
本実施の形態にかかるパケット通信音声シミュレーション装置10Aには、前述した第1の実施の形態にかかるパケット通信音声シミュレーション装置10と比較して、主観品質推定部8が追加されており、その他の構成は第1の実施の形態と同一である。
【0049】
主観品質評価とは、最終的にアプリケーションを利用する形態で、利用者たる人間がその品質を評価するものである。この主観品質推定部8では、電話系の総合品質評価に用いられるオピニオン評価法に準じて主観品質評価を推定する。オピニオン評価法は、系列範疇法(Method of Successive Categories)と呼ばれる心理測定法の一種である。被験者は被試験音声の品質を、日常使用している電話の品質に照らして「非常によい」〜「非常に悪い」まで5段階で評価する。そして、その評価に4〜0点(あるいは5〜1点)の評点を与え、多数の被験者による投票率にしだがって加重平均値を求めたものをMOS値(Mean Opinion Source:平均オピニオン値)として用いる(例えば、浅谷,「通信ネットワークの品質設計」,社団法人電子情報通信学会,1993,Marなど参照)。
【0050】
主観品質推定部8では、揺らぎ吸収シミュレーション部1の無効パケット判定部11での判定結果に基づき、ネットワーク性能情報2Aに対応する全パケットのうちVoIP機器で音声再生されない無効パケットの割合を示す無効パケット率を算出し、その無効パケット率からMOS値を推定している。このとき、予め無効パケット率とMOS値との関係をモデル化しておき、その推定モデルを用いて無効パケット率からMOS値を推定している。この推定モデルとして本実施の形態では回帰曲線を用いているがこれに限定されるものではない。また、主観品質評価値については、MOS値に限定されるものではなく他の評価値を用いてもよい。
【0051】
次に、図7を参照して、主観品質の推定動作について説明する。図7は主観品質推定部を示すブロック図である。この主観品質推定部8には、無効パケット判定部11での判定結果に基づき無効パケット率を算出する無効パケット率算出部81、この無効パケット率算出部81で算出された無効パケット率に基づき、無効パケット率とMOS値との対応関係を示す推定モデル83を参照して、主観品質の推定結果を示すMOS値84を出力する評価推定部82とから構成されている。
【0052】
無効パケット率算出部81では、無効パケット判定部11の判定結果うち、損失パケットまたは遅着パケットと判定された無効パケットの発生する割合、すなわち無効パケット率を算出している。
ここでは、VoIP機器で正常に機能せず、主観品質の低下要因となる無効パケットとして、損失パケットと遅着パケットを想定している。損失パケットとは何らかの原因でネットワーク上で損失したパケット、すなわち損失情報として「損失」が設定されたパケットを指す。また遅着パケットとは何らかの原因で通常より遅れて到着したためVoIP機器で正常に音声再生されなかったパケット、すなわち損失情報として「詰まり」が設定されたパケットを指す。
【0053】
図8に損失パケットと遅着パケットの判定方法を示す。
前述した無効パケット判定部11の紛失パケット判定(図4のステップ103)では、各パケットのネットワーク性能情報2Aのうち、損失有無が損失有りを示すものを紛失パケットと判定している。例えば、送信パケットの送信順に付与されたパケットシーケンス番号などから未到着と判断されたパケットが損失ありとされる。図8ではパケットP3,P7が損失パケットと判定される。
【0054】
また、無効パケット判定部11の遅着パケット判定処理(図4のステップ105,106)では、ネットワーク性能情報2Aの到着時刻から各パケットの到着間隔を算出し、その到着間隔と最小バッファサイズ(許容時間)と比較して遅着パケットを判定し、遅着パケットに該当するものを紛失パケットと判定している。図8では、到着間隔t1〜t7が算出されて揺らぎ吸収許容時間tBS(例えば30ms)と比較される。この場合はt6>tBSであることからパケットP9が遅着パケットとして判定される。
なお、紛失パケットして、無効パケット判定部11の欠落パケット判定(図4のステップ108,109)で、欠落パケットと判定されたものを含めてもよい。
【0055】
図9は、主観品質推定部8での主観品質推定処理を示すフローチャートである。
無効パケット率算出部81では、無効パケット判定部11の紛失パケット判定で判定された紛失パケット数PL、および遅着パケット判定で判定された遅着パケット数PDにを計数し(ステップ140)、次のようにして無効パケット率RPを算出する(ステップ141)。
RP=(PL+PD)/全送信パケット数
評価推定部82では、無効パケット率算出部81で算出された無効パケット率に基づき推定モデル83を参照してMOS値84を推定し(ステップ142)、一連の主観品質推定処理を終了する。
【0056】
ここでの推定モデル83は、実際の計測などにより得られた無効パケット率を説明変数とし、そのときのMOS値を目的変数として、両者の関係を予め回帰曲線でモデル化したものである。
回帰曲線としては、2次関数や指数関数など必要に応じて各種関数のいずれかを選択すればよい。
【0057】
図10は無効パケット率とMOS値との関係を示す回帰曲線、図11はパケット損失率とMOS値との関係を示す回帰曲線である。
これら回帰曲線は、種々のネットワーク負荷を仮想的に発生させて実際に試験して得られたものである。MOS値については、ネットワーク上で音声を流して録音した224条件の音声ファイル各々に対し、20人の被験者が5段階で評価を行い、その平均値を音声ファイルに対するMOS値を算出して用いた。また、このときの無効パケット率とパケット損失率とを算出し、これらの対応関係から回帰曲線を求めた。なお、パケット損失率とは、全送信パケット数に対する損失パケット数の割合であり、図11の回帰曲線には揺らぎ吸収バッファに対する遅着パケットについては考慮されていない。
【0058】
図10と図11を比較すると、図11に比較して図10のばらつきが小さいことがわかる。例えば、図10の無効パケット率=0%では、MOS値が2.9〜4.3の範囲であるのに対して、図11のパケット損失率=0%では、MOS値が1.7〜4.3の範囲にあり、図10に比較して1.8倍以上のばらつきがある。また回帰曲線の寄与率(決定係数)についても、図10では0.8215であるのに対して、図11では0.6999であり、回帰曲線のデータへのあてはまりの良さは図10のほうが優れていることがわかる。したがって、揺らぎ吸収許容時間を越えた遅着パケットを考慮したことにより、さらに精度よくMOS値を推定できる。
【0059】
このように、無効パケット判定部11において、各パケットごとのネットワーク性能情報2Aから、受信側端末へ到着しなかった損失パケット数と、パケット到着間隔が揺らぎ吸収バッファの最小バッファサイズを越えた遅着パケットとを無効パケットとして判定し、無効パケット率算出部81において、これら判定結果から全送信パケット数に対する無効パケット数の割合すなわち無効パケット率を算出し、評価推定部82おいて、その無効パケット率に基づき、予め用意しておいた無効パケット率とMOS値との関係を示す推定モデル83を参照して、対応するMOS値を推定出力するようにしたので、実際の主観品質を行うことなく精度よく主観品質を推定できる。
【0060】
したがって、音声劣化処理部3で劣化処理された劣化符号化音声データ3Aから得られた劣化音声データ6Aと並列的に、同一のネットワーク性能情報2Aから主観品質(例えば、MOS値)を得ることができる。これにより、ネットワークの設計や運用の検討・評価に劣化音声データ6Aを用いる場合、その主観品質で各劣化音声データ6Aを選択でき、あるいは任意の劣化音声データ6Aを用いた場合に得られる他の評価結果と主観品質を比較することができ、ネットワークの設計や運用の検討・評価をより詳細かつ正確に行うことができる。
【0061】
次に、最小バッファサイズが未知の場合について説明する。
前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態では、VoIP機器が持つ揺らぎ吸収バッファの最小バッファサイズが既知の場合について説明したが、最小バッファサイズについては未知の場合もある。
このような場合は、実際の最小バッファサイズに最も近しい等価最小バッファサイズを決定して用いればよい。
【0062】
図12は、最小バッファサイズ推定処理を示すフローチャートである。
まず、新たな最小バッファサイズを仮定する(ステップ150)。
仮定最小バッファサイズと無効パケット率との関係は、図13に示すようなグラフに表される。無効パケット率の最も低い値が損失パケット率に相当する。このグラフの範囲の中で仮定最小バッファサイズを選択する。
そして、前述の最小バッファサイズに代えて選択した仮定最小バッファサイズを用い、被験者による実際の主観品質評価を行うとともに(ステップ151)、前述のようにして無効パケット数を計数する(ステップ152)。
【0063】
続いて、無効パケット率を算出し(ステップ153)、これらから仮定最小バッファサイズごとに回帰曲線とその回帰曲線の寄与率を得る(ステップ154)。
図14に仮定最小バッファサイズと寄与率との対応例を示す。
この寄与率とは回帰曲線のデータ(ここでは無効パケット率とMOS値)へのあてはまりの良さを示す評価指標であり、回帰分析において一般的には決定係数R2とも呼ばれている。
【0064】
このようにして、異なる仮定最小バッファサイズを順次選択して、ステップ150〜154を繰り返し実行することにより(ステップ155)、各仮定最小バッファサイズごとに回帰曲線を求める。
そして、えらられた各回帰曲線のうち、寄与率が最も高い回帰曲線を推定モデルとして用いるとともに、そのときの仮定最小バッファサイズを推定最小バッファサイズとして選択し(ステップ156)、実際の最小バッファサイズの代わりに用いればよい。図14では、寄与率=0.8215が最も高くこのときの仮定最小バッファサイズが最小バッファサイズとして用いられる。
【0065】
これにより、VoIP機器の最小バッファサイズが未知の場合でも、実際の最小バッファサイズに最も近しい最小バッファサイズを用いて精度よく揺らぎ吸収バッファの影響を考慮した劣化処理や主観品質評価の推定を行うことができる。なお、仮定最小バッファサイズの選択方法については、寄与率が低い状態ではある程度大きな間隔で仮定最小バッファサイズを変化させ、寄与率が高くなるにつれて間隔を小さくして仮定最小バッファサイズを変化させるようにしてもよく、有効な仮定最小バッファサイズを効率よく見つけることができる。
【0066】
以上の各実施の形態では、VoIP機器が用いられるIPネットワークを例として説明したが、これに限定されるものではなく、パケットを用いてデータ伝送する通信方式であれば、いずれの通信方式にも適用でき、同様の作用効果が得られる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、ネットワークシミュレーション部で、送信側端末から送出された各パケットについてネットワーク内でのパケットの挙動をシミュレーションし、各パケットごとにネットワーク内での損失有無と受信側端末に到着する到着時刻とからなるネットワーク性能情報を出力し、このネットワーク性能情報を元にして、揺らぎ吸収シミュレーション部で、受信側端末の有する揺らぎ吸収機能の動作をシミュレーションし、その揺らぎ吸収機能による各パケットへの影響を考慮した、当該パケットに対する劣化処理の内容を示す劣化処理情報を各パケットごとに生成し、音声劣化処理部で、送信側端末からのものとして入力された音声情報について、揺らぎ吸収シミュレーション部からの劣化処理情報に基づき、各パケット単位で劣化処理を行い、受信側端末で再生される劣化後の音声情報として出力するようにしたので、従来のように、ネットワークシミュレーション装置とエミュレータ装置とを単に組み合わせたものと比較して、揺らぎ吸収バッファによる影響が考慮されているため、実際とほぼ同様のシミュレーション結果が得られ、ネットワークの設計や運用の検討・評価に用いることができる程度まで精度よくシミュレーションすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態にかかるパケット通信音声シミュレーション装置を示すブロック図である。
【図2】 フレームとパケットとの関係を示す説明図である。
【図3】 パケット通信音声シミュレーション装置の概略処理を示す説明図である。
【図4】 揺らぎ吸収シミュレーション処理を示すフローチャートである。
【図5】 劣化処理を示すフローチャートである。
【図6】 音声劣化処理部での劣化処理の様子を示す説明図である。
【図7】 第2の実施の形態にかかるパケット通信音声シミュレーション装置を示すブロック図である。
【図8】 損失パケットと遅着パケットの判定方法を示す説明図である。
【図9】 主観品質推定処理を示すフローチャートである。
【図10】 無効パケット率とMOS値との関係を示す回帰曲線である。
【図11】 パケット損失率とMOS値との関係を示す回帰曲線である。
【図12】 最小バッファサイズ推定処理を示すフローチャートである。
【図13】 仮定許容時間と無効パケット率との関係を示すグラフである。
【図14】 仮定最小バッファサイズと寄与率との対応例である。
【符号の説明】
10,10A…パケット通信音声シミュレーション装置、1…揺らぎ吸収シミュレーション部、11…無効パケット判定部、12…損失情報設定部、1A…劣化処理情報、2…ネットワークシミュレーション部、2A…ネットワーク性能情報、3…音声劣化処理部、31…劣化処理情報認識部、32…劣化処理部、3A…劣化符号化音声データ、4…多言語DB、4A…サンプル音声データ、5…圧縮符号化部、5A…符号化音声データ、6…圧縮復号部、6A…劣化音声データ、7…劣化音声DB、8…主観品質推定部、81…無効パケット率算出部、82…評価推定部、83…推定モデル、84…MOS値。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a packet communication voice simulation method and apparatus, and more particularly to a packet communication voice simulation method and apparatus for simulating deterioration of voice quality that occurs when voice information is packetized, transmitted, and reproduced.
[0002]
[Prior art]
Voice packet communication such as VoIP (Voice over Internet Protocol), in which voice information is packetized and transmitted on the transmission side and reproduced on the reception side, has recently begun to be put into practical use.
In such voice packet communication, when packet delay or loss occurs due to network congestion or the like, packets carrying voice information do not arrive correctly at the receiving side and are not reproduced correctly, resulting in voice quality degradation. . Therefore, accurately estimating the degree of quality degradation is important in network design and operation.
[0003]
In order to estimate the voice quality degradation in such voice packet communication, it is necessary to first clarify the behavior related to delay and loss in the network at the packet level, that is, to perform a simulation at the network level. .
Then, based on the behavior of the packet obtained by the simulation at the network level, an operation for clarifying how the voice actually deteriorates, that is, a simulation at the voice level may be performed.
[0004]
Conventionally, network simulation apparatuses that perform simulation at the network level already exist. For example, a network simulation device called OPNET manufactured by OPNET Technologies, Inc. simulates the behavior by simulating packet contention occurring in each device in the network for each individual packet. According to this device, finally, regarding the packet output from a predetermined part of the network,
1. Loss information (whether or not lost) that indicates whether the packet is lost in the network
2. Arrival time information indicating the arrival time of the packet if it is not lost
Thus, network performance information at the packet level can be obtained.
[0005]
Conventionally, there is also an emulator device that reproduces the same network quality when the behavior (packet loss rate, etc.) of a packet in a network portion is clarified by simulation or actual measurement.
According to this emulator device, voice deterioration due to the network can be reproduced by connecting an actual voice terminal to the emulator device.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Here, it is conceivable to estimate voice quality degradation in voice packet communication by operating an emulator device based on network performance information at the packet level obtained by the conventional network simulation device as described above.
On the other hand, in the real-time terminal application used in such voice packet communication, using the fluctuation absorbing buffer provided in the receiving side terminal, the fluctuation of the packet arrival timing caused by the network side factor is reduced, Relieves audio breaks. In addition, a packet that has arrived beyond the allowable time by the fluctuation absorbing buffer has the same effect as a packet loss on the network side.
[0007]
Therefore, simply combining the network simulation device and the emulator device does not consider the influence of the fluctuation absorbing buffer as described above, so only simulation results different from the actual one can be obtained. -There was a problem that simulation could not be performed with high accuracy to the extent that it could be used for evaluation.
An object of the present invention is to provide a packet communication voice simulation apparatus and method capable of accurately simulating quality degradation in voice packet communication.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, the packet communication voice simulation apparatus according to the present invention simulates the behavior of a packet in the network for each packet transmitted from the transmission side terminal, and each packet in the network is simulated. A network simulation unit that outputs network performance information including the presence / absence of loss and arrival time at the receiving terminal, and the fluctuation absorbing function of the receiving terminal based on the network performance information obtained by the network simulation unit Fluctuation absorption simulation unit that generates degradation processing information indicating the contents of degradation processing for each packet, taking into account the impact on each packet by the fluctuation absorption function, and from the transmission side terminal Sound entered as The information is provided with a voice degradation processing unit that performs degradation processing for each packet based on the degradation processing information from the fluctuation absorption simulation unit and outputs as degraded voice information that is reproduced at the receiving terminal. .
[0009]
When generating degradation processing information, the fluctuation absorption simulation unit uses the minimum buffer size that indicates the fluctuation absorption allowable time of the fluctuation absorption buffer used in the fluctuation absorption function of the receiving terminal, and the maximum capacity that can be stored in the fluctuation absorption buffer. Based on the buffer size, the packet loss determination is performed for each network performance information, and degradation processing information is generated and output from the loss information indicating the loss determination result and the arrival time included in the network performance information. You may do it.
[0010]
As a specific example when generating degradation processing information, the fluctuation absorption simulation unit compares the arrival interval of the packet calculated for each network performance information with the minimum buffer size, and if the arrival interval is larger than the minimum buffer size, Alternatively, it is possible to determine that the packet is a late arrival packet delayed in the network and generate loss information instructing to cause a voice interruption immediately before the packet.
[0011]
As another specific example when generating degradation processing information, the fluctuation absorption simulation unit calculates the packet accumulation amount of the fluctuation absorption buffer for accumulating the packet for each network performance information, and the packet accumulation quantity is the maximum buffer. If it exceeds the size, it may be determined that the packet is missing in the fluctuation absorbing buffer of the receiving terminal, and loss information instructing discard of the packet may be generated.
[0012]
When the minimum buffer size is unknown, select the assumed minimum buffer size that is expected as the minimum buffer size, and send it from the transmitting terminal under various network loads between the transmitting terminal and the receiving terminal. Among the received packets, the lost packets that did not arrive at the receiving terminal and the late arrival packets whose arrival interval between the previous arrival packets exceeded the assumed minimum buffer size were determined as invalid packets, and the number of invalid packets was counted. Then, the ratio of the number of invalid packets to the total number of packets sent from the transmitting terminal is calculated as the invalid packet rate, and the subjective quality evaluation value obtained by the actual subjective quality evaluation by the subject and the invalid packet rate at that time are calculated. Deriving a regression curve showing the correspondence between subjective quality assessment and invalid packet rate, and calculating the contribution rate of the regression curve , Different assumptions minimum buffer among the plurality of regression curves obtained by size, it may be used assuming minimum buffer size that most regression curve its contribution ratio is obtained as the minimum buffer size.
[0013]
Furthermore, when performing subjective quality evaluation in parallel, the fluctuation absorption simulation unit determines the arrival interval between a lost packet that has not arrived at the receiving terminal and the immediately preceding arrival packet among the packets corresponding to the network performance information. The late arrival packet exceeding the assumed minimum buffer size shall be determined as an invalid packet, and an invalid packet rate indicating the ratio of the number of invalid packets determined as invalid packets by the fluctuation absorption simulation unit to the total number of packets is calculated. A subjective quality evaluation estimation unit that outputs a subjective quality evaluation value corresponding to the invalid packet rate may be further provided based on a predetermined estimation model indicating the relationship between the invalid packet rate and the subjective quality evaluation value.
[0014]
In addition, the packet communication voice simulation method according to the present invention simulates the behavior of a packet in the network for each packet sent from the transmission side terminal, and determines whether there is a loss in the network and arrives at the reception side terminal for each packet. Network performance information consisting of the arrival time to be output, and based on these network performance information, the operation of the fluctuation absorbing function of the receiving terminal is simulated, and the influence of each fluctuation absorbing function on each packet is considered. Degradation processing information indicating the content of degradation processing for the packet is generated for each packet, and voice information input as from the sending terminal is subjected to degradation processing for each packet based on the degradation processing information and received. Output as degraded audio information that is played back on the terminal. It is intended.
[0015]
When generating degradation processing information, based on the minimum buffer size indicating the fluctuation absorption allowable time of the fluctuation absorbing buffer used in the fluctuation absorbing function of the receiving terminal, and the maximum buffer size indicating the capacity that can be accumulated in the fluctuation absorbing buffer. Alternatively, the loss determination of the packet may be performed for each network performance information, and the deterioration processing information may be generated from the loss information indicating the loss determination result and the arrival time included in the network performance information.
[0016]
As a specific example of generating degradation processing information, the arrival interval of the packet calculated for each network performance information is compared with the minimum buffer size. If the arrival interval is larger than the minimum buffer size, the packet is delayed in the network. It may be determined that the packet is a late arrival packet, and loss information may be generated instructing to cause a sound interruption immediately before the packet.
[0017]
In addition, as another specific example when generating degradation processing information, when calculating the packet accumulation amount of the fluctuation absorbing buffer that accumulates the packet for each network performance information, and the packet accumulation amount exceeds the maximum buffer size, Alternatively, it may be determined that the packet is missing in the fluctuation absorbing buffer of the receiving terminal, and loss information instructing discard of the packet may be generated.
[0018]
When the minimum buffer size is unknown, select the assumed minimum buffer size that is expected as the minimum buffer size, and send it from the transmitting terminal under various network loads between the transmitting terminal and the receiving terminal. Among the received packets, the lost packets that did not arrive at the receiving terminal and the late arrival packets whose arrival interval between the previous arrival packets exceeded the assumed minimum buffer size were determined as invalid packets, and the number of invalid packets was counted. Then, the ratio of the number of invalid packets to the total number of test packets transmitted from the transmission side is calculated as the invalid packet rate, and the subjective quality evaluation value obtained by the actual subjective quality evaluation by the subject and the invalid packet rate at that time From this, a regression curve indicating the correspondence between subjective quality assessment and invalid packet rate is derived, and the contribution rate of the regression curve is calculated. And, different assumptions minimum buffer among the plurality of regression curves obtained by size, it may be used assuming minimum buffer size that most regression curve its contribution ratio is obtained as the minimum buffer size.
[0019]
Furthermore, when performing subjective quality evaluation in parallel, the arrival interval between the lost packet that did not arrive at the receiving terminal and the packet that arrived immediately before the packet that corresponds to the network performance information exceeds the assumed minimum buffer size. The late arrival packet is determined as an invalid packet, an invalid packet rate indicating a ratio of the number of invalid packets determined as invalid packets to the total number of packets is calculated, and a predetermined relationship between the invalid packet rate and the subjective quality evaluation value is calculated. The subjective quality evaluation value corresponding to the invalid packet rate may be output based on the estimated model.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a block diagram showing a packet communication voice simulation apparatus according to a first embodiment of the present invention.
The packet communication
[0021]
The
This sample
[0022]
FIG. 2 shows the relationship between frames and packets.
As described above, the encoded
[0023]
The
[0024]
On the other hand, the
As the simulation result, the presence / absence of packet loss in the network and the arrival time when the packet arrives at the receiving side without loss are output as
For the
[0025]
Based on the
The fluctuation
[0026]
Based on the
The voice
[0027]
FIG. 3 shows a schematic process of the packet communication
The
The fluctuation
[0028]
The
The deteriorated
In addition, what is necessary is just to select the encoding system used by the
[0029]
Next, the operation of the packet communication
The
The fluctuation
[0030]
FIG. 4 is a flowchart showing the fluctuation absorption simulation process in the fluctuation
In the fluctuation
The fluctuation absorbing buffer of the VoIP device used as a receiving side terminal has two reference sizes, that is, a minimum buffer size and a maximum buffer size.
[0031]
The VoIP device has a function of temporarily storing a packet in a fluctuation absorbing buffer without waiting for voice processing immediately after receiving the packet, and always waiting for a certain time before starting the processing. A certain time in this function is called a minimum buffer size (standby buffer size) here. Normally, the arrival packet is processed at a constant speed in accordance with the voice reproduction speed in the VoIP device. Therefore, the packet with late arrival, that is, the late arrival packet causes voice interruption. If this function is used, smooth voice processing can be performed even for a packet that is delayed to some extent. The minimum buffer size corresponds to the allowable time of the late arrival packet.
[0032]
On the other hand, depending on the congestion state of the network, packets may arrive in groups in a burst manner. Even in such a case, the VoIP device needs to process these packets at a constant speed in accordance with the audio playback speed, and has a function of temporarily holding packets that have exceeded the processing speed in the fluctuation absorbing buffer. Have. The maximum value of the capacity that can be held in this function is referred to herein as the maximum buffer size (maximum accommodating buffer size). Therefore, the maximum buffer size corresponds to the maximum value that can be held without losing packets that have arrived above the processing speed.
[0033]
The invalid
Next, as lost packet determination processing, it is checked whether or not the captured network performance information is lost, and it is determined whether or not the packet is lost in the network (step 103).
[0034]
If there is a loss (step 103: YES), it is determined that the packet is lost, and the loss
If all the network performance information has not been processed (step 112: NO), the process returns to step 102 and shifts to the process for the next network performance information.
[0035]
On the other hand, if there is no loss in step 103 (step 103: NO), the packet arrival is determined from the difference between the arrival time of the network performance information corresponding to the immediately preceding packet and the arrival time of the network performance information as the late arrival packet determination process. The interval is calculated (step 105), and the arrival interval is compared with the minimum buffer size (step 106).
Here, if the arrival interval is larger than the minimum buffer size (step 106: YES), the packet has arrived after the packet processing wait time, that is, the allowable time, and therefore a break occurs between the previous packet and the packet. The loss
[0036]
If the arrival interval is equal to or smaller than the minimum buffer size in step 106 (step 106: NO), the packet accumulation amount in the fluctuation absorbing buffer at that time is calculated as the missing packet determination process (step 108). Are compared with the maximum buffer size (step 109).
Here, if the packet accumulation amount exceeds the maximum buffer size (step 109: YES), it is determined that the arrival packet overflows from the fluctuation absorbing buffer and is lost, and the subsequent packet is clogged to be processed next. Then, the loss
[0037]
In
If all the network performance information processing is completed in step 112 (step 112: YES), the series of fluctuation absorption simulation processing is ended.
[0038]
In this way, the fluctuation
The voice
[0039]
FIG. 5 is a flowchart showing the deterioration process in the voice
In the speech
Next, when the loss information of the
[0040]
If the loss information is not “normal” (step 122: NO) and indicates “interruption” (step 124: YES), the arrival time of the
[0041]
If the loss information is not “discontinuous” (step 124: NO), it is determined that it is “clogged” or “lost”, and each frame is discarded without being output (step 128). Then, the process proceeds to step 129.
In
In this way, the speech
[0042]
FIG. 6 shows a state of deterioration processing in the voice
FIG. 6A shows encoded
FIG. 6C shows the state of deterioration processing in the sound
[0043]
In the speech
In the degradation processing information Y2, since the loss information indicates “interruption”, a frame corresponding to the interruption is output immediately before the packet P2, and each frame corresponding to the packet P2 is not deteriorated as it is thereafter. Is output as degraded encoded audio data 3A.
[0044]
In the degradation processing information Y3, since the loss information indicates “clogging”, each frame corresponding to the packet P3 is not output but discarded. Since the loss information of the next degradation processing information Y4 indicates “normal”, each frame corresponding to the packet P4 is output following the frame corresponding to the previous packet P2.
Further, since the loss information of the degradation processing information Y5 indicates “loss”, each frame corresponding to the packet P5 is not output but discarded. Then, since the loss information of the next deterioration processing information Y6 indicates “normal”, each frame corresponding to the packet P6 is output following the frame corresponding to the previous packet P4.
[0045]
As described above, based on the
[0046]
For example, when the network simulation device and the emulator device are simply combined, in the example of FIG. 6 described above, only the loss with respect to the packet P5 is output from the network simulation device as the network performance information. Therefore, the interruption in the packet P2 and the clogging of the packet P3 are not reproduced, and these packets P2 and P3 are output as normal packets.
On the other hand, according to this embodiment, it can be seen that the interruption in the packet P2 and the clogging of the packet P3 can be reproduced, and the voice packet communication is simulated accurately.
[0047]
In the packet communication
Further, in the fluctuation
[0048]
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 7 is a block diagram showing a packet communication voice simulation apparatus according to the second embodiment.
Compared to the packet communication
[0049]
Subjective quality evaluation is a form in which an application is finally used, and a person who is a user evaluates the quality. The subjective
[0050]
In the subjective
[0051]
Next, the subjective quality estimation operation will be described with reference to FIG. FIG. 7 is a block diagram showing the subjective quality estimation unit. The subjective
[0052]
The invalid packet
Here, a lost packet and a late arrival packet are assumed as invalid packets that do not function normally in a VoIP device and cause a reduction in subjective quality. The lost packet refers to a packet lost on the network for some reason, that is, a packet in which “loss” is set as loss information. The late arrival packet refers to a packet that has arrived later than usual for some reason and has not been normally reproduced by the VoIP device, that is, a packet in which “clogged” is set as loss information.
[0053]
FIG. 8 shows a method for determining lost packets and late arrival packets.
In the lost packet determination (
[0054]
In the late arrival packet determination process (
It is also possible to include lost packets that have been determined as lost packets by the invalid packet determination unit 11 (
[0055]
FIG. 9 is a flowchart showing the subjective quality estimation process in the subjective
In the invalid packet
R P = (P L + P D ) / Total number of transmitted packets
The
[0056]
The
As the regression curve, any one of various functions such as a quadratic function and an exponential function may be selected as necessary.
[0057]
FIG. 10 is a regression curve showing the relationship between the invalid packet rate and the MOS value, and FIG. 11 is a regression curve showing the relationship between the packet loss rate and the MOS value.
These regression curves are obtained by actually generating various network loads and actually testing them. For the MOS value, 20 subjects evaluated each of the 224 condition audio files recorded by playing audio over the network, and the average value was used by calculating the MOS value for the audio file. . In addition, the invalid packet rate and the packet loss rate at this time were calculated, and a regression curve was obtained from these correspondences. The packet loss rate is the ratio of the number of lost packets to the total number of transmitted packets, and the regression curve in FIG. 11 does not take into account late arrival packets with respect to the fluctuation absorbing buffer.
[0058]
Comparing FIG. 10 and FIG. 11, it can be seen that the variation of FIG. 10 is smaller than that of FIG. For example, when the invalid packet rate of FIG. 10 is 0%, the MOS value is in the range of 2.9 to 4.3, whereas when the packet loss rate of FIG. 11 is 0%, the MOS value is 1.7 to It is in the range of 4.3, and there is a variation of 1.8 times or more compared to FIG. Also, the contribution rate (determination coefficient) of the regression curve is 0.8215 in FIG. 10 and 0.6999 in FIG. 11, and FIG. 10 shows a better fit to the regression curve data. You can see that Therefore, the MOS value can be estimated with higher accuracy by considering the late arrival packet exceeding the fluctuation absorption allowable time.
[0059]
Thus, in the invalid
[0060]
Therefore, it is possible to obtain subjective quality (for example, MOS value) from the same
[0061]
Next, a case where the minimum buffer size is unknown will be described.
In the first embodiment and the second embodiment described above, the case has been described in which the minimum buffer size of the fluctuation absorbing buffer of the VoIP device is known, but the minimum buffer size may be unknown.
In such a case, an equivalent minimum buffer size closest to the actual minimum buffer size may be determined and used.
[0062]
FIG. 12 is a flowchart showing the minimum buffer size estimation process.
First, a new minimum buffer size is assumed (step 150).
The relationship between the assumed minimum buffer size and the invalid packet rate is represented in a graph as shown in FIG. The lowest value of the invalid packet rate corresponds to the lost packet rate. An assumed minimum buffer size is selected within the range of this graph.
Then, using the assumed minimum buffer size selected instead of the above-mentioned minimum buffer size, the actual subjective quality evaluation by the subject is performed (step 151), and the number of invalid packets is counted as described above (step 152).
[0063]
Subsequently, the invalid packet rate is calculated (step 153), and the regression curve and the contribution rate of the regression curve are obtained for each assumed minimum buffer size (step 154).
FIG. 14 shows a correspondence example between the assumed minimum buffer size and the contribution rate.
This contribution rate is an evaluation index indicating the goodness of fit to regression curve data (in this case, invalid packet rate and MOS value), and is generally a coefficient of determination R in regression analysis. 2 It is also called.
[0064]
In this way, different hypothetical minimum buffer sizes are sequentially selected and
Then, among the obtained regression curves, the regression curve having the highest contribution rate is used as the estimation model, the assumed minimum buffer size at that time is selected as the estimated minimum buffer size (step 156), and the actual minimum buffer size is selected. It may be used instead of. In FIG. 14, the contribution ratio = 0.8215 is the highest, and the assumed minimum buffer size at this time is used as the minimum buffer size.
[0065]
As a result, even when the minimum buffer size of the VoIP device is unknown, the degradation processing and the subjective quality evaluation are accurately estimated using the minimum buffer size closest to the actual minimum buffer size and considering the influence of the fluctuation absorbing buffer. Can do. As for the method of selecting the assumed minimum buffer size, the assumed minimum buffer size is changed at a somewhat large interval when the contribution rate is low, and the assumed minimum buffer size is changed by decreasing the interval as the contribution rate increases. The effective assumed minimum buffer size can be found efficiently.
[0066]
In each of the above embodiments, the IP network using the VoIP device has been described as an example. However, the present invention is not limited to this, and any communication method can be used as long as it is a data transmission method using packets. Applicable and similar effects can be obtained.
[0067]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, the network simulation unit simulates the packet behavior in the network for each packet transmitted from the transmission side terminal, and the presence or absence of loss in the network and the reception side terminal for each packet. The network performance information consisting of the arrival time of arrival at the network is output, and based on this network performance information, the fluctuation absorption simulation unit simulates the operation of the fluctuation absorption function of the receiving terminal, and each fluctuation absorption function Deterioration processing information indicating the contents of the deterioration processing for the packet is generated for each packet in consideration of the influence on the packet, and the voice deterioration processing unit absorbs fluctuations in the voice information input from the transmitting terminal. Based on the degradation processing information from the simulation unit, The degradation process is performed on a per-unit basis, and output as degraded audio information that is played back on the receiving terminal. Compared to a simple combination of a network simulation device and an emulator device as in the past, Since the influence of the fluctuation absorbing buffer is taken into consideration, a simulation result almost the same as the actual one can be obtained, and the simulation can be performed with a high degree of accuracy so that it can be used for the examination and evaluation of the network design and operation.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a packet communication voice simulation apparatus according to a first embodiment.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a relationship between a frame and a packet.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a schematic process of the packet communication voice simulation apparatus.
FIG. 4 is a flowchart showing fluctuation absorption simulation processing.
FIG. 5 is a flowchart showing deterioration processing.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing a state of deterioration processing in a sound deterioration processing unit.
FIG. 7 is a block diagram showing a packet communication voice simulation apparatus according to a second embodiment.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing a method for determining lost packets and late arrival packets.
FIG. 9 is a flowchart showing a subjective quality estimation process.
FIG. 10 is a regression curve showing the relationship between the invalid packet rate and the MOS value.
FIG. 11 is a regression curve showing the relationship between the packet loss rate and the MOS value.
FIG. 12 is a flowchart showing a minimum buffer size estimation process.
FIG. 13 is a graph showing a relationship between an assumed allowable time and an invalid packet rate.
FIG. 14 is a correspondence example between an assumed minimum buffer size and a contribution rate.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (12)
前記送信側端末から送出された各パケットについて前記ネットワーク内でのパケットの挙動をシミュレーションし、前記各パケットごとに前記ネットワーク内での損失有無と前記受信側端末に到着する到着時刻とからなるネットワーク性能情報を出力するネットワークシミュレーション部と、
このネットワークシミュレーション部で得られたネットワーク性能情報を元にして、前記受信側端末の有する揺らぎ吸収機能の動作をシミュレーションし、その揺らぎ吸収機能による各パケットへの影響を考慮した、当該パケットに対する劣化処理の内容を示す劣化処理情報を各パケットごとに生成する揺らぎ吸収シミュレーション部と、
前記送信側端末からのものとして入力された音声情報について、前記揺らぎ吸収シミュレーション部からの劣化処理情報に基づき、各パケット単位で劣化処理を行い、前記受信側端末で再生される劣化後の音声情報として出力する音声劣化処理部とを備えることを特徴とするパケット通信音声シミュレーション装置。Simulated voice quality degradation that occurs when voice information is packetized and transmitted between a transmitting side terminal and a receiving side terminal connected via a network, and the degraded voice played back by the receiving side terminal In a packet communication voice simulation apparatus that outputs information,
Simulate packet behavior in the network for each packet sent from the transmitting terminal, and network performance consisting of the presence or absence of loss in the network and arrival time at the receiving terminal for each packet A network simulation unit for outputting information;
Based on the network performance information obtained by this network simulation unit, the operation of the fluctuation absorbing function of the receiving terminal is simulated, and the degradation process for the packet in consideration of the influence on each packet by the fluctuation absorbing function A fluctuation absorption simulation unit that generates degradation processing information indicating the contents of each packet,
The voice information input from the transmission side terminal is subjected to degradation processing for each packet based on the degradation processing information from the fluctuation absorption simulation unit, and the voice information after degradation reproduced at the reception side terminal A packet communication voice simulation apparatus, comprising:
前記揺らぎ吸収シミュレーション部は、前記受信側端末の揺らぎ吸収機能で用いる揺らぎ吸収バッファの揺らぎ吸収許容時間を示す最小バッファサイズと、その揺らぎ吸収バッファで蓄積可能な容量を示す最大バッファサイズとに基づいて、前記ネットワーク性能情報ごとに当該パケットの損失判定を行い、その損失判定結果を示す損失情報と当該ネットワーク性能情報に含まれる到着時刻とから、前記劣化処理情報を生成して出力することを特徴とするパケット通信音声シミュレーション装置。The packet communication voice simulation apparatus according to claim 1,
The fluctuation absorption simulation unit is based on the minimum buffer size indicating the fluctuation absorption allowable time of the fluctuation absorption buffer used in the fluctuation absorption function of the receiving terminal and the maximum buffer size indicating the capacity that can be accumulated in the fluctuation absorption buffer. Determining the loss of the packet for each network performance information, and generating and outputting the degradation processing information from the loss information indicating the loss determination result and the arrival time included in the network performance information, Packet communication voice simulation device.
前記揺らぎ吸収シミュレーション部は、前記ネットワーク性能情報ごとに算出した当該パケットの到着間隔と前記最小バッファサイズと比較し、その到着間隔が最小バッファサイズより大きい場合には、前記ネットワーク内で遅延した遅着パケットと判断して、当該パケットの直前に音声の途切れを生じるさせるように指示する損失情報を生成することを特徴とするパケット通信音声シミュレーション装置。The packet communication voice simulation apparatus according to claim 2,
The fluctuation absorption simulation unit compares the arrival interval of the packet calculated for each network performance information and the minimum buffer size, and if the arrival interval is larger than the minimum buffer size, the delay arrival delayed in the network. A packet communication voice simulation apparatus characterized by generating loss information that is judged to be a packet and instructing the voice to be interrupted immediately before the packet.
前記揺らぎ吸収シミュレーション部は、前記ネットワーク性能情報ごとに当該パケットを蓄積する前記揺らぎ吸収バッファのパケット蓄積量を算出し、そのパケット蓄積量が前記最大バッファサイズを超えた場合は、前記受信側端末の揺らぎ吸収バッファで欠落した欠落パケットと判断して、当該パケットの破棄を指示する損失情報を生成することを特徴とするパケット通信音声シミュレーション装置。The packet communication voice simulation apparatus according to claim 2,
The fluctuation absorption simulation unit calculates a packet accumulation amount of the fluctuation absorption buffer for accumulating the packet for each network performance information, and when the packet accumulation amount exceeds the maximum buffer size, A packet communication voice simulation apparatus, characterized in that it determines that a packet is missing in the fluctuation absorbing buffer and generates loss information instructing discard of the packet.
前記最小バッファサイズが未知の場合は、
前記最小バッファサイズとして予想される仮定最小バッファサイズを選択し、
前記送信側端末と受信側端末との間の様々なネットワーク負荷のもとで、送信側端末から送出された各パケットのうち受信側端末へ到着しなかった損失パケットと、直前到着パケットとの到着間隔が前記仮定最小バッファサイズを越えた遅着パケットとを無効パケットと判定してこれら無効パケット数を計数し、
送信側端末から送出された全パケット数に対する前記無効パケット数の割合を無効パケット率として算出し、
被験者による実際の主観品質評価により得られた主観品質評価値とそのときの無効パケット率とから、主観品質評価と無効パケット率との対応関係を示す回帰曲線を導出するとともに、その回帰曲線の寄与率を算出し、
異なる仮定最小バッファサイズごとに得られた複数の回帰曲線のうち、その寄与率が最も高い回帰曲線が得られた仮定最小バッファサイズを前記最小バッファサイズとして用いることを特徴とするパケット通信音声シミュレーション装置。The packet communication voice simulation apparatus according to claim 1 or 2,
If the minimum buffer size is unknown,
Select an assumed minimum buffer size expected as the minimum buffer size;
Under various network loads between the transmission side terminal and the reception side terminal, among the packets sent from the transmission side terminal, the arrival of the lost packet that did not arrive at the reception side terminal and the previous arrival packet The late arrival packets whose interval exceeds the assumed minimum buffer size are determined as invalid packets, and the number of invalid packets is counted.
Calculating the ratio of the number of invalid packets to the total number of packets sent from the transmission side terminal as an invalid packet rate;
From the subjective quality evaluation value obtained by the actual subjective quality evaluation by the subject and the invalid packet rate at that time, a regression curve indicating the correspondence between the subjective quality evaluation and the invalid packet rate is derived, and the contribution of the regression curve Calculate the rate,
A packet communication voice simulation apparatus characterized by using, as the minimum buffer size, an assumed minimum buffer size from which a regression curve having the highest contribution ratio among a plurality of regression curves obtained for different assumed minimum buffer sizes is used. .
前記揺らぎ吸収シミュレーション部は、前記ネットワーク性能情報に対応する各パケットのうち、受信側端末へ到着しなかった損失パケットと、直前到着パケットとの到着間隔が前記仮定最小バッファサイズを越えた遅着パケットとを無効パケットと判定し、
この揺らぎ吸収シミュレーション部で無効パケットと判定された無効パケット数の全パケット数に対する割合を示す無効パケット率を算出し、無効パケット率と主観品質評価値との関係を示す所定の推定モデルに基づいて、前記無効パケット率に対応する主観品質評価値を出力する主観品質評価推定部をさらに備えることを特徴とするパケット通信音声シミュレーション装置。The packet communication voice simulation apparatus according to claim 1 or 2,
The fluctuation absorption simulation unit is a late arrival packet in which an arrival interval between a lost packet that has not arrived at a receiving terminal and a previous arrival packet among the packets corresponding to the network performance information exceeds the assumed minimum buffer size. Are considered invalid packets,
Based on a predetermined estimation model indicating the relationship between the invalid packet rate and the subjective quality evaluation value, calculating the invalid packet rate indicating the ratio of the invalid packet number determined to be invalid packets by the fluctuation absorption simulation unit to the total number of packets. A packet communication voice simulation apparatus, further comprising a subjective quality evaluation estimation unit that outputs a subjective quality evaluation value corresponding to the invalid packet rate.
前記送信側端末から送出された各パケットについて前記ネットワーク内でのパケットの挙動をシミュレーションし、前記各パケットごとに前記ネットワーク内での損失有無と前記受信側端末に到着する到着時刻とからなるネットワーク性能情報を出力し、
これらネットワーク性能情報を元にして、前記受信側端末の有する揺らぎ吸収機能の動作をシミュレーションし、その揺らぎ吸収機能による各パケットへの影響を考慮した、当該パケットに対する劣化処理の内容を示す劣化処理情報を各パケットごとに生成し、
前記送信側端末からのものとして入力された音声情報について、前記劣化処理情報に基づき、各パケット単位で劣化処理を行い、前記受信側端末で再生される劣化後の音声情報として出力することを特徴とするパケット通信音声シミュレーション方法。Simulated voice quality degradation that occurs when voice information is packetized and transmitted between a transmitting side terminal and a receiving side terminal connected via a network, and the degraded voice played back by the receiving side terminal In a packet communication voice simulation method for outputting information,
Simulate packet behavior in the network for each packet sent from the transmitting terminal, and network performance consisting of the presence or absence of loss in the network and arrival time at the receiving terminal for each packet Output information,
Based on these network performance information, the operation of the fluctuation absorbing function of the receiving terminal is simulated, and the deterioration processing information indicating the contents of the deterioration processing for the packet in consideration of the influence on each packet by the fluctuation absorbing function For each packet,
The audio information input from the transmitting terminal is subjected to deterioration processing for each packet based on the deterioration processing information, and output as deteriorated audio information reproduced by the receiving terminal. Packet communication voice simulation method.
前記劣化処理情報を生成する際、前記受信側端末の揺らぎ吸収機能で用いる揺らぎ吸収バッファの揺らぎ吸収許容時間を示す最小バッファサイズと、その揺らぎ吸収バッファで蓄積可能な容量を示す最大バッファサイズとに基づいて、前記ネットワーク性能情報ごとに当該パケットの損失判定を行い、その損失判定結果を示す損失情報と当該ネットワーク性能情報に含まれる到着時刻とから、前記劣化処理情報を生成することを特徴とするパケット通信音声シミュレーション方法。The packet communication voice simulation method according to claim 7,
When generating the degradation processing information, the minimum buffer size indicating the allowable fluctuation absorption time of the fluctuation absorbing buffer used in the fluctuation absorbing function of the receiving terminal, and the maximum buffer size indicating the capacity that can be accumulated in the fluctuation absorbing buffer Based on the loss information indicating the loss determination result and the arrival time included in the network performance information, the degradation processing information is generated based on the loss determination of each packet based on the network performance information. Packet communication voice simulation method.
前記劣化処理情報を生成する際、前記ネットワーク性能情報ごとに算出した当該パケットの到着間隔と前記最小バッファサイズと比較し、その到着間隔が最小バッファサイズより大きい場合には、前記ネットワーク内で遅延した遅着パケットと判断して、当該パケットの直前に音声の途切れを生じるさせるように指示する損失情報を生成することを特徴とするパケット通信音声シミュレーション方法。The packet communication voice simulation method according to claim 8, wherein
When generating the degradation processing information, the arrival interval of the packet calculated for each network performance information is compared with the minimum buffer size. If the arrival interval is larger than the minimum buffer size, the packet is delayed in the network. A packet communication voice simulation method characterized by generating loss information that determines that a packet is a late arrival packet and instructs to cause a voice interruption immediately before the packet.
前記劣化処理情報を生成する際、前記ネットワーク性能情報ごとに当該パケットを蓄積する前記揺らぎ吸収バッファのパケット蓄積量を算出し、そのパケット蓄積量が前記最大バッファサイズを超えた場合は、前記受信側端末の揺らぎ吸収バッファで欠落した欠落パケットと判断して、当該パケットの破棄を指示する損失情報を生成することを特徴とするパケット通信音声シミュレーション方法。The packet communication voice simulation method according to claim 8, wherein
When generating the degradation processing information, calculate the packet accumulation amount of the fluctuation absorbing buffer that accumulates the packet for each network performance information, and if the packet accumulation amount exceeds the maximum buffer size, the receiving side A packet communication voice simulation method, characterized in that it is determined as a lost packet that has been lost in a fluctuation absorbing buffer of a terminal, and loss information that instructs to discard the packet is generated.
前記最小バッファサイズが未知の場合は、
前記最小バッファサイズとして予想される仮定最小バッファサイズを選択し、
前記送信側端末と受信側端末との間の様々なネットワーク負荷のもとで、送信側端末から送出された各パケットのうち受信側端末へ到着しなかった損失パケットと、直前到着パケットとの到着間隔が前記仮定最小バッファサイズを越えた遅着パケットとを無効パケットと判定してこれら無効パケット数を計数し、
送信側から送信された全試験用パケット数に対する前記無効パケット数の割合を無効パケット率として算出し、
被験者による実際の主観品質評価により得られた主観品質評価値とそのときの無効パケット率とから、主観品質評価と無効パケット率との対応関係を示す回帰曲線を導出するとともに、その回帰曲線の寄与率を算出し、
異なる仮定最小バッファサイズごとに得られた複数の回帰曲線のうち、その寄与率が最も高い回帰曲線が得られた仮定最小バッファサイズを前記最小バッファサイズとして用いることを特徴とするパケット通信音声シミュレーション方法。The packet communication voice simulation method according to claim 7 or 8,
If the minimum buffer size is unknown,
Select an assumed minimum buffer size expected as the minimum buffer size;
Under various network loads between the transmission side terminal and the reception side terminal, among the packets sent from the transmission side terminal, the arrival of the lost packet that did not arrive at the reception side terminal and the previous arrival packet The late arrival packets whose interval exceeds the assumed minimum buffer size are determined as invalid packets, and the number of invalid packets is counted.
Calculate the ratio of the invalid packet number to the total number of test packets transmitted from the transmission side as an invalid packet rate,
From the subjective quality evaluation value obtained by the actual subjective quality evaluation by the subject and the invalid packet rate at that time, a regression curve indicating the correspondence between the subjective quality evaluation and the invalid packet rate is derived, and the contribution of the regression curve Calculate the rate,
A packet communication voice simulation method characterized by using, as the minimum buffer size, an assumed minimum buffer size from which a regression curve having the highest contribution ratio among a plurality of regression curves obtained for different assumed minimum buffer sizes is used. .
前記ネットワーク性能情報に対応する各パケットのうち、受信側端末へ到着しなかった損失パケットと、直前到着パケットとの到着間隔が前記仮定最小バッファサイズを越えた遅着パケットとを無効パケットと判定し、
無効パケットと判定された無効パケット数の全パケット数に対する割合を示す無効パケット率を算出し、無効パケット率と主観品質評価値との関係を示す所定の推定モデルに基づいて、前記無効パケット率に対応する主観品質評価値を出力することを特徴とするパケット通信音声シミュレーション方法。The packet communication voice simulation method according to claim 7 or 8,
Of each packet corresponding to the network performance information, a lost packet that has not arrived at the receiving terminal and a late arrival packet whose arrival interval between the immediately preceding arrival packets exceeds the assumed minimum buffer size are determined as invalid packets. ,
An invalid packet rate indicating a ratio of the number of invalid packets determined to be invalid packets to the total number of packets is calculated, and the invalid packet rate is calculated based on a predetermined estimation model indicating a relationship between the invalid packet rate and the subjective quality evaluation value. A packet communication voice simulation method characterized by outputting a corresponding subjective quality evaluation value.
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