JP3656168B2 - Method for producing silicon compound bonded with halogen atom - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ハロゲン原子の結合したケイ素化合物の工業的生産に適した製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン原子の結合したケイ素化合物は、医薬品製造過程における保護基、界面活性剤の原料、ポリマ−の改質剤、その他中間体として今日広く利用されている。しかし、ハロゲン原子の結合したケイ素化合物は、その化学構造として分子中にSi−X結合(X:ハロゲン)を有している為に、水と接触すれば直ちに加水分解し、また、その生産過程で反応缶等のステンレス部分を腐食するので、工業的生産をするのに迂遠な工程を経なければならないのが現状である。そして、かかるハロゲン原子の結合したケイ素化合物は、一般的にはグリニャール試薬を用いて生産され、その反応溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエ−テル、ジブチルエ−テル等の溶媒がよく利用されている。しかし、これらのエ−テル溶媒を用いれば、グリニャール試薬とケイ素化合物のカップリング反応で副生する塩化マグネシウム−エ−テル錯体が、エ−テル溶媒に溶解されず結晶として多量に析出してくる。したがって、生成物を単離・精製する為には、まずカップリング反応で析出した多量の結晶を濾過等の方法により除去する操作を経なければ、その後の蒸留等による精製が困難となる。濾過によって塩化マグネシウム−エ−テル錯体を除去するには、生成物の腐食性ゆえに腐食に耐える高価な生産設備が必要となり、また、錯体の濾過による除去に際して引火性が高く、臭気の強いエ−テル溶媒が蒸散するので作業環境が悪化し、さらに、除去された錯体を水等で処理するのに発熱を伴い、後処理工程も面倒となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなことから、本発明者等は、グリニャール試薬の溶媒として従来から用いられてきたTHF、ジエチルエ−テル等のエ−テル溶媒に代えて、特定のポリアルキレングリコ−ルジアルキルエ−テル溶媒を使用すれば、カップリング反応後においてハロゲン化マグネシウム錯体の結晶が全く析出しない均一な反応混合液が得られることを見出した。しかし、この方法で使用されるポリアルキレングリコ−ルジアルキルエ−テル溶媒の沸点は170〜300℃と高沸点であることから、生成物が高沸点のケイ素化合物である場合には、反応混合液から直接蒸留によって単離・精製するのが困難となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者等は、ハロゲン原子の結合したケイ素化合物の工業的な生産方法を鋭意研究したところ、特定のポリアルキレングリコ−ルジアルキルエ−テルを溶媒とするグリニャール試薬とケイ素化合物をカップリング反応した後、反応混合液について炭化水素系の溶媒を用いて抽出・精製すれば簡易に、かつ、安全に高収率で目的物であるハロゲン原子の結合したケイ素化合物が得られることを見出した。
【0005】
本発明は、一般式〔1〕
(式中R1、R2は炭素数1〜4のアルキル基で同一であっても異なっていてもよく、R3は水素原子又はメチル基を、1は2〜4の整数をそれぞれ示す)で表されるポリアルキレングリコールジアルキルエーテル溶媒の存在下、一般式〔2〕
【0006】
【化6】
(式中R4 は炭化水素基を、Xはハロゲン原子をそれぞれ示す)で表されるグリニャール試薬と一般式〔3〕
【0007】
【化7】
(式中R5 は炭化水素基又は水素原子を、Xはハロゲン原子を、mは0〜2の整数をそれぞれ示す)で表されるケイ素化合物をカップリング反応した後、反応混合液から一般式〔4〕
【0008】
(式中R4、R5は炭化水素基又は水素原子を、Xはハロゲン原子を、m+nは1〜3の整数をそれぞれ示す)で表されるケイ素化合物を、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−ウンデカン及びn−ドデカンからなる群から選ばれる炭化水素系の溶媒をカップリング反応の前又は後に加えて、抽出・精製することを特徴とするハロゲン原子の結合したケイ素化合物の製造方法である。
【0009】
本発明の製造方法では、カップリング反応後の反応混合液についてn−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒を用いて抽出すれば、簡易、かつ、高収率でハロゲン原子の結合したケイ素化合物を他の副生物が混入することなく単離することことができる。これらの炭化水素系溶媒は、カップリング反応の前後を問わず加えることができるが、グリニャール試薬の調製に際してあらかじめ加えておけば、グリニャール試薬の粘度を低下させ、該試薬の収率を向上させる効果も期待できる。
【0010】
本発明のグリニャール試薬は、一般式〔1〕で表されるポリアルキレングリコ−ルジアルキルエ−テルを溶媒として調製される。ポリアルキレングリコ−ルジアルキルエ−テルを溶媒として用いるのは、一般式〔2〕のグリニャール試薬と一般式〔3〕のケイ素化合物をカップリング反応した反応混合液を、副生するハロゲン化マグネシウム錯体が結晶として析出することのない均一な溶液状態に保つ為である。
【0011】
一般式〔1〕で表される溶媒としてのポリアルキレングリコールジアルキルエーテルとしては、例えばジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジプロピレングリコールイソプロピルエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテルおよびトリプロピレングリコールジメチルエーテルを挙げることができる。
【0012】
なお、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエ−テル等の溶媒でグリニャール試薬を調製した後、これらの溶媒を本発明に係るポリアルキレングリコ−ルジアルキルエ−テル溶媒と交換しても、当初からポリアルキレングリコ−ルジアルキルエ−テルを溶媒とするグリニャール試薬を用いた場合と同様の効果がある。
【0013】
本発明の製造方法で使用される一般式〔2〕で表されるグリニャール試薬(R4 MgX)で、R4 としてはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、シクロアルキル基、アリ−ル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。具体例としては、メチルマグネシウムクロライド、メチルマグネシウムブロマイド、エチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムブロマイド、プロピルマグネシウムクロライド、プロピルマグネシウムブロマイド、i−プロピルマグネシウムクロライド、i−プロピルマグネシウムブロマイド、ブチルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムブロマイド、i−ブチルマグネシウムクロライド、i−ブチルマグネシウムブロマイド、sec−ブチルマグネシウムクロライド、sec−ブチルマグネシウムブロマイド、t−ブチルマグネシウムクロライド、t−ブチルマグネシウムブロマイド、アミルマグネシウムクロライド、ヘキシルマグネシウムクロライド、オクチルマグネシウムクロライド、デシルマグネシウムクロライド、ドデシルマグネシウムクロライド、ビニルマグネシウムクロライド、アリルマグネシウムクロライド、1−プロペニルマグネシウムクロライド、1−メチルビニルマグネシウムクロライド、2−ブテニルマグネシウムクロライド、ベンジルマグネシウムクロライド、シクロペンチルマグネシウムクロライド、シクロヘキシルマグネシウムクロライド、シクロオクチルマグネシウムクロライド、2−プロピニルマグネシウムクロライド、エチニルマグネシウムクロライド、フェニルマグネシウムクロライド、フェニルマグネシウムブロマイド、o−トリルマグネシウムクロライド、p−トリルマグネシウムクロライド、フルオロフェニルマグネシウムクロライド、キシリルマグネシウムクロライド等がある。一般式〔2〕で表されるグリニャール試薬は、一般式〔1〕で表されるポリアルキレングリコ−ルジアルキルエ−テルを溶媒として調製されるが、調製に際してn−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒をあらかじめ添加しておげば、グリニャール試薬の粘度を低下させ、該試薬の収率を向上させる効果も期待できる。
【0014】
本発明の製造方法で使用される一般式〔3〕で表されるケイ素化合物〔R5 m SiX4-m 〕で、R5 はアルキル基、アルケニル基、アリ−ル基、アラルキル基等の炭化水素基若しくは水素原子であり、また、Xは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子である。一般式〔3〕で表されるケイ素化合物としては、例えばテトラクロルシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、エチルトリクロルシラン、ジエチルジクロルシラン、フェニルトリクロルシラン、ジフェニルジクロルシラン、ビニルトリクロルシラン、アリルトリクロルシラン、メチルビニルジクロルシラン、トリクロルシラン、メチルジクロルシラン等が挙げられる。
【0015】
一般式〔2〕で表されるグリニャール試薬と一般式〔3〕で表されるケイ素化合物とのカップリング反応は、触媒の存在下で行ってもよい。このカップリング反応に有効な触媒としては、例えばシアノ化合物、チオシアン酸化合物又はアセチルアセトネ−ト化合物等の触媒が挙げられ、具体例としてはシアン化銅、シアン化銀、シアン化水銀、トリブチル錫シアニド、トリメチルシリルシアニド、チオシアン酸銅、チオシアン酸銀、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カルシウム、チオシアン酸テトラブチルアンモニウム、銅アセチルアセトネ−ト、ニッケルアセチルアセトネ−ト、コバルトアセチルアセトネ−ト、マグネシウムアセチルアセトネ−ト、亜鉛アセチルアセトネ−ト、鉄アセチルアセトネ−ト、マンガンアセチルアセトネ−ト、カルシウムアセチルアセトネ−ト等がある。
【0016】
本発明の製造方法によって合成される一般式〔4〕で表されるハロゲン原子の結合したケイ素化合物を以下に列挙するが、これらに限定されるものではない。例えばt−ブチルジフェニルクロルシラン、t−ブチルフェニルジクロルシラン、ジt−ブチルクロルシラン、エチルt−ブチルジクロルシラン、ジメチルt−ブチルクロルシラン、メチルジブチルクロルシラン、メチルフェニルジクロルシラン、ジメチルフェニルクロルシラン、メチルフェニルクロルシラン、メチルジフェニルクロルシラン、ビニルジフェニルクロルシラン、メチルビニルフェニルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、アリルジフェニルクロルシラン、ジメチルシクロヘキシルクロルシラン、メチルシクロヘキシルジクロルシラン、ジメチルベンジルクロルシラン、ジメチルオクチルクロルシラン、1,4−ビス(ジメチルクロルシリル)ベンゼン、メチルデシルジクロルシラン、メチルドデシルジクロルシラン、2−(ビシクロヘプチル)ジメチルクロルシラン等が挙げられる。
【0017】
【実施例】
つぎに、実施例を挙げて本発明を説明するが、生成物等は、NMR及びガスクロマトグラフィ−で同定し、既知サンプルと同一であることを確認した。
【0018】
実施例1
温度計、還流冷却器、攪拌機及び滴下ロ−トを備えた1000mlのフラスコに、マグネシウム12.2g(0.5mol)及びジエチレングリコ−ルジブチルエ−テル120gを仕込み、窒素雰囲気下で80℃に昇温し、t−ブチルクロライド46.2g(0.5mol)を80〜90℃に保ちながら2時間かけて滴下した。滴下終了後、80〜90℃で2時間攪拌してt−ブチルマグネシウムクロライドのジエチレングリコ−ルジブチルエ−テル溶液(グリニャ−ル試薬)を得た。このグリニャ−ル試薬にシアン化銅0.35gを加えて攪拌しながら、ジフェニルジクロルシラン98.8g(0.39mol)を50〜60℃に保つように2時間かけて滴下した。滴下終了後、60℃で3時間攪拌した(フラスコ内は、暗赤色透明でMgCl2 の結晶の析出は認められなかった)。つぎに、n−ヘプタン300gを加えて、20〜40℃で30分間攪拌後静置すると二層に分離した。上層(n−ヘプタン層)を分取し、下層(ジエチレングリコ−ルジブチルエ−テル層)に再度n−ヘプタン200gを加えて、攪拌後静置して上層を分取した。さらに、n−ヘプタンによる同様の抽出操作を二度繰り返した。こうして得られたn−ヘプタン抽出液(4回分)を濃縮した後、蒸留して沸点182〜186℃/5mmHgのt−ブチルジフェニルクロルシラン87.9g(収率82%)を得た。
【0019】
実施例2〜5
実施例1のジフェニルジクロルシランの代わりに、フェニルトリクロルシラン、トリクロルシラン、エチルトリクロルシラン、ジメチルジクロルシランを用いる以外は、実施例1と同様の操作をしてハロゲン原子の結合したケイ素化合物を得た。これらの結果を第1表に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
実施例6
温度計、還流冷却器、攪拌機及び滴下ロ−トを備えた500mlのフラスコに、マグネシウム12.2g(0.5mol)、ジエチレングリコ−ルジエチルエ−テル98g及びトルエン32gを仕込み、窒素雰囲気下で85℃に昇温し、クロルベンゼン56.3g(0.5mol)を85〜90℃に保ちながら3時間かけて滴下した。滴下終了後、85〜90℃で3時間攪拌してフェニルマグネシウムクロライド(グリニャ−ル試薬)を得た。つぎに、温度計、還流冷却器、攪拌機及び滴下ロ−トを備えた1000mlのフラスコに、n−ヘキサン100g及びメチルトリクロルシラン58.3g(0.39mol)を仕込み、このグリニャール試薬を40〜50℃に保つように3時間かけて滴下した。滴下終了後、50〜55℃で3時間攪拌した。反応終了後、n−ヘキサン300gを加えて、20〜40℃で30分間攪拌後静置すると二層に分離した。上層(n−ヘキサン層)を分取し、下層(ジエチレングリコ−ルジエチルエ−テル層)に再度n−ヘキサン200gを加えて、攪拌後静置して上層を分取した。さらに、n−ヘキサンによる同様の抽出操作を二度繰り返した。こうして得られたn−ヘキサン抽出液(4回分)を濃縮した後、蒸留して沸点79〜83℃/5mmHgのメチルフェニルジクロルシラン58.1g(収率78%)を得た。
【0022】
実施例7〜9
実施例6のメチルトリクロルシランの代わりに、ジメチルジクロルシラン、メチルジクロルシラン、ビニルトリクロルシランを用いる以外は、実施例6と同様の操作をしてハロゲン原子の結合したケイ素化合物を得た。これらの結果を第2表に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
実施例10
温度計、還流冷却器、攪拌機及び滴下ロ−トを備えた1000mlのフラスコに、マグネシウム12.2g(0.5mol)及びジプロピレングリコ−ルジエチルエ−テル100gを仕込み、窒素雰囲気下で80℃に昇温し、シクロヘキシルクロライド59.3g(0.5mol)を80〜90℃に保ちながら3時間かけて滴下した。滴下終了後、80〜90℃で3時間攪拌してシクロヘキシルマグネシウムクロライドのジプロピレングリコ−ルジエチルエ−テル溶液(グリニャ−ル試薬)を得た。このグリニャ−ル試薬に銅アセチルアセトネ−ト0.5gを加えて攪拌しながら、ジメチルジクロルシラン50.3g(0.39mol)を50〜60℃に保つように2時間かけて滴下した。滴下終了後、60℃で3時間攪拌した。つぎに、n−ヘプタン300gを加えて、20〜40℃で30分間攪拌後静置すると二層に分離した。上層(n−ヘプタン層)を分取し、下層(ジプロピレングリコ−ルジエチルエ−テル層)に再度n−ヘプタン200gを加えて、攪拌後静置して上層を分取した。さらに、n−ヘプタンによる同様の抽出操作を二度繰り返した。こうして得られたn−ヘプタン抽出液(4回分)を濃縮した後、蒸留して沸点88〜92℃/17mmHgのジメチルシクロヘキシルクロルシラン60.0g(収率87%)を得た。
【0025】
実施例11
実施例10のシクロヘキシルクロライドの代わりに、n−オクチルクロライド74.3g(0.5mol)を使用し、触媒(銅アセチルアセトネ−ト)を用いないこと以外は実施例10と同様の操作をして沸点84〜87℃/8mmHgのジメチルn−オクチルクロルシラン72.6g(収率90%)を得た。
【0026】
実施例12
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロ−ト及びガス吹き込み装置を備えた500mlのフラスコに、マグネシウム12.2g(0.5mol)、ジエチレングリコ−ルジブチルエ−テル120g及びトルエン50gを仕込み、窒素雰囲気下で50℃に昇温し、メチルブロマイド47.5g(0.5mol)を50〜60℃に保ちながら3時間かけて吹き込んだ。吹き込み終了後、50〜60℃で3時間攪拌してメチルマグネシウムブロマイド(グリニャ−ル試薬)を得た。つぎに、温度計、還流冷却器、攪拌機及び滴下ロ−トを備えた1000mlのフラスコに、n−ヘキサン100g及びジフェニルジクロルシラン98.8g(0.39mol)を仕込み、このグリニャール試薬を40〜50℃に保つように3時間かけて滴下した。滴下終了後、40〜50℃で3時間攪拌した。反応終了後、n−ヘキサン300gを加えて、20〜40℃で30分間攪拌後静置すると二層に分離した。上層(n−ヘキサン層)を分取し、下層(ジエチレングリコ−ルジブチルエ−テル層)に再度n−ヘキサン200gを加えて、攪拌後静置して上層を分取した。さらに、n−ヘキサンによる同様の抽出操作を二度繰り返した。こうして得られたn−ヘキサン抽出液(4回分)を濃縮した後、蒸留して沸点140〜145℃/5mmHgのメチルジフェニルクロルシラン68.0g(収率75%)を得た。
【0027】
【発明の効果】
実施例1〜12の記載から明らかなように、特定のポリアルキレングリコ−ルジアルキルエ−テルを溶媒とするグリニャール試薬とケイ素化合物をカップリング反応した反応混合液は均一な溶液となるので、塩化マグネシウム錯体等の副生物を除去する操作段階を経る必要がなく、生成物が高沸点の場合でも反応混合液について炭化水素系溶媒を用いて抽出・精製すれば簡易に、かつ、安全に高収率でハロゲン原子の結合したケイ素化合物を工業的に生産することができる。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a production method suitable for industrial production of a silicon compound to which a halogen atom is bonded.
[0002]
[Prior art]
Halogen-bonded silicon compounds are widely used today as protective groups, surfactant raw materials, polymer modifiers, and other intermediates in pharmaceutical manufacturing processes. However, a silicon compound to which a halogen atom is bonded has a Si—X bond (X: halogen) in the molecule as its chemical structure, so that it is immediately hydrolyzed when contacted with water, and its production process Since the stainless steel parts such as reaction cans are corroded, it is necessary to go through a roundabout process for industrial production. Such a silicon compound having a halogen atom bonded thereto is generally produced using a Grignard reagent, and a solvent such as tetrahydrofuran (THF), diethyl ether, dibutyl ether or the like is often used as a reaction solvent. However, when these ether solvents are used, the magnesium chloride-ether complex produced as a by-product in the coupling reaction between the Grignard reagent and the silicon compound is not dissolved in the ether solvent, but is precipitated in large amounts as crystals. . Therefore, in order to isolate and purify the product, it is difficult to purify the product by subsequent distillation or the like unless a large amount of crystals precipitated by the coupling reaction is first removed by a method such as filtration. Removal of the magnesium chloride-ether complex by filtration requires expensive production equipment that can withstand corrosion due to the corrosive nature of the product, and is highly flammable and highly odorous when removing the complex by filtration. Since the tellurium solvent evaporates, the working environment is deteriorated, and further, the post-treatment process is troublesome because heat is generated when the removed complex is treated with water or the like.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the present inventors use a specific polyalkylene glycol dialkyl ether solvent in place of the ether solvent such as THF and diethyl ether which has been conventionally used as a solvent for Grignard reagent. Thus, it was found that a uniform reaction mixture in which no crystals of magnesium halide complex were precipitated after the coupling reaction was obtained. However, since the boiling point of the polyalkylene glycol dialkyl ether solvent used in this method is as high as 170 to 300 ° C., when the product is a high-boiling silicon compound, it is directly from the reaction mixture. It becomes difficult to isolate and purify by distillation.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
Accordingly, the present inventors diligently researched an industrial production method of a silicon compound to which a halogen atom is bonded. As a result, a Grignard reagent using a specific polyalkylene glycol dialkyl ether as a solvent and a silicon compound were subjected to a coupling reaction. Later, it was found that if the reaction mixture was extracted and purified using a hydrocarbon-based solvent, a target silicon compound bonded with a halogen atom was obtained easily and safely in a high yield.
[0005]
The present invention relates to a general formula [1]
(Wherein R 1 and R 2 are alkyl groups having 1 to 4 carbon atoms which may be the same or different, R 3 represents a hydrogen atom or a methyl group, and 1 represents an integer of 2 to 4 ) In the presence of a polyalkylene glycol dialkyl ether solvent represented by the general formula [2]
[0006]
[Chemical 6]
(Wherein R 4 represents a hydrocarbon group and X represents a halogen atom) and a Grignard reagent represented by the general formula [3]
[0007]
[Chemical 7]
(In the formula, R 5 represents a hydrocarbon group or a hydrogen atom, X represents a halogen atom, and m represents an integer of 0 to 2, respectively) after a coupling reaction, a general formula is obtained from the reaction mixture. [4]
[0008]
(Wherein R 4 and R 5 represent a hydrocarbon group or a hydrogen atom, X represents a halogen atom, and m + n represents an integer of 1 to 3, respectively), a silicon compound represented by n-hexane, cyclohexane, n- Halogen atoms characterized by extraction and purification by adding a hydrocarbon solvent selected from the group consisting of heptane, n-octane, n-decane, n-undecane and n-dodecane before or after the coupling reaction This is a method for producing a bonded silicon compound.
[0009]
In the production method of the present invention, the reaction mixture after the coupling reaction is carbonized such as n-hexane, cyclohexane, n-heptane, n-octane, n-decane, n-undecane, n-dodecane, benzene, toluene, xylene and the like. If extraction is performed using a hydrogen-based solvent, a silicon compound to which a halogen atom is bonded can be isolated in a simple and high yield without mixing with other by-products. These hydrocarbon solvents can be added before or after the coupling reaction, but if added in advance during the preparation of the Grignard reagent, the effect of reducing the viscosity of the Grignard reagent and improving the yield of the reagent. Can also be expected.
[0010]
The Grignard reagent of the present invention is prepared using a polyalkylene glycol dialkyl ether represented by the general formula [1] as a solvent. The polyalkylene glycol dialkyl ether is used as a solvent because the magnesium halide complex produced as a by-product of the reaction mixture obtained by coupling the Grignard reagent of the general formula [2] and the silicon compound of the general formula [3] is crystallized. This is to maintain a uniform solution state without precipitation.
[0011]
Examples of the polyalkylene glycol dialkyl ether as the solvent represented by the general formula [1] include diethylene glycol diethyl ether, diethylene glycol dibutyl ether, diethylene glycol ethyl methyl ether, dipropylene glycol dimethyl ether, dipropylene glycol diethyl ether, and dipropylene glycol dibutyl ether. , mention may be made of dipropylene glycol isopropyl ether, dipropylene glycol isopropyl ether, triethylene glycol dimethyl ether, tetraethylene glycol dimethyl ether and tripropylene glycol dimethyl ether.
[0012]
Even if the Grignard reagent is prepared with a solvent such as tetrahydrofuran (THF) or diethyl ether and then these solvents are replaced with the polyalkylene glycol dialkyl ether solvent according to the present invention, the polyalkylene glycol dialkyl ether can be used from the beginning. -It has the same effect as when using a Grignard reagent using Tell as a solvent.
[0013]
In the Grignard reagent (R 4 MgX) represented by the general formula [2] used in the production method of the present invention, R 4 is an alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aralkyl group, cycloalkyl group, aryl Examples include, but are not limited to, groups. Specific examples include methylmagnesium chloride, methylmagnesium bromide, ethylmagnesium chloride, ethylmagnesium bromide, propylmagnesium chloride, propylmagnesium bromide, i-propylmagnesium chloride, i-propylmagnesium bromide, butylmagnesium chloride, butylmagnesium bromide, i -Butylmagnesium chloride, i-butylmagnesium bromide, sec-butylmagnesium chloride, sec-butylmagnesium bromide, t-butylmagnesium chloride, t-butylmagnesium bromide, amylmagnesium chloride, hexylmagnesium chloride, octylmagnesium chloride, decylmagnesium chloride Dodecylmagnesium chloride, vinylmagnesium chloride, allylmagnesium chloride, 1-propenylmagnesium chloride, 1-methylvinylmagnesium chloride, 2-butenylmagnesium chloride, benzylmagnesium chloride, cyclopentylmagnesium chloride, cyclohexylmagnesium chloride, cyclooctylmagnesium chloride, 2 -Propynyl magnesium chloride, ethynyl magnesium chloride, phenyl magnesium chloride, phenyl magnesium bromide, o-tolyl magnesium chloride, p-tolyl magnesium chloride, fluorophenyl magnesium chloride, xylyl magnesium chloride and the like. The Grignard reagent represented by the general formula [2] is prepared using the polyalkylene glycol dialkyl ether represented by the general formula [1] as a solvent. In the preparation, n-hexane, cyclohexane, n-heptane, n -If hydrocarbon solvents such as octane, n-decane, n-undecane, n-dodecane, benzene, toluene, xylene are added in advance, the viscosity of the Grignard reagent is reduced and the yield of the reagent is improved. We can expect effect to make.
[0014]
In the silicon compound represented by the general formula [3] used in the production method of the present invention [R 5 m SiX 4-m], R 5 is an alkyl group, an alkenyl group, ant - group, carbide such aralkyl groups It is a hydrogen group or a hydrogen atom, and X is a halogen atom such as a chlorine atom, a bromine atom or an iodine atom. Examples of the silicon compound represented by the general formula [3] include tetrachlorosilane, methyltrichlorosilane, dimethyldichlorosilane, ethyltrichlorosilane, diethyldichlorosilane, phenyltrichlorosilane, diphenyldichlorosilane, vinyltrichlorosilane, Examples include allyltrichlorosilane, methylvinyldichlorosilane, trichlorosilane, and methyldichlorosilane.
[0015]
The coupling reaction between the Grignard reagent represented by the general formula [2] and the silicon compound represented by the general formula [3] may be performed in the presence of a catalyst. Examples of effective catalysts for this coupling reaction include catalysts such as cyano compounds, thiocyanate compounds or acetylacetonate compounds. Specific examples include copper cyanide, silver cyanide, mercury cyanide, tributyltin. Cyanide, trimethylsilylcyanide, copper thiocyanate, silver thiocyanate, sodium thiocyanate, calcium thiocyanate, tetrabutylammonium thiocyanate, copper acetylacetonate, nickel acetylacetonate, cobalt acetylacetonate, magnesium Examples include acetylacetonate, zinc acetylacetonate, iron acetylacetonate, manganese acetylacetonate, and calcium acetylacetonate.
[0016]
The silicon compounds bonded with the halogen atom represented by the general formula [4] synthesized by the production method of the present invention are listed below, but are not limited thereto. For example, t-butyldiphenylchlorosilane, t-butylphenyldichlorosilane, dit-butylchlorosilane, ethyl t-butyldichlorosilane, dimethyl t-butylchlorosilane, methyldibutylchlorosilane, methylphenyldichlorosilane, dimethyl Phenyl chlorosilane, methyl phenyl chloro silane, methyl diphenyl chloro silane, vinyl diphenyl chloro silane, methyl vinyl phenyl chloro silane, allyl phenyl dichloro silane, allyl diphenyl chloro silane, dimethyl cyclohexyl chloro silane, methyl cyclohexyl dichloro silane, dimethyl benzyl chloro Silane, dimethyloctylchlorosilane, 1,4-bis (dimethylchlorosilyl) benzene, methyldecyldichlorosilane, methyldodecyldichlorosilane , 2- (bicycloheptyl) dimethylchlorosilane and the like.
[0017]
【Example】
Next, the present invention will be described with reference to examples. The products and the like were identified by NMR and gas chromatography, and confirmed to be the same as those of known samples.
[0018]
Example 1
A 1000 ml flask equipped with a thermometer, reflux condenser, stirrer and dropping funnel was charged with 12.2 g (0.5 mol) of magnesium and 120 g of diethylene glycol dibutyl ether and heated to 80 ° C. under a nitrogen atmosphere. , 46.2 g (0.5 mol) of t-butyl chloride was added dropwise over 2 hours while maintaining the temperature at 80 to 90 ° C. After completion of dropping, the mixture was stirred at 80 to 90 ° C. for 2 hours to obtain a diethylene glycol dibutyl ether solution (Grignard reagent) of t-butylmagnesium chloride. While adding 0.35 g of copper cyanide to this Grignard reagent and stirring, 98.8 g (0.39 mol) of diphenyldichlorosilane was added dropwise over 2 hours so as to keep at 50 to 60 ° C. After completion of the dropwise addition, the mixture was stirred at 60 ° C. for 3 hours (the flask was dark red and transparent, and no MgCl 2 crystals were observed). Next, 300 g of n-heptane was added, stirred for 30 minutes at 20 to 40 ° C., and allowed to stand to separate into two layers. The upper layer (n-heptane layer) was separated, and 200 g of n-heptane was added again to the lower layer (diethylene glycol dibutyl ether layer), and the mixture was allowed to stand after stirring to separate the upper layer. Further, the same extraction operation with n-heptane was repeated twice. The n-heptane extract thus obtained (four times) was concentrated and distilled to obtain 87.9 g (yield 82%) of t-butyldiphenylchlorosilane having a boiling point of 182 to 186 ° C./5 mmHg.
[0019]
Examples 2-5
A silicon compound having a halogen atom bonded thereto was prepared in the same manner as in Example 1 except that phenyltrichlorosilane, trichlorosilane, ethyltrichlorosilane, and dimethyldichlorosilane were used instead of diphenyldichlorosilane of Example 1. Obtained. These results are shown in Table 1.
[0020]
[Table 1]
[0021]
Example 6
A 500 ml flask equipped with a thermometer, a reflux condenser, a stirrer and a dropping funnel was charged with 12.2 g (0.5 mol) of magnesium, 98 g of diethylene glycol diethyl ether and 32 g of toluene and heated to 85 ° C. under a nitrogen atmosphere. The temperature was raised, and 56.3 g (0.5 mol) of chlorobenzene was added dropwise over 3 hours while maintaining the temperature at 85 to 90 ° C. After completion of dropping, the mixture was stirred at 85 to 90 ° C. for 3 hours to obtain phenyl magnesium chloride (Grignard reagent). Next, 100 g of n-hexane and 58.3 g (0.39 mol) of methyltrichlorosilane were charged into a 1000 ml flask equipped with a thermometer, a reflux condenser, a stirrer and a dropping funnel, and this Grignard reagent was added in an amount of 40-50. It was added dropwise over 3 hours so as to keep the temperature. After completion of dropping, the mixture was stirred at 50 to 55 ° C. for 3 hours. After completion of the reaction, 300 g of n-hexane was added, and after stirring for 30 minutes at 20 to 40 ° C., the mixture was allowed to stand to separate into two layers. The upper layer (n-hexane layer) was separated, and 200 g of n-hexane was added again to the lower layer (diethylene glycol diethyl ether layer), and after stirring, the mixture was allowed to stand to separate the upper layer. Furthermore, the same extraction operation with n-hexane was repeated twice. The n-hexane extract thus obtained (four times) was concentrated and distilled to obtain 58.1 g (yield 78%) of methylphenyldichlorosilane having a boiling point of 79 to 83 ° C./5 mmHg.
[0022]
Examples 7-9
A silicon compound having a halogen atom bonded thereto was obtained in the same manner as in Example 6 except that dimethyldichlorosilane, methyldichlorosilane, and vinyltrichlorosilane were used instead of methyltrichlorosilane in Example 6. These results are shown in Table 2.
[0023]
[Table 2]
[0024]
Example 10
A 1000 ml flask equipped with a thermometer, reflux condenser, stirrer and dropping funnel was charged with 12.2 g (0.5 mol) of magnesium and 100 g of dipropylene glycol diethyl ether and heated to 80 ° C. under a nitrogen atmosphere. The mixture was warmed, and 59.3 g (0.5 mol) of cyclohexyl chloride was added dropwise over 3 hours while maintaining the temperature at 80 to 90 ° C. After completion of the dropping, the mixture was stirred at 80 to 90 ° C. for 3 hours to obtain a dipropylene glycol diethyl ether solution (Grignard reagent) of cyclohexyl magnesium chloride. While adding 0.5 g of copper acetylacetonate to this Grignard reagent and stirring, 50.3 g (0.39 mol) of dimethyldichlorosilane was added dropwise over 2 hours so as to keep at 50 to 60 ° C. After completion of dropping, the mixture was stirred at 60 ° C. for 3 hours. Next, 300 g of n-heptane was added, stirred for 30 minutes at 20 to 40 ° C., and allowed to stand to separate into two layers. The upper layer (n-heptane layer) was separated, and 200 g of n-heptane was added again to the lower layer (dipropylene glycol diethyl ether layer), and the mixture was allowed to stand after stirring to separate the upper layer. Further, the same extraction operation with n-heptane was repeated twice. The n-heptane extract thus obtained (four times) was concentrated and distilled to obtain 60.0 g (yield 87%) of dimethylcyclohexylchlorosilane having a boiling point of 88 to 92 ° C./17 mmHg.
[0025]
Example 11
The same operation as in Example 10 was performed except that 74.3 g (0.5 mol) of n-octyl chloride was used in place of the cyclohexyl chloride of Example 10 and the catalyst (copper acetylacetonate) was not used. As a result, 72.6 g (yield 90%) of dimethyl n-octylchlorosilane having a boiling point of 84 to 87 ° C./8 mmHg was obtained.
[0026]
Example 12
A 500 ml flask equipped with a thermometer, reflux condenser, stirrer, dropping funnel and gas blowing device was charged with 12.2 g (0.5 mol) of magnesium, 120 g of diethylene glycol dibutyl ether and 50 g of toluene under a nitrogen atmosphere. The temperature was raised to 50 ° C. and 47.5 g (0.5 mol) of methyl bromide was blown in over 3 hours while maintaining the temperature at 50 to 60 ° C. After completion of blowing, the mixture was stirred at 50 to 60 ° C. for 3 hours to obtain methylmagnesium bromide (Grignard reagent). Next, 100 g of n-hexane and 98.8 g (0.39 mol) of diphenyldichlorosilane were charged into a 1000 ml flask equipped with a thermometer, a reflux condenser, a stirrer, and a dropping funnel. It was dripped over 3 hours so that it might keep at 50 degreeC. After completion of dropping, the mixture was stirred at 40 to 50 ° C. for 3 hours. After completion of the reaction, 300 g of n-hexane was added, and after stirring for 30 minutes at 20 to 40 ° C., the mixture was allowed to stand to separate into two layers. The upper layer (n-hexane layer) was fractionated, and 200 g of n-hexane was added again to the lower layer (diethylene glycol dibutyl ether layer), and the mixture was allowed to stand after stirring to separate the upper layer. Furthermore, the same extraction operation with n-hexane was repeated twice. The n-hexane extract thus obtained (four times) was concentrated and distilled to obtain 68.0 g (yield 75%) of methyldiphenylchlorosilane having a boiling point of 140 to 145 ° C./5 mmHg.
[0027]
【The invention's effect】
As is apparent from the description of Examples 1 to 12, the reaction mixture obtained by coupling the Grignard reagent with the specific polyalkylene glycol dialkyl ether as the solvent and the silicon compound becomes a homogeneous solution, so that the magnesium chloride complex It is not necessary to go through an operation step to remove by-products such as, and even if the product has a high boiling point, the reaction mixture can be extracted and purified using a hydrocarbon solvent easily and safely in a high yield. A silicon compound having a halogen atom bonded thereto can be produced industrially.
Claims (1)
(式中R1、R2は炭素数1〜4のアルキル基で同一であっても異なっていてもよく、R3は水素原子又はメチル基を、1は2〜4の整数をそれぞれ示す)で表されるポリアルキレングリコールジアルキルエーテル溶媒の存在下、一般式〔2〕
R4MgX 〔2〕
(式中R4は炭化水素基を、Xはハロゲン原子をそれぞれ示す)で表されるグリニャール試薬と一般式〔3〕
R5 mSiX4−m 〔3〕
(式中R5は炭化水素基又は水素原子を、Xはハロゲン原子を、mは0〜2の整数をそれぞれ示す)で表されるケイ素化合物をカップリング反応した後、反応混合液から一般式〔4〕
(式中R4、R5は炭化水素基又は水素原子を、Xはハロゲン原子を、m+nは1〜3の整数をそれぞれ示す)で表されるケイ素化合物を、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−ウンデカン及びn−ドデカンからなる群から選ばれる炭化水素系の溶媒をカップリング反応の前又は後に加えて、抽出・精製することを特徴とするハロゲン原子の結合したケイ素化合物の製造方法。General formula [1]
(Wherein R 1 and R 2 are alkyl groups having 1 to 4 carbon atoms which may be the same or different, R 3 represents a hydrogen atom or a methyl group, and 1 represents an integer of 2 to 4 ) In the presence of a polyalkylene glycol dialkyl ether solvent represented by the general formula [2]
R 4 MgX [2]
(Wherein R 4 represents a hydrocarbon group, and X represents a halogen atom) and a Grignard reagent represented by the general formula [3]
R 5 m SiX 4-m [3]
(In the formula, R 5 represents a hydrocarbon group or a hydrogen atom, X represents a halogen atom, and m represents an integer of 0 to 2). [4]
(Wherein R 4 and R 5 represent a hydrocarbon group or a hydrogen atom, X represents a halogen atom, and m + n represents an integer of 1 to 3, respectively), a silicon compound represented by n-hexane, cyclohexane, n- Halogen atoms characterized by extraction and purification by adding a hydrocarbon solvent selected from the group consisting of heptane, n-octane, n-decane, n-undecane and n-dodecane before or after the coupling reaction A method for producing a bonded silicon compound.
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