JP3651188B2 - Fuel injection device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料噴射装置、特に、ディーゼルエンジンに用いられる蓄圧式燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、蓄圧式(コモンレール式)燃料噴射装置は、蓄圧室から供給される高圧燃料を燃料噴射弁の内部に設けた制御室に導入して、燃料制御弁のニードル弁を下降させ、このニードル弁を常閉状態に保ち、さらに、制御室内の燃料を燃料排出路にリークさせ、制御室内を減圧することで、ニードル弁を上昇させ、このニードル弁を開いて燃料噴射孔より燃料噴射をする構成である。
【0003】
このような、従来の燃料噴射装置において、燃料噴射率は、ニードル弁先端の弁開度及び弁孔の大きさに左右される。
すなわち、ニードル弁が上昇して、燃料噴射孔への流路を開く課程において、その流路面積が燃料噴射孔より小さい間は、その流路面積により燃料噴射率が規定され、燃料噴射孔への流路面積が、燃料噴射孔の断面積より大きくなった後は、燃料噴射孔の断面積により燃料噴射率が規定される。
【0004】
また、制御室への燃料の流路断面積(A)と、制御室から出る燃料の流路断面積(B)とはそれぞれ、通常A:B=2:3あるいは1:2等に固定されている。よって、ニードル弁のリフト速度は、一定速度で上昇し、燃料噴射率は、図7に実線(a)、または(b)で示したような特性となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ディーゼルエンジンでは、燃焼騒音、NOx の低減、エンジン全負荷性能、PMの低減を同時に成立させるためには、初期の燃料噴射量を低く押さえ、後半の噴射率を高くすることが有効である。なお、PMとは、パティキュレート・マターの略で、イオウ酸化物等を含む、タール状の未燃焼物の総称である。
【0006】
このような要求に対し、前記従来例のように、制御室への燃料の流路断面積(A)と、制御室から出る燃料の流路断面積(B)とが固定された燃料噴射装置では、噴射率の選択に自由度がない。
【0007】
すなわち、従来の装置で、INの流路断面積(A)をOUTの流路断面積(B)に対して小さくすると、図7(a)のように、ニードル弁のリフト速度が急峻になって燃料初期の燃料噴射率が高くなり、逆に、INの流路断面積(A)をOUTの流路断面積(B)に対して大きくすると、図7(b)のように、ニードル弁のリフト速度が緩やかになって燃料初期の燃料噴射率が徐々に高くなり、また、燃料噴射率の上昇が緩やかになるため、その分燃料噴射時間が長くなる。
【0008】
従って、この範囲の中で、INの流路断面積(A)とOUTの流路断面積(B)の比率を選択し、燃料噴射率が増加する傾きを選択するしか、燃料噴射率の選択の幅がなく、図7(c)のような、当初緩やかで後に急峻に立ち上がる燃料噴射率を実現することはできない。
【0009】
ところで、燃料噴射の初期には低噴射率とし、噴射後期には高噴射率となるよう制御する燃料噴射装置が、特開平5−71438号公報に提案されている。
この装置は、燃料噴射弁の燃料噴射孔を開閉するノズルニードルに作用する背圧を保持する制御室の圧力を切替弁によって燃料の供給経路側である高圧室と前記燃料の戻し経路(燃料排出路)側である低圧室とに切替え制御して、前記燃料噴射孔より燃料を噴射する燃料噴射装置において、前記切替弁の前記低圧側と直列に配設され、該低圧側の燃料の流れを遮断する第1の状態と、前記前記低圧側の燃料の一部を逃がす第2の状態と、前記低圧側の燃料を完全に逃がす第3の状態との少なくとも3つの状態を取る制御弁と、無噴射時には前記切替弁を高圧側とするとともに前記制御弁を第1の状態とし、噴射初期では前記切替弁を低圧側に切り替えると同時に前記制御弁を第2の状態とし、噴射後期では前記切替弁を低圧側に切り替えたままで前記制御弁を第3の状態とする制御装置とを備えた構成である。
【0010】
ここで、当該公報に記載された前記制御弁は、ピエゾ素子への電圧の印加により駆動されるスプール弁である。そして、この燃料圧力(燃料供給圧力)に応じて定められた燃料噴射時間と噴射量との関係が、予めマップの形で記憶されており、燃料蓄圧室内の燃料圧力の検出信号が制御装置に入力されることで、制御装置が燃料圧力に応じて切替弁及びスプール弁を制御し、噴射初期では前記切替弁を低圧側に切り替えると同時に前記制御弁を第2の状態として、燃料排出路の排出流量を本来より少な目とし、これにより制御室の圧力を少し抜き、ノズルニードルを少々上昇させることで燃料噴射孔からの燃料噴射率を低めにする。その後、前記第3の状態とすることで、制御室の圧力を完全に抜いて、ノズルニードルを完全に上昇させ、高噴射率を達成する。
【0011】
しかし、このような装置では、ピエゾ素子等の駆動源(電源)や、これを制御するためのマップ等が必要であり、その分コスト高となる。
本発明は、このような点に鑑み、燃料噴射率の自由度のある変化を安価な構成にて提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、以下の手段を採用した。すなわち、本発明の燃料噴射装置は、制御室内に導入された高圧燃料の圧力で弁体を押して燃料噴射孔を閉じ、制御室内の高圧燃料を排出して弁体の押圧力を下げることで燃料噴射孔を開く燃料噴射弁を備えた燃料噴射装置において、前記制御室は、高圧燃料を導入する燃料導入口を有し、前記弁体は、制御室内の燃料圧力を受けるピストンを有し、このピストンは、前記制御室の前記燃料導入口に干渉させ、前記燃料導入口の通路断面積を、前記ピストンの上昇に伴い順次減少することにより前記制御室に流入する燃料の量を順次減少させるようにしたことを特徴とする。
【0013】
燃料噴射初期において、ピストンは、制御室の前記燃料導入口に未だ干渉していないか、若干干渉した状態である。すなわち、燃料導入口は大きく開口しているので、制御室内の燃料が流出しても、燃料導入口から制御室へと入る燃料の量も多いので、ピストンの上昇速度は低く抑えられる。すなわち、燃料噴射率が緩やかに上昇する。その後、ピストンが上昇し、燃料導入口の通路断面積が減少すると、制御室への燃料の流入量が減るので、制御室内が急激に減圧し、ピストンひいては弁体のリフト速度が急速に速くなり、燃料噴射率が急激に上昇する。
【0014】
ここで、前記燃料導入口の通路断面積を、前記ピストンの上昇に伴い順次減少するようにするために、燃料導入口に干渉するピストンの部位に、燃料導入口から制御室内へと至る溝または孔からなる燃料通路を設けるのが好ましい。
【0015】
これにより、前記燃料導入口と前記燃料通路との間の通路断面積が、前記ピストンの上昇に伴い順次減少するようになる。
前記燃料噴射弁としては、燃料噴射孔と、この燃料噴射孔を閉じる弁体と、この弁体を常閉方向に付勢する付勢手段と、燃料供給源から所定圧力で供給されてくる高圧燃料を前記燃料噴射孔へ導く第1の燃料供給路と、この第1の燃料供給路から供給される燃料を受けるとともに前記弁体に開弁方向に燃料圧を加える燃料溜まりと、燃料供給源から所定圧力で供給されてくる高圧燃料を受け入れて前記弁体を常閉方向に押圧する制御室と、制御室内の高圧燃料を排出して制御室内の液圧を下げる燃料排出路と、制御室からの燃料排出路に介在し、閉時には制御室に高圧燃料を封じ込め、開時には制御室から燃料排出路へと燃料を逃がす背圧制御弁と、を有することが一般的である。
【0016】
このような燃料噴射弁では、背圧制御弁が閉じているとき制御室に印加される燃料圧が上昇するが、そのときに弁体が制御室内の燃料圧から受ける押圧力をFm、弁体が燃料溜まり内の燃料圧から受ける押圧力をFs、前記付勢手段の付勢力をFcとすると、Fm+Fc>Fs、Fc<Fsとされ、燃料噴射孔は弁体により閉ざされる。これに対し、背圧制御弁が開いて制御室から燃料排出路へと燃料を逃がすと、制御室内の燃料圧が下降するので、Fm+Fc<Fsとなった時点で、付勢手段の付勢力に抗して弁体がリフトし、燃料噴射孔が開き、燃料噴射が開始される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施形態を、図面を参照して説明する。
【0018】
<装置の全体構成>
図1に、燃料噴射装置の全体構成を示す。この装置は、燃料供給源である燃料タンク1から燃料を汲み上げて、所定圧力で送出する燃料ポンプ2(ロータリーサプライポンプ)と、この燃料ポンプ2から送出されて来る燃料を受け、所定の供給圧力に蓄圧する燃料蓄圧室3を備えている。
【0019】
この燃料蓄圧室3には、複数の燃料供給路4が接続され、各燃料供給路4には、内燃機関に取り付けられた複数の燃料噴射弁5が接続されている。内燃機関がたとえば6気筒で、各気筒にそれぞれ1つの燃料噴射弁5を設けた場合、燃料供給路4、及び、燃料噴射弁5はそれぞれ6つとなる。
【0020】
前記燃料蓄圧室3には、燃料圧センサ6が設けられ、燃料蓄圧室3内の燃料圧を検出するようになっている。さらに、この燃料圧センサ6は、コンピュータからなる制御装置7に接続されている。
【0021】
この制御装置7には、アクセルペダルが踏み込まれた状態か否かを検出するアクセルセンサS1、内燃機関への吸気圧力を検出する吸気圧センサS2、内燃機関の冷却水の温度を検出する水温センサS3、内燃機関の回転数を検出する機関回転数センサ(NEセンサ)S4、内燃機関への空気吸入量を検出するエアロフローメータS5、車両に加わる慣性力を検出するGセンサS6他、車両制御に必要な各種センサが接続されている。
【0022】
また、制御装置7には、燃料ポンプ駆動制御部8、燃料噴射弁駆動制御部9が設けられ、これらは、前記各種センサからの情報を基に決定される運転条件に従って、燃料ポンプ2や燃料噴射弁5を駆動制御するようになっている。
【0023】
制御装置7では、予め設定された定常運転用の目標圧力となるよう、燃料蓄圧室3内の燃料圧をフィードバック制御する。すなわち、前記燃料圧センサ6からの検出圧力が、前記目標圧力になるまで、前記燃料ポンプ2に駆動信号を送り、燃料の供給を継続し、目標圧力になったところで、前記燃料ポンプ2の駆動を停止する制御を繰り返す。
【0024】
また、前記燃料蓄圧室3には、前記燃料蓄圧室3内の圧力が、前記目標圧力を越えた、所定の設定圧力となったとき、燃料蓄圧室3内の圧力を解放して逃がすリリーフ弁11が設けられている。このリリーフ弁11は、燃料供給源側すなわち燃料タンク1へと接続された燃料解放路12に介在する形で設置される。
【0025】
<燃料噴射弁>
図2に示したように、前記燃料噴射弁5は、先端に燃料噴射孔21を有する筒状本体22と、この筒状本体22の内部に進退移動自在に設けられ、進出時に前記燃料噴射孔21を閉じ、後退時に前記燃料噴射孔21を開く針状のニードル弁23(弁体)と、このニードル弁23を常開方向に付勢する付勢手段としてのコイルスプリング24とを備えている。
【0026】
さらに、燃料噴射弁5は、燃料供給源である蓄圧室3から所定圧力で供給されてくる高圧燃料を前記燃料噴射孔21へ導く第1の燃料供給路31と、高圧燃料を受け入れて前記ニードル弁23を常閉方向に押圧する制御室32と、前記第1の燃料供給路31から分岐し、燃料供給源である蓄圧室から所定圧力で供給されてくる高圧燃料を前記制御室32へと導く第2の燃料供給路33と、制御室32内の高圧燃料を排出して制御室32内の液圧を下げる燃料排出路34とを備えている。
【0027】
そして、第2に燃料供給路33の制御室32への出口は、本発明でいう燃料導入口であり、インレットオリフィス33aとして、制御室32への燃料の流量を決定するようになっている。また、燃料排出路34への入り口は、アウトレットオリフィス34aとして、制御室32からの燃料の流出流量を決定するようになっている。そして、インレットオリフィス33aとアウトレットオリフィス34aの通路断面積の比は、2.5:3に設定されている。
【0028】
また、前記ニードル弁23は、前記制御室32に臨み、制御室32内の燃料圧力を受けてニードル弁23を下降させるメイン・ピストン23aを有し、このメイン・ピストン23aは、燃料導入口であるインレットオリフィス33aに干渉して、上下動により、インレットオリフィス33aの通路断面積を変化させるようになっている。
【0029】
さらに、この通路断面積の変化を容易にするため、インレットオリフィス33aに対応したメイン・ピストン23aの部位に、インレットオリフィス33a(燃料導入口)から制御室32内へと至る燃料通路32bが形成されている。この燃料通路32bは、メイン・ピストン23aの一部に図2に示したような斜めの切り欠き溝23b、図3に示した貫通孔などを設けることにより形成される。このような燃料通路32bを設けたときは、前記インレットオリフィス33aと燃料通路32bの入り口との間の通路断面積を、メイン・ピストン23aの上昇に伴って連続的かつ任意に減少するようピストンリフト毎のインレットオリフィス面積を設定できる。
【0030】
なお、図3は図2に示した制御室32周りの構造をより原理的に示したもので、基本構造は図2と同様である。
また、前記ニードル弁23は、制御室32に臨む前記メイン・ピストン23aに対し、ニードル弁23の燃料噴射孔21側に、サブ・ピストン23cが設けられている。このサブ・ピストン23cに臨むように、前記燃料噴射孔21へと続く第1の燃料供給路31の途中に燃料溜まり31aが設けられている。このため、燃料溜まり31a内の燃料圧がサブ・ピストン23cに加わり、ニードル弁23を開く方向(図の上方)に押している。このサブ・ピストン23cが燃料溜まり31a内の燃料圧を受ける受圧面積Ssは、前記メイン・ピストン23aが制御室32内の燃料圧を受ける受圧面積Smより小さく設定されている。さらに、サブ・ピストン23cのメイン・ピストン23a側に、ニードル弁23を閉弁方向に付勢する前記コイルスプリング24が配設されている。
【0031】
前記メイン・ピストン23aが制御室32内の燃料圧から受ける押圧力をFm、前記サブ・ピストン23cが燃料溜まり31a内の燃料圧から受ける押圧力をFs、前記コイルスプリング24の付勢力をFcとしたとき、定常時は、Fm+Fc>Fs、Fc<Fsである。
【0032】
また、制御室32からの燃料排出路34に介在し、閉時には制御室32に高圧燃料を封じ込め、開時には制御室32から燃料排出路34へと燃料を逃がす、常閉の背圧制御弁35が設けられている。この背圧制御弁35は、電磁弁で形成され、全開または全閉のいずれかの状態に駆動制御される2ウェイバルブである。そして、この背圧制御弁35が閉じているときは、制御室32に印加される燃料圧が上昇し、その圧力により、メイン・ピストン23aが押され、スプリング24の付勢力に抗してニードル弁23が下降する。
【0033】
その際、第1の燃料供給路31から燃料溜まり31aにも制御室32内に印加されたと同圧の燃料が導入され、サブ・ピストン23cを押すが、その押圧力Fsは、Fm+Fcに抗しきれないので、ニードル弁23は燃料噴射孔21を閉じた状態に保持される。
【0034】
その後、背圧制御弁35が開かれると、燃料排出路34から制御室32内の燃料が排出するが、このとき、アウトレットオリフィス34aをインレットオリフィス33aより大きく設定してあるため、制御室32内への燃料流入量より制御室内からの燃料流出量が多くなり、その結果、制御室32内の燃料圧が下降する。
【0035】
そして、Fm+Fc<Fsとなった時点で、スプリング24の付勢力に抗してニードル弁23がリフトし、燃料噴射孔21が開き、燃料噴射が開始される。
次に、前記燃料噴射孔21と、ニードル弁23との関係を図4の詳細図で示す。弁座を形成する燃料噴射孔21の内側壁はテーパー状に形成され、これに対応し、ニードル弁23の先端もテーパー状の円錐形になっている。このような形状のため、ニードル弁23がリフトし、弁座である内壁面から離れたときに形成される通路面積Spが燃料噴射孔21の断面積Sfより小さいときは、その通路面積により燃料噴射率が決定され、ニードル弁23がさらにリフトして、通路面積Spが燃料噴射孔21の断面積より大きくなった後は、燃料噴射孔21の断面積により燃料噴射率が決定する。
【0036】
<燃料噴射弁駆動制御>
燃料噴射弁駆動制御は、燃料噴射弁駆動制御部9により行われる。
ディーゼル機関において、燃料噴射は、圧縮行程から膨張行程において、機関の所定クランク角、例えば、上死点前10°CA(crank angle)〜上死点後5°CAで所定量行う。噴射開始時期を上死点前10°CAとした場合、これに燃料噴射時間を加算して噴射終了時期とする。
【0037】
燃料噴射前は、燃料噴射弁駆動制御部9により背圧制御弁35が閉ざされているので、制御室32内は、蓄圧室から第2の燃料供給路33を介して導入された高圧燃料で満たされ、その圧力でニードル弁23のメイン・ピストン23aが下降方向に押され、かつ、スプリング24もニードル弁23を下降方向に付勢しているので、燃料噴出孔21は閉ざされる。
【0038】
前記燃料噴射タイミングが来ると、燃料噴射弁駆動制御部9からの指令により、背圧制御弁35が開き、制御室32内の高圧燃料が燃料排出路34から排出される。これにより、制御室32内の燃料圧が下降し、サブ・ピストン23cで受ける燃料溜まり31a内の燃料圧により、ニードル弁23がリフトし、燃料噴射孔21が開く。当初、燃料噴射孔21が完全に開くまでの間、燃料噴射率は燃料噴射孔21周りの通路断面積Spにより決まる。燃料噴射孔21周りの通路断面積Spが、燃料噴射孔21の断面積より大きくなったときは、燃料噴射孔21が全開状態となる。
【0039】
その後、所定の燃料噴射時間が経過すると、燃料噴射弁駆動制御部9により、背圧制御弁35が閉ざされる。すると、制御室32に高圧燃料が流入して封入されるので、制御室32内の圧力が上昇し、この圧力を受けてニードル弁23が下降し、燃料噴射孔21が閉じる。
【0040】
この間、メイン・ピストン23aがインレットオリフィス33aに干渉し、インレットオリフィス33aの通路断面積がメイン・ピストン23aの上昇に伴って減少するが、これにより、どのような特性が現れるかを図5に従って説明する。
【0041】
図5において、実線で示した部分は、従来の装置のように、インレットオリフィス33aとアウトレットオリフィス34aの通路断面積の比が2:3に固定され、メイン・ピストン23aもインレットオリフィス33aに干渉しない場合である。
【0042】
これに対し、本発明に係る装置では、破線で示した特性となる。
まず、背圧制御弁が開いた当初、すなわち、燃料噴射初期において、メイン・ピストン23aは、制御室32の前記インレットオリフィス33aに未だ干渉していない。あるいは、干渉していたとしても、燃料通路32bがインレットオリフィス33aと完全に一致していて、インレットオリフィス33aが100%開口しており、インレットオリフィス33aとアウトレットオリフィス34aの通路断面積の比は2.5:3である。よって、制御室32内の燃料が流出しても、インレットオリフィス33aから制御室32へと入る燃料の量も多い。従って、メイン・ピストン23aの上昇速度は低く抑えられる。しかも、従来のように2:3の比率の場合に比較して、インレットオリフィス33a側が0.5だけ断面積が大きいので、その分、図5(d)のように、制御室32内への流入量も多くなり、図5(f)のように、メイン・ピストン23aの上昇速度は遅くなり、よって、図5(g)T1−T2間のように、燃料噴射率の立ち上がりも緩慢となる。
【0043】
その後、制御室32内の燃料が流出してメイン・ピストン23aが上昇し、インレットオリフィス33aの通路断面積が減少すると、制御室32への燃料の流入量が減るので、制御室32内が急激に減圧し、図5(f)T2−T3間のように、メイン・ピストン23aひいてはニードル弁のリフト速度が急速に速くなり、図5(g)T2−T3間のように、燃料噴射率が急激に上昇する。
【0044】
このように、メイン・ピストン23aの上昇につれてインレットオリフィス33aの通路断面積を減少させることで、急峻な燃料噴射率の立ち上げ制御が可能となるので、燃料噴射初期において、燃料噴射率を下げる制御が可能となる。すなわち、前記したように、IN:OUTを2.5:3といったように従来よりIN側を大きな比率とする制御が可能となったのである。
本件では、前記したように初期に燃料噴射率を低く押さえられるので、燃焼騒音の低減、NOx の低減、過度の燃料噴射に伴う過度の筒内圧の上昇を抑制できる。しかも、初期に燃料噴射率を低く抑えても、その後、急峻に燃料噴射率を立ち上げることができるので、噴射期間の短縮ができ、全負荷性能が向上する。
【0045】
また、噴射期間を同等とすれば、燃料噴射孔の噴孔面積を縮小でき、PMの低減等が可能となる。
【0046】
<本件による可変制御領域>
本件による燃料噴射制御は、図6で示したように、機関の低速域から高速域に至る全範囲に適用可能である。図6において、Vで示した領域で、初期噴射を低噴射率とし、後に急峻な立ち上がりの高噴射率とし、噴射タイミングも、進角することが可能となる。
【0047】
なお、Pの領域はパイロット噴射量の安定性が要求される部分である。パイロット噴射とは、本来の噴射に先駆けて、予備的に少量の燃料を噴射し、適切な火種を作るための燃料噴射である。本件では、初期の燃料噴射率を小さくすることが可能となるので、このパイロット噴射においても適切な噴射制御を行うことが可能となる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、前記燃料導入口の通路断面積を、前記ピストンの上昇に伴い順次減少するようにしたので、燃料噴射初期に燃料導入口から制御室へと入る燃料の量も多くして、ピストンの上昇速度は低く抑え、燃料噴射率を低く押さえ、その後は、ピストンの上昇に伴い、燃料導入口の通路断面積を減少させ、制御室への燃料の流入量を減らして、ピストンひいては弁体のリフト速度を急速に速くし、高燃料噴射率を実現するという制御が可能となる。
【0049】
しかも、ピストンを燃料導入口に干渉させ、あるいは、それに加えて、ピストンに燃料通路を設けるという簡単な構成のみで、上記機能を実現するので、安価に提供できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件発明にかかる装置の全体構成図
【図2】実施形態の燃料噴射弁を示した図
【図3】実施形態の燃料噴射弁の他の例を示した拡大断面図
【図4】燃料噴射孔周りを示した詳細図
【図5】実施形態の噴射特性を示したタイミングチャート図
【図6】本発明による制御の適用領域を示したグラフ図
【図7】従来における装置の燃料噴射特性と、望まれる噴射特性とを示したグラフ図
【符号の説明】
1・・燃料供給源である燃料タンク
2・・燃料ポンプ
3・・燃料蓄圧室
4・・燃料供給路
5・・燃料噴射弁
6・・燃料圧センサ
7・・制御装置
8・・燃料ポンプ駆動制御部
9・・燃料噴射弁駆動制御部
11・・リリーフ弁
12・・燃料解放路
21・・燃料噴射孔
22・・筒状本体
23・・ニードル弁
23a・・メイン・ピストン
23b・・燃料通路
23c・・サブ・ピストン
24・・コイルスプリング
31・・第1の燃料供給路
32・・制御室
33・・第2の燃料供給路
33a・・インレットオリフィス(燃料導入口)
34・・燃料排出路
34a・・アウトレットオリフィス
35・・背圧制御弁
S1・・アクセルセンサ
S2・・吸気圧センサ
S3・・水温センサ
S4・・機関回転数センサ
S5・・エアロフローメータ
S6・・Gセンサ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel injection device, and more particularly to a pressure accumulation fuel injection device used for a diesel engine.
[0002]
[Prior art]
Generally, a pressure accumulation type (common rail type) fuel injection device introduces high-pressure fuel supplied from a pressure accumulation chamber into a control chamber provided inside the fuel injection valve, and lowers the needle valve of the fuel control valve. The needle valve is kept in a normally closed state, and the fuel in the control chamber is leaked to the fuel discharge passage, and the pressure in the control chamber is reduced to raise the needle valve. The needle valve is opened and fuel is injected from the fuel injection hole. It is the structure to do.
[0003]
In such a conventional fuel injection device, the fuel injection rate depends on the valve opening at the tip of the needle valve and the size of the valve hole.
That is, in the process of raising the needle valve and opening the flow path to the fuel injection hole, while the flow path area is smaller than the fuel injection hole, the fuel injection rate is defined by the flow path area, After the flow passage area becomes larger than the cross-sectional area of the fuel injection hole, the fuel injection rate is defined by the cross-sectional area of the fuel injection hole.
[0004]
Further, the flow passage cross-sectional area (A) of the fuel to the control chamber and the flow passage cross-sectional area (B) of the fuel exiting the control chamber are usually fixed at A: B = 2: 3 or 1: 2, respectively. ing. Therefore, the lift speed of the needle valve increases at a constant speed, and the fuel injection rate has the characteristics shown by the solid line (a) or (b) in FIG.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in a diesel engine, it is effective to keep the initial fuel injection amount low and increase the injection rate in the second half in order to achieve combustion noise, NOx reduction, engine full load performance, and PM reduction simultaneously. . PM is an abbreviation for particulate matter, and is a general term for tar-like unburned substances including sulfur oxides.
[0006]
In response to such a demand, as in the conventional example, a fuel injection device in which the flow passage cross-sectional area (A) of the fuel to the control chamber and the flow passage cross-sectional area (B) of the fuel exiting the control chamber are fixed Then, there is no freedom in selecting the injection rate.
[0007]
That is, in the conventional apparatus, when the IN channel cross-sectional area (A) is made smaller than the OUT channel cross-sectional area (B), the needle valve lift speed becomes steep as shown in FIG. When the fuel injection rate at the initial stage of the fuel is increased and the flow passage cross-sectional area (A) of IN is made larger than the flow passage cross-sectional area (B) of OUT, as shown in FIG. The fuel injection rate at the initial stage of the fuel gradually increases and the fuel injection rate rises gradually, so that the fuel injection time is increased accordingly.
[0008]
Therefore, within this range, the ratio of the flow path cross-sectional area (A) of IN and the flow path cross-sectional area (B) of OUT is selected, and the gradient in which the fuel injection rate increases is selected. Therefore, it is impossible to realize a fuel injection rate that gradually begins and then rises steeply as shown in FIG. 7C.
[0009]
By the way, Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-71438 proposes a fuel injection device that controls a low injection rate at the initial stage of fuel injection and a high injection rate at a later stage of injection.
In this device, the pressure in the control chamber that holds the back pressure acting on the nozzle needle that opens and closes the fuel injection hole of the fuel injection valve is switched by a switching valve and the fuel return path (fuel discharge path) In the fuel injection device that controls the switching to the low pressure chamber on the side of the road) and injects fuel from the fuel injection hole, the fuel injection device is arranged in series with the low pressure side of the switching valve, and the flow of the fuel on the low pressure side A control valve that takes at least three states: a first state to be shut off; a second state in which a part of the low-pressure side fuel is allowed to escape; and a third state in which the low-pressure side fuel is completely allowed to escape; When there is no injection, the switching valve is set to the high pressure side and the control valve is set to the first state. At the initial stage of injection, the switching valve is switched to the low pressure side, and at the same time, the control valve is set to the second state. Switch the valve to the low pressure side. In a configuration in which a control device for the control valve and the third state.
[0010]
Here, the control valve described in the publication is a spool valve that is driven by application of a voltage to the piezo element. The relationship between the fuel injection time and the injection amount determined in accordance with the fuel pressure (fuel supply pressure) is stored in the form of a map in advance, and a fuel pressure detection signal in the fuel pressure accumulating chamber is sent to the control device. By being input, the control device controls the switching valve and the spool valve in accordance with the fuel pressure. At the initial stage of injection, the control valve is switched to the low pressure side, and at the same time, the control valve is set to the second state, and the fuel discharge path The discharge flow rate is set to be smaller than the original one, and thereby the pressure in the control chamber is slightly reduced and the nozzle needle is slightly raised to lower the fuel injection rate from the fuel injection hole. Thereafter, by setting the third state, the pressure in the control chamber is completely released, the nozzle needle is completely raised, and a high injection rate is achieved.
[0011]
However, such a device requires a drive source (power supply) such as a piezo element, a map for controlling the drive source, and the like, which increases the cost.
This invention makes it a subject to provide the change with a freedom degree of a fuel injection rate by an inexpensive structure in view of such a point.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present invention employs the following means in order to solve the above problems. That is, the fuel injection device of the present invention pushes the valve body with the pressure of the high-pressure fuel introduced into the control chamber to close the fuel injection hole, discharges the high-pressure fuel in the control chamber, and lowers the pressure of the valve body. In the fuel injection device having a fuel injection valve that opens an injection hole, the control chamber has a fuel introduction port for introducing high-pressure fuel, and the valve body has a piston that receives fuel pressure in the control chamber. The piston interferes with the fuel introduction port of the control chamber, and sequentially reduces the amount of fuel flowing into the control chamber by decreasing the passage cross-sectional area of the fuel introduction port as the piston rises. It is characterized by that.
[0013]
In the initial stage of fuel injection, the piston has not yet interfered with the fuel introduction port of the control chamber or has interfered slightly. That is, since the fuel introduction port is greatly opened, even if the fuel in the control chamber flows out, the amount of fuel entering the control chamber from the fuel introduction port is large, so that the rising speed of the piston can be kept low. That is, the fuel injection rate increases gradually. After that, when the piston rises and the passage cross-sectional area of the fuel introduction port decreases, the amount of fuel flowing into the control chamber decreases, so the pressure in the control chamber decreases rapidly, and the lift speed of the piston and the valve body increases rapidly. The fuel injection rate increases rapidly.
[0014]
Here, in order to sequentially reduce the passage cross-sectional area of the fuel introduction port as the piston rises, a groove or a groove extending from the fuel introduction port to the control chamber is formed at a portion of the piston that interferes with the fuel introduction port. It is preferable to provide a fuel passage composed of holes.
[0015]
Thereby, the passage cross-sectional area between the fuel introduction port and the fuel passage gradually decreases as the piston rises.
The fuel injection valve includes a fuel injection hole, a valve body that closes the fuel injection hole, an urging means that urges the valve body in a normally closed direction, and a high pressure supplied from a fuel supply source at a predetermined pressure. A first fuel supply passage for guiding fuel to the fuel injection hole; a fuel reservoir for receiving fuel supplied from the first fuel supply passage and applying fuel pressure to the valve body in a valve opening direction; and a fuel supply source A control chamber that receives high pressure fuel supplied at a predetermined pressure from the pressure chamber and presses the valve body in a normally closed direction, a fuel discharge passage that discharges high pressure fuel in the control chamber to lower the hydraulic pressure in the control chamber, and a control chamber It is common to have a back pressure control valve which is interposed in the fuel discharge path from the engine and which contains high-pressure fuel in the control chamber when closed, and allows the fuel to escape from the control chamber to the fuel discharge path when opened.
[0016]
In such a fuel injection valve, when the back pressure control valve is closed, the fuel pressure applied to the control chamber rises. At that time, the pressure that the valve body receives from the fuel pressure in the control chamber is Fm, and the valve body If Fs is the pressing force received from the fuel pressure in the fuel reservoir and Fc is the urging force of the urging means, Fm + Fc> Fs and Fc <Fs, and the fuel injection hole is closed by the valve body. On the other hand, when the back pressure control valve is opened and the fuel is allowed to escape from the control chamber to the fuel discharge passage, the fuel pressure in the control chamber decreases. Therefore, when Fm + Fc <Fs, the urging force of the urging means is increased. The valve body is lifted against this, the fuel injection hole is opened, and fuel injection is started.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0018]
<Overall configuration of device>
FIG. 1 shows the overall configuration of the fuel injection device. This apparatus pumps fuel from a
[0019]
A plurality of
[0020]
The fuel pressure accumulation chamber 3 is provided with a
[0021]
The control device 7 includes an accelerator sensor S1 that detects whether or not the accelerator pedal is depressed, an intake pressure sensor S2 that detects intake pressure to the internal combustion engine, and a water temperature sensor that detects the temperature of cooling water in the internal combustion engine. S3, an engine speed sensor (NE sensor) S4 for detecting the rotational speed of the internal combustion engine, an aero flow meter S5 for detecting the amount of air sucked into the internal combustion engine, a G sensor S6 for detecting an inertial force applied to the vehicle, vehicle control, etc. Various sensors required for the are connected.
[0022]
In addition, the control device 7 is provided with a fuel pump
[0023]
In the control device 7, the fuel pressure in the fuel pressure accumulation chamber 3 is feedback-controlled so as to become a preset target pressure for steady operation. That is, a drive signal is sent to the
[0024]
The fuel pressure accumulation chamber 3 includes a relief valve that releases and releases the pressure in the fuel pressure accumulation chamber 3 when the pressure in the fuel pressure accumulation chamber 3 reaches a predetermined set pressure that exceeds the target pressure. 11 is provided. The relief valve 11 is installed in the form of being interposed in the
[0025]
<Fuel injection valve>
As shown in FIG. 2, the
[0026]
Further, the
[0027]
Secondly, the outlet of the
[0028]
The
[0029]
Further, in order to facilitate the change in the passage cross-sectional area, a fuel passage 32b extending from the
[0030]
FIG. 3 shows the structure around the
The
[0031]
The pressing force received by the main piston 23a from the fuel pressure in the
[0032]
Further, a normally closed back
[0033]
At that time, the fuel having the same pressure as that applied to the fuel chamber 31a from the first
[0034]
Thereafter, when the back
[0035]
When Fm + Fc <Fs, the
Next, the relationship between the
[0036]
<Fuel injection valve drive control>
The fuel injection valve drive control is performed by the fuel injection valve
In a diesel engine, fuel injection is performed in a predetermined amount from a compression stroke to an expansion stroke at a predetermined crank angle of the engine, for example, 10 ° CA (crank angle) before top dead center to 5 ° CA after top dead center. When the injection start timing is set to 10 ° CA before top dead center, the fuel injection time is added to this to obtain the injection end timing.
[0037]
Before the fuel injection, the back
[0038]
When the fuel injection timing comes, the back
[0039]
Thereafter, when a predetermined fuel injection time has elapsed, the fuel injection valve
[0040]
During this period, the main piston 23a interferes with the
[0041]
In FIG. 5, the portion shown by the solid line is fixed at a ratio of the passage cross-sectional area of the
[0042]
On the other hand, in the apparatus according to the present invention, the characteristics are indicated by broken lines.
First, when the back pressure control valve is opened, that is, at the initial stage of fuel injection, the main piston 23 a has not yet interfered with the
[0043]
Thereafter, when the fuel in the
[0044]
As described above, the passage cross-sectional area of the
In this case, since the fuel injection rate can be kept low at the initial stage as described above, combustion noise can be reduced, NOx can be reduced, and excessive increase in in-cylinder pressure due to excessive fuel injection can be suppressed. Moreover, even if the fuel injection rate is kept low at an early stage, the fuel injection rate can be rapidly increased thereafter, so that the injection period can be shortened and the full load performance is improved.
[0045]
Further, if the injection period is made equal, the injection hole area of the fuel injection hole can be reduced, and PM can be reduced.
[0046]
<Variable control area according to this case>
The fuel injection control according to the present case is applicable to the entire range from the low speed range to the high speed range of the engine as shown in FIG. In FIG. 6, in the region indicated by V, the initial injection is set to a low injection rate, and then a high injection rate with a steep rise is set later, and the injection timing can be advanced.
[0047]
The region P is a portion where the stability of the pilot injection amount is required. The pilot injection is a fuel injection for injecting a small amount of fuel in advance and making an appropriate fire type prior to the original injection. In this case, since the initial fuel injection rate can be reduced, it is possible to perform appropriate injection control also in this pilot injection.
[0048]
【The invention's effect】
According to the present invention, the passage cross-sectional area of the fuel introduction port is sequentially decreased as the piston rises, so that the amount of fuel entering the control chamber from the fuel introduction port at the initial stage of fuel injection is increased. The piston rise speed is kept low, the fuel injection rate is kept low, and then the passage cross-sectional area of the fuel inlet is reduced as the piston rises, and the amount of fuel flowing into the control chamber is reduced. It is possible to perform control such that the lift speed of the valve body is rapidly increased to achieve a high fuel injection rate.
[0049]
In addition, the above function is realized only by a simple configuration in which the piston interferes with the fuel introduction port, or in addition, the fuel passage is provided in the piston, so that there is an advantage that it can be provided at low cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall configuration diagram of an apparatus according to the present invention. FIG. 2 is a diagram showing a fuel injection valve according to an embodiment. FIG. 3 is an enlarged sectional view showing another example of the fuel injection valve according to the embodiment. FIG. 5 is a timing chart showing the injection characteristics of the embodiment. FIG. 6 is a graph showing the application area of the control according to the present invention. FIG. Graph showing injection characteristics and desired injection characteristics 【Explanation of symbols】
1.
34 ....
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