JP3642355B2 - 非水電解質二次電池及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池に関する。更に詳しくは、炭素材料とバインダー樹脂からなる負極合剤層を備える負極と、正極と、非水電解質とからなる非水電解質二次電池に関し、特にバインダー樹脂に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年の電子技術のめざましい進歩により、電子機器は小型、軽量化の方向に進み、それに伴って電池も小型、軽量化、更に高エネルギー密度のものが求められている。
従来、一般用途の二次電池としては、鉛電池、ニッケル・カドミウム電池等の水溶液系の電池が主流であった。これらの電池はサイクル特性は優れているが、電池重量やエネルギー密度の点では十分満足できるものではなかった。
【0003】
近年、鉛電池やニッケル・カドミウム電池に替わる二次電池として、リチウムやリチウム合金を負極に用いた非水電解液二次電池の研究開発が盛んに行われている。この電池は高エネルギー密度を有し、自己放電も少なく、軽量であるという特徴を持っている。しかし、この電池では、充放電サイクルの進行にともない、負極において充電時にリチウムがデンドライト状に結晶成長して、この結晶が正極に到達して内部短絡にいたる可能性が高いという欠点があり、実用化への大きな障害となっていた。
【0004】
これに対し、負極に負極活物質担持体としての炭素材料を使用した非水電解液二次電池によれば、化学的、物理的方法によって予め負極の炭素材料に担持させたリチウム及び正極活物質の結晶構造中に含有させたリチウム及び電解液中に溶解したリチウムのそれぞれが、充放電時に負極において炭素層間にドープされ且つ炭素層間から脱ドープされる。このため、充放電サイクルが進行しても充電時に負極におけるデンドライト状の結晶の析出はみられずに内部短絡を起こしにくく、良好な充放電サイクル特性を示す。また、エネルギー密度も高く且つ軽量であることから、実用化に向けて開発が進んでいる。
【0005】
このような非水電解液二次電池の用途としては、ビデオカメラやラップトップパソコン等が挙げられる。このような電子機器は比較的消費電流が大きいため、電池は重負荷に耐えられることが必要である。従って、電池構造として、帯状の正極と帯状の負極とを帯状のセパレータを介してその長さ方向に巻回することによって構成される渦巻状の巻回電極体構造が有効である。この巻回電極体構造の電池によれば、電極面積が大きく取れるために重負荷による使用にも耐えることができる。このような巻回電極体では、電極面積を大きくし且つ活物質または活物質担持体を限られた空間内にできるだけ多く充電するために、電極を薄くすることが望ましい。そのため、帯状の電極の製造方法としては、バインダーと活物質を含むペーストを集電体に塗布、乾燥する方法が望ましい。この方法によれば、帯状の電極における電極合剤層の厚みは数ミクロンから数百ミクロン程度にすることが可能となる。
【0006】
電極集電体としては従来、網状のエイシパンドメタルや穴が多数形成されているパンチングメタルがよく使用されていたが、これらの電極集電体は重負荷特性を得るために電極を薄くするには不向きである。従って、電極集電体としては金属箔を用いることが好ましく且つこの金属箔はできるだけ薄いほうが好ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような金属箔は表面が平坦なため、負極合剤ペーストを負極集電体としての金属箔に塗布、乾燥して形成される負極合剤層は、電池の製造中や使用中に剥離したりクラックが生じやすいなどの問題点を有していた。特に、巻回電極体を作成する際に剥離しやすいといった問題があった。また、エネルギー密度を高くし、充放電特性を向上するために電極合剤層中の正極及び負極活物質の充填量を多くすると分散が困難になり、塗膜が剥離するという問題があった。本発明の目的は、正極及び負極活物質の分散性に優れるため、活物質の充填量を多くすることができ、従って、エネルギー密度がたかく、充放電特性の改良された非水電解質二次電池を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、負極活物質端持体としての炭素材料とバインダー樹脂とを少なくとも含む負極合剤層を備える負極と、正極活物質とバインダー樹脂を含む正極と、非水電解質とを具備する非水電解質二次電池において、前記バインダー樹脂が還元粘度が0.3dl/g以上のポリエステル樹脂であり、前記負極合剤における前記バインダー樹脂の含有量が3〜20重量%であることを特徴とする非水電解質二次電池である。
【0009】
本発明者等の研究によれば、ポリエステル樹脂は本来、金属箔に対する密着性に優れ、これに更にポリアルキレングリコールを共重合することにより活物質の分散性が向上するため活物質の充填量を多くすることができ、また、可撓性が向上し巻回作業時の塗膜のクラックや剥離が起こりにくくなり、更にガラス転移温度が低下して熱プレス性が向上して活物質の充填密度も向上することを見出した。以下、本発明について述べる。
【0010】
本発明に使用されるポリエステル樹脂は多価カルボン酸やその低級アルキルエステルと多価アルコールとから溶融重合法等の通常の方法で合成することができる。
本発明のポリエステル樹脂の合成に用いられる芳香族多価カルボン酸としては例えばテレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6ナフタレンジカルボン酸、1,5ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−リチウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスルホテレフタル酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−スチルベンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸、β−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族オキシカルボン酸が、又、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の3官能以上の芳香族多価カルボン酸が挙げられる。
特にこれらのうち、本発明においてはテレフタル酸とイソフタル酸を用いるのが好ましい。
【0011】
脂肪族ジカルボン酸としては例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ビメリン酸、スベリン酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、デカン二酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸などが挙げられ、本発明の目的が達成される範囲で使用できる。
【0012】
また、脂環族多価カルボン酸としては例えば1,4シクロヘキサンジカルボン酸、1,3シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、トリシクロデカンジカルボン酸等が挙げられるがこの中では1,4シクロヘキサンジカルボン酸が好ましい。
これらの多価カルボン酸は一種でも二種以上の混合物としても用いることができる。特に、本発明のバインダーには溶剤溶解性と耐電解液性の相矛盾する特性が要求されることから、脂環族ジカルボン酸と芳香族ジカルボン酸の組合せが好ましく、脂環族ジカルボン酸としては1,4シクロヘキサンジカルボン酸が好ましい。
【0013】
一方、多価アルコールとしては例えばエチレングリコール、1,2プロピレングリコール、1,3プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、1,6ヘキサンジオール、1,9ノナンジオール、2,2,4トリメチル−1,3ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキシド及び/またはプロピレンオキシド付加物等が挙げられるが、特にこれらの中ではエチレングリコール、1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール、ジエチレングリコールを用いるのが好ましい。
【0014】
また、負極及び正極合剤の分散性を改善し、且つポリエステル樹脂の可撓性を向上させて合剤層のクラックを防ぐためにポリアルキレングリコールを多価アルコールの一部として併用するのが好ましい。ポリアルキレングリコールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられるが、これらの中ではポリテトラメチレングリコールが好ましく、分子量は250〜3000が好ましい。
【0015】
本発明で使用するポリエステル樹脂の還元粘度(dl/g)は0.3以上、好ましくは0.4以上である。還元粘度が0.3未満では可撓性に乏しく巻回時に塗膜が割れたり、クラックが発生する等好ましくない。
【0016】
本発明のポリエステル樹脂の製造方法としては特に制限はなく、多価カルボン酸と多価アルコールとの直接エステル化法、もしくは多価カルボン酸のアルキルエステルと多価アルコールとのエステル交換法によって多価カルボン酸の多価アルコールエステルを得、しかる後、常圧あるいは減圧下で重合して目的の組成物を得ることができる。このとき必要に応じてエステル化触媒もしくは重縮合触媒を用いることができる。また、本発明のポリエステル樹脂の要求特性を損なわない範囲で各種の添加剤、安定剤を配合しても構わない。
【0017】
非水電解質二次電池の電極を作る際、正極及び負極の合剤の充填密度を上げるため、熱ロールによるプレス加工を行う。従って、バインダーのガラス転移温度が高すぎると熱プレスの効果が発揮されにくい。本発明のポリエステル樹脂のガラス転移温度は80℃以下が好ましい。
【0018】
本発明の正極及び負極合剤層の強靭性、屈曲性、耐非水電解溶液性及び金属箔に対する密着性を更に向上させるために、バインダーの一成分として多官能エポキシ樹脂を配合することができる。多官能エポキシ樹脂は特に制限されず、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル等の脂肪族多官能エポキシ樹脂、シクロヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル等の脂環族多官能エポキシ樹脂、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、フェノールノボラックポリグリシジルエーテル等の芳香族多官能エポキシ樹脂が挙げられる。
【0019】
本発明のポリエステル樹脂は負極合剤層中のバインダーとして用いられ、このとき負極活物質担持体としての炭素材料とバインダー樹脂との配合比は重量で97:3〜80:20、即ち、負極合剤におけるバインダー樹脂の含有量は3〜20重量%である。炭素材料が97重量%を越えると、集電体を巻回するときに負極合剤層にクラックが発生したり、金属箔から剥離しやすくなる。また、炭素材料が80重量%未満では充放電サイクル特性が低下してしまう。
本発明の負極活物質担持体に用いられる炭素材料としては、ピッチコークス、ニードルコークス等のコークス類、ポリマー類、カーボンファイバー、黒鉛材料などを挙げることができる。
【0020】
このような炭素材料は、例えば、有機材料を700〜1500℃程度で焼成することで炭素化して製造することができる。
炭素材料の原料として、石油ピッチやフラン樹脂などのポリマーが用いられるが、炭素化する際に、リン化合物やホウ素化合物を添加することによって、リチウムに対するドープ量の大きい炭素材料を得ることができて好ましい。
【0021】
一方、正極における正極活物質としては、二酸化マンガンや五酸化バナジウムのような遷移金属酸化物、硫化鉄や硫化チタンのような遷移金属カルコゲン化物、またはこれらとリチウムとの複合化合物、例えば一般式LiMO2 (但し、MはCo,Niの少なくとも一種をしめす。)で表される複合金属酸化物などを用いることができる。特に、高電圧、高エネルギー密度が得られ、サイクル特性にも優れることから、LiCoO2 ,LiCo0.8 Ni0.2 O2 などのリチウム・コバルト複合酸化物、リチウム・コバルト・ニッケル複合酸化物が好ましい。
【0022】
また、非水電解質としては、リチウム塩などの電解質を非水有機溶剤に溶解した非水電解液を用いることができる。
ここで有機溶剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−エトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等を単独または二種以上を混合して使用できる。
【0023】
有機溶剤に溶解させる電解質も、LiClO4 ,LiAsF6 ,LiPF6 ,LiBF4 ,LiB(C6 H5 )4 ,LiCl,LiBr,CH3 SO3 Li,CF3 SO3 Li等の公知のものがいづれも使用できる。
また、前記非水電解質は固体であってもよく、例えば高分子固体電解質などが挙げられる。
【0024】
【発明の効果】
還元粘度が0.3dl/g以上で、好ましくはポリアルキレングリコールを共重合したガラス転移温度が80℃以下のポリエステル樹脂は、正極及び負極活物質の分散性に優れるため正極及び負極合剤のペースト化やこのペーストを金属箔に塗布、乾燥して負極合剤層を形成する際の作業性に優れ、強靭で可撓性、屈曲性に優れた皮膜を形成し、活物質の充填密度が向上し、高エネルギー密度で充放電特性に優れた非水二次電池を提供できる。
【0025】
【実施例】
以下に、実施例を示し、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。文中、部とあるのはいずれも重量部を表わす。
尚、各種特性の評価は以下の方法で行った。
1、還元粘度;フェノール/テトラクロロエタン(6/4重量比)の混合溶剤を用い、ポリマー濃度0.1g/25mlでウベローデ粘度管を使用して30℃で測定した。
2、ガラス転移温度;示差熱分析器によって測定した。
【0026】
実験例1;ポリエステル樹脂の合成
テレフタル酸28部(0.17モル)、1、4シクロヘキサンジカルボン酸25.7部(0.15モル)、1、4ブタンジオール56.5部(0.63モル)、およびテトラブチルチタネート0.04部(0.00013モル)を反応容器に投入し、窒素下150℃〜220℃でエステル化反応を行った後、ポリテトラメチレングリコール(分子量1000)39.8部(0.04モル)および安定剤を0.1部加え、15分間攪拌した。ついで、250℃まで加温しながら徐々に減圧し30分間で0.1mmHg減圧とし、この条件で1時間縮合を行いポリエステル樹脂Aを得た。得られたポリエステル樹脂Aの還元粘度は1.08dl/gであった。この樹脂を固形分濃度が30重量%となるようにNメチル2ピロリドン中に溶解した。
【0027】
実験例2〜4
実験例1で用いたモノマーの組合せを表1のように変えて、種々のポリエステル樹脂B、CおよびDを得た。
【0028】
【表1】
【0029】
実験例5;炭素材料の調整
石油ピッチに酸素を含む官能基を10〜20重量%導入する酸素架橋をした後、この酸素架橋された前駆体を不活性ガスの気流中にて1000℃で焼成することによって、ガラス状炭素に近い性質を持つ炭素質材料を得た。
【0030】
実験例6;負極集電体の作成
実験例5で調整した炭素質材料75〜98重量部と実験例1で合成したポリエステル樹脂A溶液88.3〜6.7重量部を混合して、Nメチル2ピロリドンで固形分濃度が50重量部となるように希釈して、ボールミルで分散、混練りしたペーストを10μの銅箔の両面に乾燥膜厚が80μとなるように塗布、乾燥した後、100℃の熱ロールでプレスし、幅41mm,長さ280mmの帯状体にスリットした。
【0031】
実験例7;正極の作成
コバルト酸リチウム(LiCoO2 )90重量部とグラファイト5重量部、実験例1で合成したポリエステル樹脂A溶液16.7重量部、Nメチル2ピロリドン88.3重量部を混合、ボールミルで分散、混練りしたペーストを20μのアルミニウム箔の両面に乾燥膜厚が80μとなるように塗布、乾燥した後、200℃の熱ロールでプレスして幅39mm、長さ230mmにスリットした。
【0032】
実験例8;電池の作成
実験例6で作成した負極集電体にニッケル製のリードを取り付けたものと実験例7で作成した正極集電体にアルミニウム製のリードを取り付けたものを厚さ25μ、幅44mmの多孔質ポリプロピレンフィルムを介して交互に重ねた4層積層体を作成した。この積層体を長さ方向に、負極集電体を内側にした巻回電極体を作成した。この渦巻状巻回電極体をニッケルめっきした鉄製の電池缶に収容し、電極体の上下に絶縁体を配設し、この電池缶にプロピレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンの等容量混合溶剤にLiPF4 を1モル/lの濃度に溶解した非水電解液を注入した。
【0033】
実験例9;充放電サイクルテスト
実験例8で作成した電池について、充電上限電圧を4.1Vに設定し、500mAで2時間の定電流充電をした後、18Ωの定負荷で終止電圧2.75Vまで放電させる充放電サイクルテストを繰り返した。この充放電サイクルテストの10サイクル時の容量で、100サイクル時の放電容量を除した値を、容量維持率とした。
【0034】
実施例1〜3
実験例6で負極集電体を作成するに際し、炭素質材料とポリエステル樹脂Aの混合割合を固形分比で97:3、90:10、80:20重量比とし、実験例6、7、8に従って非水電解質二次電池を作成した。得られた特性を表2に示す。
【0035】
実施例4〜6
実験例2〜4で合成したポリエステル樹脂B〜Dをバインダーに用い、実験例6に従って負極集電体を作成するに際し、炭素質材料とバインダーの混合割合を固形分比で95:5重量比とし、実験例6〜8に従って非水電解質二次電池を作成した。得られた特性を表2に示す。
【0036】
比較例1
実験例6で負極集電体を作成するに際し、炭素材料とポリエステル樹脂の混合割合を、固形分比で98:2重量比として負極集電体を作成して、実験例7、8に従って、電極体を作成しようとしたが巻回作業時に負極集電体にクラック及び剥離が発生して使用不可能となった。
【0037】
比較例2
実験例6で負極集電体を作成するに際し、炭素質材料とポリエステル樹脂の混合割合を固形分比で75:25重量比として負極集電体を作成して、実験例7、8に従って、非水電解質二次電池を作成した。得られた特性を表2に示す。
【0038】
比較例3
ポリエステル樹脂として、東洋紡バイロンRV220(テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=50/50/50/50モル%;還元粘度が0.14dl/g)を用い実施例4と同様な方法で電極体を作成しようとしたが、巻回作業時に負極集電体にクラックが発生して評価ができなかった。
【0039】
【表2】
Claims (2)
- 負極活物質担持体としての炭素材料とバインダー樹脂とを少なくとも含む負極合剤層を備える負極と、正極活物質とバインダー樹脂を含む正極と、非水電解質とを具備する非水電解質二次電池において、
前記負極合剤に、分子量250〜3000のポリテトラメチレングリコール成分が含有され、還元粘度が0.3dl/g以上、且つガラス転移温度が80℃以下である、結晶性ポリエステルバインダー樹脂が3〜20重量%含有されていることを特徴とする非水電解質二次電池。 - 負極活物質としての炭素材料とバインダー樹脂が、Nメチル2ピロリドン、γーブチロラクトン、シクロヘキサノン、キシレンの中の少なくとも一種を含む溶剤に混合、分散されたペーストを金属箔に塗布、乾燥して負極合剤層を形成することを特徴とする、請求項1に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
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