JP3628228B2 - Control method of automatic transmission - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動変速機の制御方法、特に低速段から高速段への変速制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ある係合要素を係合し別の係合要素を解放することにより、低速段から高速段へ変速(例えば2速から3速、3速から4速への変速)を行なうようにした自動変速機がある。この場合、解放側の係合要素から係合側の係合要素へのトルク伝達経路の切替を滑らかに行なうことが難しく、変速時間が長くなったり、変速ショックが生じるという問題がある。
【0003】
このような問題を解決するため、解放側の係合要素の油圧を減圧して入力回転数が低速段における入力回転数より一定値だけ高くなるようにフィードバック制御し、このフィードバック制御を維持しながら、係合側の係合要素の油圧を増圧することで入力回転数を低下させ、滑らかな変速を行なうようにした自動変速機が提案されている(特公平7−51984号公報)。
【0004】
図9は従来の変速制御方法の一例であり、低速段から高速段への変速過渡時における、係合要素の油圧、入力回転数(タービン回転数)および出力軸トルクの時間変化を示す。
図から明らかなように、先ず(1) の領域で示すように解放側の係合要素の油圧を減圧して入力回転数が低速段における入力回転数V より一定値r だけ高い目標値となるようにフィードバック制御する。
そして、(2) のようにフィードバック制御を維持しながら、係合側の係合要素の油圧を増圧して入力回転数を低下させる。やがて、(3) のようにトルク相と呼ばれる車両加速度が低下する領域が現れ、入力回転数の低下速度が緩やかになる。その後、入力回転数が初期の目標回転数から離れるので、解放側の係合要素は入力回転数を上昇させようとしてさらに減圧され、トルク相を抜けるとともにフィードバック制御を終了し、解放側の係合要素は完全に解放される。そして、時刻t で入力回転数は高速段における入力回転数V まで低下し、変速を完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような制御を行なえば、従来に比べて変速時間の短縮、変速ショックの軽減という効果を有するが、トルク相の期間が比較的長くなるので、不快な減速感が残るという問題がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、変速時間の短縮、変速ショックの軽減を図るとともに、トルク相の期間を短縮し、減速感を改善できる自動変速機の制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、第1と第2の係合要素を持ち、第1の係合要素を係合し第2の係合要素を解放することにより、低速段から高速段へ変速を行なうようにした自動変速機において、第2の係合要素の油圧を減圧して入力回転数が低速段における入力回転数より一定値だけ高い第1の目標値となるようにフィードバック制御する第1の工程と、上記第1の目標値を用いた第2の係合要素のフィードバック制御を維持しながら、第1の係合要素の油圧を増圧して入力回転数を低下させる第2の工程と、入力回転数が低速段における入力回転数より下がった時点以後、上記第1の目標値より高い第2の目標値を用いたフィードバック制御を行うことにより、第2の係合要素の減圧勾配をそれ以前の減圧勾配より大きくする第3の工程と、入力回転数が低速段における入力回転数より所定値以上低くなった時点で、上記第2の目標値を用いたフィードバック制御を終了し、第2の係合要素を解放する第4の工程と、を有する自動変速機の制御方法を提供する。
【0008】
低速段から高速段へ変速を行なうにあたって、まず第2の係合要素の油圧を減圧して入力回転数が低速段における入力回転数より一定値だけ高い目標値となるようにフィードバック制御する。そして、フィードバック制御を維持しながら、第1の係合要素の油圧を増圧して入力回転数を低下させる。これらの工程は従来と同様である。
入力回転数が低速段における入力回転数より下がると、トルク相と呼ばれる減速域が発生するが、本発明ではこのトルク相における第2の係合要素の減圧勾配を、トルク相以前の減圧勾配より大きくしている。そのため、トルク相の期間を短縮でき、トルク相における減速感が改善される。
【0009】
トルク相における第2の係合要素の減圧勾配をトルク相以前の減圧勾配より大きくする方法として、本発明では、入力回転数が低速段における入力回転数より下がった時点以後のフィードバック目標値を、それ以前のフィードバック目標値より高くしている。つまり、トルク相におけるフィードバック目標値を、トルク相以前のフィードバック目標値より高くしている。
トルク相における第2の係合要素の減圧勾配をトルク相以前の減圧勾配より大きくする方法としては、目標値を高くする方法以外に、フィードバックゲインを大きくする方法も考えられるが、トルク相の開始を誤判定した場合には、フィードバックのハンチングによって入力回転数が吹き上がってしまう恐れがある。これに対し、本発明のように目標値を高くする方法であれば、フィードバックゲインを大きくする方法に比べてハンチングが小さく、かつ少なくとも目標値以上に吹き上がることがないので、誤判定時の入力回転吹き上がりに対して有利である。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明にかかる車両用自動変速機の一例を示す。
この自動変速機は、トルクコンバータ1、トルクコンバータ1を介してエンジン動力が伝達される入力軸2、3個のクラッチC1〜C3、2個のブレーキB1,B2、ワンウエイクラッチF、ラビニヨウ型遊星歯車機構4、出力ギヤ5、出力軸7、差動装置8などを備えている。
この実施例では、本発明における低速段から高速段への変速時に係合される第1の係合要素とはC3クラッチを指し、解放される第2の係合要素とはB1ブレーキを指す。
【0011】
遊星歯車機構4のフォワードサンギヤ4aはC1クラッチを介して入力軸2と連結されており、フォワードサンギヤ4aはB1ブレーキを介して変速機ケース6と連結されている。また、リヤサンギヤ4bはC2クラッチを介して入力軸2と連結されている。キャリヤ4cは中間軸3およびC3クラッチを介して入力軸2と連結されている。また、キャリヤ4cはB2ブレーキとキャリヤ4cの正転(エンジン回転方向)のみを許容するワンウェイクラッチFとを介して変速機ケース6に連結されている。キャリヤ4cは2種類のピニオンギヤ4d,4eを支持しており、フォワードサンギヤ4aは軸長の長いロングピニオン4dと噛み合い、リヤサンギヤ4bは軸長の短いショートピニオン4eを介してロングピニオン4dと噛み合っている。ロングピニオン4dのみと噛み合うリングギヤ4fは出力ギヤ5に結合されている。出力ギヤ5は出力軸7を介して差動装置8と接続されている。
【0012】
上記自動変速機は、クラッチC1,C2,C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFの作動によって図2のように前進4段、後退1段の変速段を実現している。図2において、●は油圧の作用状態を示している。なお、B2ブレーキは後退時と第1速時に係合するが、第1速時に係合するのはLレンジ時のみである。
図2には、後述する第1〜第4ソレノイドバルブ(SOL1〜SOL4)22〜25の作動状態も示されている。○は通電状態、×は非通電状態、△は一時的な通電状態を示す。なお、この作動表は定常状態の作動を示している。
【0013】
図3は上記自動変速機に用いられる油圧制御装置の一例を示す。
この油圧制御装置は、オイルポンプ10、レギュレータバルブ11、マニュアルバルブ12、ソレノイドモジュレータバルブ13、シーケンスバルブ15、フェイルセーフバルブ16、B1圧制御バルブ17、C2圧制御バルブ18、C2ロックバルブ19、C3圧制御バルブ20、B2圧制御バルブ21、第1〜第4ソレノイドバルブ22〜25、電子制御装置30などで構成されている。電子制御装置30には、スロットル開度、車速、入力軸2の回転数(タービン回転数)、シフトレバーの位置を検出するシフトポジションなどの車両の運転状態に関する信号が入力され、車両の運転状態に応じて第1〜第4ソレノイドバルブ22〜25を制御している。
【0014】
第1ソレノイドバルブ22はB1ブレーキ制御用であり、第2ソレノイドバルブ23はC2クラッチ制御用であり、第3ソレノイドバルブ24はC3クラッチ制御用とB2ブレーキ制御用とを兼ねている。第3ソレノイドバルブ24がC3クラッチ制御用とB2ブレーキ制御用とを兼ねる理由は、B2ブレーキはD,2レンジでは作動せず、Lレンジのエンジンブレーキ制御とRレンジの過渡制御でのみ使用されるので、Dレンジで作動されるC3クラッチと干渉しないからである。また、第4ソレノイドバルブ25はLレンジ(1速)時とRレンジの切換過渡時にシーケンスバルブ15を切り換えるためのバルブである。上記のように第1〜第3ソレノイドバルブ22〜24は微妙な油圧制御を行なう必要があるため、デューティソレノイドバルブまたはリニアソレノイドバルブを用い、第4ソレノイドバルブ25はON/OFF切換バルブを用いればよい。
【0015】
レギュレータバルブ11はオイルポンプ10の吐出圧を所定のライン圧P に調圧するバルブであり、マニュアルバルブ12,ソレノイドモジュレータバルブ13,B2圧制御バルブ21にライン圧P を供給している。レギュレータバルブ11は、図4に示すようにスプリング11aによって右方へ付勢されたスプール11bを備えており、左端部にはスプール11bとは別体のプラグ11cが設けられている。ポート11dにはオイルポンプ10の吐出圧が入力され、ポート11eはオイルポンプ10の吸込み側に接続されている。右端のポート11fにはライン圧P がフィードバックされている。左端ポート11hには後退時(R)のみC1クラッチ圧PC1が入力され、後退時のライン圧を前進時より高く調圧している。
【0016】
マニュアルバルブ12はシフトレバーの手動操作に応じて、スプール12aがL,2,D,N,R,Pの各レンジに切り換えられる。そして、入力ポート12bから入力されたライン圧P を前進用の出力ポート12cまたは後退用の出力12dから選択的に出力する。
【0017】
ソレノイドモジュレータバルブ13は各ソレノイドバルブ22〜25に一定の元圧を供給するバルブであり、図4に示すように、スプリング13aによって左方へ付勢されたスプール13bを備えている。入力ポート13cにはレギュレータバルブ11からライン圧P が入力されており、出力ポート13dからソレノイドモジュレータ圧Psmが各ソレノイドバルブ22〜25とC2ロックバルブ19の右端信号ポート19cに出力される。なお、ポート13eはドレーンポートである。出力圧Psmは左端ポート13fにフィードバックされており、これによりソレノイドモジュレータ圧Psmはスプリング13aの荷重に対応した油圧に調圧される。
【0018】
B1圧制御バルブ17は、B1ブレーキ圧PB1を制御する調圧バルブであり、図5に示すように、スプリング17aによって左方へ付勢されたスプール17bを備えており、左端ポート17cには第1ソレノイドバルブ22から信号圧Ps1が入力されている。ポート17dはドレーンポートである。出力ポート17eはB1ブレーキと接続され、入力ポート17fは後述するフェイルセーフバルブ16のポート16iと接続されている。さらに、右端ポート17hには出力圧PB1がフィードバックされている。そのため、出力圧PB1は信号圧Ps1に比例した油圧に調圧される。
【0019】
フェイルセーフバルブ16は、Dレンジで走行中、C2,C3クラッチおよびB1ブレーキが同時に係合する多重噛み合い(インタロック)を防止するためのバルブである。具体的には、ソレノイドバルブ22〜25の誤作動、電子制御回路の故障、各種バルブのスティックなどによって、3つの係合要素C2,C3,B1に同時に油圧が供給されたとき、B1ブレーキの油圧PB1を抜くことで、強制的に3速状態としている。フェイルセーフバルブ16は、図5に示すようにスプリング16aによって右方へ付勢されたスプール16bを備えており、通常時はスプール16bは図面上側に示すように右側位置にあり、Rレンジへの切換過渡時およびインタロック時のみ図面下側に示すように左側へ切り替わる。右端ポート16cにはC3クラッチ圧Pc3またはRレンジ圧P が選択的に入力され、ポート16dにはC2クラッチ圧PC2が入力され、ポート16eにはB1ブレーキ圧PB1が入力され、これら油圧によってスプール16bが左方へ押される。スプリング16aを収容した左端のポート16jには前進時のライン圧P が常時入力され、ポート16hにも前進時のライン圧P がシーケンスバルブ15を介して入力されている。そのため、これら油圧によってスプール16bは右方へ押される。ポート16iはB1圧制御バルブ17の入力ポート17fと接続されている。ポート16lはドレーンポートである。
なお、フェイルセーフバルブ16は、上記ポートのほかに、図6にも示されるように、後退油圧つまりC1クラッチ圧PC1が入力されるポート16f、B2圧制御バルブ21のドレーンポート21dと接続されたポート16g、ドレーンポート16kなどを備えている。
【0020】
シーケンスバルブ15は、第2ソレノイドバルブ23またはC2圧制御バルブ18の作動不良時に第1速を保障する機能を有する。また、第3ソレノイドバルブ24をC3クラッチとB2ブレーキの制御に兼用するため、B2圧制御バルブ21とC3圧制御バルブ20の元圧を切り換える機能、後退レンジへの切換過渡時にフェイルセーフバルブ16の右端ポート16cへRレンジ圧P を導く機能、B2ブレーキ圧を作用させる時にB1ブレーキ圧とC3クラッチ圧の元圧をドレーンさせる機能などを有する。このバルブ15は、図6に示すように、スプリング15aによって左方へ付勢されたスプール15bを備えており、左端の信号ポート15cに入力される第4ソレノイドバルブ25の信号圧PS4によって右方へ切り替わる。つまり、スプール15bは、図面下側に示すようにLレンジの1速時およびRレンジへの切換過渡時のみ右方へ切り替わるものである。ポート15dにはC2圧制御バルブ18からC2クラッチ圧PC2が入力され、ポート15eはC2クラッチと接続されている。ポート15fにはマニュアルバルブ12から前進時のライン圧P が入力されている。ポート15gはフェイルセーフバルブ16のポート16hに接続され、前進時のライン圧P を出力している。ポート15hはドレーンポートである。ポート15iにはB2圧制御バルブ21からB2ブレーキ圧PB2が入力され、ポート15jはB2ブレーキと接続されている。ポート15kには後退時のライン圧P が入力され、そのままC1クラッチとも接続されている。ポート15lはフェイルセーフバルブ16の右端ポート16cと接続され、ポート15mはC3クラッチと接続されている。
【0021】
B2圧制御バルブ21は、B2ブレーキ圧PB2を制御する調圧バルブであり、スプリング21aによって左方へ付勢されたスプール21bを備えている。左端ポート21cには第3ソレノイドバルブ24からRレンジ時に信号圧PS3が入力されており、ポート21dはフェイルセーフバルブ16のポート16gと接続されている。また、ポート21eはシーケンスバルブ15を介してB2ブレーキと接続され、Lレンジの1速時およびRレンジへの切換過渡時にB2ブレーキへ油圧PB2を供給する役割を持つ。ポート21fにはライン圧P が入力されており、スプリング21aを収容した右端ポート21gには出力圧PB2がフィードバックされている。
【0022】
上記ポート21dは、前進走行時にはフェイルセーフバルブ16を介してC1クラッチと接続されているので、ドレーンされている。また、左端ポート21cに入力される第3ソレノイドバルブ24の信号圧PS3もドレーンされているので、スプール21bは図6の下側に示すように左端位置にある。そのため、B2ブレーキへの油圧PB2もドレーンされる。
【0023】
一方、P,NレンジからRレンジへの切換過渡時には、第4ソレノイドバルブ25が一時的にONされるので、シーケンスバルブ15が一時的に右側へ切り替わり、フェイルセーフバルブ16の右端ポート16cに高い後退油圧P が入力されることで、フェイルセーフバルブ16も一時的に左側へ切り替わり、B2圧制御バルブ21のポート21dはドレーンされる。また、左端ポート21cに第3ソレノイドバルブ24から信号圧PS3が入力されるので、スプール21bは図6の上側に示す位置に保持され、その出力圧PB2は信号圧PS3に比例しかつライン圧P より低めの油圧に調圧される。
このようにB2圧制御バルブ21は、Rレンジへの切換過渡時にB2ブレーキへの油圧PB2を緩やかに立ち上げる、換言すればC1クラッチより締結を遅らせることにより、切換ショックを軽減する機能を有している。
【0024】
C2圧制御バルブ18はC2クラッチ圧PC2を制御するためのバルブであり、図7に示すようにスプリング18aによって左方へ付勢されたスプール18bを備えている。入力ポート18cには前進時のライン圧P が入力され、出力ポート18dからC2クラッチ圧PC2が出力される。左端ポート18eにはC2ロックバルブ19を介して第2ソレノイドバルブ23の信号圧Ps2または前進時のライン圧P が入力される。なお、18fはドレーンポートである。出力圧PC2はスプリング18aが収容された右端ポート18gにフィードバックされており、出力圧PC2は信号圧Ps2に比例した油圧に調圧される。
【0025】
C2ロックバルブ19は、C2圧制御バルブ18の左端ポート18eに対して、発進過渡時には第2ソレノイドバルブ23の信号圧Ps2を供給し、走行中(1速〜3速)は最大油圧P を供給するよう切り換えるバルブである。このロックバルブ19は、図7に示すようにスプリング19aによって右方へ付勢されたスプール19bを備え、右端の信号ポート19cに入力されるソレノイドモジュレータ圧Psmによって左方へ押されている。入力ポート19dには前進時のライン圧P が入力され、出力ポート19eはC2圧制御バルブ18の左端ポート18eと接続されている。そして、左側の2つのポート19f,19gには第2ソレノイドバルブ23の信号圧Ps2が入力されている。発進開始時は、第2ソレノイドバルブ23の信号圧Ps2がソレノイドモジュレータ圧Psmより低いので、スプール19bは左側位置にあり、ポート19g,19eを介してC2圧制御バルブ18の左端ポート18eに信号圧Ps2を供給してC2クラッチを滑り制御し、緩やかに発進する。一方、発進を完了して走行状態に移行すると、Ps2=Psmとなるので、スプール19bはスプリング19aによって右側位置へ切り替わり、前進時のライン圧P をC2圧制御バルブ18の左端ポート18eに供給してC2クラッチを確実に締結する。さらに、4速状態になると、第2ソレノイドバルブ23の信号圧Ps2がドレーンされるので、スプール19bは左側位置となり、ポート19g,19eを介してC2圧制御バルブ18の左端ポート18eがドレーンされ、C2クラッチは解放される。
【0026】
C3圧制御バルブ20は、C3クラッチ圧PC3を制御するためのバルブであり、図7のようにスプリング20aによって左方へ付勢されたスプール20bを備えている。左端ポート20cは第3ソレノイドバルブ24と接続されており、その信号圧Ps3が入力される。そのため、1,2速時にはスプール20bは図7の下側位置、3,4速時にはスプール20bは図7の上側位置となる。ポート20dはドレーンポート、ポート20eはC3クラッチと接続された出力ポートであり、ポート20fには前進時のライン圧P が入力される。スプリング20aを配置した右端ポート20gには出力圧PC3がフィードバックされている。
【0027】
次に、2速から3速への変速時におけるC3クラッチ(第1の係合要素)およびB1ブレーキ(第2の係合要素)の油圧制御を、図8を参照して説明する。
図8において、(1) と(2) の領域の制御は図9と同様である。すなわち、(1) 領域では、解放側のB1ブレーキの油圧を減圧して入力回転数が2速段における入力回転数V より一定値r (例えば50rpm程度)だけ高い目標値(初期目標値R と呼ぶ)となるようにフィードバック制御する。
次に、(2) のようにフィードバック制御を維持しながら、係合側のC3クラッチの油圧を増圧して入力回転数を低下させる。やがて、(3)’に示すようにトルク相と呼ばれる車両加速度が低下する領域が現れ、入力回転数の低下速度が緩やかになる。
トルク相では、破線で示すように、トルク相のフィードバック目標値(第2目標値R と呼ぶ)をトルク相以前の初期目標値R より高く設定する。つまり、2速段における入力回転数V より一定値r だけ高くする。このとき入力回転数と第2目標値R との偏差が大きくなるので、(3)’のように入力回転数を上昇させようとして、解放側のB1ブレーキは図9の(3) における減圧勾配よりも大きな勾配で減圧される。その結果、トルク相を短時間で抜けることができ、減速感を改善することができる。
なお、トルク相の終了は、入力回転数が2速段における入力回転数V より所定値(例えば30rpm程度)以上低くなった時点で終了と判断すればよい。
トルク相の終了とともに、フィードバック制御を終了し、解放側のB1ブレーキの油圧が抜かれるとともに、係合側のC3クラッチの油圧が上昇し、時刻t で入力回転数は3速段における入力回転数V まで低下し、変速を完了する。
なお、図8では、フィードバック目標値を初期目標値より高くするため、ステップ状に高くしたが、上昇勾配を設けて徐々に高くしてもよいし、階段状に複数段階で高くしてもよい。
【0028】
図8では2速から3速への変速過渡時におけるC3クラッチとB1ブレーキの油圧制御について説明したが、本発明は3速から4速への変速過渡時におけるC2クラッチとB1ブレーキの油圧制御にも適用できる。すなわち、図2から明らかなように、3速から4速へ変速する場合には、C2クラッチが解放されB1ブレーキが係合されるので、この場合にはB1ブレーキが第1の係合要素となり、C2クラッチが第2の係合要素となる。
【0029】
この実施例の自動変速機では、1速から2速への変速時にはワンウエイクラッチFの働きを利用しており、係合要素の係合と解放を行なわないが、1速から2速への変速時に2つの係合要素の係合と解放を行なう自動変速機においては、本発明を適用することが可能である。
【0030】
上記実施例では、3個のクラッチC1〜C3と2個のブレーキB1,B2を有する自動変速機について説明したが、これに限るものではなく、少なくとも2個の係合要素を持ち、低速段から高速段への変速に際して一方の係合要素を係合し、他方の係合要素を解放する自動変速機であれば適用可能である。
B1ブレーキおよびC3クラッチの油圧制御弁をスプールバルブ17,20とソレノイドバルブ22,24との組み合わせで構成したが、ソレノイドバルブ単体で構成することも可能である。この場合のソレノイドバルブとしては、デューティソレノイドバルブやリニアソレノイドバルブなど公知のソレノイドバルブを用いることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、低速段から高速段へ変速を行なうにあたって、解放側の係合要素の油圧を減圧して入力回転数が低速段における入力回転数より一定値だけ高い目標値となるようにフィードバック制御し、このフィードバック制御を維持しながら、係合側の係合要素の油圧を増圧して入力回転数を低下させるようにしたので、変速時間を短縮できるとともに、変速ショックを軽減することができる。
また、トルク相における解放側の係合要素の減圧勾配を、トルク相以前の減圧勾配より大きくしたので、トルク相の期間を短縮でき、変速時における減速感を改善することができるという効果を奏する。
さらに、トルク相以前に比べてトルク相における目標値を高くしたので、ハンチングが小さく、かつ少なくとも目標値以上に吹き上がることがないので、トルク相の開始誤判定時の入力回転吹き上がりを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における車両用自動変速機の一例の概略機構図である。
【図2】図1の自動変速機の各係合要素およびソレノイドバルブの作動表である。
【図3】図1に示す自動変速機の油圧制御装置の全体回路図である。
【図4】図3の油圧制御装置におけるレギュレータバルブ,マニュアルバルブおよびソレノイドモジュレータバルブの回路図である。
【図5】図3の油圧制御装置におけるB1圧制御バルブおよびフェイルセーフバルブの回路図である。
【図6】図3の油圧制御装置におけるフェイルセーフバルブ,シーケンスバルブおよびB2圧制御バルブの回路図である。
【図7】図3の油圧制御装置におけるC2圧制御バルブ,C2ロックバルブおよびC3圧制御バルブの回路図である。
【図8】本発明にかかる2速から3速への変速時におけるC3クラッチおよびB1ブレーキの油圧、入力回転数および出力軸トルクの時間変化図である。
【図9】従来の低速段から高速段への変速時における係合要素の油圧、入力回転数および出力軸トルクの時間変化図である。
【符号の説明】
C3 クラッチ(第1の係合要素)
B1 ブレーキ(第2の係合要素)
17 B1圧制御バルブ
20 C3圧制御バルブ
22,24 ソレノイドバルブ
30 電子制御装置
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a control method for an automatic transmission, and more particularly to a shift control method from a low speed to a high speed.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, shifting from a low speed to a high speed (for example, shifting from 2nd speed to 3rd speed, 3rd speed to 4th speed) is performed by engaging one engagement element and releasing another engagement element. There is an automatic transmission. In this case, it is difficult to smoothly switch the torque transmission path from the disengagement-side engagement element to the engagement-side engagement element, and there is a problem that the shift time becomes long and a shift shock occurs.
[0003]
In order to solve such a problem, the hydraulic pressure of the engagement element on the disengagement side is reduced, and feedback control is performed so that the input rotation speed is higher than the input rotation speed at the low speed stage by a constant value, and this feedback control is maintained. An automatic transmission has been proposed in which the input rotation speed is reduced by increasing the hydraulic pressure of the engagement element on the engagement side to perform a smooth shift (Japanese Patent Publication No. 7-51984).
[0004]
FIG. 9 is an example of a conventional shift control method, and shows temporal changes in the hydraulic pressure of the engaging element, the input rotation speed (turbine rotation speed), and the output shaft torque during a shift transition from the low speed stage to the high speed stage.
As is apparent from the figure, first, as shown in the region (1), the hydraulic pressure of the engagement element on the disengagement side is reduced to reduce the input rotational speed V at the low speed stage.2  More constant value r1  Feedback control is performed so that the target value is as high as possible.
Then, while maintaining the feedback control as in (2), the hydraulic pressure of the engagement element on the engagement side is increased to decrease the input rotational speed. Eventually, as shown in (3), a region called a torque phase where the vehicle acceleration decreases appears, and the rate of decrease of the input rotational speed becomes gentle. Thereafter, since the input rotational speed deviates from the initial target rotational speed, the disengagement-side engagement element is further depressurized to increase the input rotational speed, exits the torque phase, ends the feedback control, and releases the engagement on the disengagement side. The element is completely freed. And time t1  And the input speed is V3  To complete the shift.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Performing the control as described above has the effect of shortening the shift time and reducing the shift shock as compared with the conventional case, but there is a problem that an uncomfortable feeling of deceleration remains because the period of the torque phase becomes relatively long.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, an object of the present invention is to provide an automatic transmission control method capable of shortening a shift time and reducing a shift shock, shortening a torque phase period, and improving a feeling of deceleration.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above objective,The present invention, An automatic transmission having first and second engagement elements and shifting from a low speed stage to a high speed stage by engaging the first engagement element and releasing the second engagement element , The hydraulic pressure of the second engagement element is reduced and the input rotational speed is higher than the input rotational speed at the low speed stage by a certain valueFirstFeedback control to achieve the target valueFirstProcess and aboveOf the second engagement element using the first target valueWhile maintaining the feedback control, the hydraulic pressure of the first engagement element is increased to reduce the input rotational speed.SecondProcess,By performing feedback control using a second target value that is higher than the first target value after the time when the input rotational speed falls below the input rotational speed at the low speed stage,The pressure reduction gradient of the second engagement element is made larger than the previous pressure reduction gradientThirdProcess,A fourth step of ending feedback control using the second target value and releasing the second engagement element when the input rotational speed is lower than the input rotational speed at a low speed by a predetermined value or more;A method for controlling an automatic transmission having the above is provided.
[0008]
When shifting from the low speed stage to the high speed stage, first, the hydraulic pressure of the second engagement element is reduced, and feedback control is performed so that the input rotational speed becomes a target value higher than the input rotational speed at the low speed stage by a certain value. Then, while maintaining the feedback control, the hydraulic pressure of the first engagement element is increased to reduce the input rotational speed. These steps are the same as in the prior art.
When the input rotational speed falls below the input rotational speed at the low speed stage, a deceleration region called a torque phase is generated. In the present invention, the decompression gradient of the second engagement element in this torque phase is set to be greater than the decompression gradient before the torque phase. It is getting bigger. Therefore, the period of the torque phase can be shortened, and the feeling of deceleration in the torque phase is improved.
[0009]
As a method for making the pressure reduction gradient of the second engagement element in the torque phase larger than the pressure reduction gradient before the torque phase,In the present invention, The feedback target value after the time when the input speed falls below the input speed at the low speed stage is higher than the previous feedback target value.doing. That is, the feedback target value in the torque phase is set higher than the feedback target value before the torque phase.
As a method of making the pressure reduction gradient of the second engagement element in the torque phase larger than the pressure reduction gradient before the torque phase, there is a method of increasing the feedback gain in addition to the method of increasing the target value. Is erroneously determined, there is a risk that the input rotational speed may be increased due to feedback hunting. In contrast,The present inventionIf the target value is increased as described above, the hunting is smaller than that when the feedback gain is increased, and at least the target value is not increased. It is.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 shows an example of an automatic transmission for a vehicle according to the present invention.
This automatic transmission includes a torque converter 1, an input shaft 2 to which engine power is transmitted via the torque converter 1, three clutches C1 to C3, two brakes B1 and B2, a one-way clutch F, and a Ravigneaux type planetary gear. A mechanism 4, an output gear 5, an output shaft 7, a differential device 8 and the like are provided.
In this embodiment, the first engagement element that is engaged when shifting from the low speed stage to the high speed stage in the present invention refers to the C3 clutch, and the second engagement element that is released refers to the B1 brake.
[0011]
The forward sun gear 4a of the planetary gear mechanism 4 is connected to the input shaft 2 via a C1 clutch, and the forward sun gear 4a is connected to the transmission case 6 via a B1 brake. The rear sun gear 4b is connected to the input shaft 2 via a C2 clutch. The carrier 4c is connected to the input shaft 2 via the intermediate shaft 3 and the C3 clutch. The carrier 4c is connected to the transmission case 6 via a B2 brake and a one-way clutch F that allows only forward rotation (in the engine rotation direction) of the carrier 4c. The carrier 4c supports two types of pinion gears 4d and 4e, the forward sun gear 4a meshes with a long pinion 4d having a long shaft length, and the rear sun gear 4b meshes with a long pinion 4d via a short pinion 4e having a short shaft length. . A ring gear 4f that meshes only with the long pinion 4d is coupled to the output gear 5. The output gear 5 is connected to the differential device 8 via the output shaft 7.
[0012]
The automatic transmission realizes four forward speeds and one reverse speed as shown in FIG. 2 by operating the clutches C1, C2, C3, the brakes B1, B2 and the one-way clutch F. In FIG. 2, ● represents the action state of hydraulic pressure. The B2 brake is engaged at the time of reverse and the first speed, but is engaged at the first speed only in the L range.
FIG. 2 also shows operating states of first to fourth solenoid valves (SOL1 to SOL4) 22 to 25 described later. ○ indicates an energized state, x indicates a non-energized state, and Δ indicates a temporarily energized state. This operation table shows the operation in a steady state.
[0013]
FIG. 3 shows an example of a hydraulic control device used in the automatic transmission.
This hydraulic control device includes an oil pump 10, a regulator valve 11, a manual valve 12, a solenoid modulator valve 13, a sequence valve 15, a fail safe valve 16, a B1 pressure control valve 17, a C2 pressure control valve 18, a C2 lock valve 19, and a C3. The pressure control valve 20, the B2 pressure control valve 21, the first to fourth solenoid valves 22 to 25, the electronic control device 30, etc. The electronic control device 30 is input with signals relating to the driving state of the vehicle such as the throttle opening, the vehicle speed, the rotational speed of the input shaft 2 (turbine rotational speed), and the shift position for detecting the position of the shift lever. Accordingly, the first to fourth solenoid valves 22 to 25 are controlled.
[0014]
The first solenoid valve 22 is for B1 brake control, the second solenoid valve 23 is for C2 clutch control, and the third solenoid valve 24 is for both C3 clutch control and B2 brake control. The reason why the third solenoid valve 24 is used for both C3 clutch control and B2 brake control is that the B2 brake does not operate in the D and 2 ranges but is used only in the engine brake control in the L range and the transient control in the R range. This is because it does not interfere with the C3 clutch operated in the D range. The fourth solenoid valve 25 is a valve for switching the sequence valve 15 at the transition between the L range (first speed) and the R range. As described above, since the first to third solenoid valves 22 to 24 need to perform delicate hydraulic control, a duty solenoid valve or a linear solenoid valve is used, and an ON / OFF switching valve is used for the fourth solenoid valve 25. Good.
[0015]
The regulator valve 11 changes the discharge pressure of the oil pump 10 to a predetermined line pressure P.L  To the manual valve 12, solenoid modulator valve 13, B2 pressure control valve 21 and the line pressure PL  Supply. As shown in FIG. 4, the regulator valve 11 includes a spool 11b urged rightward by a spring 11a, and a plug 11c separate from the spool 11b is provided at the left end. The discharge pressure of the oil pump 10 is input to the port 11d, and the port 11e is connected to the suction side of the oil pump 10. Line pressure P is applied to the rightmost port 11f.L  Has been fed back. C1 clutch pressure P at left end port 11h only during reverse (R)C1Is input, and the line pressure at the time of backward movement is regulated higher than that at the time of forward movement.
[0016]
In the manual valve 12, the spool 12a is switched to each of L, 2, D, N, R, and P ranges according to manual operation of the shift lever. The line pressure P input from the input port 12bL  Are selectively output from the forward output port 12c or the reverse output 12d.
[0017]
The solenoid modulator valve 13 is a valve that supplies a constant source pressure to each of the solenoid valves 22 to 25, and includes a spool 13b that is biased leftward by a spring 13a as shown in FIG. The input port 13c is connected to the line pressure P from the regulator valve 11.L  The solenoid modulator pressure Psm is output from the output port 13d to the solenoid valves 22 to 25 and the right end signal port 19c of the C2 lock valve 19. The port 13e is a drain port. The output pressure Psm is fed back to the left end port 13f, whereby the solenoid modulator pressure Psm is adjusted to a hydraulic pressure corresponding to the load of the spring 13a.
[0018]
B1 pressure control valve 17 is B1 brake pressure PB1As shown in FIG. 5, the pressure regulating valve includes a spool 17b urged to the left by a spring 17a, and a signal pressure P from the first solenoid valve 22 is provided to the left end port 17c.s1Is entered. The port 17d is a drain port. The output port 17e is connected to the B1 brake, and the input port 17f is connected to a port 16i of the failsafe valve 16 described later. Furthermore, the output pressure P is applied to the right end port 17h.B1Has been fed back. Therefore, the output pressure PB1Is the signal pressure Ps1The pressure is adjusted to a proportional hydraulic pressure.
[0019]
The fail-safe valve 16 is a valve for preventing multiple engagement (interlock) in which the C2, C3 clutch and B1 brake are simultaneously engaged during traveling in the D range. Specifically, when the hydraulic pressure is simultaneously supplied to the three engagement elements C2, C3, B1 due to malfunction of the solenoid valves 22 to 25, failure of the electronic control circuit, sticks of various valves, etc., the hydraulic pressure of the B1 brake PB1The 3rd speed state is forcibly established by removing The fail-safe valve 16 includes a spool 16b urged to the right by a spring 16a as shown in FIG. 5. Normally, the spool 16b is in the right position as shown in the upper side of the drawing, and is moved to the R range. Only at the time of switching transition and interlock, it switches to the left as shown in the lower part of the drawing. Right end port 16c has C3 clutch pressure Pc3Or R range pressure PR  Is selectively input, and the C2 clutch pressure P is applied to the port 16d.C2Is input and the B1 brake pressure P is applied to the port 16e.B1And the spool 16b is pushed to the left by these hydraulic pressures. The port 16j at the left end containing the spring 16a has a line pressure P during forward movement.D  Is always input, and the line pressure P at the time of forward movement is also input to the port 16h.D  Is input via the sequence valve 15. Therefore, the spool 16b is pushed rightward by these hydraulic pressures. The port 16 i is connected to the input port 17 f of the B1 pressure control valve 17. The port 16l is a drain port.
In addition to the above ports, the fail safe valve 16 has a reverse hydraulic pressure, that is, a C1 clutch pressure P as shown in FIG.C116f, a port 16g connected to the drain port 21d of the B2 pressure control valve 21, a drain port 16k, and the like.
[0020]
The sequence valve 15 has a function of ensuring the first speed when the second solenoid valve 23 or the C2 pressure control valve 18 is malfunctioning. In addition, since the third solenoid valve 24 is used for both the control of the C3 clutch and the B2 brake, the function of switching the original pressure of the B2 pressure control valve 21 and the C3 pressure control valve 20, R range pressure P to right end port 16cR  And a function of draining the original pressures of the B1 brake pressure and the C3 clutch pressure when the B2 brake pressure is applied. As shown in FIG. 6, the valve 15 includes a spool 15b biased leftward by a spring 15a, and the signal pressure P of the fourth solenoid valve 25 input to the signal port 15c at the left end.S4To the right. That is, the spool 15b is switched to the right only at the time of the first speed in the L range and the transition to the R range as shown in the lower side of the drawing. The C2 clutch pressure P is supplied from the C2 pressure control valve 18 to the port 15d.C2Is input, and the port 15e is connected to the C2 clutch. The port 15f has a line pressure P from the manual valve 12 when moving forward.D  Is entered. The port 15g is connected to the port 16h of the fail-safe valve 16, and the line pressure P during forward movementD  Is output. The port 15h is a drain port. The port 15i has a B2 pressure control valve 21 to a B2 brake pressure P.B2Is input, and the port 15j is connected to the B2 brake. Port 15k has a line pressure P during retraction.R  Is input and is directly connected to the C1 clutch. The port 151 is connected to the right end port 16c of the fail safe valve 16, and the port 15m is connected to the C3 clutch.
[0021]
B2 pressure control valve 21 is B2 brake pressure PB2And a spool 21b biased leftward by a spring 21a. The left end port 21c has a signal pressure P from the third solenoid valve 24 in the R range.S3Is input, and the port 21 d is connected to the port 16 g of the fail-safe valve 16. Further, the port 21e is connected to the B2 brake via the sequence valve 15, and the hydraulic pressure P is supplied to the B2 brake at the time of transition to the 1st speed in the L range and the transition to the R range.B2Has a role to supply. Line pressure P at port 21fL  , And the output pressure P is applied to the right end port 21g containing the spring 21a.B2Has been fed back.
[0022]
The port 21d is drained because it is connected to the C1 clutch via the failsafe valve 16 during forward travel. Further, the signal pressure P of the third solenoid valve 24 input to the left end port 21c.S3Since the drain is also drained, the spool 21b is in the left end position as shown in the lower side of FIG. Therefore, the hydraulic pressure P to the B2 brakeB2Will also be drained.
[0023]
On the other hand, when the transition from the P, N range to the R range is transitioned, the fourth solenoid valve 25 is temporarily turned on, so that the sequence valve 15 is temporarily switched to the right side and is high at the right end port 16c of the fail safe valve 16. Reverse hydraulic pressure PR  Is input, the fail-safe valve 16 is also temporarily switched to the left, and the port 21d of the B2 pressure control valve 21 is drained. Further, the signal pressure P from the third solenoid valve 24 to the left end port 21c.S3Therefore, the spool 21b is held at the position shown on the upper side of FIG.B2Is the signal pressure PS3Proportional to the line pressure PL  The pressure is adjusted to a lower hydraulic pressure.
In this way, the B2 pressure control valve 21 is configured so that the hydraulic pressure P applied to the B2 brake at the time of transition to the R range.B2Is switched off slowly, in other words, the engagement is delayed from the C1 clutch, thereby reducing the switching shock.
[0024]
C2 pressure control valve 18 is C2 clutch pressure PC27 and includes a spool 18b biased leftward by a spring 18a as shown in FIG. The input port 18c has a line pressure P during forward travel.D  Is input and the C2 clutch pressure P is output from the output port 18d.C2Is output. A signal pressure P of the second solenoid valve 23 is connected to the left end port 18e via a C2 lock valve 19.s2Or the line pressure P when moving forwardD  Is entered. Reference numeral 18f denotes a drain port. Output pressure PC2Is fed back to the right end port 18g in which the spring 18a is accommodated, and the output pressure PC2Is the signal pressure Ps2The pressure is adjusted to a proportional hydraulic pressure.
[0025]
The C2 lock valve 19 has a signal pressure P of the second solenoid valve 23 with respect to the left end port 18e of the C2 pressure control valve 18 at the time of a start transient.s2And the maximum hydraulic pressure P during driving (1st to 3rd speed)D  It is a valve which switches so that it may supply. As shown in FIG. 7, the lock valve 19 includes a spool 19b biased rightward by a spring 19a, and is pushed leftward by a solenoid modulator pressure Psm input to a signal port 19c at the right end. The input port 19d has a forward line pressure PD  The output port 19e is connected to the left end port 18e of the C2 pressure control valve 18. The left two ports 19f and 19g are connected to the signal pressure P of the second solenoid valve 23.s2Is entered. At the start of starting, the signal pressure P of the second solenoid valve 23s2Is lower than the solenoid modulator pressure Psm, the spool 19b is in the left position, and the signal pressure P is applied to the left end port 18e of the C2 pressure control valve 18 via the ports 19g and 19e.s2To control the slippage of the C2 clutch and start slowly. On the other hand, when the start is completed and the vehicle enters the running state, Ps2= Psm, the spool 19b is switched to the right position by the spring 19a, and the line pressure P during forward movementD  To the left end port 18e of the C2 pressure control valve 18 to securely engage the C2 clutch. Further, when the fourth speed state is reached, the signal pressure P of the second solenoid valve 23 iss2Is drained, the spool 19b is in the left position, the left end port 18e of the C2 pressure control valve 18 is drained through the ports 19g and 19e, and the C2 clutch is released.
[0026]
The C3 pressure control valve 20 has a C3 clutch pressure PC37 and includes a spool 20b biased leftward by a spring 20a as shown in FIG. The left end port 20c is connected to the third solenoid valve 24, and its signal pressure Ps3Is entered. Therefore, the spool 20b is in the lower position in FIG. 7 at the 1st and 2nd speeds, and the spool 20b is in the upper position in FIG. 7 at the 3rd and 4th speeds. The port 20d is a drain port, the port 20e is an output port connected to the C3 clutch, and the port 20f has a line pressure P during forward travel.D  Is entered. An output pressure P is applied to the right end port 20g where the spring 20a is disposed.C3Has been fed back.
[0027]
Next, hydraulic control of the C3 clutch (first engagement element) and the B1 brake (second engagement element) at the time of shifting from the second speed to the third speed will be described with reference to FIG.
In FIG. 8, the control of the areas (1) and (2) is the same as in FIG. That is, in the area (1), the hydraulic pressure of the B1 brake on the release side is reduced to reduce the input rotational speed V at the second speed.2  More constant value r1  Target value (initial target value R) that is high (for example, about 50 rpm)1  The feedback control is performed so that
Next, while maintaining feedback control as in (2), the hydraulic pressure of the C3 clutch on the engagement side is increased to decrease the input rotational speed. Eventually, as shown in (3) ', a region called a torque phase where the vehicle acceleration decreases appears, and the rate of decrease of the input rotational speed becomes gentle.
In the torque phase, as indicated by a broken line, the feedback target value of the torque phase (second target value R2  Is called the initial target value R before the torque phase.1  Set higher. That is, the input rotation speed V at the second speed stage2  More constant value r2  Just make it higher. At this time, the input rotational speed and the second target value R2  Therefore, the release-side B1 brake is depressurized with a larger gradient than the depressurization gradient in (3) of FIG. 9 in an attempt to increase the input rotational speed as in (3) '. As a result, it is possible to exit the torque phase in a short time and to improve the feeling of deceleration.
Note that the end of the torque phase indicates that the input speed is V at the second speed.2  What is necessary is just to determine that it is complete | finished when it becomes lower than more than a predetermined value (for example, about 30 rpm).
At the end of the torque phase, the feedback control is terminated, the hydraulic pressure of the disengagement side B1 brake is released, and the hydraulic pressure of the engagement side C3 clutch rises.1  And the input speed is the input speed V at the third gear.3  To complete the shift.
In FIG. 8, in order to make the feedback target value higher than the initial target value, it is increased stepwise. However, it may be gradually increased by providing an ascending gradient, or may be increased stepwise in multiple steps. .
[0028]
Although FIG. 8 illustrates the hydraulic control of the C3 clutch and the B1 brake at the time of the shift transition from the second speed to the third speed, the present invention is applied to the hydraulic control of the C2 clutch and the B1 brake at the time of the shift transition from the third speed to the fourth speed. Is also applicable. That is, as is apparent from FIG. 2, when shifting from the 3rd speed to the 4th speed, the C2 clutch is released and the B1 brake is engaged. In this case, the B1 brake becomes the first engagement element. , C2 clutch is the second engagement element.
[0029]
In the automatic transmission of this embodiment, the operation of the one-way clutch F is used at the time of shifting from the first speed to the second speed, and the engagement element is not engaged and released, but the shifting from the first speed to the second speed is performed. The present invention can be applied to an automatic transmission that sometimes engages and disengages two engaging elements.
[0030]
In the above-described embodiment, the automatic transmission having the three clutches C1 to C3 and the two brakes B1 and B2 has been described. However, the present invention is not limited to this. Any automatic transmission that engages one engaging element and releases the other engaging element at the time of shifting to a high speed stage can be applied.
Although the hydraulic control valves for the B1 brake and the C3 clutch are configured by the combination of the spool valves 17 and 20 and the solenoid valves 22 and 24, they may be configured by a single solenoid valve. As the solenoid valve in this case, a known solenoid valve such as a duty solenoid valve or a linear solenoid valve can be used.
[0031]
【The invention's effect】
As apparent from the above description, according to the present invention, when shifting from the low speed stage to the high speed stage, the hydraulic pressure of the engagement element on the disengagement side is reduced to make the input rotational speed constant from the input rotational speed at the low speed stage. Since the feedback control is performed so that the target value is higher by the value, and the feedback control is maintained, the hydraulic pressure of the engagement element on the engagement side is increased to reduce the input rotation speed, so the shift time can be shortened. At the same time, the shift shock can be reduced.
In addition, since the decompression gradient of the disengagement element on the disengagement side in the torque phase is made larger than the decompression gradient before the torque phase, the torque phase period can be shortened, and the feeling of deceleration during shifting can be improved. .
Furthermore, since the target value in the torque phase is set higher than before the torque phase, the hunting is small and does not blow up at least above the target value.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic mechanism diagram of an example of a vehicle automatic transmission according to the present invention.
FIG. 2 is an operation table of each engagement element and solenoid valve of the automatic transmission of FIG. 1;
FIG. 3 is an overall circuit diagram of a hydraulic control device for the automatic transmission shown in FIG. 1;
4 is a circuit diagram of a regulator valve, a manual valve, and a solenoid modulator valve in the hydraulic control device of FIG. 3;
5 is a circuit diagram of a B1 pressure control valve and a failsafe valve in the hydraulic control device of FIG. 3. FIG.
6 is a circuit diagram of a fail-safe valve, a sequence valve, and a B2 pressure control valve in the hydraulic control device of FIG. 3. FIG.
7 is a circuit diagram of a C2 pressure control valve, a C2 lock valve, and a C3 pressure control valve in the hydraulic control device of FIG. 3. FIG.
FIG. 8 is a time change diagram of hydraulic pressure, input rotation speed, and output shaft torque of the C3 clutch and B1 brake at the time of shifting from the second speed to the third speed according to the present invention.
FIG. 9 is a time change diagram of the hydraulic pressure, input rotation speed, and output shaft torque of the engagement element at the time of shifting from the conventional low speed stage to the high speed stage.
[Explanation of symbols]
C3 clutch (first engaging element)
B1 Brake (second engagement element)
17 B1 pressure control valve
20 C3 pressure control valve
22, 24 Solenoid valve
30 Electronic control unit

Claims (1)

第1と第2の係合要素を持ち、第1の係合要素を係合し第2の係合要素を解放することにより、低速段から高速段へ変速を行なうようにした自動変速機において、
第2の係合要素の油圧を減圧して入力回転数が低速段における入力回転数より一定値だけ高い第1の目標値となるようにフィードバック制御する第1の工程と、
上記第1の目標値を用いた第2の係合要素のフィードバック制御を維持しながら、第1の係合要素の油圧を増圧して入力回転数を低下させる第2の工程と、
入力回転数が低速段における入力回転数より下がった時点以後、上記第1の目標値より高い第2の目標値を用いたフィードバック制御を行うことにより、第2の係合要素の減圧勾配をそれ以前の減圧勾配より大きくする第3の工程と、
入力回転数が低速段における入力回転数より所定値以上低くなった時点で、上記第2の目標値を用いたフィードバック制御を終了し、第2の係合要素を解放する第4の工程と、を有する自動変速機の制御方法。
In an automatic transmission having first and second engagement elements, wherein the first engagement element is engaged and the second engagement element is released to shift from a low speed to a high speed. ,
A first step of performing feedback control so that the input rotation speed hydraulic and vacuum of the second engagement element is a first target value higher by a predetermined value than the input speed for the low speed stage,
A second step of increasing the hydraulic pressure of the first engagement element to reduce the input rotational speed while maintaining feedback control of the second engagement element using the first target value ;
After the time when the input rotational speed falls below the input rotational speed at the low speed stage, feedback control using the second target value higher than the first target value is performed , thereby reducing the pressure reduction gradient of the second engagement element. A third step of making it greater than the previous vacuum gradient;
A fourth step of ending feedback control using the second target value and releasing the second engagement element when the input rotational speed is lower than the input rotational speed at a low speed by a predetermined value or more; A control method for an automatic transmission having
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