JP3598416B2 - Heat transport device for electronic equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は電子機器の熱輸送デバイスに係り、特に電子部品を冷却し所定の温度に保つ熱輸送デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子装置は、特開昭63−250900号公報、特開平3−255697号公報、実開平5−29153号公報に記載のように、独立の金属板、もしくは、筐体の一部を構成する金属板を、発熱部材と金属筐体壁との間に介在させ、発熱部材で発生する熱を放熱部である金属筐体壁まで熱伝導により輸送して放熱している。また、特開昭55−71092号公報に記載のように、金属筐体壁面にヒ−トパイプを形成し、発熱部材を熱的に金属筐体壁と接続することによって、発熱部材で発生する熱を金属筐体壁で放熱している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例で、特開昭63−250900号公報、特開平3−255697号公報、実開平5−29153号公報の例では、発熱部材から金属筐体壁までの伝熱経路が、筐体壁の厚さ1mm前後の薄い断面でしかないので効率よく熱伝導されない。したがって、発熱量の増大に十分対応することができなかった。また、部品配列によっては、必ずしも、金属筐体壁までが短い伝導距離にあるとは限らない。そのため、発熱部材を筐体近辺に配置するなど、部品配列あるいは筐体構造が制限されていた。一方、高性能が要求される電子機器などにおいて、発熱部材を含む部品配列は、電子回路の高速化に起因する配線長さなどの関係で、性能に大きな影響を及ぼす。したがって、従来例では、電子機器のコンパクト化、高性能化が妨げられていた。また、特開昭55−71092号公報の例においても同様に、発熱部材を直接、金属筐体壁に接続しなければならず、発熱部材を含む部品配列あるいは筐体構造が制限されていた。そのため、最適な部品配列を得ることを優先させた場合、発熱部材に個別に放熱フィンを設置する等の方策が必要となり、筐体が大きくならざるを得なかった。
【0004】
本発明は、発熱部材である電子部品が他の部材とともに狭い空間内に搭載された電子機器の発熱部材で発生する熱を、放熱部まで効率良く輸送して発熱部材を所定の温度に冷却する熱輸送デバイスを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の熱輸送デバイスは、内部に液流路を有し冷却対象の電子部品に取り付けられる薄型の受熱部材と、内部に液流路を有し前記電子部品が収納される筐体の壁面部に取り付けられる放熱部材と、前記受熱部材と前記放熱部材の液流路に接続され液体の循環流路を形成する樹脂製のフレキシブルチューブと、前記循環流路に備えられた液駆動装置とを有してなり、前記循環流路に前記液体を封入して一体に構成してなることを特徴とする。この場合において、受熱部材の液流路は、電子部品の熱を受ける受熱面に沿って蛇行させて形成することができる。さらにこの場合は、フレキシブルチューブが接続された受熱部材の接続部は、受熱部材の辺部に形成され、かつ内部の液流路の延在方向に延設して形成することができる。
【0006】
上記構成によれば、電子部品の熱を輸送する媒体として、金属等よりも比熱が大きく、かつ通流することにより熱輸送できる液体(例えば、水)を用いたから、固定して用いる金属等の熱伝導部材に比べて熱輸送効率を大きく向上できる。また、その液体を受熱部材と放熱部材との間で循環させる流路に、引き回しが自由で、かつ絶縁性及び断熱性を備えた樹脂製のフレキシブルチューブを用いたから、他の部品に接して配設しても他の部品に及ぼす熱影響を抑えることができ、電気絶縁や部品配列に左右されることなく、かつ狭隘な部品間に配設できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のいくつかの実施の形態を、図面を参照して説明する。図1に、本発明の第1の実施形態を示す。電子機器は、複数の半導体素子を搭載した配線基板2、キ−ボード4、ディスク装置6、表示装置8などからなり、金属製の筐体10の中に収容されている。配線基板2に搭載された半導体素子のうち、発熱量の特に大きい半導体素子12は、受熱ヘッダ14、放熱ヘッダ16、フレキシブルチューブ18等で構成される熱輸送デバイスによって冷却される。図示したように、半導体素子12と受熱ヘッダ14とはサ−マルコンパウンド、あるいは、高熱伝導シリコンゴムなどを挟んで接触させ、半導体素子12で発生する熱を効率よく受熱ヘッダ14に伝える。さらに、半導体素子12に接続された受熱ヘッダ14はフレキシブルチューブ18によって、表示装置8の背面部の筐体壁に設置された放熱ヘッダ16に接続されている。放熱ヘッダ16は、サ−マルコンパウンド、あるいは、高熱伝導シリコンゴムを介して、もしくは、直接ねじ20止めなどの手段によって金属製筐体壁と熱的かつ物理的に取り付けられる。
【0008】
受熱ヘッダ14、放熱ヘッダ16の内部には流路が形成され、液体が封入されている。さらに、放熱ヘッダ16の内部には液駆動装置が組み込まれており、受熱ヘッダ14と放熱ヘッダ16との間で液が駆動される。液体の駆動は、両者間での往復動、あるいは、循環による。受熱ヘッダ14と放熱ヘッダ16間はフレキシブルチュ−ブによって接続されるので、非常に狭い筐体内に多数の部品が実装された状態においても、実装構造に左右されることなく、高発熱半導体素子と放熱部である筐体壁とが容易に接続できるとともに、熱輸送が液の駆動によって行われるので、高発熱半導体素子で発生する熱は、効果的に放熱ヘッダに輸送される。放熱部においては、放熱ヘッダと金属製筐体壁とが熱的に接続されているので、金属製筐体の高い熱伝導率のために熱が広く筐体壁に拡散され高い放熱性能が得られる。したがって、効率的に半導体素子を冷却することができる。
【0009】
図2に、図1で用いている熱輸送デバイスの詳細を示す。受熱ヘッダ14、放熱ヘッダ16の内部にはフィンが設けられており、液流路を形成するとともにヘッダ壁より内部の液体に効率よく熱を伝える。さらに、放熱ヘッダ16は、内部に液駆動機構を内蔵している。受熱ヘッダ14は、半導体素子12などの発熱部材(発熱部材1ともいう)の大きさに応じて任意の大きさに設定でき、発熱部材1に接触などの手段によって熱的に接続される。また、金属板(銅、アルミなど)に金属パイプを溶接した構造であってもよい。一方、放熱ヘッダ内部の液駆動機構は、一例として、流路の一部をシリンダ22としピストン24をモータ26及びリンク機構28によって往復駆動させる機構を示した。放熱ヘッダ16は、金属製の筐体10の壁に取り付けられるが、取付け構造として筐体壁にネジ止め用のボス30をダイカスト成型時に一体で形成してもよい。また、受熱ヘッダ14と放熱ヘッダ16を接続するフレキシブルチューブ18は、樹脂製でよく内径2mm前後のものを用いる。したがって、受熱ヘッダ14、放熱ヘッダ16とも薄型化が可能で、狭い空間に実装された高発熱半導体素子であっても効果的に冷却できる。
【0010】
図3に本発明の第2の実施形態を示す。本実施形態においては、放熱ヘッダ16の取付けられる金属製筐体10のうち表示部側の筐体の内側にフィン32a,32bが一体成型で設けられている。フィン32aの高さは、放熱ヘッダ16の厚さと同程度で、表示器の取り付けに支障をきたさないようにする。また、互いに直角方向にフィンを設けることによって筐体に高い剛性を持たせることができる。ただし、機器使用時において、水平方向になるフィン32bは、鉛直方向のフィン32aよりも高さを低くし、自然対流による上昇空気の流動を妨げないようにしている。さらに、筐体に空気孔34を設け自然対流放熱を促進している。
【0011】
図4に本発明の第3の実施形態を示す。本実施形態においては、熱輸送デバイスを構成する放熱ヘッダの流路36が、金属製筐体10の壁面に金属筐体成型時にダイカストによる一体成型で直接形成されている。放熱ヘッダの流路36は、フレキシブルチューブ18と接続されたフタ38によって密閉され、発熱半導体素子に取り付けられる受熱ヘッダ14と放熱ヘッダの流路36との間で、フレキシブルチューブ18を介して別途設けられる液駆動装置40によって液体が駆動される。液体の駆動は、小型ポンプによる液循環、もしくは、図2で一例として示した液駆動機構が用いられる。本実施形態によれば、放熱ヘッダと放熱面である金属製筐体壁面との接触熱抵抗がなくなるので効果的な放熱ができるとともに、放熱ヘッダの流路が金属筐体成型時にダイカストによる一体成型で形成されるため複雑な流路構造の形成も可能である。
【0012】
図5に本発明の第4の実施形態を示す。本実施形態においては、熱輸送デバイスを構成する放熱部が金属製のパイプ42であって、金属製筐体10に直接取付けられる。金属製パイプ42は、フレキシブルチューブ18にコネクタ44a,44bによって接続され、発熱半導体素子に取り付けられる受熱ヘッダと金属製パイプ42との間で、フレキシブルチューブ18を介して別途設けられる液駆動装置によって液体が駆動される。なお、金属製パイプは、フレキシブルチュ−ブと同程度の内径(2mm前後)のものをもちいる。一方、筐体壁には、U字状の溝部46が一体成型で設けられており、金属製パイプをこのU字状の溝部46に嵌め込むことによって、特に、溶接などの手段によらなくても効率良く熱的に接続することが可能である。本実施形態によれば、放熱部と金属製筐体とが金属製パイプによる線状の接触であっても、金属製筐体の高い熱伝導率のために熱が広く筐体壁に拡散されるとともに、簡単な構造で筐体壁全面に液流路を構成する金属製パイプを設置することも可能で、筐体壁の広い面積を有効に放熱面として利用できる。このため、高い放熱性能が得られる。
【0013】
図6に本発明の第5の実施形態を示す。電子機器は、複数の半導体素子を搭載した配線基板2、キ−ボード4、ディスク装置6、表示装置8などからなり、金属製の筐体10の中に収容されている。配線基板2に搭載された半導体素子のうち、発熱量の特に大きい半導体素子12は、受熱ヘッダ14、放熱ヘッダ16、フレキシブルチューブ18等で構成される熱輸送デバイスによって冷却される。半導体素子12と受熱ヘッダ14とはサ−マルコンパウンド、あるいは、高熱伝導シリコンゴムなどを挟んで接触させ、半導体素子12で発生する熱を効率よく受熱ヘッダ14に伝える。さらに、半導体素子12に接続された受熱ヘッダ14はフレキシブルチューブ18によって、配線基板等が搭載された本体側の筐体壁に設置された放熱ヘッダ16に接続されている。放熱ヘッダ16は、サ−マルコンパウンド、あるいは、高熱伝導シリコンゴムを介して、もしくは、直接ねじ止めなどの手段によって金属製筐体壁と熱的かつ物理的に取り付けられる。受熱ヘッダ14、放熱ヘッダ16の内部には流路が形成され、液体が封入されている。熱輸送デバイスの詳細は、図2で示したものと同様である。ただし、図2で示した放熱ヘッダにおいては、液駆動機構が放熱ヘッダ全体の厚さを規定している。したがって、極めて狭い実装空間しか得られないような装置においては、液駆動装置を放熱ヘッダから分離して設置してもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、発熱部材である電子部品が他の部材とともに狭い空間内に搭載された電子機器の発熱部材で発生する熱を、放熱部まで効率良く輸送でき、発熱部材を所定の温度に効率的に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の斜視図。
【図2】図1の実施形態の詳細斜視図。
【図3】本発明の第2の実施形態の斜視図。
【図4】本発明の第3の実施形態の構成説明図。
【図5】本発明の第4の実施形態の斜視図。
【図6】本発明の第5の実施形態の斜視図。
【符号の説明】
2 配線基板
4 キ−ボード
6 ディスク装置
8 表示装置
10 金属製筐体
12 半導体素子発熱部材
14 受熱ヘッダ
16 放熱ヘッダ
18 フレキシブルチューブ
20 ねじ
22 シリンダ
24 ピストン
26 モータ
28 リンク機構
30 ボス
32a,32b フィン
34 空気孔
36 流路
38 フタ
40 液駆動装置
42 金属製パイプ
44a,44b コネクタ
46 U字状の溝部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat transport device of the electronic device, to a heat transport device, in particular keeping the electronic components in the cooled predetermined temperature.
[0002]
[Prior art]
A conventional electronic device includes an independent metal plate or a part of a housing as described in JP-A-63-250900, JP-A-3-255697, and JP-A-5-29153. A metal plate is interposed between the heat-generating member and the metal housing wall, and the heat generated by the heat-generating member is transported to the metal housing wall, which is a heat radiating portion, by heat conduction and radiated. Further, as described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 55-71092, a heat pipe is formed on the wall of a metal housing and the heat generating member is thermally connected to the wall of the metal housing to thereby generate heat generated by the heat generating member. Is dissipated by the metal housing wall.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the above conventional example, in the examples of JP-A-63-250900, JP-A-3-255697, and JP-A-5-29153, the heat transfer path from the heat-generating member to the metal casing wall is formed by the casing wall. It has only a thin section of about 1 mm in thickness, so that heat is not efficiently conducted. Therefore, it was not possible to sufficiently cope with an increase in the amount of heat generated. Further, depending on the component arrangement, the conduction distance to the metal housing wall is not always short. For this reason, the arrangement of parts or the structure of the housing has been limited, such as disposing the heating member near the housing. On the other hand, in an electronic device or the like that requires high performance, the arrangement of components including a heat-generating member has a great effect on performance due to a wiring length and the like due to an increase in speed of an electronic circuit. Therefore, in the conventional example, downsizing and high performance of the electronic device have been hindered. Similarly, in the example of Japanese Patent Application Laid-Open No. 55-71092, the heat-generating member must be directly connected to the metal housing wall, and the arrangement of components including the heat-generating member or the housing structure is limited. Therefore, when giving priority to obtaining the optimal component arrangement, it is necessary to take measures such as installing radiation fins individually on the heat-generating members, and the housing has to be enlarged.
[0004]
This onset Ming, heat electronic components is exothermic member is generated in the heating member of an electronic device mounted in a narrow space together with other members, the heat radiating portion or in efficiently transported to the heat generating member to a predetermined temperature It is an object to provide a heat transport device for cooling.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the heat transport device of the present invention has a thin heat receiving member that has a liquid flow path inside and is attached to an electronic component to be cooled, and the electronic component has a liquid flow path inside. A heat radiating member attached to a wall surface of the housing to be housed; a resin flexible tube connected to the heat receiving member and the liquid flow path of the heat radiating member to form a liquid circulation flow path; and provided in the circulation flow path. And a liquid drive device provided therein, wherein the liquid is sealed in the circulation flow path to be integrally formed. In this case, the liquid flow path of the heat receiving member can be formed to meander along the heat receiving surface of the electronic component that receives heat. Further, in this case, the connecting portion of the heat receiving member to which the flexible tube is connected can be formed on the side of the heat receiving member and can be formed to extend in the extending direction of the internal liquid flow path.
[0006]
According to the above configuration, as a medium for transporting heat of the electronic component, a liquid (for example, water) having a higher specific heat than a metal or the like and capable of transporting heat by flowing is used. The heat transport efficiency can be greatly improved as compared with the heat conduction member. In addition, since a resin-made flexible tube, which can be freely routed and has insulation and heat insulation properties, is used for a flow path for circulating the liquid between the heat-receiving member and the heat-dissipating member, it is disposed in contact with other components. Even if it is installed, the thermal effect on other parts can be suppressed, and it can be arranged between narrow parts without being affected by electrical insulation or arrangement of parts.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, some embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 shows a first embodiment of the present invention. The electronic device includes a
[0008]
A flow path is formed inside the
[0009]
FIG. 2 shows details of the heat transport device used in FIG. Fins are provided inside the
[0010]
FIG. 3 shows a second embodiment of the present invention. In the present embodiment, the
[0011]
FIG. 4 shows a third embodiment of the present invention. In the present embodiment, the
[0012]
FIG. 5 shows a fourth embodiment of the present invention. In the present embodiment, the heat radiating portion constituting the heat transport device is a
[0013]
FIG. 6 shows a fifth embodiment of the present invention. The electronic device includes a
[0019]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the heat | fever generate | occur | produced by the heat generating member of the electronic device by which the electronic component which is a heat generating member was mounted in the narrow space with other members can be efficiently transported to a heat radiating part, and the heat generating member is set to predetermined temperature. It can be cooled efficiently.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a detailed perspective view of the embodiment of FIG.
FIG. 3 is a perspective view of a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a configuration explanatory view of a third embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a perspective view of a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a perspective view of a fifth embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
2
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