JP3596428B2 - 半導体発光装置および半導体基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク装置等に用いられる半導体発光装置および半導体基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、広く普及しているコンパクトディスク(CD)やデジタルヴァーサタイルディスク(DVD)といった光ディスク装置に搭載される光ピックアップには、光源である半導体レーザ素子と、光ディスクからの反射光を受光してサーボ信号および再生信号を検出するための受光素子が必要である。近年、光ピックアップの組立工程を簡素化し、光ピックアップおよび光ディスク装置を小型化する目的で、光源である半導体レーザ素子と検出部である受光素子、さらには信号演算回路を集積化した半導体発光装置が数多く提案されてきた。その一例を図6および図7に示す。このような構成は、例えば特公平6−44657号公報に記載されている。以下、この構成について概説する。なお、図6は平面図、図7は図6のE−E線に沿う断面図である。
【0003】
図面において、101は半導体基板、102は傾斜した反射面で半導体基板101の略中央部に形成されており、この傾斜した反射面は結晶方向の適宜な選択に基づく異方性エッチングにより形成され、半導体基板101表面に対して略45°の傾斜角度を有している。103は反射面102の下端部とV状溝104を介して連なるレーザ素子固着面で、半導体基板101表面と平行に反射面102から遠ざかる方向に延びている。105は該レーザ素子固着面103の反射面102側の領域に形成された半田層で、該半田層105上に半導体レーザ素子106がボンディングされている。107はその半導体レーザ素子106の活性層である。該半導体レーザ素子106はそのレーザビーム出射端面108が反射面102側を向くような向きでボンディングされる。レーザ素子固着面103の半導体レーザ素子ボンディング部の後側(即ち、モニター用レーザビーム出射端面109側)にはモニター用レーザビームを受光するAPC用フォトダイオード素子110が形成されている。111はサーボ用4分割フォトデテクタで、4つのフォトダイオード素子112a、112b、112c、112dからなる。この4つのフォトダイオード素子112a、112b、112c、112dは反射面102のまわりに形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の半導体発光装置においては、サーボ用4分割フォトデテクタ111と半導体基板101との間に生じる寄生容量のために光ディスク装置の高速応答性が悪く、近年市場からの要望が増大している再生専用CD(CD−ROM)または再生専用DVD(DVD−ROM)の高倍速再生に対応できないという課題があった。
【0005】
また、CD−ROM再生には780nm帯の波長が使用され、DVD−ROM再生には650nm帯の波長が使用されるが、これらの光を同一の受光素子で受光する場合、受光素子への侵入長が異なるため、両方の光に対して受光素子が効率良く受光できなかった。
【0006】
そこで、本発明は上記従来の課題を解決し、発光素子を配置するのに適したシリコン単結晶層と、信号演算回路ならびに受光素子を形成するためのシリコン単結晶層とを、絶縁層を介して積層した半導体基板を使用することにより、高速応答性ならびに受光感度に優れ、受発光素子の集積に適した半導体発光装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の半導体発光装置は、基板と、前記基板の上に形成された絶縁層と、前記絶縁層の上に形成された半導体層とを有し、前記基板の上には半導体発光素子が載置され、前記半導体層には電子素子が形成されたものである。
【0008】
上記課題を解決するために本発明の半導体発光装置は、基板と、前記基板の上に積層された絶縁層と、前記絶縁層の上に積層された半導体層とを有し、前記半導体層および前記絶縁層を通して前記基板まで到達する凹部が形成されており、前記凹部の底面に半導体発光素子が載置され、前記凹部の側面に前記半導体発光素子からの光を反射するミラーが形成され、前記半導体層には受光素子部及び信号演算回路となるトランジスタ部が形成され、前記受光部及び前記トランジスタ部は前記絶縁層によって前記基板と電気的に絶縁されており、前記受光素子部を透過して前記基板に入射していく光は、前記基板と、前記絶縁層及び前記半導体層とで構成される多層膜反射ミラーにより反射して、再度前記受光素子部に入射され、前記多層膜反射ミラーの反射率が780nm帯、650nm帯の光に対してどちらも少なくとも30%以上になるように前記絶縁層の膜厚が設定されたものである。
【0009】
この構成により、基板と半導体層との間に絶縁層を有しているので、基板と受光素子部及び信号演算回路となるトランジスタ部との間に生じる寄生容量の影響が小さくなり、光ディスク装置の高速応答性が著しく向上するとともに、前記基板と、前記絶縁層及び前記半導体層とで構成される多層膜反射ミラーでの反射率が30%以上であることにより、従来の場合よりも受光素子部及び信号演算回路となるトランジスタ部の形成された半導体層に向けてより多くの光を反射させることができる。
【0010】
本発明の半導体発光装置は、かかる構成につき、前記凹部の一側面と、前記凹部の底面とがなす角度が40°以上50°以下であることにより、半導体発光素子から放射される光を基板に対してほぼ垂直な方向に導くことができる。
【0011】
本発明の半導体発光装置は、かかる構成につき、基板は{100}面から[011]方向に傾斜した面を主面とする基板であることにより、凹部の一側面を{111}面として45°ミラーとすることができる。
【0012】
本発明の半導体発光装置は、かかる構成につき、傾斜した面の{100}面に対する傾斜角度が5°以上15°以下であることにより、凹部の一側面を{111}面として半導体発光素子の端面に対して40°以上50°以下の傾斜を有するミラーとすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0027】
(実施形態1)
図1から図3を用いて本発明の実施形態1における半導体基板を説明する。図1は本発明の実施形態1における半導体発光装置の断面図である。この半導体発光装置は大きく分けて3つの層から構成されている。すなわち、(100)面またはそれと等価である面((001)面および(010)面、以下(100)面に等価である面のうち適当に選ばれた1つを(100)面を含めて{100}面という)から<011>等価方向(<011>、<101>、<110>、以下これらの等価方向のうち適当に選ばれた1つを[011]方向という)に約10°傾斜した面を主面とするシリコン単結晶基板5と、その上部に積層された絶縁層であるシリコン酸化膜層4と、シリコン酸化膜層4の上部に積層された{100}面を主面とするN型シリコン単結晶基板1よりなる。
【0028】
さて、半導体発光装置には水酸化カリウム系水溶液による異方性エッチングによりシリコン単結晶基板5まで到達する凹部が形成され、シリコン単結晶基板5上に位置する該凹部の底面に半導体レーザ素子10が配置されている。ここで、シリコン単結晶基板5は{100}面から[011]等価方向に約10°傾斜した面を主面とするため、前記異方性エッチングにより、該凹部の一側面に該凹部底面と約45°の角度をなす(111)等価面すなわち{111}面が現れる。この{111}面は反射ミラー11として働くので、半導体レーザ素子10からの出射ビームを、反射ミラー11を介して容易に上部へ取り出すことができる。
【0029】
次に、絶縁層であるシリコン酸化膜層4上に位置するN型シリコン単結晶基板1にはP型シリコン分離領域12で分離された、受光素子部17とトランジスタ部18が形成されている。受光素子部17は、電極8とP型シリコン拡散領域9とN型シリコンコンタクト領域7とN型シリコン単結晶基板1(N型シリコン単結晶層として機能する)およびN型シリコン埋め込み領域2から構成され、受光素子部17に入射した光はP型シリコン拡散領域9とN型シリコン単結晶基板1との間に生じる空乏層(図では省略)で主に吸収され電極8を介し、光電流として出力される。一方、トランジスタ部18は、N型シリコンエミッタ領域13とP型シリコンベース領域14とN型シリコンコレクタコンタクト領域15とN型シリコン単結晶基板1およびN型シリコン埋め込み領域2とから構成される。この構成においては、トランジスタ部18のコレクタ部がシリコン酸化膜層4によりシリコン単結晶基板5と電気的に絶縁されているので、コレクタ部とシリコン単結晶基板5との間に寄生容量は発生せず、トランジスタの高速応答性を著しく向上させることができる。
【0030】
以上のように、発光素子を配置するのに適した第一のシリコン単結晶層であるシリコン単結晶基板5と、受光素子やトランジスタを形成するための第二の半導体単結晶層であるN型シリコン単結晶基板1とを、絶縁層であるシリコン酸化膜層4を介して積層した半導体基板を用いれば、高速応答性の優れた受発光素子の集積に適した半導体発光装置を実現することができる。また、このシリコン酸化膜層4を介して積層した半導体基板についてはシリコン酸化膜層4がシリコン単結晶基板5およびシリコン単結晶基板1と屈折率が異なるので、シリコン酸化膜層4をミラーとして用いることができ、受光素子部17に効率よく光を導くことができる。
【0031】
なお、反射ミラー11に金などの金属をコーティングすることで、反射効率を向上させることができる。この場合、半導体レーザ素子10の出力パワーを大幅に抑制することが可能になるので、低消費電力型の受発光素子を集積するのに適した半導体基板が実現できる。さらに、コーティング材料としてSiO2/SiNなどの誘電体多層膜を用いれば、該多層膜の膜厚や屈折率を調整することで半導体レーザ素子10の発振波長に対して最も反射効率のよいミラー面を設計することができる。
【0032】
半導体基板16の製造方法として、例えば、図2(a)〜(d)に示す方法が考えられる。まず、{100}等価面を主面とするシリコン単結晶基板5を用意し(図2(a))、表面を酸化してシリコン酸化膜層4を形成する(図2(b))。次に、N型シリコン単結晶基板1を、シリコン酸化膜層4を介してシリコン単結晶基板5に貼り付ける(図2(c))。そして受光素子やトランジスタを形成するのに適した厚みにまでN型シリコン単結晶基板1を削る(図2(d))。ここで、シリコン単結晶(真性)の吸収係数ならびに侵入長の波長依存性を示すと表1のようになる。
【0033】
【表1】
【0034】
例えば、DVD−ROM再生に使用される650nm帯の波長を受光するためにはN型シリコン単結晶基板1の残り厚を少なくとも3.2μm以上にするのが望ましい。
【0035】
受光素子部17を形成する工程としては、例えば図3(a)〜(d)に示すものが考えられる。まずN型シリコン埋め込み領域2およびN型シリコンコンタクト領域7をN型シリコン単結晶基板1に形成し(図3(a))、次にP型シリコン分離領域12を形成し(図3(b))、P型シリコン拡散領域9を形成する(図3(c))。そして、最後に保護層6で表面を保護した後、P型電極/N型電極8を形成する(図3(d))。なお、トランジスタ部18を形成する場合も、受光素子部17を形成する場合とほぼ同様であるので、ここでは割愛する。さらに、上述のように受光素子部17およびトランジスタ部18を形成した後、凹部を異方性エッチングにより形成し、該凹部の底面に電極8を介して半導体レーザ素子10を配置すれば図1で示す半導体発光装置が実現できる。
【0036】
また、本実施形態においては{100}面を主面とするシリコン単結晶基板1を用いたが、{111}面を主面とするシリコン単結晶基板を用いてもよい。
【0037】
また、上述した作製方法とは別に、{100}面から[011]方向に約10°傾斜したシリコン単結晶基板5に酸素イオンを注入して該シリコン単結晶基板5中にシリコン酸化膜層4を形成することで半導体基板16を作製してもよい。この場合、2つの基板を貼り合わせる工程と、貼り合わせた後に一方の基板の一部を除去する工程を省略することができる。さらに、N型シリコン単結晶基板1も不要になる。
【0038】
また、とりわけ、45°ミラーを得るために{100}面に対してオフアングルを設けたシリコン単結晶基板1の上に{100}等価面を主面とするシリコン単結晶基板5を貼り合わせているのがよい。その場合、シリコン単結晶基板5に係るプロセス条件、例えばイオン注入等の条件を、{100}等価面を有するシリコン基板に関するプロセス条件に合わせることができる。
【0039】
また、本実施形態においては、シリコン分離領域12として(111)面を主面とするシリコンを用いてもよい。
【0040】
なお、本実施形態においては、受光素子部17およびトランジスタ部18としてそれぞれ単一の素子で構成した例を示したが、もちろん、複数の受光素子およびトランジスタを集積していてもよい。また、受動素子として抵抗や容量等の素子を複数集積化することも現在のプロセス技術を使用すれば可能である。このようにして、信号演算回路全体を半導体基板16へ集積すれば、外部に別途、信号演算回路を設ける必要がなくなり、光ディスク装置を安価にすることができる。また、受光素子と外部回路との間の配線長が短縮されることにより、光ディスク装置に内蔵される光ディスク駆動装置からのノイズの影響が激減するので、再生特性の非常に良好な光ディスク装置が得られるという効果もある。
【0041】
さらに、ここでは、各基板ならびに各層ならびに各領域における導電型のみを示し、各基板ならびに各層ならびに各領域のキャリア濃度もしくはドーピング密度については明記していないが、受光素子部17およびトランジスタ部18が最適に機能するように設計するのは言うまでもない。また、トランジスタ部18におけるトランジスタとしてNPN型のバイポーラトランジスタを例として示したが、もちろんPNP型のバイポーラトランジスタを使用してもよい。さらに、MOS型のトランジスタを使用しても何ら問題はない。また、導電型を示さなかった基板、層、領域についてはどのような導電型であってもよい。
【0042】
また、高速応答性の必要のない受光素子ならびにトランジスタについてはシリコン単結晶基板5に形成してもよい。例としては、半導体レーザ素子10の後光を受光して出力パワーを制御するための受光素子ならびにトランジスタ回路が考えられる。このような受光素子ならびにトランジスタ回路の形成方法としては、例えば、予めシリコン単結晶基板5に形成しておき、その後図2および図3に示した工程により半導体基板16を作製する方法がある。
【0043】
(実施形態2)
以下、図4、図5を用いて本実施形態2について説明する。本実施形態における半導体基板の構成は基本的には実施形態1で示した半導体基板16の構成と同様である。従って、半導体基板の構成は実施形態1の図1で示した半導体基板16で代用し、ここでは省略する。
【0044】
本実施形態と異なる点はシリコン酸化膜層4の膜厚を最適化した点である。以下ではこの点に絞って本実施形態の説明を行う。
【0045】
図4は、半導体基板16のシリコン酸化膜層4付近を拡大した図である。ここで、シリコン単結晶基板5と、シリコン酸化膜層4と、N型シリコン単結晶基板1とは屈折率が異なるため、多層膜反射ミラーを形成する。すなわち、図4に示すようにN型シリコン単結晶基板1からシリコン酸化膜層4へ入射した光は多重反射を繰り返す。ここで、N型シリコン単結晶基板1とシリコン単結晶基板5の屈折率をn1とし、シリコン酸化膜層4の屈折率をn2とする。また、シリコン酸化膜層4の膜厚をD、シリコン酸化膜層4への光の入射角をθ、入射光の真空中の波長をλとする。このとき、反射光の隣り合う光路(例えば光路L1とL2)の位相差をδとすると、
【0046】
【数7】
【0047】
と表され、これを用いて、該多層膜ミラーの反射率Rは下記式で表される。
【0048】
【数8】
【0049】
【数9】
【0050】
なお、図4においてn1はN型シリコン単結晶基板1ならびにシリコン単結晶基板5の屈折率、n2はシリコン酸化膜層4の屈折率、一点鎖線は反射面に対する垂直方向を表す。
【0051】
図5に多層膜反射ミラーの反射特性の一例を示す(θを0°に固定し、シリコン酸化膜厚Dを変化させた場合について計算し、n1=3.45、n2=1.46とした)。なお、図5において曲線A、B、Cはそれぞれ波長780nm、650nm、400nmに関する反射特性のグラフを表す。ここで、CD−ROM等の780nm帯の光を利用する光ピックアップに本実施形態の半導体基板16が組み込まれる場合には、シリコン酸化膜層4の厚みDを130nm付近に設定する。そうすれば、受光素子を透過してシリコン単結晶基板5へ入射していく光のうちの、ほぼ50%近くを多層膜反射ミラーにより反射し、再度受光素子へと入射させることができるので、受光感度が劇的に向上する。
【0052】
以上、発光素子を配置するのに適した第一のシリコン単結晶層であるシリコン単結晶基板5と、受光素子やトランジスタを形成するための第二の半導体単結晶層であるN型シリコン単結晶基板1とを、絶縁層であるシリコン酸化膜層4を介して積層した半導体基板16を用いれば、高速応答性に優れるのみならず、受光感度も非常に高い受発光素子の集積に適した半導体基板を実現することができる。
【0053】
なお、DVD−ROM等の650nm帯を使用する光ピックアップや次世代のHD−DVD等の400nm帯を使用する光ピックアップに本実施形態の半導体基板が組み込まれる際には同様の設計によりシリコン酸化膜層4の膜厚を決定すればよい。また、CD−ROMとDVD−ROMを同時に再生/記録するような多波長に対応した光ピックアップに対しては、多層膜反射ミラーの反射率がどちらの波長の光に対しても少なくとも30%以上になるようにシリコン酸化膜層4の膜厚を決定すればよい。
【0054】
また、本実施形態においては、N型シリコン単結晶基板1とシリコン単結晶基板5の屈折率が同一の場合を示したが、もちろん、異なる場合にも同様の手法で設計可能である。また、受光素子に対して受光する光が斜入射する場合には、その効果も考慮した設計を行うのは言うまでもない。さらに、多層膜反射ミラーの反射特性はシリコン酸化膜厚Dに対して周期的に変化するので、所望の反射率を得るためのシリコン酸化膜厚Dはひとつではない(図5は200nmまでしか計算していないが、400nm付近でも780nmの光に対して反射率が50%近くになる)。
【0055】
また、シリコン酸化膜層4の代わりにシリコン窒化膜を用いてもよい。さらにシリコン酸化膜とシリコン窒化膜とを交互に多層膜として形成してもよい。さらに、シリコン膜とシリコン酸化膜、またはシリコン膜とシリコン窒化膜とを交互に多層膜として形成してもよい。
【0056】
また、シリコン酸化膜層4の代わりに酸化アルミニウムや酸化チタン等の単層膜または多層膜を用いてもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の半導体基板は、{100}面から[011]方向に傾斜した面を主面とする第一のシリコン単結晶層と、第二の半導体単結晶層とが、絶縁層を介して積層されていることを特徴とする半導体基板であり、(1)半導体レーザ素子を配置するのに適した第一のシリコン単結晶層を有する、(2)絶縁層上の第二の半導体単結晶層に受光素子ならびにトランジスタを構成すれば該受光素子ならびに該トランジスタと、第一のシリコン単結晶層との間に生じる寄生容量の影響がなくなるため高速応答性が著しく向上する、(3)第一のシリコン単結晶層と、絶縁層と、第二の半導体単結晶層とで屈折率差の違いにより反射ミラーが形成され、本来なら受光素子を透過して第一のシリコン単結晶層へと侵入していく光を受光素子の形成された第二の半導体単結晶層へと反射させることができるので受光感度が向上する、という3つの効果により、受発光素子の集積に好適な半導体基板が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における半導体発光装置を示す断面図
【図2】同半導体基板の製造方法を示す断面図
【図3】同受光素子の製造方法を示す断面図
【図4】本発明の実施形態2における半導体発光装置の、シリコン酸化膜近傍の様子を示す断面図
【図5】同半導体発光装置の、シリコン酸化膜に関する反射率特性を示す図
【図6】従来の半導体発光装置の上面図
【図7】従来の半導体発光装置のE−E断面図
【符号の説明】
1 N型シリコン単結晶基板
2 N型シリコン埋め込み領域
4 シリコン酸化膜層
5 シリコン単結晶基板
6 保護層
7 N型シリコンコンタクト領域
8 電極
9 P型シリコン拡散領域
10 半導体レーザ素子
11 反射ミラー
12 P型シリコン分離領域
13 N型シリコンエミッタ領域
14 P型シリコンベース領域
15 N型シリコンコレクタコンタクト領域
16 半導体基板
17 受光素子部
18 トランジスタ部
L1 光路
L2 光路
L3 光路
Claims (4)
- 基板と、前記基板の上に積層された絶縁層と、前記絶縁層の上に積層された半導体層とを有し、前記半導体層および前記絶縁層を通して前記基板まで到達する凹部が形成されており、前記凹部の底面に半導体発光素子が載置され、前記凹部の側面に前記半導体発光素子からの光を反射するミラーが形成され、
前記半導体層には受光素子部及び信号演算回路となるトランジスタ部が形成され、前記受光部及び前記トランジスタ部は前記絶縁層によって前記基板と電気的に絶縁されており、
前記受光素子部を透過して前記基板に入射していく光は、前記基板と、前記絶縁層及び前記半導体層とで構成される多層膜反射ミラーにより反射して、再度前記受光素子部に入射され、
前記多層膜反射ミラーの反射率が780nm帯、650nm帯の光に対してどちらも少なくとも30%以上になるように前記絶縁層の膜厚が設定された半導体発光装置。 - 前記凹部の一側面と、前記凹部の底面とがなす角度が40°以上50°以下である請求項1記載の半導体発光装置。
- 前記基板は{100}面から[011]方向に傾斜した面を主面とするシリコン基板である請求項2記載の半導体発光装置。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体発光装置を組み込んだ多波長に対応した光ピックアップ。
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