JP3556865B2 - Apparatus and method for determining system stabilization control parameter - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統に設置された安定化装置を制御する制御装置のパラメータや構成を決定およびそれをユーザに示すことで、電力系統の安定度を向上させることを可能とする系統安定化制御パラメータ決定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
交流電力系統の動揺を抑制するために、系統のさまざまなパラメータを制御する安定化装置が検討されている。例えば、電力貯蔵装置を系統に設置して系統と有効電力や無効電力の授受をおこなったり、可変インピーダンス型の直列コンデンサのインピーダンスを変化させることで、系統の動揺の減衰を早めることが可能となる。
【0003】
これらの系統安定化装置が有効に働くためには、系統の動揺に応じて変化する信号、例えば線路潮流や周波数偏差を検出し、その信号に応じて制御を行うことが必要となる。
【0004】
このような制御においては、制御対象となる系統から検出する信号のどれを使い、またその信号に応じていかに制御するか、すなわち制御パラメータをどう設定するかによってその動揺抑制効果が異なってくる。このため系統安定化装置の制御方法の検討や、制御パラメータの決定手法についても検討されてきた。
【0005】
例えば、電気学会論文誌電力・エネルギー部門誌、Vol.113−B、No.3、P203の文献では、複数の遠方地点の発電機角速度偏差△ωの動揺信号に感度で重み付けして総和をとり、制御入力とする手法が示されている。この手法を便宜上、手法1と呼ぶ。
【0006】
また、固有値感度を指標とし、繰り返し計算で制御パラメータを更新して最適な制御パラメータを求める手法も知られている。この手法を便宜上、手法2と呼ぶ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の手法1では、時々刻々と変化する系統の観測値、たとえば発電機角速度偏差を常時制御入力とする必要がある。このような制御入力信号に検出や伝送等による遅れが生じると、安定化装置の制御効果が低減することになる。上記手法1では、一般に制御入力として複数の遠方地点の入力信号を常時使用して制御を行なう必要があるために高速な信号伝送設備が必要であったり、また伝送遅れの影響で制御性能が低下したり、多くの入力信号を使用するために信頼性が低下するという問題点があった。
【0008】
また上記従来技術の手法2では、固有値感度を求めるために固有値計算が必要となり、系統及び安定化装置の線形化モデルを用意する必要があった。また、制御パラメータの選択や調整には試行錯誤が必要であり、専門家が繰り返し固有値計算を行わなければならない問題点があった。このように、上記手法2では、安定化装置の制御パラメータを決定するために、膨大な固有値計算を専門家が行う必要があり、制御パラメータを設定するために相当な時間が必要とされていた。
【0009】
本発明の目的は、以上のような従来方式の問題点を解決し、安定化装置の制御を行なう制御系の制御パラメータを適切かつ高速に設定することを可能とする系統安定化制御パラメータ決定装置および方法を提供することにある。
【0010】
より具体的には、上記制御パラメータを例えば最低一つの入力信号によって適切かつ高速に設定することを可能とする系統安定化制御パラメータ決定装置および方法を提供することを本発明の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の系統安定化制御パラメータ決定装置および方法は、一実施態様において、電力系統の構成または状態を変更することを可能とする安定化装置が接続された電力系統において、該電力系統の動揺情報と、前記安定化装置が電力系統に与える影響の情報を用いて、前記安定化装置の制御パラメータまたは制御構成を決定することを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するために本発明の系統安定化制御パラメータ決定装置は、他の実施態様において、安定化装置が接続された電力系統の動揺情報を用いて動揺モード情報、例えば動揺モードの振幅、位相、減衰率を求める可観測性評価装置と、前記安定化装置の制御に対する電力系統の感度情報、例えば系統内の発電機の出力変化感度を求める可制御性評価装置と、前記可観測性評価装置によって提供される動揺モード情報および前記可制御性評価装置によって提供される感度情報を用いて安定化装置の制御パラメータまたは制御構成を決定する制御チューニング装置とを備えることを特徴とする。
【0013】
ここで、上記実施態様の系統安定化制御パラメータ決定装置においては、前記安定化装置が接続された電力系統の状態、構成および構成要素の少なくとも一つに関する情報を取得し、前記可観測性評価装置へ提供すべき前記動揺情報および前記可制御性評価装置へ提供すべき前記影響の情報のうちの少なくとも一方を生成し、該生成した情報を該当する装置へ出力する系統情報管理装置を備える構成としてもよい。
【0014】
さらに、上記実施態様の系統安定化制御パラメータ決定装置においては、前記系統情報に基づいてシミュレーションを実施し、前記可観測性評価装置へ提供すべき前記動揺情報および前記可制御性評価装置へ提供すべき前記影響の情報のうちの少なくとも一方を生成し、該生成した情報を該当する装置へ出力する系統シミュレーション装置をさらに備える構成としてもよい。
【0015】
また、上記実施態様の系統安定化制御パラメータ決定装置においては、前記制御チューニング装置によって決定された安定化装置の制御パラメータまたは制御構成を、オペレータにわかるように表示あるいは告知する監視装置を備える構成としてもよい。
【0016】
また、上記実施態様の系統安定化制御パラメータ決定装置においては、前記電力系統の構成または状態を変更する場合、前記制御チューニング装置によって決定された前記安定化装置の制御パラメータまたは制御構成の情報に応じて、当該安定化装置の制御装置の変更、予め用意しておいた制御パラメータおよび制御構成のいずれかに対応する安定化装置の制御装置への変更、および、該当する制御装置への入力信号の変更のうちのいずれかを選択する構成としてもよい。
【0017】
前記制御チューニング装置によって決定された安定化装置の制御パラメータまたは制御構成の情報とは、例えば、フィルタや位相補償ブロックの構成、または、各構成の時定数やゲインである。
【0018】
より具体的に例えば、前記制御チューニング装置は、安定化装置の制御入力信号に含まれる動揺モードの大きさ、位相および減衰率のうち少なくとも一つに関する情報と、安定化装置の制御量に対する系統内の発電機の出力変化感度情報と、系統内の発電機の動揺モードの位相情報と、系統内の発電機の慣性定数または慣性の大きさを表す情報とを用いて、安定化装置の制御装置の位相補償量を決定する。
【0019】
なお、前記制御チューニング装置で安定化装置の制御装置の位相補償量を決定する場合、例えば、電力系統内の発電機の周波数偏差情報、角速度変化情報、位相角変化情報、有効出力変化情報のいずれか少なくとも一つと、電力系統内の母線電圧周波数偏差情報または線路有効電力変化情報の少なくとも一方とを用いる構成としてもよい。
【0020】
前記可観測性評価装置は、例えば、Prony解析手法またはSteiglitz−McBride法によって、動揺モードの位相、振幅および減衰率のいずれかを求める。
【0021】
また、上記実施態様の系統安定化制御パラメータ決定装置において、前記系統情報管理装置が電力系統に外乱が発生した場合に外乱直前の系統情報を前記系統シミュレーション装置に提供し、それをもとに前記系統シミュレーション装置が実際の現象よりも早くシミュレーションによって系統の応動を予測し、その結果をもとに前記可観測性評価装置によって動揺モードの分析を行ない、その結果をもとに前記制御チューニング装置によって安定化装置の制御パラメータまたは制御構成を決定する構成としてもよい。
【0022】
ここで、本発明の系統安定化制御パラメータ決定装置および方法が対象とする安定化装置とは、例えば、電力系統と有効電力または無効電力授受を行なう装置、線路に直列に挿入されたインピーダンスや母線電圧位相を調整する装置、および、発電機の励磁電圧を制御する装置のいずれかである。
【0023】
本発明によれば、電力系統の動揺情報と、安定化装置が電力系統に与える影響の情報とを用いて、安定化装置の制御パラメータまたは制御構成を決定することで、最低限の制御入力信号によって、系統の動揺を効果的に抑制する制御系を設計することが可能となる。
【0024】
また、本発明によれば、提供される動揺情報を用いて動揺モード情報を求める可観測性評価装置と、安定化装置の制御に対する感度情報を求める可制御性評価装置と、前記動揺モード情報および感度情報を用いて前記制御パラメータまたは制御構成を決定する制御チューニング装置とを備えることで、最低限の制御入力信号によって、系統の動揺を効果的に抑制する制御系を設計することが可能となる。
【0025】
また、制御チューニング装置によって決定された安定化装置の制御パラメータまたは制御構成を、オペレータにわかるように表示または告知する監視装置を備えることで、オペレータに制御構成や制御パラメータに関する知見を与えることが可能となる。
【0026】
また、前記電力系統の構成または状態を変更する場合、前記制御チューニング装置によって決定された前記安定化装置の制御パラメータまたは制御構成の情報に応じて、当該安定化装置の制御装置の変更、予め用意しておいた制御パラメータおよび制御構成のいずれかに対応する安定化装置の制御装置への変更、および、該当する制御装置への入力信号の変更のうちのいずれかを選択することで、系統の状態に適応した制御構成および制御パラメータの提供が可能となる。
【0027】
また、制御チューニング装置によって決定された安定化装置の制御パラメータまたは制御構成の情報を、フィルタまたは位相補償ブロックの構成、または、各構成の時定数またはゲインとすることで、系統の動揺を効果的に抑制する制御系を設計することが可能となる。
【0028】
また、制御チューニング装置は、安定化装置の制御入力信号に含まれる動揺モードの大きさ、位相および減衰率の少なくとも一つに関する情報と、安定化装置の制御量に対する系統内の発電機の出力変化感度情報と、系統内の発電機の動揺モードの位相情報と、系統内の発電機の慣性定数または慣性の大きさを表す情報を用いて、安定化装置の制御装置の位相補償量を決定することで、最低限の制御入力信号によって系統の動揺を効果的に抑制する制御系を設計することが可能となる。
【0029】
また、制御チューニング装置が前記位相補償量を決定する場合に、電力系統内の発電機の周波数偏差情報、角速度変化情報、位相角変化情報および有効出力変化情報のいずれかと、電力系統内の母線電圧周波数偏差情報または線路有効電力変化情報のいずれかとを用ることで、最低限の制御入力信号によって、系統の動揺を効果的に抑制する制御系を設計することが可能となる。
【0030】
また、可観測性評価装置は、Prony解析手法またはSteiglitz−McBride法によって動揺モードの位相、振幅、減衰率を求めることで、適切に動揺モード分析を行なうことが可能となる。
【0031】
また、系統情報管理装置は系統に外乱が発生した場合に外乱直前の系統情報を系統シミュレーション装置に提供し、それをもとに系統シミュレーション装置は実際の現象よりも早くシミュレーションによって系統の応動を予測し、その結果をもとに可観測性評価装置によって動揺モードの分析を行ない、その結果をもとに制御チューニング装置によって安定化装置の制御パラメータまたは制御構成を決定することで、系統故障が発生した後にその系統状態に最も適した制御構成で系統の動揺を抑制することが可能となる。
【0032】
また、本発明の対象となる安定化装置を、系統と有効電力または無効電力授受を行なう装置、線路に直列に挿入されたインピーダンスや母線電圧位相を調整する装置、および、発電機の励磁電圧を制御する装置のいずれかとすることで、最低限の制御入力信号によって系統の動揺を効果的に抑制する系統安定化装置を提供することが可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0034】
本発明を系統安定化装置(PSS)11と直流送電システム12と電力貯蔵装置13で構成した場合の構成例を図1に示す。以下、本発明による系統安定化制御パラメータ決定装置1の一実施形態を図1を参照して説明する。
【0035】
本実施形態の系統安定化制御パラメータ決定装置1は、制御チューニング装置20、監視装置21、可観測性評価装置22、可制御性評価装置23、系統情報管理装置24、および系統シミュレーション装置25を備えている。
【0036】
ここで、制御チューニング装置20、可観測性評価装置22および可制御性評価装置23のそれぞれは、例えば、CPUとメモリを備える計算機およびその上で動作するプログラムとして構成する。前記プログラムは、例えば、記憶媒体に記憶しておき、記憶媒体読込装置等で計算機に読み込む構成としてもよい。
【0037】
なお、本実施形態では、可観測性評価装置22、可制御性評価装置23へ供給すべき動揺情報、系統情報を、系統情報管理装置24および系統シミュレーション装置25から供給する構成としている。しかし、上記動揺情報および系統情報が外部からの入力を受けることができる場合、あるいは、系統情報管理装置24および系統シミュレーション装置25のうちのいずれか一方から得られる場合には、それに応じて不必要となる系統情報管理装置24および系統シミュレーション装置25のいずれか一方あるいは両方を除く構成としてもよい。
【0038】
本実施形態において、直流送電システム12と電力貯蔵装置13は発電機14、負荷15、送電線16等で構成される電力系統に接続されている。
【0039】
前記電力系統は、一般になんらかの外乱、例えば送電線への落雷事故などによって、例えば発電機14の回転数が変動し、それに伴って発電機出力、母線電圧、周波数、線路潮流等が振動する。ここではこのような電力系統に発生する振動現象を電力系統の動揺と表記し、またそれらの動揺の様子を表す情報を電力系統の動揺情報と表記する。
【0040】
系統安定化装置(PSS)11は、発電機14に設置され、発電機14の動揺を抑制するように発電機の励磁電圧を調整する。直流システム12と電力系統の間にやり取りされる電力の一部は、直流モジュレーション装置(DC−PSS)17によって制御され、電力系統の電力動揺を抑制するように働く。電力貯蔵装置13の出力は出力制御装置18によって電力系統の電力動揺を抑制するように制御される。出力制御装置18の出力信号は、検出装置19によって検出された送電線16の電力偏差△Pや周波数偏差△fをもとにして作成される。
【0041】
本実施形態においては、これら系統安定化装置11、直流送電システム12、電力貯蔵装置13の出力制御装置18の制御パラメータまたは制御構成の少なくとも一部を、本発明を適用した系統安定化制御パラメータ決定装置1の制御チューニング装置20によってセットする。
【0042】
制御チューニング装置20は、系統情報管理装置24によって与えられる線路インピーダンスや発電機運転状態などの系統構成または現在の系統情報や、可観測性評価装置22によって与えられる系統の動揺モード分析結果情報や、可制御性評価装置23によって与えられる電力貯蔵装置13等の制御量に対する発電機出力変化感度情報を基に、電力貯蔵装置13の出力制御装置18の制御入力を選定したり、制御パラメータを設定したりする。ここで、動揺モードとは、系統の動揺に含まれるある周波数または周期の振動成分のことを表す。
【0043】
可観測性評価装置22および可制御性評価装置23の処理機能についての説明は後述する。
【0044】
系統情報管理装置24は、可観測性評価装置22に対して、発電機や線路電力や母線電圧周波数の動揺等の検出値などの電力系統の動揺情報を与える。また、系統情報管理装置24は、可制御性評価装置23に対して、電力貯蔵装置13の出力変化に対する発電機の出力変化感度等の、安定化装置が電力系統に与える影響の情報を与える。ここでは、安定化装置が電力系統に与える影響の情報のことを感度情報とも表記する。
【0045】
系統シミュレーション装置25は、系統情報管理装置24によって与えられる線路インピーダンスや発電機定数、発電機出力などの系統情報を基にして、線路地絡故障等の外乱を想定した時間軸シミュレーションを行ない、計算結果から発電機や線路電力や母線電圧周波数の動揺等の検出値などの系統の動揺情報や、電力貯蔵装置13の出力変化に対する発電機の出力変化感度などの情報を、可観測性評価装置22および可制御性評価装置23に与える。
【0046】
すなわち、系統情報管理装置24は現実の系統から得られた検出値を基にした動揺および感度情報を可観測性評価装置22および可制御性評価装置23に与え、一方、系統シミュレーション装置25は計算機などによる時間軸シミュレーションを用いた想定故障計算結果を基にした動揺情報および感度情報を可観測性評価装置22および可制御性評価装置23に与える。
【0047】
監視装置21は、これらの制御チューニングに必要となる情報や、選定された制御入力情報や制御パラメータ情報を表示する。オペレータが監視装置21の情報を見ることで、系統の電力動揺の様子や、制御チューニングの効果などを監視することが可能となる。
【0048】
ここで、系統安定化装置11、直流送電システム12、電力貯蔵装置13の出力制御装置18の制御パラメータは、制御チューニング装置20がセットするとしたが、代りに監視装置21に表示される値を見て、オペレータが入力する値に従って制御パラメータを設定する構成としてもよい。
【0049】
また、制御パラメータをチューニングする対象として系統安定化装置11と直流送電システム12と電力貯蔵装置13を想定したが、この他に無効電力を制御可能とする無効電力補償装置や、インピーダンスを制御可能とするサイリスタ制御直列コンデンサや、位相制御を可能とする位相調整器などの、系統のパラメータを制御して電力動揺を抑制することを可能とする装置であれば、本発明はいずれにも適用可能である。
【0050】
また、系統情報管理装置24は系統に外乱が発生した場合に外乱直前の系統情報をシミュレーション装置25に提供し、それをもとに系統シミュレーション装置25による実際の現象よりも早くシミュレーションを行ない系統の応動を予測し、その結果によって可観測性評価装置22によって動揺モードの分析を行ない、その結果をもとに制御チューニング装置20によって電力貯蔵装置13の出力制御装置18の制御パラメータまたは制御構成を決定してもよい。
【0051】
系統情報管理装置24の詳細構成の一例を図2に示す。
【0052】
本例の系統情報管理装置24は、系統設備データベース112、オンライン情報データベース113、観測値記録データベース114等のデータベースと、それらの情報入出力処理を行うコンピュータ等で構成される処理装置111とで構成される。処理装置111と各データベースは情報伝送路115で接続される。
【0053】
各データベースは次のような情報を格納する。系統設備データベース112は、発電機定数、送電線定数、線路接続状態などの系統構成情報等を格納する。オンライン情報データベース113は、発電機出力、遮断器や開閉器のON−OFF状態、シャントキャパシタやシャントリアクトルの投入量、直流連系システムの直流電力量、電力貯蔵装置の出力などの時々刻々変化する状態量の情報を格納する。観測値記録データベース114は、過去に発生した電力動揺の記録や、過去のステップ応答試験等の実績値の情報を格納する。
【0054】
中央給電指令装置116や系統制御装置117などの実際の電力系統を制御している装置から、情報伝送路118および処理装置111を介して、前記データベースに各種情報が送られる。また、オペレータにより処理装置111から直接入力することで各種情報を前記データベースに送ってもよい。
【0055】
処理装置111は、観測値記録データベース114の情報を可観測性評価装置22や可制御性評価装置23に送り、系統設備データベース112およびオンライン情報データベース113のデータを系統シミュレーション装置25に送る。
【0056】
本発明による系統安定化制御パラメータの制御方法の一例として、電力貯蔵装置13の出力制御装置18の制御パラメータを決定する処理例を、図3のフローチャートを参照して説明する。
【0057】
本処理においては、最初、系統情報管理装置24によって制御入力信号となる母線電圧周波数偏差や発電機の周波数偏差Δfを検出、もしくは、系統シミュレーション装置25によるシミュレーションによってこれらの信号すなわち周波数偏差の時系列データを求める。さらに、可観測性評価装置22により周波数偏差の動揺モードを抽出し、各モードの位相と振幅を求める。さらに、可制御性評価装置23により電力貯蔵装置13の出力変化に対する発電機14の出力変化感度を求める(ステップ201)。
【0058】
次に、制御チューニング装置20により、制御入力信号、位相補償制御量、発電機14の動揺位相、電力貯蔵装置13の制御感度情報から、安定化指標を算出する(ステップ202)。
【0059】
このとき、最も安定化指標が大きい値となったときが、最も系統の電力動揺抑制効果が大きくなる。このため、仮定した位相補償制御量をパラメータとし、繰り返し計算で位相補償制御量を変更し、安定化指標が最大値となった場合の位相補償制御量を最適値φとする(ステップ203、204)。このようにして制御パラメータを得ることができる。
【0060】
系統シミュレーション装置25の構成の一例について詳細に示す。
【0061】
本例の系統シミュレーション装置25は、系統情報管理装置24から渡される系統設備データベース112およびオンライン情報データベース113のデータをもとに時間軸シミュレーションを行う。
【0062】
時間軸シミュレーションの方法は、一般的によく知られている実効値や瞬時値ベースの過渡安定度解析手法を用いればよい。実効値ベースのシミュレーション手法については例えば電気書院発行の「電力系統技術計算の応用」(新田目倖造著)に詳細が示されている。また、瞬時値ベースのシミュレーション手法についてはオーム社発行の「電力系統過渡解析論」(関根泰次著)に詳細が示されている。
【0063】
これらの手法は、いずれも電力系統のインピーダンス行列や発電機の運動方程式から系統故障等の外乱時の様子を求める手法である。シミュレーションの結果として、想定した外乱に対する系統の時間応答が得られる。例えば、ある線路で地絡故障が発生した場合の各発電機の角速度変化の様子や各母線の電圧周波数偏差の様子が、時刻に対する値として得られる。
【0064】
本例の系統シミュレーション装置25では、まず系統に発生する頻度が高いかまたは系統の安定度を低下させるような外乱を設定し、その条件下で時間軸シミュレーションを行い、その結果の時間波形情報を可観測性評価装置22に伝える。ここで、外乱の設定はあらかじめオペレータがファイルに記述するなどして決定しておけばよい。
【0065】
この他に、系統シミュレーション装置25は、出力制御装置18によって制御される系統安定化装置11が系統に与える影響についても計算する。具体的には系統安定化装置11が瞬間的に出力をある一定量変化させたときに、系統につながる各発電機の出力の変化量を求める。例えば、図1において電力貯蔵装置13の出力する有効電力を微小量ステップ状に変化させ、その時の発電機14の有効電力の変化量を求める。このときの値を可制御性評価装置23に伝える。
【0066】
なおここでは、電力貯蔵装置13の有効電力を例としたが、それだけでなく、出力制御装置18によって制御される系統安定化装置11について、その装置の制御するパラメータを微小変化させた場合の、いずれのケースについてもシミュレーション可能な構成としてもよい。
【0067】
系統シミュレーション装置25は計算機およびその上で動作するプログラムとして構成してもよいし、電力系統を等価的に表すアナログシミュレータモデルで構成してもよい。すなわち電力系統の状態と想定される外乱条件から時間波形情報が得られるものであればよい。
【0068】
可観測性評価装置22で実施される、系統の動揺情報から動揺モードを抽出し、位相補償を行なう処理例を、図4を参照して説明する。
【0069】
系統情報管理装置24で検出した系統の母線周波数偏差△fnから、可観測性評価装置22でモード分析を行ない動揺モードを抽出し、該抽出した動揺モードについて振幅A、位相Ψ、減衰係数Dを算出する。モード分析を行なった結果、元の△fnから単一のモードのみからなる時系列情報△fn’が得られる。この信号を最適な位相補償量φだけずらし、電力貯蔵装置13の出力指令値とすればよい。実際の位相補償は、例えば、後述する出力制御装置18に含まれる位相補償装置72(図11)によって行うことができる。
【0070】
上記モードの抽出は、後述のProny解析手法をオンラインで実施してもよいし、フィルタによって制御対象とするモードを抽出してもよい。
【0071】
可観測性評価装置22による系統の動揺モードの分析は、例えばProny解析手法を用いて行なえばよい。Prony解析手法の詳細は、例えば平成8年度電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会資料PE−96−79の文献に記載されている。本解析手法を本発明に適用する場合の処理例について、図5を用いて概要を説明する。
【0072】
系統から検出されるか、またはシミュレーション結果から得られた系統の母線電圧周波数変動△fには、一般的にいくつかの動揺モードが含まれている。Prony解析手法によって、図4に示すような△fの時系列データから、データに含まれる各動揺モードの初期位相、振幅、減衰率、周波数、周期等を近似的に求めることができる。
【0073】
すなわち、図5に示すように、△fの時系列データ81を解析処理への入力データとし、解析結果として各動揺モードの初期位相、振幅、減衰率、周波数、周期等の動揺モード情報データ82を得ることができる。このようにして、可観測性評価装置22では、各動揺モード情報を出力する。
【0074】
ここでは、Prony解析で系統の動揺モード分析を行なうことを例に上げたが、各動揺モードの情報を抽出可能な手法であれば、他の方法を用いても構わない。例えば、Steiglitz−McBride法などを用いてもよい。Steiglitz−McBride法の詳細は電気学会論文誌電力・エネルギー部門誌、Vol.118−B、No.1、P52の文献に記載されている。
【0075】
Prony解析手法の詳細を示す。Prony解析法は、時系列データに含まれる振動モードを抽出し、振動周波数、減衰、振幅、位相を推定するものである。ノイズがない場合には、複数モードの振動を高精度で推定し再現する機能を持つ。Prony解析によるモード分析方法の概要を以下に示す。
【0076】
まず、観測された信号y(k), (k=1, 2, …, N−1)を
【0077】
【数1】
【0078】
【数2】
【0079】
の形で推定することを考える。ただし、nはモードの数、Δtはサンプリング間隔、λiは固有値、Biは初期値である。Ziは次に示すn次の多項式(特性方程式)の解として与えられる。
【0080】
【数3】
【0081】
一方、数1と数3とから多項式の係数a1〜anは次式で表される。
【0082】
【数4】
【0083】
したがって、観測値から数4を作り、最小二乗法を用いて係数a1〜anを求め、数3を解けば解Ziが得られ、固有値λiが算出できる。
【0084】
次に数3から初期値Biについて次の関係が導出される。
【0085】
【数5】
【0086】
これから最小二乗法を用いて初期値Biが計算できる。固有値λiが複素数(振動モード)の場合、初期値Biも複素数となり、その大きさが振幅、角度が初期位相となる。
【0087】
可制御性評価装置23は、シミュレーションによる感度解析を用いて、電力貯蔵装置13などの制御対象とする装置の出力変化に対する発電機の出力変化感度情報を出力するものである。安定化装置11が系統へ与える影響は、例えばこの感度情報を指標として測ることが可能となる。
【0088】
感度の求め方の一例について図6を用いて説明する。制御対象を電力貯蔵装置13の有効電力出力とした場合、電力貯蔵装置13の設置候補母線31に有効電力の微小変化を与え、その時の系統内の各発電機出力変化の大きさを求め、これを安定化効果の指標すなわち感度とする。
【0089】
ここで、有効電力の微小変化を抵抗32の挿入によって行うものとしても良く、もちろん実際に電力貯蔵装置13について時間軸シミュレーションを行い、該シミュレーション結果から感度を求めてもよい。この感度が大きいほど動揺抑制対象とする発電機に対する安定化制御効果が大きい。
【0090】
なお、本例では有効電力を制御する機器の場合の感度解析について示したが、その他の無効電力やインピーダンスなどのパラメータを制御する装置についても、同様に制御量の微小変化に対する発電機の出力変化を求めることで、感度を計算すればよい。さらにこの他にも、電気学会論文誌電力・エネルギー部門誌、Vol.115−B、No.9、P1054の文献に記載されている指標LIEDを感度指標として用いても良い。
【0091】
また、シミュレーションを実施する代りに、実際の系統おいて、例えば電力貯蔵装置などの有効電力を微小変化させた場合の発電機の出力変化を観測することで、感度情報を検出する構成としてもよい。
【0092】
次に、本発明による制御パラメータをチューニングする具体的な方法の一例として、制御チューニング装置20で実施される処理の流れの一例を図7を用いて説明する。
【0093】
以下、系統安定化装置11、電力貯蔵装置12、直流送電システム13などの制御対象となる装置をまとめて安定化装置と記述する。
【0094】
本処理では最初、ND個ある安定化装置の1台を評価対象に選ぶ。これを図中では添え字iで表す(ステップ501、502)。また、NU個ある制御入力信号候補のいずれかを選択する。これを図中では添え字kで表す。制御入力信号kの動揺モードの大きさAkおよび動揺の位相ψkは可観測性評価装置22によって与えられる(ステップ503、504)。
【0095】
次に安定化装置の位相補償制御量φを選択する(ステップ505、506)。φの値をパラメータとして評価を行なうのであるが、φは連続量なので、いくつかのφの候補を選び、それについて評価を行なえばよい。例えばφの候補を−180°から180゜の間を1゜刻みの離散値の値をとるようにし、各々のφの値に対して指標を計算し評価を行なう。ここでは、このようにして選んだ位相補償制御量をφとして表す。
【0096】
つぎに、発電機jについて安定化装置の制御の影響を評価する。まず、発電機jのエネルギー感度△Eijを、例えば数6に示すように安定化装置iの制御量に対する発電機jの感度△Pgijと発電機jの慣性定数Mjから求める(ステップ507〜509)。
【0097】
【数6】
【0098】
次に、発電機jの制御指標αikjを、例えば数7に示すように発電機jのエネルギー感度△Eij、動揺モードの大きさAk、位相ψk、安定化装置の位相補償制御量φ、発電機jの動揺の位相θjから計算する(ステップ510)。
【0099】
【数7】
【0100】
この制御指標αikjを全ての発電機について求めた後に、全ての発電機のαikjの総和を求め、これを系統の安定化を示す指標となる制御効果指標αikとする(ステップ511、512)。
【0101】
位相補償制御量φを、例えば−180゜から180゜の範囲で1゜ずつ変えながら、制御効果指標αikが最大となる点を求め、その時のパラメータを求める(ステップ513、514)。
【0102】
このようにして、入力信号kを用いて安定化装置iを制御する場合の最適な位相補償制御量φと、その場合の制御効果指標αikが得られる。
【0103】
制御入力信号候補が複数ある場合は、各制御入力信号候補について、制御効果指標αikを求め、最も制御効果の大きい制御入力信号を使用することとすればよい。
【0104】
このように、本発明を用いることでより効果的な制御入力信号の選択を行なうことが可能となる。
【0105】
また、安定化装置が複数設置されていたり、系統への接続点の候補がいくつかあった場合には、各安定化装置または接続点について、最適な位相補償制御量φと制御効果指標αikを求めればよい。そして、複数箇所の安定化装置を同時に運転してもよいし、最も制御効果の大きい制御装置のみ運転することとしてもよい。
【0106】
入力信号の選定では、制御対象モード以外の信号が多く含まれているとフィルタ等で取り除けなかった制御対象ではないモードがノイズとなる可能性があるため、制御効果指標αikを元に選択する方法の他に、制御対象と考えていないモードが最も現れていない信号を選択する方法でも良い。また、制御を行わない場合に動揺が最も長く続くような信号を、制御時には入力信号として用いることが望ましいため、制御対象のモードの減衰率が小さく動揺のダンピングが悪い信号を選択する方法でも良い。
【0107】
図8は、上記図7において位相補償制御量φを変えながら制御効果指標αikが最大となる点を求める一例を説明する図である。
【0108】
ここでは、入力信号kを用いて安定化装置iを制御する場合の、最適な位相補償制御量φと、その場合の制御効果指標αikを求める場合を示す。位相補償制御量φを、例えば−180゜から180゜の範囲で変えながら制御効果指標αikをプロットしたものがグラフ61となる。このグラフ61から、制御効果指標αikが最大となる点は、本図にも示すように、位相補償制御量φが最適値と示す値であることが容易にわかる。
【0109】
このようにして、最適な位相補償制御量φと、その場合の制御効果指標αikが得られる。
【0110】
制御チューニング装置20の入出力データの例について、図9および図10を用いて説明する。
【0111】
制御チューニング装置20の入力データの例を図9に示す。本例において、制御入力信号データ91として各安定化装置について入力信号候補毎にその動揺モードの大きさと位相を必要とする。動揺モードの大きさと位相は、制御入力信号データと同様に、可観測性評価装置22によって与えられる。
【0112】
また、発電機情報データ92として、各発電機毎に発電機慣性定数Mと発電機の動揺モードの大きさと位相を必要とする。発電機慣性定数Mは系統情報管理装置24によって与えられる。
【0113】
さらに、発電機感度情報データ93として、各安定化装置について発電機毎の発電機感度Pgが必要とされる。発電機感度Pgは可制御性評価装置23によって与えられる。
【0114】
制御チューニング装置20の出力データの例を図10に示す。
【0115】
チューニング結果出力データ101としては、位相補償量φに対する制御効果指標αの値が制御チューニング装置20に備えられた記憶装置に蓄えるか、または監視装置21の画面に表示する。同様に最適チューニング結果出力データ102としては、各安定化装置について、最適制御指標αを最大とする制御入力信号と最適位相補償量φを、制御チューニング装置20に備えられた記憶装置に蓄えるか、または監視装置21の画面に表示する。
【0116】
さらにまた、表示された最適位相補償量φに応じてオペレータが決定したパラメータの値を受け付け、入力すべき安定化装置の出力制御装置18のパラメータの変更を行う構成としてもよい。
【0117】
さらに、監視装置21には、決定された最適値だけではなく、上記図6のグラフや、最適値の次に効果のあるパラメータの組み合わせ候補等を併せて示す構成としてもよい。
【0118】
本発明の制御対象となる安定化装置における制御の具体的な構成例を図11に示す。
【0119】
本例では安定化装置として電力貯蔵装置13を用いている。電力貯蔵装置13の出力制御装置18は、系統の複数箇所の母線電圧周波数偏差を入力として選択することを可能とし、電力貯蔵装置13の有効電力出力量を制御する。
【0120】
本例において、入力信号は、周波数偏差検出装置75によって検出された信号をゲインブロック78に通した信号を入力としてもよく、または、周波数偏差検出装置74によって検出された信号をゲインブロック77に通した信号と周波数偏差検出装置76によって検出された信号をゲインブロック79に通した信号の和を用いてもよい。これら、どちらの信号を用いるかは制御チューニング装置20の指令によって決定されるものとする。
【0121】
出力制御装置18は、例えば本図に示されるように、フィルタブロック71、位相補償ブロック72、ゲインブロック73によって構成される。フィルタブロック71は、制御対象とする動揺モード以外のモードのゲインを下げる。具体的にはフィルタブロックの時定数T3を調整すればよい。また、位相補償ブロック72によって制御対象とする動揺モードの周波数で所望の位相補償を行なう。具体的には位相補償ブロック72の時定数T1、T2を調整すればよい。位相補償ブロック73の出力は、ゲインを掛けた後、電力貯蔵装置13の出力基準値P0に加えられる。
【0122】
例えば、周波数fxで振動する動揺モードを抑制するために、制御チューニング装置20から入力信号選択指令と位相補償量φが指示された場合を考える。この場合、入力信号は指令にしたがってスイッチで切り替える。また、位相補償量φの指令に対しては、フィルタ71および位相補償ブロック72の時定数T1、T2、T3を調整し、周波数fxで位相補償量がφとなるような時定数に設定する。各時定数の決定は、あらかじめ周波数と位相補償量を実現する時定数の組をテーブルとして持っておけばよい。
【0123】
または、各時定数の組み合わせを作成し、各組み合わせに対してボード線図を計算し、所望の位相補償量となるような時定数の組み合わせを探す方法で決定してもよい。その結果決定された時定数を位相補償ブロック等の時定数として設定すればよい。さらにまた、フィルタ71、位相補償ブロック72、ゲイン73は時定数を調整可能な電子回路として構成してもよいし、マイコン上で動作するソフトウェアとして構成してもよい。
【0124】
このような構成とすることで、制御チューニング装置20の指令によって制御入力の選定指令や制御パラメータの変更によって、動揺抑制に効果的な制御系を構成することが可能となる。
【0125】
【発明の効果】
本発明によれば、動揺モード分析による可観測性の評価と、感度解析による可制御性評価をもとにして、安定化装置の制御構成およびパラメータ決定を行なうことで、最低限の制御入力信号によって、系統の動揺を効果的に抑制する制御系の実現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した系統安定化制御パラメータ決定装置の構成を示すブロック図。
【図2】系統情報管理装置の構成例を示すブロック図。
【図3】本発明を適用した系統安定化制御パラメータ決定方法の一例を示す流れ図。
【図4】動揺モード抽出と位相補償の概念を示す説明図。
【図5】Prony解析入力データおよび結果データの例を示す説明図。
【図6】感度解析方法の一例を示す説明図。
【図7】本発明を適用した系統安定化制御パラメータ決定方法の一例を示す流れ図。
【図8】制御効果指標αikが最大となる点を求める方法の説明するためのグラフ。
【図9】制御チューニング装置の入力データの例を示す説明図。
【図10】制御チューニング装置の出力データの例を示す説明図。
【図11】本発明を適用した電力系統安定化装置の構成の例を示すブロック図。
【符号の説明】
11 系統安定化装置
12 直流送電システム
13 電力貯蔵装置
14 発電機
15 負荷
16 線路
17 直流モジュレーション装置
18 出力制御装置
19 検出装置
20 制御チューニング装置
21 監視装置
22 可観測性評価装置
23 可制御性評価装置
24 系統情報管理装置
25 系統シミュレーション装置
31 設置候補母線
32 抵抗
61 制御効果指標グラフ
71 フィルタブロック
72 位相補償ブロック
73 ゲインブロック
74 周波数偏差検出装置
75 周波数偏差検出装置
76 周波数偏差検出装置
77 ゲインブロック
78 ゲインブロック
79 ゲインブロック
81 時系列データ
82 動揺モード情報データ
91 制御入力信号データ
92 発電機情報データ
93 発電機感度情報データ
101 チューニング結果出力データ
102 最適チューニング結果出力データ
111 処理装置
112 系統設備データベース
113 オンライン情報データベース
114 観測値記録データベース
115 情報伝送路
116 中央給電指令装置
117 系統制御装置
118 情報伝送路。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention provides a system stabilization control that can improve the stability of a power system by determining parameters and configurations of a control device that controls a stabilization device installed in the power system and presenting them to a user. The present invention relates to a parameter determination device.
[0002]
[Prior art]
In order to suppress the fluctuation of the AC power system, a stabilizer for controlling various parameters of the system has been studied. For example, by installing a power storage device in a system to transmit and receive active power and reactive power to and from the system, and by changing the impedance of a variable impedance type series capacitor, it is possible to accelerate the attenuation of system fluctuations. .
[0003]
In order for these system stabilizing devices to work effectively, it is necessary to detect a signal that changes in accordance with the fluctuation of the system, for example, a line power flow or a frequency deviation, and perform control in accordance with the signal.
[0004]
In such control, the effect of suppressing the fluctuation differs depending on which signal detected from the system to be controlled is used and which control is performed in accordance with the signal, that is, how the control parameter is set. For this reason, the study of the control method of the system stabilization device and the method of determining the control parameters have been studied.
[0005]
For example, IEEJ Transactions on Power and Energy, Vol. 113-B, no. 3, P203, discloses a method of weighting a fluctuation signal of a generator angular velocity deviation △ ω at a plurality of distant points with sensitivity to obtain a sum and using the sum as a control input. This technique is referred to as
[0006]
There is also known a method in which an eigenvalue sensitivity is used as an index and a control parameter is updated by repeated calculation to obtain an optimum control parameter. This technique is referred to as
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-mentioned
[0008]
Further, in the above-mentioned
[0009]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to solve the above-described problems of the conventional system, and to set a system stabilization control parameter determining device capable of appropriately and quickly setting control parameters of a control system for controlling a stabilizing device. And a method.
[0010]
More specifically, an object of the present invention is to provide an apparatus and method for determining a system stabilization control parameter that enables the control parameter to be appropriately and rapidly set by, for example, at least one input signal.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a system stabilization control parameter determining device and method of the present invention, in one embodiment, is provided in a power system to which a stabilizing device that enables a configuration or a state of a power system to be changed is connected. The control parameter or control configuration of the stabilizing device is determined using the fluctuation information of the power system and information on the influence of the stabilizing device on the power system.
[0012]
Further, in order to achieve the above object, the system stabilization control parameter determination device of the present invention, in another embodiment, using the oscillation information of the power system to which the stabilization device is connected, the oscillation mode information, for example, the oscillation mode An observability evaluation device for determining the amplitude, phase, and decay rate; and a controllability evaluation device for determining power system sensitivity information for controlling the stabilization device, for example, an output change sensitivity of a generator in the system. A control tuning device that determines a control parameter or a control configuration of the stabilizing device using the rocking mode information provided by the performance evaluation device and the sensitivity information provided by the controllability evaluation device.
[0013]
Here, in the system stabilization control parameter determination device of the above embodiment, information on at least one of a state, a configuration, and a component of a power system to which the stabilization device is connected is acquired, and the observability evaluation device A system information management device that generates at least one of the fluctuation information to be provided to the control device and the influence information to be provided to the controllability evaluation device, and outputs the generated information to a corresponding device. Is also good.
[0014]
Further, in the system stabilization control parameter determination device of the above embodiment, a simulation is performed based on the system information, and the simulation is provided to the fluctuation information to be provided to the observability evaluation device and the controllability evaluation device. The system may further include a system simulation device that generates at least one of the information of the influence to be generated and outputs the generated information to the corresponding device.
[0015]
Further, in the system stabilization control parameter determination device of the above embodiment, the control parameter or control configuration of the stabilization device determined by the control tuning device may be configured to include a monitoring device that displays or notifies the operator so as to be understood. Is also good.
[0016]
Further, in the system stabilization control parameter determining device of the above embodiment, when changing the configuration or the state of the power system, the system stabilization control parameter determining device determines the control parameter or control configuration of the stabilizing device determined by the control tuning device. Therefore, the change of the control device of the stabilizing device, the change of the stabilizing device to the control device corresponding to any of the control parameters and the control configuration prepared in advance, and the input signal to the corresponding control device. A configuration for selecting any of the changes may be adopted.
[0017]
The control parameter or control configuration information of the stabilizing device determined by the control tuning device is, for example, a configuration of a filter or a phase compensation block, or a time constant or a gain of each configuration.
[0018]
More specifically, for example, the control tuning device includes information on at least one of a magnitude, a phase, and a damping rate of a rocking mode included in a control input signal of the stabilization device, and a system for a control amount of the stabilization device. Using the output change sensitivity information of the generator, the phase information of the oscillation mode of the generator in the system, and the information indicating the magnitude of the inertia constant or inertia of the generator in the system, Is determined.
[0019]
When the control tuning device determines the phase compensation amount of the control device of the stabilization device, for example, any one of frequency deviation information, angular speed change information, phase angle change information, and effective output change information of the generator in the power system is used. Or at least one of the bus voltage frequency deviation information and the line active power change information in the power system.
[0020]
The observability evaluation device obtains any of the phase, amplitude, and damping rate of the sway mode by, for example, the Pony analysis method or the Steiglitz-McBride method.
[0021]
Further, in the system stabilization control parameter determination device of the above embodiment, the system information management device provides system information immediately before the disturbance to the system simulation device when a disturbance occurs in the power system, and based on the information, The system simulation device predicts the response of the system by simulation earlier than the actual phenomenon, performs the analysis of the oscillation mode by the observability evaluation device based on the result, and uses the control tuning device based on the result. The control parameter or control configuration of the stabilizing device may be determined.
[0022]
Here, the stabilization device targeted by the system stabilization control parameter determining device and method of the present invention is, for example, a device that exchanges active power or reactive power with a power system, an impedance or a bus inserted in series in a line. Either a device that adjusts the voltage phase or a device that controls the excitation voltage of the generator.
[0023]
According to the present invention, by using the fluctuation information of the power system and the information on the influence of the stabilization device on the power system, the control parameter or control configuration of the stabilization device is determined, so that the minimum control input signal This makes it possible to design a control system that effectively suppresses the system sway.
[0024]
Further, according to the present invention, an observability evaluation device that obtains sway mode information using provided sway information, a controllability evaluation device that obtains sensitivity information for control of a stabilization device, the sway mode information and By providing a control tuning device that determines the control parameter or control configuration using the sensitivity information, it is possible to design a control system that effectively suppresses system oscillation with a minimum control input signal. .
[0025]
In addition, by providing a monitoring device that displays or notifies the operator of the control parameters or control configuration of the stabilizing device determined by the control tuning device, it is possible to give the operator knowledge about the control configuration and control parameters. It becomes.
[0026]
When changing the configuration or state of the power system, the control device of the stabilization device is changed according to the control parameter or control configuration information of the stabilization device determined by the control tuning device. By selecting one of the change of the stabilization device corresponding to one of the control parameters and the control configuration set in advance to the control device, and the change of the input signal to the corresponding control device, It is possible to provide a control configuration and control parameters adapted to the state.
[0027]
Further, by using the control parameter or control configuration information of the stabilization device determined by the control tuning device as the configuration of the filter or the phase compensation block, or the time constant or gain of each configuration, the system fluctuation can be effectively prevented. Thus, it is possible to design a control system that suppresses the temperature.
[0028]
In addition, the control tuning device includes information on at least one of the magnitude, phase, and damping rate of the oscillation mode included in the control input signal of the stabilization device, and changes in the output of the generator in the system with respect to the control amount of the stabilization device. Using the sensitivity information, the phase information of the oscillation mode of the generator in the system, and the information indicating the inertia constant or the magnitude of the inertia of the generator in the system, determine the phase compensation amount of the control device of the stabilization device. This makes it possible to design a control system that effectively suppresses system fluctuations with a minimum control input signal.
[0029]
When the control tuning device determines the amount of phase compensation, any one of frequency deviation information, angular velocity change information, phase angle change information, and effective output change information of the generator in the power system, and the bus voltage in the power system. By using either the frequency deviation information or the line active power change information, it is possible to design a control system that effectively suppresses system fluctuation with a minimum control input signal.
[0030]
In addition, the observability evaluation device can appropriately perform the fluctuation mode analysis by obtaining the phase, amplitude, and attenuation rate of the fluctuation mode by the Prony analysis method or the Steiglitz-McBride method.
[0031]
In addition, the system information management device provides system information immediately before the disturbance to the system simulation device when a disturbance occurs in the system, and based on that, the system simulation device predicts the system response by simulation earlier than the actual phenomenon. Based on the results, the observability evaluation device analyzes the rocking mode, and the control tuning device determines the control parameters or control configuration of the stabilizing device based on the results. After that, it is possible to suppress the fluctuation of the system with the control configuration most suitable for the system state.
[0032]
Further, a stabilizing device which is an object of the present invention is a device which exchanges active power or reactive power with a system, a device which adjusts impedance or bus voltage phase inserted in series in a line, and an exciting voltage of a generator. By adopting any of the control devices, it is possible to provide a system stabilizing device that effectively suppresses system fluctuations with a minimum control input signal.
[0033]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0034]
FIG. 1 shows a configuration example when the present invention is configured by a system stabilization device (PSS) 11, a DC
[0035]
The system stabilization control
[0036]
Here, each of the
[0037]
In this embodiment, the fluctuation information and the system information to be supplied to the
[0038]
In the present embodiment, the DC
[0039]
In the power system, for example, the rotational speed of the
[0040]
The system stabilizing device (PSS) 11 is installed in the
[0041]
In the present embodiment, at least a part of the control parameters or control configuration of the system stabilization device 11, the DC
[0042]
The
[0043]
The processing functions of the
[0044]
The system
[0045]
The
[0046]
That is, the system
[0047]
The
[0048]
Here, it is assumed that the control parameters of the system stabilization device 11, the DC
[0049]
In addition, the system stabilizing device 11, the DC
[0050]
Further, when a disturbance occurs in the system, the system
[0051]
An example of a detailed configuration of the system
[0052]
The system
[0053]
Each database stores the following information. The
[0054]
Various types of information are sent to the database from devices that control the actual power system, such as the central power
[0055]
The
[0056]
As an example of the control method of the system stabilization control parameter according to the present invention, a processing example for determining the control parameter of the
[0057]
In the present process, first, the system
[0058]
Next, the
[0059]
At this time, when the stabilization index becomes the largest value, the power fluctuation suppression effect of the system becomes the largest. For this reason, the assumed phase compensation control amount is used as a parameter, the phase compensation control amount is changed by iterative calculation, and the phase compensation control amount when the stabilization index reaches the maximum value is set to the optimum value φ (
[0060]
An example of the configuration of the
[0061]
The
[0062]
As a method of the time axis simulation, a well-known effective value or instantaneous value-based transient stability analysis method may be used. Details of the effective value-based simulation method are described in, for example, “Application of Electric Power System Technical Calculation” published by Denki Shoin (by Kozo Nittame). The details of the instantaneous value-based simulation method are shown in "Power System Transient Analysis" (published by Yasuji Sekine) published by Ohmsha.
[0063]
Each of these methods is a method of obtaining a state at the time of disturbance such as a system failure from the impedance matrix of the power system or the equation of motion of the generator. As a result of the simulation, the time response of the system to the assumed disturbance is obtained. For example, the state of the angular velocity change of each generator and the state of the voltage frequency deviation of each bus when a ground fault occurs on a certain line are obtained as values with respect to time.
[0064]
In the
[0065]
In addition, the
[0066]
Here, the active power of the
[0067]
The
[0068]
An example of processing performed by the
[0069]
From the bus frequency deviation △ fn of the system detected by the system
[0070]
The extraction of the above-mentioned modes may be carried out by using the below-mentioned profiling analysis method online, or the modes to be controlled may be extracted by a filter.
[0071]
The analysis of the fluctuation mode of the system by the
[0072]
The bus voltage frequency fluctuation Δf of the system detected from the system or obtained from the simulation result generally includes several oscillation modes. By the Prony analysis method, the initial phase, amplitude, attenuation rate, frequency, period, and the like of each oscillation mode included in the data can be approximately obtained from the time series data of Δf as shown in FIG.
[0073]
That is, as shown in FIG. 5, the
[0074]
Here, an example is described in which the power system is analyzed in the sway mode by the prony analysis. However, another method may be used as long as the information of the sway mode can be extracted. For example, the Steiglitz-McBride method may be used. For details of the Steiglitz-McBride method, see IEEJ Transactions on Power and Energy, Vol. 118-B, no. 1, P52.
[0075]
The details of the procedural analysis method will be described. The proxy analysis method extracts a vibration mode included in time-series data and estimates a vibration frequency, attenuation, amplitude, and phase. When there is no noise, it has a function to estimate and reproduce vibrations in multiple modes with high accuracy. The outline of the mode analysis method by the Prony analysis is shown below.
[0076]
First, the observed signal y (k), (k = 1, 2,..., N−1)
[0077]
(Equation 1)
[0078]
(Equation 2)
[0079]
Consider estimating in the form of Here, n is the number of modes, Δt is a sampling interval, λi is an eigenvalue, and Bi is an initial value. Zi is given as a solution of the following n-th order polynomial (characteristic equation).
[0080]
(Equation 3)
[0081]
On the other hand, from
[0082]
(Equation 4)
[0083]
Therefore,
[0084]
Next, the following relationship is derived from
[0085]
(Equation 5)
[0086]
From this, the initial value Bi can be calculated using the least squares method. When the eigenvalue λi is a complex number (vibration mode), the initial value Bi is also a complex number, the magnitude of which is the amplitude, and the angle is the initial phase.
[0087]
The
[0088]
An example of how to determine the sensitivity will be described with reference to FIG. When the control target is the active power output of the
[0089]
Here, the minute change of the active power may be performed by inserting the
[0090]
In this example, the sensitivity analysis in the case of the device for controlling the active power is shown. However, the output variation of the generator with respect to the minute change of the control amount is similarly applied to the device for controlling the parameters such as the reactive power and the impedance. , The sensitivity may be calculated. Furthermore, in addition to this, the IEEJ Transactions on Power and Energy, Vol. 115-B, no. 9, the index LIED described in the document of P1054 may be used as the sensitivity index.
[0091]
Instead of performing the simulation, the configuration may be such that the sensitivity information is detected by observing a change in the output of the generator when the active power of the power storage device or the like is slightly changed in an actual system. .
[0092]
Next, as an example of a specific method of tuning a control parameter according to the present invention, an example of a flow of processing performed by the
[0093]
Hereinafter, devices to be controlled, such as the system stabilizing device 11, the
[0094]
In this process, first, one of the ND stabilizing devices is selected for evaluation. This is indicated by a subscript i in the figure (
[0095]
Next, the phase compensation control amount φ of the stabilizer is selected (steps 505 and 506). The evaluation is performed using the value of φ as a parameter. Since φ is a continuous quantity, several φ candidates may be selected and evaluated. For example, a candidate for φ is set to a discrete value in steps of 1 ° between −180 ° and 180 °, and an index is calculated and evaluated for each value of φ. Here, the phase compensation control amount thus selected is represented as φ.
[0096]
Next, the influence of the control of the stabilization device on the generator j will be evaluated. First, the energy sensitivity △ Eij of the generator j is calculated by, for example, 6 As shown in Fig. 7, the sensitivity △ Pgij of the generator j with respect to the control amount of the stabilizer i and the inertia constant Mj of the generator j are obtained (steps 507 to 509).
[0097]
(Equation 6)
[0098]
Next, the control index αikj of the generator j is 7 As shown in (5), calculation is made from the energy sensitivity △ Eij of the generator j, the magnitude Ak of the oscillation mode, the phase ψk, the phase compensation control amount φ of the stabilizer, and the oscillation phase θj of the generator j (step 510).
[0099]
(Equation 7)
[0100]
After this control index αikj is obtained for all generators, the sum of αikj of all generators is obtained, and this is set as a control effect index αik that is an index indicating system stabilization (
[0101]
While changing the phase compensation control amount φ by, for example, 1 ° in the range of −180 ° to 180 °, a point at which the control effect index αik is maximized is obtained, and parameters at that time are obtained (
[0102]
In this manner, the optimal phase compensation control amount φ when controlling the stabilization device i using the input signal k and the control effect index αik in that case are obtained.
[0103]
When there are a plurality of control input signal candidates, the control effect index αik is obtained for each control input signal candidate, and the control input signal having the largest control effect may be used.
[0104]
Thus, by using the present invention, it is possible to select a more effective control input signal.
[0105]
When a plurality of stabilizing devices are installed or there are some candidates for connection points to the system, the optimum phase compensation control amount φ and control effect index αik are determined for each stabilizing device or connection point. Just ask. Then, a plurality of stabilizing devices may be operated at the same time, or only the control device having the greatest control effect may be operated.
[0106]
In selecting an input signal, if a large number of signals other than the control target mode are included, a mode that cannot be removed by a filter or the like that is not a control target may become noise. In addition, a method of selecting a signal in which a mode not considered as a control target does not appear most often may be used. In addition, since it is desirable to use, as an input signal at the time of control, a signal whose oscillation lasts longest when control is not performed, a method of selecting a signal having a small damping rate of the mode of the controlled object and poor damping of the oscillation may be used. .
[0107]
FIG. 8 is a diagram for explaining an example of obtaining a point at which the control effect index αik becomes maximum while changing the phase compensation control amount φ in FIG.
[0108]
Here, a case is shown in which, when the stabilization device i is controlled using the input signal k, the optimum phase compensation control amount φ and the control effect index αik in that case are obtained. A
[0109]
Thus, the optimal phase compensation control amount φ and the control effect index αik in that case are obtained.
[0110]
An example of input / output data of the
[0111]
FIG. 9 shows an example of input data of the
[0112]
Further, as the
[0113]
Further, as the generator
[0114]
FIG. 10 shows an example of output data of the
[0115]
As the tuning
[0116]
Furthermore, a configuration may be adopted in which the value of the parameter determined by the operator according to the displayed optimal phase compensation amount φ is received, and the parameter of the
[0117]
Further, the
[0118]
FIG. 11 shows a specific configuration example of control in the stabilization device to be controlled according to the present invention.
[0119]
In this example, the
[0120]
In this example, the input signal may be a signal obtained by passing the signal detected by the frequency
[0121]
The
[0122]
For example, let us consider a case where an input signal selection command and a phase compensation amount φ are instructed from the
[0123]
Alternatively, it may be determined by creating a combination of time constants, calculating a Bode diagram for each combination, and searching for a combination of time constants that provides a desired amount of phase compensation. The time constant determined as a result may be set as the time constant of the phase compensation block or the like. Furthermore, the
[0124]
With such a configuration, it is possible to configure a control system that is effective in suppressing vibration by selecting a control input or changing a control parameter according to a command from the
[0125]
【The invention's effect】
According to the present invention, the control configuration and parameters of the stabilizing device are determined based on the observability evaluation based on the fluctuation mode analysis and the controllability evaluation based on the sensitivity analysis. Accordingly, it is possible to realize a control system that effectively suppresses the fluctuation of the system.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of a system stabilization control parameter determination device to which the present invention has been applied.
FIG. 2 is a block diagram showing a configuration example of a system information management device.
FIG. 3 is a flowchart showing an example of a method for determining a system stabilization control parameter to which the present invention is applied.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing the concept of the oscillation mode extraction and the phase compensation.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing an example of a procedural analysis input data and a result data.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing an example of a sensitivity analysis method.
FIG. 7 is a flowchart showing an example of a method for determining a system stabilization control parameter to which the present invention is applied.
FIG. 8 is a graph for explaining a method for obtaining a point at which the control effect index αik is maximum.
FIG. 9 is an explanatory diagram showing an example of input data of the control tuning device.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing an example of output data of the control tuning device.
FIG. 11 is a block diagram showing an example of the configuration of a power system stabilizing device to which the present invention has been applied.
[Explanation of symbols]
11 System stabilizer
12 DC power transmission system
13 Power storage device
14 Generator
15 Load
16 tracks
17 DC modulation device
18 Output control device
19 Detector
20 Control tuning equipment
21 Monitoring device
22 Observability evaluation device
23 Controllability evaluation device
24 System information management device
25 System simulation device
31 Installation candidate bus
32 resistance
61 Control effect index graph
71 Filter Block
72 Phase compensation block
73 Gain Block
74 Frequency deviation detector
75 Frequency deviation detector
76 Frequency deviation detector
77 gain block
78 gain block
79 Gain Block
81 time series data
82 Motion mode information data
91 Control input signal data
92 Generator information data
93 Generator sensitivity information data
101 Tuning result output data
102 Optimal tuning result output data
111 processing unit
112 system equipment database
113 Online Information Database
114 Observation record database
115 Information transmission path
116 Central power supply command device
117 System controller
118 Information transmission path.
Claims (18)
前記安定化装置が接続された電力系統における、発電機の出力、母線電圧、周波数及び線路潮流のうちの少なくとも1の、外乱による振動に関連する動揺情報と、前記安定化装置が前記電力系統に与える影響の情報とに基づいて、前記電力系統における振動が小さくなるように前記制御パラメータまたは制御構成を決定することを特徴とする系統安定化制御パラメータ決定装置。An apparatus for determining a control parameter of a stabilization apparatus that enables a change in a configuration or a state of a power system,
In the power system to which the stabilizing device is connected , at least one of a generator output, a bus voltage, a frequency, and a line power flow, fluctuation information related to vibration due to disturbance, and the stabilizing device is connected to the power system. A system stabilization control parameter determination device, which determines the control parameter or the control configuration such that vibration in the power system is reduced based on information on the influence.
前記安定化装置が前記電力系統に与える影響の情報の提供を受け、該影響の情報を用いて当該電力系統の制御に対する感度情報を求める可制御性評価装置と、
前記可観測性評価装置から得られる動揺モード情報および前記可制御性評価装置から得られる感度情報に基づき、前記電気系統における振動が小さくなるように、前記安定化装置の制御パラメータまたは制御構成を決定する制御チューニング装置と、
を備えることを特徴とする系統安定化制御パラメータ決定装置。In the electric power system to which the stabilizing device is connected, receiving at least one of the output of the generator, the bus voltage, the frequency, and the line power flow , provided with the fluctuation information related to the vibration due to the disturbance , and from the fluctuation information, the fluctuation mode information. Observability evaluation device for obtaining
A controllability evaluation device that receives information on the effect that the stabilizing device has on the power system and obtains sensitivity information for control of the power system using the information on the effect,
Based on the oscillation modes information and sensitivity information obtained from the controllability evaluation device obtained from the observability evaluation device, so that the vibration in the electric system is reduced, determining a control parameter or control structure of the stabilizer Control tuning device
A system stabilization control parameter determination device, comprising:
前記安定化装置が接続された電力系統における、発電機の出力、母線電圧、周波数及び線路潮流のうちの少なくとも1の、外乱による振動に関連する動揺情報と、前記安定化装置が前記電力系統に与える影響の情報とに基づいて、前記振動を小さくするように前記制御パラメータまたは制御構成を決定することを特徴とする系統安定化制御パラメータ決定方法。A method for determining a control parameter of a stabilization device that enables a change in a configuration or a state of a power system,
In the power system to which the stabilizing device is connected , at least one of a generator output, a bus voltage, a frequency, and a line power flow, fluctuation information related to vibration due to disturbance, and the stabilizing device is connected to the power system. A method for determining a system stabilization control parameter , wherein the control parameter or the control configuration is determined so as to reduce the vibration based on information on the influence to be applied.
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