JP3554369B2 - Zinc oxide-polymer composite fine particles, production method thereof and use thereof - Google Patents

Zinc oxide-polymer composite fine particles, production method thereof and use thereof Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、酸化亜鉛とポリマーとを含む複合体微粒子、その製造方法、ならびに、前記複合体微粒子を利用した塗料組成物および樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
〔酸化亜鉛微粒子の従来技術〕
酸化亜鉛微粒子は、紫外線遮蔽能(吸収または散乱)に優れているので、紫外線遮蔽能が付与された塗膜や樹脂成形品などに含有されている。しかし、酸化亜鉛微粒子は、凝集しやすいため分散性が低いという問題がある。
〔塗料組成物・塗装品・樹脂組成物・樹脂成形品の従来技術〕
光拡散性組成物として、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウムなどの無機透明微粒子を、この微粒子を分散しうるバインダー成分(たとえばメタクリル樹脂)に分散したものが知られている。この光拡散性組成物は、透明基材の表面に光拡散層を形成する塗料として、または、光拡散性を有する成形品を形成する成形材料として使用されて光拡散体を構成している。この光拡散体は、無機透明微粒子とバインダー成分との屈折率差に基づいて、無機透明微粒子とバインダー成分との界面で光が散乱することにより、光拡散性を発揮する。
【0003】
しかし、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウムなどの無機透明微粒子は、紫外線を遮蔽する機能を持たない。また、この光拡散体は、無機透明微粒子とバインダー成分との親和性が低いため、機械的特性が低い。しかも、この光拡散体は、高い光拡散性を実現するために多量の無機透明微粒子を含む必要があるので、光透過率が低減し、機械的特性がより低減する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、紫外線遮蔽能を有し、可視光透過性と光拡散性が制御され、分散性に優れている酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子を提供することである。
本発明の別の目的は、そのような酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子を生産性良く作ることができる製造方法を提供することである。
【0005】
本発明のさらに別の目的は、紫外線遮蔽能を有し、可視光透過性と光拡散性が制御された、塗料組成物および樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子〕
本発明の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子は、内側が中空となっている粒子であって、酸化亜鉛微粒子とポリマーを含有し、その外殻は酸化亜鉛微粒子が凝集して構成されており、かつ、前記酸化亜鉛微粒子と前記ポリマーとの合計重量に対し前記酸化亜鉛微粒子が50〜99重量%である。
【0007】
本発明の複合体微粒子は、好ましくは、0.1〜10μmの数平均粒子径を有し、粒子径の変動係数が30%以下である。
本発明の複合体微粒子が0.1〜10μmの数平均粒子径を有し、粒子径の変動係数が30%以下であるときには、酸化亜鉛微粒子が0.005〜0.1μmの数平均粒子径を有し、酸化亜鉛微粒子の数平均粒子径が複合体微粒子の数平均粒子径に対して1/10〜1/1000であることが好ましい。
【0008】
本発明の複合体微粒子は、たとえば、球状および/または楕円球状である。
本発明の複合体微粒子は、高い光拡散性を有するために、酸化亜鉛微粒子が凝集して構成された外殻を有している。この場合、外殻の内側は中空であり、そのため、一層光拡散性に優れた複合体微粒子となっている。
本発明の複合体微粒子において、外殻に含有されるポリマーは、たとえば、1個以上の極性の原子団を有する。極性の原子団は、たとえば、カルボキシル基、アミノ基、4級アンモニオ基、アミド基、イミド結合、水酸基、カルボン酸エステル結合、ウレタン基、ウレタン結合、ウレイド基、ウレイレン結合、イソシアネート基、エポキシ基、リン酸基、金属水酸基、金属アルコキシ基およびスルホン酸基からなる群から選ばれる少なくとも1つである。
〔酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子の製造方法〕
本発明の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子の製造方法は、亜鉛とモノカルボン酸とポリマーと媒体とを含む混合物を100℃以上の温度に保持することにより、酸化亜鉛微粒子とポリマーとを含有する酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子を析出させる析出工程を含む。
前記媒体は、亜鉛とモノカルボン酸とポリマーとを溶解または分散させ得るものであり、少なくともアルコールからなっている。
【0009】
本発明の製造方法において、析出工程は、第1混合工程と第2混合工程とを含む。第1混合工程は、亜鉛源とモノカルボン酸とを混合することで、亜鉛とモノカルボン酸とを含む第1混合物を作る工程である。第2混合工程は、前記少なくともアルコールからなる媒体と第1混合物とを混合することにより、亜鉛およびモノカルボン酸がその媒体中に溶解または分散している第2混合物を作る工程である。
【0010】
第1混合工程は、亜鉛源をモノカルボン酸と水との混合溶媒に溶解する工程であってもよい。
第2混合工程は、100℃以上の温度に保持された前記媒体に第1混合物を添加して混合する工程であってもよい。
本発明の製造方法に用いられるポリマーは、たとえば、1個以上の極性の原子団を有する。極性の原子団は、たとえば、カルボキシル基、アミノ基、4級アンモニオ基、アミド基、イミド結合、水酸基、カルボン酸エステル結合、ウレタン基、ウレタン結合、ウレイド基、ウレイレン結合、イソシアネート基、エポキシ基、リン酸基、金属水酸基、金属アルコキシ基およびスルホン酸基からなる群から選ばれる少なくとも1つである。
【0011】
本発明の製造方法に用いられる亜鉛源は、好ましくは、酸化亜鉛、水酸化亜鉛および酢酸亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1つの亜鉛化合物である。
本発明の製造方法に用いられるモノカルボン酸は、好ましくは、1気圧で200℃以下の沸点を有する飽和脂肪酸である。
本発明の製造方法に用いられるポリマーの量は、たとえば、亜鉛源中の亜鉛原子の量を酸化亜鉛に換算した量に対する重量比で0.01〜1.0である。
〔酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子の用途〕
(塗料組成物)
本発明の塗料組成物は、本発明の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子と、透明または半透明の連続相を形成しうるバインダー成分と、複合体微粒子を分散しバインダー成分を分散および/または溶解する溶媒とを含む。
【0012】
本発明の塗料組成物は、また、本発明の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子の製造方法により作られた酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子と、透明または半透明の連続相を形成しうるバインダー成分と、複合体微粒子を分散しバインダー成分を分散および/または溶解する溶媒とを含む。
本発明の塗料組成物では、たとえば、複合体微粒子の量が複合体微粒子とバインダー成分との固形分合計重量に対して0.1〜80重量%である。
【0013】
本発明の塗料組成物は、また、塗料組成物全量に対して、たとえば、複合体微粒子とバインダー成分との固形分合計量が1〜80重量%、溶媒の量が10〜99重量%である。
本発明の塗装品は、透明または半透明の基材と基材の表面に形成された塗膜とを備えている。この塗膜は本発明の塗料組成物を含む。基材は、たとえば、樹脂成形品、ガラスおよび紙からなる群から選ばれる少なくとも1つである。樹脂成形品は、たとえば、板、シート、フィルムおよび繊維からなる群から選ばれる少なくとも1つである。
【0014】
本発明の樹脂組成物は、本発明の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子と、透明または半透明の連続相を形成しうる樹脂とを含む。
本発明の樹脂組成物は、また、本発明の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子の製造方法により作られた酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子と、透明または半透明の連続相を形成しうる樹脂とを含む。
【0015】
本発明の樹脂組成物では、たとえば、複合体微粒子の量が複合体微粒子と樹脂との固形分合計重量に対して0.1〜80重量%である。
本発明の樹脂成形品は、本発明の樹脂組成物を、板、シート、フィルムおよび繊維からなる群から選ばれる形状に成形したものである。
本発明の紙は、抄造されたパルプと、パルプ中に分散された、本発明の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子および/または本発明の製造方法により作られた酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子とを備え、複合体微粒子の量がパルプに対して0.01〜50重量%である。
【0016】
本発明の化粧料は、本発明の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子および/または本発明の製造方法により作られた酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子を0.1重量%以上含有する。
【0017】
【手段の説明】
〔酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子〕
本発明の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子は、酸化亜鉛微粒子とポリマーとの合計重量に対して、酸化亜鉛微粒子をZnOとして50〜99重量%、ポリマーを1〜50重量%、好ましくは、酸化亜鉛微粒子をZnOとして70〜90重量%、ポリマーを5〜30重量%含む。酸化亜鉛微粒子の量が前記範囲を下回ると複合体微粒子1個あたりの紫外線遮蔽能が低下するおそれがあり、前記範囲を上回ると複合体微粒子の機械的強度が弱く実用性に欠けるおそれがある。
【0018】
本発明の複合体微粒子を構成する酸化亜鉛は、可視光の透過性に優れ着色がなく、紫外線の吸収波長が広いため紫外線を効率良くカットでき、毒性が低いという点からは、結晶であることが好ましい。酸化亜鉛結晶は、通常、六方晶(ウルツ鉱型構造)、立方晶(食塩型構造)、立方晶面心構造いずれかのX線回折パターンを示す。
【0019】
本発明の複合体微粒子は、酸化亜鉛微粒子の量が上述した範囲内であれば、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の亜鉛以外の金属元素が原子またはイオンとして酸化亜鉛結晶と複合化している微粒子;亜鉛以外の金属元素の酸化物、水酸化物、硫化物、窒化物、炭化物、炭酸塩等の無機化合物が酸化亜鉛結晶中に固溶している微粒子;シラン系、アルミニウム系、ジルコニウム系、チタン系等のカップリング剤またはオルガノシロキサン、キレート化合物等の有機金属化合物が酸化亜鉛結晶の表面に結合または表面に被覆層を形成してなる微粒子;ハロゲン元素、硫酸根、硝酸根等の無機酸根、または脂肪酸根、アルコール残基、アミン残基等の有機化合物が、微粒子内部および/または表面に含有されている粒子等も含みうる。本発明の複合体微粒子では、酸化亜鉛微粒子とポリマーとの合計重量は、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは85〜100重量%である。前記範囲を下回ると複合体微粒子1個あたりの紫外線遮蔽能が低下したり、複合体微粒子の機械的強度が弱く実用性に欠けたりするおそれがある。
【0020】
本発明の複合体微粒子の形状および大きさは特に限定されない。
本発明の複合体微粒子は、長径(L)基準で、好ましくは数平均粒子径0.1〜10μm、粒子径の変動係数が30%以下、より好ましくは数平均粒子径0.1〜2μm、粒子径の変動係数が15%以下であるときには、実用上有用である。数平均粒子径が前記範囲を下回ると複合体微粒子の分散性が悪くなるおそれがあり、前記範囲を上回ると塗料に含まれる複合体微粒子の分散安定性が悪くなるおそれがある。粒子径の変動係数が前記範囲を上回ると複合体微粒子の分散性および/または分散安定性が低下したり、塗膜や成形品の表面が不均質になったりするおそれがある。
【0021】
本発明の複合体微粒子の形状は、たとえば、球状、楕円球状、円筒状、円柱状、六角柱状、紡錘状、四角錐状(ピラミッド状)、立方体状などである。本発明の複合体微粒子は、球状および/または楕円球状であるときには、塗料や樹脂に配合する際などに、分散し易く、また、機械的シェアによって破砕されにくい。球状とは、複合体微粒子が全体的に丸みを帯びた形状を持っており、しかも、長短度(長径(L)/短径(B))が1.0以上、1.2未満の範囲にあるものと定義される。楕円球状とは、複合体微粒子が全体的に丸みを帯びた形状を持っており、しかも、長短度(L/B)が1.2以上、5.0以下の範囲にあるものと定義される。複合体微粒子が、5.0よりも大きいの長短度(L/B)を有するときには、樹脂に分散しにくいか、または、機械的シェアにより破砕されやすいことがある。長径(L)は、複合体微粒子について測定された三軸径のうちの最長の長さであり、短径(B)は、その三軸径のうちの幅および高さのうちの大きくない方である。
【0022】
本発明の複合体微粒子では、酸化亜鉛微粒子は、全体に均一に分散していてもよいが、部分的に凝集していてもよい。特に、酸化亜鉛微粒子が凝集して外殻を構成している場合には、複合体微粒子において酸化亜鉛微粒子が外殻に局在して複層構造を形成しているので、複合体微粒子表面における光の散乱(これは、従来の無機透明微粒子表面における光の散乱に相当する)に加えて、複合体微粒子中での酸化亜鉛微粒子表面における光の散乱と、複合体微粒子中での外殻と内殻との界面における光の散乱とが起こり、高い光透過性を有しながら、高い拡散性を発揮する。酸化亜鉛微粒子が凝集して構成された外殻の厚みは特に限定はないが、複合体微粒子の数平均粒子径の値に対して、好ましくは0.1〜0.4である。前記範囲を下回ると複合体微粒子の機械的強度が低下するおそれがあり、前記範囲を上回ると複層構造を有することによる上記効果が十分発揮されないおそれがある。
【0023】
酸化亜鉛微粒子の形状および大きさは特に限定されないが、複合体微粒子よりも小さくなければならない。たとえば、複合体微粒子が0.1〜10μm(好ましくは0.1〜2μm)の数平均粒子径を有するときには、酸化亜鉛微粒子の数平均粒子径は、0.005〜0.1μmであり、複合体微粒子の数平均粒子径に対して1/10〜1/1000である。酸化亜鉛微粒子の数平均粒子径が前記範囲を下回ると酸化亜鉛微粒子の紫外線遮蔽能が低下するおそれがあり、前記範囲を上回ると光透過性が低下するおそれがある。酸化亜鉛微粒子の数平均粒子径の、複合体微粒子の数平均粒子径に対する比率が前記範囲を下回ると酸化亜鉛微粒子の紫外線遮蔽能が低下するおそれがあり、前記範囲を上回ると複合体微粒子が実用上十分な機械的強度を持たなかったり、複合効果が十分に発揮されなかったりするおそれがある。
【0024】
本発明の複合体微粒子は、酸化亜鉛微粒子が凝集して外殻を構成しているときには、ポリマーは、外殻にのみ、内殻にのみ、または、外殻と内殻との両方にそれぞれ含まれうる。しかし、ポリマーも外殻にのみ含まれていて、複合体微粒子が中空であることが好ましい。複合体微粒子が中空であるときには、光拡散機能がより高くなる。ポリマーが外殻に存在し複合体微粒子表層を覆う場合には、複合体微粒子は、分散性に優れ、組成物としたときのマトリックスポリマーとの結着性がさらに高まる。また、複合体微粒子が酸化亜鉛微粒子間に細孔を多数有する場合、さらに中空である場合には、多孔質微粒子またはマイクロカプセルとしての機能、たとえば、吸油能、吸湿能、有害金属イオンの吸着能、有毒ガス・悪臭などの吸収能などの吸着分離、除去、捕集機能;断熱性、遮音性等の熱や音の遮蔽機能(断熱フィラー、遮音フィラー);金属イオン、酵素・菌固定等の固定化機能(触媒担体、クロマトグラフィー充填剤など);軽量性;内部に保持した液体、香料などの徐放機能を持つようになる。
【0025】
本発明の複合体微粒子に含まれるポリマーは、特に限定はないが、たとえば、重量平均分子量1000〜100万のものであり、一般にオリゴマー、プレポリマー等と称されているものも含まれる。このようなポリマーは、第1混合物、第2混合物、あるいは、複合体微粒子を析出させるための加熱過程において、溶解しやすいか、または、できるだけ微細な状態で乳化または懸濁しやすいので、粒子径の揃った(粒子径の変動係数が30%以下である)、粒子形状の均一な複合体微粒子が得られやすい。本発明の複合体微粒子に含まれるポリマーは、たとえば、次の(1) 〜(14)の樹脂群から選ばれる少なくとも1つの樹脂である。これらの樹脂を使用した場合は、平均粒子径0.1〜10μmの複合体微粒子が得られやすい。
【0026】
(1) アクリル樹脂系ポリマー
▲1▼アクリル酸エステル・メタクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル系モノマーの単独重合体・共重合体;マレイン酸エステル、イタコン酸エステル系モノマー、スチレン・p−クロルスチレン・ビニルトルエン・酢酸ビニル・塩化ビニル・ビニルメチルエーテル・ビニルブチラール等のビニル系モノマー、エチレン・プロピレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエン類、トリエン類など、(メタ)アクリル系モノマー以外の官能基を持たない重合性モノマーと、前記(メタ)アクリル系モノマーとの共重合体などの、熱可塑性アクリル樹脂、その変性物、その誘導体(置換基を導入したものなど)など、▲2▼アクリル酸・メタクリル酸・アクリルアミド・メタクリルアミド・アクリロニトリル・メタクリロニトリル・(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル・(メタ)アクリル酸グリシジルエステル・(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステルなど、官能基を有する重合性モノマーと、前記(メタ)アクリル系モノマーとの共重合体;前記官能基を有する重合性モノマーと、前記(メタ)アクリル系モノマーと、前記官能基を持たない重合性モノマーとの共重合体などの、熱硬化性アクリル樹脂、その変性物、その誘導体(置換基を導入したもの、官能基が中和されたものなど)など。
【0027】
(2) アルキド樹脂系ポリマー
無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、安息香酸、ロジン、アジピン酸、無水マレイン酸、コハク酸、セバチン酸、無水フマル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、水添ビスフェノールA等の多価アルコールとの重縮合物(オイルフリーアルキド樹脂);前記重縮合物を油脂(たとえば脂肪酸)などで変性した変性物(アルキド樹脂);前記重縮合物や変性物を、ロジンなどの天然樹脂、フェノール樹脂・エポキシ樹脂・ウレタン樹脂・シリコーン樹脂・アミノ樹脂などの合成樹脂、上記(1)に記載したモノマーなどで変性した変性物(ロジン変性アルキド樹脂、フェノール変性アルキド樹脂、エポキシ変性アルキド樹脂、スチレン化アルキド樹脂、アクリル化アルキド樹脂、ウレタン変性アルキド樹脂、シリコーン変性アルキド樹脂、アミノ樹脂変性アルキド樹脂などの変性アルキド樹脂);前記重縮合物、前記アルキド樹脂、前記変性アルキド樹脂の誘導体(カルボキシル基などの官能基の一部または全部を中和したもの、置換基を導入したものなど)。
【0028】
(3) アミノ樹脂系ポリマー
メラミンホルムアルデヒド樹脂、ブチル化メラミン樹脂、メチル化メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などのメラミン樹脂;尿素ホルムアルデヒド樹脂、ブチル化尿素樹脂、ブチル化尿素メラミン樹脂などの尿素樹脂;メラミン樹脂や尿素樹脂を用いて上記(2)のアルキド樹脂を共縮合反応で変性したアミノ樹脂変性アルキド樹脂;前記メラミン樹脂、前記尿素樹脂、前記アミノ樹脂変性アルキド樹脂の変性物(たとえば、メチル化メチロールメラミン、メチロールメラミン初期縮合物と多価アルコールとの付加物、メラミンまたは尿素と多価アミンとの縮合物、親水性基を導入したブチル化メラミン、親水性基を導入したベンゾグアナミンなどを用いたアミノ樹脂)など。
【0029】
(4) ビニル樹脂系ポリマー
塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニリデン、ビニルブチラール、スチレン、p−クロルスチレン、ビニルトルエンなどのビニル系モノマーの単独重合体・共重合体(ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、変性エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリスチレンなど);ビニル系モノマーと、エチレン・プロピレンなどのオレフィン類、ブタジエン等のジエン類、トリエン類等の他の不飽和モノマーとの共重合体;ビニル系モノマーと、前記(メタ)アクリル系モノマーおよび/または他の不飽和モノマーとの共重合体;それらの重合体の誘導体。
【0030】
(5) エポキシ樹脂系ポリマー
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂の高分子量(分子量≧30,000)型樹脂)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;グリシジルエステル型エポキシ樹脂;グリシジルアミン型エポキシ樹脂;エポキシ化ポリブタジエン;これらのエポキシ樹脂を、エポキシ基と架橋反応し得る、アミノ基、カルボキシル基、アミド基、チオール基などの活性水素を有する化合物および/または(プレ)ポリマー(脂肪族(ポリ)アミン、芳香族(ポリ)アミン、ジエチルアミノプロピルアミン、脂環式アミン、ポリメルカプタンなど)と反応させたポリマーなど。
【0031】
(6) ポリアミド樹脂系ポリマー
ジアミンとジカルボン酸との重縮合により得られるナイロン樹脂(たとえばナイロン66)、ラクタムの開環重合により得られるナイロン樹脂(たとえばナイロン6)、アミノ酸の重縮合により得られるポリペプチド(たとえば、ポリグリシン、ポリ(α−L−アラニン)など)、植物油脂肪酸の重合物である重合脂肪酸(ダイマー酸)に代表されるポリカルボン酸とエチレンジアミン・ジエチレンポリアミンなどのポリアミンとを脱水縮合して得られる、アミノ基があってもよいポリアミンのアミド誘導体など。
【0032】
(7) ポリイミド樹脂系ポリマー
ピロメリット酸無水物等のテトラカルボン酸の二無水物と芳香族ジアミンとの重縮合反応、ビスヘキサメチレンマレイミドなどのビスマレイミドとビスシクロペンタジエニル化合物・2,5−ジメチル−3,4−ジフェニルシクロペンタジエノン等とのディールス−アルダー(Diles−Alder )重合反応などによって得られるポリイミド系ポリマーなど。
【0033】
(8) ポリウレタン樹脂系ポリマー
分子中にウレタン結合を有する樹脂であればよく、たとえば、アルキド樹脂中に二塩基酸をジイソシアネートに置換したもの;メタクリル酸ヒドロキシエステルのように水酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーを含むモノマーを重合したアクリル系ポリマーとイソシアネート化合物とを反応させてなるポリマー;二塩基酸と過剰の多価アルコールとからなるポリエステル系ポリマーとイソシアネート化合物とを反応させてなるポリマー;多価アルコールにプロピレンオキシドやエチレンオキシドを付加重合させたポリアルキレングリコールにイソシアネート化合物を反応させてなるポリマー;水酸基を有するエポキシ系樹脂にイソシアネート化合物を反応させてなるポリマー;湿気硬化型ポリウレタン樹脂、加熱硬化型ポリウレタン樹脂、触媒硬化型ポリウレタン樹脂などのごとく従来より塗料用に使用されているポリウレタン樹脂;フェニルグリシジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー・フェニルグリシジルエーテルアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー・フェニルグリシジルエーテルアクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー・グリセリンジメタクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー・グリセリンジメタクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー・ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー・ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー・ペンタエリスリトールトリアクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマーなどのウレタン結合を含有し、重合可能な二重結合を有するプレポリマー、これらのプレポリマーの単独重合体・共重合体、これらのプレポリマーと他の重合性モノマー(たとえば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリル系モノマー;マレイン酸、マレイン酸エステル、スチレン、p−クロルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレン系モノマー;エチレン、プロピレンなどのオレフィン類;ブタジエンなどのジエンまたはトリエン類;酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルメチルエーテル、ビニルアルコール、ビニルブチラールなどのビニル系モノマー)との共重合体;ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネートなどのポリイソシアネートと(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸オリゴマー等との反応により得られるウレタンアクリレートポリマーなど。
【0034】
(9) ポリエステル樹脂系ポリマー
エチレングリコール・ジエチレングリコール・プロピレングリコール・ジプロピレングリコール・1,3−ブタンジオール・1,6−ヘキサンジオール・ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、ハイドロキノン・レゾルシン等の芳香族ジオール、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールなどからなる群から選ばれる少なくとも1つのグリコールと、(無水)フタル酸・イソフタル酸・テレフタル酸・ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸・セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、(無水)マレイン酸・フマル酸等の不飽和ジカルボン酸などからなる群から選ばれる少なくとも1つのジカルボン酸とを重縮合して得られる、飽和または不飽和のポリエステル系ポリマー;不飽和ポリエステルをスチレン、(メタ)アクリル酸エステル等の重合性モノマー等と重合反応させてなるポリマーなど。
【0035】
(10)フェノール樹脂系ポリマー
フェノール、アルキル置換フェノール、アリル置換フェノール、ビスフェノールAなどのフェノールとホルムアルデヒドとを重縮合して得られる、一般にノボラック型、レゾール型と言われるフェノール樹脂、および、これらのフェノール樹脂を変性したり置換したりした誘導体など。
【0036】
(11)オルガノポリシロキサン系ポリマー
シロキサン結合を骨格として有し、シロキサン結合中のケイ素原子に直接結合した炭素原子を含む有機基(たとえばアルキル基など)を有するポリマー(たとえば、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなどのポリアルキルシロキサン等);これらのポリマー中の有機基の一部が酸素原子を介してケイ素原子に結合したもの、これらのポリマー中の有機基の一部を変性した変性シリコーン(たとえば、アルキド変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーンなど)など。
【0037】
(12)アクリルシリコーン樹脂系ポリマー
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のごとく重合性二重結合を有する有機ケイ素化合物とアクリル系モノマーなどの不飽和モノマーとを共重合して得られるポリマー(たとえば、アルコキシシリル基を含むアクリル系共重合体)など。
【0038】
(13)フッ素樹脂系ポリマー
フッ化エチレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルなど、フッ素を含有する重合性モノマーの単独重合体・共重合体、フッ素を含有する重合性モノマーと、他のビニル系、オレフィン系、アクリル系などの重合性モノマーとの共重合体など。
【0039】
(14)その他樹脂系ポリマー
キシレン樹脂、石油樹脂、ケトン樹脂、液状ポリブタジエン、ロジン変性マレイン酸樹脂、クマロン樹脂など従来公知の樹脂、およびこれらの樹脂の誘導体など。
好ましいポリマーは、複合体微粒子が耐溶剤性・耐薬品性などの化学的安定性や機械的特性に優れるという理由で、1個以上の極性の原子団を有するものである。好ましい極性の原子団は、カルボキシル基、アミノ基(1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、イミノ基、イミノ結合)、4級アンモニオ基、アミド基、イミド結合、水酸基(アルコール性、フェノール性)、カルボン酸エステル結合、ウレタン基、ウレタン結合、ウレイド基、ウレイレン結合、イソシアネート基、エポキシ基、リン酸基、金属水酸基、金属アルコキシ基およびスルホン酸基からなる群から選ばれる少なくとも1つである。理由は、複合体微粒子の化学的安定性が一層高まるばかりか圧壊強度等の機械的強度が優れ、しかも、微細な(平均粒子径0.005〜0.1μm)酸化亜鉛微粒子が得られやすく粒子径の揃った(粒子径の変動係数が30%以下である)、粒子形状が均一な複合体微粒子が得られやすいからである。
1個以上のカルボキシル基を有するポリマーとしては、たとえば、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、マレイン酸等のカルボキシル基含有重合性モノマーの単独重合体・共重合体;前記カルボキシル基含有重合性モノマーと、(メタ)アクリル酸エステル・(メタ)アクリルアミド・(メタ)アクリロニトリル等の(メタ)アクリル系モノマー、α−クロルメタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル系モノマー置換体、マレイン酸エステル、スチレン・p−クロルスチレン・ビニルトルエン等のスチレン系モノマー、エチレン・プロピレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエンまたはトリエン類、酢酸ビニル・塩化ビニル・ビニルメチルエーテル・ビニルブチラール・ビニルアルコール等のビニル系モノマー、ビニルトリメトキシシラン・メタクリロキシトリメトキシシラン等の重合性有機ケイ素化合物などの重合性モノマーとの共重合体;前記アルキド樹脂系ポリマー、ポリエステル樹脂系ポリマーのうちの、末端または側鎖などにカルボキシル基を有するポリマー;末端または側鎖などにカルボキシプロピルなどを有するポリジメチルシロキサンなどのごとく末端および/または側鎖にカルボキシル基を含有するカルボキシル変性オルガノポリシロキサン系ポリマーなどが例示される。
【0040】
1個以上のアミノ基および/または4級アンモニオ基を有するポリマーとしては、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、イミノ基、イミノ結合および4級アンモニオ基からなる群から選ばれる少なくとも1つを1個以上有するポリマーであればよく、たとえば、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、4−ビニルピリジン、p−アミノスチレン、3−ビニルアニリン、4−ビニルイミダゾール、ビニルピロール、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド等のアミノ基、イミノ基、アンモニオ基含有重合性モノマーの単独重合体・共重合体;これらのモノマーと、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル・(メタ)アクリルアミド・(メタ)アクリロニトリル等の(メタ)アクリル系モノマー、α−クロルメタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル系モノマー置換体、マイレン酸、マレイン酸エステル、スチレン・p−クロルスチレン・ビニルトルエン等のスチレン系モノマー、エチレン・プロピレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエンまたはトリエン類、酢酸ビニル・塩化ビニル・ビニルメチルエーテル・ビニルブチラール・ビニルアルコール等のビニル系モノマー、ビニルトリメトキシシラン・メタクリロキシトリメトキシシラン等の重合性有機ケイ素化合物などの重合性モノマーとの共重合体;前記ポリアミド樹脂系ポリマーのうちのアミノ基を有するポリマー;前記アミノ樹脂系ポリマー;末端または側鎖にジメチルアミノ基あるいはアミノプロピル基などを有するポリジメチルシロキサンなどのごとく、末端および/または側鎖にアミノ基を有するアミノ変性オルガノポリシロキサン系ポリマー;ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン等のアルキレンイミンの重合体;ピロリジン、ピペリジン等の重合体;ハロゲン化ポリジアリルアンモニウム;アイオネン系化合物;キトサン;テトラメチルポルフィン、テトラフェニルポルフィン等のポルフィン類などが例示される。
【0041】
1個以上のアミド基を有するポリマーとしては、たとえば、(メタ)アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のアミド基含有重合性モノマーの単独重合体・共重合体;これらのモノマーと、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル・(メタ)アクリロニトリル等の(メタ)アクリル系モノマー、α−クロルメタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル系モノマー置換体、マレイン酸、マレイン酸エステル、スチレン・p−クロルスチレン・ビニルトルエン等のスチレン系モノマー、エチレン・プロピレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエンまたはトリエン類、酢酸ビニル・塩化ビニル・ビニルメチルエーテル・ビニルブチラール・ビニルアルコール等のビニル系モノマー、ビニルトリメトキシシラン・メタクリロキシトリメトキシシラン等の重合性有機ケイ素化合物などの重合性モノマーとの共重合体;前記ポリアミド樹脂系ポリマー;末端および/または側鎖にアミド基を含有するアミド変性オルガノポリシロキサン系ポリマーなどが例示される。
【0042】
1個以上のイミド結合を有するポリマーとしては、たとえば、前記ポリイミド樹脂系ポリマーなどが例示される。
1個以上のアルコール性水酸基を有するポリマーとしては、たとえば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリンジメタクリレート、グリセロールモノメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ペンタエリスリトールトリアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ビスフェノールA−ジエポキシ−(メタ)アクリル酸付加物、ビニルアルコール等の水酸基含有重合性モノマーの単独重合体・共重合体;これらのモノマーと、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル・(メタ)アクリロニトリル・(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル系モノマー、α−クロルメタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル系モノマー置換体、マレイン酸、マレイン酸エステル、スチレン・p−クロルスチレン・ビニルトルエン等のスチレン系モノマー、エチレン・プロピレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエンまたはトリエン類、酢酸ビニル・塩化ビニル・ビニルメチルエーテル・ビニルブチラール等のビニル系モノマー、ビニルトリメトキシシラン・メタクリロキシトリメトキシシラン等の重合性有機ケイ素化合物などの重合性モノマーとの共重合体;ヒドロキシプロピルセルロース・メチルセルロース・ヒドロキシエチルメチルセルロース等のセルロース系ポリマー;脂肪族ジカルボン酸等の多塩基酸とポリアミンとの縮合反応により得られるポリアミド樹脂系ポリマー;末端がカルビノール、ヒドロキシプロピルとなっているポリジメチルシロキサン、ポリジメチル−ヒドロキシアルキレンオキシドメチルシロキサンなど末端および/または側鎖にアルコール性水酸基を含有するオルガノポリシロキサン系ポリマーなどが例示される。
【0043】
1個以上のフェノール性水酸基を有するポリマーとしては、たとえば、前記フェノール樹脂系ポリマーなどが例示される。
1個以上のカルボン酸エステル結合を有するポリマーとしては、たとえば、メチルメタクリレート・エチルメタクリレート・ブチルメタクリレート・イソブチルメタクリレート・イソアミルアクリレート・2−エチルヘキシルメタクリレート・イソデシルメタクリレート・n−ラウリル(メタ)アクリレート・ベンジルアクリレート・トリデシルメタクリレート・n−ステアリル(メタ)アクリレート・イソオクチルアクリレート・イソステアリルメタクリレート・ベヘニルメタクリレート・ブトキシエチルアクリレート・メトキシジエチレングリコールメタクリレート・n−ブトキシエチルメタクリレート・2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート・メトキシジエチレングリコールアクリレート・メトキシポリエチレングリコールメタクリレート・シクロヘキシルメタクリレート・テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート・イソボルニル(メタ)アクリレート・ベンジルメタクリレート・エチレングリコールジメタクリレート・ジエチレングリコールジメタクリレート・1,4−ブタンジオールジメタクリレート・1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート・トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート・グリセリンジメタクリレート・トリフロロエチルメタクリレート・ペンタエリスリトールトリアクリレート・ペンタエリスリトールテトラアクリレート・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート・ネオペンチルグリコールアクリル安息香酸エステル・3−アクリロイルオキシグリセリンモノメタクリレート・プロピレンオキシド変成ビスフェノールAジアクリレート・水添ジシクロペンタジエニルジアクリレート・パーフロロオクチルエチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、マレイン酸メチル・マレイン酸ブチルなどのマレイン酸エステル類、酢酸ビニル、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのカルボン酸エステル含有重合性モノマーの単独重合体・共重合体;これらのモノマーと、他のモノマー((メタ)アクリル酸・(メタ)アクリロニトリル・(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル系モノマー、マレイン酸、スチレン・p−クロルスチレン・ビニルトルエン等のスチレン系モノマー、エチレン・プロピレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエンまたはトリエン類、塩化ビニル・ビニルメチルエーテル・ビニルアルコール・ビニルブチラール等のビニル系モノマー、ビニルトリメトキシシラン等の重合性有機ケイ素化合物などの重合性モノマーとの共重合体;前記ポリエステル樹脂系ポリマー;末端がアセトキシ、ステアリロキシ等のポリジメチルシロキサンなど末端および/または側鎖にエステル結合を含有するオルガノポリシロキサン系ポリマーなどが例示される。
【0044】
1個以上のウレタン基および/またはウレタン結合を有するポリマーとしては、たとえば、前記ポリウレタン樹脂系ポリマーなどが例示される。
1個以上のウレイド基および/またはウレイレン結合を有するポリマーとしては、たとえば、ノナメチレンジアミンと尿素との重縮合反応で得られるポリ尿素などが例示される。
【0045】
1個以上のイソシアネート基を有するポリマーとしては、たとえば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート;ポリオール変性イソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート等の多官能芳香族または多官能脂肪族イソシアネート化合物を、アミノ基、カルボキシル基、水酸基等の活性水素を有する官能基を含有する(プレ)ポリマーと反応(該イソシアネート化合物中に含まれるイソシアネート基のうちの一部を活性水素を有する官能基と反応)させて得られるポリマーなどが例示される。
【0046】
1個以上のエポキシ基を有するポリマーとしては、たとえば、グリシジルメタクリレート、N−〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル〕アクリルアミドなどのエポキシ基含有(メタ)アクリル系モノマーのごとくエポキシ基含有重合性モノマーの単独重合体・共重合体;これらのモノマーと、重合過程においてエポキシ基と反応しない、たとえば(メタ)アクリル酸エステル等の(メタ)アクリル系モノマー、α−クロルメタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル系モノマー置換体、マレイン酸エステル、スチレン・p−クロルスチレン・ビニルトルエン等のスチレン系モノマー、エチレン・プロピレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエンまたはトリエン類、酢酸ビニル・塩化ビニル・ビニルメチルエーテル・ビニルブチラール・ビニルアルコール等のビニル系モノマー、ビニルトリメトキシシラン・メタクリロキシトリメトキシシラン等の重合性有機ケイ素化合物などの重合性モノマーとの共重合体;前記エポキシ樹脂系ポリマー;末端にグリシドキシプロピルなどを有するポリジメチルシロキサン、ポリグリシドキシプロピルメチルシロキサン、ポリグリシドキシプロピルメチル−ジメチルシロキサンコポリマーなどのごとく末端および/または側鎖にグリシドキシ基を含有するオルガノポリシロキサン系ポリマーなどが例示される。
【0047】
1個以上のリン酸基を有するポリマーとしては、たとえば、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートなどのリン酸基含有重合性モノマーの単独重合体・共重合体;これらのモノマーと、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル・(メタ)アクリロニトリル・(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル系モノマー、α−クロルメタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル系モノマー置換体、マレイン酸、マレイン酸エステル、スチレン・p−クロルスチレン・ビニルトルエン等のスチレン系モノマー、エチレン・プロピレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエンまたはトリエン類、酢酸ビニル・塩化ビニル・ビニルメチルエーテル・ビニルアルコール・ビニルブチラール等のビニル系モノマー、ビニルトリメトキシシラン・メタクリロキシトリメトキシシラン等の重合性有機ケイ素化合物などの重合性モノマーとの共重合体などが例示される。
【0048】
1個以上の金属水酸基および/または金属アルコキシ基を有するポリマーとしては、たとえば、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランのごとく重合可能な二重結合を有するケイ素化合物と、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル・(メタ)アクリロニトリル・(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル系モノマー、α−クロルメタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル系モノマー置換体、マレイン酸、マレイン酸エステル、スチレン・p−クロルスチレン・ビニルトルエン等のスチレン系モノマー、エチレン・プロピレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエンまたはトリエン類、酢酸ビニル・塩化ビニル・ビニルメチルエーテル等のビニル系モノマー、ビニルトリメトキシシラン・メタクリロキシトリメトキシシラン等の重合性有機ケイ素化合物などの重合性モノマーとの共重合体;およびこれらの共重合体中のアルコキシシリル基を(部分)加水分解してなるポリマー;末端がシラノールであるポリジメチルシロキサン、末端がシラノールであるポリジフェニルシロキサン、末端がシラノールであるポリジメチル−ジフェニルシロキサン、ポリテトラメチル−p−シルフェニレンシロキサンなどのシラノール基含有オルガノポリシロキサン類;(N−トリメトキシシリルプロピル)ポリエチレンイミン、(N−トリメトキシシリルプロピル)−o−ポリエチレンオキサイドウレタン、トリエトキシシリル変性ポリ(1,2−ブタジエン)およびこれらのポリマー中のアルコキシシリル基を(部分)加水分解してなるポリマー;前記アクリルシリコーン樹脂系ポリマーなどが例示される。
【0049】
1個以上のスルホン酸基を有するポリマーとしては、たとえば、アクリルアミドメタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、これらのナトリウム塩等のごとくスルホン酸基含有重合性モノマーの単独重合体・共重合体;これらのモノマーと、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル・(メタ)アクリロニトリル・(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル系モノマー、α−クロルメタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル系モノマー置換体、マレイン酸、マレイン酸エステル、スチレン・p−クロルスチレン・ビニルトルエン等のスチレン系モノマー、エチレン・プロピレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエンまたはトリエン類、酢酸ビニル・塩化ビニル・ビニルメチルエーテル・ビニルアルコール・ビニルブチラール等のビニル系モノマー、ビニルトリメトキシシラン・メタクリロキシトリメトキシシラン等の重合性有機ケイ素化合物などの重合性モノマーとの共重合体;スチレン系ポリマーに濃硫酸、クロロスルホン酸、無水硫酸等のスルホン化剤を作用させて得られるスルホン酸基含有ポリマーなどが例示される。
【0050】
その他の極性の原子団を有するポリマーとしては、たとえば、オキサゾリン、2−メチルオキサゾリン等を開環重合して得られるポリ−N−ホルミルエチレンイミン、ポリ−N−アセチルエチレンイミンなどの如く(2−)置換オキサゾリンおよび/または(2−置換)オキサジン等の環状イミノエーテル類の開環化合物;オキサゾリンとβ−プロピオラクトンの交互共重合体のごとく環状イミノエーテル類とラクトン類との開環共重合体など、少なくとも1つの官能基を有するポリマーのうち、金属イオンが配位し得る配位基(官能基)を有するキレート樹脂に使用される構造のポリマー(たとえば、ポリビニルアルコール、ポリビニルトリアクリルメタン、ポリビニルメタクリロイルアセトン、ポリ(4−ヒドロキシスチレン)、ピロガロールフェノールホルムアルデヒド樹脂、サリチル酸ホルムアルデヒド樹脂、ポリビニルサリチル酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリイタコン酸、アミノフェノールホルムアルデヒド樹脂、ポリ(8−ヒドロキシ−5−ビニルキノリン)、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、ポリ(4−アミノスチレン)、ポリ(3−ビニルアニリン)、ポリ(4−ビニルピリジン)、ポリ(4−ビニルビピリジン)、ポリ(4−ビニルイミダゾール)、ポリビニルピロール、ポリグリシン、ポリ(α−L−アラニン)など)に金属イオンを部分的にあるいはすべての配位基(官能基)に吸着配位させてなるポリマー;カルボキシル基、スルホン酸基などが、ナトリウム・カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム・カルシウム等のアルカリ土類金属などの金属塩の形になったポリマーなどが例示される。
【0051】
前記(1)〜(14)で例示したポリマーのうち、(メタ)アクリル系、スチレン系、ビニル系、これらの共重合系、アルキド系、ポリエステル系、およびポリアミド系からなる群から選ばれる少なくとも1つの主鎖と、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、シラノール基、およびアルコキシシリル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの極性の原子団を有するポリマーは、複層構造を持ち中空で球状の複合体微粒子が得られやすいので、好ましい。ただし、使用するポリマーの量、極性の原子団の当量、複合体微粒子生成時の反応液組成(溶媒組成など)をポリマーの種類によって適宜選択することが好ましい。
【0052】
本発明の複合体微粒子は、耐熱性に優れるため、成形温度の高い樹脂例えばポリエステルやポリカーボネート等に配合できることは勿論、ガラス等に無機系バインダーを用いて該微粒子を含有する膜を製膜した後、高温で加熱することも可能であり、熱的にも用途制限のない微粒子である。
〔酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子の製造方法〕
本発明の複合体微粒子を製造する方法は特に限定されない。本発明の複合体微粒子は、本発明の製造方法により生産性良く作られる。
【0053】
本発明の製造方法によれば、亜鉛とモノカルボン酸とポリマーと少なくともアルコールからなる媒体とを含む混合物を100℃以上の温度に保持することにより、酸化亜鉛微粒子とポリマーとを含有する酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子を析出させることができる
本発明に使用される亜鉛は、金属亜鉛および亜鉛化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの亜鉛源から供給される。亜鉛源は特に限定されないが、金属亜鉛(亜鉛末)、酸化亜鉛(亜鉛華等)、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛、置換基があってもよいモノ−またはジ−カルボン酸塩(たとえば、酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、シュウ酸亜鉛乳酸亜鉛、酒石酸亜鉛およびナフテン酸亜鉛)からなる群から選ばれる少なくとも1つが好ましい。これらの亜鉛源を用いるときには脱塩工程が不要となり、脱塩工程が必要な塩化亜鉛、硝酸亜鉛または硫酸亜鉛を使用するときに比べて工程が少なくなる。
【0054】
中でも、金属亜鉛(亜鉛末)、酸化亜鉛(亜鉛華)、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛および酢酸亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1つの亜鉛源は、安価で取扱いが容易な点で好ましい。
酸化亜鉛、水酸化亜鉛および酢酸亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1つの亜鉛源は、酸化亜鉛微粒子の大きさと形状とを制御しやすいので、さらに好ましい。
【0055】
酸化亜鉛および/または水酸化亜鉛は安価に入手できるばかりかモノカルボン酸の種類を任意に選択できるので、特に好ましい。
亜鉛源の量は、亜鉛源、モノカルボン酸および前記少なくともアルコールからなる媒体の合計仕込み量に対して、ZnO換算で、たとえば0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜50重量%、より好ましくは1〜30重量%である。前記範囲を下回ると生産性が低くなるおそれがあり、上回ると複合体微粒子同士の2次凝集が起こり易くなり、分散性が良く粒度分布の揃った複合体微粒子が得にくくなるおそれがある。
【0056】
本発明に使用されるモノカルボン酸は、分子内にカルボキシル基を1個だけ有する化合物である。該化合物の具体例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸(飽和モノカルボン酸);アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸(不飽和モノカルボン酸);シクロヘキサンカルボン酸等の環式飽和モノカルボン酸類;安息香酸、フェニル酢酸、トルイル酸等の芳香族モノカルボン酸;無水酢酸等の上記モノカルボン酸無水物;トリフルオロ酢酸、モノクロル酢酸、o−クロロ安息香酸等のハロゲン含有モノカルボン酸などである。これらの化合物のうちのいずれかが単独で使用されたり、2以上の化合物が併用される。
【0057】
好ましいモノカルボン酸は、1気圧で200℃以下の沸点を有する飽和脂肪酸である。具体的には、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸が好ましい。その理由は、混合物の調製過程から加熱する過程において反応系内に於けるモノカルボン酸の含有量を制御し易く、従って酸化亜鉛結晶の析出反応を厳密に制御し易いからである。該飽和脂肪酸は、モノカルボン酸総量に対して、60〜100モル%の範囲で使用することが好ましく、80〜100モル%の範囲で使用することがより好ましい。前記範囲を下回ると得られる複合体微粒子における酸化亜鉛の結晶性が低くなるおそれがある。
【0058】
モノカルボン酸としては、酢酸亜鉛等の亜鉛のモノカルボン酸塩も含まれ、該亜鉛塩を使用する場合は、原料として必ずしも前記モノカルボン酸を別途添加する必要はない。
第1混合物を得るためのモノカルボン酸の使用(または仕込み)量は、亜鉛源のZn原子の量に対するモル比で、たとえば0.5〜50、好ましくは2.2〜10である。前記範囲内であると経済性、複合体微粒子の生成し易さ、凝集しにくく分散性に優れる複合体微粒子の得られ易さ等の点で好ましい。前記範囲を下回ると結晶性の良い酸化亜鉛微粒子や形状および粒子径等の均一性に富む複合体微粒子が得られにくいおそれがあり、上回ると経済性の低下につながるばかりか、分散性の良い複合体微粒子が得られにくいことがある。
【0059】
本発明に用いられるアルコールは、脂肪族1価アルコール(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブチルアルコール、ステアリルアルコール等)、脂肪族不飽和1価アルコール(アリルアルコール、クロチルアルコール、プロパギルアルコール等)、脂環式1価アルコール(シクロペンタノール、シクロヘキサノール等)、芳香族1価アルコール(ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、メチルフェニルカルビノール等)、複素環式1価アルコール(フルフリルアルコール等)等の1価アルコール類;アルキレングリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ピナコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等)、芳香環を有する脂肪族グリコール類(ヒドロベンゾイン、ベンズピナコール、フタリルアルコール等)、脂環式グリコール類(シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール等)、ポリオキシアルキレングリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)等のグリコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノアセテート等の上記グリコール類のモノエーテル及びモノエステル;ヒドロキノン、レゾルシン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の芳香族ジオール及びこれらのモノエーテル及びモノエステル;グリセリン等の3価アルコール及びこれらのモノエーテル、モノエステル、ジエーテル及びジエステルなどである。これらのアルコールのうちのいずれか1つを単独で使用しても良く、あるいは、2以上を併用してもよい。
【0060】
少なくともアルコールからなる媒体におけるアルコールの量は、特に限定されないが、酸化亜鉛微粒子生成反応を短時間で行わせる為には、亜鉛源に由来するZn原子に対するアルコールのモル比で、好ましくは1〜100、より好ましくは5〜80である。前記範囲を下回ると結晶性の良い酸化亜鉛微粒子が得られにくく、または、分散性、形状・粒子径の均一性において優れる複合体微粒子が得られにくくなるおそれがあり、上回ると経済的に不利であるおそれがある。
【0061】
前記媒体は、上記アルコールのみからなる媒体、上記アルコールと水との混合溶媒、上記アルコールと、ケトン類、エステル類、芳香族炭化水素類、エーテル類等の、アルコール以外の有機溶剤との混合溶媒などであり、上記アルコールと他の溶媒との比率は、第2混合物を調製するために使用した仕込み(使用)量換算で、アルコール5〜100重量%、好ましくは40〜100重量%、より好ましくは60〜100重量%である。アルコールの量が前記範囲を下回ると結晶性、形状・粒子径の均一性、分散性において良好な複合体微粒子が得にくくなるおそれがある。
【0062】
本発明の製造方法に用いられるポリマーは、本発明の複合体微粒子に含まれるポリマーのところで説明されたものと同じものである。
使用されるポリマーの量は特に限定されないが、亜鉛源中(すなわち、第2混合物中)の亜鉛原子の量を酸化亜鉛に換算した量に対する重量比で、たとえば0.01〜1.0の範囲で行われる。前記範囲を下回ると複合体微粒子が得られにくく、前記範囲を上回ると酸化亜鉛結晶の析出反応が起こり難くなる場合があるため目的とする複合体微粒子が得られにくい。ポリマーの種類や他の反応条件にもよるが、上述の複層構造を持ち、粒子形状と粒子径が揃っていて分散性のよい複合体微粒子を得るためには、ポリマーの量は、上記酸化亜鉛換算量に対して、0.05〜0.8の重量比が好ましい。
【0063】
本発明の製造方法は、析出工程が、第1混合工程と第2混合工程とを有することが好ましい。第1混合工程は、亜鉛源とモノカルボン酸とを混合することで、亜鉛とモノカルボン酸とを含む第1混合物を作る工程である。第2混合工程は、前記少なくともアルコールからなる媒体と第1混合物とを混合することにより、亜鉛およびモノカルボン酸が前記媒体中に溶解または分散している第2混合物を作る工程である。
【0064】
本発明の製造方法では、ポリマーは、第1混合工程、第2混合工程、第2混合物を100℃以上の温度に保持する温度保持工程のうちのいずれか1つの工程または2以上の工程において添加される。ポリマーの添加は、複合体微粒子を析出させるまでの任意の時期に行われる。たとえば、第1混合工程において第1混合物中に添加混合したり、第2混合工程において第2混合物中に添加混合したり、第2混合物を100℃以上の温度に保持する工程において添加混合したりするなどの方法が例示される。
【0065】
本発明の製造方法では、第1混合工程が、亜鉛源をモノカルボン酸と水との混合溶媒に溶解する工程であることが好ましい。この第1混合工程により、溶液状の第1混合物が得られる。
本発明の製造方法では、第2混合工程が、100℃以上の温度に保持された前記媒体に第1混合物を添加して混合する工程であることが好ましい。この第2混合工程により、第2混合物が作られる。
【0066】
亜鉛源とモノカルボン酸とからなる第1混合物を少なくともアルコールからなる媒体に添加する場合、第1混合物が溶液であることが好ましい。第1混合物が溶液である場合、亜鉛源とモノカルボン酸とが相溶しているか、あるいは、これらとの相溶性の高い溶媒に溶解していることが望ましい。そのために使用する溶媒としては、亜鉛源及びモノカルボン酸を室温〜100℃程度までの温度で容易に溶解することができ、しかも、少なくともアルコールからなる媒体とも相溶性の高い点で、水、アルコール類、ケトン類、エステル類が好ましい。ここでいうアルコール類とは、前記したアルコールを全て包含する。
【0067】
第1混合物の添加混合は、常圧、加圧又は減圧いずれで行ってもよいが、製造コスト的に常圧で行うことが好ましい。添加混合を常圧下で行う場合には、粒子径、形状等に於いて均一性に富み、しかも分散性に優れる複合体微粒子の分散体を得たいときには、添加混合中に少なくともアルコールからなる媒体を60℃以上の温度、特に100℃以上300℃以下に維持しておくことが好ましい。添加混合する際の前記媒体の温度が60℃未満では、添加混合中又は添加混合後に第2混合物の粘度が急激に高まり、ゲル状になることがある。このような場合、攪拌が不能になり均一な混合が達成されないとか、あるいは次の工程すなわち加熱を行う際に伝熱が不十分となって温度分布ができる等の問題を誘発し、結晶性、粒子径、粒子形状等に於いて均一な複合体微粒子が得られ難い。このような問題は、第2混合物に於ける亜鉛濃度とも関連し亜鉛濃度が高い場合ほど起こり易い。これらの最適温度の下限温度は、系の圧力に応じて異なり、減圧下あるいは加圧下で行う場合は、圧力に応じて前記媒体の温度を適宜選択する必要がある。前記媒体を上記範囲内の温度に維持しながら第1混合物を添加した場合等に、モノカルボン酸の一部及び/又はアルコールの一部が蒸発に依って系外に留去されてもよい。
【0068】
第1混合物の前記媒体への添加方法としては、例えば、第1混合物を一挙に前記媒体に添加混合する方法、第1混合物を前記媒体に滴下することにより混合する方法、あるいは第1混合物を前記媒体に噴霧する方法等が採用し得る。中でも第1混合物を前記媒体上または中に連続的または間欠的に滴下する方法が、生産性高く分散性に優れる複合体微粒子を得易い点で好ましい。
【0069】
上記のようにして調製された第1混合物を、たとえば60℃以上、好ましくは100℃以上300℃未満の温度に加熱維持された前記媒体に添加混合することにより、第2混合物が得られる。第1混合物を前記媒体に添加することによって第2混合物を得る際、第1混合物および/または第2混合物中の揮発成分(モノカルボン酸、アルコール、水など)の一部を留去しながら添加(滴下など)することが好ましく採用される。
【0070】
前記少なくともアルコールからなる媒体は、第1混合物が添加混合されるときには、均一な混合物を得るために攪拌されていることが特に好ましい。
本発明の製造方法では、ポリマーの添加時期は、複合体微粒子が生成する前の段階であれば、上記いずれの工程でもよい。
ポリマーは、反応系中に速やかに広がりうるという理由で、前記媒体に用いられるアルコールに予め溶解されているか、または、任意の溶媒に溶解して反応系に添加されるのが好ましい。ポリマーの溶解に用いられる溶媒は、ポリマーを溶解しうる液体であれば特に限定はなく、たとえば、アルコール類(上述のもの)、脂肪族および芳香族カルボン酸類、脂肪族および芳香族カルボン酸エステル類、ケトン類、エーテル類、エーテルエステル類、脂肪族および芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類などの有機溶剤;水;鉱物油;植物油;ワックス油;シリコーン油からなる群から選ばれる少なくとも1つである。
【0071】
第2混合物は、亜鉛とモノカルボン酸とアルコールとの3成分を必須成分として混合されて得られるものであればよく、酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子が生成する前の段階においてポリマーが添加され、必要に応じて、該3成分以外の成分、例えば、水;ケトン類、エステル類、(シクロ)パラフィン類、エーテル類、芳香族化合物等の有機溶剤;後述する添加剤等の成分;亜鉛以外の金属成分(例えば金属の酢酸塩、硝酸塩、塩化物等の無機塩や金属アルコキシド等の有機金属アルコキシド)等を含んでいてもよい。水及び有機溶剤は、通常溶媒成分として含有される。
【0072】
第2混合物の状態は特に限定されず、例えば、溶液、ゾル、乳化物、懸濁物等であってもよい。
上述のごとくして得られた第2混合物を100℃以上、好ましくは100〜300℃、より好ましくは150〜200℃の範囲内の温度で0.1〜30時間、好ましくは0.5〜10時間維持することにより、原料の種類や組成比に応じた本発明の複合体微粒子が実用的な生産性で得られる。すなわち、前記媒体中に溶解または分散された亜鉛は、第2混合物が上記範囲内の温度で上記範囲内の時間維持されることにより、X線回折学的に結晶性の酸化亜鉛に転換される。前記媒体中には、ポリマーも溶解または分散されているので、酸化亜鉛結晶の核が析出し、結晶化が進む過程においてポリマーが複合化することによって、酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子を含む分散体が得られる。使用するポリマーの種類、前記媒体に含まれるアルコールの種類等の原料の種類や、原料仕込み組成や複合体微粒子が生成するまでの温度履歴等に基づく複合体微粒子が生成するときの反応液組成・温度等を制御することにより、複合体微粒子の内部構造や粒子形状・粒子径、含有される酸化亜鉛微粒子の粒子径等をコントロールすることができる。
【0073】
第2混合物中における各成分の存在形態は、特に限定されない。上記の反応過程に於いて、上記媒体中に溶解または分散した亜鉛が、酸化亜鉛結晶に転換される過程において、1つ又は複数の酸化亜鉛前駆体を経る場合がある。例えば亜鉛又はその化合物に、酸化亜鉛等を使用した場合が挙げられる。該酸化亜鉛前駆体としては、酸化亜鉛以外の少なくとも亜鉛原子を含むイオン又は化合物の状態を意味し、例えば亜鉛(水和物)イオン(Zn2+)、亜鉛の多核水酸化物イオン、(塩基性)酢酸亜鉛、(塩基性)サリチル酸亜鉛、(塩基性)乳酸亜鉛等の(塩基性)カルボン酸塩等として存在する場合等が挙げられる。該前駆体としてその一部又は全部が、モノカルボン酸及び/又はアルコールとの錯塩等複合組成物として存在する場合も含まれる。
【0074】
第2混合物の温度を前記範囲に設定することは、酸化亜鉛微粒子を得るために、過剰又は不要となる成分の蒸発除去の速度・量を含めた反応系の組成制御を厳密に行い易く、そのために得られる複合体微粒子の粒子径等の制御を行い易い利点がある。例えば、第1混合物を100℃以上の前記媒体に添加混合することにより100℃以上の第2混合物を得たときは、そのまま、その温度を維持してもよく、あるいは100℃以上に昇温又は降温した後、加熱してもよく、また、第1混合物を100℃未満の前記媒体に添加混合することにより第2混合物を得たときは、100℃以上に昇温すればよい。
【0075】
第2混合物中の亜鉛が酸化亜鉛微粒子に変換される過程において、第2混合物中のモノカルボン酸は変化しないか、あるいは、その一部又は全部が第2混合物中のアルコールの一部又は全部とエステル化反応を起こし、エステル化合物を生成する。
前記分散体を得るための過程に於いて、アルコール、加熱により生成する前記エステル化合物又は必要に応じて混合物中に存在せしめた溶媒の一部を蒸発除去しても構わない。
【0076】
第2混合物が水を含む場合には、得られた分散体に於ける遊離の水の量が、好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下になるまで留去を行うことが好ましい。水の量が前記範囲を越えると、前記分散体中に含有されるアルコール等他の成分の種類によっては、複合体微粒子中の酸化亜鉛結晶の結晶性が低くなり酸化亜鉛としての機能が十分発揮されない場合がある。
【0077】
生成した複合体微粒子分散体中に於ける最終組成として、前記モノカルボン酸の量は、生成した該分散体中に含有される亜鉛原子換算での総量に対して、0.5倍モル以下とすることが好ましい。その理由は、0.5倍モルを越える場合には、酸化亜鉛微粒子の結晶性が低くなり酸化亜鉛としての機能が十分発揮されない場合がある為である。従って、第2混合物中に存在せしめたモノカルボン酸量が、生成した該分散体中に含有される亜鉛原子換算での総量に対して、0.5倍モルを越える場合には、加熱する過程で、少なくとも過剰分を留去する必要がある。勿論上記比率が0.5倍モル以下であっても、加熱する過程で留去を行っても構わない。
【0078】
最終的に得られる複合体微粒子の粒子径、粒子形状、表面の極性等の制御を行う目的で、モノカルボン酸のうちの長鎖飽和脂肪酸(たとえば、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの炭素数6〜20の飽和脂肪酸)および/または特定の添加剤を、加熱する過程に於いて共存させることも可能である。該添加剤の添加時期は特に限定されず、第1混合物又は第2混合物を調製する過程又は加熱処理の過程、いずれでもよく、目的及び添加剤の種類に応じて適宜選択される。表面処理を目的とする場合は本発明の複合体微粒子が生成した後に添加するのが好ましい。
【0079】
該特定の添加剤としては、▲1▼オクタデシルアミン、ステアリルアミン等の脂肪族アミン、▲2▼メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ステアリルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチルアミノエチル)チタネート等のチタネート系カップリング剤;エチルアセトアセテ−トアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウム系カップリング剤等の各種カップリング剤およびこれらの部分加水分解物、▲3▼トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、(ポリオキシエチレン)ビス[ビス(2−クロロエチル)ホスフェート]等のリン酸エステル;メチルアシッドホスフェート、プロピルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、ビス−2−エチルヘキシルホスフェート、ジイソデシルホスフェート等の酸性リン酸エステル;トリメチルホスファイト等の亜リン酸エステル;ジメチルジチオリン酸、ジイソプロピルジチオリン酸等のチオリン酸エステル等の有機リン化合物、▲4▼ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸(ナトリウム)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム等のアニオン性界面活性剤、▲5▼ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリエチレングリコールモノラウレート、グリセロールモノステアレート等のノニオン性界面活性剤、▲6▼ラウリルジメチルアミン、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド等のカチオン性界面活性剤、▲7▼ラウリルベタイン、ステアリルアミンアセテート等の両性界面活性剤、▲8▼ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸等が例示され、これらのうちのいずれか1つが単独で使用されたり、あるいは、2以上が併用されたりする。
【0080】
本発明の製造方法に従えば、酸化亜鉛微粒子とポリマーとを含有し、0.1〜10μmの数平均粒子径と30%以下の粒子径の変動係数と(好ましくは、0.1〜2μmの数平均粒子径と15%以下の粒子径の変動係数)を有する酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子が1〜80重量%の範囲で分散含有され、アルコール及び/又は前記エステル化合物及び/又は有機溶媒を溶媒とする分散体が得られる。
【0081】
本発明の製造方法で得られた複合体微粒子の分散体は、そのまま使用することもできるが、必要に応じて、複合体微粒子粉体、溶媒置換による他の溶媒に複合体微粒子が分散した分散体等に容易に転換する事ができる。
複合体微粒子の粉体は、分散体を濾過、遠心分離、溶媒蒸発など通常行われている方法によって複合体微粒子を分散媒から分離した後、乾燥するか、または、必要に応じて乾燥物を焼成することにより得られる。必要に応じて分散体の濃縮操作を行った後、真空瞬間蒸発装置を用いる溶媒蒸発法による粉体化方法は、乾燥過程で起こりがちな複合体微粒子の2次凝集が抑制される方法であるため分散性に優れる複合体微粒子の粉体化方法として好ましい。
【0082】
本発明の製造方法で得られた複合体微粒子を含有する分散体とは異なる溶媒に複合体微粒子が分散した分散体を得る方法としては、上述した方法に従って得られた粉体を水等の分散させたい溶媒に混合した後、ボールミル、サンドミル、超音波ホモジナイザーなどの機械的エネルギーにより分散させる公知の方法、あるいは、分散体を加熱することにより分散体中の溶媒の一部又は全部を蒸発・留去しつつ、置換したい溶媒を混合するいわゆる加熱溶媒置換法等が採用し得る。分散体を構成する溶媒成分としては、特に限定されず、アルコール類、脂肪族及び芳香族カルボン酸エステル類、ケトン類、エーテル類、エーテルエステル類、脂肪族及び芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類等の有機系溶剤、水、鉱物油、植物油、ワックス油、シリコーン油等が例示され、使用目的に応じて適宜選択すればよい。
〔酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子の用途〕
以下に、本発明の複合体微粒子、および、本発明の製造方法により得られた複合体微粒子の用途の例を説明する。
【0083】
本発明の複合体微粒子、および、本発明の製造方法により得られた複合体微粒子は、たとえば、これを含む組成物として、種々の産業用途あるいは工業用途で使用されうる。フィルム、シート、繊維、樹脂板、ガラス、紙、化粧料などの付加価値を高めるために、フィルム、シート、繊維、樹脂板等を構成する樹脂組成物;フィルム、繊維、樹脂板、ガラス、紙等に塗装される塗料組成物;紙;化粧料等に本発明の複合体微粒子が添加される。
【0084】
本発明の複合体微粒子、および、本発明の製造方法により得られた複合体微粒子は、特に前記した酸化亜鉛微粒子が凝集した外殻層を有する複層構造を有するものは、光拡散性が高いので、該複合体微粒子を含有させた塗料を透明または半透明の基材(ガラス、プラスチックなど)にコーティングしてなる塗装品、あるいは、該複合体微粒子を内包する樹脂組成物の成形品は、一般照明器具、非常灯、誘導灯、表示灯などのカバー;表示板、表示パネル;透光性カバー;看板、標識、映像機器のスクリーン;液晶表示板(LCD)用バックライト拡散板等、光の拡散を必要とする部材に適用可能な光拡散体として有用であり、また、該複合体微粒子を含有した塗料のうち、印刷用インキ組成物は、該複合体微粒子が艶消し剤として有効に働くため、特にオフセット印刷用インキとして有用である。また、該複合体微粒子を含むことで、可視光透過性と可視光拡散性とを向上させた光拡散体は、液晶ディスプレーや照明器具などの装置の小型化または薄型化に有用である。
(塗料組成物および塗装品)
本発明の塗料組成物は、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子と、透明または半透明の連続相を形成しうるバインダー成分と、複合体微粒子を分散しバインダー成分を分散および/または溶解する溶媒とを含む。複合体微粒子の量は、複合体微粒子とバインダー成分との固形分合計量に対して、たとえば0.1〜80重量%、好ましくは0.5〜50重量%である。
【0085】
本発明の塗装品は、基材と、基材の表面に形成された塗膜とを備えている。基材は、たとえば、樹脂成形品、ガラスおよび紙からなる群から選ばれる1つである。樹脂成形品は、たとえば、板、シート、フィルムおよび繊維からなる群から選ばれる少なくとも1つである。基材は、好ましくは材質的に透明および/または半透明であり、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂などの合成樹脂;ガラスなどが例示される。塗膜は、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子と、複合体微粒子が分散した透明または半透明の連続相を形成したバインダー成分とを含む。複合体微粒子の量は、複合体微粒子とバインダー成分との固形分合計量に対して、たとえば0.1〜80重量%、好ましくは0.5〜50重量%である。
【0086】
複合体微粒子の量が前記範囲を上回ると塗膜の基材への密着性、塗膜自体の耐擦傷性、耐摩耗性等が不十分であるという問題があり、下回ると複合体微粒子の添加効果が不十分となるという問題がある。
本発明の塗料組成物では、塗料組成物全体に対して、たとえば、複合体微粒子とバインダー成分との固形分合計量1〜80重量%、溶媒の量10〜99重量%である。塗料組成物の残部は、必要に応じて使用される顔料等の添加剤である。
【0087】
塗料組成物に使用可能なバインダー成分は特に限定されないが、例えば、▲1▼(メタ)アクリル系、塩化ビニル系、シリコーン系、メラミン系、ウレタン系、スチレン系、アルキド系、フェノール系、エポキシ系、ポリエステル系等の熱可塑性もしくは熱硬化性合成樹脂;エチレンープロピレン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンーブタジエンゴム、アクリロニトリルーブタジエンゴム等の合成ゴムもしくは天然ゴムなどの有機系バインダー、▲2▼シリカゾル、アルカリ珪酸塩、シリコンアルコキシド、リン酸塩等の無機系バインダーなどが使用できる。これらのバインダー成分は、塗料組成物を基材に塗布乾燥して得られる膜に対する耐熱性や耐擦傷性等の要求性能、基材の種類等の使用目的に応じて適宜選択され、いずれか1つが単独で、または、2以上が混合して使用される。
【0088】
本発明の塗料組成物では、バインダー成分は、溶媒に溶解、乳化または懸濁していてもよい。
バインダー成分の溶媒としては、塗料組成物の使用目的、バインダー成分の種類などに応じて適宜選択され、例えば、アルコール類、脂肪族及び芳香族カルボン酸エステル類、ケトン類、エーテル類、エーテルエステル類、脂肪族及び芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類等の有機系溶剤;水;鉱物油、植物油、ワックス油、シリコーン油等が例示され、使用目的に応じて適宜選択すればよく、また必要に応じて2以上を任意の割合で混合して使用してもよい。バインダー成分の溶媒としては、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子の上記分散体の溶媒を使用することができる。
【0089】
本発明の塗料組成物を製造する方法は特に限定されない。例えば、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子の粉末を、バインダー成分を含む溶媒に添加混合して分散させる方法、複合体微粒子を溶媒に分散させた分散体とバインダー成分を含む溶媒とを混合する方法、複合体微粒子を溶媒に分散させた分散体にバインダー成分を添加して混合する方法等が採用し得る。分散方法は、特に限定されず、例えば攪拌機、ボールミル、サンドミル、超音波ホモジナイザー等を用いた従来公知の方法が採用し得る。
【0090】
本発明の塗料組成物は、前記した複合体微粒子の製造方法によって得られた複合体微粒子分散体に直接、バインダー成分またはバインダー成分を含む溶媒を添加混合することによっても得られる。
上述した塗料組成物の製造方法に従えば、少なくとも複合体微粒子、バインダー成分および溶媒を含む塗料組成物を得ることができる。
【0091】
本発明の塗料組成物は、任意の基材、例えば、ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムまたはシート;天然繊維、合成繊維等の繊維;塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の透明または半透明の合成樹脂板;ガラス;紙等に塗布、乾燥することによって、複合体微粒子を含む膜を形成することができる。
【0092】
膜を形成するために、必要に応じて、基材の変形温度以下の温度で加熱してもよい。加熱を行うのは、溶媒除去以外に、たとえば、バインダー成分にシリコンアルコキシド等の無機系バインダーを使用しバインダー成分の分子間の縮合反応を充分に進めることによって強靱な膜を形成したり、バインダー成分に熱硬化性樹脂を使用し熱硬化性樹脂の硬化反応を充分に進めることによって硬化膜を形成したり、バインダー成分の少なくとも一部にポリエーテルおよび/またはポリエステル等の活性水素原子を2つ以上有する樹脂とイソシアネート類等の架橋剤とを使用し最終的にポリウレタン膜を形成させたい場合など架橋反応を行う場合に架橋反応を効率良く行わせたりするためである。
【0093】
本発明の塗装品におけるバインダー成分は、上記有機系および/または無機系バインダーが、冷却固化、冷却固化硬化(架橋)、乾燥固化または乾燥硬化(乾燥架橋)してなる被膜である。
本発明の塗料組成物を塗布する方法は特に限定されず、ディッピング法、スプレー法、スクリーン印刷法、ロールコーター法、フローコート法等従来公知の方法が採用される。
【0094】
以上のようにして本発明の塗料組成物から形成された塗膜、および、以上のようにして得られた本発明の塗装品は、バインダー成分中に本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子が分散されて含有されている。このため、該塗膜および塗装品は、該複合体微粒子の有する特徴が反映された機能、すなわち、
(1)複合体微粒子による光拡散性と光透過性が使用目的に応じて制御された特性と
(2)紫外線遮弊性と
(3)複合体微粒子が良好にバインダー成分中に分散されていることによる塗膜の均一性と
(4)抗菌・防かび性と
を有する。
【0095】
複合体微粒子が、同様の形状を持ち、数平均粒子径0.1〜10μm、粒子径の変動係数30%以下(好ましくは、数平均粒子径0.1〜2μm、粒子径の変動係数15%以下)であるときには、本発明の塗料組成物から形成された塗膜、および、本発明の塗装品は、上記(1)〜(5)の特性を有し、表面平坦性を損なわずに優れた滑り性およびアンチブロッキング性を有する。
【0096】
複合体微粒子が、酸化亜鉛微粒子の凝集して構成した外殻を有するときには、複合体微粒子が外殻とその内側との界面においても光散乱を生ずるので、光拡散性に優れた膜および塗装品となる。ポリマーも外殻に存在し、複合体微粒子が中空であるときには、その特性が一層高まる。
(樹脂組成物および樹脂成形品)
本発明の樹脂組成物は、たとえば、成形材料として使用される。
【0097】
本発明の樹脂組成物は、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子と、透明または半透明の連続相を形成しうる樹脂とを含む。複合体微粒子の量は、複合体微粒子と樹脂との固形分合計量に対して、たとえば0.1〜80重量%、好ましくは0.1〜20重量%である。
本発明の樹脂成形品は、本発明の樹脂組成物を、板、シート、フィルムおよび繊維からなる群から選ばれる形状に成形したものである。この樹脂成形品は、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子と、複合体微粒子が分散した透明または半透明の連続相を形成した樹脂とを含む。複合体微粒子の量は、複合体微粒子と樹脂との固形分合計量に対して、たとえば0.1〜80重量%、好ましくは0.1〜20重量%である。
【0098】
複合体微粒子の量が前記範囲を上回ると成形品を得難く、たとえ得られたとしても成形品が機械的強度において不十分であるという問題があり、下回ると微粒子の添加効果が十分に発揮されないという問題がある。
本発明の、樹脂組成物および樹脂成形品に使用し得る樹脂の種類は特に限定されないが、使用目的に応じて適宜選択される。樹脂としては、例えば、▲1▼ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂;ポリスチレン樹脂;塩化ビニル樹脂;塩化ビニリデン樹脂;ポリビニルアルコール;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、フェノール樹脂;ユリア樹脂;メラミン樹脂;不飽和ポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;エポキシ樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂、▲2▼エチレンープロピレン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンーブタジエンゴム、アクリロニトリルーブタジエンゴム等の合成ゴムもしくは天然ゴムなどが例示され、いずれか1つが単独で使用されたり、または、2以上が併用されたりする。好ましい樹脂は、透明性に優れるという理由で、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂およびポリスチレン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1つである。より好ましい樹脂は、透明性と耐候性とに優れているという理由で、メタクリル樹脂である。
【0099】
本発明の樹脂組成物を製造する方法は特に限定されない。樹脂中に本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子を混合、分散させることによって目的とする樹脂組成物は得られるが、例えば、ペレット状または粉末状の樹脂を溶融混練する際に、複合体微粒子粉末を添加混合するマスターバッチ法、樹脂を溶解した溶液に複合体微粒子を混合分散させた後に溶媒を除去する方法等の従来公知の方法を採用できる。別法として、樹脂を製造する過程に複合体微粒子を混合分散させる方法、例えば、樹脂がポリエステル樹脂の場合、ポリエステルの製造工程中すなわちエステル交換反応〜重合反応に於ける一連の工程の任意の時期に複合体微粒子の粉末、好ましくは複合体微粒子をポリエステル原料であるグリコールに分散させてなる分散体を添加混合する方法も採用し得る。
【0100】
上述の方法に従えば、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子が樹脂中に分散含有された樹脂組成物が得られる。樹脂組成物は、ペレットなど、通常の成形材料の形態であってもよい。得られた樹脂組成物を板状、シート状、フィルム状、繊維状等に成形することによって、あるいは、樹脂組成物のシート・フィルムを上記基材に積層することによって、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子が含有され、以下の機能を同時に有する樹脂成形品を得ることができる。
(1)複合体微粒子による光拡散性と光透過性が使用目的に応じて制御された特性
(2)紫外線遮弊性
(3)複合体微粒子が良好に樹脂成分中に分散されていることによる成形品の均一性
(4)抗菌・防かび性
複合体微粒子が、同様の形状を持ち、数平均粒子径0.1〜10μm、粒子径の変動係数30%以下(好ましくは、数平均粒子径0.1〜2μm、粒子径の変動係数15%以下)であるときには、本発明の樹脂成形品は表面平坦性を損なわずに優れた滑り性およびアンチブロッキング性を有する。該樹脂成形品は、フィルム状、特に延伸操作などによって延伸されたフィルムとされることによって、複合体微粒子の存在に基づく凹凸が形成される。本発明の好ましい態様にしたがって得られた複合体微粒子を含有せしめた場合は、複合体微粒子の粒度分布が揃っており高分散しているために、フィルム表面の凹凸は、均一微細なものとなり、極めて平坦性に優れながら、滑り性、アンチブロッキング性に優れたフィルムとなる。例えばこのようにして得られたポリエステルフィルムは、磁気テープ用ベースフィルム、包装用フィルム、コンデンサー用フィルム等として有用である。
【0101】
複合体微粒子が、酸化亜鉛微粒子の凝集して構成した外殻を有するときには、複合体微粒子が外殻とその内側との界面においても光散乱を生ずるので、樹脂成形品は光拡散性に優れたものとなる。ポリマーも外殻に存在し、複合体微粒子が中空であるときには、その特性が一層高まる。
樹脂組成物シート・フィルムは、たとえば、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子を樹脂に均一分散させ、複合体微粒子と樹脂とを混合し、成形することにより作られる。混合・成形方法は、たとえば、射出成形法、押し出し成形法、キャスト重合(成形)法、カレンダー法、流延法などである。得られたシート・フィルムは、そのまま光拡散性シート・フィルムとして使用されうる。また、シート・フィルムを上記基材に積層してもよい。積層方法は、たとえば、加熱プレス法、押し出しラミネート法、キャスト重合時にフィルム一体化する方法、接着剤で貼り付ける方法などである。
【0102】
本発明の樹脂組成物より所望の形状の成形品を得る方法は特に限定されず、従来公知の方法をそのまま採用できる。以下に一例を挙げて説明する。
本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子の分散含有されたポリカーボネート樹脂板を得たいときには、例えば、ポリカーボネート樹脂ペレットまたは粉末と所定量の複合体微粒子粉末を、樹脂が溶融した状態で混練することによって樹脂中に複合体微粒子が均一に混合された組成物を得た後、そのまま連続的にあるいは一旦ペレット化した後、射出成形、押出成形、圧縮成形等によって、平面状または曲面状の板状に加工する方法が採用される。勿論、平板状成形体をさらに後加工することによって、波板状などの任意の形状に成形することも可能である。アクリル系樹脂板、塩化ビニル系樹脂板、ポリエステル系樹脂板等の樹脂板も同様にして得られる。
【0103】
本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子の分散含有されたナイロン繊維やポリエステル繊維等の繊維、ポリオレフィンフィルムやポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム等のフィルムを得たい場合には、例えば、複合体微粒子粉末と樹脂ペレットまたは粉末を溶融混練することによって樹脂中に複合体微粒子が均一に混合された組成物を得た後、そのまま連続的にあるいは一旦ペレット化した後、溶融紡糸等の従来公知の繊維化方法、あるいは押出成形によりシート状に成形した後、必要に応じて一軸または2軸に延伸操作を施すという従来公知の(延伸)フィルムの製法を採用すればよい。
【0104】
本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子の分散含有されたポリエステル繊維あるいはポリエステルフィルムを得るためには、従来公知の以下の別法も採用し得る。
すなわち、ポリエステル繊維を得る方法としては、ポリエステルの製造工程中すなわちエステル交換反応〜重合反応に於ける一連の工程の任意の時期に複合体微粒子を、たとえば0.1〜50重量%の割合でグリコールに分散させてなる分散体を添加混合し、ポリエステルの重合反応を完結させることによって、ポリエステル中に複合体微粒子が分散含有されたポリエステル重合物を得た後、従来公知の方法に従って溶融紡糸する方法を採用すればよい。
【0105】
一方、ポリエステルフィルムを得る為には、同様にしてポリエステル中に複合体微粒子が分散含有されたポリエステル重合物を得た後、押出成形によってシート状に押しだした後、必要に応じて一軸または2軸方向に延伸処理を施す方法を採用することができる。
(紙)
本発明の紙は、抄造されたパルプと、前記パルプ中に分散された本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子とを有する。複合体微粒子の量は、パルプに対して0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜20重量%である。前記範囲を下回ると複合体微粒子の添加効果が不十分であるという問題があり、上回ると紙の機械的特性を低下させるという問題がある。
【0106】
紙とは、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子を含有するものであればよく、例えば内添紙、塗工紙、含浸紙、フィルムラミネート紙等の加工紙が例示される。
内添紙とは、パルプの叩解時から抄紙されるまでの工程に於いて複合体微粒子を任意の時期に添加混合せしめることにより得られる、複合体微粒子を紙の内部および/または外表面に分散含有する紙を意味する。複合体微粒子の添加混合方法は特に限定されず、通常、複合体微粒子を粉体のまま、あるいは、水等に分散せしめた分散液の状態で行うことができる。また、抄紙、乾燥するまでの工程は、従来公知の抄紙方法に準じて行えばよい。用いられる原料も従来公知のものをそのまま使用できる。例えば、パルプをパルパー等によって叩解することによってパルプスラリーを調製する。該スラリーに複合体微粒子の水性分散液を添加混合した後、抄紙工程、乾燥工程を経て、複合体微粒子の分散含有された紙を得ることができる。この際、必要に応じて、サイズ剤、硫酸バンド、紙力増強剤等を任意の段階で添加しても良い。
【0107】
塗工紙とは、複合体微粒子が含有された塗料を紙基材上に塗布、乾燥することにより複合体微粒子を含有する膜の形成されたものである。含浸紙とは、複合体微粒子が分散含有されたバインダーを含むまたは含まない水性または有機溶媒分散液等に紙基材を含浸、乾燥することにより、複合体微粒子が紙の内外表面に固着してなるものを意味する。
【0108】
これら、塗工紙、含浸紙の製法は特に限定されず、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子を使用することを除けば、従来公知の一般的な製法により得られる紙を基材とし、従来公知の塗工法、含浸法をそのまま適用できる。
使用する複合体微粒子を含有する塗料組成物、分散液の組成、使用する溶媒、バインダー成分の種類およびこれらの調製方法等は、従来公知の原料をそのまま使用でき、従来公知の調製方法に従って調製すればよい。
【0109】
塗料組成物、分散液に於ける複合体微粒子の含有量は、固形分中0.1〜100重量%の範囲であればさらに限定されず、使用目的等によって適宜選択される。
ここでいう固形分とは、該塗料、分散液中に含有される酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子とバインダー成分との総量を意味する。塗工紙を作るために使用される塗料組成物としては、上述の本発明の塗料組成物のうちの溶媒を含むものが挙げられる。塗工紙を作るために使用される分散液の分散媒としては、上述の本発明の塗料組成物に使用されうる溶媒が挙げられる。塗料組成物中に、その使用目的に応じて、これら以外の顔料、耐水化剤、潤滑剤、消泡剤、流動変性剤、保水剤等の添加剤を混合せしめてもよい。
【0110】
フィルムラミネート紙は前記した方法に従って得られた複合体微粒子を分散含有する高分子フィルムを紙基材に貼り付けてなるものを意味する。高分子フィルムとしては、上述の本発明の樹脂成形品が使用されうる。
以上の製造方法に従って得られる紙は、外観に優れる紙として有用である。得られる紙の用途は任意であり、例えばアート紙、壁紙をはじめ多様な用途で使用することができるものである。
【0111】
本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子が、同様の形状を持ち、数平均粒子径0.1〜10μm、粒子径の変動係数30%以下(好ましくは、数平均粒子径0.1〜2μm、粒子径の変動係数15%以下)であるときには、表面平坦性と光沢と印刷適性等の改善された紙を得ることができる。
(化粧料)
本発明の化粧料は、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子を0.1重量%以上含有する。複合体微粒子の量は、通常、化粧料の固形分の合計重量に対して0.1〜50重量%である。上記必須成分の他に目的に応じて、▲1▼液体油脂、固体油脂、ロウ類、炭化水素等の油分と、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類と、からなる群から選ばれる少なくとも1つ、▲2▼界面活性剤、増粘剤、香料、薬剤、酸化防止剤、キレート剤、色素、水、防腐・防カビ剤からなる群から選ばれる少なくとも1つなど、通常、化粧料に用いられる成分が本発明の効果を損なわない範囲で配合される。さらに、▲3▼カオリン、タルク、マイカ等の体質顔料と、酸化鉄系、TiO系等の無機着色顔料と、赤色202、黄色4等の有機着色顔料とからなる群から選ばれる少なくとも1つ、および/または、▲4▼安息香酸系、桂皮酸系、サリチル酸系、ベンゾフェノン系等の有機系紫外線吸収剤からなる群から選ばれる少なくとも1つも、複合体微粒子と併用することができる。
【0112】
本発明の化粧料は、従来よりものびが良く、しかも、紫外線を遮蔽することのできる化粧料である。即ち、本発明の化粧料に於ける複合体微粒子の配合目的は、主に日焼け止めにある。
本発明の化粧料の用途は特に限定されず、パウダー状、クリーム状あるいは油性ファンデーション、化粧水、乳液、化粧油、クリーム等のフェーシャル化粧料、口紅、アイシャドー等のメーキャップ化粧料等として使用することができる。
【0113】
該化粧料の組成は、本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子を含有するものであれば、さらに限定されず、化粧料の用途(種類)に応じた従来公知の化粧料組成物中に該複合体微粒子を含有せしめたものである。従って、一般に化粧料で使用されている原料をそのまま使用することができる。
【0114】
従って、本発明の化粧料を製造する方法は特に限定されず、化粧料の用途(種類)に応じた従来公知の化粧料組成物を製造する任意の時期に該複合体微粒子を、必要量を添加混合し分散せしめればよい。本発明の複合体微粒子および/または本発明の製造方法により得られた複合体微粒子は、凝集しにくく、通常の化粧料組成物に対して容易に分散し得るものである。従って、該複合体微粒子の分散方法は、一般に化粧料粉末に用いられている混合分散方法をそのまま適用することができるとともに該方法に従えば該複合体微粒子が高分散した化粧料が得られる。また、該複合体微粒子を添加混合する際、該微粒子はそのまま添加混合してもよいが、必要に応じて、例えばアニオン性、カチオン性、ノニオン性および両性等の界面活性剤、金属石鹸、シリコーン等による、化粧料粉末に一般に用いられている親油化あるいは親水化等を目的とした表面処理法を行ってもよい。表面処理は、添加混合に先だって行ってもよく、あるいは添加混合過程で行ってもよい。
【0115】
本発明に係る複合体微粒子を含有する化粧料は、
(1)複合体微粒子による光拡散性と光透過性が使用目的に応じて制御された特性と、
(2)紫外線遮蔽性と、
(3)化粧品組成物中における高分散性と、
(4)抗菌・防かび性(殺菌性)と、
を有する。
【0116】
複合体微粒子が、酸化亜鉛微粒子の凝集して構成した外殻を有し、ポリマーも外殻に存在し、複合体微粒子が中空であるときには、本発明の化粧料は、保湿性、しっとり感を持つことができ、香料などを微粒子に保持させることにより香料などの徐放機能を持たせることも可能である。
ただし、本発明に係る複合体微粒子の用途は上述したものに限定されない。
【0117】
【実施例】
以下に、この発明の実施例と、この発明の範囲を外れた比較例とを示すが、この発明は下記実施例に限定されない。
実施例および比較例で得られた複合体微粒子について、結晶性、粒子径および形状、分散性、微粒子組成、酸化亜鉛微粒子の大きさおよび形状等の物性又は物性値、複合体微粒子を含有する膜の形成されたフィルム、ガラス等の光学的特性などは以下の方法により分析、評価した。分析、評価に先だって粉末化する必要のある場合は、以下の方法に従って、粉末化した後、得られた粉末を測定試料とした。
【0118】
(結晶性)
複合体微粒子を粉末化した後、粉末X線回折測定により結晶の種類を同定した。
(複合体微粒子の平均粒子径、粒子径の変動係数)
1万倍の走査型電子顕微鏡像の任意の粒子100個の粒子径(長径)を実測して、複合体微粒子の数平均粒子径を下式より求めた。
【0119】
【数1】

Figure 0003554369
ここで、dは数平均粒子径、Dは個々の粒子の長径、nは粒子数である。
【0120】
【数2】
Figure 0003554369
ここで、CVは粒子径の変動係数、σn−1 は粒子径分布標準偏差である。
粒子径分布標準偏差は、次式で計算される。
【0121】
【数3】
Figure 0003554369
(粒子形状)
1万倍の走査型電子顕微鏡により、微粒子100個につき下式により求めた長短度(長径/短径比)を判定基準として判定した。
【0122】
【数4】
Figure 0003554369
ここで、Liは個々の粒子の長径、Biは個々の粒子の短径である。
判定基準は、長短度が1.0以上、1.2未満を球状とし、1.2以上、5.0以下を楕円球状とした。
(酸化亜鉛微粒子の大きさ、形状)
1万倍〜10万倍の走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡により判定した。
【0123】
複合体微粒子断面像は、複合体微粒子粉末を樹脂に包埋し薄片を切り出しこれを試料として透過型電子顕微鏡像より得た。
(微粒子組成:酸化亜鉛濃度)
粉末試料を、空気中600℃で2時間焼成し、灰分を酸化亜鉛として重量基準で求めた。
【0124】
(微粒子含有フィルム等の光学的特性)
分光特性については、自記分光光度計(UV−3100、(株)島津製作所)により照射波長800〜200nmに於ける透過率を測定し、可視域に於ける(全光線)透過率、紫外線遮蔽能等を評価した。
全光線透過率とヘイズは、濁度計(NDH−1001 DP 日本電色工業(株))により測定し評価した。
【0125】
(実施例1)
攪拌機、滴下口、温度計、還流冷却器を備えたガラス製反応器中で、市販の酸化亜鉛粉末0.3kgを、酢酸1.5kgとイオン交換水1.5kgの混合溶媒に添加混合した後、混合物を攪拌しながら80℃まで昇温することにより酸化亜鉛を混合溶媒に溶解して均一な亜鉛含有溶液を得た。
【0126】
次に、攪拌機、滴下口、温度計、留出ガス出口を備え外部より熱媒加熱し得る20リットルのガラス製反応器に2−ブトキシエタノール12kgを仕込み、内温を154℃まで加熱昇温し、その温度に保持した。これに、80℃に保持された亜鉛含有溶液3.3kgを、定量ポンプにより30分かけて滴下して混合した。この滴下混合により、ボトムの温度は154℃から134℃まで低下した。滴下終了後、内温を昇温し、167℃に達した時点で、この混合物に、メタクリル酸メチル−アクリル酸共重合ポリマー(メタクリル酸メチル/アクリル酸=9/1の重量比、重量平均分子量7,500)53gを2−ブトキシエタノールに溶解した溶液1.5kgを添加して混合し、さらに170℃に達した後、該温度で2時間保持することにより、微粒子分散体10.65kgを得た。
【0127】
分散体中に含有されている微粒子を遠心分離によって分散媒から分離し、分離された微粒子をイソプロピルアルコールで洗浄した後、50℃で24時間真空乾燥(10Torr)することによって微粒子粉体P1を得た。
微粒子粉体P1は、走査型電子顕微鏡像より求めた数平均粒子径が2.0μmであり、粒子径8〜30nmの酸化亜鉛微粒子(数平均粒子径20nm)が外殻層に局在する複層構造を有する微粒子であることが透過型電子顕微鏡観察により確認された。さらに、微粒子粉体P1を破砕した後、破砕物を試料として走査型電子顕微鏡で観察することにより、微粒子は中空であることが確認された。また、微粒子粉体P1におけるZnO含有量は87.7重量%であった。また、X線回折測定により、ZnO結晶であることが確認され、元素分析、FT−IR等によりメタクリル酸メチル−アクリル酸共重合ポリマーが含有されていることが確認された。これらの結果から、微粒子粉体P1は、酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子であることが確認された。
【0128】
透過型電子顕微鏡による微粒子の断面像を図1に、外殻層に含有されるZnO超微粒子の透過型電子顕微鏡像を図2に示す。図1では、画面の右下の3本線の端から端までの長さが1.0μmである。図1において黒い小さな点が酸化亜鉛微粒子であり、黒い小さな点が多数凝集して塊状の複合体微粒子の外殻を構成しているのがわかる。図2では、画面の右下の3本線の端から端までの長さが20nmである。図2において、グレー〜黒色の像は、酸化亜鉛微粒子である。酸化亜鉛微粒子が多数凝集している。
【0129】
(実施例2〜5)
実施例1において、メタクリル酸メチル−アクリル酸共重合ポリマーの代わりに表1に示すポリマーを使用したこと、および、表1に示す反応条件を採用したこと以外は実施例1と同様にして酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子の分散体を得、複合体微粒子粉体P2〜P5を得た。得られた複合体微粒子粉体P1〜P5の諸物性を表2に示した。
【0130】
【表1】
Figure 0003554369
【表2】
Figure 0003554369
(実施例6〜8)
実施例1で得られた微粒子粉体P1を用いて以下の組成よりなる塗料(1)〜(3)を調製した。
Figure 0003554369
塗料(1)〜(3)をそれぞれバーコーターを用いてガラス板上に塗布して乾燥することによりガラス板上に、表に記載した厚みの塗膜を形成し、塗装品(1)〜(3)を得た。塗装品(1)〜(3)の光学的物性を下表に示す。
【0131】
Figure 0003554369
上表にみるように、本発明の塗装品は、光拡散性の尺度であるヘイズが、基材であるガラス板に比べて非常に大きくなっており、しかも、全光線透過率がガラス板とほぼ同等かまたはその75%程度であり光透過性は良好である。
【0132】
(比較例1および2)
実施例6に於いて、微粒子粉体P1の代わりに、平均粒子径0.02μmのZnO超微粒子(比較例1)、フランス法で得られた酸化亜鉛微粒子(亜鉛華1号(特製)、堺化学製)をそれぞれ使用したこと以外は、実施例6と同様にして比較用塗料(1)と(2)とを調製し、ガラス板上に塗布、乾燥することにより塗膜を形成し、比較用塗装品(1)と(2)とを得た。得られた比較用塗装品(1)と(2)の光学的物性を下表に示す。
【0133】
Figure 0003554369
実施例6〜8と比較例1〜2との比較から、本発明の特定の複合体微粒子を含有する組成物は、高い光透過率(全光線透過率)を有しながら優れた光拡散性(拡散透過率=全光線透過率×ヘイズ)を有するものであること、しかも、優れた光拡散性が、組成物中に含有されている複合体微粒子量が少量でも発揮されることが明らかである。
【0134】
(実施例9〜10)
実施例1で得られた微粒子粉体P1を用いて、以下の組成よりなる塗料(4)を調製した。
Figure 0003554369
該塗料をバーコーターを用いてポリエステルフィルム、メタクリル樹脂板上に塗布し、乾燥することにより塗装品(4)、(5)を得た。これらの塗装品の光学的物性を下表に示す。
【0135】
Figure 0003554369
(実施例11)
実施例4で得られた微粒子粉体P4の2重量部とポリカーボネート樹脂ペレット998重量部を混合し溶融混練りすることにより、微粒子0.2重量%が均一に分散した溶融物を得、引き続き押し出し成形することによって、厚み5.0mmのポリカーボネート板を得た。得られたポリカーボネート板は、複合体微粒子が高分散した、全光線透過率が85%以上と可視光透過性に優れ、紫外線防止効果に優れるものであった。
【0136】
(実施例12)
実施例1で得られた微粒子粉体P1の25重量部とメタクリル樹脂ペレット475重量部を混合し溶融混練りすることにより、微粒子5重量%が均一に分散した溶融物を得、引き続き押し出し成形することによって、厚み2mmのメタクリル樹脂シートを得た。得られたシートは、微粒子が高分散した、全光線透過率が83%、ヘイズが86%と、高い可視光透過性と優れた光拡散性を有し、しかも、紫外線防止効果に優れるものであった。
【0137】
(比較例3)
実施例12に於いて、微粒子粉体P1の代わりに、フランス法で得られた酸化亜鉛微粒子(亜鉛華1号:堺化学製)25重量部を用いる以外は、実施例12と同様にして、微粒子5重量%を含有する、厚み2mmのメタクリル樹脂シートを得た。得られたシートは、微粒子が2次凝集した不均一な状態で含有された、透明感がなく白濁したものであった。
【0138】
(実施例13)
実施例2で得られた微粒子粉体P2の2重量部とポリエステル樹脂ペレット98重量部を混合し溶融混練りすることにより複合体微粒子2重量%が均一に分散したポリエステル組成物を得、押し出し成形によってシート状に成形した後、さらに延伸することによって厚み40μmのポリエステルフィルムを得た。該フィルムは、微粒子が均一に高分散したフィルムであり、可視光透過性と光拡散性に優れ、紫外線防止効果に優れるものであった。
【0139】
(比較例4)
実施例13において、実施例1で得られた微粒子粉体P1の代わりにフランス法で得られた酸化亜鉛微粒子(亜鉛華1号:堺化学製)を用いる以外は、実施例13と同様にして、該酸化亜鉛微粒子を2重量%含有する、厚み40μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムは、微粒子が2次凝集した状態で含有されたものであり、そのため、紫外線防止効果が低く、しかも透明感がなく白濁したものであった。
【0140】
実施例13および比較例4でそれぞれ得られたフィルムの表面を透過型電子顕微鏡により観察した結果、実施例13で得られたフィルムの表面は、微粒子の存在に基づく均一微細な突起で覆われているのに対し、比較例4で得られたフィルムの表面は、微粒子が凝集しているために粗大な突起が存在する等不均一な突起を有する、粗悪なものであった。
【0141】
(実施例14)
実施例13において、微粒子粉体P2の代わりに実施例4で得られた微粒子粉体P4を用いる以外は、実施例13と同様にして、微粒子粉体P4が2重量%含有されたポリエステル組成物を得た後、溶融紡糸することによって、ポリエステル繊維を得た。該繊維は、微粒子が均一に高分散した繊維であり、透明感があり、紫外線防止効果に優れるものであった。
【0142】
(比較例5)
実施例14において、微粒子粉体P4の代わりにフランス法で得られた酸化亜鉛微粒子(亜鉛華1号:堺化学製)を用いる以外は、実施例14と同様にして、該酸化亜鉛微粒子が含有されたポリエステル繊維を得た。得られた繊維は、微粒子が2次凝集した状態で含有されたものであり、そのため紫外線防止効果が低く、しかも透明感がなく白濁したものであった。
【0143】
(実施例15)
実施例4で得られた分散体より分散体中に含まれる溶媒を遠心分離操作によって除去した。得られた若干量の溶媒分を含む複合体微粒子をイオン交換水に分散させ、再度遠心分離した。この操作を数回繰り返した後、複合体微粒子をイオン交換水に分散させることによって、微粒子が20重量%含まれる水分散体50重量部を得た。
【0144】
該水分散体50重量部、バインダー樹脂としてアクリルエマルション(株式会社日本触媒製アクリセットR ES−285E、固形分量50重量%)20重量部を混合することにより塗料を調製し、該塗料にポリエステル繊維を浸漬して乾燥することによって微粒子目付け量7.0g/mのポリエステル繊維を得た。該繊維は、紫外線を有効にカットする、透明感に優れるものであった。
【0145】
(比較例6)
フランス法で得られた酸化亜鉛微粒子(亜鉛華1号:堺化学製)10重量部をイオン交換水40重量部に添加して混合し、超音波ホモジナイザーによって分散させることによって、微粒子が20重量%分散含有される水分散体50重量部を得た。該水分散体を用いて、実施例15と同様の操作を行うことによって、微粒子目付け量6.8g/mのポリエステル繊維を得た。得られた繊維は紫外線防止効果を有するものの、白濁したものであった。
【0146】
(実施例16)
実施例4で得られた微粒子粉体P4を配合した、下記組成を有する化粧料(O/W型クリーム)を製造した。
<組成>
(水相部)
(a) 微粒子粉体P4 6重量部
(b) プロピレングリコール 5重量部
(c) グリセリン 10重量部
(d) 水酸化カリウム 0.2重量部
(e) イオン交換水 45重量部
(油相部)
(f) セタノール 5重量部
(g) 流動パラフィン 5重量部
(h) ステアリン酸 3重量部
(i) ミリスチン酸イソステアリル 2重量部
(j) モノステアリン酸グリセリン 2重量部
成分(a) 〜(e) を攪拌混合して80℃に保って水相部を調製した。一方、成分(f) 〜(j) を均一混合して80℃に保つことにより油相部を調製した。水相部に油相部を加えて攪拌し、ホモミキサーで乳化させた後、室温に冷却することによってクリームを製造した。得られたクリームは透明感を有し、しかも紫外線防止効果に優れるものであった。
【0147】
(実施例17)
実施例16において、微粒子粉体P4の代わりに実施例1で得られた微粒子粉体P1を用いる以外は、実施例16と同様にしてクリームを製造した。
得られたクリームは、紫外線防止効果に優れるものであった。
(比較例7)
実施例16において、実施例4で得られた微粒子粉体P4の代わりにフランス法で得られた酸化亜鉛微粒子粉末(亜鉛華1号:堺化学製)を用いる以外は、実施例16と同様にしてクリームを製造した。
【0148】
得られたクリームは、微粒子の分散性が不良であり、そのため手触り、のびが不十分であり、しかも白色度が高く不透明感の高いものであった。
(実施例18)
実施例2で得られた微粒子粉体P2をイオン交換水に添加混合することにより、微粒子濃度が10重量%の水性分散液を調製した。
【0149】
次に、定量用濾紙(東洋製紙(株)製:品番5C)をナイアガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダード・フリーネス400mlに調製したパルプに、水性分散液を、パルプに対する微粒子重量比が1重量%となるよう添加混合した。次に得られたパルプスラリーを、固形分濃度0.1重量%となるよう希釈し、タッピ・シートマシンにより脱水し、プレスすることによって坪量75g/mに抄紙した。引き続いて回転型乾燥機で100℃で乾燥することによって、微粒子を1重量%含有する紙を得た。得られた紙は、微粒子の分散状態が良好であり、そのため紫外線遮蔽性に優れ、表面平坦性に優れるものであった。
【0150】
(比較例8)
実施例18において、実施例2で得られた微粒子粉体P2の代わりに、フランス法で得られた酸化亜鉛微粒子粉末(亜鉛華1号:堺化学製)を用いる以外は、実施例17と同様にして紙を製造した。得られた紙は、微粒子が2次凝集した状態で含有されたものであり、そのため紫外線防止効果が低く、さらに表面に凝集粒子に基づく粗大な突起が存在する等表面性状が粗悪なものであった。
【0151】
【発明の効果】
本発明の複合体微粒子は、酸化亜鉛微粒子とポリマーとを含有し、酸化亜鉛微粒子とポリマーとの合計重量に対して、酸化亜鉛微粒子が50〜99重量%であるので、紫外線遮蔽能を有し、可視光透過性と光拡散性が制御され、分散性に優れている。
【0152】
本発明の複合体微粒子は、0.1〜10μmの数平均粒子径を有するときには、これを含む塗膜および成形品が微細な表面凹凸を有するので表面平坦性を損なわずに滑り性とアンチブロッキング性を有する、という更なる利点を有する。
本発明の複合体微粒子は、0.1〜10μmの数平均粒子径を有し、酸化亜鉛微粒子が0.005〜0.1μmの数平均粒子径を有し、酸化亜鉛微粒子の数平均粒子径が複合体微粒子の数平均粒子径に対して1/1000〜1/10であるときには、さらに、高い紫外線遮蔽能と高い可視光透過性を発揮するという利点を有する。
【0153】
本発明の複合体微粒子は、球状および/または楕円球状であるときには、さらに、樹脂や塗料溶媒への分散しやすさが高まるという利点を有する。
本発明の複合体微粒子は、酸化亜鉛微粒子が凝集して構成された外殻を有するときには、さらに、優れた光拡散性を有する。
本発明の複合体微粒子は、中空であるときには、光拡散性が特に高くなるばかりか、多孔質微粒子またはマイクロカプセルとしての機能を有することができる。
【0154】
本発明の複合体微粒子は、ポリマーが1個以上の極性の原子団を有するときには、さらに、化学的安定性と機械的特性に優れるという利点を有する。
本発明の複合体微粒子は、ポリマーの有する極性の原子団が、カルボキシル基、アミノ基、4級アンモニオ基、アミド基、イミド結合、水酸基、カルボン酸エステル結合、ウレタン基、ウレタン結合、ウレイド基、ウレイレン結合、イソシアネート基、エポキシ基、リン酸基、金属水酸基、金属アルコキシ基およびスルホン酸基からなる群から選ばれる少なくとも1つであるときには、化学的安定性が一層高まり、機械的特性の中でも特に圧壊強度などの機械的強度に優れるという利点を有する。
【0155】
本発明の複合体微粒子の製造方法は、亜鉛と、モルカルボン酸と、ポリマーと、亜鉛・モノカルボン酸・ポリマーを溶解または分散させ得る、少なくともアルコールからなる媒体とを含む混合物を100℃以上の温度に保持することにより、酸化亜鉛微粒子とポリマーとを含有する酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子を析出させる析出工程を含むので、紫外線遮蔽能を有し、可視光透過性と光拡散性が制御され、分散性に優れた酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子を生産性良く簡易なプロセスで製造することのできる極めて実用性に富んだ製法である。
【0156】
本発明の製造方法は、析出工程が、亜鉛源とモノカルボン酸とを混合することで、亜鉛とモノカルボン酸とを含む第1混合物を作る第1混合工程と、少なくともアルコールからなる媒体と第1混合物とを混合することにより、亜鉛およびモノカルボン酸を媒体中に溶解または分散させた第2混合物を作る第2混合工程とを含むときには、さらに、分散性に優れた複合体微粒子を得やすいという利点を有する。
【0157】
本発明の製造方法は、第1混合工程が亜鉛源をモノカルボン酸と水との混合溶媒に溶解する工程であるときには、さらに、粒子径の微細な(数平均粒子径0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子を含む複合体微粒子が得られ易いという利点を有する。
本発明の製造方法は、第2混合工程が100℃以上の温度に保持された媒体に第1混合物を添加して混合する工程であるときには、さらに、粒子径、粒子形状、粒子構造等の均一性に富む複合体微粒子が得られ易いという利点を有する。
【0158】
本発明の製造方法は、ポリマーが1個以上の極性の原子団を有するときには、さらに、数平均粒子径0.005〜0.1μmの微細な酸化亜鉛微粒子が得られやすく、しかも、粒子径の変動係数30%以下の粒子径が揃った粒子形状の均一な複合体微粒子が得られやすいという利点を有する。
本発明の製造方法は、ポリマーの有する極性の原子団が、カルボキシル基、アミノ基、4級アンモニオ基、アミド基、イミド結合、水酸基、カルボン酸エステル結合、ウレタン基、ウレタン結合、ウレイド基、ウレイレン結合、イソシアネート基、エポキシ基、リン酸基、金属水酸基、金属アルコキシ基およびスルホン酸基からなる群から選ばれる少なくとも1つであるときには、さらに、化学的安定性が一層高まり、機械的特性の中でも特に圧壊強度などの機械的強度に優れる複合体微粒子が得られやすいという利点を有する。
【0159】
本発明の製造方法において、亜鉛源として酸化亜鉛、水酸化亜鉛および酢酸亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1つの亜鉛化合物を用いると、薄片状酸化亜鉛結晶の生成反応を妨げる不純物を実質的に含まず、しかも、結晶と微粒子との大きさと形状を制御しやすい。
本発明の製造方法において、1気圧で200℃以下の沸点を有する飽和脂肪酸をモノカルボン酸として用いると、反応系内におけるモノカルボン酸の量を制御し易く、従って酸化亜鉛結晶の析出反応を厳密に制御し易い。
【0160】
本発明の製造方法において、ポリマーの量が、亜鉛源中の亜鉛原子の量を酸化亜鉛に換算した量に対する重量比で0.01〜1.0であると、さらに、粒子径と粒子形状が均一性に富む複合体微粒子が得られ易いという利点を有する。
本発明の複合体微粒子および本発明の製造方法により得られた複合体微粒子は、種々のフィルム、繊維、シート等の樹脂成形品、ガラス製品、塗料、化粧料等に配合することにより、バインダー成分、樹脂や溶媒などの媒体に均一に分散されやすく、樹脂成形品、ガラス製品、塗料、化粧料等に、紫外線遮蔽能、抗菌性、防かび性を付与し、更に可視域〜赤外域における光拡散性と光透過性の制御機能を付与することができる。
【0161】
該本発明の複合体微粒子および本発明の製造方法により得られた複合体微粒子をフィルム、紙等の基材に含有せしめることにより、これらの基材に良好な滑り性を付与することもできる。
本発明の塗料組成物は、本発明の複合体微粒子と、透明まはた半透明の連続相を形成しうるバインダー成分と、複合体微粒子を分散しバインダー成分を分散および/または溶解する溶媒とを含むので、紫外線遮蔽能を有し、可視光透過性と光拡散性が制御されたものとなる。
【0162】
本発明の塗料組成物は、本発明の製造方法により得られた複合体微粒子と、透明まはた半透明の連続相を形成しうるバインダー成分と、複合体微粒子を分散しバインダー成分を分散および/または溶解する溶媒とを含むので、紫外線遮蔽能を有し、可視光透過性と光拡散性が制御されたものとなる。
本発明の塗装品は、透明または半透明の基材と、本発明の塗料組成物を含み、その基材の表面に形成された塗膜とを備えているので、紫外線遮蔽能を有し、可視光透過性と光拡散性が制御されたものとなる。
【0163】
本発明の樹脂組成物は、本発明の複合体微粒子と、透明まはた半透明の連続相を形成しうる樹脂とを含むので、紫外線遮蔽能を有し、可視光透過性と光拡散性が制御されたものとなる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の製造方法により得られた複合体微粒子と、透明まはた半透明の連続相を形成しうる樹脂とを含むので、紫外線遮蔽能を有し、可視光透過性と光拡散性が制御されたものとなる。
【0164】
本発明の樹脂成形品は、本発明の樹脂組成物を、板、シート、フィルムおよび繊維からなる群から選ばれる形状に成形したものであるので、紫外線遮蔽能を有し、可視光透過性と光拡散性が制御されたものとなる。
本発明の紙は、抄造されたパルプと、パルプ中に分散された本発明の複合体微粒子とを備え、複合体微粒子の量がパルプに対して0.01〜50重量%であるので、紫外線遮蔽能と可視光透過性に優れ可視光拡散性が制御されたものとなる。
【0165】
本発明の紙は、抄造されたパルプと、パルプ中に分散された、本発明の製造方法により得られた複合体微粒子とを備え、複合体微粒子の量がパルプに対して0.01〜50重量%であるので、紫外線遮蔽能と可視光透過性に優れ可視光拡散性が制御されたものとなる。
本発明の化粧料は、本発明の複合体微粒子を0.1重量%以上含有するので、紫外線遮蔽能と可視光透過性に優れ可視光拡散性が制御されたものとなる。
【0166】
本発明の化粧料は、本発明の製造方法により得られた複合体微粒子を0.1重量%以上含有するので、紫外線遮蔽能と可視光透過性に優れ可視光拡散性が制御されたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた粉体P1の透過型電子顕微鏡像である。
【図2】実施例1で得られた粉体P1中の酸化亜鉛微粒子の透過型電子顕微鏡像である。[0001]
[Industrial applications]
The present invention provides a composite fine particle containing zinc oxide and a polymer, a method for producing the same, And using the composite fine particles Paint composition and Resin composition On things Related.
[0002]
[Prior art]
(Conventional technology of zinc oxide fine particles)
Since the zinc oxide fine particles are excellent in ultraviolet shielding ability (absorption or scattering), they are contained in a coating film, a resin molded product, or the like provided with ultraviolet shielding ability. However, zinc oxide fine particles have a problem of low dispersibility because they are easily aggregated.
[Conventional technology of paint composition, painted product, resin composition, resin molded product]
As the light diffusing composition, a composition in which inorganic transparent fine particles such as calcium carbonate, silica, and barium sulfate are dispersed in a binder component (for example, methacrylic resin) capable of dispersing the fine particles is known. The light diffusing composition is used as a coating material for forming a light diffusing layer on the surface of a transparent substrate or as a molding material for forming a molded article having light diffusing properties to constitute a light diffusing body. The light diffuser exhibits light diffusivity by scattering light at the interface between the inorganic transparent fine particles and the binder component based on the refractive index difference between the inorganic transparent fine particles and the binder component.
[0003]
However, inorganic transparent fine particles such as calcium carbonate, silica, and barium sulfate do not have a function of shielding ultraviolet rays. In addition, this light diffuser has low mechanical properties due to low affinity between the inorganic transparent fine particles and the binder component. In addition, since this light diffuser needs to include a large amount of inorganic transparent fine particles in order to realize high light diffusivity, the light transmittance is reduced, and the mechanical properties are further reduced.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide zinc oxide-polymer composite fine particles which have an ultraviolet shielding ability, have controlled visible light transmittance and light diffusion, and are excellent in dispersibility.
Another object of the present invention is to provide a production method capable of producing such zinc oxide-polymer composite fine particles with high productivity.
[0005]
Still another object of the present invention is to provide a coating composition having an ultraviolet shielding ability and having a controlled visible light transmittance and light diffusion property. and Resin composition Things To provide.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
(Zinc oxide-polymer composite fine particles)
The zinc oxide-polymer composite fine particles of the present invention, Particles with a hollow inside, Contains zinc oxide fine particles and polymer, The outer shell is formed by agglomerated zinc oxide fine particles, and With respect to the total weight of the zinc oxide fine particles and the polymer, Before The content of the zinc oxide fine particles is 50 to 99% by weight.
[0007]
The composite fine particles of the present invention preferably have a number average particle diameter of 0.1 to 10 μm, and a coefficient of variation of the particle diameter is 30% or less.
When the composite fine particles of the present invention have a number average particle diameter of 0.1 to 10 μm and the coefficient of variation of the particle diameter is 30% or less, the zinc oxide fine particles have a number average particle diameter of 0.005 to 0.1 μm. And the number average particle diameter of the zinc oxide fine particles is preferably 1/10 to 1/1000 with respect to the number average particle diameter of the composite fine particles.
[0008]
The composite fine particles of the present invention are, for example, spherical and / or elliptical.
The composite fine particles of the present invention have high light diffusivity. ,acid It has an outer shell formed by aggregating zinc oxide fine particles. In this case, the inside of the outer shell is hollow Therefore, Composite fine particles with even better light diffusion It You.
The composite fine particles of the present invention In the outer shell The contained polymer has, for example, one or more polar atomic groups. Polar atomic groups include, for example, a carboxyl group, an amino group, a quaternary ammonium group, an amide group, an imide bond, a hydroxyl group, a carboxylic acid ester bond, a urethane group, a urethane bond, a ureido group, a ureylene bond, an isocyanate group, an epoxy group, It is at least one selected from the group consisting of a phosphoric acid group, a metal hydroxyl group, a metal alkoxy group and a sulfonic acid group.
(Method for producing zinc oxide-polymer composite fine particles)
The method for producing zinc oxide-polymer composite fine particles of the present invention comprises zinc source A precipitating step of precipitating a zinc oxide-polymer composite fine particle containing a zinc oxide fine particle and a polymer by maintaining a mixture containing the polymer, the monocarboxylic acid, the polymer and the medium at a temperature of 100 ° C. or higher.
The medium is zinc source And a monocarboxylic acid and a polymer can be dissolved or dispersed, and at least consist of alcohol.
[0009]
In the manufacturing method of the present invention, the precipitation step includes a first mixing step and a second mixing step. The first mixing step is to mix a zinc source and a monocarboxylic acid to form a zinc source And a step of forming a first mixture containing carboxylic acid and a monocarboxylic acid. In the second mixing step, zinc is mixed by mixing the medium including at least alcohol and the first mixture. source And a second mixture in which the monocarboxylic acid is dissolved or dispersed in the medium.
[0010]
The first mixing step may be a step of dissolving the zinc source in a mixed solvent of a monocarboxylic acid and water.
The second mixing step may be a step of adding and mixing the first mixture to the medium maintained at a temperature of 100 ° C. or higher.
The polymer used in the production method of the present invention has, for example, one or more polar atomic groups. Polar atomic groups include, for example, a carboxyl group, an amino group, a quaternary ammonium group, an amide group, an imide bond, a hydroxyl group, a carboxylic acid ester bond, a urethane group, a urethane bond, a ureido group, a ureylene bond, an isocyanate group, an epoxy group, It is at least one selected from the group consisting of a phosphoric acid group, a metal hydroxyl group, a metal alkoxy group and a sulfonic acid group.
[0011]
The zinc source used in the production method of the present invention is preferably at least one zinc compound selected from the group consisting of zinc oxide, zinc hydroxide and zinc acetate.
The monocarboxylic acid used in the production method of the present invention is preferably a saturated fatty acid having a boiling point of 200 ° C. or less at 1 atm.
The amount of the polymer used in the production method of the present invention is, for example, 0.01 to 1.0 in weight ratio to the amount of zinc atom in the zinc source converted to zinc oxide.
[Use of zinc oxide-polymer composite fine particles]
(Paint composition)
The coating composition of the present invention disperses the zinc oxide-polymer composite fine particles of the present invention, a binder component capable of forming a transparent or translucent continuous phase, and the composite fine particles to disperse and / or dissolve the binder component. And a solvent.
[0012]
The coating composition of the present invention also includes a zinc oxide-polymer composite fine particle produced by the method for producing a zinc oxide-polymer composite fine particle of the present invention, and a binder component capable of forming a transparent or translucent continuous phase. And a solvent for dispersing the composite fine particles and dispersing and / or dissolving the binder component.
In the coating composition of the present invention, for example, the amount of the composite fine particles is 0.1 to 80% by weight based on the total solid content of the composite fine particles and the binder component.
[0013]
In the coating composition of the present invention, for example, the total solid content of the composite fine particles and the binder component is 1 to 80% by weight, and the amount of the solvent is 10 to 99% by weight, based on the total amount of the coating composition. .
The coated article of the present invention includes a transparent or translucent substrate and a coating film formed on the surface of the substrate. This coating contains the coating composition of the present invention. The substrate is, for example, at least one selected from the group consisting of a resin molded product, glass and paper. The resin molded product is, for example, at least one selected from the group consisting of a plate, a sheet, a film, and a fiber.
[0014]
The resin composition of the present invention contains the zinc oxide-polymer composite fine particles of the present invention and a resin capable of forming a transparent or translucent continuous phase.
The resin composition of the present invention further comprises a zinc oxide-polymer composite fine particle produced by the method for producing a zinc oxide-polymer composite fine particle of the present invention, and a resin capable of forming a transparent or translucent continuous phase. Including.
[0015]
In the resin composition of the present invention, for example, the amount of the composite fine particles is 0.1 to 80% by weight based on the total weight of the solid content of the composite fine particles and the resin.
The resin molded article of the present invention is obtained by molding the resin composition of the present invention into a shape selected from the group consisting of plates, sheets, films and fibers.
The paper of the present invention comprises paper pulp and zinc oxide-polymer composite fine particles of the present invention and / or zinc oxide-polymer composite fine particles produced by the production method of the present invention dispersed in the pulp. The amount of the composite fine particles is 0.01 to 50% by weight based on the pulp.
[0016]
The cosmetic of the present invention contains the zinc oxide-polymer composite fine particles of the present invention and / or the zinc oxide-polymer composite fine particles produced by the production method of the present invention in an amount of 0.1% by weight or more.
[0017]
[Explanation of means]
(Zinc oxide-polymer composite fine particles)
In the zinc oxide-polymer composite fine particles of the present invention, the zinc oxide fine particles are 50 to 99% by weight as ZnO and the polymer is 1 to 50% by weight, preferably zinc oxide, based on the total weight of the zinc oxide fine particles and the polymer. The fine particles contain 70 to 90% by weight of ZnO and 5 to 30% by weight of a polymer. If the amount of the zinc oxide fine particles is less than the above range, the ultraviolet ray shielding ability per composite fine particle may decrease, and if it exceeds the above range, the mechanical strength of the composite fine particles may be weak and lack practicality.
[0018]
The zinc oxide constituting the composite fine particles of the present invention has excellent transparency to visible light, is not colored, has a wide absorption wavelength of ultraviolet light, can efficiently cut ultraviolet light, and is low in toxicity. Is preferred. The zinc oxide crystal usually shows an X-ray diffraction pattern of any of a hexagonal crystal (wurtzite structure), a cubic crystal (salt structure), and a cubic face-centered structure.
[0019]
The composite fine particles of the present invention are fine particles in which a metal element other than zinc, such as an alkali metal or an alkaline earth metal, is compounded with the zinc oxide crystals as atoms or ions as long as the amount of the zinc oxide fine particles is within the above range. Fine particles in which inorganic compounds such as oxides, hydroxides, sulfides, nitrides, carbides, and carbonates of metal elements other than zinc are dissolved in zinc oxide crystals; silane, aluminum, zirconium, Fine particles in which a coupling agent such as a titanium-based compound or an organometallic compound such as an organosiloxane or a chelate compound is bonded to the surface of a zinc oxide crystal or forms a coating layer on the surface; an inorganic acid group such as a halogen element, a sulfate group, or a nitrate group Or particles containing organic compounds such as fatty acid roots, alcohol residues, and amine residues inside and / or on the surface of the fine particles. In the composite fine particles of the present invention, the total weight of the zinc oxide fine particles and the polymer is preferably 75 to 100% by weight, more preferably 85 to 100% by weight. If the ratio is less than the above range, the ultraviolet ray shielding ability per composite fine particle may be reduced, or the mechanical strength of the composite fine particle may be weak and lack practicality.
[0020]
The shape and size of the composite fine particles of the present invention are not particularly limited.
The composite fine particles of the present invention preferably have a number average particle diameter of 0.1 to 10 μm and a coefficient of variation of the particle diameter of 30% or less, more preferably a number average particle diameter of 0.1 to 2 μm, based on the major axis (L). When the variation coefficient of the particle diameter is 15% or less, it is practically useful. When the number average particle size is below the above range, the dispersibility of the composite fine particles may be deteriorated, and when the number average particle size exceeds the above range, the dispersion stability of the composite fine particles contained in the coating material may be deteriorated. If the coefficient of variation of the particle diameter exceeds the above range, the dispersibility and / or dispersion stability of the composite fine particles may decrease, or the surface of the coating film or molded article may become non-uniform.
[0021]
The shape of the composite fine particles of the present invention is, for example, spherical, elliptical, cylindrical, cylindrical, hexagonal, spindle, quadrangular pyramid (pyramid), cubic, and the like. When the composite fine particles of the present invention are spherical and / or elliptical spherical, they are easily dispersed when blended into a paint or a resin, and are hardly crushed by mechanical shear. The term “spherical” means that the composite fine particles have a rounded shape as a whole, and the major / minor degree (major axis (L) / minor axis (B)) is not less than 1.0 and less than 1.2. It is defined as something. The elliptical sphere is defined as a composite fine particle having a rounded shape as a whole, and having a length (L / B) of 1.2 or more and 5.0 or less. . When the composite fine particles have a length (L / B) greater than 5.0, they may be difficult to disperse in the resin or may be easily crushed by mechanical shear. The major axis (L) is the longest length of the triaxial diameters measured for the composite fine particles, and the minor axis (B) is the smaller of the width and height of the triaxial diameter. It is.
[0022]
In the composite fine particles of the present invention, the zinc oxide fine particles may be uniformly dispersed throughout, or may be partially aggregated. In particular, when the zinc oxide fine particles are aggregated to form an outer shell, the zinc oxide fine particles are localized in the outer shell of the composite fine particles to form a multilayer structure. In addition to light scattering (this corresponds to light scattering on the surface of conventional inorganic transparent fine particles), light scattering on the surface of zinc oxide fine particles in the composite fine particles, and outer shell in the composite fine particles Light scattering occurs at the interface with the inner shell, and exhibits high diffusivity while having high light transmittance. The thickness of the outer shell formed by aggregating the zinc oxide fine particles is not particularly limited, but is preferably 0.1 to 0.4 with respect to the value of the number average particle diameter of the composite fine particles. If it is less than the above range, the mechanical strength of the composite fine particles may decrease, and if it exceeds the above range, the above-mentioned effect due to having a multilayer structure may not be sufficiently exhibited.
[0023]
The shape and size of the zinc oxide fine particles are not particularly limited, but must be smaller than the composite fine particles. For example, when the composite fine particles have a number average particle diameter of 0.1 to 10 μm (preferably 0.1 to 2 μm), the zinc oxide fine particles have a number average particle diameter of 0.005 to 0.1 μm. It is 1/10 to 1/1000 with respect to the number average particle diameter of the body fine particles. If the number average particle diameter of the zinc oxide fine particles is less than the above range, the ultraviolet shielding ability of the zinc oxide fine particles may decrease, and if it exceeds the above range, the light transmittance may decrease. When the ratio of the number average particle diameter of the zinc oxide fine particles to the number average particle diameter of the composite fine particles is below the above-mentioned range, the ultraviolet ray shielding ability of the zinc oxide fine particles may be reduced. In addition, there is a possibility that the composite material does not have sufficient mechanical strength or the combined effect is not sufficiently exhibited.
[0024]
In the composite fine particles of the present invention, when the zinc oxide fine particles aggregate to form the outer shell, the polymer is contained only in the outer shell, only in the inner shell, or in both the outer shell and the inner shell. Can be. However, the polymer is preferably contained only in the outer shell, and the composite fine particles are preferably hollow. When the composite fine particles are hollow, the light diffusion function is higher. When the polymer is present in the outer shell and covers the surface layer of the composite fine particles, the composite fine particles are excellent in dispersibility and further enhance the binding property to the matrix polymer when the composition is formed. When the composite fine particles have a large number of pores between the zinc oxide fine particles, and are further hollow, they function as porous fine particles or microcapsules, for example, oil absorbing ability, moisture absorbing ability, adsorption ability of harmful metal ions. Adsorption, separation, removal and collection of toxic gases and odors, etc .; Heat and sound shielding such as heat insulation and sound insulation (insulation filler and sound insulation filler); metal ion, enzyme and bacteria fixation Immobilization function (catalyst carrier, chromatography packing, etc.); light weight; has a function of sustained release of liquid, fragrance, etc. held inside.
[0025]
The polymer contained in the composite fine particles of the present invention is not particularly limited. For example, the polymer has a weight average molecular weight of 1,000 to 1,000,000, and includes those generally called oligomers, prepolymers and the like. In the heating process for precipitating the first mixture, the second mixture, or the composite fine particles, such a polymer is easily dissolved or easily emulsified or suspended in a state as fine as possible. It is easy to obtain composite fine particles having a uniform shape (the coefficient of variation in particle diameter is 30% or less) and a uniform particle shape. The polymer contained in the composite fine particles of the present invention is, for example, at least one resin selected from the following resin groups (1) to (14). When these resins are used, composite fine particles having an average particle diameter of 0.1 to 10 μm are easily obtained.
[0026]
(1) Acrylic resin polymer
(1) Homopolymers and copolymers of (meth) acrylic monomers such as acrylic acid esters and methacrylic acid esters; maleic acid esters, itaconic acid ester monomers, styrene, p-chlorostyrene, vinyltoluene, vinyl acetate, Polymerizable monomers having no functional groups other than (meth) acrylic monomers such as vinyl monomers such as vinyl chloride, vinyl methyl ether and vinyl butyral, olefins such as ethylene and propylene, dienes such as butadiene, and trienes. (2) Acrylic acid, methacrylic acid, acrylamide, methacrylic acid, such as thermoplastic acrylic resin such as a copolymer with the (meth) acrylic monomer, a modified product thereof, and a derivative thereof (such as one having a substituent introduced). Amide / acrylonitrile / methacrylonitrile / (meth) A copolymer of a polymerizable monomer having a functional group, such as hydroxyalkyl ester of acrylic acid, glycidyl (meth) acrylate, or aminoalkyl ester of (meth) acrylic acid, with the (meth) acrylic monomer; Thermosetting acrylic resin, such as a copolymer of a polymerizable monomer having a group, the (meth) acrylic monomer, and the polymerizable monomer having no functional group, a modified product thereof, a derivative thereof (substituent Introduced, neutralized functional group, etc.).
[0027]
(2) Alkyd resin polymer
Polybasic acids such as phthalic anhydride, isophthalic acid, terephthalic acid, benzoic acid, rosin, adipic acid, maleic anhydride, succinic acid, sebacic acid, fumaric anhydride, trimellitic acid, and pyromellitic acid, and ethylene glycol and propylene Glycol, neopentyl glycol, 1,6-hexanediol, glycerin, trimethylolethane, pentaerythritol, diethylene glycol, dipropylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, hydrogenated bisphenol A and other polyhydric alcohols Condensate (oil-free alkyd resin); Modified product (alkyd resin) obtained by modifying the polycondensate with fats and oils (for example, fatty acids); Natural resin such as rosin, phenol resin and epoxy resin -Synthetic resins such as urethane resins, silicone resins, amino resins, etc., and modified products (rosin-modified alkyd resins, phenol-modified alkyd resins, epoxy-modified alkyd resins, styrenated alkyd resins, acrylics) modified with the monomers described in (1) above. Alkyd resins, modified alkyd resins such as urethane-modified alkyd resins, silicone-modified alkyd resins, amino resin-modified alkyd resins); the polycondensates, the alkyd resins, and derivatives of the modified alkyd resins (functional groups such as carboxyl groups). Part or all of which is neutralized, and those in which a substituent is introduced).
[0028]
(3) Amino resin polymer
Melamine resins such as melamine formaldehyde resin, butylated melamine resin, methylated melamine resin, and benzoguanamine resin; urea resins such as urea formaldehyde resin, butylated urea resin, and butylated urea melamine resin; 2) an amino resin-modified alkyd resin obtained by modifying the alkyd resin by a co-condensation reaction; modified products of the melamine resin, the urea resin, the amino resin-modified alkyd resin (for example, methylated methylol melamine, methylol melamine precondensate, Adducts with polyhydric alcohols, condensates of melamine or urea with polyvalent amines, butylated melamine with a hydrophilic group introduced, amino resins with benzoguanamine with a hydrophilic group introduced, and the like.
[0029]
(4) Vinyl resin polymer
Homopolymers and copolymers of vinyl monomers such as vinyl chloride, vinyl acetate, vinyl propionate, vinylidene chloride, vinyl butyral, styrene, p-chlorostyrene, and vinyl toluene (polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer) Coalesce, polyvinyl acetate, ethylene-vinyl acetate copolymer, modified ethylene-vinyl acetate copolymer, polyvinyl butyral, polyvinyl alcohol, polystyrene, etc.); vinyl monomers, olefins such as ethylene / propylene, and dienes such as butadiene Copolymers with other unsaturated monomers such as phenols and trienes; copolymers of vinyl monomers with the (meth) acrylic monomers and / or other unsaturated monomers; derivatives of these polymers.
[0030]
(5) Epoxy resin polymer
Bisphenol A epoxy resin, phenoxy resin (high molecular weight (molecular weight ≧ 30,000) resin of bisphenol A epoxy resin), phenol novolak epoxy resin, orthocresol novolak epoxy resin, bisphenol A novolak epoxy resin, bromination Glycidyl ether type epoxy resins such as phenol novolak type epoxy resin and tetraphenylolethane type epoxy resin; glycidyl ester type epoxy resin; glycidylamine type epoxy resin; epoxidized polybutadiene; these epoxy resins can be cross-linked with epoxy groups. Compounds having active hydrogen such as amino group, carboxyl group, amide group, thiol group and / or (pre) polymer (aliphatic (poly) amine, aromatic (poly) amine, diethylamine) Bruno propylamine, cycloaliphatic amines, poly mercaptans, etc.) and the like reacted polymers.
[0031]
(6) Polyamide resin-based polymer
Nylon resin (eg, nylon 66) obtained by polycondensation of diamine and dicarboxylic acid, nylon resin (eg, nylon 6) obtained by ring-opening polymerization of lactam, polypeptide obtained by polycondensation of amino acid (eg, polyglycine, An amino group obtained by dehydration-condensation of a polycarboxylic acid represented by a polymerized fatty acid (dimer acid) which is a polymer of a vegetable oil fatty acid and a polyamine such as ethylenediamine / diethylenepolyamine; and poly (α-L-alanine). Amide derivatives of polyamines which may be present.
[0032]
(7) Polyimide resin polymer
Polycondensation reaction between tetracarboxylic dianhydride such as pyromellitic anhydride and aromatic diamine, bismaleimide such as bishexamethylene maleimide and biscyclopentadienyl compound, 2,5-dimethyl-3,4- Polyimide polymers obtained by Diels-Alder polymerization reaction with diphenylcyclopentadienone and the like.
[0033]
(8) Polyurethane resin-based polymer
Any resin may be used as long as it has a urethane bond in the molecule, for example, alkyd resin obtained by replacing dibasic acid with diisocyanate; polymerization of a monomer containing a (meth) acrylic monomer having a hydroxyl group such as methacrylic acid hydroxyester Polymer obtained by reacting an acrylic polymer with an isocyanate compound; a polymer obtained by reacting a polyester polymer comprising a dibasic acid and an excess of polyhydric alcohol with an isocyanate compound; propylene oxide or ethylene oxide in the polyhydric alcohol A polymer obtained by reacting an isocyanate compound with an addition-polymerized polyalkylene glycol; a polymer obtained by reacting an isocyanate compound with an epoxy resin having a hydroxyl group; a moisture-curable polyurethane resin, a heat-curable polyurethane resin Polyurethane resins conventionally used for coatings such as catalyst-curable polyurethane resins; phenylglycidyl ether acrylate hexamethylene diisocyanate urethane prepolymer, phenyl glycidyl ether acrylate isophorone diisocyanate urethane prepolymer, phenyl glycidyl ether acrylate tolylene diisocyanate urethane prepolymer Polymers ・ Glycerin dimethacrylate hexamethylene diisocyanate urethane prepolymer ・ Glycerin dimethacrylate isophorone diisocyanate urethane prepolymer ・ pentaerythritol triacrylate hexamethylene diisocyanate urethane prepolymer ・ pentaerythritol triacrylate isophorone diisocyanate urethane prepolymer -Prepolymers containing urethane bonds and having polymerizable double bonds, such as pentaerythritol triacrylate tolylene diisocyanate urethane prepolymer, homopolymers / copolymers of these prepolymers, these prepolymers and others (E.g., (meth) acrylic monomers such as (meth) acrylic acid, (meth) acrylic acid ester, (meth) acrylonitrile, (meth) acrylamide; maleic acid, maleic acid ester, styrene, p-chloro Styrene monomers such as styrene and vinyl toluene; olefins such as ethylene and propylene; dienes or trienes such as butadiene; vinyl monomers such as vinyl acetate, vinyl chloride, vinyl methyl ether, vinyl alcohol and vinyl butyral) and And copolymers of the following: urethane acrylate polymers obtained by reacting polyisocyanates such as hexamethylene diisocyanate and toluylene diisocyanate with (meth) acrylic acid or (meth) acrylic acid oligomers.
[0034]
(9) Polyester resin polymer
Aliphatic glycols such as ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, 1,3-butanediol, 1,6-hexanediol and neopentyl glycol, aromatic diols such as hydroquinone and resorcinol, polyethylene glycol and polypropylene glycol At least one glycol selected from the group consisting of polyalkylene glycols and the like; aromatic dicarboxylic acids such as (anhydride) phthalic acid, isophthalic acid, terephthalic acid, and naphthalenedicarboxylic acid; and aliphatic dicarboxylic acids such as adipic acid and sebacic acid And at least one dicarboxylic acid selected from the group consisting of alicyclic dicarboxylic acids such as cyclohexane-1,4-dicarboxylic acid and the like, and unsaturated dicarboxylic acids such as (anhydride) maleic acid and fumaric acid. Resulting condensed, saturated or polyester polymer unsaturation; and unsaturated polyesters of styrene, (meth) by polymerization reaction with the polymerizable monomers such as acrylic acid ester polymer.
[0035]
(10) Phenolic resin-based polymer
Phenol resins generally obtained by polycondensing phenol such as phenol, alkyl-substituted phenol, allyl-substituted phenol, and bisphenol A with formaldehyde, which are generally referred to as novolak-type and resol-type, and modifying or substituting these phenolic resins Degraded derivatives.
[0036]
(11) Organopolysiloxane polymer
Polymers having a siloxane bond as a skeleton and having an organic group (for example, an alkyl group) containing a carbon atom directly bonded to a silicon atom in the siloxane bond (for example, polyalkylsiloxane such as polydimethylsiloxane and polymethylphenylsiloxane) ); Those in which some of the organic groups in these polymers are bonded to silicon atoms through oxygen atoms, and modified silicones in which some of the organic groups in these polymers have been modified (eg, alkyd-modified silicones, epoxy-modified silicones) , Polyester-modified silicone, acryl-modified silicone, urethane-modified silicone, etc.).
[0037]
(12) Acrylic silicone resin-based polymer
Polymers obtained by copolymerizing an organosilicon compound having a polymerizable double bond such as methacryloxypropyltrimethoxysilane and vinyltrimethoxysilane with an unsaturated monomer such as an acrylic monomer (for example, containing an alkoxysilyl group Acrylic copolymer).
[0038]
(13) Fluororesin polymer
Homopolymers / copolymers of fluorine-containing polymerizable monomers, such as ethylene fluoride, vinylidene fluoride, and vinyl fluoride, and fluorine-containing polymerizable monomers, and other vinyl, olefin, and acrylic Copolymers with polymerizable monomers.
[0039]
(14) Other resin-based polymers
Conventionally known resins such as xylene resin, petroleum resin, ketone resin, liquid polybutadiene, rosin-modified maleic resin, and cumarone resin, and derivatives of these resins.
Preferred polymers are those having one or more polar atomic groups because the composite fine particles are excellent in chemical stability and mechanical properties such as solvent resistance and chemical resistance. Preferred polar atomic groups are carboxyl group, amino group (primary amino group, secondary amino group, tertiary amino group, imino group, imino bond), quaternary ammonium group, amide group, imide bond, hydroxyl group (alcoholic) Phenolic), carboxylate ester bond, urethane group, urethane bond, ureido group, ureylene bond, isocyanate group, epoxy group, phosphoric acid group, metal hydroxyl group, metal alkoxy group and sulfonic acid group. One. The reason is that not only the chemical stability of the composite fine particles is further enhanced, but also the mechanical strength such as crushing strength is excellent, and fine (fine particles having an average particle diameter of 0.005 to 0.1 μm) zinc oxide fine particles are easily obtained. This is because composite fine particles having a uniform diameter (the coefficient of variation of the particle diameter is 30% or less) and a uniform particle shape are easily obtained.
Examples of the polymer having one or more carboxyl groups include (meth) acrylic acid, 2- (meth) acryloyloxyethylsuccinic acid, 2- (meth) acryloyloxyethylphthalic acid, and 2-acryloyloxyethylhexahydrophthalate. Homopolymers / copolymers of carboxyl group-containing polymerizable monomers such as acid and maleic acid; the above-mentioned carboxyl group-containing polymerizable monomers and (meth) acrylic acid ester, (meth) acrylamide, (meth) acrylonitrile, etc. ) Acrylic monomers, substituted (meth) acrylic monomers such as α-chloromethyl methacrylate, maleic acid esters, styrene monomers such as styrene / p-chlorostyrene / vinyltoluene, olefins such as ethylene / propylene, butadiene Diene or trie such as Copolymers with vinyl monomers such as vinyl acetate, vinyl chloride, vinyl methyl ether, vinyl butyral, and vinyl alcohol, and polymerizable monomers such as polymerizable organic silicon compounds such as vinyl trimethoxysilane and methacryloxytrimethoxysilane A polymer having a carboxyl group at a terminal or a side chain of the alkyd resin-based polymer or the polyester resin-based polymer; a terminal and / or side chain such as a polydimethylsiloxane having a carboxypropyl or the like at a terminal or a side chain; And a carboxyl-modified organopolysiloxane-based polymer containing a carboxyl group.
[0040]
The polymer having one or more amino groups and / or quaternary ammonium groups is selected from the group consisting of primary amino groups, secondary amino groups, tertiary amino groups, imino groups, imino bonds and quaternary ammonium groups. Any polymer may be used as long as it has at least one polymer such as dimethylaminoethyl methacrylate, diethylaminoethyl methacrylate, 4-vinylpyridine, p-aminostyrene, 3-vinylaniline, 4-vinylimidazole, vinylpyrrole, dimethyldiallyl. Homopolymers / copolymers of polymerizable monomers containing amino group, imino group, and ammonium group such as ammonium chloride; these monomers and (meth) acrylic acid / (meth) acrylic acid ester / (meth) acrylamide / (meth) ) (Meth) acryl such as acrylonitrile Monomers, substituted (meth) acrylic monomers such as α-chloromethyl methacrylate, maleic acid, maleic ester, styrene monomers such as styrene / p-chlorostyrene / vinyltoluene, olefins such as ethylene / propylene, butadiene Diene or triene, etc., vinyl monomers such as vinyl acetate / vinyl chloride / vinyl methyl ether / vinyl butyral / vinyl alcohol, and polymerizable monomers such as polymerizable organic silicon compounds such as vinyl trimethoxysilane / methacryloxytrimethoxysilane A copolymer having an amino group of the polyamide resin-based polymer; an amino resin-based polymer; polydimethylsiloxane having a dimethylamino group or an aminopropyl group at a terminal or a side chain; Amino-modified organopolysiloxane-based polymers having an amino group at the terminal and / or side chain; polymers of alkyleneimines such as polyethyleneimine and polypropyleneimine; polymers such as pyrrolidine and piperidine; polydiallylammonium halides; Chitosan; porphines such as tetramethylporphine and tetraphenylporphine;
[0041]
Examples of the polymer having one or more amide groups include homopolymers and copolymers of amide group-containing polymerizable monomers such as (meth) acrylamide and 2-acrylamido-2-methylpropanesulfonic acid; (Meth) acrylic monomers such as (meth) acrylic acid / (meth) acrylic acid ester / (meth) acrylonitrile, substituted (meth) acrylic monomers such as α-chloromethyl methacrylate, maleic acid, maleic acid ester Styrene monomers such as styrene, p-chlorostyrene and vinyltoluene; olefins such as ethylene and propylene; dienes or trienes such as butadiene; vinyls such as vinyl acetate, vinyl chloride, vinyl methyl ether, vinyl butyral, and vinyl alcohol. Monomer, vinyl trimethoxy Copolymer with a polymerizable monomer such as a polymerizable organic silicon compound such as silane / methacryloxytrimethoxysilane; the polyamide resin-based polymer; an amide-modified organopolysiloxane-based polymer having an amide group at a terminal and / or a side chain And the like.
[0042]
Examples of the polymer having one or more imide bonds include the above-mentioned polyimide resin-based polymers.
Examples of the polymer having one or more alcoholic hydroxyl groups include 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 2-hydroxybutyl (meth) acrylate, glycerin dimethacrylate, glycerol monomethacrylate, 3-chloro-2-hydroxypropyl methacrylate, 2-acryloyloxyethyl-2-hydroxyethylphthalic acid, pentaerythritol triacrylate, 2-hydroxy-3-phenoxypropyl acrylate, bisphenol A-diepoxy- (meth) acrylic acid adduct And copolymers of hydroxyl-containing polymerizable monomers such as vinyl and vinyl alcohol; these monomers and (meth) acrylic acid / (meth) acrylic acid ester / (meth) acrylonitrile (Meth) acrylic monomers such as (meth) acrylamide, substituted (meth) acrylic monomers such as α-chloromethyl methacrylate, maleic acid, maleic ester, styrene such as styrene, p-chlorostyrene and vinyltoluene Polymerization of olefins such as ethylene and propylene, dienes or trienes such as butadiene, vinyl monomers such as vinyl acetate, vinyl chloride, vinyl methyl ether and vinyl butyral, and vinyl trimethoxysilane and methacryloxytrimethoxysilane Copolymer with a polymerizable monomer such as a water-soluble organosilicon compound; cellulosic polymer such as hydroxypropylcellulose / methylcellulose / hydroxyethylmethylcellulose; by condensation reaction between polyamine and polyamine such as aliphatic dicarboxylic acid. Polyamide siloxane having terminal carbinol or hydroxypropyl, organopolysiloxane polymer having alcoholic hydroxyl group at terminal and / or side chain such as polydimethyl-hydroxyalkylene oxide methyl siloxane And the like.
[0043]
Examples of the polymer having one or more phenolic hydroxyl groups include the phenolic resin-based polymers described above.
Examples of the polymer having one or more carboxylic acid ester bonds include methyl methacrylate, ethyl methacrylate, butyl methacrylate, isobutyl methacrylate, isoamyl acrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, isodecyl methacrylate, n-lauryl (meth) acrylate, and benzyl acrylate.・ Tridecyl methacrylate ・ n-stearyl (meth) acrylate ・ isooctyl acrylate ・ isostearyl methacrylate ・ behenyl methacrylate ・ butoxyethyl acrylate ・ methoxydiethylene glycol methacrylate ・ n-butoxyethyl methacrylate ・ 2-phenoxyethyl (meth) acrylate ・ methoxydiethylene glycol acrylate・ Methoxypolyethylene glycol meta Relate, cyclohexyl methacrylate, tetrahydrofurfuryl (meth) acrylate, isobornyl (meth) acrylate, benzyl methacrylate, ethylene glycol dimethacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, 1,4-butanediol dimethacrylate, 1,6-hexanediol dimethacrylate tri Methylol propane tri (meth) acrylate, glycerin dimethacrylate, trifluoroethyl methacrylate, pentaerythritol triacrylate, pentaerythritol tetraacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate, neopentyl glycol acrylic benzoate, 3-acryloyloxyglycerin monomethacrylate, propylene Oxide-modified bisphenol A (Meth) acrylic esters such as acrylate / hydrogenated dicyclopentadienyl diacrylate / perfluorooctylethyl acrylate, maleic esters such as methyl maleate / butyl maleate, vinyl acetate, methacryloxypropyltrimethoxysilane Homopolymers / copolymers of carboxylic acid ester-containing polymerizable monomers such as these; these monomers and other monomers ((meth) acrylic monomers such as (meth) acrylic acid / (meth) acrylonitrile / (meth) acrylamide) , Maleic acid, styrene monomers such as styrene, p-chlorostyrene and vinyltoluene, olefins such as ethylene and propylene, dienes or trienes such as butadiene, vinyl chloride, vinyl methyl ether, vinyl alcohol and vinyl butyral Copolymer with a polymerizable monomer such as a polymerizable organic silicon compound such as a vinyl monomer or vinyltrimethoxysilane; the polyester resin polymer; a terminal and / or side chain such as a polydimethylsiloxane having a terminal such as acetoxy or stearyloxy And an organopolysiloxane-based polymer containing an ester bond.
[0044]
Examples of the polymer having one or more urethane groups and / or urethane bonds include the above-mentioned polyurethane resin-based polymers.
Examples of the polymer having one or more ureido groups and / or ureylene bonds include polyurea obtained by a polycondensation reaction between nonamethylenediamine and urea.
[0045]
Examples of the polymer having one or more isocyanate groups include polymethylene polyphenyl polyisocyanate; polyol-modified isocyanate; and polyfunctional aromatic or polyfunctional aliphatic isocyanate compounds such as hexamethylene diisocyanate and toluylene diisocyanate. It is obtained by reacting with a (pre) polymer containing a functional group having an active hydrogen such as a carboxyl group or a hydroxyl group (reacting a part of the isocyanate groups contained in the isocyanate compound with a functional group having an active hydrogen). Examples thereof include polymers.
[0046]
Examples of the polymer having one or more epoxy groups include (meth) acrylic monomers containing an epoxy group such as glycidyl methacrylate and N- [4- (2,3-epoxypropoxy) -3,5-dimethylbenzyl] acrylamide. Homopolymers / copolymers of epoxy group-containing polymerizable monomers as described above; these monomers do not react with epoxy groups in the polymerization process, for example, (meth) acrylic monomers such as (meth) acrylates, α-chloro Substituted (meth) acrylic monomers such as methyl methacrylate, maleic esters, styrene monomers such as styrene / p-chlorostyrene / vinyltoluene, olefins such as ethylene / propylene, dienes or trienes such as butadiene, acetic acid Vinyl / vinyl chloride / vinyl methyl ester A copolymer with a vinyl monomer such as ter / vinyl butyral / vinyl alcohol; a polymerizable monomer such as a polymerizable organic silicon compound such as vinyltrimethoxysilane / methacryloxytrimethoxysilane; the epoxy resin-based polymer; Organopolysiloxane-based polymers containing glycidoxy groups at the terminals and / or side chains, such as polydimethylsiloxanes having siloxypropyl, etc., polyglycidoxypropylmethylsiloxane, polyglycidoxypropylmethyl-dimethylsiloxane copolymers, etc. Illustrated.
[0047]
Examples of the polymer having one or more phosphate groups include a phosphate group-containing polymer such as mono (2-methacryloyloxyethyl) acid phosphate, mono (2-acryloyloxyethyl) acid phosphate, and 2-acryloyloxyethyl acid phosphate. Homopolymers / copolymers of polymerizable monomers; these monomers and (meth) acrylic monomers such as (meth) acrylic acid / (meth) acrylic acid ester / (meth) acrylonitrile / (meth) acrylamide; Substituted (meth) acrylic monomers such as methyl chloromethacrylate, maleic acid, maleic ester, styrene monomers such as styrene, p-chlorostyrene, vinyltoluene, olefins such as ethylene and propylene, diene such as butadiene or Trienes Copolymers with vinyl monomers such as vinyl acetate, vinyl chloride, vinyl methyl ether, vinyl alcohol, vinyl butyral, and polymerizable monomers such as polymerizable organic silicon compounds such as vinyl trimethoxysilane and methacryloxytrimethoxysilane. Illustrated.
[0048]
Examples of the polymer having one or more metal hydroxyl groups and / or metal alkoxy groups include a silicon compound having a polymerizable double bond such as methacryloxypropyltrimethoxysilane, and a (meth) acrylic acid / (meth) acrylic acid. (Meth) acrylic monomers such as acid esters, (meth) acrylonitrile and (meth) acrylamide, substituted (meth) acrylic monomers such as α-chloromethyl methacrylate, maleic acid, maleic ester, styrene and p-chloro Styrene monomers such as styrene / vinyltoluene, olefins such as ethylene / propylene, dienes or trienes such as butadiene, vinyl monomers such as vinyl acetate / vinyl chloride / vinyl methyl ether, vinyltrimethoxysilane / methacryloxytrimethoxy Copolymers with polymerizable monomers such as polymerizable organosilicon compounds such as orchids; and polymers obtained by (partially) hydrolyzing alkoxysilyl groups in these copolymers; polydimethylsiloxanes having silanol-terminated terminals; (N-trimethoxysilylpropyl) polyethyleneimine; silanol group-containing organopolysiloxanes such as polydiphenylsiloxane having a silanol terminal, polydimethyl-diphenylsiloxane having a silanol terminal, and polytetramethyl-p-silphenylenesiloxane. (N-trimethoxysilylpropyl) -o-polyethylene oxide urethane, triethoxysilyl-modified poly (1,2-butadiene) and polymers obtained by (partially) hydrolyzing alkoxysilyl groups in these polymers; Examples thereof include resin-based polymers.
[0049]
Examples of the polymer having one or more sulfonic acid groups include homopolymers of sulfonic acid group-containing polymerizable monomers such as acrylamide methanesulfonic acid, 2-acrylamido-2-methylpropanesulfonic acid, and sodium salts thereof. Copolymers; these monomers and (meth) acrylic monomers such as (meth) acrylic acid, (meth) acrylic acid ester, (meth) acrylonitrile, (meth) acrylamide, and (meth) acrylic acid such as α-chloromethyl methacrylate. ) Substituted acrylic monomer, maleic acid, maleic ester, styrene monomer such as styrene / p-chlorostyrene / vinyltoluene, olefins such as ethylene / propylene, dienes or trienes such as butadiene, vinyl acetate / vinyl chloride・ Vinyl methyl ether vinyl Copolymers with vinyl monomers such as alcohols and vinyl butyrals, and polymerizable monomers such as polymerizable organic silicon compounds such as vinyltrimethoxysilane and methacryloxytrimethoxysilane; concentrated sulfuric acid, chlorosulfonic acid, and anhydride Examples thereof include sulfonic acid group-containing polymers obtained by the action of a sulfonating agent such as sulfuric acid.
[0050]
Examples of the polymer having another polar atomic group include, for example, poly-N-formylethyleneimine and poly-N-acetylethyleneimine obtained by ring-opening polymerization of oxazoline, 2-methyloxazoline and the like. ) Ring-opening compounds of cyclic imino ethers such as substituted oxazolines and / or (2-substituted) oxazines; ring-opening copolymers of cyclic imino ethers and lactones, such as alternating copolymers of oxazoline and β-propiolactone Among polymers having at least one functional group such as a coalesced polymer having a structure used for a chelate resin having a coordinating group (functional group) to which a metal ion can coordinate (for example, polyvinyl alcohol, polyvinyl triacrylmethane, Polyvinyl methacryloylacetone, poly (4-hydroxystyrene), pyroga Phenol formaldehyde resin, salicylic acid formaldehyde resin, polyvinyl salicylic acid, polyacrylic acid, polymethacrylic acid, polyitaconic acid, aminophenol formaldehyde resin, poly (8-hydroxy-5-vinylquinoline), polyvinylamine, polyethyleneimine, poly (4 -Aminostyrene), poly (3-vinylaniline), poly (4-vinylpyridine), poly (4-vinylbipyridine), poly (4-vinylimidazole), polyvinylpyrrole, polyglycine, poly (α-L-alanine) ), Etc.) by adsorbing and coordinating metal ions to some or all coordination groups (functional groups); carboxyl groups, sulfonic acid groups, etc., alkali metals such as sodium and potassium, magnesium and calcium, etc. Alkaline earth Such polymers in the form of a metal salt such as a metal are exemplified.
[0051]
Among the polymers exemplified in the above (1) to (14), at least one selected from the group consisting of (meth) acrylic, styrene, vinyl, copolymers thereof, alkyds, polyesters, and polyamides A polymer having two main chains and at least one polar atomic group selected from the group consisting of a carboxyl group, an amino group, an amide group, a silanol group, and an alkoxysilyl group is a hollow spherical composite having a multilayer structure. This is preferable because fine particles can be easily obtained. However, it is preferable to appropriately select the amount of the polymer to be used, the equivalent of the polar atomic group, and the composition of the reaction solution (solvent composition and the like) at the time of forming the composite fine particles according to the type of the polymer.
[0052]
Since the composite fine particles of the present invention have excellent heat resistance, they can be blended with a resin having a high molding temperature, such as polyester or polycarbonate, and of course, after forming a film containing the fine particles using an inorganic binder in glass or the like. Fine particles that can be heated at a high temperature and have no thermal limitation on use.
(Method for producing zinc oxide-polymer composite fine particles)
The method for producing the composite fine particles of the present invention is not particularly limited. The composite fine particles of the present invention can be produced with high productivity by the production method of the present invention.
[0053]
According to the production method of the present invention, zinc source And a mixture containing a monocarboxylic acid, a polymer, and a medium comprising at least an alcohol, and keeping the mixture at a temperature of 100 ° C. or more to precipitate zinc oxide-polymer composite fine particles containing zinc oxide fine particles and a polymer. be able to .
The zinc used in the present invention is supplied from at least one zinc source selected from the group consisting of metallic zinc and a zinc compound. The zinc source is not particularly limited, but zinc metal (zinc powder), zinc oxide (zinc white etc.), zinc hydroxide, basic zinc carbonate, a mono- or di-carboxylate which may have a substituent (for example, Zinc acetate, zinc octylate, zinc stearate, zinc oxalate , At least one selected from the group consisting of zinc lactate, zinc tartrate and zinc naphthenate) is preferred. When these zinc sources are used, the desalting step becomes unnecessary, and the number of steps is reduced as compared with the case where zinc chloride, zinc nitrate or zinc sulfate requiring the desalting step is used.
[0054]
Above all, at least one zinc source selected from the group consisting of zinc metal (zinc powder), zinc oxide (zinc white), zinc hydroxide, basic zinc carbonate and zinc acetate is preferred in that it is inexpensive and easy to handle.
At least one zinc source selected from the group consisting of zinc oxide, zinc hydroxide and zinc acetate is more preferable because the size and shape of the zinc oxide fine particles can be easily controlled.
[0055]
Zinc oxide and / or zinc hydroxide are particularly preferred because they are available at low cost and the type of monocarboxylic acid can be arbitrarily selected.
The amount of the zinc source is, for example, 0.1 to 95% by weight, preferably 0.5 to 50% by weight in terms of ZnO, based on the total charged amount of the medium comprising the zinc source, the monocarboxylic acid and the at least alcohol. More preferably, it is 1 to 30% by weight. If the ratio is less than the above range, the productivity may be low. If the ratio is higher than the above range, secondary agglomeration of the composite fine particles may easily occur, and it may be difficult to obtain composite fine particles having good dispersibility and uniform particle size distribution.
[0056]
The monocarboxylic acid used in the present invention is a compound having only one carboxyl group in the molecule. Specific examples of the compound include saturated fatty acids (saturated monocarboxylic acids) such as formic acid, acetic acid, propionic acid, isobutyric acid, caproic acid, caprylic acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, and stearic acid; acrylic acid, methacrylic acid Unsaturated fatty acids (unsaturated monocarboxylic acids) such as crotonic acid, oleic acid, and linolenic acid; cyclic saturated monocarboxylic acids such as cyclohexanecarboxylic acid; aromatic monocarboxylic acids such as benzoic acid, phenylacetic acid, and toluic acid; The above monocarboxylic anhydrides such as acetic anhydride; halogen-containing monocarboxylic acids such as trifluoroacetic acid, monochloroacetic acid, and o-chlorobenzoic acid; Any of these compounds may be used alone, or two or more compounds may be used in combination.
[0057]
Preferred monocarboxylic acids are saturated fatty acids having a boiling point of 200 ° C. or less at 1 atmosphere. Specifically, formic acid, acetic acid, propionic acid, butyric acid, and isobutyric acid are preferred. The reason is that the content of the monocarboxylic acid in the reaction system is easily controlled in the process of preparing the mixture and in the process of heating, and therefore, the precipitation reaction of zinc oxide crystals is easily controlled strictly. The saturated fatty acid is preferably used in a range of 60 to 100 mol%, more preferably in a range of 80 to 100 mol%, based on the total amount of the monocarboxylic acid. If it is less than the above range, the crystallinity of zinc oxide in the obtained composite fine particles may be low.
[0058]
The monocarboxylic acid also includes a monocarboxylic acid salt of zinc such as zinc acetate. When the zinc salt is used, it is not always necessary to separately add the monocarboxylic acid as a raw material.
The amount of the monocarboxylic acid used (or charged) to obtain the first mixture is, for example, 0.5 to 50, preferably 2.2 to 10 in a molar ratio to the amount of Zn atoms in the zinc source. It is preferable to be within the above-mentioned range from the viewpoints of economy, ease of forming composite fine particles, and ease of obtaining composite fine particles which are less likely to aggregate and have excellent dispersibility. If it is less than the above range, it may be difficult to obtain zinc oxide fine particles having good crystallinity and composite fine particles having high uniformity in shape, particle diameter, etc. It may be difficult to obtain body particles.
[0059]
Alcohols used in the present invention include aliphatic monohydric alcohols (methanol, ethanol, isopropyl alcohol, n-butanol, t-butyl alcohol, stearyl alcohol, etc.) and aliphatic unsaturated monohydric alcohols (allyl alcohol, crotyl alcohol, Propargyl alcohol), alicyclic monohydric alcohol (cyclopentanol, cyclohexanol, etc.), aromatic monohydric alcohol (benzyl alcohol, cinnamyl alcohol, methylphenylcarbinol, etc.), heterocyclic monohydric alcohol (full) Monohydric alcohols such as furyl alcohol; alkylene glycols (ethylene glycol, propylene glycol, trimethylene glycol, 1,4-butanediol, 1,5-pentanediol, 1,6-hexanediol, 1,8-octane) Diol, 1,10-decanediol, pinacol, diethylene glycol, triethylene glycol, etc.), aliphatic glycols having an aromatic ring (hydrobenzoin, benzpinacol, phthalyl alcohol, etc.), alicyclic glycols (cyclopentane-1) , 2-diol, cyclohexane-1,2-diol, cyclohexane-1,4-diol, etc.), glycols such as polyoxyalkylene glycol (polyethylene glycol, polypropylene glycol, etc.); ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monobutyl ether , Triethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoacetate, etc., the above-mentioned glycols such as monoethers and monoesters; hydroquinone, resorcinol, 2,2-bis ( - aromatic diols such as hydroxyphenyl) propane and their monoethers and monoesters, trihydric alcohols and their monoethers such as glycerin, and the like monoesters, diethers and diesters. Any one of these alcohols may be used alone, or two or more of them may be used in combination.
[0060]
The amount of alcohol in the medium composed of at least alcohol is not particularly limited, but in order to cause the zinc oxide fine particle generation reaction to be performed in a short time, the molar ratio of alcohol to Zn atoms derived from the zinc source is preferably 1 to 100. , More preferably 5 to 80. If it is less than the above range, it is difficult to obtain zinc oxide fine particles having good crystallinity, or it may be difficult to obtain composite fine particles having excellent dispersibility, uniformity of shape and particle diameter, and if it exceeds, it is economically disadvantageous. There may be.
[0061]
The medium is a medium composed of only the alcohol, a mixed solvent of the alcohol and water, a mixed solvent of the alcohol and an organic solvent other than the alcohol, such as ketones, esters, aromatic hydrocarbons, and ethers. And the ratio of the alcohol to the other solvent is 5 to 100% by weight of alcohol, preferably 40 to 100% by weight, more preferably 40 to 100% by weight, in terms of the charged (used) amount used for preparing the second mixture. Is from 60 to 100% by weight. If the amount of the alcohol is less than the above range, it may be difficult to obtain fine composite particles having good crystallinity, uniformity in shape and particle diameter, and dispersibility.
[0062]
The polymer used in the production method of the present invention is the same as that described for the polymer contained in the composite fine particles of the present invention.
The amount of the polymer used is not particularly limited, but is, for example, in the range of 0.01 to 1.0 in terms of weight ratio to the amount of zinc atom in the zinc source (that is, in the second mixture) converted to zinc oxide. Done in If it is less than the above range, it is difficult to obtain composite fine particles, and if it is more than the above range, the precipitation reaction of zinc oxide crystals may be difficult to occur. Although it depends on the type of the polymer and other reaction conditions, in order to obtain composite fine particles having the above-mentioned multilayer structure, uniform particle shape and particle diameter, and good dispersibility, the amount of the polymer is determined by the above oxidation. A weight ratio of 0.05 to 0.8 with respect to the amount of zinc is preferred.
[0063]
In the production method of the present invention, the precipitation step preferably has a first mixing step and a second mixing step. The first mixing step is a step of preparing a first mixture containing zinc and monocarboxylic acid by mixing a zinc source and a monocarboxylic acid. The second mixing step is a step of preparing a second mixture in which zinc and a monocarboxylic acid are dissolved or dispersed in the medium by mixing the medium including at least the alcohol and the first mixture.
[0064]
In the production method of the present invention, the polymer is added in any one or more of the first mixing step, the second mixing step, and the temperature holding step of holding the second mixture at a temperature of 100 ° C. or more. Is done. The addition of the polymer is performed at any time before the composite fine particles are precipitated. For example, in the first mixing step, it is added and mixed in the first mixture, in the second mixing step, it is added and mixed in the second mixture, or in the step of maintaining the second mixture at a temperature of 100 ° C. or more. Examples of such methods include:
[0065]
In the production method of the present invention, the first mixing step is preferably a step of dissolving the zinc source in a mixed solvent of monocarboxylic acid and water. By this first mixing step, a first mixture in a solution state is obtained.
In the production method of the present invention, it is preferable that the second mixing step is a step of adding the first mixture to the medium maintained at a temperature of 100 ° C. or higher and mixing. By this second mixing step, a second mixture is produced.
[0066]
When the first mixture comprising a zinc source and a monocarboxylic acid is added to a medium comprising at least an alcohol, the first mixture is preferably a solution. When the first mixture is a solution, it is desirable that the zinc source and the monocarboxylic acid are compatible or dissolved in a solvent having high compatibility with these. As a solvent used for this purpose, water and alcohol can be easily dissolved at a temperature of from room temperature to about 100 ° C. in addition to a zinc source and a monocarboxylic acid. , Ketones and esters are preferred. The alcohols here include all the above-mentioned alcohols.
[0067]
The addition and mixing of the first mixture may be performed at normal pressure, increased pressure, or reduced pressure, but is preferably performed at normal pressure in terms of manufacturing cost. When the addition and mixing are performed under normal pressure, when it is desired to obtain a dispersion of the composite fine particles which is rich in particle diameter, shape and the like and is excellent in dispersibility, a medium comprising at least alcohol during the addition and mixing is required. It is preferable to maintain the temperature at 60 ° C. or higher, particularly 100 ° C. or higher and 300 ° C. or lower. If the temperature of the medium at the time of addition and mixing is lower than 60 ° C., the viscosity of the second mixture may rapidly increase during or after the addition and mixing, resulting in a gel state. In such a case, stirring may become impossible and uniform mixing may not be achieved, or heat transfer may be insufficient during the next step, that is, heating, and a problem such as a temperature distribution may be caused. It is difficult to obtain composite fine particles having a uniform particle diameter and particle shape. Such a problem is related to the zinc concentration in the second mixture, and is likely to occur as the zinc concentration is higher. The lower limit temperatures of these optimum temperatures differ depending on the pressure of the system. When the pressure is reduced or increased, the temperature of the medium must be appropriately selected according to the pressure. For example, when the first mixture is added while maintaining the medium at a temperature within the above range, a part of the monocarboxylic acid and / or a part of the alcohol may be distilled out of the system by evaporation.
[0068]
As a method of adding the first mixture to the medium, for example, a method of adding and mixing the first mixture to the medium at once, a method of mixing by dropping the first mixture to the medium, or the method of adding the first mixture to the medium A method of spraying on a medium or the like can be adopted. Among them, a method in which the first mixture is continuously or intermittently dropped on or in the medium is preferable in terms of easily obtaining composite fine particles having high productivity and excellent dispersibility.
[0069]
The second mixture is obtained by adding and mixing the first mixture prepared as described above with the medium heated and maintained at a temperature of, for example, 60 ° C. or more, preferably 100 ° C. or more and less than 300 ° C. When obtaining the second mixture by adding the first mixture to the medium, the second mixture is added while distilling off a part of the volatile components (monocarboxylic acid, alcohol, water, etc.) in the first mixture and / or the second mixture. (Eg, dripping) is preferably employed.
[0070]
It is particularly preferable that the medium composed of at least alcohol is stirred when the first mixture is added and mixed in order to obtain a uniform mixture.
In the production method of the present invention, the timing of adding the polymer may be any of the above steps as long as it is a stage before the formation of the composite fine particles.
The polymer is preferably dissolved in the alcohol used for the medium in advance or dissolved in an arbitrary solvent and added to the reaction system because the polymer can rapidly spread in the reaction system. The solvent used for dissolving the polymer is not particularly limited as long as it is a liquid capable of dissolving the polymer, and examples thereof include alcohols (described above), aliphatic and aromatic carboxylic acids, and aliphatic and aromatic carboxylic esters. Organic solvents such as ketones, ethers, ether esters, aliphatic and aromatic hydrocarbons, halogenated hydrocarbons; water; mineral oil; vegetable oil; wax oil; One.
[0071]
The second mixture only needs to be obtained by mixing three components of zinc, monocarboxylic acid, and alcohol as essential components, and a polymer is added at a stage before the zinc oxide-polymer composite fine particles are generated, If necessary, components other than the three components, for example, water; organic solvents such as ketones, esters, (cyclo) paraffins, ethers, and aromatic compounds; components such as additives described below; Metal components (for example, inorganic salts such as metal acetates, nitrates, and chlorides, and organic metal alkoxides such as metal alkoxides) may be included. Water and organic solvents are usually contained as solvent components.
[0072]
The state of the second mixture is not particularly limited, and may be, for example, a solution, a sol, an emulsion, a suspension, or the like.
The second mixture obtained as described above is heated at a temperature of 100 ° C. or higher, preferably 100 to 300 ° C., more preferably 150 to 200 ° C. for 0.1 to 30 hours, preferably 0.5 to 10 hours. By maintaining the time, the composite fine particles of the present invention according to the type and composition ratio of the raw material can be obtained with practical productivity. That is, the zinc dissolved or dispersed in the medium is converted to X-ray diffraction crystalline zinc oxide by maintaining the second mixture at a temperature within the above range and for a time within the above range. . In the medium, since the polymer is also dissolved or dispersed, the nuclei of zinc oxide crystals are precipitated, and the polymer is complexed in the course of crystallization, whereby a dispersion containing zinc oxide-polymer composite fine particles is formed. Is obtained. The type of polymer to be used, the type of raw material such as the type of alcohol contained in the medium, the raw material preparation composition, the reaction solution composition when composite fine particles are generated based on the temperature history until the composite fine particles are generated, etc. By controlling the temperature and the like, the internal structure, the particle shape and the particle diameter of the composite fine particles, the particle diameter of the contained zinc oxide fine particles, and the like can be controlled.
[0073]
The form of each component in the second mixture is not particularly limited. In the above reaction process, zinc dissolved or dispersed in the medium may undergo one or more zinc oxide precursors in the process of being converted into zinc oxide crystals. For example, there is a case where zinc oxide or the like is used for zinc or a compound thereof. The zinc oxide precursor means an ion or a compound containing at least a zinc atom other than zinc oxide, such as a zinc (hydrate) ion (Zn 2+ ), Zinc polynuclear hydroxide ion, (basic) zinc acetate, (basic) zinc salicylate, (basic) carboxylate such as zinc lactate, and the like. The case where a part or all of the precursor is present as a complex composition such as a complex salt with a monocarboxylic acid and / or an alcohol is also included.
[0074]
Setting the temperature of the second mixture within the above range makes it easy to strictly control the composition of the reaction system, including the rate and amount of evaporating and removing excess or unnecessary components, in order to obtain zinc oxide fine particles. There is an advantage that it is easy to control the particle diameter and the like of the obtained composite fine particles. For example, when a second mixture at 100 ° C. or higher is obtained by adding and mixing the first mixture with the medium at 100 ° C. or higher, the temperature may be maintained as it is, or the temperature may be increased to 100 ° C. or higher. After lowering the temperature, the mixture may be heated, or when the second mixture is obtained by adding and mixing the first mixture with the medium at a temperature lower than 100 ° C., the temperature may be raised to 100 ° C. or higher.
[0075]
In the process in which zinc in the second mixture is converted into zinc oxide fine particles, the monocarboxylic acid in the second mixture does not change, or a part or all of the monocarboxylic acid is partly or entirely combined with the alcohol in the second mixture. An esterification reaction occurs to produce an ester compound.
In the process for obtaining the dispersion, a part of the alcohol, the ester compound generated by heating, or the solvent present in the mixture as necessary may be removed by evaporation.
[0076]
When the second mixture contains water, it is preferable to carry out distillation until the amount of free water in the obtained dispersion is preferably 5% by weight or less, more preferably 1% by weight or less. . When the amount of water exceeds the above range, depending on the type of other components such as alcohol contained in the dispersion, the crystallinity of zinc oxide crystals in the composite fine particles is reduced, and the function as zinc oxide is sufficiently exhibited. May not be.
[0077]
As the final composition in the resulting composite fine particle dispersion, the amount of the monocarboxylic acid is 0.5 mol or less, based on the total amount in terms of zinc atoms contained in the generated dispersion. Is preferred. The reason is that when the molar ratio exceeds 0.5 times, the crystallinity of the zinc oxide fine particles is lowered, and the function as zinc oxide may not be sufficiently exhibited. Therefore, when the amount of the monocarboxylic acid present in the second mixture exceeds 0.5 times the total amount in terms of zinc atoms contained in the resulting dispersion, the heating step is carried out. It is necessary to distill at least the excess. Of course, even if the above ratio is 0.5 mol or less, distillation may be performed in the heating process.
[0078]
In order to control the particle size, particle shape, surface polarity, etc. of the finally obtained composite fine particles, long-chain saturated fatty acids of monocarboxylic acids (for example, caprylic acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid) , A saturated fatty acid having 6 to 20 carbon atoms such as stearic acid) and / or a specific additive can be coexisted in the heating step. The timing of adding the additive is not particularly limited, and may be any of the process of preparing the first mixture or the second mixture or the process of heat treatment, and is appropriately selected depending on the purpose and the type of the additive. For the purpose of surface treatment, it is preferably added after the composite fine particles of the present invention are formed.
[0079]
The specific additives include (1) aliphatic amines such as octadecylamine and stearylamine, (2) methyltrimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, benzyltriethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, N- β (aminoethyl) γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-chloropropyltrimethoxysilane, stearyltri Silane coupling agents such as methoxysilane; isopropyl triisostearoyl titanate, bis (dioctyl pyrophosphate) oxyacetate titanate, tetraoctyl bis (ditridecyl phosphite) titanate, isopropyl Titanate-based coupling agents such as tri (N-aminoethylaminoethyl) titanate; various coupling agents such as aluminum-based coupling agents such as ethyl acetoacetate aluminum diisopropylate and partial hydrolysates thereof; ▼ Phosphate esters such as trimethyl phosphate, triethyl phosphate, tributyl phosphate, tris (2-chloroethyl) phosphate, (polyoxyethylene) bis [bis (2-chloroethyl) phosphate]; methyl acid phosphate, propyl acid phosphate, lauryl acid phosphate Acid phosphates such as styrene, stearyl acid phosphate, bis-2-ethylhexyl phosphate and diisodecyl phosphate; phosphites such as trimethyl phosphite Organic phosphorus compounds such as thiophosphoric acid esters such as dimethyldithiophosphoric acid and diisopropyldithiophosphoric acid, and the like; (4) sodium lauryl sulfate, dodecylbenzenesulfonic acid (sodium), sodium polyoxyethylene lauryl ether sulfate, sodium dialkylsulfosuccinate, calcium stearate, etc. Nonionic surfactants such as (5) polyoxyethylene lauryl ether, polyoxyethylene alkylamine, polyethylene glycol monolaurate, and glycerol monostearate; (6) lauryl dimethylamine and stearyltrimethylammonium Cationic surfactants such as chloride; (7) amphoteric surfactants such as lauryl betaine and stearylamine acetate; and (8) gold such as calcium stearate. Soap are exemplified, any one of these or be used alone, or 2 or more or in combination.
[0080]
According to the production method of the present invention, it contains zinc oxide fine particles and a polymer, and has a number average particle diameter of 0.1 to 10 μm and a variation coefficient of particle diameter of 30% or less (preferably, 0.1 to 2 μm). Zinc oxide-polymer composite fine particles having a number average particle diameter and a coefficient of variation of a particle diameter of 15% or less) are dispersed and contained in a range of 1 to 80% by weight, and alcohol and / or the ester compound and / or an organic solvent are contained. A dispersion as a solvent is obtained.
[0081]
The dispersion of the composite fine particles obtained by the production method of the present invention can be used as it is, but if necessary, the composite fine particle powder, the dispersion in which the composite fine particles are dispersed in another solvent by solvent replacement. It can be easily converted to a body.
After the composite fine particles are separated from the dispersion medium by a commonly used method such as filtration, centrifugation, or solvent evaporation of the dispersion, the composite fine particles are dried or dried, if necessary. It is obtained by firing. A powdering method by a solvent evaporation method using a vacuum flash evaporator after performing a concentration operation of the dispersion as necessary is a method for suppressing secondary aggregation of the composite fine particles which tends to occur in a drying process. Therefore, it is preferable as a powdering method for composite fine particles having excellent dispersibility.
[0082]
As a method for obtaining a dispersion in which the composite fine particles are dispersed in a solvent different from the dispersion containing the composite fine particles obtained by the production method of the present invention, the powder obtained according to the above-described method is dispersed in water or the like. After mixing with the solvent to be dispersed, a known method of dispersing by mechanical energy such as a ball mill, a sand mill, and an ultrasonic homogenizer, or evaporation or distillation of a part or all of the solvent in the dispersion by heating the dispersion. A so-called heating solvent replacement method in which a solvent to be replaced is mixed while the solvent is being removed can be employed. The solvent component constituting the dispersion is not particularly limited, and includes alcohols, aliphatic and aromatic carboxylic esters, ketones, ethers, ether esters, aliphatic and aromatic hydrocarbons, and halogenated carbon. Examples thereof include organic solvents such as hydrogens, water, mineral oil, vegetable oil, wax oil, silicone oil, and the like, which may be appropriately selected according to the purpose of use.
[Use of zinc oxide-polymer composite fine particles]
Hereinafter, examples of the composite fine particles of the present invention and uses of the composite fine particles obtained by the production method of the present invention will be described.
[0083]
The composite fine particles of the present invention and the composite fine particles obtained by the production method of the present invention can be used, for example, as a composition containing the same for various industrial uses or industrial uses. In order to increase the added value of films, sheets, fibers, resin plates, glass, paper, cosmetics, etc., resin compositions constituting films, sheets, fibers, resin plates, etc .; films, fibers, resin plates, glass, paper The composite fine particles of the present invention are added to a coating composition, paper, cosmetics, and the like to be applied to the composition.
[0084]
The composite fine particles of the present invention, and the composite fine particles obtained by the production method of the present invention, particularly those having a multilayer structure having an outer shell layer in which the zinc oxide fine particles are aggregated have high light diffusivity. Therefore, a coated article obtained by coating a coating material containing the composite fine particles on a transparent or translucent substrate (glass, plastic, or the like), or a molded article of a resin composition containing the composite fine particles, Covers for general lighting fixtures, emergency lights, guide lights, indicator lights, etc .; display plates, display panels; translucent covers; signs, signs, screens for video equipment; backlight diffusers for liquid crystal display panels (LCD), etc. Is useful as a light diffuser applicable to members that require diffusion of the composite fine particles, and among the paints containing the composite fine particles, the printing ink composition is such that the composite fine particles are effectively used as a matting agent. work Because, it is particularly useful as an offset printing ink. The light diffuser having improved visible light transmittance and visible light diffusivity by containing the composite fine particles is useful for miniaturizing or thinning devices such as liquid crystal displays and lighting fixtures.
(Paint composition and painted product)
The coating composition of the present invention comprises the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention, a binder component capable of forming a transparent or translucent continuous phase, and the composite fine particles. And a solvent for dispersing and dispersing and / or dissolving the binder component. The amount of the composite fine particles is, for example, 0.1 to 80% by weight, and preferably 0.5 to 50% by weight, based on the total solid content of the composite fine particles and the binder component.
[0085]
The coated article of the present invention includes a substrate and a coating film formed on the surface of the substrate. The substrate is, for example, one selected from the group consisting of a resin molded product, glass and paper. The resin molded product is, for example, at least one selected from the group consisting of a plate, a sheet, a film, and a fiber. The base material is preferably transparent and / or translucent in terms of material, and includes synthetic resins such as (meth) acrylic resin, polycarbonate resin, polyester resin, polyimide resin, vinyl chloride resin, polystyrene resin, and polyolefin resin; and glass. Is exemplified. The coating film contains the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention, and a binder component forming a transparent or translucent continuous phase in which the composite fine particles are dispersed. The amount of the composite fine particles is, for example, 0.1 to 80% by weight, and preferably 0.5 to 50% by weight, based on the total solid content of the composite fine particles and the binder component.
[0086]
If the amount of the composite fine particles exceeds the above range, there is a problem that the adhesion of the coating film to the substrate, the abrasion resistance of the coating film itself, the abrasion resistance, etc. are insufficient. There is a problem that the effect is insufficient.
In the coating composition of the present invention, for example, the total solid content of the composite fine particles and the binder component is 1 to 80% by weight, and the amount of the solvent is 10 to 99% by weight, based on the entire coating composition. The balance of the coating composition is an additive such as a pigment used as needed.
[0087]
The binder component that can be used in the coating composition is not particularly limited. For example, (1) (meth) acrylic, vinyl chloride, silicone, melamine, urethane, styrene, alkyd, phenol, epoxy , Polyester-based thermoplastic or thermosetting synthetic resins; synthetic binders such as ethylene-propylene copolymer rubber, polybutadiene rubber, styrene-butadiene rubber, acrylonitrile-butadiene rubber, and organic rubbers such as natural rubber; And inorganic binders such as alkali silicates, silicon alkoxides and phosphates. These binder components are appropriately selected depending on the required performance such as heat resistance and abrasion resistance of a film obtained by coating and drying the coating composition on a substrate, and the purpose of use such as the type of the substrate. One is used alone, or two or more are used in combination.
[0088]
In the coating composition of the present invention, the binder component may be dissolved, emulsified or suspended in a solvent.
The solvent of the binder component is appropriately selected depending on the purpose of use of the coating composition, the type of the binder component, and the like. For example, alcohols, aliphatic and aromatic carboxylic esters, ketones, ethers, ether esters Organic solvents such as aliphatic and aromatic hydrocarbons, halogenated hydrocarbons, etc .; water; mineral oils, vegetable oils, wax oils, silicone oils and the like are exemplified, and may be appropriately selected according to the purpose of use. If necessary, two or more may be mixed and used in an arbitrary ratio. As the solvent for the binder component, the solvent for the above-described dispersion of the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention can be used.
[0089]
The method for producing the coating composition of the present invention is not particularly limited. For example, a method in which the composite fine particles of the present invention and / or the powder of the composite fine particles obtained by the production method of the present invention are added to a solvent containing a binder component, mixed and dispersed, and the composite fine particles are dispersed in the solvent. A method of mixing a dispersion and a solvent containing a binder component, a method of adding a binder component to a dispersion obtained by dispersing composite fine particles in a solvent, and mixing may be employed. The dispersion method is not particularly limited, and a conventionally known method using, for example, a stirrer, a ball mill, a sand mill, an ultrasonic homogenizer, or the like can be employed.
[0090]
The coating composition of the present invention can also be obtained by directly adding and mixing a binder component or a solvent containing a binder component to the composite fine particle dispersion obtained by the method for producing composite fine particles described above.
According to the above-described method for producing a coating composition, a coating composition containing at least composite fine particles, a binder component, and a solvent can be obtained.
[0091]
The coating composition of the present invention may be any substrate, for example, a plastic film or sheet such as a polyester film; a fiber such as a natural fiber or a synthetic fiber; a transparent or a plastic such as a vinyl chloride resin, a polycarbonate resin, an acrylic resin, or a polyethylene terephthalate resin. By coating and drying on a translucent synthetic resin plate; glass; paper or the like, a film containing composite fine particles can be formed.
[0092]
In order to form a film, the film may be heated at a temperature equal to or lower than the deformation temperature of the substrate, if necessary. The heating is performed in addition to the solvent removal, for example, by using an inorganic binder such as silicon alkoxide as a binder component and sufficiently proceeding a condensation reaction between molecules of the binder component to form a tough film, A thermosetting resin is used to form a cured film by sufficiently promoting the curing reaction of the thermosetting resin, or at least a part of the binder component contains two or more active hydrogen atoms such as polyether and / or polyester. This is because the crosslinking reaction is efficiently performed when a crosslinking reaction is performed, such as when a polyurethane film is ultimately formed by using a resin having the resin and a crosslinking agent such as an isocyanate.
[0093]
The binder component in the coated article of the present invention is a coating formed by cooling and solidifying, cooling and solidifying and curing (crosslinking), drying and solidifying or drying and curing (dry crosslinking) the above organic and / or inorganic binder.
The method for applying the coating composition of the present invention is not particularly limited, and conventionally known methods such as a dipping method, a spray method, a screen printing method, a roll coater method, and a flow coating method are employed.
[0094]
The coating film formed from the coating composition of the present invention as described above and the coated product of the present invention obtained as described above contain the composite fine particles of the present invention and / or the present invention in a binder component. The composite fine particles obtained by the production method described above are dispersed and contained. For this reason, the coating film and the coated product have functions reflecting the characteristics of the composite fine particles, ie,
(1) The light diffusion property and the light transmittance of the composite fine particles are controlled according to the purpose of use.
(2) UV shielding and
(3) The uniformity of the coating film due to the fine composite particles being well dispersed in the binder component.
(4) Antibacterial and antifungal properties
Having.
[0095]
The composite fine particles have the same shape, a number average particle diameter of 0.1 to 10 μm, and a variation coefficient of the particle diameter of 30% or less (preferably, a number average particle diameter of 0.1 to 2 μm and a variation coefficient of the particle diameter of 15%). When the following conditions are satisfied, the coating film formed from the coating composition of the present invention and the coated product of the present invention have the above-mentioned characteristics (1) to (5) and are excellent without impairing the surface flatness. Has slipperiness and anti-blocking properties.
[0096]
When the composite fine particles have an outer shell formed by agglomerated zinc oxide fine particles, the composite fine particles also scatter light at the interface between the outer shell and the inside thereof. It becomes. The polymer also exists in the outer shell, and when the composite fine particles are hollow, the properties are further enhanced.
(Resin composition and resin molded product)
The resin composition of the present invention is used, for example, as a molding material.
[0097]
The resin composition of the present invention contains the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention, and a resin capable of forming a transparent or translucent continuous phase. The amount of the composite fine particles is, for example, 0.1 to 80% by weight, and preferably 0.1 to 20% by weight, based on the total solid content of the composite fine particles and the resin.
The resin molded article of the present invention is obtained by molding the resin composition of the present invention into a shape selected from the group consisting of plates, sheets, films and fibers. This resin molded article contains the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention, and a resin in which the composite fine particles are dispersed to form a transparent or translucent continuous phase. The amount of the composite fine particles is, for example, 0.1 to 80% by weight, and preferably 0.1 to 20% by weight, based on the total solid content of the composite fine particles and the resin.
[0098]
If the amount of the composite fine particles exceeds the above range, it is difficult to obtain a molded article, and even if it is obtained, there is a problem that the molded article is insufficient in mechanical strength, and if it is less than the above, the effect of adding the fine particles is not sufficiently exhibited. There is a problem.
The type of resin that can be used in the resin composition and the resin molded article of the present invention is not particularly limited, but is appropriately selected according to the purpose of use. Examples of the resin include: (1) a polyolefin resin such as polyethylene and polypropylene; a polystyrene resin; a vinyl chloride resin; a vinylidene chloride resin; a polyvinyl alcohol; a polyester resin such as polyethylene terephthalate and polyethylene naphthalate; a polyamide resin; a polyimide resin; (Meth) acrylic resins such as meth) acrylates, phenolic resins, urea resins, melamine resins, unsaturated polyester resins, polycarbonate resins, thermoplastic or thermosetting resins such as epoxy resins, (2) ethylene-propylene copolymer rubber, Examples thereof include synthetic rubber or natural rubber such as polybutadiene rubber, styrene butadiene rubber, and acrylonitrile butadiene rubber. Any one of them may be used alone, or two or more may be used in combination. Or. Preferred resins are at least one selected from the group consisting of methacrylic resins, acrylic resins, polycarbonate resins, vinyl chloride resins, polyester resins and polystyrene resins because of their excellent transparency. A more preferred resin is methacrylic resin because of its excellent transparency and weather resistance.
[0099]
The method for producing the resin composition of the present invention is not particularly limited. The desired resin composition can be obtained by mixing and dispersing the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention in a resin. When the resin is melt-kneaded, a conventionally known method such as a master batch method of adding and mixing the composite fine particle powder, a method of mixing and dispersing the composite fine particle in a solution in which the resin is dissolved, and then removing the solvent can be adopted. Alternatively, a method of mixing and dispersing the composite fine particles in the process of producing the resin, for example, when the resin is a polyester resin, at any time during the polyester production process, that is, in a series of steps from the transesterification reaction to the polymerization reaction. Alternatively, a method of adding and mixing a powder of composite fine particles, preferably a dispersion obtained by dispersing the composite fine particles in glycol, which is a polyester raw material, may be adopted.
[0100]
According to the above method, a resin composition in which the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention are dispersed and contained in a resin is obtained. The resin composition may be in the form of a usual molding material such as a pellet. The composite fine particles of the present invention are obtained by molding the obtained resin composition into a plate shape, a sheet shape, a film shape, a fibrous shape, or the like, or by laminating a sheet / film of the resin composition on the base material. And / or a resin molded article containing the composite fine particles obtained by the production method of the present invention and having the following functions at the same time can be obtained.
(1) Characteristics in which light diffusion and light transmission by composite fine particles are controlled according to the purpose of use
(2) UV shielding
(3) Uniformity of molded product due to good dispersion of composite fine particles in resin component
(4) Antibacterial and antifungal properties
The composite fine particles have the same shape, a number average particle diameter of 0.1 to 10 μm, and a variation coefficient of the particle diameter of 30% or less (preferably, a number average particle diameter of 0.1 to 2 μm and a variation coefficient of the particle diameter of 15%). When the following condition is satisfied, the resin molded product of the present invention has excellent slipperiness and antiblocking property without impairing the surface flatness. The resin molded article is formed into a film, in particular, a film stretched by a stretching operation or the like, whereby irregularities due to the presence of the composite fine particles are formed. When the composite fine particles obtained according to a preferred embodiment of the present invention are included, the particle size distribution of the composite fine particles is uniform and highly dispersed, so that the unevenness of the film surface becomes uniform and fine, A film having excellent slipperiness and anti-blocking property, while having extremely excellent flatness. For example, the polyester film thus obtained is useful as a base film for a magnetic tape, a film for packaging, a film for capacitors, and the like.
[0101]
When the composite fine particles have an outer shell formed by agglomeration of zinc oxide fine particles, the composite fine particles cause light scattering even at the interface between the outer shell and the inside thereof, so that the resin molded product has excellent light diffusivity. It will be. The polymer also exists in the outer shell, and when the composite fine particles are hollow, the properties are further enhanced.
The resin composition sheet / film is formed, for example, by uniformly dispersing the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention in a resin, mixing the composite fine particles with the resin, and molding. It is made by things. Mixing and molding methods include, for example, injection molding, extrusion molding, cast polymerization (molding), calendering, and casting. The obtained sheet / film can be used as it is as a light diffusing sheet / film. Further, a sheet / film may be laminated on the base material. The laminating method includes, for example, a hot pressing method, an extrusion laminating method, a method of integrating a film at the time of cast polymerization, and a method of sticking with an adhesive.
[0102]
The method for obtaining a molded article having a desired shape from the resin composition of the present invention is not particularly limited, and a conventionally known method can be employed as it is. An example will be described below.
When it is desired to obtain a polycarbonate resin plate in which the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention are dispersedly contained, for example, a polycarbonate resin pellet or powder and a predetermined amount of the composite fine particle powder are mixed. After obtaining a composition in which the composite fine particles are uniformly mixed in the resin by kneading the resin in a molten state, the mixture is continuously or once pelletized as it is, and then subjected to injection molding, extrusion molding, compression molding, etc. Therefore, a method of processing into a flat or curved plate shape is adopted. Of course, it is also possible to form the plate-shaped molded body into an arbitrary shape such as a corrugated plate by further processing. Resin plates such as acrylic resin plates, vinyl chloride resin plates, and polyester resin plates can be obtained in the same manner.
[0103]
When it is desired to obtain fibers such as nylon fibers and polyester fibers, and films such as polyolefin films, polyamide films, and polyester films in which the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention are dispersed and contained. In, for example, after obtaining a composition in which the composite fine particles are uniformly mixed in the resin by melt-kneading the composite fine particle powder and the resin pellets or powder, continuously or once pelletized as it is, A conventionally known fiber drawing method such as melt spinning or a conventionally known (stretched) film manufacturing method in which a sheet is formed by extrusion and then uniaxially or biaxially stretched as necessary. .
[0104]
In order to obtain a polyester fiber or a polyester film containing the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention dispersedly, the following other known methods may be employed.
That is, as a method for obtaining a polyester fiber, the composite fine particles may be added at any time during the polyester production process, that is, in a series of steps from the transesterification reaction to the polymerization reaction, for example, in a proportion of 0.1 to 50% by weight of glycol. A method of melt-spinning according to a conventionally known method, after adding and mixing a dispersion obtained by dispersing the polyester to complete the polymerization reaction of the polyester, to obtain a polyester polymer in which the composite fine particles are dispersed and contained in the polyester. Should be adopted.
[0105]
On the other hand, in order to obtain a polyester film, a polyester polymer in which the composite fine particles are dispersed and contained in the polyester is obtained in the same manner, then extruded into a sheet by extrusion, and if necessary, monoaxial or biaxial. A method of performing a stretching treatment in the direction can be adopted.
(paper)
The paper of the present invention has a pulp made of paper and the composite fine particles of the present invention dispersed in the pulp and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention. The amount of the composite fine particles is 0.01 to 50% by weight, and preferably 0.1 to 20% by weight, based on the pulp. If the ratio is less than the above range, there is a problem that the effect of adding the composite fine particles is insufficient, and if the ratio exceeds the range, there is a problem that the mechanical properties of the paper deteriorate.
[0106]
The paper may be any paper containing the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention, such as internal paper, coated paper, impregnated paper, and film laminated paper. Is exemplified.
Internally added paper is obtained by adding and mixing the composite fine particles at any time in the process from the time of pulp beating to the time of papermaking, and dispersing the composite fine particles inside and / or outside the paper. Means containing paper. The method of adding and mixing the composite fine particles is not particularly limited, and the composite fine particles can be usually used as a powder or in the form of a dispersion liquid in which water is dispersed. The steps from papermaking to drying may be performed according to a conventionally known papermaking method. Conventionally known raw materials can be used as they are. For example, a pulp slurry is prepared by beating pulp with a pulp or the like. After adding and mixing the aqueous dispersion of the composite fine particles to the slurry, a paper containing the composite fine particles dispersed therein can be obtained through a papermaking step and a drying step. At this time, if necessary, a sizing agent, a sulfuric acid band, a paper strength enhancer and the like may be added at an arbitrary stage.
[0107]
The coated paper is a paper in which a film containing the composite fine particles is formed by applying a coating material containing the composite fine particles on a paper base and drying it. With impregnated paper, the composite fine particles adhere to the inner and outer surfaces of the paper by impregnating the paper base with an aqueous or organic solvent dispersion containing or not containing the binder in which the composite fine particles are dispersed and contained, and then drying. Means something.
[0108]
The method for producing the coated paper and the impregnated paper is not particularly limited, and a conventionally known general method is used except that the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention are used. Using a paper obtained by a simple manufacturing method as a base material, conventionally known coating methods and impregnation methods can be applied as they are.
The coating composition containing the composite fine particles to be used, the composition of the dispersion, the solvent to be used, the type of the binder component, and the method for preparing these can be used as they are, and can be prepared according to a conventionally known preparation method. Just fine.
[0109]
The content of the composite fine particles in the coating composition and dispersion is not particularly limited as long as it is in the range of 0.1 to 100% by weight in the solid content, and is appropriately selected depending on the purpose of use and the like.
Here, the solid content means the total amount of the zinc oxide-polymer composite fine particles and the binder component contained in the coating material and the dispersion. Examples of the coating composition used to make a coated paper include the above-mentioned coating compositions of the present invention that contain a solvent. Examples of the dispersion medium of the dispersion used to make the coated paper include the above-mentioned solvents that can be used in the coating composition of the present invention. Depending on the purpose of use, other additives such as a pigment, a water-proofing agent, a lubricant, an antifoaming agent, a flow modifier, and a water retention agent may be mixed into the coating composition.
[0110]
Film-laminated paper refers to one obtained by adhering a polymer film dispersed and containing composite fine particles obtained according to the method described above to a paper substrate. As the polymer film, the above-mentioned resin molded product of the present invention can be used.
The paper obtained according to the above manufacturing method is useful as a paper having excellent appearance. The use of the obtained paper is arbitrary, and it can be used for various uses including, for example, art paper and wallpaper.
[0111]
The composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention have the same shape, a number average particle diameter of 0.1 to 10 μm, and a variation coefficient of the particle diameter of 30% or less (preferably , A number average particle diameter of 0.1 to 2 μm and a coefficient of variation of the particle diameter of 15% or less), it is possible to obtain a paper having improved surface flatness, gloss and printability.
(Cosmetics)
The cosmetic of the present invention contains the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention in an amount of 0.1% by weight or more. The amount of the composite fine particles is usually 0.1 to 50% by weight based on the total weight of the solid content of the cosmetic. In addition to the above essential components, depending on the purpose, (1) at least selected from the group consisting of oils such as liquid fats and oils, solid fats and oils, waxes, hydrocarbons, and polyhydric alcohols such as polyethylene glycol and propylene glycol. One, (2) surfactants, thickeners, fragrances, drugs, antioxidants, chelating agents, pigments, water, at least one selected from the group consisting of preservatives and fungicides, etc., usually in cosmetics The components used are blended within a range that does not impair the effects of the present invention. Furthermore, (3) extenders such as kaolin, talc, and mica; 2 And / or at least one selected from the group consisting of inorganic coloring pigments such as organic coloring pigments such as red 202 and yellow 4 and / or (4) benzoic acid, cinnamic acid, salicylic acid, benzophenone, etc. At least one selected from the group consisting of organic ultraviolet absorbers can also be used in combination with the composite fine particles.
[0112]
The cosmetic of the present invention is a cosmetic which has a better fluffiness and can shield ultraviolet rays. That is, the purpose of compounding the composite fine particles in the cosmetic of the present invention is mainly for sunscreen.
The use of the cosmetic of the present invention is not particularly limited, and it is used as a powdery, creamy or oily foundation, a lotion, an emulsion, a cosmetic oil, a facial cosmetic such as cream, a lipstick, a makeup cosmetic such as eye shadow or the like. be able to.
[0113]
The composition of the cosmetic is not particularly limited as long as it contains the composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention, and depends on the use (kind) of the cosmetic. The composite fine particles are contained in a conventionally known cosmetic composition. Therefore, raw materials generally used in cosmetics can be used as they are.
[0114]
Therefore, the method for producing the cosmetic of the present invention is not particularly limited. What is necessary is just to add, mix and disperse. The composite fine particles of the present invention and / or the composite fine particles obtained by the production method of the present invention are hardly aggregated and can be easily dispersed in a usual cosmetic composition. Therefore, as the method for dispersing the composite fine particles, the mixing and dispersing method generally used for cosmetic powders can be directly applied, and according to the method, a cosmetic in which the composite fine particles are highly dispersed can be obtained. When the composite fine particles are added and mixed, the fine particles may be added and mixed as they are, but if necessary, for example, anionic, cationic, nonionic and amphoteric surfactants, metal soaps, silicones For example, a surface treatment method for lipophilicity or hydrophilicity generally used for cosmetic powders may be performed. The surface treatment may be performed prior to the addition and mixing, or may be performed during the addition and mixing process.
[0115]
The cosmetic containing the composite fine particles according to the present invention,
(1) characteristics in which the light diffusion and light transmittance of the composite fine particles are controlled according to the purpose of use;
(2) UV shielding and
(3) high dispersibility in a cosmetic composition;
(4) Antibacterial and antifungal (bactericidal)
Having.
[0116]
When the composite fine particles have an outer shell constituted by agglomerated zinc oxide fine particles, a polymer is also present in the outer shell, and when the composite fine particles are hollow, the cosmetic of the present invention has a moisturizing property and a moist feeling. It is also possible to have a sustained release function of the fragrance and the like by holding the fragrance and the like in the fine particles.
However, the use of the composite fine particles according to the present invention is not limited to those described above.
[0117]
【Example】
Hereinafter, examples of the present invention and comparative examples outside the scope of the present invention will be described, but the present invention is not limited to the following examples.
Regarding the composite fine particles obtained in Examples and Comparative Examples, crystallinity, particle size and shape, dispersibility, fine particle composition, physical properties or physical property values such as size and shape of zinc oxide fine particles, membrane containing composite fine particles The optical characteristics and the like of the film, glass and the like formed with were formed and analyzed by the following methods. When powdering was necessary prior to analysis and evaluation, powdering was performed according to the following method, and the obtained powder was used as a measurement sample.
[0118]
(crystalline)
After pulverizing the composite fine particles, the type of crystal was identified by powder X-ray diffraction measurement.
(Average particle diameter of composite fine particles, variation coefficient of particle diameter)
The particle diameter (major diameter) of 100 arbitrary particles in a scanning electron microscope image of 10,000 times was actually measured, and the number average particle diameter of the composite fine particles was determined by the following formula.
[0119]
(Equation 1)
Figure 0003554369
Where d n Is the number average particle diameter, D i Is the major axis of each particle, and n is the number of particles.
[0120]
(Equation 2)
Figure 0003554369
Here, CV is a coefficient of variation of particle diameter, σ n-1 Is the standard deviation of the particle size distribution.
The particle size distribution standard deviation is calculated by the following equation.
[0121]
(Equation 3)
Figure 0003554369
(Particle shape)
Using a scanning electron microscope of 10,000 times, a judgment was made based on the length / shortness ratio (major axis / minor axis ratio) obtained by the following equation for 100 particles.
[0122]
(Equation 4)
Figure 0003554369
Here, Li is the major axis of each particle, and Bi is the minor axis of each particle.
The criterion was that the degree was 1.0 or more and less than 1.2, and the criterion was spherical.
(Size and shape of zinc oxide fine particles)
It was judged by a scanning electron microscope or a transmission electron microscope of 10,000 to 100,000 times.
[0123]
The cross-sectional image of the composite fine particle was obtained from a transmission electron microscope image using the composite fine particle powder embedded in a resin, cutting out a thin section, and using this as a sample.
(Particle composition: zinc oxide concentration)
The powder sample was fired in air at 600 ° C. for 2 hours, and the ash content was determined as zinc oxide on a weight basis.
[0124]
(Optical properties of films containing fine particles)
Regarding the spectral characteristics, the transmittance at an irradiation wavelength of 800 to 200 nm was measured with a self-recording spectrophotometer (UV-3100, Shimadzu Corporation), and the transmittance (total light) in the visible region and the ultraviolet shielding ability were measured. Etc. were evaluated.
The total light transmittance and haze were measured and evaluated using a turbidimeter (NDH-1001 DP Nippon Denshoku Industries Co., Ltd.).
[0125]
(Example 1)
In a glass reactor equipped with a stirrer, a dropping port, a thermometer and a reflux condenser, 0.3 kg of commercially available zinc oxide powder was added to and mixed with a mixed solvent of 1.5 kg of acetic acid and 1.5 kg of ion-exchanged water. By heating the mixture to 80 ° C. while stirring, the zinc oxide was dissolved in the mixed solvent to obtain a uniform zinc-containing solution.
[0126]
Next, 12 kg of 2-butoxyethanol was charged into a 20-liter glass reactor equipped with a stirrer, a dropping port, a thermometer, and a distillate gas outlet and capable of heating a heating medium from the outside, and the internal temperature was heated to 154 ° C. And kept at that temperature. To this, 3.3 kg of a zinc-containing solution kept at 80 ° C. was added dropwise over 30 minutes by a metering pump and mixed. By this drop mixing, the temperature of the bottom was lowered from 154 ° C to 134 ° C. After completion of the dropwise addition, the internal temperature was raised to 167 ° C., and when the temperature reached 167 ° C., a methyl methacrylate-acrylic acid copolymer (methyl methacrylate / acrylic acid = 9/1 weight ratio, weight average molecular weight) 1.5 kg of a solution prepared by dissolving 53 g of (7,500) in 2-butoxyethanol was added and mixed. After the temperature reached 170 ° C., the temperature was maintained for 2 hours to obtain 10.65 kg of a fine particle dispersion. Was.
[0127]
The fine particles contained in the dispersion are separated from the dispersion medium by centrifugation, and the separated fine particles are washed with isopropyl alcohol and then dried at 50 ° C. for 24 hours under vacuum (10 Torr) to obtain fine particle powder P1. Was.
The fine particle powder P1 has a number average particle diameter of 2.0 μm obtained from a scanning electron microscope image, and contains zinc oxide fine particles having a particle diameter of 8 to 30 nm (number average particle diameter of 20 nm) localized in the outer shell layer. It was confirmed by transmission electron microscope observation that the fine particles had a layer structure. Further, after crushing the fine particle powder P1, by observing the crushed material as a sample with a scanning electron microscope, it was confirmed that the fine particles were hollow. Further, the ZnO content in the fine particle powder P1 was 87.7% by weight. Further, X-ray diffraction measurement confirmed that it was a ZnO crystal, and elemental analysis, FT-IR, and the like confirmed that it contained a methyl methacrylate-acrylic acid copolymer. From these results, it was confirmed that the fine particle powder P1 was zinc oxide-polymer composite fine particles.
[0128]
FIG. 1 shows a cross-sectional image of the fine particles by a transmission electron microscope, and FIG. 2 shows a transmission electron microscope image of the ultrafine ZnO particles contained in the outer shell layer. In FIG. 1, the length from end to end of the three lower right lines on the screen is 1.0 μm. In FIG. 1, it can be seen that the small black dots are zinc oxide fine particles, and that many small black dots aggregate to form the outer shell of the massive composite fine particles. In FIG. 2, the length from end to end of the three lines at the lower right of the screen is 20 nm. In FIG. 2, the gray to black images are zinc oxide fine particles. Many zinc oxide particles are aggregated.
[0129]
(Examples 2 to 5)
In Example 1, zinc oxide was used in the same manner as in Example 1 except that the polymer shown in Table 1 was used instead of the methyl methacrylate-acrylic acid copolymer and the reaction conditions shown in Table 1 were used. -A dispersion of polymer composite fine particles was obtained, and composite fine particle powders P2 to P5 were obtained. Table 2 shows various physical properties of the obtained composite fine particle powders P1 to P5.
[0130]
[Table 1]
Figure 0003554369
[Table 2]
Figure 0003554369
(Examples 6 to 8)
Coatings (1) to (3) having the following compositions were prepared using the fine particle powder P1 obtained in Example 1.
Figure 0003554369
Each of the paints (1) to (3) is applied to a glass plate using a bar coater and dried to form a coating film having the thickness shown in the table on the glass plate. 3) was obtained. The optical properties of the coated products (1) to (3) are shown in the table below.
[0131]
Figure 0003554369
As shown in the above table, the coated article of the present invention has a haze, which is a measure of light diffusivity, much larger than that of a glass plate as a substrate, and has a total light transmittance equal to that of a glass plate. It is almost the same or about 75% thereof, and the light transmittance is good.
[0132]
(Comparative Examples 1 and 2)
In Example 6, instead of the fine particle powder P1, ultrafine ZnO particles having an average particle diameter of 0.02 μm (Comparative Example 1), zinc oxide fine particles obtained by a French method (Zinc Hua No. 1 (special product), Sakai Comparative paints (1) and (2) were prepared in the same manner as in Example 6 except that each of the chemicals was used, and applied to a glass plate and dried to form a coating film. Coating products (1) and (2) were obtained. The optical properties of the obtained comparative coated articles (1) and (2) are shown in the table below.
[0133]
Figure 0003554369
From the comparison between Examples 6 to 8 and Comparative Examples 1 and 2, the composition containing the specific composite fine particles of the present invention has excellent light diffusivity while having high light transmittance (total light transmittance). (Diffuse transmittance = total light transmittance × haze), and it is clear that excellent light diffusivity is exhibited even when the amount of the composite fine particles contained in the composition is small. is there.
[0134]
(Examples 9 to 10)
Using the fine particle powder P1 obtained in Example 1, a coating (4) having the following composition was prepared.
Figure 0003554369
The paint was applied on a polyester film or a methacrylic resin plate using a bar coater and dried to obtain coated articles (4) and (5). The optical properties of these coated products are shown in the table below.
[0135]
Figure 0003554369
(Example 11)
By mixing and melt-kneading 2 parts by weight of the fine particle powder P4 obtained in Example 4 and 998 parts by weight of polycarbonate resin pellets, a melt in which 0.2% by weight of fine particles are uniformly dispersed is obtained, and is subsequently extruded. By molding, a polycarbonate plate having a thickness of 5.0 mm was obtained. The obtained polycarbonate plate was excellent in visible light transmittance, having a total light transmittance of 85% or more, in which the composite fine particles were highly dispersed, and was excellent in an ultraviolet ray preventing effect.
[0136]
(Example 12)
By mixing and melting and kneading 25 parts by weight of the fine particle powder P1 obtained in Example 1 and 475 parts by weight of methacrylic resin pellets, a melt in which 5% by weight of fine particles are uniformly dispersed is obtained, and is subsequently extruded. Thereby, a methacrylic resin sheet having a thickness of 2 mm was obtained. The obtained sheet has a high dispersion of fine particles, a total light transmittance of 83%, a haze of 86%, a high visible light transmittance and an excellent light diffusing property, and has an excellent ultraviolet ray preventing effect. there were.
[0137]
(Comparative Example 3)
In Example 12, in the same manner as in Example 12, except that 25 parts by weight of zinc oxide fine particles (Zinc Hua No. 1 manufactured by Sakai Chemical) obtained by a French method were used instead of the fine particle powder P1, A 2 mm thick methacrylic resin sheet containing 5% by weight of fine particles was obtained. The resulting sheet was non-transparent and cloudy, containing the particles in a non-uniform state with secondary aggregation.
[0138]
(Example 13)
2 parts by weight of the fine particle powder P2 obtained in Example 2 and 98 parts by weight of the polyester resin pellets were mixed and melt-kneaded to obtain a polyester composition in which 2% by weight of the composite fine particles were uniformly dispersed, and extrusion-molded. And then further stretched to obtain a polyester film having a thickness of 40 μm. The film was a film in which fine particles were uniformly and highly dispersed, and was excellent in visible light transmittance and light diffusivity, and excellent in ultraviolet ray preventing effect.
[0139]
(Comparative Example 4)
In Example 13, in the same manner as in Example 13 except that zinc oxide fine particles (Zinc Hua No. 1: manufactured by Sakai Chemical) obtained by a French method were used instead of the fine particle powder P1 obtained in Example 1, A polyester film having a thickness of 40 μm and containing 2% by weight of the zinc oxide fine particles was obtained. The obtained film contained fine particles in a state of secondary aggregation, and therefore had a low ultraviolet ray preventing effect, and was opaque without transparency.
[0140]
As a result of observing the surfaces of the films obtained in Example 13 and Comparative Example 4 with a transmission electron microscope, the surface of the film obtained in Example 13 was covered with uniform fine projections based on the presence of fine particles. On the other hand, the surface of the film obtained in Comparative Example 4 was rough, having uneven projections such as coarse projections due to aggregation of fine particles.
[0141]
(Example 14)
A polyester composition containing 2% by weight of the fine-particle powder P4 in Example 13, except that the fine-particle powder P4 obtained in Example 4 is used instead of the fine-particle powder P2. After that, polyester fibers were obtained by melt spinning. The fiber was a fiber in which fine particles were uniformly and highly dispersed, had a sense of transparency, and had an excellent effect of preventing ultraviolet rays.
[0142]
(Comparative Example 5)
In Example 14, the zinc oxide fine particles were contained in the same manner as in Example 14 except that zinc oxide fine particles (Zinc Hua No. 1: manufactured by Sakai Chemical) obtained by a French method were used instead of the fine particle powder P4. The obtained polyester fiber was obtained. The resulting fiber contained fine particles in a state of secondary aggregation, and therefore had a low ultraviolet ray preventing effect, and was opaque without transparency.
[0143]
(Example 15)
The solvent contained in the dispersion obtained in Example 4 was removed by centrifugation. The obtained composite fine particles containing a small amount of solvent were dispersed in ion-exchanged water and centrifuged again. After repeating this operation several times, the composite fine particles were dispersed in ion-exchanged water to obtain 50 parts by weight of an aqueous dispersion containing 20% by weight of the fine particles.
[0144]
A coating material is prepared by mixing 50 parts by weight of the aqueous dispersion and 20 parts by weight of an acrylic emulsion (Acelyst® ES-285E manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd., solid content: 50% by weight) as a binder resin. Is immersed and dried to obtain a fine weight per unit area of 7.0 g / m. 2 Was obtained. The fibers were effective in cutting ultraviolet rays and had excellent transparency.
[0145]
(Comparative Example 6)
10 parts by weight of zinc oxide fine particles (Zinc Hua No. 1 manufactured by Sakai Chemical) obtained by the French method were added to 40 parts by weight of ion-exchanged water, mixed, and dispersed by an ultrasonic homogenizer, so that the fine particles were 20% by weight. As a result, 50 parts by weight of an aqueous dispersion dispersed and contained was obtained. The same operation as in Example 15 was carried out using the aqueous dispersion to give a basis weight of fine particles of 6.8 g / m 2. 2 Was obtained. The obtained fiber had an effect of preventing ultraviolet rays, but was cloudy.
[0146]
(Example 16)
A cosmetic (O / W type cream) having the following composition, in which the fine particle powder P4 obtained in Example 4 was blended, was produced.
<Composition>
(Aqueous phase)
(A) 6 parts by weight of fine particle powder P4
(B) Propylene glycol 5 parts by weight
(C) glycerin 10 parts by weight
(D) 0.2 parts by weight of potassium hydroxide
(E) 45 parts by weight of ion-exchanged water
(Oil phase)
(F) 5 parts by weight of cetanol
(G) 5 parts by weight of liquid paraffin
(H) 3 parts by weight of stearic acid
(I) 2 parts by weight of isostearyl myristate
(J) 2 parts by weight of glyceryl monostearate
The components (a) to (e) were stirred and mixed and maintained at 80 ° C. to prepare an aqueous phase. On the other hand, the components (f) to (j) were uniformly mixed and maintained at 80 ° C. to prepare an oil phase. The oil phase was added to the aqueous phase, stirred, emulsified by a homomixer, and then cooled to room temperature to produce a cream. The obtained cream had a transparent feeling and was excellent in the effect of preventing ultraviolet rays.
[0147]
(Example 17)
A cream was produced in the same manner as in Example 16 except that the fine particle powder P1 obtained in Example 1 was used instead of the fine particle powder P4.
The obtained cream was excellent in the effect of preventing ultraviolet rays.
(Comparative Example 7)
In Example 16, it carried out similarly to Example 16 except having used the zinc oxide fine particle powder (Zinc Hua No. 1 by Sakai Chemical) obtained by the French method instead of the fine particle powder P4 obtained in Example 4. To make cream.
[0148]
The resulting cream had poor dispersibility of fine particles, and therefore had insufficient touch and spread, and had high whiteness and high opacity.
(Example 18)
An aqueous dispersion having a fine particle concentration of 10% by weight was prepared by adding and mixing the fine particle powder P2 obtained in Example 2 with ion-exchanged water.
[0149]
Next, a quantitative filter paper (manufactured by Toyo Paper Co., Ltd., product number 5C) was beaten with a Niagara beater, and the aqueous dispersion was added to pulp prepared to 400 ml of Canadian Standard Freeness, and the weight ratio of fine particles to pulp was 1%. It was added and mixed so as to obtain a weight%. Next, the obtained pulp slurry is diluted to a solid concentration of 0.1% by weight, dehydrated by a tappy sheet machine, and pressed to obtain a basis weight of 75 g / m 2. 2 Paper. Subsequently, paper containing 1% by weight of fine particles was obtained by drying at 100 ° C. with a rotary dryer. The obtained paper had a good dispersion state of the fine particles, and therefore was excellent in ultraviolet shielding property and surface flatness.
[0150]
(Comparative Example 8)
Example 18 is the same as Example 17 except that in place of the fine particle powder P2 obtained in Example 2, a zinc oxide fine particle powder (Zinc Hua No. 1 manufactured by Sakai Chemical) obtained by a French method is used. To produce paper. The obtained paper contains fine particles in a state of secondary aggregation, and therefore has a low UV protection effect, and has poor surface properties such as the presence of coarse projections based on aggregated particles on the surface. Was.
[0151]
【The invention's effect】
Since the composite fine particles of the present invention contain zinc oxide fine particles and a polymer, and the zinc oxide fine particles are 50 to 99% by weight based on the total weight of the zinc oxide fine particles and the polymer, the composite fine particles have an ultraviolet shielding ability. The visible light transmittance and the light diffusion are controlled, and the dispersibility is excellent.
[0152]
When the composite fine particles of the present invention have a number average particle diameter of 0.1 to 10 μm, the coating film and the molded article containing the fine particles have fine surface irregularities, so that the smoothness and anti-blocking can be achieved without impairing the surface flatness. It has the further advantage of having the property.
The composite fine particles of the present invention have a number average particle diameter of 0.1 to 10 μm, the zinc oxide fine particles have a number average particle diameter of 0.005 to 0.1 μm, and the number average particle diameter of the zinc oxide fine particles. Is 1/1000 to 1/10 with respect to the number average particle diameter of the composite fine particles, it has the further advantage of exhibiting high ultraviolet shielding ability and high visible light transmittance.
[0153]
When the composite fine particles of the present invention are spherical and / or elliptical spherical, they have an advantage that dispersibility in a resin or a coating solvent is further increased.
When the composite fine particles of the present invention have an outer shell formed by aggregating zinc oxide fine particles, the composite fine particles further have excellent light diffusing properties.
When the composite fine particles of the present invention are hollow, not only the light diffusivity becomes particularly high, but also the function as porous fine particles or microcapsules can be obtained.
[0154]
When the polymer has one or more polar atomic groups, the composite fine particles of the present invention have an additional advantage of being excellent in chemical stability and mechanical properties.
The composite fine particles of the present invention, the polar atomic group of the polymer, carboxyl group, amino group, quaternary ammonium group, amide group, imide bond, hydroxyl group, carboxylic acid ester bond, urethane group, urethane bond, ureide group, When it is at least one selected from the group consisting of a ureylene bond, an isocyanate group, an epoxy group, a phosphoric acid group, a metal hydroxyl group, a metal alkoxy group and a sulfonic acid group, the chemical stability is further enhanced, and among the mechanical properties, It has the advantage of excellent mechanical strength such as crushing strength.
[0155]
The method for producing the composite fine particles of the present invention is characterized in that a mixture containing zinc, a molar carboxylic acid, a polymer, and a medium comprising at least an alcohol capable of dissolving or dispersing a zinc / monocarboxylic acid / polymer at a temperature of 100 ° C. or higher. By holding a zinc oxide-polymer composite fine particles containing a zinc oxide fine particles and a polymer, by holding a precipitation step, the ultraviolet light shielding ability, visible light transmittance and light diffusion is controlled, This is an extremely practical method for producing zinc oxide-polymer composite fine particles having excellent dispersibility by a simple process with good productivity.
[0156]
In the production method of the present invention, the precipitation step comprises mixing a zinc source and a monocarboxylic acid to form a first mixture containing zinc and a monocarboxylic acid, and a medium comprising at least an alcohol and a second mixture. A second mixing step in which zinc and a monocarboxylic acid are dissolved or dispersed in a medium by mixing the mixture with the first mixture to further obtain composite fine particles having excellent dispersibility. It has the advantage that.
[0157]
In the production method of the present invention, when the first mixing step is a step of dissolving a zinc source in a mixed solvent of a monocarboxylic acid and water, the first mixing step further includes an oxidizing agent having a fine particle diameter (a number average particle diameter of 0.1 μm or less) There is an advantage that composite fine particles containing zinc fine particles are easily obtained.
In the production method of the present invention, when the second mixing step is a step of adding and mixing the first mixture to a medium held at a temperature of 100 ° C. or higher, the uniformity of the particle diameter, particle shape, particle structure, and the like is further improved. This is advantageous in that composite fine particles having high properties are easily obtained.
[0158]
In the production method of the present invention, when the polymer has one or more polar atomic groups, fine zinc oxide fine particles having a number average particle diameter of 0.005 to 0.1 μm can be easily obtained, There is an advantage that it is easy to obtain composite fine particles having a uniform particle shape with a variation coefficient of 30% or less.
In the production method of the present invention, the polar atomic group of the polymer may be a carboxyl group, an amino group, a quaternary ammonium group, an amide group, an imide bond, a hydroxyl group, a carboxylate bond, a urethane group, a urethane bond, a ureide group, or a ureylene. When it is at least one selected from the group consisting of a bond, an isocyanate group, an epoxy group, a phosphoric acid group, a metal hydroxyl group, a metal alkoxy group and a sulfonic acid group, the chemical stability is further improved, and In particular, there is an advantage that composite fine particles having excellent mechanical strength such as crushing strength can be easily obtained.
[0159]
In the production method of the present invention, when at least one zinc compound selected from the group consisting of zinc oxide, zinc hydroxide, and zinc acetate is used as a zinc source, it substantially contains impurities that hinder the formation reaction of the flaky zinc oxide crystal. In addition, the size and shape of the crystal and the fine particles can be easily controlled.
In the production method of the present invention, when a saturated fatty acid having a boiling point of 200 ° C. or less at 1 atm is used as the monocarboxylic acid, it is easy to control the amount of the monocarboxylic acid in the reaction system, and therefore the precipitation reaction of the zinc oxide crystal is strictly performed. Easy to control.
[0160]
In the production method of the present invention, when the amount of the polymer is 0.01 to 1.0 in terms of weight ratio to the amount of zinc oxide in the zinc source converted to zinc oxide, the particle diameter and the particle shape are further reduced. There is an advantage that composite fine particles having high uniformity can be easily obtained.
The composite fine particles of the present invention and the composite fine particles obtained by the production method of the present invention are mixed with various films, fibers, resin molded articles such as sheets, glass products, paints, cosmetics and the like to form a binder component. It is easy to be uniformly dispersed in media such as resin and solvent, and imparts ultraviolet shielding ability, antibacterial property and fungicidal property to resin molded products, glass products, paints, cosmetics, etc., and furthermore, light in the visible to infrared range. A function of controlling diffusion and light transmission can be provided.
[0161]
By incorporating the composite fine particles of the present invention and the composite fine particles obtained by the production method of the present invention into a substrate such as a film or paper, it is possible to impart good lubricity to these substrates.
The coating composition of the present invention comprises the composite fine particles of the present invention, a binder component capable of forming a transparent or translucent continuous phase, and a solvent for dispersing the composite fine particles and dispersing and / or dissolving the binder component. , It has an ultraviolet shielding ability, and the visible light transmittance and the light diffusion are controlled.
[0162]
The coating composition of the present invention, the composite fine particles obtained by the production method of the present invention, a binder component capable of forming a transparent or translucent continuous phase, and disperse the composite fine particles to disperse the binder component and Since it contains a solvent that dissolves, it has an ultraviolet shielding ability and the visible light transmittance and the light diffusion are controlled.
Since the coated article of the present invention includes a transparent or translucent substrate and the coating composition of the present invention and a coating film formed on the surface of the substrate, it has an ultraviolet shielding ability, Visible light transmission and light diffusion are controlled.
[0163]
Since the resin composition of the present invention contains the composite fine particles of the present invention and a resin capable of forming a transparent or translucent continuous phase, it has an ultraviolet shielding ability, and has a visible light transmitting property and a light diffusing property. Is controlled.
Since the resin composition of the present invention contains the composite fine particles obtained by the production method of the present invention and a resin capable of forming a transparent or translucent continuous phase, the resin composition has an ultraviolet shielding ability and is visible light. The transmittance and the light diffusion are controlled.
[0164]
Since the resin molded article of the present invention is obtained by molding the resin composition of the present invention into a shape selected from the group consisting of a plate, a sheet, a film, and a fiber, it has an ultraviolet shielding ability, and has a visible light transmittance. Light diffusion is controlled.
The paper of the present invention comprises a pulp made of paper and the composite fine particles of the present invention dispersed in the pulp, and the amount of the composite fine particles is 0.01 to 50% by weight based on the pulp. It has excellent shielding ability and visible light transmission, and has a controlled visible light diffusion.
[0165]
The paper of the present invention comprises a pulp made of paper, and composite fine particles obtained by the production method of the present invention dispersed in the pulp, and the amount of the composite fine particles is 0.01 to 50 with respect to the pulp. By weight%, the ultraviolet light shielding ability and the visible light transmittance are excellent, and the visible light diffusivity is controlled.
Since the cosmetic of the present invention contains the composite fine particles of the present invention in an amount of 0.1% by weight or more, the cosmetic has excellent ultraviolet shielding ability and visible light transmittance, and has a controlled visible light diffusion property.
[0166]
Since the cosmetic of the present invention contains the composite fine particles obtained by the production method of the present invention in an amount of 0.1% by weight or more, the cosmetic has excellent ultraviolet shielding ability and visible light transmittance, and has a controlled visible light diffusion property. Become.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a transmission electron microscope image of a powder P1 obtained in Example 1.
FIG. 2 is a transmission electron microscope image of zinc oxide fine particles in powder P1 obtained in Example 1.

Claims (6)

内側が中空となっている粒子であって、酸化亜鉛微粒子とポリマーを含有し、その外殻は酸化亜鉛微粒子が凝集して構成されており、かつ、前記酸化亜鉛微粒子と前記ポリマーとの合計重量に対し前記酸化亜鉛微粒子が50〜99重量%である、酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子。 A particle inside has a hollow, and zinc oxide fine particles and polymer over an outer shell is constituted by fine particles of zinc oxide are aggregated, and the sum of the said zinc oxide polymer microparticles weight versus pre Symbol zinc oxide fine particles is 50 to 99 wt%, zinc oxide - polymer complex microparticles. 0.1〜10μmの数平均粒子径を有し、粒子径の変動係数が30%以下である、請求項1に記載の複合体微粒子。The composite fine particles according to claim 1, having a number average particle diameter of 0.1 to 10 µm and a coefficient of variation of the particle diameter of 30% or less. 前記ポリマーが1個以上の極性の原子団を有する、請求項1または2に記載の複合体微粒子。It said polymer having an atomic group one or more polar, composite fine particles according to claim 1 or 2. 請求項1から3までのいずれかに記載の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子を製造する方法であって、金属亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛、および、置換基があってもよいモノ−またはジ−カルボン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1つを亜鉛源とし、該亜鉛と、モノカルボン酸と、該亜鉛源の亜鉛原子を酸化亜鉛に換算した量に対する重量比で0.01〜1.0の量のポリマーと、前記亜鉛・前記モノカルボン酸・前記ポリマーを溶解または分散させ得る、少なくともアルコールからなる媒体とを含む混合物を100℃以上の温度に保持することにより、酸化亜鉛微粒子とポリマーとを含有する酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子を析出させる析出工程を含む、酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子の製造方法。 A method for producing the zinc oxide-polymer composite fine particles according to any one of claims 1 to 3, wherein zinc zinc, zinc oxide, zinc hydroxide, basic zinc carbonate, and a substituent are present. At least one selected from the group consisting of good mono- or di-carboxylates is used as a zinc source , and the zinc source , the monocarboxylic acid, and the weight ratio of zinc atoms of the zinc source to zinc oxide in terms of weight are calculated. Maintaining a mixture comprising a polymer in an amount of 0.01 to 1.0 and a medium comprising at least an alcohol capable of dissolving or dispersing the zinc source , the monocarboxylic acid, and the polymer at a temperature of 100 ° C. or higher. A method for producing zinc oxide-polymer composite fine particles, comprising a precipitation step of precipitating zinc oxide-polymer composite fine particles containing zinc oxide fine particles and a polymer. 請求項1からまでのいずれかに記載の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子と、透明または半透明の連続相を形成しうるバインダー成分と、前記複合体微粒子を分散し前記バインダー成分を分散および/または溶解する溶媒とを含む塗料組成物。The zinc oxide-polymer composite fine particles according to any one of claims 1 to 3 , a binder component capable of forming a transparent or translucent continuous phase, and the composite fine particles dispersed to disperse the binder component. or dissolving comprising a solvent, the coating composition. 請求項1からまでのいずれかに記載の酸化亜鉛−ポリマー複合体微粒子と、透明または半透明の連続相を形成しうる樹脂とを含む樹脂組成物。A resin composition comprising the zinc oxide-polymer composite fine particles according to any one of claims 1 to 3 and a resin capable of forming a transparent or translucent continuous phase.
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