JP3475259B2 - 5−アルコキシヒダントイン類の製造方法 - Google Patents

5−アルコキシヒダントイン類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、5−アルコキシヒダン
トイン類の製造方法に関する。5−アルコキシヒダント
イン類は、医薬、農薬および機能材の合成中間体として
有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、5
−アルコキシヒダントイン類は、ヒダントインの5位を
臭素化し、引き続いてアルコキシ化する2段階の反応に
より得られている(J.Heterocycl.Che
m.,7.1289.(1970))。また、ヒダント
イン類をアルコール中、少量の臭素および/またはヨウ
素の存在下に塩素を用いて酸化還元を繰り返して反応さ
せることにより、見かけ上1段階反応で5−アルコキシ
ヒダントイン類を製造する方法が知られている(特開平
4−330064号)。
【0003】前者の方法は、反応時に、高価な臭素をヒ
ダントイン類の等モル以上用いる必要があり、経済的に
も優れた方法とはいい難い。その上、反応が臭素化とア
ルコキシ化の2段階に分かれていることが、反応操作の
煩雑さと収率低下の原因となった。また、後者の方法に
おいては、少量の臭素および/またはヨウ素が必要であ
り、しかも溶媒量のアルコールを要するために操作の煩
雑性と経済性に問題を残している。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような状況に鑑み、
本発明者等は効率的なヒダントイン類の5位のアルコキ
シ化法を求めて鋭意検討を重ねた。その結果、臭素およ
びヨウ素を必要としない方法を見いだし、本発明に至っ
た。
【0005】本発明の要旨は、一般式(1)で表わされ
るヒダントイン類とアルコールを溶媒中で塩素を加えて
反応させて、一般式(2)で表わされる5−アルコキシ
ヒダントイン類を製造する方法である。
【化2】 (式中、R、RおよびRは、それぞれ、水素原
子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を示
し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
【0006】本発明の方法によると、ヒダントイン類と
アルコールに溶媒中で塩素を吹き込むだけで、下式に示
すようにヒダントイン類の5位のアルコキシ化が1工程
で進行する。その結果、反応は1段階となり、副反応も
なく、かつ臭素およびヨウ素を必要としないため、操作
性が格段と向上し、しかも高収率で5−アルコキシヒダ
ントイン類を得ることができる。
【化3】 (式中、R、RおよびRは、それぞれ、水素原
子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基を示
し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
【0007】本発明の方法を実施すれば、ヒダントイン
類とアルコールを溶解した溶媒中に塩素を吹き込むこと
により、対応する5−アルコキシヒダントイン類を得る
ことができる。また、反応系内に含まれる水分量が少な
ければ少ないほど、5−アルコキシヒダントイン類の生
成率が上がる。精製においても、副生した塩化水素を脱
気するか、または非水溶性溶媒使用時には水洗等により
除去した後、そのまま晶析して取得するかまたは溶媒を
留去して蒸留により得ることが可能であり、経済的に優
れた方法となる。
【0008】本発明においては、反応系中に水分が実質
的に存在しないことが好ましいが、水分量が全反応液量
の5重量%以下であれば許容される。すなわち、反応に
寄与するヒダントイン類、アルコール類、溶媒および塩
素等に由来する反応系の総水分量が全反応液量の5重量
%以下ならば問題ない。好ましくは、無水状態から全反
応液量の3重量%以下がよい。反応系中の水分量が5重
量%を超えると、塩酸の生成量が無視できなくなり、一
旦生成した5−アルコキシヒダントイン類がこの塩酸の
触媒作用のためにエーテル開裂反応を引き起こし、5−
ヒドロキシヒダントイン類を副生するため、目的物の収
率が低下する。
【0009】反応溶媒としては実質的に無水であるもの
が好ましいが、一般市販品で本反応に使用した際に水分
量が前記範囲内となるものであれば使用できる。水分量
が数百ppm〜3重量%の溶媒ならば問題ない。また、
加える塩素およびアルコールと反応しないものであれば
何れも使用可能である。例えば、n−ヘキサン、n−オ
クタン等の鎖式炭化水素;シクロヘキサン、トルエン、
キシレン、モノクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン
等の環式炭化水素;1,2−ジクロロエタン、塩化メチ
レン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水
素;蟻酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、安息香酸メ
チル等のエステル類;ジイソプロピルエーテル、TH
F、ジオキサン等のエーテル類が挙げられる。好ましい
溶媒は、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キ
シレン、モノクロロベンゼン、1,2−ジクロロエタ
ン、ジイソプロピルエーテルである。
【0010】本発明の反応に用いることのできるアルコ
ールとしては、加える塩素と反応しないものであれば何
れも使用可能である。一般的には炭素数が1〜6のアル
コールであるが、ハロゲン原子やアルコキシル基等の反
応系内において変化しない置換基を有するアルコール類
の使用も可能である。無置換アルコールとしては、例え
ば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、is
o−プロパノール、シクロプロパノール、n−ブタノー
ル、iso−ブタノール、sec−ブタノール、ter
t−ブタノール、シクロブタノール、シクロプロピルメ
タノール、メチルシクロプロパノール、n−ペンタノー
ル、iso−ペンタノール、sec−ペンタノール、t
ert−ペンタノール、シクロペンタノール、n−ヘキ
サノール、iso−ヘキサノール、sec−ヘキサノー
ル、tert−ヘキサノール、シクロヘキサノール等が
挙げられる。好ましい無置換アルコールは、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノールお
よびシクロヘキサノールである。
【0011】これらのアルコールは環状構造を有してい
てもよいし、反応時に反応系内に存在する塩素および溶
媒と反応しない限りいかなる置換基を有していてもよ
い。それらの置換基としては、例えば、フルオロ基、ク
ロロ基、ブロモ基、ヨード基、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。また、
エチレングリコール等の二価アルコール類、あるいはグ
リセリン等の多価アルコール類も使用可能である。
【0012】反応に供することができる一般式(1)で
表わされるヒダントイン類としては、無置換のものか、
または反応系内に存在する塩素および溶媒と反応しない
置換基をヒダントイン環の1位、3位および5位に有す
るヒダントイン化合物であれば、いかなるものでも用い
ることができる。1位、3位および5位の全部が各々独
立して無置換であっても置換していてもよい。5位の炭
素原子においては1置換まで許される。置換基として
は、一般的にアルキル基、アリール基またはアラルキル
基等があるが、これらの置換基は、ハロゲン原子やエー
テル結合等の反応に関与しない置換基や結合を含んでい
ても全く差し支えない。1位、3位および5位に置換す
る置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、炭素数が
7〜12のアルキル基、フェニル基、ハロゲンやアルコ
キシル基で置換されたフェニル基、ベンジル基、ハロゲ
ンやアルコキシル基で置換されたアラルキル基等がある
が、本発明の反応さえ起これば、これらの範囲に限定さ
れない。
【0013】本発明の反応に供することのできるヒダン
トイン類としては、例えば、ヒダントイン、1−メチル
ヒダントイン、1−エチルヒダントイン、1−プロピル
ヒダントイン、1−ブチルヒダントイン、1−ペンチル
ヒダントイン、1−ヘキシルヒダントイン、3−メチル
ヒダントイン、3−エチルヒダントイン、3−プロピル
ヒダントイン、3−ブチルヒダントイン、3−ペンチル
ヒダントイン、3−ヘキシルヒダントイン、1,3−ジ
メチルヒダントイン、1−シクロヘキシルヒダントイ
ン、1−ベンジルヒダントイン、3−ベンジルヒダント
イン、1−(2−フェニルエチル)ヒダントイン、3−
(4−フルオロフェニル)ヒダントイン、3−(4−ク
ロロフェニル)ヒダントイン、3−(4−ブロモフェニ
ル)ヒダントイン、3−(4−ヨードフェニル)ヒダン
トイン、3−(3,5−ジクロロフェニル)ヒダントイ
ン、3−(3,4−ジクロロフェニル)ヒダントイン、
3−(3−クロロ−5−フルオロフェニル)ヒダントイ
ン、3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチルヒ
ダントイン、5−フェニルヒダントイン、1,5−ジフ
ェニルヒダントイン、3−ベンジル−1,5−ジフェニ
ルヒダントイン等があるが、ここに示す範囲に何ら限定
されるものではない。
【0014】この中でも特に、1位に水素原子、メチル
基、フェニル基、ベンジル基、3位に水素原子、メチル
基、フェニル基、ベンジル基、4−クロロフェニル基、
3,5−ジクロロフェニル基、5位に水素原子、フェニ
ル基を有するものが工業上の見地から有用である。その
具体例としては、1−メチルヒダントイン、3−メチル
ヒダントイン、1−ベンジルヒダントイン、3−(3,
5−ジクロロフェニル)ヒダントイン、3−(3,5−
ジクロロフェニル)−1−メチルヒダントイン、3−ベ
ンジル−1,5−ジフェニルヒダントイン等が挙げられ
る。
【0015】反応に供するヒダントイン類の濃度は使用
溶媒により異なるが、通常の有機反応のように反応を行
なう温度で溶解していることが好ましい。しかしなが
ら、反応が進行して生成する5−アルコキシヒダントイ
ン類が多くなり、反応液が溶液状を保つならば、溶媒使
用量は可能な限り削減できる。すなわち、反応性や晶析
等の精製を考慮すると、ヒダントイン類の反応系におけ
る濃度は、約10〜40重量%が経済的かつ工業的見地
から好ましい。アルコールの使用量は、ヒダントイン類
に対して1.0〜7.0モル倍であり、好ましくは2.
0〜5.0モル倍である。アルコールを7.0モル倍を
超えて用いても反応に何ら影響をおよぼすものではない
が、過剰のアルコールの除去操作の煩雑さおよび経済的
な見地から得策ではない。
【0016】反応は低温でも進行するが、工業的な見地
から30〜150℃の範囲で行なうのが好ましい。反応
系への塩素の添加方法としては、反応液への吹き込みに
よる方法が一般的である。塩素の吹き込み量は、通常、
ヒダントイン類に対して1.0〜2.0モル倍であり、
好ましくは1.1〜1.6モル倍である。1.0モル倍
未満だと未反応のヒダントイン類の量が無視できなくな
り、2.0モル倍を超えると塩素の吹き抜け量が増える
ため経済的でない。塩素吹き込みの速度は、ヒダントイ
ン類の濃度や反応温度によって左右されるが、実質的に
制限されるものではない。さらに、本発明においては、
塩素およびアルコールは乾燥品を用いる。
【0017】反応液からの生成物の取り出しは非常に容
易である。すなわち、本発明の反応における副生物はほ
とんど塩化水素で、脱気または水洗により系内から容易
に除去できる。また、溶媒中の生成物は、晶析または蒸
留により容易に単離することができる。
【0018】本発明の方法により製造できる化合物の具
体例としては、5−メトキシ−1−メチルヒダントイ
ン、5−エトキシ−1−メチルヒダントイン、1−メチ
ル−5−プロポキシヒダントイン、5−ブトキシ−1−
メチルヒダントイン、1−メチル−5−ペンチルオキシ
ヒダントイン、5−ヘキシルオキシ−1−メチルヒダン
トイン、5−メトキシ−3−メチルヒダントイン、3−
エチル−5−メトキシヒダントイン、5−メトキシ−3
−プロピルヒダントイン、3−ブチル−5−メトキシヒ
ダントイン、5−ペンチルオキシ−3−プロピルヒダン
トイン、5−プロポキシ−3−プロピルヒダントイン、
5−ブトキシヒダントイン、5−ブトキシ−3−メチル
ヒダントイン、1,3−ジメチル−5−メトキシヒダン
トイン、5−(2−ブロモエトキシ)−1−メチルヒダ
ントイン、5−(2−メトキシエトキシ)−1−メチル
ヒダントイン、5−(2−ヒドロキシエトキシ)−1−
メチルヒダントイン、1−シクロヘキシル−5−エトキ
シヒダントイン、1−ベンジル−5−エトキシヒダント
イン、1−(2−フェニルエチル)−5−エトキシヒダ
ントイン、1−ベンジル−5−プロポキシヒダントイ
ン、3−ベンジル−5−メトキシヒダントイン、3−
(4−フルオロフェニル)−5−メトキシヒダントイ
ン、3−(4−クロロフェニル)−5−メトキシヒダン
トイン、3−(4−ブロモフェニル)−5−メトキシヒ
ダントイン、3−(4−ヨードフェニル)−5−メトキ
シヒダントイン、3−(3,5−ジクロロフェニル)−
5−メトキシヒダントイン、3−(3,4−ジクロロフ
ェニル)−5−メトキシヒダントイン、3−(3−クロ
ロ−5−フルオロフェニル)−5−メトキシヒダントイ
ン、3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−
5−メトキシヒダントイン、3−(3,5−ジクロロフ
ェニル)−5−エトキシ−1−メチルヒダントイン、3
−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチル−5−プ
ロポキシヒダントイン、5−ブトキシ−3−(3,5−
ジクロロフェニル)−1−メチルヒダントイン、5−エ
トキシ−5−フェニルヒダントイン、1,5−ジフェニ
ル−5−メトキシヒダントイン、3−ベンジル−1,5
−ジフェニル−5−メトキシヒダントイン、1,5−ジ
フェニル−5−エトキシヒダントイン、1,5−ジフェ
ニル−5−ペンチルオキシヒダントイン等があるが、こ
こに示す範囲に何ら限定されるものではない。
【0019】ここに示した5−アルコキシヒダントイン
類の中では、1位に水素原子、メチル基、フェニル基、
ベンジル基、3位に水素原子、メチル基、フェニル基、
ベンジル基、4−クロロフェニル基、3,5−ジクロロ
フェニル基、5位に水素原子またはフェニル基とメトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基を合わせ持つヒダントイ
ン類が、工業的に特に有用である。その具体例として
は、5−メトキシ−1−メチルヒダントイン、5−エト
キシ−1−メチルヒダントイン、1−メチル−5−プロ
ポキシヒダントイン、5−ブトキシ−1−メチルヒダン
トイン、1−メチル−5−ペンチルオキシヒダントイ
ン、5−ヘキシルオキシ−1−メチルヒダントイン、5
−メトキシ−3−メチルヒダントイン、5−ブトキシ−
3−メチルヒダントイン、1−ベンジル−5−エトキシ
ヒダントイン、1−ベンジル−5−プロポキシヒダント
イン、3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メトキ
シヒダントイン、3−(3,5−ジクロロフェニル)−
1−メチル−5−メトキシヒダントイン、3−(3,5
−ジクロロフェニル)−5−エトキシ−1−メチルヒダ
ントイン、3−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メ
チル−5−プロポキシヒダントイン、5−ブトキシ−3
−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチルヒダント
イン、3−ベンジル−1,5−ジフェニル−5−メトキ
シヒダントイン等が挙げられる。
【0020】このようにして得られた5−アルコキシヒ
ダントイン類は、常法により医薬、農薬および機能材の
合成中間体等として用いられる。
【0021】
【実施例】以下、実施例によりさらに詳しく本発明を説
明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではな
い。
【0022】実施例1 1−メチルヒダントイン144g(1.00モル)とメ
タノール128g(4.0モル)とトルエン(水分30
0ppm含有)800gを混合して70℃に加熱した溶
液に、塩素106.5g(1.5モル)を同温度で3時
間かけて通気した(反応液中の水分量:0.02重量
%)。塩素通気終了後0.5時間熟成した。この反応液
を水洗し、冷却した後に濾過して乾燥すると、5−メト
キシ−1−メチルヒダントインの白色結晶148g
(0.85モル)が得られた(収率85%)。融点は9
4〜95℃であった。
【0023】実施例2 1−ベンジルヒダントイン190g(1.00モル)と
エタノール138g(3.0モル)とトルエン(水分
0.1重量%含有)800gを混合して70℃に加熱し
た溶液に、塩素106.5g(1.5モル)を同温度で
3時間かけて通気した(反応液中の水分量:0.065
重量%)。塩素通気終了後0.5時間熟成した。この反
応液を水洗し、冷却した後に濾過して乾燥すると、1−
ベンジル−5−エトキシヒダントインの白色結晶18
7.2g(0.80モル)が得られた(収率80%)。
融点は93〜94℃であった。
【0024】実施例3 エタノールに代えてプロパノールを用いた以外は実施例
2と同様に行ない、1−ベンジルヒダントイン190g
(1.00モル)より1−ベンジル−5−プロポキシヒ
ダントインの白色結晶202g(0.81モル)を得た
(収率81%)。融点は72〜73℃であった。
【0025】実施例4 3−メチルヒダントイン114g(1.00モル)とブ
タノール221g(3.00モル)とヘキサン(水分5
00ppm含有)700gを混合して70℃に加熱した
溶液に、塩素106.5g(1.5モル)を同温度で3
時間かけて通気した(反応液中の水分量:0.03重量
%)。塩素通気終了後0.5時間熟成した。この反応液
を水洗し、冷却した後に濾過して乾燥すると、5−ブト
キシ−3−メチルヒダントインの白色結晶157g
(0.84モル)が得られた(収率84%)。融点は3
9〜40℃であった。
【0026】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ヒダントイン類
を溶媒中でアルコール存在下で塩素を加えるだけで反応
させて5−アルコキシヒダントイン類を製造できる。そ
の結果、一段階反応となって副反応もなく、かつ、操作
性が格段に向上する。しかも、高品質かつ高収率で5−
アルコキシヒダントイン類を得ることができるので、工
業化が容易で経済的に有利な方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高島 直子 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住友精化株式会社第1研究所内 (72)発明者 築地原 有作 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住友精化株式会社第1研究所内 (56)参考文献 特開 平7−300463(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 233/72 CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表わされるヒダントイン
    類とアルコールを、鎖式炭化水素、環式炭化水素、ハロ
    ゲン化炭化水素、エステル類およびエーテル類からなる
    群から選択された少なくとも1種の溶媒中で塩素を加え
    て反応させることを特徴とする、一般式(2)で表わさ
    れる5−アルコキシヒダントイン類の製造方法。 【化1】 (式中、R1、R2およびR3は、それぞれ、水素原子、
    アルキル基、アリール基またはアラルキル基を示し、R
    は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
  2. 【請求項2】 反応系中の水分量が、全反応液量の5重
    量%以下である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 アルコールが、炭素数1〜6のアルコー
    ルである請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 塩素の使用量が、ヒダントイン類に対し
    て1.0〜2.0モル倍である請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の製造方法。
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