JP3395623B2 - 車両の走行制御装置 - Google Patents

車両の走行制御装置

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JP3395623B2 JP00726298A JP726298A JP3395623B2 JP 3395623 B2 JP3395623 B2 JP 3395623B2 JP 00726298 A JP00726298 A JP 00726298A JP 726298 A JP726298 A JP 726298A JP 3395623 B2 JP3395623 B2 JP 3395623B2
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    • B60K31/00Vehicle fittings, acting on a single sub-unit only, for automatically controlling vehicle speed, i.e. preventing speed from exceeding an arbitrarily established velocity or maintaining speed at a particular velocity, as selected by the vehicle operator
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    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
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    • G01S13/58Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems
    • G01S13/583Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems using transmission of continuous unmodulated waves, amplitude-, frequency-, or phase-modulated waves and based upon the Doppler effect resulting from movement of targets
    • G01S13/584Velocity or trajectory determination systems; Sense-of-movement determination systems using transmission of continuous unmodulated waves, amplitude-, frequency-, or phase-modulated waves and based upon the Doppler effect resulting from movement of targets adapted for simultaneous range and velocity measurements

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  • Control Of Velocity Or Acceleration (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の走行制御装置
に係わり、特に自車両の前に存在する先行車両などの物
体と自車両との間の距離を目標距離に整合させるべく、
変速機機構やスロットル機構,自車両のブレーキ機構を
制御し走行させる車両の走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の走行制御装置として、車両
速度を一定に保って走行する車両速度制御機能に加え
て、自車両と先行車両との距離を検出するレーダ装置を
搭載し、他の車両がいる場合でも、安全な距離を保って
走行する距離制御機能を備えたものが開発されている。
例えば特開平7−76237号に記載されているように、レー
ダ装置で検出した車間距離が車両速度に応じた安全車間
距離を保つように車両速度を制御して先行車両に追従走
行し、また安全車間距離内に先行車両がない場合にはあ
らかじめ設定された目標速度指令まで加速走行し、その
後速度指令で定速走行する。また、曲線道路を走行して
いるときに、レーダ装置で測定できていた先行車両が、
測定できる範囲の外に移動して計測できなくなったとき
には、その先行車両の速度を推定し、その推定速度を使
って自車両速度の制御を行う装置がある。
【0003】このような装置で使用されるレーダ装置に
は、次に挙げる代表的な3つの方式がある。第一はレー
ザレーダ装置である。原理を簡単に説明する。レーザ光
源から周期的に短いパルス状のレーザ光を送信(放射)
し、反射板(車両の後に取り付けられたレフレックスリ
フレクタなど)により反射されたレーザ光をフォトダイ
オードで受信する。そして、送信から受信までの時間と
光速との積から、反射板までの距離を測定する。反射板
の装着されている物体を検知するので、たとえば自動車
やバイクなどを検知することは容易である。一方、肉眼
で見通しの利かない状況(例えば雨や霧など)では検知
できる距離が晴天時に比べ極端に短くなる。理由は取扱
いの容易な、可視光に近い波長のレーザ光を使用してい
るためである。また、測定原理が送信から受信までの時
間を測定する方式のため、距離だけが直接的に検出でき
る。
【0004】第二は周波数変調連続波方式(Frequency
Modurated Continuas Wave;FMCW)レーダである。周波
数が連続的に変化する電波を送信し、物体からの反射波
(受信波)を受信する。送信波と受信波をミキシングす
ると、送信波を反射する物体との距離に対応した周波数
をもつ信号と、相対速度に対応した周波数をもつ信号が
得られる。これより距離と相対速度が直接的に検出でき
る。例えば送信波の中心周波数を60GHzとし、変調
帯域を75MHz、周波数を変化させる周波数を750
Hzとすると、レーダの距離検出範囲は200km、相対
速度の分解能は3.75[m/s] となる。レーザレー
ダに比べて波長が長く、肉眼で見通しの利かない状況で
も前方にある物体を検出することができる。
【0005】第三は2周波数連続波方式(2周波Contin
uas Wave;2周波CW)レーダである。周波数の違った
2つの電波を時分割で交互に送信し、目標物からの反射
波(受信波)の受けているドップラー効果による周波数
変化から、相対速度と目標物までの距離を検出する。例
えば送信波の第一周波数を60GHz、第2周波数を6
0GHz+250kHzとすると、レーダの距離検出範
囲は150mである。FMCW方式と同様に、レーザレ
ーダに比べて波長が長く、肉眼で見通しの利かない状況
でも前方にある物体を検出することができる。また相対
速度の分解能と精度が良い(0.3[m/s]以下)とい
う特徴がある。一方、測定原理としてドップラー効果に
よる周波数変化を利用しているので、相対速度が純粋に
ゼロのときには物体を検出することが出来ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図1に車間距離制御の
例を示す。時刻0において目標車間距離Dr と測定車間
距離Dmに差があった場合、自車両は加速して自車両速
度Voを速くし、DrとDmの偏差を縮め、その後減速し
て先行車両速度Vp とほぼ同じ速度にする。やがて時刻
a でDrとDm,VoとVpが同じとなり、先行車両と自
車両との距離が目標距離を保って走行することになる。
すなわち、車間距離制御は先行車と自車の測定距離と目
標距離の偏差をなくし、かつ相対速度がゼロとなるよう
にするものである。
【0007】先に挙げた3つの方式のレーダ装置のう
ち、肉眼での見通しが利かない場合でも前にある物体を
検出できること、相対速度の分解能と精度が良いことを
鑑みて、2周波CWレーダを採用して車間距離制御を行
う場合に、次の課題がある。従来の技術で説明したよう
に、2周波CWレーダは相対速度がゼロの時に、ドップ
ラー効果による周波数遷移が発生しないため、先行車と
自車の距離と相対速度を測定することができなくなる。
すなわち、車間距離制御が最も制御がうまくいっている
ときに、2周波CWレーダでは先行車と自車の関係を測
定することができなくなる。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する第一
の手段は、図2に示す通り、相対速度がゼロとならない
よう、常に先行車両速度と自車速度に差をもたせるため
の補正速度指令手段を設け、相対速度の絶対値が所定値
以下になったら、補正速度指令を生成して従来速度指令
に加え、それを新たに速度指令として車両を走行させ
る。そのとき、運転者に補正速度指令による加減速が感
じとられないように、低い周波数で滑らかな補正速度指
令とする。さらに、単一周波数の補正速度指令に留まら
ず、複数周波数を重畳した補正速度指令を生成しても良
い。また、補正速度指令を生成するパラメータは、相対
速度の他に、目標距離と測定距離との偏差としても良
い。
【0009】第二の手段は、相対速度がゼロとならない
よう、常に先行車両速度と自車速度に差をもたせるため
の補正目標距離設定手段を設け、相対速度の絶対値が所
定値以下になったら、補正目標距離を生成して従来目標
距離に加え、それを新たに目標距離として車両を走行さ
せる。第一の手段と同様に、運転者に補正速度指令によ
る加減速が感じとられないよう複数周波数を重畳した補
正目標距離を生成する。また、補正目標距離を生成する
パラメータは、相対速度の他に、目標距離と測定距離と
の偏差としても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】図2に第一の実施の形態を示す。
周波数変化検出手段201と、相対速度換算手段202
と、位相差検出手段203と、距離換算手段204とか
らなる距離検出手段205により測定距離Dm と測定相
対速度Vr が検出される。また自車速度検出手段210
で検出される自車両速度Vo に基づき、目標距離設定手
段207において目標距離Drが設定される。速度指令設定
手段208では目標距離Drと測定距離Dm ,測定相対
速度Vrに基づき速度指令Vcmdが設定される。補正速度
指令手段206は、測定距離Dm,測定相対速度Vrに基
づき補正速度指令ΔVcmdを生成する。そして車両速度
制御手段209において、自車両速度Vo ,速度指令V
cmd,補正速度指令ΔVcmdよりスロットル開度指令,変
速指令,ブレーキ指令を算出し、スロットル211,変
速機212,ブレーキ213を駆動する。
【0011】相対速度変換手段202と距離変換手段2
04は図3のフローで処理される。ステップ301で
は、位相検出手段203で検出される、2つの送信波が
受けるドップラー効果による周波数変化の位相差φを取
り込む。ステップ302では、数1を使って位相差φか
ら測定距離Dm に換算する。
【0012】
【数1】Dm=c・φ/4πΔf ここでcは光の速度(3×108[m/s])、Δfは送
信する2つの周波数の差であり、例えば250[kH
z]である。ステップ303では、周波数変化検出手段
201で検出される周波数変化fd を取り込む。ステッ
プ304では数2を使って周波数変化fd から相対速度
r に換算する。
【0013】
【数2】Vr=c・fd/2・f1 ここでcは光の速度、f1 は周波数の異なる2つの送信
波のうちの一方の周波数で、例えば60[GHz]であ
る。
【0014】目標距離設定手段207と速度指令設定手
段208は図4のフローで処理される。ステップ401
は自車速度検出手段210より自車両速度Vo を取り込
む。ステップ402では自車両速度Vo に応じた目標距
離Dr を設定する。自車両速度Vo が18km/h未満の
ときは目標距離Dr を10mとする。自車両速度Vo
18km/hから45km/hの間は、目標距離を10mか
ら自車速度に比例して長くし、自車両速度Vo が45km
/hのときに目標距離Dr を25mとする。さらに自車
両速度Vo が45km/h以上でも目標距離を自車速度に
比例して長くし、自車両速度Vo が90km/hのときに
目標距離Dr が75mとする。ステップ403では距離
検出手段205より測定距離Dm を取り込む。さらにス
テップ404では測定相対速度Vrを取り込む。ステッ
プ405では速度指令Vcmdを目標距離Dr,測定距離
m,測定相対速度Vr,自車両速度Vo から次の数3に
より算出する。
【0015】
【数3】
【0016】補正速度指令手段206と車両速度制御手
段209は図5のフローで処理される。ステップ501
では、前記測定相対速度Vr の絶対値と予め設定してお
いた閾値相対速度Vrth を比較する。Vr≧Vrthの場合
には、ステップ502において補正速度指令ΔVcmd
ゼロに設定する。このVr≧Vrthの場合は、先行車両と
自車両に速度差があり、目標距離Drと測定距離Dmの差
が縮まっている途中か、またはこれから広がることを意
味する。いずれの場合でも目標距離Dr と測定距離Dm
を一致させるよう自車両速度Vo を先行車両速度Vp
り速くまたは遅くする必要があるので、速度補正を行わ
ずとも相対速度がゼロとならず、先行車と自車の関係を
測定することができる。
【0017】一方、Vr<Vrthの場合にはステップ50
3において補正速度指令ΔVcmd を数4で設定する。
【0018】
【数4】
【0019】このVr<Vrthの場合には、先行車両と自
車両の速度差が小さく、目標距離と測定距離もほぼ一致
する。したがって先行車が速度を変化させない限り先行
車両速度Vp と自車両速度Vo は一致し、相対速度はゼ
ロとなり、補正速度指令ΔVcmd を設定しないと、距離
検出手段205により先行車両を検出することはできな
くなる。補正速度指令ΔVcmd は基本的に低い周波数の
正弦波とし、運転者に違和感の無いように設定する。ま
た、Vr<Vrthが長時間続いた場合に、周波数が単一で
あると運転者に違和感を覚えさせることになるので、ス
テップ503に示すような複数個の周波数の正弦波を重畳
させるのが良い。
【0020】ステップ504では速度制御目標トルクT
cmdを数5より算出する。
【0021】
【数5】
【0022】ここでKj とKq は予め設定した制御定数
である。(例えばKj=93,Kq=365)ステップ5
05においては、予め設定した目標トルク閾値Tthと比
較する。Tthは自車両速度をスロットル開度指令を主に
制御するか、それともブレーキ指令を主に制御するかの
選択をするための閾値である。Tcmd≧Tth の場合には
ステップ506からステップ508を、Tcmd<Tth
場合にはステップ509からステップ511を実行する。
cmd≧Tth の場合は、主にスロットル開度指令を使用
して加速と、エンジンブレーキによる減速の制御を行
う。ステップ506においてはスロットル開度指令を設定
する。現在の変速比と速度制御目標トルクTcmd から目
標エンジントルクを計算し、さらに目標エンジントルク
とエンジン回転数からスロットル開度指令を設定する。
これはエンジン回転数とスロットル開度,エンジントル
クの関係を利用したものである。次にステップ507に
おいては変速指令を設定する。速度指令目標トルクT
cmd がエンジンブレーキによる減速を必要とする場合に
シフトダウンを行うよう変速指令を設定する。そしてス
テップ508においてブレーキ指令を設定する。ここで
はブレーキを操作する必要が無いので、ブレーキ指令は
ブレーキを解放するよう設定される。
【0023】一方、Tcmd<Tth の場合は主にブレーキ
を使用して減速制御を行う。ステップ509では、ブレ
ーキを制御して減速を行うので、スロットル開度が全閉
となるよう設定する。ステップ510では変速比を設定
する。ステップ511では速度指令目標トルクTcmd
応じてブレーキ指令を設定する。そしてスロットル21
1はスロットル開度指令に基づき、変速機212は変速
指令に基づき、ブレーキ213はブレーキ指令に基づい
てそれぞれが駆動され、自車両速度が制御される。
【0024】図6は数4でn=0とした単一周波数
(0.05[Hz])の補正速度指令を用いたときの動作
例で、目標距離Dr ,測定距離Dm ,測定相対速度
r ,速度指令Vcmd+ΔVcmd,自車両速度Vo ,先行
車両速度Vp の時間変化である。時刻0で目標距離Dr
は50[m]であり、測定距離Dm は目標距離Dr に一
致している。時刻t1 で目標距離を50[m]から25
[m]に変更すると、速度指令Vcmd は上昇し、自車両
速度Vo は加速を始める。その間、先行車両は一定速度
(Vp=20[m/s])で走行を続けている。測定距離
mが目標距離Drと一致するよう制御を行うと、目標距
離Drと測定距離Dm の偏差や測定相対速度Vrが小さく
なり、やがて時刻t2 において測定相対速度Vrの絶対
値がVrthより小さくなる。この時刻t2 より補正速度
指令ΔVcmd がゼロでなくなり、速度指令Vcmd+ΔV
cmdは図6の通りにゆっくり振動を始める。速度指令V
cmd は低い周波数で小さな振幅(例えば0.05[H
z],|ΔVcmd|<0.3[m/s])を重畳した信号
となり、この速度指令Vcmd+ΔVcmdとなるように自車
両速度Voが制御される。この自車両速度Vo が低い周
波数で変化するのに伴い、測定車間距離Dm や測定相対
速度Vr も低い周波数で変化する。これにより、常に測
定相対速度があり、距離検出装置205において常に先
行車両を検知することが出来る。
【0025】図7は数4においてn=3としたときの複
数個の周波数(0.02,0.05,0.1[Hz])を
重畳した補正速度指令を用いたときの動作例で、目標距
離Dr,測定距離Dm,測定相対速度Vr,速度指令Vcmd
+ΔVcmd,自車両速度Vo ,先行車両速度Vpの時間変
化である。時刻0で目標距離Drは50[m]であり、
mはDrに一致している。時刻t3 で目標距離を50
[m]から25[m]に変更すると、速度指令Vcmd
上昇し、自車両速度Vo は加速を始め、測定距離Dm
縮める。その間、先行車両は一定速度(20[m/
s])で走行を続けており、また補正速度指令ΔVcmd
はゼロである。測定距離Dm が目標距離Drと一致する
よう制御を行うと、目標距離Drと測定距離Dm の偏差
や測定相対速度Vrが小さくなり、やがて時刻t4 にお
いて測定相対速度Vrの絶対値がVrthより小さくなる
と、補正速度指令ΔVcmd がゼロでなくなり、速度指令
cmd+ΔVcmdが図7の通りに振動する。この速度指令
に伴って自車両速度Voも±0.3[m/s]の幅で変動
し、測定相対速度がゼロとならず、常に距離検出装置2
05において常に先行車両を検知することが出来る。ま
た図6にくらべ補正速度指令ΔVcmdが複雑な周期を持
つ信号にすることが出来る。
【0026】補正速度指令手段206と車両速度制御手
段207は図8のフローでも処理することが出来る。こ
れは図5におけるステップ501をステップ801に変
えたものであり、その他は図5におけるステップ502
からステップ511と同じである。ステップ801で
は、目標距離Drと測定距離Dmの偏差の絶対値と、予め
設定しておいた閾値距離偏差Dthを比較する。|Dr
m|≧Dthの場合には、ステップ502において補正
速度指令ΔVcmd をゼロに設定する。この|Dr−Dm
≧Dthの場合は、先行車両と自車両に速度差があり、目
標距離Drと測定距離Dm の差が縮まっている途中か、
またはこれから広がることを意味する。いずれの場合で
も目標距離Dr と測定距離Dm を一致させるよう自車両
速度Vo を先行車両速度Vp より速くまたは遅くする必
要があるので、速度補正を行わずとも相対速度がゼロと
ならず、先行車と自車の関係を測定することができる。
一方、|Dr−Dm|<Dth の場合にはステップ503
において補正速度指令ΔVcmdを数4で設定する。この
場合には、先行車両と自車両の速度差が小さく、目標距
離Dr と測定距離Dm もほぼ一致する。したがって自車
両速度Vo を大きく変化させずに走行を続けると、目標
距離Dr を保って走行することが出来る。もちろん、補
正速度指令ΔVcmd を設定しないと、相対速度はゼロと
なり距離検出手段205により先行車両を検出すること
はできなくなる。
【0027】図9は数4においてn=3としたときの複
数個の周波数(0.02,0.05,0.1[Hz])を
重畳した補正速度指令ΔVcmdを用いたときの動作例
で、目標距離Dr ,測定距離Dm,測定相対速度Vr,速
度指令Vcmd+ΔVcmd,自車両速度Vo ,先行車両速度
pの時間変化である。時刻0で目標距離Drは50
[m]であり、DmはDrに一致している。時刻t5 で目
標距離を50[m]から25[m]に変更すると、速度
指令Vcmdは上昇し、自車両速度Voは加速を始める。先
行車両は一定速度(Vp=20[m/s])で走行を続け
ており、その間、補正速度指令ΔVcmdはゼロである。
測定距離Dm が目標距離Drと一致するよう制御を行う
と、目標距離Drと測定距離Dm の偏差や測定相対速度
rが小さくなり、やがて時刻t6 において|Dr−Dm
|<Dthとなると、補正速度指令ΔVcmdがゼロでなく
なり、速度指令Vcmd+ΔVcmdが図9の通りに振動す
る。この速度指令に伴って自車両速度Voも±0.3[m
/s]の範囲で変動し、測定相対速度がゼロとならず、
常に距離検出装置205において常に先行車両を検知す
ることが出来る。
【0028】図10に第二の実施の形態を示す。前記距
離検出手段205により測定距離Dmと測定相対速度Vr
が検出される。また自車速度検出手段210で検出され
る自車両速度Voに基づき、目標距離設定手段207に
おいて目標距離Drが設定される。補正速度指令手段1
001は、測定距離Dm,測定相対速度Vrに基づき補正
目標距離ΔDrを生成する。速度指令設定手段1002
では目標距離Drと補正目標距離ΔDr,測定距離Dm
測定相対速度Vrに基づき速度指令Vcmdが設定される。
そして車両速度制御手段1003において、自車両速度
o ,速度指令Vcmd よりスロットル開度指令,変速指
令,ブレーキ指令を算出し、スロットル211,変速機
212,ブレーキ213を駆動する。
【0029】目標距離設定手段207と、補正目標距離
設定手段1001と、速度指令設定手段1003は図1
1のフローで処理される。図11の処理フローは、図4
のステップ401からステップ404までと同一のもの
である。ステップ401は自車速度検出手段210より
自車両速度Vo を取り込む。ステップ402では自車両
速度Voに応じた目標距離Drを設定する。ステップ40
3では距離検出手段205より測定距離Dmを取り込
む。さらにステップ404では測定相対速度Vrを取り
込む。ここまでは図4の処理フローと同じである。ステ
ップ1101では、測定相対速度Vrの絶対値とあらか
じめ決めておいた閾値相対速度Vrthを比較する。|Vr
|≧Vrthの場合、補正目標距離ΔDr はゼロに設定さ
れる。この場合には目標距離と測定距離の差が縮まって
いる途中か、またはこれから広がっていることを意味
し、相対速度がゼロとならず、先行車と自車の関係を測
定することができる。一方、|Vr|<Vrthの場合はス
テップ1103で、補正目標距離ΔDr が数6の通りに
設定させる。
【0030】
【数6】
【0031】ここでωiは補正目標距離の角周波数、D
maxは角周波数ω0 のときの振幅であり、それぞれの角
周波数ωi が大きくなるにつれて振幅は小さくなるよう
に設定する。
【0032】ステップ405においては目標距離D
rと、補正目標距離ΔDrと測定距離Dmと、測定相対速
度Vrから速度指令Vcmdを設定する。そして図5におけ
るステップ504からステップ511の処理を行って自
車両速度Voを速度指令Vcmdに近づける。その結果、目
標距離Drと測定距離Dmが一致するようになる。
【0033】図12は数6においてn=3としたときの
複数個の周波数(0.02,0.05,0.1[Hz])
を重畳した補正目標距離ΔDrを用いたときの動作例
で、目標距離Dr,測定距離Dm,測定相対速度Vr,速
度指令Vcmd,自車両速度Vo ,先行車両速度Vpの時間
変化である。時刻0で目標距離Drは50[m]であ
り、測定距離Dmは目標距離Drに一致している。時刻t
7で目標距離Drを50[m]から25[m]に変更する
と、速度指令Vcmdは上昇し、自車両速度Voは加速を始
める。その間、先行車両は一定速度(20[m/s])で
走行を続けており、また補正速度指令ΔVcmd はゼロで
ある。測定距離Dmが目標距離Drと一致するよう制御を
行うと、目標距離Drと測定距離Dmの偏差や測定相対速
度が小さくなり、やがて時刻t8において測定相対速度
rの絶対値がVrth より小さくなる。そして補正目標
距離ΔDr が数6に基づいて設定され、目標距離Dr
ΔDrが図12の通りに振動する。この目標距離の変化
に伴って自車両速度Voも±0.3[m/s]の振幅以下
で変動し、測定相対速度がゼロとならず、常に距離検出
装置205において常に先行車両を検知することが出来
る。
【0034】目標距離設定手段207と、補正目標距離
設定手段1101と、車両速度制御手段1002は図1
3のフローでも処理することが出来る。これは図11に
おけるステップ1101をステップ1301に変えたも
のであり、その他は図11におけるステップ401から
ステップ404,ステップ1102,ステップ1103,
ステップ405と同じである。ステップ1301では、
目標距離Drと測定距離Dm の偏差の絶対値|Dr−Dm
|と、予め設定しておいた閾値距離偏差Dthを比較す
る。|Dr−Dm|≧Dthの場合には、ステップ1102
において補正速度指令ΔVcmdをゼロに設定する。この
|Dr−Dm|≧Dthの場合は、目標距離Drと測定距離
m の差が縮まっている途中か、またはこれから広がる
ことを意味する。いずれの場合でも目標距離Drと測定
距離Dmを一致させるよう自車両速度Voを先行車両速度
p より速くまたは遅くする必要があるので、速度補正
を行わずとも相対速度が生じ、先行車と自車の関係を測
定することができる。一方、|Dr−Dm|<Dthの場合
にはステップ1103において補正速度指令ΔVcmd
数6で設定する。この場合には、目標距離と測定距離も
ほぼ一致しており、先行車両と自車両の速度差は小さく
なっている。したがって自車両速度Vo を大きく変化さ
せずに走行することで、目標距離を保ちながら走行する
ことが出来る。ここで補正速度指令ΔVcmd を設定しな
いと、相対速度はゼロとなるので、距離検出手段205
により先行車両を検出することはできなくなる。
【0035】図14は数6においてn=3としたときの
複数個の周波数(0.02,0.05,0.1[Hz])を
重畳した補正目標距離を用いたときの動作例で、目標距
離Dr,測定距離Dm,測定相対速度Vr,速度指令
cmd,自車両速度Vo ,先行車両速度Vpの時間変化で
ある。時刻0で目標距離Drは50[m]であり、測定
距離Dmは目標距離Drに一致している。時刻t9 で目標
距離を50[m]から25[m]に変更すると、速度指
令Vcmdは上昇し、自車両速度Voは加速を始める。その
間、先行車両は一定速度(Vp=20[m/s])で走行
を続けており、また補正速度指令ΔVcmdはゼロであ
る。測定距離Dmが目標距離Dr と一致するよう制御を
行うと、目標距離Drと測定距離Dmの偏差や測定相対速
度が小さくなり、やがて時刻t10において目標距離Dr
と測定距離Dmの偏差の絶対値がDthより小さくなる。
そして補正目標距離ΔDrが数6に基づいて設定され、
目標距離Dr+ΔDrが図14の通りに振動する。この目
標距離の変化に伴って自車両速度Voも±0.3[m/
s] の振幅以下で変動し、測定相対速度がゼロとなら
ず、常に距離検出装置205において常に先行車両を検
知することが出来る。
【0036】
【発明の効果】本発明を用いることにより、車間距離制
御において相対速度があるように自車両速度を制御する
ことが可能になり、常に先行車両との関係を2周波CW
レーダで測定することができる。これにより、車間距離
制御を連続的に行うことが可能となる。また、運転者に
常時、先行車両の情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車間距離制御の例。
【図2】本発明の第一の実施の形態。
【図3】相対速度変換手段202と距離変換手段204
における処理の流れ。
【図4】目標距離設定手段207と速度指令設定手段2
08における処理の流れ。
【図5】相対速度に基づく補正速度指令手段206と車
両速度制御手段209における処理の流れ。
【図6】図5の処理において補正速度指令ΔVcmd を数
4(n=0)で設定したときの動作例。
【図7】図5の処理において補正速度指令ΔVcmd を数
4(n=3)で設定したときの動作例。
【図8】目標距離Drと測定距離Dmの偏差に基づく補正
速度指令手段206と車両速度制御手段209における
処理の流れ。
【図9】図8の処理において補正速度指令ΔVcmd を数
4(n=3)で設定したときの動作例。
【図10】本発明の第二の実施の形態。
【図11】目標距離設定手段207と、相対速度に基づ
く補正目標距離設定手段1001,速度指令設定手段1
002における処理の流れ。
【図12】図11の処理において補正目標距離ΔDr
数6(n=3)で設定したときの動作例。
【図13】目標距離設定手段207と、目標距離Dr
測定距離Dmの偏差に基づく補正目標距離設定手段10
01,速度指令設定手段1002における処理の流れ。
【図14】図13の処理において補正目標距離ΔDr
数6(n=3)で設定したときの動作例。
【符号の説明】
r…目標距離、Dm…測定距離、Vr…測定相対速度、
cmd…速度指令、Vo…自車両速度、Vp…先行車両速
度、ΔVcmd…補正速度指令、ΔDr …補正目標距離、
ωi …補正速度指令の角周波数、Vrmax…補正速度指令
の振幅、Drmax…補正目標距離の振幅。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G05D 13/62 G05D 13/62 F G08G 1/16 G08G 1/16 E (72)発明者 黒田 浩司 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 遠藤 芳則 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 中村 浩三 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 高野 和朗 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所 自動車機器事業 部内 (56)参考文献 特開 平6−51057(JP,A) 特開 昭60−192282(JP,A) 特開 昭57−211079(JP,A) 特開 平8−166444(JP,A) 特開 平6−94829(JP,A) 特開 平11−352219(JP,A) 特公 昭51−14873(JP,B1) 特表 平10−510055(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 31/00 F02D 29/02 301 G01S 13/60 G01S 13/93 G08G 1/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電波を送受信し、その送信波と反射波の周
    波数変化を利用して、送信波を反射する目標物と自車と
    の測定距離と測定相対速度を検出する距離検出手段と、 前記距離検出手段で得られる情報と、自車の情報から速
    度指令を設定し、その速度指令に基づいて車両を走行さ
    せる車両速度制御手段と、 を備えた車両の走行制御装置において、 前記距離検出手段における送信波と受信波の周波数変化
    が発生するように速度指令を設定することを特徴とする
    車両の走行制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記測定相対速度が所定の範囲の大きさに速度指令を設
    定することを特徴とする車両の走行制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記距離検出手段で得られる情報と自車の情報から目標
    距離を設定する目標距離設定手段と、 前記目標距離と前記距離検出手段で得られる情報と自車
    の情報から速度指令を設定する速度指令設定手段と、 複数個の補正速度指令を生成する補正速度指令手段とを
    備え、 前記目標物と自車との測定相対速度の絶対値が所定値よ
    り大きいときは前記速度指令に基づき、また測定相対速
    度の絶対値が所定値より小さいときは前記速度指令と前
    記補正速度指令の和に基づいて車両速度を制御すること
    を特徴とする車両の走行制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記目標物と自車の測定距離と目標距離との偏差である
    距離偏差の絶対値が所定値より大きいときは前記速度指
    令に基づき、また前記距離偏差の絶対値が所定値より小
    さいときは前記速度指令と前記補正速度指令の和に基づ
    いて車両速度を制御することを特徴とする車両の走行制
    御装置。
  5. 【請求項5】請求項3において、 前記補正速度指令(ΔVcmd)が、最大補正速度
    (Vmax)と、補正値角周波数(ωi)と、補正速度指令
    が設定されてからの時間(t)と、初期位相差(θi
    とに基づく次式で、 算出されることを特徴とする車両の走行制御装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、 前記距離検出手段で得られる情報と自車の情報から目標
    距離を設定する目標距離設定手段と、 複数個の補正目標距離を設定する補正目標距離設定手段
    と、 前記目標距離と前記距離検出手段で得られる情報と自車
    の情報から速度指令を設定する速度指令設定手段とを備
    え、 前記目標物と自車との測定相対速度の絶対値が所定値よ
    り大きいときは前記目標距離に基づき、また測定相対速
    度の絶対値が所定値より小さいときは前記目標距離と前
    記補正目標距離の和に基づいて速度指令を設定すること
    を特徴とする車両の走行制御装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記距離偏差の絶対値が所定値より大きいときは前記目
    標距離に基づき、また距離偏差の絶対値が所定値より小
    さいときは前記目標距離と前記補正目標距離の和に基づ
    いて速度指令を設定することを特徴とする車両の走行制
    御装置。
  8. 【請求項8】請求項6において、 前記補正目標距離(ΔDr)が、最大補正目標距離(D
    max)と、補正値角周波数(ωi)と、補正目標距離が設
    定されてからの時間(t)と、初期位相差(θi)とに基
    づく次式で、 算出されることを特徴とする車両の走行制御装置。
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