JP3370940B2 - 排気コンバータの担体保持マット - Google Patents
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Description
ースに収容して排気コンバータを構成する際に、触媒担
体の外周に巻き付けられて金属ケースとの間に配置され
る担体保持マットに関するものである。
部に円筒状の触媒担体を収容して構成されている。この
触媒担体はセラミックス製或いは金属製からなるものが
一般的である。また触媒担体は直接ケースと接触して保
持されるものではなく、触媒担体の外周に保持材を巻き
付け、この保持材をケースとの間に介在させている。
気ガスが流入し、該排気ガスが触媒担体を通過して浄化
される。このとき、触媒の効率を良好な状態で維持する
には排気ガスの温度が高温であることが好ましい。この
ため、触媒担体の外周に断熱性を持った保持材を巻付け
てケースとの間に介在させることで、排気ガスの温度を
維持し得るように構成されている。
断熱状態になし得るものではなく、該ケースの温度上昇
を阻止することは出来ず、ケースの温度が上昇して膨張
する。このとき、ケースの熱膨張率のほうが触媒担体の
熱膨張率よりも大きいため、触媒担体とケースと接触部
位にガタツキが生じるという問題が発生する。
ウムイオン処理されたひる石と無機繊維材料とバインダ
ーを含む厚さ4.9mm の2枚の発泡シートを、溝と舌片と
を有する長方形部品に切断して触媒担体を保持する技術
が開示されている。この技術では、発泡シートにひび割
れやしわの発生を防止することが出来る。
された少なくとも二層の発泡性防炎シート材料からな
り、且つ長さ方向に所定量オフセットした発泡性防炎取
付パッドが開示されている。この技術では、脆性構造の
周りに巻き付けたとき、亀裂やつぶれを引き起こすこと
がない。
縮に追従させて保持するには、何れも熱膨張性を持った
マットを使用している。特に、最近では触媒担体をより
高温下で使用する方向にある。
張性マットは耐熱性が高いとは言えず劣化し易い。この
ため、特殊な処理を施すことが必要となり、高価なもの
になる。またこのようなマットを巻き付けた触媒担体を
金属ケースに組み付ける際に、均等な面圧がかからずに
触媒担体の破損を招き易い。特に、ひる石を含む膨張性
マットは硬く、微細なセルを持つ触媒担体を直接保持す
るには締め付け荷重を多くかけられないという問題があ
る。
は触媒担体52の径と図示しないケースの寸法に応じて適
宜設定された厚さを有して形成されており、この保持材
51を触媒担体52の外周に巻き付けたとき、同図(b)に
示すように、触媒担体52側の面と外側の面との間の周長
差により、触媒担体52との接触面にしわ51aが発生し、
外側面に割れ51bが発生するという問題が生じている。
このようなしわ51a,割れ51bが発生した場合、ケース
に収容したとき、触媒担体52に作用する荷重が不均一に
なって破損の原因になるという問題を派生する。
であっても解決しない。即ち、各マットの一部を接着
し、触媒担体に巻き付ける際に各層の間で滑りを発生さ
せるようにしているものの、各マットの凹凸が大きく、
摩擦係数の大きいマットどうしを滑らせること自体が困
難である。
直接接触していた場合、触媒担体とマット等のリサイク
ルの必要性が生じたとき、各部材を分けるのに手間がか
かるという問題もある。
張特性を有し、且つ触媒担体に巻き付けたときしわや割
れが発生することのない排気コンバータの担体保持マッ
トを提供することにある。
に本発明に係る排気コンバータの担体保持マットは、金
属ケースと前記金属ケース内に配置された触媒担体と有
し、前記触媒担体に巻付けられ該触媒担体を前記金属ケ
ース内に位置決めする担体保持マットであって、内側に
高耐熱性マットを配置すると共に外側にひる石材料を含
む膨張性マットを配置した多層構造とし且つ各層の間に
少なくとも耐熱性を有するシート部材を介在させ、前記
触媒担体の外周に巻き付ける際に、前記高耐熱性マット
と膨張性マットに相対的な滑りを生じさせることでしわ
や亀裂が生じることを防止したものである。
下、単に「マット」という)では、ひる石を含む膨張性
マットが温度の変化に伴って膨張,収縮する。このた
め、排気コンバータに高温の排気ガスが流入したとき、
内側(触媒担体側)に配置された高耐熱性マットによっ
て触媒担体(以下「担体」という)を断熱し、金属ケー
スの熱膨張に対しては、外側に配置されたひる石材料を
含む膨張性マットが膨張して金属ケースと担体との間に
形成される隙間を閉塞することが出来る。
なる層間に耐熱性を有するシート部材を介在させること
によって、長時間の使用に関わらず、各層はシート部材
を境界として分離しており、リサイクルの必要が生じた
とき、担体及びマットを構成する高耐熱性マットと膨張
性マットとを容易に分離することが出来る。
を持ったシートであることが好ましい。高耐熱性マット
と膨張性マットからなる層間に潤滑性を持ったシート部
材を介在させることによって、マットを担体に巻き付け
る際に、シート部材によって各層間に良好な滑りを実現
することが出来、各マット間の移動を容易に許容するこ
とが出来る。このため、マットにしわや亀裂が発生する
のを防止することが出来る。またシート部材を介在させ
ることによって、比較的脆く且つちぎれ易いマットを補
強することが可能となり、より大きい巻付力を掛けて担
体に巻き付けることが出来、マットを構成する高耐熱性
マット,膨張性マットを薄くすることが出来る。
耐熱性マットの厚さを外側に配置されたひる石材料を含
む膨張性マットの厚さよりも厚くすることが好ましい。
マットをこのように構成することによって、各マットの
厚さを従来の保持材の厚さよりも薄くすることが出来
る。このため、担体の外周に巻き付けたとき、夫々のマ
ットが薄くなるため、しわや割れが発生することがな
い。
た高耐熱性マットの長さを外側に配置されたひる石を含
む膨張性マットの長さよりも短くすることが好ましく、
且つ担体側に配置された高耐熱性マットと外側に配置さ
れたひる石を含む膨張性マットを担体の外周方向にずら
すと共に重なった部分をシート部材を介して互いに接着
することが好ましい。
外周を露出させることなく巻き付けることが出来る。特
に、高耐熱性マットと膨張性マットの重なった部分をシ
ート部材を介して互いに接着することによって、担体に
巻き付ける際に各マットがずれることがなく、安定した
巻付け状態を実現することが出来る。また接着部を起点
として各マット間に配置されたシート部材に沿って容易
に滑りを生じさせて相互間の移動を行うため、各マット
が独自に移動することがなく作業性の向上をはかること
が出来る。また接着手段は高温になると効力をなくし、
リサイクル時に悪影響を及ぼすことがない。
る高耐熱性マットと外側に配置される膨張性マットが互
いに長さ方向の端部で接着されていることが好ましい。
マットをこのように構成することによって、担体の外周
に略完全に高耐熱性マットを巻き付けることが出来る。
形態について図を用いて説明する。図1は第1実施例に
係るマットと該マットを巻き付けた担体を説明する図、
図2は第2実施例に係るマットと該マットを巻き付けた
担体を説明する図、図3は第3実施例に係るマットと該
マットを巻き付けた担体を説明する図、図4は第4実施
例に係るマットと該マットを巻き付けた担体を説明する
図である。
例に係るマットAの構成について説明する。同図(a)
はマットAを展開した状態を示すと共に担体1との関係
を示し、同図(b)は担体1の外周にマットAを巻き付
けた状態を示している。
外周面に直接接触する第1耐熱性マット2と、該第1耐
熱性マット2の外側に配置される第2耐熱性マット3
と、第2耐熱性マット3の更に外側に配置される膨張性
マット4と、各耐熱性マット2,3及び膨張性マット4
からなる層の間に配置されたシート部材5と、を有し、
各耐熱性マット2,3,膨張性マット4及びシート部材
5を互いに重ね合わせた状態で構成されている。
ト3は互いに等しい厚さを有しており、これらの耐熱性
マット2,3を重ね合わせた寸法は、膨張性マット4の
厚さよりも厚くなるように設定されている。また第1耐
熱性マット2,第2耐熱マット性3及び膨張性4の長さ
は、内側に配置される第1耐熱性マット2から最も外側
に配置される膨張性マット4の順に長くなっており、夫
々の長さは担体1の外周に順に巻き付けたとき、周長差
を吸収することが可能である。
及び膨張性マット4の長さ方向(担体1の外周と対応す
る方向)の端部であって、一方の端部には係合突起部2
a〜4aが形成されており、他方の端部には係合突起2
a〜4aと係合する係合凹部2b〜4bが形成されてい
る。また第1耐熱性マット2の係合突起2aを含む全長
は担体1の外周長よりも長く、且つ係合突起2aを除外
した長さは担体1の外周長よりも短く形成されている。
このため、第1耐熱性マット2を担体1の外周に巻き付
けたとき、係合突起2aが係合凹部2bに係合し、これ
により、担体1の外周に於ける円弧部分を部分的に露出
させるものの、軸方向を貫通して露出させることがない
ように構成されている。第2耐熱性マット3及び膨張性
マット4も同様の関係寸法を持って形成されている。
(第1耐熱性マット2,第2耐熱性マット3)の外周形
状と同一に、或いは外側に配置されたマット(第2耐熱
性マット3,膨張性マット4)の内周形状と同一に形成
されており、夫々対応する形状を持ったマットと同一に
扱うことが可能なように形成されている。
部材5,第2耐熱性マット3,シート部材5,膨張性マ
ット4を重ね合わせた後、重ね合わせた側面で互いに接
着して接着部6が形成され、これにより、3枚のマット
と2枚のシート部材が一体化されている。そして重ね合
わせた3枚のマット2〜4を接着して一体化させること
で、担体1に巻き付ける際に重ね合わせた3枚のマット
2〜4は接着部6を起点として且つ各マット2〜4の間
に配置されたシート部材5に沿って容易に滑りを生じさ
せて相互間の移動を行うため、各マット2〜4が独自に
移動することがなく、作業性の向上をはかることが可能
である。
耐熱性マット3,膨張性マット4のの複数層構造とし、
且つ各マット2〜4の層間にシート部材5を介在させる
ことで、個々のマット2〜4の厚さが薄くなり、且つ担
体1に巻き付けたとき互いに層間の滑りを発生させて、
内側面でのしわの発生を防止することが可能であり、且
つ外側面での割れの発生を防止することが可能である。
従って、担体1の外周面に対し略均等に力を作用させて
均一な面圧を発生させて保持することが可能である。
3は、高い耐熱性を有する材料によって構成されてお
り、この材料に膨張性を期待することはない。このよう
な材料として、例えばアルミナ繊維によって構成された
高耐熱性マット、高アルミナ+シリカ繊維によって構成
された高耐熱性マットがある。これらの高耐熱性マット
では、温度が950 ℃以上に上昇した場合であっても保持
力が低下することがない。また各耐熱性マット2,3と
して必ずしも上記各材料に限定するものではなく、他の
材料であっても950 ℃或いは1000℃程度の高耐熱性を有
するものであれば用いることが可能である。
充分に柔らかく、担体1に直接接触して保持するのに好
く、壁面厚さが薄い担体1を適度な面圧で保持するのに
極めて有効である。
膨張或いは収縮するひる石を含む材料によって構成され
ている。このような材料としては例えばインタラム(登
録商標)がある。この材料は、繊維材の中に含まれたひ
る石が温度の変化に伴って膨張,収縮し得るものであ
り、排気コンバータに用いたとき、該排気コンバータを
構成する金属ケースの温度上昇に伴う膨張に追従するこ
とが可能である。
持った材料からなり、フィルム状を含むシート状に形成
されている。このような材料としては、例えばルビロン
(登録商標)やファインフレックス(商標)等のアルミ
ナ材料を使用したシートを用いることが可能である。
の外周を高い耐熱性を持った第1耐熱性マット2と第2
耐熱性マット3とによって保持すると共にこれらの耐熱
性マット2,3の外側を膨張性マット4によって保持す
ることで、夫々の材料特性に応じた異なる弾力性を作用
させることが可能であり、従って、所謂複合バネの効果
によって担体1を安定して保持することが可能である。
説明すると共に該マットBによって担体1を保持する状
態を説明するものである。図に於いて前述の実施例と同
一の部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号を
付して説明を省略する。
に、担体1に直接接触する耐熱性マット7が1枚で構成
されている。このため、耐熱性マット7は、前述の第1
実施例に於ける第1耐熱性マット2と第2耐熱性マット
3を加えた厚さと略等しい厚さを有しており、この厚さ
は膨張性マット4の厚さよりも厚くなっている。また長
手方向の両端には夫々一方側に係合突起7aが形成さ
れ、他方側には係合凹部7bが形成されている。
側(内側)に配置されると共に該耐熱性マット7の外側
にシート部材5を介して膨張性マット4が配置され、側
面の所定位置に接着部6が形成されて両者が互いに関係
位置を保持し得るように構成されている。
も、担体1に巻き付けたとき、耐熱性マット7の内側に
大きなしわが発生することがなく、且つ外側に割れをが
発生することがない。このため、担体1に不均等な面圧
を作用させることなく、安定して保持することが可能で
ある。
説明すると共に該マットCによって担体1を保持する状
態を説明するものである。図に於いて前述の各実施例と
同一の部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号
を付して説明を省略する。
に、耐熱性マット7と膨張性マット4を互いに長手方向
にずらした状態で側面に接着部6を形成して両者を一体
化したものである。
1に巻き付けたとき、耐熱性マット7の接合部(係合突
起7aと係合凹部7bの係合部)の位置と膨張性マット
4の接合部(係合突起4aと係合凹部4bの係合部)の
位置をずらすことが可能であり、担体1に対する面圧を
より均一化することが可能となる。従って、担体1を極
めて安定した状態で保持することが可能である。
説明すると共に該マットDによって担体1を保持する状
態を説明するものである。図に於いて前述の各実施例と
同一の部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号
を付して説明を省略する。
に、平板状に形成した耐熱性マット8と同様に平板状に
形成した膨張性マット9を長手方向に直列させて互いに
端部で接着したものである。また耐熱性マット8の外側
にシート部材5が配置されている。
1に巻き付けたとき、耐熱性マット8と膨張性マット9
が連続した状態となり、より面圧の均一化をはかること
が可能となる。従って、担体1を極めて安定した状態で
保持することが可能である。
マットでは、担体に直接接触する内側に耐熱性マットを
配置すると共に該耐熱性マットの外側にひる石を含む膨
張性マットを配置し、且つ各層間にシート部材を介在さ
せることによって、耐熱性マットの高い耐熱性能によっ
て膨張性マットを熱から保護すると共に、耐熱性マット
の非膨張性を膨張性マットによって保持することが出来
る。このため、排気コンバータに流通させる排気ガスの
温度を高い状態とし、浄化効率を高めることが出来る。
また排気コンバータの金属ケースが熱膨張した場合、こ
の膨張に対し膨張性マットの膨張によって追従すること
が出来る。
に、該マットを構成する耐熱性マットと膨張性マットの
間に介在させたシート部材によって滑りを生じさせるこ
とが出来、これにより、各マットは容易に相対的に移動
してしわや亀裂が生じることがない。
って構成することで、耐熱性マットと膨張性マットが互
いに分離した状態を維持することが出来る。このため、
リサイクルの必要が生じたとき、容易に且つ確実に分離
させて円滑なリサイクルを実現出来る。
張性マットの厚さよりも厚くすることによって、耐熱性
マット及び膨張性マットの厚さを薄くすることが出来、
担体の外周に巻き付けた場合であってもしわや割れの発
生を防止することが出来る。
さを外側に配置されたひる石を含む膨張性マットの長さ
よりも短くし、且つ両者を担体の外周方向にずらすと共
に重なった部分を互いに接着することで、担体の外周を
露出させることなく巻き付けることが出来、且つ担体に
巻き付ける際に各マットがずれることがなく、安定した
巻付け状態を実現することが出来る。
外側に配置される膨張性マットが互いに長さ方向の端部
で接着することによって、担体の外周に略完全に高耐熱
性マットを巻き付けることが出来る。
た担体を説明する図である。
た担体を説明する図である。
た担体を説明する図である。
た担体を説明する図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 金属ケースと前記金属ケース内に配置さ
れた触媒担体と有し、前記触媒担体に巻付けられ該触媒
担体を前記金属ケース内に位置決めする担体保持マット
であって、内側に高耐熱性マットを配置すると共に外側
にひる石材料を含む膨張性マットを配置した多層構造と
し且つ各層の間に少なくとも耐熱性を有するシート部材
を介在させ、前記触媒担体の外周に巻き付ける際に、前
記高耐熱性マットと膨張性マットに相対的な滑りを生じ
させることでしわや亀裂が生じることを防止したことを
特徴とする排気コンバータの担体保持マット。 - 【請求項2】 前記シート部材は潤滑性を持った材料か
らなることを特徴とする請求項1に記載した排気コンバ
ータの担体保持マット。 - 【請求項3】 内側に配置された高耐熱性マットの厚さ
を外側に配置されたひる石材料を含む膨張性マットの厚
さよりも厚くしたことを特徴とする請求項1又は2に記
載した排気コンバータの担体保持マット。 - 【請求項4】 内側に配置された高耐熱性マットの長さ
を外側に配置されたひる石材料を含む膨張性マットの長
さよりも短くしたことを特徴とする請求項1乃至3の何
れかに記載した排気コンバータの担体保持マット。 - 【請求項5】 内側に配置された高耐熱性マットと外側
に配置されたひる石を含む膨張性マットを触媒担体の外
周方向にずらすと共に重なった部分をシート部材を介し
て互いに接着したことを特徴とする請求項1乃至4の何
れかに記載した排気コンバータの担体保持マット。 - 【請求項6】 内側に配置される高耐熱性マットと外側
に配置される膨張性マットを互いに長さ方向の端部で接
着したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載
した排気コンバータの担体保持マット。
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