JP3285857B2 - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents
排気ガス浄化用触媒Info
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- B01J23/38—Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of noble metals
- B01J23/54—Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of noble metals combined with metals, oxides or hydroxides provided for in groups B01J23/02 - B01J23/36
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- B01J23/63—Platinum group metals with rare earths or actinides
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- B01D53/00—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
- B01D53/34—Chemical or biological purification of waste gases
- B01D53/92—Chemical or biological purification of waste gases of engine exhaust gases
- B01D53/94—Chemical or biological purification of waste gases of engine exhaust gases by catalytic processes
- B01D53/9445—Simultaneously removing carbon monoxide, hydrocarbons or nitrogen oxides making use of three-way catalysts [TWC] or four-way-catalysts [FWC]
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、排気ガス浄化装置に装着され、排気ガス
中の被浄化成分を吸着して、排気ガスを浄化するための
排気ガス浄化用触媒に関する。
中の被浄化成分を吸着して、排気ガスを浄化するための
排気ガス浄化用触媒に関する。
[従来の技術] 従来、排気ガス浄化用触媒としては、例えば、特公昭
62−14338号公報に示される様に、活性アルミナに、セ
リウムと、ジルコニウムと、鉄及びニツケルのうちの少
なくとも一種と、白金、パラジウム及びロジウムのうち
の少なくとも一種類とを混合してなるスラリー液を触媒
担体表面にウオツシユコートして、このウオツシユコー
トを乾燥・焼成させる事により、触媒担体表面上にコー
ト層を形成させる技術が既に知られている。
62−14338号公報に示される様に、活性アルミナに、セ
リウムと、ジルコニウムと、鉄及びニツケルのうちの少
なくとも一種と、白金、パラジウム及びロジウムのうち
の少なくとも一種類とを混合してなるスラリー液を触媒
担体表面にウオツシユコートして、このウオツシユコー
トを乾燥・焼成させる事により、触媒担体表面上にコー
ト層を形成させる技術が既に知られている。
この従来技術に開示された触媒においては、アルミナ
コート層(ウオツシユコート層)に酸化セリウムCeO2が
含有されることになる。この酸化セリウムCeO2は、酸素
貯蔵能効果(酸素O2濃度が高いとき、即ち、空燃比がリ
ーンサイドにおいて、酸素O2を吸収し、酸素O2濃度が低
くなつたとき、即ち、空燃比がリツチサイドにおいて酸
素O2を放出して触媒反応に寄与する効果)を発揮するも
のであり、酸化セリウムCeO2はこの酸素貯蔵効果に基づ
き、空燃比の幅を広げて、触媒が窒素酸化物NOx,炭化水
素HC等と反応する領域を広げて、触媒性能の向上に貢献
することになる。また、この酸化セリウムCeO2は、自身
が水と反応して、水素ガス反応を起こし、これによつて
も触媒性能が向上する事になる。
コート層(ウオツシユコート層)に酸化セリウムCeO2が
含有されることになる。この酸化セリウムCeO2は、酸素
貯蔵能効果(酸素O2濃度が高いとき、即ち、空燃比がリ
ーンサイドにおいて、酸素O2を吸収し、酸素O2濃度が低
くなつたとき、即ち、空燃比がリツチサイドにおいて酸
素O2を放出して触媒反応に寄与する効果)を発揮するも
のであり、酸化セリウムCeO2はこの酸素貯蔵効果に基づ
き、空燃比の幅を広げて、触媒が窒素酸化物NOx,炭化水
素HC等と反応する領域を広げて、触媒性能の向上に貢献
することになる。また、この酸化セリウムCeO2は、自身
が水と反応して、水素ガス反応を起こし、これによつて
も触媒性能が向上する事になる。
[発明が解決しようとしている課題] しかしながら、上記した排気ガス浄化用触媒において
は、酸化セリウムCeO2は排気ガスの熱で、結晶が成長す
る性質、即ち、結晶構造が大きくなる傾向を有してい
る。ここで、結晶構造が大きくなると、酸化セリウムCe
O2の比表面積が小さくなり、この結果、上述した酸素貯
蔵効果や水素ガス反応が悪くなる。この様にして、触媒
の加熱による結晶成長により酸化セリウムCeO2が熱劣化
する傾向にある。このため、触媒の低温活性の安定化を
充分に図ることができないでいる。
は、酸化セリウムCeO2は排気ガスの熱で、結晶が成長す
る性質、即ち、結晶構造が大きくなる傾向を有してい
る。ここで、結晶構造が大きくなると、酸化セリウムCe
O2の比表面積が小さくなり、この結果、上述した酸素貯
蔵効果や水素ガス反応が悪くなる。この様にして、触媒
の加熱による結晶成長により酸化セリウムCeO2が熱劣化
する傾向にある。このため、触媒の低温活性の安定化を
充分に図ることができないでいる。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、
その目的は、酸化セリウムの熱劣化を防止して耐熱性を
向上させることの出来る排気ガス浄化用触媒を提供する
事である。
その目的は、酸化セリウムの熱劣化を防止して耐熱性を
向上させることの出来る排気ガス浄化用触媒を提供する
事である。
[課題を解決するための手段] かかる目的を達成するために、この発明に係わる排気
ガス浄化用触媒は、触媒担体表面に貴金属触媒成分を含
有するアルミナ層からなる第1コート層が形成され、こ
の第1コート層上にアルミナと貴金属触媒成分及び酸化
セリウムとからなる第2コート層が形成された排気ガス
浄化用触媒において、前記酸化セリウムに、バリウムが
固定化されている。
ガス浄化用触媒は、触媒担体表面に貴金属触媒成分を含
有するアルミナ層からなる第1コート層が形成され、こ
の第1コート層上にアルミナと貴金属触媒成分及び酸化
セリウムとからなる第2コート層が形成された排気ガス
浄化用触媒において、前記酸化セリウムに、バリウムが
固定化されている。
[作用] 以上のように、本発明においては、酸化セリウムに、
バリウムが固定化されることによって、酸化セリウムが
互いに一体化しようとすることが抑えられ、排気ガスの
熱に晒されても、酸化セリウム結晶の成長が抑制される
ことになる。このため酸化セリウムの熱劣化を抑えるこ
とができ、耐熱性を向上させることができることにな
る。
バリウムが固定化されることによって、酸化セリウムが
互いに一体化しようとすることが抑えられ、排気ガスの
熱に晒されても、酸化セリウム結晶の成長が抑制される
ことになる。このため酸化セリウムの熱劣化を抑えるこ
とができ、耐熱性を向上させることができることにな
る。
[実施例] 以下、この発明に係わる排気ガス浄化用触媒の実施例
の構成を、添付図面を参照して詳細に基づいて説明す
る。
の構成を、添付図面を参照して詳細に基づいて説明す
る。
(全体構成) 第1図に示す様に、図示しない自動車の排気管10の中
途部には、排気ガス浄化装置12が介設されている。この
排気ガス浄化装置12は、排気管10に前後を連通された状
態で接続されたハウジング14と、このハウジング14内に
配設され、内部を排気ガスが流通する様に構成された所
の、この発明の特徴とする排気ガス浄化用触媒(以下、
単に、触媒と呼ぶ。)1とから構成されている。
途部には、排気ガス浄化装置12が介設されている。この
排気ガス浄化装置12は、排気管10に前後を連通された状
態で接続されたハウジング14と、このハウジング14内に
配設され、内部を排気ガスが流通する様に構成された所
の、この発明の特徴とする排気ガス浄化用触媒(以下、
単に、触媒と呼ぶ。)1とから構成されている。
(第1の実施例) 次に、第2図乃至第7図を参照して、この発明に係わ
る第1の実施例の触媒1の具体的構成を説明する。
る第1の実施例の触媒1の具体的構成を説明する。
第2図に示す様に、この触媒1は、排気ガスの流通方
向に沿って延出して貫通する多数の貫通孔16を備えた触
媒担体2を備えている。この触媒担体2の全表面上に
は、第2図及び第3図に示す様に、アルミナコート層と
しての第1コート層3と、酸化セリウムCeO2を主成分と
する第2コート層4が順次設けられている。
向に沿って延出して貫通する多数の貫通孔16を備えた触
媒担体2を備えている。この触媒担体2の全表面上に
は、第2図及び第3図に示す様に、アルミナコート層と
しての第1コート層3と、酸化セリウムCeO2を主成分と
する第2コート層4が順次設けられている。
この触媒担体2は、上述した貫通孔16を備えて所謂ハ
ニカム構造に形成されており、この触媒担体2の材料と
して、コージライト等のセラミツクスが用いられてい
る。尚、このセラミツクスに代えて、耐熱金属、耐熱無
機繊維等を用いてもよい。
ニカム構造に形成されており、この触媒担体2の材料と
して、コージライト等のセラミツクスが用いられてい
る。尚、このセラミツクスに代えて、耐熱金属、耐熱無
機繊維等を用いてもよい。
上記第1コード層3は、活性アルミナγ−Al2O3を主
成分とし、その活性アルミナγ−Al2O3内に貴金属触媒
成分が含有される構成となつている。貴金属触媒成分
は、分散状態で前記活性アルミナγ−Al2O3内に含有さ
れており、その貴金属触媒成分には、例えば、白金Pt、
ロジウムRhの少なくとも一種が用いられる。
成分とし、その活性アルミナγ−Al2O3内に貴金属触媒
成分が含有される構成となつている。貴金属触媒成分
は、分散状態で前記活性アルミナγ−Al2O3内に含有さ
れており、その貴金属触媒成分には、例えば、白金Pt、
ロジウムRhの少なくとも一種が用いられる。
上述した上記第2コート層4は、酸化セリウムCeO2、
活性アルミナγ−Al2O3、パラジウムPdが含有する構成
されており、上記CeO2の粒子にはバリウムBa、ランタン
Laの少なくとも一種が固定されている。
活性アルミナγ−Al2O3、パラジウムPdが含有する構成
されており、上記CeO2の粒子にはバリウムBa、ランタン
Laの少なくとも一種が固定されている。
このような触媒は、具体的には次のようにして製造さ
れる。先ず、活性アルミナγ−Al2O3100g及びベーマイ
ト100gに水240cc、硝酸1.0ccを加えて混合し、スラリー
液を形成する。
れる。先ず、活性アルミナγ−Al2O3100g及びベーマイ
ト100gに水240cc、硝酸1.0ccを加えて混合し、スラリー
液を形成する。
次に、上記スラリー液に、ハニカム構造の触媒担体2
を浸漬し、その後、引上げて余分なスラリー液をエアブ
ローにより除去する。そして、スラリー液が付着した触
媒担体2を130℃の温度下で1時間乾燥し、その後、550
℃の温度下で1.5時間焼成してコート層を形成する。こ
の後、触媒担体2のコート層に、ジントロジアミン白金
Pt(NO2)2(NH3)2の溶液、硝酸ロジウムの溶液を含
浸し、それを200℃の温度下で1時間乾燥し、その後600
℃の温度下で2時間焼成して第1コート層3の形成を終
える。この場合、第1コート層3のアルミナ量(ウオツ
シユコート量)は触媒担体2に対して7重量%、担持さ
れた総貴金属量は1.6g/(但し、Pt:Rh=5:1)とす
る。
を浸漬し、その後、引上げて余分なスラリー液をエアブ
ローにより除去する。そして、スラリー液が付着した触
媒担体2を130℃の温度下で1時間乾燥し、その後、550
℃の温度下で1.5時間焼成してコート層を形成する。こ
の後、触媒担体2のコート層に、ジントロジアミン白金
Pt(NO2)2(NH3)2の溶液、硝酸ロジウムの溶液を含
浸し、それを200℃の温度下で1時間乾燥し、その後600
℃の温度下で2時間焼成して第1コート層3の形成を終
える。この場合、第1コート層3のアルミナ量(ウオツ
シユコート量)は触媒担体2に対して7重量%、担持さ
れた総貴金属量は1.6g/(但し、Pt:Rh=5:1)とす
る。
次に、酸化セリウムCeO2120g及びベーマイト50gに硝
酸バリウムBa(NO3)2の溶液、硝酸ランタンLa(NO3)
2の溶液の少なくとも一種類の溶液を加えて混合し、そ
れを乾燥して固体塊とし、それを粉砕して粉末を得る。
これにより、酸化セリウムCeO2の粒子の表面にバリウム
Ba、ランタンLaの少なくとも一種類が固定化されること
になる。
酸バリウムBa(NO3)2の溶液、硝酸ランタンLa(NO3)
2の溶液の少なくとも一種類の溶液を加えて混合し、そ
れを乾燥して固体塊とし、それを粉砕して粉末を得る。
これにより、酸化セリウムCeO2の粒子の表面にバリウム
Ba、ランタンLaの少なくとも一種類が固定化されること
になる。
次に、上記粉末に塩化パラジウムの溶液と水240ccと
を加えてスラリー液を作り、そのスラリー液に、第1コ
ート層3が形成された触媒担体2を浸漬し、その後、引
上げて余分なスラリー液をエアブローにより除去する。
そして、それを130℃の温度下で1時間乾燥し、その後5
50℃の温度下で1.5時間焼成して第1コート層3に上に
第2コート層4を形成する。
を加えてスラリー液を作り、そのスラリー液に、第1コ
ート層3が形成された触媒担体2を浸漬し、その後、引
上げて余分なスラリー液をエアブローにより除去する。
そして、それを130℃の温度下で1時間乾燥し、その後5
50℃の温度下で1.5時間焼成して第1コート層3に上に
第2コート層4を形成する。
この場合、第2コート層3のウオツシユコート量は触
媒担体2に対して14重量%、担持されたパラジウムPd量
は1.0g/とし、ランタンLa、バリウムBaの添加量はウ
オツシユコート量100重量%に対して1〜10重量%、CeO
2の添加物量はウオツシユコート量100重量%に対して5
〜30重量%とする。
媒担体2に対して14重量%、担持されたパラジウムPd量
は1.0g/とし、ランタンLa、バリウムBaの添加量はウ
オツシユコート量100重量%に対して1〜10重量%、CeO
2の添加物量はウオツシユコート量100重量%に対して5
〜30重量%とする。
したがつて、このような触媒1においては、第2コー
ト層3のCeO2の各粒子表面にランタンLa、バリウムBaの
少なくとも一種類が固定化され、これらが各粒子同士の
一体化、即ち、粒子の拡大化を抑制しようとするため、
排気ガスの高熱に晒されても、酸化セリウムCeO2の結晶
成長が抑えられることになる。詳細には、酸化セリウム
CeO2の結晶には空孔部が形成される事になるが、これら
の空孔部が、ランタンLaまたはバリウムBaのイオンが格
子拡散してにより、結晶が稠密となり、これにより、酸
化セリウムCeO2の格子の移動や歪みを規制して上述した
様に粒子の拡大化を抑制し、この結果、酸化セリウムCe
O2の排気ガス浄化能力における熱劣化を抑えて耐熱性を
向上させることができることになり、低温活性の安定化
を図ることができることになる。
ト層3のCeO2の各粒子表面にランタンLa、バリウムBaの
少なくとも一種類が固定化され、これらが各粒子同士の
一体化、即ち、粒子の拡大化を抑制しようとするため、
排気ガスの高熱に晒されても、酸化セリウムCeO2の結晶
成長が抑えられることになる。詳細には、酸化セリウム
CeO2の結晶には空孔部が形成される事になるが、これら
の空孔部が、ランタンLaまたはバリウムBaのイオンが格
子拡散してにより、結晶が稠密となり、これにより、酸
化セリウムCeO2の格子の移動や歪みを規制して上述した
様に粒子の拡大化を抑制し、この結果、酸化セリウムCe
O2の排気ガス浄化能力における熱劣化を抑えて耐熱性を
向上させることができることになり、低温活性の安定化
を図ることができることになる。
また上記触媒においては、第1コート層3にプラチナ
Ptが担持され、第2コート層4にパラジウムPdが担持さ
れており、両者はそれぞれ別のコート層に担持されてい
る。このためプラチナPtとパラジウムPdは接近しないこ
とになり、排気ガスの高熱に晒されても、プラチナPtと
パラジウムPdとは合金化しないことになる。この結果、
この合金化防止の観点からも触媒の熱劣化を抑制するこ
とができることになる。
Ptが担持され、第2コート層4にパラジウムPdが担持さ
れており、両者はそれぞれ別のコート層に担持されてい
る。このためプラチナPtとパラジウムPdは接近しないこ
とになり、排気ガスの高熱に晒されても、プラチナPtと
パラジウムPdとは合金化しないことになる。この結果、
この合金化防止の観点からも触媒の熱劣化を抑制するこ
とができることになる。
さらに、ロジウムRhがプラチナPtと共に第1コート層
3において担持される場合には、耐熱性を有するロジウ
ムRhがプラチナPt同士の間に介在することになる。この
ため、プラチナPtがシンタリング現象を起こすことが抑
制され、プラチナPtの熱劣化を抑えることができること
になり、このことによつても、触媒の熱劣化を抑制する
ことができることになる。
3において担持される場合には、耐熱性を有するロジウ
ムRhがプラチナPt同士の間に介在することになる。この
ため、プラチナPtがシンタリング現象を起こすことが抑
制され、プラチナPtの熱劣化を抑えることができること
になり、このことによつても、触媒の熱劣化を抑制する
ことができることになる。
次に、上記した第1の実施例に係る下記条件の触媒の
耐熱性を裏付けるために従来の排気ガス浄化用触媒であ
る下記比較例と比較しつつ一定の試験条件の下で試験を
行つた。
耐熱性を裏付けるために従来の排気ガス浄化用触媒であ
る下記比較例と比較しつつ一定の試験条件の下で試験を
行つた。
本実施例に係る触媒の条件 ランタンLa、バリウムBaの添加量:ウオツシユコート
量100重量%に対して各々5重量% 酸化セリウムCeO2の添加量:ウオツシユコート量100
重量%に対して14重量% 比較例1 先ず、活性アルミナγ−Al2O3100g及びベーマイト100
gに水240cc、硝酸1cc、酸化セリウムCeO260gを加えて混
合してスラリー液を作り、そのスラリー液に、トータル
ウオツシユコート量が触媒担体(ハニカム構造体)に対
して21重量%になるように硝酸ランタン溶液および硝酸
バリウム溶液を加えて撹拌し、アルミナスラリー液を得
る。
量100重量%に対して各々5重量% 酸化セリウムCeO2の添加量:ウオツシユコート量100
重量%に対して14重量% 比較例1 先ず、活性アルミナγ−Al2O3100g及びベーマイト100
gに水240cc、硝酸1cc、酸化セリウムCeO260gを加えて混
合してスラリー液を作り、そのスラリー液に、トータル
ウオツシユコート量が触媒担体(ハニカム構造体)に対
して21重量%になるように硝酸ランタン溶液および硝酸
バリウム溶液を加えて撹拌し、アルミナスラリー液を得
る。
次に、このアルミナスラリー液に触媒担体を浸漬し、
この後、引上げて余分なスラリー液をエアブローにより
除去する。
この後、引上げて余分なスラリー液をエアブローにより
除去する。
次に、アルミナスラリー液の付着した触媒担体を130
℃の温度下で1時間乾燥し、その後、550℃の温度下で
1.5時間焼成し、触媒担体の表面にコート層を形成す
る。
℃の温度下で1時間乾燥し、その後、550℃の温度下で
1.5時間焼成し、触媒担体の表面にコート層を形成す
る。
次いで、所定濃度のプラチナPt,ロジウムRh及びパラ
ジウムPdの溶液に、コート層が形成された触媒担体を浸
漬して、本実施例と同量のプラチナPt,ロジウムRh及び
パラジウムPdを含浸させる。そして、この触媒担体を20
0℃で1時間乾燥し、その後、600℃の温度下で2時間焼
成して比較例1に係る触媒を得る。尚、比較例1におけ
るランタンLa,バリウムBaの含有量はウオツシユコート
量100重量%に対して各々5重量%である。
ジウムPdの溶液に、コート層が形成された触媒担体を浸
漬して、本実施例と同量のプラチナPt,ロジウムRh及び
パラジウムPdを含浸させる。そして、この触媒担体を20
0℃で1時間乾燥し、その後、600℃の温度下で2時間焼
成して比較例1に係る触媒を得る。尚、比較例1におけ
るランタンLa,バリウムBaの含有量はウオツシユコート
量100重量%に対して各々5重量%である。
比較例2 活性アルミナγ−Al2O3100g及びベーマイト100gに水2
40cc,硝酸1.0ccを加えて混合し、スラリー液を形成す
る。
40cc,硝酸1.0ccを加えて混合し、スラリー液を形成す
る。
次に、上記スラリー液に、ハニカム構造の触媒担体を
浸漬し、その後、引上げて余分なスラリー液をエアブロ
ーにより除去する。そして、スラリー液が付着した触媒
担体を130℃の温度下で1時間乾燥し、その後550℃の温
度下で1.5時間焼成してコート層を形成する。この後、
触媒担体のコート層に塩化白金の溶液と塩化ロジウムの
溶液を含浸し、それを200℃の温度下で1時間乾燥し、
その後600℃の温度下で2時間焼成して第1コート層を
形成する。この場合、第1コート層のアルミナ量(ウオ
ツシユコート層)は触媒担体に対して7重量%、担持さ
れた総貴金属量は1.6g/(但し、Pt:Rh=5:1)とす
る。
浸漬し、その後、引上げて余分なスラリー液をエアブロ
ーにより除去する。そして、スラリー液が付着した触媒
担体を130℃の温度下で1時間乾燥し、その後550℃の温
度下で1.5時間焼成してコート層を形成する。この後、
触媒担体のコート層に塩化白金の溶液と塩化ロジウムの
溶液を含浸し、それを200℃の温度下で1時間乾燥し、
その後600℃の温度下で2時間焼成して第1コート層を
形成する。この場合、第1コート層のアルミナ量(ウオ
ツシユコート層)は触媒担体に対して7重量%、担持さ
れた総貴金属量は1.6g/(但し、Pt:Rh=5:1)とす
る。
次に、酸化セリウムCeO2120g及びベーマイト50gに塩
化パラジウムの溶液を加えて混合し、それを乾燥して固
体塊とし、それを粉砕して粉末を得る。
化パラジウムの溶液を加えて混合し、それを乾燥して固
体塊とし、それを粉砕して粉末を得る。
次に、上記粉末に水240ccを、加えてスラリー液を作
り、そのスラリー液に第1コート層が形成された触媒担
体を浸漬し、その後、引上げて、余分なスラリー液をエ
アブローにより除去する。そして、それを130℃の温度
下で1時間乾燥し、その後、550℃の温度下で1.5時間焼
成して第1コート層上に第2コート層を形成する。
り、そのスラリー液に第1コート層が形成された触媒担
体を浸漬し、その後、引上げて、余分なスラリー液をエ
アブローにより除去する。そして、それを130℃の温度
下で1時間乾燥し、その後、550℃の温度下で1.5時間焼
成して第1コート層上に第2コート層を形成する。
この場合、第2コート層のアルミナ量(ウオツシユコ
ート量)は触媒担体に対して14重量%、担持されたPd量
は1.0g/とする。
ート量)は触媒担体に対して14重量%、担持されたPd量
は1.0g/とする。
試験条件 触媒容量はいずれも24mとする。
試験を行う前に、900℃の大気中で50時間加熱したエ
ージングを行う。
ージングを行う。
空燃比A/F14.7の雰囲気の下で、空間速度は60000H-1
として、触媒流入口での排気ガス温度を変化させて炭化
水素HC浄化率を調べる。
として、触媒流入口での排気ガス温度を変化させて炭化
水素HC浄化率を調べる。
試験結果 このような試験の結果、第4図に示す内容を得た。こ
の内容によれば、本実施例のものが比較例1,2のものと
比べて低い排気温度から浄化性能を示し、熱劣化が抑え
られて耐熱性が向上していることが理解できる。
の内容によれば、本実施例のものが比較例1,2のものと
比べて低い排気温度から浄化性能を示し、熱劣化が抑え
られて耐熱性が向上していることが理解できる。
次に、コート層におけるランタンLa,バリウムBa,酸化
セリウムCeO2の添加量について調べた。
セリウムCeO2の添加量について調べた。
ランタンLaの添加量 バリウムBa1重量%、酸化セリウムCeO214重量%の場
合、バリウムBa5重量%、酸化セリウムCeO214重量%の
場合、バリウムBa10重量%、酸化セリウムCeO214重量%
の各場合について400℃の温度下でランタンLaの添加量
を変化させて炭化水素HCの浄化性能(空燃比A/F:14.7)
を調べた。
合、バリウムBa5重量%、酸化セリウムCeO214重量%の
場合、バリウムBa10重量%、酸化セリウムCeO214重量%
の各場合について400℃の温度下でランタンLaの添加量
を変化させて炭化水素HCの浄化性能(空燃比A/F:14.7)
を調べた。
この結果、第5図に示す内容を得た。この内容によれ
ば、各場合共、ランタンLaの添加量が1重量%未満及び
10重量%超では浄化性能が低下した。このため、ランタ
ンLaの添加量については1〜10重量%が好ましい。
ば、各場合共、ランタンLaの添加量が1重量%未満及び
10重量%超では浄化性能が低下した。このため、ランタ
ンLaの添加量については1〜10重量%が好ましい。
バリウムBaの添加量 ランタンLa1重量%、酸化セリウムCeO214重量%の場
合、ランタンLa5重量%、酸化セリウムCeO214重量%の
場合、ランタンLa10重量%、酸化セリウムCeO214重量%
の場合について400℃の温度下でバリウムBaの添加量を
変化させて浄化性能(空燃比A/F:14.7)を調べた。
合、ランタンLa5重量%、酸化セリウムCeO214重量%の
場合、ランタンLa10重量%、酸化セリウムCeO214重量%
の場合について400℃の温度下でバリウムBaの添加量を
変化させて浄化性能(空燃比A/F:14.7)を調べた。
この結果、第6図に示す内容を得た。この内容によれ
ば、各場合共、バリウムBaの添加量が1重量%未満及び
10重量%では浄化性能が低下した。従つて、バリウムBa
の添加量についても1〜10重量%が好ましい。
ば、各場合共、バリウムBaの添加量が1重量%未満及び
10重量%では浄化性能が低下した。従つて、バリウムBa
の添加量についても1〜10重量%が好ましい。
酸化セリウムCeO2の添加量 ランタンLa,バリウムBa各々1重量%の場合、ランタ
ンLa,バリウムBa各々5重量%の場合、ランタンLa,バリ
ウムBa各々10重量%の場合の各場合について400℃の温
度下で、Ce添加量を変化させて浄化性能(空燃比A/F:1
4.7)を調べた。
ンLa,バリウムBa各々5重量%の場合、ランタンLa,バリ
ウムBa各々10重量%の場合の各場合について400℃の温
度下で、Ce添加量を変化させて浄化性能(空燃比A/F:1
4.7)を調べた。
この結果、第7図に示す内容を得た。この内容によれ
ば、各場合共、酸化セリウムCeO2の添加量が5重量%未
満及び30重量%超では浄化性能が低下した。このため、
酸化セリウムCeO2の添加量については5〜30重量%が好
ましい。
ば、各場合共、酸化セリウムCeO2の添加量が5重量%未
満及び30重量%超では浄化性能が低下した。このため、
酸化セリウムCeO2の添加量については5〜30重量%が好
ましい。
この発明は、上述した一実施例の構成に限定されるこ
となく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可
能である事は言うまでもない。
となく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可
能である事は言うまでもない。
例えば、上述した第1の実施例においては、触媒担体
1の表面上には、第1及び第2のコート層3,4が設けら
れ、第2コート層4の酸化セリウムの粒子に、ランタン
La、バリウムBaの少なくとも一種を固定化する事によ
り、酸化セリウムCeO2の熱劣化を防止して耐熱性を向上
させることができる様に説明したが、この発明は、この
様な構成に限定されることなく、以下に第2の実施例と
して示す様に、触媒担体1の表面上には1つのコート層
しか設けられないように構成し、また、バリウムBaの存
在が、上述した様に耐熱性のみならず、硫化水素H2Sの
浄化性を向上させることが出来るものである。
1の表面上には、第1及び第2のコート層3,4が設けら
れ、第2コート層4の酸化セリウムの粒子に、ランタン
La、バリウムBaの少なくとも一種を固定化する事によ
り、酸化セリウムCeO2の熱劣化を防止して耐熱性を向上
させることができる様に説明したが、この発明は、この
様な構成に限定されることなく、以下に第2の実施例と
して示す様に、触媒担体1の表面上には1つのコート層
しか設けられないように構成し、また、バリウムBaの存
在が、上述した様に耐熱性のみならず、硫化水素H2Sの
浄化性を向上させることが出来るものである。
(第2の実施例) 以下に、この発明に係わる排気ガス浄化用触媒の第2
の実施例について説明する。
の実施例について説明する。
先ず、この第2の実施例の構成を説明する前に、従来
における硫化水素の浄化に関して説明する。
における硫化水素の浄化に関して説明する。
即ち、現在使用されている自動車燃料としてのガソリ
ンの中には、硫黄成分Sが必ず含まれている。この硫黄
成分は、燃焼に伴い二酸化硫黄SO2となり、排気ガス中
には、この二酸化硫黄SO2が含有される事になる。そし
て、この二酸化硫黄SO2は、触媒中において水素H2と反
応し、次の(1)式に示す様に、 SO2+H2→H2S+O2 …(1) と、硫化水素H2Sを発生させる事になる。この硫化水素H
2Sは、極めて臭いものであり、これの発生を、触媒その
もので抑制する事が要望されている。
ンの中には、硫黄成分Sが必ず含まれている。この硫黄
成分は、燃焼に伴い二酸化硫黄SO2となり、排気ガス中
には、この二酸化硫黄SO2が含有される事になる。そし
て、この二酸化硫黄SO2は、触媒中において水素H2と反
応し、次の(1)式に示す様に、 SO2+H2→H2S+O2 …(1) と、硫化水素H2Sを発生させる事になる。この硫化水素H
2Sは、極めて臭いものであり、これの発生を、触媒その
もので抑制する事が要望されている。
この様な硫化水素H2Sの生成は、空燃比がリツチな雰
囲気において、還元反応を起こす事により発生するもの
であり、この様な還元反応においては、1モル/1モルの
反応であり、触媒に入り口における二酸化硫黄SO2の濃
度以上の濃度では、硫化水素H2Sは生成されないもので
あり、この硫化水素H2Sの生成による問題は比較的小さ
いものである。
囲気において、還元反応を起こす事により発生するもの
であり、この様な還元反応においては、1モル/1モルの
反応であり、触媒に入り口における二酸化硫黄SO2の濃
度以上の濃度では、硫化水素H2Sは生成されないもので
あり、この硫化水素H2Sの生成による問題は比較的小さ
いものである。
しかしながら、上述した二酸化硫黄SO2が触媒内のメ
タルMと結合して、メタル塩MSO4の形で貯蔵(トラツ
プ)され、この貯蔵されたSO4が、空燃比がリーン雰囲
気からリツチ雰囲気に変化したときに、硫化水素H2Sと
して放出される事になるが、この放出量が一時的に大量
となるため、特に異臭が顕著となり、極めて問題であ
る。
タルMと結合して、メタル塩MSO4の形で貯蔵(トラツ
プ)され、この貯蔵されたSO4が、空燃比がリーン雰囲
気からリツチ雰囲気に変化したときに、硫化水素H2Sと
して放出される事になるが、この放出量が一時的に大量
となるため、特に異臭が顕著となり、極めて問題であ
る。
詳細には、排気ガスが酸化雰囲気にあると、次の
(2)式及び’(3)式に示す様に、 SO2+1/2O2→SO3 …(2) MO+SO3→MSO4 …(3) と、メタル塩MSO4が生成され、これが触媒内に蓄積され
る事になる。
(2)式及び’(3)式に示す様に、 SO2+1/2O2→SO3 …(2) MO+SO3→MSO4 …(3) と、メタル塩MSO4が生成され、これが触媒内に蓄積され
る事になる。
また、このようなメタル塩MSO4は、次の(4)式に示
すプロセスからも生成されると考えられている。
すプロセスからも生成されると考えられている。
MO+SO2+1/2O2→MSO4 …(4) ここで、メタルMとしては、例えば、アルミニウムA
l、セリウムCeがあり、これらのメタル塩MSO4の具体例
としては、亜硫酸アルミナAl2(SO4)3や亜硫酸セリウ
ムCe2(SO4)3の形となる。
l、セリウムCeがあり、これらのメタル塩MSO4の具体例
としては、亜硫酸アルミナAl2(SO4)3や亜硫酸セリウ
ムCe2(SO4)3の形となる。
一方、このように貯蔵されたメタル塩MSO4は、排気ガ
スが酸化雰囲気から還元雰囲気に変化すると、次の
(5)式に示す様に変化して、硫化水素H2Sを一時的で
はあるが多量に生成して放出する事になる。
スが酸化雰囲気から還元雰囲気に変化すると、次の
(5)式に示す様に変化して、硫化水素H2Sを一時的で
はあるが多量に生成して放出する事になる。
MSO4+4H2→MO+H2S+32O …(5) 具体的には、第8図に示す様に、空燃比が16.0の酸化
雰囲気で定常走行している状態において、排気ガス中の
二酸化硫黄SO2が上述した式(3)または(4)に示す
如くメタル塩MSO4の形態で触媒中に貯蔵され、この定常
走行状態から車両を停止させアイドリング状態に移行す
ると、空燃比も13.5の還元雰囲気に移行する。このよう
に空燃比が酸化雰囲気から還元雰囲気に移行すると、上
述した式(5)に示す反応が実行され、異臭を伴う硫化
水素H2Sが一時に多量に生成される事になる。このよう
な硫化水素H2Sの発生は、実際の車両の走行において
は、例えば、ガレージ内や交差点においてエンジンを走
行状態からアイドリング状態に移行した場合に発生し、
この硫化水素H2Sによる異臭をドライバや通行人が気が
付き易いものであり、改善が望まれている。
雰囲気で定常走行している状態において、排気ガス中の
二酸化硫黄SO2が上述した式(3)または(4)に示す
如くメタル塩MSO4の形態で触媒中に貯蔵され、この定常
走行状態から車両を停止させアイドリング状態に移行す
ると、空燃比も13.5の還元雰囲気に移行する。このよう
に空燃比が酸化雰囲気から還元雰囲気に移行すると、上
述した式(5)に示す反応が実行され、異臭を伴う硫化
水素H2Sが一時に多量に生成される事になる。このよう
な硫化水素H2Sの発生は、実際の車両の走行において
は、例えば、ガレージ内や交差点においてエンジンを走
行状態からアイドリング状態に移行した場合に発生し、
この硫化水素H2Sによる異臭をドライバや通行人が気が
付き易いものであり、改善が望まれている。
従来におけるこの硫化水素H2S発生に対する抑制対策
としては、従来より、還元反応の抑制と、硫化水素
H2Sのトラツプと、硫酸化合物の生成抑制とが検討さ
れている。特に、の硫化水素H2Sのトラツプに関して
は、以下の様にそのメカニズムが解明されている。即
ち、二酸化硫黄SO2は酸化セリウムCeO2と反応して亜硫
酸セリウムCe(SO4)2となり、この亜硫酸セリウムCe
(SO4)2が還元雰囲気において水素H2と反応して硫化
水素H2Sを生成するが、この硫化水素H2Sを、酸化金属MO
xと反応させて硫化金属MSxの形に置換した上で、触媒内
にトラツプし、このようにして、硫化水素H2Sを外部に
放出しない様にしている。
としては、従来より、還元反応の抑制と、硫化水素
H2Sのトラツプと、硫酸化合物の生成抑制とが検討さ
れている。特に、の硫化水素H2Sのトラツプに関して
は、以下の様にそのメカニズムが解明されている。即
ち、二酸化硫黄SO2は酸化セリウムCeO2と反応して亜硫
酸セリウムCe(SO4)2となり、この亜硫酸セリウムCe
(SO4)2が還元雰囲気において水素H2と反応して硫化
水素H2Sを生成するが、この硫化水素H2Sを、酸化金属MO
xと反応させて硫化金属MSxの形に置換した上で、触媒内
にトラツプし、このようにして、硫化水素H2Sを外部に
放出しない様にしている。
このような硫化水素H2Sのトラツプ技術による従来の
具体的な生成抑制法としては、触媒としてニツケルNiを
利用する技術が知られている。即ち、硫化水素H2Sは空
燃比のリツチサイド、即ち還元雰囲気において、酸化セ
リウムCeO2が存在すると、このニツケルNiと反応して、
ニツケルサルフアイドを生成し、硫化水素H2Sをトラツ
プする事が実施されている。
具体的な生成抑制法としては、触媒としてニツケルNiを
利用する技術が知られている。即ち、硫化水素H2Sは空
燃比のリツチサイド、即ち還元雰囲気において、酸化セ
リウムCeO2が存在すると、このニツケルNiと反応して、
ニツケルサルフアイドを生成し、硫化水素H2Sをトラツ
プする事が実施されている。
しかしながら、このようなニツケルNiを利用するする
硫化水素H2Sの生成抑制技術においては、欧州等におい
ては、発癌性を有するニツケルカルボニールが派生的に
生成される事を理由として、このニツケルNiの利用が禁
止されている。このため、このニツケルNiを利用しない
硫化水素H2Sの生成抑制技術の確立が強く要望されてい
る。
硫化水素H2Sの生成抑制技術においては、欧州等におい
ては、発癌性を有するニツケルカルボニールが派生的に
生成される事を理由として、このニツケルNiの利用が禁
止されている。このため、このニツケルNiを利用しない
硫化水素H2Sの生成抑制技術の確立が強く要望されてい
る。
以上の観点に鑑み、本願発明者は、結論を先に述べれ
ば、ニツケルNiの代わりにバリウムBaを用いて硫化水素
H2Sをトラツプする技術を開発した。以下に、このバリ
ウムBaで硫化水素H2Sをトラツプする技術に関する第2
の実施例について、詳細に説明する。
ば、ニツケルNiの代わりにバリウムBaを用いて硫化水素
H2Sをトラツプする技術を開発した。以下に、このバリ
ウムBaで硫化水素H2Sをトラツプする技術に関する第2
の実施例について、詳細に説明する。
第9図に示す様に、この第2の実施例の触媒5は、上
述した第1の実施例と同様に、排気ガスの流通方向に沿
って延出して貫通する多数の貫通孔16を備えた触媒担体
6を備えている。この触媒担体5の全表面上には、酸化
セリウムCeO2を主成分とするコート層7が、設けられて
いる。
述した第1の実施例と同様に、排気ガスの流通方向に沿
って延出して貫通する多数の貫通孔16を備えた触媒担体
6を備えている。この触媒担体5の全表面上には、酸化
セリウムCeO2を主成分とするコート層7が、設けられて
いる。
このコート層7は、活性アルミナγ−Al2O3を主成分
とし、その活性アルミナγ−Al2O3内に貴金属触媒成分
と酸化バリウムBaOとが含有される構成となつている。
貴金属触媒成分は、分散状態で前記活性アルミナγ−Al
2O3内に含有されており、その貴金属触媒成分には、例
えば、白金Pt、ロジウムRhの少なくとも一種が用いられ
る。
とし、その活性アルミナγ−Al2O3内に貴金属触媒成分
と酸化バリウムBaOとが含有される構成となつている。
貴金属触媒成分は、分散状態で前記活性アルミナγ−Al
2O3内に含有されており、その貴金属触媒成分には、例
えば、白金Pt、ロジウムRhの少なくとも一種が用いられ
る。
このような触媒5は、実験例1として、具体的には次
のようにして製造される。
のようにして製造される。
先ず、酸化セリウムCeO2240gに所定量の硝酸バリウム
Ba(NO3)2を含浸させ、その後、焼成して、硝酸バリ
ウムBa(NO3)2を酸化セリウムCeO2上に固定する。こ
の硝酸バリウムBa(NO3)2を固定した酸化セリウムCeO
2の粉末に、活性アルミナγ−Al2O3240g及びベーマイト
120gに水1000cc、硝酸10.0ccを加えて混合し、ホモミキ
サにより撹拌して、ウオツシユコート用のスラリー液を
形成する。
Ba(NO3)2を含浸させ、その後、焼成して、硝酸バリ
ウムBa(NO3)2を酸化セリウムCeO2上に固定する。こ
の硝酸バリウムBa(NO3)2を固定した酸化セリウムCeO
2の粉末に、活性アルミナγ−Al2O3240g及びベーマイト
120gに水1000cc、硝酸10.0ccを加えて混合し、ホモミキ
サにより撹拌して、ウオツシユコート用のスラリー液を
形成する。
次に、上記スラリー液に、ハニカム構造の触媒担体6
を浸漬し、その後、引上げて余分なスラリー液をエアブ
ローにより除去する。そして、スラリー液が付着した触
媒担体6を600℃の温度下で1時間乾燥し、その後、550
℃の温度下であつて、且つ、酸化雰囲気において焼成し
てコート層を形成する。この焼成により、酸化セリウム
CeO2上に固定された硝酸バリウムBa(NO3)2は酸素O2
と反応して、酸化バリウムBaOとなる。
を浸漬し、その後、引上げて余分なスラリー液をエアブ
ローにより除去する。そして、スラリー液が付着した触
媒担体6を600℃の温度下で1時間乾燥し、その後、550
℃の温度下であつて、且つ、酸化雰囲気において焼成し
てコート層を形成する。この焼成により、酸化セリウム
CeO2上に固定された硝酸バリウムBa(NO3)2は酸素O2
と反応して、酸化バリウムBaOとなる。
このように酸化バリウムBaOが固定されたアルミナが
コートされた触媒担体6を、所定量の塩化白金PtCl2、
塩化ロジウムRhCl3を水170ccに溶解した貴金属溶液に浸
漬し、その後、引上げて余分な貴金属溶液をエアブロー
により除去する。そして、この後、この貴金属溶液が付
着した触媒担体6を、600℃の温度下で2時間焼成し
て、コート層7の形成を終える。
コートされた触媒担体6を、所定量の塩化白金PtCl2、
塩化ロジウムRhCl3を水170ccに溶解した貴金属溶液に浸
漬し、その後、引上げて余分な貴金属溶液をエアブロー
により除去する。そして、この後、この貴金属溶液が付
着した触媒担体6を、600℃の温度下で2時間焼成し
て、コート層7の形成を終える。
この場合、コート層7のアルミナ量(ウオツシユコー
ト量)は触媒担体6に対して28重量%、酸化セリウムCe
O2はウオツシユコート量に対して40重量%、プラチナPt
は1.0g/、ロジウムRhは0.2g/、そして、酸化バリウ
ムBaOはウオツシユコート量に対して2.5重量%(3.0g/
)とする。
ト量)は触媒担体6に対して28重量%、酸化セリウムCe
O2はウオツシユコート量に対して40重量%、プラチナPt
は1.0g/、ロジウムRhは0.2g/、そして、酸化バリウ
ムBaOはウオツシユコート量に対して2.5重量%(3.0g/
)とする。
試験内容 硫化水素H2Sの生成量測定に関しては、第10図に示す
様に、期間[1]において、空燃比13.5で排気ガスの排
出を開始し、期間[2]において、空燃比を16.0に上
げ、酸化雰囲気とした上で、触媒5内に貯蔵し、期間
[3]において、空燃比を13.5の還元雰囲気に戻し、硫
化水素H2Sを放出させる様にする。そして、この期間
[3]において放出される硫化水素H2Sの最大濃度を測
定する。
様に、期間[1]において、空燃比13.5で排気ガスの排
出を開始し、期間[2]において、空燃比を16.0に上
げ、酸化雰囲気とした上で、触媒5内に貯蔵し、期間
[3]において、空燃比を13.5の還元雰囲気に戻し、硫
化水素H2Sを放出させる様にする。そして、この期間
[3]において放出される硫化水素H2Sの最大濃度を測
定する。
触媒5の活性状態の測定に関しては、試験を行う前
に、900℃の大気中で50時間加熱したエージングを行
い、この後、空燃比A/F14.5の雰囲気の下で、空間速度
は60000H-1として、触媒流入口での排気ガス温度を変化
させて炭化水素HCの浄化率、詳細には、触媒5の入り口
における400℃での浄化率を調べる。
に、900℃の大気中で50時間加熱したエージングを行
い、この後、空燃比A/F14.5の雰囲気の下で、空間速度
は60000H-1として、触媒流入口での排気ガス温度を変化
させて炭化水素HCの浄化率、詳細には、触媒5の入り口
における400℃での浄化率を調べる。
試験結果 このような試験の結果、硫化水素H2Sの生成量に関し
ては、約50ppmであり、この値は、バリウムBaを添加し
ない場合の硫化水素H2Sの生成量である約100ppmと比較
して、大幅に減じられた値、即ち、硫化水素H2Sの排出
が約半分に抑制される事が理解される。また、触媒5の
活性状態に関しては、約30%であり、この値は、バリウ
ムBaを添加しない場合の浄化率である約25%と比較し
て、僅かに向上した程度の変化であるといえる。
ては、約50ppmであり、この値は、バリウムBaを添加し
ない場合の硫化水素H2Sの生成量である約100ppmと比較
して、大幅に減じられた値、即ち、硫化水素H2Sの排出
が約半分に抑制される事が理解される。また、触媒5の
活性状態に関しては、約30%であり、この値は、バリウ
ムBaを添加しない場合の浄化率である約25%と比較し
て、僅かに向上した程度の変化であるといえる。
この試験結果によれば、この実験例のものがバリウム
Baを添加しない触媒と比べて低い浄化性能を示すもの
の、硫化水素H2Sの生成抑制に関しては、その抑制効果
が向上していることが理解できる。
Baを添加しない触媒と比べて低い浄化性能を示すもの
の、硫化水素H2Sの生成抑制に関しては、その抑制効果
が向上していることが理解できる。
次に、コート層7におけるバリウムBaの添加量につい
て調べた。
て調べた。
バリウムBaの添加量 コート層7の成分を、アルミナ量(ウオツシユコート
量)は触媒担体6に対して28重量%、酸化セリウムCeO2
はウオツシユコート量に対して40重量%、プラチナPtは
1.0g/、ロジウムRhは0.2g/に保持した状態で、酸化
バリウムBaOの添加量を、以下の表に示す様に、変化さ
せた。
量)は触媒担体6に対して28重量%、酸化セリウムCeO2
はウオツシユコート量に対して40重量%、プラチナPtは
1.0g/、ロジウムRhは0.2g/に保持した状態で、酸化
バリウムBaOの添加量を、以下の表に示す様に、変化さ
せた。
即ち、実験例2乃至実験例6として、酸化バリウムBa
Oの添加量を、3.3;5.8;7.5;11.7;13.3と5種類変化させ
て、実験例1の場合と同様に、硫化水素H2Sの生成量と
浄化性能(空燃比A/F:14.5)とを調べた。
Oの添加量を、3.3;5.8;7.5;11.7;13.3と5種類変化させ
て、実験例1の場合と同様に、硫化水素H2Sの生成量と
浄化性能(空燃比A/F:14.5)とを調べた。
この結果、第11図に示す様に、酸化バリウムBaOの添
加量の変化に対して、硫化水素H2Sの生成量と浄化性能
との変化が夫々解明された。この第11図に示す結果か
ら、添加される酸化バリウムBaOの最適範囲、換言すれ
ば、硫化水素H2Sの生成量と浄化性能とが共に両立した
状態で達成される範囲としては、3〜13重量%である事
が理解される。
加量の変化に対して、硫化水素H2Sの生成量と浄化性能
との変化が夫々解明された。この第11図に示す結果か
ら、添加される酸化バリウムBaOの最適範囲、換言すれ
ば、硫化水素H2Sの生成量と浄化性能とが共に両立した
状態で達成される範囲としては、3〜13重量%である事
が理解される。
ここで、酸化バリウムBaOを添加する事による硫化水
素H2Sの生成抑制のメカニズムに関しては、以下の様に
考えられる。
素H2Sの生成抑制のメカニズムに関しては、以下の様に
考えられる。
先ず、酸化バリウムBaOは、空燃比のリツチサイド、
即ち、排気ガスの還元雰囲気においては、下記の式
(6)に示す様に、 Ce2(SO4)2+4BaO+17H2 →Ce2O3+4BaS+17H2O …(6) となり、亜硫酸セリウムCe2(SO4)2の流入に対して、
バリウムサルフアイドBaSを生成して、硫化水素H2Sを生
成させない事になる。
即ち、排気ガスの還元雰囲気においては、下記の式
(6)に示す様に、 Ce2(SO4)2+4BaO+17H2 →Ce2O3+4BaS+17H2O …(6) となり、亜硫酸セリウムCe2(SO4)2の流入に対して、
バリウムサルフアイドBaSを生成して、硫化水素H2Sを生
成させない事になる。
また、このバリウムサルフアイドBaSは、空燃比のリ
ーンサイド、即ち、排気ガスの酸化雰囲気においては、
下記の式(7)に示す様に、 BaS+2O2→BaO+SO2または、 →BaSO4 …(7) となり、亜硫酸セリウムCe2(SO4)2を生成しないた
め、二酸化硫黄SO2の貯蔵が抑制される事になる。
ーンサイド、即ち、排気ガスの酸化雰囲気においては、
下記の式(7)に示す様に、 BaS+2O2→BaO+SO2または、 →BaSO4 …(7) となり、亜硫酸セリウムCe2(SO4)2を生成しないた
め、二酸化硫黄SO2の貯蔵が抑制される事になる。
以上詳述した様に、この第2の実施例においては、触
媒5の触媒担体6にコートされるコート層7として、バ
リウムBaを固定化した酸化セリウムCeO2粒子と、活性ア
ルミナγ−Al2O3粒子と、白金Pt、ロジウムRhの貴金属
成分とを有する様に構成されている。このようにして、
強い異臭を伴う硫化水素H2Sの生成を、ニツケルNiを用
いることなく、無害なバリウムBaを用いる事で、触媒5
内にトラツプして、これの大気中への排出を有効に抑制
することが出来る事になる。
媒5の触媒担体6にコートされるコート層7として、バ
リウムBaを固定化した酸化セリウムCeO2粒子と、活性ア
ルミナγ−Al2O3粒子と、白金Pt、ロジウムRhの貴金属
成分とを有する様に構成されている。このようにして、
強い異臭を伴う硫化水素H2Sの生成を、ニツケルNiを用
いることなく、無害なバリウムBaを用いる事で、触媒5
内にトラツプして、これの大気中への排出を有効に抑制
することが出来る事になる。
尚、このバリウムを固定化した酸化セリウム粒子と、
活性アルミナ粒子と、貴金属成分とを有するコート層
は、第1の実施例においても採用されているものであ
り、従つて、この第1の実施例においても、強い異臭を
伴う硫化水素H2Sの生成を、ニツケルNiを用いることな
く、無害なバリウムを用いる事で、触媒1内にトラツプ
して、これの大気中への排出を有効に抑制することが出
来る事になる。
活性アルミナ粒子と、貴金属成分とを有するコート層
は、第1の実施例においても採用されているものであ
り、従つて、この第1の実施例においても、強い異臭を
伴う硫化水素H2Sの生成を、ニツケルNiを用いることな
く、無害なバリウムを用いる事で、触媒1内にトラツプ
して、これの大気中への排出を有効に抑制することが出
来る事になる。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば、酸化セリウム
にバリウムが固定化されることによって、酸化セリウム
の熱劣化を抑えて耐熱性を向上できる。
にバリウムが固定化されることによって、酸化セリウム
の熱劣化を抑えて耐熱性を向上できる。
第1図はこの発明に係わる排気ガス浄化用触媒の構成を
概略的に示す正面断面図; 第2図はこの発明に係わる触媒の第1の実施例の構成を
取り出して、排気ガスの流通方向に直交する断面で示す
縦断面図; 第3図は第2図に示す第1の実施例の触媒を、概念的に
示す図; 第4図は第1の実施例におけるHC浄化率と触媒流入口で
の排気ガス温度との関係を示す線図; 第5図は第1の実施例におけるランタンの添加量とHC浄
化率との関係を示す線図; 第6図は第1の実施例におけるバリウムの添加量とHC浄
化率との関係を示す線図; 第7図は第1の実施例における酸化セリウムの添加量と
HC浄化率との関係を示す線図; 第8図は硫化水素が排出される状態を示す線図; 第9図はこの発明に係わる排気ガス浄化用触媒の第2の
実施例の構成を取り出して、排気ガスの流通方向に直交
する断面で示す縦断面図; 第10図は硫化水素の浄化状態を試験する際の排気ガスの
流通雰囲気を説明する図;そして、 第11図はこの第2の実施例の触媒における酸化バリウム
の添加量を変化させた場合の、硫化水素の生成量とHC浄
化率との関係を示す線図である。 図中、1……触媒(第1の実施例)、2……触媒担体、
3……第1コート層、4……第2コート層、5……触媒
(第2の実施例)、6……触媒担体、7……コート層、
10……排気管、12……排気ガス浄化装置、14……ハウジ
ング、16……貫通孔である。
概略的に示す正面断面図; 第2図はこの発明に係わる触媒の第1の実施例の構成を
取り出して、排気ガスの流通方向に直交する断面で示す
縦断面図; 第3図は第2図に示す第1の実施例の触媒を、概念的に
示す図; 第4図は第1の実施例におけるHC浄化率と触媒流入口で
の排気ガス温度との関係を示す線図; 第5図は第1の実施例におけるランタンの添加量とHC浄
化率との関係を示す線図; 第6図は第1の実施例におけるバリウムの添加量とHC浄
化率との関係を示す線図; 第7図は第1の実施例における酸化セリウムの添加量と
HC浄化率との関係を示す線図; 第8図は硫化水素が排出される状態を示す線図; 第9図はこの発明に係わる排気ガス浄化用触媒の第2の
実施例の構成を取り出して、排気ガスの流通方向に直交
する断面で示す縦断面図; 第10図は硫化水素の浄化状態を試験する際の排気ガスの
流通雰囲気を説明する図;そして、 第11図はこの第2の実施例の触媒における酸化バリウム
の添加量を変化させた場合の、硫化水素の生成量とHC浄
化率との関係を示す線図である。 図中、1……触媒(第1の実施例)、2……触媒担体、
3……第1コート層、4……第2コート層、5……触媒
(第2の実施例)、6……触媒担体、7……コート層、
10……排気管、12……排気ガス浄化装置、14……ハウジ
ング、16……貫通孔である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−71536(JP,A) 特開 昭63−270544(JP,A) 特開 昭64−58347(JP,A) 特開 昭60−168537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/94
Claims (1)
- 【請求項1】触媒担体表面に貴金属触媒成分を含有する
アルミナ層からなる第1コート層が形成され、この第1
コート層上にアルミナと貴金属触媒成分及び酸化セリウ
ムとからなる第2コート層が形成された排気ガス浄化用
触媒において、 前記酸化セリウムに、バリウムが固定化されていること
を特徴とする排気ガス浄化用触媒。
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