JP3229463B2 - ヒートシール性に優れるポリエステルシート及びその成形品 - Google Patents
ヒートシール性に優れるポリエステルシート及びその成形品Info
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Description
成形品、更に詳しくは、透明性、耐衝撃性を維持しヒー
トシール性が改良されたポリエステル成形品に関する。
タレート(以下PETと記す)に代表される結晶性ポリ
エステル樹脂は繊維を初めとしてシート、フィルム用ポ
リマーとして広く使用されているが、その優れた耐薬品
性及び低ガス透過性を生かして炭酸飲料、ジュース、ビ
ール等飲料用ボトル、化粧品容器、食品用トレーなどに
も応用される様になってきた。中でもPETより成るシ
ートを熱成形して得られる成形品は食品、食料等の容器
に広く利用されている。
品はヒートシール性に乏しく、圧空成形で低温(90℃
付近)の予熱温度にて成形した物でしかヒートシール出
来ない。特に真空成形品は、完全にはヒートシール出来
ない。
ール性を向上させるためには、PETフィルムに共重合
ポリエステルを積層(ラミネート)させる方法が用いら
れている。
ルを積層(ラミネート)して改善する方法では、シート
製膜行程と更にラミネート行程とが必要となる。又、単
に共重合ポリエステルを単層シートに製膜した場合で
は、耐衝撃性が劣る。
な従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果、本
発明を完成したものであって、その目的とするところ
は、優れたヒートシール性と耐衝撃性、透明性を有する
ポリエステルシートを提供するにある。
リエステルと、結晶融解熱が8cal/g以下で280
℃、せん断速度100s-1における溶融粘度が1200
poise以上の共重合ポリエステルとを共押出したこ
とを特徴とする多層ポリエステルシートによって達成さ
れる。
シール性を有する共重合ポリエステルとは、テレフタル
酸成分の一部をイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、アジピン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフ
ェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルフォンジ
カルボン酸、セバシン酸等の如き他の1種以上のジカル
ボン酸成分へ置換し使用され得るが、特にイソフタル酸
及び2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。エチ
レングリコール成分の一部をジエチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、トリメチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブチレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等
の如き他の1種以上のグリコール成分で置換した共重合
ポリエステルも使用され得るが、特に1,4−シクロヘ
キサンジメタノールが好ましい。
晶融解熱が8cal/g以下で、280℃、せん断速度
100s-1における溶融粘度が1200poise以上
の物である。結晶融解熱が8cal/gを超える物は、
熱成形時特に真空成形時に表面が微結晶化してしまいヒ
ートシール性が悪化する。又280℃の溶融粘度が12
00poise未満の物は、共押出シート製膜時に隣層
との溶融粘度の差が大きくなりフローマークが発生し綺
麗なシートは得られない。
フタル酸を使用する場合、エチレンテレフタレートに対
して8〜15mol%共重合した物が、ヒートシール
性、耐衝撃性の点から好ましい。
部に1,4−シクロヘキサンジメタノールを使用する場
合、エチレンテレフタレートに対して5〜35mol%
共重合した物がヒートシール性、粘度アップの点で好ま
しい。
6−ナフタレンジカルボン酸を使用する場合、エチレン
テレフタレートに対して5〜35mol%共重合した物
がヒートシール性、粘度アップの点で好ましい。
ポリエステルとは、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレートは勿論のこと、それらの性質を変
えない範囲内でテレフタル酸成分の一部をイソフタル
酸、アジピン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニル
エーテルジカルボン酸、ジフェニルスルフォンジカルボ
ン酸、セバシン酸、ナフタレンジカルボン酸等の如き他
の1種以上のジカルボン酸成分へ置換し、エチレングリ
コール成分の一部をジエチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、トリメチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネ
オペンチルグリコール、ブチレングリコール等の如き他
の1種以上のグリコール成分で置換したものでもよい。
ポリエステルの固有粘度は、20℃に於ける重量比60
/40のフェノール/テトラクロロエタン混合溶媒中で
の測定において、約0.5〜1.2が熱成形後の製品と
しての機械的強度、又熱成形の点で好ましく、更に好ま
しくは0.6以上である。
的な性質を変えない範囲内で添加剤、帯電防止剤、紫外
線吸収剤、安定剤、及びカーボンブラック、タルク、マ
イカ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、アルミナ、シリ
カ、ワラストナイト、カオリン等の無機粒子や顔料を含
有する事ができる。
通常0.15〜1mmが容器の剛性、工業生産性の点で
好ましい。このシートを加工して得られる容器は箇所に
よって若干厚さが異なるが、延伸部以外、通常はシート
の厚さとさして異ならないものとする。
ステルの厚みの4〜30倍である熱成形品が容器の強
度、ヒートシール性強度の点で好ましい。
後、急冷し、無延伸で結晶化度3%以下の非晶質の上記
厚みのシートを製造し、容器に製造する。成形手段とし
ては、真空成形、圧空成形、スナップバック成形、レバ
ースドロー成形、エアースリップ成形、プラグアシスト
成形、熱盤成形またはこれらを組み合わせた成形方法が
常法として知られているが、本発明ではいずれの方法を
用いても差し支えない。
0.1〜1.5の容器本体である方が容積確保、成形性
の点で好ましい。
側の表面にヒートシール性を有する結晶融解熱が8ca
l/g以下で、280℃の溶融粘度が1200pois
e以上の共重合ポリエステルを芳香族ポリエステルと共
押出しして使用しているため、ヒートシール性、印刷
性、ガス透過性、機械物性に優れており、また、着香成
分の吸着が少ないため、食品容器、薬品容器等に最適で
ある。又、特に真空成形品のヒートシール性も優れる
為、幅広い熱成形機に対応可能である。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
るように乾燥し、Tダイを設けた多層押出機により厚さ
0.5mmのシートを得、該シートを45℃に温調した
雌金型を取り付けた真空熱成形機によって縦157mm
×横110mm×深さ34mm(最大絞り比0.31)
の容器を作成し、下記の事項について試験を行った。結
果を表1に示す。
蓋材(PET)と該容器を温度190℃、時間2秒、圧
力2.5kg/cm2 でヒートシールさせ剥離強度を測
定した。サンプルの剥離幅は、15mmである。(目標
値1000g/15mm以上) 2.衝撃強度;東洋精機(株)グラフィックインパクト
テスターにてシートの衝撃強度測定した。シート厚み5
00ミクロンで、亀裂発生エネルギーが3.5〜4Jが
好ましい。 3.低温衝撃強度;容器に水200gを入れ、上記条件
でヒートシールした容器を−30℃で24時間放置後、
コンクリート床面に容器の側部を下にして落下させ、5
0%破壊時の高さを測定、60cm未満を×、60〜1
00cmを△、100cm以上を○とした。 4.シート製膜性;シート製膜時目視で判断した。きれ
いに製膜出来ていたら○、フローマーク等が出たら×。
Claims (7)
- 【請求項1】 芳香族ポリエステルと、結晶融解熱が8
cal/g以下で280℃、せん断速度100s-1にお
ける溶融粘度が1200poise以上の共重合ポリエ
ステルとを共押出したことを特徴とする多層ポリエステ
ルシート。 - 【請求項2】 請求項1記載の多層ポリエステルシート
からなる成形品。 - 【請求項3】 共重合ポリエステルがイソフタル酸をエ
チレンテレフタレートに対して8〜15mol%共重合
したものである請求項2記載の成形品。 - 【請求項4】 共重合ポリエステルが1,4−シクロヘ
キサンジメタノール又は2,6−ナフタレンジカルボン
酸をエチレンテレフタレートに対して5〜35mol%
共重合したものである請求項2記載の成形品。 - 【請求項5】 成形品が容器の本体である請求項2記載
の成形品。 - 【請求項6】 芳香族ポリエステルの厚みが共重合ポリ
エステルの厚みの4〜30倍である請求項2記載の成形
品。 - 【請求項7】 絞り比が0.1〜1.5である請求項2
記載の成形品。
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JP27765593A JP3229463B2 (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | ヒートシール性に優れるポリエステルシート及びその成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27765593A JP3229463B2 (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | ヒートシール性に優れるポリエステルシート及びその成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP27765593A Expired - Fee Related JP3229463B2 (ja) | 1993-10-07 | 1993-10-07 | ヒートシール性に優れるポリエステルシート及びその成形品 |
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JP3508467B2 (ja) * | 1997-05-20 | 2004-03-22 | 三菱化学株式会社 | 積層ポリエステルシート |
KR19990040652A (ko) * | 1997-11-19 | 1999-06-05 | 구광시 | 투명성 코폴리에스터 후판 쉬트 |
KR100534515B1 (ko) * | 1997-12-26 | 2006-03-22 | 주식회사 코오롱 | 투명성 코폴리에스터 후판 쉬트 |
JP6041097B2 (ja) | 2012-09-21 | 2016-12-07 | 東洋製罐株式会社 | 包装材およびそれを用いてなる包装構造 |
-
1993
- 1993-10-07 JP JP27765593A patent/JP3229463B2/ja not_active Expired - Fee Related
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