JP3171039U - レール用発電装置、レール用発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】レールの熱エネルギーを利用して熱電変換により発電するレール用発電装置を提供すること。【解決手段】レール用発電装置Xは、電車、列車、又はモノレールのレール11に接する高温側伝熱板21と、外気、枕木、砕石、砂利、水、又は土に接する低温側伝熱板31と、前記高温側伝熱板21及び前記低温側伝熱板31に挟まれて前記高温側伝熱板21及び前記低温側伝熱板31の温度差を利用して熱を電力に変換する熱電変換部60と、少なくとも前記熱電変換部60を被覆するカバー部材を構成するカバー片41,42とを備えて構成されている。【選択図】図3

Description

本考案は、電車等のレールの熱エネルギーを電気エネルギーに変換することにより発電するレール用発電装置及びレール用発電システムに関するものである。
近年、太陽光発電装置及び風力発電装置のように自然現象を利用して発電する技術が注目されている。また、例えば特許文献1では、列車通行時のレール(軌条)の振動を利用して発電する技術が開示されている。更に、例えば特許文献2では、舗装路面及び住宅の外構などの熱を利用して熱電変換により発電する技術が開示されている。
特開2011−38245号公報 特開2007−103861号公報
ところで、屋外を走行する電車などのレールは太陽光を浴びて高温(例えば60℃〜70℃程度)となる。しかしながら、従来はそのレールの熱エネルギーを利用して発電することは提案されていなかった。一方、レールが高温に達すると、そのレールの熱膨張により歪み又は変形が生じ、電車走行時の安全性の低下や騒音の発生を招来するおそれがある。
従って、本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、レールの熱エネルギーを利用して熱電変換により発電するレール用発電装置及びレール用発電システムを提供することにある。
上記目的を達成するために本考案は、電車、列車、又はモノレールのレールに接する高温側伝熱部と、外気、枕木、砕石、砂利、水、又は土に接する低温側伝熱部と、前記高温側伝熱部及び前記低温側伝熱部に挟まれて前記高温側伝熱部及び前記低温側伝熱部の温度差を利用して熱を電力に変換する熱電変換部と、少なくとも前記熱電変換部を被覆するカバー部材とを備えてなることを特徴とするレール用発電装置として構成される。
本考案によれば、太陽光により加熱される前記レールの熱エネルギーを有効利用して熱電変換により発電することができる。また、本考案によれば、前記レールの熱エネルギーが電気エネルギーに変換されるため該レールの温度低下を図ることができ、前記レールの熱膨張による歪みや変形を防止することができる。具体的に、前記熱電変換部は、N型熱電素子及びP型熱電素子が交互に電気的に直列接続された熱電素子群(例えばペルチェ素子)を有するものであることが考えられる。
また、前記レールと前記熱電変換部との間に介在し、前記レールから作用する圧力を吸収する弾性部材を更に備える構成が考えられる。例えば、前記高温側伝熱部が、平行に配置された二枚の板状部材を有してなり、前記弾性部材が、前記二枚の板状部材の間に介在するものであることが考えられる。また、前記弾性部材が前記高温側伝熱部を兼ねるものであってもよい。
このような構成によれば、前記レール上を電車等が走行する際に生じる衝撃や振動が前記弾性部材で吸収されて前記熱電変換部に伝達されないため、前記レール用発電装置の故障(特に前記熱電素子群の破損)を防止することができる。
一方、前記低温側伝熱部は、砕石、砂利、水、又は土が存在する地面内部に埋設され、地面内部に向けて長尺状を成すものであることが考えられる。これにより、前記低温側伝熱部が地中の低温部と熱結合されるため前記低温側伝熱部を低温状態に維持することができる。さらに、前記低温側伝熱部がヒートシンクを有してなることも考えられる。これにより、前記低温側伝熱部における放熱効率を高めることができる。
更に、本考案は、前記レール用発電装置を複数備え、前記レール用発電装置各々が電気的に直列又は並列に接続されてなることを特徴とするレール用発電システムとして捉えることもできる。このレール用発電システムでは、一つの前記レール用発電装置では得られない電圧又は電流を得ることができ、その用途が広がる。
本考案によれば、太陽光により加熱されるレールの熱エネルギーを利用して熱電変換により発電することができ、レールの熱エネルギーを電気エネルギーに変換することにより該レールの温度低下を図ることができる。
本考案の第1の実施形態に係るレール用発電装置Xが設置される線路設備の一例を示す模式図。 本考案の第1の実施形態に係るレール用発電装置Xの外観構成を示す模式図。 本考案の第1の実施形態に係るレール用発電装置Xの内部構成を示す模式図。 本考案の第1の実施形態に係るレール用発電装置Xの熱電変換部60の一例を示すブロック図。 本考案の第2の実施形態に係るレール用発電装置Y1を説明するための模式図。 本考案の第3の実施形態に係るレール用発電装置Y2を説明するための模式図。 本考案の第4の実施形態に係るレール用発電装置Y3を説明するための模式図。 本考案の第5の実施形態に係るレール用発電装置Y4を説明するための模式図。 本考案の第6の実施形態に係るレール用発電装置Y5を説明するための模式図。 本考案の第7の実施形態に係るレール用発電装置Y6を説明するための模式図。
以下添付図面を参照しながら、本考案の実施の形態について説明し、本考案の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本考案を具体化した一例であって、本考案の技術的範囲を限定する性格のものではない。
(第1の実施形態)
ここに、図1〜図4は、本考案の第1の実施形態に係るレール用発電装置Xを説明するための図である。
図1(A)に示すように、本考案の実施の形態に係るレール用発電装置X(以下、発電装置Xと略称する)は、2本のレール(軌条)11及び前記レール11を支える複数の枕木12を有する電車の線路設備に用いられる。具体的に、前記発電装置Xは、図1(A)、(B)に示すように、前記枕木12各々の間において前記レール11の下面(底面)に取り付けられる。なお、図1(B)は前記レール11の縦断面を示す要部模式図である。
前記レール11は例えば銅製又は鉄製である。また、前記レール11及び前記枕木12の周辺にはバラスト(砕石又は砂利)が設けられている(不図示)。即ち、前記線路設備は所謂バラスト軌道を採用したものである。前記発電装置Xは、前記レール11の新設時、改修時、メンテナンス作業時などに、前記バラストが一部排除されて生じた空間に設置される。以下、本実施の形態では、前記発電装置Xが電車の前記レール11の熱を利用して発電する場合を例に挙げて説明するが、電車に限らず列車又はモノレールのレールに前記発電装置Xを配置することも可能である。
ここに、図2(A)、(B)は前記発電装置Xを表裏面それぞれから見た斜視図である。
図2(A)、(B)に示すように、前記発電装置Xは、高温側伝熱板21(高温側伝熱部の一例)、低温側伝熱板31(低温側伝熱部の一例)、カバー片41、42、放熱器51、及び熱電交換部60を備えている。
前記高温側伝熱板21及び前記低温側伝熱板31は、熱伝導性の高い例えばアルミニウムやセラミック、銅、これらの合金などの金属板である。もちろん、前記高温側伝熱板21及び前記低温側伝熱板31は熱伝導可能なものであればこれらに限らない。
前記高温側伝熱板21は、前記レール11に接合される吸熱面21aを有している。前記吸熱面21aは、溶接又は接着剤などにより前記レール11に接合される。なお、前記吸熱面21aは前記レール11に単に接触するように配置されたものであってもよい。
一方、前記低温側伝熱板31は、前記レール11周辺の前記バラスト(砕石、砂利)又は外気に接する放熱面31aを有している。前記バラストや外気は、太陽光を浴びて加熱される金属製の前記レール11に対して低温である。前記放熱器51は、アルミニウム又は銅で形成された多数のフィンを有するヒートシンクであり、前記放熱面31aに接合されている。
なお、前記発電装置Xは、前記放熱器51のフィン各々の並設方向が前記レール11に平行となり該フィン各々が前記レール11に垂直となるように配置される。これにより、前記レール11上を電車等が走行する際に前記放熱器51のフィン各々に平行に流れる風で前記放熱器51の放熱効率を高めることができる。なお、前記レール11上を電車等が走行する際に前記放熱器51が振動して該放熱器51のフィン各々の周囲に生じる空気の流れによっても前記放熱器51の放熱効率の向上が期待される。
また、前記高温側伝熱板21の内面21b及び前記低温側伝熱板31の内面31bは前記熱電交換部60を挟持する。例えば、前記高温側伝熱板21及び前記低温側伝熱板31が不図示のネジで螺合され、前記熱電交換部60が前記内面21b及び前記内面31bで圧接される。このとき、前記熱電交換部60に作用する圧力を緩和するべく、前記ネジはバネ部材を介して螺合される。また、前記吸熱面21aを面一にするため、前記ネジは前記高温側伝熱板21を貫通しない構造で螺合される。例えば、前記低温側伝熱板31の放熱面31b側から貫挿されたネジが、前記内面21bに設けられたボスに螺合される構造が考えられる。なお、前記熱電交換部60と前記内面21b及び前記内面31bとの間には、熱抵抗を低減させる厚み数μm程度のシリコングリスが塗布される。もちろん、前記熱電交換部60の表裏面を前記内面21b、31b各々に接合してもよい。
前記カバー片41及び前記カバー片42は、例えば樹脂などの熱伝導率の低い材料で形成されている。前記カバー片41は、図2(A)における前記熱電交換部60の左側半分を被覆し、前記カバー片42は、図2(A)における前記熱電交換部60の右側半分を被覆する。前記カバー片41及び前記カバー片42は、それぞれの端部41a及び端部42aに設けられたスナップフィット等の係合部が相互に係合することにより、前記熱電交換部60を左右から被覆する中空のカバー部材を構成する。
これにより、前記熱電変換部60は、前記高温側伝熱板21、前記低温側伝熱板31、及び前記カバー片41、42により形成された筐体に収容され、該熱電交換部60への雨水などの異物の侵入は防止される。なお、このように前記熱電変換部60を被覆するカバー部材の構造はこれに限らず多様な形状を採用し得る。また、前記高温側伝熱板21、前記低温側伝熱板31、前記カバー片41、42各々の連結がネジの螺着や接着剤などによって行われてもよい。なお、前記高温側伝熱板21及び前記低温側伝熱板31各々と前記熱電交換部60とが確実に接触するように、前記カバー片41及び前記カバー片42と前記前記高温側伝熱板21及び前記低温側伝熱板31各々との間には若干の間隙が形成されることが考えられる。
次に、図3及び図4を参照しつつ、前記熱電変換部60について説明する。図3は図4におけるA−A矢視断面図である。なお、図4は後述の基板61を省略した状態を上方から見たときのブロック図である。
図3及び図4に示すように、前記熱電変換部60は、基板61、基板62、複数のN型熱電素子63、複数のP型熱電素子64、複数の電極65〜68、出力配線69、70、弾性部材71、及び蓄電回路72を備えている。なお、前記蓄電回路72が前記発電装置Xの外部に配置され、前記出力配線69、70がその蓄電回路72まで延設される構成であってもよい。
前記基板61、62各々は、熱伝導率が高く絶縁性を有する例えばセラミック系の材料で形成されている。前述したように前記熱電変換部60が前記高温側伝熱板21及び前記低温側伝熱板31に挟持されることにより、前記基板61は前記高温側伝熱板21に接触し、前記基板62は前記低温側伝熱板31に接触している。また、前記基板61、62各々には、前記電極65〜68が半田付けなどによって接合されている。前記電極65〜68は銅などの導体である。
そして、前記熱電変換部60では、図4に示すように、前記基板62上に、前記N型熱電素子63及び前記P型熱電素子64各々が格子状(マトリクス状)に配置されている。前記N型熱電素子63は、例えばBi−Te系化合物からなるN型半導体により構成されている。また、前記P型熱電素子64は、例えばBi−Te系化合物からなるP型半導体により構成されている。
前記N型熱電素子63及び前記P型熱電素子64各々は、前記電極65〜68により電気的に直列接続されている。前記N型熱電素子63及び前記P型熱電素子64は、例えば半田付けにより前記電極65〜68に接合される。これにより、前記N型熱電素子63及び前記P型熱電素子64は前記電極65〜68を介して前記基板61、62各々と熱的に結合される。
具体的に、図3及び図4に示すように、前記N型熱電素子63及び前記P型熱電素子64各々は、上面が前記電極65に接合され、下面が前記電極66に接合されている。また、図4に示すように、各列の端部の前記N型熱電素子63は前記電極67又は前記電極68を介して隣接する列の前記P型熱電素子63に接続されている。
これにより、前記熱電変換部60では、前記N型熱電素子63及び前記P型熱電素子64が交互に電気的に直列接続された熱電素子群が形成される(図4参照)。前記熱電素子群は、所謂ペルチェ素子である。
そして、前記熱電変換部60の前記熱電素子群は、前記高温側伝熱21及び前記低温側伝熱板31の間に生じる温度差を利用して熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。なお、前記熱電変換部60の前記熱電素子群における熱電変換作用(ゼーベック効果)については従来周知であるためここでは説明を省略する。
前記出力配線69は、前記熱電変換部60の前記熱電素子群の一端の前記N型発電素子63(+)に接続され、前記出力配線70は、他端の前記P型発電素子64(−)に接続されている。そして、前記出力配線69、70は、前記蓄電回路72に接続されている。
前記蓄電回路72は、前記熱電変換部60の前記熱電素子群により発電された電力を蓄電する電源回路である。例えば、前記蓄電回路72は、前記熱電素子群により発電された電力を整流する整流素子や前記電力を蓄積する蓄電池(又はコンデンサ)、前記蓄電池に蓄積された電力を外部出力するためのスイッチング回路などを備えている。なお、前記蓄電池は着脱可能であってもよい。また、前記熱電変換部60からの電力を前記出力配線69、70で外部に出力する場合には、前記蓄電回路72を省略すればよい。そして、前記発電装置Xにおいて発電された電力は、例えば前記線路設備周辺の電灯設備や非常用電源として利用することができる。
なお、前記弾性部材71は、前記高温側伝熱板21及び前記低温側伝熱板31の間隙において前記熱電変換部60に干渉しない位置に設けられ、前記高温側伝熱板21及び前記低温側伝熱板31各々に接触する。例えば、前記弾性部材71は、前記熱電変換部60の外縁に沿って配置されたゴム又はシリコン等である。なお、前記弾性部材71は、前記熱電変換部60に適宜配置された複数のスプリング等であってもよい。これにより、前記レール11を電車が走行するときの振動や衝撃が前記弾性部材71によって吸収され、前記発電装置Xの故障や破損を防止することができる。
以上、説明したように、前記発電装置Xによれば、太陽光により加熱される前記レール11の熱エネルギーを有効利用して熱電変換により発電することができる。また、前記発電装置Xによれば、前記レール11の熱エネルギーが電気エネルギーに変換されるため、該レール11の温度低下を図ることができ、前記レール11の熱膨張による歪みや変形を防止することができる。
ところで、前記レール11上に沿って配置される複数の前記発電装置Xを備えてなり、該発電装置X各々における前記熱電変換部60の出力配線69、70が延設されて電気的に直列又は並列に接続されたレール用発電システムを本考案として捉えることもできる。このレール用発電システムでは、一つの前記発電装置Xでは得られない電圧又は電流を得ることができ、その用途が広がる。
また、前記発電装置Xが、前記枕木12各々の間のバラストを一部排除した位置に設けられる場合について説明したが、該枕木12に凹部を形成しておき、該凹部に前記発電装置Xを内蔵することも考えられる。この場合、前記低温側伝熱板31の放熱面31aは前記枕木12又は外気に接することとなる。
さらに、本考案は、コンクリート製の軌道スラブ上にレールを配置する所謂スラブ軌道の線路設備にも適用可能である。具体的に、前記スラブ軌道の線路設備では、レールの支持及び位置決めを担う位置決めボスが所定間隔で設けられ、レールと軌道スラブとの間に間隙が形成される。そこで、前記発電装置Xの前記高温側伝熱板21の吸熱面21aをそのレールの下面に接合して該レールと軌道スラブとの間に配置することが考えられる。この場合、前記発電装置Xでは、レールの熱と外気との間の温度差により発電することができ、該レールの温度低下を図ることができる。
(第2の実施形態)
ここに、図5は、本考案の第2の実施形態に係るレール用発電装置Y1を説明するための図である。なお、図1〜図4に示した構成要素と同様の構成要素については同じ符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、本考案の第2の実施形態に係るレール用発電装置Y1は、前記レール用発電装置Xの構成要素に加えて、高温側伝熱板211及び弾性部材221を備えている。なお、前記高温側伝熱板211は、前記高温側伝熱板21と平行に配置されている。
前記高温側伝熱板211は、前記レール11に接合される吸熱面211aを有しており、熱伝導性の高い例えばアルミニウムやセラミック、銅、これらの合金などの金属板である。もちろん、前記高温側伝熱板211は熱伝導可能なものであればこれらに限らない。
また、前記弾性部材221は、前記レール11と前記熱電変換部60との間に介在し、前記レール11から作用する圧力を吸収する金属製のコイルバネである。具体的に、前記弾性部材221は、前記高温側伝熱板211の内面211bと前記高温側伝熱板21の吸熱面21aとの間に挟持されている。これにより、前記高温側伝熱板211と前記高温側伝熱板21とは前記弾性部材221を介して熱結合されている。従って、前記レール11からの熱は、前記高温側伝熱板211、前記弾性部材221、前記高温側伝熱板21を介して前記熱電変換部60に伝達される。ここに、係る構成では、前記高温側伝熱板21、211及び前記弾性部材221が高温側伝熱部の一例である。即ち、前記弾性部材221は前記高温側伝熱部を兼ねるものである。
このように構成された前記レール用発電装置Y1では、前記レール11上を電車等が走行する際に前記レール11から前記熱電変換部60に伝達される衝撃又は振動が前記弾性部材221で抑制されるため、該熱電変換部60の故障及び破損を防止することができる。なお、前記弾性部材221はコイルバネに限らず、振動を吸収する弾性を有するものであれば、板バネ、ゴム又はスポンジ等であってもよい。
(第3の実施形態)
ここに、図6は、本考案の第3の実施形態に係るレール用発電装置Y2を説明するための図である。なお、図1〜図4に示した構成要素と同様の構成要素については同じ符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、前記レール用発電装置Y2は、前記レール用発電装置Xの前記高温側伝熱板21に代えて、該高温側伝熱板21よりも十分な厚み(例えば5cm〜10cm程度)を有する高温側伝熱部212を備えている。前記高温側伝熱部212は、熱伝導性の高い例えばアルミニウムやセラミック、銅、これらの合金などの金属製のブロックである。そして、前記高温側伝熱部212は、前記高温側伝熱板21と同様に前記レール11に接合される吸熱面212aを有しており、内面212bが前記熱電変換部60の基板61に接合されている。
このように構成された前記レール用発電装置Y2では、前記高温側伝熱部212が変形に強い構造となる。従って、前記レール11からの伝達圧力又は前記レール用発電装置Y2の経年劣化などに起因する前記高温側伝熱部212の反りなどの変形が防止され、該高温側伝熱部212と前記レール11との接触面積(熱結合面積)の減少を防止することができる。
(第4の実施形態)
ここに、図7は、本考案の第4の実施形態に係るレール用発電装置Y3を説明するための断面模式図である。なお、図1〜図4に示した構成要素と同様の構成要素については同じ符号を付してその説明を省略する。
前記レール用発電装置Y3は、高温側伝熱棒213、低温側伝熱棒311、前記熱電変換部60、前記蓄電回路72、及びカバー部材411などを備えている。なお、前記蓄電回路72は、前記レール用発電装置Y3の外部に配置されてもよい。
前記高温側伝熱棒213及び前記低温側伝熱棒311各々は、熱伝導率の高いアルミやセラミック等で成型された長尺状の部材である。なお、前記高温側伝熱棒213及び前記低温側伝熱棒311各々は、コンクリートや石、熱伝導率の高いゴムなどの絶縁体であってもよい。また、前記高温側伝熱棒213に代えて前記高温側伝熱板21(図2参照)を用いる構成であってもよい。
前記カバー部材411は、中空円柱状又は中空立方体状の筐体であって、例えばプラスチック樹脂などの絶縁体で成型されたものである。前記レール用発電装置Y3では、前記カバー部材411により前記高温側伝熱棒213、前記熱電変換部60、及び前記蓄電回路72等への雨水などの浸入が防止される。
ところで、前記カバー部材411の上面及び下面には円形又は矩形の開口411a、411bが形成されている。また、前記カバー部材411には、前記蓄電回路72から電力を取り出す配線を外部に引き出すための開口411cも形成されている。なお、前記開口411cには外部配線411dを前記蓄電回路72に接続するためのコネクタが設けられる。
前記高温側伝熱棒213は、前記カバー部材411の開口411aを通じて前記レール11の底面に接触している。なお、前記高温側伝熱棒213がフランジ等を介して前記レール11の底面にボルトの螺着によって接合される構成や前記高温側伝熱棒213が前記レール11の底面に溶接される構成も考えられる。
また、前記低温側伝熱棒311は、前記カバー部材411の底面に設けられた開口411bから下方に突出しており、砕石、砂利、水(井戸水など)又は土が存在する地面内部に埋設されている。前記低温側伝熱棒311は、地面の内部に向けて地中数メートル(例えば5m〜30m程度)の位置まで埋設された長尺状の部材である。これにより、前記低温側伝熱棒311は、地面内部の砕石、砂利、水又は土に接して熱結合される。
また、前記低温側伝熱棒311は、例えば図7に示すフランジ部材311bにより前記カバー部材411の底面に固定される。なお、前記開口411bの縁部には前記低温側伝熱棒311及び前記カバー部材411の隙間を埋めるシール部材が設けられる。
そして、前記高温側伝熱棒213及び前記低温側伝熱棒311各々は、フランジ部材213a及び311aを介して前記熱電変換部60の前記基板61、62各々にボルトの螺着によって接合されている。これにより、前記高温側伝熱棒213は、一端が前記レール11の底面に熱結合され、他端が前記熱電変換部60の基板61に熱結合される。一方、前記低温側伝熱棒311は、一端が前記熱電変換部60の基板62に熱結合され、他端が地中の砕石、砂利、水又は土に熱結合される。
従って、前記レール用発電装置Y3では、前記熱電変換部60により前記レール11の温度と地中の砕石、砂利、水又は土との温度差に応じた発電を行うことができる。特に日本における夏期のように前記レール11が高温(例えば60℃程度)になる場合でも地中温度は安定的に低い温度(例えば15℃〜18℃程度)に維持されるため自然に温度差を生じさせることができる。
(第5の実施形態)
ここに、図8は、本考案の第5の実施形態に係るレール用発電装置Y4を説明するための断面模式図である。なお、図7に示した構成要素と同様の構成要素については同じ符号を付してその説明を省略する。
前記レール用発電装置Y4は、前記高温側伝熱棒213、前記低温側伝熱棒311、前記熱電変換部60、前記蓄電回路72、及びカバー部材412などを備えている。前記カバー部材412は、上下を逆にして取り付けられた有底中空円筒状の筐体であって、例えばプラスチック樹脂などの絶縁体で成型されたものである。なお、前記カバー部材412は、前記レール11、前記高温側伝熱棒213又は前記低温側伝熱棒311に固定され、或いは地面で支持される。
また、前記カバー部材412には、前記高温側伝熱棒213が挿通される開口412aが形成されている。前記高温側伝熱棒213の上端部は前記開口412aを通じて前記レール11の底面に溶接などによって接合されている。このような構成によっても、前記高温側伝熱棒213、前記熱電変換部60、及び前記蓄電回路72等への雨水などの浸入を前記カバー部材412で防止することができる。
(第6の実施形態)
ここに、図9は、本考案の第6の実施形態に係るレール用発電装置Y5を説明するための断面模式図である。なお、図7に示した構成要素と同様の構成要素については同じ符号を付してその説明を省略する。
前記レール用発電装置Y5は、前記高温側伝熱棒213、低温側伝熱部312、313、前記熱電変換部60、前記蓄電回路72、及び前記カバー部材411などを備えている。
前記低温側伝熱部312、313は、熱伝導率の高いアルミやセラミック等で成型された長尺状の板状部材又は棒状部材である。また、前記低温側伝熱部312、313各々は、前記カバー部材411内に収容される放熱部312a、313aと、地中に埋設される放熱部312b、313bとを有している。前記放熱部312a、313a各々はアルミニウム製、セラミック製又は銅製の複数のフィンを有しており、ヒートシンクとして機能する。
このように構成された前記レール用発電装置Y5では、前記レール11の振動時などに生じる前記放熱部312a、313a周辺の空気の流れを利用して、前記低温側伝熱部312、313を低温状態に維持し、前記熱電変換部60の表裏面における温度差を維持することができる。なお、前記カバー部材411に通風口などを設けておくことも考えられる。
(第7の実施形態)
ここに、図10は、本考案の第7の実施形態に係るレール用発電装置Y6を説明するための断面模式図である。なお、図7に示した構成要素と同様の構成要素については同じ符号を付してその説明を省略する。
前記レール用発電装置Y6は、前記高温側伝熱棒213、前記熱電変換部60、前記蓄電回路72、及び前記カバー部材411、低温側伝熱棒314、放熱器314a、314bなどを備えている。
前記低温側伝熱棒314は、例えば熱伝導率の高いアルミやセラミック等で成型された断面矩形上の長尺状部材である。そして、前記放熱器314a、314bは、前記低温側伝熱棒314の外周面に接合され、該低温側伝熱棒314の放熱効率を高めるヒートシンクである。このように構成された前記レール用発電装置Y6では、前記レール11の振動時などに生じる前記放熱部314a、314b周辺の空気の流れを利用して、前記低温側伝熱棒314を低温状態に維持し、前記熱電変換部60の表裏面における温度差を維持することができる。なお、前記カバー部材411に通風口などを設けておくことも考えられる。
11:線路
12:枕木
21:高温側伝熱板(高温側伝熱部の一例)
31:低温側伝熱板(低温側伝熱部の一例)
41、42:カバー片
51:放熱器
60:熱電変換部
61、62:基板
63:N型熱電素子
64:P型熱電素子
65〜68:電極
69、70:出力配線
71:弾性部材
72:蓄電回路
211:高温側伝熱棒(高温側伝熱部の一例)
213a:フランジ部材
311:低温側伝熱棒(低温側伝熱部の一例)
311a、311b:フランジ部材
411、412:カバー部材
411a〜411c:開口
X、Y1〜Y6 :レール用発電装置

Claims (8)

  1. 電車、列車、又はモノレールのレールに接する高温側伝熱部と、外気、枕木、砕石、砂利、水、又は土に接する低温側伝熱部と、前記高温側伝熱部及び前記低温側伝熱部に挟まれて前記高温側伝熱部及び前記低温側伝熱部の温度差を利用して熱を電力に変換する熱電変換部と、少なくとも前記熱電変換部を被覆するカバー部材とを備えてなることを特徴とするレール用発電装置。
  2. 前記熱電変換部は、N型熱電素子及びP型熱電素子が交互に電気的に直列接続された熱電素子群を有するものである請求項1に記載のレール用発電装置。
  3. 前記レールと前記熱電変換部との間に介在し、前記レールから作用する圧力を吸収する弾性部材を更に備えてなる請求項1又は2のいずれかに記載のレール用発電装置。
  4. 前記高温側伝熱部が、平行に配置された二枚の板状部材を有してなり、
    前記弾性部材が、前記二枚の板状部材の間に介在するものである請求項3に記載のレール用発電装置。
  5. 前記弾性部材が前記高温側伝熱部を兼ねるものである請求項3又は4のいずれかに記載のレール用発電装置。
  6. 前記低温側伝熱部は、砕石、砂利、水、又は土が存在する地面内部に埋設され、地面内部に向けて長尺状を成すものである請求項1〜5のいずれかに記載のレール用発電装置。
  7. 前記低温側伝熱部がヒートシンクを有してなる請求項1〜6のいずれかに記載のレール用発電装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のレール用発電装置を複数備え、前記レール用発電装置各々が電気的に直列又は並列に接続されてなることを特徴とするレール用発電システム。
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